サステナビリティレポート2010

サ ス テ ナビ リティレ ポート 2010
Year
ended
March
31,
2010
ウシオグループ
At a Glance
目次
1964 年、産業用光源メーカとしてスタートしたウシオは、新光源の開発、独自の光学技術の開発・応用に努め、ユニット
や装置、システム、さらには光のソリューションを提供する
「光創造企業」へと発展してきました。
その光技術は、
「あかり」の領域だけでなく、産業や科学技術の先端分野で「エネルギー」
として幅広く利用され、数多く
C2
の「世 界 シェア No.1」製 品 を 誕 生 させるとともに、今 日 では、バイオ・医 療、MEMS( Micro Electro Mechanical
System )、映像をはじめとする、新しいビジネスフィールドを開拓しています。
映像・画像分野
主な製品
主なグルー プ会社
デジタルシネマプロジェクタ
• CHRISTIE DIGITAL SYSTEMS
U.S.A., INC.
フィルムシネマプロジェクタ
売上高
シネマプロジェクタ用ランプ
そ の他
OA 分野
5%
データプロジェクタ用ランプ
6%
• CHRISTIE DIGITAL SYSTEMS
CANADA, INC.
ウシオグループ
At a Glance
2
トップメッセージ
4
特集
わたしの仕事≒CSR
ウシオの理念とCSR 経営
• 株式会社ジーベックス
8
企業理念
• クリスティ・デジタル・システムズ
9
コーポレートガバナンス
日本支社
照明分野
8%
エレクトロニクス分野
1,190 億円
映像・画像分野
51 %
リソグラフィ用ランプ/レー ザ/ EUV
• ギガフォトン株式会社
各種基板向け露光装置
• XTREME technologies GmbH
11
社会の一員として私たちの行動指針10
液晶パネル貼り合わせ装置
12
社員とともに
液晶パネル光洗浄装置
14
お客さまとともに
15
お取引先さまとともに
16
地域社会とともに
紫外線硬化装置
エレクトロニクス分野
光加熱装置
30 %
照明分野
ハロゲンランプ
• ウシオライティング株式会社
メタルハライドランプ
• 株式会社ウシオスペックス
クセノンショートアークランプ
LED
会社概要
各種スポットライト
2010 年 3 月31 日現在
商号
ウシオ電機株式会社
本社
東京都千代田区大手町 2-6-1
設立
1964 年 3 月
資本金
19,556,326,316 円
グループ従業員数
4,732 名
OA 分野
社会とともに
原稿読み取り用光源
• USHIO HONG KONG LTD.
トナー定着用光源
• USHIO( SUZHOU )CO., LTD.
環境の取り組み
18
ウシオ電機環境方針
19
第二期環境行動計画ハイライト
2020 年環境ビジョン
20
第三期環境行動計画
22
環境マネジメント
23
地球温暖化防止の取り組み
25
グリーンプロダクトの取り組み
26
資源節約の取り組み
27
環境コミュニケーション
経営・財務の報告
サステナビリティレポートで お伝えした いこと
「サステナビリティレポート2010」の作成にあたっては、お読みいただく方々の関心は
た。これまでのレポートに受け継がれている3 つのボトムライン
「経済性報告」
「社会性報
告」
「環境報告」を残しつつ 、少しでも多くのステークホルダー の方々 にウシオグループ
の取り組みを理解していただき、関心を持っていただくために、
「人」
「環境」
「 CSR への
取り組み」を重視した報告書を作成しました。
なお、原稿の執筆にあたっては、
「 GRI サステナビリティ レポーティング ガイドライン
第 3 版」
「環境報告ガイドライン
(2007 年版)」を参考に、当社独自の項立てを作成してい
ます。
高
ステー クホルダーの方々 に
とっての重要度
何か、本当に報告すべき重要なことは何かということを検討し、右図のとおり、決めまし
ウシオグループにおけるマテリアリティの考え方
高
Cランク
Bランク
Aランク
そ
動
活
の
も
度
要
重
の
期間:基本的に2009 年度(2009 年 4 月1 日
制作する一方で、より網羅的、詳細な報告のためにホーム
〜 2010 年 3 月31 日)
までの活動内容
29
第三者意見/第三者意見を受けて
ページを活用しています。下記マークの付いた項目に関して
について報告していますが、一部それ
は、ウシオ電機のホームページをご覧ください。
以前から継続している活動や、2010
年度の取り組みも含みます。
組織:当社全事業所および国内外のグルー
プ会社
Web・その他媒体
での報告
ウシオにとっての重要度
経営・財務報告
• 報告対象範囲
左記の考え方で冊子「サステナビリティレポート2010」を
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/index.html
冊子での報告
の
• ホー ムペー ジの活用につ い て
28
高
1
トップメッセージ
トップメッセージ
「 21 世紀型の経営 」を目指して
21 世紀に入って 10 年がたちました。
ここへきて地球温暖化や生物多様性の減少といった環境
問題、物質の豊かさによる社会のゆるみなど、いろいろな
全て の ステークホルダー へ
満足と希望を
第三に人材です。社員一人ひとりが自らのワークライフ
バランスをどう考えるかが重要です。生きる目的、使命感、
社会・環境の変化に対応する事業展開
保全に貢献するものとなっています。また、ウシオグループ
2008 年後半より世界を襲った不況は、企業に対する社会
の企業理念に「優れた製品、新しい研究開発を通じ、進んで
志を持っていることや 、誰かの役に立ち必要とされている
や環境に関する要求を大きく変化させました。環境の側面
社会に貢献すること。」とある通り、製品における環境貢献
実感、喜びや悲しみをともに分かち合ってくれる家族や仲間
では、より省エネ・高効率へのリクエストが高まり、社会の側
についてもウシオグループの重要な責任の一つとして捉え、
「もので栄えて 、心で滅びる」̶̶ 薬師寺管主の高田好
に恵まれていることが非常に大きな要素を占めると思いま
面では 、雇用をはじめ企業の社会的責任が強く問われまし
積極的に取り組んでおります。特に昨今はお客さまの環境
胤さんがこう警鐘を鳴らされたことがありました。高度経
す。一人ひとりが主体性を持ち、個性や想像力を発揮する社
た。当社グループは、中期経営ビジョンに環境を念頭に置い
に対する意識も非常に高いものとなってきています。今ま
済成長期に失ってしまった大切なものに人びとが気づき、そ
会を構築していくことが求められています。また、思いやり
た事業展開を掲げ、従来製品への一層の環境配慮とともに、
で以上に、お客さまの手に製品が渡った後、環境面でも貢献
れを取り戻そうとする動きが 、今の消費傾向にも表れてい
に裏打ちされたボランティア活動は、21 世紀の社会の重要
環境効率に優れる固体光源などの新しい事業分野に積極的
できるような製品の開発・提案を目指してまいります。
るのかもしれません 。
な部分を占めるようになると思います。
に取り組み、社会のニーズに応えてまいります。
問題が出てきています。
すなわち 、質の高い企業には 、質の高い人生観を持つ 、
今、企業に求められているのは「 21 世紀型の経営」です。
質の高い社員が必要なのです。
従来の経営と
「 21 世紀型の経営」の違いは第一に環境問題
への取り組みです。自然を壊さず、有限の資源をムダにしな
本業に根ざした環境の取り組み
当社グループの環境への取り組みは 、過去 6 年の成果と
ウシオグループのミッションは創業時から変わりません 。
反省の上に、第 3 期を迎えます。
広い意味の CSR
企業の社会的責任は 、法令の遵守、環境への配慮や社会
貢献などの狭い意味だけでなく、
「より良い製品やサービス
の提供」
「安定利潤の確保」
「適正な利潤の還元」を通じて 、
い企業活動であり、市場が求める環境ニーズに応える製品
高品質な光とそ の応用製品を市場にお届けすることであ
環境ビジョンで定めた2020 年のあるべき姿を実現するた
やサービスの提供です。第二にグローバル化へのさらなる
り、お客さまの課題を解決することです。光の持つ可能性を
めに、2012 年までにウシオが取り組むべき課題を掲げまし
対応です。日本は成長するアジアとともに地域経済の活性
信じ、光を問題解決のための力に変え、新たな光で見たこと
た。地球温暖化防止のためにCO2 の削減目標を絶対値とし、
り、社員、お客さま、お取引先さま、地域社会、株主といった
化に貢献し、自らも成長するチャンスを作り出さなければな
のないマーケットを創っていく。それがウシオグループの社
新たに生物多様性保全に取り組むことも目標に取り入れまし
全てのステークホルダーに満足と希望を提供していくため、
りません 。国民性や文化の違いを相互に理解しあい 、世界
会的責任だと考えます。
た。半導体製造装置に使用される超高圧UV ランプや映画館
あるべき姿を描き 、必要な事業展開や制度の充実を進めて
用のクセノンランプの回収は業界に先駆けたものであり、顧
まいります。
の人々とともに生きていく覚悟を持つことが大切です。
社会に貢献することと広く捉えています。
これらを着実に実行し、持続的に成長・発展することによ
客のニーズを捉えた新たな取り組みであると同時に環境の
代表取締役会長兼
ウシオグループ代表
2
代表取締役社長
(環境委員会委員長、グループ環境会議議長)
3
特集
特集
わたしの仕事≒CSR
品 質・顧 客 満 足
今回の特集では 、私たちが重視している 5 つの要素である「ヒト、品質、環境、社会、法令遵守」について 、社員一人
ひとりがどのように意識し、どのように取り組んでいるのかをご紹介いたします 。
ヒト
井上
信雄さん
ウシオ電機(株) 品質管理部
定年になっても、これまでの経験が何か役に立つことがあればとシ
ニアエキスパートの道を選択しました。長年ランプを作ることに携わっ
てきましたが、まだまだ新しい発見も多く、興味をそそられる毎日です。
職場の皆さんといっしょに考えていけるそんな環境の中で、これからも
より良いクセノンランプづくりのために努めていきます。
呂
瑛さん
ルート・スカウテンさん
USHIO( SUZHOU )CO., LTD. 品質技術課
USHIO EUROPE B.V. 営業部
私は OA 製品の技術を担当しています。
ウシオヨーロッパで、ベネルクス、スカ
日本から設計の移管業務が始まりました。
ンジナビア、バルト三国、トルコ地域へ装
新たなことをいろいろ教えていただき、蘇
置 を 除くウシオグ ループ 製 品 の 拡 販、
州で生産しているランプがどんな考えで設
OEM 先の開拓を行っています。2012 年
計されているかが少しずつ解ってきまし
より施行予定の、貨物船などに使用される
た。今までは工程内でトラブルが発生した
バラスト水の殺菌に関する法律に対応すべ
場合、日本の技術者に相談し、図面の変更
く、殺菌装置メーカへランプだけでなくウ
や仕様の変更をお願いしていましたが、少
シオヨーロッパで開 発・設 計した電 源と
会社は、いろいろな個性と価値観を持った
しでも早く迅速な現地での対応ができる様
セットで提案し、ユーザーニーズへより細
