ゆとりのある女性ミドル層をメインターゲットに

(2)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
巻頭インタビュー
INTERVIEW
2070
「今行きたいデスティネーション」
と思わせるには?
旅行素材とシーズンの絞り込みを
さらに
「ベストシーズン」
といった旬を感じさせ
るアピールも
「今行きたい」
と思わせる重要な
旅行動機につながる。旅行会社の発想でオー
ストラリアに旬を与えることで、高付加価値な
旅行商品が生まれ、
それがヒットする。
またイベ
ントを切り口とした旅行の提案も
「今行きたい」
と思わせる要素となる。
INTERVIEW
高付加価値な旅行素材が豊富
あらゆる客層に対応できる幅広さ
JATA VWC2000万人推進室
オーストラリアは、米国やヨーロッパと比べる
澤邉 宏 室長
と、
まだまだ開発の余地が充分あるデスティネ
ーション。
その意味において、
オーストラリアは、
各旅行会社の企画担当者が知恵を出せば、
いくらでも
「利益を出せるデスティネーション」
だ
と捉えている。
例えば、
オーストラリアはビーチリゾートでの
滞在だけでなく、周遊旅行もOK。また自然体 して、旅行素材の提供を常に行っており、
こうし
験のプログラムが実に豊富で、世界自然遺産
た努力を重ねていることは大変評価している。
の宝庫でもある。
こうした豊富な旅行素材を組
こうした各観光局の努力を受け、
オーストラリア
み合わせることで、旅行商品を自由自在に開
が持つ旅行素材を、旅行会社がもっと深みの
発できる。いずれも高付加価値を与えてくれる あるものにする必要があると考えている。
もう少
旅行素材だ。
また、
あらゆる客層をターゲットに しオーストラリアに注目すれば、
おもしろい企画
できる点もオーストラリアの特徴。オーストラリ が出てくる可能性があるのではないだろうか。
アは、
さまざまな切り口で商品展開が可能であ
例えば、
クイーンズランド州のケアンズやゴ
り、例えばハイエンドの熟年層についても、彼ら ールドコーストは、
かつて全国から数多くのフラ
が求めているものにきちんと対応できる旅行素
イトが飛び、
ビーチリゾートとしてオーストラリア
材をオーストラリアは持っている。
の人気を牽引し、ハワイに迫る勢いがあった。
現在はジェットスター航空が飛んでおり、旅行
会社各社で旅行商品が造成されているが、
も
旅行素材の「深掘り」を
っと高付加価値のあるハネムーンをターゲット
おもしろい企画が生まれる可能性
にした旅行商品を造成するなどの余地があると
考えている。
オーストラリア政府観光局は、1980年代か
ハワイはハネムーンの目的地として確固たる
ら2000年代の30年間に渡り、変わらぬ姿勢
地位を築いており、現在ウェディングが大変好
で旅行会社への研修やセミナーを継続して行
調に推移している。
クイーンズランド州はハワイ
っている。
また各州の観光局も、旅行会社に対
に匹敵する旅行素材があり、同様にハネムー
潜在性高い「フライ&ドライブ」
リピーター予備軍へアピール
ナーにアピールすれば、
レスポンスは必ずある
はずだ。
「旅行動機」を生み出す工夫と努力を
動機づけとなる旬やイベント、
素材の絞り込み
オーストラリアは日本同様、左側通行なの
で、
フライ&ドライブを提案しやすいデスティネー
ション。
レンタカー会社からのコミッションが期
待できる点、長い滞在を提案できる点で業務
効率が良く、付加価値の高い旅行商品だ。
ま
たオーストラリアのリピーター予備軍へのアピ
ールにもつながるだろう。
またオーストラリアは、
「魅力あるデスティネー
LCCと旅行会社の共存
ション」
として、常にトップ5の中に入りながらも、
テスト・マーケティングの場として注目
実際に旅行を決定するまでには至っていない
ケースが多い。
そこで観光局や旅行会社が協
力し、
オーストラリアを
「今行きたいデスティネー
一方、
オーストラリアは、
ローコストキャリア
ション」
と思わせる工夫や努力が必要だ。
(LCC)
と旅行会社がいかに共存できるか、
と
例えば、
ウェディングは「今行きたい」
と思わ
いうテスト・マーケティングの場にもなっている。
せる重要な旅行動機となる。アクティブシニア ジェットスター航空は、旅行会社経由の流通を
に対しては、
ただ漠然としたデスティネーション
重視している。
また来年のジェットスター・ジャパ
の紹介ではなく、旅行素材を絞り、
それを強烈
ンによる日本の国内線参入で、
マーケットは大
にアピールすることで、旅行動機に結びつける きく変化するだろう。
ことができるのではないだろうか。いわゆるキラ
オーストラリアの旅行需要への波及に期待
ーコンテンツの創造である。
したい。
オーストラリア政府観光局は、
ゆとりのある女性ミドル層をメインターゲットに据えたプロモーションを新たに開始する。
このプロモーション
の柱となるのが、
「ヒーリング・スポット」
「絶景とグルメ」
という2つの魅力。いずれもオーストラリアの強みであり、
メインターゲットのニーズ
を満たしてくれるポイントだ。観光局ではシドニー出身の栄養コンサルタント、
エリカ・アンギャル氏を通じてこの2つの魅力を一般消費者
に広くアピールするほか、各州観光局と共同でモデル日程を開発、旅行商品化を図る。
オーストラリア
政府観光局
TOURISM
AUSTRALIA
ゆとりのある女性ミドル層をメインターゲットに
シドニー出身の栄養コンサルタント、エリカ・アンギャル氏を起用
グルメ」が体験できる内容が求められる。また である、
ゆとりのある女性ミドル層だ。観光局で
日本 語で購買できる環 境を整えることも急 は、
この層をアクティブに活躍する精神年令
務。旅行会社と組んだ旅行商品化はその中
35才の女性と設定。現在実施中の私のイチ
でも重要な施策のひとつとなる。観光局では、 オシキャンペーンの一環として、
エリカ・アンギャ
パッケージ化を含めた旅行会社への働きかけ ル氏を通じて、
このターゲット層へオーストラリ
を行い、
オンラインによる旅行商品の露出も アの魅力を直接届ける。
積極的に進める予定だ。
「選択と集中」
可処分所得の高いミドル層、
FIT/SITに照準
左からオーストラリア政府観光局日本局長堀和典氏、
エリカ・アンギャル氏
「ヒーリング・スポット」と
「絶景とグルメ」を訴求
専用サイトで2つの魅力を紹介
プロモーションのベースとなるのが12月20
日に開設する専用サイト。サイトではアンギャル
氏お勧めの世界遺産やパワースポットなどの
ヒーリング・スポット、絶景やオーストラリアなら
ではの美味しい食事など、
まだあまり知られて
いない情報を発信する。
またソーシャル・メディ
アを通じたウェブサイトへの誘引を図るほか、
ア
ンギャル氏出演によるイベント開催など、幅広
いPR活動を展開していく計画だ。
アンギャル氏は、
ミス・ユニバース・ジャパン
公式栄養コンサルタントとして現在幅広く活躍
中。著書「世界一の美女になるダイエット」が
大ヒットし、
テレビや雑誌などのメディアにも登
場している。同氏は
「オーストラリアは、信じられ
ないような自然美がある国。近年、増えてきた
美味しいレストランやローカルのマーケットな
ど、
日本で知られていない魅力が数多くある。
時差もなく、空気がきれいで、住む人もリラック
スしているので、忙しく過ごす日本の女性が休
暇を過ごすには最適な場所」
とコメントを寄せ
ている。
8エリアでモデルコース
旅行商品化、オンラインでの露出図る
また観光局では、2つの魅力を実際に体験
してもらえるよう、各州観光局と共同でモデル
コースを開発、旅行商品化や上記専用サイト
での露出を図る方針だ。
ゆとりのある女性ミドル層というターゲット
特性を踏まえ、
モデルコースは限られた日程の
中で効率的に「ヒーリング・スポット」
「絶景と
燃油サーチャージの高騰に伴うロングホー
ルの伸び悩み、為替動向、
さらに航空座席供
給の減少など、依然不安定な状況が続く海外
旅行マーケット。こうした中、
オーストラリア政
府観光局は、2020年までに日本人旅行者の
消費金額を現状の2倍とする目標を掲げる。目
標を達成すべく、観光局では「選択と集中」
を
進め、FIT/SIT及び教育旅行マーケットに力を
入れる方針だ。特にFIT/SITマーケットは、訪
豪者の約4割までに成長、
さらに今後の伸び
も期待できる潜在性の高いマーケットと位置
付ける。
一方、消費金額を引き上げる上で、観光局
では可処分所得の高いミドル層にも注目、以
下ターゲットを設定する。
(1)
世帯所得600万
円以上(2)子供なし、
もしくは18才以下の子
供がいない
(3)年に1度はロングホールの海
外旅行をする
(4)
30〜59才で大都市圏勤務
ゆとりのある女性ミドル層に注目
精神年令35才の女性
上記ターゲットで、観光局が特に注目するの
が、今回のプロモーションでのメインターゲット
ターゲット層が求める
リフレッシュと癒し
分析結果で懸念点も洗い出し
観光局によるターゲット層の分析結果によ
ると、
「 忙しい生活にストレスを感じており、海
外旅行に対してリフレッシュを求めている。
また
ナチュラル、ヘルシー、品質志向が強い」
とあ
る。
その中でオーストラリアは
「大自然、野生動
物、季節が逆、時差がない、
リラックスできる」
という点で強みがあり、
こうした強みを全面的
に打ち出したプロモーション展開で、
ターゲット
層の渡航意欲を刺激させようというのが、今回
のプロモーションの目的だ。
ターゲット層の分析結果を踏まえた訴求ポ
イントが「ヒーリング・スポット」
と
「絶景とグル
メ」
となる。
具体的に
「ヒーリング・スポット」
では、大自然
を紹介。具体的には、世界自然遺産、
ウルル
やマウントウォーニングなどのパワースポット、
グ
レートオーシャンロード、
カンガルー島などの露
出を図る予定だ。
また「絶景とグルメ」
では、眺
めの良いレストランやおいしい食事/ワインの
提案を行う。
一方、
ターゲット層の分析結果では、
オース
トラリアの懸念点として「イメージはいいもの
の、
みどころが離れていて旅行計画が立てにく
い、食事は楽しめなさそう」
と指摘、
こうしたマイ
ナスイメージの払拭も今回のプロモーションで
は大きく求められている。
表紙画像クレジット:上段左 ©Lake House、上段右 ©Sal Salis、中段左 ©Longitude 131°
