「新しい絵本を知る・楽しむ・考える」-2000年代に出版された子どもの

「新しい絵本を知る・楽しむ・考える」-2000年代に出版された子どもの絵本から2009 年 9 月 18 日 日
財団法人大阪国際児童文学館 川内 五十子
2000年代の絵本の出版点数
年度
絵本出版点数
児童書出版点数
絵本の割合
2000
1107
2874
39%
2001
1292
3031
43%
2002
1347
2958
46%
2003
1412
3296
43%
2004
1635
3742
44%
2005
1747
3787
46%
2006 *
1847
4380
42%
2007
1466
3599
41%
2008
1486
3555
42%
統計の数字は『子どもと読書』編集部調査より転載
<家族>
1『Tシャツのライオン』 ウーリー・オルレブ/文 ジャッキー・グライヒ/絵 もたいなつう/訳 講談
社の翻訳絵本 講談社 2001/01/25 29p/31cm/1650 円 たんじょうびに、イタマルは、おねえさんのダ
ニエラから、ライオンの絵のTシャツをもらいました。ところが、よる、Tシャツをきたままねようと
すると、シャツからライオンがとびだして、かわいいライオンはいやだと、いいはじめます。
『かようび
はシャンプー』
(2000)
『おしゃぶりがおまもり』
(2003)も同じ作者のシリーズ。
2『よだれダラダラ・ベイビー』 ポーラ・ダンジガー/ぶん G.ブライアン・カラス/え いしづちひ
ろ/やく BL出版 2007/01/25 32p/28cm/1300 円 ジョナサンは弟が生まれたことで、弟ばかりが注目
されることに不満を感じ、弟のことを「よだれダラダラ・ベイビー」と呼んですねているが、いとこで
年上のチャーリーに昔のあだ名「くまのプーしゃんジョナサン」と呼ばれ、くまのぬいぐるみを弟にあ
げて「ふつうのジョナサン」になることを宣言する。
3『さあ、犬になるんだ!』C.V.オールズバーグ/絵と文 村上春樹/訳 河出書房新社 2006/12/30
31cm/1600 円 カルヴィンは妹をからかっては母親に叱られてばかりいる。誕生日にプレゼントされた
チケットで催眠術師のショーを友だちと見に行ったカルヴィンは、家に帰ると、妹に犬になる催眠術を
かけてみた。妹は犬としか思えない表情になって、四つんばいで歩き始めた。青くなったカルヴィンは、
妹を元に戻してもらおうと催眠術師の所に行く。
4『おとうさんをまって』 片山令子/さく スズキコージ/え こどものとも絵本
福音館書店
2007/11/15 31p/27cm/800 円 汽車で遠くに仕事に行く父親を、男の子と犬は駅と陸橋から見送る。お
もちゃ屋さんで煙を出して走る汽車のおもちゃを見つけた男の子は、毎日のように見に行き、父親を思
う。線路の周りは、駅や信号ができ、牧場や雪景色に変化した。本物の雪が降ってまもなく、お父さん
から帰ってくるという手紙が届く。迎えに行く前におもちゃ屋をのぞくと、汽車のおもちゃはなくなっ
ていた。
5『パパはジョニーっていうんだ』 ボー・R.ホルムベルイ/作 エヴァ・エリクソン/絵 ひしきあき
らこ/訳 エヴァ・エリクソンのえほん BL出版 2004/01/20 1 冊/25cm/1200 円 絵 離婚して母と暮
らす少年の、父と過ごす一日を描く。少年は、食堂でも図書館でも映画館でも、出会う人みんなに「パ
パはジョニーっていうんだ」と紹介する。
6『きはなんにもいわないの』 片山健/〔作〕 学研おはなし絵本 学研 2005/10/05 1 冊/24cm/1200 円
公園に父親と行った男の子が、木に変身した父親に登り、木に登ったつもりで父親にいろいろ話しかけ
るが、木になった父親は言葉では返答しない。木登りを充分楽しんで木から降りると父親は元に戻る。
父と遊ぶ男の子の嬉しさや安心感を、やわらかな水彩で描く。
7『つみきのいえ』 加藤久仁生/絵 平田研也/文
白泉社 2008/10/21 1 冊/26cm/1400 円 おじいさん
は海面が上がるたび、家を上へ上へと継ぎ足し住んできた。海面がまた上がったので新しい家を継ぎ足
そうとして、のこぎりを落としてしまい、海の中へ入って過去の家へとどんどんさかのぼりながら、自
分と家族の過去を思い出す。
8『なかなおり』 シャーロット・ゾロトウ/文 みらいなな/訳 アーノルド・ローベル/絵 童話屋
2008/0/23 〔32p〕/18×20cm/1350 円 絵 雨の朝、パパがママにキスをするのを忘れて出かけ、不機嫌
になったママが息子のジョナサンに八つ当たりし、ジョナサンは姉のサリーに文句を言い、サリーは友
だちに、友だちは弟に、弟は犬に八つ当たりするが、犬はかまわず遊びたがり、弟が笑い、先とは逆回
りに楽しさが伝わり、帰宅したパパにママは上機嫌でキスをするという、ぐるぐる話。
9『ぼくがうまれた音』 近藤等則/文 智内兄助/絵 日本傑作絵本シリーズ 福音館書店 2007/03/25
〔28p〕/29×31cm/1800 円 トランペッター奏者の近藤等則が母親の胎内で聞いた音、生まれた瞬間に聞
いた音、成長していく時間の中で聞いたお祭りや進水式やかき氷をけずる音などを語り、その音の記憶
の物語が、同郷の画家智内のコラージュで故郷の情景とともに表現される。最後は、弟の誕生のオギャ
ーという音で終わる。
<こどもの生活や遊び>
10『ぜったいたべないからね』 ローレン・チャイルド/作 木坂涼/訳 チャーリーとローラのおはなし
フレーベル館 2002/01/00 1 冊/29cm/1300 円 絵 偏食の激しい妹に野菜を食べさせるために、野菜を別
の名前で呼び、人参やじゃがいもと思わせず、食べさせるユーモア絵本。最後に、一番嫌いなトマトを、
妹自身が別のネーミングをする。別の名前で呼ぶことにより、食べ物が変身して見える様子が愉快。続
編に『ぜったいねないからね』
(2002)
。
『あたしクラリス・ビーン』
(2002)も。
11『カッチョマンがやってきた!』 ミニ・グレイ/作絵 吉上恭太/訳 徳間書店 2008/06/30 〔32p〕
/26cm/1500 円 クリスマスプレゼントとして少年の家にやってきたカッチョマンは、トーストを見張っ
たり、タワシの形をした犬のような相棒タワッシーと洗い物を手伝ったり、土に埋もれた人形を救った
り大活躍。ところが、おばあちゃんの家で手作りの赤ちゃん用の衣装をプレゼントしてもらい、敵から
も笑われる。しかし、服の毛糸を使ってスプーンを救い、ヒーローとなり、ポテリングのメダルを貰う。
12『ビロードうさぎ』 マージェリィ W.ビアンコ/原作 酒井駒子/絵・抄訳 ブロンズ新社 2007/4/25
熱の出たぼうやは、ビロードのうさぎを片時も離さず、うさぎはぼろぼろになり、ぼうやの病後に庭に
捨てられてしまう。そこへ、子ども部屋の妖精が来て、うさぎは「本物のうさぎ」に生まれ変わる。ニ
コルソンの挿絵、石井桃子訳で名高い古典的名作を、酒井駒子が訳し絵本化。
。
13『ふしぎなお人形ミラベル』 アストリッド・リンドグレーン/作 ピア・リンデンバウム/絵 武井典
