カナダ・アルバータ州 原油・ガス産業最新動向

ALBERTA
OIL & GAS INDUSTRY
QUARTERLY UPDATE
カナダ・アルバータ州
原油・ガス産業最新動向
1
カナダ・アルバータ州の
原油・ガスについて
アルバータ州とその石油部門は世界的
な油価下落と天然ガス価格の持続的低
迷の痛みに耐え抜きました。周期的に
変動する商品価格が最終的に適正な水
準に復帰すれば、アルバータ州はすぐ
にも立ち直れる状態です。
実際テクノロジーを通じて、アルバータ
州の在来型石油・天然ガス業界に再び
好況が訪れようとしています。数年前ま
で、アルバータ州の在来型石油・ガス業
界はゆっくりと斜陽に向かっていまし
た。2010 年には、石油生産量がピーク
時(1973 年)の日量 143 万バレルから日
量 46 万バレル前後まで落ち込んでいま
した。
目次
02
TABLE CONTENTS
アルバータ州の
原油・ガスについて
03
04
原油の分布地図
天然ガスの分布
地図
05-06
政府の最新動向
07-08
石油・ガス業界の
最新動向
09
技術の最新動向
10
労働市場の
最新動向
11-13
原油・ガス統計
14
環境ファイル
15
注目される Duvernay
16-17
天然ガス関連
用語集
18
お問合せ先
しかし原油掘削活動の促進を目的としたアル
バータ州の新ロイヤリティ優遇策が功を奏し
たのはもちろん、アルバータ州内各地のタイト
オイルプレイで長い水平井とマルチステージ
水圧破砕法の導入が進んだことにより原油掘
削活動が活発化し、生産量が増加した結果、
状況は好転しつつあります。価格軟化に伴い
天然ガスの掘削活動は鈍化しましたが、価格
が回復に向かえばアルバータ州にも好影響
が及ぶものと思われます。
米国から徐々に北へと波及しアルバータ州に
も及んだタイトオイル革命は、実際に州の石
油と天然ガスの探鉱や生産に新しい時代の
幕開けをもたらしました。
アルバータ州では、ますます多くのオイルプレ
イで新技術が使われるようになりました。
中でも新技術の導入が最も進んでいるのは、
アルバータ州中西部の Cardium プレイ、Swan
Hills 近郊の Beaverhill Lake Carbonates プレ
イ、アルバータ州中東部とエドモントン北方
Red Water の Viking プレイ、アルバータ州南部
Princess とアルバータ州北西部 Judy Creek
の Pemiscot プレイです。
さらに、近年明らかになってきた Duvernay
や Montney のような液体留分の多いシェール
層は有望です。実際に Duvernay は、開発がさ
らに進んでいく可能性が最も高い地層かもし
れません。
2013年末にChevron Canada社、Encana社な
どの業界大手は、特に価値の高いコンデンセ
ートを中心に軒並み好調な液体生産量を発
表しました。生産者は、2014年の活動拡大に
向けて準備を進めています。
Duvernayは、豊富な資源を誇るテキサス州の
Eagle Fordとしばしば並び称されます。どちら
も、ドライガスからウェットガス、そして石油ま
であらゆる種類の資源が賦存するシェールプ
レイだからです。ブリティッシュ・コロンビア州
のHorn Riber Basin、国境の南に位置する
MarcellusやBarnettなど、その他多くのシェー
ルプレイは、Duvernay、Eagle Fordと比べると
はるかにガス中心です。
プレイエリアの潜在的規模、源岩の豊富さ、そ
して初期の生産成果から見て、Duvernayは
「Eagle Fordと同規模か、あるいはそれを超え
るプレイへの道を順調に進んでいる」
とCanadian Discovery社は断言しています。
アルバータ州では在来型資源生産の急激な
落込みが予想されていましたが、水平掘削活
動の活発化でその穴は埋められそうです。
アルバータ州エネルギー監督庁は、州内に残
る在来型原油確認埋蔵量は合計18億バレル
と推定しています。
2
これはカナダの在来型資源残存埋蔵量
のおよそ3分の1にあたります。
2013年の生産量を差し引いたうえで全埋
蔵量を調整すると、2012年比で5%の増加
です。
アルバータ州の2013年在来型原油生産
量は合計2億1,300万バレル(前年比5%
増)でした。
アルバータ州は、カナダの石油および石
油同等資源の生産に最も大きく貢献して
います。また、粗オイルサンド油の市販成
分である改質・未改質ビチュメンを生産し
ているのはアルバータ州だけです。
アルバータ州は、カナダ最大の販売可能
天然ガス生産地です。2013年には、カナ
ダの総生産量の69%がアルバータ州で生
産されました(2012年の70%から減少)。
同時期に、カナダ第2位の生産地である
ブリティッシュ・コロンビア州のシェアは
25%から26%に増加しました。
天然ガス価格が比較的低水準で推移し
たため、ここ数年間アルバータ州では天
然ガス掘削活動が停滞しましたが、価格
が回復すれば利益を上げられる態勢に
あります。
カナダは世界第3位の天然ガス生産国で
す。そのカナダの天然ガスの大部分がア
ルバータ州で生産されています。2012年
末時点の州のデータによれば、在来型天
然ガス確認埋蔵量は33兆立方フィート、
炭層メタンの残存確認埋蔵量は2兆4,000
億立方フィートです。販売可能な在来型
天然ガスの残存潜在埋蔵量は74兆立方
フィートに達するとアルバータ州は推定し
ています。
在来型天然ガスは今なおアルバータ州の
天然ガス供給の非常に重要な部分を占
めていますが、水平掘削やマルチステー
ジ破砕により、新たなガス源である非在
来型天然ガス資源から天然ガスを開発す
ることが可能になりました。
アルバータ州の非在来型天然ガス資源
には、炭層メタンのほかにタイトガス(砂
岩や石灰石など、低浸透の堆積岩に閉じ
込められている天然ガス)やシェールガス
(頁岩に閉じ込められている)などがあり
ます。
注: この資料には、オイルサンドを除くア
ルバータ州の原油・ガス産業に関する情
報を掲載しています。オイルサンドの情報
については、このウェブサイト上の「カナ
ダ・アルバータ州 オイルサンド産業の最
新動向」をご覧ください。
原油の分布地図
アルバータ州エネルギー監督庁
(AER=Alberta Energy Regulator)は、
州内の在来型原油の残存確認埋蔵量を
17 億バレルと推算しています。これはカナ
ダ全体の在来型石油残存埋蔵量の約 1/3
にあたります。
2011 年中に生じた生産量、埋蔵量調整、
掘削による増加を加味した結果、前年比で
9.5%の増加となりました。
アルバータ州エネルギー監督庁(AER)は
1994 年に当時の地質学的予想に基づい
て、在来型原油の埋蔵量ポテンシャルを
最大 197 億バレルと推定しました。最近、
低浸透率層(タイトオイルプレイ)の埋蔵量
が伸びていることから、この推定値は低す
ぎる可能性があるとエネルギー資源保護
委員会(ERCB)は考えています。
アルバータ州の原油総生産量は 1970 年
代初頭から減少傾向が続いていました
が、2010 年を起点として増加に転じまし
た。2010 年から 11 年にかけて、マルチス
テージ水圧破砕法の導入による掘削活動
が水平井を中心として活発化した結果、
