資料 - ファミリーハウス

資料
74
発表スライド
発表スライド
Ⅰ
① ✤ 開会のあいさつ/発表「ハウスの設立の経緯と理念」
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス理事長 独立行政法人国立病院機構相模原病院看護部長 江口 八千代… 76
Ⅰ
Ⅱ
② ✤ 海外の先進事例~イギリス視察報告~
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
柳田 久美… 81
③ ✤ 海外の先進事例~ドイツ視察報告
Ⅲ
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
植田 桃子… 85
④ ✤ 現在の小児医療において 多様化するハウスのニーズについて
独立行政法人 国立がん研究センター 東・中央病院小児腫瘍科 医長 Ⅳ
細野 亜古… 88
⑤ ✤ 家族がファミリーハウスを利用することの意義について
甲南女子大学看護リハビリテーション学部看護学科 岩瀬 貴美子… 92
Ⅴ
⑥ ✤医療機関と連携できるハウスの意義、
社会資源としての期待と実例について
埼玉医科大学病院 総合相談センター主任・ソーシャルワーカー 林 聖純… 95
Ⅵ
⑦ ✤現在までのハウスの役割と
将来のハウスのあり方(今後の課題)について
認定特定非営利活動法人 ファミリーハウス 理事・事務局長 植田 洋子…101
Ⅶ
⑧ ✤ある子どもと母親達のエピソード ハウスで過ごした時間~家族の思い~
東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科 永吉 美智枝…104
75
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
ハウスの設立の経緯と理念
開会のあいさつ
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 理事長
独立行政法人国立病院機構 相模原病院 看護部長
2013.7.6
認定NPOファミリーハウス
理事長 江口八千代
江口 八千代
1
患者家族滞在施設(ファミリーハウス)
~病院近くのわが家~
自宅を離れた専門病院での治療において
子どもの闘病生活には家族が必要
付き添い家族の経済的・精神的負担を軽
減する
トータルケアの一環として闘病中の子ども
と家族のQOLの向上の一助に
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
11施設56部屋
かんがる~の家
5室(調布市)
みどりのおうち
1室(新宿区)
おさかなの家
2室(港区)
ぞうさんのおうち
1室(台東区)
JP
ルーム
1室
(中央区)
ひまわり
のおうち
2室
(府中市)
ひつじさんのおうち
4室(世田谷区)
ちいさいおうち
1室(港区)
うさぎさんのおうち
2室(中央区)
アフラックペアレンツハウス浅草橋17室(左)
アフラックペアレンツハウス亀戸 20室(右)
4
3
2
76
発表スライド ①江口 八千代
ファミリーハウスの成り立ち
なぜ、がんセンター小児病棟の母親
たちが声をあげたのでしょうか?
1991 がんセンター小児病棟の患者家族から長
期闘病中の滞在施設の要望が強くなる
子どもが小児高度医療を
必要とする病気にかかり、
自宅から離れた専門病院での
治療が必要
「母の会」の宿泊についてのアンケート調査を元に
パネルディスカッション“東京に宿泊施設を”
Ⅱ
Ⅲ
入院した子どもを支える
ために家族が必要
1993 日本初の専用滞在施設を開設
Ⅰ
精神的な負担のうえに
経済的な負担が増大
1997 全国ネットワーク会議開催
1998 社会福祉医療事業団助成相談事業開始
病気の子どもを抱えた家族のさまざまな負担を
少しでも軽減できる宿泊施設が必要
1999 特定非営利活動法人(NPO法人)格取得
2010 「認定NPO」取得
4
5
Ⅳ
Ⅴ
なぜ、がんセンター小児病棟の母親たちが
声をあげたのでしょうか?
病気の性質上、治療期間が長い
がんセンターでの入院期間
期 間
2ヶ月未満
2ヶ月から4ヶ月
4ヶ月~6ヶ月
6ヶ月~8ヶ月
8ヶ月~10ヶ月
10ヶ月~12ヶ月
12ヶ月~18ヶ月
18ヶ月~24ヶ月
5年(入退院繰り返し)
がんセンター母の会アンケート(1991.6)
なぜ、がんセンター小児病棟の母親たちが
声をあげたのでしょうか?