子/訳 偕成社 2005/07/00 25p/27cm/1200 円 ある日、女の子が、不思議なおじいさんがくれた種を埋
めると、土から人形の帽子が頭を出し、徐々に土の上に人形の姿が出てきて、自慢の素敵な人形になる
14『ぼくのかえりみち』 ひがしちから/作 BL出版 2008/10/01〔32p〕/27cm/1300 円 ある日の帰り道、
そらくんは道の向こうまで続く白線の上をずっと歩いて帰ることにする。とんぼやざりがにの誘いを断
り、横断歩道を渡り切り、大きな犬の横も通り抜けて家の目の前まで来るが、白線が途中でなくなって
いて帰れない。その時、お母さんが現れ、そらくんの前に立って歩きはじめる。その白い背中をめがけ
て飛び乗ったそらくんは、無事家に帰ることができる。
15『ねぼすけはとどけい』 ルイス・スロボドキン/作 くりやがわけいこ/訳 偕成社 2007/09/00
40p/27cm/1400 円 スイスの山奥の時計屋さんに子どもたちが大好きな123個の鳩時計があり、その中
の一つはいつも遅れていた。あるとき、王様がやってきて、次の朝までに遅れた時計を直したらすべて
を買おうという。時計やさんは修繕しようとして悪戦苦闘をする中、小さな女の子が鳩を起こしてあげ
たほうがいいんじゃないといったことを思い出す。
『スーザンのかくれんぼ』
(2006)
『てぶくろがいっぱ
い』
(2008)も刊行。
16『おふろのおふろうくん』 及川賢治/〔作〕 竹内繭子/〔作〕 学研おはなし絵本 学研 2007/11/29
32p/24cm/1200 円 お風呂の好きな「おふろうくん」が、お風呂の中で船に乗って、釣りをして、タコだ
と思ったお父さんを釣って、どしゃ降りの雨のようなシャワーを浴びて、ぬくもって、潜水艦に乗って
お風呂から上がるまでが描かれた絵本。
『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』
(2007)も同じ作者。
17『おしゃれがしたいビントゥ』 シルヴィアン・A.ディウフ/文 シェーン・W.エヴァンス/絵 さ
くまゆみこ/訳 アジア・アフリカ絵本シリーズ アートン 2007/02/28 31p/28cm/1500 円 セネガルの少
女ビントゥは、幼い女の子の髪型のお団子のコーンロウがいやで、大人の女の人の三つ編みにあこがれ
ているが、家族からは早すぎると結ってもらえない。弟の名付けのお祝いの日、ビントゥは海辺で遭難
しているカヌーを見つけ、走って知らせた。ごほうびに、祖母がコーンロウに小鳥がとまって見えるよ
うな水色と黄色のおしゃれなリボンを結んでくれた。
18『ちいさなくし』福音館の幼児絵本 M.ポプルトン/原作 掛川恭子/文 佐野洋子/絵 福音館書店
2005/05/25 23p/22cm/743 円 3歳になったくまの女の子は、一人で髪をとかせるようになりたいと
思い、おじさんに小さな櫛をプレゼントしてもらうが、なかなかうまくとかせない。3日目までは、母
親や祖母や姉に手伝ってもらうことになり、自分にいらだち地団駄を踏むが、4日目には、自分でとか
せるようになる。
19『オルガ』 イリヤ・グリーン/作 ときありえ/訳 講談社の翻訳絵本 講談社 2009/03/24 42p/18×
20cm/1200 円 ストロングボーイTシャツを着て強くなったと信じる男の子オルガが、まわりの子どもや
ねこや小鳥やありに命令をする。ところが、苺アイスを買えばストロングボーイTシャツが貰えるとわ
かり、みんなもTシャツを着て、てんでに命令を始める。一人着ていない小鳥に命令をしようとするが、
小鳥は嫌がる。その時、ありがプールを掘ったと報告に来て、みんな喜ぶが、アリのプールは水たまり
より小さかったというナンセンス絵本。続編『ソフィー』
(2008)も出た。
<個性・生き方>
20『エレーナのセレナーデ』 キャンベル・ギースリン/文 アナ・フアン/絵 小島希里/訳 BL出版
2004/08/01 1 冊/29×29cm/1500 円 ガラス吹きの娘のエレーナは男の仕事だと思われているガラス吹
きになりたいため、男の子に変身して町へ行き、星の形のガラスを作って認められ、ガラスのツバメを
作って帰宅し、父親に認められる。
21『おでっちょさん』 まつしたきのこ/文 伊藤秀男/絵 学研おはなし絵本 学研 2005/07/05 1 冊
/27cm/1200 円 力持ちの女の子おでっちょさんは、散歩中の道をふさぐヘビ、池、山、月を次々に投げ
飛ばして進む。みんなが自分と遊びたがっていたことを知ると、大地を揺らしてみんなで遊び、遊び終
わると元のところに投げ返す。
22『おがわのおとをきいていました』 スズキコージ/作〕 学研おはなし絵本
学研 2005/08/04 1 冊
/24cm/1200 円 はなめんちゃんという少女が、川にすむ生き物が見守る中、前に落ちたことのある、庭
の裏にある小川を跳び越そうとする。飛び越せたとたん、草原に倒れこみ、川の音に耳を傾ける。
23『ジェフィのパーティー』 ジーン・ジオン/ぶん マーガレット・ブロイ・グレアム/え わたなべし
げお/やく 新風舎 2004/06/10 1 冊/31cm/1300 円 ジェフィが仮装パーティをもよおし、さまざまな性
格の子どもがさまざまな仮装をしてやってきて、
ゲームをし、
予想とは異なる仮装の子がゲームに勝つ。
24『カクレンボ・ジャクソン』 デイヴィッド・ルーカス/さく なかがわちひろ/やく 偕成社 2005/06/00
1 冊/31cm/1300 円 はずかしがりやのカクレンボ・ジャクソンは、目立たないように、いつも行く先々の
景色に馴染む模様の服を選んで出かける。お城のパーティー用に着ていったまぶしく輝く服が大好評に
なり、ジャクソンは洋服屋になり、友達もたくさんできる。
25『びくびくビリー』 アンソニー・ブラウン/さく 灰島かり/やく 評論社の児童図書館・絵本の部屋 評
論社 2006/09/10 〔25p〕/28cm/1300 円 心配性のビリーは帽子や雲や巨大な鳥などに襲われるのではな
いかと心配で眠れない。しかし、おばあちゃんがグアマテラの心配ひきうけ人形をくれ、数日はぐっす
り眠れたが、その人形の心配をだれがひきうけるかが心配になり、人形のための心配ひきうけ人形を作
り、やっとぐっすり眠れるようになる。
『かわっちゃうの?』
(2005)
『おんぶはこりごり』
(2005)も。
26『ホームランを打ったことのない君に』 長谷川集平/作 理論社 2006/1 1 冊/27cm/1200 円 チャンス
でいつも打てない野球少年のルイは、試合を見に来ていた先輩の仙ちゃんの野球に対する情熱に励まさ
れる。でも、その仙ちゃんは交通事故に巻き込まれて重症を負い、ついこの間までリハビリ中だったと
いうことを、ルイは後で知る。
<おじいさん・おばあさん>
27『おじいちゃんがおばけになったわけ』 キム・フォップス・オーカソン/文 エヴァ・エリクソン/絵
菱木晃子/訳 あすなろ書房 2005/06/20 31p/27cm/1300 円 この世に忘れ物をした「じいじ」は、毎夜、