軽・中質原油の生産量が増加し始めまし
た。この技術の利用が成功を収め、掘削
件数が増えたことに伴い、2011 年には原
油の総生産量が 7%増加しました。
アルバータ州の 2011 年在来型原油総生
産量は 1 億 7900 万バレルに達しました。
3
天然ガスの分布地図
アルバータ州には豊富な天然ガス資源
が賦存し、在来型資源と非在来型資源
の両方から天然ガスが生産されていま
す。アルバータ州の天然ガスは今もその
ほとんどが在来型資源から生産されま
すが、コールベットメタン(CBM)、頁岩
層(シェールガス)、砂岩層(タイトガス)
での生産も増加しています。今後は州
の天然ガス生産に大きく貢献することに
なると予想されます。
アルバータ州は、天然ガスの膨大な資
源基盤を有しています。コールベッドメタ
ン(CBM)に由来する天然ガスの残存確
認埋蔵量は約 33 兆立方フィート、推定
ポテンシャルは最大 500 兆立方フィート
に達します。さらに、アルバータ州ではシ
ェールガスのポテンシャルを探る大規模
な資源評価が進行中です。これにより、
州の天然ガス採掘有望地は著しく拡大
する可能性があります。
4
政府の最新動向
Trans Mountainパイプラインを支持する国家エネルギー委員会
(NEB)宛て書簡についてアルバータ州Notley首相がコメント
2016年1月中旬、アルバータ州のRachel Notley首相は、Kinder
Morgan社のTrans Mountainパイプライン能力増強計画を支持す
る書簡を国家エネルギー委員会(NEB)に提出しました。このパ
イプラインは、輸出向けのアルバータ州産原油をブリティッシュ・
コロンビア州沿岸部に運ぶものです。書簡の内容は以下の通り
です。
「アルバータ州政府は、このプロジェクトがアルバータ州民、そし
てカナダの全国民にとってプラスだと信ずる。このプロジェクトは
雇用を創出し、経済成長を促し、多くの側面で、よりグリーンで炭
素集約度の低い経済に我が州が移行するための資金を生み出
す。
このプロジェクトには多大な便益が存在する。ブリティッシュ・コロ
ンビア州政府は、このパイプライン増強を支持するにあたって5
つの条件が満たされることを望むという立場を改めて表明した。
これらの問題について、連邦政府およびブリティッシュ・コロンビ
ア州政府と引き続き話し合うようKinder Morgan社に働きかける。
このパイプラインが承認されるまでにはまだ長い道のりがある
が、この道は保守党政権が過去、現在、未来にわたって選択し、
失敗に終わった道とは違う。我々は、マスコミを通じて他の州に
喧嘩を売り、パイプライン建設を強行するような真似はしないし、
地球温暖化対策を拒否してパイプライン建設を強行することもし
ない。我々は国や他州と協力し、パイプラインのメリットに基づい
て脚本のない話し合いを持つことによってパイプラインを建設す
る。アルバータ州が最近発表した気候リーダーシップ計画は、石
油業界のための新市場アクセス・プロジェクトの実現を後押しす
るだろう。アルバータ州の石油・ガス産業は、安心して住宅ロー
ンが組める良条件の雇用を提供している。気候リーダーシップ計
画は、それらの雇用を保護しながら気候変動にも対処できること
を世界に示す機会をもたらした」
歴史的な油価下落と歳入減が第3四半期実績に影響
石油価格が過去10年以上で最低の水準に下落し、アルバータ
州政府の歳入に大打撃を与えました。今、州政府は深刻な予算
不足に直面しています。
石油価格の下落は、アルバータ州の資源税・個人所得税収入に
多大な影響を及ぼしました。一部プロジェクトの再分析や、州財
政の現状に合わせた支出などの慎重な財政運営が功を奏し、
今年度の石油価格ショックの影響を若干和らげることができまし
た。
2015~2016年の歳入総額は3兆6,635億円と予想されます。これ
は2015年度予算見積りを561億円下回っています。個人所得税
収入が647億7千万円の減少、資源収入が正味249億9千万円の
減少となったことが主因です。
予想支出総額は4兆1,990億円で、予算見積りを393億5,500万円
下回っています。
*1 カナダドル=85 円
5
アルバータ州民の健康・環境・経済を守る気候リーダーシップ計
画
アルバータ州の「気候リーダーシップ計画(Climate Leadership
Plan)」は、石炭焚き火力発電所から再生可能エネルギー発電や
天然ガス発電への転換を加速し、炭素汚染の対価を全員に負担
させ、オイルサンドに排出制限を課すという政策です。
その他の施策には、エネルギー効率の改善、グリーン技術革新
の支援、メタン削減、一般家庭と中小企業を保護するための支
援など、幅広いプログラムが含まれます。
この計画は、Andrew Leach氏が委員長を務める「気候変動諮問
パネル(Climate Change Advisory Panel)」の助言に基づいて策
定されました。このパネルは、2015年秋に数千人の州民と利害
関係者団体の意見を聞き取りました。
政府は、エネルギー業界や市民団体のリーダーの助言を参考
に、オイルサンド生産活動全体の排出量の上限を100メガトンと
する法令を施行し、新規アップグレードやコージェネレーションへ
の助成を行って、1バレル当たりの炭素産出量を削減します。さら
に政府は、石炭発電による汚染を2030年までに段階的に解消す
るとともに、新メタン削減戦略を実施します。
カーボンプライシング(炭素価格制度)で得た収入は、クリーンエ
ネルギー研究等の汚染削減策に直接投資したり、家庭や中小企
業を支援するための調整基金に投資したりする形で、全額がア
ルバータ州内で再投資されます。
カナダ連邦首相とアルバータ州首相の共同声明
2016年2月初旬、エドモントンで会談したカナダのJustin Trudeau
連邦首相とアルバータ州Rachel Notley首相は次のような共同声
明を発表しました。
「カナダは、我々国民が一丸となったときに最大の成果を上げる
ことができる。アルバータ州民は、カナダの社会・経済組織に大
きく貢献している全国民を誇りに思う。また、カナダ国民は、この
困難な時期にあってアルバータ州民の力になりたいと願ってい
る」
連邦と州が協力する三大分野として挙げられたのは、雇用と経
済、クリーンな成長と気候変動、エネルギーインフラと市場アクセ
スです。
連邦政府は、アルバータ州の長期的なニーズを支え、短期的な
雇用を創出するため、インフラの急速な整備を約束しました。声
明は次のように述べています。「さらに、カナダ政府はアルバータ
州からの要請を受け、天然資源収入の減少に対応した、財政安
定化のための前渡金の形で最大212億5千万円を助成する用意
がある」
連邦、州両政府は、カナダ経済の発展による投資誘致と雇用創
出は、気候変動対策と両立するとの認識を持っています。次回
首相会談は、排出削減に向けたカナダ全体の枠組みの確立を目
指します。
連邦首相と州首相は、「気候リーダーシップ計画」の導入は「パイ
プラインについての話し合いを容易にした」とし、アルバータ州の
取組みに言及しました。
「責任ある、持続可能な手法でこれらの資源を市場に導かなけ
ればならないという点で我々の意見は一致した。それは、厳格な
環境アセスメントに基づき、カナダ国民の信頼が得られる手法で
あり、投資拡大、長期的経済成長、雇用創出の全てに寄与する
