標準物質等のスペクトルのデータベースの提供 報 告 書 平成 24 年 3 月 31 日 一般社団法人日本海事検定協会 (理化学分析センター) 目 次 1. 研究の背景 2. 研究の目的 3. 研究の経過 4. 研究内容 <スペクトルデータベース目次> 5. 各種スペクトルの解析のための基礎知識と応用例 付録1 炭化水素の IR スペクトルの捉え方 付録2 グリコール化合物の赤外線吸収スペクトル 付録3 油脂の赤外線吸収スペクトル【赤外線吸収スペクトルと分子構造】 付録4 繊維の熱分解ガスクロマトグラフィー 付録5 芳香族化合物の UV スペクトル 1 1. 研究の背景 標準物質等のスペクトルは分析化学においては極めて重要な化学情報であり,特に物質特定 や異物鑑定等の調査においては必要不可欠である。しかし,私たちの周囲に存在する物質の種 類は極めて多く,それらを対象としたスペクトルを入手することは容易ではない。 一方,公開されたスペクトルデータベースは,質的あるいは収集数が決して充分とは言えず, 研究者はそれぞれのスペクトルを有償で,あるいは標準物質を購入して測定しなくてはならな いのが実情である。それは時間的にも経済的にも大きな負担となっていることは明らかであり, また,多くの公開情報が純物質に限ったスペクトルが多く,サンプルを処理して純物質を単離 してからでないと活用することが出来ない。スペクトル等の公開については,現状,研究文献 の中に散見されるものの,体系的に整理され,共通に利用できるデータベースは整備されてい ない。 そこで,純物質に限らず複合物質を含めて私たちの身の回りにある物質のスペクトル等を公 開し,広く化学情報を提供することで分析化学の発展に資するものとしたい。 本スペクトルデータベースには以下の内容を掲載した。 分析方法(測定機器) 2011 年度 1. 赤外線吸収スペクトル分析 394 2. 熱重量-示差熱分析 91 3. 紫外線吸収スペクトル分析 34 4. ガスクロマトグラフ分析 36 5. X 線回折 9 小計(延べ) 564 物質 さらに,類似物質のスペクトルの違いやスペクトルの見方などについて「付録」として詳細 な解析を行った。2011 年度の付録では5テーマについて公開する。 2. 研究の目的 スペクトルの活用については,必ずしも物質を特定するためのニーズばかりではなく,簡易 的に特定物質の存在をチェックするような使い方も少なくない。そうしたニーズに応えるには, より多くのスペクトル情報が公開されることが望ましい。 さらに広範な利用形態に対応した機能を実現するため,化学物質のデータベースの仕様作成 及び運用に関する研究を進め,学校法人,高校・大学の学生,あるいは分析化学に携わっている 方々の活用を願うものである。 3. 研究の経過 2011 年度 化学情報 DB の構成設計,収集データ種目の決定とデータ収集 2012 年度 収集データ種目の検討と化学情報 DB のデータ収集 2013 年度 化学情報 DB のデータ収集および DB 高度化に向けて基本設計 2014 年度 化学情報 DB のデータ収集および DB 高度化に向けて開発実施 2 4. 研究内容 本研究では,各種スペクトル及び様々なスペクトルの解析報告書(付録)を公開する。 各種分析機器による測定結果(スペクトル)の分類目次及び測定数(検体数)を以下に示す。 延べ 572 検体のサンプルについてスペクトルを得た。 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 1. 2. 赤外線吸収スペクトル分析 分類 検体数 炭化水素 84 アルコール 34 エーテル 15 ケトン,アルデヒド 29 酸 16 エステル 26 フェノール類 5 アミン 14 ポリマー 100 無機物 26 界面活性剤 8 グリース 2 色素 6 食用油 29 その他 18 合計 394 紫外線吸収スペクトル分析 分類 検体数 日用品・食品等 22 化学物質 12 合計 34 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 1. 2. 3. 1. 熱重量-示差熱分析 分類 化学薬品(有機物) 化学薬品(無機物) 石油関係 石炭関係 タンパク質 高分子 (プラスチック,ゴム,繊維) 固形燃料 炭水化物・その他 合計 ガスクロマトグラフ分析 分類 石油製品 木材 いちご 合計 X 線回折 分類 日用品 合計 - ※ 次頁の分析名をクリックすると,スペクトルが参照できます。 3 検体数 9 7 13 8 4 16 7 27 91 検体数 21 9 6 36 検体数 9 9 スペクトルデータベース目次 赤外線吸収スペクトル分析(FT-IR) H 熱重量-示差熱分析(TG-DTA) H 紫外線吸収スペクトル分析(UV-VIS) H ガスクロマトグラフ分析(GC) H H X線回折分析(XRD) 4 H 赤外線吸収スペクトル分析 炭化水素 1. 軽油 2. A 重油 3. C重油(グレード 380) 4. ジェット燃料 5. Light Cycle Gas Oil (LCGO) 6. ハイオクガソリン 7. レギュラー+ハイオクガソリン 8. 潤滑油 9. アスファルト 10. アントラセン 11. 1-ウンデセン 12. 1-エイコサン 13. 4-エチル-m-キシレン 14. 3-エチルトルエン 15. エチルベンゼン 16. 1-オクタデセン 17. オクタン 18. ガソリン(レギュラー) 19. m -キシレン 20. o-キシレン 21. p -キシレン 22. クロロホルム 23. 原油 24. 1,2-ジエチルベンゼン 25. 1,3-ジエチルベンゼン 26. p-ジエチルベンゼン 27. ジエチルベンゼン 28. ジクロロペンタジエン 29. ジベンジル 30. 2,6-ジメチル-4-ヘプタノン 31. p-シメン 32. 重油 33. 潤滑油(ベースオイル) 34. スチレン 35. デカン 36. 1-デセン 37. 1-テトラデセン 38. 1,2,3,4-テトラメチルベンゼン 39. 1,2,3,5-テトラメチルベンゼン 40. 1,2,4,5-テトラメチルベンゼン 41. 灯油 42. 1-ドコセン 43. ドデカン 44. n-ドデシルベンゼン 45. 1-ドデセン 46. 1,3,5-トリエチルベンゼン 47. 1-トリデセン 48. 2,4,4-トリメチル-1-ペンテン 49. 2,4,4-トリメチル-2-ペンテン 50. 1,2,4-トリメチルベンゼン 51. トルエン 52. ナフサ 53. ナフタレン 54. ノナン 55. 1-ノネン 56. パラフィンワックス 57. バンカーC 重油(グレード 180) 58. ビフェニル 59. フェナントレン 60. iso-ブチルベンゼン 61. n-ブチルベンゼン 62. 2-n-プロピルトルエン 63. 3-n-プロピルトルエン 64. 4-n-プロピルトルエン 65. iso-プロピルベンゼン(クメン) 66. n-プロピルベンゼン H 67. 68. 69. 70. 71. 72. 73. 74. 75. 76. 77. 78. 79. 80. 81. 82. 83. 84. 1-ヘキサデセン へキサン 1-へキセン 1-ヘプタデセン ヘプタン ヘミメリテン ベンゼン 1,3-ペンタジエン 1-ペンタデセン ペンタメチルベンゼン 1-ペンテン 2-ペンテン ポリスチレン メシチレン 2-メチル-1-ブテン 2-メチル-1-ペンテン メチルシクロペンタジエン ダイマリモネン アルコール類 1. tert-アミルエチルエーテル 2. アリルアルコール 3. 1-エイコサノール 4. エタノール 5. オクタノール 6. オレイルアルコール 7. カテコール 8. グリセリン 9. ジエチレングリコール 10. シクロヘキサノール 11. 1-デカノール 12. 1-テトラデカノール 13. ドデカノール 14. トリエチレングリコール 15. 1-トリデカノール 16. トリメチレングリコール 17. 2-フェニルエタノール 18. 2-ブタノール 19. フルフリルアルコール 20. 1-プロパノール 21. プロピレングリコール 22. 1-ヘキサデカノール 23. 1-ヘキサノール 24. ヘプタデカノール 25. ヘプタノール 26. ベンジルアルコール 27. 2-ペンタノール 28. ポリエチレングリコール 29. マンニトール(糖アルコール) 30. メタノール 31. 3-メチル-1-ブタノール 32. 3-メチル-2-ブテン-1 オール 33. 2-メチル-2-プロパノール 34. 1-メトキシ-2-プロパノール エーテル 1. tert-アミルメチルエーテル 2. イソプロピルセロソルブ 3. エチルn-プロピルエーテル 4. 2-エトキシエタノール(エチルセロソルブ) 5. グラニュー糖 6. ジエチルエーテル 7. 1,3-ジオキサン 8. 1,4-ジオキサン 9. ジフェニルエーテル 10. ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 5 11. 12. 13. 14. 15. 目次へ戻る ジメトキシメタン(メチラール) ブチルエーテル ブチルセロソルブ メチル tert-ブチルエーテル(MTBE) メチルセロソルブアセテート ケトン,アルデヒド 1. アセチルアセトン 2. アセトアルデヒド 3. アセトフェノン 4. アセトン 5. イソブチルアルデヒド 6. イソホロン 7. 2-オクタノン 8. p-キシロキノン 9. クロトンアルデヒド 10. ジアセチル(ブタン-2.3-ジオン) 11. ヒドロキシアセトン 12. ピナコリン 13. ブチルアルデヒド 14. γ-ブチロラクトン 15. 2-フリルメチルケトン 16. プロピオフェノン 17. 1-ヘキサナール 18. 2-ヘキサノン 19. 3-ヘキサノン 20. 3-ヘプタノン 21. ヘプチルアルデヒド 22. ホルムアルデヒド 23. ホロン 24. 3-メチル-3-ブテン-2-オン 25. 4-メチル-3-ペンテン-2-オン 26. メチルイソブチルケトン 27. メチルイソプロピルケトン 28. メチルエチルケトン(MEK) 29. メチルビニルケトン 有機酸 1. アジピン酸 2. L-アスコルビン酸 3. オレイン酸 4. カプロン酸 5. 吉草酸 6. ぎ酸 7. くえん酸 8. くえん酸一水和物 9. 酢酸 10. ステアリン酸 11. 乳酸 12. ノナデシル酸 13. パルミチン酸 14. プロピオン酸 15. ヘプタン酸 16. ラウリン酸 エステル 1. L(+)-アスパラギン酸ナトリウム一水和物 2. L-グルタミン酸ナトリウム 3. Peanut oil 4. Soybean oil(大豆油) 5. オクタン酸エチル 6. オルトギ酸トリエチル 7. オレイン酸メチル 8. 酢酸 n-プロピル 9. 酢酸エチル 10. ステアリン酸メチル 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. ナタネ油+大豆油 パルミチン酸メチル ひまし油 フタル酸ジエチルヘキシル プロピオン酸 n-ブチル プロピオン酸イソブチル ポリアクリル酸 2-エチルへキシル ポリアクリル酸n-ブチル ポリアクリル酸イソブチル ポリアクリル酸エチル ポリアクリル酸メチル ミリスチン酸メチル こはく酸二ナトリウム 酢酸カルシウム一水和物 酒石酸カルシウム四水和物 ステアリン酸カルシウム フェノール類 1. 2. 3. 4. 5. 2.6-dimethoxyphenol 2,4-dimethylphenol 2.6-di-t-butylphenol 3.3.5.5-tetra-t-butyl-4.4-diphenoquinone フェノール アミン類 1. アクリルアミド 2. アクリル酸 2-(ジメチルアミノ)エチル 3. アセトアミド 4. エチレンジアミン 5. ジエタノールアミン 6. ステアリン酸ヒドラジド 7. トリエタノールアミン 8. トリオクチルメチルアンモニウムクロライド 9. 