国際 コクサイ 文化 ブンカ

国際文化
授 業 科 目 名
西洋古典学特論
担
員
今井
期
後期
当
教
学
正浩
曜日・時限
月曜日・7
−8
時限
単位
2単位
【授業の概要】
プラトンの代表的な初期対話篇の一つ『ゴルギアス』篇の原典購読をとおして、プラトン
哲学についての理解を深めます。
【授業内容予定】
プラトン『ゴルギアス』篇は、初期対話篇の一つに位置づけられ、そこでは「弁論術とは
何か」という問いをとおして、共同体と個人とのかかわりという問題、善と幸福の問題へと
議論が展開していきます。
この対話篇を古典ギリシア語の原典をとおして読み解くことによって、以上の問題に代表
される倫理学上の諸課題についての見識を深めるとともに、哲学的に思考するための「体力」
をやしないます。
(1)第1部
弁論家ゴルギアスとソクラテスとの対話問答の検討
(2)第2部
「不正をなすことは不正をこうむることよりも善である」とする立場
に対するソクラテスの反論の検討
(3)第3部
「ノモス」「フュシス」論争を思想史的背景とするカリクレスの主張に
対するソクラテスの反論の検討
【教材・テキスト】
Dodds.E.R.(ed.) Plato : Gorgias (Oxford U.P., 1959)
をテクストとして使用します。
【参考文献】
授業中に随時、紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
平常点(50%)に加えて、学期末のレポート提出(50%)によって総合的に評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
購読中心の授業なので、事前の準備が必ず必要となります。
【留意点・予備知識等】
古典ギリシア語の基礎文法終了程度の語学力
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国際文化
授 業 科 目 名
哲学思想演習
担
員
今井
期
通年
当
教
学
正浩
曜日・時限
金曜日・3−4時限
単位
4単位
【授業の概要】
アリストテレス『ニコマコス倫理学』に関係する専門研究(著書・論文)の精読をとおして、
哲学・思想史研究をすすめるための技術を身につけることが、本演習の目的です。
【授業内容予定】
アリストテレス『ニコマコス倫理学』関係の専門研究(論文・著書)の内容精読をとおして、
哲学・思想史研究に必要とされる技術の習得を学びます。
とくに、以下の諸点に重点をおきます。
(1)哲学・思想史研究をすすめるうえでの課題設定のしかた
(2)設定された課題をめぐる論証のすすめ方
(3)わかりやすい脚注等の付し方
演習では『ニコマコス倫理学』関係の最近の専門研究のなかから、代表的な論考をいくつか
選定し、その内容読解をとおして、以上の諸点にかかわるノウ・ハウを学ぶことになります。
【教材・テキスト】
授業のなかで、具体的に指定します。
【参考文献】
とくに指定しません。
【成績評価の方法および採点基準】
平常点を重視します(50%)。さらに前期・後期に課すレポートの評点を加え、総合的に
評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
演習形式の授業なので、事前の準備がかならず必要となります。
【留意点・予備知識等】
古典ギリシア語の基礎文法終了程度の語学力があることが望ましい。
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国際文化
授 業 科 目 名
現代倫理学特論
担
員
五十嵐靖彦
期
前期
当
教
学
曜日・時限
月曜日・5
−6
時限
単位
単位
【授業の概要】
学部でそれぞれ別個の科目として取り扱っている、倫理学概論、西洋倫理思想史、
現代倫理学、の3科目の講義内容を凝縮・高度化して、いわば私なりの倫理学の集大
成というかたちで半年間で講義する。
【授業内容予定】
はじめの3∼4回では、倫理学のキーワードとも言うべき、人格、責任、自由、徳、
幸福、愛、良心等の概念規定と、それに関連した問題点を取り扱う。いわば、概論的
部分である。
次の4∼5回では、古代から現代に至る西洋倫理思想史上で、重要と思われる思想
を重点的に取り上げ詳述する。倫理思想史のエッセンスといった内容である。
最後の5∼6回で、本来の現代倫理学特論の特色が最も顕著な内容を取り扱う。す
なわち、テクノロジーの急激な進歩が、国際化・情報化・大衆化・少子高齢化傾向に
拍車をかけているのが現代社会の特徴であり、そこでは、生命操作技術のもたらす医
学倫理的デイレンマ、地球環境保護のための倫理的責務、情報操作に関わる人権や著
作権の擁護等様々な問題が生じている。ここでは、伝統的倫理学では対処しきれない
これら現代社会特有の倫理的諸問題を講義する。
【教材・テキスト】
自家製のテキストがあるのでそれを配布する。
【参考文献】
教室で適宜指示する。
【成績評価の方法および採点基準】