手法である」
政府の最新動向のつづき
議会開会の式辞は、児童、雇用創出、経済多様化への支援を
強調
アルバータ州政府の春期議題の中心は、低所得家庭の児童へ
の投資、雇用創出、経済多様化です。
新児童給付計画は、低所得家庭で生活する38万人の児童を支
援するものです。また、政府は新たな雇用とビジネスチャンスを
創出し、築かれた経済力に立脚するとともに、市場と商品を多様
化し、説明責任を徹底し、責任ある公共財務管理を強化するよう
努めます。
開会式辞では、政府が上程する議題が述べられました。
・ エネルギー市場を多様化する。
・ 一貫性のある有効な経済戦略を追求する。
・ よりグリーンで、より持続可能な経済に投資する。
・ 公共財政に責任を持って取り組む。
・ 説明責任を全うするために民主的改革を行う。
アルバータ州Rachel Notley首相は次のように述べました。「新し
いパイプライン、重要なインフラへの大型投資、経済の多様化を
通じてエネルギー商品の市場を多様化し、現在厳しい状況にあ
る家庭を支援すべく、継続的、集中的な取組みを進めることによ
ってエネルギー価格ショックに対処している。業界やカナダ諸
州、先住民族、市町村、そして全アルバータ州民と協力しなが
ら、それを実践していく」
6
石油・ガス業界の最新動向
ロイヤルティ・レビュー・パネル委員長、長期的戦略の重要性を
指摘
アルバータ州ロイヤルティ・レビュー・パネルの委員長、Dave
Mowat氏(ATB Financial社の社長兼CEO)は、再生可能エネルギ
ーと化石燃料の適正なバランスを見つけるためには長期的な戦
略が必要だと指摘しました。
アルバータ州政府がパネルの報告書を発表したのは1月末でし
た。2016年3月7日、同氏は報告書の発表後初めて公の場でカル
ガリー商工会議所のメンバーを前に講演しました。同商工会議所
を満席にしたプレゼンテーションで、Mowat氏は次のように述べま
した。
「州としての戦略を持つことで、我々が今後どのように進んでいく
べきかを知る機会が訪れるだろう。(ポーカーの)ロイヤルフラッシ
ュは、全てのカードが手元に来たときに揃う。再生可能エネルギー
は頭脳と投資を必要とするが、他の誰も化石燃料を持っていな
い。よって、これから100年か150年の間に、再生可能エネルギー
を使いこなす能力と、化石燃料を使いこなす能力を合体させれ
ば、ロイヤルフラッシュだと私は思う。前回ロイヤルフラッシュを見
た時は大変な驚きだったが、アルバータ州が発電を再生可能エネ
ルギーにシフトするのなら、天然ガスがベースロード電源を提供す
ることになるのでガス需要が著しく増大する。よって、このことは何
十年というスパンで考える必要がある。ガスは、オイルサンドの分
野でもビチュメンの水素化分解やSAGDで重要な役割を担ってい
る。多くの人は、世界中で天然ガス価格が長い間落ち込んでいる
ことを知っている。生産者にとってこれは朗報ではないが、アルバ
ータ州の石油化学コンビナートでは天然ガスがフィードストックに
なりうる。それが答えだと言っているわけではない。アルバータ州
は戦略を持つべきだという意味だ。米国では、テキサス州とノース
ダコタ州で国産軽質低硫黄原油の生産量が伸びている。アルバ
ータ州産の原油をパイプラインや鉄道で全て米国に出荷するとい
う戦略は変更する必要がある。アルバータ州は市場から遠く、資
源は岩に阻まれた地中深くにある。将来的に成功するには、資源
の世話役になりうる、最も刷新的で資金力のある企業が必要だ」
7
ローン・レビューの過程で企業への協力に苦慮する銀行
春の融資見直し交渉が進行する中で、カナダの石油部門に資金
を融資する国内大手銀行は、双方が受け入れられる落とし所を探
ろうと懸命な様子ですが、大打撃を受けた石油業界で多くの企業
の行く末は未確定です。
とはいえ、銀行側は不良債権を抱えたくありません。また、石油・
ガス会社側が倒産を望まないことも確かです。
一番苦しいこの時期にあって、貸し手である銀行と借り手である企
業は戦友なのでしょうか。そうかもしれません。苦しい時期には、
等式の両側で、これまでにないほどの難しい決定と困難な交渉が
求められると思われます。
ATB Financial社のバイスプレジデント、Bruce Edgelow氏は次のよ
うに説明します。「多くの企業が存続をかけて戦い続ける中で、貸
し手と顧客は多様な経済的問題の解決策を探す『態勢に入ってい
る。』
貸し手はリスクを金額に直し、リスクを評価し、リスクに備える必要
がある。しかし、我々貸し手はどこも、シンジケート団全体で、ある
いは単独で、最後まで諦めずサポートしようと努力している。この
世界で、いわゆる『スーツケースバンカー(カバン1つだけ持って世
界を飛び回る銀行家)』はごく少数だ。
我々は、特別委員会や融資団を通じて定期的に対話を持ってい
る。一体となって乗り越える方法を探ろうとしている。石油業界にと
ってはこれから90~120日が正念場になるだろう。次の貸出基準
額審査を乗り切れるのはどの企業か。(埋蔵量の)下方修正が進
みそうなのはどの辺りか。企業各社はこの時期をどうやって乗り
切るのかが注目される」
石油・ガス業界の最新動向 つづき
アルバータ州政府、Energy Eastパイプラインの審査を注視
アルバータ州Rachel Notley首相は、ケベック州政府が、国家エネ
ルギー委員会(NEB)へのプレゼンテーションに含めるため、
TransCanada Pipelines社が計画するEnergy Eastパイプラインプロ
ジェクトを州の監督機関に審査させることを検討している模様だと
述べました。
2016年3月初旬、ケベック州は、州の環境アセスメント・審査手続
きをEnergy Eastプロジェクトに遵守させるため、ケベック最高裁判
所に申立書を提出したと発表しました。アルバータ州Notley首相
はこの発表を受け、レポーターを前に次のように述べました。「こ
の手続きは、オンタリオ州政府が行ったEnergy Eastプロジェクトの
審査や、第9ライン逆送に関するケベック州政府の審査と似ている
が、我々は、複数の競合する手続きが事実上並行して進むことを
深く憂慮している。その場合、州境を越えるプロジェクトは、幾度も
の公聴会を経て、いくつもの条件をクリアし、連邦政府と各自治体
の正式な同意を取り付けなければならないからだ。最終的にそう
なると判断した場合は強く反対する。この件については私から多く
の情報を発信することになるだろう」
Energy Eastプロジェクトを法廷に持ち込もうとするケベック州の意
図をアルバータ州政府が知った時点で、アルバータ州Notley首相
は「銃を連射するぐらいの勢いでここに乗り込む」つもりだったと言
います。しかし、最近時間をかけてケベック州、TransCanada社、
Justin Trudeau連邦首相周辺と協議した結果、アルバータ州はケ
ベック州の意図をよく理解したようです。
「当面は銃を抜かないつもりだ。ことによったら銃弾が放たれるこ
ともありうるが、現状ではないと思う」と、Notley首相は述べまし
た。
市場の現状に対応すべくサービス・供給部門が進化
最近発表されたレポートで次のような指摘がなされました。「ニュ
ーノーマル(新しい現実)が、石油価格の長期低迷環境なのかどう
かを確かめるすべはないが、準備を整えた企業は最も長い成功を
