情報B ~第12回~ コンピュータにおける音の表現 P38~ 東京都立上野高等学校 情報科 能城茂雄(のしろ しげお) http://www.ueno.ed.jp/ http://noshiro.shigeo.jp/ [email protected] , [email protected] そのまえに、11回のやり残しから。 動画のお話 動画の基本原理 動画のデータ量 動画とは、動いている画像 例 画素数が640×480のディスプレイ 動かない画像は静止画と呼び区別 多数の静止画を高速に切り替える 残像を利用 静止画に同期した音声を伴うことが多い パラパラ漫画 モノクロ画像 1bit×640×480= 307200 bit = 38400 byte (2階調) モノクロ画像 3bit×640×480= 921600 bit = 115200 byte (8階調) フルカラー画像 (8bit×3色)×640×480 = 教科書116ページ (256階調) 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 7372800 bit = 921600 byte 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 動画のフレーム数 画像と動画のデータ量を求めてみる 動画のフレーム数 解像度が640×480ドットの24ビットフ ルカラーの画像を30fpsで1分間表示す るためのデータ量は何Mbyteか? fps(frames per second) 1秒間に何枚の絵を画面に表示するかを定 めた数 人間の目になめらかに動いているように 見えるフレーム数は30fps程度 NTSC(日本のアナログTV)の場合 ヒント フルカラー 各画素 24ビット(3byte)のデータ量 まず静止画1フレームのデータ量を計算 映像は29.97fps 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 1 動画のデータ量 解答 情報B ~第12回~ コンピュータにおける音の表現 静止画1フレームのデータ量 3byte×640×480=921600Byte P38~ 30フレーム(30fps) 921600×30=27,648,000Byte 1分間=60秒 27,648,000×60=1,658,880,000Byte 約1658MByte (約1.6GByte) データは極めて大きいため実際には圧縮される 東京都立上野高等学校 情報科 能城茂雄(のしろ しげお) http://www.ueno.ed.jp/ http://noshiro.shigeo.jp/ [email protected] , [email protected] 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 本時の目的 アナログからディジタルへ 音のディジタル方式の記録を通してA/D 変換の仕組みを理解する A/D変換 Analog/Digital Conversion D/A変換 Digital/Analog Conversion 音も「0」と「1」のみの2進数で表現可能 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ A/D変換の過程 アナログ データ 標本化 量子化 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ アナログデータ 符号化 ディジタル データ 標本化 アナログ信号を一定間隔で切り取る 量子化 切り取った信号の大きさを有限精度の数字とする 音はアナログ波形 横軸が時間 縦軸を波形の振り幅 音のアナログ波形は 時間と振り幅の連続量であると言える 符号化 読み取った数値を符号化(コード化)する 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 2 標本化 量子化 標本化(サンプリング) 量子化 波形を一定の時間で区切り取り出すこと 取り出した点を標本点と呼ぶ 区切る間隔を標本化周期(サンプリング周期) 波形の振り幅に対して一定の間隔で区切り 数値を求める 区切る間隔が短いほど元の波形に近くなる 8段階では3bit 16段階では4bit 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 符号化 標本化の間隔 その1 符号化 周波数は1秒間に振動する回数 周波数が50Hzなら1秒間に50回波形 が現れる 標本化と量子化により得られた数値を2進数にする こと 1 2 3 4 5 6 7 = = = = = = = 001 010 011 100 101 110 111 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 標本化の間隔 その2 振動を記録する方法を決める要素 50Hzの波形をディジタル化する場合 1秒間に標本化する回数を表す標本化周波数が 50Hzだと山の部分しか標本化されない 山も谷も記録するには2倍(100Hz)必要 CDの場合 サンプリング周波数 44.1KHz(44100Hz) 1秒間にいくつに区切るか(1/サンプリング周期) 量子化ビット数 16bit(65536段階)= 2byte チャンネル数 2ch 60分の曲だと 2ch×44100Hz×2byte×3600秒(60分) ≒635MB 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 3 CDのサンプリング周波数 演習 波形(音)をディジタル化する 2進数 なぜ、CDのサンプリング周波数は 44.1KHzか 可聴帯域 0=0000 1=0001 2=0010 3=0011 4=0100 5=0101 6=0110 7=0111 8=1000 9=1001 10=1010 11=1011 12=1100 13=1101 14=1110 15=1111 人間の耳に聞こえ る周波数の音は 20Hz~20KHzの 範囲であるため 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 答え その1 答え その2 表1の量子化部分 問題3 3 9 14 14 9 7 8 9 10 8 5 0 表1の符号化部分 0011 1001 1110 1110 1001 0111 1000 1001 1010 1000 0101 0000 問題2 式 0.12[秒] ÷ 12 = 0.01[秒] つまり0.01秒ごとに1回計測している 1秒間には1÷0.01=100回計測している 答え サンプリング周波数 100Hz 量子化ビット数 4bit 問題4 ヒント サンプリング周波数 × 量子化ビット数 x 記録時間 = 答え [bit] 答えを[byte]に変換すれば、正解 (1byte = 8bit) 式 100Hz × 4bit × 10秒 = 4000 bit 4000 ÷ 8 = 500 byte データ量 500byte 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 著作権について おしまい このスライドに使用した引用のない図版などで 能城が著作者でないものは以下の著作権者 の許諾のもとに使用しています。 日本文教出版株式会社 実教出版株式会社 教育図書出版 第一学習社 スライドに記載されている内容の無断使用、 無断複製、スライドを印刷して配布するなどの 行為はご遠慮下さい 不明な点は、情報科 能城(のしろ) [email protected] までご連絡下さい 能城茂雄 http://noshiro.shigeo.jp/ 4
© Copyright 2024 Paperzz