ふるさと、マリの近況

特定非営利活動法人
サヘルの森 機関誌
サヘル
SAHEL
No.84 2010.5
ふるさと、マリの近況
福井
ハディジャトゥ
この春、4年振りにマリに帰省しました。夫は日本人ですがマリで長く暮らしていま
したし、息子も中学までマリで勉強していてマリのことをよく知っています。しかし日
本で生まれ、マリの言葉より日本語が達者な娘はそれほどマリのことをよく知りません。
そんな娘にもマリにも親しみを持ち続け、母方の親類との絆も持ち続けて欲しいと思い、
今回は中学2年になる娘の春休みを利用して二人で 10 日間、マリの首都バマコで過ごし
てきました。
前回マリを訪れた時、娘は北の砂漠で水や料理があわず辛そうでした。しかし今回バ
マコでは、私が作ったファカホイ(モロヘイヤのシチュー)、ジースマグンデ(ハイビス
カスの葉の炊き込みご飯)、ティガダゲ(ピーナッツペーストのシチュー)、トー(米や
雑穀の餅)、ソースゴンボ(オクラのシチュー)、モニ(雑穀の粥)、クスクス、炭火焼の
肉などをどれもおいしく食べてくれました。日本に帰って来てからも娘の夕食のリクエ
ストは毎日マリ料理です。とても嬉しいですね。
日本からは夫の会社で作っている味付け海苔やお菓子のごま付き昆布をもって行きま
したが、娘のいことたちは大喜びで、あっという間にみんな食べてしまいました。マリ
ではヨード不足が問題ですからマリで海苔を売るといいかも知れません。
マリは私の故郷ですから、ホテルではなくバマコの郊外にある我が家に滞在していま
した。普段は弟夫婦がここに住んでいます。小さいですが愛着のある家で住みやすくな
るように少しずつリフォームや補修をしています。今回訪れた機会にまた少しきれいに
直してきました。滞在期間中、家族といろんな話をしたり、家の事を手伝ったり、古く
なった車のエンジンを交換してきました。その間娘はいとこたちと家で遊んだり、一緒
にホテルのプールに出掛けたりしてとても楽しく過ごしていました。短い時間でしたが、
タマシェク語(マリ北部に多い私たちトゥアレグという民族の言葉)も使い、フランス
語もいろんな人と話して勉強になったと思います。
マリでは南だけでなく砂漠の方でも携帯電話が驚くほど普及してきています。固定回
線と違ってアンテナを立てれば繋がるようになるので、むしろインフラ整備が簡単なた
めです。インターネットも電話と同じで無線の方がインフラが簡単なので、バマコの我
が家の回線も屋根の上に小さなアンテナを付け、それでプロバイダーと繋がっている無
線方式です。普及はしてきましたが料金は高いです。でもそのお陰で日本にいても毎日
マリの家族とビデオチャットが出来、新しい情報もどんどん入ってきます。ですからマ
リに着いて初めて知ったびっくりするようなニュースはありませんでした。
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今回は滞在期間も短いため、生まれ故郷のトンブクトゥ地方までは行きませんでし
た。ですから北の様子は、日本にいてビデオチャットで聞いていた話と、バマコにい
る間に北からきた親類に聞いた話ばかりです。この4年間で親類が病気で何人か亡く
なりました。夫のヒツジとラクダは昨年かなり増えましたが、今年は病気で少し減っ
たそうです。ラクダと牛は元気なようです。穀物の値段は去年とても高くなった後、
一度値段が下がりましたが以前ほど戻ってはおらず高くなったり安くなったりしてい
るそうです。
マリの北でも電気のあるところが増えました。先程言ったように携帯電話がどこで
も話せるくらい普及し持っている人もすごく増えました。でもみんな料金が気になる
のでプリペイド式が多いです。
心配事はマリの北部の治安です。以前は南に比べてケアや仕事がないことの政府へ
の不満から反政府的な武力事件がありました。今もトゥアレグなどの失業問題は解決
していません。軍隊か NGO などでの雇用の機会をみんなが探しています。他のチャン
スはほとんどありませんから。しかし社会の状況による武力事件はここ 10 年ほとんど
ありません。
最近は石油の利権や政治的な問題とつながっているアルカイダの活動が問題になっ
ています。外国人の人質事件が起きています。トンブクトゥ地方はそれも落ち着いて
来たと思いますが、日本大使館は今も日本人が北部に行かないように言っています。
マリ政府は平和を約束し努力していますので、一日も早くマリの北部の治安が回復す
ることを祈っています。
(日本語訳:福井慶則)
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福井ハディジャトゥ:マリ北部トンブクトゥ州西部のファギビーヌ(季節)湖西端のラス・
エル・マ生まれ。元ユニセフ成人女性識字教育普及員。サヘルの森の初めてのプロジェクト
地ティン・アイシャに長く暮らす。日本人と結婚し、現在夫、二人の子供と日本在住。
マリ料理あれこれ
サヘルの森スタッフが普段マリで食べている料理をご紹介します。
日本のカレーと同
じ!
