外科専門研修のご案内 研修目標 1. 外科に関する知識、診断、手術、周術期管理（ ICU管理）を習得し、外科専門医を取得する。 2. さらに各人に応じて、消化器外科、呼吸器外科、 心臓血管外科、乳腺外科、救急外科などの専門 性の高い資格の取得を目指した修練を行う。 3. 癌に関わる化学療法、緩和医療に関する知識と チーム医療の考え方を習得する。 4. 標準治療の確立を目指した治験や臨床試験へ の参加や学会・論文発表を通じて臨床研究の重 要性を認識する。 堺市立総合医療センター 外科 救命救急 センター 外科 胃・食道 外科 計3名 大腸・肛門 外科 計3名 肝胆膵 外科 計2名 呼吸器 外科 計1名 心臓血管 外科 計2名 乳腺 外科 計2名 救急 外科 計13名 後期研修医（ローテーター） 初期研修医（ローテーター） 平成27年7月に新病院へ移転。救命救命センター（3次）、心臓血管外科新設。 研修スケジュール I期：4-7月 II期：8-11月 III期：12月-3月 4か月毎にローテーションを行う 1年目 ～ 2年目 ～ 3年I期 上部 心臓血管 下部 呼吸器 肝胆膵 乳腺 ｘ 2サイクル ｘ 2サイクル ｘ 2サイクル 救急（集中治療） （1年目II期以後） ｘ 1サイクル 3年目II期～ 1～3年目 希望に応じて選択 消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、 乳腺外科、救急外科から重点的に選択可 ヘルニア、ヘモ、虫垂炎、急性腹症、小手術など 小児外科（虫垂炎、ソケイヘルニア、急性腹症など） 研修スケジュールは各人の希望に応じてフレキシブルに対応可能。 希望があれば内視鏡検査・超音波検査などの研修も可能。 外科専門研修：手術到達目標 上部 助手 術者 1年目 胃切除（開腹） 腹腔鏡スコピスト 審査腹腔鏡、胃空腸吻合術 （付加的な胆摘）、腸瘻造設 2年目 胃全摘（開腹） 胃切除（腹腔鏡） 幽門側胃切除（開腹） 3年目 食道切除 幽門側胃切除（腹腔鏡） 胃全摘（開腹） 下部 1年目 2年目 3年目 助手 術者 結腸切除（開腹・腹腔鏡） 腸吻合、人工肛門造設 直腸切除（開腹・腹腔鏡） 結腸切除（開腹） 結腸切除（腹腔鏡） 外科専門研修：手術到達目標 肝胆膵 1年目 2年目 助手 術者 肝切除（開腹・腹腔鏡） 膵尾側切除（開腹・腹腔鏡） 胆管切開術 3年目 膵頭十二指腸切除 肝区域切除、脾臓摘出 肝部分切除（開腹） 膵尾側切除（開腹） 呼吸器 1年目 助手 術者 肺切除、肺縫縮術 系統的リンパ節郭清術 開胸術（後側方切開、前側方 切開、胸骨正中切開） 2年目 胸腔鏡手術 胸腔鏡下肺部分切除 胸腔鏡下肺縫縮術 系統的リンパ節郭清術 3年目 気管支血管形成術 肺葉切除術 胆摘（開腹・腹腔鏡） 外科専門研修：手術到達目標 乳腺 1年目 助手 術者 乳腺部分切除術 胸筋温存乳房切除術 センチネルリンパ節生検 2年目 3年目 腋窩リンパ節郭清術、再建 乳腺部分切除術 その他 1年目 助手 術者 腸閉塞手術、腹腔鏡手術 虫垂炎、ソケイﾍﾙﾆｱ、痔核 腸吻合、CVポート造設 （外来）小手術 人工肛門造設術 2-3年目 腋窩リンパ節郭清術 一期的乳房再建術 腹腔鏡下大網充填術 腸閉塞手術（癒着剥離） 腸穿孔手術 手術実績 • 入院患者数:約80～90人/日（手術、化学療法、緩和医療） • 主な手術内容 全手術件数:約1150件/年 全身麻酔:約900件 ・主な癌の手術(約500件) 食道癌:約10件、胃癌:約100件、大腸癌:約130件、肝臓癌:約 