Dream Theater ツアーで活躍する Midas 製品 May 11, 2012 Dream Theater の FOH エンジニア Nigel Paul、ギタリストの John Petrucci(左)、キーボードの Jordan Rudess ニューヨーク(2012 年 5 月 11 日) − 最新アルバム『A Dramatic Turn Of Events』をひっさげ昨夏からツアー中の Dream Theater。このツアーに欠かせない存在は、FOH エンジニアの Nigel Paul、Clair Global のサウンドシステム、そし て Midas のデジタルコンソール、Midas Pro9 だ。 Paul は Pro6 を 2008 年のリリース直後から使っていたが、今回の Dream Theater ツアーではより多くのインプットが必要 とされ Pro9 に切り替えた。Pro9 は 6 に比べ、同じミックスエンジンでもより多くの I/O が使えることもメリットとして挙げられる。 『Pro9 のリリースがこのツアーに間に合ってよかったです。80 インプットや 8AUX リターンなどこの卓で使えるようになったも のは全て必要でしたから。ドラマーの Mike Mangini だけで 40ch も使うんですよ!』 Dream Theater の show はとてもダイナミック。それに合わせる様に Paul のミックスアプローチもアグレッシブだと言う。 『ミックスがとても忙しいコンサートですよ。ただ、私は卓の優れた「シーン」機能を使うより手を動かしてミックスしたい方なんで す。ただ、どのインプットやグループにも間違えることなくすぐ手が届くように、POP グループや VCA などは最大限に利用してい ます。VCA が 10 個あるのはとても有難いですね。ほとんどの卓は 8 個ですから。また、Midas の POP グループは素晴らしい と思います。レイヤーアプローチより断然使いやすいです。』 Paul は 10 個の VCA をリードボーカル、バックコーラス、ギター、キーボード、Pro Tools プレイバック、ベース、メインのドラム キット、タム/オクタバン、ボーカルリバーブ、ボーカルディレイにそれぞれ個別にセッティングしてある。こうする事で、ボタンを 1 回押せばグループでミックスを調整出来るようになる。また、彼は 6 つの POP(ulation)グループを異なった方向性や機材、 利便性などから分けているという。現在の POP グループは、全ボーカル: アコースティックな楽曲用の主要インプット: スタッ フ用(トークバック、ピンクノイズなど): AUX リターン全て: 電子パーカッションとシンバル全て: show 開始用(CD、iPod、ビ デオプレイバック)の 6 つだそうだ。 『エフェクトやダイナミック用はほとんど卓の DSP を使います。アウトボード機材はいくつか足しますが。Dream Theater でア ナログの FOH 機材を使っていたときは、XL4(w/ 12 ステレオモジュール)、24ch の XL3 サイドカー、ダイナミックプロセッサ ーとエフェクトで 3 ラック、PSU ラックを用意してもらっていました。Pro9 になってからは、FOH にあるのはコントロールサーフェ ス、小さなラック(エフェクター、プレイバック、レコーディング)、そしてワークボックスだけです。』 システムの DL351 と DL451 モジュラーI/O ボックス、DL371 DSP エンジンはステージに置かれ、Pro9 コントロールサーフ ェスへの接続には CAT-5e ケーブルが使われていた。 この卓を気に入っているのは Paul だけではない。 『Dream Theater のメンバーは技術面の知識が豊富で音質には厳しい方々です。サウンドチェックの時も必ず私のところに 来て一緒にチェックするのですが、パンチがきいた温かな音だと褒められる事はあっても苦言を呈された事はありません。私の ミキシング技術が成せる業だとも思いたいですが、確かな機材を使ってこその結果だと思っています。私にとってはそれが Midas Pro シリーズなのです。』 2012 年にヨーロッパとアジアから始まった Dream Theater の「Dramatic Tour of Events」ツアーは、いよいよ 6 月 15 日よりアメリカツアーがスタートする。 Midas www.midasconsoles.com 2012/05/15
© Copyright 2024 Paperzz