Ⅵ
がんセンターへ入院が決定するまでの日数
人 数
25
13
4
2
5
4
8
1
1
日 数
人 数
0日
1~2日
7日
1~2週間
1ヶ月前後
3
6
2
5
4
Ⅶ
がんセンター母の会アンケート(1991.6)
6
7
77
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
なぜ、がんセンター小児病棟の母親たちが
声をあげたのでしょうか?
なぜ、がんセンター小児病棟の母親たちが
声をあげたのでしょうか?
経済的負担
精神的苦痛
東京での家計費
(
一ヶ月あたり
)
金 額
5万円以内
5~10万円
10~20万円
20~30万円
40~60万円
90万円以上
地元に家族を残して母親が単身で東京
で生活する
治療の先が見えない
話相手がいない孤独・孤立感
人 数
1
7
13
6
3
1
なぜ、がんセンター小児病棟の母親
たちが声をあげたのでしょうか?
子どもが小児高度医療を
必要とする病気にかかり、
自宅から離れた専門病院での
治療が必要
入院した子どもを支える
ために家族が必要
精神的な負担のうえに
経済的な負担が増大
病気の子どもを抱えた家族のさまざまな負担を
少しでも軽減できる宿泊施設が必要
がんセンター母の会アンケート(1991.6)
8
ハウスの認知度とニーズ調査 2008
ハウスの必要性を伝えることで、活動への理解や協力を
広く一般から得られる可能性が高い
96%の人が、
ハウスの必要性を感じた。
法
ハウスの必要性を感じた理由として、「経済的負担」と
「家族の心理的負担」の軽減を挙げた人が多かった
方法:WEBアンケート調査
期間:2007.8.31~9.3
対象 全国在住3091人
(リサーチ企業登録モニター)
性別均等
年代均等(20代から60代)
地域はブロック毎、人口比に比例
自分の子どもが重い病気になり、自宅から通えない
病院で治療を受けることが必要になったら、87%の
人がハウスを利用したいと考えている
ハウスの必要性を強く感じている人ほど、ハウス
への直接的な協力をしようと考えている
JHHHネットワークホームページ閲覧
ハウスの現状の認知度と
今後の可能性
方
9
ハウスの認知度は低い
・・・「具体的な内容まで知っている」
人は、わずか3%
10
78
11
発表スライド ①江口 八千代
患者滞在施設を担う人材養成研修 2010
ホスピスから学ぶホスピタリティ研修 2012
滞在施設運営の質的向上をはかる
1.原点(ミッション)
「病気の子どもと家族のためのハウス」という原点を
常に意識する
5
Ⅰ
Ⅱ
2.共感・理解
4
一人一人のハウス利用者を理解・共感する
活動に関わる全員が利用者の状況を理解・共感でき
るようにする
利用者にもハウス活動を理解してもらう
3
Ⅲ
3.チームワーク
ハウス活動は一人ではできない
仲間を知って育ちあう
2
4.支援者との連携
活動への共感で支援の輪を広げる
支援者との連携で、ハウス活動の幅を広げる
1
5.種まき
ハウスにおける病気の子どもと家族への支援は、緩和
ケアに位置づけられる
活動への理解者を増やし、将来の支援者を増やす
12
13
Ⅳ
Ⅴ
免疫力が低下した子どもとご家族
のために、寝具類は専門業者から
リース。エアコンや洗濯槽も定期的
に清掃。安心できる環境づくりを心
がけています。
先端医療を必要とする子ども
付き添い家族の重要性
家族の負担
見守る
利用者を見守る
ハウスオーナー・ハウスマネージャー・相談員
病気に関する個人情報の
保護に、細心の注意を払っ
ています。各ハウスには
温かく見守るハウスマネー
ジャ、スタッフ、ボランティア
のほか、専門相談員がいる
所もあります。
家族
安心
子ども
安全
くつろぎ
病気の時こそ
「ふつうの生活」
子どもに付き添うご家族は、
治療への不安や経済的な
負担に悩まされます。疲れた
心と体をゆっくり休めることの
できる空間づくりを、めざして
います。
支えあう
安価
病気が違っても、生活の不安や地元
に残した家族の心配は同じです。ハ
ウスを利用するご家族同士が互いに
支えあうことができるよう、スタッフが
サポートしています。
個人・企業・団体・ボランティア
14
ファミリーハウスとは、病気の子どもと家族
の生活を、みんなで支えあうコミュニティで す
