アクティブパッケージングコンテナー を使用した輸送

アクティブパッケージングコンテナー
を使用した輸送
高 価値グローバ ル 出 荷 の 成 功 に影 響を及 ぼ す
3つ のフライト前 決 定 事 項
2014年 4月
ワールド・クウリアー
CSS治験薬倉庫
ワールド・クウリアーの地 域ハブ
ワールド・クウリアーの事 業所
完全に統合されたGxP準拠の輸送、保管、および配送システムを設置し、50を超える国に150を超える完全所有のISO
9001認証オフィスを構えるワールド・クウリアーは、AmerisourceBergen®の子会社の1つであり、世界最大規模の最も経
験豊富な専門配送会社です。弊社は、商用または臨床試験で使用される、時間制約や温度管理を必要とする医薬品およ
びIMPのグローバル配送を管理する上で、要求が最も厳しい業界要件を満たすことで独自の地位を築いています。
北 半 球で は 真 冬、南 半 球で は 真 夏 の 場 合、外 気 温 の 変 動 は 50度
パッケージング /コンテナーシステムの 選 定 から、ロジスティクス
を超えます。フライトが 遅 延 すれ ば、東 南アジアからロシアに 向
業 者 および そ の 業 者 による輸 送 の ベストプラクティス の 順 守 の
けて出 荷される数 百 万ドル 相 当 の 画 期 的 新 薬 の 輸 送 に、貴 重 な
選 択 に 至るまで 、選 択 を 誤ると、莫 大 な 製 品 ロス および 財 政 上
数日がさらにか かってしまいます。フランスで 猛 吹 雪 の た め に道
の 損 失 が 発 生したり、サプライチェーンおよび 製 造スケジュール
路 が 数日間 閉 鎖され れ ば、か けがえの な い 治 験 薬 の 貨 物 が パリ
が 混 乱したりするなどして、企 業 が 不 必 要 なリスクや 評 判 の 失 墜
と臨 床 試 験 サイトの 間 のどこかで 止まっています。すべてを失っ
という事 態 にさらされ 、最 終 的 に は 患 者 の 安 全 性 を 危うくする
てしまうのでしょうか 。そ れとも、貨 物 が 出 発 する前 に 情 報 を 入
可 能 性 があります。この 技 術 論 文で は、荷 送り人 が 温 度 管 理され
手したうえで 選 択 することで、予 見できな い 状 況 が 発 生しても製
た 医 薬 品 のグロー バ ル な 配 送を最 適 化できるように 支 援 する 3
品 の安 全 性を確 保 することができるのでしょうか。
つの主要な要素について検討します。
高 価 値 の 温 度 管 理 され た IMP および 医 薬 品 を 世 界 各 地 に 配 送
することは 、製 品 品 質と患 者 の 安 全 性 の 確 保 に 専 念 する荷 送り
人 にとって大きな 課 題となります。
アクティブパッケージングコンテナーを使用した輸送
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決 定 事 項 1:
パッケージングおよびテクノロジーのコスト効率に優れた使用を
最適化するにはどうすればよいか?