レストランの定番
メニューです。
ヒツジや牛肉の入
ったトマトソース
をご飯にかけてい
ただきます
サラダ菜とト マ
トが入ったサ ラ
ダは定番メニ ュ
ーです。
ピタパンのよ う
なタクラはマ リ
北部の伝統的 な
パン。
トマトソースご飯
サラダとタクラ(丸パン)
肉と野菜(茄子、
人参)をじっく
り煮込み、ピー
ナツペーストで
味付けしてソー
スを作ります。
ご飯にかければ
完成。
肉入りの炊き込
みご飯。トマト風
味のシンプルな
味付けです。
パエリアに近い
かも?
ティガダゲ
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リオグラ(炊き込みご飯)
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マリ共和国南部から中部に位置する、バマコ、セグー、モブチの各地域で行った苗木配布活
動についての報告です。
当初計画ではマリ北部ファギビンヌ湖での地中火対策(旧湖底の地中にある未分解の有機物
が燃え広がり木々の根を焼いていることへの対処)のため派遣される予定であったが、トンブ
クトゥ周辺での外国人拉致のテロ行為が未解決であったため、北部地域での活動を中止して
中南部での活動を行うことになったものです。
マリ苗木配布報告
(2009年8月12日~9月24日)
杉野 二郎
1.苗木の配布
ニジェール河沿いでの苗木配布は、東西1000キロ・南北300キロに及ぶ広大な範囲で行って
いる。今回は車で移動し、それぞれの地域にある個人の苗畑から苗木を購入して配って回り
ながら、これまでの配布苗の植林後の様子を確認しながらの活動となった。
しかし、この苗木配布対象区域は明確な線引きもなく、密度濃く訪れている地域とこれか
ら配布する頻度を高めようする地域、これから着手しようとしている地域など様々であった。
ちなみに、杉野にとってこの地域はこれまでトンブクトウに行くための通過点だったとこ
ろであり、食事以外で車から降りることもなく、全くの未知の世界と言える。以前、一度だ
けトミニアンでの炭焼きの経験はあるが、炭焼きという活動の性格上その場所に留まって炭
を焼くため、村々を回りながら広い地域を見て回ることは全く初めての経験と言ってよい。
炭焼きのためトミニアンに向かった時は、トラオレのおんぼろバスを借り切っての移動、
窓にガラスもなく風に吹かれての移動だが、もともとスピードが出ないパスだからさほど気
にならなかった。しかし今回は、中古ながら四駆のピックアップトラック(ハイラックス)、
幹線道路では時速100キロ以上のスピードでの移動となる快適な旅?であった。しかし幹線道
路から外れて村々を回ると、そこでは昔からさほど変わらない時間が流れているようで、そ
のギャップに慣れるのに少々時間がかかった。
午前中に一度苗木を配りきると幹線道路に戻り苗畑に向かう、村から苗畑まで往復で100キ
ロ以上の距離を移動して次の村への苗木を補給する。
村でのゆったりとした時間と異次元のスピードでの移動の繰り返しとなった。
2.どのような木を配布して植えているのか
配布している木は、ユーカリ、果樹、既存の樹種の3種に大別される。
①ユーカリ
一番配布量が多い樹種はユーカリである。様々な理由が重なった結果、この樹種が多くな
っている。
特に首都バマコに近いファナ近郊では、バマコでの建築ラッシュのためユーカリの用材い
としての流通が活発になっている。町の中心の大きな建物、また郊外に住宅地がどんどん広
がっているバマコでは、ほとんどの家がコンクリートの壁と鉄骨の梁の近代的な建物だが、
ユーカリなどの木材が足場やコンクリートの型枠の支えなどに多用されている。
そのため既存樹種ではヤシ以外に少ない単幹のユーカリは重宝がられておリ、ファナあた
りまではバマコにも近く、建設用材として一撰千金を狙ったユーカリの生産が始まっている。
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バマコの金持ちや会社が資金を出してユーカリ植林を進めているという話も耳にするし、
村人たちもユーカリ植林に興味を持ち、苗木配布を希望する場合が多い。
昨今の日本の植林は、用材生産から環境対策としての広葉樹植林、里山保全などが注目さ
れているが、マリでの植林はかつての日本の植林のように用材生産など、換金を目的とした
産業林に注目が集まっている。
かつては日本でも足場用の丸太などが重宝されたが、現在は鉄パイプの足場に取って代わ
ったように、マリでの建築工法も変わってゆくと思われる。現に、海外資本による高層ビル
などでは鉄パイプが使われているのを目にする。鉄パイプが全国に普及した時、ユーカリ植
林(ユーカリの丸太)はどうなるのだろうか?
