残された干潟とその重要性 一見和彦 (香川大学瀬戸内圏研究センター 准教授) 瀬戸内圏研究センターの一見と申します。宜しく お願い致します。松田先生、多田先生とも大きく瀬 戸内海全域の話をされましたけれど、私の方はもう 少しピンスポットに、干潟という特殊な環境につい てお話したいと思います。干潟というのは皆さんも よく耳にされると思います。環境保全のような話に なるとだいたいその象徴のような形で出てくる場 所です。松田先生、多田先生も言われていましたよ うに、幼稚魚などのゆりかごと呼ばれたり、生物多様性や生物量が非常に豊かな場所です。 非常に大事な場所というのは感覚的によくわかるんですが、実際にどれくらい大事なのか、 或いは根本的に干潟の生態系メカニズムというところが実はほとんど分かっていません。 その感覚的に非常に大事だというところを、我々の研究グループできちんと調べて行かな くてはいけないということでこの干潟研究に取り組みました。 それでまず干潟というのはどんなところかと いう、まず非常に簡単なところです。これは高 松市の新川・春日川河口干潟という我々が観測 を行っている干潟で、このように屋島の頂上か ら高松市街を見下ろしたときに見える干潟です。 左側の図は満潮時です。満潮時は完全に海にな っていますが、干潮時になると右図のように干 潟が出現します。この日はそれほど潮が引く日 でなかったのでこれくらいしか干潟が出ていま せん。大潮の干潮時であればだいたいこのあたりまで全部干潟になって干出するようなと ころです。1 日に干潮と満潮が 2 回ずつ、正確には 24 時間 50 分で、1 日と 50 分かけて満 潮と干潮が繰り返されています。 今日は香川県の干潟の話をいたします。香川県にどれくらい干潟があるかというのがこ の図です。干潟というところは基本的に干潮・満潮で海になったり陸になったりするとこ ろですから、細かく見てやれば、すぐ近くの海岸であっても小さな干潟と呼べるわけです。 ここにあげているのは香川県にある干出幅が 100m以上、或いは干出面積が 1ha以上の干 潟です。この緑で示したのが 50ha以上ある大きな干潟ですね。それとこの小さな赤の方 は 1~50haの比較的小さい干潟です。大きなところでは先程示しました新川・春日の河口 干潟。これは土器川の河口干潟です。或いは香川県では非常に有名な有明浜ですね。河口 に広がっている河口干潟と遠浅の浜を前浜干潟といいます。その他にも小さな前浜干潟や 河口干潟が点在しています。このように見ていきますと香川県の干潟としましては、高松 市の東側、東讃には非常に少なくて、西讃に大きな干潟が集中しているのがわかります。 干潟と今日は藻場も入れましたけれど、この重要 性について従来言われている事柄を並べてみました。 まず魚介類の産卵の場である、或いは幼稚魚の育成 の場であるということ。それと漁場になるというこ と。これは潮干狩りしているところですけど、潮干 狩りも含めて漁場になっている。また、自然の浄化 槽として機能しているということ。干潟というとこ ろは分解の場と言われますが、陸上の物質が河川か ら入ってきて海に流入するまでに、その間に干潟があることで、色々なものを分解して水 を綺麗にする能力があるということです。次に環境教育の場として非常に有効な場所だと いうことです。 これは、我々が毎年香川県と一緒にやってる干 潟ウォッチングという一般市民講座の様子です。 これは去年開催した写真なのですが、このように 小学生から中学生、それと保護者の皆さんと一緒 に干潮時の干潟に出て行って、現場でいろんな生 物を探したりしているところです。子供たちはす ぐに飛んで行って、いろんな生物を探してきます。 それとこの 2 枚は我々の瀬戸内圏研究センターの 庵治マリンステーションで干潟で採集した生物を持ち帰って観察しているところです。こ ちらはアナジャコを寒天に潜らせている写真ですね。この他にも、いろんな生物の小さな 実験をやっています。このように、干潟というところはアクセスがいいですし、いろんな 生物を簡単に捕まえることができますので、環境学習を行う場所として非常に適した場所 であると言えます。 