尿素(炭酸ジアミド) 10. 1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン 11. ブチルアミン 12. プロピルアミン 13. ベンズアミド 14. モノエタノールアミン 29. 30. 31. 32. 33. 34. 35. 36. 37. 38. 39. 40. 41. 42. 43. 44. 45. 46. 47. 48. 49. 50. 51. 52. 53. 54. 55. 56. 57. 58. 59. 60. 61. 62. 63. 64. 65. 66. 67. 68. ポリマー 69. 70. 1. Acrylonitrile butadiene styrene resin 71. 2. アルギン酸ナトリウム 3. Butylmetacryate isobutylmethacrylate polymer 72. 73. 4. アセチルセルロース 74. 5. Cellulose acetate butyrate 75. 6. Cellulose propionate 76. 7. Cellulose triacetate 77. 8. Ethyl cellulose 78. 9. Ethylene acrylic acid copolymer 79. 10. Ethylene ethyl acrylic copolymer.sp 80. 11. Ethylene methacrylic acid copolymer 81. 12. Ethylene propylene copolymer 82. 13. Ethylene vinyl acetate copolymer 14w% 83. 14. Ethylene vinyl acetate copolymer 18w% 84. 15. Ethylene vinyl acetate copolymer 25w% 16. Ethylene vinyl acetate copolymer 28w% 85. 17. Ethylene vinyl acetate copolymer 33w% 18. Ethylene vinyl acetate copolymer 40w% 86. 19. Ethylene vinyl alcohol copolymer 87. 20. ヒドロキシエチルセルロース 88. 21. Hydroxypropyl cellulose 89. 22. Hydroxypropyl methyl cellulose 23. Methyl cellulose 90. 24. Methyl vinyl ether maleic acid copolymer 91. 25. Methyl vinyl ether maleic anhydride copolymer 92. 26. N-vinylpyrrolidone vinil acetate copolymer 27. Nylon11 93. 28. Nylon12 Nylon6 Nylon6(3)t Nylon6/12 Nylon6/6 Nylon6/9 Phenoxy resin Poly(1-butene),isotactic Poly(2,4,6-tribromostyrene) Poly(2,6-dimethyl-p-phenylene oxide) Poly(2-hydroxyethyl methacrylate) Poly(4,4-dipropoxy-2,2-diphenyl propane fumarate) Poly(4-methyl 1-pentene) Poly(acrylic acid) Poly(butylene terephthalate) Poly(diallyl phthalate) Poly(ethyl methacrylate) Poly(ethylene oxide) Poly(ethylene terephthalate) Poly(isobutyl methacrylate) Poly(methyl methacrylate) Poly(n-butyl methacrylate) Poly(phenylene sulfide) Poly(p-phenylene ether_ sulphone) ポリテトラフルオロエチレン Poly(vinil stearate) ポリ酢酸ビニル Poly(vinyl alcohol), 98%hydrolyzed Poly(vinyl alcohol), 99.7%hydrolyzed Poly(vinyl butyral) ポリ塩化ビニル Poly(vinyl chloride),carboxylated Poly(vinyl formal) Poly(vinylidene fluoride) Polyacetal Polyacrylamide Polyacrylamide,carboxyl modified high carboxyl content Polyacrylamide,carboxyl modified low Polyamide resin 1,2-polybutadiene Polycaprolactone Polycarbonate Polychloropren Polyethylene, chlorinated 25wt% Polyethylene, chlorinated 36wt% Polyethylene, chlorinated 42wt% Polyethylene, chlorosulfonated 43wt% Polyethylene, highdensity Polyethylene, low density Polyethylene, oxidized Polyisoprene, chlorinated Polypropylene,isotatic Polystyrene Polysulfone Polyvinylpyrrolidon Sodium polyacrylate Styrene acrylonitrile copolymer, 25% acrylonitrile Styrene acrylonitrile copolymer, 32% acrylonitrile Styrene allyl alcohol copolymer, 5.4-6.0% hydroxyl Styrene butadiene, aba block copolymer Styrene butyl methacrylate copolymer Styrene ethylene-butylene, aba block copolymer Styrene isoprene, aba block copolymer Styrene maleic anhydride, partial methyl ester Vinyl chloride vinyl acetate copolymer(vinilchloride 88%, vinil acetate 12%) Vinyl chloride vinyl acetate 6 94. 95. 96. 97. copolymer(vinilchloride 90%, vinil acetate 10%) Vinyl chloride vinyl acetate hydroxylpropyl acrylate vinil chloride 80%,vinil acetate 5% Vinyl chloride vinyl acetate maleic acid terpolymer vinil chloride 86%,vinil acetate 13% Vinyl chloride vinyl acetate maleic acid terpolymer vinyl chloride81%,vinyl acetate16.5% Vinyl chloride vinyl acetate vinyl alcohol terpolymer 98. Vinylidene chloride 5% vinyl chloride copolymer 99. Vinylidene chloride acrylonitrile 20% copolymer 100. Zein,purified 無機物 1. 塩化アンモニウム 2. 塩化カルシウム 3. 過塩素酸マグネシウム 4. ガラス 5. ガラスファイバー 6. クロロ酢酸 7. ケイ酸マグネシウム(フロリジル) 8. 酸化亜鉛 9. 酸化アルミニウム 10. 酸化ケイ素 11. 酸化マグネシウム 12. 酒石酸カリウム 13. 酒石酸水素カリウム 14. 硝酸マグネシウム・六水和物 15. シリカゲル 16. 水酸化ナトリウム 17. 石英ウール 18. 炭酸カルシウム 19. 炭酸水素ナトリウム 20. 炭酸ナトリウム 21. 土砂 22. 二硫化炭素 23. 硫酸亜鉛・七水和物 24. 硫酸カルシウム 25. 硫酸マグネシウム・七水和物 26. リン酸二水素カルシウム 界面活性剤 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 1-オクタンスルホン酸ナトリウム 石けん ソルビタンモノオレエート(Span80) 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム ノニオン(NA-2) ノニオン(NB-1) ノニオン(NC-1) ノニオン(ND-1) グリース 1. グリース(Ca,Zn) 2. グリース(Mo,S) 色素 1. 2. 3. 4. 5. 6. チモールブルー チモールブルーナトリウム ブロモクレゾールグリーン ブロモフェノールブルー メタクレゾールパープル メチレンブルー三水和物 食用油 1. RBD ココナッツ油 2. RBD パームカーネルオイル 3. アーモンド油 4. アボカド油 5. 亜麻仁油 6. エキストラバージンセサミオイル 7. エゴマ油(シソ油) 8. オリーブ油 9. グレープシード油 10. コーン油 11. ゴマ油 12. コメ油 13. サフラワー(ベニバナ)油 14. サラダ油(ナタネ,キャノーラ) 15. 白ゴマ油 16. 大豆油 17. トリリノレイン 18. パーム原油 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. パーム油 廃食用油 バター(有塩) 発酵バター(無塩) ヒマワリ油 ヘット(牛脂) ホホバ(ジョジョバ)シード油 マーガリン マカダミアナッツ油 綿実油(めんじつゆ) ラード(豚脂) その他 1. 2. 3. ウコンドリンクA ウコンドリンクA(100℃乾燥後) ウコンドリンクB 7 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. ウコンドリンクB(100℃乾燥後) 乾燥わかめ クエン酸ナトリウム 血液 Di-tert-butyl peroxide ジメチルスルホキシド 酒石酸水素ナトリウム一水和物 シリコーンオイル ステアリン酸ナトリウム デオキシコール酸 ビタミン A パルミテート,油性 2-ピロリドン ヨードチンキ ラウリン酸ナトリウム リン酸水素カリウム 熱重量-示差熱分析 H 化学薬品(有機物) 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. EG(エチレングリコール) アルカリ石けん グリセリン 樟脳(カンファー) 石けん ソルビトール 中性洗剤 フェノール 油脂(ナタネ油) H 26. 27. 石炭系 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 鉛筆の芯 カーボンブラック 黒鉛(グラファイト) 残炭カーボン(内部) 石炭 石油コークス 備長炭 無煙炭 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 硫黄 塩化ナトリウム シリカゲル(吸湿前) シリカゲル(吸湿後) 炭酸カルシウム 炭酸水素ナトリウム 炭酸ナトリウム 石油系 1. A重油 2. C重油 3. LSA 重油 4. アスファルテン 5. アスファルト 6. 