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第36回
The 36th Annual Meeting of the Japanese Association of
Cardiovascular Intervention and Therapeutics, Tohoku Branch.
日本心血管インターベンション治療学会
東北地方会
より良いカテーテル治療を通じて、心血管疾患の克服を目指す
メインテーマ
すべては患者様の笑顔のために
― も っ と ア グ レ ッ シ ブ に 、も っ と 安 全 に ―
弘前公園の桜
弘前ねぷた
古都ひろさき花火の集い
奥入瀬渓流
2014.7.19
in HIROSAKI
7 月19 日(土)
会期
2014 年
会場
弘前文化センター(青森県弘前市)
http://www.med.hirosaki-u.ac.jp/~inter2/cvit-36tohoku
第36回
日本心血管インターベンション治療学会
東北地方会
より良いカテーテル治療を通じて、心血管疾患の克服を目指す
The 36th Annual Meeting of the Japanese Association of
Cardiovascular Intervention and Therapeutics, Tohoku Branch
7 月19 日(土) 9:00~17:00
会期
2014 年
会場
弘前文化センター
会長
学会
HP
(参加受付 8:20~ ※予定)
〒036-8356 弘前市下白銀町 19-4
TEL 0172-33-6571
樋熊 拓未
(弘前大学大学院医学研究科 心臓血管病先進治療学講座)
http://www.med.hirosaki-u.ac.jp/~inter2/cvit-36tohoku
参加費 ●医師・企業:3,000円 ●コメディカル:2,000円 ●学生/初期研修医:無料
参加費と引き換えに参加証をお渡ししますので「所属」
「氏名」をご記入のうえ、
会場では必ずご着用ください。また参加証は、専門医、認定医の更新の為などの
出席証明書を兼ねていますので、期間中および終了後も大切に保管してください。
原則として参加証の再発行できません。
単 位 ●CVIT専門医認定医資格更新 3単位
会期中、専門医等の資格更新時に必要な参加単位登録を行います。
登録はバーコードにて行いますので、CVIT会員証をご持参ください。
会員証の持参がない場合には、会場での単位登録ができません。
参加証は専門医等の資格更新時に必要となりますので、
会期終了後も大切に保管して下さい。原則として参加証の再発行はできません。
事務局
弘前大学大学院医学研究科 心臓血管病先進治療学講座
〒036-8562 青森県弘前市在府町 5 TEL 0172-39-5057 FAX 0172-35-9190
E-mail:cvit_tohoku36-offi[email protected]
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第36 回
日本心血管インターベンション治療学会 東北地方会
The 36th Annual Meeting of the Japanese Association of Cardiovascular Intervention and Therapeutics, Tohoku Branch
会長挨拶
第36 回
日本心血管インターベンション治療学会
東北地方会
大会長
樋 熊 拓 未 弘前大学大学院医学研究科
心臓血管病先進治療学講座
謹啓
この度、第 36 回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)東北地方会を担当させ
ていただくことになりました。大変光栄なことに存じます。日時は平成 26 年 7 月 19 日
(土)、場所は弘前文化センターにおいて開催することとなりました。
今回のメインテーマは『すべては患者様の笑顔のために-もっとアグレッシブに、もっと
安全に-』としました。CVIT の領域は、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)のみなら
ず、末梢血管疾患に対する血管内治療(EVT)へと拡がりました。近年は構造的心疾患
(SHD)まで拡大し、心房中隔欠損症に対する経皮的心房中隔閉鎖術が東北の CVIT 施設でも
開始され、大動脈弁狭窄症に対する経皮的大動脈弁置換術も東北の各施設で準備が進み、
次々と開始されようとしています。CVIT 会員医師は患者様の『笑顔』のために今後もさら
に複雑化高度化する経皮的インターベンション治療を提供し続けなければなりません。これ
ら治療をアグレッシブにかつ安全に提供するには、CVIT 会員医師およびコメディカルスタッ
フの知識と技術の向上が必要であり、東北各地のそれぞれ異なった特徴をもつ施設から、
様々な診療領域の演題を持ち寄って、メディカル・コメディカルが一堂に会する本学会地方
会の果たす意義・役割は大きいと考えます。
本学会に参加される皆様によるさまざまな討論・講演を通じて、患者様の『笑顔』のため
の知識を共有化する有意義な場にしたいと思います。
御蔭様で多数の演題をいただきました。例年通り、ACS、複雑病変、EVT などの一般演題
に加え、特別講演には京都大学循環器内科の木村剛先生に「冠動脈ステントの進化と抗血栓
療法」を、ランチョンセミナーには和歌山県立医科大学循環器内科の久保隆史先生に
「OCT/OFDI ガイド冠動脈インターベンション」をご講演いただく予定です。また合併症
(ステント脱落、バルーン収縮不全、IVUS 抜去不能)対策としてハンズオンルームを御用意
いたしました。コメディカル部門でも一般演題に加え、特別講演とシンポジウムを予定してい
ます。
弘前の夏は梅雨が短く比較的涼しいのですが、毎年 7 月のこの時期は一年で一番暑い季
節となります。本会ではノーネクタイ、ジャケットを脱いでいただいて、ホットなご討論を
お願い申し上げます。第 36 回 CVIT 東北地方会が盛会になりますよう、多数の皆様のご参
加をお待ちしております。
平成 26 年 7 月吉日
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謹白 日本心血管インターベンション治療学会 東北支部 役員名簿
(敬称略・50 音順)
▪名誉会員▪
田巻 健治 木島 幹博
▪支 部 長▪ ▪副支部長▪
佐藤 匡也 加藤 敦
▪幹 事▪(10 名)
伊藤 智範 井上 直人 片平 美明 加藤 敦 小松 宣夫
佐藤 匡也 玉田 芳明 野崎 英二 福井 昭男 山本 義人
▪監 事▪(2 名)
阿部 元 玉田 芳明
▪運営委員▪(54 名)
阿部 直樹 阿部 秀樹 阿部 亘 飯野 健二 岩渕 薫
氏家 勇一 大和田尊之 尾形 和則 尾形 公彦 小野寺洋幸
小野 正博 小幡 篤 金子 一善 菊池 文孝 菊地 雄一
櫛引 基 小松 隆 齊藤 秀典 佐藤 誠 塩入 裕樹
菅原 重生 杉 正文 杉村 彰彦 清野 義胤 髙橋 克明
高橋 潤 高橋 徹 滝澤 要 田中 光昭 角田 裕一
内藤 貴之 中川 誠 中里 和彦 中西 徹 中村 明浩
浪打 成人 滑川 明男 野崎 哲司 花立 安志 廣野 摂
樋熊 拓未 平賀 仁 房崎 哲也 藤井 真也 藤原 敏弥
保坂 浩希 堀口 聡 三引 義明 宮下 武彦 宮本 卓也
森 康宏 森野 禎浩 八子多賀志 和田 有行
CVIT 東北支部
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
第 9 条 本支部の役員の任期は、次の規定に従う
日本心血管インターベンション治療学会 東北支部会則
(1)支部長、副支部長、幹事、支部選挙管理委員長および会計監事の任期は、2 期 4 年とする。
(2)幹事は、代議員選挙年度の 4 月 1 日において満 60 歳以上である時は、その年度より退任する。
(3)支部学術集会会長の任期は、前回学術集会の日の翌日から当該学術集会の終了の日までとする。
第1章 総 則 (4)役員の再任は妨げない。
第1条 本支部は、日本心血管インターベンション治療学会(Japanese Association of Cardiovascular Intervention and
Therapeutics(CVIT))東北支部と称する。
第 5 章 会議ならびに委員会
第2条 本支部は、会議議事録の作成、連絡業務、会計業務等、支部の円滑なる運営にかかわる業務を行うため、事務局を
第 10 条 本支部は業務を行うために次の会議と委員会をおく。
設置する。
(1)幹事による幹事会
(2)運営委員による運営委員会
(3)学術集会
第2章 目的および事業 第 11 条 幹事会は次の規定に従う。
第3条 本支部の目的は、東北地方における心血管疾患患者に対する有効かつ安全なカテーテル治療の開発と発展および臨
(1)幹事会は、学術集会の際に開催し、議長は支部長とする。
床研究の推進とその成果の普及をもって、診断治療技術の向上と学術文化の発展に資することにより、心血管疾患
(2)支部長は、必要があるときには、臨時幹事会を招集することができる。
の予後改善の責務を広く社会に果たすこととする。
(3)事務局は、議事録作成のため、定期あるいは臨時の幹事会に出席する。
第 12 条 運営委員会は次の規定に従う。
第4条 本支部は、前条の目的を達成するため次の事業を行う 。
(1)運営委員会は、学術集会の際に開催し、議長は支部長とする。
(1)
支部学術集会の開催
(2)支部長は、必要があるときには、臨時運営委員会を招集することができる。
(2)
研究、調査および教育事業
(3)事務局は、議事録作成のため、定期あるいは臨時の運営委員会に出席する。
(3)
他の関係学術団体との連絡および協力
第 13 条 学術集会は次の規定に従う。
(4)
その他、本支部の目的を達成するために必要とされる事業
(1)毎年 1 回以上開催しなければならない。
(2)演題を発表するもの並びに共同演者は、会員でなければならない。
ただし当面、研修医に発表の機会を与える場合などにおいては必ずしもこの限りではない。
第3章 会 員 (3)学術集会の運営に充てるため、参加費を徴収することができる。
第5条 本支部の会員は、日本心血管インターベンション治療学会会員とする 。
第 14 条 支部選挙管理委員会は次の規定に従う。
第6条 コ・メディカル部会の会員に関しては日本心血管インターベンション治療学会会員であることを条件とはしない。
(1)支部選挙管理委員は、幹事会で選出され、運営委員会の承認を受けて選任される。
①支部選挙管理委員数は、5 名以上で、且つ、各都道府県より 1 名以上の委員を選出しなければならない。
②支部選挙管理委員の任期は、4 年で、再選を認める。
第4章 役 員 (2)支部選挙管理委員会は、定款細則の代議員選挙規則++を遵守し、公正、且つ円滑な選挙を実施しなければな
第7条 本支部は次の役員をおく。
らない。推薦代議員は、地域性と専門性および学会への貢献度を考慮して選出する。
(1)
支 部 長 1名
(2)
副支部長 1名(支部長の任意によりおくことができる)
(3)
幹 事 代議員をもって支部幹事とする
第 6 章 運営資金と会計監査、会計報告
(4)
運営委員 80 名以内
第 15 条 本支部の運営には次の資金を充てる
(5)
会計監事 2名
(1)支部会費(日本心血管インターベンション治療学会会費と同時に徴収されるもの)
第8条 本支部の役員は、次の各項の規定によって選任される 。
(2)支部学術集会参加費
(1)
支部長は、選出理事の中から幹事会で選出され、運営委員会の承認を受けて選任される。
(3)寄付金、公告収入など
(2)
支部長の任意により、選出理事の中から1名の副支部長を任命することができる。
第 16 条 会計監査、会計報告は次の規定に従う。
(3)幹事は、選出された代議員とする。
(1)支部学術集会会長は、学術集会の終了後に収支決算を速やかに行い、会計監事による監査を受けなければなら
幹事は各県より1名以上選出されなくてはならない。
ない。
(4)
運営委員は幹事および承認された会員とする。後者は幹事あるいは運営委員の推薦を受け、幹事会と運営委
(2)学術集会の会計報告は、次期の学術集会の際に、幹事会と運営委員会において,支部学術集会会長が行う。
員会で承認された会員とする。運営委員は、本支部の発展のため積極的に活動すること。運営委員の任期に
(3)支部長は、年度末に支部事務局の収支決算を速やかに行い、会計監事による監査を受けなければならない。
ついては特に定めないが4年毎に見直しを行い、正当な理由なく運営委員会を連続して3回欠席した場合
(4)支部長は、年度初期の学術集会時の幹事会と運営委員会で、収支決算の承認を受けなければならない。
は、幹事会や運営委員会で協議し運営委員としての資格を失うことがある。なお、冠婚葬祭など正当な理由
(5)支部長は、年度末に学術集会を含めた支部決算報告書を、速やかに本部に提出しなければならない。
を予め支部長に提出した場合は、上記の限りではない。
(6)支部長は、年度初期の学術集会時の幹事会と運営委員会で、事業計画を付した予算の承認を受けなければなら
(5)
ない。
支部学術集会会長は、運営委員の中から幹事会で選出され、運営委員会の承認を受けて選任される。
①会長に承認された者は、本人が開催する学術集会の1年前から幹事会に出席し、開催準備状況を報告す
(7)支部長は、学術集会を含めた次年度支部事業計画を付した予算書を、本部に提出しなければならない。
る。この際の幹事会においては、審議に加わることは出来るが、議決権は有しないものとする。
(8)会計年度は
4 月 1 日より、翌年 3 月 31 日までとする。
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5
(6)
支部選挙管理委員長は、幹事会で選出され、運営委員会の承認を受けた支部選挙管理委員の中より、互選に
より選出される。
①本会理事が、支部選挙管理委員長を併任することはできない。
(7)
事務局代表は、支部長の所属施設の会員の中から支部長が推薦し、幹事会の承認を受けて選任される。
(8)
会計監事は、運営委員の中から幹事会で選出され、運営委員会の承認を受けて選任される。
第9条 本支部の役員の任期は、次の規定に従う
(1)
支部長、副支部長、幹事、支部選挙管理委員長および会計監事の任期は、2期4年とする。
(2)
幹事は、代議員選挙年度の4月1日において満 60 歳以上である時は、その年度より退任する
(3)
支部学術集会会長の任期は、前回学術集会の日の翌日から当該学術集会の終了の日までとする。
(4)
役員の再任は妨げない。
第5章 会議ならびに委員会 第 10 条 本支部は業務を行うために次の会議と委員会をおく 。
(1)
幹事による幹事会
(2)
運営委員による運営委員会
(3)
学術集会
第 11 条 幹事会は次の規定に従う 。
(1)
幹事会は、学術集会の際に開催し、議長は支部長とする。
(2)
支部長は、必要があるときには、臨時幹事会を招集することができる。
(3)
事務局は、議事録作成のため、定期あるいは臨時の幹事会に出席する 。
第 12 条 運営委員会は次の規定に従う 。
(1)
運営委員会は、学術集会の際に開催し、議長は支部長とする。
(2)
支部長は、必要があるときには、臨時運営委員会を招集することができる 。
(3)
事務局は、議事録作成のため、定期あるいは臨時の運営委員会に出席する 。
第 13 条 学術集会は次の規定に従う。
(1)
毎年1回以上開催しなければならない。
(2)
演題を発表するもの並びに共同演者は、会員でなければならない。
ただし当面、研修医に発表の機会を与える場合などにおいては必ずしもこの限りではない。
(3)
学術集会の運営に充てるため、参加費を徴収することができる。
第 14 条 支部選挙管理委員会は次の規定に従う。
(1)
支部選挙管理委員は、幹事会で選出され、運営委員会の承認を受けて選任される。
①支部選挙管理委員数は、5名以上で、且つ、各都道府県より1名以上の委員を選出しなければならない。
②支部選挙管理委員の任期は、4年で、再選を認める。
(2)
支部選挙管理委員会は、定款細則の代議員選挙規則++を遵守し、公正、且つ円滑な選挙を実施しなければ
ならない。
推薦代議員は、地域性と専門性および学会への貢献度を考慮して選出する。
第6章 運営資金と会計監査、会計報告 第 15 条 本支部の運営には次の資金を充てる
(1)
支部会費(日本心血管インターベンション治療学会会費と同時に徴収されるもの)
(2)
支部学術集会参加費
(3)
寄付金、公告収入など
第 16 条 会計監査、会計報告は次の規定に従う。
(1)
支部学術集会会長は、学術集会の終了後に収支決算を速やかに行い、会計監事による監査を受けなければな
らない。
(2)
学術集会の会計報告は、次期の学術集会の際に、幹事会と運営委員会において,支部学術集会会長が行う。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
(3)
支部長は、年度末に支部事務局の収支決算を速やかに行い、会計監事による監査を受けなければならない。
(4)
支部長は、年度初期の学術集会時の幹事会と運営委員会で、収支決算の承認を受けなければならない。
(5)
支部長は、年度末に学術集会を含めた支部決算報告書を、速やかに本部に提出しなければならない。
(6)
支部長は、年度初期の学術集会時の幹事会と運営委員会で、事業計画を付した予算の承認を受けなければな
らない。
(7)
支部長は、学術集会を含めた次年度支部事業計画を付した予算書を、本部に提出しなければならない。
(8)
会計年度は4月1日より、翌年3月 31 日までとする。
第7章 支部名誉会員および支部功労会員規定 第 17 条 本支部は以下の規定により支部名誉会員および支部功労会員をおくことができる。
(1)
本支部の発展に多年にわたり功労のあった幹事および運営委員で、退任後満 60 歳を越えている者の中から幹
事会が推薦し、運営委員会にて承認を得た者とする。
(2)
幹事会は,支部長を委員長とする委員若干名をもって委員会を組織し、支部名誉会員および支部功労会員の
推薦を委任することができる。
(3)
幹事経験者で退任後満 60 歳を越えている者は、支部名誉会員となる資格を有する。
(4)
運営委員経験者で退任後満 60 歳を越えている者は、支部功労会員となる資格を有する。
第 18 条 支部名誉会員の処遇
(1)
支部名誉会員および支部功労会員の称号は終身とし、会員として次項(2)
(3)
(4)の権利を有する。
(2)
支部名誉会員は、支部学術集会の参加費を免除される。
(3)
支部名誉会員は支部長の要請により幹事会に出席し、意見を述べることができるが、議決権は有しない。
(4)
支部名誉会員、支部功労会員は支部長の要請により運営委員会に出席し、意見を述べることができるが、議
決権を有しない。
第8章 コ・メディカル部会 第 19 条 日本心血管インターベンション学会東北支部コ・メディカル部会を以下に定める。
(1)
コ・メディカル部会長 1名、副会長若干名
(2)
コ・メディカル部幹事 若干名
以下の幹事を東北各県において各部署最低1名を置く。
看護師部門、診療放射線技師部門、臨床工学技士(臨床検査技師)部門。
第 20 条 部会長、幹事の選出
幹事は推薦選出とし、コ・メディカル部会長はコ・メディカル部会幹事会における互選で決定する。
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日本心血管インターベンショ治療学会東北支部
コ・メディカル部会幹事会開催についての内規
(幹事会の開催)
第1条 コ・メディカル幹事会は原則学術集会の際に開催し、議長は部会長とする。
