シグマート注

2007年11月
―医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。―
使用上の注意等改訂のご案内
謹
啓
時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は、弊社製品につきまして格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さてこの度、「シグマート!錠25
. mg・5mg」、「シグマート!注2mg・12mg・4
8mg」の【使
用上の注意】等を改訂致しました。
また、「シグマート!注2mg・12mg・4
8mg」につきましては、効能・効果として「急性
心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
」が承認され、添付文書を改訂致しましたので併
せてご案内申し上げます。
今後のご使用に際しまして、下記内容をご参照下さいますようお願い申し上げます。
謹
白
添付文書改訂箇所
1.
シグマート錠25
. mg・5mg、シグマート注2mg・12mg・4
8mg に共通の改訂(自
主改訂)
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤「タダラフィル」を追記
【禁忌】
、【重要な基本的注意】
、【相互作用】の併用禁忌
2.
シグマート注2mg・12mg・4
8mg の効能追加に伴う改訂
【効能・効果】
、【用法・用量】
、【禁忌】
、【使用上の注意】等
医薬品添付文書改訂情報(最新添付文書並びに医薬品安全対策情報(DSU)
)は、「医薬品医療機器情報提供ホームペ
ージ(http : //www.info.pmda.go.jp/)
」に掲載されますので、併せてご参照下さい。
−1−
下線
部:追記・改訂箇所、網掛
部:一般的名称(JAN)変更箇所
1.シグマート錠2.5mg・5mg、
シグマート注2mg・1
2mg・4
8mg に共通の改訂(自主改訂)
【禁忌】
、【重要な基本的注意】
、【相互作用】の併用禁忌
改
訂
後
改
訂
前
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シル
デナフィルクエン酸塩、
バルデナフィル塩酸塩水和物、
タダラフィル)を投与中の患者(
「相互作用」の項参
照)
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する勃起不全治
療剤(クエン酸シルデナフィル、塩酸バルデナフィル
水和物)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
【重要な基本的注意】
本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩
水和物、タダラフィル)との併用により降圧作用が増
強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤
投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確
認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこ
れらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
【重要な基本的注意】
本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する勃起
不全治療剤(クエン酸シルデナフィル、塩酸バルデナ
フィル水和物)との併用により降圧作用が増強し、過
度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前に
これらの薬剤を服用していないことを十分確認するこ
と。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬
剤を服用しないよう十分注意すること。
!
【相互作用】
併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
ホスホジエステ 併用により、降圧作
ラーゼ5阻害作 用を増強することが
用を有する薬剤 ある。
シルデナフィル
クエン酸塩
(バイアグラ)
バルデナフィル
塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス)
【相互作用】
併用禁忌(併用しないこと)
機序・危険因子
薬剤名等
本 剤 は cGMP の 産 生
を促進し、一方、ホス
ホジエステラーゼ5阻
害作用を有する薬剤は
cGMP の分解を抑制す
ることから、両剤の併
用 に よ り cGMP の 増
大を介する本剤の降圧
作用が増強する。
臨床症状・措置方法
ホスホジエステ 併用により、降圧作
ラーゼ5阻害作 用を増強することが
用を有する勃起 ある。
不全治療剤
クエン酸シルデ
ナフィル
(バイアグラ)
塩酸バルデナ
フィル水和物
(レビトラ)
機序・危険因子
本 剤 は cGMP の 産 生
を促進し、一方、ホス
ホジエステラーゼ5阻
害作用を有する勃起不
全 治 療 剤 は cGMP の
分解を抑制することか
ら、両剤の併用により
cGMP の増大を介する
本剤の降圧作用が増強
する。
<改訂理由>
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有するシルデナフィルクエン酸塩(販売名:バイアグラ錠2
5mg・錠5
0mg)
及びバルデナフィル塩酸塩水和物(販売名:レビトラ錠5mg・錠1
0mg・錠2
0mg)と硝酸薬との相互作用につ
いては、1
9
9
9年1月、2
0
0
4年7月に「禁忌」
、
「重要な基本的注意」
、
「相互作用(併用禁忌)
