2015 年 1 月 4 日 顕現主日 マタイ 2:1-12 イザヤ 60

2015 年 1 月 4 日 顕現主日
マタイ 2:1-12
イザヤ 60:1-6
エフェソ 3:1-12
★今週の聖句
家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた
マタイによる福音書
2 章 11 節
★ねらい
占星術の学者たちのキリスト訪問の出来事は、キリストによってもたらされる喜びが、パレスチナ
のユダヤ社会をはるかに超えて、世界中に伝えられることを示す物語です。
★説教作成のヒント
「占星術の学者たち」は、非キリスト教社会(キリストを知らない人たちが多く住む社会)に生き
る人々を代表する存在です。
「星の動き」という、一見するとキリスト教とは無関係と思われる現
象のなかにも、キリストを指し示すしるしがあるという、意外性がポイントです。
★豆知識
黄金、乳香、没薬という3つの贈り物があることから、「占星術の学者たち」は3名だったと考え
られますが、福音書は人数も彼らの名前も明らかにしていません。黄金は王のため、乳香は神のた
め、没薬は死すべき者のために贈られるもので、キリストは王のなかの王、神ご自身であり、私た
ちのために命を捨てることを暗示しています。6 世紀の伝説によれば、3 名はメルキオール、バル
タザール、カスパールという名で、それぞれヨーロッパ、アフリカ、アジアを代表していると考え
ることもできます。その場合、肌の色は白、黒、茶色(または黄色)ということになり、もしかし
たら私たちと同じ肌の色をした占星術の学者がいたのかもしれません。
★説教
皆さんは「星占い」を知っていますか?夜空の星の動きを見て、「この人は運が良い」とか「この
人は運が悪い」とか占うのが「星占い」です。でも、「星占い」って本当に当たるんでしょうか?
「星占い」の言う通りにすると運が良くなるなら、楽で良いんですけどね。
イエス様がお生まれになった頃、今から 2000 年も昔に、夜空の星の動きを詳しく調べる「占星術
の学者たち」が世界中にいました。ある夜、
「占星術の学者たち」がいつものように夜空を見てい
ると、今までに見たこともない明るく輝く星が現れました。「この不思議な星は、いったい何が起
こることのしるしなんだろう?」
。
「占星術の学者たち」は、世界中の本を読んで調べました。する
と、ユダヤに新しい王様が生まれることと、その新しい王様は世界中の人たちを救う「キリストさ
ま」だということが分かりました。
ヨーロッパの東の端に住む、白い肌の色の占星術の学者さんが、
ラクダに荷物を積んで旅立ちました。肌の色が黒い、アフリカの占星術の学者さんも旅立ちました。
そして、私たちと同じような肌の色をもつアジアの占星術の学者さんも、ラクダに乗って旅立ちま
した。三人はそれぞれ、明るく輝く不思議な星を目指して、ラクダを歩かせました。ユダヤの国が
近くなった場所で、この三人は出会いました。一人はぴかぴかの黄金、一人は良い香りの乳香、も
う一人は大切なお薬になる没薬を、まだ小さい「キリストさま」にプレゼントするために持ってい
ました。
「ねえ君たち、すばらしいとは思わないか?遠い国に住んでいる私たちが、こうしてキリストさま
に会うことが出来るなんて」と、白い肌の人が言いました。「まったくだ。神様はユダヤの人だけ
じゃなくて、世界中の人を助けるためにキリストさまをおつかわしになった」。黒い肌の人が言い
ました。
「キリストさまは、ずっとずっと遠い国に住む私たちのためにお生まれになったんだ。宝
物をプレゼントしなくちゃ」と、肌の色が黄色い人も言いました。
三人は、不思議な星がぴたりと止まった場所で、家の中にいたマリアさんと、まだ小さいイエスさ
まに会うことが出来ました。三人の「占星術の学者たち」は、プレゼントを渡すと大喜びでそれぞ
れの国に帰って、イエスさまがお生まれになったことを、人々に伝えたそうです。だからクリスマ
スのお話しは、世界中の人たちが知っているんですね。
★分級への展開
さんびしよう
* 讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□ 21番
□ 改訂78番
話してみよう
星を目当てにイエスさまに出会った博士たちのように、わたしたちも神さまの示してくださる
方へ歩む 1 年でありたいですね。この年の初めに、これからの一年間の自分の目標や希望する
ことなどを話し合ってみましょう。
やってみよう
星の飾りを作ってみよう。
用意するもの…画用紙(白と黄)
、クレヨンなど
①画用紙を半分に折り、それをもう一度半分に折る(黄色の画用紙があれば)
②線を書き、その線の通りに切る。