部会長は、必要があるときには、臨時幹事会を招集することができる。
1)学術集会開催時においては、コ・メディカル幹事全員対象とする案内を送付する。
2)学術集会開催以外(臨時招集時など)は原則各県の代表者のみに案内を送付する。但し、部会長の意向により
招集される者はこの限りではない。
(旅費の支給に関する規定)
第2条 旅費、宿泊については、学術集会時の開催の場合は原則支給しない。臨時幹事会の開催にあたっては、支部長の確
認のもと支部会計から交通費を支給する。
1)交通費は原則実費支給とし、新幹線の料金を上限とする。
2)学術集会以外でコ・メディカル部会幹事会を開催する場合、開催地の県に所属するコ・メディカル幹事の交通
費、宿泊費は支給しない。
3)幹事会開催後の翌月末までに指定書式に領収書を添えて事務局まで申請する。
(宿泊に関する規定)
第3条 宿泊費は上限 8,000 円とする。
ただし、特別な事情などがある場合にはこの限りではない。
基本的に宿泊にならないよう会議の時間を設定する。
(会議費に関する規定)
第4条 会議費については、学術集会時の開催の場合は原則本部より支給する。臨時幹事会の開催にあたっては、支部長の
許可のもと支部会計から会議費を支給する。
(その他)
第5条 上記以外にコ ・ メディカル部会が会議を開催する場合の諸経費については、部会長と支部長の合意に基づき支払わ
れるものとする。
(内規の改廃について)
内規の改廃は支部長ならびに部会長の同意によって提案され、両者の承認のもとに行うことができる。
第9章 補 足 第 21 条 本会則の変更は、幹事会で議決し、運営委員会で承認されねばならない。
第 22 条 本支部の運営に関する施行細目を別途に定めることができる。
第 23 条 本会則に記載されていないことについては、日本心血管インターベンション治療学会定款および細則に準ずる。
第 24 条 事務局は、当面、支部長の所属する施設に置くが外部に委託することもできる。
第 25 条 本会則は 2010 年4月4日より施行する。
(2)2012 年2月4日より運営委員会の欠席に関する規定が追記された。
(3)2012 年3月3日よりコ・メディカル部会に関する条項が追加された。
(4)2014 年2月 15 日よりコ・メディカル部会の内規が追加された。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
交通アクセス
下記マップを参考にご来場ください。
◎ JR 弘前駅より車で 10 分
◎青森空港から車で約1時間 20 分
◎黒石 IC より車で約 25 分
◎大鰐弘前 IC より車で約 20 分
※地方会参加の方は、会場駐車場に限り無料です。参加受付より、
無料駐車券を受け取って下さい。
※駐車場は台数に限りがございますので、満車の際は近くの有料
駐車場をご利用ください。
弘前文化センター
至青
森
弘前公園
至国
道7
号
NHK
●
和徳町
ホテル
ニューキャッスル
●
中央
通り
●
郵便局
青森銀行●
ドーミーイン弘前
●
土
手
町
● 弘前パークホテル
駅前通り
○
●
イトーヨーカ
ト―ヨーカドー
●
ベストウェスタンホテル
ニューシティ弘前
鰐
至大
●
弘前大学医学部
附属病院
●
みちのく
銀行
駅
弘前
●
市役所
【その他】
会場の弘前文化センターは全館禁煙および敷地内禁煙です。
会場内で呼び出し音のある携帯電話等の利用はご遠慮願います。
会場内での録音、写真撮影およびビデオ収録は固くお断りいたします。
講演会場内では、指定の場所以外でのご飲食はご遠慮ください。
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シャトルバスのご案内
ホテル・会場間の直通シャトルバスを運行致します。
是非ご利用ください。
ベストウェスタンホテル出発
ベストウェスタンホテル発
弘前文化センター出発
弘前文化センター発
ベストウェスタンホテル着
9:00
14:50
15:10
11:00
16:30
12:30
18:00
弘前文化センター着
7:20
7:50
14:15
9:55
10:15
15:45
11:15
11:45
17:15
※
※
8:30
10:30
12:00
12:45
13:30
14:35
16:05
16:50
17:40
18:20
13:15
14:00
弘前文化センターで降車後、ベストウェスタンホテル(弘前駅方面)まで直行します。
駅方面へ行く方は乗車できますので、時刻を気にせずご利用ください。
※印・朝便の詳しい順路と時間
順 路 ベストウェスタンホテル
⬇
パークホテル
⬇
ドーミーイン弘前
⬇
ホテルニューキャッスル
⬇
弘前文化センター
⬇
ベストウェスタンホテル
時 間
7:20
⬇
7:30
⬇
7:40
⬇
7:45
⬇
7:50
8:30
⬇
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⬇
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
会 場 案 内 図
巡回バス・タクシー乗り場
機器展示
中会議室
ハンズ
第3
オン
会議室
ルーム
受付
大会議室
10
地方会発表方法についてのお知らせ
1.発表者の方へ
〈発表時間〉
進行は座長の指示に従い、時間厳守でお願いします。
一般演題 メディカル ……… 発表7分・質疑応答4分
コ・メディカル … 発表 7 分・質疑応答 3 分
〈PC 受付〉
受付時間 … 7月 19 日(土)8:30 ~ 16:00
上記にて、発表スライドを受け付けいたします。
発表時間の最低 30 分前までには受付をお済ませください。
〈使用機材〉
1)ご発表データ(USB メモリー)のみ受付となります。
データ容量は 10MB までとします。
原則は Windows 版 PowerPoint2003 以降 2010 までとします。
画像を端まで使用すると、再現環境の違いにより文字や画像のはみ出し等の原因になることがあります。
発表データはフォルダ名を「(演題番号)(氏名)
」としたフォルダに入れてください。
フォントは文字化けを防ぐために下記のいずれかのフォントにて作成してください。
日本語:MS ゴシック、MSP ゴシック、MS 明朝、MSP 明朝の計4種類
英 語:Times New Roman、Arial、Arial Black、Arial Narrow、Century、Century Gothic、Georgia の計8種類
ご自身のパソコンを発表にご使用の場合も「PC 受付」へお越しください。パソコン持ち込みの場合、発表に使用する
フォルダはデスクトップ上に保存してください。
次の場合はご自身のパソコンを持参されることをお勧めいたします。
※ 上記以外のバージョンの Microsoft Office で作製された場合。
※Windows 以外のパソコンをお使いの場合(Mac など)
。
※ スライドに動画を使用されている場合。
※ 特殊なフォントを使用されている場合。
※ 日本語版以外の Windows をご使用の場合。
2)ご自身のパソコンを使用される場合、プロジェクターへの接続は会場内の操作席にて技術者が行います。
3)接続は Mini-Dsubl 5ピン3列コネクター(通常のモニター端子)となります。出力端子が HDMI のみのパソコンや、そ
れ以外においても外部モニター出力端子の形状を確認し、必要な場合は必ず接続用端子をご持参ください。
4)液晶プロジェクターの解像度は XGA(1024×768) のみに対応しています。
スライドのサイズがワイド画面(16:9)の場合、接続時に文字のレイアウト等が崩れてしまいますのでご注意ください。
5)AC アダプタは各自ご持参ください。
6)音声の出力はできません。
7)ご自身のパソコンは講演終了後に速やかに会場内操作席よりお受け取りください。
8)接続トラブルなどの場合に備え、バックアップとして USB メモリーをご持参ください。
〈発表方法〉
演台上のマウスを操作してプレゼンテーションを行ってください。登壇された際、オペレーターが発表の最初の画面を立ち
上げた状態にいたしますので、ご自身でデータ送りなどを操作してください。Macintosh の場合はマウスでは戻しができま
せん。
〈次演者席〉
前の演者の登壇後、ただちに次演者席にお着きください。
2.座長・コメンテーターの方へ
〈集合〉
担当セッション開始 10 分前までには次座長・コメンテーター席にご着席ください。
座長・コメンテーター受付はございません。
〈進行〉
進行は座長に一任いたします。時間厳守でお願いします。
3.質疑応答
討論者はあらかじめ会場内の討論用マイクの近くで待ち、座長の指示に従って所属と氏名を述べたのち、簡潔にご発言くだ
さい。
11
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
スケジュール
メディカル会場Ⅰ[大会議室]
8:00
●
8:30
●
9:00
●
9:30
●
10:00
●
10:30
●
11:00
●
11:30
●
●
12:30
●
13:00
●
14:00
12
受付開始
8:55
9:00
9:55
10:50
11:34
12:00
13:30
8:20
12:00
14:30
●
15:00
●
15:30
●
16:00
●
16:30
●
17:00
●
メディカルセッションⅠ
『ACS』 M01-05
大会長
樋熊 拓未 先生(弘前大学)
9:00
Co01-07
座長
佐藤 匡也 先生(秋田県成人病医療センター)
片平 美明 先生(東北薬科大学病院)
メディカルセッションⅡ
『complex』 M06-10
座長
滝澤 要 先生(仙台厚生病院)
山本 義人 先生(いわき市立総合磐城共立病院)
メディカルセッションⅢ
『SHD』 M11-14
座長
福井 昭男 先生(山形県立中央病院)
山田 雅大 先生(弘前大学)
ランチョンセミナー
コメディカルセッションⅠ
座長
佐藤 誠 先生(中通総合病院)
後藤 武
先生(弘前大学医学部附属病院)
10:10
10:20
コメディカルセッションⅡ
Co08-13
11:20
11:30
座長
加藤 守 先生(秋田県成人病医療センター)
渡辺 薫
先生(青森県立中央病院)
コメディカル幹事会
12:00
講師 久保 隆史 先生(和歌山県立医科大学)
『OCT/OFDI ガイド冠動脈インターベンション』
12:50
13:00
座長
樋熊 拓未 先生(弘前大学)
特別講演
13:00
『インターベンション治療のなかで看護師が果たすべき役割とは
~患者が安心して治療をうけられるために~』
『冠動脈ステントの進化と抗血栓療法』
14:00
15:06
15:20
16:26
16:30
座長
奥村 謙 先生(弘前大学)
メディカルセッションⅣ
『imaging』 M15-20
14:00
14:10
コーヒーブレイク
座長
飯野 健二 先生(秋田大学)
中村 明浩 先生(岩手県立中央病院)
座長
對馬真貴子 先生(青森県立中央病院)
コメディカルシンポジウム
テーマ:『違う職種を体験してみよう』
座長
房崎 哲也 先生(岩手医科大学)
氏家 勇一 先生(星総合病院)
メディカルセッションⅤ
『EVT』 M21-26
特別講演
講師 野口純子 先生(総合病院厚生中央病院) 講師 木村 剛 先生(京都大学)
●
●
開会の挨拶
コメディカル会場[中会議室]
15:40
座長
小野 俊輔 先生(つがる総合病院)
桜庭 厚子
先生(弘前大学医学部附属病院)
コメンテーター
横山 公章 先生(弘前大学)
シンポジスト
青木 傑 先生(あおもり協立病院)
渋谷 良平 先生(秋田県成人病医療センター)
東館 依吹 先生(岩手県立中央病院)
河合美奈子 先生(三友堂病院)
渡邉佳代子 先生(仙台医療センター)
渡部 祐一 先生(会津中央病院)
閉会の挨拶・次回会長挨拶
[閉会の挨拶]
樋熊 拓未 先生(弘前大学)
[次回会長挨拶]
高橋 徹 先生(岩手県立中央病院)
スケジュール
メディカル会場Ⅱ[第3会議室]
8:00
●
8:30
●
機器展示[1階]・ハンズオンルーム[2階]
8:15
幹 事 会
8:45
9:00
9:00
●
9:30
●
10:00
●
10:30
●
11:00
●
11:01
11:30
●
11:30
9:55
メディカルセッションⅥ
M27-31
『FFR』
座長
小松 宣夫 先生(太田西ノ内病院)
櫛引 基 先生(つがる総合病院)
メディカルセッションⅦ
M32-37
『DES』
座長
三引 義明 先生(仙台市立病院)
平賀 仁 先生(八戸市立市民病院)
運営委員会
12:00
●
12:30
●
13:00
●
13:30
●
14:00
●
14:30
●
15:00
●
15:30
●
16:00
●
16:30
●
17:00
●
10:00
12:00
機器展示
[1階]
ハンズオンルーム
[2階]
14:00
15:06
メディカルセッションⅧ
『Tips & Tricks,その他』M38-42
座長
菅原 重生 先生(日本海総合病院)
堀口 聡 先生(平鹿総合病院)
16:00
13
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
12:00 〜 12:50[会場:大会議室]
ランチョンセミナー
『OCT/OFDIガイド冠動脈インターベンション』
和歌山県立医科大学 循環器内科 准教授 久保 隆史 先生
共 催
セント・ジュード・メディカル株式会社
第一三共株式会社
テルモ株式会社
13:00 〜 14:00[会場:大会議室]
特別講演
『冠動脈ステントの進化と抗血栓療法』
京都大学大学院医学研究科 内科学講座 循環器内科学 教授 木村 剛 先生
共 催
サノフィ株式会社
13:00 〜 14:00[会場:中会議室]
コメディカル特別講演
『インターベンション治療のなかで
看護師が果たすべき役割とは
~患者が安心して治療をうけられるために~』
全国土木建築国民健康保険組合 総合病院 厚生中央病院
放射線科 野口 純子 先生
14
10:00 〜 16:00
ハンズオンルーム 協賛:テルモ株式会社
冠動脈インターベンション(PCI)は、熟練した循環器内科医師が十分に症例を検討
し準備した上で行いますが、不可抗力による合併症は皆無ではありません。本地方会
では日常遭遇する可能性のある合併症(ステント脱落、バルーン収縮不全、IVUS 抜去
不能)対策としてハンズオンルームを御用意いたしました。血管モデルを使用して上
記合併症を再現し、合併症とその対応を経験されてください。PCI の経験の少ない先生
方だけでなく、十分経験のある先生方も一度体験されると、いざというときにスムー
ズに対応できるようになると思います。
PCI の経験が少ない先生方は経験のある先生方と一緒に参加されてください。
1時間枠の予約制で行います。予約される方は希望時間枠をご記入の上、下記まで
ご連絡ください。
申し込み〆切
2014 年7月 18 日 17:00 まで
申し込み先 E-mail [email protected]
※当日のご予約については、空き状況により受付可能ですが、出来る限り事前の申し込みをお願い
いたします。
役員会のお知らせ
幹事会
時間 8:15 ~ 8:45
場所 第3会議室
運営委員会
時間 11:30 ~ 12:00
場所 第3会議室
コメディカル幹事会
時間 11:30 ~ 12:00
場所 中会議室
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
9:00 〜 9:55[会場:大会議室]
M01-M055
メディカルセッションⅠ
『ACS』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 秋田県成人病医療センター 循環器科
佐藤 匡也
東北薬科大学病院
循環器センター循環器内科
片平 美明
M01
重症 3 枝病変を有し治療に難渋した若年者広範前壁中隔急性心筋梗塞の一例
太田綜合病院附属太田西ノ内病院 循環器センター 循環器内科
○神 雄一朗、小松 宣夫、渡邊 俊介、金澤 晃子、石田 悟朗、遠藤 教子、新妻 健夫、
武田 寛人
M02
大量の血栓を伴った下壁梗塞に対して、血栓吸引カテーテル吸引ルーメンに
フィルターワイヤー挿入し病変末梢で展開し、末梢保護を行った一症例
仙台市立病院 循環器内科
○三引 義明、八木 哲夫、滑川 明男、石田 明彦、山科 順裕、佐藤 弘和、中川 孝、
佐藤 英二、小松 寿里
M03
3 枝の慢性完全閉塞病変に急性冠症候群を合併した一例
青森県立中央病院 循環器科
○木村 嘉宏、横田 貴志、大和田真玄、今田 篤、藤野 安弘
M04
亜急性ステント血栓症(SAT)を引き起こした 2 症例の OCT での検討
弘前大学医学部附属病院 循環器内科
○渋谷 修司、樋熊 拓未、西崎 史恵、泉山 圭、横山 公章、山田 雅大、富田 泰史、
阿部 直樹、長内 智宏、奥村 謙
M05
血栓溶解薬の冠動脈投与が有効であった 3 症例
1)青森県立中央病院 循環器内科 2)津軽保険生活協同組合健生病院 内科
3)青森市民病院 循環器科
○横田 貴志1)、木村 嘉宏1)、大和田真玄1)、今田 篤1)、藤野 安弘1)、阿部 慎一2)、
森 康宏3)
16
9:55 〜 10:50[会場:大会議室]
M06-M10
メディカルセッションⅡ
『complex』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 仙台厚生病院 循環器内科
滝澤 要
いわき市立総合磐城共立病院 循環器内科
山本 義人
M06
IVUS による確認と Gaia 1st が有効であった前下行枝完全閉塞の PCI 症例
秋田県成人病医療センター 循環器科
○佐藤 匡也、小武海雄介、田代 晴生、寺田 健、阿部 芳久、門脇 謙
M07
側枝 recross に難渋した PCI の 1 例
岩手県立中央病院 循環器科
○高橋 徹、大浦 翔子、門間 雄斗、神津 克也、池田 尚平、野田 一樹、清水 亨、
中嶋 壮太、遠藤 秀晃、中村 明浩、野崎 英二
M08
アプローチ困難であった慢性腎臓病を有する
左主幹部入行部病変に対して PCI を施行した一例
気仙沼市立病院 循環器内科
○工藤 信隆、尾形 和則、井筒 大人
M09
透析患者の高度石灰化病変に対し、治療に難渋した一例
平鹿総合病院 循環器内科
○堀口 聡、大西 宏和、加賀瀬 藍、三木 景太、相澤健太郎、深堀 耕平、武田 智、
菅井 義尚、伏見 悦子、髙橋 俊明
M10
バルーン破裂後に逆行性解離をきたし bailout に難渋した一例
山形県立中央病院 循環器内科
○大道寺飛雄馬、福井 昭男、天水 宏和、井汲 陽佑、渡部 賢、菊地 翼、加藤 重彦、
高橋 克明、玉田 芳明、矢作 友保、松井 幹之、後藤 敏和
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
10:50 〜 11:34[会場:大会議室]
M11-M14
メディカルセッションⅢ
『SHD』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 山形県立中央病院 循環器内科
福井 昭男
弘前大学 循環呼吸腎臓内科学講座
山田 雅大
M11
右冠動脈 #4AV から分岐する房室結節枝あるいは中隔枝が
至適エタノール注入枝であった重症閉塞性肥大型心筋症の 1 例
はちのへハートセンタークリニック
○菊池 文孝、盛合 美光
M12
当院における心房中隔欠損症に対するカテーテル閉鎖栓留置症例の検討
1)弘前大学大学院医学研究科 循環器内科
2)弘前大学大学院医学研究科 心臓血管病先進治療学
○山田 雅大1)、樋熊 拓未2)、西崎 史恵1)、泉山 圭1)、澁谷 修司1)、横山 公章1)、
阿部 直樹1)、長内 智宏1)、奥村 謙1)