出席点と平常点(1∼2回研究発表をしてもらう)を総合して評価する。採点基準
は 講義内容の理解度と問題意識の明確度、分析力などである。
【授業形式・形態および授業方法】
受講人数にもよるが基本的には講義形式である。
【留意点・予備知識等】
特になし。
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国際文化
授 業 科 目 名
日本倫理思想特論
担
員
木村純二
期
前期
当
教
学
(青森サテライト開講科目)
曜日・時限
水曜日
−
5・6時限
単位
2単位
【授業の概要】
『歎異抄』及び親鸞の書簡の読解を通じて、親鸞の思想を理解する。
【授業内容予定】
『歎異抄』及び親鸞の書簡を、毎回レポーターを決め輪読形式で読んでゆく。
【教材・テキスト】
新潮日本古典集成『歎異抄・三帖和讃』(新潮社)
【参考文献】
佐藤正英『親鸞入門』(ちくま新書)、同『歎異抄論釈』(青土社)
【成績評価の方法および採点基準】
出席及び平常点による。
【授業形式・形態および授業方法】
演習形式の予定。
【留意点・予備知識等】
『歎異抄』はあらかじめ読了のこと。自分の問題関心を明らかにしておいて欲しい。
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国際文化
授 業 科 目 名
倫理思想演習
担
員
五十嵐靖彦
期
通年
当
教
学
木村純二
曜日・時限
月曜日
−
9・10 時限
単位
4単位
【授業の概要】
倫理思想に関する文献を、受講者の問題関心も考慮の上で選定し、読解する。
【授業内容予定】
初回の授業時、受講者が確定した時点で、相談の上、取り上げるテキストを選定する。
西洋及び日本の倫理学・倫理思想史のテキストが基本となる。
【教材・テキスト】
入手の困難なものについては、コピーを用いる。
【参考文献】
選択されたテキストに応じて、随時紹介する。
【成績評価の方法および採点基準】
出席と平常点、及びレポートによる。
【授業形式・形態および授業方法】
演習形態でテキストを輪読する。
【留意点・予備知識等】
受講者には、あらかじめみずからの問題関心を整理しておいて欲しい。
31
国際文化
授業科目名
担
当
教
学
日本物語文学論特論
員
渡邉麻里子
期
後期
曜日・時限
金曜日・7−8時限
単位
2単位
【授業の概要】
日本古典文学の代表的な物語の中から『伊勢物語』を中心に取り上げ、それらの作品が中世・
近世を通じてどのように変容し、享受されたかを、「注釈」を通して通覧し考察する。
【授業内容予定】
【授業内容予定】
・『伊勢物語』概観
・『伊勢物語』と『今昔物語集』
・『伊勢物語』の注釈書――業平の正体、小野小町の正体――・
・源氏供養――地獄に堕ちた紫式部――
・『古今序注』の世界
以上のようなテーマで講義を行う。古代に成立した諸作品は、時代が下がるにつれて、その時代に
ふさわしい解釈が施され、新しい意味を持った作品として再生されていく。その変貌を追いながら、
日本文学・文化の流れを多元的に知り、判断する力を養う。さらに、
『伊勢物語』や『源氏物語』は
勿論、注釈書も原典で読み、古典文献の扱い方を学ぶ。
【教材・テキスト】
プリントを配布する。
【参考文献】
授業中に紹介する。
【成績評価の方法および採点基準】
講義への参加度(出席、出席時に書いてもらうペーパー、質疑の参加など)+レポートにより、
総合的に評価する。
【授業形式・形態および授業方法】
講義形式と演習形式の併用。
【留意点・予備知識等】
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国際文化
授 業 科 目 名
日本文学論演習
担
員
渡邉麻里子(前期)・山口徹(後期)
期
通年
当
教
学
曜日・時限
水曜日・5−6時限
単位
4単位
【授業の概要】
前期:弘前市立図書館岩見文庫蔵『天狗の内裏』を中心に、室町時代の物語を考察する。授業
では、くずし字の解読から始め、古典の諸文献の扱い方、読解の仕方を学ぶ。また、発表や討
論を通じて、室町時代の物語を読み味わう。
後期:近現代文学研究に必要とされる方法論を習得し、具体的な対象(時代・メディア・作家
・作品など)に導入・エクササイズすることで「文学」を研究することの意味と可能性を探求す
ることを目的とする。その後、受講生自身が興味をもって追及できるテーマやモチーフ、方法論
を発見することを期待したい。
【授業内容予定】
前期:『天狗の内裏』は、多くの伝承が盛り込まれた源義経の一代記である。義経の修行伝説
、兵法伝授、地獄極楽訪問譚、未来記など、一つ一つのモチーフを探求することによって、日
本古典文学の基礎知識を得ることができる。発表は、『天狗の内裏』のくずし字を翻刻するとこ
ろからはじめ、語釈、解説を行う。発表後、参加者で討論し、読解を深める。調べ方から考察
の仕方まで、自分自身の論を組み立てることができる方法を学ぶ。
後期:基本的には1910年∼20年代の文学作品・現象を対象とする。また、近代文学の豊
