エンタープライズIT総合誌月刊ビジネスコミューニケーション(Webサイトへ) 急速な拡大が続く携帯音楽配信サービス米アップルコンピュータが2001年11 から、米国では iPod に対応した自動車月に発売を開始した「iPod」は、携帯音も急増しており、日本のメーカーを含ところで、音楽配信の１曲当りの価楽プレーヤーの世界を大きく変えた。め欧米でiPodの牙城を崩すのは厳しい。格はどうなっているのだろうか。アッ iPod はハードディスクやフラッシュメわが国では、もうひとつ携帯電話にプルのiTMSは米国では、１曲99セントモリを内蔵し、パソコンとの間で高速よる音楽配信が急速に伸びている。の一律価格であるが、レコード業界でな音楽データの転送が可能になってい 2002年12月にauが「着うた」として直は人気アーティストの新曲が古い楽曲る。手持ちのCDなどから音楽を取り込接携帯電話に音楽をダウンロードするなどと同じ 99 セントというのはおかしむことができるが、さらにアップルはサービスを開始し、2004年11月には１いと主張している。わが国では、着う iTMS（iチューンズ・ミュージックスト曲まるごと配信する「着うたフル」をたフルの価格が100円∼300円程度であア）という音楽配信サイトを提供して開始し、au がシェアを伸ばす原動力とり、アップルも妥協して１曲 150 円∼ おり、インターネットを使ってこのサなった。現在、携帯電話機で音楽をダ 200円に落ち着いている。音楽配信はこイトから聴きたい曲をパソコンにダウウンロードできるサイトは 89 もあり、こ数年で急速に立ち上がった市場であンロードし、それを iPod に取り込むこ au を通じてダウンロードされた曲はり、レコード会社、音楽配信会社両業とができるようになっている。iPod の 6000 万曲を超えたと言われている。au 界ともに潜在的不満があり、「適正価格出現によって、ソニーが1979年から累は本年６月にはソニーと連携して連続はどれほどか」については、手探り状計３億５千万台も販売した「ウォーク 30 時間再生が可能な携帯音楽プレーヤ態であると言える。米国でも価格論争マン」の牙城を完全に浸食し、MDプレーに匹敵する携帯電話「ウォークマンが続いており、わが国も米国の動向をーヤーの売上げをも超えつつある。ケータイ」を発売した。注意深く見守っている。出遅れていた国内メーカーも2005年発売を急いでいる。 10月24日からは「番号ポータビリテ米国では、ファイル共有ソフト開発のになって巻き返しの動きを本格化した。ィー」が開始されることもあり、他の携大手グロスターが著作権侵害で音楽・映ソニーはネットワークウォークマンと帯電話会社も音楽配信に力を入れ始め画業界から訴えられていた裁判で和解がして携帯デジタル音楽プレーヤーに参た。ソフトバンクモバイル（旧ボーダフ成立し、グ社はソフトの無料配布を停止入し、松下は記録媒体に着脱式のSDメォン）は８月に、着うたフル機能を装備し、５千万ドルの損害賠償を支払うことモリカードを用いてカードを家や車にした４機種を「ソフトバンクモデル」とで決着した。合法的なネット配信サービ持ち運んで聴くことができるようになして投入した。また、自社携帯にiPod機スが拡大した結果、こうした音楽などのっている。このほか、日本ビクターや能を搭載した機種の販売も始めている。違法流通に歯止めがかかり、ひと頃は大ケンウッドも参入しており、徐々に NTT ドコモは、総合力で勝負すると騒ぎした不正ネット配信問題もようやく iPod包囲網ができつつある。して、音楽配信には力を入れていなか落ち着いてきたと言える。米国では、アップルは携帯音楽プレったが、着うたフルに力を入れ始めた。ーヤー市場の８割近くを握っており、エイベックスなどレコード会社や音楽流であったが、携帯音楽プレーヤーと利用者のほとんどが iPod とセットで使配信会社など６社が NTT ドコモ向けの携帯電話による音楽配信サービスによう音楽配信サービスiTMSを活用してお音楽配信サービスを開始することを発って大きく様相が変わろうとしている。り、こうした機器と配信サービスを同表し、米ナップスターとタワーレコー音楽配信サービスもまだまだ始まった時に提供しているアップルが客の囲いドの合弁会社「ナップスタージャパン」ばかりであり、今後どのように展開し込みに成功している。このような状況の音楽配信に対応した新型携帯電話のていくのか極めて興味深い。ビジネスコミュニケーション 2006 Vol.43 No.10 音楽の聴取はこれまでCDやMDが主 5