漆山小だより 教育目標「みがく つなぐ のばす」 27 №9 平成27年 11月 27日 新潟市立漆山小学校 本は多く読むに越したことはない 校長 浅 野 秀 之 私は,それほど本を読む子どもではありませんでした。中学,高校,大学と上がるに つれ,休み時間に文庫本を読む級友の姿が増え,遊びに行った級友の家の本棚に圧倒さ れるなどするうち,本を買って読むようになりました。仕事に就き,新古書店が開業し, インターネットが開通すると,なおさら本を買うようになりました。今や私の家は本の 置き場がなく(漫画本や雑誌も多い),学校図書館なみの量となっています。 一方,家族から苦情が出続けています。「積ん読」のためです。いつしか本を買うの は,かなり控えるようになりました。そのかわり,しばしば公立図書館へ出掛けるよう になりました。きっかけは,仕事の調べ物で市立図書館を利用したことでした。 図書館へ行ってみると,どうでしょう。「すごいぞ,図書館!」という感じです。お 金を払わなくても,本を読むことができます。DVD や CD も借りることができます。 もちろん王国の新潟らしく,漫画本もあります。その図書館に無い物でも,注文すれば 取り寄せてもらえます。おかげで,懐かしのシャーロック・ホームズや寅さんシリーズ などを再読,再視聴しています。最近の人気本は順番待ちでなかなか届かない,厚手の 本は返却期限が気になるなど,いささか不便も感じますが,十分許容範囲でしょう。 私は今年度「西川図書館運営協議委員」を務めています。その会議の席上,西蒲区の 貸出し冊数は市内8区で少ないほうだ,特に中学,高校生の貸し出しが少ないとのデー タが示されました。理由は確かではなく,他の本を読んでいるのかもしれませんし,他 の学習に時間を掛けているのかもしれません。 それに,読書は,授業で扱う国語の漢字や算数の九九と違って,厳しい指導はやりに くいものです。「この本がおすすめだね。」とか「読書の時間を設けるよ。」とか,やや ゆるやかな働き掛けになります。私の家は子どもが2人で,よく図書館に付き合わせま した。1人はあまり興味を示しませんでしたが,もう1人は多く借りて読んでいました (部活動が忙しくなると本から遠ざかりました)。個性,好みの傾向と言いますか,そういったこともあります。 読書については,押し付けではなく,内発的な興味の盛り上がりを促したいものだと 思います。漆山小は,図書館担当の八子教諭,寺田司書,そして図書委員会の子どもが がんばり,図書館(ラウンジ)は素晴らしい環境が 整っています。ボランティアの「お話ポケット」の 皆さんの読み聞かせも充実しています。2年生は校 外学習で巻図書館へ出掛けました。ゆるやかでも, 少しずつ読書量が増加してくれればと思います。 充実した図書館(ラウンジ) 想像の世界へ(校内読書旬間11/21~12/4) 図書館担当 八子 芙美子 先日テレビを見ていると,外国人旅行者へ「どんなお土産を買ったか」というインタ ビューをしていました。フランス人の女性は,狐のお面や妖怪のキーホルダーを見せ, 「私は童話を読むのが好きなのですが,外国の童話は悪魔(デビル)ばかりなのです。 日本にはいろいろな妖怪がいておもしろいです。」 とのこと。なるほど,日本とは異なるなと文化の違いを再発見しました。世間では「妖 怪ウォッチ」が流行りましたが,漆山小学校でも怪談話や妖怪図鑑は人気のシリーズで す。夏にラウンジで行われたお話会では,寺田先生やお話ポケットの皆様から怖い話を テーマに読み聞かせをしていただきました。怖いもの聞きたさ? なのでしょうか,た くさんの子がラウンジを訪れ,ハラハラドキドキした表情で聞き入っていました。 確かに自分自身も子どもの頃,母から「三枚のお札」の話を聞き,追いかけてくる山 姥(やまんば)を想像して夜なかなか寝付けないなどということが あったことを思い出しました。そうした現実から離れた想像の世界 へ入り込めることも,本の魅力の一つではないでしょうか。11月 21日(土)~12月4日(金)が校内読書旬間です。子どもたち もきっと,出会った本から想像をふくらませることと思います。 10月25日(日) 文化祭で読み聞かせ 家庭学習強調週間の結果(11/9~13) 70 60 50 40 30 20 10 0 1年生 2年生 学習(分) 3年生 読書(分) 4年生 5年生 6年生 ゲーム(分) 研究主任 笹川 明 巻東中学校,巻南小学校,漆山小学校の3校で,中学校のテスト期間に合わせて「家 庭学習強調週間」を実践しています。年間3回で,今回が2回目です。 小学校は「学年×10分間」を目標にしています。今回は,読書やゲームの時間も調 べました。子どもの自己評価を学年ごとに平均した結果を載せました。 週の後半になるにつれて,がんばる子どもが増えてきました。それが当たり前の日常 生活になって,学習習慣が定着すれば素晴らしいと思います。
© Copyright 2024 Paperzz