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2-(2) 現代舞台芸術の公演 - 独立行政法人 日本芸術文化振興会

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2-(2)
現代舞台芸術の公演
○中期計画
(1) 現代舞台芸術の公演
ア 国際的に比肩しうる高い水準のオペラ、バレエ等の現代舞台芸術を自主制作により公演するものと
し、中期目標の期間中おおむね以下のとおり現代舞台芸術の公演を行う。
①オペラ公演
年間15公演程度
②バレエ公演
年間6公演程度
③現代舞踊公演 年間4公演程度
④演劇公演
年間9公演程度
イ 新作と再演のバランス、邦人作品の上演、レパートリーシステムの充実などに努める。なお、演劇
については、我が国で創作された作品の再評価とともに、地方で活躍する劇団等との交流に努める。
(2) 青少年等を対象とした現代舞台芸術の公演
オペラを中心に青少年等を対象とした鑑賞教室を年間1公演程度実施し、新たな観客層の育成を図る
とともに、現代舞台芸術の普及理解を図る。
(3) 現代舞台芸術の公演の実施に際しては、次のことに留意する。
ア 個々の実施目的、演目、過去の鑑賞者数の状況等を踏まえた適切な鑑賞者数の目標を設定し、その
達成に努める。
イ 観劇者に対するアンケート調査を適宜実施するとともに、その調査結果及び外部専門家等の意見を
公演事業に反映させる。
ウ 外部団体との連携協力等に努める。
エ 制作した作品の地方の劇場での実施に努める。
○年度計画
(1) 現代舞台芸術の公演
中期計画に基づき、次のとおり現代舞台芸術の公演を実施する。
①オペラ公演 14公演
②バレエ公演 6公演
③現代舞踊公演 4公演
④演劇公演 11公演
(2) 青少年等を対象とした現代舞台芸術の公演
高校生のためのオペラ鑑賞教室「カルメン」7月12日∼16日
こどものためのオペラ劇場「ジークフリートの冒険∼指環をとりもどせ∼」8月6日∼8日
(3) アンケート調査・外部専門家等の意見聴取
自主公演において、観劇者に対するアンケートを実施し、その結果の分析とともに、外部専門家等の
意見を公演事業に反映させる。
(4) 外部団体との連携協力
① 芸術祭主催公演の実施等、外部団体との連携協力による現代舞台芸術の公演を行う。
② 外部団体からの求めに応じ、受託による現代舞台芸術の公演に努める。
(5) 地方における上演
バレエ「眠れる森の美女」:長野県民文化会館(長野市)、6月15日∼18日
バレエ「シンデレラ」:福岡シンフォニーホール(福岡市)、11月21日
現代舞踊「Close the door, open your mouth」「花の歴史」:びわ湖ホール(大津市)、5月22日
演劇「こんにちは、母さん」:新潟市民芸術文化会館(新潟市)、4月4日∼6日
びわ湖ホール(大津市)、4月10日∼11日
能登演劇堂(石川県鹿島郡中島町)、4月14日∼16日
演劇「喪服の似合うエレクトラ」:まつもと市民芸術館(松本市)、12月10日∼12日
○実績
1.公演実績
公演名
オペラ
バレエ
現代舞踊
演劇
小 計
青少年等鑑賞教室
合 計
公演数
14公演
6公演
4公演
11公演
35公演
2公演
37公演
回数
66回
31回
14回
187回
298回
11回
309回
日数
66日
31日
12日
159日
268日
8日
276日
56
入場者数
81,426人(76.3%)
40,688人(76.8%)
6,223人(80.5%)
69,386人(79.7%)
197,723人(77.7%)
13,706人(94.1%)
211,429人(78.6%)
目標入場者数
79,900人(75.0%)
37,000人(70.0%)
4,900人(70.0%)
60,000人(70.0%)
181,800人(71.4%)
10,600人(72.8%)
192,400人(71.5%)
2.アンケート結果
(オ ペ ラ)5公演 5回実施 合計回答数1,145枚(回収率21.8%)
(バ レ エ)3公演 3回実施 合計回答数 819枚(回収率23.5%)
(現代舞踊)2公演 2回実施 合計回答数 220枚(回収率20.8%)
(演
劇)11公演 187回実施 合計回答数3,643枚(回収率 6.2%)
3.外部団体との連携・協力、地方における上演
芸術祭共催2公演、地方における公演をバレエ2公演・現代舞踊2公演・演劇2公演4カ所を実施した。
【特記事項】
文化庁芸術祭主催公演(11月公演「エレクトラ」)
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
各分野とも計画通りの公演を実施した。また、各公演とも総じて高水準の舞台成果を上げ、入場者数
に関しても、目標を達成した。アンケートについて、12月公演から回収方法を改め、回収数を大幅に増
やしたことにより、観客のより幅広い意見を採り入れることができるようになった。
外部団体との連携協力、全国公演についても、福岡シンフォニーホールでの「シンデレラ」など2公
演を追加で実施し、当初計画以上の成果を挙げた。
【見直し又は改善を要する点】
今後もそれぞれの方針に沿って、よりよい現代舞台芸術の創造活動を行い、広く現代舞台芸術の普及
と振興を図る。
【15年度評価結果への対応】
「新国立劇場で実施する意義等を明確にし(文部科学省)」という意見については、シーズンごとに
テーマを定め、記者会見やHP等で明確に打ち出している。
「入場者が目標に達しなかった公演について、その理由を調査・分析し(文部科学省)
」という意見につ
いては、公演終了後に成果について検討する会議を実施し、調査・分析するとともに、半年ごとに外部専門
家からなる専門委員会を開催し、意見を聴取してレパートリー化・再演実施の際に参考としている。
「連携・協力、地方における上演等(文部科学省)」については、地方における上演回数の増加に努
めた。(15年度2公演2回→6公演23回)
「アンケート回収率の向上(文部科学省)
」については、平成16年12月からアンケート回収方法を従来の
常置方法から直接配布・回収する方法に改め、回収数が大幅に上昇した。
(15年度5,459枚→6,420枚)
「観客のニーズの把握に努める(文部科学省)
」という意見については、平成16年12月からアンケート回
収方法を改めるとともに、ホームページに「ご意見箱」を設置するなどきめ細かな意見の聴取に努めた。
「適切な入場者数の目標値の設定(文部科学省)」という意見については、17年度計画策定において
個々の公演内容を踏まえた目標入場者について検討を行った。
57
2-(2)-①
オペラ
○制作方針
1.スタンダードな作品の上演
名作と呼ばれるような代表的な作品を上演し、それをレパートリーとして蓄積し、繰り返し上演して
いくことで、オペラを市民生活に定着させていく。
2.上演機会の少ない優れた作品の上演
優れた作品ながら、さまざまな理由で日本では上演される機会の少なかった作品にも積極的に取り組む。
3.日本の作曲家の作品の上演
欧米の名作ばかりでなく、日本の作曲家のオリジナル作品の上演にも積極的に取り組み、レパートリ
ーとして蓄積していく。
上記基本方針をもとに、シーズン毎にテーマを設定する。2003/2004シーズンは「男たちの運命」、20
04/2005シーズンは「女たちの運命」と題し上演する。
○実績
(1) 神々の黄昏
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
4月1日∼4月4日
2回
2日
3,279人(91.0%)
2,700人(75%)
※事業全体では、3月26日∼4月4日(6回、6日)、入場者数9,529人(目標8,100人)
○会場
オペラ劇場
○入場料 S席23,100円、A席18,900円、B席14,700円、C席11,550円、D席7,350円、E席4,200円、Z席1,500円
○制作意図
ワーグナーの大作「ニーベルングの指環」の締めくくりとなる作品。既にトーキョー・リングとし
て、「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」を上演し、日本から世界に発信できる作品
として好評を博している。準・メルクル氏の指揮、キース・ウォーナー氏の演出で、神々の運命がク
ライマックスを迎える。オーケストラは「ジークフリート」に引き続きNHK交響楽団が担当する。
○外部専門家等の意見
日本でこれだけの規模とレベルの「ニーベルングの指環(リング)
」のプロダクションができたという、
感慨深い印象的な公演であった。藤村実穂子、長谷川顯等、国内ではあまり知られていない日本人歌手の
成長を目の当たりにすることができたことは大きな収穫。当初、トーキョー・リングという響きの軽さとポ
ップで奇妙な演出に面食らったが、年を追うごとに馴染んできて、緻密な仕掛け・演出により、知的好奇心を
かきたてる刺激の多い上演になったと思う。世界に向けて発進力のある、誇れるトーキョー・プロダクショ
ンになったと思う。準・メルクルとN響は素晴らしく、演出とも良くマッチしていた。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数105人
観客からも満足したとの回答が多かった。
【特記事項】
チクルス上演(リング4作品連続上演)への期待が、専門委員会、メディア誌上、観客アンケートの
いずれにおいても話題となった。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、毎日、日経ほか、各紙概ね良好であり、リング第1作「ラインの黄金」上演時より、
一貫して言われてきた「世界に誇れるプロダクションが、日本のオペラ界にようやく誕生した」とい
う意見が改めて述べられた。
(2) マクベス
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
5月13日∼5月28日
6回
6日
9,888人(91.8%)
8,100人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 S席21,000円、A席17,850円、B席13,650円、C席10,500円、D席6,300円、E席3,150円、Z席1,500円
58
○制作意図
2003/2004シーズン新制作公演のテーマ「男たちの運命」の一環で、ヴェルディ「マクベス」を採り上
げる。演出に、わが国の演劇界で高い評価を得る演出家でオペラ初演出となる野田秀樹を起用する。
○外部専門家等の意見
野田の起用については、オペラ界以外に演出家を求め、新風を送り込もうとすることは大変有意義