手にすることができるだろう。また、イノベーション、多様化、効率
化を推進する企業は単に存続するだけでなく繁栄するだろう。イノ
ベーションが最優先でなければならない。このレポートの発行イベ
ントは3月10日に開催されました。
The Service & Supply Outlook Report: Adapting to a
lower-for-longer commodity market (サービス・供給展望レポー
ト:商品市場長期低迷への適応)を作成したのはJWN社とGrant
Thornton社。この不況期にサービス・供給会社がどう対応している
かを理解するためのレポートです。
JWN社とGrant Thornton社は、サービス・供給部門のトップ545人
のアンケート調査、サービス会社の調査、40人のインタビューを行
いました。さらに、カルガリーとエドモントンで開かれた2回のセミナ
ーには合わせて100人が参加しました。
Grant Thornton社の南部アルバータ担当石油・ガスサービスリー
ダー、Henry Chow氏は発行イベントで次のように発言しました。
「石油・ガス価格が高水準で業界が収益を上げているうちは、イノ
ベーションは必須ではないが、油価が下落したときは生き延びる
ために必要になる。インタビューでも、アンケートでも、セミナーで
もこうした声がはっきりと聞かれた。イノベーションは新技術より重
要だ。供給コストが削減されるので企業は持続可能になり、成長
することができる」
8
JWN社のエネルギー情報担当シニアバイスプレジデント、Bemal
Mehta氏は次のように語りました。「価格の低迷が続くのなら、販
売とマーケティングに投資すると企業の33%が言っている。初めは
直感に反する結果と思われたが、そのうち少しずつ理解できるよう
になった。基本的なことは、我々が今、取引の少ない環境にいると
いうことだ。新しい市場を探し出さなければならない」
減少傾向が続く資本支出
長引く石油・天然ガス価格の下落に対処するため、生産者の間で
は当初の予定より予算を削減する動きが続いています。それらの
中にはいくつかの大手事業者も含まれます。
2016年度資本予算を発表した生産者47社を「Daily Oil Bulletin
(DOB)」が追跡調査したところ、支出計画が当初の1兆1,050億円
から2,023億円縮小され1兆370億円になったことがわかりました。
DOBが2015年に追跡した80社強の生産者の総支出額は3兆1,620
億円で、当初計画していた4兆2,670億円より約1兆1,050億円も減
少しました。年間を通じて価格下落が続いたことを受け、各事業者
が予算を見直したからです。
各社の中で最も削減額が大きかったのはHusky Energy社です。同
社は2016年の生産量と資本支出指針を積極的に抑制し、毎月の
配当を中止しました。2016年支出は、これまでの3,335億円~
3,680億円から2,415億円~2,645億円へと約920億円減額されまし
た。支出削減は主として、自由に調整できるカナダ西部の活動を
延期する形で行われます。
大手生産者Penn West Petroleum社は、最も大胆な支出削減を行
った企業の一つです。同社は2016年度資本予算を42億5千万円で
計上しました。
2015年度予算は当初714億円でしたが、後日425億円に削減され
ました。支出ブーム真っただ中の2011年には、前経営陣のもとで
1,547億円という莫大な予算を計上し、結果としてPenn West社は
多額の債務に苦しめられることになりました。
同社の2015年支出実績はおよそ408億円と推定されます。
1カナダドル=85円
1米ドル=115円
技術の最新動向
アルバータ州の炭素税は経済の多様化、雇用創出、排出削減
に向けた再生可能エネルギー改革を促進
アルバータ州のカーボンプライシングは、プラントの石油をアル
バータ州産の再生可能輸送用燃料に切り替えるための投資を促
しました。
SBI BioEnergy社(本社エドモントン)は、ディーゼル燃料とほとん
ど見分けがつかない再生可能燃料を作り出すことにより温室効
果ガス排出を削減する技術を開発しました。SBI社は、この研究
を継続するための施設に17億円を投じました。気候変動・排出管
理機構は、アルバータ州の大口排出者が温室効果ガス排出に
応じて支払った資金で得た収入の中から8億5千万円をSBI社へ
の助成に充てました。
「アルバータ州の現行炭素税を活用し、経済の多様化、雇用創
出、温室効果ガス排出削減を図っている。このプロジェクトは地
方改革の良き見本だ。アルバータ州は、気候リーダーシップ計画
のもとで、自らを再生可能エネルギーのグローバル・リーダーと
位置づけることができた」と、アルバータ州Rachel Notley首相は
述べています。
SBIの社長兼CEO、Inder Singh博士は、次のようにコメントしまし
た。「州の支援とイノベーション投資によって、当社はクリーンで
持続可能な燃料を大規模生産する能力を実証することができ
た。フル生産に移行した暁には、アルバータ州に転機が訪れるだ
ろう。在来型燃料とミックスするために再生可能燃料を輸入せず
に、ここアルバータ州で比較的安いコストで精製できるようにな
る」
今回の投資で、SBI社は年間1,000万リットルの再生可能ディーゼ
ル燃料を生産できるようになります。このプロジェクトは、エドモン
トン地区で35人の雇用を創出します。また、2020年までに削減さ
れる温室効果ガス排出量は11万2,000トン以上と推定されます。
これは、2万3,000台の自動車が1年間路上からいなくなるのと同
じ効果です。
石油業界の未来を握る鍵はイノベーションの継続: パネリスト
の提言
カルガリーで開催された石油業界のデジタルイベントで、講演者
らは新技術よりイノベーションが必要だと強調しました。
それは、手順を変更し、物流を改善し、新たな考え方、行動の仕
方、組織の在り方を発見することでもあります。それらには、必
ずしも商品開発が必要なわけではありません。
アルバータ州エネルギー省のテクノロジー担当エグゼクティブデ
ィレクター、Chris Holly氏は次のように指摘しました。「我々が取
り組もうとしているこのデータ・ルネッサンスの素晴らしい例とし
て挙げられるのは、イノベーションと政策策定だ。政府の視点で
考えれば、政府は政策を立案しなければならないが、そのため
の情報をどうやって入手し、吟味すればよいのか。可能性をどの
ように理解すればよいのか。どの道に進めるのかをどう理解す
ればよいのか。
さらに、イノベーションは単なる技術研究ではない。イノベーショ
ンは、新しいものの見方であり、新しいやり方だ。新しい結果の
評価方法でもある。それは技術かもしれないし、ものの考え方か
もしれない。組織の変更かもしれないし、非常に多くの事柄の集
合かもしれない」
パネルディスカッションでパネラーを務めたHolly氏は、「企業と業
界が成功するためには、イノベーションが常に起きていなければ
ならない。なぜなら『イノベーション自体が前向き志向だからだ』」
と述べ、ある年に企業に余剰利益が出た場合は、イノベーション
と技術開発への支出を継続できるように、低迷期に備えて一部
の資金を取っておくことを検討すべきだと提言しました。
カルガリーに本社を置くCenovus Energy社の研究開発責任者、