、中段右上 ©Capella Lodge、中段右下 ©Southern Ocean Lodge、下段左 ©Spicers Peak Lodge、下段右 ©Saffire Freycinet
2070
(3)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
旅 行 会 社 レ ポ ート
旅 行 会 社
Travel
Agencies
r e p o r t
株式会社 クオリタ
株式会社 エス・ティー・ワールド
潜在性高いラグジュアリーロッジ
パンフレット展開など、
露出強化へ
具体的な過ごし方を提案し、
収益アップ
現地研修通じて情報収集
その取り組
エイチ・アイ・エスの100%子会社として、上質なサービスによる
「こだわりの旅」
を提供 3〜4年前よりオーストラリア方面の取り扱いを強化するエス・ティー・ワールド。
販売量は毎年伸びを見せる。
スタッフ自ら研修で現地へ
するクオリタ。ホテルの部屋、部屋からの眺望や立地、空間や時間の使い方にまでにこ みは着実な成果を上げており、
売れ筋となる旅行素材をいち早く商品化、
ウェブサイト
(http://stworld.jp/)
や店
だわりを見せる商品展開は、昨年5月のスタート以来、多くのリピーター顧客を獲得し、 赴き、
旅行ニーズを確実に捉えている。
またホテルのグ
好評を集めている。そんなクオリタが新たに注目するのがオーストラリア全土に点在す 頭を通じてその魅力を紹介することで、
レー
ドアップや、
宿泊日数を増やすなど、
収益アップにもつながる施策にも意欲的だ。
同
るラグジュアリーロッジ。
その背景について、企画担当の田那辺氏に話を伺った。
社の取り組みについて、
オーストラリア方面を担当する後藤氏に話を聞いた。
株式会社 エス・ティー・ワールド
南太平洋・インド洋・
オセアニアファクトリー
株式会社 クオリタ
クオリタ グループ 企画
後藤 彩乙子 氏
田那辺 陽 氏
ホテルにこだわり
充実のサポート
上質なサービスを提供する「クオリタ」
見ている。
田那辺氏は
「リゾートといえば、
やはりハワイ
やアジア、南太平洋のイメージが強い。オースト
ラリアではケアンズなどをイメージするが、実は
まだまだ隠れたリゾートが多い」
と語る。その上
で
「知られていないだけに、
アプローチをかけれ
ばそれだけ反応がある」
と指摘する。実際にハ
ミルトン島のクオリアの露出を増やしたところ、
取り扱いが増えたように、認知度を上げれば、
それだけ可能性も広がるとの認識だ。
クオリタが提供する旅行商品の特徴として、
まず田那辺氏が挙げるのは、
ホテルへのこだわ
り。
「通常のパッケージツアーにあるホテル指
定だけでなく、
ホテルの部屋にもこだわった」
と
のことで、部屋からの眺望、海に直接アクセス
できる部屋、利便性の高い公共施設やレスト
ラグジュアリーロッジに注目
ランの近くといった、
ロケーションにもこだわった
部屋の指定など、細かく設定しているのが大き
「まず存在を知ってもらうことが第一」
なセールスポイントだ。
また滞在先では、専任コンシェルジュが1日1
こうした流れを受けてスタートしたのが、
「ラグ
回連絡を取るといったサポート態勢も大きな特
ジュアリー・ロッジズ・オブ・オーストラリア
徴。現地オプショナルやレストランの予約、旬 (Luxury Lodges of Australia)
」の展開。オー
の情報提供、滞在中の過ごし方の提案やトラ
ストラリア政府観光局とカンタス航空が共同で
ブルの解決など、個々にあったサービスを提供
実施するプロモーションに参画したもので、小
している。
コンシェルジュは基本的にエイチ・ア
規模ながらも、オーストラリア各地の特徴の
イ・エス現地支店で熟練した限られたスタッフが
ある大自然や世界遺産にあるリゾート、
そし
担当する。
てここだけでしか体験できないユニークなラ
他にもプライベート送迎や厳選したオリジナ
グジュアリー体 験は、
クオリタの求めるプロ
ルの食事メニューなど、
クオリタのプロダクトは、 ダクト に マッチして い る 。現 在 、ウェブ
宿泊だけでなく移動や食事といったさまざまな (http://www.qualita-travel.com/special/
面でこだわりを見せる。
aus̲luxury/)
での露出に加え、店頭ではiPad
を使いながら施設の魅力を紹介。田那辺氏は
ハネムーナーが中心の
「言葉だけでは伝えきれない魅力があるロッジ
オーストラリア
が多いので実際の画像を見てもらい、
イメージ
が湧く
こ
と
で接客
しやす
く
なる」
と語る。
リゾート滞在型の旅が中心
さらに12月には、
「ラグジュアリー・ロッジズ・
こうしたクオリタの主要な顧客層であり、
ター
オブ・オーストラリア」の全加盟宿泊施設を紹
ゲットとなるのが「ハネムーナーや、30〜50代
介する専用パンフレットが登場。来年以降はチ
の比較的年齢層が上のカップル、
そしてOL
ラシやポスターでの露出も検討しており、
「まず
層」
(田那辺氏)
。いずれも
「上質な旅、
こだわり
存在を知ってもらうことが第一」
と今後の展開
のある旅を求める層」
だ。
に意欲を見せる。
その中でもオーストラリアは、
「ハネムーナー
実際の反応も上々。
「反応は良い。例えば、
を中心に人気の高い」
デスティネーションという 店頭で待ち時間などにiPadを見せると、興味を
位置付け。
また通常、
オーストラリアのパッケー
強くひくようだ」
(田那辺氏)
ジ商品は、観光がメインのコースが多いが、
クオ
リタの場合は「観光よりも、
ホテルでゆっくりと
過ごしたい、
という要望を多く頂いている」
とあ
るように、滞在型の旅を求めるニーズが高いの
が特徴だ。
具体的に人気が高いのは、
グレート・バリア・
リーフにあるハミルトン島。
その中でもワンランク
上の宿泊施設クオリアの指定が多いという。
田那辺氏は
「ホテルでゆっくり過ごしたい人は、
ホテルの選定に加え部屋からの眺めにもこだ
わりがある。その意味でも、多くのこだわりがあ
るクオリタの提供する商品は、
こうしたニーズに
合致している」
と強調する。
「アプローチをかければ
反応がある」
認知度アップで広がる可能性
クオリタで取り扱いが多い方面は、
「ハワ
イやモルジブ、バリ島など」
( 田那辺氏)。オー
ストラリアの割合はまだ高くはないものの、
そ
れが逆に「まだまだ可能性を秘めている」
と
「ラグジュアリー・ロッジズ・オブ・オーストラリア」
を
紹介するパンフレット
若い人からハネムーナー、
アクティブな40〜50代まで
幅広い客層を集めるオーストラリア
ウェブサイ
トをベースに販売展開を行う同社。
そのため
「20〜30代を中心に比較的若い人の
利用が多い」
(後藤氏)
傾向を見せるが、
オースト
ラリア方面に関しては
「若い人やアクティブな
40〜50代、
ハネムーナーやカップル、
ご夫婦、
学生など、
客層が幅広い」
のが特徴だという。
ま
たユニークなのは
「1人参加や女性同士も多
い」
点。特に1人参加の場合、
旅行代金が割高
となるが、
ホテルの1人部屋追加代金を無料と
したり、
送迎を混載にするなどの工夫で料金を抑
えている。
お客様は納得して頂ける。旅行後は
『楽しかっ
た』
と感想を頂けることが多い」
と語る。
研修通じて実体験を提案
ウェブサイトや店頭で具体的に紹介
同 社では、
ファムツアーな
どを通じてスタ
ッフを積 極 的
に現 地へ派
遣しており、
こ
うした研 修で
実際に体験し
たことをベース
にある
に、現 地での ウェブサイト(http://stworld.jp/)
ハミルトン島の特集ページ
楽しみ方を提
人気集まる
案している。提案はウェブサイ
トや店頭での説明
が中心。
ウェブサイ
ト
(http://stworld.jp/)
には、
エアーズロックとハミルトン島
エアーズロ
ッ
ク
とハミ
ル
ト
ン島の特集を設け、
店
長めの滞在とホテルのグレードアップを提案
頭用には資料を用意する。加えて
「スタッフへの
オーストラリアで取り扱いが多いのは、
直行便
情報伝達も重要。各支店へのスタッフと情報を
が飛ぶケアンズやゴールドコースト。
またエアー
共有し、
実際に研修へ行ったスタッフと同様に
ズロックとハミルトン島にも人気が集まる。
「エア
お客様へご案内できるよう、
心がけている」
(後
ーズロックとハミルトン島に、
いろいろな都市を組
藤氏)
という。
み合わせるプランなど、
求められるバリエーション
また研修を通じて、
実際に体験した内容は、
ツ
も多い」
(後藤氏)
とのことで、
両方面には特に力
アーに盛り込むなど、
商品化も行う。
「 現地での
を入れている。
過ごし方や特典など、
良かったものをツアーに盛
エアーズロックとハミルトン島で提案するのは り込むと、
ダイレクトにお客様から反応がある」
「長めの滞在とホテルのグレードアップ」。後藤 (後藤氏)
というのがうれしい点だ。
氏は
「通常、
エアーズロックは1泊、
ハミルトン島
幅広い客に提案できる
は2泊がメイン。例えば、
エアーズロックに2泊す
ることで、
いろいろな楽しみが増える。
ハネムーナ
オーストラリア
ーや記念日旅行に提案している」
と説明する。
「アクティビティーの豊富さ、
具体的には
「ヘリツアーや星空の下でディナー
客層の広さ」に強み
を楽しむ
『サウンドオブサイレンス』
は提案すると
好評だ」
とのこと。
またハミルトン島では
「3泊で
オーストラリアのリゾートの特徴として、
後藤氏
特典を付ける」
といったアレンジを提案。
またホテ
は
「モルジブやタヒチなど、
ハネムーナーが中心
ルは、
ロンギチュード131°
(エアーズロック)
やクオ
で、
海での滞在に限定されてしまう。一方、
オース
リア
(ハミルトン島)
といったグレードの高い宿泊 トラリアは海だけでなく、
動物など様々なアクティ
施設を紹介する。
ビティーが楽しめ、
幅広いお客様を取り込める点
で特徴がある」
と指摘する。
またオーストラリアは
周遊プランも
「モルジブやタヒチへ行かれた当社のリピーター
高収益につながる提案
のお客様にも充分提案できるデスティネーショ
と見る。
「こだわりをもって手間をかける」 ンだ」
周遊プランも用意する。
「エアーズロックとハミ
ルトンの組み合わせや、
それにケアンズを加えた
大周遊プランなど、
工夫している」
(後藤氏)
とい
う。例えば、
