社会とのかかわり 基本的な考え方 ANA グループでは、グループ行動指針 (ANA's Way) 「誠実かつ公正に、よりよい社会に貢献します」の下、事 また、事業のみならず、ボランティアの社員による社会 貢献活動も推進しており、NGO・NPO や行政などとも連 業を通して、グループの強みを活かせる地域社会への貢 携しながら、地域の方々との交流を大切にしたさまざま 献に積極的に取り組んでいます。 な取り組みをグループ全体で行っています。 訪日需要喚起に向けた取り組み 東日本大震災以降、訪日旅客数が激減し、日本全体のビ ANA グループは東京 2020オリンピック・パラリンピッ ジネスや観光をいかに振興するかが大きな課題となってい ク招致オフィシャルエアラインとなりました。 「 IS JAPAN ました。ANA グループでも、航空会社にできる取り組みと C O O L ?」の掲載動画は招致委員会による国際誘致PR してあらためて日本の魅力を海外に広く発信するととも フィルムとしても活用されています。これからも招致委員 に、訪日旅行がしやすい環境づくりを進めてきました。 会の活動を全力でサポートして、2020年東京招致を実現 2012年 6月には、海外居住のお客様を対象として、どの させるなど、日本に元気と希望を与える活動に積極的に 航空会社で訪日しても、全国内線区間 1 区間 10,500 円 取り組んでいきます。 (税込) でご利用いただくことができる新運賃の設定などを 行っています。 また、日本の文化や目的地としての魅力を海外目線・リ アル・イマドキという視点で掘り下げ、世界へ発信していく 需要喚起プロジェクト 「IS JAPAN COOL?」 にも注力して きました。このプロジェクトでは、伝統から最先端、自然か らテクノロジーまで、多種多様な日本の魅力を専用 Web サイトで紹介、 「 KAWAII」 「 COSPLAY」 といった海外から の注目が高いテーマに基づいた情報発信が人気を呼び、 現在、世界中の多くのユーザーとの双方向コミュニケー ションツールとなっています。 「IS JAPAN COOL?」 Web サイト 貨物事業を通じた地域産業への貢献 沖縄貨物ハブ事業は、ANA グループの貨物事業戦略と沖縄県が推進する 「国際物流拠点形成」 構想が一致し実現したもので、 2012年 10月で設立 3周年を迎えました。 アジアの中心に位置する沖縄の地理的優位性を活かし、那覇空港をベースに日本 (羽田・成田・関空) とアジアの主要都市 (ソウ ル・上海・台北・香港・バンコク) を深夜・早朝の時間帯で運航する、ハブ&スポーク方式のネットワークで事業を展開しています。 ハブ稼働開始前と比較し、沖縄県産品の輸出量が約 50倍に増加 するなど、日本各地の果物・野菜・生鮮品・農産品の販路拡大やその他 ハイテク製品を含めたジャパンブランドの発信拠点としての機能・役 割を果たしています。さらには、那覇空港周辺に企業誘致を進め、航 空物流産業が形成されたことにより、雇用の創出をはじめとした地元 経済の発展に貢献しています。 今後も成長を続けるアジア地域の主要マーケットをダイレクトで結 ぶハブネットワークを最大限活用し、航空貨物事業を通じてアジアと 日本の産業の発展に取り組んでいきます。 84 ANAホールディングス株式会社 沖縄貨物ハブを利用した深夜便 東日本大震災による被災地の支援 福島における具体的な取り組み ボランティア活動としても、ANA グループの社員が中 東日本大震災以降、A N A グループでは事業を通じた 心となってさまざまな活動を福島で展開しています。震 被災地の復興支援、東北の地域活性に継続的に取り組ん 災以降毎年実施している 「ひまわりを咲かそうプロジェク できました。福島では、2012 年 6 月 1 日より、福島 - 伊 ト」 では、福島空港を訪れる方々を大輪の花と笑顔でお出 丹線の定期便を新規就航し、福島を中心とした観光やビ 迎えしようと、地元福島の方々と協働して、空から見える ジネスの振興を応援しています。また、福島県が舞台と ハート型のひまわり畑を作っています。また、2013 年 3 なる 「八重の桜」を復興のシンボルとした「八重の桜ラッ 月には前述のラッピングジェットでチャーターフライトを ピングジェット」 を就航したり、機内誌や機内エンターテイ 行い、他県より多くの方に福島に来ていただくとともに、 メント番組にて福島県の美しい自然・伝統文化・特産品を 福島県内の子供たちとそのご家族をご招待し、空の旅の 紹介することで、日本全国の就航地の方々やお客様の福 ひとときをお楽しみいただきました。 島への関心を高める働きかけを行っています。全日空商 今後も ANA グループでは、事業活動とボランティア活 事 (株) では、通信販売サイト 「ANA ショッピング astyle」 動の双方を通して、福島県の魅力や東北復興の歩みを発 において、福島をはじめとした東北地方の食材や特産品 信し、風評被害の払拭と地域の皆様の元気につながる活 を積極的にアピールするとともに、その売り上げの一部 動を続けていきます。 で福島県の小中学校にプレゼントを贈っています。 福島の特産品を PR する 通信販売サイト 「ANAショッピング astyle」 「八重の桜ラッピングジェット」 「八重の桜ラッピングジェット」 初便セレモニーでの 福島県副知事への寄贈 福島空港での 「ひまわりを咲かそうプロジェクト」 アニュアルレポート 2013 85
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