軽油 7. 減圧軽油 8. 潤滑油(使用油) 9. 潤滑油(新油) 10. 灯油 11. パーム原油 12. ワックス 13. マイクロクリスタリーワックス インスタントコーヒー(顆粒) 貝殻 たんぱく質 1. 2. 3. 4. きな粉 粉ミルク ゴマ 豆腐 プラスチック・ゴム・繊維など 炭水化物,その他 化学薬品(無機物) 目次へ戻る 1.印刷紙 2.ウコン 3.グラニュー糖 4.小麦粉(デンプン) 5.コルク栓 6.雑草 7.砂糖(白糖) 8.ジャスミン 9.食パン 10. タバコ(フィルター) 11. タバコフィルター(活性炭側) 12. タバコフィルター(活性炭なし) 13. ダンボール 14. 茶 15. 茶(鉄観音) 16. ツバキ(枝) 17. ツバキ(葉) 18. ニトロセルロース 19. 尿素 20. ポテトチップ 21. 木材(鉛筆削りくず) 22. 薬包紙 23. ろ紙 24. ワサビ 25. インスタントコーヒー 1. アクリル 2. アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体 3. 麻 4. 絹 5. 黒ゴム(実験器具用ゴム栓) 6. 脂肪酸メチルエステル 7. シリコンゴム 8. セプタム各種 9. 天然ゴム(輪ゴム) 10. ナイロン 11. ポリエチレン(PE) 12. ポリエチレンテレフタレート(PET) 13. ポリスチレン(PS) 14. ポリプロピレン(PP) 15. 木綿 16. ラテックス 固形燃料 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. パームペレット(EFB) RDF(ごみ固形化燃料) RPF(廃紙・プラスチック固形化燃料) ナタネペレット バークペレット 木質ペレット(ブラック) ホワイトペレット H 紫外線吸収スペクトル分析 日用品・食品 1. しょう油 0.4vol%(水溶媒) 2. ソース 0.4vol%(水溶媒) 3. グレープフルーツジュース 6vol%(水溶媒) 4. インスタントコーヒー 40ppm(水溶媒) 5. 黒インク(メタノール溶媒) 6. 赤インク(メタノール溶媒) 7. 蛍光ペン 青(メタノール溶媒) 8. 蛍光ペン 青 50vol%(メタノール溶媒) 9. 蛍光ペン 黄(メタノール溶媒) 10. 蛍光ペン 黄 25vol%(メタノール溶媒) 11. 蛍光ペン オレンジ 50vol%(メタノール溶媒) 12. 蛍光ペン 緑 50vol%(メタノール溶媒) 13. 蛍光ペン ピンク 50vol%(メタノール溶媒) 14. パセリ(エーテル抽出物) 15. 黄パプリカ(エーテル抽出物) 16. クレソン(エーテル抽出物) 17. 赤パプリカ(エーテル抽出物) 18. 朱肉インク 3vol%(メタノール溶媒) 19. 朱色インク 12.5vol%(メタノール溶媒) 20. 赤色インク 6vol%(メタノール溶媒) 21. 藍色インク 12.5vol%(メタノール溶媒) 22. 潤滑油添加剤 6vol%(メタノール溶媒) 化学物質 1. N,N-ジメチルホルムアミド 100ppm (メタノール溶媒) 2. N,N-ジメチルホルムアミド 1000ppm (メタノール溶媒) 3. メタクリル酸メチル 10ppm (エタノール溶媒) 4. メタクリル酸メチル 100ppm (エタノール溶媒) 5. メタクリル酸メチル 300ppm (エタノール溶媒) 6. フェノール 43ppm (エタノール溶媒) 7. ベンゼン 10ppm(エタノール溶媒) 8. ベンゼン 90ppm(エタノール溶媒) 9. ベンゼン 90ppm(エタノール溶媒) 10. メチルエチルケトン 100ppm(エタノール溶媒) 11. メチルエチルケトン 10ppm(エタノール溶媒) 12. スチレン 2ppm(エタノール溶媒) 8 ガスクロマトグラフ分析 H H 石油製品 木材 1. ライトナフサ 2. ヘビーナフサ 3. レギュラーガソリン 4. ハイオクガソリン 5. GTL 6. ジェット燃 料 7. 灯 油 8. 軽 油 9. A重 油 10. ライトサイクルガスオイル 11. 潤 滑 油 12. 流 動 パラフィン 13. ワックス 14. 180cSt C重 油 15. 380cSt C重 油 16. 380cSt 高 硫 黄 重 油 17. 低 硫 黄 重 油 18. 低 硫 黄 ワキシー重 油 19. アスファルト 20. UZK 原 油 21. KF 原 油 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. いちご 1. 2. 3. 4. 5. 6. H X線回折分析 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. トドマツ 黒松 ベイマツ ベニマツ カーリーメープル ソフトメープル バーズアイメープル ハードメープル PC メープル 片栗粉 強力粉 ベーキングパウダー 炭 酸 カルシウム アルミニウムの錆 び 鉄 さび(赤 さび) 鉄 さび(赤 さびと黒 さびの混 合 物 ) ブリキ錆 び トタン錆 び 9 いちご いちご いちご いちご いちご いちご A B C D E F 目次へ戻る 5. 各種スペクトルの解析のための基礎知識及び応用例 スペクトルの解析のための基礎知識,あるいはスペクトルの見方について,付録として以下 の5つのテーマで資料を作成した。 (1) 炭化水素の赤外線吸収スペクトルの捉え方 有機物の基本である炭化水素の赤外線吸収スペクトルの見方及び炭化水素で構成され た石油製品の赤外線吸収スペクトルの特徴を示す。 (2) グリコール化合物の赤外線吸収スペクトル セロソルブ及びジエチレングリコール化合物の赤外線吸収スペクトルの特徴を示す。 (3) 油脂の赤外線吸収スペクトル(赤外線吸収スペクトルと分子構造) 動植物油の赤外線吸収スペクトルの特徴及び脂肪酸組成との相関を調査する。 (4) 繊維の熱分解ガスクロマトグラフィー 各種繊維の熱分解ガスクロマトグラムの紹介及び2種類の繊維が混在するときの熱分 解ガスクロマトグラムの変化を調査する。 (5) 芳香族の UV スペクトル 芳香族化合物の UV スペクトルの特徴及びそれらの僅かな違いを示す。 10 付録1 炭化水素の IR スペクトルの捉え方 石油製品の赤外線吸収スペクトルは,官能基の多寡によって製品毎に特有の吸収帯が出現す る。 石油製品は炭化水素の混合物であり,製品によってパラフィンやオレフィン,アロマ等の成 分組成が異なっているため、赤外線吸収スペクトルからどんな成分が多く含まれているかを捉 えることが可能である。石油製品の代表的な特徴を以下に示す。 z 通常のパラフィンワックスは直鎖の飽和炭化水素であるため,主要な官能基はメチレン基である。 z 分解ガソリンは不飽和化合物が多いため,オレフィンの特徴が現れる。 z 3000cm -1 以上に吸収帯が出現していれば,アロマか不飽和炭化水素を含んだ製品である。 z 低硫黄ワキシー重油のスペクトルはワックスの特徴(720 cm -1 付 近 に2本の吸収帯)が出現する。 z 切削油等の沸点が比較的低い潤滑油には n-パラフィンが含まれており,赤外線吸収スペクトルに 反映される。 本研究では,石油製品の構成成分で 114.2 112 1037 110 891 108 7 24 ある炭化水素の僅かな構造の違いや構 1378 106 104 102 成割合の違いが赤外線吸収スペクトル 100 1466 98 メチル基由来 96 %T 2874 2860 94 にどのように反映されるのかを知るた ヘキサン C-C-C-C-C-C 92 90 88 め,単純な炭化水素のスペクトルを解 86 84 29 2 5 82 析した。 2 95 9 80 79.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 113.0 112 110 739 3401 1379 108 3079 ヘキサン(パラフィン) 106 1642 104 1458 102 ヘキサンはメチル基とメチレン基で構 100 98 %T 96 成されているのに対し,1-ヘキセンは官 オレフィン 由来 2874 9 92 1-へキセン C=C-C-C-C-C 94 2 96 0 92 能基の種類が多いため複雑である。 29 2 8 90 オレフィン 由来 88 86 84 83.0 4000.0 1-ヘキセン(オレフィン) 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 90 8 1000 800 650.0 800 650.0 111.7 ヘキサンに比べて,オレフィン固有の 26 9 0 27 9 3 2599 2660 105 1257 1014 1 03 9 100 9 03 861 95 -1 -1 3000 cm ,900 cm が出現している。こ のオレフィンバンドは多価不飽和脂肪 90 85 メチレン基のみ 80 75 1 44 9 %T 70 65 酸の桐油などにも出現する。 60 2851 55 シクロヘキサン 50 シクロヘキサン(シクロ/環状) 最もシンプルな構造のメチレン基だけ 45 2923 40 35.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 114.3 110 で構成されるため,スペクトルもシンプ 2661 2598 1262 105 1 09 1 1 3 75 964 909 843 871 100 95 ルである。 CH 3 90 %T メチル基由来 1 44 8 85 2948 80 メチルシクロヘキサン(シクロ/分岐) 2 8 53 75 70 シクロヘキサンと比べるとメチル基が メチルシクロヘキサン 65 60 2920 50.0 4000.0 40 .0 21 0 1 どこに出現するかが良く分かる。 55 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 5 9 2887 2 32 4 0 9 ベンゼン(芳香族) 1 3 93 1959 1175 8 50 774 1527 1815 5 8 3090 3 07 1 0 8 3 03 5 1035 5 7 0 7 メチル基とメチレン基とが消失し,芳香 5 6 1478 0 6 5 5 0 5 T % 5 4 族環に由来した 3090~3035 cm -1 に吸収 芳香族環由来 0 4 ベンゼン 5 3 0 3 5 2 帯が出現している。 0 2 5 1 6 66 0 1 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 6 0 . 4 4 11 付録2 グリコール化合物の赤外線吸収スペクトル グリコールエーテル等のグリコール誘導体の赤外線吸収スペクトルには以下の特徴が見られ る。 • 1110cm -1 付近にエーテル(-C-O-C-)由来の大きな吸収帯が2本出現する。ただし, グリコール部の炭素数が増えるにつれ,2本の吸収帯が明確に分かれなくなる。 • 末端の置換基の炭化水素部に分岐があると,スペクトルが大きく変わる。 • グリコール化合物は 1110 cm -1 付近の吸収は共通しているが,同族体であっても赤外 線吸収スペクトルのプロフィールの違いが明確であるため,炭素鎖の僅かな違いを識 別することが可能と考えられる。 エチレングリコール化合物とジエチレングリコール化合物は,エーテル由来の 1110 cm -1 付近及び 1065 cm -1 付近に大きな吸収帯を持つ。グリコール部(EG,DEG,DPG 等)の違いによって2本の吸収帯に違いがみら れ,EG 系では明確な二股になっているが,DEG 系では股が浅く,顕著な二股ではない。