ハネムーナー向けには、
ハミルトン島
とケアンズ近郊のパームコーブにあるアンサナ
を組み合わせたプランを提案、
ビジネスクラス利
用もハネムーナーや熟年夫婦層に人気だ。後
藤氏は
「せっかく行くのであれば、
現地でしっかり
楽しんで頂けるよう提案すると、
お客様もそれだ
け喜んで頂ける」
と強調する。
こうした提案は結果的に高収益につながる。
後藤氏は
「単価が高く、
高収益なところは、
こだ
わりを持って手間をかける必要がある」
と指摘す
る。実際の反応は良く、
後藤氏は
「こういう過ごし
方ができる、
というのを具体的に提案することで、
高級リゾートの商品化
高収益が期待できるだけに
「完全な作り込み」
を
今後の展開について、
後藤氏は
「オーストラリ
アには、
まだツアー用に開発されていない高級な
リゾートが多い。
それを求めるお客様がいらっしゃ
るので、
送迎などを工夫することで、
形にしていけ
たら」
と意欲を見せる。
特にオーストラリアは
「客層が多く、
こうした高
級なリゾートがまだ知られていない分、
伸びシロ
があると考えている」
点で期待が持てるデスティ
ネーション。
ただ商品化する際は、
「 高収益が期
待できる分、
完全に作り込まなければいけない」
と感じているようだ。
(6)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
2070
クイーンズランド州
QUEENSLAND
クイーンズランド州東海岸のゴールドコースト、ウィットサンデー諸
島、ケアンズは、いずれもオーストラリアでトップクラスの人気を誇
るリゾートだ。それだけに、リゾート施設の新設や、最新設備を取り入
れたリノベーションが常に活発に行われ、それまでなかった新たな体
験を旅行者に提供し続けている。そんなクイーンズランドのリゾート
エリアから、他では楽しめないよう夢見心地な体験や、仲間と賑やか
に楽しむ時間を提供できるリゾート施設の最新情報を紹介する。
最新リゾート施設で楽しむ4つの“夢見心地”
ゴールドコースト
ウィットサンデー諸島
「シーテンプル・サーファーズパラダイス」がオープン
ハミルトン島に「ヨットクラブ・ヴィラ」完成
サービス充実のアパートメントがビーチフロントに登場
家族や仲間で貸別荘としての利用がおすすめ
Sea TempleやThe Sebel Hotelsなどのブ
ランドで知られるマーバック・グループが、
ゴール
ドコーストの中心部であるサーファーズパラダイ
スに
「シーテンプル・サーファーズパラダイス」
を
開業した。
「シーテンプル・サーファーズパラダイス」は
77階の高層建築で、
ホテル並みのサービスが
提供されるアパートメントでありながらビーチフ
ロントに立地しているのが特徴。4階から39階
に配置されている部屋からは、遮るものなく眼
前に広がるゴールドコーストの絶景と太平洋の
景観をたっぷりと堪能できる。9月29日にソフト
数多くのリゾートがあるウィットサンデー諸島
オープンし、12月中にはレストラン開業を含め
の中でも代表的なリゾートアイランドであるハミ
たグランドオープンを予定している。
ルトン島にこのほど新しい宿泊施設がオープン
サービスは24時間態勢でレセプション対応 した。新しい宿泊施設はハミルトン島ヨットクラ
やルームサービスを提供しており、
タオル、
シー ブに隣接する豪華な居住用施設「ヨットクラ
ツの交換や清掃のデイリーサービスも可能。
ブ・ヴィラ」で、居住者が使用する部屋のほか
付帯施設として、
レストラン、
スパ、
ジム設備、 に、貸別荘として宿泊滞在が可能な客室が用
サウナ設備などのほか、
バーベキュー・エリアや
意されている。
宴会施設・会議施設もある。プールも2つ
(屋
有名なランドスケープデザイナーのJamie
外と室内各1つ)
あり、屋外プールは水面と海
Durieと、著名な建築家のWalter Bardaが手
面が調和して海との一体感が味わえる“インフ
掛けた
「ヨットクラブ・ヴィラ」
は、
プライバシーと
ィニティ
・エッジ・プール”となっている。
ゆとりあるスペースを重視したデザインが特徴。
部屋のタイプは120㎡の2ベッドルーム・ビー
客室は2階建ての4ベッドルーム・4バスルーム
チ・ビュー・アパートメントと、160㎡の3ベッドル
で最大8名収容。眺望や客室位置によりカテ
ーム・ビーチ・ビュー・アパートメントの2タイプ。 ゴリーが分かれている。
両タイプの部屋ともバルコニーとインターネット
主寝室はキングサイズベッドとウォークインク
設備付きで、
リビングには40インチ液晶テレビ ローゼッ
ト、
浴室、
バルコニーを備え、
第2寝室と
やオーディオ・DVD設備、浴室にはスパ・バス、 第3寝室はクイーンサイズベッ
ドとバルコニー、
浴
キッチンには食洗機や電子レンジ、ユーティリ
室、
衣類収納棚を備える。第4寝室はシングル
ティーにはランドリーなどを備えている。
ベッ
ドにも分割できる“ジップ・キング”と衣類棚が
「シーテンプル・サーファーズパラダイス」
から あり、
向かい側の部屋に浴室がある。
ビーチまではエスプラネード通りを1本挟むだ
リビングには46インチのプラズマディスプレー
け。
ゴールドコーストの高級アパートメントの中
TVが設置されているほか、
「ミーレ」
ブランドで統
でもビーチへのアクセスの良さは抜群。
一されたキッチン設備があり、
洗濯室にも
「ミー
ゴールドコーストの中心でゆったり滞在し、大
レ」
の洗濯機や乾燥機がある。
テラスやバルコ
人数で楽しめる宿泊施設を探す旅行者にとっ ニーでバーベキューを楽しめるよう、
8人用のテー
ては最適な選択肢といえる。
ブルセッティングやバーベキュー設備も用意され
Sea Temple Surfers Paradise
www/mirvachotels.com/
sea-temple-surfers-paradise
「ヒルトン・サーファーズパラダイス」が9月にホテル開業
ゴールドコースト初のヒルトンは、
ビーチバレットサービスも
ヒルトン・ブランドとしてゴールドコースト初の
プロジェクトとなる
「ヒルトン・サーファーズパラ
ダイス」
が9月からホテルの営業を開始した。す
でに昨年から
「ヒルトン・サーファーズパラダイ
ス・レジデンス」の名称でアパートメント棟は開
業していたが、
ホテル棟の開業により、旅行者
の希望に合わせてアパートメントとホテルの両
方の選択肢を提供できるようになった。
客室には37インチの液晶テレビやiPod対
応のオーディオ設備、
インターネット設備、
ミニ
バーを完備している。
ファミリーやグループ、
ゴ
ルフ仲間などの大人数で長期滞在を望む旅
行者などは、
レジデンス棟の1ベッドルームや2
ベッドルーム、3ベッドルームの広々としたアパ
ートメントを選ぶこともできる。
「ヒルトン・サーファーズパラダイス・ホテル」
はオーキッド・アベニューとサーファーズ・パラ
ダイス・ブルーバードの間に建つ5ツ星ホテル
で、付帯施設として24時間営業のフィットネス
センターや、宴会施設・会議施設、
ビジネスセ
ンター、
サーファーズパラダイスの眺望を270
度のパノラマで楽しめるエグゼクティブラウン
ジもある。
またリゾート
ホテルとして
の価値を高め
る特徴的なビ
ーチバレットサ
ービスも提 供
している。ビー
チで寛ぎたい
宿泊客のための有料サービスで、
ホテルのスタ
ッフがビーチにパラソルやタオル、
デッキチェア
をセッティングして冷たい飲み物なども用意して
くれる。ヨーロッパのビーチリゾートでは一般的
だが、
オーストラリアではあまり例のない新サー
ビスとなっている。カップルが贅沢な時間を過
ごすのに適しているが、子供連れのファミリー
が無理なくビーチを楽しむためにも利用価値の
高いサービスだ。
モダンなオーストラ
リア料理の担い手と
インド洋を優雅に進むオ
リオン号 して
著名なシェフ、
ルーク・マンガン氏が指導するレ
ストラン「ソルト・グリル」
がホテル2階に出店し
ているのも特徴で、
ゴールドコーストでもトップク
ラスの味わいを楽しめる。
Hilton Surfers Paradise
www.hiltonsurfersparadise.com.au
ている。
また3日に1度のハウスキーピング・サービス
があるほか、
リゾート内の移動用に1部屋につ
き1台の電動カート
(4人乗り)
が提供される。
料金はハイシーズンの4〜6泊でも、島内のゴ
ルフ場でプレーを楽しむゴルフ仲間や、
ファミリ
ーにとっては1人当たりの宿泊費はリーズナブ
ルな範囲に収まるのも魅力だ。
Hamilton Island Yacht Club & Villas
www.hamiltonisland.com.au
ケアンズ
ヒルトン・ケアンズが全客室を改装
真新しい客室の ヒルトンベッド でお目覚めを
ケアンズ市の中心部に立地し、同市を代表
するホテルの一つであるヒルトン・ケアンズが、
今年6月に全客室の改装を終了。コンテンポ
ラリーな装飾や、
自然光との調和が特徴的な
最新ホテルとして改めて注目を集めている。今
回の改装により、全客室がブラウンと白を基調
とするコンテンポラリーな風合いの内装やファ
ブリックデザインで統一された。バルコニーとイ
ンターネット設備は全客室に備わり、
またデスク
ステーションは十分なスペースを確保し、人間
工学に基づいてデザインされたチェアーも用
意された。家具、調度類も刷新され、革張りの
リラクゼーションチェアーや37インチの液晶テ
レビ、iPod対応のオーディオ機器が標準設備
となっている。ヒルトンルーム、デラックスルー
ム、
エグゼクティブルームはいずれも30㎡の広
さを確保。スイートは60㎡と120㎡の2タイプが
ある。バスルームには、
スパ志向のゲストが好
むアクセサリーやパーツを新たに導入し、快適
性とゆとりを追求したバスルームと洗面スペー
スを実現している。
付帯施設としては、50m屋外温水プール、
ジャグジーを備えるヘルスクラブや24時間利
用できるジム設備があり、
ビジネスセンターや
300名まで収容できる宴会施設・会議施設が
あるのもヒルトン・ケアンズの特徴だ。
レストラン
の充実も宿泊者にとっての魅力で、
「ブリーズ・
レストラン」では爽やかな1日のスタートにふさ
わしい朝食やロマンチックな夕食を、
「モンド・カ
フェバー&グリル」
ではトリニティ湾に沈む夕日を
眺めながら新鮮なシーフードやカクテルを堪能
できる。
