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継続活動企画書(scope of work)

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産業競争力懇談会(COCN)2015年度推進テーマ
継続活動企画書(scope of work)
【今年度のテーマのタイトル】 コミュニティを活性化する機能的空間ソリューション
【リーダー企業・大学・法人】 パナソニック
【継続提案内容】
1.提案の背景・理由
地球上の重要な資源である空気は、PM2.5や病原体等、様々な要因で汚染されつつある。一方、国や地
域、文化、経済水準等で、空気や空間に対する要求も異なる。特に先進国では、集中力向上やリラックスでき
るなど、新たな価値を持った空間の創出にも期待がされている。2015年度は、空気浄化から空間設計や建
材、気流制御も含めた空間ソリューションとして、新産業創出の検討を行った。具体的には、感染症対策・微
粒子制御の分野では、介護施設や病院、検疫・飛行機等の社会的ニーズの高いシーンに絞り、事業の具体化と
コア技術の抽出を行い、その実現に必要な施策の検討を行った。新たな価値の空間創出に対しては、最先端の
技術動向を把握した上で、新産業となりうるアイデア検討を試行した。議論の結果、実現可能性が高く、大き
な社会課題に貢献できるものとして、
「空間の共有と相互理解」
「集中/リラックスの支援」
「食料生産/美味しさ
増進」との3つの空間ソリューションを挙げ、その実現に必要な技術開発項目を検討した。例えば、においな
どによる空気環境の制御によって新たな価値を創出する可能性があるものの、その刺激が弱いと効果が見られ
なかったり、強いと副作用などを与えたりといった問題点も議論となった。
2.産業競争力強化上の目標・効果
新たな空間価値として検討した「空間の共有と相互理解」や「集中/リラックスの支援」は、人間が対象であ
り、刺激の強弱のみで制御するだけでなく、他要素を含めることで効果が高まることがわかった。これまでは、
人間ひとりを対象として空間が及ぼす作用を議論してきたが、複数人で構成されるコミュニティを対象と捉え
ることで、相互作用を活用するアイデアが出た。同一空間には複数の人間がいて、お互いに影響し合って活動
している場合が多い。その関係を刺激し活性化させることで、新たな価値の効果を増大することができる。そ
の実現には重要なファクターである「情緒的なつながり」の制御技術が鍵となる。
例えば、介護施設や病院などにおいては、介護や治療を行うことを目的として、機能面に主眼を置いた空間
づくりが行なわれてきた。そのため、それらの施設で過ごす高齢者や患者にとってはこれまでの日常とは異な
る生活を余儀なくされている。介護・治療をする側とされる側の間や、高齢者同士あるいは患者同士の情緒的
なつながりが強くなれば、お互いを理解し信頼感できる仲間として繋がることが出来る。つまり、このような
施設の空間を制御することで、ひとつのコミュニティとして高齢者や患者にとってはあたかも自宅や故郷にい
るような「擬似日常空間」となり、心豊かな暮らしを実現する。さらに、コミュニティの活性化によって、施
設で起こり得る虐待などを撲滅できるだけでなく、誰もが安心して家族を預けることができるようになり、介
護離職といった社会問題についても大きく改善できる可能性がある。他の例としては、オフィスなど働く場所
においても、情報化が進み世の中のスピードが早くなるにつれ、情緒的なつながりが希薄になっている。近年
では有機的な交流を促進する環境づくりを積極的に行う「コワーキングスペース」など、オフィスをコミュニ
ティとして活性させることに注目が集まっており、人と人とのつながりの重要性が認識され始めている。しか
しながら、情緒的なつながりを促進する環境を実現させる技術は、いまだ手探り状態で、経験則的な空間づく
りにとどまっている。情緒的なつながりを促進する、コミュニティを活性化する空間づくりに係る技術を体系
的に構築することができれば、高齢者支援、多様性・異文化交流、教育再生(自殺やいじめの抑制)といった
社会課題を解決できる新たな産業として成長する可能性がある。
一方、
「食料生産/美味しさ増進」では、空間制御により食料生産の高効率化、減農薬・無農薬の食料生産が
期待されるだけでなく、美味しい、栄養機能の高い作物が望める。また、作物収穫後の保管/輸送においても、
低温保持ではなく空間制御によって、保存期間の延長・熟成のコントロール、さらには美味しさや栄養機能の
向上が見込まれる。これらの価値向上によりジャパン・ブランドとして農作物の高付加価値を提唱し、TPP
による日本農業の立場を優位とする技術になり得る。
3.検討内容と想定される課題(政策、技術・システム開発、規制改革、人材育成など)

検討内容
①
これまで議論してきた「空間の共有と相互理解」
「集中/リラックス支援」
「食料生産/美味しさ増進」に
必要な要素技術をベースに、様々なセンシング技術、空間環境制御技術およびそれらを統合するITC
技術などにより、情緒的なつながりを促進することによる共感・共創・郷愁といったコミュニティを活
性化させる新しい価値の実現や、食料の生産効率化や熟成促進、美味しさ向上といった高付加価値化に
向けた検討を行う。
②
理学工学だけでなく、人文社会科学を含んだ幅広い学術分野との融合しながら議論をすすめる。
③
具体的なビジネスモデルと狙う市場を絞込み、必要となる要素技術や阻害要因を抽出する。
④
実現のための具体的な施策(国プロ、規制改革、標準化等)と産官学の役割分担、実行時の体制、
(およ
び数値目標)を議論する。
⑤
関連する府省や研究機関とも議論を行い、提言内容をブラッシュアップする。
 想定される課題
①
コミュニティを活性化させる技術、食料生産の価値向上技術に関する基礎研究
②
「情緒的なつながり」
「食料生産の価値」の定義や指標、その評価方法
③
実証実験(特区などの利用)による効果の検証
4.想定される解決策と官民の分担
 個々の企業では実現不可能な、日本の産業競争力の強化に資する、コミュニティの活性化や食料生産に関す
る新産業創出の基盤を構築する。
 各々の分野や用途で培ってきた空間づくりや情緒的なつながり、食料生産に関する幅広い技術や知見を結集
し、実現するための施策を議論し、産官学の役割分担を提言する。
5.推進テーマ活動の想定活動期間: 2016年4月から約1年間
6.出口目標と提言実現の推進主体案
 分野・業界を横断した議論とそれを実行する体制の提案
 創出する産業の具体的シーンの絞り込みと、ビジネスモデルを検討
 必要となる要素技術の抽出とその開発項目の抽出
7.推進体制案
電機、建築、オフィス家具、サービスなどに関わる企業、大学・研究機関
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