とっぷかるちゃートップカルチャー

岡三にいがた
県内企業レーティング情報
トップカルチャー(7640 東証1部)
2016年12月26日
書籍販売と物販の融合効果が出やすい大型店の寄与に期待
<<アナリストの視点>>
レーティング
中立
17年10月期は、16年10月に開店した長岡花園店(大型店1000坪)や
11月に増床改装した新発田店(1000坪)の寄与が期待できるほか、
(前回:中立 )
大型新店2店が夏ごろ開店するが、大型店は書籍と物販の融合を図
る。書籍に映画、音楽、ゲーム、カフェといった「日常的エンタ
今後6カ月の目標株価
ーテイメント」を集約し、家族3世代がそれぞれゆったりとした時
間を過ごすなかで、書籍をきっかけとした新たなライフスタイル
- 円 (前回: - 円)
を提案する売り場が実現すれば、増収が期待できる。
株価 =
482
円 ( 12/22 )
<<レーティングの根拠>>
年初来高値 =
497 円 ( 01/04 )
年初来安値 =
431 円 ( 06/24 )
予想PER (連結) = 12.7 倍 ( 17/10 )
予想PER (連結) = 12.4 倍 ( 18/10 )
時価総額
6.3 %
58 億円
発行済株式数
12,085 千株
予想配当利回り = 3.11 %
エクイティ情報部
原田 俊介
<<業績推移>> 日本基準
決算期(年/月)
2014/10
2015/10
2016/10
会社
2017/10(予)
弊社前回
弊社今回
弊社前回
2018/10(予)
弊社今回
<<新店の遅れとCD・DVD販売の減収が減益要因>>
連結の売上高は317億45百万円と前期比14億49百万円減(4.4%)と
なった。既存店売上高が96.1%と前年割れとなったことや新店の開
店が10月下旬にずれ込んだことが響いた。
部門別の売上高は、書籍が165億60百万円と前期比1億67百万円減
実績PBR (連結) = 0.81 倍
予想ROE (連結) =
同社の過去5年間の平均PERが11.5倍であることから今期予想
PER12.7倍は妥当な水準であると考え、レーティングは「中立」を
継続する。
売上高
33,896
33,194
31,745
35,200
36,500
35,200
36,000
(1.0%)、既存店は0.7%減とほぼ前年並みの水準を維持した。特選
雑貨・文具は健闘したものの、37億12百万円の前期比84百万円減
(2.2%)、既存店は2.8%減となった。ヒット商材に恵まれなかった
CD販売は、前期比23.4%減(既存店22.4%減)の17億18百万円、DVD
販売は前期比13.7%減(既存店12.6%減)の10億48百万円となり、
ゲーム部門も落ち込んだことが響いた。また、DVDやCDは在庫の見
直しも行った。
利益面では、連結売上総利益率が前期比0.1ポイント改善したも
のの、販管費が同0.2ポイント増加したこともあり、営業利益は7億
44百万円(前期比8.7%減)、経常利益は7億円(同6.7%減)となっ
た。店舗の減損損失を特別損失に59百万円計上したことにより、親
会社株主に帰属する当期純利益は3億78百万円(同3.2%減)となっ
た。
営業利益
経常利益
当期純利益
一株純利益
一株配当金
168
816
744
820
920
820
106
751
700
780
860
780
-522
390
378
460
470
460
-43.54
32.37
31.30
38.07
38.89
38.07
15.00
15.00
15.00
15.00
15.00
15.00
840
800
470
38.89
15.00
単位:百万円、一株純利益・配当は円
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
1
岡三にいがた県内企業レーティング情報
トップカルチャー(7640 東証1部)
商品別構成比の推移
部門別売上高動向(百万円)
平成27年 平成28年
10月期
書籍
レンタル
特選雑貨・文具
販売用CD
販売用DVD
その他
蔦屋書店事業計
その他計
連結合計
16,727
5,256
3,797
2,242
1,215
3,741
32,354
840
33,194
10月期
前年同期比
金額
16,560
-167
4,988
-268
3,712
-84
1,718
-523
1,048
-167
2,906
-208
30,935 -1,419
810
-30
31,745 -1,448
%
99.0
94.9
97.8
76.6
86.3
93.3
95.6
96.5
95.6
既存店
前年比
(%)
99.3
96.5
97.2
77.6
87.4
96.1
-
※前期まで蔦屋書店事業の「文具」と「その他」に計上されていた電化製品ブランクメディア
等の売上高は今期より「特選雑貨・文具」として合算。前期は組換え前の数値。
書籍
販売用CD
特選雑貨・文具
販売用DVD
H25.10
47
H26.10
49.6
11
レンタル
ゲーム・リサイクル
20.5
11.2
H27.10
51.7
11.7
H28.10
53.5
12
17.5
16.2
16.1
7.9 4.7 5.1 3.6
6.8 4.5 4.8 5.4
6.9 3.8 4.9 4.8
5.6 3.44.3 5.1
四捨五入の関係上合計が100にならない。
出所:会社説明会用資料
<<ライフスタイルの提案>>
同社は時間消費型・滞在型の店舗づくりを進めており、売り場面積が1,000坪(3,000㎡)を超える大
型店では、書籍と物販の融合を図っている。書籍に映画、音楽、ゲーム、カフェといった「日常的エ
ンターテイメント」を集約し、家族3世代がそれぞれゆったりとした時間を過ごすなかで、書籍をきっ
かけとした新たなライフスタイルを提案する売り場を目指している。
3世代のライフスタイルの対応として、新ジャンルではコスメ、カタログギフト、手芸用品、健康
