「シグマ・フェルガーデン」の配合成分に関する機能性・安全性関連文献一覧

「シグマ・フェルガーデン」の配合成分に関する機能性・安全性関連文献一覧*
文献
著者又は
掲載誌又は
試験実施者
報告書の名称
Takemi. Kimura
新薬と臨床(J. New Rem. &
軽度認知障害(MCI)が認知症に移行するこ
and Angelica archangelica extract for
Clin.) 63(11) 1848-1855
とを抑制。認知症移行率 18.3%(米国)、
cognitive impairment –Effects of delay on
(2014)
29.6%(日本)に対し 16.7%。
認知症の最新医療 2(4) 197-
48w 投与で MCI の ADAS-Jcog 改善
標題又は資料の名称
No.
結果/結論
1.<フェルラ酸>
臨床試験
1-1-1
A pilot study of treatment with ferulic acid
conversion from mild cognitive impairment
to dementia-
1-1-2
最近注目されている非薬物療法
ブレインフ
木村武実
201 (2012)
ードの現状と課題-認知症予防効果について
1-1-3
AS1:軽度認知障害から認知症への進行を抑
木村武実
える~フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出
日本未病システム学会雑誌
ADAS-Jcog 改善(25~30%/y→4.8%(48w),
(Suppl):107-107 (2013)
96w 有意差無。
J. Korean Neuropsychiatr.
INM176 摂取群の ADAS-cog スコアはプ
Assoc. 42(2) 254-62 (2003)
ラセボ群より低下した(p<0.01)。軽度認知
物への期待~
1-1-4
A three month placebo-controlled clinical
JH Kim, et al.
trial of INM176 in the old aged subjects
with memory impairment.
1-1-5
認知症周辺症状に対するフェルラ酸の使用経
機能障害に有効。韓国当帰使用。
京都医学会雑誌 57(1) 81-
杉本英造
83 (2000)
験
1-1-6
Effect of ferulic acid and Angelica
9 例で BPSD 陰性症状が改善。
T. Kimura, et al.
archangelica extract on behavioral and
Geriat. Gerontol. Int.
(5-6 の論文)
11(3) 309-314 (2011)
NPI 得点が有意に減少し、前頭側頭型認知
症とレピー小体型認知症 BPSD を改善。
psychological symptoms of dementia in
1
frontotemporal lobar degeneration and
dementia with lewy bodies.
1-1-7
P-D-2:フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出
木村武実, 林田秀
老年精神医学雑誌 22(増刊- NPI 得点が有意に減少し、前頭側頭型認知
物の BPSD に対する効果-前頭側頭型認知症
樹, 高松淳一
3)226 (2011)
中村重信ら
Geriatric
症とレピー小体型認知症 BPSD を改善。
とレピー小体型認知症の場合-
1-1-8
Ferulic acid と garden angelica 根抽出物製
剤
ANM176TM
がアルツハイマー病患者の認
Med.
46(12)
比較的軽度認知症例で悪化を抑制。MCI
1511-1519 (2008)
の 3 例全例に有効。
Food Style 15(5)22-
5-7 文献の解説。
知機能に及ぼす影響
1-1-9
フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ根抽出物製
柳町明敏
23(2009)
剤「ANM176」の認知症予防・改善効果
作用機序
1-2-1
Inhibitory effects of long-term
HS Kim, et al.
Biol. Pharm. Bull. 27(1)
アミロイド-βの注入によって誘導された
グリア細
administration of ferulic acid on microglial
120-121 (2004)
小グリア細胞の活性化をフェルラ酸長期
胞炎症抑
activation induced by
投与が抑制した。Aβは OX42 の免疫応
制
intracerebroventricular injection of β-
答とインターフェロンγを増加させた。
amyloid peptide (1-42) in mice.
4w フェルラ酸を事前投与するとこの増加
は抑制された。フェルラ酸長期投与は小
グリア細胞活性化の阻害効果がある。
1-2-2
Ferulic acid supplementation prevents
In
vivo.
記憶障害
MJ Kim, et al.
Biosci. Biotechnol.
マウスで、28 日のフェルラ酸摂餌はトリ
trimethyltin-induced cognitive deficits in
Biochem. 71(4) 1063-1068
メチルチンに誘導された記憶障害を減弱
mice.
(2007)
させ、コリンアセチルトランスフェラー
ゼ活性低下を減弱させた。フェルラ酸は
改善
痴呆におけるコリンアセチルトランスフ
ェラーゼ活性の増強阻害と同様に記憶障
害を防ぐのに有用であろう。
1-2-3
Protection against β-amyloid peptide
JJ Yan, et. al.
British J. Pharmacol.