かな土壌をもつ弘前ゆかりの文学者・文学運動についても取りあげてみたい。ただし、受講生の
顔ぶれ、関心によって対象の選択に自由を残す予定。基本資料・研究文献の調査、問題点の検
討、演習発表、ディスカッションを一つのセットにして行なっていく。担当した報告について
は、討議の結果を踏まえ、練り直し、学期末にレポートとして提出してもらう。
【教材・テキスト】
前期:プリントを配布する。
後期:各種文庫など必要なものを適宜指示する。
【参考文献】
前期:授業中に紹介する。
後期:松岡正剛編『情報の歴史』
(NTT出版)
、小森陽一など『読むための理論』
(世織書房)
。
【成績評価の方法および採点基準】
前期:発表(内容、到達度)+授業(出席・質疑の参加)+レポートなどの総合評価。
後期:演習発表およびレポートを基本に授業参加の姿勢などを総合的に判断する。
【授業形式・形態および授業方法】
前期:分担を決めて準備し、担当者が発表をする。授業では、質疑・討論も行う。
後期:受講生の人数により判断する。基本的には演習発表とディスカッション。
【留意点・予備知識等】
33
国際文化
授業科目名
担
当
教
中国言語文化論特論
員
学期
植木
後
期
久行
曜日・時限
火曜日・3
−4
時限
単位
2単位
【授業の概要】
今年は,夏目漱石の漢詩を読み解きながら,その表現世界に潜む特色を探求する。それはまた,
明治期における知識人が,長い伝統を持つ中国の言語と文化に対する理解力や共感の意識を探る
基礎資料となろう。
【授業内容予定】
吉川幸次郎『漱石詩注』
(岩波文庫,2002 年)を読みつつ,一首ずつその訳注を,
『漱石全集』
第 18 巻(岩波書店,2003 年再版)に収める一海知義の訳注と比較しつつ,解釈の異同を探り,
その妥当性について考察していきたい。二人の訳注者は,ともに著名な中国古典詩の研究家であ
り,同時に師弟の関係にもあるので,漢詩の読みとは,どうあるべきか,についても,大きな示
唆を与えよう。
【教材・テキスト】
吉川幸次郎『漱石詩注』
(岩波文庫,2002 年)は,各自購入。
『漱石全集』第 18 巻(岩波書店,2003
年再版)は,コピーを配布する予定。
【参考文献】
和田利男『漱石漢詩研究』
(人文書院,1937 年),松岡譲『漱石の漢詩』
(十字屋書店,1946 年)
など。ともに弘前大学図書館所蔵。
【成績評価の方法および採点基準】
授業の予習状況や理解度の向上を中心に,出席点を加えて,総合的に判断する。
【授業形式・形態および授業方法】
あらかじめ分担した詩を読んで口語訳してもらいつつ,二種の訳注の異同と問題点を一緒に考
察する。
【留意点・予備知識等】
特になし。
34
国際文化
授 業 科 目 名
中国社会文化論特論
担
員
城本るみ
期
前期
当
教
学
曜日・時限
木曜日・9 − 10 時限
単位
2 単位
【授業の概要】
現代の中国社会は,急激な改革政策の実施に伴って多様な問題に直面しています。中国社会に
おいて現在生起している問題の現状を探り,中国社会や文化への理解を深めていくことを目標
とします。
【授業内容予定】
今年度は現在,中国社会で取り組まれている社会福祉改革に焦点をあてたいと考えています。
これまでに発表されている調査資料や研究論文を扱いながら,これまで「単位社会」と呼ばれ
てきた社会主義中国の改革の方向性と,それに伴う「痛み」について,現状とその問題点の把握
を目指します。中国のNPO の勃興と今後の可能性についても考えたいと思っています。
具体的な内容については,受講者それぞれの専門領域と今後の研究の方向性を考慮し,可能
な
限りそれに沿う形で授業を行う予定です。
【教材・テキスト】
テキストは使用しません
【参考文献】
適宜紹介していきます。
【成績評価の方法および採点基準】
毎回の授業と期末に提出してもらうレポートによって総合的に判断します。
【授業形式・形態および授業方法】
授業の進行に伴い,各自に調べてきてもらうことが多くなります。双方向的な授業形態をとる
予定です。
【留意点・予備知識等】
現代中国社会への知的好奇心に溢れる受講生を望みます。活発に討論ができるよう,充分な予習
も必要となりますので,そのつもりで履修してください。
35
国際文化
授 業 科 目 名
中国文化論演習
担
員
植木久行(前期)・城本るみ(後期)
期
通
当
教
学
年
曜日・時限
(前期)火曜・3−4(後期)木曜・9−10
単位 4単位
【授業の概要】
前期:唐詩に対する総合的な理解を深めるために,南京大学教授・周勛初「唐詩文献総述」を
丁寧に読み解きながら,古典を扱う際に必要な多種の文献知識を習得する。
後期:文献講読を通じて中国文化の諸相とそれに伴う社会的問題を考察します。特に後期演習
では現代中国に焦点をあてながら中国文化の伝統と変容について考察していきます。
【授業内容予定】
前期:周勛初「唐詩文献総述」は,唐詩を研究するために必要な多くの文献を、系統的に整理
した優れたガイドである。内容は,文集・史伝・小説・譜牒・碑志・壁記・登科記・書目・詩話・