」の項を改訂し注意
喚起をして参りました。この度、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有するタダラフィル(販売名:シアリス錠
5mg・錠1
0mg・錠2
0mg)が国内で発売されたことに伴い、タダラフィルを同項へ追記致しました。
なお、本改訂は「ニコランジル」
、
「一硝酸イソソルビド」
、
「硝酸イソソルビド」
、
「ニトログリセリン」
、
「ニト
ロプルシドナトリウム」
、
「ニプラジロール」
、
「亜硝酸アミル」製剤に共通したもので、硝酸薬とホスホジエステ
ラーゼ5阻害作用を有する薬剤との併用による重篤な副作用の発現を防止することが目的です。
<相互作用機序>
硝酸薬は、血管平滑筋細胞内の可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化し、サイクリック GMP(cGMP)の生
成を促進して細胞内 Ca2+濃度を低下させることにより、血管拡張作用を示します。一方、ホスホジエステラーゼ
5阻害作用を有する薬剤は、cGMP を分解するホスホジエステラーゼ5を阻害することにより、cGMP の分解を
抑制します。このため、両剤を併用することにより、cGMP の増加を介する降圧作用の増強により、過度に血圧
を下降させる可能性があります。
ニコランジルの血管拡張作用の機序は、硝酸薬様作用と K+チャネル開口作用とされており、その硝酸薬様作
用が、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤との併用により降圧作用を増強し、重篤な副作用を起こす
可能性があると考えられます。
以上のことより、シグマートの投与前にはホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用していないこ
とを十分に確認して頂き、また、シグマート投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有す
る薬剤を投与されないよう十分ご注意いただきますようお願い申し上げます。
−2−
2.シグマート注2mg・1
2mg・4
8mg の効能追加に伴う改訂
【効能・効果】
、【用法・用量】
改
訂
後
改
訂
前
【効能・効果】
○不安定狭心症
○急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
【効能・効果】
○不安定狭心症
【用法・用量】
不安定狭心症
本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解し
て、0.0
1∼0.0
3%溶液とする。通常、成人には、ニ
コランジルとして1時間あたり2!の点滴静注から
投与を開始する。投与量は患者の病態に応じて適宜
増減するが、最高用量は1時間あたり6!までとす
る。
急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解し
て、0.0
4∼0.2
5%溶液とする。通常、成人には、ニ
コランジルとして0.2!/"を5分間程度かけて静脈
内投与し、引き続き1時間あたり0.2!/"で持続静
脈内投与を開始する。投与量は血圧の推移や患者の
病態に応じて、1時間あたり0.05∼0.2!/"の範囲
で調整する。
【用法・用量】
本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解し
て、0.0
1∼0.0
3%溶液とする。通常、成人には、ニコ
ランジルとして1時間あたり2!の点滴静注から投与
を開始する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減す
るが、最高用量は1時間あたり6!までとする。
!
「急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
」の効能効果承認(平成1
9年1
0月)に伴い、改訂致しました。
【禁忌】
、【使用上の注意】
改
訂
後
改
訂
前
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
9.本剤又は硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症
の既往歴のある患者
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
9.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴
のある患者
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
!∼#略
$急性心不全において、左室流出路狭窄、肥大型閉
塞性心筋症又は大動脈弁狭窄症のある患者[本剤
により圧較差を増強し、症状を悪化させる可能性
がある。
]
2.重要な基本的注意
!略
"投与中に血圧低下等の異常が観察された場合や血
圧低下の可能性のある患者には、減量又は投与を
中止すること。
また、必要に応じて下肢挙上、昇圧剤(カテコラ
ミン製剤)投与等の適切な処置を行うこと。
#略(P2参照)
$急性心不全に対して本剤を用いる場合には、
血圧、
心拍数、尿量、体液及び電解質、また可能な場合
には肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等の患
者の全身状態を十分管理しながら投与すること。
%急性心不全に対して本剤を用いた場合、重篤な血
圧低下が起こる可能性がある。本剤投与中は血圧
測定を頻回に行い、異常が認められた場合には投
与を中止し、適切な処置を行うこと。
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
!∼#略
!