2
Aβ注入により誘導されたマウスの記憶障
In
vivo.
記憶障害
toxicity in vivo with long-term
133, 89-96 (2001)
害はFAにより改善した。GFAP とイン
ターロイキンβの増加も FA が抑制し
administration of ferulic acid.
た。4wの FA 投与は Aβ毒性を抑制す
改善
る。
1-2-4
Ferulic acid による高血圧自然発症ラットの
血流改善
血管拡張反応
鈴木淳ら
Jpn. Pharmacol. Ther.(薬
SHR 大動脈標本を用いた血管反応性評価
理と治療) 35(2) 137-141
の結果、FA は NO を介して血管を拡張さ
(2007)
せ、整理濃度 FA は内皮細胞依存性血管
拡張反応を増強する。
1-2-5
Ferulic acid antioxidant protection against
Jaroslaw Kanski,
J. Nutr. Biochem. 13, 273-
FA は OH-, HOO-ラジカルによる神経細
酸化スト
hydroxyl and peroxyl radical oxidation in
et al.
281 (2002)
胞の酸化変性から保護する。
レス改善
synaptosomal and neuronal cell culture
Ferulic acid is a nutraceutical β-secretase
Takashi Mori, et
PLOS 8(2) 1-16 (2013)
FA の6ヶ月投与試験:1.行動・認知障害の
modulator that improves behavioral
al.
system in vitro: structure-activity studies
1-2-6
1-2-7
改善、2.Aβの産生・蓄積の抑制、3.
impairment and Alzheimer-like pathology
脳内グリア細胞性炎症反応抑制、4.酸化
in transgenic mice
ストレス反応抑制
脳老化促進モデル動物を用いた米糠中機能成
久恒辰博
分の脳老化予防・改善効果の検証
飯島藤十郎記念食品科学振
FA に脳老化を抑制する働きがあることが
興財団年報 29, 36-40
期待。
(2014)
1-2-8
アルツハイマー病の病態進展に対するフェル
森隆
ラ酸の効果:アルツハイマー病モデルマウス
Bio. Ind. 30(10) 57-64
FA6M 投与:
(2013)
1.行動・認知障害の改善、2.Aβの産
を用いた検討
生・蓄積の抑制、3.脳内グリア細胞性炎
症反応抑制、4.酸化ストレス反応抑制
1-2-9
米糠中の機能性成分による脳老化の防止に関
久恒辰博
する動物モデル研究
3
飯島藤十郎記念食品科学振
高脂肪食投与のアルツハイマー病マウスのインス
興財団年報 28, 21-26
リン上昇がフェルラ酸で抑制された。記
(2013)
憶障害抑制=インスリン上昇抑制の関
係。
1-2-10
Protective effects of ferulic acid in amyloid
precursor
protein
plus
J-J. Yan, etal.
presenilin-1
Biol.Pharm. Bull. 36(1)
AD モデルマウスで、FA 投与は AD の行
140-143 (2013)
動試験成績を改善し、アミロイドβ沈着を減
transgenic mouse model of Alzheimer
少させた。
disease.
1-2-11
Ferulic acid destabilizes performed β - Kenji Ono, et al.
Biochem. Biophys. Res.
FA は Aβからの fAβ形成・伸長を阻
fAβ形成・伸
amyloid fibrils in vitro
Commun. 336(2), 444-449
害。形成された fAβを不安定化。クルク
(2005)
ミンの作用はもっと強い。
既存食品添加物
長を阻害
安全性
1-3-1
既存食品添加物
公定書
食品衛生小六法
1-3-2
天然添加物フェルラ酸の F344 ラットによる
多田幸恵ら
東京衛研年報
5%給餌群で有害事象。しかし用量非依存。
(2001)
亜慢性毒性試験
1-3-3
52, 272-8
調査研究報告書 既存添加物の安全性の見直
井上達(主任研究
しに関する調査研究
者)
2009 年 3 月
1.90 日間反復投与:NOAEL 0.8%、2.