安心
ファミリーハウスの取り組み
15
79
Ⅵ
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
本日はこれから・・・
今後のファミリーハウスができること
医療者(病院)との連携
と
ハウスのあり方
16
80
発表スライド ②柳田 久美
Ⅰ
Ⅱ
イギリス視察報告
海外の先進事例
Ⅲ
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
~イギリス・ドイツ
~イギリス・
ドイツ視察
視察報告
報告~
~
柳田 久美
2
1
Ⅳ
Ⅴ
o 目的
イギリスにおける子どもホスピス①
ハウスには高度な専門性が求められるが、ハウススタッフに必要な能力が言語化されていなく、
またモデルとなる専門職が日本にないことから、ハウススタッフに必要な能力 (マインド・知識・スキ
ル)を定義づけるために、イギリスの子どもホスピスへの視察を実施した。
o 全体像
o 日程と視察先
2012年
視察先
n
n
n
n
施設種類
2012.10.9.~10
Christopher s (Shooting Star Chase)
子どもホスピス
2012.10.11
Shooting Star House (SSC)
子どもホスピス
2012.10.12
Helen & Douglas House
子どもホスピス
2012.10.15
The Royal Marsden Hospital
がん専門病院
CLIC Sargent
RMHのSocial Work室
Great Ormond Street Hospital
小児専門病院
CLIC Sargent Paul s House
患者家族滞在施設
GOSH Accommodation ①
患者家族滞在施設
GOSH Accommodation ②
患者家族滞在施設
East Anglia Children s Hospice(EACH)
子どもホスピス
2012.10.16
2012.10.17
o 主な利用対象者
n
n
n
n
コーディネート・協力: Shooting Star Chase ダン淳子氏
参加者: 4名
o
Ⅵ
イギリスは、ホスピス、および子どもホスピス発祥の地
現在、40以上の子どもホスピスがある
利用料は無料
主な収入は寄付
(Shooting Star Chaseの場合:
総予算約10億円のうち、寄付約8億円)
助成:武田薬品工業株式会社
(患者家族滞在施設運営担当者の専門職確立のための研究・研修事業)
19歳まで生きられないと診断された病児と家族
主な疾患は神経疾患(小児がん、心臓疾患は少数)
利用者の居住地はホスピス近郊
Douglas Houseは、初の青年用(16~35歳)ホスピス
Ⅶ
4
3
81
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
イギリスにおける子どもホスピス②
イギリスにおける子どもホスピス③
o スタッフ
o 利用方法
n 主な利用ニーズは、在宅介護がうまくいくための病児の通所や、
家族のレスパイトのための滞在
(亡くなるまでの滞在よりも、レスパイトのニーズが高い)
n 投薬を受けたり、医療機器を装着した病児が滞在できる
n 病児のためのミュージックセラピー、プレイセラピー、アートセラピー
を実施
n 近年、在宅(出張)ホスピスケアも始まっている
n 中心的なケアスタッフは看護師
o 高度な医療看護スキルと、高い人間性が求められる
o 看護師の職域が日本よりも広い(処方権をもつ看護師も
いる)
o イギリスの看護国家資格では、成人看護と小児看護は分
イギリスの看護国家資格では 成人看護と小児看護は分
かれており、小児看護の方が専門性が高いとされる
n 多くの施設で、医師は非常勤
n ボランティア
o 亡くなった子どものメモリアルブックの作成、ホスピスの共
用部の清掃、チャリティショップの運営支援など
o Shooting Star Chaseの場合:ケアスタッフ数130人、
ボランティア数500人)
n きょうだい児や遺族の心のケアのワークショップを開催
n 「ミストラルルーム」等と呼ぶ明るい霊安室は、遺族がゆっくりとお
別れができる