M13
大動脈弁狭窄症によるショックバイタルに対して、緊急 PTAV を施行、
心不全改善後に TAVI を施行し救命し得た一例
1)仙台厚生病院 循環器内科
2)仙台厚生病院 心臓血管外科
3)仙台厚生病院 麻酔科
○桜井 美恵1)、多田 憲生1)、水谷有克子1)、滝澤 要1)、大友 達志1)、井上 直人1)、
目黒泰一郎1)、畑 正樹2)、井上 洋3)
M14
仙台厚生病院における経皮的大動脈弁置換術の経験
1)仙台厚生病院 循環器内科
2)仙台厚生病院 心臓血管外科
3)仙台厚生病院 麻酔科
○多田 憲生1)、大友 達志1)、滝澤 要1)、桜井 美恵1)、水谷有克子1)、畑 正樹2)、
山谷 一広2)、井上 洋3)、井上 直人1)、目黒泰一郎1)
18
14:00 〜 15:06[会場:大会議室]
M15-M20
メディカルセッションⅣ
『imaging』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 岩手医科大学 内科学講座循環器内科分野
房崎 哲也
星総合病院 心臓病センター循環器内科
氏家 勇一
M15
冠動脈攣縮が関与したと考えられる前下行枝病変進行症例
秋田県成人病医療センター 循環器科
○佐藤 匡也、小武海雄介、田代 晴生、寺田 健、阿部 芳久、門脇 謙
M16
光干渉断層法により評価した特発性冠動脈解離の 1 例
弘前大学大学院医学研究科 循環器呼吸腎臓内科学
○小路 祥紘、泉山 圭、成田 憲紀、西崎 史恵、渋谷 修司、横山 公章、山田 雅大、
富田 泰史、阿部 直樹、樋熊 拓未、長内 智宏、奥村 謙
M17
非侵襲的検査では ACS と診断できなかった 1 例
つがる総合病院 循環器内科
○越前 崇、櫛引 基
M18
OCT-guided PCI で第二世代 DES を留置した安定狭心症症例の検討
仙台厚生病院 心臓血管センター
○堀江 和紀、滝澤 要、筬井 宣任、上村 直、櫻井 美恵、多田 憲生、清水 岳久、
鈴木 健之、本多 卓、大友 潔、大友 達志、井上 直人、目黒泰一郎
19
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M19
OFDI を用いた石灰化病変に対する治療の検討
わかまつインターベンションクリニック 循環器内科
阿部 亘
M20
NSE バルーンにて治療した薬剤溶出ステント再狭窄病変を OFDI により
観察した 2 例
東北大学 循環器内科
○圓谷 隆治、高橋 潤、二瓶 太郎、西宮 健介、羽尾 清貴、松本 泰治、伊藤 健太、
下川 宏明
20
15:20 〜 16:26[会場:大会議室]
M21-M26
メディカルセッションⅤ
『EVT』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 秋田大学 循環器内科学分野・呼吸器内科学分野
飯野 健二
岩手県立中央病院 循環器科
中村 明浩
M21
Zilver PTX Ⓡ ステント留置後、慢性期 PSS を認めた SFA 完全閉塞例の 1 例
岩手県立中央病院 循環器科
○中村 明浩、門間 優斗、大浦 翔子、神津 克也、清水 亨、野田 一樹、中嶋 壮太、
遠藤 秀晃、高橋 徹、野崎 英二
M22
浅大腿動脈へ薬剤溶出ステント Zilver PTX が留置された約 1 年後に血栓性閉塞
をきたしたと考えられ、カテーテル治療により血行再建に成功した症例
1)あおもり協立病院 内科循環器科
2)東海大学医学部 内科学系循環器内科
○内藤 貴之1)、澤岡 孝幸1)、磯島 寿人1)、吉町 文暢2)
M23
頸動脈ステント留置翌日にステント内血栓症を呈した 1 例
1)星総合病院 循環器内科
2)星総合病院 脳神経外科
○角田 宇司1)、氏家 勇一1)、國分 知樹1)、清水 康博1)、松井 佑子1)、金子 博智1)、
坂本 圭司1)、三浦 英介1)、清野 義胤1)、木島 幹博1)、小林 亨2)、後藤 健2)
M24
総大腿動脈の閉塞病変を含む、外腸骨〜総大腿狭窄病変に血栓内膜除術と
ステント治療(ハイブリット治療)を一期的に行った一例
1)医療法人明和会 中通総合病院 循環器内科
2)医療法人明和会 中通総合病院 心臓血管外科
○播間 崇記1)、篠崎真莉子1)、佐藤 誠1)、五十嵐知規1)、大内 真吾2)、大山 翔吾2)
21
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M25
高度石灰化を伴う浅大腿動脈慢性完全閉塞病変の治療において 0.018inch
ワイヤー通過後にデバイス通過に難渋した 1 例
仙台厚生病院 心臓血管センター
○桑原 謙典、鈴木 健之、遠田 佑介、須知 太郎、富樫 大輔、伊藤 真輝、井筒 大人、
水谷有克子、石原 龍馬、加畑 充、田中綾紀子、宮坂 政紀、筬井 宣任、堀江 和紀、
上村 直、桜井 美恵、多田 憲生、清水 岳久、大友 潔、本多 卓、滝澤 要、
大友 達志、井上 直人、目黒泰一郎
M26
CROSSER が有効であった症例 ― 当院における CROSSER の経験 ―
いわき市立総合磐城共立病院 循環器科
○塙 健一郎、山本 義人、江口久美子、野木 正道、崔 元吉、高木 裕介、湊谷 豊、
戸田 直、杉 正文
22
9:00 〜 9:55[会場:第3会議室]
M27-M31
メディカルセッションⅥ
『FFR』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 太田西ノ内病院 循環器内科
小松 宣夫
つがる総合病院 循環器呼吸器腎臓内科
櫛引 基
M27
オートプルバック FFR による虚血改善指数の考案
~指数が低値であった 2 症例の検討~
由利組合総合病院 循環器科
○宗久 雅人、奈良 育美、千葉 啓克、中西 徹
M28
LAD long diffuse lesion の decision making に iFR が有効と考えられた 1 例
福島赤十字病院 循環器科
○大和田尊之、菅野 優紀、阪本 貴之、渡部 研一
M29
FFR 測定で PCI を deffer し、その後 PCI 必要となった二症例
1)秋田市立秋田総合病院 循環器科
2)秋田大学医学部 循環器内科学分野
○藤原 敏弥1)、池田 研1)、柴原 徹1)、中川 正康1)、伊藤 宏2)
M30
ステント留置後にステント内に広範に flap 様の構造物を認めた 1 例
日本海総合病院 循環器内科
○本田晋太郎、菅原 重生、沓澤 大輔、豊島 拓、禰津 俊介、菊地 彰洋、桐林 伸幸、
近江 晃樹
M31
一年間に POBA で終了した症例の検討
会津中央病院 循環器科
保坂 浩希
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
9:55 〜 11:01[会場:第3会議室]
M32-M37
メディカルセッションⅦ
『DES』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 仙台市立病院 循環器内科
三引 義明
八戸市立市民病院 循環器科・内科
平賀 仁
M32
急性心筋梗塞(AMI)を発症し、薬剤溶出性ステント(DES)留置後に遅発性ステント
血栓症による AMI を繰り返し発症した本態性血小板血症(ET)の 1 例
八戸市立市民病院 循環器科
○喜古 崇豊、平賀 仁、長谷川一志、及川 広一、松井 宏光、藤本 祐子
M33
当院における急性冠症候群の患者に対する DES の治療成績
つがる総合病院 循環器呼吸器腎臓内科
○櫛引 基、越前 崇、山本 猛
M34
第二世代薬剤溶出ステント(DES)留置後に冠攣縮性狭心症を呈した 2 症例
秋田大学病院 循環器内科
○岩川 英弘、阿部 起実、佐藤 輝紀、真壁 伸、関 勝仁、寺田 茂則、寺田 豊、
飯野 健二、伊藤 宏
M35
薬剤溶出性ステント(DES)を留置し、4 年後に超遅発性ステント血栓症
(VLST)による左主幹部(LMT)の急性心筋梗塞(AMI)を発症した 1 例
八戸市立市民病院 循環器科
○藤本 祐子、平賀 仁、長谷川一志、及川 広一、松井 宏光、喜古 崇豊
24
M36
薬剤溶出型バルーンの適応病変に関する
岩手医科大学附属病院 内科学講座 循環器内科分野
○下田 祐大、房崎 哲也、石川 有、工藤 顕仁、中島 祥文、中島 悟史、小室堅太郎、
阪本 亮平、三船 俊英、石田 大、伊藤 智範、森野 禎浩
M37
Zotarolimus 溶出性ステントと Everolimus 溶出性ステントの
6 ヶ月後 OCT 所見の相違
秋田大学病院 循環器内科
○真壁 伸、寺田 茂則、関 勝仁、寺田 豊、飯野 健二、渡邊 博之、伊藤 宏
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
14:00 〜 15:06[会場:第3会議室]
M38-M42
メディカルセッションⅧ
『Tips & Tricks, その他』
発表:7 分 質疑:4 分
座長: 日本海総合病院 循環器内科
平鹿総合病院 循環器内科
菅原 重生
堀口 聡
M38
完全内臓逆位の患者に対して mirror image 造影を用いて 2 枝の
PCI を施行した一例
1)仙台厚生病院 心臓血管センター
2)気仙沼市立病院 循環器科
○井筒 大人1)、尾形 和則2)、工藤 信隆2)
M39
当院で最近経験した造影剤アレルギーによる
アナフィラキシーショックの 2 症例
医療法人明和会 中通総合病院 循環器内科
○清水 翔太、播間 崇記、篠崎真莉子、佐藤 誠、五十嵐知規
M40
当院における子カテの使用症例の検討
東北薬科大学病院 循環器センター
○山中 多聞、長谷川 薫、菊田 寿、関口 祐子、住吉 剛忠、山家 実、宮下 武彦、
中野 陽夫、片平 美明
M41
Parachute with KUSABi の Tips and tricks
みやぎ東部循環器科 循環器内科
○菊地 雄一、上村 直、土岐 祐介
M42
心房細動を合併した経皮的冠動脈インターベンション(PCI)における抗血
栓療法の当院での現状
仙台循環器病センター 循環器内科
○藤井 真也、中澤まゆい、明石まどか、八代 文、小林 弘、八木 勝宏、内田 達郎
26
9:00 〜 10:10[会場:中会議室]
Co01-Co07
コメディカルセッションⅠ
発表:7 分 質疑:3 分
座長: 中通総合病院 循環器内科 佐藤 誠
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学・技術部門
後藤 武
CO01
透析患者にインターベンションを施行した一例
1)三友堂病院 臨床工学室
2)三友堂病院 循環器内科
○須藤 智亮1)、中川 忠洋1)、大友 茜1)、濱田奈緒美1)、武田 昂大1)、加藤 直樹1)、
大園 勝行1)、色摩 隆行1)、川島 理2)、阿部 秀樹2)
CO02
誤って電気風呂に入浴し不適切ショック治療を行った CRT-D の一例
1)青森県立中央病院 臨床工学部
2)青森県立中央病院 循環器科
○岡山 雅哉1)、松尾進太郎1)、千葉 貴博1)、阿部 誠1)、伊藤 正之1)、田中 秀星1)、
相馬 大紀1)、矢本 千博1)、栗林 千晶1)、加藤 直透1)、須藤 拓輝1)、菅原 幸治1)、
大和田真玄2)、横田 貴志2)、木村 嘉宏2)、今田 篤2)
CO03
当院での ECMO プロジェクト推奨回路の導入
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学・技術部門
○細井 拓海、紺野 幸哉、加藤隆太郎、大平 朋幸、冨田 瑛一、菊地 純、山本 圭吾、
鈴木 雄太、小笠原順子、後藤 武
CO04
Boston Scientific 社製 IVUS カテーテル OptiCross の PULLBACK 精度の検討
1)公益財団法人 星総合病院 臨床工学科
2)心臓病センター 循環器内科
○皆川 敦1)、二上 倫嗣1)、添田 信之1)、木島 幹博2)
CO05
CARDIOSAVE の救急搬送における比較・検討
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学・技術部門
○冨田 瑛一、小笠原順子、青木 香織、鈴木 雄太、細井 拓海、山本 圭吾、紺野 幸哉、
菊地 純、加藤隆太郎、大平 朋幸、花田 慶乃、後藤 武
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
CO06
TAVI の導入へ向けたハートチームの構築への取り組み
1)いわき市立総合磐城共立病院 臨床工学室
2)いわき市立総合磐城共立病院 循環器科
○遠藤 孝敏1)、兼本 大輔1)、白岩 功1)、園部 正明1)、杉 正文2)、山本 義人1)
CO07
Scoreflex 症例の検討
1)星総合病院 臨床工学科
2)星総合病院心臓病センター 循環器内科
○二上 倫嗣1)、菊地 康昭1)、添田 信之1)、木島 幹博2)、清野 義胤2)、氏家 勇一2)、
金子 博智2)、清水 康博1)
28
10:20 〜 11:20[会場:中会議室]
Co08-Co13
コメディカルセッションⅡ
発表:7 分 質疑:3 分
座長: 秋田県成人病医療センター 医療技術部
加藤 守
青森県立中央病院 循環器センター
渡辺 薫
CO08
心臓カテーテル検査における長方形大視野FDを搭載した装置の線量についての検討
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 放射線部門
○川井 美幸、佐藤 幸夫
CO09
TBT 法を用いた冠動脈 CT での検査効率の検討
一般財団法人 太田綜合病院附属太田西ノ内病院 放射線部
○大原 亮平、大原 亮平、遠藤 裕貴、深澤 秀人、新里 昌一
CO10
新しい技術を使った X 線診断装置の被ばく低減
1)青森県立中央病院 放射線部
2)つがる総合病院 診療画像情報部
○葛西 健之1)、安田 航平2)、泊 公之1)、伊丸岡俊治1)
CO11
経皮的心房中隔欠損閉鎖術に関連した部署との連携体制の構築
弘前大学医学部附属病院 第一病棟 7 階
○上野由美子、高屋敷いくえ、木村 萠、高田 直美、棟方 栄子
CO12
心臓カテーテル室における急変時対応の取り組み(第2報) ―シミュレーションの実施―
秋田県成人病医療センター看護部 CCU
○石川 浩美、三浦 優子、石黒 貴子、佐藤 友子
CO13
心臓カテーテル室教育における画像トレーニングの効果
公益財団法人 星総合病院 ICU/CCU
○鹿子田美恵、小林三紀恵、佐久間浩樹
29
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
14:10 〜 15:40[会場:中会議室]
コメディカル シンポジウム
『違う職種を体験してみよう』
テーマ:
座長
小野 俊輔 先生(つがる総合病院 臨床工学部)
桜庭 厚子 先生(弘前大学医学部附属病院 看護部)
コメンテーター
横山 公章 先生(弘前大学医学部附属病院 循環器内科)
シンポジスト
◦青森県 青木 傑 先生(あおもり協立病院 放射線科)
◦秋田県 渋谷 良平 先生(秋田県成人病医療センター 医療技術部)
◦岩手県 東館 依吹 先生(岩手県立中央病院 中央放射線部)
◦山形県 河合美奈子 先生(三友堂病院 放射線特殊診療部)
◦宮城県 渡邉佳代子 先生(仙台医療センター 看護部)
◦福島県 渡部 祐一 先生(会津中央病院 中央 ICU)
30
第36回
日本心血管インターベンション治療学会
東北地方会
より良いカテーテル治療を通じて、心血管疾患の克服を目指す
The 36th Annual Meeting of the Japanese Association of
Cardiovascular Intervention and Therapeutics, Tohoku Branch
演題抄録
31
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M01
重症 3 枝病変を有し治療に難渋した
若年者広範前壁中隔急性心筋梗塞の一例
太田綜合病院附属太田西ノ内病院 循環器センター 循環器内科
○神 雄一朗、小松 宣夫、渡邊 俊介、金澤 晃子、石田 悟朗、遠藤 教子、新妻 健夫、
武田 寛人
【症例】
30 歳代、男性 。
【既往歴】
高血圧。
【冠危険因子】 高血圧、高脂血症、喫煙、
肥満(体重 120kg)
。【現病歴】
平成 25 年 10 月下旬、急性心筋梗塞のため当科へ入院し
た。緊急心臓カテーテル検査を施行し、心原性ショックのため IABP を挿入下に CAG を
施行。LAD #7 100%、TIMI 0、RCA #1 CTO、LCX #13 90% 狭窄の3枝病変を認め、
梗塞責任病変 #7 に対して DES(Xience Xpedition 3.5*38mm)を留置し再開通を得た。
Forrester 分類 class Ⅱ、peak CK 8569 IU/L。第3病日に #13 に対して PCI を施行し、
DES(Xience Xpedition 3.5*15mm)を留置した。LCX への PCI 直前より心不全症状が
悪化し、人工呼吸器による呼吸管理と PCPS による循環補助を行った。以後、CCU にお
いて薬物治療を行ったが、循環動態の回復に難渋したため、RCA 領域の虚血解除によ
る心機能改善を目的として、第7病日に #1 CTO に対する PCI を行う方針とした。
Reverse CART technique を用いてガイドワイヤーの閉塞病変通過に成功し、#1 から #2
にかけて DES を 2 本(Xience Xpedition 3.5*38mm、Xience Xpedition 3.5*28mm)留
置して CTO の再開通に成功した。以後、徐々に血行動態の改善を認め、段階的に
PCPS、IABP、人工呼吸器からの離脱に成功した。重症3枝病変を有する広範前壁中隔
急性心筋梗塞の治療に非梗塞責任病変である RCA CTO に対する血行再建術が有効で
あったと考えられた一例を経験したため報告する。
32
M02
大量の血栓を伴った下壁梗塞に対して、血栓吸引カテーテル
吸引ルーメンにフィルターワイヤー挿入し病変末梢で展開し、
末梢保護を行った一症例
仙台市立病院 循環器内科
○三引 義明、八木 哲夫、滑川 明男、石田 明彦、山科 順裕、佐藤 弘和、中川 孝、
佐藤 英二、小松 寿里
【背景】
拡張性病変に起こったプラーク破綻は、しばしば大量の血栓形成を来し、PCI
時に slow flow/no reflow を合併することがある。Slow flow/no reflow は予後不良因子
であることが知られており、血栓吸引、末梢保護、ニトロプルシッドやニコランジルの
投与などが行われるが、大量血栓の病変では再灌流に苦慮する場合も多い。
【症例】
60 歳台男性
【既往歴】
慢性閉塞性肺疾患、脳梗塞、腹部大動脈瘤に対して EVAR 施行。
【現病歴】
平成 26 年3月に 10 分ほど続く胸痛を2回自覚し、翌日かかりつけ医を受診
し、心電図で洞停止、II、III、aVF の ST 上昇を指摘され、当科紹介となった。
【経過】
入院時も胸痛は持続し、血圧 79/61mmHg と低下していた。心電図は洞停止に
よる徐脈で、右側胸部誘導で ST 上昇を認めた。採血でクレアチニン 2.15mg/dl と腎機
能低下を認めた。直ちに体外式ペースメーカーを挿入し、冠動脈造影を施行。左回旋枝
#13 は、血管径は小さいが、びまん性狭窄を認めた。右冠動脈は #1 で完全閉塞を認めた。
引き続いて今回の責任病変の右冠動脈に PCI を施行した。ガイドワイヤー通過後に繰り
返し血栓吸引、ニトロプルシッド投与後、TIMI1 が得られたが、#2 から #3 の拡張性病
変と大量の血栓の充満を認めた。EVAR 後で、以前の脳梗塞が大動脈プラーク由来の可
能性が高いと診断されており、IABP 挿入は行わなかった。