−3−
2.重要な基本的注意
!略
"投与中に血圧低下等の異常が観察された場合や血
圧低下の可能性のある患者には、減量又は投与を
中止すること。
また、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を
行うこと。
#略(P2参照)
改
訂
後
!急性心不全において、本剤の投与によっても期待
された改善が認められない場合には投与を中止
し、他の治療法に切り替えるなどの適切な処置を
行うこと。
"急性心不全において、本剤の投与により血行動態
及び臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場
合(急性期の状態を脱した場合)には、他の治療
法に変更すること。なお、急性心不全に対する4
8
時間を超える使用経験が少ないので、これを超え
て投与する必要が生じた場合には、血行動態及び
全身状態等を十分に管理しながら慎重に投与する
こと。
改
訂
前
!
【禁忌】9.
の追記
本剤も含めた硝酸薬及び亜硝酸エステル系薬剤に過敏症の既往歴のある方は投与しないよう、安全性に配慮し
記載致しました。
慎重投与#の追記
本剤の薬理作用に鑑み、左室流出路狭窄、肥大型閉塞性心筋症又は大動脈弁狭窄症のある患者は本剤の投与に
より圧較差を増強させる可能性が否定できないことから記載致しました。
重要な基本的注意!の改訂
急性心不全の臨床試験での血圧低下症例の具体的な対処法に基づき、「下肢挙上」
、
「カテコラミン製剤」を追
記致しました。
重要な基本的注意"の改訂
P2に記載
重要な基本的注意#の追加
急性心不全の臨床試験での血圧低下症例の発現時期については一定の傾向が認められていないため、持続的に
患者の状態を観察・管理しながら本剤を投与することが望ましいと考えられます。また、臨床試験における主
要評価項目が肺動脈楔入圧であったことから、本剤を使用する際、可能な場合には肺動脈楔入圧、心拍出量及
び血液ガス等の患者の全身状態を十分管理しながら投与して下さい。
重要な基本的注意$の追加
急性心不全患者の臨床試験において、選択基準違反及び用法・用量違反で安全性評価対象から除外された症例
に重篤な有害事象として血圧低下が認められたことから、安全性に配慮し記載致しました。
重要な基本的注意%の追加
急性心不全患者への投与において、本剤の期待された効果が認められない場合の対応について追記致しました。
重要な基本的注意&の追加
急性心不全患者の臨床試験での4
8時間を超える長時間投与の使用経験は少ないことから、本剤の投与により循
環動態が改善した症例又は効果が認められなかった場合には、本剤を漫然と投与継続することのないよう注意
喚起致しました。
改
訂
改
後
【使用上の注意】
4.副作用
不安定狭心症
安全性評価対象例3,4
20例中、2
27例(6.64%)3
01件
に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛53件
(1.55%)
、肝機能障害3
7件(1.08%)
、ALT(GPT)
上 昇2
9件(0.85%)、血 圧 低 下2
4件(0.70%)
、AST
5件(0.44%)、
(GOT)上昇1
9件(0.5
6%)
、Al―P 上昇1
血小板減少15件(0.44%)
、総ビリルビン上昇13件
(0.38%)、LDH 上 昇9件(0.2
6%)、貧 血9件
3%)等であった。
(0.2
6%)、γ―GTP 上昇8件(0.2
(再審査終了時)
!
−4−
訂
前
【使用上の注意】
4.副作用
安全性評価対象例3,420例中、227例(6.64%)301件
に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛53件
(1.55%)
、肝機能障害3
7件(1.08%)、ALT(GPT)
上 昇29件(0.85%)、血 圧 低 下24件(0.70%)、AST
5件(0.44%)、
(GOT)上昇19件(0.56%)
、Al―P 上昇1
血小板減少15件(0.44%)
、総ビリルビン上昇13件
(0.38%)、LDH 上 昇9件(0.2
6%)、貧 血9件
3%)等であった。
(0.26%)
、γ―GTP 上昇8件(0.2
(再審査終了時)
改
訂
後
改
急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
安全性評価対象例19
3例 中、5
0例(2
5.9%、79件)
に副作用が認められた。主な副作用は、血小板減少
11件(5.7%)、頭痛1
0件(5.2%)、血圧低下7件(3.
