手元が高いトップを作ればその分ゆっくり振れるぞ! 永井延宏トップはコンパクトで低い方がいいと、ずっと私たちは思い込んできた。でも、ここでも発想を逆転させよう。ゆっくりと振るためにはトップを思い切り高く作った方がいいという。さて、その理由は？ 11 '69年生まれ。米国で最先端のティーチングノウハウを学び、現在はゴルフスタジオ・アナライズでレッスンを行っているプロコーチ 12 ここがトップ ! 10 9 12 11 10 9 12時から9時までの切り返しで、ゆっくりの間を作ったら、その後はフィニッシュまで等速のイメージを持つ有村さんのように高いでゆっくりの間を作ろうトップでは、左腕が 12時を指して高い位置に収まっているから、そこから切り返す動きに余裕がある飛ばし屋はみ〜んなトップが高いぞ! 「左手主動でヘッドを体の遠くに大きく真っすぐ上げる意識で高いトップを作っているよ。その方が簡単に飛距離が出るんだ」 ◀バックスイングで手元が 9時まできたら、そこからは手元だけを高く上げていく ALBA TROSS-VIEW トップが高ければ切り返しもゆっくりに速く振りたいならトップは低くてもいい。でもゆっくりした 9 リズムで振る時は、トップは高 9 い方がいいのです。なぜなら切 12 り返しの終了の位置は時計の時。トップで左腕が時の位置 3 を指していれば、手元が時の位置に戻るまでに時間の余裕があります。この間に左足に重心を移し腰を回す、という切り 10 返しの動きをすればいいことになります。でもトップが時く 1 らいの浅い位置にあると、たった時間で切り返しの動きを完了しなくてはなりません。当然、下半身の動きはせわしなくなり、ゆっくりとはほど遠いスイングになってしまいます。トップが高ければ、体の回転にゆとりができ、全体にゆっくりしたリズムで振れるというわけなのです。肩を回すのではなく胸を回す意識で高いトップを作るには、肩を回そうとしないこと。肩に意識を持つと、クラブがインサイドに上がりすぎて、トップでシャフトがクロスしてしまうからです。バックスイングでは左胸を 9 回す意識で上体をネジり、手元そこに右手を添えて、右ワキを締める。それがトップの形だからは手元を高く上げていくよ ALBA TROSS-VIEW 上体を右にネジった体勢で、左手だけでクラブを天に突き上げる ▶肩を深く回そうとすると、インサイドに上がりすぎる。トップでシャフトがクロスし、効率の悪いスイングにが時の位置まで来たら、そこ「ゆっくり大きく振るためには、トップが高い方がタイミングをとりやすいんです。私は小さい頃からず〜っとこのスイングですよ」どのくらいトップを高くしたらいいのか、実際の高さを体感する方法です。左手だけでクラブを持って、上体をネジったまま、天に向かって突き上げてください。そこに右手を添えて、右ワキを締めます。「え？こんなに高いの？」と思われるかもしれませんが、それが理想のトップの高さです。うにするといいでしょう。池田勇太バッバ・ワトソン 033 横峯さくら「（レフティなので）右足カカトが上がるくらい大きく振りかぶると、踏み込む力も使えるので飛距離がグンと伸びます」と永井コーチ左手だけでクラブを天に突き上げる肩を回す意識だと、クラブはインサイドに上がりやすい。左胸を回してテークバックをしよう正しいトップの位置を知ろう 032