Subodh Gupta氏は次のように述べました。「例えば、ある会社が
石油回収技術を改善しようとするならば、それは業界のサイクル
とは無関係に、継続的な投資を要する長期的なプロセスになる
だろう。プロセスやその技術のためのチェーンに、思考と労力を
継続的に、かつ前もって投資しなければならないのはそのため
だ。当社は間違いなくそれを実践している。さらに、このような状
況下にあっては、いくつかの課題を解決するためのイノベーショ
ンを行う義務があるし、それは必須事項でもある。厳しい時期に
イノベーションに投資するのはやや難しくなる。よって、イノベー
ションの仕方を革新しなければならない。これを実行する一つの
方法は協力の強化だ」
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労働市場の最新動向
オイルサンド部門の労働力需要が成長・拡大からシフト
アルバータ州のオイルサンド部門では、既存事業の成長・拡大
から信頼性・パフォーマンスの向上へのシフトが見られます。最
近発表された労働力需要展望は、このシフトがオイルサンド部
門の労働力に求められる要件に長期的な影響を与えると指摘し
ました。
2020年には、オペレーション要員が5,170人(2014年比で17%
増)、継続保守要員が4,700人(同38%増)の増加となり、1万305
人にのぼる現場建設職の減少(同84%減)が概ね相殺されると
Enform協会のPetroLMIの調査レポートは指摘しています。
「Oil Sands Construction, Maintenance and Operations Labour
Demand Outlook to 2020(オイルサンド建設・保守・オペレーショ
ン労働力需要展望(2020年まで)」と題されたレポートは、2020年
までに、オイルサンド部門では建設、継続保守、オペレーション
の直接要員が計5万4,145人採用されると推定しています。これ
は2015年比で約1%の減少です。
この調査によって、2015年の支出・生産見通しがオイルサンド部
門の長期的な雇用需要に及ぼす影響が明らかになりました。
オイルサンド部門では、2015年に多数のプロジェクトの遅延、延
期、中止が発生しました。2014年には資本支出が過去最高の3
兆345億円を記録しましたが、2015年は30%の減少となり、2020
年より前に回復する見込みはないとレポートは記しています。そ
の結果、現在建設中のプロジェクトを完成させることに支出が集
中し、今後の現場建設労働者への需要は大幅に減少しました。
しかし、同時にオイルサンド部門では、建設の最終段階にあるプ
ロジェクトや、最近オペレーションに移行したプロジェクトでは、露
天掘り、坑内回収、改質オペレーション全般にわたって生産量が
伸びる見込みです。プロジェクトマネージャーのEmma Monaghan
氏は、インタビューの中で「プラントを稼働させておくための仕事
は常に必要だ」と答えています。
Enform協会のコミュニケーション・PetroLMI担当バイスプレジデ
ント、Carol Howes氏は次のように予想しています。「石油・ガス
業界では、全体的な労働需要が投資削減による影響を大きく受
けたが、大規模なオイルサンド・プロジェクトに多額の資本がす
でに投資されているため、2020年まで雇用が持続するだろう。予
想期間の後半に向かって大型プロジェクトの現場建設が縮小し
ていくため、オイルサンド部門における資本投資の減少が2020
年以降の生産と雇用に与える影響はまだわからない」
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2016年度予算の最優先事項は雇用創出と経済の多様化
アルバータ州の首相と財務大臣が最近主催した2016年度予算
に関するタウンホールミーティングで議題の中心になったのは、
経済の多様化と雇用創出、一般家庭への手厚い支援でした。
Fort McMurrayで開かれたタウンホールミーティングでは、アルバ
ータ州Rachel Notley首相とJoe Ceci財務大臣(財政委員会委員
長を兼任)が州民と意見を交換し、アルバータ州北部のコミュニ
ティが直面する問題について話し合いました。アルバータ州は
今、近年で最も急激で長期にわたる油価下落に悩まされていま
す。州内各地に住む州民もオンラインでの対話に参加し、イベン
ト全般にわたって質問する機会を与えられました。
「今日は、長引く石油価格下落がアルバータ州の家庭に与える
影響を個別に聞かせてもらった。一世代に一度あるかないかと
いうこの難題の影響の大きさは、Fort McMurrayなどのコミュニテ
ィにおいて最も顕著に表れている。これらの地域の経済的繁栄
は石油開発と密接に結びついているからだ。アルバータ州の経
済行動計画の一環として州の経済を多様化する取組みの緊急
性が浮き彫りにされた。」Notley首相はこのように述べました。
Fort McMurrayの住民が招かれ、首相と財務大臣にそれぞれの
不安を訴えました。さらに、ライブストリーミング配信を受信した州
民もこれに加わりました。
この日のイベントでの話し合いの内容は、アルバータ州の2016年
度予算編成時に参考にされます。
Ceci氏は次のように述べました。「我々は2016年度予算編成に
進もうとしているが、我が州にとって困難な時期はまだ続く。アル
バータ州政府は、積極的なインフラ投資、ATB Financialを通じた
中小企業への融資、州民とその雇用に対するヘリテージ基金の
拠出など、我々が自由にできる手段を全て駆使し、州民が難局
を切り抜けられるよう支援する計画だ」
11
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環境ファイル
アルバータ州環境大臣、石油パイプライン承認を州の環境政策でバックアップ
アルバータ州のShannon Phillips環境・公園管理大臣は、1月27日に発表された温室効果ガス排出に関する新連邦法のもとで、アル
バータから沿岸に向かう原油パイプラインの承認取得に州の新たな気候計画が寄与するとの見解を示しました。
「アルバータ州がエネルギー市場にアクセスすることは、州のエネルギー業界だけでなくカナダ経済の未来のためにも非常に重要だ。
前連邦政権下の規則では、そうした方向に向けての進展はほとんどなかった」と、Phillips環境・公園管理大臣は指摘しました。
連邦政府は、Kinder Morgan社のTrans Mountainパイプライン延伸プロジェクトに関する決定を2016年8月から2016年12月に延期し、
TransCanada社のEnergy Eastパイプラインに関する国家エネルギー委員会(NEB)の審査とその後の政府の決定に要する期間を、現
在定められている18カ月間から27カ月間に延長すると発表しましたが、アルバータ州のPhillips環境・公園管理大臣は、これらの新た
な取組みが前向きな承認と決定につながるのであれば、州政府はこれを歓迎するとし、アルバータ州の気候計画が、今後のパイプ
ライン審査の過程で温室効果ガス評価の一部に取り入れられることを政府として期待する考えを示しました。
「カーボンプライシング、将来的なオイルサンド・パフォーマンス基準、オイルサンド排出制限は、企業に1バレル当たりの排出を削減