o 使用中は部外者の入室が制限され、家族や友達が亡くなった
子どもと自由に過ごすことができる
o 1週間滞在する家族も多い
6
5
子どもホスピスからの学び
Helen House (1982年開設)
(子どもホスピスとファミリーハウスの共通点)
o 病児と家族の「その人らしく生きる」を支援する
o 世界初の子どもホスピス
n 子どもホスピスは、尊重と柔軟性のある、成熟した土壌の上に
成り立っている
n 両親が自分の子どもにとっての「専門家」であり、
スタッフは親に寄り添う
o 「すべては利用者のニ
「すべては利用者のニーズから」
ズから」
n 支援対象の子どもと家族に、必要な時に、必要な支援を行う
o 病児のニーズを第一に考え、また家族をユニットとして捉えた支援
o 病児・家族の話をしっかりと聴き、ニーズをアセスメント
o ニーズに合わせたクリエイティブな対応
o 利用者ニーズに対応するために「多職種の連携」が不可欠
n 専門病院、地域の医療機関、社会資源との連携が必要
n ホスピスのケアスタッフにとって、ボランティアもチームの一員
小児専門病院の看護師でもあっ
たシスター・フランシス(写真中
央)が、脳腫瘍のため在宅で過ご
していたヘレンちゃん(2歳)の家
族の疲れきった様子を問題に思
い、ヘレンちゃんを預かったこと
から始まった
o ボランティア抜きには、ケアチームは動けない
7
82
8
家のような外観
Douglas House (運営:Helen & Douglas House)
共用ダイニング
家族用キッチン
家族用ダイニング
発表スライド ②柳田 久美
Helen House (運営:Helen & Douglas House)
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
センサリールーム
(光・振動・音などで、五感を刺激)
アートルーム
(アートセラピーも実施)
車いすでもすれ違える広い廊下
バーコーナー
10
9
Ⅳ
Ⅴ
Christopher's / Shooting Star House
Christopher's (運営:Shooting Star Chase)
家のような外観
(運営:Shooting Star Chase)
子ども用居室
子ども用プール
歩けない子どもでも、
水の中では動ける。<Christopher s>
ミュージックルーム
(ミュージックセラピーも実施)
亡くなった子どもの名前が書かれた石
(グリーフケアのワークショップ)
石はミストラルルームから見える場所に
置かれている。<Christopher s>
Ⅵ
車いすのまま近づける高さの花壇
ミストラルルーム(霊安室)は、明るくて広く、リビングルームもある
Christopher s
Shooting
Star
House
12
11
83
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
EACH(East Anglia s Children s Hospice)
外観
子どもホスピスからの学び
(子どもホスピスとファミリーハウスの共通点)
キャサリン妃の来訪記念碑
o 病児と家族の「その人らしく生きる」を支援する
n 子どもホスピスは、尊重と柔軟性のある、成熟した土壌の上に
成り立っている
n 両親が自分の子どもにとっての「専門家」であり、
スタッフは親に寄り添う
英国王室か
ら表彰等を
受けている
子どもホス
ピスも多い
歩けなくても遊べる遊具
o 「すべては利用者のニ
「すべては利用者のニーズから」
ズから」
n 支援対象の子どもと家族に、必要な時に、必要な支援を行う
スタッフ・ボランティア向け
トレーニング情報
o 病児のニーズを第一に考え、また家族をユニットとして捉えた支援
o 病児・家族の話をしっかりと聴き、ニーズをアセスメント
o ニーズに合わせたクリエイティブな対応
o 利用者ニーズに対応するために「多職種の連携」が不可欠
n 専門病院、地域の医療機関、社会資源との連携が必要
n ホスピスのケアスタッフにとって、ボランティアもチームの一員
o ボランティア抜きには、ケアチームは動けない
13
84
14
目的
ハウススタッフに必要な能力 (マインド・知識・スキル)を定義づけ、ハウスのあり方を検討するために、