③この星の飾りにイエスさまとマリア様の絵を描いた紙を下げる。(そこに今日の聖句を書いて
みるのも良い)
2015 年 1 月 11 日
主の洗礼日
マルコ 1:9-11
イザヤ 42:1-7
使徒言行録 10:34-38
★今週の聖句
「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」
マルコによる福音書 1 章 11 節
★ねらい
この聖句は、子どもたちが「洗礼」について考える良い機会となります。
「洗礼」とは何なのかを、
イエスさまの受洗をとおして考えましょう。
★説教作成のヒント
教会学校に通ってくる子どもたちのうち、受洗にまでいたる子どもは少数派です。洗礼を受けない
ままで大人になる子どもたちのことも考慮に入れて説教を組み立てましょう。受洗の有無にかか
わらず、神様の「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という言葉を、子どもたちが
受けとめられるように工夫しましょう。
★豆知識
「洗礼」は、イエスさまが私たちを救ってくださるという福音を信じ、イエスさまの呼びかけに応え
て生きるという意思表示です。幼児の洗礼の場合は、その子をイエスさまの福音に導くことを親が
約束します。洗礼を受けている未堅信の子どもには、自分の意思で信仰を告白する「堅信式」があ
ることも伝えられると良いと思います。
なおイエスさまの受洗については、マタイによる福音書の並行箇所(3:13〜17)にあるやりとり
が参考になります。イエスさまには悔い改めの洗礼は必要なかったはずですが、「我々にふさわし
いこと」という言葉を使ってヨハネに洗礼を授けるよう依頼されています。
「ふさわしいこと」の
意味を考えて、説教を作りましょう。
★説教
皆さんは「洗礼」って知っていますか?「イエスさまが私たちを救ってくださるという聖書のお話
しを信じて、イエスさまの呼びかけに応えて生きていきます」と決心した人が、教会でするのが「洗
礼式」です。
「洗礼式」って、牧師さんが聖書の言葉を言いながらおでこの上に水をつけてくれる
んです。まだ赤ちゃんの時に、お父さんお母さんが「大きくなったら、この子どもにイエスさまの
ことを教えます」と約束して洗礼をしてもらう「幼児の洗礼」もあります。赤ちゃんの時に洗礼を
受けた人には、大きくなってから「イエスさまのことを信じます」と自分で約束する「堅信式」が
あります。赤ちゃんの時に洗礼を受ける人が多いアメリカやヨーロッパでは、小学校上級生から中
学生くらいで「堅信式」をする人が多いようです。
今日のお話しは、イエスさまが洗礼を受けたときのお話しです。イエスさまって、大人になってか
ら洗礼を受けたんですね。イエスさまの親戚だった「洗礼者ヨハネ」という人が、ヨルダン川で人々
に洗礼を授けていました。
「これからは自分のことばっかりじゃなくて、神さまのことも、他の人
のことも考えるようにします」と決心した人たちが、ヨハネさんから「悔い改めの洗礼」を受けて
いたのです。でも、イエスさまはもともと神さまのことを人々に教えていましたし、困っている人
や悲しんでいる人たちを助けて、親切にしていましたよね。それじゃあ、イエスさまはヨハネさん
から「悔い改めの洗礼」を受けなくてもよかったはずですよね?だから、ヨハネさんはイエスさま
にきいたんです。
「イエスさま、あなたは誰よりも神様のことをよく知っています。洗礼を受ける
んじゃなくて、むしろこの私に洗礼を与えてください」
。するとイエスさまは言いました。
「いいえ
ヨハネさん。みんなの前で神様のことを信じると約束するのは良いことです。だから、私に洗礼を
授けてください」
。こうしてイエスさまはヨハネさんから洗礼を受けました。すると不思議なこと
に、天からこんな声が聞こえたそうです。
「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」
。こ
れは神様の声ですね。神様のことを信じる人には、誰でも神様は「わたしの愛する子、わたしの心
に適う者」と言ってくださいます。皆さんも神さまに愛されているということを、忘れないでくだ
さいね。
★分級への展開
さんびしよう
* 讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□ 51番
□ 改訂123番
話してみよう
①「わたしの心に適う」という神さまの言葉はどんな意味かな?
②イエスさまに洗礼をほどこしたヨハネという人はどんな人なのだろう。聖書の中からその部
分を探してみよう。
(マルコ 1:2-8、マタイ 3:1-14、ルカ 1:5-80 etc.)