40件、 膵臓癌:約10件、肺癌:約50件、乳癌:約150件など ・ 良性疾患 胆石：120件、気胸・膿胸：50件、脾臓：5件など ・緊急手術:250件 消化管穿孔、虫垂炎、胆嚢炎、腸閉塞など 腰椎麻酔:約150件(鼠径ヘルニア、痔核など) 局所麻酔:約100件（リンパ節生検、CVポート挿入・抜去など） 手術件数 疾患別の手術件数 鏡視下手術件数 緊急手術件数 後期・外科執刀数 2013/1/1～12/31 個人（研修年） 外科の1週間 8:00 月 8:30 9:00 朝カンファ ＩＣＵ レンス 申し送り 13:00 胃・食道外科の手術 呼吸器外科の手術 乳腺外科の手術 胃・食道外科の手術 火 朝カンファ ＩＣＵ レンス 申し送り 17:00 術前カンファ レンス 抄読会 呼吸器外科の手術 肝胆膵外科の手術 腰椎・局所麻酔の手術 水 木 朝カンファ ＩＣＵ レンス 申し送り 朝カンファ ＩＣＵ レンス 申し送り 胃・食道内視鏡検査 病棟回診 緩和・ＮＳＴ回診 心臓血管外科の手術 肝胆膵外科の手術 大腸肛門外科の手術 腰椎・局所麻酔の手術 金 朝カンファ ＩＣＵ レンス 申し送り 19:00 大腸肛門外科の手術 乳腺外科の手術 腰椎・局所麻酔の手術 肝胆膵外科の手術 胃・食道 カンファ レンス 肝胆膵 大腸 カンファ レンス 乳腺 呼吸器 カンファ レンス 当直：平日は月3回、土日は月2日程度。オンコール（緊急手術待機）週1回程度。 重症カンファレンス（毎朝） 手術後症例、ICU・重症症例、新入院症例の検討をモニター画面を 使いながら、治療方針の決定・確認と情報共有を行います。 カンファレンスの様子 救急レジ 後期レジ 救急Staff 前期レジ 救急Staff 肝胆膵Staff 後期レジ 肝胆膵Staff 救急レジ 後期レジ 救急レジ 前期レジ 大腸Staff 大腸Staff ICU申し送り 外科教育 • 手術、周術期管理 – 縫合結紮トレーニング – 腹腔鏡トレーニング • 内視鏡外科学会技術認定（消化器一般）が指導します。 • 学術活動 – 学会発表 – 論文発表 研修医向けの院内縫合講習会 縫合・結紮は外科手技の基本ですので、初期研修医に縫合・結紮な どの基本的な外科手技の指導しています。後期研修医の先生には、 指導のお手伝いとともにご自身の手技の確認、練習もやっていただ いています。 腹腔鏡・胸腔鏡手術ドライラボ院内講習会 • 練習用のドライボックスとシリコン製の臓器模型 を使用して、吻合のトレーニングです。 • 縫合結紮練習用のドライボックスはシュミレータ ーセンターに２台あります。 外科後期研修医 学術業績 2012年 論文 共著者 題名 著者 MRSA感染に伴う難治性深部手術部位感染に対しリネゾリド投与が有用であった1例 A 癌と化学療法 39 12 2441ｰ 2012 11 2443 直腸癌術後局所再発に対して化学放射線療法でpCRを得た一例 B 癌と化学療法 39 12 22612012 11 2263 幽門狭窄を伴う切除不能胃癌におけるS-1療法導入のための胃空腸吻合術の有用性 C 癌と化学療法 39 6 911-914 2012 6 D 癌と化学療法 39 12 術後再発巣に対して放射線治療が奏功したα-Fetoprotein(AFP)産生原発性肺腺癌、 いわゆる高悪性度胎児肺型肺癌の1例 雑誌 巻 号 頁 年 月 23932012 11 2395 2013年 論文 題名 著者 化学療法が奏功し穿孔した小腸T細胞性悪性リンパ腫の1例 共著者 雑誌 巻 号 頁 年 月 E 癌と化学療法 