孫のエリックの元に現れ、エイリックと一緒に忘れ物を探して思い出をたどる。孫にさよならを言うの
を忘れていたことを、ついに思い出すと、二人は本当のお別れをする。
28『しょうたとなっとう』 星川ひろ子/写真・文 星川治雄/写真・文 ふしぎいっぱい写真絵本 2 ポプ
ラ社 2003/11/00 1 冊/21×26cm/1200 円 絵 初夏に播かれた大豆が、夏に緑の枝豆となり、秋の終わ
りに茶色になった鞘から収穫され、莚で乾燥され、鍋で煮られ、藁苞にくるまれて納豆になるまでの過
程を、祖父と孫の納豆作りを通して描く写真絵本。
29『トム』 トミー・デ・パオラ/作 福本友美子/訳 光村教育図書 2008/06/22 〔32p〕/26cm/1400 円 愉
快なおじいちゃんトムは、次々に面白いことを考え、時にはいたずらも教えてくれます。食料品店の奥
で肉を切っていたトムは、孫のトミーにチキンの足をわたします。トミーは、チキンの足を洗い、マニ
キュアをぬり、チキンの指を動かす練習をして、学校へ持って行き、女の子や先生を驚かせて、校長先
生にしかられてしまいます。
30『かかし』 シド・フライシュマン/文 ピーター・シス/絵 小池昌代/訳 ゴブリン書房 2007/04/00
〔32p〕/26cm/1500 円 年老いた農夫は、頭がないかかしを作ったが、そのうち、頭を作り顔を描き、
自分の服や靴を着せ、話しかけ一緒にチェッカーをしていた。ある日、身よりのない若者が農場に仕事
を探しに来た。すぐ帰らせるつもりだったが、次々仕事を頼むうちに、かかしの服や靴を若者に廻し、
話をするようになった。農夫は若者を引き止め、チェッカーの相手を頼み、かかしは役目を終える。
31『ケーキやさんのゆうれい』 ジャクリーン・K.オグバン/さく マージョリー・プライスマン/え 福
本友美子/やく フレーベル館 2007/12/00 32p/29cm/1300 円 不愛想だが腕のいいケーキ屋のおばあ
さんコーラ・リーが亡くなった後、店が売りに出されるが、幽霊が出るとケーキ職人が次々逃げ出す。
船のデザートシェフをしていたアニーは、幽霊に怖じ気づかない。幽霊は自分を満足させるケーキを食
べさせたら姿を消すというので、アニーはありとあらゆるケーキを作るが、コーラ・リーは満足しない。
32『名前をつけるおばあさん』 シンシア・ライラント/文 キャスリン・ブラウン/絵 まついたかえ/訳
新樹社 2007/01/25 /26cm/1500 円 一人暮らしのおばあさんは、家や車や椅子など道具にはみんな名前
を付けて家族のように暮らしていたが、名前を付けるのは自分より長生きするとわかっているものだけ
に限っていた。おばあさんは、迷い込んできた子犬をかわいがったが、名前は付けず家にも入れなかっ
た。ある日、子犬が姿を見せなくなり、おばあさんは探しに行くが、名前の首輪がないので見つからな
い。子犬をやっと探し出したおばあさんは、
「ラッキー」と呼びかけた。
33『やねの上にさいた花』 インギビョルグ・シーグルザルドッティル/さく ブライアン・ピルキントン
/え はじあきこ/やく さ・え・ら書房 2006/08/00 1 冊/27cm/1300 円 病気で田舎の農場を手放して
都会のマンションにネコとひっこしてきたグンニョーナおばあさんは、最上階の自分の部屋のベランダ
に花や野菜を植え、ニワトリを飼い、田舎の庭のようにした。屋根に登り芝生を植え、草花が育つよう
に変身させた。向かいの部屋に住む男の子は、元気なグンニョーナと友達になる。
<動物の登場する絵本>
34『みつばちみつひめてんやわんやおてつだいの巻』 秋山あゆ子/作
ブロンズ新社 2008/05/15 1 冊
/20×26cm/1300 円 みつばちのみつひめは、はちのすじょうのおひめさま。何不自由なく暮らしている
が、本当はとてもたいくつしていた。季節は春。みつひめは部屋をとびだしほこりをはたきはじめるが、
壷をわってしまい、生まれてはじめて城の外へ出る。通りかかっただんごやでだんご作りを手伝ったた
みつひめは、城へのおみやげにと壺屋で壷を作って帰り、大冒険の一日を終える。マンガ風の表現。
35『さとうねずみのケーキ』 ジーンジオン/ぶん マーガレットブロイグレアム/え わたなべしげお/や
く
アリス館 2006/01/20 〔48p〕/27cm/1400 円 見習いコックのトムがケーキコンクールに白い砂
糖ネズミのたくさんついたケーキを出品するが、一つの砂糖ネズミが壊れたため、友だちの白ネズミに
ケーキの上に座ってもらう。ところが、ネコが見つけ、白ネズミに襲いかかろうとし、トムは救出に失
敗。しかし、最後にはトムのケーキは優勝し、女王のクッキー箱の中から白ネズミも出てくる。
36『おんがくかいのよる』 たしろちさと/さく ほるぷ出版 2007/09/25 〔32p〕/30cm/1400 円 ある満月
の美しい晩、5匹のネズミは音に誘われてカエルの音楽会に行くが、カエルでなければ参加できず、な
くなく帰る。自分たちで音楽会をと考えたネズミたちは、楽器を作り、何日も練習し、満月の晩に大勢
のお客さんの前で演奏する。カエルたちにも参加してもらったネズミたちは、また一緒にやりましょう
と約束し、ネズミの音楽会でもなく、カエルの音楽会でもない、みんなの音楽会を開く。
37『わすれんぼうのねこモグ』 ジュディス・カー/作 斎藤倫子/訳 あすなろ書房 2007/10/20
40p/29cm/1400 円 トーマス家のねこモグは、出入り口を忘れ、窓辺の花をつぶして入ったり、娘のデ
ビーの髪の毛を、こねこの毛とと間違えてなめて、怖がらせたり、失敗ばかり。でも、ある夜、泥棒を
家の人だと思って、大声を出したため、泥棒が捕まる大手柄をたてる。1970年のイギリスの古典。
復刊されたモグのシリーズの1冊。
38『白い牛をおいかけて』 トレイス・シーモア/文 ウェンディ・アンダスン・ハルパリン/絵 三原泉/
訳 ゴブリン書房 2008/04/00 〔32p〕/32cm/1700 円 農場の白い牛が逃げてしまう。逃げ出したすぐ
あとにも、3週間後にタバコ畑にいたときも、1ヶ月後にトウモロコシ畑にいたときも、父さんたち大
の男たちは、りこうな牛を連れて帰ることに失敗。森で、白い牛を見つけた少女は、牛をロープでしっ
かり結ぶことに成功。でも、なぜか眠ってしまい、牛はまたいなくなってしまう。
<乗り物>
39『ガッタンゴットン』 スズキコージ/著 平凡社 2006/06/12 〔36p〕/22×29cm/1600 円 トナカイが
運転するトロッコは、リンゴを乗せて走ります。橋を渡り、街を通り、火山の間を抜けて、人や荷物を
載せて、
「ガッタン ゴットン」と。着いたところは海のそば。トロッコは船に乗って、まだまだ「ガッ
タン ゴットン」と進んでいきます。
40『このおとだれだ?』 こもりまこと/さく とことこえほん 童心社 2006/07/25 〔24p〕/19×21cm/800
円 色や形や大きさの異なる5台の車が、それぞれ個性的な音を出しながら、お互いの音を聞きながら、
なかよく山道を走る、幼児向け乗り物絵本。
