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生活習慣病におけるミネラル 栄養と健康食品

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生活習慣病におけるミネラル
栄養と健康食品
大阪大谷大学薬学部
閔 庚善
生活習慣病とミネラル栄養
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
生活習慣病とは?
ミネラルとその役割
ミネラル栄養が関わる生活習慣病
骨粗鬆症と骨代謝
骨粗鬆症の治療薬
骨形成に関与する栄養素
日本人のミネラル食事摂取基準と現状
保健機能食品とは?
骨代謝に関係する栄養機能食品
骨の健康維持に役立つ特定保健用食品
骨に関係するいわゆる健康食品
骨の健康維持のための生活習慣
生活習慣病とは?
「生活習慣病」とは遺伝的な体質に加え、偏った食生活や
食べ過ぎ・飲み過ぎ、喫煙,睡眠不足や不規則な生活リズ
ム、過剰なストレス、運動や休養の不足などの好ましくな
い生活習慣を長年続けることによって発症する病気の総
称。
「成人病」=加齢だけが原因?→「生活習慣病」に変更
糖尿病、高血圧、高脂血症:3大生活習慣病
沈黙の病気:自覚症状がないまま、病状が進行。
生活習慣の改善が病気の予防や進行の遅延に有効。
ミネラルとは?
ミネラル(無機質)とは、タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン
とともに5大栄養素の一つで、水素、炭素、窒素、酸素を除く、生体
内で様々な生理作用を行う元素の総称。
多量元素:必須元素のうちからだに3 4%存在しているもの。
微量元素:残り0.02%で鉄より存在が少ないもの。
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ミネラルの役割
1. 生体組織の構成成分としての働き
骨や歯、有機化合物など(Ca,
Mg,
P,
Feなど)
2. 体液の恒常性の維持
pHや浸透圧の調整など(Na,
K,
Mg,
P,
Clなど)
3. 酵素の補助因子
代謝調整など(Mn,
Cu,
Mg,
Zn,
Co,
Iなど)
4. 神経、筋肉、心臓の興奮性の調節
(Ca,
Cl,
Na,
Kなど)
5. 生理活性物質の構成成分
(Zn,
Cu,
Co,
I,
など)
等の働きと関連があります。
ミネラル栄養が関わる生活習慣病
骨粗鬆症とカルシウム
寝たきりの原因
第1位 脳卒中
第2位 老衰
第3位 骨粗鬆症による骨折
QOLの低下
骨粗鬆症の患者数は現在1000万人と推計
女性は65歳を過ぎると約半数
男性は75歳を過ぎると約20%
骨の代謝
骨のリモデリング(骨の再構築)
骨吸収:古くなった骨を溶かす。(破骨細胞)
骨形成:骨が細胞によって溶かされた部分に新
しく骨を作って、修復する。(骨芽細胞)
更年期、高齢期では、
骨吸収>骨形成
骨粗鬆症の発症
日本イーライリリー株式会社ホームページより
年齢と骨量変化
日本医師会ホームページ(http://www.med.or.jp)より
骨粗鬆症の分類

原発性骨粗鬆症
閉経期骨粗鬆症:女性ホルモン分泌低下
90%
老人性骨粗鬆症:加齢
若年性骨粗鬆症:妊娠や原因不明

続発性骨粗鬆症
(他の疾患が原因で発病するもの)
骨代謝に関与する因子
遺伝的な素因
 ホルモン:副甲状腺ホルモン、カ
ルシトニン、女性ホルモンなど
 栄養:ミネラル、ビタミン
 運動

骨代謝に関わるホルモン
食品
活性型ビタミンD
血液:一定
Ca
Ca
高カルシウム血症によって促進
骨形成
骨
Ca
腸管
Ca
骨吸収
血中カルシウムが減少した場合に
活性型ビタミンD、PTHによって促進
カルシトニン
エストロゲン
によって抑制
骨形成に関与する栄養素
骨の構成成分
骨基質タンパク質(コラーゲンなど)
ミネラル(カルシウム、リン、マグネシウム)
カルシウム、リン、マグネシウム(骨形成に必要)
ビタミンD(骨形成のためのカルシウム吸収を促進)
ビタミンC(コラーゲン(骨基質)の合成に必要)
ビタミンK(オステオカルシン(骨基質)の合成に必要)
骨粗鬆症の治療薬

骨形成、骨代謝促進
1. カルシウム剤
2. 活性型ビタミンD3製剤(カルシトリオールなど)
3. ビタミンK製剤(メナテトレノンなど)

