(2年)保健体育科

第2学年
組
保健体育科学習指導案
指導者
1
単元名
○○
○○
武道(空手道)
2
単元の目標
○ 相手の動きに応じた基本動作から,基本となる技を用いて,突いたり受けたりするなどの攻防を展開
することができるようにする。
(技能)
○ 相手を尊重し,伝統的な行動の仕方を身に付けながら,進んで学習に取り組もうとする。
(態度)
○ 武道の特性や成り立ちを理解し,関連して高まる体力を意識しながら,マナーを守り,安全に留意し
て活動することができるようにする。
(知識・思考・判断)
3
指導にあたって (男子20名,女子15名 合計35人)
学習指導要領解説保健体育編では,「技ができる楽しさや喜びを味わい,基本動作や基本となる技ができるよう
にする。また,武道の学習に積極的に取り組み,伝統的な行動の仕方を守ることなどに意欲をもち,健康や安全に
気を配るとともに,礼に代表される伝統的な考え方などを理解し,課題に応じた運動の取り組方を工夫できるように
することが大切である。」とされている。空手道については,学習指導要領には記されていないが,二中では「空
手道」の部活動が以前からあることもあり,二中では全日本空手道連盟の指導手引きを元に行っている。相
手の動きを想定して,基本動作と高度な技能を組み合わせて構成された「形」競技と相対する二人が相手の
動きに応じて互いに動きに応じて互いに自由に攻め合い,攻防の技能を競い合う「組手」競技とがある。
空手道の身体的な発達におよぼす特性としては,立ち方や構えからはじまる基本動作,さらに発展した対
人的技能の練習では左右対称の動きが多く身体全体をバランスよく使用するため調和のとれた身体的発達
が期待できる。
精神的な発達におよぼす特性としては,中学校における同年齢の集団の中では,社会的に人間関係づくり
が求められ,対人関係や社会に適応する能力が養われなければならない。このような環境のなかで協調性
・判断力・創造性・想像力が養われると同時に,生徒間の友情,信頼感が育まれ,自主性・自発性の向上に
つながるのが,武道である。
本学級の生徒は,一昨年小中連携(一貫)教育で小学校6年生時に空手道部による演武と体験会を行っている
ので空手道は親しみやすく,一年生では団体での基本形を授業で行ったりしているので,空手道に対する活動意
欲は高い。また,空手道部の生徒が男子3名おり,動きの模範やグループ活動のリーダーとして活動できるため,学
習の仕方や基本動作等の技能,伝統的な行動の仕方等について,よく習得できている。
そこで,二年生ではさらに技能を高めるために,相手の動きに応じて,基本動作や基本となる技を身に
付け,相手を攻撃したり相手の技を防御したりする攻防を楽しむことによって,勝敗を競い合う楽しさや
喜びを味合わせたい。また,武道に積極的に取り組むことを通して,武道の伝統的な考え方を理解し,相
手を尊重して練習や試合ができるようにするとともに,普段の生活にも生かしていきたい。
4 研究主題との関連
(1)保健安全との関連
【 保健安全】
心身の発育・発達,病気
や以上など自分の健康状態
を把握し,健康を保持増進
する。
(保)(1)
自他の生命を尊重し,学
校,家庭及び社会の安全に
進んで協力し貢献できるよ
うにする。
(安)(3)
(2)
【保健体育】(知)
攻防と伝統的な行動の
仕方の知識を守る。
(1)
・空手道
【道徳】(心)
礼儀の意義を理解し,時と場に
応じた適切な言動をとる。
2(1)
・礼儀
【特別活動】
(実)
心身ともに健康で
安全な生活態度や習
慣の形成
級(2)キ
・ピアサポート活動
(立腰)
・生徒会活動
(集会)
研究主題との関連
本校の研究主題「心身ともに健康で安全な生活を送ることができる力を身に付けた生徒の育成」を受
けて,学んだ基本動作を生かして,安全に気を付けながら攻防をすることを身に付けさせたいと考える。
そこで,グループでの話し合い活動を取り入れながら安全に気を付け正確に技を施す活動を行い,主題
に迫りたい。