41『まかせとけ』 三浦太郎/〔作〕 はたらくくるま 偕成社 2007/06/00 〔24p〕/18×18cm/800 円 パ
ワーショベルにダンプカー、
クローラークレーンにカーゴトラック。
様々な働く車が登場するとともに、
お互いに協力しあいながら仕事をしている様子が、
「まかせとけ!」を合い言葉に、車を擬人化した会話
形式でリズミカルに描いている。
『とどくかな』
『よいしょ』と 3 冊のシリーズ。
42『たびにでたろめんでんしゃ』 ジェームス・クリュス/さく リーズル・シュティッヒ/え はたさわ
ゆうこ/やく フレーベル館 2008/07/00 〔26p〕/20×25cm/1200 円 緑の中を走ってみたいと思った
路面電車はある日、古い線路に入ってみた。すると、イヌとネコとニワトリとロバが次々に電車に乗っ
てきた。線路の終わったところには一軒の家。どろぼうのすみかだと思ったら、遠足帰りの子どもでい
っぱい。
動物たちは子どもたちにブレーメンの音楽隊の劇を披露し、
子どもたちは路面電車で家に帰る。
<自然>
43『あめ じょあじょあ』 イ・ミエ/文 田島征三/絵 おおたけきよみ/訳 光村教育図書 2009/06/05
〔25p〕/30cm/1500 円 空から降ったあめが、植物の根や地面にしみこんで水蒸気となって空へ上がり、
再び雨が降る。水のめぐりを特徴的な表現で描いている。
44『おおきなかしの木』 エリザベス・ローズ/文 ジェラルドローズ/絵 ふしみみさを/訳 岩波書店
2006/10/25 /25cm/1500 円 リスの口から地面に落ちた1粒のどんぐりが、芽を出し成長し、樫の大木に
なる。1000年という年月の間に、樫の木の周りでは、動物たちのドラマや、森に道を作りってやっ
てきた人間達のドラマが繰り広げられてきた。ある夏、雷が落ち、たくさんの人々の思い出を作ってき
た樫の木は炎上する。原書は1970年の出版。
45『お姫さまのアリの巣たんけん』 秋山亜由子/作 たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店 2007/01/01
39p/26cm/1300 円 虫好きのお姫さまが5人の友だちと、仙人の魔法でアリのように小さくなって、ク
ロヤマアリの巣探検をして、
アリの生態について学ぶ。
『たくさんのふしぎ』
の作品が傑作集として発行。
46『鹿よおれの兄弟よ』 神沢利子/作 G.D.パヴリーシン/絵 世界傑作絵本シリーズ 福音館書店
2004/01/29 1 冊/30×31cm/1700 円 シベリアの森で生まれた猟師が川をのぼりながら自分の子ども時代
にシカに出会ったことを思い出し、シカをしとめ、家族の元へ帰る。
47『みずたまレンズ』 今森光彦/さく かがくのとも傑作集 福音館書店 2008/03/20 〔28p〕/26cm/838
円 雨が降った後、水玉がくものすやあじさいの花やカエルや草などに付いた様子を写真でとらえ、その
水玉にうつった少年の顔を紹介する写真絵本。
<空想・ファンタジー>
48『つばさをちょうだい』 ハインツ・ヤーニッシュ/さく ゼルダ・マルリン・ソーガンツィ/え 中村
智子/やく フレーベル館 2008/05/00 〔32p〕/23×31cm/1200 円 「ぼく」が天使を描いていると、急に
天使が話しかけて「いつもと違う翼にして」と言う。そこで、
「ぼく」は、波、草、ガラス、お日様の光、
花、雪などの翼を描く。すると、天使はお礼に、
「ぼく」を連れて空を飛び、くるみの木を3回まわって
くれる。
49『ぼくのうちに波がきた』 キャサリン・コーワン/文 マーク・ブエナー/絵 中村 邦生/訳 オ
クタビオ・パス/原案 岩波書店 2003/06/19 31p/29cm/1800 円 男の子が海へいってなかよくなった
波を家に連れて帰る。最初は波と過ごす生活を楽しんでいたが、次第に波が不機嫌になり幽霊や怪物を
呼んだりするようになったので、冬に波を凍らせて海へ戻す。オクタビオ・パスの原作を元にした絵本。
50『マドレンカのいぬ』 ピーター・シス/作 松田素子/訳 荒井良二/表紙タイトル文字 BL出版
2004/04/20 26×26cm/1800 円 犬が欲しくてたまらないマドレンカが、首輪を持って散歩すると、出会
う人たちが、首輪の中の犬を思い浮かべながら、声をかける。想像部分はめくる仕掛けになっている。
マドレンカは人種や民族の異なる隣人達と次々出会いながら、街区を一周する。
『マドレンカ』
(2001)
51『とらのゆめ』 タイガー立石/さくえ ビリケン出版 2008/09/00 〔32p〕/31cm/1600 円 四角い箱の中
で眠る緑のトラのとらきちが夢の中へ出て行く。池で遊び、すいかになったとらきちは赤いだるまに変
身、だるまと別れ、階段を昇り、迷路を歩き、迷路の穴から出てきたたくさんのとらは色とりどりのす
いかの中で眠るが、とらきちは夢の世界を一人で歩き、一人で眠るため、元の箱の中に戻ってくる。1984
年のこどものともの再刊。
52『えほんのこども』 荒井良二/作 講談社の創作絵本 講談社 2008/11/25 〔34p〕/25×27cm/1500 円
大きな絵本から飛び出した「えほんのこども」が、
「えほんでんしゃ」に乗って、いろいろなところにで
かけ、子どもたちにいろいろなお話を届けるという設定で、ページが展開する。スープボート、ぼうし
ハウス、台所のティーカップたち、ブリッジきょうだい、小さな岩に住むめだか、赤と青のバルーンズ
の話たちなど。地球の子ども、宇宙の子どもへとお話が届く。
『たいようオルガン』(2007)も出た。
53『そらのおっぱい』 スズキコージ/さく 大畑いくの/え わくわくたべものおはなしえほん7 農山漁
村文化協会 2008/03/31 28p/24×26cm/1333 円 空から赤ちゃんが降ってきて、お腹がすいた赤ちゃんが
泣きわめくので、村人や家畜たちが、懸命におっぱいをかき集め飲ませた。村のおばあさんが、のろし
の手紙で、空の母親に赤ちゃんを預かっていることを知らせると、空の母親が、お礼に村中におっぱい
の雨を降らせた。みんなは大喜びで、美味しい大きなチーズを作った。
『貝のなる木』
『ハナノマチ』も。
54『チョロコロトロりんごのくにへ』 ナカバン/〔作〕学研おはなし絵本
学研 2008/06/28 〔32p〕
/24cm/1200 円 ありんこたんけんたいのチョロ、コロ、トロは、山道で見つけた大きなりんごを探検す
ることにする。スコップで掘って食べながら進み、りんごジュースの海を種の船で行くと、りんごの国
にたどりつく。りんごのお城で柱をかじり王様の兵隊に追いかけられるが、迷路のようなお城の中をぬ
けると、無事いつもの野原に帰ってくる。
55『ねむいねむいおはなし』 ユリ・シュルヴィッツ/さく さくまゆみこ/やく あすなろ書房 2006/09/25
32p/24×26cm/1300 円 眠い眠い夜に椅子などの家の中のものも男の子も眠っていると窓から音楽が聞
こえてきて、男の子は目をさまし、椅子もお皿も踊りだす。音楽の音が小さくなるとともにまた、家中