であった。野田に対しては、オペラ演出家として何かをやろうとする意欲が充分にうかがえ、再登用
を期待。ただし、芸術性に対しては賛否わかれるところだろう。指揮も良くオーケストラをコントロ
ールし、ソリスト達は皆、当を得た演奏であった。今回のような演出、装置を実現させた舞台スタッ
フ業務の質の良さについても評価する。結果を恐れていては何もできないので、今後もリスクがあっ
てもこのような冒険はしていくべきである。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数42人
概ね満足という意見であったが、一部演出に対する不満の意見もあった。
【特記事項】
オペラトーク(4月22日、中劇場、500円、有料入場者数162人、登壇者:ノヴォラツスキー芸術監督、
野田秀樹(演出)、堀尾幸男(美術)、ワダエミ(衣装))を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、日経、デイリーヨミウリ等のメディアにおいて野田が手がける初めてのオペラとして大き
な話題を集め、劇場が演出面を重視する姿勢が評価され、アイディアあふれる野田の舞台が注目を集めた。
また、日本人の歌手勢についても、海外招待歌手に劣らぬ力を発揮しているとの評価を得た。
(3) ファルスタッフ
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
6月25日∼7月3日
5回
5日
7,422人(82.7%)
6,700人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 S席21,000円、A席17,850円、B席13,650円、C席10,500円、D席6,300円、E席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
2003/2004シーズン新制作公演のテーマ「男たちの運命」の締めくくりとして、ヴェルディが生涯
最後のオペラに選んだシェイクスピア原作の喜劇「ファルスタッフ」を採り上げる。演出に英国演劇
界の名演出家ジョナサン・ミラーを、指揮に若手指揮者ダン・エッティンガーを、主役に当代随一の
バリトンとして名高いベルント・ヴァイクルを起用する。
○外部専門家等の意見
全体的に知的で水準の高い公演だった。光と陰の微妙な調整、美しい色彩、簡潔な舞台造りなど演出家
ミラーの芸術性が高く評価される。また、ベテラン・新人とりまぜたキャスティングも好感が持てる。特
に、ヴァイクルをはじめとするソリスト達の安定した歌唱、なかでも日本勢の健闘は特筆すべき。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数29人
概ね満足という意見であったが、一部演出に対する不満の意見もあった。
【特記事項】
オペラトーク(5月30日、小劇場、500円、有料入場者数149人、登壇者:ノヴォラツスキー芸術監督、
ジョナサン・ミラー(演出)、ダン・エッティンガー(指揮))を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、日経、東京等の各紙において、知的で格調の高さを感じさせる演出に評価が集まった。音
楽面では、歌手の歌唱力と演技力の両方が評価され、手堅い指揮も評価された。公演全体としての水準は
高く、日本のオペラ・ファンに対して、本作品の良さ、面白さを認識させるに十分な成果とされた。
(4) カルメン
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
6月28日∼7月11日
5回
5日
7,358人(81.9%)
6,700人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 S席18,900円、A席15,750円、B席12,600円、C席9,450円、D席6,300円、E席3,150円、Z席1,500円
59
○制作意図
新国立劇場オペラのレパートリー作品の中から、人気オペラの筆頭と言われる「カルメン」を採り
上げる。持ち役カルメンで2002∼2003年にフィレンツェ、ヴェローナ、ローマでデビューしたナンシ
ー・ファビオラ・エッレラ、ミカエラ役に2002年に国内デビューした大村博美など新進若手歌手を配
役するほか、指揮にはモーツァルトや近現代のオペラ作品で話題の若手指揮者、沼尻竜典を新国立劇
場デビューさせる。
○外部専門家等の意見
カルメン役のエッレラの歌と演技が大変役にはまっていた。また、脇役の日本人歌手の健闘が評価
できる。一部の外国人ソリストと指揮者は期待通りとはいかず、全体の盛り上がりに影響が出た点を
惜しむ。
『定番』はもつべきだが、再登場の場合は、指揮者、主役などにそれなりの新鮮味がほしい。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数28人
概ね満足という結果であった。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
専門誌「音楽の友」において、日本人歌手達の熱演が評価されたが、公演全体としては今ひとつの
感があった、と評された。
(5) カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
9月9日∼9月23日
7回
7日
9,805人(78.0%)
9,400人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、ランクZ 1,500円
○制作意図
新シーズンは「女たちの運命」をテーマとし、シーズンスタートの公演として、マスカーニとレオ
ンカヴァッロによるオペラを上演する。サントゥッツァとネッダ、いずれも希望に裏切られてしまう
2人の女性で、両作品ともイタリア・オペラの伝統でもある感情の世界を描く作品である。演出グリ
シャ・アサガロフ、美術・衣裳ルイジ・ペレーゴ、指揮・阪哲朗が創り出すプロダクションは、真の
イタリアの精神、情緒に満ちた作品として、心に残るものにしていきたい。
○外部専門家等の意見
新鮮で、ある種の現実味を持った演出だった。しかし、一部非現実的な箇所もあった。きっちりとした
乱れのない音楽を聴かせる指揮だった。また、名歌手ジャコミーニの登場が観客に大いに受け入れられた。
しかし、名歌手が全体のバランスを崩したのではないか。歌手達と合唱団は充実ぶりが高く評価できる。
○アンケート調査
毎公演日実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数44人
概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
オペラトーク(8月19日、小劇場、500円、有料入場者数136人、登壇者:ノヴォラツスキー芸術監督、
阪哲朗(指揮)、グリシャ・アサガロフ(演出))を行った。
○劇評・新聞評等
日経、産経紙上に公演評の掲載があり、「道化師」出演のジャコミーニの熱唱と迫真の演技が高く
評価された。その他の歌手も好感を持って迎えられ、声の魅力や迫力が大きな話題となった。
(6) ラ・ボエーム
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
9月25日∼10月9日
5回
5日
6,651人(74.1%)
6,700人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
60
○制作意図
新国立劇場の「ラ・ボエーム」は、新進気鋭の演出家、粟国淳が初めて本作品の演出に取り組み評価さ
れた2003年新制作作品。このプッチーニの名作に、今回新国立劇場デビューとなる個性派指揮者、井上道
義をはじめ、注目の若手招聘ゲスト歌手、邦人歌手等を初起用し、甘く切ない青春群像劇に仕立てる。
○外部専門家等の意見
全体的に手堅くまとめられた演出であったが、オーソドックスに過ぎて面白みがないともとれる。
歌手は今ひとつ。指揮についても自己陶酔的に過ぎないか。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数32人
【特記事項】
台風上陸のために交通機関が乱れ、来場できなかった観客を対象に払い戻しを行った。
○劇評・新聞評等
音楽専門誌評として、初登場の指揮者、ドラマの中核を担う2組のカップルを新進歌手が歌い演じ
ることに期待と不安があったが、結果は、それぞれの歌手に対し期待通りであった点と今後に期待す
る点の両方が指摘された。
(7) エレクトラ
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
11月11日∼11月23日
5回
5日
6,479人(72.1%)
6,700人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
本シーズンのテーマ「女たちの運命」の一環で、R.シュトラウスによるギリシャ悲劇に材を得た
傑作「エレクトラ」を新制作する。父の徳を決して裏切るまいと固く誓った娘の、父への強い愛の物
語。エレクトラの、父を擁護するためにはどんな献身もいとはない強い意志を描く。1909年の初演以
来、この女性の役柄は才能ある歌手すべてに共通する登竜門である。
音楽的な意味で一つの挑戦とも言える本作品の上演を、R.シュトラウスの音楽に大変造詣が深い
指揮者U.シルマー氏のもと、今までにない解釈で上演する。
○外部専門家等の意見
主役クラスがアメリカ出身ということで意外であったが全く問題無く、役柄をしっかり把握していた脇
役陣共々、充実した内容であった。指揮、演出、美術全て良くまとまっていた、オーケストラもR.シュト
ラウスの音色を良く出していた。セクンデ、アームストロングの見事な演唱、人間ドラマを鮮明に浮き立
たせた演出、東フィルから迫力ある劇性を引き出した指揮、全て見事であった。満足のいく舞台であった。
○アンケート調査
毎公演日実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数23
【特記事項】
文化庁芸術祭主催公演
オペラトークを(10月25日、中劇場、500円、有料入場者数73人、登壇者:ノヴォラツスキー芸術監
督、H=P.レーマン(演出)、U.シルマー(指揮))を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、日経紙上において、主役クラスが全てアメリカ出身歌手であることに、驚きと不安の声が聞
