柔道整復施術療養費に係る受領委任の取扱いの中止

九州厚生局
発 表 日 平成28年10月4日
照 会 先 九州厚生局鹿児島事務所
報 道 関 係 者 各位
電話番号
099-201-5801
柔道整復施術療養費に係る受領委任の取扱いの中止相当
厚生労働省九州厚生局は、平成28年10月4日付けで、下記柔道整復師の施術に係
る柔道整復施術療養費(以下「療養費」という。)について、受領委任の取扱いの中止相
当とすることとしました。
この措置は、九州厚生局及び鹿児島県との共同による監査を実施した結果、実際には
療養費の支給対象となる負傷でないものを、療養費の支給対象となるよう偽った負傷名
や負傷原因を付して、療養費を不正に請求していたことが判明したことによるものです。
(不正請求額 約420万円)
記
1.受領委任の取扱いの中止相当となる柔道整復師
氏
名
施術所名称
施術所所在地
開
設
者
内村 良一(うちむら りょういち)31歳
さつま整骨院
鹿児島県鹿児島市中町5-21-1F
株式会社 Four leaves 代表取締役 川越 秀樹
2.受領委任の取扱いの中止相当年月日
平成28年10月4日
〔当該柔道整復師及び当該開設者が開設する施術所は、以後、原則として5年
間は、療養費に係る新規の受領委任の取扱いが認められない。〕
※上記1の柔道整復師は、平成 28 年 6 月 27 日付で施術所を廃止し、受領委任
の取扱いを辞退していることから中止相当としている。
3.受領委任の取扱いを中止相当とする根拠規定
柔道整復師の施術に係る療養費について
別添2 受領委任の取扱規程 第2章 13 の(1)及び(2)
〔平成 22 年 5 月 24 日付保発第 0524 第 2 号 厚生労働省保険局長通知
最終改正:平成 25 年 4 月 24 日付保発 0424 第 2 号〕
4.療養費の不正請求
監査において確認した不正請求に係る柔道整復施術療養費支給申請書(以下「支
給申請書」という。)の件数及び金額
〔平成27年5月~平成27年11月〕
・不正請求
69名分
支給申請書
254件
4,202,893円
(注) 上記の件数及び金額は、監査で確認したもののみを計上しており、最終的な
不正・不当請求の件数及び金額は、今後精査していくこととしているので、現
時点では確定していない。
5.受領委任の取扱いを中止相当とした主な理由
不正請求
実際には療養費の支給対象となる負傷ではないにもかかわらず、療養費の支給
対象となるよう偽った負傷名や負傷原因を付して施術録に記載し、当該負傷に関
し施術を行ったとして療養費を不正に請求していた。
6.監査を行うに至った経緯等
(1)
平成27年3月、鹿児島県から九州厚生局鹿児島事務所に、保険者(鹿児島市)
がさつま整骨院の患者に対して文書照会を行ったところ、「負傷原因や負傷部位
が相違し保険適用外の傷病(慢性の肩こり、腰痛)に対する施術について保険請
求している。」、
「一部負担金が正しく徴収されていない。」との情報提供があった。
(2)
平成28年1月、当該施術所に対し個別指導を実施したところ、負傷原因及び
負傷部位について、施術録の記載内容と文書照会の結果が相違している例が複数
確認されたため個別指導を中断した。
(3)
平成28年2月から同年3月にかけて患者調査を実施したところ、負傷名、負
傷原因について、支給申請書の記載内容と患者からの回答に相違がみられた。
また、一部負担金の徴収額が一律(100 円、200 円または 300 円)であるとの
回答がほとんどであった。
(4) 平成28年4月に個別指導を再開し、内村柔道整復師に対し、負傷名、負傷原
因及び一部負担金に関し、患者調査と支給申請書の内容とが異っていることにつ
いて説明を求めるも、明確な説明はなく、単なる肩こり等へのマッサージ(本来、
療養費の支給対象とはならないもの)について療養費の請求を行っていることが
強く疑われたため、個別指導を中止し、監査を実施した。