人たちが 、それぞれの能力を存分に発揮
勉強して頑張っていきたいと思います。
かく対応するよう努力しました。今後もウ
しながら、目標に向かって連帯し、共同作
シオの強みを最大限に活かし、顧客の悩み
業を行う舞台であると考えています。定
の解決や 、社会に役立つ製品の提供につ
年を過ぎても、これまで培った経験と意欲
ながるよう努めていきます。
を発揮し下の世代に伝えることで受け継が
れていくものがあると考えます。詳しくは
P12「社員とともに」をご覧ください。
詳しくは
P12
仲田
由美子さん
私たちは顧客満足を第一に考え、優れた
ウシオ電機(株) 営業部
製品、新しい研究開発を通じ、豊かで幸福
映画館用のクセノンランプのリサイクルプログラムの運用に取り組ん
でいます。きっかけは「捨て方が分からない使用済みクセノンランプが
溜まって困っている。」というお客さまの声でした。実現することが難
門田
しいと思われた回収リサイクルの仕組みを実現し、お客さまの喜ぶ姿
昌仁さん
を見ることができたのは何より嬉しく思います。さらに、廃棄物を減ら
ウシオ電機(株) 製造部
すことで環境面でも貢献します。
な社会の実現に寄与できるような、社会的
に意義のある事業に取り組んでいきます。
そのような取り組みの中から誕生したクセ
ノンランプ回収リサイクルの取り組みにつ
いては、P26「資源節約の取り組み」をご
参照ください。
詳しくは
デジタルシネマ用ランプの需要拡大により、増産対応で嬉しい悲鳴をあげています。そのため、ライン内は非常に忙し
P26
い状態ですが安全確保を第一に、作業の効率化、品質の維持向上に努めています。
お客さまの海外進出に伴い、ウシオグルー
ウシオグループでは、優れた製品、新しい
ブレンダ・イソイさん
国内と同様の品質・顧客対応ができるよう
に、国内拠点と海外拠点の人材の交流な
ど現地人材の育成に力を入れています。
ることは企業としての基本だと考えてい
私は2007 年から2008 年にかけてランプの製造工程を学ぶため半年
間播磨事業所に滞在する機会を得ました。最初の 2ヶ月は語学研修を受
け、2008 年からは製造現場での研修でした。製造現場の研修では、言
葉の壁や気候(当時冬)
などに慣れず苦労しましたが、品質に大きな影
響を与える封体加工の製造技術を身に付けることができました。日本
ます。今年はウシオ電機における品質方
針の統合を行い、また「光のトリセツ」の作
成など、お客さま視点からの取り組みを
行っています。詳しくは P14「お客さまと
ともに」をご参照ください。
形での成果として、私たちが製品を作る上の自信につながっています。
北田
幸代さん
ウシオ電機では、2 期連続で「次世代育成
ウシオ 上 海とウシオ 深 圳 では、2009 年 7 月より、合 同 の 社 内 報
「 China Window 」
( 月報)
を発行し、毎月トップメッセージや社内活動を
告知し、コミュニケーションの活性化を図っています。また、“中国市場
へのウシオ製品の拡販”という重要な役を担う各代理店との関係構築の
ためのツー ルとしても役立てています。最近は、社員が 日々の仕事や
プライベートでの出来事なども続々と載せ始めました。これからもより
良い会社づくりのために、
「 China Window 」を継続して発行していき
で学んだことはフィリピンの工場でも大変役立っています。目に見える
ウシオ電機(株) 製造部
霞さん
USHIO SHANGHAI, INC. 管理部
製品、よりよいサービスを作り出し提供す
USHIO PHILIPPINES, INC. 製造部
プの製品の海外生産拠点での生産品目も
増加しています。海外製造拠点でも日本
高
詳しくは
甲斐
P14
たいと思います。
三省さん
ウシオライティング
(株) 広報室
支援対策推進法」認定マーク
「くるみん」
周囲で育児をしながら働いている人も多く、育児休暇を取ることにつ
いてそれほどの不安はありませんでした。復帰すると今まで育児に専
念していたのが嘘のように、また慌しい日々が続いています。これから
育児休暇をとろうとされている方は、安心して育児休暇をゆっくり活用
してください。復帰するとまた慌しい日々が始まりますよ。
4
を取得するなど、様々 な両立支援制度を
設けて子育てと仕事の両立に取り組んで
います。詳しくはP12「社員とともに」をご
参照ください。
CSR を果たす上で、 “Bridging the gap”… 企業とステークホルダー の架け橋となるだけでなく、 ステークホルダー が
USHIOに抱くイメージとUSHIO の現実との間に存在する「ギャップ」を埋めるべく、 常に「真の姿」が伝わるよう、 情報提供
には気を配っています。 また、 今、 市場やお客さまの欲している情報が何であるかをすばやく的確に察知、 “Just in Time”
で提供することで、 ステークホルダーの満足度向上に努めています。
詳しくは
P12
5
特集
特集
環 境・社 会 貢 献
今道
法 令 遵 守・社 会
一彰さん
籔内
日本電子技術(株) 技術部
淳子さん
私たちは「法令遵守」はもとより、
「社会の
ウシオ電機(株) 管理本部 IT 統括室
ルールや良識を守ること」も、コンプライ
日本電子技術では、毎年ボランティア活動に参加しています。今年は南足柄市にある
「 21 世紀の森」の下草刈りに参加し
東京 ITグループで 、営業での EDI(電子商取引。例えば 、インター
ました。下草刈りは、植林した苗木に日の光が当たるようにするとともに、栄養が雑草にとられないようにし苗木が育つよ
ネットを通じ受注・見積りなどの情報を企業間でデータ送受信する仕組
うにする役目があります。
み)運用のサポートを行っています。EDI では企業にとって重要な情報
夏の暑い日差しの中で汗だくの作業ですが、刈った後の草の香りを感じ、刈っていくことによって、出没する昆虫や植物
が扱われます。運用上ユー ザー ID を知ることもあり、同情報の取り扱
を教わるなど日常では味わえない新鮮な発見があります。また自然環境の中で共同作業をすることにより、会社内ではで
いには注意し、また、利用者の方にも、そのことを意識付けるよう心掛
きないコミュニケーションを深める絶好の機会ともなっています。
けています。
アンスの範囲と考えています。ウシオグ
ループでは、法令を遵守し、社会の良識に
従って、公正な企業活動を行なうことを心
掛けています。詳しくはP8 からの「ウシオ
の理念とCSR 経営」をご参照ください。
詳しくは
ウシオグループでは様々 な社会貢献や環
クリスティ・デュバルさん
USHIO AMERICA, INC. プロダクションオペレーター
「ウシオエ
ています。ウシオアメリカでは、
ンジェル」と呼ばれる人たちが癌と闘う人
たちの支援活動を行っています。ウシオ
グループの 社 会 貢 献 の 取り組 みは P16
「地域社会とともに」を、環境コミュニケー
ション取り組みについてはP27「環境コ
先岡
ケイ マツダさん
境コミュニケーションの取り組みが行われ
内部監査室ディレクター
で亡くし悲しみにくれたり、自分が癌の宣告を受たり。私は癌で失った
友人や癌を克服した人を思いながらアメリカ癌協会の「リレーフォーラ
イフ」を応援しています。自分のために、そして現在癌と戦う人のため
に、私は今後も癌協会を応援していきたいと思っています。
現在、営業部門で、内部統制を中心に、
クリスティグループの業務監査および
債権管理や与信管理を担当しています。
J-SOX を担当しています。業務監査は法
一部上場企業に義務化されている内部
令遵守・社内規程遵守・会計ルー ル適正
統制の遵守は、正しい日常業務の積み重ね
性を検討評価し、改善是正が必要な場合
ミュニケーション」をご覧ください。
の上に成り立っています。営業部門の皆さ
はフォローアップします。J-SOX は内部
んがその自覚を持ち、業務を遂行できるよ
統制におけるリスクとコントロー ルを識別
詳しくは
P16
うな仕組みの構築や 、処理の意味を理解
文書化し、整備運用の有効性を評価しま
P27
し、間違った慣習には疑問を感じるまでの
す。業務内容やシステムを理解するよう
知識を身に付けられるように、指導・育成
勉強し、効果的な監査が実施できるよう努
を心掛けています。
めています。
パメラ ロスマンさん
CHRISTIE DIGITAL SYSTEMS, INC. EMS 部門 マネージャー
クリスティUSAにてEMS 部門のマネージャーとして、環境マネジメン
トシステム
( EMS )
のコンプライアンスとECO-SYSプログラムの継続的
な強化に携わっています。従業員へのリサイクルプロジェクトや 、電気
電子機器廃棄物に関するイベント、ミニバン乗り合い通勤、および地域
社会イベントへの参加などの取り組みの促進も行なっています。環境
ウシオグループでは、グループ一体となっ
た環境への取り組みを実施しています。第
私たちは、企業は社会に対して、透明で開
三期環境行動計画では、グループ間連携
かれているべきであると考えています。
の強化を図っています。ウシオグループ
経営方針、技術、製品、その他事業活動の
の環境への取り組みについての詳細は、
内容を正しく積極的に公表することで、社
P18 からの「 環境の取り組み」をご参照
会的な信頼や評価を得ることができると
ください。
考えています。また、情報の積極的な情
報開示に努めると同時に、第三者の情報の
関連事項や諸問題を最重要事項として認識し、積極的に取り組んでいる
このような素晴らしい会社で働けることを、とても誇りに思っています。
自社で使用する電力だけでなく製品も省
吉岡
詳しくは
P18
和雅さん
ウシオ電機(株) 技術部
価値や権利を尊重します。
山田
宏一さん
ウシオ電機(株) 広報 IR 室
という側面
ウシオがCSRを重視している背景には「企業価値の向上」
もあります。
ウシオの取り組みを正しくご理解いただき、ステークホルダーとのよ
り良い信頼関係を構築する。その有効な手段のひとつがコミュニケー
ション活動であり、広報IR室が得意とする分野です。これからも、Web
や展示会、PR 誌や社内報を通じて、積極的な双方向コミュニケーション
を推進していきたいと思います。
中尾
智子さん
ウシオ電機(株) 知的財産部
てからも環境に貢献する、ウシオグループ
す。詳しくはP25「グリーンプロダクトの取
り組み」をご参照ください。
スキャナ用光源の新製品として、LEDモジュールの設計を行っていま
す。 オフィス用のコピー機には主に希ガス蛍光ランプが使われていま
6
知的財産権は当社の財産であり、出願前・公開前の内容は情報漏洩が
すが、現在開発を行っているLED モジュールを使えば、希ガスランプよ
ないよう留意し、登録後の権利については、維持・管理がきちんとでき
ているか常に気を付けています。
は製品価値を決める重要な要素となっていると感じながら、製品化に取
P25
知的財産部で特許などの出願や管理に従事しています。
り効率(電力と原稿面照度)
が 70% 良くなります。いまや環境負荷低減
り組んでいます。
詳しくは
財産権を尊重して活動を行なうことも企業
にとって重要な社会的責任のひとつです。
エネにすることで、お客さまに製品が渡っ
ではそんな取り組みにも力を入れていま
久美子さん
ウシオ電機(株) 業務部営業管理課
CHRISTIE DIGITAL SYSTEMS, INC.