「アクティブ」
コンテナーシステムのメリット
パッケージング に つ いて適 切 な 決 定 を 下 すことは 、常 に 荷 送り
えると考えることが で きます。品 質 認 定 が 期 限 を 迎えると、一 部
人 にとって最 優 先 事 項で す。しかし、遠 方また は 新 興 地 域あるい
の パッケージングオプションで は、温 度 の 安 定 性を保 つ た め に、 
は 輸 入 / 規 制 環 境 が 厳しい 地 域 宛ての 高 価 値 貨 物 の 場 合 、この
冷 媒また は 物 理 的 保 管 場 所を正しい 製 品 温 度で 変 更 することが
決 定こそが 最も重 要 なのです。
必 要 に なる場 合 が あります。
「ガス 補 充 」冷 媒 の ロジスティクス
また は 適 切 に 温 度 管 理され た 保 管 場 所 を 確 保 することは 、多く
「アクティブ 」パッケ ー ジング ソリュー ション で は 、ファン、サ ー
の 空 港、特 に新 興 国 の 空 港で 大きな 課 題 になることがあります。 
モスタット、バッテリー、および 内 蔵 冷 却 / 加 熱コンポーネントを
このような 状 況で、通 関 手 続 きが 長 引 い たり、フライトが 遅 延し
使って内 部 温 度 を 管 理し、大 量 貨 物 に 対して信 頼で きる機 械 中
たり、フライトが キャンセル に なったりした 場 合、ロジスティクス
心 の 温 度 管 理 を 提 供します。名 前 が 示 唆 するように 、アクティブ
担 当 者 側でトレ ーニング が 不 足してい たり、コンテナーにアクセ
パッケージング システムで は 、医 薬 品 貨 物 に 対して要 求 され た
スで きな いと、貨 物 の 安 定 性 が 危 険 にさらされてしまう可 能 性
温 度 パラメーターを 他 のシステムより高 い自由 度で 維 持 するこ
があります。反 対 に、アクティブユ ニットの 最 新モデルで は、電 源
とがで きます。このシステム に は 、さまざまな サイズとモデ ル が
に 接 続して充 電 するだ けで、品 質 認 定 時 間 を 延 長 することがで
用 意してあり、特 定 の 温 度 パラメーター 内で 効 果 的 に 機 能 する
きます。
ことが 実 証されています。また、このシステムは、特 定 のユ ニット
に応じて、- 20°C~ +30°Cの 温 度 範 囲 に合わ せて構 成 することが
で きます。新 規 モデ ルで は 、ドライアイス バ ンカーで は なくコン
プレッサ ー を 使って、技 術 的 信 頼 性 をさらに 向 上 させると共 に
人 間 の 介 入 の 必 要 性を低 減 することで、引き続き技 術 革 新を成
し遂 げています。このシステム は 、長 年 か けて信 頼 を 築 き上 げ、
現 場で実 績を挙 げてきました。
一 部 の 製 薬 会 社 で は 、アクティブコンテナーシステムを 最 高 度
の 安 全 性 を も たらす シス テムと考 えて おり、社 内 のリスク管 理
要 件を満 たすた め 、すべての 高 価 値 貨 物をこの 種 の パッケージ
ング を 使って出 荷 するように 指 定しています。な ぜアクティブコ
ンテナーシステム な の でしょうか 。今日のアクティブ ユ ニットで
は、現 在 市 場 に 出 回っている最 先 端 の 温 度 管 理 技 術を採 用して
います。一 般 的 に ほとんどの 状 況で、荷 送り人 は ほとんどの パッ
シブ パッケージング 品 質 認 定 が 48 ~ 96 時 間 後 に 有 効 期 限 を 迎
アクティブパッケージングコンテナーを使用した輸送
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品質認定時間の延長
加 熱 / 冷 却 ユ ニットの 場 合 、冷 媒 が な い の で 重 量 を 大 幅 に 減ら
すことができ、その結果、出荷コストも削減することができます。
お そらく、アクティブコンテナー ユ ニットを 使うという決 定 を 支
持 する 最 も明 快 な 条 件 は 、見 込 み 輸 送 時 間と関 係 が ありま す。 荷 送り人 は、自社 の 品 質 保 証 部と相 談して、そのような 社 内 ポリ