病変形状から、末梢までのフィルターワイヤー単独では通過困難が予想された。そこ
で吸引カテーテルの吸引ルーメンにフィルトラップを挿入した状態で病変を通過させ
た。#3distal でフィルターを展開した。病変に対して小さい径のバルーンで閉塞部を繰
り返し拡張したが、no flow であった。冠動脈内に tPA を局所投与し、繰り返し吸引を
施行し、末梢まで造影されるようになったが、フィルターを抜去後、再び閉塞に至っ
た。#3、#2 にステントを留置し、5mm バルーンで後拡張を行い、#4 にニトロプルシッ
ドを選択的に注入し、TIMI2 を得た。自己伝導も回復し、手技を終了した。
【まとめ】
フィルターワイヤーの挿入が困難な症例で、吸引カテーテルの吸引ルーメン
を使って、病変末梢にフィルターを留置する方法は考慮に値する可能性がある。様々な
戦略で治療を行った大量血栓を伴う急性心筋梗塞の一例を報告する。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M03
3枝の慢性完全閉塞病変に
急性冠症候群を合併した一例
青森県立中央病院 循環器科
○木村 嘉宏、横田 貴志、大和田真玄、今田 篤、藤野 安弘
症例は 60 歳代、男性。平成 11 年、近医にて回旋枝の急性心筋梗塞に対して、経皮
的冠動脈インターベンション(PCI)が施行され、ベアメタルステント(BMS)が留置さ
れている。平成 26 年5月、ボーリング中に突然意識を消失し、心肺停止状態になった。
バイスタンダーにより、心肺蘇生が直ちに開始された。救急隊到着時、心室細動(Vf)
を認めた。計3回の自動体外除細動器にて蘇生され、当院救命センターに搬送された。
来院時は、意識清明、血圧は保たれていたが、酸素化は不良であり心不全を合併し、胸
痛も持続していた。12 誘導心電図では、V 1~ V 3誘導で異常 Q 波と ST 上昇がみられ
た。心エコーでは、左室壁運動は全周性に低収縮、特に左室前壁が無収縮であり、左室
駆出率 22% であった。採血では、トロポニン I 0.13ng/ml と軽度上昇していた。以上よ
り前壁の急性冠症候群(ACS)を疑い、緊急心臓カテーテル検査を施行した。冠動脈造
影では、右冠動脈(RCA)#3、左前下行枝(LAD)#6、左回旋枝(LCX)#13(ステント
内)は、慢性完全閉塞(CTO)であり、発達した右室枝(RVB)から、LAD に Rentrop
Grade 3 の側副血行路がみられた。冠動脈造影中から血圧が低下しショック状態となっ
たため、大動脈バルーンパンピングを留置した。RCA #1 に造影欠損像を認め、血栓の
存在が疑われた。同部位に対する血管内超音波では、plaque rupture 所見を認めた。
今回、
RCA #1 の plaque rupture により、RVB から LAD への側副血行路が不安定となり、
Vf に至ったと考えられた。責任病変である RCA #1 に PCI を施行し、BMS を留置した。
同日、心臓血管外科にコンサルテーションし、準緊急冠動脈バイパス術を施行した。今
回、3枝の CTO に ACS を発症し、緊急避難的に PCI を施行した一例を経験したので報
告する。
34
M04
亜急性ステント血栓症(SAT)を引き起こした
2症例の OCT での検討
弘前大学医学部附属病院 循環器内科
○渋谷 修司、樋熊 拓未、西崎 史恵、泉山 圭、横山 公章、山田 雅大、富田 泰史、
阿部 直樹、長内 智宏、奥村 謙
1例目は 60 歳代男性、胸痛が出現しかかりつけ医を受診し、心電図上急性心筋梗塞
が疑われ当科紹介搬送。同日緊急心臓カテーテル検査を施行し、左冠動脈前下行枝# 6
で完全閉塞しており、同部位に対し PCI を施行、血栓吸引したのちに BMS 留置、後拡
張後 OCT にて拡張良好であることを確認し TIMI 3 で終了。第8病日深夜にトイレ歩行
の際に胸痛が出現し、心電図にて胸部誘導での ST 上昇を認めた。亜急性ステント血栓
症(SAT)と考えられ緊急心臓カテーテル検査を施行し BMS 内にて血栓閉塞していた。
血栓吸引、POBA 行い TIMI 3 で終了した。その時の IVUS・OCT でもステント拡張は良
好であった。この症例は ADP 誘導血小板凝集能が DAPT にもかかわらず正常範囲内で
あり、凝集能が抑制不十分と考えられたため、プラビックスを 75mg/ 日を 150mg/ 日
に増量した。その後 ADP 誘導血小板凝集能は低下しその後 SAT は認めなかった。
2例目は 60 歳代男性、朝起床時に喫煙後胸痛発作が出現し改善しないためかかりつ
け医を受診。急性心筋梗塞が疑われるとして他院紹介後当科搬送となった。緊急心臓カ
テーテル検査を施行し右冠動脈 #4 90%、左冠動脈前下行枝 #6 90%、回旋枝 #13
100%。左冠動脈回旋枝 #13 100%に対し PCI を施行し、血栓吸引したのちに BMS 留
置した。造影、OCT にてステント内血栓を認めたもののステント拡張は良好、少し時
間を置いた造影にてステント内血栓増大がないことを確認し TIMI 3 で終了。第 5 病日
未明に胸部圧迫感が出現し心電図にて ST 再上昇を認めた。緊急心臓カテーテル検査を
施行したところ、BMS 内にて血栓閉塞していた。OCT にてステント外側から血栓が脱
落したことにより一部ステントが浮いており、それが SAT の原因と考えられた。血栓
吸引、POBA 行い TIMI 3 で終了した。
SAT の原因としてステントの拡張不良、抗血小板薬効果不十分などがあげられるが、
OCT は血栓の存在やステントの圧着不良が明瞭に観察でき、その原因に対する治療を
可能とする。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M05
血栓溶解薬の冠動脈投与が有効であった 3 症例
1)青森県立中央病院 循環器内科 2)津軽保険生活協同組合健生病院 内科
3)青森市民病院 循環器科
○横田 貴志1)、木村 嘉宏1)、大和田真玄1)、今田 篤1)、藤野 安弘1)、阿部 慎一2)、
森 康宏3)
急性心筋梗塞(AMI)患者では多量の血栓により、バルーン拡張やステント留置後に
おいても、再灌流が得にくい症例を経験する。本院でも多量の血栓により、再灌流が得
にくい症例であったが、血栓溶解薬を冠動脈内注入し再灌流を得ることができた 3 症例
を経験したため報告する。
【症例1】
50 代、男性。
数日前より午前を中心に安静時胸痛を度々自覚していた。午前 9 時頃、仕事中に同様
の症状が出現し、経過を見ていたが症状改善しないため、同僚が救急要請し当院へ搬送
となった。緊急冠動脈造影で右冠動脈 RCA#3 の完全閉塞を認め、経皮的冠動脈形成術
(PCI)を施行した。血栓吸引後の造影では血栓の増悪が見られ、右冠動脈内に散在性に
出現し、その後 RCA#1 で完全閉塞をきたした。血栓吸引で一時的に再灌流したが、多
量血栓は残存しているため、血栓溶解薬(t-PA)を冠動脈内に投与し、最終的に RCA#3
の病変部にステント留置し、TIMI3 の血流を得られ終了した。
【症例2】
50 代、女性。乳癌術後で抗がん剤治療中。1か月前に CV ポートからの塞栓症で肺
塞栓症を発症し抗凝固療法を開始している。
午前 10 時頃に、立ち上がった特に突然、胸痛が出現し救急搬送。心電図で ST 上昇あ
り、緊急冠動脈造影を施行。RCA#3 血栓所見あり。塞栓症が疑われたため、血栓吸引
を施行したが、多量血栓が残存したため、血栓溶解薬(t-PA)を冠動脈内に投与し、
Perfusion バルーンでロングインフレーションし、血栓消失し TIMI3 の血流を得られ終
了した。
【症例3】
30 代、男性。遺伝性血管浮腫の既往あり。
平成 22 年に左前下行枝 LAD#7 の AMI で PCI を施行。血栓性病変と考えられたため血
栓吸引のみで終了している。その時の冠動脈造影で RCA の拡張病変を認めている。
平成 25 年 12 月中旬に、胸痛、徐脈、心原性ショック状態で当院へ救急搬送。AMI
の診断で緊急冠動脈造影を施行。RCA#3 の血栓閉塞を認めた。血栓吸引で赤色血栓が
吸引できたが、多量の血栓残存があり再灌流が得られないため、血栓溶解薬(t-PA)を
冠動脈内へ投与。Perfusion バルーンでロングインフレーションし、TIMI2 の再灌流が
得られ終了した。
36
M06
IVUS による確認と Gaia 1st が有効であった
前下行枝完全閉塞の PCI 症例
秋田県成人病医療センター 循環器科
○佐藤 匡也、小武海雄介、田代 晴生、寺田 健、阿部 芳久、門脇 謙
症例は 88 歳の男性。労作性狭心症として紹介を受け冠動脈造影を施行した。病変は
中隔枝分岐直後の前下行枝の慢性完全閉塞であると思われ、中隔枝と対角枝から副血行
路がみられた。右冠動脈からの副血行路は不良であった。閉塞距離は比較的短いと思わ
れたが造影検査では閉塞断端が不明であったため、経皮的冠動脈形成術では中隔枝から
の IVUS による観察で閉塞部位の同定を試みた。最初は IVUS の観察が不十分であったた
め誤った方向に Gaia 1st が進んでしまい、対角枝方向に穿通したようなルートで進ん
だ。改めて IVUS を観察して正確な方向を確認して Gaia 1st を進めた。このような症例
の場合、Gaia 1st は意図した方向に先端を向けることが可能であり、前下行枝の閉塞末
梢の内腔を捉えることができた。その後薬剤溶出性ステントを留置して拡張を終了し
た。1年後の確認造影では拡張は問題なく良好な血流が観察された。閉塞断端が不明瞭
な本症例のような場合には、側枝から引き抜いた IVUS の所見が有力な情報を与えてく
れることも多く、さらには Gaia 1st の性能の良さが再開通につながるものと考えられた。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M07
側枝 recross に難渋した PCI の 1 例
岩手県立中央病院 循環器科
○高橋 徹、大浦 翔子、門間 雄斗、神津 克也、池田 尚平、野田 一樹、清水 亨、
中嶋 壮太、遠藤 秀晃、中村 明浩、野崎 英二
cross over stenting により jail された側枝が閉塞し、虚血を来すことがある。今回
guide wire recross に難渋し、stent 外拡張を用いた側枝確保を経験したので報告する。
症例は 60 代、男性。ACS 発症し、救急搬送され、緊急 PCI 施行した。
病変は前下行枝、第一対角枝の分岐部病変であった(1–1–1)。前下行枝に stent を留
置する前に第一対角枝の分岐部を 2.5mm balloon で拡張したが、第一対角枝は stent 留
置後閉塞した。ST 上昇と胸痛の出現を認めた。第一対角枝解離形成により recross に難
渋し、protect していた guide wire に balloon を進め、stent 外側を拡張し第一対角枝の
血流確保の上、balloon に向かい stent 内から guide wire を進め直し、KBT 施行し得た。
複雑化した側枝閉塞病変に対し、反省と示唆に富んだ症例であったため報告する。
38
M08
アプローチ困難であった慢性腎臓病を有する
左主幹部入行部病変に対して PCI を施行した一例
気仙沼市立病院 循環器内科
○工藤 信隆、尾形 和則、井筒 大人
症例は 76 歳男性。喫煙歴あり。既往歴は糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風があり
近医フォロー中であった。救急外来に呼吸苦を主訴として来院し、心不全の診断となり
入院加療とした。心不全改善後に原因検索として冠動脈造影検査を施行した。左橈骨動
脈アプローチを行ったが大動脈弓部鎖骨下動脈合流部で閉塞を確認したため右橈骨動脈
アプローチに変更した。右上腕動脈にも 90% の狭窄を認めたが、アングルタイプのワ
イヤーによって狭窄部を超えて冠動脈造影検査を施行できた。
その結果、右冠動脈 seg.1 と seg.3 に 75% 狭窄と 90% 狭窄、左主幹部(LMT)入口部
に 90% 狭窄、左冠動脈回旋枝 seg.13 にも 90% 狭窄を確認した。LMT を含む多枝病変で
あり CRE 2.6mg/dl(24h-Ccr:30.5ml/min)の腎機能障害と糖尿病もあるため CABG を
第一に考え術前検査を行うも、両側内頚動脈、脳底動脈と右中大脳動脈に狭窄を認め
た。結局心臓血管外科にコンサルトはしたがハイリスク症例のため CABG は断念せざる
を得なかった。
患者・家族と相談した結果 LMT にのみに PCI を施行する方針とした。両橈骨動脈が
上記の状態のため右大腿動脈アプローチを試みたが、ここでも狭窄がありワイヤーが通
過しなかった。そこで 6Fr の long sheath を用いたところ、大腿動脈の狭窄病変をこえ
て guiding catheter を冠動脈に engage することができた。冠動脈内も石灰化が強く
PCI も難渋したが 4.0mm の BMS を留置することができた。慢性腎不全のため造影剤の
制限もあり、かつ全身動脈硬化のため緊急時の IABP 留置も困難が予想されたが無事
PCI を完遂できた一例であった。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M09
透析患者の高度石灰化病変に対し、
治療に難渋した一例
平鹿総合病院 循環器内科
○堀口 聡、大西 宏和、加賀瀬 藍、三木 景太、相澤健太郎、深堀 耕平、武田 智、
菅井 義尚、伏見 悦子、髙橋 俊明
【症例】
60 代男性
【既往歴】
維持透析 10 年以上
【主訴】
胸痛
【現病歴】
2013 年7月労作時の胸痛出現、次第に安静時にも出現するようになり、救
急外来受診、不安定狭心症の診断となり、入院となった。
【経過】
冠動脈造影では、右冠動脈に高度石灰化を伴うび漫性の 90 〜 99%狭窄を認め
た。薬物療法に抵抗性で、食事など軽労作でも胸痛出現し、透析困難となったため、経
皮的冠動脈形成術(PCI)を施行した。
【PCI】
左大腿動脈 8Fr.50cm シースを用い、LauncherAL0.75SH は良好なバックアップ
が得られずAL1.0に変更、Corseaを用い、Sion、XT−Rは、全く通過せず、ConquestPro
12、ConquestPro8-20、Gaia Second 2本、Astato XS 9-40、UltomsteBross3 を使用
しようやく病変を通過した。Corsea は通過せず、TornusPro 2.1、Sapphire Ⅱ 1.0、
MiniTrek 1.2 を用いて病変を貫通し、RotaFloppy wire に交換した。RotaLinkPlus 1.25、
1.5、1.75 にて ablation し、MiniTrek 1.2、PoweredLacrosse 3.0 で前拡張し、Xience
Xpedition 3.0 × 18 を2本、3.5 × 38 を 1 本留置し、NC Trek 4.0 で後拡張し、良好
な開大を得た。総手技時間 8 時間 30 分、透視時間 203 分、造影剤使用量 276mL、総線
量 14234mGy であった。胸痛は消失し、放射線障害も認めず、退院となった。
【結語】
今回、高度石灰化病変に対し、治療に難渋した症例を経験した。
40
M10
バルーン破裂後に逆行性解離をきたし
bailout に難渋した一例
山形県立中央病院 循環器内科
○大道寺飛雄馬、福井 昭男、天水 宏和、井汲 陽佑、渡部 賢、菊地 翼、加藤 重彦、
高橋 克明、玉田 芳明、矢作 友保、松井 幹之、後藤 敏和
症例は 73 歳男性。労作時狭心痛あり、冠動脈造影(CAG)を施行したところ右冠動脈
#3 に高度狭窄を認め、冠動脈インターベンションを実施した。病変部を 3.0mm バルー
ン使用し nominal 圧で拡張したところ破裂し、直後の造影で冠解離および造影遅延を
認めた。バルーンで解離を抑えようとしたが、もともとバックアップ不良であったこと
もありシステムが抜けてしまった。システムを変更し再度 wiring したが解離腔に迷入
してしまいなかなか真腔を捉えられなかった。血管内超音波(IVUS)ガイド下に何とか
真腔へワイヤーを通過させることに成功し、バルーンで拡張後に解離部位へステント留
置しようと試みたが、ステントが通過せず再度システム抜去。ガイディングカテーテル
を変更し造影したところ #1 近位部まで逆行性に解離が及んでいたため、デリバリー可
能な範囲(#1–2)でステント留置した。#3 は解離残存し、#4PD は閉塞したが胸部症状
なく造影剤使用量、透視時間を考慮し手技を終了した。3か月後の follow up CAG では
解離は治癒しており造影遅延は認めなかった。
本症例はアプローチ部位、ガイディングカテーテル、バルーンの選択、手技終了のタ
イミングについて考えさせられた症例であり提示した。
41
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M11
右冠動脈 #4AV から分岐する房室結節枝あるいは
中隔枝が至適エタノール注入枝であった
重症閉塞性肥大型心筋症の 1 例
はちのへハートセンタークリニック
○菊池 文孝、盛合 美光
症例は 50 歳代女性で家族歴には特記事項なし。平成 18 年春頃から労作時の息切れ
と胸部圧迫感があり他院を受診した。心エコー検査で閉塞性肥大型心筋症と診断されジ
ソピラミドと β 遮断薬の投与が開始された。その後も症状(NYHA-IIm 〜 III)の改善な
く精査および治療目的に当クリニックに紹介となった。初診時 BNP は 1080pg/ml と高
値であった。心エコー検査では左室流出路圧較差(LVOT-PG)は 168mmHg であり心臓
カテーテル検査を行った。心臓カテーテル検査でも LVOT-PG 178mmHg を確認しシベ
ンゾリンの経口投与を開始したが無効であった。入院後、心不全の急激な悪化が数回あ
り心エコー検査での LVOT-PG は最大 331mmHg まで上昇し、著明な僧帽弁逆流の悪化
を認めたが β 遮断薬とシベンゾリンの静脈内投与で軽快した。このため経皮的中隔心
筋焼灼術(PTSMA)の適応と判断した。左前下行枝と HL および第1対角枝から分岐す
る8本の中隔枝に対して造影剤を注入して心エコー検査を行ったが至適な枝は見つから
なかった。右冠動脈 #4PD からは適当な中隔枝は分枝していなかったが、#4AV から房
室結節枝と考えられる比較的太い分枝が認められた。心基部寄りの枝に対して造影剤注
入を行ったところ房室ブロックが生じたが、心尖部寄りの枝に造影剤を注入したとこ
ろ、房室ブロックの発生なく左室流出路側の中隔が濃染しエタノールの至適注入枝と判
断した。エタノール注入によって LVOT-PG は 148mmHg から 68mmHg に減少したが、
その後に完全房室ブロックとなりペースメーカ移植術を行った。術後、臨床症状は明ら
かに改善(NYHA-II)し BNP は 300 〜 400 pg/ml と低下した。LVOT-PG は 40 〜 80mmHg
で経過したが僧帽弁逆流は PTSMA 直後には改善せず1年後以降に明らかに改善した。
以上、房室結節枝あるいはその近傍の中隔枝に対しての PTSMA が有効であった重症閉
塞性肥大型心筋症の一例を経験したので報告する。
42
M12
当院における心房中隔欠損症に対する
カテーテル閉鎖栓留置症例の検討
1)弘前大学大学院医学研究科 循環器内科
2)弘前大学大学院医学研究科 心臓血管病先進治療学
○山田 雅大1)、樋熊 拓未2)、西崎 史恵1)、泉山 圭1)、澁谷 修司1)、横山 公章1)、
阿部 直樹1)、長内 智宏1)、奥村 謙1)
【背景】
本邦における心房中隔欠損症(ASD)に対する経皮的閉鎖栓(ASO)治療は 5000