芸術・地志・政典・釈道書に及ぶ。授業では,それを丁寧に口語訳してもらいながら,文献を実
際に活用できることをめざす。なお,引用された文献は,訓読も試みて,読解力を養成する。
後期:この演習では,中国社会における家族観を中心とする文献講読を行う予定です。今年度
は中国の家族観に大きな影響を与えている人口抑制政策に関する問題を扱う予定にしています。
可能であれば中国における調査報告書や研究論文を講読したいと考えていますが,受講生に中国
語学習歴がない場合は,日本語で書かれた文献を多読していきます。
受講者数や受講生の研究内容によって,柔軟に対応していくつもりです。
【教材・テキスト】
前期:周勛初「唐詩文献総述」(周勛初主編『唐詩大辞典』江蘇古籍出版社,1990 年所収)の
コピーを使用する。
後期:テキストは使用しません。
【参考文献】
前期:松浦友久編『漢詩の事典』(大修館書店,1999 年)など
後期:適宜紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
授業の予習状況や理解度の向上を中心に,出席点を加えて総合的に判断する。
【授業形式・形態および授業方法】
前期:あらかじめ分担した部分を読んでもらい,質問と解説を試みる形態を取る。取り上げら
れた書物も随時紹介したい。
後期:文献講読を行いながら討論していく演習形式で行います。
【留意点・予備知識等】
この科目は,通年科目( 4 単位)なので,必ず,前期(植木),後期(城本)の授業をともに
受講すること。最終的な成績評価は,二人の合議による。
36
国際文化
授 業 科 目 名
イギリス近世文化論特論Ⅰ
担
村田俊一
当
教
学
員
期
前期
曜日・時限
木曜日・ 7 − 8 時限
単位
2 単位
【授業の概要】20 世紀のイギリスの詩人兼批評家,T. S. エリオットのスタンスから、「イギリ
ス文学に見られる改宗の詩学」に焦点を合わせ、この「改宗」に纏わる詩人達の葛藤、そして、
この改宗が契機となる彼らの文学的営為を彼らの詩作品の中で検証して行きたい。
【授業内容予定】
「イギリス文学に見られる改宗の詩学」の講義を進めるにあたって、先ず、英国の宗教改革で
生まれた英国国教会の成り立ちを歴史的宗教的な流れの中で捉え、ローマでもジュネーブでもな
い Via Media(中道思想)を考えて見たい。この予備作業として、カトリック、アングリカン、
プロテスタントがイギリスでどのように捉えられているかということを 18 世紀の J. Swift の『桶
物語』(A Tale of a Tub)を通して垣間見、「改宗」が彼らの宗教的体験と同時に詩的構造にどの
ように反映されているかを 17 世紀の形而上詩人達、特に John Donne, George Herbert、18 世
紀の John Dryden、そして、19 世紀の J. Henry Newman を経て、G. M. Hopkins, 20 世紀の T.
S. Eliot の文学作品の中で考察して行きたい。
【教材・テキスト】
必要に応じて適宜英文のプリントを配布する。
【参考文献】
村田俊一著、
『T. S. エリオットのヴィア・メディア ―改宗の詩学―』
(弘前大学出版会、2005)
【成績評価の方法および採点基準】
出席回数とレポートの結果を総合して評価する
【授業形式・形態および授業方法】
講義と演習を織り交ぜながら講義を進めて行きます。
【留意点・予備知識等】
何らかの形で英文学を原書で読み、英文学史、英詩の予備知識はもちろんのこと、イギリス
の宗教、哲学に興味を持っていることが望ましい。
37
国際文化
授 業 科 目 名
イギリス近世文化論特論Ⅰ(青森サテライト教室開講科目)
担
村田俊一
当
教
学
員
期
後期
曜日・時限
(隔)水曜日・
−
時限
単位
2 単位
【授業の概要】20 世紀のイギリスの詩人兼批評家,T. S. エリオットのスタンスから、「イギリ
ス文学に見られる改宗の詩学」に焦点を合わせ、この「改宗」に纏わる詩人達の葛藤、そして、
この改宗が契機となる彼らの文学的営為を彼らの詩作品の中で検証して行きたい。
【授業内容予定】
「イギリス文学に見られる改宗の詩学」の講義を進めるにあたって、先ず、英国の宗教改革で
生まれた英国国教会の成り立ちを歴史的宗教的な流れの中で捉え、ローマでもジュネーブでもな
い Via Media(中道思想)を考えて見たい。この予備作業として、カトリック、アングリカン、
プロテスタントがイギリスでどのように捉えられているかということを 18 世紀の J. Swift の『桶
物語』(A Tale of a Tub)を通して垣間見、「改宗」が彼らの宗教的体験と同時に詩的構造にどの
ように反映されているかを 17 世紀の形而上詩人達、特に John Donne, George Herbert、18 世
紀の John Dryden、そして、19 世紀の J. Henry Newman を経て、G. M. Hopkins, 20 世紀の T.
