友好都市提携 10 周年記念誌

友好都市提携 10 周年記念誌
The 10th Anniversary commemoration of
mutual friendship between
Campaspe and Shiroi
1998 - 2008
目 次
1
はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〇 白井市長
中村 敎彰
〇 キャンパスピ市長
ジョン・エルボロー
1
2
キャンパスピ市について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
3
友好都市提携実現まで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
4
友好都市提携調印式・記念式典・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
5
スポーツをとおしての交流 テニス交流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
6
イベントへの派遣
白井太鼓倶楽部シドニーオリンピック聖火リレーイベントへ参加・・・・・・・
16
7
友好都市提携 10 周年記念ふるさと祭りへ参加・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
8
友好都市交流の記録
18
9
歴代キャンパスピ市長へのアンケート
キャンパスピから白井へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
∼10 周年所感と白井の思い出など∼・・・・
26
10 祝辞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
〇 白井国際交流協会会長 橋本 家利
〇 キャンパスピ国際交流協会初代会長 ブライアン・キング
◎
白井ガーデン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
31
11 10 周年に寄せて キャンパスピ市民から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
32
12 市民オーストラリア交流の記録
37
白井からキャンパスピへ ・・・・・・・・・・・・・
小中学生の絵画交流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
43
13 10 周年に寄せて 白井市民から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
44
◎
53
◎
ちびっ子お絵かき教室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
資料(友好都市交流参加人数一覧)
はじめに
白井市長 中村
敎彰
友好都市締結10周年記念誌の発行に当たり、ごあいさつを申し上げます。
遠く海を隔ててキャンパスピ市と本市が、相互の友好と協力を願うこと
を宣言し、友好都市の契りを結んでから、はや満10年を迎えることとな
りました。
キャンパスピ市と本市とは、1992年から毎年約20名からなる中学生の青少年国際交流を実施
し、これを縁として両市間の交流が始まり、1998年2月に、キャンパスピ市庁舎において、友好
都市協定書の調印を行いました。
以来今日まで、1300名に及ぶ青少年国際交流派遣・受入れ事業や395名に及ぶ両市民の相互
訪問、また、白井ふるさとまつりをはじめ、多種多彩な文化交流事業を通じて親交を深め、国際親善
を図ってまいりました。
この10年の長きに渡る友好都市の歴史は、私たちにとってかけがえのない財産となって、我々の
心の中に深く刻まれ、後世に引き継がれていくことを思うと感慨深いものがございます。
このように、両市の友好関係が着実に実を結んでまいりましたのも、ひとえに両市の国際交流協会
の皆様をはじめ、たくさんの関係者の皆様のひとかたならぬ熱意とご尽力のたまものであり、あらた
めて、心から深く敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
国際化が叫ばれるようになって久しい昨今、国際交流を通じて異なる生活習慣や文化を理解してい
く中で、平和を愛する気持ちが国境や世代を超えて、少しでも広がっていくことを切望するものでご
ざいます。
この友好都市締結10周年を契機として、両市の発展と繁栄、より一層、友好関係が深まっていく
ことを念願してやみません。
終わりに臨み、この友好都市の締結が、両市のため、また日豪両国の永遠の友情と平和に貢献する
ことを祈念いたしまして、あいさつとします。
1
はじめに
Mayor of Campaspe Shire Cr. John Elborough
キャンパスピ市長 ジョン・エルボロー議員
10 周年を迎え、白井市民の皆様、そして職員の皆様と一緒にお祝い
できることを嬉しく思います。
国際交流は異文化を経験する機会をもたらしてくれます。当市から
白井を訪問した方達は、白井での様々な体験を楽しみ、生涯の友情を
築き上げることができました。白井からキャンパスピへいらっしゃった方々も訪問を楽しまれ、一生
の思い出を作られたことと信じております。
青少年交流、又、市民交流は人々が異文化を認識し、お互いから学び合い、それぞれの国を知るこ
とにより、深い相互理解を深めます。私もキャンパスピ市を訪れた多くの方たちとの出会いを楽しみ、
共に様々な活動をしました。
個人的に今までに最も印象に残っていることは、中村市長並びに市職員と共に仕事をすることがで
きたことです。国際交流協会の栗谷川代表の友好都市交流に対するご尽力にも感謝申し上げます。白
井を訪問するたびに楽しい経験ができました。特にふるさと祭りと各施設について、また市が提供し
ているサービスについて大変興味を持ちました。
当市はこれからも白井市からの訪問者を歓迎し、ほんの一部分ですが、オーストラリアについて紹
介する機会を得られることを楽しみにしております。
この 10 年間の、友好都市交流事業関係者の皆様のご尽力に感謝し、一緒にお祝いをしたいと思い
ます。
2
キャンパスピ市について
キャンパスピ市の位置
キャンパスピ市は英語で Campaspe Shire(キャンパスピ・シャイヤー)と呼ばれています。ビクト
リア州の自治体は都市部では City(シティー)と、農村部では Shire(シャイヤー)と呼ばれています。
Campaspe Shire を日本語ではキャンパスピ市としています。
キャンパスピは、ビクトリア州とニューサウスウェールズ州の境界に隣接し、キャンパスピ市の中心で
あるエチューカはメルボルンから北西へ約204km の所に位置しています。
ビクトリア州の主要な都市であるベンディゴやシェパートンにも近く、当市のビジネスや産業は、
これらの市場との強いつながりを持っています。
3
キャンパスピ市について
1995 年に 4 月にクライブ・アトキンソン
氏によりデザインされました。キャンパスピ
川とゴールバーン川がマレー川に注いでい
る様子を抽象的に表現したものです。
斜めに直線を入れることにより、キャンパ
スピ市全土に張り巡らされている灌漑とし
ての運河や入江をイメージしています。
市シンボルマーク
1
メルボルンからの距離
2
面積
3
4
人口
主な産業
5
業種別雇用
5
出先機関所在地
6
観光名所
7
その他
北西204km
(メルボルン市内から車で2時間)(白井 東京から 30 km)
4,500k ㎡
(千葉県 5,155.9 k ㎡ 白井市 35.41 k ㎡)
36,363人(白井市 59,316人 H20.8 月末現在)
酪農業、食品加工、穀作、トマト、羊/羊毛、水産養殖、草花栽培
野菜、フィードロット(肥育場)
、ブドウ栽培、肉牛、米
農業・林業・漁業 20.3%、製造業 15.8%、建設 5.6%
小売・卸業 18.4%、運搬・倉庫 3.5%、ホテル・カフェ・レスト
ラン 4.9%、教育 6.1%、文化・レクレーションサービス 1.3%
金融・保険・財産・ビジネスサービス 6.6%、健康・コミュニティ
ーサービス 9.6%、行政・防衛 1.8%、その他 3.7%
エチューカ、カヤブラム、ロチェスター、ラシュワース、トンガラ
エチューカ港、カヤブラム動物公園、ゴールデン・カウ酪農教育セン
ター、バラクラバ鉱山、トランバリーダム他
白井市と友好都市提携 (平成10年2月13日)
ホームページ:campaspe.vic.gov.au
キャンパスピ市役所門
チューカにある歴史的な建物
キャンパスピ市役所
4
キャンパスピ市にある町の紹介
キャンパスピ市はビクトリア州の地方自治体再編成により、1994 年 11 月に新たに形成された革
新的な市です。当市は、エチューカ、カヤブラム、ロチェスター、トンガラ、ラシュワースなどの町か
ら構成されています。
● エチューカ(人口:10,717 人)
エチューカはキャンパスピ市の中心の町です。
エチューカの発展は当初からマレー川水系と密接に関わってきました。
エチューカとは「水が出会うところ」という意味のアボリジニ語で、ゴールバーン川、キャンパス
ピ川、マレー川の 3 本の川がこの町の近くで合流しています。
エチューカは、マレー川で渡船を運行していたヘンリー・ホップウッド氏により 1853 年に創設さ
れました。その後、1864 年までには、オーストラリア最大の内陸港に発展しました。川船による貿
易は 1910 年まで国の重要な役割を果たしてきました。それは、オーストラリア内陸部への人口の定
着と国の産業や羊毛の輸出に多大な貢献をもたらしたからです。
エチューカでは、農業や園芸を含む多様な生産活動が営まれていますが、それに加え、現在は豊か
な歴史を活かして、観光産業が大きく発展しているところです。
● カヤブラム(人口:5,774 人)
エチューカからわずか 25 分のカヤブラムは。友愛精神、買物、食事、ピクニック・スポットなど「フ
ァミリータウン」として知られています。
この町にあるカヤブラム校と白井の中学校は平成 4 年から交流を実施しており、この青少年交流が
きっかけとなり友好都市提携が実現しました。
世界的に有名なファウナパーク(動物公園)は、55ヘクタールの草原と湿地帯で、そこには 500
種類のオーストラリア原産の動物、鳥類、爬虫類が棲息し、入園者は間近に野生動物の生活に触れる
ことができます。
また、エディスパークにはユーカリが高くそびえ、ヨーロッパ風の美しい伝統的なコッテージや壮