さらに,DPG 系に なると,1110 cm -1 付近の2本の吸収帯が1本になっている。 100.0 100.0 100.0 95 95 95 90 1227 90 90 830 1445 85 3405 3440 1352 1374 2976 1255 85 932 1470 85 1453 1366 80 886 75 938 1373 989 3351 75 1007 75 70 2871 %T 1330 888 80 2869 859 2972 2879 80 2953 %T %T 65 70 70 60 65 65 60 55 60 45 40 35.0 4000.0 エチレングリコール モノエチルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 55 1115 1061 50 1600 1400 1200 1000 800 45.0 650.0 4000.0 1047 55 50 ジエチレングリコール モノエチルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 50 1066 45 1103 1600 1400 1200 1000 800 ジプロピレングリコール モノメチルエーテル 40.0 4000.0 650.0 3600 3200 2800 2400 100.0 100.0 95 95 90 90 1447 85 1470 840 1375 1349 80 1366 1243 2976 3429 3412 85 933 885 889 75 80 2955 2868 70 2872 %T 75 %T 70 65 60 55 65 50 60 55 50.0 4000.0 エチレングリコール モノイソブチルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 45 1065 1119 1400 1200 図1 40 1000 800 35.0 650.0 4000.0 ジエチレングリコール モノイソブチルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1064 1105 1400 1200 1000 800 650.0 グリコール化合物の特性吸収帯 1110 cm -1 付近 12 2000 1800 cm-1 1085 1600 1400 1200 1000 800 650.0 1 00 .0 95 7 37 90 1 23 4 977 3411 85 1458 1 3 58 890 80 2 93 5 75 2867 %T 70 65 エチレングリコール モノブチルエーテル 60 10 6 9 55 1119 50 45 .0 4 0 00 .0 3600 32 0 0 2 80 0 2 4 00 20 0 0 1 00 .0 1 80 0 cm - 1 1 60 0 1 4 00 12 0 0 10 0 0 800 6 5 0.0 800 6 5 0.0 95 90 3412 85 1470 1366 889 80 2955 2872 %T メチル 75 メチル 70 65 エチレングリコール モノイソブチルエーテル 60 55 1065 1119 50 .0 400 00 .0 1 00 . 3600 32 0 0 2 80 0 2 4 00 20 0 0 1 80 0 cm - 1 1 60 0 1 4 00 12 0 0 10 0 0 95 90 1473 3429 85 741 2940 28 7 5 836 80 %T セロソルブの側 鎖部分が同じ炭素 数であってもその 構造によって大き くスペクトルプロ フィールが変化し ている。 n-ブ チ ル 基 と iブチル基は殆ど同 等のスペクトル で,メチル基由来 の 2955 cm -1 の吸 収帯が僅かに大き くなっている。 1 38 9 1234 889 1022 75 2974 95 0 メチル 70 メチル 1 3 63 65 エチレングリコール モ ノ t-ブ チ ル エ ー テ ル 60 1195 1 0 66 55 50 .0 4 00 0 .0 3 6 00 3 2 00 2 8 00 図2 24 0 0 20 0 0 18 0 0 cm - 1 1 60 0 1 40 0 1 2 00 1 00 0 80 0 6 5 0 .0 側鎖(置換基)の違いによるスペクトルの差異 【課題】 (1) 単純なグリコール化合物だけでなく,モノエーテルアセテート等の関連物質との違いを 明らかにする。 (2) エチレングリコールが環状になった 1,4-ジオキサン(2量体),3量体,4量体等のスペ クトルを得る。 13 表2 グリコール化合物の赤外線吸収スペクトル セロソルブ(エチレングリコールモノエーテル) ジエチレングリコールエーテル 100.0 100.0 95 95 90 1 23 3 90 13 6 8 85 9 62 2 82 8 3 40 3 2 88 1 1 19 3 1243 2976 3429 840 1375 1349 80 83 1 75 933 885 8 90 70 %T 1447 85 1 45 4 80 75 1 01 7 2868 65 70 %T 60 65 55 60 50 45 40 35 30.0 4000.0 エチレングリコール モノメチルエーテル 55 1 12 0 50 1 0 61 45 40 3600 3200 2800 2400 2000 100.0 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 35.0 100. 0 4000. 0 95 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1064 1105 1600 1400 1200 1000 800 650.0 800 650.0 95 12 27 90 ジエチレングリコール モノエチルエーテル 83 0 1 44 5 85 3 40 5 1 3 52 13 74 29 76 90 9 32 3440 1255 80 1470 85 8 86 1366 2 8 69 75 2953 888 80 70 %T 65 75 2871 %T 60 70 55 50 45 40 35.0 4000.0 100.0 エチレングリコール モノエチルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 65 60 11 15 1 0 61 55 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 50 650.0 45.0 4000.0 95 ジエチレングリコール モノイソブチルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 100.5 90 1 22 6 29 38 85 1800 cm-1 1066 1103 1600 1400 1200 1000 8 03 14 68 34 17 95 87 2 725 28 77 13 34 892 3440 80 1245 90 2 97 2 1351 75 934 13 6 9 1458 85 96 4 %T 889 70 80 65 60 55 50 45.0 4000.0 %T エチレングリコール モノイソプロピルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 100.0 1800 cm-1 75 2928 11 28 2859 70 65 1 05 9 1600 1400 1200 1000 800 650.0 60 55 95 ジエチレングリコール モノヘキシルエーテル 1066 1115 73 7 90 50.0 4000.0 1 23 4 85 3600 3200 2800 2400 2000 97 7 3 4 11 14 58 1600 1400 1200 1000 800 650.0 95 8 90 80 1800 cm-1 100.5 13 5 8 29 35 3063 814 90 75 85 2 86 7 %T 2874 2932 3354 1372 996 1154 790 80 70 1300 75 65 70 60 55 50 45.0 4000. 0 100. 0 エチレングリコール モノブチルエーテル 1455 65 1 06 9 %T 1172 1587 893 915 1598 60 55 1 11 9 1078 1494 50 45 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 40 35 95 30 25 90 1040 690 ジエチレングリコール ジエチルエーテル 1241 750 20 3 4 12 85 14 70 15.0 4000.0 13 66 8 89 80 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 800 650.0 29 55 2 8 72 %T 75 70 65 60 55 50.0 4000.0 エチレングリコール モノイソブチルエーテル 10 65 1 11 9 100.0 3600 3200 2800 2400 2000 100.0 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 95 90 95 85 90 1 47 3 3 42 9 85 1453 74 1 2 94 0 2 87 5 859 2972 2879 80 8 36 1330 938 1373 989 3351 75 80 %T 13 89 1 23 4 1007 8 89 %T 10 22 75 2 97 4 9 50 70 65 70 60 1 36 3 65 60 55 50.0 4000.0 100.5 エチレングリコール モノ t-ブチルエーテル 3600 95 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 55 50 1 19 5 1 06 6 1400 1200 1000 800 650.0 800 650.0 40.0 4000.0 3 46 9 85 1 44 4 29 76 1 29 6 1 37 4 1 24 4 1 34 9 94 4 8 46 75 2 86 6 70 65 %T 60 55 50 45 40 35 30 25 20.0 4000.0 エチレングリコール モノフェニルエーテル 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1047 1085 45 1600 90 80 ジプロピレングリコール モノメチルエーテル 11 07 1600 1400 1200 1000 14 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 付録3 油脂の赤外線吸収スペクトル 【赤外線吸収スペクトルと分子構造】 油脂の赤外線吸収スペクトルには,以下の3か所に 特徴的な吸収帯が出現する。 脂肪酸由来 -1 z エステル基由来(-COO-R)…… 1740 cm z エーテル基由来(C-O-C) z アルキル基由来(-CCC…)…… 2900 cm-1 付近 …… 1150 cm-1 付近 赤外線吸収スペクトルの解析から得られた事項は以 下の通りである。 z この部分の構造の違いがス ペ ク ト ル の 違 いと な る 。 多価不飽和脂肪酸の構造を多く含む亜麻仁油,エゴ マ油などはオレフィン由来の 3010cm-1 の吸収が大 図1 きくなる。 z 油脂の分子構造 ア ル キ ル 基 由 来 の 2900cm-1 と エ ス テ ル 基 由 来 の 1740cm-1 の吸収比率が試料によって異なっている。