早稲田大学「ツーリズム産業論」 「尽きることのない感動に出会える国、日本」 日本の魅力とは? ~外国人誘客事業最前線~ 2011年7月14日 日本政府観光局(JNTO) 平 田 真 幸 目 次 Ⅰ.インバウンド(訪日外国人旅行)の動向 Ⅱ.日本政府観光局(JNTO)の役割と取り組み 1 1 Ⅰ.インバウンド(訪日外国人旅行)の動向 2 訪日外国人旅行者数の推移 (1964年~2010年) 2003年のVJC開始以降、急増 2003年までは200~300万人の増加に約20年を要したが、ビジット・ジャパン・ キャンペーン(VJC)開始以降の4年間で314万人の増加を達成。 (万人) 1,000 2008年秋以降、世界金融危機による景気低迷、円の高止まり、新型インフルエンザ感染拡大 等により減少基調となり、2009年は679万人に(前年比18.7%減)。 2010年は再びプラス基調に転じ、前年比26.8%増、過去最高の861万人を記録。 2010年からは、ビジット・ジャパン(VJ)事業という名称に変更。 訪日外国人 3,000万人 へ 900 835 800 2003年 673 614 600 524 476 500 679 733 VJC開始 700 835 861 521 411 400 324 20年間 200万人突破 300 200 100 132 35 43 52 85 66 72 76 92 179 211 82 84 358 347 284 206 236 384 4年間 +314万人 19年間 +310万人 104 0 64 66 68 70 72 74 76 78 80 86 88 西暦(年) 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 出典:JNTO 3 2 訪日外国人旅行者数の推移 ~ VJC開始以降の主な外部要因 ~ 総数 1,000 (万人) 900 JNTO、シンガポール 834.7 事務所を開設(5月) 800 JNTO、特殊法人から独 立行政法人へ(10月) 700 '02年 '03年 '04年 '05年 '06年 '07年 羽 • 田空港の国際線発着枠拡大( 月) • 年半ぶりの円高ドル安( 月) 尖閣諸島沖で中国漁船衝突事件( 9月) • 茨 3月) • 城空港開港( 中 7月) • 国人個人観光査証発給要件緩和( 0 2001年 韓 • 国人、台湾人訪日観光査証 暫定免除( 3月) 、その後恒久 化へ 100 中 • 国人訪日団体観光旅行を 中国全土に拡大( 7月) 愛 3月~9月) • 知万博( 中 2月) • 部国際空港開港( 200 ア • ジアでSARS流行 ( 4月~6月) ビ ジャパン・ • ジット・ キャンペーン開始( 4月) イ 3月~5月) • ラク戦争( W 6月) • 杯日韓共催 ( 300 香 • 港 訪日観光ノービザ化 ( 4月) 500 15 円 • の高止まり 中 • 国人訪日個人観光査証の発給 開始( 7月) 富 6月) • 士山静岡空港開港( 新 4~8月) • 型インフルエンザ流行( 521.2 477.2 400 679.0 613.8 リ 9月)世界金融危機と • ーマンショック( 円高進行 523.9 733.4 JNTO、上海事務所 を開設(8月) 672.8 円 • 安基調 600 861.2 835.1 '08年 '09年 注: 2010年は推計値 10 10 '10年 : 過去最高位 4 外国人旅行者誘致における国際競争の状況 【世界各国・地域への外国人旅行者数 (2009年)】 フランス 米国 スペイン ●中国 イタリア 英国 トルコ ドイツ ●マレーシア メキシコ オーストリア ウクライナ ロシア ●香港 カナダ ギリシャ ●タイ エジプト ポーランド サウジアラビア ●マカオ オランダ クロアチア ハンガリー モロッコ スイス アイルランド ●韓国 ●シンガポール 南アフリカ共和 チュニジア ベルギー ●日本 インドネシア シリア チェコ ブルガリア ●はアジアの国・地域 54,884 資料: 世界観光機関(UNWTO)、各国政府観光局 43,239 28,033 25,506 24,224 23,646 21,454 21,355 20,741 19,420 16,926 15,771 14,915 14,145 11,914 11,890 10,896 10,402 9,921 9,335 9,058 8,341 8,294 (8,026) 7,818 7,488 7,012 6,901 6,814 6,790 6,324 6,092 6,081 5,739 74,200 52,231 50,875 単位:千人 10位 日本への外国人旅行者数 ・世界第33位 ・アジアの中でも第8位 20位 ⇒ さらなるプロモーション活動が必須 ⇒ 政府観光局の重要性も増大 0 10,000 注1: 注2: 注3: 注4: 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 30位 70,000 80,000 2010年6月時点の暫定値。アイルランドは2009年の数値が不明であるため、2008年の数値を代用。 アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、ポルトガルは2009年、2008年とも数値が不明であるため対象外。 本表で採用した数値は、日本、韓国、豪州を除き、原則的に1泊以上した外国人訪問者数である。 外国人訪問者数は、数値が追って新たに発表されたり、さかのぼって更新されることがあるため、数値の採用時期によって、そのつど順位が変わり得る。 