S. Eliot の文学作品の中で考察して行きたい。
【教材・テキスト】
必要に応じて適宜英文のプリントを配布する。
【参考文献】
村田俊一著、
『T. S. エリオットのヴィア・メディア ―改宗の詩学―』
(弘前大学出版会、2005)
【成績評価の方法および採点基準】
出席回数とレポートの結果を総合して評価する
【授業形式・形態および授業方法】
講義と演習を織り交ぜながら講義を進めて行きます。
【留意点・予備知識等】
何らかの形で英文学を原書で読み、英文学史、英詩の予備知識はもちろんのこと、イギリス
の宗教、哲学に興味を持っていることが望ましい。
38
国際文化
授 業 科 目 名
担
当
教
学
イギリス近世文化論特論Ⅱ
員
田
中
期
後
期
一
隆
曜日・時限
木
曜日・9−1 0 時限
単位
2
単位
【授業の概要】
主に近世以降の英文学、特にルネサンス期の演劇を対象に、それを当時の「劇場」をめぐる諸
要素との関連において考察することによって、イギリス・ルネサンス演劇が根づいていたはず
の「劇場的風土」を解明し、作品解釈の新たな次元を探ることを目的とします。
【授業内容予定】
この授業では、「英国ルネサンス演劇」の多様な側面の中でも、とくにその「マルティプル・
プロット構造」に焦点を当て、それを当時の観客の演劇受容との関連において分析することを試
みたいと思います。
英国ルネサンス演劇に含まれる個々の作品は極めて数多く存在しますが、今年度はウィリア
ム・シェイクスピア(William Shakespeare, 1564-1616)の作品を対象として、(1)その言語
の特質、(2)マルティプル・プロットを構成する人物の特質、(3)サブ・プロットとメイン・
プロットの関係、(4)観客の反応はどのようなものであったか、などの論点に焦点を当てて考
察したいと思います。
私見によれば、英国ルネサンス演劇のサブ・プロットは、純然たる仮構世界としてのメイン・
プロットとは区別された、観客の日常的現実世界に意味ある関連を持った仮構世界の一部であり、
この虚構の中に組み込まれた、西欧古典演劇の伝統、あるいは近代演劇の視点から見れば余
分な一部は、本質的に、観客の虚構受容を日常的現実の準拠枠で支える「劇場の演劇」の必
須の一部であった。この授業では、かかる認識を、具体的な資料によって裏づけながら実証
的に検証してみたいと思います。
【教材・テキスト】
第1回目の授業のときに指示します。
【参考文献】
参考資料および文献は、毎回の授業の中で配布、紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
出席回数と期末試験の結果を総合して成績を評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
授業形態は講義形式と演習形式の混合形式とします。
【留意点・予備知識等】
予備知識は特に必要としませんが、内容の豊かな英文を精読することになりますので、英文を
読んだり、また書かれた内容について吟味したり、あるいは関連する知識を積極的に調べたりす
るような、知的好奇心を持って授業に臨んでください。
39
国際文化
授 業 科 目 名
担
当
教
学
イギリス近世文化論演習
員
(前期)村
期
通
年
田
俊
曜日・時限
一
・
(後期)田
中
一
隆
(前期)木曜・5−6(後期)木曜・7−8
単位
4単位
【授業の概要】
主に近世以降のイギリス文学、特に英詩と演劇を主な対象として、それぞれの時代に見られ
る批評理論や現代批評理論などにも目を向けながら考察することによって、作品を研究するた
めに必要な視座と、幅広い知識を獲得することを目的とします。
英詩、演劇を含む幅広い文学作品を精読しながら、その背景にある宗教、哲学、または古典的
な批評理論(現代批評理論も含む)に関わる文献も参照します。
前期は村田が担当し、後期は田中が担当します。
【教材・テキスト】
第1回目の授業のときに指示します。
【参考文献】
参考資料および文献は、毎回の授業の中で配布、紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
出席回数と期末試験の結果を総合して成績を評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
授業形態は演習形式とします。
【留意点・予備知識等】
予備知識は特に必要としませんが、内容の豊かな英文を精読することになるので、英文を読ん
だり、また書かれた内容について吟味したり、あるいは関連する知識を積極的に調べたりするよ
うな、知的好奇心を持って授業に参加してください。
40
国際文化
授 業 科 目 名 イギリス近代文化論特論Ⅰ
担
当
教
学
員
小野寺
進
期
前期
曜日・時限 火曜日・5−
6時限
単位
2単位
【授業の概要】
18 世 紀 以 降 の イ ギ リ ス 文 学 で は 散 文 が 急 速 に 表 現 力 を 増 し 、 そ の 担 い 手 で あ る 中 産
階級の実力伸張と相まって、新ジャンルとしての「近代小説」を誕生させることにな
る。この文学現象を「小説」を核に、関連する他のジャンルの文芸や社会現象をも考
慮しながら、この時代の文学的特徴を明らかにする。
【授業内容予定】
近代小説の台頭と成立は、どのような文芸思潮によって生み出されたのか、またそ
の 思 潮 は ど の よ う な 社 会 的 条 件 に 基 づ く も の で あ っ た か を 、「 リ ア リ ズ ム 」 と い う 観
点から検討し、イギリスの小説誕生に到達する経緯を整理する。
近年では女性文学史の観点から、その小説の起源を女性作家に求めることが定着し
つつある。そのことも合わせて検討するつもりである。
【教材・テキスト】
プリントを配布します。
【参考文献】