これは脂肪酸組成の違いによるものであ るが,今年度の研究では脂肪酸組成を測定していないため次年度以降の課題である。 z 脂 肪 酸 の ア ル キ ル 基 の 長 さ , 飽 和 ・ 不 飽 和 の 有 無 に よ っ て 2900 cm -1 付 近 の 吸 収 の 大 き さ (1740cm-1 付近の吸収との比率)に影響が出る。 z 赤外線吸収スペクトルから油脂の種類を特定することは困難であるが,脂肪酸構造中に不飽 和を多く持つものは識別ができる。 101.3 100 98 96 94 92 90 3007 1377 -C=C- オレフィン 88 1463 86 1236 722 1119 1096 84 -CH 2 - メチレン 82 80 %T 78 76 -CCCC… 炭素骨格 -C-O-C エーテル 2853 74 1160 72 70 68 66 64 62 60 58.0 4000.0 -COO-C- エステル 2923 -CH 3 メチル -CH 2 -メチレン 3600 3200 1744 2800 図2 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 油脂の代表的なスペクトル(ナタネ油) 15 1000 800 650.0 表1 固形油脂 ※ 脂肪酸組成は油脂化学便覧から抜粋し,グラフ化した。 試料 脂肪酸組成※ 赤外線吸収スペクトル 06 4 2 0 8 .0 0 0 0 9 71 1 1 1 0 1 60 1377 6 4 2 0 8 9 9 9 9 8 50 牛脂 40 1465 1116 30 20 4 2 0 8 6 7 7 7 6 6 1162 10 2852 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 T % 炭化水素由来の 2900cm-1 付近の吸収 と エステ ル由来の 1744cm-1 の吸収はほ ぼ同じ高さである。 720 6 4 2 0 8 6 8 8 8 8 7 7 牛脂 所見 1744 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 4 5 0 6 . 4 2 6 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 2922 105.4 867 3477 100 3005 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 965 1417 1377 95 90 1238 720 1465 1116 1098 85 ラード %T 80 75 1162 2852 牛脂とほぼ同じプ ロフィールで,脂肪 酸組成も類似してい る。 65 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 70 豚脂 1743 2921 60.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 100.8 2293 98 96 60 1377 3007 94 1236 92 1646 90 1098 1117 1464 50 721 88 40 86 マーガリン マーガリン 水 84 %T 30 82 1161 3386 80 20 2853 78 76 74 10 水 0 2922 70 68 67.0 4000.0 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 72 1743 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 水分の吸収を有し ているが,その他の 部分は牛脂及びラー ドとプロフィールは ほぼ同等である。 マーガリンの原料 である植物油は3~ 4種類がブレンドさ れているとのこと。 650.0 104.9 104 102 2171 964 1417 100 1377 98 1237 発酵バター 96 720 1465 1103 94 92 1644 90 原料クリームを 乳酸発酵させて から分離したも の %T (データなし) 88 2853 86 1162 水 84 82 水分の吸収が大き いが,その他の部分 はプロフィールがマ ーガリンや牛脂等と 同等である。 80 78 水 3362 2922 1743 76 74 73.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 103.8 102 2300 100 720 1650 98 1377 1465 35 1104 96 30 94 バター 1171 92 25 3410 90 88 20 水 %T 86 15 84 2852 82 10 1742 80 78 5 水 76 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 0 2920 74 72.0 4000.0 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : バター 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 16 炭化水素とエステ ルの比率が上記の試 料と異なっている。 脂肪酸組成からし て,飽和炭化水素の 含有率が高いことが 影響している。 表2-1 液状油脂 試料 赤外線吸収スペクトル 脂肪酸組成 101.3 100 70 98 96 94 3007 60 1377 92 なたね油1 90 50 88 1463 86 1236 722 1119 1096 84 40 82 ナタネ油 80 %T 30 78 76 2853 20 74 1160 72 10 70 66 0 2923 64 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 62 4 5 6 7 8 9 10 12 14 16 16 16 16 17 17 18 18 18 18 18 19 19 20 20 20 20 22 22 22 22 24 24 1744 60 58.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 68 1600 1400 1200 1000 800 650.0 101.2 100 96 3006 94 1377 92 90 88 ベニバナ油 1463 86 1237 1095 1119 84 722 82 (サフラワ 80 %T 78 76 2853 74 ー油) 1160 72 70 68 66 2923 64 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 62 4 5 6 7 8 9 10 12 14 16 16 16 16 17 17 18 18 18 18 18 19 19 20 20 20 20 22 22 22 22 24 24 1744 60 58.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 サフラワー油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 98 1600 1400 1200 1000 800 650.0 101.1 98 60 96 94 3009 1377 92 50 90 88 1464 86 40 1236 722 1098 84 82 綿実油 30 80 %T 綿実油 78 76 20 2853 74 1160 72 10 70 66 0 2923 64 60 58.0 4000.0 4 5 6 7 8 9 10 12 14 16 16 16 16 17 17 18 18 18 18 18 19 19 20 20 20 20 22 22 22 22 24 24 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 62 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 68 1744 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 30 .0 11 0 1 8 9 6 9 50 4 9 3008 2 9 40 1377 米ぬか油 0 9 8 8 6 8 1464 1237 722 30 4 8 1119 1097 2 8 T % 0 8 20 8 7 6 7 コメ油 4 7 2853 2 7 10 1160 0 7 6 6 4 6 4 5 6 7 8 9 10 12 14 16 16 16 16 17 17 18 18 18 18 18 19 19 20 20 20 20 22 22 22 22 24 24 2 6 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 8 6 0 2923 1744 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 0 0 . 4 0 6 9 4 . 0 5 1 0 1 2 0 8 6 4 0 0 9 9 9 1 1 60 3009 50 1377 2 0 9 9 8 6 4 8 8 8 1464 40 1238 722 1098 30 2 0 8 8 20 8 6 4 2 0 7 7 7 7 7 2854 1161 10 8 6 4 6 6 6 0 2924 17 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 4 0 . 4 1 6 4 5 6 7 8 9 10 12 14 16 16 16 16 17 17 18 18 18 18 18 19 19 20 20 20 20 22 22 22 22 24 24 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 1744 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 T % 大豆油 大豆油 723 0 8 9 8 6 8 2855 T % 4 2 8 8 0 8 8 7 6 4 7 7 2926 2 0 7 7 8 6 6 6 3008 1361 8 6 9 9 1436 1245 4 2 0 8 9 9 9 8 T % 6 4 2 0 8 8 8 8 8 7 2924 6 4 2 0 8 7 7 7 7 6 1742 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 6 4 4 0 6 6 . 4 2 6 4 . 6 0 1 4 2 0 8 6 4 2 0 0 0 0 9 9 9 9 9 1 1 1 722 (データなし) 1161 2924 T % 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0 8 8 8 8 8 8 7 7 7 7 7 6 1744 6 4 6 6 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 5 0 . 4 1 6 6 0 . 0 1 1 0 1 80 8 9 842 6 9 1016 4 9 2 9 8 8 60 0 9 1244 6 8 1435 4 8 40 2 8 0 8 1195 T % 30 1170 8 7 6 7 20 4 7 2 7 10 0 7 2924 6 6 0 8 6 4 6 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 20 0 6. 4 1 6 18 50 722 1459 0 . 0 5 6 0 0 8 1016 848 4 2 0 0 0 0 1 1 1 60 914 100 650.0 800 1000 1200 0 0 0 1 8 . 