させる誘因になる。これらの施策は全て考慮されるだろう。これらの施策が全体として有効に機能し、アルバータ州のエネルギー製
品の開発の在り方がすでに根本から変化したこと、また他の州との間で生産的な関係を築くという点でプラスの効果をもたらしたこと
は間違いない。アルバータ州政府は、パフォーマンス基準の一部をなす熱電併給その他の項目の奨励策をすでに実施済みだ。パフ
ォーマンス基準は2016年の間に立案される。オイルサンド業界において、これらの施策は全て効率改善を促し、適正な行動が取られ
ればそれに報いている。こうしたプロセスを進めるためには、カナダ国民の信頼を得ることが必要だと考える。前政権のもとで、その
信頼が徐々に崩れ、むしばまれたことは確かだ。失われた信頼を再び築くと同時に、我が州、そして我が国のためにきわめて重要な
エネルギーインフラについての決断に間違いなく辿りつける施策があるならば我々はそれを歓迎する。」Phillips環境・公園管理大臣
はこのように述べました。
アルバータ州のエネルギー部門で生産者と監督機関が持続可能な水利用に向けて協力
アルバータ州エネルギー監督庁(AER)石油・ガス部門の地下水保護顧問、Michael Bevan氏は、エネルギー企業が水利用に関する
取組みを共同で推進し、互いに調整しようとする動きがゆっくりと広がり始めたと指摘し、実例としてFox Creek地区のプレイベース試
験的規制プロジェクトを挙げました。
「2社の企業がAERと協力し、協調型のソリューションを探ってきた。それらのソリューションのメリットを個別に評価しているところだ。
現時点では2社であり、全社というわけにはいかない。業界の現状を考えると、各社とも自社の経営に集中し、事業の規模を縮小して
いるところなのだろう。現時点で、これらの企業が協力の仕方を検討しているかどうかは不明だ」
業界の将来的な水利用を持続可能にするために、生産者と監督機関がどのように協力しているかについて報告するJWN社主催の
講演会が2月10日に開催されました。このイベントで、Bevan氏はAERの目標の一つとして水辺の協力を広げることを挙げました。
「多くの企業には『ご近所さん』がいる。彼らが水を共有できるケースもあるが、事業者が水管理に関して一つにまとまって協力する
形で何らかのシステムを広げることができるのではないだろうか。将来的にそのようなシステムを目指している。」Bevan氏はこのよう
に述べました。
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注目されるDuvernay
Duvernayプレイに焦点を絞ったジョイントベンチャーが誕生
Athabasca Oil社とMurphy Oil社がKaybob地区でDuvernayプレイ
とMontneyプレイの資産を開発するため、戦略的ジョイントベンチ
ャーを設立することで合意しました。
Athabasca社のRob Broen社長兼CEOは、1月28日朝のカンファ
レンスコールで次のようにコメントしました。「実績あるシェール事
業者と提携することができて嬉しい限りだ。この取引によって、軽
質油産出油田で当社が成し遂げた技術的成果とDuvernayプレイ
全体の有望性が立証された。これで、当社の規模に見合うリスク
を持つポートフォリオが完成した。当社は、軽質油と重質油の両
方で操業者として重要な地位を維持することができる。Duvernay
プレイには、まだ非常に多くのメリットが残っている。その
DuvernayプレイをMurphy Oil社と協力して開発できることになり、
これ以上の幸せはない」
1月末に発表された最終契約に従い、Murphy社は、Greater
Kaybob地区のDuvernayプレイにおいてAthabasca社が所有する
生産物、鉱区、インフラ、施設の作業利権70%を操業主体として
取得するほか、Greater Placid地区では、液体資源が豊富な
Montneyプレイの生産物、鉱区、インフラ、施設の(操業主体で
はない)作業利権30%を取得します。
Kaybob地区の資産には、コンデンセートを豊富に含むオイルウィ
ンドウと軽質油のオイルウィンドウが広がる約20万エーカーの有
望なDuvernayプレイが含まれます。この地区の12月の平均生産
量は、石油換算で日量6,900バレルでした。
Broen氏は次のように説明しています。「両社はプレイのリスクを
回避するため、1年予算、5年予算、資本支出の上限・下限、開
発の範囲、スケジュールを含め、今後の開発に向けたロードマッ
プを作成中だ。テキサス州のEagle Fordプレイで700坑以上を掘
削した実績を持つMurphy社とのジョイントベンチャーでは、パー
トナー両社が持つシェールプレイの幅広い専門知識を生かし、
Duvernayプレイの軽質オイルウィンドウのリスク回避に資金を投
入することができる。当社は、坑井コストの削減と軽質オイルウィ
ンドウの境界策定を含めたDuvernayプレイの戦略的目標の達成
に向けて大きく前進した」
掘削時期の段階的変更とパッドの仕上げ効率向上により、最近
の掘削・仕上げコストは、1坑当たり平均8億5千万円を下回って
います。2016年第1四半期に2坑井のパッドが生産開始になりま
した。
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DuvernayプレイでEncana社の生産量が増加
最近注目を浴びているDuvernayプレイでEncana社が第4四半
期に達成した生産量は、第3四半期より急激に増加しました。
Encana社のチーフオペレーティングオフィサー、Michael
McAllister氏は次のように説明しています。
「Duvernayプレイでは、坑井コストの削減、サイクルの短縮と増
産に焦点を絞っている。当社は、掘削リグの二重化、水圧破砕
要員の二重化、的を絞った水平掘削、高度集約型坑井仕上げ
と水インフラを活用するという手法をとっている。Duvernayプレ
イでは第4四半期に過去最高の生産水準を達成した」
Duvernayプレイでは、第4四半期の石油・天然ガス液平均生産
量が第3四半期の日量4,900バレルから増加し、8,500バレルと
なりました。
Duvernayプレイの第4四半期ガス平均生産量は日量4,800万立
方フィートで、第3四半期の2,600万立方フィートから増加しまし
た。
「第1四半期末に10-29プラントを稼働させるので、2016年は
Duvernayプレイの年間生産量が大幅に伸びるだろう。年末に
かけてプレイの2基のリグを平均させる計画だ。」McAllister氏
はカンファレンスコールでこのように述べました。
天然ガス関連用語集
Abandoned Well 廃坑井
枯渇または原油や天然ガスの産出停止により
恒久的に廃坑した坑井。
ケーシング(陥没や地下水汚染を防ぐ井戸内
側を覆う筒)を設置し、生成層との行き来を確
立するためにケーシングへの穿孔を行う。
閉じないようにするため、破砕液とともに破砕
砂などのプロパントを圧入する場合もある。
Acid Gas 酸性ガス
Compressed Natural Gas (CNG)
硫化水素(H2S)や二酸化炭素(CO²)、またはそ
の両者の混合物は、水の存在下で酸または