40 12 17112013 11 1713 大腸SM癌の同時性多発肝転移の1例 D 癌と化学療法 40 12 20682013 11 2070 StageⅣS状結腸癌に対し集学的治療後に根治切除し得た1例 F 癌と化学療法 40 12 19562013 11 1958 2013年 学会発表 主演者姓 共同演者 題名 全員 名 学会名 開催地 開催年 開催月日 発表形式 1 後期 Meckel憩室に起因した絞扼性イレウスの2症例 第49回日本腹部救急医学会総会 福岡 2013 3.13-3.14 口演 2 後期 トラスツズマブ併用化学療法により、根治手術が可能となったＨＥＲ２陽性ＳｔａｇｅⅣ胃癌の２例 第194回近畿外科学会 大阪 2013 11.9 口演 3 後期 当院における胃癌術後膵液瘻の検討 第75回日本臨床外科学会総会 愛知 2013 11.21-23 口演 4 後期 トラスツズマブ併用化学療法により、根治手術が可能となったＨＥＲ２陽性ＳｔａｇｅⅣ胃癌の２例 第85回日本胃癌学会総会 大阪 2013 2.27-3.1 口演 5 後期 糞便による閉塞性大腸炎の一例 第16回日本臨床救急医学会総会・学術集 会 東京 2013 7.12-13 口演 6 後期 糞便による閉塞性大腸炎の一例 第193回近畿外科学会 京都 2013 6.22 口演 7 後期 食餌性イレウス５例の検討 第194回近畿外科学会 大阪 2013 11.9 口演 8 後期 下部消化管穿孔症例に対する転帰の検討 第28回日本救命医療学会総会・学術集会 福岡 2013 9.20-21 パネルディス カッション 9 後期 化学療法後に穿孔した小腸T細胞性悪性リンパ腫の1例 第35回日本癌局所療法研究会 神戸 2013 5.31 口演 10 後期 高齢者における術後ICU管理を要した急性腹症症例の検討 第41回日本救急医学会総会・学術集会 東京 2013 10.21-23 口演 11 後期 幽門側胃切除術 staple on staple 部分の縫合不全の1例 第194回近畿外科学会 大阪 2013 11.9 口演 12 後期 大腿ヘルニアに虫垂の嵌頓を伴った1例 第596回 大阪外科集談会 大阪 2013 11.16 口演 13 後期 CTにて術前診断しえた大腿ヘルニア虫垂嵌頓の１例 第75回日本臨床外科学会総会 愛知 2013 11.21-23 口演 14 後期 直腸憩室穿孔に対し、腹腔鏡下ハルトマンおよび腹腔鏡下リバーサルを施行した一例 第75回日本臨床外科学会総会 愛知 2013 11.21-23 口演 15 後期 NOMIに対し二期的に手術を施行した症例 第49回日本腹部救急医学会総会 福岡 2013 3.13-3.14 ポスター 16 後期 下部直腸癌術前CRT後にｐCRとなり、直腸反転法で肛門温存が可能であった1例 第594回 大阪外科集談会 大阪 2013 7.2 口演 17 後期 当院における急性虫垂炎に対する鏡視下手術の導入 第193回近畿外科学会 京都 2013 6.22 口演 18 後期 当院における腹壁瘢痕ヘルニアに対する腹腔鏡下手術の検討 第26回日本内視鏡外科学会総会 福岡 2013 11.28-30 ワークショップ 19 後期 StageⅣS状結腸癌に対し集学的治療後に根治切除し得た1例 第35回日本癌局所療法研究会 神戸 2013 5.31 口演 20 後期 膵頭部神経鞘腫の１例 第194回近畿外科学会 大阪 2013 11.9 口演 21 後期 大腸SM癌の同時性多発肝転移の1例 第35回日本癌局所療法研究会 