6 0 1 1160 75 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 2 0 . 4 3 6 722 1460 1741 30 85 40 722 20 80 2854 0 2923 65 1744 コーン油 95 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 4 2 9 9 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 8 6 9 9 0 1743 ひまわり油 70 1361 3009 50 1377 3009 1238 1464 20 1161 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 120 2 0 0 0 1 1 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 4 0 1 1377 3009 1236 1464 90 1400 1600 1800 cm-1 2000 2400 2800 3200 3600 60.0 4000.0 985 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 4 . 6 0 1 %T コーン油 2854 ードオイル 2854 ひまわり油 1098 グレープシ 1170 2854 (データなし) 1195 廃食油 40 イン 80 1238 1459 60 1099 トリリノレ トリリノレイン 100 1377 3009 脂肪酸組成 赤外線吸収スペクトル 試料 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 表2-2 液状油脂 104.7 1120 1098 70 10 表2-3 液状油脂 試料 赤外線吸収スペクトル 脂肪酸組成 100.8 70 100 1655 60 98 1375 721 96 1461 1237 94 3010 40 92 エゴマ油 エゴマ油 50 1099 1160 30 90 %T 88 20 86 2854 10 0 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 82 1743 80 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 84 2924 78.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 106.9 106 50 104 1376 102 721 1462 1238 40 1099 100 亜麻仁油 3010 98 96 亜麻仁油 30 1160 94 %T 20 92 90 2854 10 88 84 0 1743 82 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 2925 80 79.0 4000.0 3600 3200 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 86 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 9 . 6 0 1 4 0 1 2 0 1 1655 0 0 1 913 1418 8 9 3008 6 9 1377 4 9 1464 0 9 1238 722 1119 1098 8 6 8 8 (データなし) 4 8 T % バージンセ 2 9 エキストラ 2 8 0 8 8 6 7 7 サミオイル 2853 1160 4 7 2 7 0 7 8 6 2923 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 6 1 0 6 . 4 4 6 1744 100.9 98 70 876 96 3005 94 1418 92 60 マカデミアナッツオイル 1033 1377 90 50 88 1236 86 722 1464 1096 1118 84 40 82 ナッツオイ 30 80 %T 78 76 ル 20 74 2853 1161 72 10 70 68 0 66 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 64 2922 62 60.0 4000.0 1744 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 マカダミア 1600 1400 1200 1000 800 650.0 6 . 6 0 1 4 2 0 0 1 1 0 8 6 4 0 9 9 9 1 70 60 1377 アーモンドオイル 50 2 0 8 9 9 8 1464 1238 722 1096 40 30 0 8 6 4 8 7 7 7 20 2854 1161 0 2923 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 4 6 0 6 . 4 2 6 19 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 2 0 8 6 7 7 6 6 10 1744 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : T % 6 4 2 8 8 8 アーモンド 油 3007 50 2 0 1 0 0 1 88 78 20 76 72 66 0 6 9 4 9 40 1377 2 9 0 9 8 8 6 8 4 8 T % 2 8 0 8 8 7 10 6 7 1162 2853 4 7 2 7 0 0 7 8 6 1744 5 . 6 0 1 パーム核油 1417 1378 50 40 718 30 1238 20 0 1742 1160 10 2921 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 4 2 0 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0 8 6 4 25 0 0 0 0 9 9 9 9 9 8 8 8 8 8 7 7 7 7 7 6 6 6 6. 4 1 1 1 0 6 T % 8 5 . 0 6 1 0 1 0 0 1 5 9 0 9 5 8 (データなし) 0 8 T % 2853 5 7 0 7 5 6 0 6 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 4 0 . 4 7 5 5 . 6 0 1 3004 1352 1465 1170 4 2 0 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0 0 0 0 9 9 9 9 9 8 8 8 8 8 1 1 1 T % 2853 2922 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 8 6 4 2 0 8 6 4 20 0 7 7 7 7 7 6 6 6 6. 4 1 6 20 0 . 0 5 6 0 0 8 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 4 1 0 0 6 1 0 01 81m c 0 0 0 2 0 0 4 2 0 0 8 2 0 0 2 3 0 0 6 3 0 . 0 0 6 2 0 6 . 4 4 6 2922 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 90 68 アボカドオイル 96 パーム油 8 9 718 1377 50 722 1236 650. 800 1000 1200 1400 1600 1800 cm-1 2000 2400 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 98 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 1744 62 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 4 0 1 (データなし) シードオイ 1739 ル 721 ジョジョバ 80 100 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 4 . 6 0 1 オイル 2852 ネルオイル 1111 ココナッツ 1112 パームカー 1467 1237 RDB 1467 RDB 20 原油 1119 1096 84 10 1161 2853 74 30 1465 1116 パーム 2923 64 2800 3200 3600 4000. 60.0 30 80 イル 40 82 %T 1463 86 アボカドオ 60 1377 92 70 1418 3006 94 脂肪酸組成 赤外線吸収スペクトル 試料 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : 表2-4 液状油脂 102 70 721 1417 2922 1743 1157 表2-5 液状油脂 試料 赤外線吸収スペクトル 脂肪酸組成 100.9 100 98 1377 96 722 1238 3008 1098 1464 94 92 1160 90 88 白ゴマ油 %T 86 (データなし) 84 82 2853 80 1744 78 76 74 2923 72 71.0 4000.0 3600 3200 2800 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 650.0 100.8 100 1377 96 722 1238 3008 1464 1098 94 92 1160 90 88 86 %T 84 82 2853 80 1744 78 76 74 72 71.0 4000.0 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10 : 12 : 14 : 16 : 16 : 16 : 16 : 17 : 17 : 18 : 18 : 18 : 18 : 18 : 19 : 19 : 20 : 20 : 20 : 20 : 22 : 22 : 22 : 22 : 24 : 24 : ゴマ油 2923 3600 3200 2800 ゴマ油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 0 1 0 1 2 3 4 0 1 0 1 2 3 0 1 2 3 0 1 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 98 2400 2000 1800 cm-1 1600 1400 1200 1000 800 21 650.0 付録4 繊維の熱分解ガスクロマトグラフィー 1. 研究目的 繊維を特定するための代表的な手法として赤外線吸収スペクトル分析があるが,2種類以上の繊維が 混ざっている場合は赤外線吸収スペクトル分析では識別が困難なことがある。また,赤外線吸収スペク トル分析だけで物質特定をすることは早計であり,別手法で根拠を捉えておく必要がある。 そこで,熱分解ガスクロマトグラフィーを利用して,繊維が熱分解した時のクロマトグラムのプロフ ィール(形状)を標準物質と比較し た。また,2種類以上の繊維の混合 物のクロマトグラムは公表されてお らず,単体でのクロマトグラムが単 純に重なったものか不明である。 本付録では,2種類の繊維が混在 する時の熱分解ガスクロマトグラム を測定した。 