前 述 の 通り、ほとんどの パッシブ パッケ ー ジング 品 質 認 定 は 、  シ ー が 存 在 する の かどうか を 判 断 する 必 要 が ありま す。特 に 、 
48~ 96時 間 以内 に 有 効 期 限を迎えます。要 するに、内 容 物を正
単 価 が 高 い か 製 造 量 が 少 な い 高 額 な 温 度 管 理 商 用 製 品また は
常 に パックし、貨 物を積 み 込 み 、通 関 手 続きを切り抜 け、航 空 会
特 製 製 品 や 、本 質 的 に 高 い 価 値 を 有 する 可 能 性 が あるそ の 他
社 に 預 け、発 送 地 から仕 向 地 に 輸 送し、二 次 通 過 地 点 を 通り抜
のタイプ の 化 合 物 や 治 療 薬を配 送 するときは、そうすべきで す。 
け、通 関 手 続きを終え、航 空 会 社 から貨 物を取り戻して配 送 する
後 者 の 場 合、治 験 薬 やプラセ ボも含まれることがあります。この
た めに許される総 消 費時間は、合計で 2~ 4日です。
場 合、製 品 が 損 なわ れると、臨 床 試 験 が 中 止され たり、研 究 結 果
の質に疑問が投げかけられたりするおそれがあります。
どんな に入 念 に計 画しても、不 測 の 事 態 は 起こる可 能 性 があり、
実 際 に 起こりま す。フライトが 遅 延 ま た は キャン セ ル に なった
アクティブコンテナーユ ニットの 使 用 が 決 定した 場 合、荷 送り人
り、天 候 の た め に 空 港 や 道 路 が 閉 鎖 され たり、税 関 検 査また は
としての 製 薬 会 社 は、貨 物 にとって最 適 なアクティブ パッケージ
税 関 遅 延 が 発 生したり、ストライキ や そ の 他 の 市 民 活 動 の た め
ングユニットをどのように判断すればよいのでしょうか。
に 配 送 が 妨 害されることが あります。温 度 管 理 が 必 要 な 商 品 を
含 んで いる高 価 値 貨 物 の 場 合 、リスク軽 減 を 達 成 する最 善 の 方
貨物サイズ
法 は 、アクティブコンテナー ユ ニットを 使 用 することかもしれま
せ ん 。電 源 にアクセスで きさえすれ ば 、遅 延 が 発 生しても、そ の
実 際 の 貨 物 の サ イズ( 輸 送 用 語 で 貨 物 の「 ペ イ ロ ード 」と 呼
長さにか かわらず 効 果的に対処することができるからです。
ば れ る )に より、適 切 な コ ン テ ナ ー シス テム 、あ る い は 実 際 に
現 実 で 使 用 さ れ る アク ティブ ユ ニ ット の 選 択 が 左 右 さ れ る
コスト
場 合 が ありま す。他 の パ ッケ ー ジ ング シス テムで は 、貨 物 が 1
つ の パ レ ット 以 下 に 制 限 さ れ ること が ありま す が 、アク ティ
アクティブコンテナー ユ ニットを 使うことの もう一 つ のメリット
ブ シ ス テ ム は 本 質 的 に より 大 き い 貨 物 で も 収 容 で き る よう
は、軽 量 貨 物を輸 送 するた め、コストを削 減できる可 能 性 がある
に 設 計 さ れ て お り、今 日 の 一 部 の モ デ ル で は 複 数 の パ レ ッ
ことで す。特 に、ドライアイスで は なくコンプレッサーを使 用 する
ト を 収 容 す ること が で き ま す。そ の た め 、高 価 値 大 量 貨 物 の
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輸 送 の 最 初 の 選 択 肢 に な る の は 、アクティブ シス テ ム で す。  使 用しな がら、システム内 に 加 熱 / 冷 却 ユ ニットを組 み 込んで 温
アクティブ ユ ニットは 現 在 、Envirotainer 、Lufthansa 、およ び
度を維 持します。Envirotainerの RKN  e1および RAP  e2や CSafe
CSafeという  大 手 3 社 が 製 造して い ま す。Envirotainer およ び
Lufthansaの 各 社 は 、RKNモデ ル および RAPモデ ルという2つ の
基 本 サ イズ を 製 造して い ま す。RKN モ デ ル で は 1 パレットまで 