遺伝毒性:無し、3.1 年間反復投与/発が
ん性:NOAEL2%, 発がん性なし
1-3-4
反復投与毒性や発がん性試験等の実施による
西川秋佳
既存添加物の安全性に関する研究
反復投与毒性や発がん性試
NOAEL は 0.4%
験等の実施による既存添加
2 年間(106w)で用量依存の有意差なく、発
物の安全性に関する研究
がん性なし。
平成 17 年度総括分担報告
書
1-3-5
米糠のちから-こめ油から種々の機能性成分
Techno. Innov. 21(3) 18-24
橋本博之
(ヒト試験の副作用)
(1-1-8)
Ferulic acid と garden angelica 根抽出物製
油溶性機能成分としてフェルラ酸。
(2012)
まで
1-3-6
1-16 (2006)
中村重信ら
Geriatric Med. 46(12)
143 例中 2 例死亡:因果関係なし。1 例胃
1511-1519 (2008)
潰瘍出血で入院加療:因果関係ないとは言
剤 ANM176TM がアルツハイマー病患者の認
えない。23 例に異常値あるも投与前より
知機能に及ぼす影響
の症状。
4
1-3-7
(ヒト試験の副作用)
木村武実, 林田秀
老年精神医学雑誌 22(増刊-
(1-1-7)
P-D-2:フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出
樹, 高松淳一
3)226 (2011)
杉本英造
京都医学会雑誌 57(1) 81-
副作用なし。
物の BPSD に対する効果-前頭側頭型認知症
とレピー小体型認知症の場合-
1-3-8
(ヒト試験の副作用)
(1-1-5)
認知症周辺症状に対するフェルラ酸の使用経
2 例に消化促進の消化器症状で中断。
83 (2000)
験
医薬品との相互作用
1-4-1
2.サプリメントと医薬品の相互作用―科学
井関健
的エビデンスを活用して―
臨床薬理(Jpn. J. Clin.
腸培養細胞 Caco-2 の MCT により輸送さ
Pharmacol.) 37(3) 155-
れる経口糖尿病治療薬ナテグリニドの吸
159 (2006)
収をフェルラ酸等のフェノール酸が競合
的に阻害すると報告。しかしフェルラ酸の
MCT に対する Km は 2.34mM で、ナテグ
リド(0.22mM)より親和性が低い。よって
Rowland 式を用いたフェルラ酸の競合阻
害によるナテグリドの AUC の増加度(吸
収されないこと) は無視できると推定さ
れる。
1-4-2
Shirou Itagaki, et
J. Agr. Food Chem. 53(7)
FA の Km=2.50mM, ナテグリニドに対す
al.
2499-2502 (2005)
る FA の Ki=1.20mM。(文献 4-1 の原著)
安達弥永, 他
生活衛生(J. Urban Living
医薬品との相互作用の予測方法について
活性へのスギナエキスの影響と血中薬剤のと
Health Assoc.) 54(2) 137-
解説。
の相互作用予測。
145 (2010)
Food-drug interaction between ferulic acid
and nateglinide involving the
fluorescein/H+ cotransport system.
1-4-3
ヒト肝ミクロソームのチトクローム P-450
2.<ガーデンアンゼリカ(エキス)(セイヨウトウキ)>
臨床試験
5
2-1-1
新薬と臨床(J. New Rem. &
軽度認知障害(MCI)が認知症に移行するこ
and Angelica archangelica extract for
Clin.) 63(11) 1848-1855
とを抑制。認知症移行率 18.3%(米国)、
cognitive impairment –Effects of delay on
(2014)
29.6%(日本)に対し 16.7%。
Geriat. Gerontol. Int.
NPI 得点が有意に減少し、前頭側頭型認知
11(3) 309-314 (2011)
症とレピー小体型認知症 BPSD を改善。
Geriatric
比較的軽度認知症例で悪化を抑制。MCI
A pilot study of treatment with ferulic acid
Takemi. Kimura
conversion from mild cognitive impairment
to dementia-
2-1-2
Effect
of
ferulic
acid
and
Angelica T. Kimura, et al.
archangelica extract on behavioral and
psychological symptoms of dementia in
frontotemporal lobar
degeneration and
dementia with lewy bodies.
2-1-3
Ferulic acid と garden angelica 根抽出物製
中村重信ら
剤 ANM176TM がアルツハイマー病患者の認
Med.
46(12)
1511-1519 (2008)
の 3 例全例に有効。
認知症の最新医療 2(4)
48w 投与で MCI の ADAS-Jcog 改善。
197-201 (2012)
ガーデンアンゼリカは
知機能に及ぼす影響
作用機作
2-2-1
最近注目されている非薬物療法
ブレインフ
木村武実
ードの現状と課題-認知症予防効果について
acetylcholinesterase 阻害剤として働く。
2-2-2
Inhibition
of
acetylcholinesterase
by
S. Siqurdsson
extracts and constituents from Angelica et al.
Z. Naturforsch C 62 689-
ガーデンアンゼリカに含まれる
693 (2007)
Xantotoxin が Acetylcholinesterase 阻害
archangelica and Geranium sylvaticum.
2-2-3
を示す。
Bioactivity-guided fractionation for the
N. Wszelaki, et
J. Agric. Food Chem.
ガーデンアンゼリカの根と果実の抽出物
butyrylcholinesterase inhibitory activity of
al.