神戸 2013 5.31 口演 22 後期 左側大腸癌イレウス緊急手術時の術中腸管洗浄症例の検討 第68日本消化器外科学会総会 宮崎 2013 7.17-19 要望演題口演 23 後期 IgG4関連胸膜疾患による有瘻性膿胸に対する１治療例 第194回近畿外科学会 大阪 2013 11月9日 口演 24 後期 白血病治療中に発症した両側肺ムコール症に対して２期的に両肺切除を行った１例 第65回日本胸部外科学会総会 仙台 2013 10月19日 示説 25 後期 繰り返す肺炎を契機に発見された先天性気管支閉鎖症の１手術例 第75回日本臨床外科学会総会 名古屋 2013 11月23日 口演 乳癌骨転移に対するビスフォスフォネート製剤の長期間投与に関連した顎骨壊死に続発した脳腫瘍の1例 第13回 Ｏｓａｋａ Ｃａｎｃｅｒ Ｃａｒｅ Ｆｏｒｕ ｍ （ＯＣＣＦ） 大阪 2013 11.8 口演 26 後期 外科医局行事 • • • • • 4月 歓迎会 8月 納涼会（外科に関わるスタッフ全員） 年末 忘年会（病棟、手術室、外来など各部署） 1月 新年会（外科OBも、外科外来、認定Ns） 3月 送別会 • あとは適宜開催 – 不定期に開催（悩みや困ったことも相談にのります。） – 学会出張時に現地で集合。 堺市立総合医療センター外科専門研修の特徴 • 癌手術と緊急手術の両方の症例が豊富にある。 • 外科と救命救急センターが一体となって緊急を要する胸 部疾患、急性腹症、集中治療に対応する。 • 救急専門医の指導下にICU管理（呼吸・循環管理）をす る。 • 手術だけではなく、化学療法、緩和治療などトータルに 患者を診る。 • 豊富な受託研究費で研究・発表をサポート。 – 学会年会費、学会発表出張費を全額サポート • 各人の希望に応じたフレキシブルな研修プログラムであ る。（消化器、呼吸器、心臓血管、乳腺、救急外科など あらゆる外科に進路可能） 専門研修後の進路 • 当院外科は、大阪大学の関連施設となっています。 • 3年間の専門研修終了後は、多くの先生が大阪大学の臓 器別の外科（消化器外科、内分泌・腫瘍外科、呼吸器外 科、心臓外科、小児外科）または救急医学教室の医局に 入局されますが、必須ではありません。 • 大阪大学と協力することによって、将来の各専門分野の 専門医取得や学位の取得にもつながります。 • 関連病院の多くは南大阪も含めて阪神地区が大半です。 堺市立総合医療センター、国立循環器病センター、国立大阪医療センター、 国立刀根山病院、近畿中央胸部疾患センター、大阪府立成人病センター、 大阪府立急性期・総合医療センター、大阪府立呼吸器・アレルギーセンター 、大阪府立母子保健センター、兵庫県立西宮病院、関西労災病院、大阪労 災病院、大阪警察病院、JCHO大阪病院、大手前病院、市立豊中病院、東 大阪市立総合病院、りんくう総合医療センター、近畿大学奈良病院など。 最後に • 外科は一人では手術ができません。最も重要な のは、チームワークです。 • 当院外科の最大の自慢はチームワークの良さで す。チーム医療と専門医療を学んでください。 • もし、当科に興味をお持ちになられれば、ご連絡く ださい。外科・藤田淳也（部長）、辻江正樹（研修 担当）まで。 • 見学は随時受付けていますので、まずは遠慮なく お気軽ご連絡ください。 臨床教育研究センター 事務担当 西田・松下 （[email protected]）まで。
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