レストラン「ハヌマン」は著名なシェフ、
ジミー・シューが腕をふるう本格的なアジア料
理をじっくり味わえる。
さらにヒルトンが最高の寝心地を目指して独
自開発した
「ヒルトンベッド」
が各客室に導入さ
れ、
リゾートでの1日を締めくくる快適な眠りを提
供している。
Hilton Cairns
www.hilton.co.jp/cairns
2070
(7)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
ニュー・サウス・
ウェールズ州
いいホテルに泊まるというだ
けでなく、ホテルの立地や客
NEW SOUTH
室からの風景にこだわってみ
WALES
る。ただおいしいレストランに
行くのではなく、空気もおい
しいレストランへ水上飛行機
で飛ぶ。そんなこだわりを散りばめることで、ビギナーはもちろん、リ
ピーターにも印象的なシドニーの旅を演出することができるだろう。シ
ドニーから行くオプショナルツアーの定番、ブルー・マウンテンズで
も、贅を尽くした個性的なツアーが催行されている。付加価値が高い
がゆえに満足度も高い、そんな内容にきっと興味をそそられるはずだ。
世界遺産の森を堪能するスペシャルな旅
ステイ&グルメにもラグジュアリーなこだわりを
Experience
体
験
ブルー・マウンテンズで過ごす
特別な3日間
シドニーの西
約110㎞、広大
なユーカリの 森
が広がる世界遺
産、
ブルー・マウ
シドニ
ウォーキングやハイキングで自然を体感 ンテンズ。
©Phillip Quirk
ーからのオプショ
ナルツアーとして人気だが、
シーニックワールド
からスリーシスターズを眺めて日帰りというパタ
ーンがほとんどで、宿泊までする人は多くない。
しかし、
ブルー・マウンテンズ・プライベート・サ
ファリが催行する
「ブルー・マウンテンズ&ウォル
ガン・バレー・ゲートウェイ」
ツアーなら、森の中で
自然の息吹を体感し、
ブルー・マウンテンズ本
来の魅力を感じることができる。
しかも、極上の
ラグジュアリーロッジにステイしながら。
2泊3日のツアーはまず、
シドニー郊外の空
港からヘリコプターでブルー・マウンテンズに
アクセスするところからスタート。飛行時間わ
ずか45分で、
オーストラリア最大の都会から
世界遺産の森へ飛ぶことができるのだ。現地
でガイドと落ち合ったら、
その日はモーニングテ
ィーやBBQランチ、カヤックやフライフィッシン
Stay
泊
数々の高級ホテルがひしめくシドニーで、
ちょっ
とレアで贅沢な滞在を取り入れるのはどうだろ
う。
ビュー自慢の宿泊施設2軒を紹介する。
最高級コンドでハーバー・ビューを
シドニーのホテルといえば、多くはシティセン
ター周辺やダーリング・ハーバー周辺に集中し
ている。サーキュラー・キーの南やロックスにも
あるが、
オペラハウスへ向かう途中、港の東に
面した意外な場所にも最高級のコンドミニアム
「キーグランド・スイーツ・シドニー」
がある。全67
室の同施設は、
マーバックホテルズ&リゾーツ
の5つ星コンドミニアムで、通常のホテルの2
倍はある75〜100㎡の客室に、1〜2つのベッ
ドルーム、
ダイニングキッチン、
リビング、大理石
のジェットバスを完備。最大の特徴は広々とし
たリビングから見渡すシドニー・ハーバーのビュ
ーだろう。昼間は船が行き交うハーバーを飽き
ることなく眺め、夜にはきらびやかな夜景を思う
存分楽しむことができる
最高級のコンドミニアムから見渡すハーバー・
ビュー
グなどのアクティビティーを満喫。個人で行くに
は時間のかかるウォルガン・バレー・リゾート&ス
パへは、
日暮前に再びヘリでアクセスする趣向
となっている。
同リゾートは、最高級のラグジュアリーホテル
を運営するエミレーツ・グループが、初めてドバ
イ以外の国に造った施設。自然環境との一体
化を図るリゾートは、
エコをコンセプトにしながら
もラグジュアリーを極めた造り。各ロッジにはデ
ッキやプール、室内には暖炉やラウンジ、
ダイニ
ングエリアを設け、大きなベッドルームがゆとり
の設計となっている。
広大な敷地を有する同リゾートでは、
ウォーキ
ングやピクニック、
キャンプファイヤー、乗馬、
マ
ウンテンバイクといったアクティビティーを用意
している。
ツアーの2、
3日目はこうしたアクティビ
ティーを満喫し、
ゆったりと朝・昼・晩の食事を楽
しみたい。
なお、
シドニーへの帰路は、
4WDでの
ドライブとヘリコプターの選択が可能。
ツアー料
金は1人3330Aドルと一見高く感じるが、
ウォ
ルガン・バレーは少なくとも1泊2000Aドルする
ことを考えると、
実にお得と言えるだろう。
ブルー・マウンテンズ・プライベート・サファリ:
www.bluemountainsprivatesafaris.com/
リゾート&スパのプール
ウォルガン・バレー・
ブルー・マウンテンズの大自然に溶け込むウォルガン・バレー・リゾート&スパ
水上飛行機で行く森のレストラン
シドニーは今、最先端を行く世界有数のグル
メ・スポットだ。そんなシドニーから少し足を延ば
し、郊外のレストランに出かけるなら、
シドニー・
シープレインズの「フライ&ダイン」がいいだろ
う。食事のためだけにわざわざ水上飛行機とは
大げさだが、郊外にはそれだけの価値のあるレ
ストランが数多く点在している。例えば、
シドニ
ーの北25㎞のクーリンガイ・チェイス国立公園
内にある
「コテージ・ポイント・イン」
は、
アジアン
森のレストランブロウラ・ウォーターズ・イン
©Ross Honeysett: Destination NSW
テイストの洗練された料理が人気。ホークス・リ
バー沿いの「ブロウラ・ウォーターズ・イン」
も、
シ
ドニー・モーニング・ヘラルドが発行する
『グッド・
フード・ガイド2009』
でベスト・ニュー・レストラン
で選ばれたほどの味だ。
どちらも水上飛行機か
ボートでなければ行きにくい場所にあり、
それだ
けに豊かな自然に囲まれた静かな環境にある
のも特徴となっている。
シドニー・シープレインズ:
www.seaplanes.com.au/
また同コンドミニアムは、
2010年のトリップア
ドバイザーによる世界トップ5のラグジュアリーホ
テルにも選ばれた。
オペラハウスは歩いて5分、
ショッピングやダイニングが集まるロックスも徒歩
圏内と利便性も高く、
贅沢なハーバービューを満
喫する穴場ステイとしてお勧めだ。
マーバックホテルズ&リゾーツ:
www.mirvachotels.com/
動物園のロッジに泊まるレアな体験
Gourmet
食
美食の街シドニーは今、
世界的に注目されるグ
ルメ・シティ。特 に 2 0 1 1サンペレグリノの
TOP100にも入っているお勧めのレストラン3
軒を紹介しよう。
サーキュラー・
キーからフェリー
■キーレストラン Quay Restaurant
で約 1 0 分 、
シド
和食と中華を取り入れたフレンチが絶品
ニー・ハーバーを
シドニー
見下ろすモスマ
©Quay Restaurant
生まれのピ
ンに位 置するタ
ーター・ギル
ロン ガ 動 物 園
ハーバーを望むテント風ロッジ
モア氏が料
は、1 9 1 6 年 開
理 長を務め
園の老舗動物園。
ここで近年密かな人気を呼
る
「キーレス
んでいるのが、動物園に宿泊するプランだ。
は、
オ
野生動物の吠える声や唸り声を意味する トラン」
“Roar”といびきを意味する“Snore”を合せ、 ペラハウスとハーバー・ブリッジを一望できるロッ
クスに位置している。
フレンチの修行を積んだ
「Roar&Snore」
という名が付いたプランは、閉
シェフだが、
和食と中華のテクニックを取り入れ
園後の18:15にスタート。ポッサムなどへの餌
ており、
日本人にも親しみやすい味が特徴。近
やりやナイトサファリ、動物園の舞台裏ツアー
年はオーガニック農家とともに新しい品種の開
などが用意されており、
より身近に動物たちを
キッチンでハーブを栽培した
感じるプログラムとなっている。宿泊はシドニー・ 発に取り組んだり、
りと、
食材への強いこだわりも見せている。料金
ハーバーが見渡せるラグジュアリーなテント風
は、
ランチの3皿コースが125Aドル〜。
ロッジ。夜はブッフェディナーやロッジからのゴー
www.quay.com.au
ジャスな夜景、朝はコンチネンタルの朝食も楽
しみだ。プログラムは翌日の開園9時に終了。
■マーク レストラン MARQUE Restaurant
ただし、料金には入園料も含まれているので、
時代の先行く
コンテンポラリー料理を
そのまま終日動物園で過ごすこともできる。催
フレンチの修行を積んだシェフ、
マーク・ベス
行日は毎週金・土・日曜で、料金は大人275A
ト氏の「マーク レストラン」
は、
シドニーの新たな
ドル、子供190Aドル。
流行発信地、
サニー・ヒルズに位置している。
タロンガ動物園:www.taronga.org.au/
オペラハウスのガイドツアーに
美食をプラス
シドニーを
代表する観光
名所にして世
界遺産のシド
ニー・オペラハ
ウス。実 際に
オペラを鑑賞
することが 叶
わなくても、建
物の内部を見
学できるツア
ーが人 気だ。
トレーニングを
受けたガイド
洗練された和食のテイスト・プレート
が設計や建
設の秘話、建物の歴史を教えてくれるほか、空
いていれば壮大なコンサートホールやシアター
の内部を見ることができる。
そんなガイドツアー
に美食体験を組み合わせた
「ツアー&ティステ
ィング・プレート」のプランが登場した。世界各
国の味を提供するレストラン
「オペラ・キッチン」
で、
ツアー前後の好きな時間に洗練された軽
食を楽しむことができるというもの。和食、中
華、ハンバーガー、
オイスターなどから選ぶこと
ができ、
シドニー湾を眺めながら贅沢なひと時を
過ごすことができる。ガイドツアーは9〜17時、
食事は11時から夜遅くまでの催行。
シドニー・オペラハウス:
www.sydneyoperahouse.com/
フレンチという
には斬 新で手
の 込んだ料 理
の数々は、
フレ
ンチに留まらな
いコンテンポラ
リー料理と呼ぶ
にふさわしい。
ひと皿ごとに異なるワインを合せていくコースが
あるほど、
ワインとのマッチングにもこだわりがあ
り、
ワイン好きには特にお勧め。ランチは金曜
日のみで、料金はプリフィクス3皿が45Aドル〜
とリーズナブル。
www.marquerestaurant.com.au