日本と同様に国民皆保険制度が取られるドイツの終末期ケア、緩和ケアを提供する病院、ホスピス等を訪
問し、現状とそこで働くスタッフに必要な資質について把握するために、視察を実施した。
o
ドイツ視察報告
日程と視察先
2012年
2012.9.17
視察先
施設種類
Christophorus Hospiz München
Ⅱ
ホスピス
St.Johannes von Gott
緩和ケア病棟
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
2012.9.18
Klinikum der Universitat München
(ミュンヘン大学病院)
緩和ケア病棟
植田 桃子
2012.9.19
Kinderhospiz Balthasar
子どもホスピス
2012.9.20
Ambulanter Kinderhospizdienst Köln
(ケルン子どもホスピス協会)
患児と家族支援の
ための協会
2012.9.20
Universitatsklinikum Köln
(ケルン大学病院)
緩和ケア病棟
PUTZ-ROTH Bestattungen und Trauerbegleitung
葬儀施設
CTB-Wohnhaus Margaretenhöhe
高齢者施設
2012.9.21
発表スライド ③植田 桃子
o
Ⅰ
Ⅲ
参加者: 3名
o
助成:武田薬品工業株式会社
(患者家族滞在施設運営担当者の専門職確立のための研究・研修事業)
1
2
Ⅳ
Ⅴ
ドイツの病気の子どもを支える体制
ドイツにおける子どもホスピスケア
o 全体像
o 子どもホスピス(施設)
n
成人対象の施設と違い、「レスパイトケア」を重視
主に神経疾患や遺伝性疾患等の経過の長い子どもが対象
診断から死、死後(グリーフケア)まで支援
n
n
n
n
家族とケアプランを立て、地域のパートナーと連携してコーディネート
n
n
n
n
Quality of Life
Pediatric
Palliative Care
Teams
(Specialized
Pediatric Home
Care
- SAPPV)
0歳~18歳で余命が短いと診断された子ども
青年
青年用ホスピスは、19歳以上が対象
ピ
歳
が対象
o 特徴
o 緩和ケアセンター(入院)
Children´s
Hospice
(in-patient
and
homebased)
Ⅵ
o 主な利用対象者
o 在宅緩和ケア
家族全体の負担の軽減を目的としたケアを行う
ドイツでの子どもホスピス第一号は、Kinderhospiz Balthasar(1998年)
修道会からの資金援助を得て、ドイツ子どもホスピス協会が中心となり開設
無料 (主な収入は寄付のため)
利用期間は、年間28日に限定
Peditatric
Palliative
CareCentres (inpatient)
n
n
ケルン
診断から死、死後(グリーフケア)まで支援する
2004年に外来サービスを開始
共用のリビング、ダイニング、図書館
セラピープール、ミュージックルーム、アート&クラフトルーム、
センサリールーム、ゲームルーム
患児やきょうだい児が遊んだり、ミュージックセラピーも行う
ミストラルルーム(霊安室)
ミュンヘン
Pediatric Medical Care
4
3
85
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
ミュンヘン大学病院
「小児緩和ケアセンター」:ケアの特徴
■バルタザル子どもホスピス■
Kinderhospiz Balthasar
ケルン近郊オルペ
自然豊かな環境
既存のセンター
n 「レスパイトケア」が主体
n 家族も一緒にセンターに宿泊できる
n 家族の負担の軽減が目的
n 家で穏やかな死を迎えるために支援する
新小児緩和ケアセンターのコンセプト
入所のときにとる手形
n
n
n
n
n
n
n
n
ペイントされた専用車
ミストラルルーム
(お別れの部屋)
8室
平均入院日数は2週間
24時間面会可能(家族・友達)
2013年秋頃に開設予定の
ペットの面会も可能(大学病院は不可)
小児緩和ケアセンターのイメージ
全室バルコニー、中庭付
リビングルームとキッチン