例を越え、その良好な治療成績が報告されている。昨年から開始した当院での治療経験
を報告する。
【症例】
63±14 歳、男性 3、女性 5 例。5 例(63%)に心房細動、4 例(50%)に軽度の
肺高血圧の合併を認めた。術前の Qp/Qs は 2.1±0.3 であり、欠損孔の最大径は平均
16.8±4.8mm、Aortic rim 欠 損 は 4 例(50%)、 後 方 rim 欠 損 は 1 例、 後 方 の floppy
rim は 2 例(25%)に認めた。全身麻酔下、経食道エコーガイド下に手技を行い、サイ
ジングバルーンでのサイズ評価は平均 17.4±4.8mm で閉鎖栓のサイズはバルーンサイ
ズちょうどか 1mm 増しのサイズで留置した。Rim 欠損や floppy rim 症例にはやや難渋
したがすべての症例に留置成功した。急性期合併症は 1 例に術後心房細動・心不全の合
併がみられたが他の症例に合併症はなく、平均在院日数は平均 7 日であった。術後のエ
コーフォローでは術直後より右室拡大及び中心静脈拡大の改善、左室サイズの正常化を
認め、ほぼすべての症例で症状の改善を認めた。
【結語】
ASO によるカテーテル治療は外科的閉鎖術と比較しより低侵襲で安全、確実に
施行できる。いくつかの症例を提示しながら報告する。
43
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M13
大動脈弁狭窄症によるショックバイタルに対して、
緊急 PTAV を施行、心不全改善後に TAVI を施行し
救命し得た一例
1)仙台厚生病院 循環器内科
2)仙台厚生病院 心臓血管外科
3)仙台厚生病院 麻酔科
○桜井 美恵1)、多田 憲生1)、水谷有克子1)、滝澤 要1)、大友 達志1)、井上 直人1)、
目黒泰一郎1)、畑 正樹2)、井上 洋3)
症例は 84 歳女性。2014 年1月5日〜1月 25 日まで初回心不全入院歴あり。当初よ
り、PTAV や TAVI を検討していたが、間質性肺炎の疑いがあり、外来にて呼吸器精査
を進めていた。2014 年5月5日、呼吸困難のため救急搬送された。入院後急速に呼吸
状態が悪化し、それに伴い、血圧も徐々に低下、ショックバイタルとなった。5月6
日、挿管管理及び IABP を挿入したが、中等量の大動脈弁逆流の存在のためか、有効な
血圧上昇は得られず、心室細動も合併したため、同日 PCPS 挿入下で、緊急 PTAV を施
行した。3POD に PCPS を抜去し、IABP を再挿入した。6POD、IABP 抜去、7POD、抜
管した。その後、リハビリ及び栄養状態の改善を行い、6月2日、TAVI を施行し、現
在、退院に向けてリハビリ中である。通常であれば、救命は困難な症例であるが、
bridge therapy として PTAV 施行し、TAVI へ繋げた事で救命し得た症例を報告する。
44
M14
仙台厚生病院における経皮的大動脈弁置換術の経験
1)仙台厚生病院 循環器内科
2)仙台厚生病院 心臓血管外科
3)仙台厚生病院 麻酔科
○多田 憲生1)、大友 達志1)、滝澤 要1)、桜井 美恵1)、水谷有克子1)、畑 正樹2)、
山谷 一広2)、井上 洋3)、井上 直人1)、目黒泰一郎1)
2013 年 10 月に重症大動脈弁狭窄症に対する経皮的大動脈弁植込み術(TAVI) が保険
償還となり、当院では 2014 年1月 30 日から 6 月 3 日までに経大腿アプローチ 20 例、
経心尖アプローチ 2 例、合計 22 例の TAVI を施行した。平均年齢 84.2±5.1 歳、平均
STSscore 7.8±4.3%、平均手技時間 116.9±39.2 分、平均麻酔時間 193.7±37.9 分、
平均 CCU 入院期間 3.2±1.0 日であった。心タンポナーデ、急性腎機能障害、急性下肢
動脈閉塞、高度房室ブロックに対する恒久的ペースメーカー留置術の合併症発生をそれ
ぞれ 1 例認めたが、全症例が独歩自宅した。当院では TAVI 施行を見据え 2010 年から
現在まで 117 例の逆行性経皮的大動脈弁形成術を施行しており、この経験が良好な
TAVI の結果に繋がっていると思われる。今後とも安全な TAVI 施行に向け研鑽していく
所存である。
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M15
冠動脈攣縮が関与したと考えられる
前下行枝病変進行症例
秋田県成人病医療センター 循環器科
○佐藤 匡也、小武海雄介、田代 晴生、寺田 健、阿部 芳久、門脇 謙
症例は 40 歳代後半の男性。近医にて高血圧で加療中。2011 年 12 月ころから主として
安静時の胸部圧迫感が出現し、ホルター心電図で一過性の ST 上昇所見がみられたため
精査を依頼された。冠動脈 MDCT では前下行枝に spot calcification と陽性 remodeling
所見がみられたが高度な狭窄は観察されなかった。冠動脈造影でも有意狭窄所見はな
く、ATP/Papaverine 負荷による FFR は 0.81、OCT では一部 TCFA と考えられる画像も
得られた。投薬にて症状がなくなったため、1年後に再評価を行う予定とした。退院後
は近医での経過観察となったが、その間何度か症状がみられており、1年後の入院時に
は前胸部誘導での ST-T 変化があった。再造影検査では前下行枝 #7 で亜完全閉塞であっ
たために経皮的冠動脈形成術で拡張した。NSE で良好な拡張が得られたと判断しステン
ト留置は行わなかった。経皮的冠動脈形成術後半年で造影検査を施行したが再狭窄はみ
られなかった。さらに半年後に造影検査を施行し、アセチルコリン負荷による攣縮誘発
試験を行うと、前下行枝で攣縮が誘発された。攣縮発生部位は閉塞部位とは一致してお
らず、薬剤で誘発される攣縮部位と病変進行部位とは異なることが確認された。本症例
は初回造影時において FFR がボーダーラインを示す狭窄病変であったが、冠動脈攣縮
と思われる症状を何度か繰り返しているうちに閉塞病変に進行したものであり、きわめ
て示唆に富む症例であると考えられるので提示する。
46
M16
光干渉断層法により評価した特発性冠動脈解離の 1 例
弘前大学大学院医学研究科 循環器呼吸腎臓内科学
○小路 祥紘、泉山 圭、成田 憲紀、西崎 史恵、渋谷 修司、横山 公章、山田 雅大、
富田 泰史、阿部 直樹、樋熊 拓未、長内 智宏、奥村 謙
【症例】
30 代女性
【主訴】
胸部圧迫感
【病歴】
2014 年 4 月某日に帝王切開にて第 3 子を出産し合併症なく退院となっていた。
産後約 1 ヶ月後の 5 月某日(第 1 病日)の夜間に突然の胸部圧迫感・呼吸困難・口唇お
よび両手末梢のしびれを自覚した。同日に近医を受診し過換気発作の診断で帰宅となっ
た。翌朝も症状は改善せず総合病院を受診したところ急性冠症候群が疑われ当院に救急
搬送となった。12 誘導心電図ではⅠ,aVL,V2 ~ V5 で ST 上昇および胸部誘導での R
波の増高不良を認めた。経胸壁心臓超音波検査では前壁中隔が無収縮であり,また
CPK 値の上昇も認めたため,ST 上昇型急性心筋梗塞と診断し緊急で冠動脈造影検査
(CAG)を施行した。右冠動脈,左冠動脈回旋枝には有意狭窄を認めなかったが,左前
下行枝 seg6 から第1対角枝にかけて冠動脈解離によると思われる flap を認め,それよ
り遠位の冠動脈が狭小化していた。光干渉断層法(OCT)では左前下行枝近位部に解離
のエントリーを認め,遠位部には偽腔内血腫が連続していた。左冠動脈主幹部や左冠動
脈回旋枝には解離は及んでいなかった。経過から特発性冠動脈解離(SCAD)と診断
し,エントリー部位を塞ぐ目的で左前下降枝 seg6 にベアメタルステントを留置した。
再度 OCT で評価したところステントの遠位部に新たにエントリーが確認されたが,エ
ントリーの近位部はステントでカバーされておりそちらに対しては保存的に経過を見る
方針とした。入院後は ACE 阻害剤・抗血小板剤で加療し胸部症状や心不全症状は認め
ず安定して経過した。第 17 病日に CAG を施行したところステント内再狭窄は認めず血
流は良好であり,第 18 病日に自宅退院となった。
【考察】
産褥期に発症した SCAD の症例は国内外での報告が散見されるが,治療方法は
確立していない。本症例のように OCT により明確に SCAD のエントリーを評価し得た報
告は少ない。産褥期に発症する SCAD に関して文献的考察を加え報告する。
47
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M17
非侵襲的検査では ACS と診断できなかった 1 例
つがる総合病院 循環器内科
○越前 崇、櫛引 基
【症例】
51 歳、男性。
【主訴】
胸痛。
【既往】
胆嚢摘出術。
【嗜好歴】
飲食店経営、喫煙 +
【現病歴】
2014/12 月安静時に 30 分ほど胸部不快出現し近医受診したが原因はっきり
せず当院救急外来に救急搬送となった。来院時 ECG では ST 変化なく、UCG では、
EF60% 以上あり asynergy は認めなかった。採血データでも TropT 含めた心筋逸脱酵素
の上昇なく症状も自然軽快したため ACS は否定的として経過観察となった。採血など
より未治療の DM がわかり外来加療となる。その後症状もなく安定していたため外来に
て冠動脈 CT 施行した。冠動脈 CT にては左前下行枝に 50 - 75%程度の病変は認めるも
のの ACS を生じたであろう病変は確認できなかった。HbA1c10%の未治療の DM、HT,
脂質異常症も認め high risk 例であったため冠動脈造影施行の方針となった。冠動脈造
影では左前下行枝# 6 に冠動脈解離を疑わせる病変を認めた。IVUS 施行したが明らか
な解離の所見はなかった。OCT 施行では plaque rupture とその部位に一致する血栓
像が思われる病変がみられ急性期の ACS の部位と判断し PCI 施行となる。
【考察】
急性期の検査などで ACS を示唆する所見を認めず冠動脈 CT でもそのような所
見は認めなかった。IVUS では確認できなかったが OCT では病態の解明につながる所見
を認めることができ、OCT の有用性が認められる症例であった。
48
M18
OCT-guided PCI で第二世代 DES を留置した
安定狭心症症例の検討
仙台厚生病院 心臓血管センター
○堀江 和紀、滝澤 要、筬井 宣任、上村 直、櫻井 美恵、多田 憲生、清水 岳久、
鈴木 健之、本多 卓、大友 潔、大友 達志、井上 直人、目黒泰一郎
【背景】
光干渉断層撮影法(optical coherence tomography; OCT)は血管内超音波法の約 10
倍の解像度を持つ血管内イメージングモダリティーである。近年、frequency-domain
OCT(FD-OCT)の普及により、冠動脈インターベンション(percutaneous coronary
intervention; PCI)のガイドとして使用される頻度が増加している。しかしながら実臨
床における FD-OCT guided PCI の有効性を検討した研究はほとんど報告されていない。
【目的】
第 二 世 代 薬 剤 溶 出 性 ス テ ン ト(drug eluting stent; DES)時 代 に お け る、FD-OCT
guided PCI の標的血管不全(target vessel failure; TVF)の発生率を検討し、それに関
連する因子を解析すること。
【方法および結果】 2011 年 6 月から 2012 年 12 月まで当院で新規の冠動脈病変に対し、OCT-guided
PCI を施行し、第二世代 DES を留置された安定狭心症 121 症例 127 病変を後方視的に
解析した。TVF は術後 12 ヶ月間における心臓死、標的血管の心筋梗塞および再血行再
建と定義した。全症例で手技成功を収めた。TVF は 8 症例(6.6%)で認められ、内訳は
心臓死が 1 症例(0.8%)
、再血行再建が 7 症例(5.8%)であった。TVF の有無で二群に分
け、 患 者 お よ び 手 技 的 背 景 を 比 較 検 討 し た。 最 終 撮 影 で ス テ ン ト ス ト ラ ッ ト の
malapposition を 52 病変(40.9%)、ステント断端の血管解離を 17 病変(13.4%)で認
めたが TVF の発生との関連は示されなかった。ステント内の tissue protrusion を 68 病
変(53.5%)で認め、TVF を起こした症例で有意差を持って高率に同所見が確認された
(87.5% vs. 49.6%, p=0.0274)。 両 群 間 で 最 小 血 管 内 腔 面 積(minimum lumen area;
MLA)部で最小ステント面積は同等であったが、TVF を起こした症例では同部における
protrusion area(PA)の割合が有意に高かった(12.1% vs. 3.6%, p=0.0003)。TVF に対
する PA の receiver operating characteristic curve における曲線下面積は 0.716 であ
り、cut-off 値は 11.6% であった(感度 50%、特異度 93.8%、陽性適中率 36.4%、陰性
適中率 96.4%、正診率 90.9%)
。PA ≧ 11.6% の症例(n=11)は% PA < 11.6%(n=110)の
症例と比較し、有意に喫煙(p=0.0037)・血管内血栓(p=0.045)・糖尿病(p=0.0045)
の割合が高く、左前下行枝の割合が低かった(p=0.020)。また %PA ≧ 11.6% の症例で
は対照血管径が有意に小さかった(p=0.041)。
【結語】
少数例での検討であるが、第二世代 DES を留置した安定狭心症患者において、MLA
site での %PA が大きい症例で TVF の発生率が高い可能性が示唆された。
49
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M19
OFDI を用いた石灰化病変に対する治療の検討
わかまつインターベンションクリニック 循環器内科
阿部 亘
イメージングデバイスによる血管治療の工夫は各種されています。今回当院にて
OFDI を用いて PCI を施行しているが特に深達度の高い OFDI は、石灰化病変に関して
は、その能力を高く発揮していると考えます。
Balloon や Stent だけでどこまで拡張可能か否かの判断が適切に施行できるかどうか
検討した。
症例、当院にて OFDI を施行した症例の中で特に石灰化病変の強い case においてどの
位、拡張可能かどうか、石灰化の深度(内膜側か、外膜側か)石灰化の壁厚、石灰化の
Angle(周辺角度)等を含めて検討した。
当院における3症例の石灰化病変は、ほぼ3例とも、ある程度 Rotablation を使用せ
ず、拡張が可能かどうか、どの程度拡張できるかどうか、予想する事が可能であった。
非常に OFDI は、有効であると考えられた。
50
M20
NSE バルーンにて治療した薬剤溶出ステント再狭窄
病変を OFDI により観察した 2 例
東北大学 循環器内科
○圓谷 隆治、高橋 潤、二瓶 太郎、西宮 健介、羽尾 清貴、松本 泰治、伊藤 健太、
下川 宏明
薬剤溶出ステント(DES)はベアメタルステントと比して慢性期の再狭窄を激減させ
たが、DES 留置後にも慢性期再狭窄を来す症例が存在し、バルーンによる経皮的冠動脈
形成術(POBA)や他の DES 留置が、行われている。Lacrosse NSE バルーンは、3本の
ナイロン製で横断面が楔型のワイヤーがバルーンに装着したスリッピング防止型バルー
ンであり,通常のバルーンより均一で良好な拡張が得られるとされているが、バルーン
後の血管内膜の変化についての報告は少ない。今回、DES の慢性期に再狭窄を来たし、
NSE バルーンにて治療した 2 例で、光干渉断層装置 OFDI を用いて NSE 使用後の観察を
行ったので報告する。
症例 1:68 歳男性、労作性狭心症にて当科紹介された透析症例。冠動脈造影に右冠動
脈、左前下行枝にそれぞれ石灰化を伴う狭窄病変を認め、ロータブレータ使用後
Nobori ステントを留置した。1年後の慢性期確認造影にて右冠動脈# 1 にステント内
再狭窄を認めたため、Lacrosse NSEα 3.5×13mm で拡張し OFDI を行った。ステント
内は良好に拡張され、明らかな解離形成は認めなかった。
症例 2:78 歳男性、平成 24 年に左主幹部から左前下行枝に Nobori ステント、右冠動
脈 #1 − 2 に Nobori ステント 2 本留置した。1年後の慢性期造影にて右冠動脈 #1 の屈
曲部位に再狭窄病変あり、Lacrosse NSEα 3.5×13mm で拡張し、OFDI を行った。
OFDI にて狭窄部は良好に拡張されたことを確認できたが、同時に血管内膜の解離、
Flap 形成を認めた。同部位 NC Trek 3.75×15mm にて拡張を行ったが、Flap は変化な
く、そのままで終了した。
NSE バルーンに対する血管内膜の変化は症例により異なり、特に症例2では興味深い画
像所見を得られた。拡張前の病変性状を含めて各症例での OFDI 所見について論じたい。
51
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M21
Zilver PTX Ⓡ ステント留置後、
慢性期 PSS を認めた SFA 完全閉塞例の 1 例
岩手県立中央病院 循環器科
○中村 明浩、門間 優斗、大浦 翔子、神津 克也、清水 亨、野田 一樹、中嶋 壮太、
遠藤 秀晃、高橋 徹、野崎 英二
【症例】
60 歳代,男性.危険因子:高血圧,脂質異常症,喫煙 【 既往歴】 2011 年 12
月,AAA 切迫破裂にて当院にて Y-grafting 施行.【現病歴】 2012 年 10 月に両下肢の間
歇性跛行症状(Fontain:IIb)を訴え某病院より紹介.ABI は右:1.22, 左:0.63 外来に
て施行した CT で両側 SFA の完全閉塞を認め , 同年 10 月下旬に EVT 施行.
【EVT 手技】 右
総大腿動脈および左膝窩動脈穿刺.総大腿動脈から 6F 45cm Destination を Cross over
にて左総大腿動脈まで進め,一方,左膝窩動脈には 3F シースを挿入し両方向性に
0.018Paddler ワイヤーを進めた.病変を通過後,6mm バルーンで前拡張し 3 本の
Zilver PTX Ⓡ ステント(7 × 120, 6 × 120, 6 × 120mm)を留置.6mm バルーンで後拡
張を行い手技を終了.
【EVT 後の経過】 EVT12 か月後の ABI は 1.06 と良好で下肢の症状
を認めず Follow の下肢造影も再狭窄・再閉塞は認めず patency が維持されていた.し
かし,ステント外に造影剤による多くのくぼみ(dimple):PSS 像を認めた.同時に施
行した IVUS や OCT でも血管の著明な Positive リモデリングとステントストラットと血
管壁間に大きな空間構造を認めた.【まとめ】 Zilver PTX Ⓡ ステントはポリマーを有さ
ないパクリセル塗布ステントである.同患者は冠動脈にも DES が留置されているが冠
動 脈 で は PSS は 認 め ら れ て い な い. こ の こ と か ら, パ ク リ セ ル 自 体 に 対 す る
hypersensitivity reaction が最も考えられるが,詳しいメカニズムは不明である.ステ
ント血栓症の発生とそれに伴うステント閉塞に関し注意深い経過観察が必要である.
