せかいのえほんコーナー

せかいのえほんコーナー
大橋記念図書館の「せかいのえほん」コーナーがリニューアルしました。
「せかいのえほんコーナー」では子どもたちの国際理解を深めるための取り組みとし
て3年前に開設し,外国語絵本を収集しています。英語・韓国語・中国語・ドイツ語・
フランス語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・ベトナム語・オランダ語の10
カ国語の絵本があります。
今回はこの8月に新刊として入った英語絵本の中で当館が日本語絵本を所蔵してい
る英語絵本を紹介します。
絵本の文章は短いので,ぜひ訳された文と読み比べて面白さを味わってください。
1 冊目は「I WANT MY HAT BACK」作者はジョン・クラッセンで日本語書名は「ど
こいったん」訳者は長谷川義史です。ジョン・クラッセンは2013年に「This is not
my hat」(ちがうねん)でコルデコット賞を受賞しています。
クマは「Have you seen my hat?」
(ぼくのぼうし
どこいったん)と次々に会う動
物に尋ね続けます。誰にきいても「No. I haven’t seen your hat」(きみのぼうし しら
んなあ)と言われますが,途中で返事があやしい動物がいた事に気が付き,引き返します。
ようやく自分のお気に入りの赤い帽子をとり返したのですが,そこにいた動物は見えず,
まわりの草木が倒されています。そこでクマも同じようにあやしい返事をします。
2冊目は「Sylvester and the MAGIC PEBBLE」作者はウイリアム・スタイグで日
本語書名は「ロバのシルベスターとまほうの小石」訳者は瀬田貞二です。この本もコル
デコット賞を受賞し,今年度の小学校2年生の推薦図書になっています。
ロバのシルベスターは小石集めが好きで,ある雨の日に燃えるように赤い小石を見つ
けます。その小石はのぞみを叶えてくれる魔法の力がある小石でした。
「I wish・・・」
「こうだったらいいな」と小石を持って願うとのぞみが叶います。喜んで家に帰る途中,
ライオンに出くわしてしまい驚いて「I wish Iwere a rock」と石になってしまいました。
動くことのできない石のシルベスターは元の姿に戻れるでしょうか。心配しているおと
うさんとおかあさんにあえるでしょうか。
3冊目は「MILLIONS OF CATS」作者はワンダ・ガアグで日本語書名は「100ま
んびきのねこ」訳者は石井桃子です。この絵本は1928年に初版が出版され,コルデ
コット賞が設けられる以前にあった賞のニューベリー賞のオナー賞を受賞しています。
現在も版を重ねている名作絵本です。
Once upon a time there was a very old man and a very old woman.
むかしあるところに年とったおじいさんとおばあさんが住んでいました。家の周りに
は花が咲き,こじんまりしたきれいな家に住んでいましたが,幸せではありませんでした。
二人はとても寂しかったのです。そこでおじいさんはある日,おばあさんの気に入るよ
うな猫を探しに出かけます。Cats here, cats there, Millions ….なんと,猫でいっぱ
いになっている丘にでました。
「せかいのえほんコーナー」は児童室の「よみきかせ室」の中にあります。大人の方
も入って読むこと,借りることができます。外国を感じてみたり,子どもの頃を思い出し
てみたりと図書館に来館した折には児童室へも入ってみてください。
外国の絵本は今後も収集して参ります。
英語以外の言語の絵本に関しては手に入れにくいのが現状です。もしも,家庭で眠っ
ている外国語絵本がありましたら図書館への寄贈のご協力をお願いします。今後に役立
てていきたいと思います。