59(17) 9186-9193 (2011)
に butyrylcholinesterase(BChE)阻害剤が
furanocoumarins from Angelica
含まれる。Acetylcholinesterase もより
archangelica L. roots and fruits.
弱く阻害する。果実からの imperatorin
と根からの heraclenol-2’-O-angelate が
BChE を阻害する。
6
安全性
2-3-1
「セイヨウトウキ」(ウィキペディア)
フリー百科事典
堅い茎は砂糖漬けにしてケーキデコレー
[Wikipedia]:「セイヨウト
ション。葉は風味付け。種子はリキュール
ウキ」
の香味付け。根茎乾燥物はハーブティー。
西洋では野菜。
2-3-2
A parallel, randomized, double blind,
Steinthor
Scand. J. Urology 47, 26-
placebo-controlled study to investigate the
Sigurdsson, et al.
32 (2013)
Angelica archangelica の葉を使用。安全。
effects of SagaPro on nocturia in men.
3.<α-GPC(グリセロフォスフォコリン)>(機能性表示製品では除外)
3-1
Evaluation of digestibility of crude fat and
Hidehiko Hibino,
J. Oleo Sci. 50(12) 961-
Phosphatidylcholine の消化可能熱量。エ
digestible
et al.
964 (2001)
ネルギー消化率 98%と効率的。
日比野英彦
オ レ オ サ イ エ ン ス 7(10)
α-GPC の中枢機能賦活効果として、脳血
399-411 (2007)
管障害の回復、認知機能障害の軽減、学習
energy
on
soy
phosphatidylcholine.
3-2
脱アシルリン脂質:グリセロホスフォコリン
の調製と中枢賦活機能剤の開発
能改善、ノンレム睡眠増加など。
3-3
3-4
最近のリン脂質の話題
グリセロホスホコリンの脳機能保護効果の検
難波幸弘、榊原敏
老化学 34(8) 593-598
之
(1985)
柴田紗知, 他
日本家政学会研究発表要旨
マウスで 4 月α-GPC を投与後、新規物体
集 66, 3G-7 (2014)
認知試験、受動的回避試験でα-GPC 群の
討
リン脂質の解説。
脳機能が高い。
4.<ビンカマイナーエキス末>
4-1
Ⅲ.脳血管障害の治療。脳循環代謝改善薬の
東儀英夫
選び方
日本内科学会雑誌 80(4)
Vinca minor L から抽出された vincamine
570-577 (1991)
誘導体のビンポセチン、フマル酸ブロビン
カミンのビンカアルカロイドについて解
説。
4-2
インドールアルカロイド及び関連化合物の最
薬学雑誌 108(2) 109-128
夏目充隆
7
ヒメツルニチニチソウ(キョウチクトウ
近の展開
4-3
ヘルスフード科学シリーズ(第 22 回)西欧
矢澤一良
ハーブ医療食品-ビンカマイナー-
(1988)
科)由来のインドールアルカロイド。
食品と容器 46(2) 68-74
ビンカマイナー(ヒメツルニチニチソウ)
(2005)
は全草が食品に分類。主要成分はビンカミ
ン。赤血球変形能を高めて脳に酸素を供
給。血小板過剰凝集は抑制。臨床試験でも
効果。
4-4
ハーブ系の健康食品素材に関する有効性と安
中西朋子, 他
全性の最新情報 ヒメツルニチニチソウ
Clin. & Func. Nutriol.