大な記念庭園があります。
カヤブラムはスポーツの町でもあり、2つのゴルフコース他、オリンピックサイズのプール、フッ
トボール場、クリケット場、新しい多目的スポーツスタジアム等があります。
● ロチェスター(人口:2,624 人)
キャンパスピ川沿いにある町で、農業、田園、灌漑地区として重要です。
主な産業は、酪農、羊、家畜、穀物、野菜生産などの農業です。
5
キャンパスピ市について
●トンガラ(人口:1,174 人)
エチューカとカヤブラムの間に位置します。
トンガラは灌漑が発達していて、酪農、肉牛、トマト生産が中心です、乳製品を製造している「ネ
スレ社」があります。
●ラシュワース(人口:1,001 人)
金鉱とアイロンバーク(ユーカリの一種)で知られる町です。その街並みが世界ナショナルトラス
トで遺産として登録されています。
● スタンホープ
(人口:514 人)
農業中心の小規模な町です。住民のほとんどは、食品加工業か、酪農業を中心とした農業に従事し
ています。スタンホープには、乳製品製造のボンラックフーズ社があり、ミルク、粉乳、チーズ製造
を行っています。
● ロッキングトン(人口:400 人)
エチューカから南西へ車で 25 分の所にある住民の絆の強い、小規模な町です。町には、パブが一
軒、教会が3つ、小学校が 1 校、小規模なショッピング、ビジネス地区があります
●
ガンバウワー(人口:283 人)
ガンバウワーは、キャンパスピ市の北西部に位置し、オーストラリアで一番大きな内陸の島への入
口として知られています。自然に恵まれ、絶好の釣り場もあります。
●
コルビナビン(人口:120 人)
コルビナビンは、赤土と黒土が出会う所という意味です。エチューカから約 60km 離れています。
小麦、大麦、オーツ、カノーラやトマトの生産地として知られています。最近は、国内外のワイン製
造者やワイン用ぶどう生産者から興味を注がれています。
●
コロップ (人口:33 人)
コルナビン山脈の東の谷に位置し、数多くのワイナリーがあります。クーパー湖とグリーンズ
湖があり、ウォータースポーツが盛んな場所です。
●
トゥーリーン(人口:33 人<推定>)
キャンパスピの南部に位置して、エチューカから60km 離れています。近年は、ワイン用ぶどう生
産者に人気が出てきています。町の中心街に比較的近くまでブドウ畑が広がってきています。
6
キャンパスピ市の5つの区(Ward)と主な町の位置
●
●
●
●
●
●
●
●
コロップ
●
●
●
7
キャンパスピ市について
キャンパスピが目指すもの
キャンパスピ市の目標は、地域の特質を活かして、住民や企業にとっての生活の質を高めていくことにありま
す。
市は、ちょうどキャンパスピ市計画の第一次見直しを完了したところです。適切な区画整理、農業、環境、観
光、歴史遺産、都市開発それぞれの目標や政策のバランスを維持しつつ、持続性のあるコミュニティーのビジョ
ンを遂行することを市の目標として位置付けています。
キャンパスピ市は、様々な施設を提供するとともに、道路からごみ処理、建築物、保健衛生調査、地域サービ
ス、動物管理、母子保健サービスまでを提供しています。
また、観光や経済振興にも力を注いでいます。歴史的なエチューカ港、トロンガにあるゴールデンカウ酪農教
育センター、エチューカやロチェスターのキャラバンパーク、カヤブラムにある世界的に知られた動物公園を観
光の目玉として力を入れています。
エチューカ駅
保育園の子ども達
エチューカ病院
エチューカ図書館
8
快適で豊かな生活
キャンパスピ市は、レクレーション、文化、コミュニティー、娯楽など幅広く施設を提供しており、それらは、
職場や家庭に近い便利な場所にあります。
充実した生活や豊かな経済力は、家庭と仕事の双方にとって最も素晴らしい環境を提供しています。通勤時間が
短いとこ、交通渋滞のないこと、ゆったりとした生活は、この地方が他に誇れる文化の一つです。
温暖で快適なビクトリア州の気候は、自他共に認めるところで、晴れの日がクイーンズランド州のゴールドコー
ストよりも多いことも自慢の一つです。
キャンパスピ市にはハイレベルの近代スポーツ施設があります。当市では当初から、地域に共同施設に力を入れ
ており、エチューカには50メートル温水プールのある水上スポーツセンターや室内バスケットボールスタジアム
があり、そしてカヤブラムには多目的スポーツスタジアム等があります。
主要産業
キャンパスピ市は、オーストラリアの中でも最も生産力があり、発展した農業地域の一つです。当市は、ミルク、
トマト、ほし草、フルーツ、食肉及び羊毛用の羊など幅広い生産をしています。
当市における農業生産高は、1993 年∼1994 年の間、2 億 7,000 万ドルを超え、これは、州全生産高の 4.9%
にあたります。
最も主要な産物であるミルクの生産高は、1 億 5,500 万ドルで、当市の全農業生産高の 58%を締めており、
これは就全体の 11%にあたります。
ロチェスターのマレー・ゴールバーン社
(乳製品製造 白井のふるさと祭りにチーズ提供)
カヤブラムの酪農
9
キャンパスピ市について
教育について
キャンパスピ市は、プレスクール(幼稚園)が 13 校、小学校が 22 校、セカンダリーカレッジ(中高一環教育)
が 7 校あります。
セカンダリーカレッジ 7 校の内の 1 校(カヤブラム・セカンダリー・カレッジ)の生徒と白井市の中学生は、
平成 4 年から交流を始め、毎年相互訪問を重ねています。
また、エチューカに TAFE ベンディゴ専門学校、カヤブラムに TAFE ゴールバーンバレー専門学校があり、
ベンディゴ・ラ・トローブ大学には、理工学部、ビジネス、芸術、教育、保健の 5 学部があります。
また、保育園が、3 園あり一時保育や短時間保育も行っています。
エチューカ小学校
セント・ジョゼフ校(中高一貫教育)
イベント
当市の暦には、楽しみに満ちた祭りや催し物がたくさんあります、これらは、この都市に毎年、何千人もの観光客
を引き寄せています。
毎年2月の第 2 週には、有名なサザン 80 キロ水上スキーレースがマレー川で開催され、アメリカ合衆国、ニュー
ジーランド、英国などから 400 人の参加があります。3 日間の開催中に約 10 万人がキャンパスピを訪れます。
また、毎年 2 月の第 3 週に開催されるリバーボート・ジャズ・フード・ワイン・フェスティバルでは、ジャズを
聞きながら、様々なレストランが提供する美味しい料理を味わうことができます。また、当日は地域の文化や産物や
歴史遺産も紹介されます。
サザン 80 キロ水上
スキーレース
リバーボート・ジャズ・フード・ワイン・フェスティバル
10
レジャー
キャンパスピ市は、アウトドアスポーツとレクレーションなどのライフスタイルがあることで有名です。広大な
自然や水系に恵まれているので山歩き、釣りに最適な場所が多くあります。
マレー川クルーズで活躍する外輪船ペベンシー号
どこでも気軽にできるピクニック。
芸術と文化
芸術家たちは、一世紀以上に渡り、当市の川や湖、森林の美しさに刺激を受けてきました。今日、市で
は活気に満ちた多くの芸術家がいることを誇りにしています。
酪農場
マレー川
11
友好都市提携実現まで
白井国際交流協会 代表
栗谷川一郎
カヤブラム校生徒に竹とんぼについて説明
時
期
平成初期
内
容
平成初期は各地で姉妹・友好都市締結や地域国際交流協会設立の慌しい波の
中にあり、白井町も自治省(当時)等からの奨励もありこれらに取り組むこと
となった。
平成 6 年 9 月 27 日
友好都市提携準備委員会が発足した。メンバーは町会議員(1 名)
、助役、
教育長、各種団体の代表合計 10 名が委嘱された。委員長に白井町区長会長、
副委員長に白井国際交流協会会長を選出した。
検討事項:千葉県内の各市町に既存する姉妹都市・友好都市(23市、39
都市)の提携状況を参考に、北米、オーストラリア、ニュージランド、英国な
どの英語国はもちろんのこと世界中の国を対象に3年余りにわたり12回の
会議で検討を重ねた。
その結果、既に町内には中学生による青少年交流が行われていたオーストラ
リア国ビクトリア州カヤブラム町及び同州ブリンバンク市に絞られた。いずれ
も行政の統廃合の最中で市の骨格見えず、また、首長の空席等が続き、進
展がなかった。しかし、ブリンバンク市は助役はじめ幹部が積極的であったが、
合併問題が長期化し、甲乙つけがたかった。
平成 9 年 7 月 13 日−
20 日
先に統合したキャンパスピ市(カヤブラム町を含む6町が合併、人口3万5
千人、メルボルンの北200キロメートル)から代表団(グレグ・トール議員、
マレー・マクドナルド議員、バリー・ワード首席行政官、ブライアン・キング
カヤブラム校校長)が来白し、視察及び意見交換が行われた。
平 成 9 年 9 月 21 − これを受けて吉田企画課長、斉藤課員がキャンパスピ市を訪問し、現地視察と
27 日
意見交換を行った。
意見はほぼ一致し、キャンパスピ市が最終候補となった。その後電話や FAX
により詳細にわたる事務処理が頻繁に行われ、平成 9 年 10 月に決定の運び
となった。
12
平成10年2月13日 友好都市提携の調印式はキャンパスピ市庁舎で行われた。参列者はキャンパス
ピ市側がメリー・ボーマン市長、議員6名、モーガン・ビクトリア州議会議員、
樋口駐メルボルン領事ほかであった。白井側は中村町長、風間議長、議員6名
の他事務局など計11名が参列した。バリー・ワード首席行政官の司会と山口
睦子さんの通訳で盛大な式典及び祝賀パーテイが行われ、友好都市の締結とな
った。
平成10年2月24日 友好都市提携の調印が無事終了したとの報告を受けた準備委員会は、その任務
を終え解散した。
平成10年6月1日
キャンパスピ市での調印を受け、白井においても友好都市披露の記念式典を挙
行する準備のために、国際交流推進懇談会が発足した。委員には議員(1 名)
、
総務課長、教育次長、校長会会長及び各種団体の代表並びに公募(2 名)など
14名が委嘱され、検討が行われた。
平成10年10月24 白井文化会館大ホールで第1部記念式典と第2部アトラクションが盛大に開
日
催された。式典にはキャンパスピ市からグレグ・トール市長はじめノエル議員、
キャシー議員、4 名の市幹部など計 17 名が、白井から中村市長、宮崎助役、
伊藤収入役、山本教育長、武本企画課長他が参列した。白井町は国際化へ向け
てさらに強力に踏み出すこととなった。
【後記】
私は当初からこれら全てに関与できて幸せだった。特にオーストラリアでの友好都市