6%)、総ビリルビン上昇7件(3.6%)、血清総蛋白
減少5件(2.6%)
、AST(GOT)上昇3件(1.6%)、
ALT(GPT)上昇3件(1.6%)、血中クレアチニン
上昇3件(1.6%)、白血球増加3件(1.6%)
、尿中
蛋白陽性3件(1.6%)
、LDH 上昇2件(1.0%)
、CK
(CPK)上昇2件(1.0%)、心室性頻脈2件(1.0%)、
血中カリウム上昇2件(1.0%)、HDL コレステロ
ール減少2件(1.0%)等であった。
(承認時)
!その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、減量・
休薬など適切な処置を行うこと。
1∼5%未満
循 環 器
精神神経系
頭痛
1%未満
!
訂
前
!その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、減量・
休薬など適切な処置を行うこと。
1∼5%未満
1%未満
血圧低下注3)、心拍 数 増 加、心
室性頻脈
精神神経系
ふらつき感、四肢のしびれ感
消 化 器
嘔気、嘔吐、上腹部不快感等
AST(GOT)、ALT(GPT)、
総ビリルビン、 γ―GTP、 Al―P、
LDH の上昇等
消 化 器
嘔気、嘔吐、上腹部不快感
肝
臓
肝
臓
AST(GOT)、ALT(GPT)、
総ビリルビン、 γ―GTP、 Al―P、
LDH の上昇
血
液
血
液
貧血、血小板減少、白血球増加
過 敏 症注4)
過 敏 症注4)
発疹
腎
臓
血中クレアチニン上昇、尿中蛋
白陽性
そ の 他
血清総蛋白減少、CK(CPK)
上昇、血中カリウム上昇、HDL
コレステロール減少
血圧低下注3)、心拍数増加等
循 環 器
頭痛
ふらつき感、四肢のしびれ感等
貧血、血小板減少
発疹
注3)
「重要な基本的注意」の項参照
注4)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。
注3)「重要な基本的注意」の項参照
注4)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。
急性心不全患者を対象とした臨床試験成績(1
9
3例)に基づき、副作用の概要を追記致しました。
その他の副作用については、臨床試験において2件以上の副作用が認められた事象の中で、
「心室性頻脈」
、
「白
血球増加」
、
「血中クレアチニン上昇」
、
「尿中蛋白陽性」
、
「血清総蛋白減少」
、
「CK(CPK)上昇」
、
「血中カリウ
ム上昇」
、
「HDL コレステロール減少」について追記致しました。
頻度は、不安定狭心症の承認時、不安定狭心症の再審査終了時及び急性心不全の承認時の症例数を母数として
算出し記載しております。
(○○部:削除箇所)
改
訂
後
【使用上の注意】
5.
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下し、副作用の発現
しやすいことが推定されるので、本剤の投与中は血
圧測定と血行動態のモニターを頻回に行い、投与量
の調節は患者の血行動態、症状をみて徐々に実施す
るなど慎重に行うこと(
「重要な基本的注意」の項
参照)
。
特に血圧低下は、高齢の急性心不全患者に発現しや
すいので注意すること。
改
!
訂
前
【使用上の注意】
5.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下し、副作用の発現
しやすいことが推定されるので、本剤の投与は、血
圧測定と血行動態のモニターを頻回に行いながら、
1時間あたり2!の点滴静注から開始し、投与量の
調節は患者の血行動態、症状をみて徐々に実施する
など慎重に行うこと(
「重要な基本的注意」の項参
照)。
不安定狭心症の用法・用量の記述と重複している部分について削除し記載整備致しました。また、急性心不全
患者を対象とした臨床試験において、7
5歳以上/未満での血圧低下の発現頻度を比較したところ、発現頻度に差
が認められたことから、高齢の急性心不全患者に対して更なる注意喚起を行うため追記致しました。
☆次ページ以降に改訂後の使用上の注意全文が記載されておりますので、併せてご参照下さい。
−5−
〈シグマート錠 改訂後の使用上の注意〉
**2
0
0
7年1
0月改訂
】
** 【禁忌(次の患者には投与しないこと)
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナ
フィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、
タダラフィ
ル)を投与中の患者(
「相互作用」の項参照)
3%以上又は
01
. ∼3%未満
頻度不明
頭痛注3)
めまい
精神神経系
1.