またこれは松田先生、多田先生からも紹介され ましたけど、魚介類の産卵の場であり、幼稚後の 育成の場であること。この写真は先程多田先生も 出されていましたが、水産試験場の藤原さんが撮 られた写真でアマモ場です。藻場の中にいる魚は メバルで、こちらは恐らくコウイカ類の卵だと思 います。そのように魚介類の産卵の場、或いは小 魚の隠れ家のようになっている。こちらは実際に干潟の上で我々が捕獲したカレイで、コ チとウキハゼ。このように稚魚がたくさん見つかります。また、幼稚魚の餌になっている ような小動物がたくさんいます。さらに残りの二つ。漁場あるいは潮干狩りができる場で、 今日は潮干狩りの話をします。それと干潟は分解の場であり、自然の浄化槽と呼ばれてい ます。この二つについてもう少し詳しく説明していきます。 これは干潟の生態ピラミッド。先程、多田 先生が海の生態ピラミッドを出されていま したが、これは干潟の生態ピラミッドです。 一番底辺に植物がいて、それを食べる動物が いて頂点に・・・干潟の場合は鳥と人間です。 まずこの一番底辺にいる植物ですが、これは アマモです。アマモとかアオサといった、い わゆる大型の海草だとか海藻類ですね。これ ら以外に大事な植物として、微細藻類という 顕微鏡で見ないと分からない小さな植物がたくさんいます。干潟に出て行って足跡を付け てもらえば足跡の下には何百万、何千万という微細藻類がいます。こういうものが餌にな って実際、貝だとかゴカイが育ち、今度は鳥とかに食べられる。干潟というとこは非常に 生物量が多いところですが、どうして生物が多いかというと、まずは河口干潟が典型的な 例ですが、上流側に河口があってそこから河川を通して先程から言われています窒素とか リンという我々が栄養塩と呼んでいる栄養物質がたくさん入ってきます。この窒素やリン というものは微細藻類・・・植物ですね、植物の体を作る材料ですから、それがたくさん 入ってくる環境ですね。で、これに太陽光・・・干潟は浅い場所ですから太陽光が燦々と降り 注ぎます。海の方は、沖合いに出て行くと例えば 15mとか 20mも水深があるともう光が届 かなくなります。そうすると生態ピラミッドの一番底辺を支えている植物は光合成ができ ませんのでそこで繁茂できなくなるんですね。干潟はそういう栄養物質と光合成に必要な 光がふんだんにある環境と言えます。干潟という所は、熱帯雨林に次ぐ豊かな生物環境を 持っていると言われますが、非常にたくさんの生物が生息しています。つまり干潟では植 物の光合成量が莫大で、これを食べるその生き物たちがあふれている。生物生産が非常に 活発であるという場所です。これ実はほぼイコールなんですが、活発な生物生産があって、 食う-食われるという関係がものすごく発達しているということは、同時に分解作用も非 常に早いのです。ようするに体が作られて、それがまた壊される。その作る、壊すという 作業が非常に速いスピードで回っているという特徴があります。 ここで、分解の過程をイメージしたのです が、干潮時・満潮時にどんな生物が活躍して いるかというと、まず干潮時は干潟の泥、堆 積物の表面に降り積もっているような有機物 をカニが一生懸命食べています。干潮時も満 潮時も働いているのはゴカイです。ゴカイは 自分の体の何倍もの量の泥を体の中に入れて 泥の中の有機物を食べています。満潮時、干 潟に水が入ってきてからになりますけども、 アサリは水中のプランクトン、微細藻類だったり河から入ってきた懸濁物質ですけども、 そういうものをどんどん吸い込むように食べています。我々は濾過捕食者と呼んでいます が、海水ごと体の中に取り入れて食べています。アサリというのは、お味噌汁に入れて食 べるような 2 ㎝、3 ㎝くらいのアサリだと 1 日に数十リッターの海水を濾過します。新川・ 春日川河口干潟に生息しているアサリは、干潟の上に乗っかってくる海水を 2 回から 3 回 全部濾過してしまうくらいの能力がある、と推測しています。アサリはもちろん、ゴカイ、 カニもそうですけども、こういう生物が非常に活発に生息していることで生産をしながら 分解もしているということになります。 