かれる中での上演であったが、大絶賛であった。高い緊張感を持続し続けた歌手の入魂の演技と歌唱、
指揮者とオーケストラの変幻自在の響き等が高く評価された。
(8) 椿姫
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
11月22日∼12月4日
5回
5日
7,797人(86.8%)
6,700人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
61
○制作意図
巨匠ロンコーニの演出による2002/2003シーズンのオープニングを飾ったイタリア名作オペラを再
演する。ソプラノの難役ヴィオレッタには、グルベローヴァの後を継ぐと評される話題の新星ヴィスクヴ
ォルキナ、アルフレードに輝かしい声で絶大な人気を得ている佐野成宏を配し、優美な舞台を繰り広げる。
○外部専門家等の意見
全体的に華やかさや盛り上がりを欠いた舞台だった。歌手同士も、歌手とオーケストラも指揮者も
誰も心が触れ合うことなく舞台が進行していくような、そんな印象を受けた。ヴィスクヴォルキナは、
美しく演技も達者だが、他の歌手に混じっても人目を惹くアトラクティヴな魅力が乏しい。
○アンケート調査
毎公演日実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数38人
【特記事項】
○劇評・新聞評等
神奈川新聞紙上で、ヴォオレッタ役歌手に対して賛否両論あることが指摘されながら、演出に見ご
たえのあるレパートリーという評価があった。
(9) マクベス
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
1月17日∼1月29日
5回
5日
5,393人(60.1%)
6,700人(75.0%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
ヴェルディの名作を演劇界の鬼才野田秀樹がオペラ初演出し、期待に違わない上演となった初演を
受け、指揮者、キャストを変えて再演する。「エレクトラ」「ルル」と意欲的な新制作作品を配した今
シーズンに、話題となったヴェルディ作品を上演することでシーズンの魅力を高める。
○外部専門家等の意見
指揮のフリッツァの起用や歌手、合唱の好演等が評価され、音楽的にも演技的にも経験の蓄積が見
られ、初演を上回る舞台成果であり、再演の価値ある作品。初演時と同様、演出面が音楽への集中を
そぐ。また、空席が目立った。再演の時期等について再考の余地があるのではないか。
○アンケート調査
実施方法:1月26日(水)14:00の部で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(1,065名)に
配布。終演時にホワイエ2カ所で回収、粗品引換。
回収数262(回収率24.6%)
公演について「とても良い」「良い」と評価した人は89%であった。
【特記事項】
イアーノ・タマーが健康上の理由で出演できずゲオルギーナ・ルカーチに交替及び17日(月)の初日は、
カルロス・アルヴァレスも健康上の理由で泉良平に交替による払い戻しを受け付けた。対応枚数は206枚。
○劇評・新聞評等
専門誌「音楽の友」において、指揮者と歌手の起用が劇的緊張感を生み、ヴェルディ本来の音楽を
具現化したとして、高く評価された。
(10) ルル
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
2月8日∼2月17日
4回
4日
4,841人(67.4%)
5,400人(75.0%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
基本方針の一つである上演機会の少ない優れた作品の上演として、また本シーズンのテーマ「女た
ちの運命」の一つとして、20世紀オペラを代表する作品の一つである本作品を取り上げる。女性の持
つ魅力の神秘を描いたこのオペラに、世界的な演出家の一人であるデヴィッド・パウントニーと指揮
62
者シュテファン・アントン・レックを、難役であるルル役に佐藤しのぶを起用する。
○外部専門家等の意見
ルル役の佐藤しのぶの音楽的成果が不満の残るものであり、起用についての懸念が的中した。その
ほかの歌手は良く健闘した。演出と音楽的成果に対しては賛否両論あった。
○アンケート調査
実施方法:2月8日(火)18:30の部で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(1,322名)に配布。
回答数219人(配布数1,322人、回収率16.6%)
47%の観客から概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
上演版の変更とそれに伴うアルヴァ役の交替(永田峰雄から高橋淳)による払い戻しを受け付けた。
対応枚数は594枚。
オペラトーク(1月16日、中劇場、500円、有料入場者数83人、登壇者:ノヴォラツスキー芸術監督、
パウントニー(演出)、レック(指揮))を行った。
○劇評・新聞評等
日経、東京、読売紙上ほかにおいて、上演機会の少ない演目ゆえ期待されていたが、成果については、演出
面、音楽面共、賛否両論に分かれた。予定された3幕版を2幕版に変更した点についても、賛否両論あった。
(11) おさん
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
2月25日∼2月27日
3回
3日
2,481人(46.0%)
4,000人(75.0%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 12,600円、ランク2 11,550円、ランク3 8,820円、ランク4 7,770円、ランク5 6,300円、
ランク6 5,250円、ランク7 4,200円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
基本方針の一つである日本の作曲家のオリジナル作品の上演として、作曲家・久保摩耶子に新作を
委嘱する。久保は、オーストリア・グラーツ歌劇場より委嘱を受けたオペラ『羅生門』で大成功を収
めるなどヨーロッパで高く評価される作曲家。今シーズンのテーマ「女たちの運命」にちなみ、近松
門左衛門の『心中天の網島』を原本にした新作オペラ「おさん」を世界初演する。設定を現代日本に
移し一人の女性の生き方を問う。
○外部専門家等の意見
新国立劇場が、日本人作曲家によるオペラの創作を積極的に行うことは、重要な責務である。作品
は佳作であったが、台本、音楽、演出、効果等指摘すべき点はある。日本語上演にもかかわらず字幕
を使用するのはいかがなものか。(賛否両論あり)
○アンケート調査
実施方法:2月26日(水)15:00の部で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(949名)に配布。
回答数198人(配布数949人、回収率20.9%)
54%の観客から概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
読売、日経、東京、赤旗紙上において、台本・作曲は高水準の出来という評価であり、演出面の着
想が作品のイメージを深めたとして評価された。字幕については異論があった。
(12) コジ・ファン・トゥッテ
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
3月21日∼3月31日
6回
6日
7,820人(72.6%)
8,100人(75.0%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 21,000円、ランク2 18,900円、ランク3 15,750円、ランク4 13,650円、ランク5 10,500円、
ランク6 7,350円、ランク7 6,300円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
基本方針の柱であるスタンダードな作品の上演として、本シーズンのテーマである「女たちの運命」
の一つとして、本作品を新制作上演する。演出にコルネリア・レプシュレーガー、指揮にダン・エッ
63
ティンガーという二人の若手を起用し、ヴェテラン、新進実力派の6人のソリストによる濃密なアン
サンブルでモーツァルトを堪能していただく。
○外部専門家等の意見
演出面、音楽面とも好感が持てる。特に歌手たちの歌唱、演技、アンサンブルがすばらしかった。
また、平日マチネ公演の来場者が多くて驚いた。
○アンケート調査
実施方法:3月27日(日)3:00の部で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(1,632名)に配布。
回答数354人(配布数1,632人、回収率21.7%)
90%の観客から概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
ジョン・健・ヌッツォが健康上の理由で出演できず、代わりにグレゴリー・トゥレイが出演。これに
伴う払い戻しは、497枚。
オペラトーク(3月5日(日)、小劇場、500円、有料入場者数110人、登壇者:ノヴォラツスキー芸
術監督、エッティンガー(指揮)、レプシュレーガー(演出))を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、日経など各紙とも総合的に好評であった。細やかな演出、適材適所のキャスティング
による鮮明な人物対比、生き生きとした音楽などが評価された。特に、狂言回しのデスピーナ役の中
島彰子の好演が特筆された。
(13) 友人フリッツ
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
6月10日∼6月13日
4回
4日
1,094人(84.9%)
1,000人(75%)
○会場
小劇場
○入場料 4,200円、Z席1,500円
○制作意図
2003/2004シーズンの小劇場オペラは、従来の基本方針である「才能ある若手演出家を起用する」
ことを踏襲しつつ、演目選定方針を「室内オペラ作品」から「グランド・オペラ」に変更し、「小劇
場空間でグランド・オペラの新たな魅力をいかに引き出せるか」を演出家に問うこととしている。本
シーズン3作目として、マスカーニ作曲による1891年初演の本作品を選定した。
○外部専門家等の意見
日本ではめったに上演されることのない演目を取り上げた点と、若手歌手の登用を評価する。この
ように演劇面が要求される作品の場合は、経験豊かな歌手で創作した方がよかったかもしれない。今