5 3 2010年訪日外客の市場別構成 比 <2010年 市場別構成比> 【2003年/09年/10年市場別人数/伸率】 国・ 地域 2003年 ( 確定値) 総数 5, 211, 725 韓国 1, 459, 333 中国 448, 782 台湾 785, 379 米国 655, 821 香港 260, 214 豪州 172, 134 タイ 80, 022 英国 200, 543 76, 896 シンガ ポー ル カナダ 126, 065 フランス 85, 179 ド イツ 93, 571 マレ ーシア 65, 369 イ ンド 47, 520 ロ シア 44, 512 そ の他 610, 385 総数 Tot al 2009年 2010年 ( 確定値) ( 推計値) 6, 789, 658 8, 611, 500 1, 586, 772 2, 439, 800 1, 006, 085 1, 413, 100 1, 024, 292 1, 268, 300 699, 919 727, 200 449, 568 508, 600 211, 659 225, 800 177, 541 214, 900 181, 460 184, 000 145, 224 180, 900 152, 756 153, 400 141, 251 151, 000 110, 692 124, 400 89, 509 114, 500 58, 918 66, 900 46, 952 51, 500 707, 060 787, 200 フランス 1.8% ロシア 0.6% 09年 03年比 比 ( %) 英国 その他 2.1% 9.1% 26. 8 65. 2 カナダ 韓国 1.8% 53. 8 67. 2 28.3% 米国 40. 5 214. 9 豪州 8.4% 2.6% 23. 8 61. 5 インド 3. 9 10. 9 0.8% 中国 13. 1 95. 5 マレーシア 16.4% 香港 6. 7 31. 2 1.3% 台湾 5.9% シンガポール 14.7% 21. 0 168. 6 2.1% タイ 1. 4 -8. 2 2.5% 24. 6 135. 3 主要東アジア(韓・中・台・香)市場: 0. 4 21. 7 2003年 56.7% → 2010年 65.4% 6. 9 77. 3 主要アジア(韓・中・台・香・泰・星・馬・印)市場: 12. 4 32. 9 2003年 61.9% → 2010年 72.1% 27. 9 75. 2 主要北米・欧州・オセアニア(米・加・英・仏・独・ 13. 5 40. 8 露・豪)市場: 2003年 26.4% → 2010年 18.8% 9. 7 15. 7 VJ15市場: 2003年 88.3% → 2010年 90.9% 11. 3 29. 0 *中・泰・星・仏・馬は2010年が年別で過去最高を記録 出典:JNTO 6 訪日外国人3,000万人へのロードマップ 日本政府の政策:訪日外国人3000万人プログラム ドイツ 1.4% ~3期ローリングプランで2,500万人(2019年)~ VJ(ビジット・ジャパン)事業(訪日旅行促進事業) 資料:観光庁作成 7 4 インバウンド(訪日外国人旅行)振興を通じた経済効果 2009年度国内旅行消費額は22.1兆円 → うち訪日外国人による消費額は1.2兆円(全体の5.5%) 国内旅行消費がもたらす経済効果は? • 生産波及効果 → 48.0兆円 (国内生産額の4.9%) • 付加価値誘発効果 → 24.9兆円 (国内総生産 <名目GDP> の5.2%) • 雇用誘発効果 → 406万人 (全就業者の6.3%) 海外旅行(国内分) 日帰り旅行 4.8兆円(21.7%) 訪日外国人旅行 1.2兆円(5.5%) 1.2兆円(5.6%) 宿泊旅行 14.9兆円(67.1%) 出典: 観光庁「旅行・観光消費動向調査」(2009年度版) 景気低迷の中、外国人旅行者の来訪に伴う 地域の活性化、インバウンド関連産業の振興 に対する注目・期待の高まり JNTOの取り組みに対する注目・期待も高まる 8 訪日外国人旅行による経済効果 資料: 観光庁作成 9 5 訪日外国人の旅行目的 – 訪日旅行市場規模の拡大により観光客の比率が6割弱(57.8%)を占めている。 – しかしながら、依然として訪日外客の約4分の1(22.7%)は商用客であり、米国、英国、ドイツ、ロ シア、インド等からの訪日客は、商用客の比率が4割以上と高い傾向にある。 観光比率の推移:2006年度:42.8% → 07年度:51.0% → 08年:53.0% → 09年:48.8% → 10年:57.8% 観光 全体 香港 台湾 スペイン シンガポール 韓国 豪州 中国 カナダ マレーシア フランス イタリア 英国 タイ ロシア ドイツ 米国 インド 商用 57.8 その他・ 不明 親族友人訪問 22.7 10.4 86.5 9.1 72.0 13.4 69.5 68.8 60.6 60.4 13.6 59.8 15.7 15.5 9.9 9.4 32.0 13.0 24.5 7.5 37.9 53.1 6.0 9.4 11.2 43.5 18.7 5.6 40.0% 5.5 14.9 10.3 65.3 20.0% 9.4 9.4 28.3 29.7 28.3 9.8 11.0 5.3 14.1 40.8 36.8 9.2 15.2 37.3 40.6 39.7 7.7 10.3 23.7 60.0% 6.8 5.8 2.9 11.4 20.5 53.0 51.1 1.6 7.3 6.8 16.0 43.9 0.0% 7.3 16.9 22.5 64.9 8.7 9.1 2.8 20.4 80.0% 100.0% 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 10 訪日外国人観光客の訪日回数 – 観光客の訪日リピーター率は過去5年で初めて減少し(52.9%)、中国をはじめとする訪日旅行市 場の裾野拡大がうかがえる結果となった。 – リピーター率が最も高いのは香港(82.3%)で、以下、台湾・韓国や東南アジアの率が高かった。 – 一方で、ヨーロッパと中国からの観光客は初訪日の割合が高かった。 観光客のリピーター率の推移:2006年度:53.3% → 07年度:54.3% → 08年:55.3% → 09年:56.4% → 10年:52.9% 1回目 全体 スペイン 中国 イタリア フランス 英国 インド ドイツ ロシア カナダ 豪州 米国 マレーシア シンガポール 韓国 タイ 台湾 香港 0.0% 2回目以上 52.9 47.1 12.2 87.8 17.2 82.8 22.6 77.4 72.3 27.7 72.3 70.6 27.7 29.4 68.8 31.2 68.8 65.0 31.3 35.0 62.5 37.5 62.4 37.6 39.7 60.3 57.0 58.6 42.6 41.4 64.6 35.4 77.3 22.6 82.3 17.6 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 11 6 訪日外国人観光客の旅行形態 – 観光客の6割(59.2%)が個人旅行で訪日した。 – 最も個人旅行比率が高かったのは英国で(93.4%)、他の欧米豪からの観光客も大半が個人旅行 者であった。 – 一方で、最も団体旅行の比率が高いのは中国であった(80.9%)。 観光客の個人旅行比率推移:2006年度:60.5% → 07年度:55.1% → 08年:57.5% → 09年:63.8% → 10年:59.2% 団体旅行(ガイド付き団体パッケージツアー) 全体 中国 マレーシア 台湾 タイ 韓国 香港 シンガポール インド カナダ ロシア ドイツ 米国 フランス 豪州 スペイン イタリア 英国 その他・ 不明 個人旅行 38.8 2.0 59.2 80.9 3.8 15.2 63.8 34.8 50.9 47.1 32.9 32.0 0.6 1.4 66.5 66.6 31.8 0.9 67.2 28.5 1.9 69.6 23.5 64.7 15.7 11.8 0.9 83.4 12.5 12.3 3.1 84.4 85.7 10.5 10.3 7.2 93.5 92.5 5.2 93.4 0.0% 20.0% 40.0% 1.9 2.0 87.5 85.0 90.5 6.5 5.4 1.4 1.9 4.7 2.3 0.0 2.2 1.4 60.0% 80.0% 100.0% 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 12 訪日旅行前の期待 – 「食事」(62.5%)が2年連続で1位となり、2位も前年と同じ「ショッピング」(53.1%)であった。 – 「食事」は2006年度調査では19.4%に過ぎなかったが、2007年度調査36.5%、2008年調 査37.0%、2009年58.5%となり、2010年に初めて60%を超えた。 – 3位から5位まではほぼ同率で、「歴史的・伝統的な景観、旧跡」(45.8%)、「自然、四季、田 園風景」(45.1%)、「温泉」(44.3%)が並んだ。 全体 韓国 中国 2010 (N=12,338) 2010 (N=3,616) 2010 (N=1,845) 食事 62.5 食事 53.1 自然、四季、田園風景 63.6 ショッピング 53.1 温泉 46.0 ショッピング 59.1 歴史的・伝統的な景観、旧跡 45.8 ショッピング 40.8 温泉 51.3 自然、四季、田園風景 45.1 歴史的・伝統的な景観、旧跡 35.6 食事 45.8 温泉 44.3 都市の景観・繁華街の賑わい 31.1 都市の景観・繁華街の賑わい 39.1 台湾 香港 米国 2010 (N=2,361) 2010 (N=1,285) 2010 (N=601) 自然、四季、田園風景 64.4 食事 75.6 食事 80.4 食事 62.3 ショッピング 69.2 歴史的・伝統的な景観、旧跡 72.4 ショッピング 56.7 自然、四季、田園風景 50.2 日本人の生活、日本人との交流 56.1 温泉 49.4 温泉 43.1 ショッピング 53.4 歴史的・伝統的な景観、旧跡 47.6 歴史的・伝統的な景観、旧跡 32.7 日本の伝統文化の体験・鑑賞 47.8 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 13 7 満足した日本の食事 – 上位は「寿司」(44.0%)、「ラーメン」(24.0%)、「刺身」(19.7%)で2009年から変わらない。 – 最も高い伸びを示したラーメン(3.2%増)。台湾のみラーメンが1位(2009年も台湾だけが1位)。 – 「うどん」(10.8%)が「天ぷら」(9.7%)を上回り、4位に上昇した。 全体 201 0(N =12 ,27 7) 1 寿司 2010 (N =1,166 ) 201 0(N =2 ,81 8) 1 寿司 2 ラー メン 20 .8% 2 ラーメン 24.0% 2 ラーメン 28 .4% 2 刺身 3 刺身 19 .8% 3 刺身 19.7% 3 うど ん 14 .9% 3 ラー メン 23.1% 4 天ぷら 11 .1% 4 うど ん 10.8% 4 と ん か つ ・カ ツ 丼 9 .9% 4 魚 介 ・海 鮮 料 理 17.4% 5 うど ん 8 .9% 5 天ぷら 9.7% 5 蕎麦 7 .8% 5 焼肉 6 魚 介 ・海 鮮 料 理 7 .2% 6 魚 介 ・海 鮮 料 理 8.8% 7 蕎麦 6 .0% 7 蕎麦 7.8% 8 しゃぶ しゃ ぶ 4 .9% 8 と ん か つ ・カ ツ 丼 5.4% 9 焼肉 4 .5% 9 しゃぶ しゃぶ 5.0% 1 ラーメン 33 .5% 1 寿司 44.1% とん か つ ・カ ツ丼 4 .1% 10 焼肉 4.9% 2 刺身 23 .7% 2 刺身 31.9% 3 寿司 21 .7% 3 ラー メン 29.3% 4 魚 介 ・海 鮮 料 理 16 .0% 4 魚 介 ・海 鮮 料 理 17.9% 5 焼肉 7 .1% 5 うど ん 10 42 .1% 中国 韓国 2 009( N = 1,6 45) 44.0% 注 )本 設 問 は 、2009年 は 秋 調 査 の み 実 施 したが 、2010年 調 査 で は 4回 の 調 査 全 て で 実 施 し た た め、 回 答 者 数 は 大 き く異 な って い る。 タイ ・マレ ー シ ア・シ ン カ ゙ホ ゚ー ル ・イ ン ト ゙ 201 0(N =8 05) 1 28 .0% 2 25 .5% 3 4 11 .1% 4 5 うど ん 10 .3% 5 2 3 43 .3% 1 31.5% 25.9% 9.4% 香港 2 010( N = 944 ) 2010 (N =1,363 ) 201 0(N =1 ,82 5) 44.1% 1 26.7% 2 23.9% 3 16.6% 4 14.9% 5 寿司 ラーメン うどん 刺身 天ぷら 9.1% 英 ・仏 ・ 独 ・ 伊 ・西 米 国 ・カ ナ ダ 寿司 刺身 ラーメン 天ぷら うどん 寿司 台湾 2010 (N =41 5) 42 .9% 寿司 201 0(N =1 ,67 2) 豪州 寿司 ラー メン 刺身 天ぷら 1 1 52 .4% 1 16 .0% 2 14 .7% 3 14 .6% 4 14 .5% 5 寿司 刺身 天ぷら ラー メン うどん 58.8% 24.6% 20.2% 17.2% 12.6% 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 14 訪日外国人旅行者の地域別訪問率 – 約3人に2人が関東を訪れ、3人に1人が関西、5人に1人が中部、10人に1人が九州を 訪れる傾向が2009年に続き2010年も継続。 – 地方別訪問率の順位は2005年度以降、関東、関西、中部、九州、北海道、中国、東北 、北陸、沖縄、四国の順で変化がなかったが、2010年は北陸が東北に並んだ。また、 北海道、中部、関西、沖縄への訪問率が、過去5回の調査のうちで最も高い率を記録。 (%) 70 60 50 40 30 20 10 0 2006年度 2007年度 2008年 2009年 2010年 北海道 6.4 7.6 8.1 8.0 8.8 東 北 3.6 4.0 3.5 3.6 3.3 関 東 65.4 62.8 63.5 64.5 64.4 北 陸 3.4 3.1 3.0 2.9 3.3 中 部 21.3 19.9 20.9 20.8 22.7 関 西 33.4 34.2 33.4 33.1 34.5 中 国 5.1 5.2 5.2 5.6 5.1 四 国 1.1 0.9 1.1 1.1 0.8 九 州 11.2 12.4 12.1 10.1 10.9 沖 縄 2.4 2.2 2.3 2.5 2.7 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 15 8 訪日外国人旅行者の都道府県別訪問率 【韓国】 ■九州への訪問率 が高い。 ■短期滞在者や一 箇所滞在者が多く、 各都道府県への訪 問率は他市場に比 べ低い。 【米国】 ■米軍基地との関 係から商用客や親 族・友人訪問客の 沖縄訪問が多い。 平成22年(N=5,569) 2010 都道府県 訪問率 (%) 1 東 京 44.7 2 大 阪 22.7 3 福 岡 22.1 大 分 14.2 4 京 都 14.2 6 熊 本 11.4 平成22年(N=3,281) 2010 都道府県 訪問率 (%) 1 東 京 42.9 2 大 阪 23.7 3 京 都 18.6 4 千 葉 15.3 5 神奈川 13.0 6 北海道 12.2 7 愛 知 11.1 8 兵 庫 10.3 9 長 野 7.2 10 奈 良 7.0 【台湾】 7 8 9 10 神奈川 千 葉 兵 庫 奈 良 ■他市場に比べ、 北から南まで日 本各地を旅行し ており、全国的に 訪問率が高い。 10.8 8.7 8.2 7.5 平成22年(N=2,120) 2010 順位 都道府県 訪問率 (%) 1 東 京 66.7 2 京 都 25.2 3 神奈川 20.9 4 大 阪 16.2 5 千 葉 10.5 6 愛 知 9.3 7 奈 良 7.7 8 広 島 7.3 9 沖 縄 6.0 10 兵 庫 【中国】 順位 順位 ■ゴールデン ルート上の都府 県及び北海道へ の訪問率が高い。 【英国】 平成22年(N=1,485) 2010 順位 都道府県 訪問率 (%) 1 東 京 55.8 2 大 阪 20.9 3 北海道 18.8 4 千 葉 13.1 5 京 都 11.6 6 神奈川 9.2 7 山 梨 7.4 愛 知 6.9 8 沖 縄 6.9 【香港】 ■他の市場と比 べ、北海道、沖 縄への訪問率が 高い。 5.7 10 兵 庫 ■欧州共通の特 徴であるが、ゴー ルデンルート上 の都府県や、広 島等への訪問率 が高い。 平成22年(N=3,057) 2010 都道府県 訪問率 (%) 1 東 京 80.0 2 大 阪 51.3 3 京 都 39.3 4 神奈川 36.4 順位 5 6 千 葉 山 梨 35.3 27.2 7 8 9 10 愛 知 北海道 静 岡 兵 庫 26.1 11.6 6.7 6.2 平成22年(N=524) 2010 都道府県 訪問率 (%) 1 東 京 79.2 2 京 都 25.6 3 大 阪 17.0 4 神奈川 16.0 5 千 葉 9.5 6 奈 良 8.6 山 梨 8.0 広 島 8.0 7 愛 知 8.0 順位 10 6.1 兵 庫 6.3 出典:JNTO訪日外客訪問地調査2010 16 訪日外国人旅行者の消費動向 -旅行中支出額は多い順に、①フランス、②イギリス、③ドイツ、④アメリカ、⑤オーストラリア、⑥中 国の順。但し、欧米諸国の方が滞在日数が長い傾向にあり、アジアでは中国が1位。 訪日外国人1人あたり旅行支出額 250,000 150,000 旅行前支出額 旅行中支出額 100,000 50,000 豪 州 ・独 ・仏 英 米 ・加 ル タ イ ー シ ン ガ ポ 香 港 台 湾 中 国 韓 国 0 全 体 消費額(円) 200,000 出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」(2010年7~9月期) *本数値は、2010年7~9月期の四半期のみの調査結果であるため、注意が必要。 17 9 Ⅱ.日本政府観光局(JNTO)の役割と取り組み 18 日本政府観光局(JNTO)の概要 目 的 海外における観光宣伝、外国人観光旅客に対す る観光案内、その他外国人観光旅客の来訪の促 進に必要な業務を効率的に行うことにより、国際 観光の振興を図ることを目的とする。 組織・定員 役 員 6人(理事長、3理事、2監事) (平成20年6月から理事1名減) 職 員 92人(国内61人、海外31人) ※平成23年2月1日現在 根拠法 独立行政法人国際観光振興機構法 (平成14年法律第181号) 沿 革 昭和39年4月 特殊法人国際観光振興会設立 平成15年10月 独立行政法人国際観光振興機 構設立 組 織 2本部制(企画本部、事業本部) 本部4部(総務部、企画部、海外プロモーション 部、コンベンション誘致部) 海外事務所13箇所(ソウル、北京、上海、香港、 バンコク、シンガポール、シドニー、ロンドン、 パリ、フランクフルト、ニューヨーク、ロサンゼルス、トロント) 業務の範囲 (1)外国人観光旅客の来訪促進のための宣伝 (2)外国人観光旅客に対する観光案内所の運営 (3)通訳案内士試験事務の代行 (4)国際観光に関する調査研究 (5)国際観光に関する出版物の刊行 (6)国際会議等の誘致促進、開催の円滑化等 (7)その他附帯業務 19 10 JNTOの海外事務所の概要 ■世界の主要な訪日旅行市場に13ヵ所の海外事務所を設置。 ■海外事務所は、マーケティングに基づき戦略を企画・立案し、プロモーション事業を展開。 JNTO海外事務所の所在地 ロンドン ソウル トロント フランクフルト パリ 北京 ニューヨーク 上海 ロサンゼルス 香港 バンコク シンガポール シドニー 20 外客誘致は熾烈な国際競争 - 世界各国が政府観光局を設置、外客誘致に向けたプロモーションを展開 在外公館とは異なる外客誘致プロモーションに特化した海外事務所を世界各地に設置 100億円以上の予算を投じてプロモーションを展開する国も多数 2,500 (万人) 【アジア主要国の外国人旅行者数 2003年/2009年の比較】 2003年 2,365 2009年 シンガポール政府観光局(STB) タイ国政府観光庁(TAT) 日本政府観光局(JNTO) 2,000 1,693 2015年までに①観光収入300億S ドル(2.4兆円)、②訪問者数1,700 万人、③雇用効果25万人を目標 1,500 に、ツーリズム2015を展開 韓国観光公社(KTO) 1,008 1,000 475 440 500 558 1,058 968 香港政府観光局(HKTB) 782 2010-2012年を「韓国訪問の年」 と定め、Visit Korea Campaign を展開 外客誘致は外貨獲得・雇用創出 につながり、経済危機への重要 な対抗手段となり得るという政 策の下、世界各地で”Thailand” ブランドのPRを展開 1,415 749 475 679 521 470 「HONG KONG LIVE IT, LOVE IT!」をキャッチフレー ズに世界各地でPRを展開 225 マレーシア政府観光局 (MTPB) 0 台湾 NTO 台湾観光協会 監督官庁 交通部観光局 総職員数 606人 豪州 オーストラリア 政府観光局(TA) 資源エネルギー観光省 約230人 日本 シンガポール 韓国 タイ 香港 韓国観光公社 マレーシア 日本政府観光局 シンガポール タイ国政府観光庁 香港政府観光局 マレーシア (JNTO) 政府観光局(STB) (KTO) (TAT) (HKTB) 政府観光局(MTPB) 国土交通省観光庁 貿易産業省 文化体育観光部 観光スポーツ省 なし 観光省 613人 918人 325人 約1,000人 135人 約500人 海外事務所数 11 12 13 22 予算 279億円 111億円 20億円 135億円 27 93億円 22 113億円 20 57億円 世界各地でPRを展開 09年訪問者数は目標の1,900万 人を大きく上回り、2,365万人に 45 130億円 21 11 JNTOの事業概要と実績 JNTOの活動は地方自治体・民間事業者からも高く評価される 09年度顧客満足度調査で地方自治体・民間事業者の「82.1%」がJNTOの活動を評価(前回より5.9ポイント上昇) ② 訪日ツアーの造成・販売支援 ① 市場分析 ③ 訪日観光宣伝 JNTOのマーケット情報を 関係者は高く評価 先駆的な訪日ツアーの支援により 約66万人が訪日(ツアー客全体の約27%) ・最新市場動向の定期配信やJNTO調査・統計報告書の提 供を事業パートナーは高く評価 ・海外旅行会社の先駆的な訪日ツアーの造成・販売を 支援し、約66万人が訪日・ツアー客全体(約247万人)の約27% (10年度/JNTO推計) に上る ・国・地方・民間はインバウンド戦略の基礎資料として活用 ・ オンライン研修による「訪日旅行専門家」育成事業を 全世界で展開。海外旅行会社の販売力向上に貢献。 メディア露出は2,000件超 広告換算額は240億円 ・日本観光のメディア露出は2,000件超 広告換算額は240億円相当 (10年度/JNTO調べ) ・海外メディアの訪日取材を強力にサポート ・新たな企画を海外メディアに働きかけ 中央道(愛知・長野・山梨) ツアー (中国より) ・ ミシュラン日本旅行版の発行は、数度による JNTOパリ事務所の働きかけで実現 ・実施:2005年~ ・年間送客数:約5,000名(2008年実績) ・ミシュランで三ツ星を獲得したことにより、 高尾山や金沢の知名度・人気が急上昇 JNTO調査・統計報告書 ④ 業界・消費者への情報発信 訪日観光ポータルサイトとして トップレベルのアクセス(1億6,890万ページビュー) 「Japan」で検索→25億以上のページ中JNTOサイトが2位 ※官民問わず日本の法人中トップ ・アクセス数は1億6,890万ページビューで過去最高(10年度) (03年度比で8倍以上) ・12言語で発信(訪日外客の使用言語の90%以上をカバー) ⑤ 外客向け観光案内所(TIC)の運営 ⑥ 国際会議等(MICE)の誘致・開催支援 TICの外国人利用者は年間約27,000人 ノウハウを全国に普及 年間70件程度の国際会議等を誘致し 地域活性化・国際化 ・年中無休のTIC(東京)の年間利用者は約27,000人 ・世界各国の外国語日本旅行ガイドブックが 便利な案内所として紹介 ・年間70件程度の国際会議等の日本誘致に協力 地域の経済活性化・国際化に貢献 ・全国の外客対応可能な案内所(自治体・民間運営)を支援 → V案内所:03年115ヶ所 11年306ヶ所 (4月1日現在) Youtubeに Visit Japan Channelを開設 ・国際会議等専門見本市出展、商談会開催、会議開催地決定権 者の日本招請を通し、日本開催のメリットを発信 【 JNTOが誘致に協力した国際会議例】 アジア・太平洋たばこ対策会議 <2013年・千葉・ 500人> スイフトSIBOS会議(金融通信標準化関連会議) <2012年・大阪・ 8,000人> 国際泌尿器科学会議 <2012年・福岡・ 4,000人> アジア太平洋盆栽・水石会議 <2011年・高松・ 2,000人> 構造および複合領域最適化の国際会議 <2011年・静岡・ 300人> TICの様子 22 JNTOの市場分析 JNTOはインバウンドの統計資料及びマーケティング関連資料を発行 国際観光の概要を把握する基礎資料 ¾ 日本を訪れる外国人の数的概況を知るには… 「日本の国際観光統計」 訪日外客の統計、出国 日本人数などの国際観 光統計をまとめたデー タ集 ¾ 日本及び世界の国際観光の動向を知るには… 外国人旅行者の増加に取り組むための具体的資料 ¾ 訪日旅行市場への効果的アプローチのために… 「訪日旅行誘致ハンドブック」 訪日旅行市場へのアプローチにあたり必携の専門書。 