52
M22
浅大腿動脈へ薬剤溶出ステント Zilver PTX が留置された
約1年後に血栓性閉塞をきたしたと考えられ、
カテーテル治療により血行再建に成功した症例
1)あおもり協立病院 内科循環器科
2)東海大学医学部 内科学系循環器内科
○内藤 貴之1)、澤岡 孝幸1)、磯島 寿人1)、吉町 文暢2)
症例は 60 代男性。糖尿病、高血圧、脂質異常症にて近医通院中であった。2012 年 9
月に右浅大腿動脈に Zilver PTX が2本、同年 10 月に左浅大腿動脈に Zilver PTX が2本
留置された。2013 年 12 月より間欠性跛行が出現。2014 年1月前医にて血管造影が施
行され、ステント閉塞が確認された。当院紹介され、カテーテル治療目的に 2014 年 2
月に入院。右鼠径を穿刺し、6Fr Destination45cm をクロスオーバーした。外腸骨動脈
の狭窄に SMART8.0×40mm を留置した。浅大腿動脈起始部からステント全体が閉塞
していた。Astato9-12 にてガイドワイヤー通過した。IVUS にて血栓像を強く疑った。
近位側よりバルーンで血栓を拡張破砕し、5Fr ストレートガイドカテーテルで吸引を繰
り返した。とめ太君を減圧したが膝窩動脈が閉塞した。繰り返し吸引をしつつ、2mm
バルーンでの拡張、さらに 4mm カッティングバルーンで拡張した。腓骨動脈へも
2mm バルーンで拡張したところ、slow flow は著明に改善した。残存血栓に対してヘパ
リン持続点滴、ウロキナーゼ持続点滴、ワーファリン投与を行った。術後、自覚症状は
著明に改善した。フォローの CT では血栓と思われる画像は消失した。
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M23
頸動脈ステント留置翌日に
ステント内血栓症を呈した 1 例
1)星総合病院 循環器内科
2)星総合病院 脳神経外科
○角田 宇司1)、氏家 勇一1)、國分 知樹1)、清水 康博1)、松井 佑子1)、金子 博智1)、
坂本 圭司1)、三浦 英介1)、清野 義胤1)、木島 幹博1)、小林 亨2)、後藤 健2)
【はじめに】
近年、頸動脈狭窄を有する症例に対する治療として、頸動脈ステント留置術(CAS ;
Carotid Artery Stenting)が施行され、良好な成績が報告されている。
今回、CAS 翌日の急性ステント内血栓症というまれな合併症を呈した一例を経験した
ため報告をする。
【症例】
症例は 71 歳男性で、一過性の左下肢脱力発作を主訴に当院救急外来を受診した。頭
部 MRI にて右大脳半球の分水嶺領域に梗塞巣が認められた。頭頸部 CTA では右内頸動
脈に 90% 狭窄、左内頸動脈に 50% 狭窄が認められ、脳血流シンチグラフィーでは梗塞
巣以外の右大脳半球の血流低下があり、予備能も著しく低下していた。CAS は問題なく
施行され、術当日は合併症なく経過した。しかし、術翌日に左片麻痺(MMT 4/5)が出
現し、頭部 MRI では新たな梗塞巣が出現、MRA では右内頸動脈のステント留置部位以
降が描出不良であった。CTA にてステント内の血栓が描出され、CAS 後の急性ステント
内血栓症と診断した。神経症状軽度であり、3D-CTA にて右前中大脳動脈が描出されて
いることから、当初は保存的加療としたが、徐々に神経症状が悪化したため、CAS 術後
22 日目に浅側頭動脈—中大脳動脈吻合術を施行した。術後に慢性硬膜下血腫を起こし
たが、血腫除去により完治した。血管吻合後、神経症状と長谷川式簡易知能評価スケー
ルに改善が認められた。さらなるリハビリ目的に CAS 術後 74 日目に回復期リハビリ
テーション病院に転院となった。
【まとめ】
CAS 後の急性ステント内血栓症は 0.04-2% と報告され、まれな合併症とされている。
側副血行路の状態によりほとんど症状を呈さないものから、死に至る重篤なものまで報
告されている。しかし、明確な原因や対処法については定説はない。今回われわれは頸
動脈ステント留置翌日に血栓閉塞を来した症例を経験したので、文献的考察を加え報告
する。
54
M24
総大腿動脈の閉塞病変を含む、外腸骨〜総大腿狭窄病変に
血栓内膜除術とステント治療(ハイブリット治療)を
一期的に行った一例
1)医療法人明和会 中通総合病院 循環器内科
2)医療法人明和会 中通総合病院 心臓血管外科
○播間 崇記1)、播崎真莉子1)、佐藤 誠1)、五十嵐知規1)、大内 真吾2)、大山 翔吾2)
80 歳代、男性。安静時の右下肢の疼痛を自覚し、近医にて精査。ABI 検査で右 0.59、
左 0.98 と低下を認め当院へ紹介。右大腿動脈は触知せず。CT angio で、右の外腸骨動
脈近位部での狭窄、外腸骨遠位部から総大腿動脈〜浅大腿動脈の閉塞を認めた。深大腿
動脈を介し、閉塞部より遠位の血管は描出されていた。
当初は F-F・右 F-P バイパス術予定とした。しかし、深大腿動脈を介する側副血行路
は発達しており、触診で鼠径靭帯直上の外腸骨動脈は拍動触知が可能なため、心臓血管
外科と循環器内科で協議の結果、総大腿動脈の血栓内膜剥離術と、それより近位部の外
腸骨動脈の狭窄病変へステント留置を一期的に行う治療方針とした。
ハイブリット手術室にて治療を実施。総大腿動脈直上を切開し、鼠径靭帯を押し上げ
遠位外腸骨動脈をテーピング。総大腿動脈を縦切開。中膜を残し内膜を剥離。内膜剥離
後の縫合糸をシースが入る分だけ残し、そこからガイドワイヤーを通過させ、オクルー
ジョンバルーン付きシース(9Fr.Optimo® Tokai Medical Products)を挿入し、外腸骨
の近位部病変へ PTA を行った(SMART Control® Cordis )。オクルージョンバルーンを
解除し血管造影で外腸骨〜総大腿動脈、深大腿動脈から浅大腿動脈遠位部への側副血行
および膝窩動脈の触知も良好となったことを確認し、閉創し終了とした。術後は右 ABI
が 0.59 から 0.81 へ改善し、疼痛も改善した。
本症例は、血栓内膜摘除術と血管内治療を組み合わせたハイブリット治療の良い適応
例と思われた。
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M25
高度石灰化を伴う浅大腿動脈慢性完全閉塞病変の
治療において 0.018inch ワイヤー通過後に
デバイス通過に難渋した 1 例
仙台厚生病院 心臓血管センター
○桑原 謙典、鈴木 健之、遠田 佑介、須知 太郎、富樫 大輔、伊藤 真輝、井筒 大人、
水谷有克子、石原 龍馬、加畑 充、田中綾紀子、宮坂 政紀、筬井 宣任、堀江 和紀、
上村 直、桜井 美恵、多田 憲生、清水 岳久、大友 潔、本多 卓、滝澤 要、
大友 達志、井上 直人、目黒泰一郎
症例は 80 歳代の女性。以前にも間欠性跛行があり両側浅大腿動脈(SFA)に EVT を施
行されている。左下肢間欠性跛行再発のため紹介となった。ABI 低下も認められてお
り、下肢動脈造影での精査を行ったところ左 SFA 近位部からの慢性完全閉塞病変が認め
られた。引き続き同部位に対する EVT を施行した。右総大腿動脈(CFA)より 6F 45cm
Destination をクロスオーバーさせて左 CFA に挿入し、0.018 Astato で病変を通過し
た。病変通過後、2.0mm のバルーンにて拡張を試みたが SFA 近位部の高度石灰化を伴
う狭窄領域において通過しなかった。4.5F Parent Plus を子カテとして用いた上で再度
バルーンの通過を試みたがそれでも不通過であった。高度石灰化を伴う狭窄領域に対し
Radifocus の尾側を用いて石灰化の破砕を行なったところ、ようやく 2.0mm のバルー
ンの通過に成功し拡張を行った。その後 5.0×40mm のバルーンへとサイズアップして
拡張し、ステントを留置し手技を終了した。
0.014 inch system では、Tornus PV、Corsair PV、1.25mm バルーン等、通過性に
優れたデバイスが登場しているが、0.018 inch システムは 2mm バルーンが通過しなけ
れば、他に選択肢がない状況である。0.018 inch system において高度石灰化のためデ
バイス通過に難渋し工夫を要した 1 例を経験したため報告する。
56
M26
CROSSER が有効であった症例
― 当院における CROSSER の経験 ―
いわき市立総合磐城共立病院 循環器科
○塙 健一郎、山本 義人、江口久美子、野木 正道、崔 元吉、高木 裕介、湊谷 豊、
戸田 直、杉 正文
EVT 症例において、高度石灰化慢性完全閉塞(CTO)症例や再閉塞症例の治療をどの
ように行うかは症例により異なる。これらの症例は石灰化の為にバルーンやステントの
通過が困難であったり、多量の血栓やプラークの処理が困難であったりして、治療に難
渋する。
今回、当院に CROSSER ablation system が導入され、これら難治性の閉塞病変の治
療に用いることが出来たので、治療例を供覧し、CROSSER システムの有効な使用法に
ついて検討する。
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M27
オートプルバック FFR による虚血改善指数の考案
~指数が低値であった2症例の検討~
由利組合総合病院 循環器科
○宗久 雅人、奈良 育美、千葉 啓克、中西 徹
Fractional flow reserve(FFR)と引き抜き圧曲線は PCI の治療エンドポイント決定に
有用であると考えられてきた。一方で、通常 FFR の引き抜き圧曲線は手引きによるマ
ニュアルプルバックにて記録するため、PCI 前後での引き抜き圧曲線の正確な比較は困
難である。
そこで、当科ではH 25 年 12 月よりオートプルバック FFR を考案し施行している。
また、得られた PCI 前後での引き抜き圧曲線を比較することで、PCI の治療効果判定の
ための指標を考案、算出している。
方法としては、テルモ社 IVUS コンソールの automatic pullback system を用いて、
プレッシャーワイヤーをオートプルバック(2mm/sec.)で引き抜きし、PCI 前後で引き
抜き圧曲線を記録した。
測定および比較するポイントを PCI 前後で合わせるため、例えば前下行枝の評価にお
いては回旋枝にダミーワイヤーを挿入して、プレッシャーワイヤーの圧センサーがダ
ミーワイヤーに重なるポイントを評価対象のスタート地点とした。
オートプルバック FFR により、PCI 前後で時間軸がほぼ一致した非常に綺麗な圧曲線
を記録することができた。近年提唱されている、FFR 引き抜き圧曲線の abrupt pattern
および gradual pattern についてもより正確な評価が可能と考えられた。
また、引き抜き圧曲線から得られた虚血面積を算出し、PCI 前後での虚血面積の改善
率を求めることができた。
さらに、以下の式を用いて、PCI によって得られた虚血改善の指標を考案し算出した。
虚血改善指標 =(1-PCI 前の FFR)×(PCI 前の虚血面積 -PCI 後の虚血面積)/ PCI 前の虚血面積
以上によって算出された指標の意義については比較対象とするものがなく検討中では
あるが、今回、オートプルバック FFR を施行し得た症例のうち、特に上記で算出され
た指標が低かった2症例について、考察をまじえて呈示する。
58
M28
LAD long diffuse lesion の decision making に iFR が
有効と考えられた1例
福島赤十字病院 循環器科
○大和田尊之、菅野 優紀、阪本 貴之、渡部 研一
現在 FFR は PCI 時の虚血の有無の判断や治療部位の決定に多用されているが実際には
その手技の煩雑さや ATP などの使用の必要性のためにその使用割合は全 PCI の 6 〜 7%
程度と言われている。今年から日本でも使用可能となった iFR はその診断精度は FFR に
匹敵すると言われておりしかも FFR より簡単で薬を追加する必要もなくより安全な診
断ツールである。一方我々は long diffuse lesion の PCI はしばしば治療部位を決定する
のが難しいことを経験する。今回我々は long diffse lesion の PCI に iFR を用い decision
making をした症例を経験したので報告する。症例は 76 才男性、既往歴、家族歴は特
になし、現病歴では平成 25 年 9 月 9 日 AMI のため当科にて PCI(#3 culprit: Resolute
3.5 × 22, #4PD Xience 3.0 × 12)
、9 月 24 日(#11 Promus 3.0 × 24, #14 Xience 2.5 ×
23)の治療をした。平成 26 年 6 月 8 日確認カテと残存病変(LAD)の評価目的で当科入
院となった。入院後 6 月 9 日 CAG 施行。#3, #4, #11, #14 restenosis(-)
, #7 75+75+75%
long のため #7 に iFR を施行した。iFR は distal から 0.82 → 0.90 → 0.97 であった。そこ
で我々は distal の 2 lesion に PCI を施行することに決定した。Guiding JR4, wire neos
Route, IVUS(Eagle Eye)施行後、distal から Promus Element Plus 2.25 × 24, Promus
Element Plus 3.0 × 28 を 挿 入。 そ の 後 の 造 影 で #6 に dissection あ り 同 部 に Promus
Element Plus3.0 × 32 を挿入。最後に iFR 1.0 を確認し終了とした。今回結果的には
long stenting となってしまったが iFR はこのような tandem long lesion において治療
箇所を決める際に有効な手段と考えられた。
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M29
FFR 測定で PCI を deffer し、
その後 PCI 必要となった二症例
1)秋田市立秋田総合病院 循環器科
2)秋田大学医学部 循環器内科学分野
○藤原 敏弥1)、池田 研1)、柴原 徹1)、中川 正康1)、伊藤 宏2)
症例1は 58 歳男性、労作性狭心症にて入院。冠危険因子は高血圧、脂質異常、喫
煙。冠動脈造影で seg.7 90%、seg.8 90%、seg.2 90%の2VD であり PCI の方針と
し た。FFR 測 定 し、LAD 0.78、RCA 0.99 で あ り LAD に 対 し て の み PCI 施 行 し た。
Xience prime 2.5×33 ㎜留置し0%へ改善、FFR 0.95 と改善。RCA は内服治療の方針
とした。しかしその後も日常生活で労作性狭心症は改善なく、6 か月後に CAG を施行し
た。seg.7 ステント内再狭窄なし、seg.2 90%狭窄も不変であった。Seg.2 90%以外責
任病変見当たらず、seg.2 へ PCI 施行。Xience prime 3.0×15 ㎜留置し0%へ改善。
FFR は PCI 前 0.92 から FFR 後 0.94 とあまり変化なし。その後フォローアップ CAG 未施
行であるが、労作性狭心症は消失している。
症例2は 58 歳男性、労作性狭心症にて入院。冠危険因子は高血圧、家族性脂質異常
症(LDL アフェレーシス中)、喫煙。LDLC 200 以上あり。RCA seg.1 の PCI および左
右腎動脈 PTA 歴あり。H24 年 9 月 follow up CAG 施行し、RCA seg.1 ステント内 75%
再狭窄、LAD seg.6 75%あり。FFR 測定し RCA 0.97、LAD 0.88 であり、PCI deffer
し保存的に治療。H26 年 1 月脳梗塞にて他院入院中に歩行時の胸痛あり転院。冠動脈造
影で LAD seg.6 90%へ、seg.1 ステント内 99%再狭窄へ、いずれも1年 4 か月前よ
りも進行していた。LAD FFR 0.64(RCA は未測定)であり、LAD・RCA とも PCI を施
行、その後狭心症は消失している。
労作性狭心症における FFR 測定の有用性は確立されているが、FFR で虚血なしと判定
された群においても、その後イベントを起こす症例は存在する。FFR の結果で PCI を
deffer した場合でも、リスクファクター管理が不十分な症例、症状の残る症例では慎重
なフォローアップを要すると考える。
60
M30
ステント留置後にステント内に広範に flap 様の
構造物を認めた 1 例
日本海総合病院 循環器内科
○本田晋太郎、菅原 重生、沓澤 大輔、豊島 拓、禰津 俊介、菊地 彰洋、桐林 伸幸、
近江 晃樹
症例は 60 代男性、主訴は労作時胸痛、高血圧で近医加療中であった。2013 年2月
に雪かき中に胸痛を自覚し同院を受診、狭心症が疑われ当院紹介となった。受診時の心
電図にて前胸部誘導で陰性 T 波を認め、不安定狭心症として緊急冠動脈造影検査を施行
したところ、左前下行枝に 90% 狭窄を認めたため PCI に移行した。病変を前拡張後の
血管内超音波(IVUS)による観察では石灰化を伴うびまん性のプラークを認めた。次い
で薬剤溶出性ステント(Resolute Integrity 2.5 × 14 mm)を 9atm で留置し造影を行っ
たところ、ステント内から遠位部にかけて線状の造影欠損を認めた。IVUS ではステン
ト全長にわたって flap 様の構造物を認め、ステント遠位部まで連続しており解離や血栓
が疑われた。追加のバルーン拡張では構造物は消失せず、急性冠閉塞が危惧されたた
め、flap 様の構造物をフルカバーするようにステントの追加留置(Resolute Integrity
2.25 × 30 mm, Resolute Integrity 2.5 × 26 mm)を行った。その後の IVUS ではステント
内構造物は消失し、末梢の血流も良好であり手技を終了とした。ステント留置後にステ
ント内に広範に flap 様の構造物を認めた稀な1例として報告する。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M31
一年間に POBA で終了した症例の検討
会津中央病院 循環器科
保坂 浩希
【背景】
薬剤溶出ステント(DES)に対する複数の抗血小板剤(DAPT)の使用について
は、手術症例を含め内視鏡治療などを行う際に中止しなければならないことがある。
DAPT については循環器医のみならず外科医、消化器科医など多くの医師に関与した問
題となっている。DAPT の施行期間については短くはなってきているものの、DES 留置
後は必要であることに変わりはない。そのような DES 全盛の時代における、当院での
POBA 症例を検討した。
【方法】
平成 22 年 1 月 1 日から 12 月 31 日までの一年間で当院で行った PCI 178 症例
のうち、同一術者が行なった 110 症例中、FFR まで行っている 20 症例を検討した。
【結果】
対象 20 症例のうち確認カテーテル検査を行った症例は 10 症例で、その中で再
狭窄を認めた症例は 2 例で、その後にそれぞれ再度 PCI、冠動脈バイパス術を施行した。
【考察】
外科的な手術や内視鏡治療などの直前に行う PCI については POBA で終了せざ
るを得ない場合がある。そのような時にも IVUS や FFR などの、安全に周術期をのりき
るための指標が必要と思われる。
62
M32
急性心筋梗塞(AMI)を発症し、薬剤溶出性ステント
(DES)留置後に遅発性ステント血栓症による AMI を
繰り返し発症した本態性血小板血症(ET)の 1 例
八戸市立市民病院 循環器科
○喜古 崇豊、平賀 仁、長谷川一志、及川 広一、松井 宏光、藤本 祐子
症例は 80 代男性。2012 年 11 月に RCA#1 を責任病変とする AMI を発症し、当院で
PCI を施行した。血栓吸引後、RCA#1 から #2 にかけて Resolute Integrity 3.5×30mm
留置後、5mm の balloon で後拡張し、良好な血流と拡張が得られた。入院時の血小板
(PLT)は 50.1 万であった。2週間後の CAG にてステント内に紐状の血栓像が多数認め
られたため、4.5mm の balloon で POBA を施行した。このときの PLT は、73.6 万であっ
た。退院後は、外来加療継続を前医に依頼した。その後、血栓症再発無く、PLT は 100
万以下であり、化学療法は施行せずに経過観察の方針となった。しかし、前医の採血経
過にて次第に PLT は上昇し、2013 年8月には 115.2 万まで上昇したため、前医より血
液内科紹介となり、本態性血小板血症(ET)と診断され、ハイドレア内服開始となっ
た。同月の CAG にて RCA ステント内は 25 〜 50% 狭窄を認めるのみで有意な再狭窄を
認めなかったが、ET が基礎疾患にあるため、バイアスピリン 100mg とプラビックス
75mg の DAPT は継続する方針とした。2013 年 11 月に再び、持続する胸痛発作あり、
心電図上 AMI が疑われ、緊急 CAG を施行した。RCA ステント内で血栓による完全閉塞
を認め、引き続き PCI を施行した。このときの PLT は 41.8 万であった。血栓吸引後に
前拡張し、Xience xpedition 3.5×38mm を留置後、5.0mm の balloon で後拡張し、良
好な血流と拡張が得られた。しかし、第 11 病日に、再び胸痛発作あり、緊急 CAG にて
やはり RCA ステント内で血栓による完全閉塞を認め、引き続き PCI を施行した。この
と き の PLT は 65.5 万 で あ っ た。 血 栓 吸 引 後 に 前 拡 張 し、Resolute Integrity 3.5×
30mm、3.5×30mm を留置後、5.0mm の balloon で後拡張し、良好な血流と拡張が得
られた。この日より、DAPT に加えて、プレタール 200mg/ 日の内服とワーファリンに
よる抗凝固療法を開始した。2週間後の CAG にてステント内血栓は、認められなかっ
た。以後、現在まで症状無く経過している。ET によるステント内血栓症による AMI を
繰り返し発症した症例を経験したので報告する。
63
T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M33