回も、2月公演『外套』で評価が高かったオーケストラを舞台奥に配置する方法が採られたが、今回
は、舞台前の方が良かったようだ。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数19人
満足したという意見であった。指揮、キャストがよかったという意見がある反面、演出がよくなかっ
たという意見もあった。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
各メディアにおいても、歌手達の健闘が評価された。また、上演機会が少ない本作品の全曲上演を行っ
た点も、実験的な創作を積極的に試みる姿勢として高く評価された。一方、オーケストラを舞台奥に置い
た上演方式については、2月公演『外套』の評価と異なり、音楽的側面から否定的な声があった。
(14) ザザ
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
3月3日∼3月6日
4回
4日
1,118人(86.8%)
1,000人(75.5%)
○会場
小劇場
○入場料 5,250円、Z席1,500円
○制作意図
基本方針の一つである上演機会の少ない優れた作品の上演として、また本シーズンのテーマ「女た
64
ちの運命」の一つとして、本作品を取り上げる。本作品は1900年初演、1947年にR.ビアンキが短縮版
を作成し大成功を収めた。本公演は短縮版で上演する。指揮に、2004年10月にウィーンでオペラデビ
ューを果たした服部譲二、演出に小劇場オペラ3度目の恵川智美を起用する。
○外部専門家等の意見
日本ではほとんど知られていない傑作を知る良い機会となった。
○アンケート調査
実施方法:3月5日(土)3:00の部で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(289名)に配布。
回答数112人(配布数289人、回収率38.8%)
91%の観客から概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
朝日、日経ほかの公演評においても、見ごたえ、聞きごたえのある良質なヴェリズモ・オペラとし
て、評価された。
【入場者数の達成状況】
実績81,426人/目標79,900人(達成度101.9%)
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
ヨーロッパで活躍している演出家、指揮者や将来性のある歌手を起用し、新鮮味あふれる舞台となった。
シングルキャスト制定着により、公演日ごとの公演水準が一定し、観客に安心して来場してもらえる
ようになった。
土曜日の午後5時開演(通常は3時開演)や平日マチネ(昼開演)の実施など試験的に行ったが、今
後もアンケート等の外部意見を取り込み、新規観客開拓のため、上演時間について検討していく。
【見直し又は改善を要する点】
日本人作曲家による創作オペラへの集客は、今後も継続的に検討していく。
一部公演で主要キャストの降板による払い戻しにより、入場者目標に達しない公演があった。
【15年度評価結果への対応】
「バロックオペラや現代日本のオペラの公演(文部科学省)」という意見については、平成17年度に
「セルセ」と「愛怨」を上演する。
65
2-(2)-②
バレエ
○制作方針
多様化する観客のニーズに対応するレパートリーの充実に努めながら、海外の有名劇場と比肩する芸術
的水準での舞台制作を目指す。今年は新作バレエの創作による新国立劇場オリジナル作品のレパートリー
化を目指してエメラルド・プロジェクトを立ち上げる。同時に再演の要望の高いスタンダードな演目を多
様なキャストで上演してバレエファン層の拡大を図る。
○実績
(1) ロメオとジュリエット
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
4月16日∼4月25日
6回
6日
7,977人(74.0%)
7,500人(70%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 S席10,500円、A席8,400円、B席6,300円、C席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
2001年10月に初演しレパートリー化した本作品を再演する。1965年にロンドンで初演されたこの版
(マクミラン版)は、数ある版の中でも決定版と評され、国内のバレエ団では、現在新国立劇場バレ
エ団のみが唯一上演を認められている。主役に、世界が認めるアレッサンドラ・フェリ、アンヘル・
コレーラを招聘するほか、新国立劇場バレエ団の総力を挙げて上演する。
○外部専門家等の意見
主役については、海外招聘ダンサーと日本人ソリストのいずれも高く評価できる。当初発表したキ
ャストと交代で招聘されたシオマーラ・レイエスについても高く評価できる。ダンサーの芸術性も全
体的に向上しており、バレエ団という環境を整備した成果が出ている。海外でも海外に劣らないレベ
ルまで来ていることが話題になっている。
海外の超一流のダンサーを現在の手頃な料金で見られる点についても、重要な点である。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数84人
観客からは満足したとの回答が多かったが、出演を予定していたコジョカルの降板は残念であった
という意見も寄せられた。また配役表を無料で配ってほしいという意見もあった。
【特記事項】
怪我によるキャスト変更(ジュリエット役:アリーナ・コジョカル→シオマーラ・レイエス)があり、
払い戻し・再販対応を行った。対応枚数は771枚。
本演目に対してヴァン クリーフ&アーペル株式会社の協賛があった。
○劇評・新聞評等
ダンスマガジン、オン・ステージ新聞等において、各主役のそれぞれの持ち味を生かした好演やバ
レエ団の成長ぶりが評価された。
(2) 眠れる森の美女
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
6月4日∼6月13日
5回
5日
8,223人(91.6%)
6,300人(70%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 S席9,450円、A席6,300円、B席4,200円、C席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
2003/2004シーズンの最後を飾る作品として新国立劇場バレエのレパートリー作品であり、チャイ
コフスキー三大バレエの中でも最もスケールの大きい作品である本作品を上演する。主役にスヴェト
ラーナ・ザハロワ(マリインスキー劇場)、イーゴリ・ゼレンスキー(ボリショイ劇場)を招聘する
ほか、厚木三杏、さいとう美帆が初役を務める。
○外部専門家等の意見
セルゲーエフ改訂振付の本版は、重厚さ、豪華さ、様式美が堪能でき、歴史的にも重要な版である
として、本版の上演意義がある。公演は、全体として見ごたえがあり、特にコール・ド・バレエの統
66
一性を高く評価する。また、若手が起用に応え、成果をあげた。一方、上演時間の長さやかつらに対
しては一考を要するのでは。現行の版を改訂することが権利上できないとすれば、全く新たな改訂版
も制作してはどうか。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数55人
観客からは満足したとの回答が多かった。
【特記事項】
キャスト変更(デジレ王子役:小嶋直也→デニス・マトヴィエンコ)があった。(発売前の変更のた
め、払い戻しの取扱はなし)
本公演に引き続き、北信地区高等学校芸術鑑賞会として、6月15日(火)から18日(金)まで、長野
県民文化会館大ホールにて上演した。
○劇評・新聞評等
共同通信配信記事等で、各主役キャストの充実した舞台成果と、コール・ド・バレエの芸術性の高
さが評価された。
(3) ライモンダ
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
10月15日∼10月24日
6回
6日
8,376人(77.7%)
7,500人(70%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 10,500円、ランク2 9,240円、ランク3 7,980円、ランク4 6,930円、ランク5 5,880円、
ランク6 4,830円、ランク7 3,780円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
2004/2005シーズンのバレエは「プティパ・バレエの世界」と題し、100年以上の時を経て今も世界
中で上演されている、マリウス・プティパ振付による名作5作品をラインアップする。
シーズン開幕作品には、プティパ最後の大作と称えられる「ライモンダ」を上演する。世界的に全幕上
演の機会が少なくなった本作品を、芸術監督自らの改訂・演出によるオリジナル版として上演する。
○外部専門家等の意見
良い意味で 日本のバレエ団 らしい『ライモンダ』だった。初演は大成功といえるだろう。オー
ソドックスでオリジナリティもあり、国際的な評価に耐えうる作品だ。世界の一流バレエ団と同様、
独自の版(演出)による古典作品ができたことは大変喜ばしい。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数61人
【特記事項】
本作品の舞台成果により、新国立劇場バレエ団が、第4回朝日舞台芸術賞 舞台芸術賞を受賞した。
10月15日公演において行幸啓が執り行われ、第3幕に天皇皇后両陛下のご臨席を賜った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、日経紙上ほかにおいて、新国立劇場バレエ団のレベルが、ゲストダンサーとの格差を
感じさせないほどであり、世界レベルに達しているとして高く評価され、華麗で見ごたえのある舞台
として賛辞を集めた。
(4) くるみ割り人形
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
12月17日∼12月26日
7回
7日
8,152人(64.8%)
8,800人(70%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 9,450円、ランク2 8,400円、ランク3 7,350円、ランク4 6,300円、ランク5 5,250円、
