****************************************** 赤 潮 情 報(定期赤潮調査結果) ****************************************** 鹿児島県水産技術開発センター 平 成 2 4 年 6 月 2 5 日 八代海赤潮情報No.3 [1] 6月22日の調査結果 (1) 赤潮生物の出現状況 八代海北部から東部にかけて,降雨による濁りが確認されました。 有 害 種 につ いて は ,薄 井, 御 所 浦, 脇崎 の 表 層及 び底 層 ,0~ 10m層 の柱 状採 水 (脇 崎 , 元ノ尻瀬戸)のそれぞれ海水1Lを1000倍に濃縮して検鏡したところ,元ノ尻瀬戸の柱状採 水からシャトネラ属を0.001cells/ml確認しました。なおコックロディニウムは確認されませ んでした。 珪藻類については,全体的に多い傾向がみられました。 (2) 海 況 表層水温は八代海全域で21.3~22.7℃で平年同時期より-0.5℃と平年並み,まとまった 降雨の影響で,塩分は13.7~ 30.7,透明度は1.0~6.0mでともに平年より低めとなってい ます。 水 温(表層 ):平均 22.0℃ (22.5℃) 塩 分(表層 ):平均 27.5 (31.8) 透明度 :平均 4.0m (8.9m) ※ ( )はH13~H22年の6月の平均値(同平年値) [2] 今後の赤潮発生の予想 有害種の シャトネラ属が, 当所の濃縮検鏡調査で初めて 確認されました。現在の水温は平年並 みで,まとまった降雨により,海域の塩分は低下し,栄養塩が供給されたものと思われます。現在 は競合する珪藻類は多い状況ですが,今後の海域の状況によっては,有害種が増殖する可能性があ りますので,注意が必要です。 今後とも,定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。 【鹿児島県水技センター,鹿児島大学調査】 調 査 日 :2012.6.22(金) 天 候: 雨 / 波高 1.0m 調査時間 : 7:51~11:10 ・調査全域で着色域は確認されず。 ・有害プランクトン→シャトネラ属を0.001cells/ml 確認(元ノ尻瀬戸柱状採水)。 コックロディニウムは確認されず。 ・その他→珪藻類は,全体的に多い。 ※八代海の北部から東部で,降雨による濁りを確認。 八代海 下島 ( )※は0~10m層の柱状 採水を濃縮検鏡したシャトネラ 属の細胞数(cells/ml) 21.7/30.7/7.2/4.5 天草諸島 ●■ 21.8/28.0/7.3/3.5 降雨による濁り (0.001)※ ▲ 表層及び底層海 水1Lを濃縮 (1000倍)して検 鏡するも,シャトネラ 属は確認されず。 ● ●21.8/29.1/7.3/4.5 ● 22.0/29.8/7.2/6.0 ● ● 22.1/20.4/7.7/1.5 22.0/30.0/7.4/4.5 ▲ ●21.8/29.4/7.3/4.5 ● 田竹 小島元 茅屋港 浜漉 (0.000)※● ■ ▲● 22.7/29.3/8.0/4.0 ● ・平均表層水 温:22.0℃ →平年比 -0.5℃ 並 み ・ 〃 塩 分:27.5 低 め ・ 〃 D O:7.5mg/l→平年比 +0.3mg/l 並 み ・ 〃 透明度:4.0m め →平年比 -4.3 →平年比 ※平年値:H13~H23の6月の平均値 21.3/13.7/8.2/1.0 22.3/29.5/7.7/4.0 -4.9m 低 ● 22.3/30.0/7.4/5.0 22.4/30.4/7.6/5.5 鹿児島県 【数字は表層水温/表層塩分/表層DO /透明度】 赤潮情報(携 帯 用):http://kagoshima.suigi.jp/akashio/i/index.shtml 赤潮図鑑(パソコン 用 ):http://kagoshima.suigi.jp/akashio/HTML/index.shtml
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