当院における急性冠症候群の患者に対する
DES の治療成績
つがる総合病院 循環器呼吸器腎臓内科
○櫛引 基、越前 崇、山本 猛
【背景】
薬剤溶出性ステント(DES)は冠動脈インターベンション(PCI)後の再血行再建を著
明に低下させたが、当初血栓の要因が大きい急性冠症候群(ACS)ではステント血栓症
に対する懸念が大きく適応は制限されていた。H23 年 7 月に急性心筋梗塞症例に DES
の使用が認められてから当院でも ACS 症例に対して DES を使用する症例が増加してお
り、その成績についてベアメタルステント(BMS)と比較検討し報告する。
【方法】
2010 年 10 月 1 日から 2013 年 9 月 30 日までの 3 年間に当院を受診した急性冠症候
群患者のうち、急性期に PCI を行い stent を留置した 151 症例の中で、慢性期(6 ~ 9 ヶ
月後)
follow の心臓カテーテル検査を施行した 94 例について、BMS 群と DES 群に分け
て比較検討した。
【結果】
冠危険因子などの患者背景に両群間で大きな差は認めなかった。急性期の Reference
diameter は BMS 群 vs DES 群で 2.87+/-0.09 vs 2.44+/-0.06mm(p<0.001)であり、
BMS 群が有意に血管径の大きい症例に使用されていた。慢性期の Late loss 及び %DS
は、BMS 群 vs DES 群でそれぞれ 1.13+/-0.11 vs 0.29+/-0.08mm(p<0.001)、28.61+/3.84 vs 15.76+/2.18%(p<0.001)であった。ステント再狭窄率及び再血行再建率は
BMS 群 vs DES 群でそれぞれ 17.0 vs 6.4%(p=0.198)、17.0 vs 4.3%(p=0.091)であ
り、有意差はなかったが BMS 群で再血行再建率が高い傾向にあった。血栓症イベント
としては、BMS 群で急性ステント血栓症を 1 例、DES 群で亜急性ステント血栓症を 1 例
認めたが、両群間で有意差はなかった。
【考察】
BMS 群と比較すると血管径の小さい病変にも DES は使用されていたが、慢性期
follow における Late loss 及び %DS は BMS 群よりも有意に低く、急性冠症候群において
も DES は再血行再建を減少させると考えられた。また血栓症に関しては両群間で有意
差はなく、急性冠症候群の症例にも DES は安全に使用できると思われた。しかし、遅
発性ステント血栓症などについては、今後の更なる検討が必要と思われた。
64
M34
第二世代薬剤溶出ステント(DES)留置後に
冠攣縮性狭心症を呈した 2 症例
秋田大学病院 循環器内科
○岩川 英弘、阿部 起実、佐藤 輝紀、真壁 伸、関 勝仁、寺田 茂則、寺田 豊、
飯野 健二、伊藤 宏
【症例1】
50 歳代男性【主訴】 夜間就寝中の胸部圧迫感
【病歴】
H25 年3月に狭心症の診断にて当院紹介。左冠動脈前下行枝 Seg 7 90% 狭窄に
対して Zotarolims eluting stent(ZES)留置。以後、時に夜間就寝中の胸部圧迫感を自
覚することがあった。8か月後のフォローアップ冠動脈造影目的に入院。冠動脈造影検
査では、Seg 7 のステント留置部位は再狭窄を認めず、Seg 14 に関しては、前回 75%
狭窄から 50% 程度への改善を認めていた。アセチルコリン(Ach)負荷にてステント留
置部位遠位側に高度の冠攣縮、心電図にて前胸部誘導の ST 上昇および胸部圧迫感の自
覚を認めた。以上より、冠攣縮性狭心症と診断し ISDN、Ca 拮抗薬の追加にて胸部症状
の出現なく経過している。
【症例2】
50 歳代男性【主訴】 胸部不快感
【病歴】
H25 年 4 月に左前下行枝 Seg 6-7 の慢性閉塞性病変に対して Everolims eluting
stent 留置した。以後、時に安静労作時に関係なく胸部不快を自覚することがあった。
約7か月後のフォローアップ冠動脈造影目的に入院。冠動脈造影検査では、ステント留
置部位は再狭窄を認めなかった。Ach 負荷にてステント留置部遠位側に高度の冠攣縮を
認めた。以上より、冠攣縮性狭心症と診断し Ca 拮抗薬の追加にて胸部症状の出現なく
経過している。
【結語】
第一世代の DES において、ステント留置後の冠攣縮が報告されている。第二世
代の DES においては、その頻度が少ない可能性も示唆されているが、本症例のごとく
冠攣縮をきたす場合もあり、DES 留置後の薬物治療にも配慮する必要が考慮された。
65
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M35
薬剤溶出性ステント(DES)を留置し、4 年後に
超遅発性ステント血栓症(VLST)による左主幹部(LMT)の
急性心筋梗塞(AMI)を発症した 1 例
八戸市立市民病院 循環器科
○藤本 祐子、平賀 仁、長谷川一志、及川 広一、松井 宏光、喜古 崇豊
症例は、60 代男性。2009 年 8 月、他院にて施行された冠動脈造影(CAG)にて左前下
行 枝(LAD)と 右 冠 動 脈(RCA)に 高 度 狭 窄 を 認 め、 そ れ ぞ れ Taxus Liberte 3.0×
20mm、3.0×32mm が留置された。2010 年の CAG にてステント内再狭窄(ISR)を認
めず、近医紹介となった。2013 年 2 月から、それまで継続していたアスピリン 100mg
とプラビックス 75mg の内服薬を自己中断していた。2013 年 8 月中旬、胸痛持続し、
当院搬送となった。緊急 CAG にて、以前に留置した LAD のステント近位部の LMT で完
全閉塞であった。体外式ペースメーカーと大動脈内バルーンパンピング(IABP)を留置
して、経皮的冠動脈形成術(PCI)を施行した。左回旋枝(LCx)から LMT 入口部まで
PROMUS element 3.0×24mm を留置。LAD 3.5mm、LCx 3.0mm の balloon で Kissing
Balloon Technic 施行。LMT ステント内を 5.0mm の balloon で拡張し、良好な血流が得
られた。術後経過は良好で、第 19 病日に退院の運びとなった。近年、DES の登場によ
り、虚血性心疾患の PCI において、ISR は激減した。しかし、PCI 後の血管の修復過程
である新生血管内皮の被覆が遅れたり、不十分であることにより、DES 留置後数年経過
しても VLST を発症した症例が報告されている。今後は、VLST 発症のメカニズムの解
明や、VLST を起こしにくい新たなポリマーの開発、BVS 等の研究に期待したい。
66
M36
薬剤溶出型バルーンの適応病変に関する
岩手医科大学附属病院 内科学講座 循環器内科分野
○下田 祐大、房崎 哲也、石川 有、工藤 顕仁、中島 祥文、中島 悟史、小室堅太郎、
阪本 亮平、三船 俊英、石田 大、伊藤 智範、森野 禎浩
ステント内再狭窄(ISR)症例へ対して、再度、ステント留置を行う治療が主体だっ
たが、薬剤溶出型バルーン(DEB)によりステントの追加を回避することが可能となっ
た。今後、ISR への標準的治療となるものと考えられる。ISR の原因は新生内膜増殖4
例、ステント拡張不十分1例、ステントのショートニング1例。ステント留置後から
ISR までの期間6カ月~ 12 年間。6例中1例でステント追加を行ったが、その他の症
例はバルーン拡張のみで良好な拡張を得られた。当院での DEB による PCI の経験例に
ついて報告する。
67
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M37
Zotarolimus 溶出性ステントと
Everolimus 溶出性ステントの6ヶ月後 OCT 所見の相違
秋田大学病院 循環器内科
○真壁 伸、寺田 茂則、関 勝仁、寺田 豊、飯野 健二、渡邊 博之、伊藤 宏
金属ステント(BMS)と比較し薬物溶出性ステント(DES)では新生内膜の増殖遅延が
指摘されている。我々は、同一症例に留置した zotarolimus(ZES)と everolimus 溶出
性ステント(EES)を OCT にて評価し、その内膜増殖様式の相違に注目した。
【症例】
50 歳代男性、不安定狭心症。右冠動脈(RCA)Seg4PD 99%狭窄と造影遅延、
左前下行枝(LAD)Seg7 99% 狭窄を認めた。2期的に RCA に ZES、LAD に EES を留置
した。6か月後の OCT ではどちらのステントも新生内膜に被膜されていたが、EES では
ステント周囲に高輝度で Homogeneous な組織、ZES ではステント周囲に低輝度で
Heterogeneous な組織が観察された。
【結語】
DES の違いにより新生内膜増殖様式の違いが起こる可能性が考慮された。
68
M38
完全内臓逆位の患者に対して mirror image 造影を
用いて2枝の PCI を施行した一例
1)仙台厚生病院 心臓血管センター
2)気仙沼市立病院 循環器科
○井筒 大人1)、尾形 和則2)、工藤 信隆2)
症例は 59 歳男性。生下時より右胸心を指摘されていた。1カ月ほど前より心窩部痛
を自覚し消化器科を受診した。労作性の症状より心臓の精査目的に当科に紹介受診と
なった。心電図にてⅡ、Ⅲ、aVf および右側胸部誘導にて ST の低下と心エコーで解剖
学的左室の中隔および下壁の運動低下を認めたため、虚血性心疾患が疑われ冠動脈造影
を施行した。内臓のオリエンテーション把握のため CT を施行し、右胸心は完全内蔵逆
位に伴うものと判明した。右橈骨動脈よりアプローチして冠動脈造影を行い、撮影時に
は左右反転画像の mirror image 法および撮影角度の反転を行った。右冠動脈 #3 に相当
する部位に末梢の to and flo を伴う 90% 狭窄と左冠動脈 #6 に相当する部位に慢性完全
閉塞を認めた。診断造影と同様の手法で撮影を行いながら 2 枝に対してそれぞれステン
ト留置を用いて血行再建を行った。いずれの手技においても診断カテおよびガイディン
ングカテーテルはそれぞれ1本で完遂出来た。
完全内臓逆位における冠動脈インターベンションの報告はいくつか散見され、アプ
ローチサイトの選択や逆回転のカテーテル操作、血管走行の把握が議論されている。本
症例においてもカテ操作およびフレーミングにやや難渋したが、mirror image 法を用
いることでガイディングカテーテルのエンゲージやガイドワイヤーの操作に難渋するこ
とが無くスムーズに手技の成功を得ることができた。文献的考察を含めて症例報告をする。
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M39
当院で最近経験した造影剤アレルギーによる
アナフィラキシーショックの 2 症例
医療法人明和会 中通総合病院 循環器内科
○清水 翔太、播間 崇記、篠崎真莉子、佐藤 誠、五十嵐知規
【背景】
現在日常臨床において汎用されている非イオン性造影剤は、以前のイオン性造
影剤に比べ安全性が向上した。しかし頻度は低くなったものの、時に致命的なアナフィ
ラキシー反応を引き起こすことがある。当院では、今年 5 月に 2 例もの造影剤アナフィ
ラキシーショックの症例を立て続けに経験した。それぞれの治療経過について報告する。
【症例 1】
78 歳女性。造影剤使用歴(+)。副作用歴(-)。くも膜下出血でクリッピング術
後確認の CT-Angio 撮影後に全身の掻痒感を訴え、ほどなく意識レベルの低下と血圧低
下あり。ただちに救急初療室に移動し、大量輸液、下肢挙上の対応を行った。血圧上昇
とともに意識回復を認め、アドレナリンは投与せず、抗ヒスタミン剤とステロイドの静
注のみ行った。
【症例 2】
64 歳男性。造影剤使用歴(+)。副作用歴(+/-)。回盲部炎・尿路結石疑いで腹
部造影 CT 検査を行ったところ、1 分後から大量発汗、尿失禁、意識レベルの低下あり。
ただちに救急初療室に移動し、大量輸液、下肢挙上、換気補助を行うが血圧 50mmHg
のショック状態が持続。アドレナリン 0.3mg 筋注後も改善なし。テノーミン常用中の
患者であったためグルカゴン 1mg 静注を追加し、ほどなくショックから離脱し、意識
状態も回復した。
【考察】
造影剤によるアナフィラキシー反応は完全には予防できない副作用であり、あ
る一定の確率で発現する。重要な危険因子として、造影剤副作用歴、アレルギー歴(喘
息など)
、基礎疾患としての心疾患の三つが挙げられている。連日大量の造影剤を使用
して診療を行っている我々は、いつでもこの造影剤アレルギーが起こる可能性を念頭に
置いておく必要があるとともに、緊急対応ができる準備をしておくべきである。
70
M40
当院における子カテの使用症例の検討
東北薬科大学病院 循環器センター
○山中 多聞、長谷川 薫、菊田 寿、関口 祐子、住吉 剛忠、山家 実、宮下 武彦、
中野 陽夫、片平 美明
DES 出現後、PCI の適応については再狭窄率の減少とともに広がりを見せている。ま
た 38mm のロングステント、2.25mm の小口径のステントの出現以来、病変としても
PCI の適応は広がりをみせている。昨今のロングステントは通過性の向上が図られてい
るとはいえ、通過に難渋することもあり、バルーン、ステント通過難渋例には子カテ
(5in6)の使用にて対応することも多い。今回モノレールタイプの Guideliner(血管貫
通用カテーテル)が出現し、現状の STO1、Dio に加え、子カテとしての使用が可能と
なり、当院でも使用が始まっている。今回、ステント通過難渋例に対し、Guideliner 使
用した症例を経験したので報告する。
【症例】
70 代男性
【現病歴】
腹部大動脈瘤術前検査にて冠動脈造影検査施行。冠動脈造影にて左冠動脈前
下行枝に高度狭窄認め、PCI 目的に入院。
【PCI 経 過 】
ア プ ロ ー チ:Rt-radial artery 6Fr シ ー ス GC:BL3.5(6Fr)Finecross GT
+Sion blue にて病変通過。POBA 後に stent 通過こころみるも屈曲、石灰化病変のため
通過困難であり、guideliner 使用し、通過はかるも困難であった。やむなく、子カテを
Dio に変更し、ステント留置し、終了した。
【まとめ】
Guideliner はモノレールタイプの子カテであり、比較的に使用の準備も少な
く、使用できるメリットがある。しかしながらモノレールタイプであるせいか、本症例
ではステント通過に必要な back up が得られなかった。今後子カテとしての使い分けが
必要と考えられ、当院における子カテの使用経験をまとめ、発表する。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
M41
Parachute with KUSABi の Tips and tricks
みやぎ東部循環器科 循環器内科
○菊地 雄一、上村 直、土岐 祐介
PARACHUTE は distal protection デバイスとして活用されているがいくつかの欠点が
ある。それを補完するデバイスとして KUSABi が有用であると考えている。この 2 つの
デバイス併用の Tips and tricks を報告する。
PARACHUTE の欠点は ① Wire が長く、ドレープからはみ出してしまう。
②①を避けるため wire の遠位部をループにして丸めておくと wire の反張により冠動脈
内のバスケット位置がずれる
③ Wire が乾きやすく、1手技毎に濡れガーゼによって wire を拭う必要がある。wire が
長いためアシスタントの協力が必要で息が合わないと位置がずれる。
④ Wire の手元部分にマーカーが無いため位置ずれ予防のために透視による頻繁な位置
確認が必要などである。
このために回収用バスケットの位置がずれ易く、distal protection が上手くいかな
かった、バスケットがステントエッジに引っかかって抜去困難になった、PARACHUTE
が破損して debris がこぼれた、ステントが変形したなどが報告されている。この欠点
は PARACHUTE が distal protection 後に貫通用カテーテルを用いて回収するため、予め
wire 長が 300cm となっている利点の裏返しでもある。
上記の有害事象を予防するために、PARACHUTE 使用時には特別な注意が必要で PCI
全行程において手技は煩雑となる。
KUSABi は CTO の PCI 時における複数 GW 併用、クルセード使用、300cm wire によ
る externalization 時の手間暇軽減と安全性向上を目的として開発された製品で、貫通
用カテーテルを抜き去る際に GW が動かないよう GC 内で固定する風船付きカテーテル
である。PARACHUTE 使用時にこれを併用すると欠点のほとんどを補完してくれるた
め、この併用は非常に有用と考えている。現在我々は PARACHUTE 使用時には必ず併
用している。
KUSABi 併用時の注意点としては、GC 内に air が入りやすく、GC 内のエア抜きを怠る
と空気塞栓が高率で生じる事と Balloon と KUSABi の拡張、収縮時にインディフレー
ターを付け替えなければならない事である。
72
M42
心房細動を合併した経皮的冠動脈インターベンション
(PCI)における抗血栓療法の当院での現状
仙台循環器病センター 循環器内科
○藤井 真也、中澤まゆい、明石まどか、八代 文、小林 弘、八木 勝宏、内田 達郎
近年の高齢化に伴い、心房細動を合併した冠動脈疾患患者に対して経皮的冠動脈イン
ターベンション(PCI)を行うことが多くなってきている。また新規経口抗凝固薬(NOAC)
が登場したことによって、抗凝固療法をうける患者も増加しており、今後は NOAC を服
用した患者に対しても PCI を行う機会が増加すると考えられる。
そこで、当院での心房細動を合併した患者に対する PCI の詳細を調査し、今後の抗血
栓療法について検討することとした。2010 年1月から 2014 年5月まで当院で施行し
た PCI 607 件のうち PCI 施行時に心房細動と診断されていた 74 件(63 症例)につい
て、患者背景、
PCI 施行時における抗血小板薬、抗凝固薬の使用状況、CHADS 2 スコア、
HAS-BLED スコア、PCI 手技などを調査し、当院での現状を報告する。その上で今後の
抗血栓療法について考察したい。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
CO01
透析患者にインターベンションを施行した一例
1)三友堂病院 臨床工学室
2)三友堂病院 循環器内科
○須藤 智亮1)、中川 忠洋1)、大友 茜1)、濱田奈緒美1)、武田 昂大1)、加藤 直樹1)、
大園 勝行1)、色摩 隆行1)、川島 理2)、阿部 秀樹2)
【はじめに】
透析患者の心血管イベント発生リスクは高く多岐に及ぶ。今回透析患者の CAS と PCI を
施行した一例を報告する
【症例】
73 歳、男性、DM、HT、脂質異常症、多発性脳梗塞既往、透析歴4年、透析4時間(3
回/週)
、シャント PTA 施行歴あり。
左耳難聴出現。その後、目眩、悪心、嘔吐のため受診。透析後帰宅。同日夜に再度症状
出現し、家族と本人の不安も大きく当院入院。
MRI にて頸動脈狭窄の疑いのため、循環器転科。
CAG 施行し、LAD pro(75%), D1(90%), LCX Pro(75%)狭窄を認めた。頚動脈造影
では右内頸動脈 50% 左内頸動脈 90%狭窄認め、脳梗塞発症の危険性があるため、
CAS 施行となる。
【経過】
CAS 施行、左内頸動脈 90%狭窄→ 25%へ改善。(PRECISEφ8.0mm×40mm 留置)、
3ヶ月後、LAD pro と D1 に対して PCI 施行(KBT 後 stent 留置)。2ヶ月後 LCX pro に
対しては、石灰化強く POBA のみ施行した。その後軽快退院となった。
【まとめ】
臨床工学技士の役割として、透析患者のイベントリスクを下げるために、透析条件の設
定・検査評価・インターベンション治療まで総合的な関わりが重要になってくる。
74
CO02
誤って電気風呂に入浴し不適切ショック治療を
行った CRT-D の一例
1)青森県立中央病院 臨床工学部
2)青森県立中央病院 循環器科
○岡山 雅哉1)、松尾進太郎1)、千葉 貴博1)、阿部 誠1)、伊藤 正之1)、田中 秀星1)、
相馬 大紀1)、矢本 千博1)、栗林 千晶1)、加藤 直透1)、須藤 拓輝1)、菅原 幸治1)、
大和田真玄2)、横田 貴志2)、木村 嘉宏2)、今田 篤2)
【背景】
現在,ペースメーカをはじめ ICD や CRT-D を植え込んだ患者の生活環境には電
磁障害を起こす可能性のある機器等が増加している.本報告では,CRT-D 植え込み患者
が誤って電気風呂に入ってしまい不適切ショック治療を起こしてしまった症例を経験し
たので報告する.
【症例】
74 歳男性.2008 年の 4 月頃からむくみやめまいを主訴に近医にて加療してい
たが,症状は改善せず同年 11 月に当院循環器科へ紹介となった.男性は徐脈性心房細
動及びうっ血性心不全と診断され,心機能が低下していた.そこで,同年 12 月に
CRT-D(ガイダント社製,CONTAK RENEWAL)を植え込むことになった.その後,
2012 年 3 月 11 日に近所の銭湯で入浴していたところ突然からだに強い衝撃を受け,
あわてて浴槽から脱出した.この出来事を 3 日後の定期受診時で主治医に話し,急遽
CRT-D チェックを実施することとなった.チェックの結果は,申告した時間帯に VF エ
ピソードが記録されていた.また,心内心電図では徐々に大きくなるノイズが記録され
ていた.
【考察】
CRT-D が影響を受ける電気風呂のノイズは,記録された心内心電図によると
VFzone に入る早い周期の波形であるため抑制することは難しい.この対策として,予
め充電中の BEEP 設定を on にすることで患者自身が回避行動をとれるのではないかと
考える.また,CRT-D を植え込んだ患者に対して退院前に不適切ショック治療が起こり
うるということを具体的な事例を交えて理解してもらうことが重要であると考える.
【結語】
本報告は,患者自身が電磁障害の危険性について把握していたにも関わらず
誤って電気風呂に入ってしまったという事例を経験した.我々医療従事者は電気風呂に
ついて詳しくなく,どこまでが安全であるのか理解していなかった.今後は今回の事例
を教訓に電磁障害の危険性を再認識し改めて指導する必要がある.