脳への有効性と、降圧作用を有するビンカ
5(3) 151-153 (2013)
ミンを含むため、降圧剤の効果を増強する
医薬品との相互作用等安全性について解
説。
5.<イチョウ葉抽出物>(機能性表示製品では除外)
5-1
「天鶴賢寿」
(健康補助食品)の脳機能および
飯塚宗秋, 他
血液流動に対する改善効果の検証
医学と薬学 51(3) 449-459
製品は DHA 含有精製魚油、イチョウ葉エ
(2004)
キス、ヤマブシタケ菌糸体エキス、白鶴霊
芝葉抽出エキスを配合。もの忘れ自覚のあ
る健常な 50~70 才男女 60 名に 12w連日
摂取の RCT 試験。単語記憶試験で短期記
憶力向上の可能性推測。血液流動性は試験
食品群で改善傾向だが有意差無し。
5-2
ヤマブシタケエキス(Hericium erimaceum)・ 鈴木定
治療 90(4) 1627-1630
10 名の認知症入院患者(AD5, 脳血管性5)
イチョウ葉エキス(Gingko biloba)含有サプリ
(2008)
にヤマブシタケエキス 3.5g+イチョウ葉エ
メントの認知症周辺症状に対する有用性の検
キス 100mg 含有製品1包 25gを、b.i.d3
討
ヵ 月 投 与 。 DBD ス ケ ー ル (dementia
behavior disturbance scale)で測定。9 例
が完了し、5 例に問題行動消失+3 例不変
+1 例悪化。BPSD 改善に有効。
5-3
話題の論文:イチョウ葉エキスの認知症予防
Cognition and Dementia
久米明人
8
75 才以上高齢者 7,709 名から AD 等を除
8(2)128-129 (2009)
効果に関するランダム化比較試験
外し、3,069 名(うち MCI482 名)を実薬群
と対照群に分ける。6.1~7.3 年追跡。実薬
群 17.9%, 対照群 16.1%で認知症発症。75
才以上で予防効果なし。
5-4
<シンポジウム-5>イチョウ葉エキスとそ
織田啓成
の機能特性-イチョウ葉エキスの脳・循環器
日本未病システム学会雑誌
イチョウ葉エキスは LDL の酸化防止とと
9(1) 45-48 (2003)
α‐トコフェロール減少抑制。
ヘ モレオ ロジー 研究会 誌
単回投与試験で 3 名は 37 日間事前服用
2,55-60
後、3 名は新規服用。4 名で血流改善。反
系に関する効果と抗酸化作用-
5-5
イチョウ葉エキスの血流改善効果
姉崎一朗, 他
復投与試験で 3 名に血流改善。血小板凝集
阻止作用による。
5-6
薬と食品の相互作用-栄養士に必要な薬の知
牛島健太郎,藤村
臨 床 栄 養 111(2) 198-200
<相互作用>ワルファリンと併用で脳出
識
昭夫
(2007)
血。血小板凝集抑制のためと推定。フェニ
4薬とイチョウ葉エキスの相互作用
トインと併用中に死亡。イチョウ葉エキス
は CYP2C19 活性促進するのでフェニトイ
ン濃度低下させた。
5-7
Gingko biloba for prevention of dementia:
S.T. DeKosky, et
JAMA 300(19) 2253-2262
イチ ョウ葉エ キスの認知 症予防効 果の
randomized controlled trial.
al.
(2008)
RCT。USA の 5 施設で 75 歳以上の 3,069
人(内 482 人は MCI)に 6.1 年間。120m
gを 1545 人、1524 人に placebo。試験食
の 277 人と placebo の 246 人が認知症発
症。3.3%vs2.9%で有意差無。予防効果な
し。(3 は解説総説)
5-8
認知症に対するイチョウ葉エキスの有用性に
太田百合子, 他
関するメタ解析による評価。
日本薬学会第 133 回年会
PubMed, Embase, 医中誌 Web をデータ
29amF-298 (2013)
ベースとして検索。RCT 臨床試験 9 編の
メタ解析。有効性は SKT, ADAS-Cog の平
9
均値と標準偏差を用いた。安全性は副作用
による脱落と発生数のオッズ比でデータ
統合。Gingko 投与(G)群と Placebo(P)の
SKT は-2.38(95%CI: -3.74~-1.02)で有意。
用量別解析は、160mg(-1.96:-6.66~2.75),
240mg(-2.08:-3.58~-0.58)で 240mg 群が
有意。ADAS-Cog は 120mg 投与のみで、
-0.29(-2.25~1.67)で有意でない。副作用脱
落は G 群:45、P 群:27 件で、統合オッ
ズ は 1.69(1.03~2.77) で G 群 が 高 い 。
240mg/d 投与は有効。
5-9
リゾレシチン、イチョウ葉エキス投与による
日本薬学会第 128 回年会 老化促進モデルマウスで検討。リゾレシチ
糸川由佳, 他
27PE-pm269 p106 (2008)
脳内セロトニンの分泌、認知症、記憶改善、
ン(LPC)、イチョウ葉エキス(EGb)500mg
を 30 日投与。対照群に比べて、脳内抗酸
脳内海馬の組織学的変化に対する研究。
化活性強く、過酸化脂質抑制。脳内セロト
ニンは上昇。海馬の錐体細胞活性化。
5-10
特集・認知症:治療とケアの最前線 アルツ
Brain Medical 25(1) 35-40 AD へのフェルラ酸とイチョウ葉エキス効
中村重信
(2013-4)
ハイマー病の代替療法-フェルラ酸、イチョ
ウ葉エキス
果を解説。PAQUID 研究ではイチョウ葉
エキス服用(225)+他の薬も服用(888)vs 何
も服用しない(2,421)を 13 年間追跡。発症
リスクはイチョウ葉 1.16vs 他の薬 1.35、
死亡相対リスクは 0.76vs0.96(他の薬服用
者は認知症発症している)
。米国試験では、
75 才以上老人に 1,545 人にイチョウ葉エ
キス、1524 人にプラセボ。6.1 年追跡し有
意差無。
10
5-11
A placebo-controlled, double blind,
P.L. LeBars, et
JAMA 278(16) 1327-1332
309 人のうち 202 人から 52 週のデータが
randomized trial of an extract of Gingko
al.
