チェンマイ短信―5(関東支部チェンマイ同好会) チェンマイにステイを始めてから 2 週間がたちました。いたるところに建つ金色に輝く仏 塔や寺院に目を見張り、マーケットでタイの伝統的なカバンや織物のデザインのきらびやか さに感動し、日本の 3 分の1の値段で食べられる美味しいタイ料理や果物に舌鼓を打ってい るうちにあっという間に 2 週間が過ぎた感じです。そして今ようやく自分の判断で町の様子 や日常生活を少しずつ見つめることができるようになってきました。 (到着 2 週間後のチェンマイ市街地の印象) まずチェンマイの町は新しいものと古いものとがごちゃまぜの中で、多くの外国人観光客 を受け入れる観光業とサービス業が中心の経済構造で成り立っているように見える。 バンコク周辺のように日本を初め多くの外資を導 入して自動車組立工場や各種部品工場、食品加工場な どを中心とした第 2 次産業中心の都市とチェンマイ とは少し様子が違うように思える。そうは言うものの チェンマイの町を走る自動車は日系メーカーのトヨ タやホンダ、日産、スズキなどの車が目立ち、それも 新車と大型が多いのに驚かされる。 旧市街地に限って言えば、狭い道に大きな新車がひ しめき、その間をバイクがすり抜け、小型トラックを 改造したおんぼろ乗合ソンテオが排気ガスをまき散 らしながら疾走している。そこは車優先の社会であり、 道路を横切るときは、人は車とオートバイの群れの合 間を見計らって素早く渡らねばならない。横断歩道は 申し訳程度に表示してあるが、数は圧倒的に少なく、 車もその前ではまず停まらない。怖がっていても始ま らない。 走ってくる車との距離とスピードを見計らい横切 るタイミングを掴んで慣れてしまえばそれまでのこ とだ。 使いたくはないが旅行保険にもはいっている ファイケーオー道路の渋滞 狭いワロロット市場に集中する車とバイク ことだし・・・ 歩道はそれなりにあるが凸凹で至る所に段差と広告物の看板が突き出していて頭上と足 元を気にしながら歩かなければ転びそうになるので気が抜けない。その上、狭い歩道にはい たるところに小さな屋台が並び、歩行者は道路に出て歩かねばならない。 しかし、旧市街地を少し離れると片道3車線往復 6 車線もある幹線道路が走っており物流 の便という意味では先進国と変わらないほど整備されている。多数の豪華なホテルやコンド ミニアム、きらびやかなレストランが立ち並んでいるチェンマイなのに公共投資の重点は人 より車、歩道の優しさよりスピード重視、便利さ優先のようであまりの落差に戸惑いを感じ てしまいます。 (庶民の足、乗合タクシー・ソンテオ) 小型の 1 トントラックを改造したもので荷台に屋根 を設置して両側に座席を配置した乗合タクシーで詰め れば 10 名ほど乗車できる。私たちもコンドミニアムか ら旧市街地の食堂やマーケットに出かけるときは専ら このソンティオのお世話になっている。 旧市街地とその周辺を流しているのが赤色に塗られ たソンティオで手をのばして、やや上下に振ると停車し てくれる。行き先を告げる又は地図で位置を示すと同乗 客がほぼ同じ方角ならば OK して乗せてくれる。 ここで大切なのは値段の交渉でおおむね 20BT(70 円 程度)が相場であるが、少し距離があったり、一人だけ 街中を走る乗合タクシー・ソンティオ の時は 40BT などと高めに言ってくる。ちょっと高いな と思えば、こちらが 20BT を主張し相手が負からないよ うなら、No サンキュウ!と言い渡して次のソンティオ を停めることになる。 まあ、5 人以上ならすぐに 20BT で OK と下げてくるの で、どやどやと荷台に乗り込むことになる。途中で全然 知らない人が乗ってくることもあるが流しの乗合なの 乗る前にまず料金交渉から でやむ得ない。乗ったら振り落とされないように天井の 握り棒にしっかり掴まる必要がある。 結構乱暴な運転で度々、車線を変え、急ブレーキを踏むこともあるので振り落とされない ように要注意。目的地に着くと一人ひとり 20BT を運転手に渡して終わり。旧市街地周辺な ら2~30mおきに流しの赤ソンティオがやってくるのであまり待つこともなく拾えるので 慣れてくると安くて非常に便利な交通機関だと納得。 他の都市のように市内バスの運行があまりないので、その安さ、便利さ故にチェンマイ市 民の足になっているのもうなずける。 後ろの扉はついていない、急発進に注意! 横から見ると、まるで囚人護送車に見える (下着類の洗濯とコインランドリー) 1 週間から 10 日程度の海外旅行なら下着を5~6 枚持っていきとっかえ、ひっかえ着ればいいし、ま あ洗面台で靴下とパンツぐらいは洗えるが毎日移 動するので乾かす暇がないので乾ききらないまま スーツケースに詰め込むことになる。 しかし、それ以上の長期旅行やロングステイとな るとそうはいかない。そこでやむ無く洗濯に取り組 むことになる。多くのコンドミニアムには1F にコ インランドリーが設置してあるのでそのお世話に 自動洗濯機と乾燥機が設置されている なることになる。 チェンマイロッジには洗濯機が4台、乾燥機が1台設置してある。北川さんの奥さんに初 日の案内で知っていたので下着の替えが全くなくなり洗濯にチャレンジ。 写真にある通り洗濯機は日本のものと大差ない。掲示してある説明文を見ると 10BT コイ ンを 2 枚いれて洗濯ものと洗剤を入れろ、そのあと、スタートボタンをゆっくり 2 回押せと 書いてある。指示通りやってみるが動かない。押し方が悪いのかと思って再度押したり、機 械をゆすってみたり、蹴飛ばしてみたり、いろいろやってみるが一向に動かない。追加で更 に 20BT を投入するのも癪に障るのでフロントにクレームをつけに行った。 スタッフがコインを 2 枚持ってきて投入し、2 分ほ ど待っていると動き出した。時々このような現象があ るらしくスタッフは慣れたもので動き出したらニヤ リと笑って「IT IS OK!」といって去って行った。約 1 時間後の頃合いを見計らって洗濯物を取り出した。 全自動らしいが脱水が甘く、絞れば水が滴りそうだ ったが、まあ、いいかと自室のベランダに日本から持 参した洗濯ロープを引っ掛けて干したが夜になって も期待したほど乾かず。 エアコンの室外機の下にぶら下げた その夜は生ま乾きのパジャマで寝る羽目となる。寝 巻にする下着の 1 枚を残して洗濯しないとダメと反省と教訓。ロングステイヤーは失敗と工 夫とを積み重ねて一人前となるのだ。
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