全部眠りにつく。
56『漂流物』 デイヴィッド・ウィーズナー/作
BL出版 2007/05/25 〔40p〕/24×29cm/1800 円 一
人の少年が浜辺で古いカメラを見つけ、ネガを現像してもらうと、海の生き物がテレビを見ている写真
や宇宙人の出てくる写真、そのカメラを拾った人たちの写真になった。そこで、少年も自分の写真を撮
り、ネガを戻して海に放り投げる。
57『オオカミ』 エミリー・グラヴェット/作 ゆづきかやこ/訳 小峰書店 2007/12/15 31p/27cm/2300 円
ウサギがオオカミについての本を図書館で借りたら、
本からオオカミが出てきてウサギを食べてしまう。
という結末の後、もう一つの結末として、ベジタリアンのオオカミとウサギが親友になるという結末が
あり、そのあと、図書館からウサギへの本の督促手紙が行方不明になっていることが語られる。
<ユーモア・ナンセンス>
58『まえむきよこむきうしろむき』 いのうえようすけ/えとぶん こどものとも絵本 福音館書店
2008/02/15 27p/27cm/800 円 ぞうさん、とけい、かえる、電車、たまご。いろいろなものを前向き、横
向き、後ろ向きから見てみると、向きによって、違うものが見えてきたり、向きが違っても変わらない
ものもある。ふくろうは、前向きも、横向きも、後ろ向きもかわいいし、お母さんも、どこからみても、
大好きでうれしい。
59『よわむしらいおん』 八木田宜子文/長新太絵 らいおんえほん 1 徳間書店 2002/04/30 1 冊/31cm/1400
円 ライオンが男の子のかわりにわがままを主張してくれるが、アイスクリームを食べ過ぎてお腹をこ
わすと、注射が恐いと逃げていく。文化出版局 82 年刊の文章に新たに絵を描きおろし。復刊のライオン
シリーズの 1 冊。
60『コワフの消えた鼻』 牧野良幸/さく cublabel 長崎出版 2007/08/01 1 冊/27cm/1600 円 い
ばりんぼの市長コワフの顔から鼻が逃げ出し、落し物をにおいでかぎあてたり、病気の子どもの前で踊
ったりして、街の人気者になる。誰も自分の演説を聞いてくれなくなった市長が反省して以前どなりつ
けたことのあるパン屋の所へあやまりに行くと、鼻が元にもどって二度とどならないようになる。
61『トマトさん』 田中清代/さく こどものとも傑作集 福音館書店 2006/07/01 27p/20×27cm/800 円
夏の日、畑の真っ赤に熟した大きなトマトは暑くてたまらない。トカゲやミニトマトみたいに川で泳ぎ
たいが、重くて動けない。悲しくてつい涙をこぼしたら、虫たちやトカゲが、川まで運んでくれ、トマ
トは水の中で気持ちよさそうに泳いだ。
62『ねこガム』 きむらよしお/作 福音館の幼児絵本 福音館書店 2009/03/15 24p/22cm/800 円 男の子が
ガムを膨らませると、男の子の顔と同じぐらいの大きさのネコの顔になり、ガムのネコが男の子を吸い
始め、パクっと口の中に入れる。今度はネコがプーっと膨らませると、男の子の顔が出てきて、ネコガ
ムと男の子が全力で吸い合って、とうとうガムは破裂する。
63『えんぴつのおすもう』 かとうまふみ/作・絵 偕成社 2004/11/00 19×25cm/1000 円 筆立てのえ
んぴつ達が、夜中にすもう大会をする。仲間に入りたいハサミのチョキチョキ兄弟が乱入して一騒動。
チビ鉛筆の「ちびたやま」が優勝して、ハサミの作ってくれた紙吹雪をまいてパレードをする。
『のりの
のりこさん』も同じ作者。
64『まさかおさかな』 フェイ・ロビンソン/文 ウエイン・アンダースン/絵 岡田淳/訳 BL出版
2007/06/30 1 冊/24×29cm/1500 円 たくさんの魚を飼いたいと思っているエリザベスが、ある日、水道
の蛇口をひねると、マスが出てきた。次はヒラメ、ウツボ、クマノミ、タイ・・・。エリザベスは両親
に魚のことを話すが、両親は信じない。ところが、お風呂の蛇口から出てきたクジラの赤ちゃんはつい
に天井に穴をあけ、これには両親もびっくりした。
<色・形・しかけなど表現を楽しむ>
65『闇の夜に』 ブルーノ・ムナーリ/著 藤本和子/訳 河出書房新社 1 冊/24cm/2900 円 暗闇の中の
黄色い光をネコや人間がたどっていくと、それはホタルの光であることがわかり、そこから昼の野原の
景色になり、そこにあった洞穴をたどっていくと再びホタルの光にぶつかるというしかけ絵本。
66『あ』 大槻あかね/作 こどものとも絵本 福音館書店 2008/11/15 31p/20×27cm/800 円 針金だけ
でできた小さな人が、テーブルの上にあるガラスのコップやポットやマヨネーズなどを見つけて、不思
議そうにその形をまねたり、棒を見つけて持ち上げたり、手袋の中やしおりがはさんである本のページ
の中に入ってみたり、蚊取り線香の上を走ってみたりして遊ぶ。最後はファスナーの上を滑って退場。
ことばは擬音語擬態語のみ。
67『うふふの動物たち』 ひのかずなり/文・さし絵 びじゅつのゆうえんち 福音館書店 2005/06/01
32p/26cm/1500 円 15 世紀以降の西洋絵画を中心とした、ライオン、ネコ、ウマ、イヌなどの様々な動物
の出てくる絵を、ネコの美術館長とともに読み解く。
「びじゅつのゆうえんち」シリーズ。
68『かっきくけっこ』 谷川俊太郎/さく 堀内誠一/え・レイアウト ことばのえほん2 くもん出版
2009/06/23 〔24p〕/21×22cm/1000 円 異なった色の 4 重の5つの円が「あいうえお」を表し、直線
で区切られたカラフルな面に白地で「かきくけこ」の文字が抜いてあり、
「かっきくけっこ」という文が
付いているというように、音にあわせたさまざまな色とデザインで 50 音が表現されている絵本。
69『ちんろろきしし』 元永定正/著 福音館書店 2006/03/31 207p/21cm/2000 円 意味を持たない文字
の連なりとそれに呼応した抽象的絵画表現の作品がページごとに100点連作されている。右ページに
ひらがなの文字とそれのローマ字を自在に配置、左ページにその文字に呼応した色・形・線での表現が
配されている。年令に関係なく読者が自分の感性で、文字のつながり(音)と造形の表現を楽しめる。
70『のぞく』 天野祐吉/文 後藤田三朗/写真 大社玲子/絵 日本傑作絵本シリーズ 福音館書店
2006/05/31 38p/28cm/1400 円 覗くという行為に焦点を当て、穴あきページと写真で、様々な「覗く」
を表現する。覗くことは未知の世界の発見であり冒険であるという視点で、閉じこめられたビンから覗
く、見てはならないものを覗く、見えないものを覗く、微細なもの、遠い宇宙など、
「覗く」行為をペー
ジごとに触発し体験する。
<言葉を楽しむ>
71『うまさんうまとび』 水野翠/さく えほんひろば 小峰書店 2008/05/15 〔23p〕/22×22cm/1300 円
「うまさん うまとび うまいぞ ぽーん うまさん たてがみ なびかせて ぽーん」から」から始ま