(1997)
得られた。ADAS-Cog は EGb 群が対照群
より 1.4 点よかった(p=0.04)。GERRI も
biloba for dementia.
EGb 群が対照群より 0.14 点よかった
(p=0.04)。副作用発生率も同等。
6.<ヤマブシタケエキス(アミセノン)>
6-1
6-2
日本家政学会誌 62(1) 3-11
ヤマブシタケ等の食利用と血小板凝集抑
法の開発
(2011)
制、IL-8 発現抑制の機能性。
ヤマブシタケ(Hericium erinaceum)
フリー百科事典『ウイキペ
神経成長因子へリセノン類含有。
消費者のきのこに対する意識調査と新規利用
関根加納子 他
ディア』
6-3
Effect of Hericium erinaceus on amyloid β
K. Mori, et al.
(25-35) peptide-induced learning and
Biomedical Res. 32(1) 67-
10μg のアミロイド-βを脳室内に 7 日、
72 (2011)
14 日に投与されたマウスは、ヤマブシタ
ケを含む餌を 23 日間投与された。Y迷路
memory deficits in mice.
と新規物質認知試験で、アミロイド―βに
誘導された空間短期と視覚認知記憶の障
害を防いだ。ヤマブシタケは認知機能障害
防止に有用であろう。
6-4
Nerve growth factor-inducing activity of
K. Mori, et al.
Hericium erinaceus in 1321N1 human
Biol. Pharm. Bull. 31(9)
ヤマブシタケ抽出物は NGF mRNA 発現
1727-1732 (2008)
を 用 量 依 存 的 に 促 進 し た 。 こ れ は Nterminal kinase を経由する。
astrocytoma cells.
6-5
Two new aromatic compounds from
Y. Yaoita, et al.
Chem. Pharm. Bull. 53(9)
Hericium erinaceum (Bull.:Fr.) Pers.
6-6
Erinacerin A, B を分離した。
1202-1203 (2005)
Neuroprotective effects of Hericium
M. Hazeekawa,
J. Pharmacol. Sci. 106
マウスの脳虚血に対するヤマブシタケの
erinaceum against cerebral ischemia in
et al.
(Suppl. 1) p180 (2008)
脳保護効果。
藤原道弘, 他
FFI
ヤマブシタケは NGF 合成促進物質を有す
mice
6-7
特集:きのこ類の有用性と機能性 ヤマブシ
11
J.
211(2)
141-147
(2006)
タケの脳神経保護効果
る。中大脳動脈閉塞(脳梗塞モデル)に対
してヤマブシタケが脳保護効果を有する。
6-8
ヤマブシタケから発見された脳機能改善物質
稲永和豊
アミセノン
国際個別化医療学会誌
ヤマブシタケに含まれるアミセノンは脳
(Personalized Med. Univ.)
内 NGF 合成を促進して、脳保護作用をす
1(1) 29-36 (2013)
る。
醸協 38(12) 830-839
納豆菌の Probiotics への利用。食品安全
(2003)
性
日本未病システム学会雑誌
13 名の被験者に 500mg/d or 250mg/d 夕
8(2) 204-205 (2002)
食後に摂取させ、4,7 日に採血。7/8 にユ
7.<納豆菌培養エキス>
7-1
7-2
Probiotics としての納豆菌の作用
納豆菌培養ろ液乾燥物「NKCP」の血液流動
細井知弘
林哲也、前田浩明
性改善作用
ーグロブリン妖怪時間短縮。線溶活性増強
効果あり。
7-3
納豆中のエラスターゼ活性とナットウキナー
須美洋行, 他
ゼ
日本農芸化学会会誌 73(11)
ナットウキナーゼ=エラスターゼ活性で
1187-1190 (1999)
あること。
脂質栄養学(J. Lipid Nutr.)
魚肉ソーセージに DHA, EPA を添加した
23(1)45-52 (2014)
特保製品。血清の中性脂肪を低下させる。
8.<DHA>
8-1
ドコサヘキサエン酸の食品への利用~特定保
玉井忠一
健用食品を使った臨床研究~
食品として安全。
8-2
脳機能における n-3 系脂肪酸の必須性-行動
池本敦
科学的評価と分子基盤の解析
脂質栄養学(J. Lipid Nutr.)