表1 分析条件 キュリーポイントインジェクター条件 熱分解温度・時間 590℃,5秒 パイロホイル F590(鉄/コバルト/ニッケル合金) 試料量 5mg(混繊維は 1:1 で混合) GC-MS 分析条件 カラム DB-5MS(30m×0.25mmφ,膜厚 1.0μm) 40℃・5 分→15℃/分 昇温→350℃,10 分 2. 分析条件 分析条件を表1に示す。測定はガ カラム温度 注入口温度:350℃ インターフェイス温度 :200℃ スクロマトグラフ質量分析計で実施 しているが,本付録では高価な機器 キャリアガス ヘリウム であるガスクロマトグラフ質量分析 流量 3.2 mL/分 計がなくても比較ができるようにク モード スプリット(25:1) ロマトグラムに着目した。本クロマ トータルフロー 85 mL/min トグラムは広く使用されている 線速度 65 cm/sec GC-FID(水素イオン化検出器)で得 られたクロマトグラムと比較が可能 である。 3. 研究結果及び考察 分析結果を表3~表5に示す。分 析結果から明らかとなった事項は以 下のとおりである。 (1) 綿の混繊では綿の熱分解ピーク 表2 分析サンプル(繊維の組み合せ) 試料 綿 ポリエステル アクリル ナイロン ウール 綿 ポリエステル ○ アクリル ○ ○ ナイロン ○ ○ ○ ウール ○ ○ ○ ○ が出難く,混繊であるかを識別することが困難である。すなわち,綿との識別である場合,熱分解 GC で確認することは今回適用した条件では難しい。熱分解温度を変えるなどの検討が必要である。 (2) ポリエステルは綿を除く繊維との混繊ではほぼそれぞれの繊維のクロマトグラムが重なるように出 現する。したがって,混繊であるかを識別することが可能である。なお,ポリエステル/アクリル及 びポリエステル/ナイロンの混繊では単体では検出されなかった新たなピークが出現する。 (3) アクリルもポリエステルと同様に綿以外では単体が重なったプロフィールである。 22 4. 所見 2種類の繊維を含む試料を熱分解ガスクロマトグラフィーで分析すると,化学繊維では単体における クロマトグラムどうしが重なった(混ざった)クロマトグラムが得られた。したがって,化学繊維どう しの熱分解ガスクロマトグラムから何種類の繊維が含まれているのか,あるいはどのような繊維が含ま れているのかを明らかにすることが可能である。 しかし,綿を含む繊維では,綿由来のピークが現れ難く,綿が含まれていることが判断できない。し たがって,綿を含む繊維では識別は困難である。 5. 課題 (1) 熱分解温度などの条件を変えることによって,どのような違いが現れるかを確認し,より好ましい繊 維を定性するための分析条件を見出す。 (2) 本研究で対象サンプルとなったものは繊維であるが,高分子で,かつ,赤外線吸収スペクトル分析以 外に分析することが難しいもの(セルロース,プラスチック,ゴム,タンパク質など)の熱分解ガ スクロマトグラムを充実させる。 23 表3 綿とその他繊維 …… 綿の混繊(1:1)の熱分解クロマトグラムには綿由来のピークが現れ難い。したがって,綿との混繊であることは熱分解ガスクロマトグラムのプロフィールだけでは判別し難い。 綿とナイロン 綿とウール アバンダンス 綿とポリエステル アバンダンス 綿とアクリル アバンダンス TIC: 01.D アバンダンス TIC: 01.D TIC: 01.D TIC: 01.D 1500000 1500000 1500000 1500000 1400000 1400000 1400000 1400000 綿 1300000 綿 1300000 綿 1300000 1200000 1200000 1200000 1100000 1100000 1100000 1100000 1000000 1000000 1000000 1000000 900000 900000 900000 900000 800000 800000 800000 800000 700000 700000 700000 700000 600000 600000 600000 600000 500000 500000 500000 500000 400000 400000 400000 400000 300000 300000 300000 300000 200000 200000 200000 200000 100000 100000 100000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 0 0.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> Time--> アバンダンス アバンダンス 2.00 4.00 6.00 0 0.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 4.00 6.00 0 0.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 2.00 4.00 6.00 アバンダンス アバンダンス 4000000 ナイロン 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> TIC: 06.D TIC: 02.D 3e+07 4e+07 3.5e+07 100000 2.00 Time--> TIC: 05.D 綿 1300000 1200000 ウール 3500000 TIC: 04.D 4.5e+07 ポリエステル アクリル 4e+07 2.5e+07 3.5e+07 3e+07 3000000 2e+07 2.5e+07 3e+07 2500000 2.5e+07 2e+07 2000000 1.5e+07 1500000 1.5e+07 2e+07 1e+07 1000000 5000000 500000 1e+07 1.5e+07 1e+07 0 0.00 2.00 4.00 6.00 Time--> アバンダンス アバンダンス 綿/ナイロン 1.4e+07 5000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> TIC: 09.D 5000000 TIC: 10.D 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 0 0.00 Time--> Time--> アバンダンス アバンダンス 綿/ウール TIC: 07.D 2.5e+07 3e+07 2e+07 2.5e+07 綿/ポリエステル 9000000 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 TIC: 08.D 綿/アクリル 8000000 7000000 1.2e+07 6000000 1e+07 1.5e+07 8000000 6000000 2e+07 5000000 1.5e+07 4000000 1e+07 3000000 1e+07 4000000 2000000 5000000 5000000 2000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> Time--> 綿とナイロンの混繊の熱分解クロマト グラムはほぼナイロンと同等であり,綿 に特有のピークは殆ど検出されていな い。 Time--> 綿とウールの混繊の熱分解クロマトグ ラムはウールとプロフィールが類似し ており,綿に特有のピークは極めて僅か である。 24 1000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 綿とポリエステルの混繊の熱分解クロ マトグラムはポリエステルとプロフィ ールが極めて類似しており,綿特有のピ ークはほとんど検出されていない。 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> 綿とアクリルの混繊の熱分解クロマト グラムはアクリルとほぼ同等であるが, 僅かに綿に特有のピークが表れている。 表4 ポリエステルとその他繊維 ポリエステルとアクリル アバンダンス 3e+07 ポリエステル TIC: 04.D ポリエステルとナイロン アバンダンス ポリエステルTIC: 04.D 3e+07 ポリエステルとウール アバンダンス 2.5e+07 2.5e+07 2.5e+07 2e+07 2e+07 2e+07 1.5e+07 1.5e+07 1.5e+07 1e+07 1e+07 1e+07 5000000 5000000 5000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> アバンダンス アバンダンス ナイロン TIC: 06.D 4.5e+07 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> アバンダンス アクリル ポリエステルTIC: 04.D 3e+07 ウール TIC: 05.D TIC: 02.D 4e+07 4000000 4e+07 3.5e+07 3.5e+07 3500000 3e+07 3000000 3e+07 2.5e+07 2500000 2e+07 2000000 1.5e+07 1500000 1e+07 1000000 5000000 500000 2.5e+07 2e+07 1.5e+07 1e+07 5000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 0 0.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> 2.00 4.00 6.00 アバンダンス ポリエステル/ TIC: 11.D アクリル Time--> アバンダンス 5.5e+07 ポリエステル/ TIC: 12.D ナイロン TIC: 13.D 2.4e+07 2.2e+07 4.5e+07 新規ピーク 3e+07 3e+07 2e+07 1e+07 5000000 Time--> 1.8e+07 1.6e+07 新規ピーク 1.4e+07 2.5e+07 1.5e+07 0 0.00 2e+07 4e+07 3.5e+07 2.5e+07 1.2e+07 2e+07 1e+07 1.5e+07 8000000 1e+07 6000000 5000000 4000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 ポリエステルとアクリルの混繊の熱分解ガス クロマトグラムは両試料のクロマトグラムが 混ざった形で出てきているが,単体では検出 されないピークが比較的強度が高く検出され ている。 ポリエステル/ ウール 2.6e+07 5e+07 3.5e+07 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> アバンダンス 2000000 0 0.00 Time--> ポリエステルとナイロンの混繊の熱分解ガス クロマトグラムは両試料のクロマトグラムが 混ざった形で出てきているが,単体では検出 されないピークが比較的強度が高く検出され ている。 25 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 ポリエステルとウールの混繊の熱分解ガスク ロマトグラムは両試料のクロマトグラムが混 ざった形で出てきている。 Time--> ポリエステルと化学 繊維の混繊の熱分解ガ スクロマトグラムは,両 試料のクロマトグラム が混ざった形で見出さ れたが,単体では見られ なかった新しい物質ピ ークが見出された。ただ し,ポリエステルと綿の 混繊では新規ピークは 見られなかった。 