今挙げたこれらの生物は、春から秋までの 暖かい時、或いは暑い時に活躍する生物です が、冬にもそういう生物がいるんですね。こ れは生態ピラミッドの頂点にいる干潟の最 上位の生物ですね。ここに上げたのはヒドリ ガモとオナガガモというカモです。この新 川・春日川の河口干潟に越冬のために渡来し ているのですが、ヒドリガモだとだいたい 600 羽から 1,000 羽くらいいます。オナガガ モだとだいたい 300 羽くらい、それくらいのカモが越冬しています。この間分かってきた ことですが、ヒドリガモは草食で干潟の上で繁茂しているアオサを食べています。アオサ は増えすぎるとちょっと困った問題が出てくるのですが、このアオサをヒドリガモの個体 群が越冬している 5 カ月か 6 カ月で約 90t食べます。またオナガガモは肉食なんですが、 オナガガモは干潟にいるホトトギスガイという二枚貝を 40tくらい食べています。それで 食べた後どうなるかなんですが、どちらも同じような数字なんですけども、食べた量のだ いたい 6 割くらいは糞として出てきます。残りのだいたい 4 割くらいが、二酸化炭素。要 するに呼吸ですね。二酸化炭素になって飛んで行きます。要するにアオサ、或いはホトト ギスガイという生物体でいたものがカモが食べることで、かなりの部分が気体に分解され て飛んでってるんですね。そういう意味では鳥類というのも、冬の間分解能力が落ちる時 期に非常に大きな仕事をしているというのが分かります。 ここでちょっと番外編です。人間がどれだけあさ りをとっているかというところなんですが。新川・ 春日川河口干潟は何年か前にホームページで「あそ こでアサリが取れる」と紹介されて、あっという間 に有名になったんですけども、アサリがたくさん取 れます。これは 2007 年の事例なんですけども人間 がどれくらいアサリを取っているかという調査で す。当然、潮干狩りの時期に一番人間が訪れますの で、潮干狩りシーズンの 4 月中旬から 6 月上旬まで、54 日間を対象にしています。まずこ の間にどれくらい人が来るか、人数をカウントしました。その結果の総計がこれです。54 日間で 4,100 人くらいの人が潮干狩りのために来ています。当然ゴールデンウィーク期間 中の 5 月の 3 日から 5 日が一番多くて、だいたい 1 日に 500 人近くの人が干潟に来ていま した。これだけの人が来ますが、今度は 1 人あたりどれだけのアサリを取って行ったか、 というのがこの数字です。これ 70 名に聞き取り調査で聞いているのですが、なかなか苦労 しまして、最初男子学生に立ってもらって「重さを量らせて下さい」と、頼むのですが、 皆さん、逃げるように遠慮されて。これではいかんと言うことで、今度は女子学生に頼む のですが、そうすると測らせてもらえる上にお土産まで貰えるという。ホントにこれは女 子大生がやってくれたような数字です。3.99 ㎏、要するに 1 人当たり 4kg です。1 人当た りですから人によってもちろん差はあって、可愛く 500g くらい取って行く人からプロフェ ッショナルと言いますか、ずた袋いっぱいに取って行く人もいます。この数字を使って 4,100 人に1人あたりの 4kg をかけてやると、このほぼ 2 カ月間で人間があさりを取って行 った量というのは 16.3t。アサリの市場価格をだいたい 1kg800 円として考えてやると、 だいたい 1,300 万円くらいに相当するアサリがこの干潟から取られています。そういう意 味では我々はすぐ近くに、こんないい場所を持ってるわけですね。 今度は干潟の機能的な役割について。先にお話 ししました通り、干潟では非常に活発な生物生産 があって餌生物がたくさんいますので魚介類のゆ りかごとして機能しています。もう一つ、生産と はまったく逆なんですが、大きな分解能力があり ます。干潟は「自然の浄化槽」と言われています。 干潟が水質浄化の場であることは、これまでにも 言われてきたことですが、ただ観測によってどの程度の浄化能力があるのか、といった研 究は日本ではほとんどありません。