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CO03
当院での ECMO プロジェクト推奨回路の導入
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学・技術部門
○細井 拓海、紺野 幸哉、加藤隆太郎、大平 朋幸、冨田 瑛一、菊地 純、山本 圭吾、
鈴木 雄太、小笠原順子、後藤 武
【はじめに】
ECMO(ECMO: Extracorporeal membrane oxygenation)プロジェクトは
日本呼吸療法医学会主導により急性呼吸不全に対し ECMO の治療成績を向上させるこ
とを目的として 2012 年 4 月から開始された。プロジェクトでのデバイスは学会推奨の
もので、当院では 2012 年のプロジェクト登録から 3 症例で使用している。そのうち 1
症例で回路内血栓による血液ポンプの停止を経験したので報告する。
【方法】
ECMO 回路は従来までの簡便なものとは異なり、遠心ポンプ前・人工肺前後・
酸素吹送圧を測定する。また体外循環用血液学的パラメータモニタ(テルモ社製 CDI)
を組み込みリアルタイムの血液ガス分析値のモニタリングを行っている。使用するカ
ニューレにおいても従来より太いものを選択している。血液ポンプには遠心ポンプ
(Maquet 社製 Rotaflow)を使用している。送脱血回路も従来のものと比較し長いこと
が特徴といえる。今回提示する症例は 19 歳男性、劇症型心筋炎に対して V-A ECMO 導
入となる。
【結果】
循環補助目的で V-A ECMO として使用した。ECMO 導入より 11 日目に突然、脱
血回路内の血栓が血液ポンプ入口を閉塞し、回路内圧が変化することなくポンプ停止と
なった。緊急で回路交換を行い再開となった。その後、26 日間の補助、3 回の回路交
換を行い離脱、転院となった。
【考察】
本来このプロジェクトは呼吸補助を中心とした疾患に対応するシステムであ
る。使用した 2 症例は、導入までの時間に余裕があり、開始前より長期間の補助が見込
まれた症例であったため使用を決定した。プライミングは従来のものに比べ時間を要す
るが、充実したモニタリングは長期間の管理では有用なものと考える。また回路内圧の
測定により、流量低下時に盲目的に容量負荷を行っていた時と比較し、脱血圧送血圧の
変化を見ることで循環血液量不足による脱血側の問題か、送血側における問題かが容易
にわかることになった。しかし、本症例のようなポンプ入口部における血栓閉塞では脱
血圧、送血圧とも変化せず流量のみ停止する。現在の回路内圧測定ポイントではいまだ
完璧なものではないものと考えられる。
【結語】
ECMO プロジェクト回路を導入、臨床使用した。3 例中 1 例では回路内圧の変
化がなくポンプが停止した症例であり、今後は回路内圧と流量変化を組み合わせた総合
的な管理が求められる。
76
CO04
Boston Scientific 社製 IVUS カテーテル OptiCross の
PULLBACK 精度の検討
1)公益財団法人 星総合病院 臨床工学科
2)心臓病センター 循環器内科
○皆川 敦1)、二上 倫嗣1)、添田 信之1)、木島 幹博2)
【目的】
2013 年 7 月より発売された Boston Scientific 社製 IVUS カテーテル OptiCross の Auto
PULLBACK 精度を生体外実験より検討する。
【方法】
1.輸液セットに使用するチューブ(径 3.2mm)の中に STENT(Chphey2.5×28mm)
を留置する。
2.IVUS カテーテル OptiCross を用いて、チューブ内を AutoPULLBACK する。
3.DUALVIEW を用いて STENT の proximal と distal の間の長さを測定する。
4.各 IVUS カテーテル 1 本につき 5 回を行う。
5.実測値と測定値で比較する。
【結果】
チューブ内の STENT 長をノギスを用いて測定した実測値は 26.8mm であった。
IVUS カテーテル 1 本につき 5 回の PULLBACK を行い、同じことを計 30 本行った。
1本当たりの平均測定値26.9mm、標準誤差0.02mm、標準偏差0.16であった。IVUSカ
テーテル計30中、27.0mm11本(36%)
、26.9mm5本(16.7%)
、27.1mm4本(13.3%)
、
26.7mm 4本(13.3%)、26.8mm 2本(8.7%)であった。また回数で比較すると1回
目、3回目、5回目の平均測定値が 26.9mm、2回目、4回目は 27.0 mmであった。
【考察】
Boston Scientific 社製 IVUS カテーテル OptiCross の AutoPULLBACK 精度は高く、信頼
性があると示唆される。また回数で比較すると、AutoPULLBACK で複数回使用したと
しても誤差は小さく精度は落ちないと示唆される。
【結語】
Boston Scientific 社製 IVUS カテーテル OptiCross での AutoPULLBACK を精度が高く、
臨床に貢献できるデバイスであると思われた。今度、冠動脈の曲がりや蛇行がある場合
の AutoPULLBACK 精度の検証を行う必要性がある。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
CO05
CARDIOSAVE の救急搬送における比較・検討
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学・技術部門
○冨田 瑛一、小笠原順子、青木 香織、鈴木 雄太、細井 拓海、山本 圭吾、紺野 幸哉、
菊地 純、加藤隆太郎、大平 朋幸、花田 慶乃、後藤 武
【はじめに】
大動脈バルーンパンピング法(IABP)は 1960 年代から日々進歩し,駆動
装置の小型化やセンサーバルーンカテーテルなど近年においても進歩が目覚ましい.当
院では IABP を年間約 80 例程度使用している.今回新たに駆動装置が開発されたた
め,既存の機種と比較検討を行ったので報告する.
【対象・方法】
当院で新たに導入した MAQUET 社製 IABP CARDIOSAVE および,これま
で使用していた同社製 CS300 の 2 機種をサイズ,重量,バッテリー駆動時間で比較検
討した.
【結果】
CARDIOSAVE は CS300 に比べて画面が 14%大型化され,操作設定も
タッチパネル画面により行うことができるようになった.また,装置本体は搬送モード
において従来のものから約 50%小型化され,重量も約 24kg と CS300 の半分以下にま
で軽量化されている.従来の CS300 は約 135 分のバッテリー駆動が可能であり,バッ
テリー交換時には一度電源を落とす必要があった.CARDIOSAVE では約 90 分駆動可能
なバッテリーを 2 本搭載し,駆動しながらでも交換ができる着脱方式となった.
【考察】
実際に使用したところ,軽量化されたことでスムーズに院内移動を行うことが
できた.これはドクターヘリや救急車による搬送時,非常に有利であると思われる.集
中治療部や救命救急センターでの管理時,スタッフからは装置の駆動音が非常に静かで
あるとの高評価を得た.操作がタッチパネルへ変更となったため若干の抵抗感が見られ
たが,設定項目の配置は従来と大きく差がないため,特に問題なく使用することができ
た. コンプレッサーが改良されたことにより,頻脈の時でも従来のものより気体駆動
系の速度が 16.4% 高速化された.追従性が向上したことで,患者にとっても有用であ
ると考える.CS300 と CARDIOSAVE を当院のドクターカーに乗せて比較した。
【まとめ】
大型化された画面やタッチパネル操作,ヘルプ画面のナビゲーション表示な
どユーザーインターフェースの改良が行われており,実際に管理することが多い看護師
でも使いやすくなっている.また小型・軽量化による搬送のしやすさなど医療現場の
ニーズに合った設計となっており,非常に有用なデバイスであると考える.
78
CO06
TAVIの導入へ向けたハートチームの構築への取り組み
1)いわき市立総合磐城共立病院 臨床工学室
2)いわき市立総合磐城共立病院 循環器科
○遠藤 孝敏1)、兼本 大輔1)、白岩 功1)、園部 正明1)、杉 正文2)、山本 義人1)
院において 2013 年 5 月よりハイブリット手術室が導入され、本年 6 月に TAVI の実施
施設として認定がされた。
当院心臓血管外科では心房中隔欠損症や僧帽弁疾患、また大動脈疾患において低侵襲
心臓外科手術(以下 MICS)を積極的に行なっている。また、循環器内科でも PCI をはじ
め PPI などを積極的に行っている施設である。近年より低侵襲の手術を行う為と、TAVI
の手術に向けてハートチームを構築するために、心臓血管外科で低侵襲開胸手術を行う
際に循環器内科で PCI を同時に施行したり、下肢の血栓除去と合わせて循環器内科によ
る PPI を施行したりとコラボレーヨンすることでより良好な手術結果をもたらした。
当院の臨床工学技士は心臓血管外科チームと循環器内科の心臓カテーテルのチームへ
分かれており、各々のチームで業務を遂行している。
様々な場所で臨床工学技士の勤務体型はスペシャリストが望ましいのか、ジェネライ
ストが望ましいのかという議論はつきませんが、当院でのハートチームの構成に向けた
臨床工学技士の取り組みについてここに報告する。
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CO07
Scoreflex 症例の検討
1)星総合病院 臨床工学科
2)星総合病院心臓病センター 循環器内科
○二上 倫嗣1)、菊地 康昭1)、添田 信之1)、木島 幹博2)、清野 義胤2)、氏家 勇一2)、
金子 博智2)、清水 康博1)
【目的】当院で使用した Scoreflex の成績を明らかにする。
【対象】2009 年 5 月から 2014 年 5 月までに当院で Scoreflex を使用した 21 症例 25 病
変、男性 15 例(71.4%)、年齢 71.8±11.0、
【結果】待機的症例での使用 17 例(85.0%)、IVUS 使用 20 例(95.0%)、Balloon size
2.28±0.36mm、拡張圧 12.8±4.3atm、拡張時間 37.3±23.9sec、内容は Scoreflex 単独
群:9 病変(36.0%)、Scoreflex + STENT 群:12 病変(48.0%)、Scoreflex + DCB:4
病 変(16.0 %)
、Device 不 通 過:3 病 変(12 %)で あ っ た。Followup は Clinical:17 例
(81.0%)
、AngioFollowup:10 例、11 病変、52.4%に行い、TLR は 3 例(27.3%)であっ
た。【結語】当院で使用した Scoreflex について検討した。使用環境にかなりのバイアス
がかかっており検討は非常に難しいが使用環境を選択すればそこそこのデータは得られ
る可能性があると考える。
【考察】特に Scoreflex 単独群に注目すると6例8病変あり、
Restenosis は5例(62.5%)TLR は3例(37.5%)であった。7 病変で 2.0mm の Balloon
を使用していること(87.5%)より考えると比較的良好な結果でないかと考える。
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CO08
心臓カテーテル検査における長方形大視野FDを搭載した
装置の線量についての検討
弘前大学医学部附属病院 医療技術部 放射線部門
○川井 美幸、佐藤 幸夫
【目的】
本院既設のシーメンス社製血管撮影装置『AXIOM Artis dBA TWIN』は長方形大
視野 FD を搭載している。今回この装置にハイスピードフレーム処理に対応した機能が
追加され、心臓カテーテルに対応可能になった。本院にある循環器インターベンション
に対応するシーメンス社製血管撮影装置『Artis zee BC』とで線量について比較検討を
した。
【方法】 ファントムを用い、冠動脈造影撮影で用いられる角度毎に比較を行った。
SID の変化による比較を行った。
【結果】 SID を一定にして比較した場合、『AXIOM
Artis dBA TWIN』の方が線量を抑えることができた。実際臨床では『AXIOM Artis dBA
TWIN』の方が SID を長くして使用することが考えられ、線量が増えることも推測され
る。そのことについて検討を行い、報告をする。
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CO09
TBT 法を用いた冠動脈 CT での検査効率の検討
一般財団法人 太田綜合病院附属太田西ノ内病院 放射線部
○大原 亮平、大原 亮平、遠藤 裕貴、深澤 秀人、新里 昌一
背景
当院での冠動脈 CT の造影法は、迷走神経反射への考慮、及び、安定した造影環境の
確保のため、2008 年の導入当初より、test injection 法を用いてきた。2014 年2月か
ら は、test injection 法 と bolus tracking 法 を 合 わ せ た Test Bolus Tracking 法( 以 下
TBT 法)を採用し冠動脈 CT を行っている。そこで今回、当院において TBT 法の検査時
間等に及ぼす影響について検討したので報告する。
目的
TBT 法と test injection 法による検査時間の比較
当院における TBT 法の運用検討
検査の流れ
当院では心拍コントロールの必要な患者には、原則的に前投薬として β 遮断剤を検
査1時間前に服用するように処方している。外来の場合、患者が来院したら看護師が
CT 室隣接の準備室に案内し、そこで血圧、心拍などの簡易的なバイタルチェックをす
る。そして、検査概要を説明し検査可能なら造影ラインを確保し、CT 室入室となる。
息止めなどの詳細説明は、放射線技師が患者を CT 寝台にセッティングしながら行い、
ニトロ舌下スプレーをして検査が開始されていく流れとなっている。
検査時間の測定
時間測定は、患者が CT 寝台に寝た時を開始とし、下りる時を終了とした。技師間の
撮影技術の差をなくすため、経験年数5年以上の CT 担当技師を対象に検査時間の測定
を行った。
考察
TBT 法により検査時間は短縮され、患者の検査待ち時間が減少した。造影効果は、
test injection 法と比較しても同等の結果を確認することができた。しかしながら、TBT
法は、bolus tracking 法と同様に、手技、撮影計画パラメーター設定が複雑になり、あ
る程度の経験、撮影技術が必要になってくると考えられる。また、造影ライントラブル
等が発生した場合、test injection 法よりも対応が遅れる可能性があるので、看護師と
相談しながらライン管理を十分に行い検査していく必要があると感じられた。
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CO10
新しい技術を使った X 線診断装置の被ばく低減
1)青森県立中央病院 放射線部
2)つがる総合病院 診療画像情報部
○葛西 健之1)、安田 航平2)、泊 公之1)、伊丸岡俊治1)
【背景】 新しい技術を使った X 線診断装置 Allura Clarity(PHILIPS 社製)が発表され、
画質をほぼ同等に維持しつつ、従来の装置より 50%も被ばく線量の低減を実現したと
いわれるが、あまりにも大きな低減率のため疑問を感じた。
【目的】
つがる総合病院に新設された Allura Clarity(PHILIPS 社製)と従来の装置であ
る当院の Allura Xper(PHILIPS 社製)の被ばく線量を測定し、比較することで、患者と
心カテに携わるスタッフの被ばく線量を実際にどの程度低減できるかを検討する。
【結果】
新しい技術を使った X 線診断装置は従来の装置と比較して、被ばく線量が、
メーカー公称値ほどではないが大幅に低減していた。
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CO11
経皮的心房中隔欠損閉鎖術に関連した部署との
連携体制の構築
弘前大学医学部附属病院 第一病棟 7 階
○上野由美子、高屋敷いくえ、木村 萠、高田 直美、棟方 栄子
当院では、心臓カテーテル検査や心臓カテーテル治療が年間で約 2,000 件行われてい
る。心臓カテーテル検査・治療は循環器内科医師、放射線技師、臨床工学技師、病棟看
護師、放射線部光学診療部看護師らが連携し、より安全に検査・治療が行われるように
取り組んでいる。平成 25 年 7 月から、心房中隔欠損症に対する新たな治療方法として
経皮的心房中隔欠損閉鎖術が導入された。導入に伴いこれまで連携していた部署の他
に、麻酔科医師、手術部看護師、治療後入室する ICU 看護師との連携が必要となった。
今回、新たな連携体制構築の取り組みを報告する。
合同カンファレンスが行われ、治療をする循環器内科医師から治療の適応、禁忌、手
術中、手術後の留意事項、手技映像を含めた治療方法の説明と、各部署間のミーティン
グが行われた。入院後からカテーテル室入室、手術後の ICU 入室・退室までのタイムス
ケジュールと必要物品を、連携する部署間で確認し、その後も看護師らが中心となって
連絡を取り合い業務調整を行った。第 1 回目の治療終了後に、手術部看護師、放射線部
光学診療部看護師、病棟看護師らがカンファレンスを行い一連の経過を振り返った。記
録紙や記載方法、3部署看護師間の申し送りに関する事項などの見直しを行った。カ
テーテル室内での麻酔器の配置に関連する環境整備、患者の準備、必要物品の準備等に
ついても再確認した。また、部署内では入院中のタイムスケジュールを詳細に確認し改
善をした。その後も治療の度に問題点を話し合った。カテーテル室の構造上麻酔器設置
の位置を変えることができないため、麻酔器の位置に合わせて患者の血管確保は右上肢
とした。カテーテル室から ICU へ移動する時、治療が 1 例の時と 2 例の時での生体情報
モニターの移動ルートや、ICU 入室を見据えて事前に時間尿目盛り付き尿バックの膀胱
留置カテーテルやディスポジャクソンリースを病棟で準備するなどの工夫がされ、連携
がよりスムーズとなっている。
患者が入院した後、多くの療養時間を過ごす当部署は、連携が密となるように各部署
間の連携の拠点となるとともに、精神面への介入を行い、不安を少しでも和らげ、安心
して治療が受けられるように取り組んでいる。関連部署間で連携を強化しひとつのチー
ムとなることが重要である。今後も関連部署間での細やかな情報を共有し、より安全に
最善の医療が提供できることを目指していきたい。
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CO12
心臓カテーテル室における急変時対応の取り組み(第2報)
―シミュレーションの実施―
秋田県成人病医療センター看護部 CCU
○石川 浩美、三浦 優子、石黒 貴子、佐藤 友子
【背景・目的】
心臓カテーテル検査・治療は、医師・看護師・放射線技師・臨床工学技士等、多職種
からなるチーム医療で、日頃からお互いの業務内容を理解し、急変時には協力して対応
することが重要である。
昨年、急変時での役割分担を明確にするために、「急変時フロー図」を作成し、その
取り組みを報告した。これにより、それぞれの業務や急変時の動きについて把握でき、
イメージを持つことができた。
今回は、急変時フロー図の周知・活用と継続した急変対応の取り組みを目的にシミュ
レーションを実施し、アンケートによる評価を行ったので報告する。
【方法】
1.心臓カテーテル室でシミュレーションを行う
①参加者:医師1名・看護師 11 名・放射線技師2名・臨床工学技士1名 計 15 名
②場面設定のシナリオを作成し、急変時フロー図に基づいた役割分担をする
③急変時フロー図と図面による動線を確認する
④コミュニケーションルールを意識して行う
2.シミュレーション後、その場で振り返りを行う
3.アンケートを行い、評価する
①急変時フロー図とコミュニケーションルールについて
②シミュレーションの感想
【結果・考察】
アンケート回収は 13 名だった。アンケート結果、「急変時フロー図を活用できた」が
6名、
「コミュニケーションルールを活用できた」が5名の回答だった。
急変時フロー図は、周知が十分ではなかったが、シミュレーション実施前に確認した
ことで声の掛け合いや動きを把握できた。また、処置や機器の準備で動線が重なること
がわかった。コミュニケーションルールについては、返答や意思表示はできていたが、
「アイコンタクトまではできなかった」「急変時にできるのか」等の意見があった。急変
時対応には、医学的な専門知識だけではなく、チーム内のコミュニケーションが重要と
なる。効果的なリーダーとメンバーの動きとして、コミュニケーションルールを意識付
けてきたが、理解が不十分であったため、フロー図とともに周知徹底が課題と考える。
シミュレーション後の感想では、「振り返りができ、次につながるものとなった」「繰り
返し練習が必要」等の意見が多く、シミュレーション継続の必要性を感じていた。今後
もシナリオを変化させながら継続していきたい。今回の取り組みにより、課題を見出し
意見交換ができたことは意義のあるものであった。
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T h e 3 6 t h A n n u a l M e e t i n g o f t h e J a p a n e s e A s s o c i a t i o n o f C a r d i o v a s c u l a r I n t e r v e n t i o n a n d T h e r a p e u t i c s , To h o k u B r a n c h
CO13
心臓カテーテル室教育における
画像トレーニングの効果
公益財団法人 星総合病院 ICU/CCU
○鹿子田美恵、小林三紀恵、佐久間浩樹
<目的>心臓カテーテル室(以後カテ室)看護における教育方法の 1 つとして画像ト
レーニングの有効性を明らかにする。<方法>対象:ICU 看護師 22 名。カテに携わっ
て 3 年未満の看護師 10 名(1 群)とこれからカテに携わる看護師 12 名(2 群)。調査方
法:①カテ室看護に関するアンケート②カテ中の画像(動画)を見てもらい、冠動脈を
見分けるまでの時間を測定③ 2 群に対しては心臓の模型を用い解剖の理解度の確認、静
止画像を用い冠動脈の見分け方を提示、その後、再び動画を見てもらい冠動脈を見分け
るまでの時間を測定した。分析方法:1 群と 2 群の見分け方提示前、1 群と 2 群の見分
け方提示後、2 群の見分け方提示前後を比較し、マンーホイットニー U 検定による統計
分析を行った。<結果>①カテ室看護を行う上で知りたい情報には「緊急処置」や「カ
テ室内で使用される専門用語」
「カテ画像」だった。カテ室看護に対して、22 人中 20
人が不安と回答し、
「急変時や緊急時の対応について」「1 人で入ること」「画像が見ら
れない・どこを治療しているか分からない」などの意見があった。② 1 群と 2 群の見分
け方提示前では LAD-RAO・LAD-LAO で有意差を認め、1 群と 2 群の見分け方提示後で
は有意差を認めなかった。③ 2 群の見分け方提示前後では、LAD-RAO、LAD-LAO で有
意差が認められた。RCA は有意差を認めなかった。終了後「実際の画像を見ながら教え
てもらい、イメージがついた」
「ポイントを教えてもらって、不安軽減になった」
「ト
レーニングをやったほうがいいと思う」などの意見があった。<考察> 1 群と 2 群の見
分け方提示前と 2 群の見分け方提示前後では有意差が認められた。1 群と 2 群の見分け
方提示後では有意差を認めなかった。終了後、教えてもらうとイメージしやすいなどの
感想もあり、今回の教育方法が効果的だったと考えられる。カテ室では急変や緊急も多
いため、看護師の不安は大きい。冠動脈を見分けられることで、そこから予測される看
護につなげられ不安軽減の 1 つになると思われる。今後は、実際のカテ室看護の中で見
分け方を評価し今回の教育方法の効果を続けて調査していきたい。<結語> 1 群と 2 群
の見分け方提示前、2 群の見分け方提示前後での比較は有意差が認められた。1 群と 2
群の見分け方提示後では有意差を認めなかった。トレーニングの有効性が示唆された。
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第36回
日本心血管インターベンション治療学会
東北地方会
事務局
弘前大学大学院医学研究科 心臓血管病先進治療学講座
〒036 8562 青森県弘前市在府町 5 TEL 0172-39-5057 FAX 0172-35-9190
E-mail:cvit_tohoku36-offi[email protected]