ロシアの気候 情報文化学科 2 年 荒木彩夏 ロシアと聞いた時、恐らく多くの人が長いコートとウシャンカ(耳当て付きの帽子)を身に 付けた人が寒くて雪の降る中で立っているところをイメージするのではないでしょうか。 ロシアは北に位置するため冬の寒い印象が強いですが、夏は大して暑くないかと言うとそ んなことはありません。 私がウラジオストクへ行ったのは 8 月の末。日本では厳しい残暑が続いている時期です。 ウラジオストクはどうなのかと言うと昼間の気温は日本とほぼ同じです。つまり暑いです。 夏は意外と暑いということは事前研修等で聞いていたのですが、日本の夏とほぼ変わらな いくらいだとは思っていませんでした。さらに、ウラジオストクは坂が多く急な坂も結構 あり、大した距離を歩いてないのになぜか疲れるということがよくありました。大学の周 りや中心部の案内をしてもらった時はこの暑さと坂がこたえました。 ウラジオストクで生活を始めてからしばらくして気付いたのが、ほとんど雨が降らない ということです。地理の授業でウラジオストクでは土砂降りが短時間降るという話を聞い たのですが、まさにそんな感じで雨の日の大半が、滝の中にいるような大雨が朝から昼頃 まで降って、午後には嘘のように晴れるというような日でした。それ以外はほとんど毎日 晴れで、曇りの日も少なかったと思います。実は冬の天気もこんな感じで気温-10℃以下と かでも空は気持ちの良いくらい晴れていたりするので、思ったほど外に出るのが億劫にな ることはなかったです。 そして冬ですが言うまでもなく寒いです。11 月に入ってから気温が急激に下がっていき ました。-10℃の世界を初体験した時は冷凍庫の中にいるような気分でした。そんな中で風 が吹くと地獄のような世界になります。顔など の肌が出ているところは刃物で切られている ように痛いです。私たちがいた頃もかなり寒か ったですが、本格的に寒くなるのは私たちが帰 国した後からだそうです。 そんな所に住んでいるからこそロシアの先 生や学生からは、防寒についてかなりうるさく 言われました。なぜかあまり寒くない秋でも 「暖かい恰好しなきゃだよ。」と言うので不思 議に思いました。実際、コートのような上着を着るにはまだ暑いくらいの気温だったので すが、ロシア人の学生からは上着をくれるくらい心配されました。恐らく寒さに対する考 え方が違うのだろうなと思いました。 個人的には冬以外であればロシアの気候はすごしやすく感じました。
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