すべての診断、治療のために大学施設が使える
きょうだい児担当のスタッフがいる (心理療法士、写真家、音楽家等)
アートルーム
6
5
ピュート・ロス葬儀施設
PÜTZ-ROTH Bestattungen und Trauerbegleitung
■ミュンヘン大学病院(緩和医療センター)/
Klinikum der Universitat München(Interdisziplinäres
Zentrum für Palliativmedizin)■
グリーフケアとしての葬儀施設
アートを
大事に
o ドイツ初の私設葬儀施設
o 経営者: スピリチュアル・カウンセラー
o グリーフケアとしての葬儀
〜ケアの理念〜
故人の尊厳を重んじ、残された者が愛する人との別れに向き合い、
緩和ケア施設として
「痛み(症状コントロール)」と「不安」を
取り除き、退院、特に在宅に返すことを目的とする
家族が料理をすることができるキッチン
受け入れる、そして新たな人生のスタートを切る大切さを説く。
死を人生のひとつのステップとして捉え、
葬儀は新たなスタートのための手段である。
アーティストによる
「死と生をつなぐ道」
病院内の礼拝堂
スタッフ写真
(グリーフケアの
一環)
ベッドのままベランダ
に出ることができる
8
7
86
発表スライド ③植田 桃子
ドイツ視察からの学び
(ファミリーハウスとの共通点)
o 「すべては利用者ニーズから」
Ⅰ
Ⅱ
n 「子どもホスピス協会」の当事者の方の話から
Ⅲ
o インタープロフェッショナル(inter-professional)
n
Team itself is a care
o 「ユーモアとは、相手を思いやる心」
n 自分がつらい状態だが、にもかかわらず、相手を少しでも
喜ばせようとほほえみかけるやさしい心遣い
Ⅳ
9
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
87
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
認定NPO
認定NPO ファミリーハウス
Family House Forum
6th July 2013
l
l
現在の小児医療において
多様化するハウスのニーズについて
l
l
1991年国立がんセンタ-中央病院小児病棟「母の会」か
ら長期闘病生活の中で滞在施設の要望が強くなり「愛の
家」が設立された
その後個人や企業からの申し出により、数々の滞在施設
がオープンした
1997年「ファミリーハウス」に名称変更
年「
ウ
名称変更
単なる安い滞在施設ではなく患者さんと患者さんの家族
が心からくつろげるハウスを作ることが目的
国立がん研究センター 小児腫瘍科
細野亜古
細野
亜古
AKO Hosono
Divition of Pediatric Oncology
National Cancer Center Hospital
制度の変化によるニーズの増加
医療の変化によりハウスに求められるものが多様化している
2
1
小児がん治療をとりまく環境の変化
小児がん治療
をとりまく環境の変化
がん対策基本法における小児がん対策の概要
l
制度の変化
l
l
がん対策基本法の改正で定められた
小児がん対策(拠点病院化)
医療の変化
l
l
l
短期入院型治療
QOL重視の治療体制
小児医療の進歩
l
3
88
基本計画の実行できる期間として2012年度から2016年度まで
の5年程度と定めている
小児がん拠点病院を指定し
1. 専門家による集学的治療の提供
2. 患者とその家族に対する心理・社会的支援
3. 適切な療育・教育環境の提供
4. 小児がんに携わる医師等に対する研修の実施
5. セカンドオピニオンの体制整備
6. 患者とその家族、医療従事者に対する相談支援等
の体制を整備する
5年以内に小児がん拠点病院を整備し小児がんの中核的な機
関の整備を開始することを目標とする
4
発表スライド ④細野 亜古
小児がん拠点病院
小児がん拠点病院要件(抜粋)
ブロック
北海道
東北
関東
都道府県名
1
北海道
2
宮城
3
埼玉
4
東京
5
東京
6
神奈川
東海・北陸・
信越
7
愛知
8
三重
近畿
9
京都
10
京都
11
大阪
12
大阪
13
兵庫