将来、今の植林ブームを支えている用材生産が立ち行かなくなっても、ユーカリは萌芽更
新するため、薪炭材としての利用は続けられるだろう。
②果樹
幹線道路を主軸に放射状に伸びる道沿いの村々や幹線道路沿いの大きな村では定期市が開
かれる。多くの人が徒歩、自転車、ロバ車、馬車、バイクと様々な移動手段で市に集まる。
幹線道路では、首都バマコやその他の大きな街だけでなく、隣国からのバスやトラックに
よって近代的な商品が流れ込み、逆に薪や炭、穀物など農産物が街に運ばれている。
定期市では女性や子洪の経済的な役割が大きく、果物、落花生、揚菓子、茄でたトウモロ
コシ、サツマイモなどが市場をにぎわしている。当然商人ではないので、市での収入は女性
たちがやり繰リする家計の補助的なものとなる。また、その程度の規模だからこそ女性達が
自分たちで自由にやりくりできる。
こうした村の女性を対象に果樹苗を優先的に配布している。バオバブ、カシュウナッツ、
グァバ、パパイヤ、バンレイシ、ナツメ、マンゴーなど比較的乾燥に強い種類を選んでいる。
ただ、一度に一人に渡す量は3~4本程度としている。この量ならば果物を市場で商いして
も家計補助的収入から逸脱しない量と考えている。それに、普段の家事労働の合間に潅水な
どの面倒を見ることができる本数といえる。
(一人に渡す)苗木の量が少ないように見えるかもしれないが、大家族で暮らす場合、1世
帯に20本近い果樹苗が植わることもある。
③既存樹木
バオバブ
村の女性に果樹としてバオバブなどを配布している。
植えてから10年もしないでソースの材料となる葉の
収穫はできるようになるが、そのまま大きくなれば50年
100年と歳を重ね日本でも知られるバオバブの樹形が出
来上がり、この地域の昔からの景観を形作るようになる。
一部では植林されているが、目にするバオバブのほとん
どが老木であり、朽ちて倒れた大木も少なくない。
今植えておかないと、遠からずサヘルの景観から
バオバブが消えてしまうだろう。
植林後4年目のバオバブ→
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カイセドラ
モプチあたりで目にする大木、カイセドラも学校など公の場に大きな緑陰を作れるように
植えている。かつてはこの木で学校の椅子や机を作ったといわれる。日本の小学校にサクラ
が植わっているように、マリの学校にカイセドラが日陰を作っている姿を想像しながら。
アカシアセネガル
ファナ近郊の幹線道路沿いの荒廃地への試験植林。
亀の甲羅を積み上げたようなアリ塚が点在している
場所で、アリ塚の養分や保水性を利用してアリ塚の脇
に植える。この一角は濯木も少なく萱のような草が茂
っており、乾期に草が枯れると野火があるところで、
これまでの経験からアカシアセネガルが野火に強いこ
とが分かり、この樹種を植えている。この樹木は生育
するとアラビアゴムの樹脂を採取できる。
シロアリ塚に植林したモリンガ。順調に生育している。→
タマリンド
本来はブッシュの中に時折目にする樹種で、この地域では植林木というより自然の中にあ
る木であり、果物の収穫期に取ってきて市場に並べてみる程度に利用されているが、自然の
中であまり見受けられない樹種となってきている。
バオバブに比べてやはり人気はないが、この地域に当然なければならない樹種として量は
少ないが配布している。
カリテ(シアバターの木)
種子からシアバターを絞るカリテの木も畑の中に点在して大切にされている。若い木が少
なく(杉野は全く見なかった)、今あるカリテが老齢木となった場合、次の世代のカリテが育
っていないことが気になる。しかし、種子から苗木を作るのが難しく、配って回るような苗
はできていない。
3.森の将来
ユーカリ植林など比較的早く結果が出る森もあるが、これは一種の産業造林であり植林区