表5 その他繊維の組合せ アクリルとウール アバンダンス アクリルとナイロン ナイロンとウール アバンダンス アバンダンス TIC: 06.D TIC: 06.D アクリル 4.5e+07 4e+07 4e+07 3.5e+07 3.5e+07 3e+07 3e+07 TIC: 05.D アクリル 4.5e+07 ナイロン 4e+07 3.5e+07 3e+07 2.5e+07 2.5e+07 2.5e+07 2e+07 2e+07 2e+07 1.5e+07 1.5e+07 1.5e+07 1e+07 1e+07 1e+07 5000000 0 0.00 5000000 5000000 2.00 4.00 6.00 0 0.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 2.00 4.00 6.00 ウール 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 TIC: 02.D ナイロン 4e+07 ウール 4000000 3.5e+07 3500000 3e+07 3000000 3000000 2500000 2.5e+07 2000000 2e+07 1500000 1.5e+07 1000000 1e+07 500000 5000000 2500000 2000000 1500000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 0 0.00 Time--> Time--> アバンダンス アバンダンス TIC: 15.D 4e+07 アクリル/ウール 1000000 500000 2.00 4.00 6.00 TIC: 14.D 7e+07 6e+07 アクリル/ ナイロン 2.5e+07 2e+07 1.5e+07 1e+07 5000000 2.00 4.00 6.00 TIC: 16.D 7e+07 5.5e+07 5e+07 5e+07 4.5e+07 4.5e+07 4e+07 4e+07 3.5e+07 3.5e+07 3e+07 3e+07 2.5e+07 2.5e+07 2e+07 2e+07 1.5e+07 1.5e+07 1e+07 1e+07 5000000 5000000 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 ナイロン/ウール 6.5e+07 6e+07 5.5e+07 3e+07 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> アバンダンス 6.5e+07 3.5e+07 Time--> 4.00 TIC: 05.D 3500000 0 0.00 2.00 Time--> アバンダンス TIC: 02.D 4000000 0 0.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 アバンダンス Time--> アバンダンス Time--> Time--> 0 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 Time--> アクリルとウールの混繊の熱分解ガスクロマ アクリルとナイロンの混繊の熱分解ガスクロ トグラムはアクリルのクロマトグラムと類似 マトグラムは両試料が混ざった形となってい しており,ウール由来のピークは僅かである。 る。 26 ナイロンとウールの混繊の熱分解ガスクロマ トグラムはナイロンのクロマトグラムと類似 しており,ウール由来のピークは殆どない。 2種類以上の繊維のう ち,一方が綿である場合 は,綿由来のピークは極め て小さく,検出しにくい。 同様にウールも若干その 蛍光があり,化学繊維に比 べて2種類以上の繊維の 熱分解 GC 上には現れ難 い。 付録5 芳香族化合物の UV スペクトル 測定条件 • 試料溶媒: シクロヘキサン(蛍光分析用) • リファレンスセル: なし • ブランク: 水 • 濃度単位: ppm(μg/mL) 芳香族化合物の紫外線吸収スペクトル(UV スペクト ル)には 260 nm 付近に特徴的な山型のピークが出現する が,置換基の違いによりその形状は異なるものとなる。 分子構造の異なる芳香族化合物について UV スペクト ルを測定し,スペクトルの僅かな違いを見出した。芳香族化合物の UV スペクトルを図1~図7に示 す。測定結果から明らかとなった事項は以下の通りである。 • ベンゼンの1つの水素がメチル基あるいはエチル基あるいはブチル基に置換されても,UV スペ クトルの波長シフトは殆ど見られない。すなわち,トルエン,エチルベンゼン,n-プロピルベン ゼン及び n-ブチルベンゼンの吸収ピークの見かけの波長(プロフィール)は近似している。 • ベンゼンの1つの水素がメチル基に置換された化合物であるトルエンは,ベンゼン特有の山型ピ ークがブロードになり,かつ,長波長側へシフトしている。さらに,メチル基の数が増えるにつ れ,さらに吸収ピークは長波長側へシフトする。 • キシレンの異性体を比較すると,メチル基の置換位によってスペクトルは異なる。オルト,メタ, パラの順で長波長側にシフトしている。 • 置換基の分岐の有無によって僅かにスペクトルに変化が見られた。置換基に分岐があると直鎖の ものよりも吸収ピークが短波長側に僅かにシフトする。 【課題】 (1) 追加情報として,芳香族化合物の 200 nm 付近のスペクトルの違いを明らかにする。(高速 液体クロマトグラフィーの検出条件に有用な化学情報となる。) (2) アセトン,メチルエチルケトン等のケトン化合物に見られる n 電子遷移に基づく溶媒の違 abs いによる吸収波長のシフトを観察する。 0.5 ベンゼン 103.8ppm トルエン 113.1ppm エチルベンゼン 102.0ppm n-プロピルベンゼン 112.96ppm n-ブチルベンゼン 106.78ppm エチルベンゼン 0.4 n-プロピルベンゼン 0.3 n-ブチルベンゼン 0.2 0.1 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 図1 直鎖炭化水素置換基 ベンゼンにメチル基が一つ置換したトルエンはベンゼンと大きくスペクトルが異なっている。 さらに,エチル基,プロピル基,ブチル基と置換基の直鎖炭化水素の鎖長が長くなってもほぼ同等のスペ クトルであった。 27 abs 0.6 ベンゼン 103.8ppm トルエン 113.1ppm p-キシレン 106.39ppm ペンタメチルベンゼン 103.86ppm 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 230 250 270 290 310 nm 図2 置換基の数の違い abs ベンゼン環にメチル基が数多く置換されるほど,山型ピークが長波長側へシフトしている。 0.6 o-キシレン 100.8ppm m-キシレン 111.27ppm p-キシレン 106.39ppm トルエン 113.1ppm 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 図3 トルエンとキシレン(配位の違い) トルエンよりもキシレンは長波長側へシフトしている。 キシレンはメチル基の配位位置によってスペクトルが異なっており,特にパラ位にメチル基が置換した p-キシレンはプロフ ィールが大きく異なる。 キシレンに着目すると,オルト,メタ,パラの順に長波長側へ吸収ピークがシフトしている。 28 0.3 abs iso-プロピルベンゼン (クメン)106.82ppm n-プロピルベンゼン 112.96ppm 0.2 0.1 230 240 250 260 270 280 nm 図4 直鎖型と分岐型 置換基が分岐型(iso-)の方が 260 nm 付近のピークトップが僅かに短波長側にシフトしている。 0.3 abs n-ブチルベンゼン 106.78ppm iso-ブチルベンゼン 109.79ppm 0.2 0.1 230 240 250 260 270 280 nm 図5 直鎖型と分岐型 置換基が分岐型(iso-)の方が 260 nm 付近のピークトップが僅かに短波長側にシフトしている。 29 0.5 0.5 0.5 ベンゼン 103.8ppm 0.4 n-ブチルベンゼン 106.78ppm 0.4 0.3 0.2 0.2 0.1 0.1 0.1 abs abs 0.3 0.2 abs 0.3 - - - 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 0.5 ペンタメチルベンゼン 103.86ppm 0.4 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 0.5 トルエン 113.1ppm 0.4 0.3 0.2 0.2 0.1 0.1 abs 0.3 abs iso-ブチルベンゼン 109.79ppm 0.4 - - 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 0.5 0.5 エチルベンゼン 102.0ppm o-キシレン 100.8ppm 0.3 0.3 0.2 0.2 0.1 0.1 abs 0.4 abs 0.4 図6 (拡大) - 230 240 250 260 270 280 290 230 300 nm 0.5 240 250 260 270 280 290 300 nm 芳香族に特有の 250~280 nm に見られ る山型ピークを拡大した。 0.5 n-プロピルベンゼン 112.96ppm 0.4 0.2 0.1 0.1 abs 0.3 0.2 abs m-キシレン 111.27ppm 0.4 0.3 - - 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 230 240 250 260 270 0.6 0.5 iso-プロピルベンゼン (クメン)106.82ppm 0.4 0.3 280 290 300 nm p-キシレン 106.39ppm 0.5 0.4 0.3 0.2 0.2 0.1 abs abs 0.1 - 230 240 250 260 270 280 290 300 nm 芳香族の UV スペクトル 230 240 250 260 30 270 280 290 300 nm 3 3 ベンゼン 103.8ppm 2 2 190 abs - 210 230 250 270 290 nm 3 ペンタメチルベンゼン 103.86ppm 2 1 abs 1 abs 1 3 n-ブチルベンゼン 106.78ppm 190 210 230 250 270 290 nm 190 210 230 250 270 290 nm 3 トルエン 113.1ppm 2 abs 1 abs 1 iso-ブチルベンゼン 109.79ppm 2 - 190 210 230 250 270 290 nm 190 210 230 250 270 290 nm 3 3 エチルベンゼン 102.0ppm 2 1 1 abs 2 o-キシレン 100.8ppm - abs 図7 - 190 210 230 250 270 190 290 nm 3 210 230 250 270 290 nm 3 n-プロピルベンゼン 112.96ppm 2 1 m-キシレン 111.27ppm 2 abs abs 1 - 190 210 230 250 270 290 nm 190 210 230 250 3 3 iso-プロピルベンゼン (クメン)106.82ppm 2 270 290 nm p-キシレン 106.39ppm 2 1 abs abs 1 - - 190 210 230 250 270 290 nm 190 210 230 250 31 270 290 nm 芳香族の UV スペクトル (全体) 次年度は 200 nm 付近の吸収が振り切れ ない濃度で測定する。
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