私たちが“最後の砦”なのだから 常に真剣勝負でやっ

私たちが“最後の砦”
なのだから
常に真剣勝負でやっています
大
学卒業後、最初に入職した病
ることにある。
数 )。それぞれ 、当 該 腫 瘍 初 診日、
決定的なミスにつながりかねない
診断日
(検査日)、局在コード、組織
病院に。徳洲会のオンコロジープロ
ほどの間違いを指摘したこともある。
型コード、治療方針、紹介情報を記
ジェクトが本格化してからは、自分も
それを、診療情報管理室では“ホー
載し、次回診察日やオペ、検査、治
レベ ルアップを図 る必 要 性を 痛 感
ムラン”
と呼んでいる。
療まで含めた予定などを備考欄に
し、国立がん研究センターで院内が
「これまでに13回、いや13本ありま
書き加える。
ん登録実務者研修を修了した。現
した。どれも大きなミスにはならず、
在では、同院のみならずグループ全
患者さんの負担にもならなかったの
では、医師が病理結果を未確認で
体のオンコロジープロジェクトを俯瞰
で、その点ではうれしく思っています。
ある場合があるため、連絡して早め
する役割も担い、電子カルテや登録
私たちが見落としてしまうと、その後
てもらうことも。それは、次回診察日
システム作成などにも深く関わって
のフォローはありませんから、常に真
に患者さんが来院していないとき
(病
いる。
剣勝負でやっています」
理 結 果の 説 明 が なされていな いと
院から転職して湘南鎌倉総合
「個人的に、情報管理という仕事は
“隙間産業”だと思っていますので、
キャンサーボードにも毎回出席し、
事務部門の責任を負う。とはいえ、
き)
も同様だ。
そのほか、オペ後などに病理結果
医療全体の流れの中でどうしても見
「当院全体がそうですが、キャンサー
が出ているにもかかわらず、その結
落としがちな部分をフォローしていく
ボードでも皆さんフランクで、職種の
果や今後の予定などがカルテに記載
ことが重要。ですから、日々全ての
壁など一切ありません。私たちの意
されていないときも、必ず医師に確
カルテを追いかけて
“穴”
を探し、疑
見 にも真 摯 に 耳 を 傾 けてくれるの
認を取っている。
問があれば担当のドクターに投げか
で、とてもやりやすいと思っています」
けたりしながら修正しています」
と言う。
テの記載漏れや記載ミスはたびたび
起こり得る。診療情報管理室の仕事
診療情報管理室の仕事。データは細
がん登録をはじめとして
全面的なレベルアップを
は、
“最後の砦”
として医療データを守
DOCTOR'S NETWORK
かく分析され、キャンサーボードの資
料などに生かされる。臨床に直接関
わる職種ではないが、縁の下の力持
がん 登 録 の 流 れ
守屋主任と診療情報管理室スタッフ
こうして、数々の書類の中から不
備や不整合を見つけ、修正するのが
あってはならないことだが、カル
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次回の診察日がかなり先のケース
ちとして、患者さんにとっても大きな
は、およそ次 のよう
存在だ。
なもの だ。まずは、
「私の目標は、今は湘南鎌倉単体で
登録のベースとなる
やっていることを徳洲会全体のスタ
データを 病 理 医 か
ンダードにすること。そうして得られ
ら受け取る
(10日ご
た膨大なデータからは、患者さんの
と、毎月1日・11日・
治療に生かせるヒントが数多く見つ
2 1 日)。それが、既
けられるはずです。診療情報管理の
に あ る登 録 と重 複
仕事のうち、オンコロジーにはごく一
がないかざっと確認
部しか割けていませんが、全ての面
し、本部に報告(そ
でレベルアップをし、なるべく早く次
の日の 新 規 登 録 件
のステップに進みたいですね」