インドネシアの GDP成長率(2015年 1-3月期)

(No.2,149)〈マーケットレポートNo.4,177〉
2015年5月8日
インドネシアのGDP成長率(2015年1-3月期)
GDP成長率は減速、今後は緩やかな回復へ
(%)
実質GDP成長率は減速
実質GDP成長率と項目別寄与度(前年同期比)
9
実質GDP成長率
民間消費と固定投資は底堅く推移
在庫
投資
6
■インドネシア統計局は5日、1-3月期のGDP統計
を発表しました。実質GDP成長率は、前年同期
比+4.7%、前期比▲0.2%となりました。
■消費や在庫投資などが減速の主な要因です。一
方、純輸出(輸出-輸入)は輸入が減少したこと
により成長率を押し上げました。
■GDP成長率は2009年7-9月期以来の低成長とな
ったものの、民間消費の減速は小幅にとどまり
固定資本投資は底堅く推移していることから、
GDPの内容はそれほど弱くないと見られます。
誤差
固定
資本
投資
政府
消費
等
3
民間
消費
0
純輸出
▲3
13/10-12
14/1-3
14/4-6
14/7-9
14/10-12
15/1-3
(年/月期)
(注)データは2013年10-12月期~2015年1-3月期。
固定資本投資は政府部門を含む。
(出所)CEICのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
ジャカルタ総合指数とルピア対円レート
(ポイント)
(円/100インドネシアルピア)
6,000
発表後の株価は上昇
企業業績への過度の懸念が後退
■GDP統計の発表当日と翌日の2日間に、ジャカ
ルタ総合指数は0.9%上昇しました。
■株価は、今年4月下旬以降、下落基調にありまし
た。固定資本投資の底堅さなどから企業業績に
対する過度の懸念が後退し、株価の底入れ要因
となっています。
1.2
ジャカルタ総合指数(左軸)
5,000
ルピア高
4,000
1.1
1.0
ルピア安
3,000
0.9
ルピア対円レート(右軸)
2,000
13/5
13/9
14/1
14/5
14/9
15/1
0.8
15/5
(年/月)
(注)データは2013年5月1日~2015年5月7日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
緩やかな景気回復と企業業績の拡大が見込まれ、株価は底堅く推移
■ジョコ・ウィドド大統領の経済構造改革により、年
後半以降はインフラ整備に向けた投資の拡大な
どがけん引し、景気は緩やかに回復すると見ら
れます。
■緩やかな景気回復と企業業績の拡大が予想さ
れていることから、株価は企業業績に沿い底堅
い展開が見込まれます。ただし、今年後半以降
と見られる米国の政策金利引き上げ局面では、
株式市場の変動幅が拡大することには注意が必
要と思われます。
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