提携の調印式(平成 10.2.13)、白井での披露記念式典(同年 10.24)、そして第 1 回白井市
民訪豪交流ツアー(平成 8.10、カヤブラムでのホームステイとブリンバンク市でのホームビジ
ット)に参加でき、その後も更にキャンパスピ市を 3 回訪問し、多数の友人との忘れがたい良
い思い出ができた。
13
友好都市提携調印式・記念式典
キャンパスピでの調印式
②
①
③
②
④
④
③
白井市での友好都市提携記念式典
④
⑥
⑤
⑦
②
①
②
④
⑤
⑥
⑦
平成10 年(1998)2 月 13 日 キャンパスピ市役所議場で開催された友好都市提携調印式
提携書に署名をするボーマン市長と中村市長 ③ あいさつをする駐メルボルン樋口領事
調印を終えて
平成 10 年(1998 年)10 月 白井市文化会館大ホールで開催された友好都市提携記念式典
提携記念式典 和太鼓を演奏する白井太鼓倶楽部
提携記念式典 オーストラリアの楽器ディジュリドゥーの演奏
14
スポーツをとおしての交流
テニス交流
白井からキャンパスピへ
1998 年(平成 10 年)3 月
友好都市提携の翌月、平成10 年 3 月 14 日にテニス連盟の清水会長(当時)を始め、
白井のテニスを愛好する有志 20 名がキャンパスピ市にあるエチューカ・ローンテニ
スクラブとテニス交流を実施しました。
キャンパスピ市関係者やテニスクラブ会員に大歓迎を受けました。
試合は、天然芝の 17 面のコートで行われ、小差でしたがエチューカ・ローンテニ
スクラブに軍配があがりました。
試合後、テニスクラブハウスの前などに桜の木の記念植樹をしました。
テニスをとおして両市の市民が友好を深まりました。
15
イベントへの派遣
白井からキャンパスピへ
白井太鼓倶楽部シドニーオリンピック聖火リレーイベントへ参加
2000 年(平成 12 年)7 月
①
②
①
③
②
2000 年のシドニーオリンピック開催に際
し、友好都市では、平成 12 年 7 月に聖火リレ
ーイベントが実施されることになりました。
イベント開催にあたり、友好都市から白井太
鼓倶楽部を派遣してほしいという依頼があ
り、太鼓倶楽部メンバー7 人を派遣しました。
友好都市では、カヤブラムのフットボール
場に設置された大きなステージの周りに集ま
った何千人もの人の前で力いっぱい和太鼓を
演奏しました。アボリジニの人たちとの共演
もあり、テレビで大々的に取り上げられまし
た。
その他にも、ラシュワースのメインストリ
ート、エチューカのセント・ジョゼフ校、市役
所でも演奏して大好評でした。
① 2000 年(平成 12 年)7 月 ラシュワースのメインストリートに設置されたステージ
② カヤブラムのフットボールスタジアムでアボリジニの親子と
③ カヤブラムのフットボールスタジアムのステージでの演奏
16
キャンパスピから白井へ
友好都市提携 10 周年記念事業
ふるさと祭りへ参加
メインステージでパフォーマンス
2008 年(平成 20 年)10 月
2008 年(平成 20 年)10 月 25 日、26 日に友好
都市提携 10 周年を記念してふるさと祭りが開
催されました。記念のメインステージでは、友
好都市代表団によるキャンパスピ市の紹介や、
オーストラリアやキャンパスピについてのク
①
イズが出され、正解者にはオーストラリアから
持参したカンガルーバッジやコアラのぬいぐ
るみなどの賞品が配られました。最後は、白井
国際交流協会のメンバーと一緒にオーストラ
リアの歌「ウォルシング・マチルダ」を元気に
歌いました。
①
②
③
②
④
①
⑤
④
①
②
③
④
⑤
写真を使ってキャンパスピを紹介
オーストラリアの歌を披露
クイズの正解者にオーストラリアからの
記念品を配布
キャンパスピのチーズを紹介
両市長あいさつ後の固い握手
17
友好都市交流の記録
キャンパスピから白井へ
1998 年(平成 10 年)
①
②
③
①
南山保育園訪問
②
房総のむらで昔の商人を体験
③ 房総のむらで甲冑を試着
18
キャンパスピから白井へ
2002 年(平成 14 年)
②
①
④
③
⑤
⑥
⑤
⑦
①
19
②
③
⑤
⑥
⑦
オーストラリア交流ツアーに参加したことがある
黒岩さんと代表団のクロフォードさんが、保健福祉
センターでの出会い 同い歳であるということ、又,
お二人とも戦争経験者ということで意気投合
皇居二重橋前での集合写真
郷土資料館見学 ④ 日本舞踊鑑賞
歓迎会でギターを演奏してくださった代表団
プラネタリウム見学
ふるさと祭りでオーストラリアのチーズを試食
友好都市交流の記録
キャンパスピから白井へ
2003 年(平成 15 年)
②
①
③
④
⑥
⑤
①
②
③
④
⑤
⑥
皇居の説明をする栗谷川国際交流員
浅草寺の塔の前
成田山 新勝寺で手を清めるマクドナルド市長とハーベーCEO
ふるさと祭りで焼き鳥の作り方を観察しながら交流を深めました。
郷土資料館見学
ふるさと祭りで小さいお子さんと交流を深めるハーベーCEO
20
キャンパスピから白井へ
2004 年(平成 16 年)
①
②
④
③
⑥
⑤
① 2004 年 9 月 エチューカの 3 校と白井高校国際交流
② ふるさと祭りではクイズを出題して正解者には賞品を授
与
③ ふるさと祭りのステージでオーストラリアの歌とダンス
を紹介
④ ふるさと祭りオープニング
⑤ 歓迎会でオーストラリア流の応援の仕方を教えてくれま
した”Aussie Aussie Aussie Oi Oi Oi”
⑥ ふるさと祭りで餅つきも体験
21
友好都市交流の記録
キャンパスピから白井へ
2005 年(平成 17 年)
①
②
④
③
①
皇居二重橋で記念撮影
② 白井梨ブランデー工場見学
③ ふるさと祭りでキャンパスピのワインとチーズを紹介
④ 延命寺見学
22
キャンパスピから白井へ
2006 年(平成 18 年)
①
②
③
④
②
⑤
① 延命寺で鐘つきも体験
②③ 日本医科大学のドクターヘリを見学
④ ふるさと祭りが終了して協力者全員で記念撮影
⑤ 成田の参道を見学
23
友好都市交流の記録
キャンパスピから白井へ
2007 年(平成 19 年)
①
②
③
④
⑤
① 競馬学校見学
24
②
③
ふるさと祭りで茶道を体験
④
白井梨ブランデー会社見学
⑤
帰国あいさつの会
キャンパスピから白井へ
2008 年(平成 20 年)
②
①
③
④
⑤
①
②
③
④
⑤
⑥
⑥
来市あいさつの会で
なし坊を囲んで
餅つきにチャレンジ
延命寺訪問
来市あいさつの会で日本語による自己紹介
野点でお世話になりました茶道の先生とエルボロー市長
25
10 周年に寄せて
歴代キャンパスピ市長へのアンケート
● 歴代キャンパスピ市長から
∼10周年所感と白井の思い出など∼
1.友好都市交流10周年を迎えての感想
3.白井市で印象に残ったこと
2. 白井市で一番好きな場所
4. 交流について思うこと。あるいはキャンパスピ自慢
5. 白井市民へ伝えたいこと
メアリー・ボーマン (市長 1997 年∼1998 年)
グレッグ・トール議員
(市長 1998 年から 1999 年)
1.都市交流10周年を迎えての感想
1.友好都市交流10周年を迎えての感想
白井からキャンパスピ市へ訪問は、相互理解と友好関係をも
たらしました。担当者・通訳はパワーと知識の偉大なる塔のよう
な役目を果たしてくれました。青少年交流が基礎となり、友好都
市提携が実現しました。
この友好関係が永遠に続くことを希望します。
2.白井市で一番好きな場所?
図書館とプラネタリウム。幅広い年齢層が集う場所でありなが
ら静寂な雰囲気。
友好的な人たちと出会い、一緒に楽しく過ごしまし
た。最高の歓迎と美味しい食べ物。中村市長や議員の
皆さんが大変良くよく面倒をみてくださいました。ア
クアラインを通って東京へ案内していただいたり、皇
居を見学したり、東京タワーからの景色を楽しんだ
り、富士山に行ったりしました。富士山を近くから見
た時の景色、また、富士山からの景色は息を呑むほど
のものでした。
2.白井市で一番好きな場所?
3.白井市で印象に残ったこと?
歓迎と友情、そしてキャンパスピやオーストラリアへの関心。
4. 交流について思うこと?
生涯をカヤブラムで過ごして第一代キャンパスピ市長を務め
ました。多くの団体のボランティアとして意欲的に現在活動中。
5.白井市民へ伝えたいこと?
人々との出会いがあるふるさと祭り。市民の多様な
力に敬服しました。
3.白井市で印象に残ったこと?
よく開発されたニュータウンと白井文化ホール。
4.交流について思うこと?
両国の文化を融合した。
両市の友好関係が継続されて広まること、また、青少年交流が
継続することを願っています。これから将来を担うのは、若者た
ちです。お互いの関心や理解が将来も続いていくことを希望しま
す。この10年余りの間にお会いした方々の友情と歓迎に感謝し
ます。
26
5.白井市民へ伝えたいこと?
白井に非常に友好的な人達がいること。楽しいこと
が大好きで、最高のホストであるとともに素晴らしい
エンターテイナー。何でも簡単に可能にしてくれる。
文化センター、寺、食事をした場所は驚くほど素晴ら
しかったです。白井市民は、白井にあるものに誇りを
持つべきです。
歴代キャンパスピ市長へのアンケート
キャシー・ハリデー(市長
1999 年∼2000 年)
ニール・レパチョリ議員
(市長 2000 年∼2001 年、 2004 年)
1.友好都市交流10周年を迎えての感想
最も印象が強いのは、私達を大歓迎してくださった全ての方達
です。2回白井を訪問しましたが、その
時にお会いした方達と今でも連絡を取
り合っています。関係者の方達に大変
良く面倒を見ていただいたのも良く覚
えています。受入れの準備に多くの時
間と労力をかけてくださったことも忘
れません。
2.白井市で一番好きな場所?
ホストの伊藤ご夫妻の美しいお家。
賓客として温かく、広い心と友情で大歓迎してくださいました。
市役所の回りの庭と魅力あるプラネタリウム。
3.白井市で印象に残ったこと?
白井市の進歩的な本質と進行中の開発に最も感銘しました。市
が市内の梨園の維持を可能にしていること、農村地域と商業地域
のコントラスト。
1.10 周年を迎えての感想
最初の訪問で築いた友情
2.白井市で一番好きな場所
訪問した酪農家とふるさと
祭り
3.白井市で印象に残ったこと
農地と開発が混在した土
地利用
4.交流について思うこと
異文化への更なる理解
5.白井市民へ伝えたいこと
異文化理解及び相互理解推進には国際交流協会は
なくてはならないものです。相互の文化理解を長期に
わたり成し遂げるには、特に学校間の交流が最も効果
的だと考えます。
4.交流について思うこと?