( 米 国 および 欧 州 )、RAP モ デ ル で は 4 パレット( 米 国 )/ 5 パレッ
ト( 欧 州 )まで 収 容 することがで きます。CSafeで は 現 在 、RKNモ
デル( 1パレット)の み 提 供しています。メーカー/モデル によって
RKNなどのより新しいシステムで は、電 気 式 加 熱 およびコンプレ
ッサー冷却(ドライアイスではなく)を使って、低温を保ちます。
活 性 医 薬 品また は 活 性 化 合 物 の 安 定 性 は、温 度、空 気、湿 気、光
などの 環 境 条 件 から悪 影 響を受 ける可 能 性 があるた め 、長 期 信
頼 性 に優 れ たアクティブコンテナーの 使 用 により、ほとんどの 不
製 品 機 能 が 少しず つ 異 なるた め 、ス キ ル の あるロジスティクス
測の事態に保護手段が施されることになります。ユニットの性能
業 者 は、特 定 の 貨 物 に 最 適 な 型とモデ ルを選 び 出 すことができ 
を証明するデータは、メーカーから入手することができます。
ます。
前 述 の 通り、ペ イロード 下で は 、各アクティブ ユ ニットの 設 計 は
サイズ の 下 限 につ いては、最 小 ペイロードはありません。その た
メーカーによって異 なっており、対 応 する温 度 範 囲も若 干 異 なり
め 、荷 送り人 は 最 小 製 品 数 量 単 位 で もアクティブコンテナーで
ます。もう一 度 繰り返します が 、経 験 を 積 ん だ ロジスティクス 業
輸 送 することができます。
者 で あ れ ば 、荷 送り人 の 温 度 要 件 に 基 づ いて、最 適 な ユ ニット
の選択に関する指針を示すことができます。
温度/製品安定性要件
輸送に関する考慮事項
アクティブユ ニットの 使 用 が 決 定した 場 合、どのモデル が 最 適で
しょうか 。現 在 、市 場 に は 、冷 却 の み 、ドライアイスを 使う加 熱 /
適 切 なアクティブコンテナーユ ニットの 選 択 にお いて、温 度 要 件
冷 却 、およびコンプレッサ ー を 使う加 熱 / 冷 却という 3 種 類 の 技
以上 に 特 に 重 大 な 役 割を演じるの が、貨 物 の 最 終 仕 向 地と提 案
術 が あります。
「 冷 却 の み 」ユ ニットで は 、ドライアイスを 利 用し
経 路で す。重 要 な 理 由 は 3つ あります。1番 目 は 規 制 。2番 目 は 所
て- 20°C~ +20°Cの 範 囲で 内 部 を 低 温 に 保ちます。次 に 、加 熱 /
有 権 。そして 3 番 目 は 単 純 な 航 空 会 社 / 空 港 ロジスティクス に 関
冷 却 ユ ニット(一 般 に 温 度を 0°C~ 30°Cの 範 囲で 維 持 するた め
係しています。
に 使 用される)で は 、冷 却 媒 体としてドライアイス の バ ンカーを
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規制/所有権
アクティブ ユ ニットは 、そ の サイズ の た め に 、ワイド ボ ディー 機
一 般 的 に 言って、アクティブ ユ ニットのあらゆる型 が すべての 航
以 外で は 輸 送で きませ ん 。そ の 結 果 、経 路 の 決 定 がさらに 複 雑
空 会社 に受 け入 れられているわけではありません。
に なってしまいます。一 般 に 、ワイド ボ ディー 機 は 、長 距 離また
は 国 際 ル ートで の み 運 航 さ れ る た め 、たとえば 欧 州 内 貨 物 で
▪ Envirotainer加 熱 / 冷 却ユ ニットは、たとえば、FAA  承 認を受
は 、考 慮 事 項 が 増える可 能 性 が あります。このような 場 合 、ロジ
けておらず、した がって、米 国 の 航 空 会 社で は 輸 送できませ
スティクス 業 者 は 、代 わりに 高 品 質 温 度 管 理 陸 上 輸 送 サ ー ビス
ん。た だし、
「冷 却のみ」ユニットは受け入れ可能です。
を 選 択して、大 量 輸 送 を 迅 速 に 処 理 することが で きま す。そ の