DHA 欠乏のエサを二代に渡って摂取させ
23(1) 17-25 (2014)
られたラットは学習障害を起こす。DHA
投与により学習障害は回復する。
8-3
n-3 系多価不飽和脂肪酸の循環・脳機能改善
脂 質 栄 養 学 11(1) 9-16 食事性 DHA は過酸化脂質を形成しない。
橋本道男
作用機序の解明
8-4
ドコサヘキサエン酸による脳機能改善作用と
橋本道男
神経疾患への応用
(2009)
DHA 供給は学習能力を改善する。
オレオサイエンス 6(2) 67-
DHA は n-3 系必須脂肪酸であり、脳機能
76 (2006)
発達や視力維持に重要。欠乏は加齢性脳機
能異常、AD、うつ病、ペルオキシソーム病
12
を誘発する。DHA 摂取不足は認知・学習
機能低下させるが摂取で回復する。AD モ
デルラットやマウスでは DHA 摂取で症状
が改善する。
8-5
特集:高齢者医療における漢方・代替医療の
役割
Column2. 認知症予防に向けた食生活
蒲生修治、橋本道
Geriat. Med. 49(6) 683-
脳血管性認知症と AD は発症過程に酸化
男
687 (2011)
ストレスと炎症が関与する。ポリフェノー
ル、
イチョウ葉エキスは抗酸化作用。n-3 系
の工夫およびサプリメントの活用
多価不飽和脂肪酸は中枢機能改善作用。
8-6
Docosahexaenoic
dentritic
acid
protects
from
F. Calon, et al.
pathology in an Alzheimer’s
Neuron 43(5) 633-645
高 DHA 食は AD のリスクを減少させる。
(2004)
AD モデルマウスで n-3 PFA を減らすと、
disease mouse model.
フォスファチジルイノシトールキナーゼ
の p85αサブユニットを 80-90%減少させ
る。n-3 PFA は p85αサブユニットを介す
る CNS インスリンのシグナルに必須であ
る。
8-7
食品成分と脳機能の研究動向
陽東藍、横越英彦
化学と生物 51(4) 223-227
脳機能に与える食品成分の解説。
(2013)
8-8
Alzheimer’s disease: Fatty acids we eat
M.F.L. Pomponi,
Aging and disease 1(1) 37-
AD 患者の脳で起こる炎症が神経変性を起
may be linked to a specific protection via
et al.
59 (2010)
こす。低用量アスピリンとDHAの併用が
主である。アスピリンは COX1, 2 を標的
low-dose aspirin.
にする。
8-9
Docosahexaenoic acid and synaptic
T. Oster & T.
Biochim. Biophys. Acta
AD では、脳の膜構造とリピッド状態は A
protection in Alzheimer’s disease mice
Pillot
1801, 791-798 (2010)
βの毒性を反映する。DHA は神経・脳機
能の保持に重要である。
8-10
The essential role of lipids in Alzheimer’s
S. Florent-
Biochimie
disease
Be’chard,
(2009)
13
91,
804-809
適切に脳の膜リピッドを維持することは
Aβ生成を防ぐ。神経系リピッドである n-
3 多価不飽和脂肪酸は、AD を防ぐ食品と
Et al.
して注目されている。
9.<レシチン>
9-1
リゾレシチン、イチョウ葉エキス投与による
日本薬学会第 128 回年会 老化促進モデルマウスで検討。リゾレシチ
糸川由佳, 他
27PE-pm269 p106 (2008)
脳内セロトニンの分泌、認知症、記憶改善、
ン(LPC)、イチョウ葉エキス(EGb)500mg
を 30 日投与。対照群に比べて、脳内抗酸
脳内海馬の組織学的変化に対する研究。
化活性強く、過酸化脂質抑制。脳内セロト
ニンは上昇。海馬の錐体細胞活性化。
9-2
ホスファチジルセリンと脳機能
坂井正士, 他
オレオサイエンス 2(2) 85-
牛脳の PS の経口投与が老人性痴呆を改善
90 (2002)
する。イタリアでは 494 人の臨床試験成績
がある。
大豆レシチンと L-セリンからホス
ホリパーゼDを用いて PS を合成する。
9-3
特集
機能性食素材の開発動向: 鶏卵黄ホ
増田泰伸
スファチジルコリンとビタミン B12 併用によ
日本水産学会誌 68(5) 719-
脳の nbM 箇所を損傷したラットには記憶
722 (2002)
障害がおこるが、低濃度 PC+VitB12 併用
る脳機能障害に対する改善効果
9-4
機能性食品の周辺
群では記憶障害が改善された。
奥山治美
油 化 学 37(10) 774-780
脂質と機能性食品の関係を解説。視力、老
(1988)
化時学習能、血圧、アレルギー反応性への
効果。
9-5
レシチン
フリー百科事典『ウイキペ
レシチンはホスファチジルコリンの別名
ディア』
であったが、リン脂質を含む製品の総称。
10.<認知症関連文献・総説>
10-1
老年精神医学入門
精 神 経 誌 115(1) 84-89 認知症の全国的疫学調査について解説。