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
!重篤な肝障害のある患者[本剤投与中に肝機能検査値異常
があらわれることがある。
]
"緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。
]
#高齢者(
「高齢者への投与」の項参照)
2.
重要な基本的注意
!本剤の投与開始時には、硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同
様に血管拡張作用による拍動性の頭痛を起こすことがある
ので、このような場合には減量又は投与を中止するなど適
切な処置を行うこと。
**"本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シ
ルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、
タダラフィル)との併用により降圧作用が増強し、過度に
血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの
薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本
剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよ
う十分注意すること。
3.
相互作用
**併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
動悸、顔面紅 全身!怠感、気分不
潮
良、胸痛、下肢のむ
くみ、のぼせ感等
循 環 器
【使用上の注意】
臨床症状・措置方法
ホスホジエステ 併用により、降圧作
ラーゼ5阻害作 用を増強することが
用を有する薬剤 ある。
シルデナフィル
クエン酸塩
(バイアグラ)
バルデナフィル
塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス)
機序・危険因子
本 剤 は cGMP の 産 生
を促進し、一方、ホス
ホジエステラーゼ5阻
害作用を有する薬剤は
cGMP の分解を抑制す
ることから、両剤の併
用 に よ り cGMP の 増
大を介する本剤の降圧
作用が増強する。
過 敏 症注2)
耳鳴、不眠、眠気、
舌のしびれ、肩こり
等
発疹等
口内炎※
消 化 器
肝
臓
血
液 血小板減少※
そ の 他
01
. %未満
悪心、嘔吐、 下痢、便秘、胃もた
食欲不振
れ、胃部不快感、胃
痛、腹痛、腹部膨満
感、口角炎、口渇等
ビリルビンの上昇、
AST
(GOT)の上昇、
ALT
(GPT)
の 上 昇、
Al‐P の上昇等
頸部痛、複視
注2)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。
注3)
「重要な基本的注意」!の項参照
5.
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下し、副作用が発現しやすい
ことが推定されるので、本剤投与の際には少量から投与する
など慎重に投与すること。
6.
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立されていないので、妊婦
又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望
ましい。
7.
小児等への投与
小児に対する安全性は確立されていない。
8.
適用上の注意
薬剤交付時:
!PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよ
う指導すること。
[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部
が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の
重篤な合併症を併発することが報告されている。
]
"湿気を避けて涼しいところに保管するよう指導すること。
4.
副作用
総症例数1
43
,2
3例中、6
6
1例
(46
. 1%)
8
1
7件に副作用(臨床検
査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、頭痛5
1
5件
(36
. 0%)
、嘔気・嘔吐6
3件(04
. 4%)
、めまい2
1件(01
. 5%)
、
. 2%)
であった。
(再審
ほてり2
0件
(01
. 4%)
、!怠
(感)
1
7件(01
査終了時)
!重大な副作用
1)
肝 機 能 障 害、黄 疸
(頻 度 不 明)
:AST
(GOT)
、ALT
(GPT)
、γ―GTP の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があ
らわれることがあるので、
観察を十分に行い、
異常が認め
られた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2)
血小板減少
(頻度不明)
:血小板減少があらわれることが
あるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中
止し、適切な処置を行うこと。
3)
口内潰瘍、舌潰瘍、肛門潰瘍
(頻度不明)
:口内潰瘍、舌
潰瘍、肛門潰瘍があらわれることがあるので、症状があ
らわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
"その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など
適切な処置を行うこと。
(頻度不明は※)
−6−
〈シグマート注 改訂後の使用上の注意〉
**2
0
0
7年1
0月改訂
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
1.