の中に整然と並んで育つ姿が想像できる。
家々の庭先の果樹もユーカリ同様すぐに子どもたちの腹を満たし、街道沿いの市に果物が
並びだすまでに10年とはかからない。
さらに50年100年後、幹線道路から村の方を見ると、そびえ立つバオバブが点在し、村の中
ではカイセドラが大きな緑陰を作って年寄りが昼寝をしているという景色を想像したい。こ
の地域の里山ができているはずだ。
4.村々を巡るには
①出会った人に手渡し
村々を移動するとき、道中の畑で出会う人に手渡しで苗木を配る。初めは、なんでいきな
り苗木をくれるか不思議そうにしている村人も、日本のNGOが苗木を配布していると理解する
と急に嬉しそうな笑顔になる。その後、鍬を肩に担いで大事そうに苗木のポットを両手で抱
えて畑に戻り、木陰に笛木をおき、そしてまた仕事に戻る人がほとんど。その後ろ姿を見て
いると、この人は苗木を大切に育てると勝手に思い込んでしまう。
苗木が村人に均等に行き渡らない配布方法だが、初めての地域、初めての村の増合、この
ような形でそれとなく知リ合いを作っておくのが第一段階と考えている。
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②訪ねたその場で分配
適当に村を訪ね、その時の苗木の種類などで配布対象を決め、その時、その場にいた人間
に苗木を渡す。時として村人たちの苗木の争奪戦となったり、貰った苗木を隠してもう一度
貰いに来たりと、トラブルの種は尽きないが、分別のある大人(老人)が群がる村人をさばい
てくれるケースも多く、村の様子を理解するには良い方法と言える。この時点で村に入るが
配布場所は村はずれを選び、一度に多くの村人が集まらないように配慮している。
③植え穴を条件に配布
苗木の配布を通して村の様子が分かってくると、村人の要望を聞きながら配布樹種を決め、
事前に植林用の植え穴を準備することを条件に苗木配布の約束をして、後日植え穴を確認し
て苗木を渡すことにしている。
やはり、植林への意欲が植え穴に現れるようで、周りの人が貰うなら自分も貰うと考える
者は、多くの場含、植え穴の準備の段階で脱落する。
問題としては、苗木の希望者が沢山の植え穴(100穴以上)を準備しても、植え穴分の苗木の
配布ができないことにある。
このあたりの段階まで村に通ってくると知り合いも増え、「サヘルの森」についてもなん
となく分かってきてくれている。
④事前に注文を受けて配布
事前に村々を回り、各個人から苗木の注文を取リ、後日各自に注文分の苗木を配布する。
一人で数百本と注文するケースもあり、また一方では注文を取る段階で村にいなかった場合
に苗木の配布が受けられないこともある。初めに村に入る時の配布は一人10本前後で、不在
だった人にも次回に配布できるが、貰える苗木が増えると不公平感は大きなものとなる。ま
た、トラックに積める苗木の本数にも限度があり、村人も必ずしも注文の本数が満たされる
わけではなく、注文の段階で数量規制などの処置を考えた方がよいと思われる。
⑤代表者にまとめて渡す
すでに親しくなっている村長がいたり、村の規模が比較的に小さい場合、村の代表者にま
とめて苗木を渡す。植林までの数日間の苗木の管理には多少不安があるが、村人たち自身が
木の植え方を決めて植林している。個々人に配る場合もあれば、共有林として村の一角にま
とめて植林する増合もある。
5.苗畑
このような活動で、いかに苗木を調達するかが活動の広がりを左右する。事あるごとに苗
木を生産している人がいないか訪ねて、もしいればそこを訪ねる。大別して4つのパターンが
ある。
1つ目は、首都バマコで庭木や都市緑化木の苗木を生産している人々。
2つ目は森林局の苗畑で働いていた者が、苗畑の民営化により独立して苗畑を営む者。
3つ目は、NGOのプロジェクトで苗木生産していたところが、プロジェクトが終了した後も