ランク6 4,200円、ランク7 3,570円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
新国立劇場バレエ団が持つ年末にあわせたレパートリー作品の中から、プティパの振付作品である
「くるみ割り人形」を上演する。クリスマスになると世界中の劇場で上演され、冬の風物詩ともなっ
ている本作品を上演し、バレエ観客の一層の拡大を目指す。
67
○外部専門家等の意見
数年ぶりに本作品を鑑賞した専門委員から、驚くほど舞台全体が充実していた。導入しているワイ
ノーネン版には、一冊の本を読み終えたような満足感があり、この版の持つ清らかさは、新国立劇場
バレエ団に合っており、新国立劇場バレエ団の美質=清潔感、繊細さ、清涼感を感じる。
○アンケート調査
実施方法:12月18日(土)15:00の部で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(1,185名)に
配布。終演時にホワイエ3カ所で回収、粗品引換。
回収数221(回収率18.6%)
公演について「とても良い」「良い」と評価した人は91%であった。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
オン・ステージ新聞紙上において、幕開きの美しさ、主役の踊りの素晴らしさ、個々のダンサーの
活躍など、作品全体が高く評価された。
(5) 白鳥の湖
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
1月7日∼10日
4回
4日
5,651人(78.7%)
5,000人(70.0%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 ランク1 9,450円、ランク2 8,400円、ランク3 7,350円、ランク4 6,300円、ランク5 5,250円、
ランク6 4,200円、ランク7 3,570円、ランク8 3,150円、Z席
1,500円
○制作意図
見たいバレエの筆頭にあげられるクラシックバレエの定番「白鳥の湖」を、新国立劇場では1998年
5月に新制作、マリインスキー劇場から往年の名花ドゥジンスカヤ女史を招いて原振付の神髄を今に
伝えるセルゲーエフ版で上演した。チャイコフスキーによる不朽の名作として音楽ファンからの支持
も高い同バレエを、今回はマリインスキーからのゲストも加えて再演する。
○外部専門家等の意見
女性ダンサーの充実が認められる。優秀な男性ダンサーが不足している。また、本作品を高校生を
対象にしたバレエ鑑賞教室として上演しては。
○アンケート調査
実施方法:1月10日(月・祝)の公演で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(1,477名)
に配布、終演時に回収、粗品引換。
回収数315(回収率21.3%)
公演について「とても良い」「良い」と評価した人は93%であった。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
朝日、共同から、王子役の山本隆之、女性群舞の美しさが特筆され、日本を代表するバレエ団とし
て評価された。
(6) カルメンBy石井潤
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
3月25日∼3月27日
3回
3日
2,309人(83.8%)
1,900人(70.0%)
○会場
中劇場
○入場料 S席7,350円、A席4,200円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
「エメラルド・プロジェクト」と命名し、日本を含む世界の振付家にストーリーのある新作バレエ
の創作を提案し、新国立劇場オリジナル作品のレパートリー化を計る。
○外部専門家等の意見
まず「エメラルド・プロジェクト」という試みが大成功を収めたことに大きな意義が認められる。
題材の選択、音楽、ストーリー、振付、スタッフワーク、ダンサーの熱演、すべてが評価できる。ま
た、主役デビューのダンサーも含め、主役が好演した。
68
○アンケート調査
実施方法:3月26日(土)の公演で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(818名)に配布、
終演時にホワイエで回収、粗品引換。
回収数222(回収率27.1%)
公演について「とても良い」「良い」と評価した人は85%であった。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
朝日、読売、東京、オン・ステージ新聞で、新鮮さ、斬新さ、躍動感あふれる情熱的な踊り、清新
かつ刺激的なバレエ等の好意的な評価が並んだ。振付は、クラシックを基本に、スピード感と精密さ
を併せ持つ情感あふれるものとして評価され、主役陣は、今までにない役作りで好演とされた。その
上で、エメラルド・プロジェクトの継続と、本作品を練り上げての再演が期待された。
【入場者数の達成状況】
実績40,688人/目標37,000人(達成度110.0%)
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
レパートリーの多様化が着々と進み、新制作/再演サイクルが確立してきた。
ストーリーのあるバレエの創作を目指す エメラルド・プロジェクト 第一弾として「カルメン」が
高い評価を得た。
多くの公演で新国立劇場ダンサーから初主役が起用された。特に、バレエ研修所出身者の活躍が
特記される。
【見直し又は改善を要する点】
世界有数の劇場に比肩するバレエ団として、今後も世界及び日本のマーケット動向を把握した新企画
や制作の工夫を盛り込みたい。
厳しい経済状況の中でも、海外の劇場・バレエ団との緊密なネットワークをさらに活用した装置衣裳
レンタルなど、良好な収支バランスにむけた諸方策を推進したい。
【15年度評価結果への対応】
「外部専門家等の批判的かつ建設的な意見を積極的に聴取し(文部科学省)」という意見については、
アンケートの回収数を増やすとともに、専門委員会の開催回数の増加に努めた。
69
2-(2)-③
現代舞踊
○制作方針
現代舞踊プロデュース公演のさらなる充実を図る。
○実績
(1) ダンステアトロンNo.11「Close the door, open your mouth」
「花の歴史」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
5月15日∼5月16日
2回
2日
1,592人(87.9%)
1,300人(70%)
○会場
中劇場
○入場料 S席5,250円、A席4,200円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
新国立劇場が企画した現代舞踊公演中で、特に再演の希望が高い伊藤キム振付『Close the door,
open your mouth』を再演する。本作品は伊藤キムが受賞した2001年第1回朝日舞台芸術舞台賞寺山
修司賞の対象作品の一つ。併せて、同氏に新作を依頼し、振付家伊藤キムによる更なる舞台表現を展
開させる。
○外部専門家等の意見
再演となった『Close the door, open your mouth』は、「舞台空間」「ダンス」「歌」「音楽」の、
それぞれの関係が違和感なく結びついた「一級のエンターテイメント」であり「アート性」が高い。
新作『花の歴史』は、意欲的な作品であり構成の構図は理解できるが、今ひとつ感動が持続するには
至らなかった。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数21人
概ね満足という意見であった。シルバーの女性の出演に好感を持ったという意見もあった。
【特記事項】
本公演に引き続き、5月22日(土)にびわ湖ホールにて公演を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売に掲載。『Close the door, open your mouth』、『花の歴史』のいずれも、伊藤キムなら
ではのアイディアやユーモアが光る作品として評価された。
(2) ダンステアトロンNo.12「KAZAHANA」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
2月4日∼2月6日
3回
3日
2,182人 (77.0%)
1,900人(70.0%)
○会場
中劇場
○入場料 S席6,300円、A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
日本を代表するコンテンポラリーダンス演出振付家のひとりである勅使川原三郎に中劇場での日本
初演作品を依頼して、国内のみならず世界にむけて発信する舞台をめざす。
○外部専門家等の意見
振付には勅使川原らしいオリジナリティがあり、舞台美術、音響、照明共に高水準で、新国立劇場
にふさわしい公演だった。理想的には、新国立劇場のオリジナリティを追求し、振付者もダンサーも
専属であるべき。新国立劇場バレエ団のダンサーに踊ってほしかった。コンテンポラリーダンスを気
軽に安心して見てもらうために、プログラムに過去の評論を入れるなどのガイドがあると良いのでは。
○アンケート調査
実施方法:2月6日(日)の公演で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(748名)に配布、
終演時に回収、粗品引換。
回収数133(回収率17.8%)
公演について「とても良い」「良い」と評価した人は82%であった。
【特記事項】
NHKによる公演収録があり、3月13日(日)芸術劇場にて放送された。
70
○劇評・新聞評等
朝日、共同、オン・ステージ新聞、ダンスマガジンで作品性、起用されたダンサー等が非常に高く
評価された。特に、振付家自身が出演しなくても見ごたえのある作品に仕上がっている点などが指摘
され、振付家が円熟期に向かっていることが示唆された。
(3) ダンスプラネットNo.15「DANCE EXHIBITION 2004」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
9月15日∼9月18日
4回
4日
1,005人(72.6%)
1,000人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
才能ある若手ダンスカンパニーによる競演が好評のDANCE EXHIBITIONを2003年3月に続き企画。Aプロ、
Bプロ各2ステージで、森山開次、川野真子、内田香、浅野つかさに加えてオーストラリアからリー・ウ