り、
「かばさん かばんに おやつが いっぱい かえりは からっぽ みーんな たべた」
などが続く、
馬、ワニ、カバ、トラ、ブタなどの動物の名前を使ったことば遊び絵本。
72『すずめの空』 モハンマド=ホセイン・モハンマディ/詩 モハンマド=マフディタバー・タバーイー
/絵 蜂飼耳/訳 愛甲恵子/訳 詩の国イランの絵本5 ブルース・インターアクションズ 2006/08/01
26p/27cm/1500 円 季節や鳥などの自然や家族や暮らしなどを歌った12の詩に、美しい挿絵が描かれ
ている詩の絵本。タイトルのスズメの空は、母親が縫ってくれたスカートの生地いっぱいにスズメが羽
ばたいているという「スカート」という詩から取られている。同じペルシャ語圏のアフガニスタンの著
者が詩を、イランの画家が絵を描いている。
「詩の国イランの絵本」のシリーズの1冊。
73『だいすき』 ハンス・ハーヘン/作 モニック・ハーヘン/作 マーリット・テーンクヴィスト/絵 野
坂悦子/訳 木坂涼/訳 金の星社 2003/03/00 1 冊/24cm/1500 円 少女が日常の中で感じている気持ちや
思いを、23 編の詩で表現する。一つ一つの詩の世界を、美しい色調と多彩な描法の挿絵で表現する。
<幼い子の絵本>
74『にゅるぺろりん』 長新太/絵 谷川俊太郎/文
クレヨンハウス 2003/01/01 1 冊/23cm/1000 円 男
の子がぺろぺろキャンディを食べているとうずまきから、車や人や象などが出てくる。
75『くまとりすのおやつ』 きしだえりこ/ぶん ほりうちせいいち/え ほりうちもみこ/え 福音館の幼
児絵本 福音館書店 2008/02/20 23p/22cm/743 円 きいちごがたくさんなっているのを見つけたくまと
りすは、急いででかけます。りすは小さなリュックにひとつだけ、くまは大きなかごにたくさんつみま
した。くまとりすはどんどん歩いて、おやつにします。小さなりすはひとつだけたべておなかいっぱい。
大きなくまは、たくさん食べておなかいっぱい。それから、くまとりすはお昼寝しました。
76『くらいくらい』 はせがわせつこ/ぶん やぎゅうげんいちろう/え 福音館 あかちゃんの絵本 福音
館書店 2006/10/15 〔24p〕/19×19cm/800 円 暗闇の黒いシルエットに電気がつき、明るい次のページ
で動物が登場する。
「くらーいくらい」
「ついた」の明暗を繰り返しながら、暗闇のシルエットの動物の
当てっこをする。
77『ねんね』 さえぐさひろこ/文 アリス館 2004/02/15 23p/23cm/1200 円+税 いろいろな動物の赤ちゃん
や親子がいろいろなポーズで眠っている写真に、
「ねんねこ ねこのこ ほこほこ ねんね」
といったこ
とばが添えられている。
78『わたしの』 三浦太郎/作絵 こぐま社 2007/10/15 〔24p〕/18×19cm/800 円 大中小に描かれた椅
子、歯ブラシ、お茶碗、くだものなど、赤ちゃんの身近な物の中から、赤ちゃんが自分の小さなものを
「わたしの」と選んでいく。3 冊セットの赤ちゃん絵本の 1 冊。
79『わにわにのごちそう』 小風さち/ぶん 山口マオ/え 幼児絵本シリーズ
福音館書店 2007/02/15
24p/22cm/743 円 お腹がぺこぺこのわにわにが、台所の冷蔵庫の中のお肉を見つけて、フライパンでジ
ュウジュウ焼いて食べる。お肉にかぶりついてがぶりがぶりと食べて、満腹になったわにわにはずりず
りと台所を出て行く。
<昔話>
80『ずいとんさん』 日野十成/再話 斎藤隆夫/絵 こどものとも傑作集 福音館書店 2001/03/01 31p/20
×27cm/800 円 山寺の小僧ずいとんが、和尚さんからお経を上げるよう頼まれて留守番をしていると、
「ずーいとん、ずーいとん」とキツネがからかう呼び声が聞こえる。キツネをとっちめようとするが、
キツネはご本尊に化け、仏像が二つ並び、どちらが本物かわからない。ずいとんは知恵を働かせてキツ
ネを見破る。
『かえるの平家ものがたり』
(2002)
『かえるをのんだととさん』
(2008)も同じ作者。
81『さばうりどん』 長谷川摂子/文 伊藤秀男/絵 てのひらむかしばなし 岩波書店 2004/10/15 1 冊
/15×19cm/760 円 吹雪の日に山姥の家に閉じ込められそうになった鯖売りが、山姥を騙し、木の櫃に閉
じ込めやっつけるという昔話を小型絵本化。
「てのひらむかしばなし」シリーズの 1 冊。
82『セルコ』 内田 莉莎子/文 ワレンチン・ゴルディチューク/絵
福音館書店 2001/02/28 35p/26
×32cm/1400 円 飼い主に見捨てられた老いぼれ犬がオオカミの助けを得て飼い主に存在価値を認め
させ、そのお礼に飼い主の娘の結婚式にオオカミを招待してごちそうする。
83『ニューワと九とうの水牛』 小野かおる/文絵 日本傑作絵本シリーズ 福音館書店 2007/01/31〔40p〕
/26×27cm/1300 円 孤児のニューワは 9 件の家のある村で拾われ、育てられ、9件の家に一頭ずついる
水牛の世話をすることになる。日照が続き、深い淵で水牛に水が飲めるように水の神の龍王にお願いす
ると実現する。また、日照になって、お願いすると水害になりそうになったので、また、水を止めても
らうようにお願いすると、龍王の 3 番目の娘の使いがやってきて、娘のもとへ連れて行き、二人は結婚
する。
『トン・ウーとはち』
(2009)も。
84『ねずみのよめいり』 おざわとしお/再話 かないだえつこ/絵 日本昔ばなし くもん出版 2007/12/10
32p/27cm/1600 円 古い家に住むねずみ夫婦は、美しく気だてのよい娘をねずみよりもっとえらいもの
のところへ嫁入りさせようと、お日さまを訪ねる。ところが、お日さまには、雲のほうが偉いと教えら
れる。ならばと、雲の元を訪ねるが、雲からは風のほうが、風からは壁のほうが、壁からはねずみのほ
うがえらいと言われる。
父親ねずみは家にかえって報告し、
娘は仲間のねずみのところへお嫁入りする。
85『マーシャと白い鳥』 M.ブラートフ/再話 出久根育/文絵 世界のお話傑作選 偕成社 2005/10/00
26p/29cm/1400 円 マーシャは、留守番中に弟を見ていなかったために、バーバヤガーの白い鳥に弟をさ
らわれてしまう。探しに行く途中で、マーシャは、土でできたペチカ、赤い実をいっぱいつけたりんご
の木、ミルクの小川を手助けし、帰り道では、それぞれに助けられて、無事弟を連れ戻すロシアの民話。
<外国の文化を知る>
86『チンパンジーとさかなどろぼう』 ジョン・キラカ/作 若林ひとみ/訳 クリスティーネ・ハッツ/ド
イツ語訳 アナ・カタリーナ・ウルリッヒ/補作 大型絵本 岩波書店 2004/06/23 26p/23×30cm/1700
円 漁師のチンパンジーの魚のかごを、欲張りな犬が盗んで逃げる。村の動物達の裁判で、犬は木を人の
2倍植える仕事を課せられる。罰が終わると、チンパンジーは犬を許し、楽しいお祭りが始まる。
『いちばんのなかよし』