酸性溶液を形成するため、酸性ガスと呼ばれ
る。
圧縮天然ガス
物質の三態の1つであり、ガスは形や特定の
体積がないという特徴があり、容器全体に広
がる。
Audits 監査
Condensate コンデンセート
企業が法令や社内規定を遵守しているかの
評価を支援し、改善の機会を与えるために、
職員や第三者団体により実施される活動。現
場調査、経営者との面談、文書の審査を伴う
こともある。
主にペンタンと天然ガスから抽出される重い液
体から成る炭化水素の混合物。ガソリン、ジェ
ット燃料や他製品の生成に使用可能であり、ア
ルバータ州では主に希釈剤として使用される。
次のいずれか1つ以上を行う施設。湿性ガス
か坑井ガスから液化可能な炭化水素を除去
する。天然ガスから不要な気体と微粒子成分
を除去する。ガス流から水や湿気を除去す
る。
Conventional Gas 在来型ガス
Gas Reservoir ガス貯留層
Blowout Preventer (BOP) 防噴装置
オイルやガス産業で一般的に採用されている
再生技術を用いて生成される天然ガス。在来
型と非在来型ガスの差異が不明確になりつつ
ある。「非在来型ガス」も合わせて参照のこと。
天然ガスが蓄積する多孔性や透過性の岩石
層。
Deep Cut ディープカット
生産地から消費地に高圧で天然ガスを運ぶ
パイプライン。
坑井掘削中または仕上げや生産修復のため
の是正作業中に、圧力や流体を制御し、貯留
層からの制御不能な流体の浸入を防ぐために
坑口に設置する装置。
Broker 仲介業者
天然ガスの売り手と買い手を引き合わせ、交
渉の援助や輸送、配送関連の手配に従事す
る個人または独立した法人。通常、仲介業者
自身は売り買いは行わず、売り手や買い手の
代理を務める。
Burner-tip バーナーチップ
天然ガスや残留燃料油など、特定燃料の最
終用途消費点。
Burner-tip Price バーナーチップ価格
最終消費者が支払う天然ガス(あるいはその
他の燃料)の価格。天然ガスの場合、ガス価
格に加え、処理、採集、送出、配送費が含ま
れる。
Butane (C4H10) ブタン
家庭燃料や冷却剤、エアゾール噴射剤、合成
ゴムの製造で使用される天然ガス液。
Caprock キャップロック・帽岩
貯留の岩石を覆い、貯留層に天然ガスや原油
を密閉する頁岩などの不浸透性の岩石。ま
た、地熱貯留層を覆う不浸透性の岩石。シー
リングロックともいう。
Carbon Dioxide (CO2) 二酸化炭素
物質の腐敗や動植物の生体による呼吸、化
石燃料を含む有機物の燃焼から生成される
非毒性ガスであり、人間の活動により生成さ
れる温室効果ガスの最も一般的なものであ
る。
Carbon Monoxide (CO) 一酸化炭素
化石燃料の不完全燃焼により生成される無色
無臭の有毒ガス。
Coalbed Methane コールベッド・メタン
石炭の生成過程で生じ、炭層に貯留された天
然ガス。一般的に石炭系天然ガスと呼ばれ
る。
Commingled Gas 混合ガス
物理的に(契約上の)多様な資源から生ずる
天然ガスの均一混合物。
Completion 仕上げ
新たに掘削した生産井の準備。通常、
体積の約1%まで圧縮され、20,000~27,500
キロパスカルで保存されている気体状態の天
然ガス。
パイプラインの仕様に見合うように、ガス販売
の必要量を上回る天然ガスから天然ガス液を
回収する工程。
Deliverability 引き渡し可能量
井戸、土地、採集、伝送または配送システムが
任意期間内に供給可能な天然ガスの容量。
Directional Drilling 傾斜掘削
垂直以外の角度での裸孔の掘削。掘削装置を
ターゲットの真上に設置できない場合や、一箇
所で複数の穴を掘削する際に使用する方法。
Gas ガス
Gas Processing Plant
ガス処理プラント
Gas Transmission Systems
ガス伝送システム
Gathering System 採集システム
生産井から地上施設に天然ガスを輸送する
小径のプラスチックや鉄パイプのシステム(採
集ライン)。
Horizontal Drilling 水平掘削
坑井に対する層の露出を増やすように貯留
層を通じて水平に行う掘削。
Hydrocarbons 炭化水素
石油産業で精製、販売を行う部門。
炭素と水素のみで構成される液体、固体、気
体有機化合物の大分類。ほぼ全ての石油製
品のもととなる。
Dry Gas ドライガス
Hydrogen Sulphide (H2S) 硫化水素
Downstream 下流
液体炭化水素のない井戸の天然ガス、または
液体を除去処理したガス。パイプラインガス。
Energy Resources Conservation
Board (ERCB)
エネルギー資源保護委員会
アルバータ州政府の準司法的な独立機関。公
平で責任のある公益という立場で、アルバータ
州のエネルギー資源を確実に、発掘、開発、
輸送する使命がある。
Established Reserves 確定埋蔵量
一般に、確認埋蔵量に推定埋蔵量の半分を加
えたものと定義される。
Ethane (C2H6) エタン
石油産業の燃料や原料としてオイル回収の向
上にも使用される天然ガス液。
Flaring フレア
自然発生する、腐卵臭のする毒性の高いガ
ス。
Inert gases 不活性ガス
他の物質と反応できない、または反応性の低
いガス。
Injection (oil and gas)
圧入(オイルとガス)
注入強化技術。生産性の向上のために貯留
層に水や他の物質を注入すること。または、
貯留層の圧力保持のために天然ガスを再注
入すること。
Inlet Separation 圧入口分離
天然ガス処理施設で行う第1段階の処理。管
に流入してきた原料のガス流を次の段階に送
る前に、ここで水や天然ガスなどの自由液体
を除去する。
技術や経済的理由から販売不可能な天然ガ
スを、管理体制のもとで焼却すること。大部分
を占めるのは溶解ガスフレアであり、原油やビ
チュメンの生産に随伴して生成された天然ガス
を焼却するもの。
Land 地権
Fracturing (またはfracking)
Landman ランドマン
破砕/フラクチャリング
探鉱チームの一員で、オイルやガスの賃貸契
約など、合意の確保や管理を含め、地主や共
同出資者と石油会社の関係の管理を主たる
業務とする者。調査や開発戦略の考案の支
援も担当する。地権業者・地権担当者ともい
う。
貯留層に働きかける技術。生産性が見込める
層に液体を高圧で圧入し、フラクチャー(割れ
目)を形成または拡大して、貯留層からのオイ
ルやガスの流量率を高める。フラクチャーが
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石油産業で「地権」とは特定地域のオイルや
ガスの権利をいう。例えば、「地権販売」はオ
イルやガスの権利が「売却」される(実際には
権利は賃貸されている)。
Lease Agreement リース契約
Plays プレイ
Sour Gas 酸性ガス
オイルあるいはガスの掘削および生産のため
に、地表面を利用する権利を、オイルまたは
ガス会社に付与する、交渉に基づく法律文
書。
石油・ガスのトラップを形成する可能性の高い
地質や、物理探鉱アノマリーで、対象層がある