ォーレン&ダンサーズが出演、コンテンポラリーダンスの様々な舞踊表現が小劇場に展開する。
○外部専門家等の意見
森山開次作品『OKINA』が高く評価できる。高水準の肉体表現力を持つ森山と能楽師の津村禮次郎との
対比が衝撃的であり、感動的。新進気鋭の舞踊家の作品も、未完ながら見る者を引き込む力ある作品で、
今後の創作活動が期待できる。海外招聘カンパニーについてはコンテンポラリー作品をカンパニーがレパ
ートリーとして持つ点は、日本の舞踊家達は見習う点があるのではないか。
(賛否両論あり)
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数12人
観客から概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
朝日新聞評において、森山開次作品が高い評価を得た。
(4) ダンスプラネットNo.16「移動の法則」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
2月18日∼2月20日
5回
5日
1,444人(84.9%)
700人(70.0%)
○会場
小劇場
○入場料 A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
2003年3月の「DANCE EXIBITION 2003」に初出演して好演し、再登場の要望が高かった 水と油
に新作を依頼する。マイムとダンスを融合させた作品で、さらに楽しい舞台をめざす。
○外部専門家等の意見
コンテンポラリー・ダンスの作品は、多くの人に接してもらいたい魅力あるものであることを認識
した。また、「水と油」がこの数年でより洗練されたことに感じるが、もっと飛躍してほしい。
○アンケート調査
実施方法:2月19日(土)2:00公演で実施。入場時にステージノート挟で来場者全員(309名)に配
布、終演時に回収、粗品引換。
回収数87(回収率28.2%)
公演について「とても良い」「良い」と評価した人は93%であった。
【特記事項】
3月17・18日に福岡市、福岡市文化芸術振興財団、自治総合センター主催で、NTT夢天神ホールにて
2回公演を実施した。
○劇評・新聞評等
読売、オン・ステージ新聞、ダンスマガジンでマイムとダンスを融合した独特の表現形態を採るこ
の集団による、今回の新たな試みに対し、面白さ、可笑しさがあふれる作品として評価されながら、
さらに多く要求が出された。
【入場者数の達成状況】
実績6,223人/目標4,900人(達成度127.0%)
71
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
振付家を選び、作品ごとのプロデュース公演に基づいて制作された各舞台が、当劇場ならではの舞台
成果を上げ、信頼を得た。
ダンスコンサートのシリーズ化や著名な同一振付家に新国立劇場初演作品を複数回依頼するなどの企
画が好評を得た。
【見直し又は改善を要する点】
今後も新国立劇場での現代舞踊の位置づけを中長期的視点で検証しながら、現代舞踊発展を目指したい。
72
2-(2)-④
演劇
○制作方針
現代舞台芸術とは常に時代と向き合うという視点から、独自な新作上演を積極的に企画発信していく。
広く才能ある内外の演劇人や集団との共同作業により、現代演劇として意義ある優れた作品を企画上演し
ていく。
○実績
(1)「透明人間の蒸気」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
4月1日∼4月13日
15回
11日
14,061人(98.2%)
10,000人(70%)
○会場
中劇場
○入場料 S席7,350円、A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
近年の作者の作品である「パンドラの鐘」「オイル」などの原点に位置づけられる13年前に初演さ
れた作品の再演で、21世紀の現在、新国立劇場が上演するにふさわしいテーマを持つ意義深い作品
として、上演を決定した。演出は期待通り、新国立劇場中劇場の大きな舞台空間を十分に生かし
た作品作りがなされていたと考える。
○外部専門家等の意見
中劇場独特の、この劇場ならではの奥行きを意識的に十分使った演出が強く印象に残る。その意
味ではこの劇場の空間はほかに例を見ないと言っていいだろう。それだけに、どういうものを上演
するのかの選択にかなりの神経を使わなければならない。
初演に比べストーリーがすっきりした。軽やかな言葉遊びとスピーディーな動き、ユニークなビ
ジュアル。まさに若者を引きつける舞台作り。しかしこの反面、初演時にこの作品が持っていたデ
ィープなモチーフは影が薄くなった。もう一つ、役者の「記号性」が気になった。「こんにちは、母
さん」と全く違う観客で埋まり、幅広い観客層に作品を提供したと言う点で評価できる企画。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数3,603人
観客からも満足したとの回答が多かった。
【特記事項】
1991年初演の舞台から配役を一新し、21世紀版としてリメイクされた。
宮沢りえは、本作品の演技により、第12回読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した。
○劇評・新聞評等
朝日、毎日、日経、東京等各紙ほか、新鮮な配役に加え新国立劇場の空間を縦横に使った演出に
対する評価、出演者のひとりである宮沢りえの好演に対する評価等があった。
(2)「THE OTHER SIDE/線の向こう側」シリーズ「女と男の風景」②
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
4月12日∼4月28日
15回
15日
2,695人(56.9%)
3,400人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
チリの作家に新作を委嘱し世界初演する。「女と男のいる風景」をテーマに、「ボーダー(国境、
壁、区別、差別、偏見)」をキーワードに、ボーダーを乗り越える新たなる哲学の創出に挑戦する。
そして、この作品の演出を韓国の演出家に依頼し、日本人俳優が演じる。三カ国の文化がぶつかり
あいつつも、普遍的な、世界へ発信できる作品を目指す。
○外部専門家等の意見
企画そのものが高く評価できる。テーマの設定、海外の劇作家への新作依頼、韓国の演出家への
演出依頼等々、時代を反映した企画だった。このような国境を越えた試みは、是非継続するべき、
このような高い舞台成果を地方でも上演する策を練ってほしい。
73
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数311人
満足したという意見であった。戦争が起こっている今の時代にマッチした意味深い作品であったと
いう意見が多かった。
【特記事項】
俳優・千葉哲也が本作品及び「胎内」の演技により、第39回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した。
本作品が、第4回朝日舞台芸術賞グランプリ・舞台芸術賞候補に、高橋巖(音響)が、第12回読売
演劇大賞スタッフ賞候補に選出された。(いずれも受賞ならず)
○劇評・新聞評等
朝日、日経、毎日等各紙より、本作品の現代性と社会に対するメッセージ、それを描いた演出と
俳優陣が高く評価された。
(3)「てのひらのこびと」シリーズ「女と男の風景」③
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
5月11日∼5月27日
15回
15日
2,532人(52.8%)
3,400人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
今の社会に欠けていることは、
「結局人は社会とどう対面していくのかといった認識」であり、それが
人に言葉を失わせたのではないか。言葉を発する、その言葉への反応を感じる、そうした積み重ねをし
ていくことの必要性、これが現代社会に対する演劇の答のひとつではないだろうか。言葉の強さ、考え
ることの大事さ、悩むこと、戦うことの大事さ。そういう言葉を中心とした演劇がほしい。そうした願
いから若手劇作家・鈴江俊郎に新作を委嘱した。また演出を若手演出家・松本祐子に依頼。二つの異質
な新しい個性のぶつかり合いから、新しい一つの現代社会の風景が映し出されることを目指す。
○外部専門家等の意見
劇作家、演出家、俳優が、異質な個性の組み合わせになっている点が評価できる。こうした試み
は継続すべきで、その先に傑作が生まれる可能性は十分に感じられる。「THE OTHER SIDE/線の向こ
う側」と対照的なこの作品が、「女と男の風景」というシリーズで見比べられる点がおもしろい。
○アンケート調査
公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数311人
満足したという意見であった。出演者の熱演で舞台に引き込まれたという意見が多かった。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
日経、共同通信配信記事で、俳優陣の熱演が評価された。
(4) ブロードウェイ・ミュージカル「INTO THE WOODS」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
6月9日∼6月26日
20回
16日
17,906人(89.1%)
14,000人(70%)
○会場
中劇場
○入場料 S席6,300円、A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
宮本亜門演出によるミュージカル第2弾として本作品を上演する。グリム童話の登場人物達が様
々な困難に立ち向かい、それぞれの幸せを勝ちとる第1部。一転、色々な欲望と好奇に駆られた現
代人そのままの姿が映し出されてくるような第2部。美しさと醜さを限りなく歌い続けるソンドハ
イムの音楽にのせて、宮本亜門が「これからをどのように生き延びていくべきか」を真摯に問いか
けるミュージカルを創出する。
○外部専門家等の意見
内容が幅広く多くの観客層に受け入れられている点が高く評価できる。本公演の成果を見るとオ
リジナル・ミュージカル創作を期待する。
○アンケート調査
毎公演実施(劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数878人
74
満足したという意見であった。楽しかったという意見が多かった。