この10年間で両市の市民の間に築かれた個人的なつながりは
もとより、白井とキャンパスピの両市に偉大な利益を友好都市提
携がもたらしたと信じております。友好都市提携に参加できたこ
とは大変光栄でした、これからは、この交流を経済や貿易面でも
発展させて行く可能性があると信じております。
5.白井市民へ伝えたいこと?
白井の友人の皆さんのご活躍をお祈りすると共に、白井市民の
ご健康、長寿、反映を祈念いたします。
ピーター・ウィリアムズ
(市長
2001 年∼2002 年)
1.友好都市交流10周年を迎えての感想
この10年間の友情、心温まる歓迎な、非常に楽しい思い出がいっぱいです。
毎年こちらを訪問するグループと旧交を温めること、特に青少年交流のグループは特
別な楽しみです。
2.白井で一番好きな場所?
図書館と文化センター
3.白井市で印象に残ったこと?
両市の市民にとって友好都市交流を有効的に機能させ、意義あるものにしていこうと
する白井市の皆さんの熱意。
4.交流について思うこと?
市制記念式典に参加したことが最も誇りに思った時でした。その時に受けました歓迎は最高のものでした。
5.白井市民へ伝えたいこと
ほんの少ししか興味を持っていなかった日本が友好都市交流のおかげで、又訪問したい日本に変化しました。これから何
年もの間ずっとこの友好関係が深まり、古い友人に再会し、また、新しい友人との出会いを楽しみにしています。
27
10 周年に寄せて
歴代キャンパスピ市長へのアンケート
マレー・マクドナルド議員
(市長 2003 年∼2004 年)
ジュディー・ローラー議員
(市長 2004,
2005 年∼2006 年)
1.10周年を迎えての感想
素晴らしい歓迎、地元の料
1.友好都市交流10周年を迎えての感想
理屋で伊藤さんと頂いた特別
公私共に懐かしい思い出を持っています。
な夕食、繊細で洗練されたお
中村市長さん主催の歓迎会、ふるさと祭り、中村市長宅、
茶会、美しく且つ手入れされ
中村忠蔵さん宅や磯野さん宅でのホームステイとそれぞれ
た小さな庭
のご家族、日本での家庭生活経験、栗谷川さん(いち)さん
2.白井市で一番好きな場所
と山口さん(むっちゃん)との友情も。
延命寺
2.白井市で一番好きな場所?
3.白井市で印象に残ったこと
梨ブランデー工場―素晴らしい商品を作っています。
農家からモダンな家まで素晴らしい多様性、白井市の
3.白井市で印象に残ったこと?
素晴らしい施設と建物
文化センター以外は、キャンパスピ市の施設と比べると規
4.交流について思うこと
模が小さいですが、人々の物の見方や持っている希望は同じ
お互いから何かを学ぶことができる。両市の若者を始
ということ。
め多くの人が知らない所へ行くことを可能にし、そこに
4.キャンパスピ自慢
ついて知っていくことを可能にする。
史上最悪の干ばつを経験していますが、市として市民サー
5.白井市民へ伝えたいこと。
ビスが向上していること。
家庭、文化、市について共に学ぶ機会を与えてくださ
5.白井市民へ伝えたいこと?
りありがとうございました。
歓迎の気持ちと素晴らしい経験を与えてくださった白井
私達の友情が続くこと、更に深まることを希望します。
市と市民の皆様にお礼を申し上げます。
28
祝 辞
白井国際交流協会会長
橋本
家利
友好都市提携10周年おめでとうございます。
当協会(IFAS)では、キャンパスピ市との間で、友好都市提携
以前から交流の歴史があり、白井市民オーストラリア交流ツアーは
11回を数えています。また、青少年国際交流に際しましては、毎年教師・保護者の方々の歓迎パ
ーテイーを開催してまいりました。
このような交流によって、私たちはオーストラリアの広大な自然と、そこに暮らす多くの珍し
い生き物たちに出会うことができました。また、相互のホームステイなどを通じて、キャンパス
ピ市の方々には、たとえ地理的には遠く離れていても、あたかも昔からの家族のような親しみを
感じるのは不思議な思いがいたします。
日本には、「他生の縁」という言葉があります。これは仏教に由来するもので、私たちは本当に
多くの偶然によって、たまたま知り合ったといえるのですが、それはすでに前世で親しいご縁を
持っていたからだという意味であるといわれています。そして、このような見方に立つとすれば、
私たちが強い絆で結ばれており、お互いに家族のように感じるのも納得できるような気がします。
もちろん、このようなご縁のきっかけを作り、それを相互に広げていくには、両市の市長様を
始め多くのスタッフの皆様方の多大なご尽力があったことは言うまでもありません。皆様方のご
支援がなければ、両市の交流は、これほどまでの隆盛を見ることはなかったものと思っておりま
す。
この後、私たちは次の10年に向けて、両市の交流の歴史を、「後生」の人たち(次の世代の人
たち)に引き継いでいかねばなりません。そのためにも、このたびの10周年記念誌の刊行は、
たいへん有意義なことといえます。今までの歴史を踏まえながら、多くの市民の間で様々な新し
いご縁が生まれ、両市の交流が益々深まりますことを祈念いたしております。
29
祝 辞
Brian King
キャンパスピ国際交流協会
初代会長・カヤブラム校前校長 ブライアン・キング
友好都市提携 10 周年を心からお祝い申し上げます。
白井町(当時)の5中学校とカヤブラム校との交流の可能性について
協議を実施したのが1991年でした。
その協議は、極めて実りあるものでした。白井の生徒たちが毎年カヤブラム校を、カヤブラム
校の生徒が白井を訪問することを決定しました。
交流は1992 年に開始され、17年が経った現在でも大きな成果を挙げております。この交
流プログラムには何百人もの生徒が今まで参加してきました。この交流がきっかけとなり、この
青少年交流を友好都市交流まで拡充する計画を携え1997年にキャンパスピ市の代表団が白井
を訪問しました。
その協議も極めて友好的で且つ調和のとれたものであり、結果的に1998 年に両市間で友好
都市提携同意書に調印が行われました。
それ以来、公式または非公式に交流が実施されキャンパスピと白井市民間に素晴らしい、且つ
永遠なる友情が築き上げられてきました。
国際交流協会関係者の皆さん、市関係者、この交流を大成功に導いてきた特に素晴らしい白井
市民の皆さんに感謝申し上げます。
皆さんの歓迎の気持ちや友情は、驚くほど素晴らしいものです。ビクトリア州の自治体ばかり
でなく正にオーストラリア中のお手本になったこの交流事業にご尽力いただいた皆様一人ひとり
に感謝申し上げます。
このプログラムに関わりを持てたことを光栄に思うと共に、この友好関係は継続され更に強ま
っていくものと確信しております
30
キャンパスピ市役所に
白井ガーデン
平成 18 年の 9 月に友好都市代表団の来市の
際に、エルボロー市長から、キャンパスピ市へ
ぜひ日本庭園造りたいとの話しがありました。
来市中に日本庭園の情報を幅広く収集した
いとの意向があり、打合せ会議を開催すること
になりました。
会議には、キャンパスピ市からエルボロー市
長、オジャード総務部長が、白井市からは望月
完成した「白井ガーデン」
企画政策課長、造園の専門家として平川
進さ
んが出席しました。平川さんに用意していただ
いた数多くの写真、文献、見取図などを見なが
ら、日本庭園についてイメージを深めていただ
きました。
会議の後、「できるだけ早く、日本庭園を市
役所の敷地内に造りたい。」とエルボロー市長
が意欲を示されました。
その後、準備が短時間で円滑に進み、キャン
パスピ市と白井市のシンボルマークも加えて、
両市の友好関係の促進を祈念してキャンパス
ピ市役所敷地内に日本庭園「白井ガーデン」が
白井ガーデンオープニング平成 19 年 5 月 28 日
完成しました。
【「白井ガーデン」の意味するもの】
平成 19 年 5 月のオープニングには、キャン
最小限の空間の中に壮大な宇宙を表現でき
るという、伝統的な禅宗の理念に従って設計
された空間です。3つの岩はキャンパスピ市
の象徴です。マレー川、キャンパスピ川、ゴ
ルバーン川の3つの川が合流していて、黒い
小石で表現されている河床を流れながら、竹
の樋を伝わって流れる水と共に、つくばいに
より表現されている白井の「清らかな水」と
合流します。この庭は、友好都市提携による
両市の出会いを象徴するものです。
パスピ市を訪問していた白井国際交流協会橋
本会長、平川さんを始め 21 名の白井市民も出
席しました。
31
10 周年に寄せて
キャンパスピ市民から
Annette Gregson, Echuca アネット・グレグソン
(エチューカ)
白井への訪問は初めてでしたが、日本訪問も初めてでした。4日間という
あっという間の期間でしたが、皆さんの国について洞察を図ることができ
ました。人口密度の高い地域、農村地帯、文化について多くのことを学び
ましたが、その中でも特筆すべきことは、私達が会った人たちの寛大さで
した。
私のホストファミリーは、私を歓迎し、ご馳走を毎日準備してくれま
