【EXCEL】の 3 大機能 1. 表計算機能 EXCEL のメイン機能が表計算機能である.縦横の項目の合計を出したり,掛け算をして の集計や平均をだしたりと表形式の計算は,われわれの身の回りのさまざまな分野で行な われている.見積書,請求書,家計簿,成績表などがその一例である.これまで,紙と鉛 筆と電卓で作表・計算していたことをパソコンで行なうものが表計算だが,その威力は絶 大なもので速度,正確さ,柔軟性など従来の手作業とは比べ物にならない(これから実際 に使ってみるとわかることでしょう) .いわば電子の集計用紙が用意されているようなもの である. 各セルに簡単に作表ができ,縦横の計算が行なえるとともに,入力した数字を変更する と,直ちに,計算のしなおし(再計算)ができるという大きな特徴がある.表計算の表面 は電子の集計用紙で作業するので,それを作業するシートという意味で「ワークシート」 (worksheet)または単に「シート」という. 【表計算の基本用語】 これらの表計算の基本用語は大切なもので覚えておこう. 自分が使う電子の集計用紙がワークシート(またはシート) ワークシートには,列(A,B,C・・・)と行(1,2,3・・・)がある. 列と行で区切られたマス目がセル セルの位置をセル番地という. セルには,数値,文字,計算式などが書ける. データを入れるセルがアクティブセルという また,表計算機能には「関数」が組み込まれている.関数とは,特有の計算式が組み込 まれたもので計算の対象となる数値や条件に対して,計算(演算)を行ない,その答えを 出す機能を持ったもの.関数には,数の合計や平均を出すものなどがある.表計算機能の 命は関数であるといえる.関数があるからこそ表計算機能が活きてくるのだ,用途に応じ て利用できる関数がたくさん用意されている.合計,平均,最大値,最小値,絶対値を求 めるものから四捨五入するもの,減価償却,ローン計算をするもの,科学技術計算用のも のまである. 関数には=をつける =関数名(計算の対象とするセルの範囲) :先頭に=をつけるのは,それが文字や セルの位置ではなく関数だということを EXCEL に知らせるため.たとえば,関数の中で も最もよく使われるのが合計を求める SUM(サム)という関数で,セル C8 から G8 まで の合計を求めるには,次のように書く.=SUM(C8:G8) SUM とは,英語で合計という意味で, (C8:G8)は C8 から G8までのセルの内容を意 味する.また,セル C8 から G8までの平均を求める関数は,次のように書く. =AVERAGE(C8:G8)AVERAGE とは,平均意味する英単語 average をそのまま取っ たもの.ご覧のように関数は,関数名と計算の範囲を指定すれば使える.関数名は,覚え やすいようにその機能を表した英単語そのものが略語になっている. 日常の仕事で作表,計算しなければならないことは多々ある.しかし表計算機能は幅広 い用途に使うことができるので心強い.EXCEL の表計算機能でどんな表が作れるかリスト アップしてみましょう. 2. 買い物リスト 金種計算 合計・粗利益表 出張費精算 棚卸集 売掛 商品受払い表 請求書 ローン計算 試算表 売上増減表 減価償却表 通貨換算表 返済計画表 金銭出納簿 経営分析表 在庫管理表 損益計算表 集計表 給与計算 貸借対照表 残高試算表 需要予測 見積書 売上高 グラフ・図形機能 数字データをもとに折れ線グラフや円グラフなどグラフを描くと,数次の並びだけであ った表が視覚に訴え,一目で内容を把握することができるものである.グラフは新聞,雑 誌などでよく見かけるが,EXCEL で作ったグラフをお目にかけよう.こうしたグラフを手 作業で描くのは大変だが,EXCEL では簡単にできる.EXCEL のグラフ作成機能は,表計 算機能で作成したデータを簡単な操作でしかも素早く,折れ線グラフや棒グラフ,円グラ フをはじめ,各種のグラフにすることができる.もちろん,数字を変えて再計算した後も, それに応じてグラフを描く直すことができる. (そんなことは手作業ではとてもやってはい られない) 3. データベース機能 このめまぐるしい現代の情報社会の中では,情報(データ)が氾濫しすぎて,われわれ の身の回りで,増える一方である.これでは,データに埋もれてしまうことになる.そう ならないためには①不要なデータは大胆に捨てる.②次第に膨らむ必要なデータを体系的 に整理する.ということが肝要である.これを手助してくれるのが,EXCEL のデータベー ス機能である.データベースというと難しいように思えるが,そのものズバリ情報(デー タ)が集まった基地(ベース)のことで,データを参照しやすいように体系的に整理・貯 蓄したもの.電話帳は,データベースの典型といえるし,いろいろな情報が記されたシス テム手帳もデータベースである.EXCEL のデータベース機能により,蓄積するデータの格 納,編成,検索を効率よく行ない,必要なデータを取り出したり,加工したりすることが できる(こうしたことは,手作業ではとてもできることではない).これにより,データを 体系的に整理しておけば,どんなときにも万全である.データベースの活用というと難し いように思えるが,自分の活用したい情報をまとめておき,後で取り出しやすいようにす ることと考えるとよい. EXCEL のデータベース機能は,表作成と同じようにセルに項目やデータを入れていくよ うになっている.次の例は,グルメのためのデータベースで,グルメには美味しい店の情 報はいくらあってもよいものである.