▪ C S a f e ユ ニット は 、ど の 航 空 会 社 で も 輸 送 可 能 で す が 、  他 にも、ワイド ボ ディー 機 が 運 航 されてい な い 米 国 ~メキシコ
個 々の 航 空 会 社 が そ の 使 用 を 承 認して いることが 前 提 条
間 などの 場 合、アクティブコンテナー の 使 用 に 対 応 するた め に、 
件で す。現 在、CSafeユ ニットを受 け入 れている主 要 航 空 会
欧 州また はラテンアメリカの 海 外 各 地を経 由して設 計され た 経
社として、US  Airways、United  Airlines、British  Airways、Air
路 が 複 数あるた め、輸 送 の 決 定 に関して高 い 創 造 力 が 要 求され
France、Air  Canada、KLM、日本 航 空 、および SwissAirなど
ることがあります。
があります。
▪ Lufthansaユ ニットは、Lufthansaのフライトで の み 輸 送でき
ます。
特 定 の 仕 向 地 へ の 配 送 を 複 雑 に する別 の 要 因 は 、アクティブ ユ
ニットが 空 港 の 敷 地 内 から移 動 されることを 禁じる、国 が 定 め
た 空 港 規 制で す。たとえば、そのような 規 制 が 適 用されるインド
アクティブ ユ ニットの 実 際 の 選 択 を 大 い に 左 右 するの は 、貨 物
や ロシアなどの 国で は 、ロジスティクス 業 者 は 、ユ ニットの 内 容
サイズと温 度 要 件 に加えて、最 終 仕 向 地とロジスティクス業 者 が
物 を 取り戻して配 送 に 対 処 するた め に 、適 切 な サイズ の 温 度 管
選 択した 経 路であることは言うまでもありません。
理された車両を確実に用意しなければなりません。
航空会社/空港ロジスティクス
明らか に、アクティブ ユ ニットを選 択 することで 特 定 の 問 題 は 軽
一 般 に、ロジスティクス業 者 は、フライト遅 延 / 乗り継ぎ失 敗 の 可
減される可能性がありますが、別の面では課題が生じることもあ
能 性 を 低 減し、で きるだ け 迅 速 に 配 送 するた め に 、医 薬 品 貨 物
ります。
を 最 短 ル ートで 運 びます。そ の 一 方で、輸 送 オプション は 、航 空
会 社 で 使 用 されて いる 設 備 や 国 の 空 港 ポリシ ー が 原 因 で はる
か に複雑 になる可 能 性があります。
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決 定 事 項 2:
リスクとヒューマンエラーを軽減するにはどうすればよいか?
おそらく今日のアクティブコンテナーシステムは、過 去 のどの 時
セスをやり直 す必 要 があります。積 み 込 み 前 にロジスティクス業
期 のものよりも信 頼 性 は 高 いと思 わ れます が 、配 送 を 確 実 に 成
者 が 行う品 質 認 定 の 標 準 的 手 続 きを 理 解しておくことは 、設 備
功 させる に は 、依 然として 人 の 手 による 管 理と介 入 を 必 要とし
障 害と不 必 要 な 遅 延 を 事 前 に 回 避 するた め の 最 も簡 単 な 方 法
ます。このような ユ ニットを取り扱う担 当 者 は、発 送 地、仕 向 地、 かもしれません。
ま た は そ の 間 の 中 継 点 の い ず れ に お い ても 、ユ ニットの 機 能
と操 作 に 関 する実 務 上 の 強 固 な 知 識 を 持っているだ けで なく、  セキュリティスクリーニング/航空会社との連絡
輸 送 中 のコンテナー の 使 用 に 適 用 する医 薬 品 の 物 流 に 関 する
基 準( GDP)を完 全 に 理 解してい な けれ ば なりません 。担 当 者 は
一 部 の ロ ジス ティクス 業 者 は 、ユ ニットが 荷 送り人 によって 梱
また 、セ キュリティスクリー ニング 中と、想 定 外 の 障 害 に 対 する
包/ふた閉めされてから、航空会社にチェックインされるまでに、
回 復 措 置 を 講じている間 に 、ユ ニットの 品 質 認 定 に 関して適 切
社 内 セ キュリティスクリー ニング を 行う許 可 を 現 地 の 運 輸 当 局