した。疑問に思ったことに対しては、お嬢さんが英語で説明してくれまし
た。
キャンパスピに白井からグループが来る度に私達は贈り物の交換を数年続くなど、ホストの寛大さを身を持
って感じました。
ホストファミリーがこれを読んで初めて、ホストファミリーの気遣いが、どんなに私の訪問を更に素晴らし
いものにしてくれたかということを分かっていただけることと思っています。
代表団の思い出としては、その時々によって違ったことが思い出されます。ふるさと祭りの日にブルーのは
っぴを着て、日本の伝統的な食べ物をいただいたこと、屋内に入るときに靴を脱ぐということ、市の施設見学、
梨ブランデー工場見学、そして皇居などの東京見学。
案内して下さった方から、聞いたいろいろな知識、短期間の間に皆があのように仲間になれたことも私の思
い出です。
Rhonda Hynes, Nanneella
ロンダ・ハインズ
(ナニーラ在住)
白井を訪問することができて幸運だったと思います。また、我が家でも友好都市交流で白井から訪問
された二家族をホストしました。
私の旅は忘れられないものとなりました。訪問に関心を示した時点から帰国するまでの間、全く何も
心配は要りませんでした。白井のホストは素晴らしい家族でした。温かく、友好的に挨拶をして迎えて
くれました。
私が気楽にしていること、また健康でいることがホストにとって一番大事なことでした。一緒に生活し
て驚いたことは、ホストファミリーが非常に丁重で礼儀正しいことでした。毎日、素晴らしい案内役の方
達に多くの見学先に案内してもらうなど私達は恵まれていました。日本の食べ物をどれも気に入りました。
特別な抹茶も体験しました。長い時間、その味が残っていたことを思い出します。
毎日、通勤者を運搬している近代的な鉄道のシステムに感銘をうけました。
永久に忘れない思い出は、ホストがゴルフに連れて行ってくださったことでした。何と素晴らしい経験で
しょう。
私達の訪問の主な目的はふるさと祭りでした。素晴らしくて、フレンドリーな人たちに囲まれて本当に
楽しく過ごすことができました。ステージでのパフォーマンスも楽しみました。
この素晴らしい経験を友人や近所の人たちに広く伝えてきました。
32
キャンパスピ市民から
Mark and Janelle Wheatley, Echuca
マーク&ジャネール・ウィートリー (エチューカ在住)
2007年の10月に白井へのキャンパスピ市代表団の一員となり訪問しました。そして非常に楽しい思
い出を作りました。日本は初めてという私達にとって、驚くべき国、日本とその国民を知る第一導入方法と
して、これほどよい方法は他にはないでしょう。
白井市役所関係者から歓迎を受け大変光栄でした。毎日、山口さん(むっちゃん)
、興津さん(けいこ)
、
栗谷川さん(いち)、伊藤さん(プリンセス)と田島さん(かな)によくお世話を頂きました。ホストファ
ミリーと生活を共にするのも生まれて初めての経験でした。個人のお宅に滞在できる機会を持てたのは、光
栄だと思いました。また、未だにそう思っています。日本の家庭生活がどういうものなのか、洞察しただけ
でなく田島一家との素晴らしい友情を築くことができました。
この交流は、日本を知ための素晴らしいオリエンテーションになりました。
パックツアーに参加したら私達と同じようなことが経験できるのかどうか、あるいは日本を探検するための
出発点としてこの交流を利用するのかどちらを取るかがポイントになるでしょう。とにかくこの交流は、一
生にまたとない機会となりました。代表団の一員になったことは幸運だったと感じています。私の家族が将
来、この交流に参加して新しい経験を楽しんでほしいと思っています。私達は、必ず日本を再度訪問します。
Steve & Georgina Roberts, Rochester
スティーヴ&ジョージア・ロバーツ (ロチェスター在住)
私達は、1999年10月に白井を訪問して平川進さんと妻の淳子さんにホストしていただきました。素
晴らしい時間を過ごして、これ以上の経験はありません。ホストは、東京湾を横切って昼食を食べに横浜の
中華レストランまで連れて行ってもらったり、東京の景色を見ることもできました。
思いがけず、白井ロータリークラブの夕食会に招待されて、翌日、ふるさと祭り
で皆さんに再会したのですが、何だか昔からの友だちに再会したような気持ちでした。
ふるさと祭りでは、市民の方達にキャンパスピのワインやチーズを提供しながら楽しい時間を持つことが
できました。何人かの方達は英語で話し掛けてきました。野点では、主賓となりました。
これまで、私達も日本からの訪問者をホストしました。黒岩 節夫さん、久子さんご夫妻からお礼状をい
ただきました。滞在を大いに楽しんだこと、特に、スティーヴが黒岩さんを岡田 繁(ジャッキー)さんと
一緒にゴルフに連れて行った事に対する感謝の言葉が書かれていました。
33
10 周年に寄せて
Michelle Oliver, Echuca
キャンパスピ市民から
ミシェル・オリヴァー
(エチューカ在住)
エチューカは、ビクトリア州の北部に位置する小さな観光町で、
州都メルボルンから 300km 程の距離があります。この10年間、
あらゆる地域で土地開発、歴史的なマレー川や波止場へ観光客が
増大するなど、勢い良く発展をし続けています。
しかし、エチューカは近年、干ばつのために大変な試練を経験し
ております。農業従事者は苦労しており、川があっても水不足のた
めその存在がないも同然です。長くて暑い夏の間に草をほとんど見ることがありませんし、地域の人々の
士気も低い状況です。キャンパスピ市民、皆が雨が降るよう毎日祈っています。もしかしたら毎日 2 回祈
る人もいるかもしれません。
白井を訪問したりして世界の違う場所で多くのことを経験することは私にとって大変意義あることで
す。2007年10月25日にキャンパスピ市代表団16名は日本へ向かって出発しました。
私達の友好都市は私達が来るのを知っていたようでした。何と雨が降っていました。爽やかな雨に輝く
成田空港を見て喜びは最高に達しました。早く空港の外に出て、雨の中に立って雨を感じたい気持ちで待
ちきれませんでした。私達は、通訳の栗谷川さん(いち)と興津さん(けいこ)に温かく迎えられバスに
案内されました。バスから降り、それぞれのホストファミリーに会いました。
白井の比較的新しくてきれいな住宅地にあるすてきな2階建ての小さな家族に、私はホストされました。
道路は平らでゴミもありませんでした。緑の草、垣根、背の高い木々が茂っていましたが、その中でも特
に花々が印象に残ります。滞在中、りおちゃんを学校へ歩いて送って行きました。何と楽しい散歩だった
でしょう。子ども達とお母さん方が角々で出会い、門に到着するまで楽しそうにお話しをし続けて、これ
からの一日を楽しみにしている様子が伺えました。
ホストファミリーとの生活を心から楽しみました。寒い朝に、便座が温かいトイレは私にはご褒美に感
じられました。りおちゃんが学校から帰ってくると、二人で音楽を一緒に楽しみました。りおちゃんがキ
ーボードで短い曲を弾いた時、私が同じ曲を弾いたところ、びっくりしていました。まるで彼女の小さな
目が顔から飛び出さんばかりの驚きようでした。叫びながらお母さんの所へ走っていきました。りおちゃ
んそういえば、日本語を習うことは、実にこの訪問の中でも特筆すべきことでした。私は毎日、信頼でき
る Lonely
Planet
(ローンリー・プラネット
ガイドブック)
を参照していました。しばしば栗谷川さ
ん(いち)を質問で困らせていました。栗谷川さんが質問に答えてくれたのですが、その言葉の意味がわ
かりませんでした。再びそれがいい意味であることを期待しました。
白井訪問では、白井が誇りとする競馬学校、大変興味深い梨ブランデー工場、延命寺に案内してもらい
ました。白井を多様な面から見ることができ、それぞれの場所を訪問できたことに感謝しております。
白井には、エチューカにあるような農村の雰囲気が感じられます。土地開発や道路建設で大きく発展し
たようですが、一方では伝統的な日本家屋や水田があります。どこへ行っても前向きで人懐こい雰囲気を
感じました。
34
キャンパスピ市民から
私の気に入った日はふるさと祭りの日でした。その日は雨が降っていました。私達は、ブルーのはっぴを急い
で着て、傘をさして会場へ向かいました。雨を避けて安全なテントの中で市民の皆さんとオーストラリアワイ
ンとチーズを味わいました。短時間で「無料」という表現を日本語でマスターして、試飲や試食をすすめる時
に大いに役にたちました。ふるさと祭りは途切れのない雨のせいで少々人出が鈍りましたが、人々の笑顔や楽
しむ姿は途絶えませんでした。強烈に印象に残る野点と餅つきに案内されました。素晴らしい一日でしたが、
私達と同じように白井の皆さんも私達の参加を楽しんでくださったことを望みます。
Jon Aujard and Suzanne Jackson
ジョン・オジャード、スーザン・ジャクソン
何と素晴らしい所!
何と素晴らしい人々!
何と素晴ら
しいい歓迎!