(2006)も同じ作者。
87『AはアフリカのA』 イフェオマ・オニェフル/作・写真 さくまゆみこ/訳 偕成社 2001/09/00 25p/22
×29cm/1200 円 アフリカの人々の現在の暮らしをAからZまでの文字ではじまる物の写真と文章をと
おして紹介する。
『おばあちゃんにおみやげを』
『おとうとは青がすき』
『たのしいおまつり』も。
88『かわいいサルマ』ニキ・ダリー/作 さくまゆみこ/訳 光村教育図書 2008/01/07 25p/26×27cm/1500
円 おばあちゃんに買物を頼まれたサルマは、おばあちゃんの言うことをきかずに、出会ったイヌとしゃ
べってしまったため、イヌに買ったものをとられて、おばあちゃんはイヌをサルマと勘違いして食べら
れそうになる。サルマがそのことをおじいちゃんに知らせて、イヌはおじいちゃんに追い出される。
89『この世でいちばんすばらしい馬』 チェンジャンホン/作絵 平岡敦/訳 徳間書店 2008/12/31 37p/26
×32cm/1900 円 中国に住むハン・ガンという少年は絵が好きで一生懸命絵を描くと、まるで生きている
ようだった。ある武将がやってきて、絵から抜け出るようなすばらしい馬を描いてくれと依頼し、ハン・
ガンは願いをかなえる。しかし、武将が馬を酷使したことから馬は絵に戻ってしまう。
『ウェン王子とト
ラ』
(2007)も。
90『トラさん、トラさん、木のうえに!』 アヌシュカ・ラヴィシャンカール/ぶん プラク・ビスワス/
え うちやままりこ/やく 評論社の児童図書館・絵本の部屋 評論社 2007/06/30 〔40p〕/25cm/1300
円 川を越えてやってきて、ヤギに驚いて木の上にのぼったトラをインドの村人たちが見つけ、網で捕ま
えるが、話し合いで、逃がしてやることに決め、トラを逃がす。トラは喜んで逃げていく。
91『くらやみのくにからきたサプサリ』 チョンスンガク/絵と文 おおたけきよみ/訳 韓国の絵本 10 選
アートン 2004 1 冊/27×27cm/1500 円 暗闇の国の王の命令で火を探しに行った犬は、熱い太陽、冷
たい月に傷つきながらも、身の内に光を飲み込んで帰るが、光におびえた王に谷に捨てられてしまう。
火の犬は、竜の姿をした神、朱雀に遠くに運ばれ、その身体から、青サプサリ、黄サプサリが生まれる。
伝説を元にした創作絵本。
92『ソルビム』 ペヒョンジュ/絵と文 ピョンキジャ/訳 セーラー出版 2007/01/20 〔31p〕/27cm/1500
円 初雪の降るお正月の朝、
一人の少女が母親に縫ってもらった赤い絹のチマ
(スカートのようなもの)
、
カラフルなチョゴリ(上着)などの晴れ着を次々に身に着けていき、髪飾り、装飾品もつけて、外へ挨
拶回りに行くしたくをする。男の子編の『ソルビム2』も出た。
93『ヨンイのビニールがさ』 ユン・ドンジェ/作 キム・ジェホン/絵 ピョン・キジャ/訳 岩崎書店
2006/05/30 /26cm/1300 円 韓国の小学生の女の子ヨンイは、登校途中、文房具屋の前の塀で、雨に濡れ
ながら物乞いをしているおじいさんを見かけた。ヨンイは、自習の合間に学校から出て、誰もいないこ
とを確かめ、おじいさんに自分の緑のビニール傘をさしかけた。雨の上がった下校途中、塀を見ると、
おじいさんの姿はなく、傘が丁寧にたたまれ立てかけてあった。
<写真絵本>
94『まちのコウモリ』 中川雄三/写真文 ふしぎいっぱい写真絵本7 ポプラ社 2007/05/00 35p/21×
26cm/1200 円 日本の街中でよく見かけるアブラコウモリについての写真絵本。夜に町を飛ぶ様子、体
の大きさと構造、学校や橋など住んでいる所、虫を食べたり水を飲んだりする様子と排泄物、赤ちゃん
の授乳や冬眠の様子、敵などが写真と文で説明されている。
『ヘビのひみつ』
『いのちのカプセルまゆ』
95『いのしし』 前川貴行/写真文 アリス館写真絵本シリーズ アリス館 2007/08/05 〔40p〕/28cm/1600
円 六甲山の山中でであったいのししの親子の 1 年を追いながら、
自然の中で生きるいのししの魅力や厳
しさを表現した写真絵本。
96『干し柿』 西村豊/写真文 あかね・新えほんシリーズ30 あかね書房 2006/10/20 〔32p〕/26cm/1200
円 干し柿の写真絵本。渋柿が皮をむかれ、縄でつながれ、2ヶ月近く干され、甘みを蓄えていく様子が、
美しい写真と文章で説明される。後半で、子どもたちが、渋柿の渋さを体験し、干し柿作りに挑戦する
様子も紹介される。干し柿という日本の伝統食品の奥深さや豊かさを伝える。
97『屋上のとんがり帽子』折原恵/写真・文 たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店 2008/01/20
35p/26cm/\1300 ニューヨークの高層ビルの屋上にある、
とんがり帽子をかぶったように見える木製の
給水タンクの仕組みと歴史を説明する写真絵本。人工的なビルと、木の自然の力を利用し職人の技によ
って組み立てられる給水タンクとのバランスが、都市の魅力的な景観を作りだしていることがわかる。
<障害>
98『ありがとう、フォルカーせんせい』 パトリシア・ポラッコ/作・絵 香咲弥須子/訳 海外秀作絵本 岩
崎書店 2001/12/20 1 冊/29cm/1400 円 絵の才能はあるが、文字が上手く認識できないため、学習につ
まづいて傷ついている少女が、学習障害に気づいた担任の先生の適切な指導と訓練のおかげで、文章が
読めるようになる過程を描く。作者の子ども時代を描いた自伝的な作品。
99『わたしの足は車いす』 フランツ=ヨーゼフ・ファイニク/作 フェレーナ・バルハウス/絵 ささき
たづこ/訳 あかね・新えほんシリーズ 19 あかね書房 2004/10/20 1 冊/30cm/1400 円 両足がマヒし
ているために車椅子で生活しているアンナが初めて一人でおつかいに行って苦労をするが、ジギーとい
う少年と友だちになって、無事おつかいを終える。
『見えなくてもだいじょうぶ?』
100『忘れても好きだよおばあちゃん!』ダグマー・H.ミュラー/作 フェレーナ・バルハウス/絵 さ
さきたづこ/訳 あかね・新えほんシリーズ 29 \1400 あかね書房 2006/10/20 わたしのおばあちゃ
んはアルツハイマー。昔のことはよく覚えているけれど、最近聞いたことはなんでもすぐに忘れてしま
う。でも私はおばあちゃんが大好き。アルツハイマー病のおばあちゃんへの思いを、孫の私の視点から
描く。
<歴史や社会の問題・伝記>
101『おとうさんのちず』 ユリ・シュルヴィッツ/作 さくまゆみこ/訳 あすなろ書房 2009/05/30 32p/26
×26cm/1500 円 戦争難民の一家の父親は、市場でパンを買わずに一枚の地図を買ってくる。腹の足しに
ならないので少年は不満に思うが、その後、地図を見ては、想像の国々で遊び、父親の選択は正しかっ
たと思う。故郷ポーランドを追われたシュルビッツが、子ども時代を回想した自伝的絵本。
102