な SOPが 確 実 に実 施されるようにしなければなりません。
から受 けています。これ は 、確 認 済 み 貨 物 を 旅 客 機 に 積 み 込 む
作 業 の 合 理 化を意 図したものであり、米 国で は 認 定 貨 物 検 査プ
品質認定前SOP
ログラム( CCSP)として知られています。欧 州 連 合 にも、特 定 エ
ージェントが 承 認 済 み のセキュリティ手 段を講じて、貨 物 空 輸 便
アクティブユ ニットをメーカーからその 都 度レンタル するロジス
スクリー ニング を 行えるように する 同 様 のプ ログラム が ありま
ティクス業者は、梱包してクライアントに配送する前に、各ユニッ
す。そして、カナダ( 航 空 貨 物 保 安プ ログラム)など、他 の 国 にも
トの 温 度 が 正 確 かどうかを日常 的 にテストする必 要 があります。 あります。この 機 能 により、積 み 込 み から航 空 会 社 へ の チェック
ビン 1本 の 水をユ ニットに入 れ 、12時 間 温 度をモニタリング する
インまで の 間 に必 要とされるリードタイムが 短 縮し、引 いては 締
という実 に 簡 単 な 基 本 的 テストを 行うことで 、内 部 気 温 の 読 み
め 切り/フライトに 間 に 合 わ なくなることが 防 止で きるように な
取り値 に対してユ ニットが 正しく較 正されているかどうかをすぐ
ります。この 制 度で は 、ロジスティクス 担 当 者 が 規 定 の テストを
に 確 認 で きます。あるユ ニットがこの 品 質 認 定 テストに 不 合 格
行うことで 、通 常 、航 空 会 社 が チェックイン 時 に 再スクリー ニン
に なった 場 合 、ユ ニットをメーカ に 返 品し、代 替 ユ ニットでプ ロ
グを実行しなくても済むようにします。
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また、ロジスティクススタッフは、ユ ニットに「 Customer- loaded.
Envirotainerは 、そ の Qualified  Envirotainer  Program( QEP)を
Do  not  open」と明 記して、不 必 要 に 開 封して中 に 入 れることを
通じて、業 者 自身 の 設 備 で 貨 物 を 適 切 に 管 理 で きると同 時 に 、
防 止し、航 空 会 社との 連 絡 を す べ て 管 理し、ラべリング、文 書 、  業 界 が 先 導 する GDP ガ イドライン( IATA の Perishable   Cargo
および 保 管 指 示 が 明 確 か つ 完 全で あることを 再 確 認します。一
されていることを確 認して、間 違 い が 起こる可 能 性をさらに削 減
Regulations など)を 満 た すことが で きる 輸 送 / ロジスティクス
業 者 に 資 格 認 定 を 行って い ま す。同 様 に 、CSafe の Enhanced
Qualified   User   Program( EQUiP ® )で は 、スタッフが CSafe のコ
することに 努 めています。貨 物をロジスティクス業 者と航 空 会 社
ン テ ナ ー 取り扱 い のトレ ー ニ ング お よ び 評 価 基 準 を 満 たして
の 間で 受 け渡 すことは、流 通 過 程 の 管 理 が 移 管される数 少 な い
おり、か つ グ ロ ー バ ル コ ン プ ラ イアン ス 要 件 も 満 たして い る
事 例 の 1 つで す。荷 送り人 は 、ロジスティクス 担 当 者 が 適 切 な 手
コ ー ルド チェー ン ロ ジ ス ティクス 業 者 を 公 式 に 承 認して い ま
続きにつ いて精 通しており、一 貫して正 確 に実 行できることを確
す。Lufthansaは、競 合 他 社とは 異 なり、そしておそらくは 独自の
認する必 要 があります。
空 港 担 当 者 を 用 意で きることから、外 部 の サ ー ビス 提 供 業 者 に
部 の 業 者 は 、す べ ての 航 空 会 社 の 文 書 が 仕 向 国 の 言 語 で 記 述
特 定 のトレ ー ニング を 施 すの で は なく、自 社 の 専 有 ユ ニットの
トレーニングおよび資格認定