■ Tetsuyaʼ s
最高級のジャパニーズ・フレンチを確立
「Tetsuyaʼs」は、言わずと知れた世界を代
表するトップシェフ、和久田哲也氏のレストラ
ン。ケント・ストリートに位置する1軒屋には日
本庭園もあり、優雅な環境で繊細なジャパニ
ーズ・フレンチを楽しむことができる。
しかし、半
年先まで予約が入っているほか、料金も最高
級。今や世界のトップ50レストランに連続で
入っているほか、今年は同氏が世界料理サミ
ットで“世界で最も影響力のあるシェフ”の1人
に選ばれた。
www.tetsuyas.com
©Tetsuya's
(10)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
2070
西オーストラリア州
WESTERN
AUSTRALIA
大自然に触れる極上体験を
ワイルドフラワー&ワイルドライフに癒されるアクティブな旅
豊かな自然に恵まれたオーストラリア大陸にあって、ここにしか存在しない自然景観を
いくつも擁する西オーストラリア州。同州で4つ目となる世界遺産も誕生し、大自然を体
感できるデスティネーションとしての付加価値が、またひとつ高まった。北西部ニンガ
ルー・コーストの海とパース以南のマーガレット・リバーで体験できる極上の自然体験
を紹介しよう。
ニンガルー・コースト
世界遺産の海で世界最大の魚とシュノーケリング
ジンベエザメがやって来る海へ るのが一般的。い
ずれもプロのスタ
西オーストラリア州では新たに、
ニンガルー・コ ッフが安全に泳げ
ーストが4つ目の世界遺産に認定された。
パース るよう指導してくれ
シュノーケ
の北1260㎞に位置するニンガルー・コーストは、 るので、
シュノーケリングで珊瑚礁に接近
ニンガルー海洋公園とケープ・
レンジ国立公園を リングの初心者で
もジンベエと一緒
含む60万ヘクタールにも及ぶ広大なエリア。豊
に泳ぐことができ
かな海と陸地は動植物の宝庫でもあり、
ここでは
る。2泊、
3泊という
その野生の神秘と触れ合うことができる。
ツアーも用意され
南北に細長く伸びるニンガルー海洋公園
ビーチ際に生息する珊瑚礁
ているほか、船の
は、
260㎞に及ぶ海岸線、
ターコイズブルーの
上からジンベエ・ウォッチングを楽しむことも可能。
美しい海、
そしてグレート・バリア・リーフに引けを
取らない珊瑚礁が魅力。200種以上の珊瑚、 ダイバーならウミガメやマンタとの遊泳にもチャレ
500種以上の魚が生息し、
クジラ、
ウミガメ、
マ ンジしてみたい。
ンタ、
ジュゴン、
ジンベエザメなどを見ることができ
雄大な自然の中へ深くアクセス
る。
なかでも、
3月中旬から7月中旬にかけては、
ジンベエザメがやって来ることで有名だ。大きい
ニンガルー・コーストに接するケープ・レンジ国
もので全長18mという世界最大の魚ジンベエ
立公園は、
半島の西岸510平方㎞の広大な公
は、小魚やプランクトンしか食べない温厚な性
園。赤土の大地に岩山や渓谷美が映える荒々
格。
そのためシュノーケリングで一緒に泳ぐこと
50m先は美し
が可能とあって、
この時期は世界中から多くの しい自然景観に特徴がある一方、
い海岸に面している環境の対比も魅力となって
旅行者が集まってくる。
いる。
ここではカンガルーやエミューといったオー
世界最大の魚と大海原を泳ぐ、
そんな体験は
ストラリアらしい野生動物と固有種を含む630
世界広しといえどもそうそう味わえるものではない
種に及ぶワイルドフラワーが見どころ。
ピンク・マ
だろう。
ジンベエザメと泳ぐには、
ツアーに参加す
ラマラやデザート・ヒースマートルといったこのエリ
ア独特のワイル
ドフラワーを見る
なら、
7月がベスト
シーズンだ。同公
園内に位置する
ピンク・マラマラが咲き乱れるのは7月
ラグジュアリー・ロ
ッジ、
サル・サリス
ジンベエザメとの遊泳はシュノーケリングの初心者でも体験できる
に宿 泊し、渓 谷
の奥まで続く支
流をクルージング
したり、
ワイルドフ
ラワー・ウォッチン
グを兼ねたウォー
キングを楽しむア
クティブな自然体
ケープ・
レンジ国立公園では
験の旅を提案し
ウォーキングを
ウミガメと泳ぐにはダイビングで
たい。
オリオン・クルーズ
船から秘境へ、極上体験
西オーストラリア州北西部のキンバリーは、
赤
土の大地に壮大な川や滝、
渓谷を有するワイ
ルドな未開の地。
ここを訪れるには4WDを駆使
して何千キロもの移動が必要だ。
しかし豪華客
船のオリオン号なら、
インド洋を優雅にクルージ
インド洋を優雅に進むオリオン号
ングしながらこの秘境の見どころを訪ねることが
できる。
キンバリー・エクスペディション・クルーズは10泊11日でインド洋沿いのブルームからダー
ウィンへ向かうコース。
タルボッ
ト・ベイの水平の滝にはスピードボートで、
サイクロン・ベイの地層
群にはゾディアックボートでアクセスし、
ハンター・
リバーのミッシェルフォールや地球最後の秘境
といわれるバングルバングルは遊覧飛行で空からその雄大な眺めを堪能する、
まさに贅を極め
た内容となっている。2012年の航海は、
4〜9月にかけて8回の予定だ。
お問合せ先:日本地区販売総代理店 株式会社ジェイバ Tel: 03-5695-1647
マーガレット・リバー
ナチュラル・ウォーキングをワインの産地で
自然を歩き、
花々を愛でる
パースの南約250㎞に位置する海岸沿い
のマーガレット・リバーは、同州を代表するワイ
ンの産地。ここではワイナリー巡りやグルメの
旅が人気だが、意外にもアクティビティーが豊
富で、
なかでもお勧めはウォーキング&トレッキ
ングだ。
西にインド洋、
東に豊かな森林が広がるマー
ガレッ
ト・
リバーは、
どこへ行ってもウォーキングル
ートが整備されている。人気のルートは、
北のナ
チュラリステ岬から南のルーウィン岬を歩く140
㎞のケープ・
トゥ
・ケープ・
トラックだ。全行程を歩く
ペットと異なり、
森の茂みや大木の根本に咲く
南部固有の花々を見つけることができる。
マー
ガレッ
ト・
リバーの鍾乳洞周辺も密かなワイルドフ
ラワー・スポッ
トで、
森の緑をバックに色とりどりの
花が咲く幻想的な風景に出合うこともできる。
女性をとりこにする旅の素材
マーガレット・リバーのワイン生産量はオース
トラリア全体のわずかを占めるのみだが、質の
高いプレミアムワインの産地として知られてい
る。そのため、
ワイナリーに併設するレストラン
のクオリティも高く、
ワイン&グルメの美食に酔
うことができる。ケープ・ロッジをはじめとするラグ
ジュアリーなブティックホテルでの宿泊を併せ
れば、実に優雅なショートトリップを企画するこ
とが可能だ。
岬から岬を結ぶ人気のルート、
ケープ・
トゥ
・ケープ・
トラック
のがハードなら、
一部にウォーキングを取り入れ、
点在する鍾乳洞に立ち寄るなど観光要素を盛
り込むといいだろう。
ルーウィン岬では、
歴史ある
灯台の展望台からインド洋と南氷洋が出会う神
秘的な海原を見渡すことができる。
初心者には、
バンカー・ベイからダンズボロー
を歩く2.5㎞のルートがお勧め。海岸沿いには
見晴らし台が用意されているので、9〜12月初
旬ならホエール・ウォッチングも楽しめる。本格
派なら、パースの東
カラマンダから南西
部アルバニーへ続く
約1000㎞のビブル
マン・
トラックに挑戦
するのはどうだろう。
ジャラ、
カリ、
マリとい
ったオーストラリア原
産 のユーカリの 森
ユーカリの森にも
さまざまなワイルドフラワーが
で、
たっぷり森林浴
が楽しめる。
クイーン・オブ・
シバ・オーキッ
ド
ウォーキングは、
ワ
イルドフラワーが咲き
乱れる9月〜11月末
がベストシーズン。州
・
レディ
・
北部のフラワーカー ブルー
オーキッ
ド
ブルーム
プレミアムワインの産地として知られるマーガレッ
ト・
リバー
近 年のマーガ
レット・リバーに
は、
オーガニックフ
ードの食品を扱う
店やカフェも増え 幻想的な鍾乳洞が点在(ジュエルケーブ)
てきた。
メインスト
リートを歩くだけで
もそうした店を見
つけることができ
るほか、郊外にも
レベルの高い店
が多い。ジャムや
ワインをそろえる
ベリーファームは
ワインに合う極上の食事を
心ゆくまで楽しみたい
カフェも人気で、
焼き立てのスコーンがお勧め。
また、
テイスティ
ングができるチョコレートの店やオーガニックの
エクストラバージンオイルが自慢の店などもあ
り、1泊では回りきれないほど。マーガレット・リバ
ーのキーワードはワインの産地で楽しむヘルシ
ーフードとウォーキング。
これにワイルドフラワー
を組み合わせれば、
ターゲットはおのずと幅広
い女性層となるに違いない。
インド洋のビーチをラクダで歩く
パースの北2300㎞のブル
ームは、真珠採取で知られる
街。日本からパール・ダイバー
が移り住んでいた時期もあり、
どこかエキゾチックな雰囲気に
彩られている。
ここでの人気ア
夕日のビーチを行くキャメルライド
クティビティは、
夕日の名所と
して知られるケーブルビーチでラクダの背中の揺られながら歩くキャメルライド。夕刻に時間を
合せて楽しみたい。
またブルームでは、3〜10月の満月の夜、海に映る満月の明かりが階段の
ように見える
「月への階段」
という神秘的な自然現象を見ることができる。
さらに世界遺産バングル・バングルへのゲートウエイとして、
日帰りの遊覧飛行など様々なツ
アーが催行されている。
2070
(11)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
ノーザンテリトリー
NORTHERN
TERRITORY
気軽に冒険気分が楽しめる観光デスティネーションとして人気のオーストラリア・ノーザンテリトリー。
大陸北部のトップエンドにも砂漠が広がるレッドセンターにも、世界的に知られるパワースポットが数多く点在する。
アボリジニの神話が今なお息づく悠久の大地から元気をもらい、ココロと体をリチャージ。
今までに経験したことのないような、心に沁みる癒しの旅へ。
ノーザンテリトリーは女性にやさしい不思議なパワーに満ち溢れている。
オーストラリ
トラリアの大地に癒され、
の大地に癒され 生まれ変わる旅
パワースポットから元気をもらう
powe r
RED CENTRE
レッドセンター
ノーザンテリトリーの南部、
オーストラリアの中央に広がる砂漠の大地「レッドセンタ