癌は様々 な形で私たちの人生を揺るがします。愛する人や友人を癌
P8
私たちは常に会社や他人の財産や資産を
尊重し損なうことのないように努めてい
ます。
もちろん、自社の権利と同じように他社の権利を尊重する姿勢も忘れ
ません。万が一のときは最優先課題として対応し、リスク回避に努めて
います。
7
ウシオの理念とCSR 経営
基 本 方針
ウシオグループの基本方針は、企業経営における透明性と効率性を確保すること、および、全てのステークホルダーの
方々の期待に応えて企業価値を増大させていくことにあります。また、そのための法令・社会的規範・企業倫理の遵守
およびJ-SOX を含めた内部統制の体制確立・維持を経営の最重要課題のひとつとして位置付け、これらを推進します。
内 部 統制 の 仕 組み
コー ポレートガバナンス体制
ウシオグループでは、全グループ社員が法令、定款および企
ウシオ電機の経営管理組織としては、経営方針などの重要課
会」、業務執行機関として「代表取締役」を設置しています。
「取
また 、その徹底を図るために、コンプライアンス担当部門を設
締役会」は月 1 回の定例開催のほか、必要に応じて臨時に開催
け 、内部監査部門はコンプライアンス担当部門と連携の上、コ
しています。また 、監査役会制度を採用しており、監査機関と
ンプライアンス体制の整備・運用状況を監査し、適宜取締役会お
して5 名の監査役のうち 3 名の社外監査役を含む「監査役会」を
よび監査役会に報告しています。
設置するとともに、各監査役は各々専門の監査分野を持ち監査
なお 、コンプライアンス、環境、品質、財務、法務、災害、情
を実施しています。さらに、ウシオ電機ならびにグループ全体
報および輸出管理などに関わるリスクについては、それぞれの
の経営戦略や中長期の経営方針などを審議するため、
「経営会
担当部署において規則やガイドラインの制定、研修の実施、マ
議」
「グループ経営会議」を設け、取締役会の意思決定を支援す
ニュアルの作成や配布などを行なっています。
コーポレートガバナンス
ウシオの理念とCSR 経営
題に関する意思決定および業務執行の監督機関として「取締役
業理念を遵守した行動をするための行動指針を定めています。
るとともに、代表取締役の業務執行の強化や迅速性を高めるた
ウシオ電機およびウシオグループ社員のあらゆる活動の根幹となる企業理念は、
め、
「事業部制度」や「執行役員制度」を導入しています。
創業時、
「ウシオ電機が社員の英知によって成長し、一人ひとりの人生の中になく
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/manage/index.html
てはならない、生きがいのような存在になっていけたら…」との思いのもとにつ
くられた「四つの基本方針」が、時代に合わせた改訂を経て現在の形になりました。
ウシオグル ープの目指すべき姿として 、その理念は変わらず継承され続けてい
ウシオ電機内部統制図
ます 。
株主総会
選任・解任
選任・解任
取締役会
監査役会
監査
選任・解任
選任・解任
監督
報告
選任・解任
報告
報告
会計監査人
選任・再任の同意
会計監査相当性の判断
報告
監査
報告
代表取締役
PL 委員会
安全保障輸出管理委員会
計画具申
報告等
環境委員会
経営会議
(重要案件の審議等)
(業務の執行)
コンプライアンス委員会
重要案件の
付議・報告
業務監査室︵内部統制含む︶
指示
監督
方針提示
計画等承認
各事業部門、グループ会社
8
9
ウシオの理念とCSR 経営
業務 監 査の強化
「 ウシオ ヘ ルプライン」
企業内不祥事の未然防止および会社法・金融商品取引法の制
ウシオグループでは、
「ウシオ ヘルプライン」制度を 2006 年
定に伴い、内部監査の重要性が増してきています。内部監査に
10 月から開設しています。これは、国内におけるグループの全
コーポレートガバナンス
は法令・規程などの準拠性監査、内部統制の整備・運用の評価
社員が職場における法令違反や社内規則違反、企業倫理違反
のみならず 、コンサルティング機能も求められるようになって
などの行為について、直接
きました。
相談や通報ができる外部
ウシオ電機では 、コンプライアンス監査や安全保障輸出管理
窓口であり、不正行為など
の監査をはじめとする様々 な監査を実施しています。今後も、
の 早 期 発 見と是 正、相 談
「内部監査規程」に基づき 、法令・規程などに止まらず 、業務お
よび現場の実態を良く見て 、経営の合理化、業務の改善、資産
社会とともに
者や通報者の保護を目的
に運用されています。
の保全、経営上のリスク最小化および体質改善につながる監査・
提言を行なってまいります。また、他部門や監査役との連携も
深めて監査を実施していきます。
社会の一員として
私たちの行動指針 10
輸出 関 連法規制の遵守
輸出時に遵守する法律は、外為法や米国再輸出規制など多岐
「ウシオ ヘルプライン」
ポスター
にわたっており、これらの法令に反すると、お客さまとの取引が
できなくなってしまう恐れもあります。そのためウシオ電機で
は、
「輸出関連法規遵守のための社内規則」に従い、安全保障輸
出管理委員会が中心となり、輸出関連法規を遵守しています。
情 報セキュリティー
事業活動には IT の利用が不可欠となっている一方で、機密情
2009 年度は、安全保障輸出管理の基本方針および行動指針
報や個人情報の漏洩やコンピューターウィルス感染、不正アク
を制定し、安全保障輸出管理委員会合同会議を通じて 、ウシオ
セス行為やシステムダウンによる事業の中断など、様々なセキュ
電機の各事業所・営業所・各部門との情報の共有化・標準化を行
リティー事故が世の中で相次いでいます。
ないました。同時に、関係会社に対しては管理一本化に向け安
ウシオ電機が事業を推進していくために保有している情報は、
保グループ連絡会議を開催し、見える化するためのシステムの
お客さまやお取引先さまに関する重要なものであることを認
構築を行ないました。懸念顧客検索システムを導入することで、
識し、情報の取り扱いに必要なルー ルを定め、秘密情報を適切
顧客管理の強化も図っています。
に保護することを義務付け徹底しています。また、個人情報保
今後もグループ一体となった情報の共有化・標準化を進め 、
教育・啓発・監査の体制を充実させ 、PDCA の仕組み強化を進
めていきます。
護法の遵守も重視しています。
運用面では 、遵守意識の向上と効果的な運用を図るために、
運用状況の評価を部門が自己診断し、継続的に改善していくサ
イクルについての取り組みを始めており、全社に展開していき
ます。
物理アクセスの面では、入退室管理と就業管理を併せて行え
るよう、IC カード式入退室管理システムを導入しています。併
せてプログラム資産管理、コンピューターウィルス対策をサー
バー集中管理し、管理負荷を抑えつつ強化を図っています。
①
私たちは、多様な個性と価値観を受け入れ、共働する会社を目指し、
自己研鑽と自己改革に努めます 。
②
私たちは、革新的で、挑戦的で、スピーディーな経営に取り組み、
会社としての永続的な発展に努めます 。
③
私たちは、すべての人々の基本的人権を尊重し、明るく安全快適な職場環境を作ります 。
④
私たちは、良質で安全な製品・サービスを適正な価格で提供し、
公正・公平な取引を行ないます 。
⑤
私たちは、社会から理解と信頼を得られるように努めます 。
⑥
私たちは、法令を遵守し、社会的良識に従って、公正な企業活動を行ないます 。
⑦
私たちは、会社の定める規則や基準に従い、誠実に職務を遂行します 。
⑧
私たちは、環境保全と資源の有効活用に取り組みます 。
⑨
私たちは、積極的な広報活動を行なうとともに、第三者の情報の価値や権利を尊重します 。
⑩
私たちは、国際社会の一員として、それぞれの地域の発展に貢献します 。
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/manage/index.html
10
11
社会とともに
社会とともに
社員とともに
企業理念である「会社の繁栄と社員一人ひとりの人生の充実を一致させること」に基づき、
多様な人材の育成・活用、社員にとって働きがいのある職場づくりに取り組んでいます。
人権 の 尊重
働く女性 の支 援
社 員 の安 全 衛 生
ウシオグループでは国際労働機関( ILO )
による
「労働における
ウシオ電機では、世の中における大きな女性の退職理由と言
基本原則及び権利」を尊重しています。また、
『わたしたちの行動
われる出産・子育てと仕事の両立の支援にも力を入れ、女性が
ウシオ電機では、社員が安心して働ける職場づくりを目指し、
「マイスター 」とは、
「技
イスター 」として認定された社員です。
安全衛生への取り組みにも力を入れています。健康診断有所
能伝承・後継者育成」に熱心かつ伝承できる「指導力」を持ち 、
「人種・性別・宗教・国籍など能力や
指針 10 』の手引書の中では、
働きやすい会社づくりを目指しています。その結果、営業職・
見者やメタボ者への保健指導、長時間労働者への産業医面談
高精度な特殊加工などの「熟練技能者」として、卓越した能力が
職務遂行と関係のない理由により、不当に差別することのないよ
技術職における女性社員比率が増加しています。
など、社員の健康を守るための様々な仕組みを設けています。
あると会社から認定された社員です。
良好な労使関係の形成・維持を図ること」などをうたっています。
ワー クライフバランス・両 立支援 制 度
労 働 災害 の 防 止
グロー バルな人 材の 活用
境の整備に努めており、育児休業をはじめとした法定水準を上
実施しています。また、有機溶剤による健康被害を防ぐ目的で、
ウシオグループの所在地別売上高を見ると、海外での売上高
回る支援制度を整備しています。2009 年 3 月には、仕事と子育
代替物質への置き換えも進めています。
は 50% を超える規模になっています。そのため 、留学制度の
ての両立支援制度や母性保護、上司の対応方法など、制度を利
うに努める」
「対話を通して常に誠実と相互の信頼を基調とした、
働く男女ともに安心して仕事と家庭を両立できるよう職場環
用する社員および上司の心得を記載した「両立支援ハンドブッ
会社への出向やグループ会社間における人材の交流を通して、
ク」を発行しました。
また 2009 年 6 月には 、2 期目の「次世代育成支援対策推進