国民志向、外国・訪日旅行の動向、現地の旅行業界の流通構 造、宣伝活動の手法など、各市場のマーケティング、プロモー ション活動にあたり必須の情報・ノウハウを掲載。 ¾ 訪日外客の具体的目的、満足度、消費行動を知るには… 「訪日外客訪問地調査」 「訪日外客消費動向調査」 「国際観光白書」 訪日外客・出国日本人の 動向、国・JNTO・地方自 治体のVJCへの取り組み 等、国際観光の主要情報 をカバーした総合書。 大学の観光学部で教科 書としても使用されている。 JNTOが実施しているサンプル調査の結果をまとめた報告書。 訪日の動機、訪問先や旅行への満足度、旅行消費額等の動向が把握できる。 23 12 市場別ターゲット・セグメントと観光魅力・事業例(1) 市場 韓国 ターゲット ターゲット 市場 観光魅力 都会の魅力、現代文化、ショッピング、日本の食文 化、旅館、 温泉、 ス キー、 地方の魅力 20~30代の女 (町並み、自然等) 事業例 性 観光魅力 団体旅行向けの設備の良い宿泊施設、リゾート地、 グルメ、ア トラクシ ョン バンコク在住の 富裕層 タイ 観光魅力 観光魅力 学校休暇時期の 家族旅行(世帯 家族で楽しめる日本ならではの観光素材 主が概ね30~ (テーマパーク、ショッピング、大自然の魅力、高品質 40代) のリゾート地) 温泉、 シ ョッ ピング、 グルメ、自然景観 (富士山・桜・雪景色等) 一般募集ツアー (団体観光旅行) 事業例 E-Learning(オンライン研修)を活用した訪日スペシャ リスト育成事業 シ ンガポール 中国 観光魅力 シ ョッ ピング、 グル メ、 自然景観 (富士山・桜・雪景色等) 個人観光旅行 観光魅力 友人同士・高所 友人同士にはグルメ、 癒し、 カジュアルな日本のブ ランドショップ、アートファッション。 得者層 高所得者層には高級旅館、 高級リ ゾートなどラグ ジュアリー層向けの観光素材。 観光魅力 教育旅行 航空運賃の高さが弱みであるが、他国にない日本な らではの活動プログラムを提案 事業例 事業例 FIT 化促進事業 (旅行会社のコンサルティング、広告支援、販促ツールの作成等) 関西・西日本(中四国)方面ツアー造成販売支援事 業(メディア招請・PRイベント実施等) 香港 事業例 訪日旅行多様化促進事業 (販促ツールの提供・メディア取材支援等) 訪日旅行スペシャリスト育成事業(セミナー開催等) 温泉を中心とした「日本旅行商品」販売促進事業 (販促ツールの提供等) 観光魅力 観光魅力 シ ョッ ピング(最新の化粧品、ファッション等)、四季 折々の自然(ラベンダー、雪、桜、紅葉)、日本食(海 鮮、和牛、ラーメン、果物狩り等) 京都を代表とする寺社仏閣を中心とした伝統文化と 東京をはじめとする現代文化の体験、 日本食、 ア ート 事業例 20~30代の女 性 米国 訪日旅行商品販売支援事業 (旅行会社・航空会社に対する広告/取材/Webで のPR等の支援) 大卒以上、世帯 事業例 年収10万ドル以 上、都市圏居住 ・Japan Travel Specialist事業(E-learning)/クルー の45歳以上 ズ船社の招請事業 ・訪日旅行商品販売支援(旅行会社へのコンサル ティング、招請事業等) ・スキューバダイビング市場の開拓・拡大(見本市へ の出展参加等) 24 市場別ターゲット・セグメントと観光魅力・事業例(2) 市場 市場 ターゲット 観光 魅力 高所得、高学歴 の中高年層(45 ~64歳) 英国 事業 例 E-Learning事業 / ニュースレターの発行 カナダ フランス E-Learning事業(E-Learning、販促ツール提供等) ファミリー層 (30~50代) 富裕層 (40~60代) ・E-Learning事業 ・アジアの他のデスティネーション(中国等)と連携し た訪日旅行商品の販売支援 観光 魅力 高学歴の青年層 豪州 観光 魅力 「スキー+日本」のユニークな 文化体験(温泉、伝統 工芸品等)、ゴ ールデンルート+セ カンドゴ ールデ ンルート(高山、白川郷、金沢、伊勢・志摩、熊野古 道、高野山等)、ショッピング、食文化、ポッ プカル チャー・ ア ニメ。 観光 魅力 「スキー+日本」のユニークな 文化体験(温泉、禅、 茶道など)、ゴ ールデンルート+セ カンドゴ ールデ ンルート(高山、白川郷、金沢、伊勢・志摩、熊野古 道、高野山等)、上質な日本食(懐石、酒造等)、 ウォーキング。 事業例 伝 統文化と 現代文化の融 合 観光 魅力 ドイツ 観光 魅力 日本の現代文化に 関心の強い若年層 (20代、パリ等の 四季折々の魅力、洗練された伝統文 化とトレンディ で 最 先端を行く 現代文化 の共存 主要都市) 事業例 観光 魅力 アジア系カナダ 近 代文化、 温泉、日本食、ショッピング 人 事業 例 (香港系、中国 本土系、台湾 サイトのマーケティング戦略構築 (旅行体験記等の 掲載、双方向のコミュニケーションが可能なコンテン 系) ツ構築等) 観光 魅力 ・日本の伝統文化と融合したクールな 現代文 化 (アート、建築、映画・アニメのポップカルチャー、日本 食、癒し等) ・現 代に溶け込む伝統文化 (寺社仏閣・文化体験・ 中高年の富裕層 芸術・日本食・日本庭園等) / 事業 例 高学歴の青年層 中高年の富裕層 ターゲット 観光 魅力 伝統文化と現代文 化に関心の強い中 個人旅行が楽しめる清 潔で 安全な 先進国。良質な 高年富裕層(50~ サ ービス 。整備された観光インフラ。 60代) 歴 史的建造物、 伝統文化、日本食、自然景観、ホ ス ピタ リ テ ィ 漫画、アニメを中心とするポッ プカル チャー ・スノースポーツ専門誌広告宣伝事業、スキー博出展及びセミナー事業 ・主要旅行博出展事業 ・富裕層誘客事業 (食を機とした訪日観光魅力のPR、富裕層向け旅行商品の販売促進等) 事業例 ・E-Learning事業 ・ツアーオペレーター支援事業(共同広告、販促ツール提供等) 25 13 訪日外客誘致事業(中国) ~メディア・広告宣伝~ 市場分析に基づき、各国・地域の特性に応じた画像、人物を登用 テレビ・雑誌・新聞等、多様なメディアを通じて日本のPRを実施 【広告事例】 ●雑誌広告 ●新聞広告 初めて日本を訪問する旅行者の比 率が高い市場特性。 日本の代表的な観光魅力を全般的 にわたり織り交ぜた広告を掲載。 ●雑誌記事 ●旅行会社との共同広告 訪日旅行商品の多様化支援のため、北海道や東北、沖縄などゴールデンルート以外 の商品の販売促進を支援。対消費者・旅行会社双方に向けた施策。 26 訪日外客誘致事業(中国) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ ◆映像媒体を通じたPR ・TV(CM・番組制作支援) 生活時尚ch 『東京印象』 関東、関西、北海道を舞台にしたCM制作 ・フォーカスメディア、屋外広告(地下鉄、百貨店等) ↓訪日旅行テレビ番組『東京印 象』(日本の最新事情を毎週紹 介)の取材支援 ←↑個人ビザの発給開始に 対応し、関東・関西・北海道へ の個人観光を訴求テーマとし た3種類のCMを制作、TVや フォーカスメディア、屋外広告 で放映 ↑地下鉄や繁華街の映像屋外広告、オ フィスビル等のフォーカスメディア 27 14 訪日外客誘致事業(中国) ~メディア・広告宣伝~ 上海市内の地下鉄駅構内広告 南京西路駅 徐家匯(シュージャーホイ)駅 28 訪日外客誘致事業(アジア) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 各国のTV・雑誌・新聞等、多様なメディアを通じた日本のPRを実施 VJC中国・香港 観光親善大使 ハロー・キティ VJC韓国 観光親善大使 ユンナ ハロー・キティ大使のBlog(香港) ポスター(韓国) 新聞広告(シンガポール) 29 15 訪日外客誘致事業(アジア) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 韓国市場向け動画広告 ◆2008年韓国市場向け動画広告◆ ・VJC韓国観光親善大使ユンナさんをキャンペーンに起用 ・ソウル市内の映画館のシネアド(スクリーン広告)及びケーブルテレ ビなどで広告として放映 ・20代から30代の女性をターゲットに、「日本上級者」の旅行者ユンナ さんの目線、感情、行動をフィルターに新しい日本のスポットや遊び方 などを描き、リピーター及び新規顧客の獲得を図ります。 30 16 訪日外客誘致事業(アジア) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 乗り換えホール 中国広州市・地下鉄広告 場所: 広州市地下鉄駅構内、ホーム 時期: 6月1日~7月31日 内容: 各駅通路ライトボックス 駅構内乗り換えエリア壁面ラッピング広告 エスカレーター壁面広告 エスカレーター 香港・バスラッピング広告 場所:香港島 時期:7月11日~8月10日 媒体:路面電車(トラム) 5台 32 訪日外客誘致事業(欧米) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 各国のTV・雑誌・新聞等、多様なメディアを通じた日本のPRを実施 雑誌広告(米国) 欧州共通広告 (英国・独国・仏国) 雑誌広告(米国) CBSニュース生放送(米国) 33 17 訪日外客誘致事業(欧米) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 日仏観光交流年におけるフランス政観との共通イメージ広告 パリ市内観光バスを活 用した車体広告 日仏共同・双方向で観光キャンペーンを展開 (フランス政府観光局と同じ広告イメージでのPR) ~日仏観光交流年 主な事業~ ¾日仏観光交流年オープニングレセプション (5月15日 パリ) ¾着物展示会と連動した観光プロモーション (5月15日 パリ) ¾「Japan Expo」(ポップカルチャー)への出展 (7月3日~6日 パリ) ¾日本の地域の魅力発信セミナーの開催 (10月21日 パリ) ¾パリ市内を中心とした地下鉄駅ホームでの大型広告(10月) ¾日本紹介TV番組の訪日取材支援(10月 日本国内) などを実施 予定 34 訪日外客誘致事業(欧米) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 「ミシュラン」の企画・発行支援(フランス) ミシュラン社のガイドブックは世界的に著名であり、信頼性が高い。 特にグリーンガイドは1926年創刊でフランスのガイドブックとしては No.1との評価を受けている。 JNTOパリ事務所による継続的な働きかけにより、 「日本」案内の出版が実現。日本国内でも発行が話題に。 ミシュランで三ツ星を獲得したことにより、高尾山や金沢の知名度・人気が急上昇。 2009年3月発行 グリーンガイド 2007年4月発行 実用ガイド 35 18 訪日外客誘致事業(日本国内) ~メディア・広告宣伝(B to C)~ 「在住外国人を活用した親族・友人呼び寄せ促進事業 【在日外国人に対するアプローチ】 2010年冬「LIVE JAPAN!」キャンペーンの例 □ 対応言語:英語 □ 目的:在住外国人の口コミにより現地に住む 親族・友人の来日を促す。 ◆ 在住外国人向の囲い込み。広告・宣伝、 オンラインキャンペーン実施。 ◆ 現地に住む親族・友人の呼び寄せ。 口コミキャンペーン実施 ◆ 主なターゲット⇒英語によるコミュニケーションが 可能な外国人約59万人。在日米軍(約10万人)を含む。 【ポイント】 z ビジット・ジャパン・キャンペーンにおいて初めての取り組み z 在住外国人の口コミ効果に着目 z 重点12市場に次ぐ13番目の市場 将来的に在日外国人220万人へターゲット拡大 1位:中国人68万人 2位:韓国人58万人 3位:ブラジル人27万人 36 訪日外客誘致事業(中国) ~商談会、旅行博覧会(B to B/C)~ ◆旅行見本市でのPR ・旅行見本市(CITM等)に出展 ・記者発表会の実施 ・商談会実施 ←2009年7月に開催された個人ビ ザ発給開始記者発表会。40以上 のメディアが集まった →北京での旅行見本市(BITE2009)。