やってみよう
折り紙で鳩を作り、今日のみことばについての作品を作ろう。
用意するもの・・・折り紙。黄色の紙テープ。厚手の画用紙。
※鳩の折り方はそれぞれの分級で用意してください。
①黄色の紙テープを 2 本、画用紙の周りをぐるぐると囲めるくらいの長さに切り、2 本とも輪に
して貼る。
②作った鳩を輪にした 2 本の紙テープに貼る。
③画用紙の空いているところに、今日のみことばを書く。
④紙テープを引っ張り、まわすと、鳩が上から降りてくるように見える。
2015 年 1 月 18 日 顕現節第 3 主日
マルコ 1:14-20
エレミヤ 16:14-21
Ⅰコリント 7:29-31
★今週の聖句
「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」
マルコによる福音書 1 章 17 節
★ねらい
「弟子の召命」がテーマになる箇所です。それぞれの子どもたちにも、神さまからの「召命」があ
ることを伝えたいと思います。
★説教作成のヒント
子どもたちにも、おぼろげかもしれませんがそれぞれの未来像があるはずです。それぞれの未来像
が、
「神さまの召命」との関係の中でしっかりと位置づけられるように、お話しを組み立てましょ
う。
★豆知識
マルティン・ルターは、
「本来、職業に貴賎はない」と考えました。どの職業も、神さまからの呼
びかけ(コーリング)に応えようとする限り、その人にとっての「天職」です。神さまからの呼び
かけは、
「神と人を愛しなさい」という聖書の言葉の実現につながっています。神さまからいただ
いている「賜物」を生かして、自分に何が出来るかを、子どもたちが考える機会となれば良いと思
います。
★説教
皆さんは大人になったら何になりたいですか?学校の先生?お医者さん?警察官?それとも料
理人?おいしいお菓子を作るパティシエなんかもいいですね。それじゃあ、どうしてそのお仕事を
したいと思うのでしょうか?かっこいいから?人の役に立つから?誰かに喜んでもらえるからで
しょうか?
イエスさまの最初のお弟子さんになった 4 人は、ガリラヤ湖という大きな湖でお魚を捕る漁師の
お仕事をする人たちでした。シモンさんとアンデレさんは、船に乗って湖でお魚を捕っている最中
に声をかけられました。
「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしてあげよう」と、イエスさ
まは言われました。シモンさんとアンデレさんは、たぶんイエスさまのことをうわさで聞いて知っ
ていたんでしょう。イエスさまが、困っている人や悲しんでいる人たちに話しかけて、みんなを元
気にしているところを、見たことがあったのかもしれません。だから、
「人間をとる漁師」っていう
のは、そういう人たちを助ける人のことだと分かったのだと思います。それで、シモンさんとアン
デレさんはすぐにイエスさまについて行きました。次に、船の中でお魚を捕る網の手入れをしてい
たヤコブさんとヨハネさんにも、イエスさまは声をかけられました。二人もいっしょにイエスさま
について行きました。
お魚を捕る漁師さんのお仕事だって、とっても大切なお仕事ですよ。漁師さんたちがいなけれ
ば、私たちはお魚を食べることができません。大好きなお寿司だって食べられなくなっちゃいま
す。シモンさんとアンデレさん、ヤコブさんとヨハネさんは、漁師さんのお仕事が嫌いだったので
しょうか?そうではないと思います。漁師さんのお仕事が大切だってことは、分かっていました。
でも、イエスさまから「いっしょに人々を助けるお仕事をしよう」と誘われて、心の中で考えたん
です。
「神さまはこの私に、どちらの仕事をして欲しいと思っていらっしゃるかな?」と。
皆さんも、大人になってどんなお仕事をするのか、心の中で考えてみてください。「神さまは私
に、このお仕事をして欲しいと思っていらっしゃる」。そう思えるお仕事が、きっと皆さんにぴっ
たりのお仕事なんだと思いますよ。
★分級への展開
* 讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
さんびしよう
□ 67番
□ 改訂53番
話してみよう
・人間をとる漁師になり、イエスさまの教えをたくさんの人に伝えた弟子たちによって、私たちは、
この捕えられた魚のようにイエスさまのところへと導かれています。
「わたしについて来なさい」
と言われているのは私たちも同じです。どのように「ついて行く」のかな?その意味を考えてみよ
う。
やってみよう
網を作り、みんなでそれぞれ自分の魚をつけよう。
用意するもの・・・広告の紙(B4 サイズくらい)
、画用紙(魚と舟のため)、クレヨンや色鉛筆
など