【特記事項】
本作品が、第12回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。
宮本亜門(演出)が、本作品の演出により、第4回朝日舞台芸術賞 秋元松代賞を受賞。
礒沼陽子(美術)が、本作品の舞台美術により、第12回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞。
公演期間中にシアタートーク(6月13日、中劇場、無料、登壇者:西野淳(指揮)
、諏訪マリー、小
堺一機、藤本隆宏、堀尾正明(司会)、参加人数580名)を行った。
○劇評・新聞評等
各紙において作品内容、演出、出演者のいずれも非常に高い評価を得た。
(5)「請願−静かな叫び」シリーズ「女と男の風景」④
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
6月22日∼7月8日
15回
15日
3,575人(72.9%)
3,400人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
シリーズ「女と男の風景」の掉尾を飾るべく、愛の問題と核の問題が見事に昇華された、新国立
劇場ならではの重厚なる台詞劇で、演劇における言葉の力、演劇の力を検証する。
本作品は、英国の劇作家ブライアン・クラークの傑作戯曲。反原爆という作者の訴えを下敷きに、
人生の終盤を迎え、妻の死を目前にした退役軍人の夫と、死の覚悟ゆえ今を誠実に生きようとする
妻という老夫婦の葛藤が、魅力的な大人の会話劇として描かれる。
○外部専門家等の意見
「女と男の風景」シリーズの中で最も充実した出来の作品だった。良い作品であっても地味だと
上演を躊躇する場合が多い中で、この作品を上演し、それを多くの観客が支持している点は注目に
値する。正々堂々と「セリフ」で勝負している点を評価する。若い観客に対する宣伝等が行われて
いるにも関わらず見に来ないことのは悲しい。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布及び劇場内受付等常置、出口回収又は郵送回収)、回答数245人
満足という意見であった。出演者2人の台詞の明確さに、演技に堪能したという意見が多かった。
【特記事項】
公演期間中にシアタートーク(6月29日、小劇場、無料、登壇者:木村光一、草笛光子、鈴木瑞穂、
堀尾正明(司会)、参加人数240名)を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、毎日、読売、東京新聞等に公演評が掲載され、ベテランの演出と俳優の作り出す、反戦劇
ながら愛おしく熟成した舞台として、賛辞が集まった。
(6) THE LOFT「胎内」2幕
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
10月4日∼10月17日
19回
13日
1,744人(43.3%)
2,300人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 4,200円、Z席1,500円
○制作意図
「THE LOFT」とは、本来の小劇場空間をさらに狭め、演劇の持つ言葉の力、俳優の存在を間近で
体感し、演劇の新たな魅力を作り出すことを目的とした企画で、3作品を連続的に公演する。
第1弾として、芸術監督自ら演出する、緊密な空間が設定された三好十郎の戯曲「胎内」を取り
上げる。
○外部専門家等の意見
LOFT公演という、小劇場空間をいっそう狭めた空間での公演は、民間では到底できない「実験」
である。俳優陣の演技が説得力を持っている。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布及び劇場内受付等常置、出口及び郵送回収)、回答数118人
75
概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
毎公演実施(入場時配布及び劇場内受付等常置、出口及び郵送回収)、回答数118人
概ね満足との回答を得た。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、日経ほかに公演評が掲載され、濃密、緊密な劇空間と俳優の熱演、栗山の企画・演
出力が高く評価された。
(7) THE LOFT「ヒトノカケラ」1幕
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
10月22日∼11月3日
16回
12日
1,558人(51.3%)
1,900人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 4,200円、Z席1,500円
○制作意図
「THE LOFT」第2弾として、その目的のひとつである若い才能の発掘を目指し、若手劇作家、若
手演出家による新作を上演する。
○外部専門家等の意見
テーマ設定と俳優の奮闘が評価できる。全体の成果としては満足のいくものではないが、本作品
を手がけた二人の若手作家、演出家に対しては、今後に期待する。
また、若手登用の場としてLOFT公演は今後も継続すべき、とされた。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布及び劇場内受付等常置、出口及び郵送回収)、回答数121人
概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
○劇評・新聞評等
日経に公演評が掲載され、クローン人間を題材にした近未来的なテーマ設定が評価された。さら
に、観客の問題意識を喚起するほどの俳優の熱演が好意的に受け入れられた。
(8) THE LOFT「二人の女兵士の物語」1幕
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
10月4日∼10月17日
19回
13日
1,570人(41.7%)
2,300人(70%)
○会場
小劇場
○入場料 4,200円、Z席1,500円
○制作意図
「THE LOFT」第3弾として、小空間での多様な芝居作りをしている坂手洋二に作・演出を依頼。
新国立劇場小劇場の新たな劇空間の創造に挑戦し、あわせて最小単位の2人の会話による演劇の創
造を目指す。
○外部専門家等の意見
作品の評価は今一つであったが、大胆な空間構成が今回の「THE LOFT」シリーズの中で最も臨場
感の味わえる空間であり、今までにない空間の可能性を示した。このような試みを継続し機能して
いけば、意義ある活動になっていくものとして、今後に期待する。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布及び劇場内受付等常置、出口回収及び郵送回収)、回答数64人
【特記事項】
○劇評・新聞評等
雑誌悲劇喜劇の月間演劇時評対談の中で採り上げられ、議論に供された。
(9)「喪服の似合うエレクトラ」3部
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
11月16日∼12月5日
18回
日数
18日
入場者数
15,459人(94.5%)
76
目 標
11,400人(70%)
○会場
中劇場
○入場料 S席7,350円、A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
新国立劇場が取り組むべき重要な仕事のひとつである「演劇史に残る名作を現代の視点からとら
え上演する。」という活動の一環で本作品に取り組む。同時に、このような本格的な演劇作品の普及
を目指し、松本公演を行う。
○外部専門家等の意見
演技、演出、スタッフワークのすべての面がすばらしい。超大作を良くまとめ、2004年演劇界の屈指
の作であり、オニール戯曲の再発見、実力あるキャスティング、公演規模のスケールの大きさいずれも
が新国立劇場ならではの仕事と言える。上演を重ねてさらに完成度を高めていくことを期待する。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布又は劇場受付等常置、出口回収又は郵送回収)回答数1,097
90%以上の観客から満足という回答を得た。
【特記事項】
東京公演の後、長野県松本市公演(12月10日(金)∼12日(日)、まつもと市民芸術館、主催:
(財)
松本市教育文化振興財団)を行った。
本作品は、朝日新聞社主催、第4回朝日舞台芸術賞において、グランプリを受賞した。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、毎日、日経、東京各紙に公演評が掲載され、演出、演技ほか、すべての要素が各紙
で絶賛された。
(10)「城」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
1月14日∼1月30日
15回
15日
3,479人(75.5%)
3,400人(70.0%)
○会場
小劇場
○入場料 A席5,250円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
多くの才能ある演劇人との創作活動を目指す一環として、その独自の演劇世界を創出し続け、演
劇界の中核を担う松本修との作業を企画。氏が以前より劇化構想を持ち続けていた、フランツ・カ
フカ未完の大作「城」の実現を目指す。
○外部専門家等の意見
長時間をかけた「丁寧に作られた芝居」であり、俳優のアンサンブルはあたかも一つの劇団のよ
うにすばらしく、新国立劇場ならではの仕事。実験的な創作が往々にしてたどる失敗。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布又は劇場受付等常置、出口回収又は郵送回収)回答数313人
80%以上の観客から満足という回答を得た。
【特記事項】
公演期間中にシアタートーク(1月19日、小劇場、無料、入場者数180人、登壇者:松本修(演出)
、
田中哲司、石村美伽(出演)、堀尾正明(司会))を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、毎日、日経、ジャパンタイムス、公明に公演評が掲載され、カフカの迷宮感を良く
描き、印象深い大作として、各紙とも概ね好評であった。ただし、更なる練り上げを希望する声や
再演で磨きをかけてほしい、といった声も同時に聞かれた。
(11)「花咲く港」シリーズ「笑い」①
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