ー」。地平線まで広がる赤土の大地はオーストラリアのアウトバックを象徴する風景だ。
世界有数のパワースポットとして人気のウルル
(エアーズロック)
をはじめとする独特の
景観と手つかずの大自然、
そして今も息づく先住民アボリジニの文化には、5億年以上
の地球の歴史と5万年にわたる人類の歴史が刻まれている。
世界遺産ウルル-カタ・ジュタ国立公園
オーストラリアを象徴する存在で、
アボリジニの聖地でもある複合遺産
「ウルル-カタ・ジ
ュタ国立公園」
。巨大な一枚岩を目前に臨むと、
言葉では決して表現することのできない
圧倒的なパワーを体いっぱいに感じるだろう。
ウルルでオススメのアクティビティは、
何といってもベースウォーク(麓の散策)。
アボリジニ
の残した壁画や岩肌に刻まれた神話の足跡を辿りながら聖なるスポッ
トを巡る自然散策・カ
ルチャー体験だ。
なかでも、
砂漠にありながら一年中枯れることのない
「ムチジュルの泉」
は
スピリチュアルなパワーに満ちている。
泉からウルルの岩肌を見上げると、
くっきりとハートの
形をした窪みが。
このハートの窪みを写真に撮って持ち歩くと金運に恵まれると言われてい
る。
また、
その形にちなんでハートの下で永遠の愛を誓うカップルも少なくない。
もうひとつの聖地、
36個の奇岩が連なるカタ・ジュタは、
アボリジニの男性にとって大切
な意味を持つパワースポッ
ト。第2展望台まで登ると、
岩肌の間を吹き抜ける神聖な癒し
の風と、
力強い大地の
「気」
を感じることができる。
ウルル-カタ・ジュタ国立公園では、
植物、
石、
土
などの持ち出しは厳禁。底知れぬパワーを持つこ
の大地の石や土は、
「大地に戻りたい」
という強い
念を持っていると言われている。実際、
心ない旅行
者が気軽な気持ちで石や土を持ち帰ると、
その人
の身に不幸が降りかかるという噂も。公園内のカ
ルチャーセンターには、
そんな人々から謝罪の手紙
とともに送り返された石が
「ソーリー・ロック
(Sorry Rock)
」
として展示されている。
ウルル-カタ
・
ジュタ国立公園では、
「AATキングス」
や
「VIPツアー」
などの現地ツアー会社
による日本語ツアーも充実しているので、
誰でも安心して気軽にパワースポッ
ト巡りを楽しむ
ことができる。
また、
現地のアボリジニがガイ
ドを務める
「アナング・ツアー」
のカルチャー体験
やウォーキング・ツアーに参加するのも楽しい。
特に、
砂漠のアボリジニ・アートの特徴である
点描画制作を体験できる
「ドッ
ト
・ペインティング・ワークショップ」
は人気のアクティビティだ。
AATキングス:http://www.aatkings.co.jp/index.htm
VIPツアー:http://www.vip.tour.com.au
アナング・ツアー:http://www.ananguwaai.com.au
キングス・キャニオン
ウルルから北東に300km、映画「世界の中
心で愛を叫ぶ」のロケ地としても有名になった
キングス・キャニオンも、大地のパワースポットと
して知られている。褐色に切り立つ険しい岩山
は何者も寄せつけないように見えるが、実は谷
底には雨水が蓄えられた荒野のオアシスだ。
キングス・キャニオンでは体力に応じて様々な
ルートが楽しめるトレッキングがオススメ。枯れることのない泉を囲む
「エデンの園」
や、岩
肌がドームになった神秘的な
「ロストシティ」
など、美しくも摩訶不思議な風景に出会うこ
とができる。
トレッキングの途中に立ち寄って大地と水のパワーを全身で感じれば、
ココ
ロと体をリセットできるに違いない。
気球に乗って
空中散歩♪
TOP END
spot
レッ
ドセンター
トップエン
ド
オーストラリアの北端に広がるトップエンドは、
豊かな緑に覆われた熱帯地域。
11月から
3月の雨季と4月から10月の乾季にくっきりと分かれ、
それぞれが異なった表情を見せる。
ダ
イナミックな大自然と貴重なアボリジニ文化が色濃く残る場所として人気の観光デスティ
ネーションだ。
世界遺産カカドゥ国立公園
オーストラリアで最大の国立公園
であるカカドゥは、長い年月をかけて
形成されてきた自然の景観と古代ア
ボリジニが描いたロックアート(壁画)
が共存する複合遺産だ。
なかでもアボリジニにとって最も聖
なる場所されるのがノーランジー・ロッ
クとウビル。
ノーランジー・ロックは古
代からアボリジニの秘儀が行われていたところで、
「 気」
がとても強いと言われるパワー
スポットだ。
また、
ウビルからは、
カカドゥ国立公園だけでなく、
オーストラリア最大のアボリ
ジニ居住区アーネムランドも見渡すことができる。
ウビルの頂上から眺める夕日は比類
のない絶景。大地の伊吹だけが耳元に響く大自然のなかで、神聖な時間がゆっくりと
過ぎていく。
リッチフィールド国立公園
ダーウィンから車で2時間ほど、現地発着ツ
アーで気軽に訪れることができる人気の観光
地がリッチフィールド国立公園だ。園内には
「フローレンス・クリーク」
「トルマー滝」
「ワンギ
滝」
などのパワースポットが点在している。水
と緑に満ち溢れた自然のなかに身を置くだけ
で、心身ともに癒されることだろう。
アーネムランド
カカドゥ国立公園の東に広がるアボ
リジニ居住区アーネムランドは、独自に
育まれてきたアボリジニ文化が今も色
濃く残る特別なエリアだ。
そこには大地
のパワーがみなぎっている。
伝統に忠実で限りなくプリミティブな
彼らの生活に触れられるアーネムランド
観光は、
「デビッドソンズ・アーネムラン
ド・サファリ」
や「ローズ・カカドゥ・アーネムランド・サファリ」
といった現地オペレーターのツ
アーが便利で安心
(英語のみ)
。
ツアーに参加すれば、壮大な自然のなかで生き抜くア
ボリジニの知恵を学び、大地と向き合う彼らの真摯な姿に出会える。
きっとこれまで経
験したことのない精神世界を旅することができるだろう。
デビッドソンズ・アーネムランド・サファリ:http://www.arnhemland-safaris.com
ローズ・カカドゥ・アーネムランド・サファリ:http://www.lords-safaris.com/home
アボリジニの創世神話「ドリーミング」
「アウトバック・バルーンニング」
気球に乗ってウルル
(エアーズロック)
を上空から眺める
「アウトバック・バルーニング」
がいよいよ来年3
月からウルルに登場する。早朝に離陸して、
アウトバックにのぼる朝日を楽しむサンライズ遊覧ツアーだ。
ウルル-カタ・ジュタ国立公園の南を飛行するこのツアーは、
ホテルからの送迎も含めて合計4〜5時
間のコース。
(うち飛行時間はおよそ45分間。)
気球からは、
ウルルはもちろんのこと、
朝日に映えるカタ・ジ
ュタも望める。
1飛行あたりの乗客人数は10〜16人。飛行後には簡単なブレックファストも用意される。
子ども
(6〜16歳)
一人360AUD
(2012年3月1日〜10月31日)
料金 大人一人450AUD、
アウトバック・バルーニング http://www.outbackballooning.com.au
アボリジニは、
太古から語り継いできた
「ドリーミング
(Dreaming)
」
という概念を持っている。
これは、
夢や伝説という意味ではなく、
今まさ
に彼らにとって生き続けている物語であり、
彼らの精神世界観を表し
ているものだ。大地や自然とともに暮らしているアボリジニは、
そこから
得られる智慧や恩恵をドリーミングとして語り継いでいく。
それぞれの
部族にとって特別な意味をもつドリーミングの物語を直接聞くのは難しい。
しかし、
ノーザンテリ
ト
リーのカルチャー・ツアーに参加すれば、
彼らの描く絵、
奏でる音楽から、
そのエッセンスに触れる
ことが可能だ。大地や自然と共存しながら揺るぎない誇りを持って生き続けるアボリジニのドリー
ミングの一端に触れれば、
何かに気づき、
新たな自分を発見できるかもしれない。
ノーザンテリトリー政府観光局
www.australiasoutback.com
(12)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
ドライブ 総 論
GENERAL
REMARKS
SELF DRIVE
レンタカーの販売が、
旅行会社と旅行者双方のメリットに
オーストラリアは
日本と同じ左側通行!
収益確保に
レンタカーの販売を
旅行会社を取り巻く環境が年々厳しくなる
中、収益を確保する上でも高収益が見込める
商品造成や販売に力を入れる傾向が強まって
いる。具体的には、
ラグジュアリーマーケット、
ま
た需要のブレが少ないウェディングマーケット、
さらにコミッションが期待できるレンタカー販売
など、
いずれもオーストラリアならではの強みが
充分に打ち出せる旅行素材の一つ。
そのような意味で、
レンタカーは旅行会社に
とって魅力的な商品だ。その大きなメリットとし
て挙げられるのが、
コミッション率の高さ。現在、
レンタカーの予約は直接レンタカー会社を通し
て行われるケースが最も高く、現地の営業所で
直接契約をするケースもある。旅行会社がこの
需要を日本出発前に取り込めば、
日本払いで
も現地払いでもコミッションは発生する。
ドライブだからこそ
体験できる旅がたくさん
AB-ROAD 海外旅行調査(2010年)
によ
ると、
オセアニアの旅行の目的は、
1位が「自然
を満喫する」、
2位が「名所・旧跡を観光する」、
3位が「のんびり休息をする」
と、
オーストラリア
ならではの雄大さを連想させるものが続く。ま
バジェット・レンタカー
BUDGET
RENT A CAR
2070
た、
現地での行動のランキングでは、
20位で
「車
のレンタル」
がランクイン。
オーストラリアを訪れた
約10%がレンタカーを利用している計算だ。
言うまでもなく、
レンタカーの最大のメリットは
その自由度。自分のペースで自由に旅行を楽し
むことができ、
ファミリーであれば子供がいても
安心。誰にも迷惑をかけることなく移動すること
が可能だ。
また、
パッケージツアーには含まれな
いような、
よりラグジュアリーな場所、特別の体
験も楽しめるはずだ。
交通網の発達したオーストラリアは、
レンタカ
ーで旅をしやすいデスティネーション。日本と同
じ左側通行であり、交通法規や道路標識など
も整備が行き届いているので、海外レンタカー
初心者でも走りやすい。
まず、海外レンタカー
デビューの第一歩として最適だ。
一方、