条件を共有しているものをさす。プロスペクトや
リードをある共通する条件にしたがってグルー
プ化したものである。
硫化水素など、含有される硫化化合物の濃
度が比較的高い原天然ガス。硫化水素の含
有率が1%を超える天然ガスは、すべて酸性
ガスとされる。カナダの天然ガス生産の約
30%は酸性ガスであり、そのほとんどがアル
バータ州とブリティッシュ・コロンビア州北東部
で見られる。
Liquefied Natural Gas (LNG)
液化天然ガス
Probable Reserves 推定埋蔵量
マイナス160°C以下で液体に保たれた過冷天
然ガス。体積は元の1/640になるため、パイプ
ラインが使用不可の場合でも容易に輸送でき
る。
地質情報を元に、合理的な確実性をもって存
在すると考えられる埋蔵量。
Manufactured Gas 製造ガス
石炭の分解蒸留、オイルの熱分解、加熱され
た石炭やコークス層を通る蒸気の反応により
得られるガス。例として、石炭ガスやコークス
炉ガス、発生炉ガス、高炉ガス、水性ガス、気
化水性ガス(合成ガスともいう)。
Methane (CH4) メタン
メタンは1個の炭素原子と4個の水素原子から
構成される、天然ガスの主成分である。メタン
は低温、低圧で気体状態を保持。有機物の腐
敗によっても生成される。
Midstream Sector 中間部門
エネルギー産業で主に処理と保管、輸送を行
う部門。
Mineral Rights 鉱業権
地下の資源を調査し生産する権利。石油産業
では、鉱業権を「地権」ともいう。
Propane (C3H8) プロパン
燃料として使用される天然ガス液(天然ガスが
供給されていない地域にある世帯の調理、輸
送、暖房に使用)。
Proppant プロパント
破砕(フラクチャリング)の最後の工程で、新た
に生じさせたフラクチャー(割れ目)が閉じない
ように、持続性を強化するため、裸孔に圧入す
る砂やセラミック、樹脂ビーズ。
Proved Reserves 確認埋蔵量
既存技術を用いて、既知の貯留層から高い確
実性で経済的に生産できる埋蔵量。
Raw Natural Gas 原天然ガス
メタンに加え、次の物質の一部または全部から
成る混合物。エタン、プロパン、ブタン、コンデ
ンセート、窒素、二酸化炭素、硫化水素、ヘリ
ウム、水素、水蒸気、少量の不純物。貯留層で
自然に発見される加工前のガス。
Recoverable Reserves
天然ガス液
天然ガスを生産する際に得る液体。エタンや
プロパン、ブタン、コンデンセートから成る。
Non-associated Gas 非随伴ガス
天然ガスのみを含む貯留層から生産される天
然ガスで、原油の生産には関連しない。
Operator オペレーター
調査や開発、生産活動を管理する企業。
Orphan Wells 孤立井
権利を所有するオペレーターが不在になった
か、追跡できない井戸地。
Pentane (C5H12) ペンタン
5個の炭素原子、12個の水素原子からなる炭
化水素化合物。
Petroleum 石油
主に気体または液体の炭化水素からなる自
然発生の混合物。
ガス輸送ライン上あるいはライン付近に位置
し、天然ガスから天然ガス液を除去し、輸送ラ
インに戻すガス処理プラント。
Sulphur Recovery 硫黄回収
酸性ガスを回収プラントで処理して硫黄を抽
出し、カナダ内外の肥料製造業者や他産業
向けに販売する。アルバータ州の硫黄回収プ
ラントにおける硫黄の平均回収率は、1980
年の97.5%から2000年の98.8%に向上し
た。
Sweet Gas スイートガス
硫化水素など硫黄化合物の濃度が比較的低
い原天然ガス。
Syngas 合成ガス
Tight Gas タイトガス
現在の技術で生産可能な炭化水素埋蔵量。現
状では生産が経済的でないものを含む。
Natural Gas Liquids (NGLs)
ストラッドル抽出プラント
再生可能エネルギー
連邦エネルギー委員会
主成分のメタンと少量のエタンやプロパン、ブ
タン、ペンタン(存在量順)から成る石油ガス。
窒素や二酸化炭素、硫化水素、水など非エネ
ルギー化合物と同様に重い炭化水素。
Straddle Extraction Plant
Renewable Energy
可採埋蔵量
Natural Gas 天然ガス
熱と圧力によって、炭化水素が生成される、
あるいは炭水化物が炭化水素になる岩。原
岩は黒色頁岩であることが多い。
石炭や石油コークスなど固体炭化水素から
製造される燃料。製造工程では蒸気や空気、
量を制御した酸素を用いて固体を分解し、一
酸化炭素と水素から成るガスを得る。一酸化
炭素と水素の含有量は様々。
National Energy Board (NEB)
オイルと天然ガス、電気の輸出を認可するカ
ナダ連邦の監督官庁。州間および国家間の
パイプラインを認証し、州間あるいは国家間の
送電線を指定する。また、連邦レベルでの司
法管轄権のもと、オイルとガスパイプラインの
通行税や関税を設定する。
Source Rock 根源岩
継続的に補充される自然発生のエネルギー資
源。風力、太陽光、水力による再生可能エネル
ギーなど。
浸透性の低い砂岩に含まれる天然ガス。
Trunk lines 幹線
現在の知識や技術、経済を用いて活用可能な
資源の回収可能分。
原油や天然ガス液、精製石油品を精油所や
石油化学プラントに輸送する大径パイプライ
ン。精製品を消費地まで輸送する幹線もあ
る。
Reservoir (oil and gas)
Unconventional Natural Gas
Reserves 埋蔵量
貯留層(オイルとガス)
原油や天然ガスが自然蓄積した多孔性、浸透
性の地下岩石層が不浸透性の岩石や水壁に
閉じ込められ、他の貯留層から分離しているも
の。
Sales Gas 販売ガス
天然ガス処理施設で処理され、販売に適した
天然ガス。最終的に市場へ輸送するためにパ
イプラインに送る前に行う処理の例としては、
圧入口分離、ガス処理、脱水、天然ガス液回
収などがある。
Shale Gas シェールガス
頁岩層に溜まった天然ガス。頁岩は微粒子の
堆積岩で、豊富な石油や天然ガスの資源とな
り得る。
Solution Gas 溶解ガス
地下貯留層の原油に溶解している天然ガス。
原油が地表に出る際、ガスは膨張し原油から
遊離する。
非在来型天然ガス
石炭や硬質砂岩からの天然ガスおよびシェー
ルガスの場合、非在来型貯留層あるいは特
殊生産法や技術を要する貯留層で発見され
た在来型ガス。ガス水和物の場合、在来型貯
留層で発生した非在来型構造の在来型メタ
ン。
Upstream 上流
石油資源を調査、開発、生産する企業(一
方、下流は産業を構成する各種製品などを精
製、販売する企業)。
Western Canadian Sedimentary
Basin (WCSB)
西カナダ堆積盆地
カナダ最大規模の堆積岩地帯。アルバータ州
全域とマニトバ州、サスカチュワン州、ブリティ
ッシュ・コロンビア州、ユーコン州の一部に広
がる現在では最大のオイルとガス生産源。
Wet Gas ウェットガス
天然ガス液の濃度が比較的高い原天然ガ
ス。(エタンやプロパン、ブタン、コンデンセー
ト)
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