すべてのメンテナンスを同社で管理しています。
高 価 値 商 品 は 一 般 にアクティブコンテナーで 出 荷 されるた め 、 荷 送り人としての 製 薬 会 社 は、自社 が 契 約 するロジスティクス業
メーカー は ユ ニットの 信 頼 性 を 確 認 するプ ログラムを 導 入して
者 が 、アクティブコンテナー に 収 容され た 貨 物 の 管 理 に 必 要 な
います。Envirotainerおよび CSafeの 各 社 は、ユ ニットの 基 本 的 操
適 切 なトレ ー ニングと認 定 を 受 けていることを 確 認 する必 要 が
作、取り扱 い、およびメンテナンスの 点でトレ ー ニングを積ん だ
あります。サ ー ビス 提 供 業 者 のスタッフ は 、発 送 地 だ けで なく、 
ロジスティクス 業 者 が 、取り扱 い に お ける現 地 エ ージェントとし
より重 要 なこととして貨 物 の 仕 向 地とそ れらの 間 の すべての 中
て業 務を行うよう委 託し、必 要 なときに は、発 生した 些 細 な 不 具
継 点で も、認 定を受 けている必 要 があります。輸 送 中、すべての
合 のトラブルシューティングも任せます。
地 点 で 、交 換 が 必 要 な 場 合 に バックアップ ユ ニットが 入 手 可 能
かどうかという点も、評価する必要 があります。
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決 定 事 項 3:
料金以上に、輸送パートナーのどのような点を
評価する必要があるか?
高 価値 IMPおよび 医 薬品のグローバル配送において、適切なロジスティクス業者を選定することは、サプライチェーンの安全を確保
する上で 重 大 な 決 定 事項です。業者は、どのような種類の信用証明書を提出する必要があるでしょうか。また、どのような種類の質
問に答えられるように準備する必要があるでしょうか。
組織的機能
▪ 温 度管理対象の貨物について、ロジスティクス業 者 はどの
ような経験を積んでいますか。アクティブユニットにつ い
てはどうで すか。
▪ これらの種類の貨物に関するロジスティクス業者 の 追 跡レ
スクリーニング/セキュリティ
▪ ロ ジスティクス業 者 は、貨 物をセキュリティで 保 護され た
施 設で 事 前スクリーニング することができますか。
▪ 正 常 にスクリーニングされ た 貨 物 につ いて、SOPが 実 施
されますか。不 合 格 の 貨 物 につ いてはどうで すか。
コードは、どのようなものですか。
▪ 航 空会社、税関、荷送り人としての他の製薬会社で の 業 者
輸送中の機能
の評判はどのようなものですか。
「既存の考えに囚われずに考えることができ」ま 
▪ 業 者は、
すか。
▪ 業 者のグローバ ルネットワークの範囲はどれほどで すか。
▪ 輸 送 中、アクティブユ ニットは 問 題を未 然 に防ぐ方 法で
管 理されていますか(温 度モニタリング、バッテリー/ドラ
イアイス交 換、その 他 の 介 入)。
▪ 輸 送 中 の 担 当 者 は、ロジスティクス業 者 によって雇 用さ
トレーニングおよび資格認定
れていますか、それとも下 請 け業 者 に委 託されていま 
すか。
▪ す べての中継点(発送地/ 仕向地だけでなく)に いるスタッ
▪ 現 地スタッフは、必 要 に応じて介 入 するた め に必 要 な 専
フは、アクティブユニット貨物の取り扱い、管理、
トラブル
門 知 識を持っていますか。保 護 区 域 にある貨 物 にアクセ
シューティングを行うための適切なトレーニングを受 けて
スするた め の 専 門 知 識 につ いてはどうで すか。
いますか。
®
▪ スタッフは、QEP( Envirotainer)または EQUiP(
CSafe)ユ ニ
フォローアップおよびフィードバック
ットメンテナンスプログラムでメーカーの資格認 定を受 け
ていますか。
▪ トレーニングは 文書化され 、定期的に更新されていま 
すか。
アクティブパッケージングコンテナーを使用した輸送
▪ 温 度 逸 脱 が 発 生した 場 合、どのような 手 続きが 行わ れま
すか。
▪ 温 度 逸 脱 はどのように報 告 / 調 査されますか。