員が 26 名勤務しており、障がい者雇用率は法定の 1.8% を超え
した人材の育成を目指しています。
国際化研修
省発表)
となっています。
育児休暇制度利用者推移
る1.91%となっています。また、障がい者雇用促進のため、職
2007 年度
2008 年度
2009 年度
場見学の開催、合同説明会への参加、地域の学校への積極的な
男性
2
0
0
求人活動などの取り組みをしています。また、職場環境の整備
女性
25
23
26
のため、
トイレのドアを引き戸にしたり、階段に手すりをつける
合計
27
23
26
など、事業所のバリアフリー化なども進めています。今後も障
がい 者 の 雇 用 促 進
障がい者雇用率の推移
に努めるとともに、
(%)
2.0
1.9
1.8
2007
を一致させることができるよう、様々 な教育制度を設け 、自立
取得した企業は、全国で67 社だけ(2009 年 6 月現在。厚生労働
ウシオ電機には、2010 年 3 月 31 日時点で障がいを持つ従業
1.7
人 材 育成・教育 研 修
ウシオ電機では、会社の繁栄と社員一人ひとりの人生の充実
法」認定マーク
「くるみん」を取得しました。認定を2 期連続して
障が い者 雇用
労働災害ゼロを目指して、各事業所では「安全パトロー ル」を
2008
ワ ー クライフバランス・有 給 休 暇 の 取 得 や 定
時退 社日の 制定
障がい者が働きやす
ワークライフバランスの観点から、家庭・友人と過ごす時間や
い職場環境の整備
自己啓発の時間を確保し、メリハリある職場環境の構築を行な
を 目 指 して いきま
うことを目的とし、定時退社日や計画年次有給休暇の実施を行
す。
なっています。休暇
2009 (年度)
再雇 用 制度
ウシオ電機では、高齢者雇用についても積極的に支援してい
ます。最長 65 歳までの再雇用制度による雇用延長制度(シニア
パートナー、シニアエキスパート制度)
があり、多数の社員が利
用しています。
を 取 得 しリ フ レッ
シュすることで 、心
身の健康を保ち、パ
有休取得率の推移
(%)
75
は考えています。
ウシオラー ニングセンター
ウシオアメリカでは、長期ビジョンを実現するために、業務上
• 留学制度:専門知識や技術の習得ならびに国内外の文化・知
必要なスキルや知識を向上させ、会社全体として競争力を高め
識の吸収により、国際的視野を持った社員を育てることを目
ることを目的に「社員の継続学習」を奨励しています。2008 年
的としています。
度には継続学習の場としてウシオラーニングセンター を設立。
就業時間の 5% を 、スキルアップや社員教育のために使うこと
自己啓発援助
を認めています。
• 通信教育:語学、技術系基礎講座や資格取得のための講座に
を利用
同センターではウェブ上で行なうセミナー( Webinar )
加え、マネジメントからパソコンスキルまで幅広くラインアッ
しているため 、ウシオアメリカ内であれば勤務地を問わないほ
。修了すると奨励金が
プしています( 2009 年度は 295 講座)
か、移動時間や費用もかからず、所属部長の承認さえあれば誰
支給されるなど、社員の学習意欲に応えています。2009 年
でも受講することが可能です。2008 年 6 月から約 1 年かけて
度はのべ 456 講座の受講がありました。
行なわれた「 Lighting Specialist I 養成コース」では 、カスタ
• TOEIC 試験:社員が自己の英語レベルを把握、レベルアップ
マーサービスと内勤営業所属の 9 名が受講。みごとNAILD ※認
を図ることを目的として 、希望者に TOEIC 試験を実施し、受
定の資格を取得しました。今後はプログラム数を増やし、より多
験料の一部を会社が援助しています。2009 年度はのべ 230
くの受講生のスキルアップをサポートしていく計画です。
名が受験しました。
熟 練 技能 道 場
65
60
播磨事業所における放電ランプ製造部門では、長年培ってき
たベテラン作業者の技能・ノウハウを若手の社員に伝承するた
2007
2008
2009 (年度)
めの熟練技能訓練道場があります。
ランプづくりは非常にデリケートであり、技能・ノウハウの伝
承が品質維持の観点からも非常に重要です。熟練技能訓練道場
には 、ウシオグループの海外製造拠点からも研修生が招かれ、
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/society/employee/index.html
海外製造拠点からの研修生と
70
フォーマンスの向上
につながると当社で
社員とともに
社員とともに
制定や海外留学生の採用をはじめ、海外グループ会社からの親
グローバルな人材の育成・活用を行なっています。
12
当道場において技能・ノウハウを伝承するのは、会社から「マ
技能の修得に汗を流しています。
ウシオラーニングセンター
※ The National Association of Independent Lighting Distributors( NAILD )
が作成・発
表した、照明の基本・応用知識について学ぶ新しい教育プログラム。受講者はライティン
グ・ソリューションの設計に携わっていない者が対象。
13
社会とともに
社会とともに
お客さまとともに
お取引先さまとともに
お客さまは誰かを考え、
「あたり前品質」の上を行く
「魅力的品質」を備えた
お取引先さまとは、お互いの立場と権利を尊重しながら、共存共栄のために何をすれば良いかを
製品・サービスの提供を目指します。
一緒に考え、行動していく取り組みを行なっています。
光のトリセツ
公 正 公平な調 達
エコアクション 21 取 得 支援
これまで、ウシオ電機が製造・販売している製品を紹介するカ
ウシオ電機は、企業間の自由にして公正な競争は社会の活力
お取引先さまと共存・共栄の関係を築くために、2006 年度から
タログはありましたが 、お客さまの目的から製品を選べるよう
ある発展の源であると考えています。お取引先さまとの関係
「エコアクション21( EA21)」の説明会を開催しています。2008
な製品カタログはありませんでした。そこで光の機能をよく知
は、共存共栄の考えのもとに、常にお取引先さまの立場と権利
年度に続き 2009 年度もこの説明会を拡大・発展させ 、EA21 認
らないお客さまにも光の機能を分かりやすく説明し、悩みを気
を尊重し、また「下請法」をはじめとする法令・社会規範を遵守
証取得講座を開催しました。この結果、2009 年度は御殿場事業
軽にご相談いただけるようにという目的で「 光のトリセツ」を
し、健全な商習慣に則った取引を行なっています。
所 での 認 定 お 取 引 先 さまの EMS 取 得 率 目 標 50% に 対し、
作 成しました。同 時に、播 磨 事 業 所に 共 同 実 験 室「 USHIO
調達活動は、所定の教育・指導を受けた調達部門の購買担当
Techno-Lab 」を整備し、お客さまのボトルネック解消に役立て
者が行います。新規取引に際しては、品質、コスト、納期および
ていただけるようにしています。
「光のトリセツ」はホームペー
環境対応力などを客観的な判断に基づき決定し、公平・公正な
ジ上でご請求いただけます。
光のトリセツ
御 殿 場事 業 所に お け る取り組 み
ウシオ電機では、これまで播磨事業所と御殿場事業所でそれ
播磨事業所では 2009 年度より、品質改善取り組みの一環と
御殿場事業所では、調達業務に関わる社員全員が下請法に関
ぞれで定めていた品質方針の上位方針として新たに全社統一
して、工程巡回を強化しています。これまでもワーキンググルー
わるセミナー を受講し、下請法に対する理解を深めるようにし
の品質方針を 2010 年 4 月に制定しました。今まで以上により品
プを作って改善活動を実施し、現場における活動としては小集
ています。
質向上の取り組みに力を入れていきます。
団活動を中心とした改善取り組みを行なってきました。工程巡
基本理念
ウシオは製品の品質最優先と認識し、世界のマーケッ
トへ高品質で、安全で信頼性の高い経済的な製品とサー
ビスをタイムリーに提供し、顧客の要求に応えます。
1.
2.
れ審査に進まれた 11 社のうち 、10 社が EA21 の認証を取得さ
れました。2009 年度は 、お取引先さまに姫路市が主催する環
境プログラムに参加いただき 、現在 1 社が認証取得に向け準備
を進められています。
グリー ン調 達 基準
ウシオ電機では、資材の購買活動に対する指針として「グリー
納期遅延や品質に関わるトラブルが発生した際にも 、ともに原
ン調達基準」を制定し、ホームページで公開しています。RoHS
わっていただき、外からの目で見た気づきといった効果も期待
因を考え対策を練る取り組みを行っています。
指令をはじめとした各国の法規制に対応するとともに、独自の
しています。
品 質管 理 DB の 作成( 御 殿場 事 業所 )
御殿場事業所で製造している製品は、部品点数が 1000 点を
この結果、請け納期遅れ率の改善および不適合率の低減の取
り組みについて、2009 年度目標を達成しました。
播 磨 事業 所に お け る取り組み
播磨事業所では、部品材料の海外からの調達や海外製造拠点
環境影響化学物質を規定し、製品含有化学物質に関する内外の
要求に応えています。2010 年の 3 月には、REACH 規則をはじ
めとする最新の法規制に対応するために、改訂版を公開しまし
た。グリーン調達基準では、さらに基準を遵守するための体制
を自己評価する評価表を付すとともに、環境マネジメントシステ
管理項目は膨大な数になります。そのため 、過去の不具合を
への供給など、海外との取引の増加に伴い、貿易業務を資材部
ム
( EMS )の構築をお取引先さまにお願いしています。
力ある商品を開発して 、顧客の要求と信頼に応え
データベ ース化し、管理項目を To-Doリスト化したり、技術マ
に集約し、安全保障や EAR など多様化する海外取引に関する法
http://www.ushio.co.jp/jp/eco/approach/green.html
ます。
ニュアル内に不具合情報を掲載し情報を共有できるようにして
規制を専門的に習得し、適切に対応できるようにしました。
顧客のニーズを満たすため 、品質マネジメントシ
います。
お客様第一、品質第一に徹して 、最新技術で 、魅
ステムを全社へ展開し、その有効性の継続的な改
善に取組み、さらなる品質の向上に努めます。
3.