3月14日∼3月31日
20回
16日
4,807人(75.1%)
4,500人(70.0%)
○会場
小劇場
○入場料 A席6,300円、B席3,150円、Z席1,500円
○制作意図
シリーズ「笑い」の第1弾。昭和初期から多くの人々に演劇の面白さを伝えた菊田一夫の名作を、
77
現代の目から捉え、日本人の持つ笑いの諸相、その人間関係を再認識していくことを意図し、硬直
化した社会を少しでもくつろげる、風通しの良い明日につなげたい。
○外部専門家等の意見
商業演劇に書き下ろされた脚本を取り上げ、新しい光を当てたことを評価したい。演劇の中にあるジ
ャンルの垣根を崩すことも、この劇場の果たすべき役割の一つであり、商業演劇の中にも再発掘してし
かるべき作品が多くあるはず。俳優の層の薄さから来るキャスティングの難しさが課題である。
○アンケート調査
毎公演実施(入場時配布又は劇場受付等常置、出口回収又は郵送回収)回答数185人
85%の観客から概ね満足との回答を得た。
【特記事項】
公演期間中にシアタートーク(3月18日、小劇場、入場者数150人、登壇者:鵜山仁、渡辺徹、高橋
和也、富司純子、堀尾正明(司会))を行った。
○劇評・新聞評等
朝日、読売、しんぶん赤旗に公演評が掲載されたが、各紙とも好評であった。菊田一夫のこの喜
劇は戦前に書かれたものながら、今も古びておらず、喜怒哀楽がたくみに描かれている、と解説さ
れた。演出と俳優陣の好演が評価されたが、主役の二人については、注文をつける声があった。
【入場者数の達成状況】
実績69,386人/目標60,000人(達成度115.6%)
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
THE LOFT、全国公演など、幅広い企画が展開されたことは良かったと思う。また時代の傾向か、言葉
が簡略化され、省略されていく時代の中で、コミュニケーションとしての人間の言葉を、持続的に鍛え
ねばならないと感じている。
ミュージカル・重厚なせりふ劇・実験的な挑戦、さらには全国公演とさまざまな展開ができたことは、
今後の活動の大きな力になったと考える。
当初の目標どおり、中劇場公演の「INTO THE WOODS」を話題作に、「喪服の似合うエレクトラ」を注
目作に仕上げた。
演劇の魅力は、どの時代を催し物の世界にし、どの様な趣向を立てるかということだが、中劇場公演は紀
元前458年に初演されたギリシャ悲劇を南北戦争の時代に、中世の人々をミュージカルに、小劇場公演は太
平洋戦争の時代や現代のクローン人間など、幅広い催し物を若い世代、中高年層に広くメッセージした。
【見直し又は改善を要する点】
THE LOFTの入場率の低さは、反省すべき点である。また、THE LOFTの予算に関し、潤沢でないのは当たり
前だが、低予算をはじめから提示していくのではなく、この小空間で必要なのは、まず、裸の言葉と身体、
そこから劇が出発するというテーマをもう一度確認すべきだと思った。
規模、内容、人的陣容が全く異なる作品を、その都度、確かな上演成果を目指し、全力で作業を進め
てはいるが、組織として常に的確な判断軸が出来ているかは、今後の検討材料である。
新国立劇場でしか見ることの出来ない作品も多く、中高年を中心に演劇好きな人が足を運んでくれる。
しかし、中高年齢層の観客に頼っていては必ず目減りしてくる。今後は世代の壁を乗り越えてより多く
の観客に振り向いてもらう努力をしなければならない。小劇場主体の公演形態から、中劇場・小劇場が
並立する公演形態にシフトし、幅広い客層に支持される作品を創造し、中劇場での新しい顧客を開拓す
る必要がある。
78
2-(2)-⑤
青少年を対象とした現代舞台芸術の公演
○制作方針
オペラを中心に青少年等を対象とした鑑賞教室を実施し、新たな観客層の育成を図るとともに、現代舞
台芸術の普及理解を図る。
○実績
(1) 高校生のためのオペラ鑑賞教室「カルメン」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
7月12日∼7月16日
5回
5日
8,829人(98.6%)
6,800人(75%)
○会場
オペラ劇場
○入場料 2,100円、一般4,200円(当日券のみ)
○制作意図
演出、装置、衣裳、合唱などを通常公演と共通とし、歌手についても可能な限り高いレベルのキャ
スティングを行う一方、入場料金を格安に設定したオペラ全曲公演を行い、日頃オペラに接する機会
の少ない若い世代に本格的なオペラ鑑賞の場を提供する。
○外部専門家等の意見
なし。
○アンケート調査
実施方法:会場もぎりにて全員に手渡し、終演後会場にて回収。回答数:2,758人(回収率31.2%)
89%の観客から再度のオペラ鑑賞を希望するとの回答を得た。
【特記事項】
特別協賛:ローム株式会社、協賛:株式会社損害保険ジャパンにより開催した。
2日間、2校を対象にバックステージ見学を実施。
○劇評・新聞評等
オン・ステージ新聞紙上にて、高校生に対して鑑賞教室を実施する意義は高く、貴重な経験となる
旨の記事の掲載があったが、今回初めて実施された各幕前の解説は否定的に取り上げられた。
(2) こどものためのオペラ劇場「ジークフリートの冒険∼指環をとりもどせ!」
○期間、回数、日数及び入場者数
期
間
回数
日数
入場者数
目 標
8月6日∼8月8日
6回
3日
4,877人(86.9%)
3,800人(75%)
○会場
中劇場
○入場料 2,100円
○制作意図
近年、我が国はもとより世界的に情報化が進み、社会の隅々に浸透したことで多様なメディアを通
じ家庭において芸術を含むあらゆる情報を入手し接することが可能となった。そのような環境のなか
で、情操を育むための刺激がもっとも必要とされる児童が、息遣いを感じられる生の舞台芸術に接す
ることの出来る機会が失われ続けている。
このような社会状況を鑑みて、
「こどものためのオペラ劇場」事業を新設し、実施することとした。
○外部専門家等の意見
大変好評であった。夏休みにふさわしい時宜を得た好企画。是非継続的に実施してほしい。また、
より広く周知してほしい。こどもたちが大きな声を出して参加したことは、夏休みの忘れられない思
い出であり、思い出の場所になったと思う。この巨大楽劇を構成、演出し、子供向けに短い上演時間
にまとめたシュテークマン、三澤を評価する。新進歌手起用は大賛成。ロボットの起用も子供達の心
をよくつかんでいた。
○アンケート調査
実施方法:会場でアンケート質問用紙を配布し、新国立劇場宛eメールで受け付けた。
回答数49人(回収率1.0%)
96%の観客から概ね満足との回答を得た(47人)
。アンケート上でのこどもの平均年齢は7.8歳であった。
79
【特記事項】
共催:朝日新聞社
後援:渋谷区教育委員会、新宿区教育委員会、世田谷区教育委員会
協力:ヤマハエレクトーンシティ渋谷
連携協力:
(財)2005年日本国際博覧会協会
特別協賛:京王電鉄(株)、トヨタ自動車(株)
協賛:
(株)資生堂、西北出版(株)、東京ガス(株)、日本マクドナルド(株)、明治製菓(株)、
ユニ・チャーム(株)
○劇評・新聞評等
メディアにおいては、企画の意義は高く評価された。盛況であったことや、舞台美術や案内役の森
の小鳥等が子供達を魅了していたことが報道され、好意的に受け入れられた。
【入場者数の達成状況】
実績13,706人/目標10,600人(達成度129.3%)
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
今年度より実施したこどものためのオペラ劇場が作品そのものの評価、協賛企業の協力、関連イベン
トとの相乗効果など多角的な面から成功を収めた。
【見直し又は改善を要する点】
今年度から実施した高校生のためのオペラ鑑賞教室における幕前解説の実施については、その内容を
含めて疑問の声が寄せられたため、改めて検討を行う必要がある。
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2-(2)-⑥
外部団体との連携・協力、地方における上演
○方針(年度計画)
1. 外部団体との連携協力
① 芸術祭主催公演の実施等、外部団体との連携協力による現代舞台芸術の公演を行う。
② 外部団体からの求めに応じ、受託による現代舞台芸術の公演に努める。
2. 地方における上演
バレエ「眠れる森の美女」:長野県民文化会館(長野市)、6月15日∼18日
バレエ「シンデレラ」:福岡シンフォニーホール(福岡市)、11月21日
現代舞踊「Close the door, open your mouth」「花の歴史」:びわ湖ホール(大津市)、5月22日
演劇「こんにちは、母さん」:新潟市民芸術文化会館(新潟市)、4月4日∼6日
びわ湖ホール(大津市)、4月10日∼11日
能登演劇堂(石川県鹿島郡中島町)、4月14日∼16日
演劇「喪服の似合うエレクトラ」:まつもと市民芸術館(松本市)、12月10日∼12日
○実績
1.外部団体との連携等
・平成16年度文化庁芸術祭主催公演
オペラ「エレクトラ」 11月11日∼23日(5回公演) オペラ劇場
バレエ「ライモンダ」 10月15日∼24日(6回公演) オペラ劇場
2.地方における上演
バレエ「眠れる森の美女」:長野県民文化会館(長野市)、6月15日∼18日
バレエ「シンデレラ」:福岡シンフォニーホール(福岡市)、11月21日
現代舞踊「Close the door, open your mouth」「花の歴史」:びわ湖ホール(大津市)、5月22日
現代舞踊「移動の法則」:NTT夢天神ホール(福岡市)
、3月17日∼18日
演劇「こんにちは、母さん」:新潟市民芸術文化会館(新潟市)、4月4日∼6日
びわ湖ホール(大津市)、4月10日∼11日
能登演劇堂(石川県鹿島郡中島町)、4月14日∼16日
演劇「喪服の似合うエレクトラ」:まつもと市民芸術館(松本市)、12月10日∼12日
○自己点検評価
【良かった点・特色ある点】
各地の公共ホールの協力を得て、初めて行われた演劇の全国公演について、主催者や観客から好意的
に迎えられた。
【見直し又は改善を要する点】
今後の課題として、例えば各地で制作上演された作品を新国立劇場で上演する等、全国を視野に入れ
た取り組みの充実を検討する必要がある。また、他の劇場でも新国立劇場制作公演の上演希望があると
考えられることから、全国各地の劇場との情報交換を密にする必要がある。
【15年度評価結果への対応】
「地方公共団体等との連携協力(文部科学省)」という意見については、平成17年度に大阪のオペラ
団体を招聘して公演を実施する。
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