必要に応じて紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
期末試験(あるいはレポート)及び出席状況を総合して評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
教材を輪読しながら問題点を確認していきます。
【留意点・予備知識等】
41
国際文化
授 業 科 目 名
イギリス近代文化論特論III
担
員
澤田
期
後期
当
教
学
真一
曜日・時限
火曜日・5−6
時限
単位
2単位
【授業の概要】
ニュージーランド文学を中心に、植民地としてのオセアニアの文学(オーストラリア、サモア
等)を解読していきます。
【授業内容予定】
1840 年に先住民族(マオリ)とヨーロッパ系白人(パケハ)との間で結ばれたワイタンギ条約
により、英国の植民地として出発したニュージーランドは、1990 年に建国 150 周年を迎えました。
先進福祉国家として理想的な二文化共存をうたうニュージーランドの歴史は、同時にマオリ的価
値観とヨーロッパ的価値観の相克の歴史をも内包しています。当講義では、マオリ対パケハの対
立の構図を中心に据えて、植民地文学としてのニュージーランド文学をポスト・コロニアルな観
点から読み解いていきます。
なお、オーストラリアのアボリジニーの文学や、サモア文学にも適宜言及していきたいと思い
ます。
【教材・テキスト】
第一回の講義時に、学生と相談のうえ決定します。
【参考文献】
講義の中で、その都度紹介していきます。
【成績評価の方法および採点基準】
出席状況、授業態度、及び期末試験(あるいはレポート)で評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
学生側の積極的な参加を期待した、双方向的な授業になります。
【留意点・予備知識等】
42
国際文化
授 業 科 目 名 イギリス近代文化論演習
担
当
教
学
員
小野寺進・澤田真一
期
通年
曜日・時限 火曜日・7−
8時限
単位
4単位
【授業の概要】
18 世 紀 中 半 以 降 か ら 20 世 紀 初 頭 に か け て の イ ギ リ ス 文 学 を 、 ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド の
植民地文学も視野に入れて考察し、母体としてのイギリス国民の特徴と時代の特色を
明らかにしていく。散文による文学が中心になるが、必要に応じて韻文も取り上げ、
こ れ ら の 作 品 を 「 読 み 」、 分 析 し 、 解 釈 す る 演 習 的 作 業 が 主 と な る 。
【授業内容予定】
前 期 :19 世 紀 に イ ギ リ ス の 植 民 地 と し て 出 発 し た ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド の 、 主 に 先 住 民
族マオリの文学を扱う。四大作家ウィティ・イヒマエラ、ケリー・ヒューム、パトリ
シア・グレイス、アラン・ダフらの作品に触れながら、独自の文化の継承、また、白
人文化との共存の問題について考えていきたい。
後 期 :19 世 紀 の イ ギ リ ス は 文 学 的 に 見 て ど の よ う な 特 徴 を も っ た 国 で あ っ た か 、 ま
た社会一般の思想的風潮とどのように関わっていたかを考え、いわゆるヴィクトリア
ニズムの功罪を検討する。
【教材・テキスト】
プリントを配布します。
【参考文献】
必要に応じて紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
期末試験(あるいはレポート)及び出席状況を総合して評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
演習形式
【留意点・予備知識等】
43
国際文化
授 業 科 目 名
アメリカ大衆文化論特論
担
員
石堂哲也
期
前期
当
教
学
曜日・時限
水曜日・
5−6
時限
単位
2単位
【授業の概要】
上流社会が独占してきた芸術や文化をいかにして大衆が享受するにいたったかを辿り,その大衆
が逆に文化をどのように作り変えていったかを考えます。
【授業内容予定】
20 世紀初頭からアメリカ社会は新移民の流入,交通手段の発達,経済の拡大を背景にジャーナリ
ズムの勃興,映画やジャズの流行など,あらたな大衆文化の特徴を示します。
「大衆文化」のアメリカ的特色とそれらが世界中に受け入れられていく理由を考察します。
【教材・テキスト】
市販の教材は使用しません。随時資料を配付します。
【参考文献】
授業の中で指示します。あらかじめ購入しておく必要はありません。
【成績評価の方法および採点基準】
毎回の授業での質疑の内容と,随時提出のレポートを総合して評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
毎回の主要トピックについての概要説明(60 分)と質疑(30 分)により進めます。
【留意点・予備知識等】
アメリカの歴史の流れを把握しておくことが望ましい。
授業の曜日・時限は,受講者と相談して改めて調整します。
44
国際文化
授 業 科 目 名
アメリカ言語文化論特論
担
員
菅澤信夫
期
後期
当
教
学
曜日・時限
水曜日・
5−6
時限
単位
2 単位
【授業の概要】
アメリカの言語文化を文学作品を中心に論じます。その際,歴史的背景,エスニシテイ,地域性
等を視野に入れることで,多様性と統一志向という相反する特徴を併せ持ったアメリカ言語文化
のダイナミックな理解を目指します。
【授業内容予定】
代表的なアメリカ文学論を取り上げ,アメリカ文学の特徴について考えます。それと平行して,