重篤な肝・腎機能障害のある患者[代謝・排泄機能が障害
されるため、本剤は高い血中濃度で推移する可能性があ
る。
]
2.
重篤な脳機能障害のある患者[本剤により過度の血圧低下
が生じた場合、脳機能障害に悪影響を及ぼす可能性があ
る。
]
3.
重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[本剤により
血圧低下が生じ、これらの症状を悪化させる可能性があ
る。
]
4.
Eisenmenger 症候群又は原発性肺高血圧症のある患者[本
剤により静脈還流量が減少し、血圧低下、心拍出量減少が
強くあらわれる可能性がある。
]
5.
右室梗塞のある患者[本剤により静脈還流量が減少し、心
原性ショックを招来する可能性がある。
]
6.
脱水症状のある患者[本剤により静脈還流量が減少し、心
拍出量もさらに減少するため、心原性ショックを起こす可
能性がある。
]
7.
神経循環無力症のある患者[神経的要因により生じる病態
であるため、効果は不定である。
]
8.
閉塞隅角緑内障のある患者[眼圧を上昇させるおそれがあ
る。
]
本剤又は硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往
** 9.
歴のある患者
0.
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデ
** 1
ナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダ
ラフィル)を投与中の患者(
「相互作用」の項参照)
【効能・効果】
○不安定狭心症
**○急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
【用法・用量】
不安定狭心症
本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解して、00
.1
∼00
. 3%溶液とする。通常、成人には、ニコランジルとして
1時間あたり2!の点滴静注から投与を開始する。投与量は
患者の病態に応じて適宜増減するが、最高用量は1時間あた
り6!までとする。
**急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解して、00
.4
∼02
. 5%溶液とする。通常、成人には、ニコランジルとして
02
. !/"を5分間程度かけて静脈内投与し、引き続き1時間
あたり02
. !/"で持続静脈内投与を開始する。投与量は血圧
の推移や患者の病態に応じて、1時間あたり00
. 5∼02
. !/"
の範囲で調整する。
【使用上の注意】
2.
重要な基本的注意
!本剤投与中は、血圧測定と血行動態のモニターを頻回に行
うこと。また、投与量の調節は患者の血行動態、症状をみ
て徐々に行うこと。
**"投与中に血圧低下等の異常が観察された場合や血圧低下の
可能性のある患者には、減量又は投与を中止すること。
また、必要に応じて下肢挙上、昇圧剤(カテコラミン製剤)
投与等の適切な処置を行うこと。
**#本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シ
ルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、
タダラフィル)との併用により降圧作用が増強し、過度に
血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの
薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本
剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよ
う十分注意すること。
**$急性心不全に対して本剤を用いる場合には、血圧、心拍数、
尿量、体液及び電解質、また可能な場合には肺動脈楔入圧、
心拍出量及び血液ガス等の患者の全身状態を十分管理しな
がら投与すること。
**%急性心不全に対して本剤を用いた場合、重篤な血圧低下が
起こる可能性がある。本剤投与中は血圧測定を頻回に行い、
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行
うこと。
**&急性心不全において、本剤の投与によっても期待された改
善が認められない場合には投与を中止し、他の治療法に切
り替えるなどの適切な処置を行うこと。
**'急性心不全において、本剤の投与により血行動態及び臨床
症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期の状態
を脱した場合)には、他の治療法に変更すること。なお、
急性心不全に対する4
8時間を超える使用経験が少ないの
で、これを超えて投与する必要が生じた場合には、血行動
態及び全身状態等を十分に管理しながら慎重に投与するこ
と。
3.
相互作用
**併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
ホスホジエステラー 併用により、降圧 本 剤 は cGMP の 産 生
ゼ5阻害作用を有す 作用を増強するこ を促進し、一方、ホス
る薬剤
とがある。
ホジエステラーゼ5阻
シルデナフィルクエ
害作用を有する薬剤は
ン酸塩
cGMP の分解を抑制す
(バイアグラ)
ることから、両剤の併
バルデナフィル塩酸
用 に よ り cGMP の 増
塩水和物
大を介する本剤の降圧
(レビトラ)
作用が増強する。
タダラフィル
(シアリス)
4.