播磨事業所では 、2008 年度に EA21 認証取得講座に参加さ
回を行うにあたっては 、テーマを絞り、必ず他部署の人間に加
超えるものが少なくありません 。管理しなければならない品質
行動指針
また、
「お取引先さまと一緒に考え、行動する」ことを重視し、
引先さまでEMS 取得することを目標として取り組んでいきます。
顧客との情報共有化を図り、コスト改善、新製品開
発、新規市場開発を行い 、世界マーケットへ 、高
品質で、安全で信頼性の高い経済的な製品をタイ
ムリーに提供します。
2010 年 4 月 1 日
ウシオ電機株式会社
代表取締役社長
菅田 史朗
工程においてもワーキンググループを作り、情報を共有して
品質向上に役立てられるよう取り組んでいます。
また、調達に関わる者に対し、
「下請法」
「環境規制」
「外為法」
などについての教育プログラムを実施し、法規制が確実に遵守
できるよう進めています。
お取引先さまとともに
お客さまとともに
工 程巡 回の 強 化( 播 磨 事業所 )
品質 方 針
取引を行ないます。
57.1% の実績となりました。2010 年度は60% 以上の認定お取
お取 引先さま説明 会 の 実 施
2010 年の 3 月にウシオの「グリーン調達基準」が改訂された
ことを受け、播磨事業所にてお取引先さまへの「ウシオグリーン
さらに、海外拠点のお客さまからの環境についてのご要求や
調達基準改訂説明会」を開催しました。75 社にご参加いただ
お問い合わせに対し迅速に適切に対応が図れるよう、播磨事業
き 、グリーン調達基準の改訂内容の説明をはじめ 、REACH 規
所と海外拠点で共同チームを組織し、環境対応のレベル向上を
則など環境規制の最新動向、ウシオ電機の環境やCSRに対する
行なっています。
取り組 みなどの 説
明をしました。ウシ
オ電 機 の 現 状と活
動 内 容をご理 解 い
ただくことで、お取
引 先 さまとの より
一 層 の 関 係 強 化を
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/society/customer.html
14
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/society/partner.html
図っていきます。
お取引先さま説明会の様子
15
社会とともに
社会とともに
地域社会とともに
国際社会の一員として、それぞれの地域社会の発展に貢献するような取り組みを行なっていきます。
高校 生 の工場見学会開 催
ユナイテッドウェイに参加
エコキャップ運動に共 同取り組 み
「ソー ラー 10 種 競 技大 会 」支援
ウシオ電機の各事業所では 、地域コミュニケーションの一環
クリスティカナダでは、これまでに引き続きユナイテッド・ウェ
ペットボトルのキャップ回収・再資源化で得た売却益で、発展
ウシオアメリカはルイジアナ州立大学ラファイエット校に、同
として 、地元高校生の工場見学会を行なっています。2009 年
イ
(ボランティアや NPO 活動の資金源として 、寄付を集め配分
途上国の子供たちにワクチンを送る運動に、ウシオ電機本社に
社製の LED を寄付しました 。寄付をした LED は 、米国エネル
7 月には播磨事業所のある姫路市の高校生が 、9 月には御殿場
する非営利団体)キャンペ ーンを実施しました。今年のキャン
加え、2009 年度は新たにウシオライティングとジーベックスが、
ギ ー省が 2 年に 1 度開催する住居の設計・建築、建物の魅力・
事業所のある御殿場市の高校生がそれぞれの事業所を訪れ、
ペ ーンのテーマは 、イギリスの人気番組をもじって“Christie
一緒に取り組んでいくことになりました。
市場での実用化の可能性 、またソー ラー発電を活かし電力効
製造ラインなどの見学を行ないました。播磨事業所では「学ぶ
Got Talent”とし、様々なイベントやサイレントオークション、ベ
ことについて」と題したグループワークを高校生と同校の OB・
イクセール
(自宅でクッキーやケーキを焼いてそれを売ること)
、
キャップを回収しました。これはポリオワクチン 25.8 人分にな
ります。
ミニホッケー競争などの楽しい行事を通じて、2009 年度は 6 万
5330 カナダドル(573 万円)が集まりました。2006 年度に比べ
することにより、光の専門メーカとしてのウシオ電機に対する
ると実に90% の伸び率となっています。ユナイテッド・ウェイの
興味や理解を深めていただく良い機会になっています。
ために集められたこれらの寄付は 、全額が 、困っている家族や
子供たちのために地元の施設に贈られます。
「 ウシオエンジェル」
ウシオアメリカのオレゴン工場のあるニューバーグ市のコミュ
「 姫路あ かりファンタジ ー ワー ルド」へ の参加
浜線の淵野辺駅周辺の清掃活動に参加しました。当日は天候に
(人 気 を 最 も 集 めた
住居)
の 2 つを受賞し
ゴミ拾いを行ない 、地域の人たちと一緒に汗を流しました。最
ました。
初は軍手姿でゴミ袋を抱え、駅前をウロウロするのは抵抗もあっ
たのですが、気付けばバスの横で草をむしり、タクシー の合間
をきっかけに、オレゴン工場の社員に芽生えたチャリティー精神
作業は、日ごろ見慣れない角度からの景色を楽しみながら清掃
とその活動を知る人たちがつけたニックネームで、今ではアメ
活動をすることができました。
台 風 8 号 へ の 義 援金 贈 呈
ウシオ台湾では、2009 年8 月に発生した台風8 号( MORAKOT )
小道などを各チームが交代で24 時間歩き続けるイベントです。
の被災者に対し、中華民国内政部を通じてNTD150,000 を寄付
24 時間通して歩くのは 、24 時間休みなしで体をむしばむ癌へ
しました。この台風は、過去 50 年で最悪の災害と言われ、特に
は 、あかりの学術、文化、芸術振興と子どもの健全育成に関す
の挑戦、そしてその癌と24 時間休みなしで戦っている人への
台湾南部は壊滅的な被害を受けました。農業・漁業の甚大な打
る事業の一環として、
「姫路お城まつり」に協力しています。
応援の意味が込められています。ウシオアメリカのオレゴン工
撃を含めると、金額的損失は約 NTD300 億とも言われていま
この「姫路お城まつり」の一連行事である「姫路あかりファン
場では、日頃から社員が手焼きのケーキやクッキーを持ち寄っ
す。今回の寄付活動は、日ごろお世話になっている台湾および
「あかりの
タジーワー ルド 2009」が 2009 年 8 月 1 日に行われ、
て販売したり、手づくりのギフトバスケットや家で使用しなくなっ
被災者や被災地の支援に役立て 、1 日でも早い復興を願い 、行
街ひめじ」がこのイベントを盛り上げました。
たものをオークションに出すなどして、2009 年 6 月に行われた
なったものです。
ウシオライティングが参加するNPO 法人「あかりの街ひめじ」
中高生が制作した直径 3 〜 6m の「スター★ナイトドーム」は、
「リレーフォーライフ」において 1000ドル余りを寄付しました。
見るものをファンタジーの世界にいざなう竹を使ったあかりの
可 能 性 の 高 さ)と
も恵まれ、朝 9 時から約 2 時間、道路上に生えている草むしりや
をすり抜けゴミを拾っていました。特に駅前ロータリー内での
す。
「リレーフォーライフ」は、その地域の学校の校庭や公園の
Market Viability 賞
(市 場 での 実 用 化 の
Peopleʼs Choice 賞
呼ぶ人たちがいます。これは 2005 年に同僚を癌で亡くしたの
ライフ」にウシオの社員が参加する際のチーム名になっていま
が 設 計した 住 居 に 使 用 されました 。初 出 場 ながら 健 闘し、
日本電子技術では 、5 月 9 日、会社の最寄り駅でもあるJR 横
ニティには 、オレゴン工場の社員たちを「ウシオエンジェル」と
リカの癌協会が毎年全国(市・町単位)
で開催する「リレーフォー
御殿場事業所見学の様子
淵野辺駅周辺清掃ボランティアへ の参加
率の良さなどを競う
「ソーラー 10 種競技大会」において、同校
地域社会とともに
地域社会とともに
OG 社員が一緒になって行ない、御殿場事業所ではUVランプの
製造ラインやランプを組み込んだ装置の製造工程を併せて見学
第 1 回の回収では全部で 51.6kg 、約 2 万個のペットボトル
ラファイエット校が設計した住居
ウシオ育英文化財団
ウシオ育英文化財団は人材育成、学術・文化の発展に寄与す
ることを目的に、1994 年、ウシオ電機創立 30 周年記念事業と
して設立。学生への奨学金や学術研究・文化活動の助成などの
事業を行なっています。2009 年度は大学院生(留学生含む)
52 名、高等専門学校専攻科生 11 名に奨学金を支給しました。
「蘇州大学牛尾電機奨学金」制度
牛尾電機(蘇州)有限公司は、2009 年 1 月に中国の蘇州大
学との間で「蘇州大学牛尾電機奨学金」制度の協議書を締結
しました。これは 、中国江蘇省にある外資企業としては初と
なる、教育事業への貢献を目的とした非営利性基金会「江蘇
牛尾英才助学基金会(2008 年設立)」の事業第 1 号となるも
のです。10 月には奨学金授与式が蘇州大学にて行なわれ、
授与式では 、第 1 期生となる35 名の蘇州大学学生たちへ 、
「奨学金栄誉証書」が手渡されました。
モニュメントで 、ウシオライティングはハロゲンランプを提供し
ました。
また 、夜の動物園
をラ イトアップ する
「ス ター ★ ナ イ ト
ZOO 」にも協力する
「ウシオエンジェル」
メンバー
など、あかりのイベン
トを 多 面 的にバック
アップしました。
16
スター★ナイトドーム
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/society/community.html
第 1 期生集合写真
17
環境の取り組み
第 二 期環 境 行 動計 画 ハイライト
ウシオグル ープでは、2007 年より2009 年までの 3 年間、第二期環境行動計画の目標達成に向けて取り組んできまし
た。以下は第二期環境行動計画の取り組みの主な成果です。一方で 、環境生産性目標、ウシオ電機単体における CO2
の削減目標や、環境アセスメントのグループへの展開、スーパーグリーン製品の開発については、満足のいく結果とは
なりませんでした。2010 年度からは第二期環境行動計画での反省も踏まえ、第三期環境行動計画がスタートします。
* 第二期環境行動計画の行動計画と成果の詳細は、ホームページをご参照ください。
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/manage/plan.html
23,953t-CO
45%削減
2009 年度のグループ CO2 排出量
ウシオ電機のスーパーグリーン製
物 流による CO 2 排 出 量 は 、2006
は絶対値で 23,953tとなりました。
品として認定された、フラッシュラ
年度比で50.5% の削減を行ないま
ウシオ電機単体では、1990 年度比
ンプアニー ル装置は 、従来のハロ
した。
2
環境の取り組み
ウシオ電機環境方針
基本理念
ウシオは地球環境との共生が企業としての最重要課題の一つであると認識し、
事業活動のあらゆる場面における、環境保全への取組みを通じて、
持続可能な社会の実現に貢献していきます 。
50.5%削減
で実質売上高原単位 17.4% 削減。
ゲンランプ方式のアニー ル装置に
ウシオグループ全体では、2005 年度
比較し、ウェハ一枚当たりの電力の
比で売上高原単位6% 削減しました。
45% 削減を達成しました。
26%削減
18%削減
2006 年度比で国内グループの廃
棄物量を 26% 削減しました。
4 事業所
マ テ リ ア ル フ ローコ スト 会 計
に取り組んだ結果、石英ガ
( MFCA )