自分たちで苗木を作っている場合である。
最後の4つ目は、ビジネスや活動の継続とは少し違うパターンではあるが、樹木が好きでコ
ツコツと苗木を作っている人である。村の中では多少変人扱いされているのかもしれないが、
遠くからわざわざ木を植えに来る日本の変人と一番気が合うパターンと言える。
これらの人々がマリでの地域緑化を根底で支えている。苗木生産のレベルもまちまちであ
り、こちらが脱帽するような技能や技術で接ぎ木苗を作る人から、苗木のポットに水をやっ
ているだけのところまである。現在の苗木を配布する活動の場合、この苗畑(苗木屋さん)を
支えることも重要となってくる。
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上海万博馬里館
イベント案内
今話題の上海万博に「馬里」
(マリ)も出展してい
ます。万博協会作成の地図を見ると、アフリカ連合館
の中にあるパビリオンはモスクをイメージしたもの
だそうです。テーマは「都市経済の繁栄」
。
ジェンネやトンブクトゥのモスクに代表される伝
統建築の紹介のほか、泥染、藍染、ろうけつ染など手
工芸品の展示も行われています。
■みどりのチャリティコンサート 念仏と植林
今年で 18 回目となる「みどりのチャリティコンサ
ート」のご案内です。サヘルの森の活動に賛同された
ご住職の発案でみどりと環境について考える場とし
て今から 18 年前に始められました。
由緒あるお寺の本堂でクラシックのコンサートを
楽しみながら、環境について学びます。サヘルの森の
活動展示とアフリカ料理の食事会もあります。皆様の
ご来場をお待ちしております。
・5 月 19 日(水) 観智院 東京都港区芝公園 2-2-13
第一部 コンサート 15:30~16:30(15:00 開場)
チェロ(五十嵐大)
、バイオリン(大澤美佳)
第二部 講演 18:00~19:00
「森林とレクレーション」
(高木勝久)
コンサート 19:15~20:15
総会報告
■アフリカンフェスタ
■帰国報告会と会員総会が開催されました
3 月 20 日(土)に渋谷区上原区民会館においてスタ
ッフ帰国報告会と会員総会が開催されました。
帰国報告会では昨年8 月中旬から約1 ヶ月半滞在し
た杉野さん、3 月 4 日に帰国したばかりの小島さんの
両スタッフから報告がありました。
その際の杉野報告は本誌に掲載しましたのでご覧
下さい。小島さんからはマリでの活動スタイルが当初
の拠点方式から現在の広域植林方式に変化していっ
た理由や経緯について報告がありました。
引き続き開催された会員総会では、
2010 年度事業計
画と予算が審議・承認されました。昨年度はプロジェ
クト費の増額で 250 万円以上の赤字となったため、今
年は収入増にいっそうの努力が求められました。
(高津佳史)
パック回収
今年 1 月~5 月の回収状況をご報告します。回収し
たパックはこれまで同様、山田洋二商店さんに売却し
本会の活動費として活用させていただきました。
・埼玉県騎西町役場:320 キロ=4,480 円
・横浜市立浦島丘中学校:1,040 キロ=14,560 円
・江戸川区立小岩第一中学校:290 キロ=4,060 円
ご協力ありがとうございました。
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横浜で開催されるアフリカンフェスタ 2010 にサヘ
ルの森も出展します。
・6 月 12 日(土) 12:00~17:00
・6 月 13 日(日) 11:00~17:00
横浜赤レンガ倉庫イベントひろば(JR・市営地下鉄
「桜木町駅」
「関内駅」から徒歩 15 分)
■定例活動
定例活動のご案内です。意外にも緑豊かな都内の森
を散策して森林と植物について学んでみませんか?
