『自己肯定感』を育む~(Pdf形式3335kb)

中堅職員政策研究(C班)
職業体験型ひろしまキッズパーク
創造プロジェクト
~挑戦を促し小学生の「自己肯定感」を育む~
C班
広島県
産業廃棄物対策課
勝部 悟
次世代産業課
山崎 弘学
尾道市
社会福祉課
蔵本 透磨
大竹市
保健介護課
濱 恵介
江田島市
地域包括支援センター 川上 佳代子
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目 次
1.基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P3
2.現状分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P4
3.原因分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P5
4.問題解決策の検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P8
5.提案骨子とアクションプラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P12
6.評価基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P22
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1.基本理念
私たちの理想
意欲を持って元気に成長し,自信をもって
社会で活躍できる子どもを育成します。
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2.現状分析
今の子どもは‐「自己肯定感」が減少
自信も持てない子ども、すなわち「自己肯定感」の低い子どもが増加している
「自己肯定感」…自己の存在に対する自身の受容→自信
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3.原因分析
「体験学習」の減少
☆豊かさとゆとりのない生活の中で直接体験が不足
☆子供たちに社会の変化に主体的に対応していく力すなわち体験的な学習
が重要である
(「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について・第一次答申」
文部省 中央教育審議会、平成8年)
直接体験の不足
社会の変化に
主体的に対応できない
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なぜ「体験学習」が必要なのか
•「挑戦」のサイクルを繰り返すことで,「自己肯定感」
が育成される。
「体験学習」と「自己肯定感」の相関関係
挑戦
☆体験学習の実施によって自己肯定感が
増加 増加率250%
「体験学習を今後の生活につなげ,自己肯定感を育むキャリア
教育」(中島博文,長野県飯田市立飯田西中学校,平成22年)
達成感
(成功体験)
新たな挑戦
評価
(褒められる)
☆ソーシャルスキル教育の実施によって
自己肯定感が増加 指標 8.35 → 8.48
※ソーシャルスキル教育…対人関係の体験学習
「児童一人一人の自己肯定感と自己有用感を高める生徒指導
の研究」(出之口昭子,鹿児島県総合教育センター,平成22年
度)
「自己肯定感」の獲得
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どの年代の子どもへの
働きかけが重要なのか
「自己肯定感は、学年が上がるにつれ低下していくが、社会とのかかわりがあ
ると高くなる。社会との接点を意図的につくることが必要ではないか。」
(中央教育審議会・初等中等教育分科会・豊かな心をはぐくむ教育の在り方に関する専門部会、
平成19年)
小学生のうちからの
取り組みが重要
「体験学習」の場を新たに
作り出すことが必要
☆社会のしくみを考えさせる「体験学習」に着目し,その機会を増やす
ことで子どもの「自己肯定感」を高める
☆子どもの教育と成長の環境を整えるコーディネート=行政の役割
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4.問題解決策の検討
1)どの「体験学習」を推進していくか?
体験学習の例
体験学習の種類
内容
現状
自然
公園や屋外施設が整
日常の屋外遊び,自然を
備され,それらを活用
フィールドにした野外活
した取り組み事例も多
動,動物飼育,…
い
職業
農作業,企業活動,…
生活,地域
お手伝い,子ども会,町
内会,清掃活動,高齢者 家庭や地域の工夫で
とのふれあい,ボランティ 対応できる
ア…
一部企業がスポット的
に実施している
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検討
① 自然体験や生活体験は個人や地域の自助又は
工夫で改善が可能
② 企業で実施される職業体験は,コストや受入れ
体制の観点から限界が生じる
「職業体験」の増加を行政として推進する
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2)「職業体験」を推進するには
県内における取り組み事例
名称
対象者・体験時間
内容
メリット
デメリット
総合的な 小学3~中学3
① 学習の時 年生
年50~70時間
間
社会見学や中
学生の職業体
験等
・地域や学校,児童
等の実態等に合わ
せて取り組むことが
できる
・質の高い体験を
取り入れようとする
と,教員への多大
な負担がかかる
中学生職 中学生
5日以上
業体験
②
(キャリア
ウィーク)
地元の企業等
で実際の仕事
を体験する
・実際の仕事を体
験を通じて勤労観
の育成ができる
・地元企業等への
理解が深まる
・受け入れ企業等
への負担が大きい
ため数の確保が困
難
・生徒の負担
子ども会議によ
り子どものやり
たい職業を企画
し,職場体験し
労働報酬(独自
通貨)を得る。
企画の段階から子
どもが関わり,労働
で得た報酬で買い
物ができ,終了時
には達成感と自信
がつく
・期間限定
・一部の子どもに限
られる(定員あり)
・イベント自体が知
られてない
ひろしま
③ キッズシ
ティ
小学生(企画の
み小学5・6年
生)
年2日
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検討
① 学校教育においても体験学習を進めているが,教師側
の負担も多い
② 中学生の職業体験は,受け入れ先の企業に負担がか
かる。また,体験不足の子どもが5日間の職業体験を
負担に感じている
③ 小学生は,イベント等で職業体験できる機会はあるが,
一時的で,一部の子どもしか参加していない。
小学生を対象とした常設の職業体験施設が必要
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5.提案骨子とアクションプラン
体験学習の中でも特に,職業体験の増加を目的
に,屋内体験型の施設を新たに建設し,県内企業
の協力のもと,子どもの挑戦を促し,自己肯定感を
育成する。
具体的なアクションプラン
① 屋内体験型施設の建設
② 学習プランの作成
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アクションプラン①
ひろしまキッズパーク(仮称)
●概要
小学生を対象とした,職業体験施
設を創設します。
運営会社
民間事業者
立地場所
旧広島市民球場跡地
敷地面積
延べ約6000m2
目標入場者数
約90万人/年
収容人員
1000~1500人/1回
パビリオン数
約50
スポンサー企業
広島県内の企業
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参考事例
子どもが職業や社会の仕組みを体験できる人気の
テーマパーク「キッザニア」があります。
キッザニアとは?