2006 年にキャンパスピ代表団として白井訪問に参加するこ
とができて幸運でした。9 人(皇居で撮影した写真参照)とい
う小さなグループで したが、皆が仲良くなりました。
妻と一緒に白井市役所から徒歩で直ぐの家庭にホームステイ
をしました。ホストファミリーに大歓迎を受け、快適な生活を経験しました。毎日、伝統的な日本食をいただ
きました。
どの料理も準備に時間を要すると思われるもので、オーストラリアのものとは格段に異なるものでした。
朝食のスープやエキゾチックな薄切りの果物、セロリとコズレタスをかけ合わせたような長くて緑色をした
野菜とそれにつける様々な種類のディップがありました。
食事の材料に大変興味を持っていたので、公式行事が終了した後の自由時間に料理の材料を確認するため
に、ホストにお願いしてスーパーへ連れて行ってもらいました。今まで、スーパーに行くことがこんなに興味
深いものであることを考えたことがありませんでした。その他、公式の行事も用意されていました。
皆さんに白井への訪問を勧めたいと思います。
35
10 周年に寄せて
キャンパスピ市民から
キャンパスピ市 国際交流担当 サンドラ・エニス
Communication Officer Sandra Ennis
キャンパスピ市職員としての業務で印象に残ることは、山口睦子さん
並びに白井国際交流協会と連携して交流を進めたこと、また、この10年間
の多くの交流に携わることをできたことです。
国際交流は、人々に旅行をする機会を与えるだけでなく、ホストファミ
リーとの日常生活を経験する機会を与えて友好を深めまた、異文化を垣間
見ることを可能にします。今までに白井を訪問した人の中には、この交流
がきっかけとなり、家族と一緒に再度訪問をして再度楽しんだ人達
もいます。
訪問者についての限られた情報を基にホストファミリーを決めていく作業は、憶測を必要として少し賭
けのような部分もありますが、組み合わせがうまくいき、短期間の滞在で友情が深まっていくのを見るの
は楽しいものです。キャンパスピを訪れる訪問団は、毎回特徴はことなります。この10年間にたくさん
の日本の方達にお会いでき幸運でした。
白井訪問を終えて帰国したキャンパスピ市の方から体験談を聞くのを毎年、楽しみにしています。白井
の皆さんからの歓迎ぶりだけでなく、ホストの温かさと友情を始め、様々な経験について目を輝かして興
奮気味に語ってくれます。
私は、2回、白井を訪問する機会を持ちました。2軒の家庭にホームステイすることができました。2
回とも素晴らしい経験をして思い出を作りました。両方のホストファミリーに改めて感謝したいと思いま
す。
さらなる10年の友好を楽しみにしています。
36
市民オーストラリア交流の記録
白井からキャンパスピへ
1999 年(平成 11 年)市民オーストラリア交流
2/18∼24
キ ャ ンパス ピ 市役 所 前で ト ール市 長 と一
緒に記念写真
2000 年(平成 12 年)
市民オーストラリア交流 2/17∼23
ハリデー市長、アボリジニーの音楽家・ダンサーと市役所に
ジャズ・ワイン・フードフェスティバル
37
市民オーストラリア交流の記録
2001 年(平成 13 年)
市民オーストラリア交流 2/15∼21
メルボルンのクック船長の小屋の前で
2002 年(平成 14 年)
白井からキャンパスピへ
歓迎会で日本の歌を披露
市民オーストラリア交流
農場の納屋で開催されたパーティー
2/14∼20
歓迎パーティーで日本の音楽を披露
38
白井からキャンパスピへ
2003 年(平成 15 年)
市民オーストラリア交流
2/13∼19
ジャズ・ワイン・フードフ
ェスティバルにて
ベンディゴの金鉱見学
2004 年(平成 16 年)
市民オーストラリア交流
2/12∼18
マクドナルド市長とハーベー助役と
キャンパスピを離れる前に市役所で記念撮影
歓迎パーティー
39
市民オーストラリア交流の記録 白井からキャンパスピへ
2005 年(平成 17 年) 市民オーストラリア交流
2/17∼23
歓迎パーティーで白井からの記念品を披露
エチューカの観光用馬車
ジャズ・ワイン・フードフェスティバルのテントで
ベンディゴの見学
2006 年(平成 18 年)
市民オーストラリア交流 ① 3/9∼16
ジャズ・ワイン・フード・フェスティバルのテント
フェスティバルにハッピや浴衣で参加
40
白井からキャンパスピへ
2006 年(平成 18 年)
オーストラリア交流②
3/9∼16
ベンディゴの有名なパブ「シャムロック・ホテル」にて
歓迎パーティにてホストファミリーと
2007 年(平成 19 年)
市民オーストラリア交流
①
5/24∼29
カヤブラム動物公園のロン園長と
41
市民オーストラリア交流の記録
2007 年(平成 19 年) 市民オーストラリア交流
白井からキャンパスピへ
②
5/24∼29
ホストファミリーと
「白井ガーデン」のオープニングセレモニーにて中村市長のメッ
セージを読み上げる国際交流協会橋本会長
ホストファミリーと
42
白井市文化祭で展示されたキャンパスピのこどもたちの作品
白井 の子 供 た ちの 作品 展 示 の 準 備 を する 図 書 館
職員
キャンパスピ市の図書館に展示さ
れた白井の子供たちの作品
キャンパスピ市と白井市は、小中学生の絵などの作品 50 点余りを毎年交換しています。
例年、白井では、11 月の市文化祭で展示します。キャンパス市では、11 月から 2 月にかけて各
図書館で巡回展覧会を開催します。
43
10 周年に寄せて
白井市民から
白井市民から
●オーストラリア交流ツアー参加者
A Night in the Murray River
白井国際交流協会 副会長
江口
泓
白井市のオーストラリア友好都市訪問ツアーに 2004 年から 3 年続けて参加した。毎回、一般市民の家庭
でホームステイしたので、3 家族と楽しく過ごさせてもらったことになる。
最初に泊めていただいたのは、それぞれ離婚暦のある婚約者同士の家で、彼は世界各地の大学で臨時講師と
して経営学を教えながらモーターボートの修理と販売をしている。私たちが訪問したとき、彼らはマレー川に
隣接した広大な敷地の片隅に、日本風の風呂つきの貸し別荘を建築中で、日本式の風呂の造作について、私の
助言を求められた。(水飢饉の昨今、このお風呂はどうなっているか?)
彼のボート小屋を見せてもらうと、最近修理が終わったばかりのパワーボートに乗ってみないか?と誘われ
た。8 リッターの V8 エンジンを積んだ 2 人乗りのボートを川に降ろし、いきなり時速 120 キロでぶっ飛ば
す。たまげた!!
船に乗ると言うよりも、水上を飛んでいる感じだ。川面を飛び交う小さな虫が激しく眼鏡をた
たく!!
夕食にはボートで行こうと、今度はクラシックなニス塗りのボートを降ろし水上ドライブ。両岸をユーカリ
が密生するマレー川は、昔からこの地方特産の木材運搬の水路として使われてきただけに、川沿いに立派なマ
リーナ兼レストランがあり、近郊の住民はボートに乗って食事に来るらしい。オージービーフの巨大なステー
キ!! レストランからの帰途、マレー川の真ん中でエンジンを切り、ゆるやかな流れに舟を漂わせる。辺りは信
じられないほどの暗闇と静寂に包まれ、上空には満天の星。何百万もの星は手の届くところにあり、我々が天
体の一部であり、太古の昔から変わりなく人々の頭上で見守り、人々は星に導かれて行き抜いてきたことを実
感させる。その星の中を、時おり人工衛星が規則正しく流れてゆく・・・。
オーストラリアの大自然の中で、人類の越し方、行く末を考えさせられた一夜だった。
44
白井市民から
白井ロータリークラブ
会長(平成 19 年度)
伊藤
喜典
白井市・キャンパスピ市の友好都市提携より 10 周年と中学生による交換交流もこの長きに渡り継続できた
事は、本当にすばらしい事だと思います。白井市・キャンパスピ市の両市長様、及び両市の担当各位・学校関
係・国際交流協会や関係各位・ロータリークラブの諸先輩方の努力により、この日を迎える事が出来たことを
お祝いを申し上げます。
私も 24 年前にロータリークラブの子クラブのローターアクト・クラブの会員として、(旧カイヤブラムや
その他の町)キャンパスピ市やキーローの在る、メルボルンにホームステイし国際交流の使節団として偶然訪
れていました。そして、6 年前に再びロータリークラブの会員として、この国際交流のお蔭でオーストラリア
の地を再び踏むことが出来ました。受け入れの人は変わっても、この国土のように気持ちがオープンで、24 年
前に会ったオージィーと変わり無い本当に心の大きな人たちばかりでした。双方の人たちが思いやり、この交
流を続けて来たからこそ成し得たこの 10 周年だと思います。
私の場合、良い意味で人生観が変わる程のカルチャーショックを受けました。今後、参加を希望する皆様、
旅行では味わえない貴重な経験が出来るこのチャンスを是非生かして、継続出来る様にみんなで頑張って行き
ましょう。
去年は、ロータリークラブの会長として同行の予定でしたが、自身の体調不良から欠席してしまい責任を感
じております。1∼2年の間には、再びこのプログラムに参加したいと思います。友好都市提携の仲人役を担
った、この白井ロータリークラブ、ブリンバンクセントラル・ロータリークラブの会員と特に白井市企画課の
皆様にも感謝申し上げます。今後、末永くこの交流が続く事を祈念致しまして、お祝いの言葉とさせて頂きま
す。
白井国際交流協会
伊川
幸
06年3月の豪旅行は私たち夫婦にとって初めての南半球への旅行であった。
現地家庭でのホームステイが組み込まれていたのが、参加の大きなきっかけと
なった。メルボルンで一泊の後、列車・バスで旧金鉱の町ベンディゴを経由し
てキャンパスピーに到着、ホストファミリーのミラーさん夫妻と対面した。
ミラーさん宅は、キャンパスピーのあるヴィクトリア州の北隣のニューサウス・ウエールズ州側にあった。敷
地が2エーカー(2400 坪以上)、寝室がいくつあるか記憶にないくらい大きなお宅だった。庭には立派なプー
ルがあり奥さんがお孫さんを遊ばせていた。芝生の水は横を流れるマレー川から隣家と共同で採取していると
のこと。夜は満天の星の下で BBQ パーテイをして下さった。もてなし方は、私たち日本人が客を迎えるよう
な特別扱いでなく、極自然に接して下さり、とりわけ家族の一員として扱って下さったのが特に嬉しかった。
言うまでもなくオーストラリアの公用語は英語だが、これは大変わかり難い。ミラー夫人は気を使って丁寧
に喋ってくれたが、旦那さんや息子さんは本当にわかりにくかった。特徴は「エイ」の音を「アイ」と発音す
ることだ。日曜の「サンデイ」が「サンダイ」
、素晴らしいの「グレイト」は「グライト」、数字の8(エイト)
は「アイト」といった具合。飛行場の案内放送が、18番ゲートを「ガイト・アイテイーン」と言ったのには
びっくりした。ともあれ耳が慣れてくると段々わかるようになった。
機会があればまたオーストラリアを訪問したいと思っている。同じ旅行に参加した知人がリピーターとして再
度同国を旅行した人も数人いる。
45
10 周年に寄せて
白井市民から
「オーストラリア交流ツアーに参加して」
戸板 愛子
ふるさと祭りで岡田氏に出会い、豪州キャンパスピ市の交流ツアーを熱っぽくすすめられ、英会話も話せず容