皆様のご参加をお待ちしております。お問い合わせは、
お電話またはメールでサヘルの森までお願いします。
(042-721-1601 または [email protected])
・6 月 19 日(土)
「農大・食と農の博物館」 馬事公苑
集合:小田急線経堂駅南口に 10 時 30 分
東京農業大学の「食と農」の博物館を訪れて古い農
機具や食について学びます。
・7 月 17 日(土)
「紙の博物館」 王子飛鳥山公園
集合:JR 京浜東北線王子駅中央口に 10 時 30 分
飛鳥山公園と紙の博物館、郷土博物館を見学します。
No.84 2010.5 サヘル
活動報告
■江戸川区立小岩第一中学校
■神奈川県立港北高校
1 月 14 日(木)に神奈川県立港北高等学校で「NPO
交流授業」の講師に招かれ、授業を行いました。
今回の「NPO 交流授業」は 1 年生が対象で「多文化
共生の視点から話をし、他者との違いを受け入れ、共
に生きることの大切さを学ぶきっかけづくり」がテー
マでした。 10 団体が招かれ、生徒さんは希望する講
座をそれぞれ受講していました。
サヘルの
森では、苗木
作りの体験
を通して、マ
リの置かれ
ている現状
やサヘルの
森の活動を
知ってもら
おうと考えました。事前に準備したコナラやスダチの
稚苗と催芽処理したバオバブを使って、ポリ袋のポッ
トに植えてもらいました。実際に土を詰めてポット苗
を作るという物珍しさも手伝って、生徒さんたちも真
面目に積極的に授業を受けて下さいました。
(榎本肇)
2 月 26 日に東京都江戸川区立小岩第一中学校で牛
乳パックの回収とお話し会を行いました。パックを通
じての小岩中とのお付き合いもすでに 10 年近くにな
ります。今回は牛乳パック 290 キロ=4,060 円を活動
費として受
け取り、マリ
の環境や暮
らしについ
て生徒会メ
ンバーとお
話ししまし
た。
(高津佳史)
■23 年目に突入!会費納入にご協力ください
「NGO サヘルの会」の創立は 1987 年ですから、本会
の活動も今年で 23 年目となります。ここまで活動を継続
できたのも、一重に皆様からのご支援の賜物と感謝いた
しております。マリ北部地域の治安悪化から、今年はバ
マコ周辺などマリ南部での苗木配布が活動の主体となる
予定です。より多くの村に苗木を配れるよう、新年度会費
の納入にご協力をよろしくお願いいたします(郵便振込
の用紙を同封させていただきます)。
■横浜市立浦島丘中学校
2 月 16 日(火)に神奈川県横浜市立浦島丘中学校の
資源回収委託式に出席しました。
浦島丘中学が牛乳パックやアルミ缶を回収した代
金をサヘルの森に寄付していただくようになって今
年で 21 年になります。今年は、牛乳パック 1,040 キ
ロ=14,560 円、アルミ缶 190 キロ=9,975 円を活動費
として頂戴しました。
資源回収
では、今年は
去年よりも
牛乳パック
の回収量が
多く、その背
景には少な
いながらも
地域で協力
してくれる
人たちがいたからだそうです。来年はそんな協力者の
みなさんも委託式に招待しましょうと副校長さんが
話されていました。こうしたつながりを大切にしてい
かなければと思いました。
(榎本肇)
No.84 2010.5 サヘル
会員になって活動を支えてください
NPO 法人『サヘルの森』はサハラ砂漠の南縁サヘル
地域において植林活動を行う市民団体です。会員には
機関誌『サヘル』が届きます。お申し込みは、郵便振替
で下記の口座に会費をお振込みください。
・一般会員 年 5,000 円
・維持会員 年 20,000 円
特定非営利活動法人 サヘルの森
住所:〒194-0013 東京都町田市原町田 1-2-3
アーベイン平本 403 ㈱エコプラン内
TEL:042-721-1601
FAX:042-721-1704
郵便振替口座:00170-6-115054
HP:<http://www.jca.apc.org/sahel-no-mori/>
E-mail:[email protected]
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機関誌『サヘル』No.84 2010 年 5 月 12 日発行
発行人:坂場光雄 /編集:高津佳史
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