第4回 正しい引用 - 首都大学東京 オープンコースウェア TMU OCW

<主体的学習支援セミナー> 第 4 回 正しい引用
2015 年 6 月 22 日
担当:松田 岳士
氏名: <受講メモ>
■著作権の特徴
1.所有権ではなく「 」権
2.著作権法の目的は に寄与すること
3.法を破ると を受ける可能性もある
4.多くの権利で構成されている
5. に発生する権利
■著作物とは
思想または
を に したもの 文芸、 、 または の範囲に属するもの
■著作権を持つのは
ほとんどの場合、作った人: 財産権としての著作権:著作者と が異なることも、著作者は著作
物の を こともできる
著作者 (公表権・ ・ )は譲渡できない
■著作物の利用方法
1.著作権者の を得る
2.著作権を 3. の裁定を受ける
Q1.次のような書籍・図面・絵画・記事は著作物でないと判断されることがあるが、そ
れはなぜか。それぞれの理由を書きなさい。
A.野球のルールブック
B.インターネットのプロトコルを説明した図
C.新聞の見出し
D.有名な絵画の忠実な模写
Q2.次のような場合、あなたなら誰に対してどのような働きかけをするか。理由ととも
に書きなさい。特に何もしない場合には、「そのまま使用する」と書きなさい。
A.法律の条文を、一条分まるごと自分のレポートの中に写して使う
B.ベートーベンのピアノソナタを日本人のピアニストが一人で弾いている CD を、自分が
Youtube にアップするビデオの BGM に使う
C.自分がモデルになった写真集の(自分ひとりが写っている)写真を自分のブログページ
にアップする
D.ある学会が発行している論文誌に載っていたアンケートを、自分が卒業研究のためにす
る調査で(何枚もコピーして)使う
Q3.次にあげるのは、ある論文の本文と、稿末の「引用文献」の欄の一部である。問題
があると考えられる部分に下線を引き、どのように修正すればよいか記入しなさい。
1. ジェネリックスキルとその測定方法
これまで学問分野に対応した専門分野に関する知識やスキルの教育に専念してきた大学に対して,ジェネ
リックスキル(社会人として活躍できる能力)育成の要望が高まっている.その背後にあるのは,
「大学教
育と仕事の接続を前提とした教育の職業的リバレンス」[1]であり,いわゆる就業力(Employability)への
対応は,就職指導やキャリア教育の導入から学習プログラムとしての学位課程の質保証に及んでいる.
具体的には「新しい能力」[2]と呼ばれるジェネリックスキルの体系として,
「学士力」[3],
「社会人基礎力」
[4],
「21 世紀型スキル」[5]などが提案され,学士課程教育のカリキュラムにそれらの能力育成が組み込ま
れている.また,実際にそれらを測定するための市販のテスト,例えば PROG[6]も開発されている.
能力としてのジェネリックスキルは,知識量として測定できるものではないため,何らかのパフォーマン
ス評価が必要である.そこで,ジェネリックスキル評価の手段として,ルーブリック(Rubric)の活用が
広がりつつある[7].
ルーブリックは,評価の観点を縦軸に,レベルを横軸に表示して,それらのクロスするセルに具体的な評
価内容を説明する記述語を配置したマトリックスである.観点別の評価方法,あるいはパフォーマンス評
価を可視化できる方法として,すでに大学の一般教育で活用されている例が報告されている[2],[8].
一方でルーブリックによる評価には,次のような問題点も指摘されている[9],[10].
1)信頼性が担保されているか
ルーブリックを用いれば,正確で安定したパフォーマンス測定が可能であるかどうかに対する疑問である.
2)評価比率が妥当であるか
ルーブリックのレベル(基準)は少なくとも順序尺度になっていなければならないが,実際に得点を付与
する場合,その比率も妥当でなければならない.
3)フィードバックに役立つか
ルーブリックの特徴の一つとして,形成的評価として使用可能であり,学習者に対するフィードバックの
手段としても有効に機能することがあげられる[8].しかし,学習者がさらに高次のレベルに移行する方法
を見出すことができない場合には,フィードバックの機能を果たさない.
引用文献
[1]小方直幸,大学から社会へ 人材育成と知の還元,玉川大学出版部,東京,2011.
[2]松下佳代,<新しい能力>は教育を変えるか 学力・リテラシー・コンピテンシー,ミネルヴァ書房,
京都,2010.
[3] 中 央 教 育 審 議 会 , 学 士 課 程 教 育 の 構 築 に 向 け て ( 答 申 ), 文 部 科 学 省 , 2008 ,
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2008/12/26/1217067_001
.pdf(accessed on 16 Dec. 2013).
[4]経済産業省,社会人基礎力,経済産業省,2006,http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/.
[5]P. Griffin, B. McGaw, and E. Care, Assessment and Teaching of 21st Century Skills, Springer,
London, 2012.
[6]河合塾,社会で活躍するために必要となる大学生の基礎力を評価・育成するプログラム「PROG」,河合
塾グループ,2012,http://www.kawaijuku.jp/research/prog/(Accessed on 16 Dec. 2013).
[7]久保田賢一,岸麿貴子,大学教育をデザインする―構成主義に基づいた教育実践,晃洋書房,京都,2012.
[8]濱名篤,土持ゲーリー法一,井上敏憲,松田岳士,山本秀樹,藤木清,
“体系的なカリキュラム構築と学
習成果の可視化のためのルーブリックの構築・活用”,大学教育学会誌,第 34 巻,第 2 号,pp.82-85, Nov.
2012.
[9]松下佳代,小野和宏,高橋雄介,“レポート評価におけるルーブリックの開発とその信頼性の検討”,大
学教育学会誌,pp.107-115, May 2013.
[10]沖裕貴,井上史子,林泰子,
“日本の大学におけるルーブリック評価導入の方策と課題―客観的,厳格
かつ公正な成績評価を目指して―”,日本教育情報学会第 28 回年会論文集,pp.166-169,Aug. 2012.
以上