“蒸着テープの研究開発”

〔2 〕高 柳 記 念 奨 励 賞 ( 2 件 )
しの
は ら
こう
い ち
篠 原 紘 一 氏 ( 松下電器産業 A V C 商
品開発研究所)
“
"
蒸着 テープの研究 開発
松下電器産業株式会社 は、1 9 8 0 年に世界初 の蒸着テ ー プ
“
"を
オ ング ロー ム
商品化以来、 一 貫 し
て蒸 着 テ ー プの技術開発 に貢献 し、業 界を リー ドし続 けて いる。氏 は独創性 に沿れた様 々な技術開
発 によ り薄膜型磁気 テ ー プを実用化 し、 高密度 ・高信頼性 の磁気 テ ープの 開発を行 い、 “ D V テ ー
ル
プ の商品化 に結 びつ けた。以下 にその業績 の概要を記す。
( 1 ) 1 9 7 6 年 以来、継続 的 に蒸 着 テ ー プの 研究開発 に従事 し、 1 9 8 0 年に世界初 の 蒸着 テ ー プで あ る
“
"マ
"は
オ ングロー ム
イクロカセ ッ トの商品化 に成功 したc “オ ングロー ム
C O を 連続 入射角変
化法 によ り酸素中で蒸着す ることによ り、 C o / C o O 複
合磁性層を形成す る。 この磁 性層 は強
磁性 体 C o 微 細粒子を反強磁性 の C o O で 分離 してお り、高 出力 ・低 ノイズの理 想的な磁性層で
"の
あ る。 “オ ングロー ム
磁性層形成技術が、その後 の 高性能磁気記録媒体 と しての蒸 着 テ ー プ
の基礎技 術 で あ る。
( 2 1 蒸着 テ ー プを V T R 用
に実用化す るため、超微細形状賦与 高分子 フ ィルムを開発 した。 これ は
電磁変換 特性 と走 行性 を両 立 させ ることを可能 と した微細表面性制御技術 であ る。 この技術 によ
り、蒸着 テ ー プは回転 シリングーを用いたV T R で
の使用 が可能 とな り、 H i - 8 用
蒸着 テ ー プ
の実用化が可能 とな ったr ―
( 3 ) 高 性能 と高信頼性 を両 立 させ るために保護模技術を研究 し、 C V D 法
によるダイアモ ン ド状硬
“
"
質炭素保護模技術 ( D I フC ) の 開発 によ り、 1 9 9 5 年に民生 デ ジタルV T R 用 と して D V テ ー プ
"は
の商品化 に成功 した。 “ D V テ ー プ
従来 もっ とも高出力 であ ったH i 8 用
蒸着 テ ー プよ り
'を
5 d B 高 い 出力 と共 に、画期的 な実用信頼性 を両 立させたc “D V テ ー プ
用 いた高密度磁気
記録 の 実現 によ り、超 小型 デ ジタルムー ビーが 各社 か ら発売 され、従来のアナ ロ グ方式か ら小型
・高画質 の D V 方 式 に急速 に置 き換わ った。
以上、氏 は世界初 のオ ー デ ィオ用蒸 着 テ ー プの実用化 に始 まり、蒸着 テ ー プの能力を引 き出す基
幹 要素を開発 した。 その集大成 と して 高密度記録特性 を活か した民生 デ ジタルV T R テ
ー プの 実用
化 、続 いて 高信頼性 を活か したデ ー タス トレー ジ用テ ープ と して商品化 され た。 これ らの技術 は、
今後 もネ ッ トワー ク社会の進 展 に対応 した大容量 デ ー タス トレー ジメデ ィア と して新 フ ォー マ ッ ト
ヘ の展開が期待 されて い る。
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