日本と同じ左側通行で、
交通法規や道
路標識なども整備されているとはいえ、
日本には
ないシステムがあるのも事実。
そのひとつが、
ラ
ウンドアバウト
(Roundabout)
とよばれるオースト
ラリアでよく見られるロータリーでの通過方法だ。
ラウンドアバウトは時計回りの一方通行。右側
から来る車
(すでにロータリーに入っている車)
に
優先権があることを注意しておく必要がある。
さらに、夜間のドライブにも注意が必要だ。オ
オーストラリア各州には趣の異なるドライブ・ ーストラリアの場合は夜行性の動物が飛び出
コースがあり、
オーストラリア政府観光局では、 してくる場合が多く、特にカンガルーは車のライ
オーストラリア・
ドライビングガイドを発行し、各 トに向かって飛び出してくることがあるので要
州のおすすめドライブコースを紹介している。
そ
注意。動物のサインがある場合は特に注意力
の他、各州ごとの公式ウェブサイトでも、
ドライ を高めて運転することが求められる。
ブだとより楽しめるであろう様々な観光ポイン
海外でレンタカーを利用した旅行者のリピー
トも紹介している。大自然の世界遺産、美しい
ター率は高い。それだけ旅行中の満足度も高
歴史ある街、
どこまでも続く海岸線、
ワイナリ いと言える。旅行会社、旅行者の双方にメリッ
ーなど、
ドライブだから発見できる魅力がたくさ トのあるレンタカーの販売を促進し、
より満足度
んある。
の高い旅行商品の開発につなげたい。
より手軽に利用しやすく、
レンタカーの旅がさらに快適に
世界中でビジネスを展開しているバジェッ
ト
・レンタカー。
オーストラリアでも幅広いネ
ットワークと利用者のニーズに応えるサー
ビスを 提 供している。最 新 カーナビ
「Where2」
も引き続き好評。
2011年度下
期では円高メリットを還元する意味で円建
てフルカバーの
「こみこみプラン」
を値下
げするなど、
ますます日本人旅行者が利用
しやすい環境を整えている。
Where2、
ドライバーを強力サポート
バーを強力サポート
バジェットが 提 供している米 G a r m i n 社
製 最 新 カ ー ナ ビ ゲ ー シ ョン シ ス テ ム
「 W h e r e 2 」の使い勝 手のよさはすでに定
評のあるところ。その人 気はオーストラリア
でも変わらない。
シガレットライターソケット利 用のポータ
ブルタイプで持ち運びに便 利 。操 作もタッ
チパネル式で使いやすい。また、3 Dマップ
表 示で見やすく、
リアルタイムの 渋 滞 、道
路 工 事 、天 気 情 報が 得られるほか迂 回 路
や代 替ルートの 案 内も表 示してくれるなど
頼りになる機 能が満 載だ。
レンタル可能な営業所は、ケアンズ空港
と市 内 、
ブリスベン空 港と市 内 、
クーランガ
ッタ空 港 、
シドニー空 港と市 内 、
メルボルン
空港と市内、キャンベラ空港と市内。レンタ
ル料金は1日9.95豪ドルから。ウィークリー
では49.95豪ドルからとなっている。
オーストラリアでは現 在のところ英 語 機
能 付きのみの提 供だが 、日本 人 利 用 者の
多い 都 市では今 後日本 語 音 声 機 能 のつ
いた「 W h e re 2 」
も導 入する計画だ。
円高還元で2011年度下期の
料金を値下げ
バジェットでは、円高還元の意味を込めて
2011年下期の円建てフルカバーの「こみこみ
プラン」の料金を値下げしている。例えば、
エコ
ノミークラスを市内でレンタルした場合、東オー
ストラリア
(パースを含む)
では1日から6日以内
レンタルの1日料金が上期の9,000円から
8,300円に、7日以上レンタルの1日料金は上
期の8,800円から8,100円に値下げした。
ま
た、西オーストラリアとノーザンテリトリーでは、
そ
れぞれ12,000円から11,300円、
11,800円か
ら11,100円に値下げ。
より利用しやすい料金
設定にした。
ただし、空港でレンタルする場合は
税金がかかるため1日700円が追加される。
このほか、バジェットではアフィリエイトリン
クの推進も積極的に行っている。旅行会社
のホームページに同社のバナーを置き、
そこ
をクリックすると予約ページにジャンプする。
これを利用して同社のレンタカーを予約すれ
ば、バナーを置いた代理店に自動的にコミッ
ションが落ちる仕組みだ。同社では、
コミッシ
ョン率も高く、直接予約する旅行者の取り込
みも図れることからリンクを呼びかけている。
2070
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
ハーツレンタカー
HERTZ
(13)
安心のサポートと多彩なサービス、
レンタカーの旅をもっと楽しく快適に
オーストラリアでも充実のネットワークと安心のサービスを提供しているハーツレンタカー。
ラグジュアリーからエコノミーまで幅広い車種を揃え、便利でリーズナブルなクーポンも
用意している。
また、GPSカーナビ
「ネバーロスト」や新しく始めた通訳サービスなどの
ドライブサポートも万全だ。オーストラリアは日本と同じ左側通行のため国内と同じ感
覚でドライブができ、郊外のロッジなどに行くにも車が欠かせないことから、ハーツでは
レンタカーの利用を勧めている。
充実のネットワークと
豊富な車種
世界最大のレンタカー会社であるハーツは
オーストラリア国内にも200ヶ所の営業所を
構え、
そのネットワークは幅広い。主要都市の
空港はもちろんのこと、
ダウンタウンにも多くの
営業所があるため、
目的に合わせて利用する
ことが可能だ。
また、豊富なラインアップの中から、旅のス
タイルや予算に応じて車を選ぶことができるの
もハーツの特徴。小型セダンからミニバンまで
揃うほか、
メルセデス・ベンツ、
レクサス、
ミニク
ーパー・カブリオレなどワンランク上の車を選ぶ
ことができる
「プレステージ・コレクション」
も人
気だ。
好評のネバーロスト、
新たに通訳サービスも
オーストラリアは日本と同じ左側通行で右ハ
ンドル。国内と同じ感覚でドライブすることがで
きるうえ、道幅は日本よりも広く、標識もわかり
やすい。海外ドライブ初心者でも意外なほど簡
単に運転できるのもオーストラリアならではだ。
それでもはじめて走る道や街には不安が残
るもの。ハーツでは、
そうした不安を解消するた
めに、
オリジナルGPSカーナビゲーション
「ネバ
ーロスト」
を提供、
ドライバーを強力にサポートし
ている。
ネバーロストの使い方はタッチパネル式で
簡単だ。はじめての道でも分かりやすく案内し
てくれる。データベースも充実しているので、
レ
ストラン、
ホテル、観光スポットなどを検索する
ことも可能。住所入力でも目的地を検索してく
れる。また、
最短時間、
最短距離
など希望に
合わせたル
ート選択が
でき、万が
一 道を間
違えても自
動的に新たな位置からの再検索も可能だ。
知らない土地でナビがあればなにかと便利。
特に街乗りの場合には強い味方になってくれ
る。出発前に日本であらかじめ予約することも
できる。
また、新たなサポートとして通訳サービス
(有
料)
も12月から始めた。
日本語によるアシスタン
トサービスで、
トラブル時のサポートだけでなく、
レ
ストランの予約などコンシェルジュ的なサービス
を受けることも可能だ。
レンタカーの申し込みと
は別に個人がウェブで申し込むことになる。
現地申込者を取り込んで
収益アップ
オーストラリアでレンタカーを借りて旅を楽し
む人は意外に多い。ハーツの場合、
日本人利
用者はゴールドコースト、
ケアンズ、
シドニーで
多く、特にシドニーとパースでは前年実績を大
きく上回っているという。
「エイビーロード海外旅行調査2010」によ
ると、事前申し込みと現地申し込みを合わせた
日本人レンタカー利用者数は渡航者数全体
の約10%。
そのうち、2.9%が現地での申込者
だ。ハーツでは、
レンタカー販売はコミッション
率も高いことから、旅行会社がこの現地申込
者層を事前に取り込むことができれば、収益を
上げることが可能とアピールしている。
オーストラリアでハーツを利用するなら、保険
や税金がすべて含まれた
「おまかせ!オーストラ
リアクーポン」
が便利でお得。現地での借り出
し時に保険などの手続きが必要ないため、英
語でのやりとりが最小限に抑えられる。特にビ
ギナーには安心だ。
また、旅行会社にとっても、
オンラインで予約
から発券まで可能なため、
ワンストップですべて
の手続を完了することができる。従来どおり、発
券されたクーポン券はPDF形式で保存するこ
とができるほか、顧客や販売店に添付ファイル
として送信することも可能だ。
さらにオンライン手続きのため、休日や夜
間、直近の出発を予定している利用者への対
応も可能になり、24時間、時間も場所も選ば
ずに顧客のさまざまなシチュエーションに対
応。旅行会社にとって販売しやすい環境が整
っている。
旅行業界を対象にディスカウント料金
ハーツでは旅行業界関係者向けにお得なエージェ
ント・ディスカウント料金(AD)を用意している。対象エリ
アは世界180カ国、
8100ヶ所の営業所。
車のクラスと
優待料金は利用営業所によって異なる(最大で20%
の割引)。
ハーツでは業界関係者にレンタカーの旅を一
度体験して欲しいと、
このADの利用を勧めている。
問い合わせ ハーツレンタカー予約センターまで
0120-489-882
9:00 18:00
(土・日・祝・年末年始を除く)
(14)
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
セルフドライブ
SELF DRIVE
セルフドライブが
旅の思い出をより深く、
魅力的にする
レンタカーで隠れ家リゾートへ
【取材・文=トラベルジャーナリスト 寺田直子】
ケアンズから
シルキー・オークスへ
約2時間のドライブ
Mossman
モスマン
Portdouglas
ポートダグラス
日本と同じ左側通行が
なによりの安心
世界中を取材で回り、
レンタカーを活用し
ているが、オーストラリアほどセルフドライブ
に最 適なデスティネーションはないと常々、
思っている。
まず、
日本と同じ左側通行という安心感。
ど
んなに運転に慣れている人でも右側通行には
多少、不安を持つはずだ。そのストレスがなく、
自然に運転できるのは何よりもありがたい。海
外レンタカーデビューはまずオーストラリアから!
