埼玉工業大学中間試験問題用紙(流体力学Ⅰ) 解答上の注意 解答にあたっては,思考の過程が明確にたどれるように配慮すること。結果だけの答 案は採点しない。具体的な数値を用いた計算式には必ず単位を入れること(外に記さない)。単位が不 明確だったり,ない場合は減点の対象になる。指定がない限り,記号の問題では単位は不要である。 1. 比重 0.835 の油の粘度が 28.5mPa・s であった。有効桁数に注意して,以下の設問に答えよ。 (1) この油の密度はいくらか。 (2) この油の動粘度はいくらか。 2. 図1のように,細いすきま 2h を隔てて置かれた,面積 A の平行平板間に粘度µの流体を満たし,薄板を 両板のちょうど中間に,平板と平行になるように置いた。外力 F を薄板の面に沿った方向に加えたところ, 一定速度 V で移動したとする。このとき,次の設問に答え なさい。 (a) すきまにおける速度分布は直線分布であると仮定して, 速度勾配を求めなさい。 (b) 薄板表面に作用する粘性応力τを求めなさい。 (c) 粘性応力は板の両面に作用することを考慮して,F とτ の関係を求めなさい。 (d) F を測定することによって,粘度µを求めようというの 図1 が帯型粘度計の原理である。µを与える式を求めなさい。 (e) A = 1.00m2,h = 0.100mm,V = 1.00m/s であるとき,F を測定したら F = 582N だった。µを求めなさい。 3. 図2のようにプールに深さ 3.00m の水がたまっていて,縦 1.00m,横 2.00m の長方形の平板で排水口をふさいでいるとする。排水口の下端はプール の底に一致しているとして,平板に働く全圧力を求め,kgf で表しなさい。た だし,重力加速度 g = 9.81 m/s2 である。 排水口 3m 1m 図2 4. 図3のような,鉛直に支持したU字管マノメータについて,以下の 問いに答えなさい。ただし,AC 間には密度ρ1 の液体,曲管部 C〜D〜E には密度ρ2 の液体,EB 間には密度ρ3 の液体が入っていて,重力加速度を g とする。 (a) A点の圧力を pA とおき,AC 間の高度差を H1 とすると,C 点における U字管内の圧力 pC はいくらか,与えられた記号で答えなさい。 (b) B 点の圧力を pB とおき,ED 間の高度差を H2,BD 間の高度差を H3 と すると,D 点におけるU字管内の圧力 pD はいくらか,与えられた記号で 答えなさい。 (c) 連続した同一流体で高度が等しいので,CおよびDにおける圧力は等 しい。このことを用いて,圧力差∆p = pA – pB を求めなさい。 5. 次の単位を基本単位(kg,m,s)だけで表しなさい。 (a) N 図3 (b) Pa 2007 年 6 月 1 日(金) 時間 50 分 科目 流体力学 I 担当者 小林 晋 学科名 年次 機械工学科 2 注意 筆記用具と電卓以外の持ち込みはいっさい許可しない。不審な挙動はしないこと。もちろん,近所の答 案を参照することは不可
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