副作用
不安定狭心症
安全性評価対象例34
,2
0例中、2
2
7例(66
. 4%)3
0
1件に副作用
が認められた。主な副作用は、頭痛5
3件(15
. 5%)
、肝機能
障 害3
7件(10
. 8%)
、ALT(GPT)上 昇2
9件(08
. 5%)
、血 圧
1.
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
!高齢者(
「高齢者への投与」の項参照)
"低血圧のある患者[本剤により血圧低下が生じ、症状を悪
低下2
4件(07
. 0%)
、AST(GOT)上昇1
9件(05
. 6%)
、Al―P
化させる可能性がある。
]
上昇1
5件(04
. 4%)
、血小板減少1
5件(04
. 4%)
、総ビリルビ
#肝・腎機能障害のある患者[代謝・排泄機能が障害される
ン 上 昇1
3件(03
. 8%)
、LDH 上 昇9件(02
. 6%)
、貧 血9件
ため、本剤は高い血中濃度で推移する可能性がある。
]
(02
. 6%)
、γ―GTP 上 昇8件(02
. 3%)等 で あ っ た。
(再 審 査
**$急性心不全において、左室流出路狭窄、肥大型閉塞性心筋
終了時)
症又は大動脈弁狭窄症のある患者[本剤により圧較差を増 **急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
強し、症状を悪化させる可能性がある。
]
安全性評価対象例1
9
3例中、5
0例(2
59
. %、7
9件)に副作用
−7−
が認められた。主な副作用は、血小板減少1
1件(57
. %)
、頭
痛1
0件(52
. %)
、血圧低下7件(36
. %)
、総ビリルビン上昇
7件(36
. %)
、血清総蛋白減少5件(26
. %)
、AST(GOT)
上昇3件(16
. %)
、ALT(GPT)上昇3件(16
. %)
、血中 ク
レアチニン上昇3件(16
. %)
、白血球増加3件(16
. %)
、尿
中蛋白陽性3件(16
. %)
、LDH 上昇2件(10
. %)
、CK(CPK)
上昇2件(10
. %)
、心室性頻脈2件(10
. %)
、血中カリウム
上昇2件(10
. %)
、HDL コレステロール減少2件(10
. %)
等であった。
(承認時)
!重大な副作用
1)
肝 機 能 障 害、黄 疸(頻 度 不 明)
:AST
(GOT)
、ALT
(GPT)
、γ―GTP の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があ
らわれることがあるので、
観察を十分に行い、
異常が認め
られた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2)
血小板減少
(頻度不明)
:血小板減少があらわれることが
あるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中
止し、適切な処置を行うこと。
**"その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など
適切な処置を行うこと。
1∼5%未満
循 環 器
精神神経系
1%未満
血圧低下注3)、心拍 数 増 加、心
室性頻脈
頭痛
ふらつき感、四肢のしびれ感
消 化 器
嘔気、嘔吐、上腹部不快感
肝
臓
AST(GOT)、ALT(GPT)、
総ビリルビン、 γ―GTP、 Al―P、
LDH の上昇
血
液
貧血、血小板減少、白血球増加
過 敏 症注4)
発疹
腎
臓
血中クレアチニン上昇、尿中蛋
白陽性
そ の 他
血清総蛋白減少、CK(CPK)
上昇、血中カリウム上昇、HDL
コレステロール減少
注3)「重要な基本的注意」の項参照
注4)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。
**5.
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下し、副作用の発現しやすい
ことが推定されるので、本剤の投与中は血圧測定と血行動態
のモニターを頻回に行い、投与量の調節は患者の血行動態、
症状をみて徐々に実施するなど慎重に行うこと(
「重要な基
本的注意」の項参照)
。
特に血圧低下は、高齢の急性心不全患者に発現しやすいので
注意すること。
6.
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又
は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ま
しい。
7.
小児等への投与
小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)
。
8.
適用上の注意
調製方法:投与に際しては、生理食塩液又は5%ブドウ糖注
射液に溶解し、溶解後2
4時間以内に使用すること。
−8−