本校の保健安全計画の「心身の発育・発達,病気や以上など自分の健康状態を把握し,健康を保持増
進する。」「自他の生命を尊重し,学校,家庭及び社会の安全に進んで協力し貢献できるようにする。」を
受けて,道徳の授業では「礼儀の意義を理解し,時と場に応じた適切な言動をとる。」という目標で,礼
儀の意義について考え,日常生活に生かそうとする意欲・態度を育てることができた。特別活動では,
「心
身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成」ができるよう,熱中症の予防についての学習を行った。
保健体育では,「攻防と伝統的な行動の仕方の知識を守る。」を受けて,礼に代表される伝統的な考え方
などを理解し,課題に応じた運動の取り組方を工夫できるよう,本単元を設定した。
5
単元の評価規準
(○:第1学年,●:第2学年,◎共通の評価規準)
運動への
関心・意欲・態度
運動についての
思考・判断
●空手の学習に積極的に
取り組もうとしている。
●相手を尊重し,伝統的な
行動の仕方を守ろうとし
ている。
●分担した役割を果たそう
としている。
○仲間の学習を援助しよう
としている。
○禁じ技を用いないなど,
健康・安全に留意してい
る。
6
運動の技能
運動についての
知識・理解
○技を身に付けるための ◎空手では,突 ○空手の特性や成り立ちについて,
運動の行い方のポイン
いたり受けた
学習した具体例を挙げている。
トを見付けている。
りするなどの ○武道の伝統的な考え方について,
●課題に応じた練習方法
攻防を展開す
理解したことを言ったり書き出
を選んでいる。
るための相手
したりしている。
●仲間と協力する場面
の動きに応じ ●技の名称や行い方について,学
で,分担した役割に応
た基本動作か
習した具体例を挙げている。
じた協力の仕方を見付
ら,基本とな ●空手に関連して高まる体力につ
けている。
る技ができる。 いて,学習した具体例を挙げて
○学習した安全上の留意
いる。
点を他の練習場面に当
●試合の行い方について学習した
てはめている。
具体例を挙げている。
学習活動に即した評価規準
運動への
関心・意欲・態度
運動についての
思考・判断
運動の技能
運動についての
知識・理解
①
空手の学習に積極的に ① 自由練習や試合にお ① 相手の動きに ① 空手の技術の名称や行い方
取り組もうとしている。
いて,学習課題に応じ
応じた基本とな
について,学習した具体例を
② 空手の作法や所作に取
た練習方法を選んでい
る技ができる。
挙げている。
り組むなど,相手を尊重
る。
② 基本となる技 ② 空手に関連して高まる体
し,伝統的な行動の仕方 ② 班(グループ)での
を用いて突いた
力について,学習した具体
を守ろうとしている。
発表や試合などの場面
り受けたりする
例を挙げている。
③ 試合の進行や役割にい
で,分担した役割に応
攻防を展開する ③ 試合の行い方について学習
て,分担した役割を果た
じた協力の仕方を見付
ことができる。
した具体例を挙げている。
そうとしている。
けている。
6
指導と評価の計画(12時間扱い)
時 数
評価計画
主
な
ね
ら
い・
学
習
活
動
関
学習1
オリエンテーション
は ・空手道の学習の仕方や練習方法を学ぶ。
・空手道に対する興味・関心を高める。
じ 学習活動
・学習カード,授業の流れ,約束事項の説明。
め ・空手道の歴史や特性の学習。
【技能の内容】
礼法,立ち方,基本,基本形
思
技
2
①
(カード)
学習2・空手道に必要な基本動作を身に付ける。
②
な
空手道に必要な基本動作と技を身に付けて楽しむ。
(観)
知
①
(カード)
1
か ・段階を追って技能を高める。
・受け技・攻撃技と基本動作を関連付けて身に付ける。
1 学習活動
・個人技能を高める練習,相対での練習をする。
【技能の内容】
単独→相対での受け技と基本動作
攻撃技と基本動作→約束組手(2人組での攻防)
②
(カード)