食品。特選雑貨では、インテリア、高級キッチン用品、生活家電、高級文具、ミニ観葉植物などを導
入している。テナントとの相乗効果を狙い、アパレル、ベーカリー、TONEモバイル、楽天モバイル、
保険代理店、エステ等を誘致している。3世代強化のためにキッズスペースの大型化も図っている。
また、セルフPOSも導入し、人件費の削減、会計の迅速化を図る。
2016年10月に開店した長岡花園店などは、その代表的な1店といえよう。
<<創業30周年記念企画>>
本部と共同してブランド価値の向上と社員・スタッフによる企業理念の再共有を図る。サンリオと
のコラボレーションやTSUTAYAとのコラボレーションなどが企画されている。
30年事業とは別に、ポイントアライアンス事業ではTポイントカードの加盟店の拡大も図るほか、
CCCがAirbnb(エアビーアンドビー)と業務提携したことから、「日本流のホームシェアリング」で地方創
生を後押しする。
さらに映像、書籍、音楽などTSUTAYAオリジナルコンテンツの作成・発掘による価値の創造も図る。
<<新店2店出店>>
2017年10月期は、新潟県上越市と宮城県仙台市(2店目)の大型店2店舗を出店する。また、すでに顧
客の強力な支持を獲得している地域で、大規模改装(Book&Café)2店を計画している。書籍と物販の
融合については、成功事例を既存店に積極的に反映、既存店の集客力・販売力の強化を推進すること
に取り組む。
<<大型店が業績牽引>>
2017年10月期は、2016年10月に開店した蔦谷書店長岡花園店がフル寄与する他、上越市と仙台市に
も大型店を夏ごろ開店する予定であり、大型店が得意とする書籍販売と物販の融合などが期待できる
ことから、増収が見込まれる。岡三にいがた証券では、売上高352億円(前期比10.8%増)、営業利
益8億20百万円(同10.2%増)、経常利益7億80百万円(同11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純
利益4億60百万円(同21.6%増)を見込む。
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
2
岡三にいがた県内企業レーティング情報
レーティングの基準など
強 気:今後6ヵ月以内の目標株価が現在の株価を10%以上上回ると判断される銘柄
中 立:今後6ヵ月以内の目標株価と現在の株価の差が±10%未満と判断される銘柄
弱 気:今後6ヵ月以内の目標株価が現在の株価を10%以上下回ると判断される銘柄
目標株価の定義と未達成リスクについて
目標株価は、アナリストによる当該企業の業績予想を基に、マルチプル法やDCF法等の岡三にいがた証券
エクイティ情報部が妥当と考える方法により算出したもので、対象期間は6 ヵ月以内です。目標株価達成を
阻むリスク要因としては、当該企業の主要市場における競合状況(企業買収・訴訟なども含む)、製品・商品・
サービス需要の変動、原材料及び燃料価格の変動のほか、当該企業を取り巻く経済状況、為替相場の変動、
国内外の金融・不動産市場の状況、各種規制変更、事故・災害(人災含む)、社会的責任などが考えられま
す。なお、これらの要因以外にも、現時点で予想できないリスクが将来的に発生し、その結果として目標株価
達成が妨げられるおそれがあります。
本資料における個別銘柄に関する注記事項
・個別銘柄のレーティングについては、執筆アナリストの変更があった場合でも、岡三にいがた証券として
の個別銘柄のレーティングの継続性を保つため、前任者の付与したレーティングを「前回」レーティングと
して記載しています。
・株価は日付日の終値。年初来高値・安値は権利落ち修正後で、各取引所の立会市場の売買立会時
(前場・後場)における約定値段を用いています。
・上場市場は東京証券取引所の場合、記載せず、複数市場上場の場合は売買高の多い市場を記載して
います。
・時価総額など、特に日付を記していない場合は、個別銘柄の株価日付に同じです。
・PBRの根拠となるBPSは直近決算期末時点の会社公表数値を用いていますが、必要に応じて岡三にい
がた証券が算出しています。
・ROEの根拠となる自己資本は必要に応じて純資産から新株予約権と少数株主持分の金額を控除した金額
を用いています。
・予想EPSは当期利益(会社計画、前回予想を含む)を記載の発行済株式数で除して計算しています。なお、
払い込み前の公募、権利落ち前の株式分割等は考慮しておりません。
・時価総額は記載の株価と発行済株式数で計算しています。
・発行済株式数は自己株を含んでおりません。株式数は直近決算期末時点の会社公表数値を原則として用
いておりますが、株式分割、公募増資、自己株買入れなど必要に応じて岡三にいがた証券の推定による試
算値を用いる場合があります。
・日本基準の連結当期利益は、親会社株主に帰属する当期純利益です(平成27 年4月1日以後開始する連
結会計年度の期首から適用)。
・米国会計基準の当期利益は、当社株主に帰属する当期純利益です。
・指定国際会計基準(IFRS)の当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益です。
(平成27年5月改訂)
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
岡三にいがた 県内企業ウオッチ38
銘柄コード 7640
東証 1部
エクイティ情報部
小売業
(株)トップカルチャー
≪会社概要≫
書籍販売、ソフトレンタル。「日常的エンターテイメント」を提供する大規模複合店舗として、「蔦屋書店」
「峰弥書店」などを展開。17年10月期は、16年10月開店した長岡花園店(大型店1000坪)や11月に増床改装した
新発田店(1000坪)の寄与が期待できるほか、大型新店2店が夏ごろ開店するが、大型店は書籍と物販の融合を