この 5 年くらいかけて、我々の観測で分かってきたの は、干潟が栄養物質、先程からお話してます窒素やリンというものですね、この栄養物質 の貯蔵庫として機能していそうだなということです。 その窒素、リンは、河川を通して無機物、 硝酸やアンモニアになりますが、それと有機 物、これは粒子です。水の中に漂っている粒 子。これらがこのような形で海に入ってきま す。有機物、粒子は海底に沈殿していきます けども、無機物に関してはこれを材料にして 植物プランクトンが繁茂していきます。植物 プランクトンは動物プランクトンが食べて 小魚が食べる。このように植物連鎖が進みま すが、無機物の窒素、リンというものが大量に入ってくると、30 年、40 年前の瀬戸内海を 思い浮かべてもらえばいいのですが、有害赤潮、要するに魚を殺してしまう赤潮が頻発す る海になります。有機物がたくさん入ってくると、或いはたくさん増えたプランクトンな どが大量に沈降することによって、その海底に貧酸素水塊、要するに酸素が非常に少ない 水ができる。非常に生物が棲みにくい環境ができます。そういう意味ではこの窒素やリン がどれだけ河川を通じて海に入ってくるかというのは非常に大事になってきます。 これは新川・春日川河口干潟を上空から見たと ころです。新川と春日川から当然窒素、リンがこ う入ってきて、干潟上で量的にも質的にも変化を 受けて、その後、海に出ていきます。その間、窒 素とリンはどのように振る舞うかというか、どの ように干潟で変化して最後に海へ流出するか、そ れを我々が観測で調べています。船をおいて、い ろんな観測定点を回ります。今日は非常に簡単に 纏めてしまいますけども、結果的に春から夏の暖 かい時には、窒素やリンが河口から入ってきて、 漂っている有機物ないし粒子というのはまず干潟 上に落ちて沈降堆積します。干潟というところは 河川と海水が丁度混じり合うところですね。急激 に流れが小さくなって、しかも静電気的な物理作 用によって粒子が大きくなり、ボタボタと落ちる 場所なんですね。こういう粒子や有機物を餌にし てゴカイが増える、或いは成長する。アサリも、 先程一日数十リッターの海水を濾過すると言い ましたが、これらの有機物を濾過して食べてく れる。要するに有機物を干潟に溜める方向に行 くのですね。もう一つ、溶けている無機物です。 溶けていますので見えませんが、硝酸だとかア ンモニアのようなものをアオサとかアマモなど の海藻(草)がどんどん取り込んで自分の体に していきます。このアオサとかアマモとかはこの時期に繁茂します。すなわちこの期間は、 生物が成長する時期です。したがって、基本的には窒素やリンというものが干潟の中に溜 まっていく時期になります。 今度は逆に秋から冬。寒い時期になるとどう なるかと言いますと、アマモとかアオサという のはどんどん枯れていきます。アサリだとかゴ カイも低水温で活発でなくなってくる。そうす るとこの補足作用、溜められる作用がなくなっ て、しかもどんどん分解されて干潟から出てい くことになります。そうするとこれらの生物に よる補足効果、留めようとする力が働かなくな りますので、干潟に溜められていたものがどん どん、海の方へ出ていくことになります。すなわちどういうことかと言うと、春とか夏、 ようするに暖かい時期、暑い時期には、河川から入ってきた窒素やリンという物質を干潟 は握っていてくれる。秋とか冬になると、今度はそれを離してる。そういった機能を干潟 が持っていそうだ、ということが分かってきました。 これは少し言い過ぎかもしれませんけれども、 例えば夏になると、現在はだいぶ減りましたけれ ど、赤潮問題があります。先ほどお話したとおり、 赤潮は河川から入ってきたような栄養物質を使 って植物プランクトンが大量繁茂することで起 こります。また現在、冬に海苔の色落ち問題、す なわち栄養不足という問題が起きています。そこ で干潟の機能を考えると、この赤潮が起こるよう な春から夏に干潟はその原因物質となる窒素やリンを握っていてくれて、冬になってこう いう栄養物質が必要な時に放出してくれる、という可能性があるわけですね。