受講生の関心のある作品テクストの読解を通して読解力の向上を図ります。。
【教材・テキスト】
第 1 回目の授業で指示します。
【参考文献】
毎回の授業の中で紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
平常点と期末レポートによって評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
講義形式にテクストを読む際の演習形式が加味されます。
【留意点・予備知識等】
アメリカ史ならびにアメリカ文学史の基礎知識をもっていることが望ましい。
45
国際文化
授 業 科 目 名
アメリカ言語文化論演習
担
員
石堂哲也・菅澤信夫
期
通年
当
教
学
曜日・時限
水曜日・
3−4
時限
単位
2 単位
【授業の概要】
アメリカの言語文化の多様性の背景をなす歴史,民族集団,地域,社会階層を中心に具体例
を検討していきます。言葉の根底にある精神構造,社会意識,価値観,人間観,自然観の分
析を試みます。
【授業内容予定】
授業では,随時文献,資料を検討していく事になりますが,受講者が特に関心を持っている
分野,項目にあわせて,使用する資料を相談して決定します。。
【教材・テキスト】
市販の教材は使用しません。随時資料を配付します。
【参考文献】
授業の中で指示します。あらかじめ購入しておく必要はありません。。
【成績評価の方法および採点基準】
毎回の授業での質疑の内容と,随時提出のレポートを総合して評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
毎回の課題資料の正確な理解とそれを分析する作業が中心となります。
【留意点・予備知識等】
アメリカの歴史の流れを把握しておくことが望ましい。
授業の曜日・時限は,受講者と相談して改めて調整します。
46
国際文化
授 業 科 目 名
ドイツ中世文化論特論Ⅰ
担
員
原田悦雄
期
前期
当
教
学
曜日・時限
月曜日・5−6時限
単位
単位
2
【授業の概要】
1200 年前後におけるドイツ文学は詩人たちの創造した「古典的中高ドイツ語」を基盤として
います。この言語の文法習得を主眼とし,さらにルター以前までの文献一般の解読を容易ならし
めることを狙いとします。
【授業内容予定】
ユーリウス・ツピツァ著『中高ドイツ語入門』を読み進めながら,適宜解説を加えます。また
本書には社会的文化的背景が言語にどのように刻印されているかも記されていますので,文法と
同時に中世人の世界観にも触れていきます。
【教材・テキスト】
私の訳による Julius Zupitza „Einführung in das Studium des Mittelhochdeutschen“
(Jena/Leipzig, 1963)を使います。受講者には無料で配布します。
【参考文献】
講義中に適宜紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
使用テキストを参照してもよい試験を学期の中間と終わりに実施します。これに出席点を加え
て成績を評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
テキストをあらかじめ読んでおいてもらい,その不分明な箇所と私が重要と思う点を中心に解
説を加えます。
【留意点・予備知識等】
教養教育でドイツ語を履修していることが必要です。
47
国際文化
授 業 科 目 名
ドイツ中世文化論演習
担
員
原田悦雄
期
通年
当
教
学
曜日・時限
金曜日・5−6時限
単位
単位
4
【授業の概要】
ドイツ中世文学の二大ジャンルの一つである宮廷叙事詩の一作品を読み解きながら,当時の騎
士階級に属する人々の世界観を探ります。
【授業内容予定】
今年度はハルトマン・フォン・アウエ著『哀れなハインリヒ』を読んでいきます。作品に見ら
れる騎士=人間としての倫理,とりわけ絶対的存在としての神に対置する人間のありようを主題
として論じていきます。
【教材・テキスト】
1
相良守峯訳『哀れなハインリヒ』(筑摩書房『世界文学大系 66』,昭和 41 年)
2
相良守峯訳『哀れなハインリヒ』(郁文堂『ハルトマン作品集』,1982 年)
3
Hartmann von Aue „Der arme Heinrich“, Frankfurt a. M., 1998
受講者は3のドイツ語テキストを購入しなければなりません。
【参考文献】
講義の都度,適宜紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
学期中に二度レポートを提出してもらいます。レポートは講義の理解度,独自の考え,論旨の
明晰性を基準にして判定します。これに出席点を加えて成績を出します。
【授業形式・形態および授業方法】
中世ドイツ語の原典と現代ドイツ語訳(購入テキストに併存)に受講者が慣れるまで,私が主
題に関して重要な箇所を取り上げて論じていきます。受講者は漸次その役割を交替していきます。
【留意点・予備知識等】
教養教育でドイツ語を履修していることが必要です。
48
国際文化
授 業 科 目 名
ドイツ近代文化論特論Ⅰ
担
田中岩男
当
教
員
学期
前期
曜日・時限
木曜日・9−10
時限
単位
2単位
【授業の概要】
「ファウスト文学」に現れた近代的諸相
【授業内容予定】
ゲーテの「ファウスト」を中心に、「ファウスト文学」に現れた近代的諸相、とりわけ近代の
時間について考察する。具体的には、以下の諸問題について扱う予定である。
・
「ファウスト文学」における〈飛行〉のモチーフ
・
「教会の時間」から「商人の時間」へ
・
近代と時間の加速化
・
近代の時間と「牧歌的世界」の崩壊
・
近代とファウスト的人間の運命
・
ファウストと救い、あるいはファウストは救われるか?
