「差」はあっても「別」

家庭教育通信
一人ひとりおたがいに
何らかの「差」や「違い」があるから
「差別」が生じると言う人がいます
平成24年12月発行 №49
可児市役所
教育文化財課 学校支援係
家庭教育担当:石黒
11月17日(土)開催の「地域ぬくもりの集い」
で桑原律さんによる詩心・トークで、人権につ
いての多くの詩を紹介していただきました。
けれども 「差」や「違い」があることは
「差別」をしてもよい理由にはなりません
「差」があることで「別」することは
人の道からはずれた行為だからです
桑原 律・詩集「ひとすじの光 ひとすじの道」
なぜ、人は差別したり、優越感を
もったりして、自分と他人の区別
をしたくなるのでしょうか?
詩 「『差』はあっても『別』するな」 第一連より
優越感とは?
自分が他者より優れているとの認識、およびここから生じる自己肯定の感情である。さ
らには、劣等感に対する自己防衛につながる。これは、単なる自己満足に過ぎずなんら実質
的な利益は生み出さないことが多い。
< Goo 辞典より引用>
「自分は、どんな存在なのかしら?」と客観視すると、他者との違いが気になります。そして、自分の
よさを見つけて、「私はすごいのよ。」と自分の存在を肯定する「自己肯定感」をもつことになります。
逆に「私なんてダメなんだ。」と劣等感をもつこともあります。その劣等感のストレスから解放された
い思いが、自分の優れた点に優越感をもつのですね。「私は、あの人よりすごいのよ。」と。
どのように感情が生じるのかを知ることは、自分の感情コントロールに役立ちます。他者を「別」し
たり、「蔑」したりしても、自己満足だけで、よいことは何も生み出されないですね。いじめの行為につ
ながり、「百害あって一利なし」といえます。
< 例えば >
「私は走るのが得意なの。」(自己肯定感)
「でも、競走したら、A子に負けちゃった。私
なんて・・・」(劣等感)
「差」や「違い」があることは
その苦しみや悩みをお互いに理解し
認め合い 励まし合うべき対象
相互に心と心を通い合わせ
助け合い 支え合うべき対象
「差」はあっても「別」したりせず
「共に生きる」道を歩みましょう
桑原 律・詩集「ひとすじの光 ひとすじの道」
「でもB子には勝て
るわ。(優越感)
B子は遅い子。私よ
り弱い子。」(差別)
<優越感と劣等感
を繰り返して、差別
する。>
「A子はすごいな
あ。私の得意とB子
の得意は違うんだ
わ。速く走れるよう
にたくさん練習し
よっと。」
<結果を受け止め、
互いを認め合う。優
劣の気持ちなし。>
詩 「『差』はあっても『別』するな 」第四連より
12月 6日かたびら幼稚園
12月13日かわい幼稚園
12月20日今渡南小学校
76.8MHz
毎週木曜日12時20分
~40分
学級生さんの出演です。
聞いてね!!
<11月号のお詫びと訂正>
11月8日の出演学級:下恵土乳幼児→久々利乳幼児
いじめは弱いものや異質とみなされるものを標的とする卑怯な行いです。
人間として決して許されないことです。いじめをはやしたてたり、傍観したりすることもいじめ
と同じです。
子どもは無意識のうちに何気ない言葉で他人を差別したり、傷つけたりしていることがありま
す。人を傷つけた時の心の痛みや傷つけられた時の苦しみに気づかせたいものです。
そして、子どもを愛していること、素敵な人に育って欲しいこと、いじめや差別を知ってショック
だったこと、怒りを感じたこと、二度として欲しくないことなど、親の気持ちを伝えていきましょう。
また、普段から親自身が偏見をもたず、差別をしない、許さないということを示していくことが
大切です。もし、いじめに気づいたら、園・学校にすぐに連絡し相談しましょう。
<ある家庭教育学級生の方の思い>
優しい心を育もう
家庭の中でやれることは、常に会話のキャッチボールだと思っています。学校のことなど、話す
ことで把握できるのもあります。成長とともに、話さなくなるのは自然の流れだとは思うけど、
何でも話せる家庭を目指しています。「我が子を守れるのは親だけ!!」というのは、子ども達にも
伝えています。いじめへの課題は本当に難しいです。アドバイスもどう伝えてよいか迷います。
でも、何か問題があり、その中でもまれた子は、もまれていない子より、精神的に絶対強くなれる
し、何もなくきた子より優しく、社会に出た時に、絶対違うと思います。親として大変だけど、精神
的に強い子にしていきたいと思います。
地域の方の声もいただいています。
「いじめることがストレス発散になる」と
いじめ防止専門委員会や、条例ができたこと
は、とてもよいことだと思います。
いじめ問題は、とても難しいことではありま
すが、いじめをする子もされる子も不幸にさせ
ないために、大人のできることに参加していけ
たら、と思います。
いう子どもがいるということは、本当に悲し
いことだと思います。そのような子どもを育
んでしまう環境。子どもに起こる問題は、い
つも大人の社会の在り方がその背景にある
のだなと思います。そういう意味で、今回の
可児市の条例がいじめを子どもや学校だけ
の問題でなく、地域全体の問題として、みん
なで考えていくきっかけや後押しになって
大人の意識で子が変わる!
いけばいいなと思います。
まずは、自分の子や周りの方々とよりよい
今年もお世話になりました。よいお年を!
今こそ
可児市教育委員会 教育文化財課学校支援係
電話62-1111 FAX63-6751
関係をつくっていきたいです。