この部分に 関しては、これから本当にそのような機能を持っているか、しっかりと見極めなければな らないと考えています。 以上で私の話は終わりですが、我々は先代教授 から数えてもう 15 年から 20 年近く干潟の研究を やっていますが、干潟環境というのはやればやる ほど色々なことが分かってくるのですね。そうい う意味では干潟について我々はまだ本当の意味 で理解できていない。沿岸域の中で干潟がどんな 機能を持っていて、どれだけ重要なところかとい うところをしっかり検証して行きたいと思って います。 本城:それでは質問のある方はおられませんか?では、私から。 スライドの中で、アサリは水中の有機物を食べているように描いてあったのですが、有 明海あたりでは泥や砂の上についている微細藻類を相当食べているという話です。高松市 のこの干潟ではどうでしょう? 一見:アサリの餌というのは干潟によって違うというのがいろんな観測から報告されていま す。基本的には微細藻類もそれ以外の有機物も、どちらも食べていると思います。干潟は 干満の流れでかなり水が動くところです。先程スライドで示しましたように、泥の表面に いろんな微細藻類がたくさんいますが、それが舞い上がって水の中に巻き上げられていま す。実際、水の中を見てみると泥の表面にいる微細藻類がたくさん水の中にいます。そう いう意味では元々水の中に住んでいる或いは水の中に漂っているものと、泥の中から水の 方へ出てきたものの両方を含めて、ということです。恐らくこれは時間帯によっては泥由 来のもの、水由来のものを食べているように思いますけども、基本的にはどちらも食べて いるのではないかと考えます。 本城:もう一つ質問します。干潟のアサリは人間に取られ過ぎですがどうですか? 一見:この質問に答えるためのスライドがありますので、それを使って説明します。 これは 2007 年 1 月から 2009 年 12 月までの 3 年分のデータです。これが 1 ㎡あたりのア サリの個体数です。この赤いのが 20 ㎜以上の大型サイズで、我々が潮干狩りで取っている アサリですね。水色が 10 ㎜~20 ㎜、黄色が 5 ㎜~10 ㎜サイズの稚貝ですね。これは 3 年 間の推移ですが、我々が取る大きいサイズを示す赤い部分が大きく減る時期があります。 ここが潮干狩りの時期です。2007 年はみごとに潮干狩りの時期と一致しています。2008 年がここです。2009 年がここです。我々の計算では、潮干狩りの時期に減っている大きな アサリの 6 割くらいを人間が取ってい るようです。そういう意味では人間が 取る漁獲圧力というのは非常に大きい ことが分かります。2007 年にこの小さ い貝を示す色が多いのが分かるかと思 います。面白いことに、小貝がたくさ んいるような年は、これだけ取られた 後も回復していくのですね。潮干狩り の時期が終わるとまた同じようなレベ ルに戻ります。ところが 2008 年はそ の小貝が少ない。2009 年はもっと少ないです。そうすると 2008 年は大きく減った後に、 元に戻っていません。2009 年になるとスタートがここで、同じように減って、ほとんど回 復が見られません。小貝がいないと回復してこない。潮干狩りの人数は 2 カ月で 4 千人と 先程言いましたけれども、このレベルの人数であれば小さい貝を取らなければ、おそらく、 回復してくるのだろうと思います。ただ、もっと人数が増えた時にはサイズ規制なり人数 制限を考えないといけないと思います。 本城先生:ということは、他の要因で減少したのですか? 一見先生:大きなサイズの貝が取られたから小貝が入ってこなかったのではなくて違う要因 だと思っています。と、いうのは、播磨灘の例えば姫路の方だったかな?その他の所と減 少のパターンが同じなのですね。だから、新川・春日川だけのピンポイントの問題だけで はなくもっと大きな問題だと思います。 本城先生:ありがとうございます。私ばかりの質問になりましたが・・・・宜しいですか? 一見先生ありがとうございました。
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