●子どもたちが好きな仕事にチャレンジできる,子どもが主役の街であり
●お給料としてもらった専用通貨を買い物や習い事に使って,楽しみながら
社会の仕組みを学べます。
●消防士,パイロット,新聞記者,パン職人などの様々な仕事体験ができ,携
帯電話を借りたり,運転免許を取ったりと利用できるサービスも本格的な
ものです。
●この街では,だれもが一人前の大人であり,責任感と自立感が自然と高ま
ります。
※キッザニア ホームページより
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参考事例
キッザニア
運営会社
KCJ GROUP 株式会社
立地場所
東京都及び兵庫県
敷地面積
述べ約6000㎡(1800坪)
初期投資額
約35億円
年間売上
約35億円
年間入場者数
約93万人
収容人員
1200~1500人/1回 2部制運用2400~3000人/日
パビリオン数
約50(仕事をすることやサービスを受けれる場)
スポンサー企業数
約60社
リピート率
約70%
「日本小売業協会第10次第5回企業経営委員会における
KCJ GROUP株式会社広報・マーケティング部長作成資料」
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1)アクションプラン①の検討
立地条件
必要条件
●集客エリアとして,中国・四国・(北九
州)地域を対象とする。
●主要新幹線駅,高速道路からアクセ
ス性が高い都市部(広島市内及び福山
市内)を第一候補とする。
根拠
・県内の小学生数は約15.6万人
リピート換算すると約26.5万人
→広域的に集客する必要あり
(中国地域33.2万人,四国地域20.6万人
の小学生を対象に,同様の計算をすると,計
91万人の利用が見込まれる。)
・のぞみ及びひかりの停車駅は,広島と福山。
・旧広島市民球場の敷地は,12,000㎡。
旧広島市民球場跡地に建設する
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運営方式
●土地
【公有地の活用:
広島市による貸出】
●施設建設及び運営
【民間事業者】
●コンテンツ
【広島県内に主たる
事業所を置く企業】
メリット
デメリット(注意点)
・広島市は,土地の賃借料収入を得ることができ
る。
・民間事業者は土地の取得に関わる調整や初期
投資が不要になる。
・都市公園法の規制がある。
⇒教養施設(「体験学習施設」)
は都市公園法施行令で認めら
れている。
・先行事例にもあるように,独立採算による運営
が可能である。(入場料収入及びスポンサー料)
・ブランドロイヤルティの確立
・体験を通じた顧客の創造・囲い込み
・CSRとしての取り組み価値が向上
・従業員のモチベーション向上
・スポンサー料の負担が必要で
ある。
民間事業者による運営を基本とする
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広島県の強みを活かしたコンテンツ
• 広島県内には多様な産業が集積
• オンリーワン,ナンバーワン企業も多数
広島県内における業種別の事業所数
※出典:工業統計調査(平成21年度)
※出典:事業所・企業統計調査(平成18年度)
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製造業
マツダ(自動車),三菱重工業,IHI(機械),シャープ(電子部品),大日本印刷
(印刷),JFEスチール(鉄鋼),ツボサン,ワタオカ(やすり),ミカサ,モルテン
(ボール),竹田ブラシ製作所(化粧筆),オタフクソース,アヲハタ,カルビー,タカ
キベーカリー(食品) . . .
サービス業
イズミ,エディオン,そごう(小売),ALSOK(警備),中国新聞(新聞),広島電鉄
(輸送). . .
農林水産業
各種協働組合等
行政
警察,消防,病院
→ 幅広い業種において県内企業の協賛を期待できる
→ 企業側にとっても,幅広い層への宣伝効果が期待できる
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広島県の参画
●平和記念公園や紙屋町周辺の商業施設との相乗効果を
発揮し,修学旅行や観光のニーズを強力に取り込む。
●周辺エリアとの一体的なグランドデザインが必要である。
広島県もこの事業に出資し,将来,他の目的にも
活用できる永続性のある建築物を提供する。
参考【見込まれる経済効果】
35億円の消費に対して,波及効果を考慮すると,全体で55億円の消費が促され,650人の
雇用が誘発される。(H17広島県産業連関表で試算)
また,税収面では,55億円×粗利5%×法人税率40%=1.1億円の税収増となる。
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アクションプラン②
事前事後学習プランの作成
●目的
小学校における社会見学において,施設の利用を促進するために,
専用の学習プランを作成し,提供します。
●事前学習として
・日常の働きや自分の知っている仕事を振り返ること
・活動目標を事前に立てること
●事後学習として
・体験を発表し学級内で共有する
・施設での体験と学校や日常生活とのつながりを考える
上記のことを学ぶことにより,職業体験がより効果的なものになり,自己肯
定感の改善につながります。
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6.評価基準
●子どもたちに職業体験をする場を新たに提供し,体験学習の機会の増加
を通じて
最終目標:自己肯定感の改善
評価基準1 : 小学校における利活用度
評価基準2 : 自己肯定感に関する調査内容の改善
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ご清聴ありがとうございました
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