易に決心がつきませんでした。後日、市の説明会で経験豊富な国交協の方々のお話に、不安解消即参加意志を固
めたのでした。
06年3月9日 胸弾ませ、いざメルボルンへと機上の人となりました。空港では、ローラー市長と助役さん
らの出迎えを受け、燦々と降り注ぐ太陽、抜けるような青空のもと第一歩を踏み出しました。
まず、市内観光ホテル泊。2日、列車移動、レベンディゴへ。地下 81mのディポラ金鉱見学。その後、エチ
ューカ市庁舎へ到着。ホストファミリーの方々が待機しておられ、満面の笑みで対面。緊張の面持ちで各ホスト
宅へ。幸い、野口さんとの同宿に恵まれ、安堵しました。夜、市民との交流パーティーが催され、歌、ダンスに
興じ盛り上がりました。3 日、動物園見学。コアラ、カンガルーと間近に遊び、夜は、ホスト宅で持参した食材
で、ヤキソバ、肉じゃが等つくり、珍しそうに調理中、離れず見ておられました。そして晩餐、美味しいを連発、
夜が更けて行きました。4 日、息子さんの牧場見学。ファミリ−との親交を深める事ができました。5 日、市庁
舎で両市旗を掲揚。お別れセレモニーが行われ、キャンパスピ市を後にしました。その後、シドニーへ移動。自
然遺産のブルーマウンテントレッキング、自然の驚異に圧倒されました。6 日、シドニーのシンボル、オペラハ
ウス観光。ハーバーブリッジを望みながらのクルージング、サーキュラキーへ。そこで、シドニー在住の、永田
朝子さんをゲストに迎えランチに花を咲かせてくださり、魅了されました。
参加者 13 名、和気合々始終笑いの絶えない仲間と旅を共有できましたのも、岡田氏、他関係各位の皆様のご
尽力と心から感謝しております。あれから 2 年余り、今しみじみと懐かしく振り返っております。両市の益々の
交流の輪が深まらん事を祈念しております。魅力あふれるシドニーよ、キャンパスピよ、感動をありがとう。
「思 い
出」
伊藤
喜美代
思い起こせば、8年前、初めてホストファミリーとして受入れを決め
たときの不安、外国の方をどう接待したらよいのか、第一に言葉も問題、
食事はどうしよう、夜は畳に布団がいいのか、それともベッドにしよう
か等々考える日々でした。
慣れない辞書を引きながら、家の中に案内の張り紙をしたりと、今は
笑い話ですが、いざ迎えてみると、不安はいっぺんに消えました。
玄関を入ると同時に、家族の名前を呼んでくれて、ずっと前からの友人のようでした。そして、皆さんはほと
んどの方が、味噌汁、日本茶を喜んでくれましたし、特に味噌汁は毎朝で、これは意外でした。また、来日中、
飲み物はお茶だけの方もいらっしゃいました。
また、勉強になったことがあります。それは、栗の渋皮煮を見て、「これは何ですか」と聞かれ、これは答え
られると思い、自信を持って「マロン」と言いましたら、ぜんぜん通じませんでした。仕方ないので、本物の栗
を見せましたら、「おお、チェストナッツ」と教えられたり、夜遅くまで話したり「パントマイム?」でまた皆
さん、日本の障子、襖、欄間が珍しいようでした。初めの不安はどこえやら、慣れてくると楽しいものです。
キャンパスピ市を訪問した時の感動は忘れられません。物凄い歓迎を受け嬉しかったです。何年も前にホスト
した方々まで忘れずに迎えにきてくれ、観光する間、一緒にいてくださったり、旅行中とのことで逢えないと思
っていたのに、わざわざシドニーのオペラハウスのところまで会いに来てくださった方、本当に幸せでした。ホ
ストファミリーとしてこんなに嬉しいことはありませんでした。
国や言葉は違っていても心は通じ合えるものです。これからも微力ながらお手伝いできればと思っています。
世界中このような輪が広がり未来の平和につながればと、最近の世の中を見て、つくづく思うこの頃です。
なお、関係者の皆様のお陰で8年間のホストファミリーとして無事に受入れることができましたことに本当に
感謝しております。 ありがとうございました。
46
白井市民から
友好都市 10 周年に寄せて
白井ロータリークラブ
岩井
誠
友好都市締結 10 周年おめでとうございます。
私の国際交流事業との係りは、十数年前に中学生の交流事業のお手伝いか
らです。
当時のカヤブラム校キング校長先生、キーロー校オルガ先生、山本元教育長、湯浅元七次台中学校校長
先生方々の一生懸命に事業を成功させようとする姿が思い起こされます。何度キーローとカヤブラムを行
き来したことでしょう。中学生の交流が進む中、友好都市の話が浮上しました。
秋本前町長から町で締結する前に民間でと言う話があり、セント・オーバンズロータリークラブ(現ブ
リンバンク・セントラル)と白井ロータリークラブが姉妹クラブを締結しました。なぜキーローかという
と人口がほぼ同じだからということでした。そこで秋本町長に親書を頼まれて会員数名で持って行きまし
た。都市の合併がオーストラリアで行われ始めている中、キーロー市もサンシャイン市との合併を控え慌
しい中、サンシャイン市長に覚書を手渡しました。合併後は15万人超える人口になるとの話しでした。
その後、カヤブラムもエチューカ市周辺と合併してキャンパスピ・シャイアとなり、人口も増え、友好
都市締結へ。
あれからもう 10 年以上も経つんですね。ホストもオルガ先生から始まり、たくさん友人が増えました。
これまで尽力された市民、学校関係者、市役所の皆様ご苦労様でした。
こらからも友好都市が末永く続く事を祈念します。
「思
い
出」
木暮
美佐子
オーストラリアとの御縁は、中学生のホストファミリーを申し
出たのがきっかけでした。その夏は娘がお世話になり、その後い
ろいろな形で交流が始まりました。広報しろいでキャンパスピ市
の方々を迎えるということを知り、初めてお迎えしたのがルーカ
ス夫妻でした。私共と同年輩の穏やかで、すてきなお人柄のお二
人です。とても短い滞在ではありましたが、初めての日本(白井)
を楽しんでいらしたと思います。奥様のロビンさんは家で皆で話をする時に、ひとことひとことわかり易
く話をしてくれたのが印象的で、私たちに対する気遣いを感じました。あとからもと小学校の教師をして
いたということを聞いて、なるほどと合点したものです。また朝晩の冷えを感じるその時期に、なんと御
主人のノエルさんは早朝に冷たい水のシャワーを浴びていました。まだガスのスイッチが ON になってい
なかったのです。そのことに気づいてびっくりしている私に「大丈夫!!」とにこやかに笑ってくれたあ
のやさしい笑顔は忘れられない思い出です。常に自然体で大らかな彼らの対応には親しみと安心を感じま
す。
ある年は両親と同年代の兄妹のお二人がみえました。何も気負わず陽気に楽しんでいる姿に、私達は学
ぶところが多かったと思っています。
子育ても一段落した今、また新たな視点で異文化の方々との交流がもてれば嬉しいです。
47
10 周年に寄せて
白井市民から
テニス交流、
「白井ガーデン」
白井ロータリークラブ 平川 進
友好都市提携 10 周年おめでとうございます。
白井市とキャンパスピ市との提携が互いに友好と親交を深め両市の発展に多大に貢献している活動に賛同
し心からお慶び申し上げます。
この度、記念誌を発行するに当たりテーマをいただきました事について薄れる記憶の中から思い出してみ
たいと思います。
私自身、市国際交流事業、青少年国際交流事業、そしてロータリークラブをと通じての交流と8回程キャ
ンパスピ市に行っております。
白井ロータリークラブはこれより 3 年前の平成7年6月一足早くセントオーバン市(現ブリンバンク市)
のセントオーバンロータリークラブ(現ブリンバンク・ロータリークラブ)と姉妹クラブの提携をしており
ます。
そのような中で市の友好都市提携直後、白井町テニス連盟の清水会長始め有志によってスポーツを通じて
何か記念交流を出来ないかと話し合いが持たれ最終的にテニス交流が全員一致で決まり当時白井町出身でオ
ーストラリアツアーを担当していた岡田さんを通じてキャンパスピ市内のエチューカローンテニスクラブと
交流試合をする事になりました。
早速、希望者を募り総勢20名の選手団が結成され3月18日までの7泊7日のスケジュールが決定、町
への報告も済み3月12日夕方、町のバスに送られ20時30分発カンタス航空にてオースストラリアに
向かって出発しました。
翌日は市内観光やオプショナルツアーにて過ごし翌日エチューカローンテニスクラブにて市の関係者やク
ラブのメンバー達に大歓迎を受け開会式の運びとなりました。会場のテニスコートは名前の通り天然芝のコ
ートが17面もある素晴らしいクラブでした。他の選手は水を得た魚のようにコートで走り回りましたが肝
心の私は恥ずかしながら練習不足と慣れない芝のコートに足をとられて練習中に左足ふくらはぎに肉離れを
おこしリタイアとなってしまったのです。この時大変驚いたのは肉離れに対する処置の速さとアイシングに
よる的確な治療のおかげで普通1∼2週間はかかる痛みが2日で薄らぎ足がつくようになりその後楽しいた
びになりました。
試合の結果じゃ小差で白井が負けましたが最初なので相手方に花を持たせる格好になったと言えます。終
了後クラブハウス前と他 2 ヶ所に桜の木の記念植樹をし、友好の証を桜の木に託し第2回目を翌年に白井町
で行う事を約束してエチューカローンテニスクラブを後に残り2日間メルボルン、シドニーと思い出多い旅
をする事が出来ました。
私には続きがありまして8年後の10月に白井市ふるさと祭りに来日されたキャンパスピ市市長さん担当
の方から友好の記念に市長舎前に日本庭園を造りたいのでご相談を受け資料を持ちより話し合いを持ちまし
た。非常に熱心に聞かれた事が印象に残っております。
48
白井市民から
それから間もなく市の企画政策課を通じて日本庭園が完成したのでオープンニングセレモニーに出席し
て欲しいとの連絡があり19年 5 月に記念の日本庭園オープニングのテープカットに出席させていただき
ました。出来栄えはと言いますと一寸予想とは違うかなという感じでしたけれど日本文化にイメージを取り
入れた庭園になっていると思います。この時の交流ツアーも橋本さんを団長に22名参加の楽しい思い出多
い旅となりました。
最後に白井市とキャンパスピ市の友好交流が更なる発展されます事と国際交流事業に携わっております
関係者の方々に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
エルボロー市長とオジャード総務部長への説明
49
10 周年に寄せて
国際交流員
白井市民から
興津 圭子
友好都市交流事業の、住民交流、青少年交流の受け入れのお手伝いをさせていただいています。毎回ど
んな方たちと出会えるのか楽しみであると同時に、皆さんが無事に滞在を終えられるように緊張も感じる
日々でもありました。
残念ながら、体調を崩して病院に行ったり、ホストファミリーのお宅で休んだりと、グループと別行動
をせざるを得なくなった方の付き添いが、私の役目の 1 つでした。初めての日本の病院での診察は緊張も
し、脇の下に体温計を挟むことに戸惑ったり、カーテン 1 枚で仕切られた狭い診察室に落ち着かない様子
の方もいて、何とか少しでも不安を和らげられるように心がけました。でも、自ら英語で説明してくれる
医師もあり、年を重ねるうちに市内に事情を理解して対処してもらえる病院もいくつかできました。また、