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アクティブコンテナーについての結び
今日のアクティブコンテナーユ ニットが、次 世 代 の 医 薬 品 パッケ
ージング 標 準となります。主 なメリットとして、前 例 の な い 温 度
非 依 存 へ の 信 頼 性 、大 容 量 ペ イロード、および 長 時 間 長 距 離 に
わ たる製 品 安 定 性 があるた め 、大 量 の 高 価 値 医 薬 品 および IMP
にとって、アクティブ ユ ニットは パッケージング の 理 想 的 な 選 択
肢で す。
これまで の 実 績 により、アクティブコンテナー は 、外 部 温 度 の 大
幅 な 変 動 に 耐え、真 夏 の インド から真 冬 の ロシアまで の 経 路 を
問 題 なく移 動し、税 関 /フライト遅 延 や 深 刻 な 天 候 など、実 質 的
にあらゆる予 測 不 能 な 状 況 下で も、内 容 物 を 保 護で きることが
実 証されています。
この ユ ニットは、信 頼 性を本 質 的 に 備えています が、荷 送り人 は
これらのコンテナー が 単 なる無 生 物 で あり、ス キ ル の あるロジ
スティクス 業 者 による取り扱 い、管 理 、および 介 入 が 必 要とされ
ることを 心 に 留 め ておく必 要 が あります。多くの 貨 物 は 、ユ ニッ
トの 細 部まで 行 き届 い た エンジ ニアリング の お か げ で 、プ ロフ
ェッショナル な 監 督 が なくても仕 向 地 に正 常 に届きますが、そう
で な い もの もあります。荷 送り人として、貴 社 は 、不 適 格 な 業 者
が 貴 社 の 数 百 万ド ル の 価 値 が ある画 期 的 新 薬また は か け がえ
の な い IMPを輸 送して、研 究 が 中 止 に 追 い 込まれるというリスク
を冒した いと思わ れますか。
(Air Carrier Security Program: Commission Regulation (EU) No.
300/2008; Commission Regulation (EU) No. 185/2010)
i
著者について:
Patty  Santopadreは、AmerisourceBergen® の 子 会 社 の 1つである World  Courier  Inc.( USA)にある Active  Systems  Team
の マネージャーで す。Pattyは、アクティブシステムの 取り扱 い につ いて、企 業ネットワーク全 体で 第 一 人 者であり、このシ
ステムをグロー バ ル に 使 用 するた め の ポリシーを策 定 する点で、必 要 不 可 欠 な 役 割を果 たしています。彼 女 は、ワー ル
ド・クウリアーに 14年 間勤めており、34年を超える空輸分野の経験を有しています。
アクティブパッケージングコンテナーを使用した輸送
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ワー ルド・クウリアー は、グロー バ ル 専 門ロジスティクス企 業であり、弊 社 の お 客 様 の 事 業目標と完 全 に 調 和しな がら、世 界クラスのロジスティク
スおよび サプライチェーンプログラムを設 計しています。弊 社 の 卓 越した 知 識、グロー バ ル な 事 業 範 囲、完 璧 な サプライチェーンの 遂 行 がもたら
す安 心 感を重 視していることを理由に、製 薬 企 業 各 社 から信 頼をお 寄 せ い た だ いております。弊 社 が お 客 様と築 いてきた 信 頼できるパートナーシ
ップ はそれぞ れ 、グロー バ ル な 健 康 改 善という共 通 の ビジョンに 深く根 差しています。全 世 界で 140か 所を超える事 業 所 に 2, 000名を超えるスタ
ッフを擁 する弊 社 は、重 大 な 製 品 が 予 定 通りに 指 定 温 度で 配 送されるという信 頼をお 客 様 から徐々に 勝ち得るソリューションを提 供しています。 
信 頼 が 絶 対 に必 要 だと考えるのであれ ば、選 べる選 択 肢 は 1つだけ。それがワールド・クウリアーです。
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