①広告の紙を立てに長く 2 つに折り、それをもう一度 2 つに折る。
②ハサミで折った紙の両側をたがいちがいに切り込みを入れる。
③画用紙で網をつけられる位の大きさの舟を書いて切る。その舟にイエスさまを乗せ、舟に今日
のみことばに出てきた弟子のシモン、アンデレ、ヤコブ、ヨハネの名前を書く。舟を網につけ
る。
④好きなように魚を描いて切り、自分の名前をそこに書く。網に魚をつける。
2015 年 1 月 25 日 顕現節第 4 主日
マルコ 1:21-28
申命記 18:15-20
Ⅰコリント 8:1-13
★今週の聖句
権威ある新しい教えだ
マルコによる福音書 1 章 27 節
★ねらい
奇跡物語、特に病気の治癒を主題とする奇跡物語は、現代のコンテクストに置き換えて子どもたち
に伝えることが求められます。古代人の病気観をただ否定するのではなく、そこにあるユーモラス
なやりとりを楽しみながら、病気の人たちに寄り添うキリストの姿を伝えたいと思います。
★説教作成のヒント
「汚れた霊」という表現は、子どもたちには何かおどろおどろしく、恐ろしく聞こえるはずです。特
に小さな子どものいる教会学校では、
「おばけみたいなもの」といった理解しやすい表現を用いる
工夫が必要になるでしょう。
★豆知識
「霊」はヘブライ語の「ルーアハ」という単語の訳で、「風」、
「息」という意味もある。特に人間は
「神の息」を吹き込まれて命ある者となったという創世記のお話しから、霊は「人を生かすもの」と
理解できる。この場合「汚れた」という形容詞がつくことにより、「人が生きることを妨げる何か」
という意味になる。
★説教
今から 2000 年前、イエスさまの時代には、今と同じようなお医者さんはまだいなかったそうで
す。だから病気になった人は、すごく珍しくて値段の高いお薬を買って飲んだり、お金がなくてお
薬を買えない人は、お家でゆっくりお休みして病気が治るのを待ったそうです。それから、昔の人
は病気っていうのは、おばけみたいな、何かよく分からない怖いものが人にいたずらして起こるん
だと思っていました。だから、お金を払っておまじないをしてもらったり、お祈りをしてもらった
りもしたそうです。
イエスさまが、ユダヤ人の人たちの教会で教えていたときのことです。その場所に心の病気の人
がいて、こう言いました。
「イエスさま、どうかここから出て行ってください。あなたが神の子だ
と知っています。あなたが神さまにお願いして、病気を直してしまうと、私たちは困るんです」
。
変なことを言う人ですね。これは、この人を病気にしているおばけが話しているんだと、そこにい
た人たちは思いました。するとイエスさまはお答えになりました。「だまれ!この人から出て行き
なさい!」
。すると、
「わ〜っ!」という声がして、その男の人からおばけが出て行って。その人は
すっかり病気が治ったそうです。
そんな不思議なことって、今はないでしょうね。今だったら、きっとその男の人も病院に行って
直してもらうでしょう。でも、だれかが病気で苦しんでいたら、その人のためにお祈りすることは
良いことです。自分のために、だれかがお祈りしてくれたら、きっと心強いでしょう。私たちが病
気の人たちのためにお祈りするときは、こう祈りましょう。「神さま。どうかこの人の病気を直す
ために働いているお医者さんと看護師さんを助けてあげてください。そしてどうか、この人の病気
が良くなりますように」
。
★分級への展開
さんびしよう
* 讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□ 55番
□ 改訂17番
話してみよう
う
・病気に負けない体になるためには、どんな物を食べるのが大切かな?
・風邪で来られない人や、病気になっている人、苦しい思いをしている人のために祈ろう。
やってみよう
寒い冬に風邪に負けないように体をあたためる食べ物を作ろう。
☆白玉ぜんざいを作る
<材料>白玉粉、水・・・白玉だんご用
缶詰のゆであずき、水・・・ぜんざい用 ※人数によって缶詰の個数を考えてください。
(200g入り缶でだいたい 3-4 人分)
<作り方>①白玉粉をボールに入れ、水を少しずつ加えて、耳たぶくらいの硬さにこねる。
②耳たぶくらいの硬さになったら 10 円玉くらいの大きさにまるめて平たく少しつぶす。
③缶詰のゆであずきを鍋に入れ、水を少しずつ加えてのばし、好みの味(甘さ)になるま
でにする。
④別の鍋に湯をわかし、沸騰したら白玉を入れてゆでる。上に浮いてきたらすくい取り、
ボールに水を入れた所に入れて冷ます。
⑤ゆであずきと水の入った鍋をゆっくり熱を加えてコトコトしだしたら、ゆでた白玉を
加えて、白玉があたたかくなったら出来上がり!