292KB - 東京都オリンピック・パラリンピック準備局

居場所に合わせた情報提供、40 言語で
経堂農大通り商店街、Beaconシステム導入
自動翻訳と組み合わせて40言語に対応
スマートフォン(スマホ)の位置を把握することができる仕組のBeacon※1を活用した商店街の
取組が注目を集めている。東京都世田谷区の経堂農大通り商店街は、Beaconを使ってお店情報や
飲食店のメニューなど街のさまざまな情報を特定の位置にいる人のスマホに40言語※2で提供で
きるシステムを10月に導入した。
同商店街では、ホームページ(HP)の作成やデジタルサイネージの設置(2013年2月)など、
ITを積極的に活用してきた。最近では、スマホ利用者が増えていることから商店街のHPをスマホ
対応にしたほか、周辺での外国人居住者の増加や2020年オリンピック・パラリンピック大会の開
催を意識したコンテンツの多言語化にも取り組んだという。今回のシステムについて同商店街振
興組合の川村理事長は「深く凝らずに、まずはやってみよう、との考え方。初期費用もランニン
グコストも組合加盟店の負担にならないことを意識した。40言語への対応は商店街の取り組みと
しては世界初ではないかと思う」と語る。
10月にスタートしたシステムは、こんな感じだ。あらかじめBeacon用アプリを入れたスマホを
持って商店街を訪れ、Beaconが設置されている所に近づくと、スマホのバイブレーターが“ブル
ッ”とする。スマホを見ると、商店街の入り口では商店街のHP、ラーメン屋の前ではラーメン屋
のメニューなど、その場所に応じた内容が自動的に、しかもスマホの言語設定情報に合わせて自
動翻訳されたものが表示される。
ラーメン屋付近で自動表示される画面の例(左から日本語、英語、韓国語)※経堂農大通り商店街振興組合提供
自動翻訳には誤訳の発生も懸念されるが、表示する内容を簡素、単純にすることで誤訳の発生
を抑制しているという。
「こういうことはできるのかな?これは修正できないのかな?と思うこと
は、すぐに開発業者に相談している」
(川村理事長)と、工夫や改善に余念がない。
Beaconは商店街の出入り口付近と中間付近のほか、組合に加盟している180店舗のうち60店舗
以上(15年1月時点)に設置されている。設置店舗数はさらに増加する見込みだという。川村理事
長は「アプリの認知を上げることが課題。ツイッターと連動させ、各店舗がいつでも気軽に何で
も書き込める仕組みを充実させたい。来年にはデジタルサイネージの多言語化も実現したい」と
意欲的だ。
なお、スマホに必要なアプリの情報は以下に掲示されている。
http://www.nodaistreet.com/page/beacon
※1:Beacon:Bluetooth Low Energy(BLE)を使ってスマホの位置情報を特定し、その位置
に合わせた情報を配信する仕組みのこと。BLEはスマホで使える近距離無線通信技術Bluetooth
の一種。
※2:iOS8.0での対応言語数。言語内訳は以下のとおり。
日本語、英語、英語(英国)、英語(オーストラリア)、英語(インド)、中国語(簡体字)
、中
国語(繁体字)
、中国語(繁体字、香港)
、韓国語、フランス語、フランス語(カナダ)
、スペイ
ン語、スペイン語(メキシコ)
、ドイツ語、オランダ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、
ポルトガル語(ポルトガル)
、デンマーク語、フィンランド語、ノルウェー語(ブークモール)、
スウェーデン語、ロシア語、ポーランド語、トルコ語、ウクライナ語、アラビア語、クロアチ
ア語、チェコ語、ギリシャ語、ヘブライ語、ルーマニア語、スロバキア語、ヒンディー語、ベ
トナム語、タイ語、インドネシア語、マレー語、カタロニア語、ハンガリー語。
問い合わせ先
事 業 主 体 : 経堂農大通り商店街振興組合
T
E
L
: 03−3427−5118