『ここが家だ』ベンシャーン/絵 アーサービナード/構成文 集英社 2006/09/30 56p/27cm/1600 円 第
五福竜丸がアメリカの水爆実験のために放射能を浴びた事件をアメリカの画家ベン・シャーンの絵を使
ってアーサー・ビナードが表現した本。
103『ながいながい旅』 イロン・ヴィークランド/絵 ローセ・ラーゲルクランツ/文 石井登志子/訳 岩
波書店 2008/05/28 〔48p〕/27cm/1900 円 エストニアの少女イロンは、戦時下、バルト海に面した田舎
の祖母の元に犬を連れて一人で疎開していく。イロンは、学校に通い村の生活を楽しむが、別の国の兵
隊がやってきたため、祖母を残し一人漁船に乗ってスウェーデンに逃れる。イロンは画家の叔母に引き
取られ、絵を描き始める。作者ヴィークランドの自伝的絵本。
104『彼の手は語りつぐ』 パトリシア・ポラッコ/文と絵 千葉茂樹/訳 あすなろ書房 2001/05/10 1 冊
/29cm/1600 円 南北戦争下、北軍の傷ついた白人の少年兵を黒人の少年兵が、自分の家に運び命を救
うが、南軍に見つかり、黒人兵の母も少年も殺される。助けられた白人の少年兵は、この体験を代々子
孫に伝え、5代目の作家ポラッコが、この物語を絵本で表現した。
105『アンネ・フランク』 ジョゼフィーン・プール/文 アンジェラ・バレット/絵 片岡しのぶ/訳 あ
すなろ書房 2005/4/30 30p/25×27cm/1500 円+税 アンネ・フランクの伝記絵本。オランダに逃れ、隠れ
家に暮らした一家の生活と運命を、アンネを通して描く。
106『キング牧師の力づよいことば』 ドリーン・ラパポート/文 ブライアン・コリアー/絵 もりうち す
みこ/訳 国土社 2002/11/15 29p/29cm/1500 円 マーティン・ルーサー・キング牧師の少年時代から暗
殺されるまでの生涯を彼のメッセージに焦点を当てて紹介した本。
107『生命の樹』 ピーター・シス/文・絵 原田勝/訳 徳間書店 2005/06/30 1 冊/31cm/1700 円 伝記絵
本 進化論で高名なダーウィンの生涯とその研究を絵本で表現する。ビーグル号の航海の記録や研究内
容や進化論の法廷論争が、図解や図版やコマ割りや地図などを駆使して、表現されている。
<古典・神話>
108『スマントリとスコスロノ』 乾千恵/再話 早川純子/絵 福音館書店 2009/06/20
53p/26×
27cm/1700 円 インドネシア・ジャワ島の影絵芝居ワヤンで演じられる神話を元にした絵本。古代、美
丈夫に生まれた兄は城で育てられ、双子の弟は、外見の醜さのため森に捨てられる。成人後、王宮に仕
え、王の命で命がけの戦いをする兄を、不思議な力を身につけた弟が影のように助ける。天界の神々と
人間の神々との物語。
109『たのきゅう』 川端誠/〔作〕 落語絵本 7 クレヨンハウス 2003/06/00 1 冊/31cm/1200 円 落語「た
のきゅう」の絵本化。芝居役者が、母の病気で故郷の徳島の田能村に帰る途中、蛇の化け物に遭遇する
が、芝居の早変わりで難を逃れ、蛇の苦手な物を聞き出し退治する。
『たがや』
『まんじゅうこわい』も。
110『オツベルと象』 宮沢賢治/作 荒井良二/絵 天沢退ニ朗/ルビ監修 三起商行 2007/10/17 〔40p〕
/26cm/1500 円 稲吸機械を六台も据え付け百姓たちを働かせているオツベルの小屋に、一頭の白象がや
ってくる。象は、オツベルに言われるがままに、水やたきぎを運ぶようになるが、だんだんその要求は
ひどくなり、ある晩、ついにふらふらになった象は、助けを求める手紙を書く。オツベルはピストルを
撃って抵抗するが、最後にはくしゃくしゃに潰れてしまう。白象はたいへん瘠せて小屋を出る。
(上記のデータは大阪国際児童文学館選書記録から編集)
大阪府立国際児童文学館
1.当館の概要
大阪府立国際児童文学館は子どもの本の国際的な研究・資料・情報センターです。吹田市・万博記
念公園内に大阪府が設置し、財団法人大阪国際児童文学館が管理運営を委託されています。開館は
1984 年5月5日で、児童文学関係の資料を収集・整理・保存・公開しており、明治期から現代までの
資料及び海外の資料を合わせて約 70 万点を所蔵しています。1984 年 5 月5日の開館以降は、日本の
子どもの本・その関連書に関しては網羅的に収集しています(60%は出版社等からの寄贈)
。これら
の資料は、2 階の「閲覧室」で閲覧が可能で、コピーもできます。また、1階には「こども室」があ
り、当館職員が選書した本が自由に閲覧でき、貸出サービス(2 週間 10 冊)もあります。
2.団体利用プログラム・見学
児童文学・文化の専門職員が日頃の研究や実践の成果を生かして子どもたちに文学的体験をする機会を
提供します。遠足や校外学習の一環としてご利用ください。*無料
<プログラム例>
・ テーマ別おはなし会(おはなし、絵本、大型ビデオ、ブックトークなど)
・ 物語体験ワークショップ(こえやからだを使って物語の世界を遊ぶ)
・ 子どもの本の歴史(日本の子どもの本の歴史の解説)
・ いろいろな絵本(世界の絵本、絵本の中の町、しかけ絵本などを紹介)
・ 宮沢賢治の世界(作家と作品の紹介)
●バックヤードツアー 大人向け・小学生向け 土、日、祝 午後 3 時~ 当日参加
3.インターネット「本の海大冒険」http://kids.iiclo.or.jp/
インターネット「本ナビキッズ」http://www.honnavi.jp/
インターネット「子どもの本 いま・むかし」 http://museum.iiclo.or.jp
4.アジア絵本貸出パック ①韓国の絵本 Aセット(76 冊)
、Bセット(103 冊)
②中国語圏の絵本 台湾絵本 85 冊 中国絵本 27 冊
③タイの絵本 65 冊 ④インドの絵本 70 冊
5.レファレンスサービス(専用電話:06-6876-7479)
子どもの本に関わるさまざまなご相談にお答えしています。専用電話にご連絡ください。
6.資料の検索
インターネットで所蔵検索をすることができます。書名、著者名、出版社等の基本的な検索に加えて物
語に関しても件名(キーワード)で検索ができ、新しい作品では、作品紹介を見ることもできます。
「詳しい検索」をクリックしてください。
7.新刊コーナー
こども室の資料以外は閉架式ですが、昨年 1 年間に出版された子どもの本は、
「新刊コーナー」に開架
しています。選書等にお役立てください。
8.さまざまなイベント
昨年 1 年間に出版された子どもの本を紹介・解説する講座、児童文学作家や研究者の講演会や子どもの
本に関わるイベント等を行っています。また、こども室の企画でおはなし会など子ども向きの催しも
行っております。インターネットで情報をご覧下さい。
大阪府立国際児童文学館
〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園10-6 06-6876-8800
FAX:06-6876-8686 http://www.iiclo.or.jp/