そう、
お薦めしたい大きな理由だ。
また、広大なオーストラリアはシドニーやメ
ルボルン、
ブリスベンといった主要都市の中
心部さえ離れてしまえば、交通量も少なく、海
外でのセルフドライブ初心者でものんびり運
転が楽しめる。後続の車を気にせずにリラッ
クスしながら快適なドライブを楽しめるのは大
きな魅力。目的地までの途中にも、
ビーチ、
ワ
イナリー、国立公園、
フラワーガーデン、
クラ
シカルな開拓時代の面影を残す町など見ど
ころも多い。
最近、
とみに増えてきているラグジュアリー
なリゾートやロッジの多くも人里離れた郊外に
点在する。なかには秘境と呼べるような場所
もあり、車が無いとたどり着けない環境だ。
も
ちろんリゾートのリムジンを手配することも可
能だが、
その場合、途中でストップしての観光
はしにくい。
ゆっくりとマイペースで、
そして時々、
コーヒ
ーブレイクや観光地めぐりを堪能しつつ憧れ
のラグジュアリーなリゾートステイへと向かう高
揚感、満足感は、
セルフドライブならではの醍
醐味だといえる。
2070
Palm cove
パームコーブ
Cairns
Queensland
地図を見るとわかるが、
ケアンズからシルキ
ー・オークスのあるモスマンまではほぼ直線コ
ース。ケアンズから国道1号を北上し、
そこから
ルート44(キャプテン・クック・ハイウェイ)
に入
ればあとは海沿いの道をひたすら走るのみ。
まず、途中で寄りたいのがケアンズ市内か
ら車で約30分、ルート44沿いにあるケアン
ズ・トロピカ
ル・ズー。コ
アラを抱 い
て記 念 写 真
が 撮 れるほ
か、
クロコダ
イルの 餌 付
けショー、バ
ードショーなどのプログラムが体験できる。
さ
らにズーから数分、北へ走ると地元で人気の
美しい入り江のビーチスポット、パーム・コー
ヴがある。海沿いのカフェ、
レストラン、
ショッ
プなどがあるので立ち寄るのも楽しい。
ケアンズ
クイーンズランド州
ブリスベン
ゴールドコースト
パーム・コーヴからはルート44は海沿いの絶
景ビューが続く。対向車もほとんどなく、
ついス
ピードを出しそうになるが、
ゆるやかにカーブが
続くので、
ぜひ、
グレートバリアリーフへと続く水
オーストラリアでのレンタカーが初めての人
平線の開放感を味わいながら、
ゆっくりとドライ
にお薦めしたい場所のひとつがケアンズだ。 ブを満喫してもらいたい。1時間ほど走ると、
こ
街自体がローカル色の強い小さな規模で、碁
れもまた人気のリゾート地、
ポートダグラスに到
盤の目のようになったストリートは広く、
わかり 着する。ケアンズよりもリゾートらしい雰囲気が
やすい。歩いて制覇するにはビーチ、
ショッピ
漂うポートダグラスにはマリーナを臨むシーフー
ングセンター、
マーケットなどがやや広範囲に ドレストラン、
オーガニックフードのカフェなどシャ
点在するので、
レンタカーがあるとぐっと自由 レたダイニングスポットが多いので、
ランチやカ
度と行動半径が広がって楽しさも倍増する。
フェで観光を兼ねてひと休みしたい。
そして、ケアンズ周辺のラグジュアリーリゾ
ートとして有名なのがシルキー・オークス・ロッ
ジ&ヒーリング・ウォーター・スパ
(以下、
シルキ
ー・オークス)。ケアンズから北上して車で約2
時間。
ドライブを楽しむにもちょうどいい距離
感。
しかも、途中にはケアンズを代表する見ど
ころスポット、
アクティビティが続くまさに、
ゴー
ルデン・ルートと呼びたいもの。道路もハイウェ
イをほぼ一直線に北上するので、迷うこともま
ずない。
ケアンズ基点の
ドライブコースが初心者に
最適
モスマンで
世界遺産の
熱帯雨林に出会う
ポートダグラスからさらに北へ進むと、
やがて
ルート14の標識が見える。
ここから道路はやや
細くなり、世界遺産にも登録される熱帯雨林の
国立公園への玄関口となるモスマンへと続く。
ここまで来ればリゾートまではもう少しだ。
しか
し、
そのままリゾートに行くのではなく、
レンタカー
ならではの機動力を発揮。モスマン市街からサ
トウキビ畑を通ってモスマン渓谷へと向かいた
い。無料の駐車
場 に 車を止 め
て、熱帯雨林の
中に入れば空気
がひんやりと心
地よい。4 0 0 m
ほどのトレイルコ
ースはモスマン
渓谷を眺める絶
景 。さらに時 間
があれば2,7km
のトレイルを散
策するのもいいだろう。約2時間のドライブで
疲れた体をリフレッシュして、憧れのリゾート、
シルキー・オークスへと向かいたい。
セルフドライブが
モノデスに
奥深さと幅広さを与える
ケアンズのパッケージは市内のホテルか、
グレートバリアリーフの島に滞在するのが主
流だ。ケアンズオンリーなら料金は抑えること
ができるがリゾート色がやや弱い。
しかし、島に
行くと料金は一気に跳ね上がる。その中間と
して、
レンタカーを活用してシルキー・オークス
のような高級感ある郊外の隠れ家リゾートを
結ぶことは新しいマーケットに訴求するポテン
シャルがある。一度、ケアンズに行ったことが
ある場合でも、
セルフドライブで自由に動きま
わり、ケアンズ市内以外のエリアのリゾートを
組み込むことでリピートしてもらうための理由
づけにもなるだろう。
モノデスの奥行きが広がり、
ラグジュアリー
度が確実にアップするのがレンタカーでの体
験。何よりも自分できままに行動できることが
楽しいということに気づくはずだ。
大切なお客様にお好みのドライブコースを紹介してみてはいかがですか?
2070
2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
カンタス航空
QANTAS
(15)
上質な旅を演出するプレミアムエコノミー
ワンランク上のプロダクトとサービスで快適な旅を演出
日本とオーストラリアを結ぶ
「プレミアム・エ
アライン」
カンタス航空。同社の自慢のプロ
ダクトのひとつがプレミアムエコノミーだ。
エ
コノミークラスよりもワンランク上の質の高
いサービスで、
オーストラリアへの上質な旅
を演出する。
また、
よりラグジュアリーな旅を
実現させるビジネスクラスもおすすめ。具体
的な旅の楽しみ方を提案するウェブサイト
「カンタス旅のスタイルガイド」
も是非チェッ
クしたい。
プレミアムエコノミークラスを搭載する B747-400 型機
Premium Economy Class
「世界一のプロダクト」
わずか40席のゆとりある快適なシート
プレミアムエコ
ノミーが 利 用でき
るのは、同社の成
田―シドニー線の
うち、B747-400
型 機 で 運 航 する
週6便のフライト。
40席だけ*の限ら
れた空 間は、その
クオリティーの高さ
で、英スカイトラッ
ク社による2010
年の「ワールド・エ
アライン・アワー
ド」で、
ワールド・ベ
スト・プレミアムエ
コノミークラス賞とワールド・ベスト・プレミアム
エコノミー・シート賞を同時受賞したまさに「世
界一のプロダクト」
だ。* 機材により席数が変更にな
Business Class
「オーストラリアらしさ」にこだわり
スタイリッシュな空間で快適さを追求
プレミアムエコノミーより、
さらにワンランク上
のプロダクトがビジネスクラス。
「オーストラリア
らしさ」
にこだわったスタイリッシュな空間と快適
さを追求した充実のサービスが自慢だ。
プレミアムエコノミー同様、
マーク・ニューソン
氏がデザインした
「スカイベッド」
は、
快適な休息
と睡眠をサポート。
ニール・ペリー氏監修の機内
食と豊富なワインセレクションも
「オーストラリアら
しさ」
を強く打ち出したスタイリッシュなサービスの
ひとつ。
アメニティーキッ
トやオーストラリア人デ
ザイナー、
ピーター・モリセー氏デザインのパジャ
マなどにも
「オーストラリアらしさ」
を見せる。
また成田やシドニーの空港ラウンジもビジネ
スクラス利用ならもちろん自由にアクセス可
ゆったりくつろげるプレミアムエコノミーのシート
能。オーストラリア
のワインをはじめと
する飲物や簡単な
食 事 、シャワー設
備も提供する。専
用チェックインカウ
ンター や 優 先 搭
乗、手荷物の優先
受け取りなど、他に
もビジネスクラスな
らではのうれしいサ
ービスがいっぱい。
ビジネスクラスはま
さに、ラグジュアリ
ーな旅にふさわしい
プロダクトと言える
だろう。
美味しい機内食と
アメニティーを提供
る場合あり
人間工学に基づいて設計された座り心地
の良いシートは、
リクライニング幅 9インチ
(22.5センチ)、
シート間隔40インチ
(101.5
センチ)、
シート幅19.5インチ(49.5センチ)
と、
いずれもエコノミークラスと比べ、
ゆとりある
スペースを提供。デザインは、世界的にも有
名なオーストラリア人商業デザイナーのマー
ク・ニューソン氏だ。
また、
エコノミークラスより
もひと回り大きいひじ掛けスペースやフットレ
スト、ヘッドサポート機能で機内での休息や睡
眠をサポートする。
専用サービスが充実
優先チェックイン、オリジナル機内食も
プレミアムエコノミーは、専用サービスも充
実している。例えば、空港施設に余裕があれ
ば、優先チェックインや優先搭乗を行うほか、
機内では同クラス専任の客室乗務員がサー
ビスにあたる。ビジネスクラス同様、
ジャケット
やコートの預かりサービスもある。
またエコノミークラスと同じ機内食を提供す
るエアラインが多い中、同社はプレミアムエコ
ノミー専用の機内食をサービス。
メニューはオ
ーストラリアの人気シェフ、
ニール・ペリー氏が
監修。
もちろんオーストラリア産のプレミアム
ワインも取り揃える。離陸前にはシャンパンを
含むウェルカムドリンクのサービスもある。
アメニティーも充実。肌触りの良いブランケ
ットや大きな枕をはじめ、
ソックスやアイマス
ク、歯磨きセットが入ったアメニティーキットを
用意。アダプタ不要のAC電源がシートに装
備されているので、ラップトップやデジカメ、
iPodの充電もできる。
エンターテインメントシステムは、
ひじ掛け部
分に収納されている8.4インチ
(21.3センチ)
サイズのタッチパネル式モニターで。専用のノ
イズ除去機能付きヘッドフォンも付く。コンテ
スカイベッドで至れり尽くせりのサービスを
成田空港のラウンジ
「カンタス旅のスタイルガイド」
「オーストラリア ラグジュアリー ガイド」が登場!
具体的な旅の楽しみ方を提案
ンツは映 画
をはじめ 音
楽 番 組 、
C D 音 源や
インタラク
ティブ ゲー
ム など 、延
べ4 0 0チャ
プレミアムエコノミーの機内食
ンネルの幅
広いラインナップ。いずれもオンデマンド方式
で好きなときに好きなだけ楽しめる。
ワンランク上のサービスを提供するプレミアムエコノミー
オーストラリアでの具 体 的な旅の楽しみ
方を提 案するカンタス航 空 のウェブサイト
「 カ ン タ ス 旅 の ス タ イ ル ガ イド 」
(http://style.qantas.jp/)
。
この 度このサイ
ト内 に 、オーストラリア 政 府 観 光 局と共
同で「オーストラリア ラグジュアリー ガ
イド 」
(http://style.qantas.jp/luxury/)
を新
たに開設した。
内容は、
オーストラリア全土に点在するラグジ
ュアリー・ロッジを紹介する非営利団体
「ラグジュ
アリー・ロッジズ・オブ・オーストラリア
(Luxury
Lodges of Australia)
」
の紹介が中心。同団
体に加盟する16ヵ所のロッジ滞在を紹介し、
自
分流のラグジュアリー体験を提案する。
ユニークなのはその紹介の仕方。オーストラ
リアを象徴するBlue
(海)
、Green
(森林)
、Red
(大地)の3色に分け全16ヵ所のロッジを紹
介。
またDining
(食)
やHealing
(癒)
、Experiencing
(戯)
、Meditating
(浸)
といった切り口
で、各ロッジでのラグジュアリーな滞在の魅力
を提案する他、各ロッジの最新情報やカンタス
航空ビジネスクラスの紹介、
さらに各ロッジに
滞在する旅行商品へのリンクを貼る。
他にも
「カンタス旅のスタイルガイド」
では、
シ
ドニーのウォーキングや西オーストラリア州のワ
イルドフラワーガイド、
ノーザン・テリトリーのパワ
ースポットガ
イドなど、
オー
ストラリア各
州 のスペシ
ャルコンテン
ツが いっぱ
い。
また恋人
「オーストラリア ラグジュアリー ガイド」
や 友 達 、家
http://style.qantas.jp/luxury/
族、
ひとり旅
やご夫婦、
と
言ったセグメ
ント別のペー
ジも充実して
いる。さらに
「カンタス旅のスタイルガイド」
雑 誌やテレ
http://style.qantas.jp/
ビの 取 材ク
ルーたちが体験したホットな旅の楽しみ方を発
信する
「カンガルー通信」
も要チェックだ。
「カンタス旅のスタイルガイド」
は、一般消費
者だけでなく、旅行会社にとっても重要な情報
源となる。商品企画の材料や顧客の要望に
応えるリソースに活用したりと、
さまざまな面で
役に立つサイトだ。
またFIT向けには、同サイト
を通じてオーストラリアの旅の魅力を具体的に
訴求することで、航空券販売につなげるいわ
ば「販促ツール」
としても活用したい。
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2011 年
(平成 23 年)
12 月 19 日
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