図っている。書籍に映画、音楽、ゲーム、カフェといった「日常的エンターテイメント」を集約し、家族3世代
がそれぞれゆったりとした時間を過ごすなかで、書籍をきっかけとした新たなライフスタイルを提案する売り
場が実現すれば、増収へ。
≪週足チャート≫
482
株価
13週移動平均線
600
12/22 (月/日)現在
円
26週移動平均線
①
550
Ⓐ
②
500
③
450
④
⑤
月/日
12/17
11/26
11/05
10/15
09/24
09/03
08/13
07/23
07/02
06/11
05/21
04/30
04/09
03/19
02/27
02/06
2
0
1
5
年
01/16
12/26
12/05
11/14
10/24
10/03
09/12
08/22
08/01
400
〔テク二カルコメント〕
①(15年8月高値580円)、②(16年3月高値495)、③(7月第1週高値467円)を結ぶラインⒶが上値抵
抗となる下降トレンドが続いていたが、④(16年2月安値432円)、⑤(16年6月安値431円)で下げ止ま
り、トレンドが転換した可能性がある。しかし、相場の方向性を示す移動平均線の向きは、13週・26週
線ともに横ばいとなっていることや、④、⑤を1番底、2番底としたダブルボトムも完成していないこと
から、上昇トレンドへの転換判断はもう少し様子を見たい。しばらくは7月以降続くおおよそ450~490円
のボックス推移が続くと考える。
〔参考指標〕
年初来高値
497 円
年初来安値
PER(会社予想) 12.66 倍
PBR(実績)
信用買い残
貸借倍率
46 千株
431 円
0.81 倍
1.3 倍
単元株数
100 株
最低購入代金
ROE(実績)
5.32 %
発行済株式数
12,688 千株
配当利回り
時価総額
48,200 円
3.11 %
6,116 百万円
〔業積推移〕
決算期
売上高
経常利益
2015/10
33,194
751
2016/10
31,745
700
2017/10
35,200
780
2017/10 は予想
単位:百万円
税引利益
390
378
460
EPS(円)
32.37
31.30
38.07
配当(円)
15
15
15
データ出所:Astra
〔株主優待情報〕
年1回
保有株式数
・500株以上
保有年数
1年未満
1年以上
2枚
3枚
・1,500株以上
1年未満
1年以上
4枚
6枚
★TSUTAYAギフト券(500円)
全国の蔦屋書店及びTSUTAYAで利用可。
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
4
手数料およびリスクについての重要な注意事項
・ この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特
定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。また、過去の実績は必ずしも将来の成果
を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願
いします。
・ 株式は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の変動による株価の変動によって損
失が生じるおそれがあります。また、発行体やその他の者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外
部評価の変化等により、株価が変動することによって損失が生じるおそれがあります。
・ 本資料は、岡三にいがた証券が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものです
が、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。企業が過去の業績を訂正する等により、
過去に言及した数値等を修正することがありますが、その責を負うものではありません。また、本資料に記
された意見や予測等は、資料作成時点での岡三にいがた証券の判断であり、今後予告なしに変更される
ことがあ ります。なお、本資料は、日本証券業協会「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則」のアナ
リスト・レポートとして審査されたものです。
・ 岡三にいがた証券およびその関係会社、役職員が、本資料に記載されている証券もしくは金融商品につい
て、自己売買または委託売買取引を行う場合があります。
・ 自然災害等不測の事態により金融商品取引市場が取引を行えない場合は売買執行が行えないことがあり
ます。
・ 金融商品取引のご契約にあたっては、あらかじめ当該契約の「契約締結前書面」(もしくは目論見書及びそ
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約ください。
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下回った場合は2,700 円(税込み))の売買手数料をいただきます。ただし、株式累積投資は一律1.242%
(税込み)の売買手数料となります。国内株式を募集等により購入いただく場合は、購入対価のみをお支払
いいただきます。
・ 本資料は岡三にいがた証券が発行するものです。本資料の著作権は岡三にいがた証券に帰属し、その目
的のいかんを問わず無断で本資料を複写、複製、配布することを禁じます。
岡三にいがた証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第169号
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(平成27年5月改訂)