国内のゼロエミッション達成事業所
は 4 事業所となりました。
第二期環境行動計画ハイライト/ 2020 年環境ビジョン
ラスの廃棄率を18% 削減しました。
行動指針
①
国内外の法規制や環境上の規範の遵守はもとより、さらに自主的な基準を設定し、
その実現に努めます 。
②
全事業領域において、廃棄物・有害物質の削減、省資源、省エネルギーおよびリサイクルを
推進し、環境負荷の低減に努めます 。
③
環境に配慮した「光技術・光製品」の開発・提供に継続的に取組みます 。
2020 年 環 境ビジョン
④
化学物質や廃棄物による自然環境の汚染など、環境リスクの予防に努めます 。
ウシオグループでは、2010 年環境ビジョンの後を見据え
⑤
環境保全への取組みについて定期的な監査を実施し、
環境マネジメントシステムの継続的改善に努めます 。
炭素社会、循環型社会の実現に向けて取り組むと同時
⑥
社会の皆さまに、環境への取組みについての情報を提供し、対話と相互理解のもと、
さらなる環境活動の向上に努めます 。
⑦
従業員一人ひとりが、環境保全のために果たすべき役割を自覚し、
循環型社会の実現に向けて貢献します 。
て 、2020 年環境ビジョンを策定しました。引き続き、低
に、生物多様性社会の実現に向けてウシオグループが貢
献できることを2010 年度よりスタートする「第三期環境
行動計画(3 カ年計画)」の中で具現化していきます。
2020 年環境ビジョン
光のイノベーションを通じて、
• 低炭素社会づくり
• 資源の節約
• 生物多様性の保全
に貢献します。
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/manage/vision.html
2005 年3月1日
ウシオ電機株式会社
代表取締役社長(環境委員会委員長)
18
19
環境の取り組み
環境の取り組み
第三期環境行動計画
第三期環境行動計画の策定にあたっては、2020 年に実現すべき環境社会の姿よりバックキャスティングを行なうこと
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/manage/plan.html
で具体的な目標へのブレークダウンを行ないました。また、ウシオグループ各サイトと綿密に意見交換を行ない、それ
ぞれ地域特有の事情にも配慮した行動計画目的・目標の策定を行ないました。
環境テーマ
環境ガバナンスの強化
グループ EMS の
レベルアップ
カーボンマネジメント
カーボンアカウンティングの公開
環境経営
環境に配慮した
製品性能向上
活動
取り組み項目
環境行動計画のグループ連携の 環責会議による課題抽出と成功事例の横展開実施
強化
(国内生産サイト)
環責会議による課題抽出と成功事例の横展開実施
(国内全サイト)
2012 年目標度値
環責会議による課題抽出と成功事例の横展開実施
(国内外サイト)
ガイドラインの策定
グループ内試行
カーボンアカウンティングの公開
グループ全体での展開
グループ累積 5 件
グループ全体での展開
グループ累積 10 件
グループ全体での展開
グループ累積 15 件
製品の CO2 削減
環境効率の向上
基準年:2000 年度
主要製品の環境効率 15% 向上
主要製品の環境効率 20% 向上
主要製品の環境効率 25% 向上
特定材料のリサイクル率の向上
対象:タングステン
回収システムの確立
再利用しやすい設計の確立
回収実績数値の把握と2011 年以降の数値目標検討
リサイクル率の向上
リサイクル率の向上
エネルギー起源の CO2 排出量削減(省エネルギー対策)
基準排出量:2006 〜 2008 年度の排出量の平均値
対象:全グループ
基準排出量の 1% 削減
基準排出量の 2% 削減
基準排出量の 4% 削減
物流の CO2 排出量削減
基準排出量:2006 〜 2008 年度の排出量の平均値
対象:国内グループおよびアジア生産拠点
基準排出量の 2% 削減
基準排出量の 5% 削減
基準排出量の 10% 削減
廃棄物総発生量の削減
ゼロエミッションの推進
ゼロエミッションの推進
ゼロエミッションの継続
主要資材の投入資材量に占める
廃棄物量の割合の改善
基準年:2009 年度
対象:国内ランプ生産サイト
投入資材量に占める廃棄物量の割合を 2% 改善
投入資材量に占める廃棄物量の割合を 5% 改善
投入資材量に占める廃棄物量の割合を 10% 改善
水資源の有効活用
基準投入量:2006 〜 2008 年度
の投入量の平均値
投入量 2% 削減
投入量 5% 削減
投入量 10% 削減
グループ CMS の連携強化
生産グループの CMS 構築と国内生産グループの運用
海外生産グループの CMS 運用
CMS のグループ内連携と共有の仕組み構築
サプライチェーンの連携強化
使用部材の環境負荷評価のガイドライン作成
使用部材環境負荷評価に関するサプライチェーンコミュニケーション
実施と試行
使用部材の環境負荷情報管理システム構築
有害化学物質投入量の削減
基準投入量:2006 〜 2008 年度
の投入量の平均値
重点化学物質の選定
重点化学物質の基準投入量の 5% 減
重点化学物質の基準投入量の 10% 減
環境情報の公開
サステナビリティレポートの継続発行
サステナビリティレポートの継続発行
グループ会社毎の環境情報の開示の準備
サステナビリティレポートの継続発行
グループ会社毎の環境情報の開示
ステークホルダーとの対話
各種展示会での環境広報活動の実施
各種展示会での環境広報活動の実施
ステークホルダーダイアログの開催
各種展示会での環境広報活動の実施
社会貢献活動
環境貢献活動・社会貢献活動への参加・開催
地域環境活動への参加の拡大
地域環境活動への参加の拡大
環境・社会貢献活動の主催
環境・社会貢献活動への参加・開催
生物多様性の保全
事業活動が与える生物多様性の評価および改善
生物多様性保全の活動ガイドラインの作成
影響度評価の実施
評価に基づくフィードバック
環境配慮型製品の拡大
材料の 3R
(リデュース、
リユース、
リサイクル)
第三期環境行動計画
資源の節約
資源利用の効率化
グローバル規制への
対応
化学物質管理
有害化学物質の管理
ステークホルダーとの
コミュニケーション
環境社会
貢献活動
第三期環境行動計画
スーパーグリーン
( SG )製品の
充実
資源生産性の向上
20
2011 年度目標値
環境配慮型製品の
拡大
地球温暖化対策の強化
(省エネルギー対策)
環境に配慮した
事業活動
(環境生産性の
向上)
2010 年度目標値
21
環境の取り組み
環境の取り組み
環境マネジメント
地球温暖化防止の取り組み
2012 年までにエネルギー起源の CO2 排出量を基準排出量の 4% 削減し、物流起源の CO2 排出量を
排出基準量の 10% の削減を目指します。
環境 経 営推進体制
G8 取り組 み
エネルギー起源の CO 2 排出量削減の取り組み
播 磨 事業 所 の 取り組み
「環境委員会」は社長を委員長とし、ウシオ電機の環境への取
ウシオグループ全体の環境の取り組みは、各社の独自性を活
ウシオ電機単体目標に対し、実質売上高原単位で1990 年度比
ウシオグループのCO2 総排出量のうち播磨事業所のCO2 排出
り組みに関する最高決定機関として位置付けています。グルー
かしつつ 、2005 年 2 月に「グループ環境会議」で制定した「グ
17% 減と目標未達となりましたが、グループ全体では、売上高
量は35% 程度を占めています。播磨工場では、生産設備の効率
プ全体の環境取り組み方針を決定する「グループ環境会議」で
ループ環境ガバナンス
(環境経営基盤)の強化 8 項目」に従って
原単位で 2005 年度比 6% 削減し、目標を達成しました。単体目
運転などの生産部門を中心とした削減取り組みを行い 、原単位
は 、社長を議長とし、各グループの最高経営責任者を集め毎年
ベクトルを合わせています。2008 年度以降は、UGN の活動に
標が未達となったのは経済環境の悪化による影響です。一方、
の改善を行なうことができました。具体的には以下の通りの取
1 回会議を開催しています。環境委員会の直下には 4 つの「課
加えて 、各サイトの環境責任者による会議体を設け 、問題の共
省エネワーキンググループなどを中心に省エネを推進した結
り組みを行ないました。
題別委員会」があり、現場レベルでの取り組みの推進を行なっ
有化や相互の啓発を通じてグループ環境活動の一体化を深め
果、播磨事業所では2008 年度に比較し原単位を1.8% 向上しま
1. 生産に関わるエネルギーと間接に関わるエネルギーに分け、
した。
ています。2009 年度は第三期環境行動計画の策定に向けて20
回以上の各グループとの会議を重ね、環境行動計画の立案と目
会社に周知を図っています。各事業部、グループ会社は、自立
標達成に向けた協力関係を話し合いました。
1. 環境活動は全グループ会社で実施する
2.ウシオの環境行動計画はグループ全体の目標とする
地球温暖化対策委員会
環境委員会
(委員長:社長)
環境マネジメント
ウシオ電機の
環境最高機関
13,775
10,000
107.1
CO2 排出量
社 長
環境計画の立案、
グループへの展開と推進
CSR部 環境推進グループ
ウシオグリーンネットワーク
国内外 21社の情報共有
環責会議
2008 年度から、グループの EMS 活動
の課題解決、情報共有のため実施
グループ環境会議(議長:社長)
ウシオグループの環境に関わる
事項 の方向性を決定
112.2
101.8
13,262
122.0
11,693
126.3
120
98.2
94.6
5,741
5,000
60
4. 製造系の会社は ISO で活動する
5. 環境活動の実施状況を内部監査でチェックする(相互監査の実施)
6. 環境コミュニケーションは環境マネジメント統括室を通じて一本化
0
する
グリーン調達委員会
105.7
13,958
180
7. 環境パフォーマンスデータ、環境会計などの環境情報を公開する
8.グループ環境保全活動を支援する
■本社・営業所
1990
2006
■横浜事業所
実質原単位実績
2007
■御殿場事業所
実質原単位目標
2008
0
2009(年度)
■播磨事業所
2.2009 年度は特にライフテスト・エージング WG を中心に、ラ
イフテスト用電力使用量の多い技術部署と開発段階での CO2
削減について協議し、ライフテストの時間、数量、電力の設定
根拠、判定基準を製品毎に行い 、絶対値目標を設定し取り組
みました。
3. 製造部署では省エネ取り組みのためのアイテム抽出を目的
に、TPM 推進室と各製造部署の代表者による工程巡回を開始
しました。2009 年度下期からは生産技術部、管理課、環境推
地球温暖化防止の取り組み
3R推進委員会
3. 国内はISOで活動し、海外はISO あるいは自主的な EMSで活動する
CO2 排出量(トン)
グリーンプロダクト委員会
を中心とした取り組みを行いました。
エージング WG 」)
178.5
15,000
グループ環境ガバナンス
(環境経営基盤)の強化
8 項目( G8)
「エネルギー 標 準 化 WG 」
「ライフテスト・
空 調・照 明 WG 」、
CO2 排出量と実質売上高原単位推移(単体)
的に環境活動を推進し、全体目標を達成します。
グループ環境経営組織図
(「給排気・
前者は製造部署、後者は3 つのワーキンググループ
実質売上高原単位( kg・CO2 /百万円)
ています。各委員会での決定事項などは、
「 CSR 部」および「ウ
シオグリーンネットワーク
( UGN )」を通じ各事業部、グループ
進グループが加わり、角度を変えた視点での巡回を継続して
います。
4.これらの活動は省エネ推進会議を毎月開催し、各 WG や生産
部署の活動状況について話し合いました。
5.2009 年 12 月には「省エネテーマ」に絞った改善提案を集中
関東地区 - 内部環境監査員養成合同教育を実施