友人からや雑誌で知った店,実際に行なった店など に関して料理名,名前,電話番号,所在地,営業時間,値段,休日といった情報を入れて おけば,外食のとき,会食,パーティなどの機会にそれにあった店をすぐに検索すること ができて便利である. EXCEL では,基本的に 1 行に 1 件のデータを入れ,列に 1 件のデータ項目を入れるよう になっている.それで,項目をもとに並べ替えたり,検索したりできる.データベース機 能のメリットについては, 大量,小量のデータを体系的に管理できる. さまざまな項目で条件をつけて高速に検索できる. 大量,小量のデータの並べ替えができる. データをいろいろと加工して利用できる. データを何時でも身近に置いて置ける. EXCEL のデータベース機能でどんなことができるかランダムに挙げてみよう. 食べ歩きレストラン管理 顧客管理 名刺管理 住所録 新聞切り抜き管理 売上管理 従業員管理 蔵書管理 商品管理 会員管理 雑誌管理 在庫管理 資産管理 レコード・ビデ 部品管理 不動産管理 オ・カセット管理 生産管理 文献検索 電話帳 得意先管理 本や雑誌の目次管 理 また,EXCEL ではブックと呼ばれるものが表やグラフを作成する1つのまとまった単位 となっている.1 つのブックには初期設定では 16 枚のワークシート(またはシート)が用 意されている.シートは追加,削除,並べ替えができる.いわば,ブックはバインダー式 のノートブックのようなものである. ブック=シートの集まり=ファイル保存の単位 シートは最低 1 枚,最大で 255 枚まで綴ることができる. 1. 「ブック」には最低1枚のシートから最大 255 枚のシート設定可能. 2. またブックがファイルの保存単位である. 3. EXCEL を普通に起動すると,book1 が自動的に開かれます.book2, book3,…. 4. どのシートにどんなデータが入っているかがすぐわかるようにシート名をつける. (わ かりやすいシート名をつける) 5. 「シート」をまとめてブックにする. たとえば,1 年間の売上を月ごとに 12 枚のシートに入力し年間の合計を 13 枚目のシート に入れる. 「売上のブック」に毎月の売上 「見積書のブック」にいろいろな見積書 「在庫のブック」に商品の売上と在庫整理 「住所録のブック」に住所や電話などのデータ ブックのシート数の設定は,ツールバーーオプションの全般タブをクリックする. 見出しをクリックするだけでアクティブシートになる(作業対象となるシートを言う) シートの見出しをダブルクリックしてシート名を入力して確定キーを押す. 【シートの使い方】 シートの挿入,削除,移動,コピー, セルの選択:EXCEL ではコマンドやボタンを選択する前に操作の対象とするセル を指定するようになっている.つまり,セルを指定してからコマンドを選ぶ. 入力・編集するセルをアクティブセル(有効セル)というが,そのセルは太い枠 線で表示されている.1 つのセルまたは複数のセルをアクティブセルにすることが できる. 【セルの選択方法】 セル範囲の選択 とびとびにセルを選択するには Ctrl キープラスセル範囲 行・列全体の選択 横に A,B,C・・・・・・と列の記号 縦に1,2,3・・・・・と行の番号が付けられている.この列と行で用紙を区切ると方 眼紙のようなものができる.そのマス目をセル(cell:もともとは小屋,小室,細胞の意味) といい,セルの位置(セル番地という)は列と行で A1,B2,C3 などと指定する.セルに は文字,数値,罫線,計算式などデータを入れることができる.どのセルにどんなものを 入れるか,入れる順序は使う人の自由で,セルを選択してデータを入れることができる. 選択されたセルをアクティブセル(active cell:有効セル)という.アクティブセルは黒 い太枠で囲まれ,1 つまたは複数のセルを選択することができる. シート内での移動:A50 セル番地を指定, C80 Enter キー 【実際にシートに入力してみよう】 1. セル番地 C2 をクリックして「国内パソコン出荷予測」と入力する. 2. C3 をクリックして「電子協:1994 年 4 月」と入力. 3. C5 をクリックして「93 年」と入力. 4. オートフィル(auto fill 自動埋め込み)機能を使って入力.アクティブセルの右下の 小さな丸印のことをフィルハンドルといいます.それをポイントしてドラッグします. 93 年∼97 年.この機能は,連続したデータ,たとえば,月,曜日,数値など.. .. 5. B6:B8をドラッグしてセル範囲を指定します. 6. B6にノートブック,B7 にデスクトップ,B8 に合計と入力する. 7. C6:G7までをドラッグします.数値を入力. 8. =SUM(C6:C7)は,=は数式だということを表す記号.SUM はセル範囲の合計 を求める関数. 9. G8をクリックして数式を確認する. 10. 表の体裁を整える.書式―オートファーマットをクリック 11. フォントの設定:C2 の国内パソコン出荷予測を MS ゴシックしてポイントを 16 にす る.C3の電子協:1994 年 4 月はゴシック,10 ポイントにする. 12. 数値の 3 桁ごとのカンマをつかう:C6:G8 までをドラッグする.ツールバーー桁区切 りボタンをクリック 13. 再計算の威力:95 年のノートブック(E6)を 1200 にしてみよう.1200 と入力,たと えば,他の数値もいろいろ変えてみる. 14. 表(ブック)の新規保存(シート 1 枚単位での保存はできない) 15. グラフ作成:EXCEL でグラフを書くには,まず,グラフを書くデータ範囲をドラッグ し,グラフウィザードで縦棒グラフを描く データの並べ替え:降順,昇順,取り消し 【EXCEL の専門用語】
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