日 本からはVJCのほか、航空会社、旅行会 社、自治体、商業施設等が出展 ←旅行見本市等に合わせて、日中双 方が参加する商談会を実施 37 19 訪日外客誘致事業 ~ツアー商品造成・販売支援(B to B)~ ◆商談会 ◆海外旅行会社の日本視察 (海外旅行会社と日本側関係者) 訪日ツアーの誘致実現 ◆訪日メディアの取材 ・JNTO支援のツアーで訪日した観光客は約66万人、ツアー客全体 (約247万人)の約27%を占める(JNTO推計) ・旅行会社の販売力向上のため、JNTOではオンライン研修を実施 【JNTOの支援によるツアー事 例】 ◇中央道(愛知・長野・山梨) ツアー (中国より) ◇長野・新潟へのスキーツアー (オーストラリアより) ・実施:2005年~ ・年間送客数:約5,000名 ・実施パートナー:長野県、愛知県、山梨県、宿泊施設、商業施設等 ・実施:2005年~ ・年間送客数:約6,000名 ・実施パートナー:長野(県、 白馬村、山之内町、野沢温 泉村)、新潟(県、妙高市)、 JR東日本、宿泊施設、旅行 会社、スキー場等 38 訪日外客誘致事業 ~情報発信(B to B/C)~ JNTOウェブサイトの活用 訪日観光情報ポータルサイト (JNTOウェブサイト:www.jnto.go.jp)の運営 ◆特徴 : 12言語で日本全国の観光資源や旅行時の実用情報を提供 訪日外客の使用言語の90%以上をカバー 海外事務所ローカルサイトでは現地の情報ニーズに応じた情報発信 総アクセス数(2010年度) 約1億6,890万PV 管轄市場言語で訪日基本情報及び所轄市場向け情報を提供 JNTOウェブサイト 言語選択ページ (前年比55.4%増) 韓国語 (ソウル事務所) 中文簡体字 (北京・上海事務所) 中文繁体字 (香港事務所) タイ語 (バンコク事務所) イタリア語 (パリ事務所) フランス語 (パリ事務所) ドイツ語 (フランクフルト事務所) ロシア語 (ロンドン事務所) ポルトガル語 (ニューヨーク事務所) スペイン語 (パリ事務所) 英国 (ロンドン事務所) 豪州 (シドニー事務所) シンガポール (シンガポール事務所) アラビア語 (本部) 英語で訪日基本情報を提供 英語 (本部) 北米 (ニューヨーク事務所) ◆訪日旅行者サポート機能の提供 情報ニーズの高い多言語地図(英、中、韓)や交通機 関乗換案内などの機能を通じて、訪日外客の旅行計 画や移動をサポート ◆フォトライブラリの拡充 日本の観光資源画像を無償利用できる フォトライブラリの登載画像を拡充 約2,600枚(2008年3月)→約6,300枚(2011年7月現在) 中国語(簡/繁体字)版・韓国語版をオープン(2010年7月) カナダ (トロント事務所) 英語コンテンツは管轄市場に 合わせて情報提供 • ◆動画共有サイトYouTubeなど、外部有力サイト との連携強化 YouTubeに開設した「VisitJapanチャンネル」 から、全国の多言語動画コンテンツを提供 登載動画数:約370(2011年7月現在) 39 20 訪日外客誘致事業 ~情報発信(B to B/C)~ JNTOウェブサイトの活用 2010年度のJNTOウェブサイトのアクセス数は 約1億6,890万 pv(過去最高) 前年度比55.4%増。 ・Facebookページ運用 2003~2010年度のJNTOウェブサイトアクセス数の推移 ・伊、西語サイト整備 ・各市場向けウェブキャンペーン ・露、葡語サイト整備 仏、独、泰語 ローカルサイト整備 VJC初年度の 2003年度比で8倍に 中国語サイト 整備 英語グローバルサイト、 韓国語ローカルサイト整 備 VJC開始 40 訪日外客誘致事業 ~情報発信(B to C)~ JNTOウェブサイトの活用 ブログ、Facebookを活用したユーザー発信型サイト構築(シンガポール) 【ブログを通じたユーザ目線による訪日旅行のPR】 ・往復航空券、JRパス7日間を提供を条件に、旅程案を募集 ・297件の応募の中から、5人を選び10月に訪日、ブログによる情報発信を実施 ・2009年10月のアクセス数は40万1千PVと前年同月の6.7倍に 【Facebookを利用した訪日関心者層の囲い込み】 ・ネット上の口コミを利用した、消費者目線での 訪日情報の発信(2009年11月以降) ⇒ 日本ファン登録約12万人 日系レストランとのク イズタイアップ (2011年3月現在) JRパスに関する 書き込み シンガポールウェブサイト『115万PV』 1年間で2.3倍のアクセス増 シンガポールサイト アクセス数推移 •2009年 •U P 1,150,013PV •2008年 491,337PV 83,497PV •2007年 41 21 訪日外国人旅行者の受入体制の整備 外客向け観光案内所(TIC)の運営 「ビジット・ジャパン案内所」の拡充・支援 ●全国の「ビジット・ジャパン案内所」 数:306箇所 (2011年3月1日現在) ex.三越銀座店(2010年9月開設):免税手続き等のみならず、東京の観光案内も実施 <ビジット・ジャパン案内所(石垣島)> ●外国人客接遇マニュアル、日英・日中・日韓会話筆談集等を作成、提供。 ● 「V」サポートサービス(研修会開催、電話通訳、簡易翻訳、メールによる相談対応、メール ニュース配信)を実施。 <「ビジット・ジャパン案内所」研修会> (3月、東京) ツーリスト・インフォメーション・センター(TIC)における旅行者意識・動向調査実施 ●受入対策及び誘致事業のための情報収集を目的として、TICを利用した外国人旅行者 に対して以下のアンケート調査を実施し、結果を公表。(記事掲載件数: 合計14件) 2009年10月 「訪日外国人個人旅行者が日本旅行中に感じた不便・不満調査」 2010年1月 「TIC利用外国人旅行者の訪日旅行動向調査 2009」 2010年11月 「TIC利用外国人旅行者の訪日旅行実態調査2010」 <ツーリスト・インフォメーション・センター(東京、有楽町)> 42 訪日外国人旅行者の受入体制の整備 TIC利用外国人観光客調 査 訪日個人旅行者が日本旅行中に感じた不便・不満(分野別件数、構成比) 標識等 (案内板、道路標識、地図) 170 観光案内所 37.3% 132 言葉 28.9% 91 20.0% クレジットカード 81 17.8% 交通 70 街中環境 64 禁煙・喫煙 14.0% 38 8.3% 物価 15.4% 37 8.1% 観光地 34 飲食施設 7.5% 32 7.0% 宿泊 25 5.5% サービス % 表示: 回答者456人を母数とした場合の構成比 16 3.5% 買物 7 1.5% 観光施設 7 1.5% 景色景観 2 その他 0.4% 18 0 20 3.9% 40 60 80 100 120 140 160 件数 180 ◆調査期間:平成21年1月19日~ 平成21年7月31日 43 22
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