ニチレイ不凍タンパク質不凍タンパク質について不凍タンパク質（Antifreeze Protein: AFP）類は、凍結の瞬間に水の内部に無数に生成する氷の単結晶の表面に強く結合する機能をもつ物質です（氷結晶結合機能）。さらに、魚類のAFP類は氷のみならず脂質二重膜にも結合して、細胞の寿命を延ばす機能を発揮します（細胞保護機能）。これらの機能を活用することで、含水物の内部を微細氷結晶で満たすように凍結させる新しい省エネルギー技術や、生命力が損なわれやすい多くの細胞を長時間冷蔵する技術ができると考えられています。これまで弊社は国立研究開発法人産業技術総合研究所と共に魚類AFP類を効率的に取得する技術の開発を進めてきました。魚類AFP類には氷結晶や細胞に及ぼす性質が異なる複数の種類があります。弊社が提供するAFGP、Ⅰ型AFP、ならびにⅢ型AFPを皆様の研究開発にぜひお役立て頂きますように、どうぞ宜しくお願い申し上げます。イラスト顕微鏡画像通常の氷イラスト顕微鏡画像資料１ AFP類を含む氷ニチレイ不凍タンパク質の主な効果 1) 氷結晶の成長抑制効果（例）卵白アルブミンの凍結時の不凍タンパク質添加効果【方法】 ①各AFP類を5%添加した溶液に卵白アルブミンゲルを一晩浸漬した ②-40℃で2時間凍結した ③ゲル断面をSEMで観察した AFP類無添加 Ⅰ型AFP AFGP 資料２ 2) 氷結晶の再結晶化抑制効果（例）卵白アルブミンの凍結時の不凍タンパク質添加効果【方法】 ①各AFP類を5%添加した溶液に卵白アルブミンゲルを一晩浸漬した ②-40℃で2時間凍結した ③-10℃で2週間保存した ④ゲル断面をSEMで観察した AFP類無添加凍結直後 Ⅰ型AFP 2週間後凍結直後 2週間後 3) 含水物中に含まれる溶質などを均一に分散させる効果（例）赤色色素の凍結濃縮抑制効果【方法】 ①200g容の紙コップにAFP類0.5%と食用赤色102号0.05%の入った各水溶液を 170g入れた ②家庭用の冷蔵冷凍庫内で一晩凍結した AFP類無添加 Ⅰ型AFP Ⅲ型AFP AFGP 4) 非凍結低温環境下における細胞の生存率を高める効果（例）ラット膵島細胞の低温保管時の生存率に与える影響参考資料はこちらをご覧ください【方法】市販の細胞保存液（●）にⅠ型AFP（〇）、Ⅲ型AFP（□）、トレハロース（■）、ウシ血清アルブミン（▲）を10mg/ml溶かしたものを調製し、各々に1×105個のラット膵島細胞を浸漬した。4℃の冷蔵庫内で保存した時の生存率の時間依存性を測定した。 AFP類は細胞膜に吸着し、保存期間の延長効果をもたらす細胞生命力維持 5days AFP類資料３約60%生存資料４製品一覧 ■試験・研究用 ※試験研究用途以外には使用しないでください。推奨保管温度タンパク質含量 (参考値)※1 熱ヒステリシス活性(参考値)※2 100mg 90%以上 1.0℃以上 (5w/v%濃度） 20,000円 -20℃ 以下 100mg 90%以上 1.0℃以上 (5w/v%濃度） 20,000円粉体 -20℃ 以下 1g 15%以上 0.5℃以上 (5w/v%濃度） 10,000円粗精製 Ⅰ型不凍タンパク質(AFP) 粉体 -20℃ 以下 1g 25%以上 0.5℃以上 (5w/v%濃度） 10,000円粗精製 Ⅲ型不凍タンパク質(AFP) 粉体 -20℃ 以下 1g 20%以上 0.5℃以上 (5w/v%濃度） 10,000円製品名性状高度精製 Ⅰ型不凍タンパク質(AFP) 粉体 -20℃ 以下高度精製 Ⅲ型不凍タンパク質(AFP) 粉体粗精製不凍糖タンパク質(AFGP) 販売単位 ※1 BCA法による ※2 AFP類の活性指標として主に用いられるもので、氷核の大きさが変化しない温度範囲のことを熱ヒステリシスと呼びます。値が大きいほど氷結晶の成長を抑える力が強いことを示します。【その他】 1)販売は、法人もしくは研究機関に限らせていただきますのでご了承ください。 2)取扱い時は、吸い込んだり、目、皮膚及び衣類に触れないように、適切な保護具を着用してください。お問合せ＜製品に関するお問い合わせ先＞株式会社ニチレイ/技術戦略企画部担当：石井寛崇（[email protected]）〒261-0002 千葉県千葉市美浜区新港9 TEL: 043-203-1194 FAX: 043-203-0216 リンク及び資料・株式会社ニチレイ・プレスリリース・国立研究開発法人産業技術総合研究所・資料1、資料2、資料3、資料4は産業技術総合研究所津田栄氏より提供本資料に掲載されている写真・文章・イラスト・データ等の無断転載を禁じます。価格