⑥ 為替レートとは通貨の交換比率のこと

第6回
為替レートとは通貨の交換比率のこと
「為替レート」とは、異なる通貨を交換するときの比率を示したものです。金利
や経常収支など様々な要因で動き、その変動は私たちの生活に影響します。
為替レートとは、異なった二つの通貨の交換比率です。円とドルなら「1ドル=80
円」などと表示されます。これは1ドルの値段が80円ということです。これが90円に値
上がりしたとすると、ドルが上昇するとともに円が下落したことを意味し、「円安ドル
高」となります。1ドルの値段が70円に値下がりしたら「円高ドル安」です。
変動相場制における為替相場は、政治、経済的な出来事や、その他市場参加者の思惑
などによって日々変動しています。ただし、為替レートの水準を決める要因はいくつか
あります。一つは金利水準です。ある国の金利が高ければ、金利の高い通貨で運用した
方がいいので、その通貨を欲しがる人が増え、通貨が上昇する要因となります。また経
常収支の黒字が続いている国は、外貨建て資産が積み上がっていくことを意味するため、
その資産を自国通貨に替えようとする力が働き、通貨が上昇しやすくなります。
自国通貨が上昇すると、同じコストで製品を作っても、外貨建てに換算すればコスト
上昇と同じであるため、輸出製品の価格競争力が弱まります。一方、自国通貨が下落す
ると、輸入製品の自国通貨建ての価格が上がります。エネルギーを輸入に頼っている国
などは特に影響があります。
為替レートがあまりに大きく変動した時、通貨当局は為替介入を行なうことがありま
す。為替介入とは、一般的に、通貨当局が外国為替相場に影響を与えることを目的に外
国為替の売買を行なうことを言います。近年の日本では、円高を抑制するための「円売
りドル買い介入」が検討されることが多いのですが、自国通貨安に悩む新興国などでは、
「自国通貨買いドル売り介入」を行なうこともあります。
為替レートの変動による影響のイメージ
輸出製品
円の価値が対ドルで
2倍に上昇したら…
<円高ドル安>
同じ100万円のコストで製品を作っても、
ドルで換算した時のコストは2倍。
輸入製品
同じ1万ドルのモノを輸入しても、
円で換算した価格はこれまでの半分。
輸出製品
円の価値が対ドルで
半分に下落したら…
<円安ドル高>
同じ100万円のコストで製品を作っても、
ドルで換算した時のコストは半分。
輸入製品
同じ1万ドルのモノを輸入しても、
円で換算した価格はこれまでの2倍。
(注)上記はイメージです。為替レートの変動による影響についてす
べてを説明したものではありません。
(出所)野村アセットマネジメント作成
為替レートの変動は、
生活にも関わってくるんだね。
当資料は、参考情報の提供を目的として野村アセットマネジメントが作成したご参考資料です。投資勧誘を目的とした資料ではありません。当資料は市場全般の推奨や証
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