骨吸収抑制薬
1. エストロゲン(エストロン硫酸塩など)
2. 選択的エストロゲン受容体作動薬(ラロキシフェンなど)
3. カルシトニン
4. イプリフラボン:破骨細胞活性抑制とカルシトニン分泌促進
5. ビスホスホネート(エチドロン酸など):破骨細胞活性抑制
カルシウム摂取量と不足量
(平成15年国民・栄養調査結果より)
カルシウム摂取量における補助食品
などの寄与(平成15年国民・栄養調査結果より)
907
518
97.1%
2.9%
ビタミンC摂取量における補助食品
などの寄与(平成15年国民・栄養調査結果より)
694
105
95.9%
4.1%
いわゆる健康食品も、保健機能食品も
食品
保険機能食品
医薬品
栄養機能食品 特定保健用食品
食品
いわゆる
健康食品
いわゆる健康食品
いわゆる「健康食品」
例えば、「健康食品」「健康補助食品」「栄養補助食品」「栄養強
化食品」「栄養調整食品」「健康飲料」「サプリメント」といっ
た、様々な名前がついた食品は、国が制度化しているものではな
く、表示の許可、認証、届出といった規制はない。ただし、誇大
広告や医薬品のように疾病の予防や治療に関わる表示は禁止。
このマークは(財)日本健康・栄養食品協会が認めている
食品。これらの食品は品質や製品の規格を保証しているものであ
り、効果を保証しているものではない。
栄養機能食品とは何?
身体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な成分を補
給・補完する食品
規格基準型(厚生労働省への届出や審査不要)
表示内容:栄養成分含有、栄養成分機能、注意喚起
ビタミン12種類(A,
B1,
B2,
B6,
B12,
C,
E,
D,
ナイアシ
ン,ビオチン,パントテン酸, 葉酸)
ミネラル5種類(カルシウム,マグネシウム,鉄,銅,亜鉛)
下限値と上限値が設定されている。
表示例:栄養機能食品(カルシウム)
骨代謝に関係する栄養機能食品
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特定保健用食品とは?
食品の機能
1次機能:栄養
2次機能:感覚
3次機能:体調調節
食生活において特定の保健の目的で摂取するものに対し、その摂
取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品。
個別許可型、規格基準型:厚生労働省の審査が必要。
表示内容:栄養成分含有、保健用途(栄養成分機能)(疾病リスク
低減)、注意喚起
骨の健康維持に役立つ特定保健用食品
ーミネラルの吸収を助ける食品ー
1.CCP(カゼインホスホペプチド)
牛乳に含まれるカルシウムの吸収がカルシウム単独よりはるかに良
いことから発見されたカゼインの部分消化蛋白。
吸収の際にカルシウムの可溶化を促進する。
2.CCM(クエン酸リンゴ酸カルシウム)
クエン酸とリンゴ酸によってカルシウムが可溶化されて吸収がよく
なる。
3.ポリグルタミン酸
納豆のネバネバ成分で、ポリグルタミン酸の分子内に多くのカルボ
キシル基が存在し、カルシウムが可溶化され,吸収を促進する。
4.フラクトオリゴ糖
ビフィズス菌を増やして大腸内で短鎖脂肪酸を産生し、酸性に保つ
ことにより、カルシウムやマグネシウムの吸収を促進する。
骨の健康維持に役立つ特定保健用食品
ー骨形成を促進する食品ー
1.ビタミンK2(メナキノン−7)
納豆菌(Bacillus
subtilisOUV23481株)の働きによ
り、ビタミンK2を豊富に含み、カルシウムが骨になる
のを助ける骨タンパク質(オステオカルシン)の働き
を高める。
2.乳塩基性タンパク質(MBP:ミルクベーシックプロ
テイン)
乳清中の塩基性タンパク質の混合物で、骨形成を促進す
るとともに、骨吸収を抑える働きがある。
骨の健康維持に役立つ特定保健用食品
ー骨吸収を抑制する食品ー
大豆イソフラボン
主に大豆の胚芽に多く含まれるフラボノイドの一種。
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大豆イソフラボンは、植物エストロゲンのひとつといわれ、
その化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)に似ているた
め、エストロゲン受容体に結合することから、促進的あるい
は競合的に種々の生体作用を発揮するとされている。
食品に含まれる大豆イソフラボン含量
ー厚生科学研究(生活安全総合研究事業)食品中の植物エストロゲンに関す
る調査研究(1998)よりー
(大豆イソフラボンアグリコンとしてmg/100g)
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日本人における食品からの大豆イソフ
ラボンの安全な摂取量とは?

平均的な日本人(15歳以上)の大豆イソフラボン摂取
量:18
mg
/日(大豆イソフラボンアグリコン換算値)
平成14年国民栄養調査より

大豆イソフラボンアグリコンの一日摂取目安量の上限値:
70 75
mg/日(この量を毎日欠かさず長期間摂取する場合の平均値と
して;食品安全委員会による答申)

特定保健用食品としての大豆イソフラボンの安全な上乗せ
摂取量の上限値:
30
mg/日(アグリコンとして)
骨粗鬆症の治療薬と健康食品との
相互作用

活性型ビタミンD、ビタミンK、イプリフラボ
ンおよびカルシトニン製剤とカルシウム、
CCP、CCM、ポリグルタミン酸、MBPを含む
健康食品:高カルシウム血症に注意

ビスホスホネート製剤とカルシウム、マグネシ
ウム,鉄を含む健康食品:錯体形成により、消
化管吸収阻害

エストロゲンと大豆イソフラボン:エストロゲ
ン様作用があるので、健康食品の摂取を控える
年齢別の骨粗鬆症予防のための
生活習慣の修正
金沢医科大学高齢医学 森本茂人「骨粗鬆症と保健機能食品」より
成長期・成人期
1)カルシウム摂取(900から600mg/日以上)
2)運動習慣
3)無理なダイエットの禁止

妊娠・授乳期:カルシウム摂取(1100から900mg/日以上)

壮年期
1)カルシウム摂取(600mg/日以上)
2)運動習慣

閉経後約10 15年間
1)カルシウム摂取(800mg/日以上)
2)運動習慣

高齢期(70歳以上)
1)カルシウム摂取(800mg/日以上)
2)運動習慣
3)転倒予防

健康食品に関する情報
独立行政法人 国立健康栄養研究所ホームページ
「健康食品」の安全性・有効性情報
http://www.nih.go.jp/eiken/

東京都福祉保険局ホームページ
「健康食品ナビ」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/
anzen/supply/

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