3
①
(観)
学習3
③
2
(観)
身に付けた技能を用いて,組手を工夫して楽しむ。
・段階を追って技能を高める。
な ・5人組による団体組手練習により課題を確認し,練習方法を工夫する。
・空手道の実際の動きに必要な新しい技能を身に付ける。
か 学習活動
・個人技能を高める練習,2人~5人組 での練習をする。
2 【技能の内容】
自由練習・簡易の試合,体ほぐしの運動
③
(カード)
1
②
(観)
②
(カード)
3
①
④
(カード)
(観)
③
(カード)
・団体組手の簡易な試合を通して技のポイントと自分の課題を整理し,技
ま
術的な理解を深める。
と
め まとめ
学習カードのまとめ。
・学習カードの記録をもとに, 学習を振り返り,まとめをする。
③
(観)
②
(カード)
8 本時の展開(11/12時間)
(1)本時の目標
○学んだ基本動作を生かして,安全に気を付けながら攻防をすることができる。
(2)本時における研究主題との関連
作戦タイムや試合後の振り返りなど話合い活動を行うことで,安全に気を付け正確に技を施す。また,
「立腰」を行うことにより気持ちが落ち着き,集中力が身に付くようにする。
(3)準備・資料
・空手道帯 ・赤帯
・紅白旗×4セット ・デジタルタイマー ・長机×2
・パイプイス×2 ・ホワイトボード ・スコア表 ・学習カード
・タッチ組手用のミトン
・体育実技書
(4)展開
※研究主題との関連
時間
学習内容と学習活動
1
集合, 整列→礼
(整然と整列する,座礼をする。)
2 出欠確認・健康観察
3 本時の学習内容の確認
20
分
教師の支援
○
◎は評価
正しく帯を付けられるか観察し,指導する。
○
学習カードを活用し,本時のめあてを確認させる。
黙想時に個々の目標設定させる。
○
基本形ができるスペースを確保するよう助言する。
学んだ基本動作や基本となる技を生か
して攻防を楽しもう。
4
5
準備運動
基本・基本形
6
簡易試合を行う。
試合を全員で進める上で競技者,審判員,各係り,
見学者のそれぞれが,役割を果たすよう助言する。
・主審の右側を赤,左を白とする。
・両チーム1人づつ対戦し肩,または,膝にタッチす
る。主審と副審の判断により,,主審がポイントをと
る。
(主審と副審は向かい合わせになる。ミラー方式)
・競技の始まりと終わりは礼をする。
審判運営を見ていく。
○ 競技は,お互いが相手を尊重し,ルールを守り,それ
ぞれの役割をしっかり果たすことで成功を感じさせる。
※ 礼をきちんとさせると共に,試合前後にグループ
で話し合いながら,自他の安全に気を付けている。
○進め方
・呼び出しで両チームはコートに整列
する。
・主審は「正面に礼」「お互いに礼」
の指示する。
・コートに入り開始位置に付く。
・主審は「勝負始め」の指示を出す。
・両チーム1人ずつ対戦し肩または,
膝にタッチする。主審と副審の判断
の判断により,,主審がポイントを
とる。
・時間内でポイントを多く上がった数 ◎ 学んだ基本動作や基本となる技を生かして攻防を楽
で勝敗を決める。
しんでいる。
(技能 観察)
(試合前と試合後に必ず話し合い活動 ○ 団体組手のポイントを確認する。
をする。)
・目付け(集中力)
・気合い(発声)
・技の力強さ,スピード(身体)
・残心(心)
25
分
7
8
9
5
分
○
整理運動
集合,整列
本時の振り返り
・学習カードへの記入
10 健康観察
11 次時の確認,礼
【タッチ組手】
※肩,または膝にタッチをする。
主審と副審の判断により,主審
がポイントをとる。時間内で
ポイントを多く上がった数で
勝敗を決める。
・体操,深呼吸
・服装を正し,整然と並ばせる。
・講評では,入賞チームを讃えると同時に,共に学びあ
う仲間同士として,勝敗のみにこだわることなく,相
手を尊重し,自己を制御し,試合をおこなったこと,
試合運営に十分協力した
ことなどにも触れ,人間形成において精神面の重要性
を強調するようにする。
・正しい礼法であいさつさせる。