【教材・テキスト】
ゲーテ「ファウスト」(各種の翻訳あり、詳しくは授業において触れる)
原文はプリントで配布する
【参考文献】
授業の中で紹介する
【成績評価の方法および採点基準】
出席状況を加味し、学期末のレポートにより評価する
【授業形式・形態および授業方法】
原則として講義形式であるが、部分的に原文でゲーテの「ファウスト」を講読する
【留意点・予備知識等】
基礎的なドイツ語の知識があること
49
国際文化
授 業 科 目 名
ドイツ近代文化論特論Ⅱ
担
員
新田
期
後期
当
教
学
茂
曜日・時限
火曜日・7−8時限
単位
2単位
【授業の概要】
西欧文化のなかでのドイツ文化の特性について、主として近代ドイツ文学を通して考察します。
【授業内容予定】
18 世紀半ばに起こった《リスボン地震》による大災害は、当時の世界観に大きな衝撃を与えまし
た。このことは、とりわけ(現代的視点からみれば)地球物理学の文脈で語られるべき地震とい
う自然現象が、18 世紀以前においては主として神学的文脈のなかで語られていたという事実にも
密接に関連します。このことを踏まえ、この時代の西欧において主流をなしていた世界観と、事
件後の知識人・詩人の著作物に示された思想的反応を比較考察し、ひいてはドイツ的な心性の何
らかの特徴を探ります。
【教材・テキスト】
随時プリント配布します。
【参考文献】
授業時に随時紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
主としてレポート提出によります。思考と論理の密度、課題の達成度をみて評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
講義形式ですが、若干の文献については講読形式で理解を深めます。
【留意点・予備知識等】
ドイツ語文献の細部にふれることもあるので、初歩段階以上のドイツ語読解力のあることが望ま
れます。
50
国際文化
授 業 科 目 名
ドイツ近代文化論演習
担
員
田中岩男、新田
期
通年
当
教
学
茂
曜日・時限
木曜日・7−8時限
単位
4単位
【授業の概要】
主として 18、19 世紀の文学作品およびその他の芸術にかかわる文献を通して、ドイツ文化の特性
をさまざまな角度から検討します。
【授業内容予定】
あらかじめ規定せず、上記の範囲のドイツ語文献であることを前提にして、履修者の希望をも考
慮して題材を選択します。
【教材・テキスト】
プリント配布します。
【参考文献】
授業時に必要に応じて紹介します。
【成績評価の方法および採点基準】
熱意ある出席状況とレポート作成の誠実度によって評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
文献の講読を基本としますが、理解を深めるため必要に応じてヴィジュアルな素材も用います。
【留意点・予備知識等】
中級レヴェル以上のドイツ語読解力を身につけていることが望まれます。
51
国際文化
授業科目名
フランス現代文化論特論Ⅰ
担当教員
熊野真規子
学期
後 期
曜日・時限
金曜日・5 − 6 時限
単位
2
単位
【授業の概要】
記号論的視点の現代言語論を原文のフランス語で読むことで、翻訳では失われてしまう
ニュアンスを読み取り、文化研究の一アプローチをより深く理解することを目指します。
【授業内容予定】
ソシュールの思想を中心に、現代言語論の原文の抜粋を受講者で分担しながら、講読形式で
み進めていきます。受講者に応じて原文の分担パートを決めますが、各テーマごとのディ
スカッションは、全員で行います。
【教材・テキスト】
プリントを配布します。
【参考文献】
開講時に指示します。
【成績評価の方法および採点基準】
講読形式をとるため、出席回数、予習の準備度、授業終了時の理解度などを総合的に判断して
評価します。
(授業終了時の理解度をみるため、筆記の実力試験を行う場合もあります)
【授業形式・形態および授業方法】
導入+講読形式 14 回
【留意点・予備知識等】
フランス語既習者であること。
予習済みであっても、授業には必ず仏和辞典を持参して下さい。
52
読
国際文化
授 業 科 目 名
フランス現代文化論特論Ⅱ
担 当 教 員
学
期
泉谷安規
後
期
曜日・時限
月 曜日・7 − 8 時限
単位
2
単位
【授業の概要】
フランスの 19 世紀・20 世紀の文化や社会について,主に文学作品を通して学びます。
【授業内容予定】
まだ内容は未定ですが,フランス語の原文テクストを講読しつつ,そこに見られる 19 世紀・
20 世紀のフランスの様々な問題を考えていきます。
【教材・テキスト】
開講時に指示します。
【参考文献】
開講時に指示します。
【成績評価の方法および採点基準】
授業に対する積極的な態度(出席,講読の準備具合等)で成績を評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
講義形式で行います。
【留意点・予備知識等】
フランス語の既習者が望ましいでしょう。
53
国際文化
授 業 科 目 名
担 当 教 員
学
期
フランス文化論演習
泉谷安規・熊野真規子
通年
曜日・時限
金 曜日・7 − 8 時限
単位
4
単位
【授業の概要】
19 世紀から現代に至る時期のフランス文化を対象とし,フランス文化の具体的・実証的イメー
ジを明らかにすることができる研究を目指します。
【授業内容予定】
受講者の興味の対象に応じて,19 世紀・20 世紀の文学作品(泉谷),あるいは映画理論・研究
書,演劇論・演劇研究書(熊野)を講読形式で読みながら考察を進めていきます。
【教材・テキスト】
開講時に指示します。
【参考文献】
開講時に指示します。
【成績評価の方法および採点基準】
講読形式をとるため,出席回数,予習の有無,理解度などを総合的に判断して評価します。
【授業形式・形態および授業方法】
泉谷:導入+ 講 読 形 式 14 回,熊野: 導 入 + 講
読
形
式
14 回
【留意点・予備知識等】
フランス語既習者であること。予習済みであっても,授業には仏和事典を持参してください。
積極的に問題意識を持つことを心がけてください。
54