2009 年 8 月 27 日、ウシオ電機本社で関東地区の内部環境監
査員養成教育を実施しました。ジーベックス、ウシオライティン
グなどグループ会社からも参加があり、合計 11 名が受講しまし
的に募集し、509 件の提案を集めました。
御 殿 場事 業 所 の取り組 み
御 殿 場 事 業 所におけるCO2 の 排 出 量は 、グループ全 体 の
た。これまでは2 日間の日程で開催していましたが、今年からは
10% 程度を占めています。御殿場事業所では 2008 年に省エ
初めて e- ラーニングを導入。講義は 1 日のみとしました。例年
ネ委員会を発足させ、2009 年には事業所のエネルギー管理部
より演習時間を増やし、実効性のある取り組みを行ないました。
署である施設部の諮問機関とし、以下のような省エネ活動を推
進しています。
1. 電力監視システムの導入
2. 委 員による昼 休 みの 職 場 巡 回(消 灯 確 認、PC モニター の
本社
チェックなど)
各事業部門
3. 事業所内蛍光灯の間引き
4. 夜間残業エリアの設定(夜間点灯する事務所を限定して 、残
国内グループ
業できる場所を限定)
海外グループ
5. エアコン設定温度を決定・表示(夏季 28°
C 、冬季 20°
C)
内部環境監査員養成合同教育の実施
6. コンプレッサー の自動制御化
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/manage/system.html
22
23
環境の取り組み
環境の取り組み
グリーンプロダクトの取り組み
地球温暖化防止の取り組み
2012 年までにスーパーグリーン製品の創出と、製品の環境効率の 25% 向上を目指し、
製品を使用いただくお客さまにとってもメリットのある取り組みを目指します。
BLV Licht - und Vakuumtechnik GmbH
の取り組み
BLV Licht - und Vakuumtechnik GmbH では 、加熱用ラ
ンプのライフテストの廃熱を倉庫の暖房に利用しています。
また新たに 2KW スタジアム照明用ランプの廃熱利用を前提
に、ライフテスト設備の準備を行なっています。
ウシオアメリカの取り組み
ウシオアメリカのオレゴン工場では、現在工場内に取り付けら
れている照明設備の見直しを行ないました。電力消費量の削減
は CO2 の排出量低減の効果が最も大きく、またコスト削減にも
つながります。そこで、現在の 4 フィートの蛍光灯をウシオアメ
リカで扱っている省エネタイプの電球に交換することにしまし
た。これにより、省エネと併せコストセービングも実現する見込
みです。また、サイプレスオフィスでは、電力供給会社の提供す
る、オンラインによる電力消費量モニターリング・プログラムを
物 流起 源の CO 2 排 出量 削 減の取り組 み
環 境 配慮 型 製 品 へ の 取り組み
物流起源によるCO2 排出量の削減では 、播磨事業所におい
ウシオ電機では、設計標準に「環境配慮型製品アセスメントマ
どんなに工場での CO2 排出量を削減したとしても、作ってい
て 32% 、御殿場事業所において 70% の削減を達成し、ウシオ
ニュアル」を組み込むことで、設計段階より製品が環境に与える
る製品が実際にお客さまで使用されるときに排出するCO2 が増
電 機 単 体 目 標である 2006 年 度 比 10% 以 上 の 改 善に対して
影響を事前評価しています。この評価をもとに、環境性能を向
えたのでは意味がありません 。また、お客さまにとっても使用
51% の削減を達成しました。
上させた製品を「環境配慮型製品」として認定しています。さら
する製品が省エネ製品であれば、コスト、環境の両面でメリット
に環境配慮型製品の中でも優れたもので、既存製品とは一線を
が生まれます。そこで 、製品・サ ービスのライフサイクル全体
国内輸送距離の短縮化、荷物の集約による配送便の削減などを
画した革新的環境対応技術を採用した製品を「スーパーグリー
(ゆりかごから墓場まで)
の環境負荷を定量化する必要が出てき
行なってきました。
ン製品( SG 製品)」として認定しています。
具体的には播磨事業所と御殿場事業所の共同輸送の実施や、
( t-CO2)
800
12.00
10.65
スーパーグリーン製品基準
10.21
649
694
600
9.00
8.38
492
400
6.00
344
200
最大消費電力が 200kW を超えないように電力消費の集中を避
けるよう配分することで、電力削減の効果が見込めます。
クリスティ・デジタル・システムズの取り組 み
クリスティデジタルシステムズでは、デジタルシネマプロジェ
クタの急拡大に伴う大幅な生産増に直面しています。しかしな
がら以下の削減プログラムを実施し、2009 年度には、生産高原
単位で前年度比約 6 割減を達成しました。
・製品の通電テストの時間短縮
・工場屋根の断熱の強化、窓ガラスの遮光性の強化や設備の熱
効率の向上によるNLGの使用量削減
・プロジェクタ製品の熱負荷検査時の廃熱を冬季の暖房エネル
ギーとして再利用
スーパー
グリーン製品
2006
■ CO2 排出量(左軸)
2007
2008
2009
(年度)
•環境ファクター 1.5 以上
•透明性確保
環境配慮型製品基準
•必須項目を満足
•60点以上
•ファクター向上
スー パ ー グリー ン製 品の 開 発
計」
「使用材料」
「アプリケーション」などで優れた環境配慮がな
きます。また、早い段階でこの枠組みの中に国内グループ各
されたトップランナー製品であることはもちろん 、2009 年度
社も加わり、相互展開へと発展させていきます。
は世の中の動向に合わせて認定基準の見直しを行ない、新たに
2. 海外を含めたグループ企業の省エネ推進力向上を目的に、
環境ファクター※を設けることで基準の明確化を図りました。厳
「省エネ事例集」や「省エネ着眼点リスト」を作成し提供してい
しい審査をクリアすることのできた SG 製品には、ウシオ電機の
きます。
支援していきます。
第三期環境行動計画では 、環境配慮型製品のグループへの
拡大およびスーパーグリーン製品の拡大、またこれまで対応で
きていなかった装置類でのLCA の実施を行なっていきます。さ
まにも理解していただけるよう、開発・販売と一体となった取り
組みを強化していきたいと考えています。
「省エネ」
「長期使用」
「 3R 設
SG 製品に認定されるためには、
1. ウシオ電機単体では、各事業所の実施事例を相互展開してい
3.グループ企業における使用エネルギー の「見える化」推進を
きます。
らに、これらの取り組みを社内で完結するだけでなく、お客さ
売上高原単位(右軸)
今 後の 取り組み につ い て
し、お客さまのニーズに応えられるよう取り組みを行なってい
今 後 の取り組 み につ い て
3.00
0
•環境配慮型製品基準で80点以上
で LCA 実施を達成。今後は装置類にも LCA の取り組みを拡大
グリーンプロダクトの取り組み
地球温暖化防止の取り組み
時間帯をずらせるものを特定していく計画です。1 日のうちで
開発ロードマップ
環境配慮型製品
0
を実施対応してきました。2009 年度はランプ主要製品の100%
( t-CO2 /百万円)
10.88
ました。
ウシオ電機では、2006 年にLCAガイドラインを作成し、LCA
ウシオの環境配慮型製品の体系
物流起源による CO 2 排出量の推移(単体)
受けることにしました。このプログラムを利用し、使用パターン
をモニタリング・分析し、まずは消費電力の大きいもので消費
LCA(ライフサイクルアセスメント)の実 施
「 SG 製品シンボルマーク」を付けることができます。
※ 環境ファクター
=
(出力比×寿命比)/√
{(入力比)2+
(3R 量比)2+
(化学物質含有量比)2}
4. チャーター便の積載率の見直しや配送便の効率化、アジア圏
の物流の見直しを行っていくことで、物流起源の CO2 排出量
の削減を行なっていきます。
スーパーグリーン製品マーク
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/effect.html
24
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/g-products.html
25
環境の取り組み
環境の取り組み
資源節約の取り組み
環境コミュニケーション
環境保全、生物多様性への対応は企業としての社会的責任であることが大前提です。併せてマテリアルフローコスト
誰かがやってくれるだろう… ではなく、自ら率先してやってみようという一人ひとりの行動が大切であると考え、
会計( MFCA )の取り組みによるムダの見直しや特定材料のリサイクル率の向上など、環境への取り組みと事業の成果
社会に貢献できる企業づくりを目指しています。
を結び付け、2012 年には廃棄物量/投入資材量を 10% 改善します。
廃棄 物 削減へ の取り組み
MFCA の 取り組み
カリフォルニアビ ー チクリー ンナップデ ー
ライトダウンキャンペ ー ン
国内グループの廃棄物処理コストは最終的に 2008 年度比
2008 年度に引き続きランプの製造工程において 、MFCA の
クリスティUSAとウシオアメリカは 、開催 25 周年を迎えたカ
ウシオ電機は環境省主催の「 CO2 削減/ライトダウンキャン
29.8% 減となり、目標を達成しました。播磨事業所では 、廃棄
取り組みに力を入れてきました。2009 年度は省エネ・ロスコス
リフォルニアビーチクリーンナップデー に共同で参加しました
ペーン」に参加し、期間中、主要屋外看板や広告看板を消灯しま
物の有価物化を推進し処理コストを削減すると同時に、MFCA
ト削減会議を中心に取り組みを実施し、播磨事業所で生産する全
。20 名の EMS チーム
(毎年 9 月の第 3 土曜日に開催されます)
した。キャンペーンは、6 月 20 日〜 7 月 7 日まで開催され、中で
の展開により石英ガラス材料の廃棄率を 18% 改善しました。
ての部門へ MFCA 取り組みの展開を行ないました。カット管の
が、
「 The Save Our Beach Organization 」主催の海岸線・川
も夏至にあたる6 月21 日は「ブラックイルミネーション2010」、
寸法の見直しやランプ加工時の掴みしろの変更や 、加工方法の
床クリーンアップに参加。3ヶ所の海岸・川床、およびマリー ナ
七夕にあたる7 月 7 日は「七夕ライトダウン」と名付けられ、両日
見直しを行ない 、廃棄石英ガラス材料の 18% を削減しました。
の清掃に汗を流しました。そのうち、海岸ではまず見かけない、
とも夜 8 時から10 時まで全国のライトアップ施設および家庭用
廃棄物削減推移
(t)
( t /億円)
1.09
2,000
1.10
1,649
1,500
1.08
1.05
1,424
1,213
1,000
1.00
500
386
379
0
2006
2007
2008
■発生量(左軸) ■最終処分量(左軸)
352
2009(年度)
照明の一斉消灯を呼び掛けられています。ウシオでは、ほかに
ているのが見つかりました。
もクー ルビズの実施(冷房温度 28 ℃)など、環境への取り組み
この日カリフォルニア州全体で約 7 万人のボランティアにより、
リサイクルプログラムへ の 取り組み
0.96
515
片方の靴、古い人形の頭、それから松葉杖などが打ち上げられ
棄物も分別し有価物として有効利用することで環境生産性の向
上を目指した取り組みを行なっています。
1,283
1.00
廃棄物そのものの発生の抑制を行なうだけでなく、発生した廃
2008 年 8 月、クリスティUSA ではそれまでのリサイクルプロ
0.95
グラムを見直し、内容の機能アップを図りました。この中では、
目標達成に向けてその手順をより明確にするため、2 種類の新
0.90
売上高原単位(右軸)
(うち、41トンのリサイクル材料)