日中留守になるホストファミリーに代わって具合の悪いゲストを休ませてくださるお宅もあり、大変心強
いサポートになっています。
幸い大きな事故、病気がなく交流が継続できたことは何よりも嬉しいことです。こうして改めて振り返
ってみると、色々な方々の協力に支えられてここまで来たのだとしみじみ思います。成田空港で一行の帰
国を見送ると、担当者一同ホッと緊張が解け、帰りのバスでは受け入れを無事に終えた安堵感と充実感、
楽しかった様々な場面の余韻で皆高揚し、話に花が咲きます。交流事業に携わる機会をいただけて感謝し
ています。
ふるさと祭りの野点で茶道について通訳
50
白井市民から
青少年海外派遣 OB・OG
平成 6 年
第 3 回青少年海外派遣参加 増田
亜由子
G day mate!からスタートした、オーストラリアとの交流。虜になるまであっという間でした。
中学の恩師が教えてくださった、英語や国際交流のおもしろさがきっかけとなり、ホストファミリー、ホーム
ステイを体験させていただきました。高校入学後には、白井市の教育委員会の方々、白井高等学校、カヤブラム・
セカンダリー・カレッジの先生方の多大なるご協力により、一年間の留学を果たすことができました。
その後はボランティアとして関わらせていただいています。2000年のシドニーオリンピックの際は白井太
鼓クラブで訪問し、キャンパスピ市内各地での聖火リレー祭で舞台を踏んでまいりました。キャンパスピの方々
は和太鼓に熱心に耳を傾けられ、聖火をより熱くできたと感じました。
現在私は英語科の教員をしています。担任をしているクラスにドイツからの留学生が在籍しており、自分自身
の留学時代の先生方のご苦労が今となって身にしみています。ブリスベンへのホームステイ引率を控える今、少
しでも多くの生徒にオーストラリアファン、英語好きになってもらいたいという願いでいっぱいです。
それぞれの国の違いを挙げればきりがありませんが、G day mate!という独特な挨拶から連想可能であるオー
ストラリア人のスピリットに触れ、交流出来たことを光栄に思います。
今日に至るまでこの交流を通じて出会い、貴重な時を共有してくださった全ての方々に感謝を申し上げます。
白井市とキャンパスピ市との深い絆がこれからも末永く続いていくことを心から願っております。
平成 11 年
第 8 回青少年海外派遣参加
須藤 潤
私が、カヤブラムに行かせていただいたのは中学2年生のとき、今から8年前のことです。しかしそのとき
の経験は今でも鮮明に覚えています。行く前は、初めての海外でとても不安がありました。言葉の問題、文化
の違いの問題、など不安はたくさんありました。不安8割、期待2割で日本を旅立ちました。そしてホストフ
ァミリーに会い言葉が全くわからずその初めての日はすぐ寝床についたことを覚えています。早く日本に帰り
たいとも思いました。次の日からは、気持ちを入れ替え積極的にみんなと触れ合っていこうと思いました。す
るとその前の日の思いが嘘のように毎日が楽しくて仕方ありませんでした。日がたつにつれ逆ホームシック、
つまり日本に帰りたくなくなりました。
このときの経験が今の私に直接通じるものであると思います。大学で英語を専攻にし、海外の方々と触れ合
いたいという気持ちになりました。その中で海外交流のお手伝いもさせていただき、私にとって海外派遣参加
というひとつのきっかけからさまざまなところへ広がり、経験をして今の自分がいるのだと思います。
これから先も友好都市として海外交流が続き、もっとたくさんの人に私のようなよい刺激を得ていただきた
いとおもいます。そのためこの先10年20年たっても私自身も手伝い、これからの皆さんに有意義な体験を
していただきたいと思います。
最後になりましたが、友好都市提携10周年おめでとうございました。これからのますますの飛躍を期待し
ています。
51
10 周年に寄せて
白井市民から
「運命の選択 ∼数々の出会い∼」
平成 12 年 第 9 回青少年海外派遣参加
田島
加奈
私は小学校 4 年生の時、白井市に越してきました。父の白井市に引っ越すという選択は私の運命を変え
ることとなりました。私が英語に出会ったのは白井市と数々の出会いのおかげといっても大げさではない
でしょう。
最初の出会いは白井市に住む家庭教師の先生でした。私は先生のもとで小学校 6 年生から英語を学び始
め、まるで一目ぼれをしたかのように英語に惹かれていきました。中学に入学してからも英語に対する熱
が冷めずにいられたのは英語の先生との出会いです。先生は私に「英語をもっと勉強したい、うまく話せ
るようになりたい」と思わせてくれるような授業を展開して下さいました。おかげで私は英語への興味を
そのまま家に持ち帰り、自発的に勉強することができました。
こうして英語への片思いはますます高まっていくなか、私にとって最大の出来事が訪れました。「ホー
ムステイ受け入れ応募用紙」と書かれた紙を見て、目を丸くして精読したのを覚えています。中学 2 年生
の残暑がまだ厳しかったあの日、私は一人のオーストラリア人の女の子と出会いました。しかし私は恥ず
かしさと緊張に押しつぶされ、うまく話せなかったことを覚えています。今ではその想いが私を初心に戻
らせるために役立っています。たった 5 日間のホームステイでしたが、一生忘れることはないでしょう。
今年の 3 月に私はオーストラリアに遊びに行き、その女の子と再会してきました。そこには恥ずかしさも
緊張もなく、友情がありました。
私は中学卒業後、オーストラリアへ 3 年間留学することを決意しました。そこでもまたさまざまな出会
いがありました。ひとつひとつの出会いは私にとってどれもかけがえのないものです。私は白井市に出会
えて本当によかったです。ありがとうございます。
52
毎年 2 月の友好都市提携記念週間に
は、ALT(小中学校で英語を教えている外
国人の先生)の協力で「ちびっ子オースト
ラリアお絵かき教室」を開催しています。
オーストラリアの動物や植物などの絵を
楽しく描いて、絵について一人一人が説
明をします。
友好都市提携 5 周年記念コンサート
友好都市提携 5 周年(平成 15 年)には、保健福祉センターロビーで、ALT の先生方によるチェ
ロとギターと歌によるオーストラリアの音楽のコンサートを開催しました。
53
資 料
友好都市交流参加人数一覧
①
白井市からキャンパスピ市への訪問
白井市
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
⇒ キャンパスピ市
人
数
17
8
2
11
20
25
20
9
18
16
12
16
17
21
実施期間
平成 8 年 10 月 18 日
平成 9 年 10 月 3 日
平成 9 年 9 月 21 日
平成 10 年 2 月 13 日
平成 10 年 3 月 12 日
平成 11 年 2 月 18 日
平成 12 年 2 月 17 日
平成 12 年 7 月 23 日
平成 13 年 2 月 15 日
平成 14 年 2 月 14 日
平成 15 年 2 月 13 日
平成 16 年 2 月 12 日
平成 17 年 2 月 17 日
平成 19 年 5 月 25 日
∼
∼
∼
24 日
9日
27 日
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
18 日
24 日
23 日
28 日
21 日
20 日
19 日
18 日
27 日
29 日
計
②
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
考
市民オーストラリア交流
市民オーストラリア交流
市職員友好都市候補地調査 企画課長 職員
友好都市提携調印式(市長、議員、市職員、国際交流協会会長他)
テニス交流
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
シドニーオリンピック聖火リレイベントー 白井太鼓倶楽部参加
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
市民オーストラリア交流(友好都市交流)
212
キャンパスピ市から白井市への訪問
キャンパスピ市
No
備
⇒ 白井市
人
数
4
18
18
18
19
18
20
14
17
9
16
12
実施期間
平成 9 年 7 月 13 日∼20 日
平成 10 年 10 月 24 日
平成 11 年 10 月
平成 12 年 10 月 27 日∼30 日
平成 13 年 10 月 27 日∼30 日
平成 14 年 10 月 27 日∼30 日
平成 15 年 10 月 24 日∼27 日
平成 16 年 10 月 21 日∼25 日
平成 17 年 10 月 27 日∼31 日
平成 18 年 10 月 26 日∼30 日
平成 19 年 10 月 25 日∼29 日
平成 20 年 10 月 23 日∼27 日
計
183
備
考
提携前の調査団来市
提携記念式典参加のため友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
友好都市代表団来市
【編集後記】
今年は、10 月 23 日から友好都市代表団の受入れが始まった。成田空港から約 1 時間をかけて千葉ニュー
タウン駅周辺にバスが到着した時に、意外な反応が代表団から起こった。雨の中、赤、グリーン、ブルーな
どカラフルな傘をさして帰宅を急ぐ大勢の市民の姿を目にして感激の言葉が飛び交った。「オーストラリア
にいる娘にこの雨降りの光景を見せてあげたい!」
「こんなに傘をさしている人を見たのは数年ぶり。素敵。」
私たち日本人にとっては、当たり前の光景がオーストラリアの人たちには、極めて新鮮に見えたようだ。
史上最悪の干ばつに悩まされているキャンパスピ市の人たちにとっては、雨は正に「天からの恵み」となり、
雨天のせいで代表団ががっかりしているのではという受入れ側の心配を和らげてくれた。
雨の捉え方には日本人とオーストラリア人で大きな相違があっても、本記念誌に寄せられた感想には、お
世話になった人たちへの感謝の気持ち、国を超えた友情の素晴らしさ、各ホストが自宅を訪問者へ開放して
くれた寛大な気持ちなどが、共通して様々な形で表現されていた。友好都市交流に関わってきた方々、ふる
さと祭りで代表団に接した市民の皆さんの温かい心の上に成り立っているのだと改めて強く感じた。
本記念誌を発行するにあたり、快く原稿を書いてくださった両市の市民、関係者の皆様、写真を提供して
くださった白井国際交流協会山本多摩枝会員、キャンパスピから最新情報、写真、質問に対する回答を幾度
にも渡りメールで送信してくださったサンドラ・エニスさんに厚くお礼を申し上げます。
これからの新たな 10 年に向け、皆様の友好都市交流事業へのご協力、ご支援をよろしくお願いします。
(MY)
白井市・キャンパスピ市友好都市提携
10 周年記念誌
2008 年 11 月
発行
発行・編集 白井市 総務部企画政策課
〒270-1492 白井市復1123
電話:047-492-1111(代表)
FAX:047-491-3510
ホームページ: http://city.shiroi.chiba.jp/
E メール:[email protected]