朝田隆
(2013)
10-2
アルツハイマー病[1]
臨床の話題3.軽度
荒井啓行
認知機能障害と痴呆症の早期診断
14
第 125 回日本医学会シンポ
健常健忘症と認知症の境界領域としての
ジウム記録集アルツハイマ
MCI について解説。
ー病 21-28 (2003)
10-3
軽度認知障害(MCI)に関する最近の話題
山本泰司
精 神 経 誌 113(6) 584-592
MCI の約半数は 5 年以内に AD を発症す
(2011)
ると言われているが、ケアにより健常域に
回復する人(リバート)もいる。MCI の早期
診断が重要。
10-4
軽度認知障害(MCI)
朝田隆
Jpn. J. Cognitive
MCI の有病率、発症率、Convert、Revert
Neuroscience(認知神経科
について解説。
学)11(3-4) 252-257 (2009)
10-5
MCI の診断基準
認知症診断 Q&A 92 Ⅰ診
朝田隆
MCI の診断基準を解説
断・症候・鑑別診断 1)認
知症 (2013) 中外医学社
10-6
アルツハイマー病[Ⅱ]基礎の話題 1.γセクレ
岩坪威
ターゼ
第 125 回日本医学会シンポ
前駆体蛋白質からアミロイドβを切り出
ジウム記録集アルツハイマ
すγセクレターゼの解説
ー病 30-34 (2003)
10-7
アルツハイマー病[Ⅲ]治療と介護の進歩 3. 木曽良明
第 125 回日本医学会シンポ
MCI から AD 発症を防ぐためのγセクレ
γセクレターゼ阻害剤の開発について
ジウム記録集アルツハイマ
ターゼ阻害剤について解説。
ー病 61-67 (2003)
10-8
アルツハイマー病[Ⅱ]基礎の話題 2. Aβ重合
第 125 回日本医学会シンポ
柳澤勝彦
の始まり
Aβの重合について解説。
ジウム記録集アルツハイマ
ー病 35-39 (2003)
10-9
アルツハイマー病[Ⅱ]基礎の話題 3. 神経原
高島明彦
線維変化と痴呆
第 125 回日本医学会シンポ
タウ蛋白質が線維化する変性と AD の関
ジウム記録集アルツハイマ
係について解説。
ー病 40-44 (2003)
10-10
Apolipoprotein E4 effects in Alzheimer’s
R.M. Koffie, et
Brain 135, 2155-2168
Apolipoprotein E4 は Aβの毒性を増強す
disease are mediated by synaptotoxic
al.
(2012)
る補因子である。Eε4genotype を持たな
oligomeric amyloid-β
い人は AD にならない可能性。
15
10-11
The diagnosis of mild cognitive impairment
M.S. Albert, et
Alzheimer’s & Dementia
MCI (pre-dementia phase of AD)診断基
due to Alzheimer’s disease:
al.
7, 270-279 (2011)
準の提言。
J.C. Morris
Arch. Neurol. 69(6) 700-
診断基準の改定は、MCI と AD 初期ステ
708 (2012)
ージの診断基準の妥協になっている。診断
Recommendations from the National
Institute on Aging-Alzheimer’s Association
workgroup on diagnostic guidelines for
Alzheimer’s disease
10-12
Revised
criteria
for
mild
cognitive
impairment may compromise the diagnosis
の重複は、
「AD による MCI は AD 初期ス
of Alzheimer disease dementia
テージを示す」という前提を支持する。
10-13
Prevalence of dementia in Japan: A
H. Okamura, et
Dement. Geriatr. Cogn.
21 研究のシステマティックレビューによ
systematic review
al.
Disord. 36, 111-118 (2013)
る AD 有病率の疫学調査。近年有病率が上
昇。
10-14
Meta-analysis of the association between
C. Reitz, et al.
variants in SORL1 and Alzheimer disease
Arch. Neurol. 68(1) 99-106
明確な連鎖不均衡ブロックにある複数の
(2011)
SORL1 バリアントは AD と関係している。
<注>
検索 Keywords:(組成成分)X(脳循環+脳保護+認知症+痴呆+MCI)
<英語>(Ingredient)X(Cerebral circulation + Brain protection + Dementia)
データベース:PubMed, J-STAGE, J-DreamⅢ, J-GLOBAL, Medical Online, Wikipedia, WEB.
文献の採否:製品「フェルラ酸&ガーデンアンゼリカ」の組成と認知症・AD・MCI の関連を中心に採択.
以上
16