が回収されました。
412トンのゴミ
森 林ボランティア活 動
の重要性を社内外にお知らせしています。
ア ー スデイイベント
クリスティカナダのグリーンチームは、4 月22 日のアースデイ
NPO 法人「ひょうご森の倶楽部」の活動地のひとつ「加古川
に、環境取り組みの啓発とグリーンチームの活動結果を従業員
市弁財天山」に、毎月、ウシオ電機播磨事業所の社員が参加して
の皆さんに紹介するため、展示会を行ないました。展示会では
います。社員の家族が参加すると、倶楽部会員の方々に歓迎さ
同社がサポートする地元高校生による電気自動車(バッテリー
順)を作 成し、それを「 EMP( Enviornmental Management
れ、活動地がにぎやかになります。毎月の活動報告を社内環境
カー )
の走行距離競技参加車両の展示を行ない 、学生チームも
Program )No. 02」と名付け取り組んできました。その後目標
メルマガ
『 エコの風』に掲載、一人でも多くの社員に、森林ボラ
一緒に参加してお互いに様々な意見交換をしました。そのほか、
の進捗状況を確認しながらプログラムの見直しを行ない、EMP
ンティア活動の大切さや楽しさが伝わるよう、啓発活動に力を
事業所内に置かれているリ
No4 に取り組んでいます。この結果、大きく廃棄物量の削減に
入れています。明るくなって、風の道ができる里山整備の様子、
サイクル分別容器に、“残
成功しています。
植物・昆虫などの弁財天山の自然を撮った豊富な写真(フォト
飯専用”の有機物収集容器
ギャラリー )は 、なかなか好評です。地道な呼び掛けですが 、
を新たに設置して説明会を
「ひょうご森の倶
2009 年度はのべ 34 名が参加しました。また、
開 催したり、2008 年 度 の
ランプ回収リサイクル
2007 年にスタートした半導体・液晶露光用の超高圧 UV ラン
プの回収に続き 、映画館用のクセノンランプの回収リサイクル
の取り組みもスタートしました。クセノンランプには、貴重なキ
今 後の 取り組み につ い て
セノンガスやレアメタルのひとつであるタングステンなどが使
われています。回収したランプは、3R 活動に基づき、再製品化
や社会への還元を行ないます。
MFCAをランプ関係の各サイトに展開し、廃棄物/投入資材量
楽部」が支援している「企業の森づくり」や 、兵庫県主催の森林
アースデイイベントで配布
を3 年後に10% 改善することを目指します。また、発生した廃棄
ボランティア講座には 、倶楽部会員の当社社員も指導スタッフ
した苗木の成長具合の絵の
物に関しては、廃棄物情報を共有することにより有効利用を推進
の一員として参加しています。
コンテストを開催しました。
し、国内においては全サイトにおいてゼロエミッションを達成する
アースデイイベント
21 世 紀 の森
とともに、海外サイトにおいても有効利用率の向上を目指します。
日本電子技術では 、財団法人かながわトラストみどり財団の
クセノンランプ回収リサイクルフロー図
使用済ランプ
お客さま(映画館)
てくれるので初めての参加者でも大丈夫です。8 月の開催とい
MOVIE
の日差しが照りつけ汗
粉砕・分別
リユース
ハーネス
販売代理店
うことで、夏真っただ中
分解
通い箱
映画を楽しむ
エンドユー ザ
で下草を刈るのですが 、インストラクター が丁寧に作業を教え
ウシオ電機(播磨事業所)
回収
寿命を
終える
ランプ使用
主催する21 世紀の森の下草刈りに総勢 6 名が参加しました。鎌
リサイクル
資源として再び利用する
繰り返し使う
リサイクル
ランプに再び利用する
保護ケース
が滴り落ちるほどの暑
「ひょうご森の倶楽部」の活動に参加
さでしたが、怪我もなく
電極
所定の作業を終了する
生産(リサイクルしやすい設計)
未使用ランプ
ことができました。
リデュース ごみを減らす
「 21 世紀の森
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/resource.html
26
下草刈り」に参加
http://www.ushio.co.jp/jp/csr/eco/communication.html
27
環境コミュニケーション
資源節約の取り組み
しいドキュメント
(容器再生ガイドライン・固形廃棄物処理の手
経営・財務報告
第三者意見
サステナビリティレポート 2010 を読んで
主な経営指標の推移
高崎経済大学
地域政策学部 准教授
売上高
営業利益/売上高営業利益率
(億円)
(億円)
2,000
200
1,514
1,500
1,481
1,292
150
1,208
197
(%)
200
20
185
14.3
13.0
土肥
当期純利益/自己資本利益率( ROE )
13.5
(億円)
200
15
150
10
100
10.7
148
12
9.4
いるのかがやや見えにくいレポートとなっている。社会還元し
100
89
7.4
50
500
6.1
5
6
4.7
72
2.3
50
70
3
34
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
0
総資産/自己資本比率
(%)
3,000
70.7
2,000
2,130
71.5
2,375
74.3
売上高営業利益率(右軸)
78.5
90
100
2,021
1,844
20
75
60
45
1,000
50
120
76
68
67
46
48
51
54
58
55
■総資産(左軸)
自己資本比率(右軸)
107.81
25
20
0
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
■設備投資額
20
112.96
90
20
15
52.95
30
15
0
120.16
(円)
24
60
25
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
自己資本利益率(右軸)
48
30
500
24
150
76.8
1,500
0
■当期純利益(左軸)
(円)
(億円)
75
2,166
0
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
1 株当たり当期純利益/ 1 株当たり配当金
設備投資額/研究開発費
(億円)
0
0
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
■営業利益(左軸)
2,500
オ電機の経営プロセスの中に CSR がどのように組み込まれて
9
154
■研究開発費
0
25.76
10
ていくという場合においても、例えば P16 や P27 にある社会貢
献活動への取り組みについては、どのような基本方針のもとで
ウシオ電機の「サステナビリティレポート2010」は、これまで
の各報告書で考慮されてきた経済・環境・社会のトリプルボトム
これらを改善するためには 、基本的な CSR の方針や活動の
軸となるものを明記し、社会性項目においても「第三期環境行
現場の一人ひとりの社員の声を拾い上げる形を採用した特集
動計画」同様に年度目標や戦略を立て 、それに基づき 、関係各
は、企業理念の第一番目に「社員」を掲げるウシオの伝統とも呼
部署で実行される必要があるだろう。また 、ステイクホルダー
応しており、全社レベルでCSR 経営を果たしていこうとする企
とのコミュニケーションや社会貢献活動の取り組みが 、P20 に
業メッセージが伝わってくるものである。
あるように「環境」の枠組み内で議論されるにとどまらず、CSR
また、環境面ではこれまでの環境行動計画の成果と反省(数
全般の議論として再構築されることも望みたい 。これらのプロ
項目の未達成目標など)
を踏まえて、今年度から「第三期環境行
セスは一朝一夕にできるものではないが、
「第三期環境行動計
動計画」が策定されており、環境面での取り組みは年々充実し
画」において 2011 年度に計画されているステイクホルダーと
たものになっているといえよう。
の対話などを活用しながら、全社的なレベルで 、本質的な議論
が深まることを期待したい 。
0
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
■ 1 株当たり当期純利益(左軸)
1 株当たり配当金(右軸)
この度は、私どもの「サステナビリティレポート2010」に対し、
高崎経済大学地域政策学部准教授 土肥 将敦様より率直で貴
経営・財務報告
北米
(億円)
ヨーロッパ
(億円)
(億円)
500
500
200
441
413
358
319
378
159
393
400
300
300
200
200
299
277
275
100
0
28
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
0
132
142
103
ウシオ電機株式会社
取締役 CSR 担当
大島
誠司
今年度は、社員の意識調査や取り組むべき重点項目の抽出な
どにより、本業と一体となったCSRへの取り組みを積極的に行っ
重なご意見をいただきましたことに、感謝申し上げます。環境
てまいります。今後、体制を一層整備し、明確なビジョンと計画
面では、今年度より新しいビジョンを掲げ、第 3 期環境行動計画
に沿って PDCA サイクルを重ねて、具体的な実績を積上げて行
に基づき、当社ならではの貢献にまい進してまいります。
く考えです。
社員一人ひとりがそ の業務の中に社会的責任を担って 、ウ
来年度は 、経営プロセスの中へ CSR を組み込んでいくこの
シオグループの CSR 経営を果たしていこうとする企業姿勢を
活動を 、よりわかりやすいかたちで報告する必要があるとの 、
報告したことを、ご評価いただきましたことは、励みとなるも
ご助言に沿う報告書の作成に努める所存でございます。
のです 。
50
100
100
147
150
345
とってはさらに理解しやすいと思われる。
ラインの考え方を残しつつ、
「人」
「環境」
「 CSR への取り組み」
5
海外売上高の推移
アジア
地域社会への貢献が行われているかの説明があれば 、読者に
を重視した構成で報告されていることが特徴である。とくに、
第三者意見を受けて
400
いう側面だけではなく、“本業の活動そのもののあり方、取り組
を出していくか」が問われているのであり、その意味では、ウシ
10.3
165
貢献しているかどうかや 、利潤をどのように社会還元するかと
み方”である。つまり、
「どのような経営プロセスを通して利潤
(%)
1,190
1,000
0
将敦
現在の CSR の議論で問われているのは、その事業が社会に
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
0
2005 2006 2007 2008 2009(年度)
29
「光」でできること、
「光」だからできること
高精度化、超微細化、低温処理化がどんどん進む技術革新の真っただ中で、
光がこれらのボトルネックを解決する新しい有効な手段として、
様々な分野で重要な役割を担い始めています。
これからの光創造企業集団・ウシオに、どうぞご期待ください 。
インターネットで USHIO のホームページをご覧ください。
http://www.ushio.co.jp
本冊子の環境配慮について
この「サステナビリティレポート2010 」は、環境に配慮したグリーンプリン
ティング認定工場で 、FSC 認定紙、VOC(揮発性有機化合物)削減効果の
高い「水なし印刷」を使って作りました。また CTP 方式を採用し、製版工
程における中間材料を全廃しています。
Cert no. SA-COC-001364
本冊子に関するお問い合わせは下記までご連絡ください。
発行:ウシオ電機株式会社 CSR 部
〒100-8150 東京都千代田区大手町2-6-1
TEL: 03-3242-1892 FAX: 03-3245-0589
1010G①-7000S①