【法人設立 10 周年 記念講演会・式典のご報告】

【法人設立 10 周年 記念講演会・式典のご報告】
≪講演会≫
「未来に
ゆめをのせて」
◆講師:川口純一郎氏(宇宙航空研究開発機構 JAXA)
◆開催日:2015 年11月7日(土)
◆場所:横浜市健康福祉総合センター
当日はたくさんの子どもたちが集まりました。
川口先生は、未来に向かって夢をもつ大事さを機知にとんだユーモアを織り交ぜながら、子どもたちに
も分かりやすい言葉でお話しをしていただきました。
この講演会を通じて、夢を持ち続けること、そしてそれを実現することへの大切さを、来場した多くの子
どもたちのそれぞれの胸に響く講演になったと思います。
(講演内容抜粋)
・心がけてほしい言葉 -セレンディピティ(serendipity)-
「訳が難しいですが、セレンディピティとは『思いがけず発見してしまう』ということです。思いがけ
ない発見というのが、科学や芸術を進めていく一番の力です」
「脳科学者の茂木健一郎さんは、セレンディピティを発揮させるために3つの条件があるとお話して
います。それは行動・気づき・受容です。行動を起こさなければ思いがけない発見もおきないし、それ
を『気づく』という集中力も大切。そしてそれを受け入れるということです。新しいことは受け入れが
たいです、自分の常識にこだわってしまう、でも受け入れなければならないのです」
「石坂洋次郎(小説家)は、
『若い人』の一節で、小さな完成よりもあなたのはらんでいる未完成の方
がはるかに大きなものがあることを忘れてはならない、と言っています。未完成こそ大事だということ
です。不完全であることを恐れなくていい。これを心がけてほしいです。不完全であるからこそ発展が
あるのです」
・分からないことに気づくことが大切
「科学技術とは芸術です。無いものを作るからです。分からないことや憧れるということを楽しむ、ここ
に宇宙開発の醍醐味があるのです」
「勉強が分からないことに悩むことはないです。もっと違う世界で知らないことがたくさんあるという
ことに気づくことが大事なのです」
・さいごに
「完全かどうかは関係ない、不完全だから発展がある。だから挑戦すべきだと思います」
「セレンディビティを生む大きな要素の一つは、行動なんです。挑戦しない限り成果は得られないんで
す。
」
「挑戦することはとても難しいんです。やれる理由を見つけることはもっと難しい。やれる理由を見
つけるには、信じることです。そして挑戦していくことを続ける。こうしていけばきっと日本は大成功す
る、そう思っています」
。
[会場からのこどもたちの質問]
「はやぶさの重さはどのくらいですか」
⇒「だいたい 500 ㎏ちょっとです。はやぶさ2で 600 ㎏近いです。」
「はやぶさの最高速度は何㎞ですか」
⇒「難しいですね。速さはどこを基準にするかで変わるんです。太陽を周る時の速さは、1 秒間 36 ㎞く
らい、地球から出るときは 1 秒間に 3 ㎞くらいです」
「今まで何個くらいロケットや衛星を作りましたか」
⇒「今まで数えたことないですが、たくさんのプロジェクトに関われてこれたので、だいたい 20 個くら
いかもしれませんね」
「はやぶさを作るのに何年くらいかかりましたか」
⇒「実際に設計などプロジェクトが始まってから7年余り。その前から 10 年前くらい準備期間がありま
した。
」
「はやぶさ3をつくる予定はありますか」
⇒「つくりたいですね。でも2とか3とかいう名前をつけたくはあまりなかったんです。
2というのは二回目、もう一回と聞こえますよね、でも違うんです。はやぶさは実験機なので本番は
いま飛んでいるはやぶさ2なんです。だから3じゃなくて違う名前をつけたいですね。もっと大きい
宇宙船をもっと遠くに飛ばしたいと思っています」
「はやぶさの中で人は宙に浮きますか」
⇒「はやぶさも宇宙で浮いてますから、人も浮いています」
「宇宙で食べる食べ物は約何個あるんですか」
⇒「何種類あるということですか。ちょっと分からないですけど、昔は限られた種類しかなかったです
が、今は大根おろしまであるくらい何でもあるみたいです」
「はやぶさはどのくらい上にあがるんですか。あと、はやぶさが帰ってくるまでは何日くらいかかるん
ですか」
⇒「地球からみてイトカワ・竜宮など、一番遠いところまでは3億㎞離れています。それからはやぶさ2
は 2020 年に帰ってきます。6 年間かけて往復します。」
≪10 周年記念式典・祝賀会≫
◆開催日:2015 年11月22日(日)
◆場所:ホテルナビオス横浜
式典・祝賀会は、晴々とした最高のお天気のなかで行われました。
今宿小学校&森の台小学校の放課後キッズクラブ金管バンドの華やかなオープニングからはじまり、武
藤寛氏(俳優・元劇団四季)による法人の歌:「Woodcraft の道」の心に響く絶唱、会員の皆様、関係各位
来賓のごあいさつなど、日頃、ご支援・ご協力を頂いている方々とともにお祝いし合う、和やかなひと時
となりました。
理事長・副理事長より、改めてこれまでの感謝の気持ちと、さらなる活動への思い、決意等をご来場いた
だいた方々にお伝えすることができました。
予定されていた時間では足りなくなってしまうほどの盛況となり、記念式典・祝賀会の目的を十分に果
たすことができたものと考えます。
これも関係各位の多大なご尽力、ご支援・ご協力の賜物と改めて心より感謝申し上げご報告を終えます。
【オープニング(金管バンド)】
【表彰式】
【「Woodcraft の道」(武藤寛氏)】
【主賓者挨拶(野本理事長)】