中国・四国 14
広島
九州
15
福岡
医療機関名
北海道大学病院
東北大学病院
埼玉県立小児医療センター
国立成育医療研究センター
東京都立小児総合医療センター
神奈川県立こども医療センター
Ⅱ
Ⅲ
名古屋大学医学部附属病院
三重大学医学部附属病院
京都大学医学部附属病院
京都府立医科大学附属病院
大阪府立母子保健総合医療センター
大阪市立総合医療センター
兵庫県立こども病院
広島大学病院
九州大学病院
6
5
Ⅰ
Ⅳ
Ⅴ
小児がん治療をとりまく環境の変化
小児がん治療をとりまく環境の変化
と滞在施設
小児がん治療をとりまく環境の変化
小児がん治療
をとりまく環境の変化
がん対策基本法の改正で定められた
小児がん対策(拠点病院化)
Ⅵ
制度の変化
l
がん対策基本法の改正で定められた
小児がん対策(拠点病院化)
医療の変化
滞在施設は小児がん拠点病院の要件
その必要性の認識が高まっている
l
l
l
短期入院型治療
QOL重視の治療体制
小児医療の進歩
Ⅶ
ハウスのニーズの増加
8
7
89
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
国立がん研究センター中央病院小児科
病棟における入院日数の推移
短期入院型治療
化学療法、重度の副作用出現時のみ入院
→以前は小児がんと診断されたら治療中はずっと
入院していた
l 近年の副作用対策の進歩により可能となった
l
~2005年
2006年~
患者数
29
53
年齢
18(1ー43)
17(3ー43)
性別(男/女)
14/15
33/20
入院回数(のべ)
75
357
入院期間(日)
82(4ー296)
16(2ー88)
治療コース数
191
382
それにより
l
l
患児は家で家族と過ごす時間が増えた
病院はより多くの患者さんの受け入れが可能となった
しかし
l
遠方の患者さんは状態が変わったらと家に帰るのが心配
ハウスのニーズの増加
10
9
小児医療の進歩に伴う患児、ニーズの多様化
l
l
喫煙、妊娠中のダイエット、不
妊治療などの原因で早産、低
出生体重児の増加
NICUの増床
小児医療の進歩に伴う患児、ニーズの多様化
l
小児医療の進歩により治る疾患が増えてきた
→長く病気と付き合っていく
例えば小児がんだったら晩期障害、二次がんなど
ハウスの
新しいニーズ!?
l
l
l
キャリーオーバーする患児の通院、治療の
ための利用
l
NICU、GCUに面会に通う親の利用
GCU退院前の家族形成、育児の練習の場
人工呼吸器などの医療機械を装着する子供と
親の退院前訓練の場
11
90
小児がん患児の在宅医療、看取りの場
12
発表スライド ④細野 亜古
一小児腫瘍科医の思い
病気になって辛い思いをするのが
他の家族じ なくて私で良か た
他の家族じゃなくて私で良かった
在宅医をお願い出来て、落ち着いて
我が家のように最後を迎えられる
ハウスがあったら良いな・・・
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Aちゃん 16歳
14
13
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Thank you!
Ⅶ
15
91
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
子どもにとって家族
u 子どもの入院の世話・精神的安寧
u 安全な通院への保護
u 療養における意思決定の代理と支援
+
遠隔地にて療養する子どもにとっての家族
u 長期の厳しい療養における精神的回復・安寧
u 見知らぬ生活環境での慣れない社会的体験
に対する不安の緩和
甲南女子大学看護リハビリテーション学部看護学科
岩瀬貴美子
2
1
子どもにとって家族
日常的普遍的な
u 子どもの入院の世話・精神的安寧
親役割
u 安全な通院への保護
u 療養における意思決定の代理と支援
病院における
+子どもの権利擁護
遠隔地にて療養する子どもにとっての家族
u 長期の厳しい療養における精神的回復・安寧
子どもの成長・
u 見知らぬ生活環境での慣れない社会的体験
発達の促進
に対する不安の緩和
u
子どもの成長発達に好影響となる関係性支援
u
育児能力向上への支援
u
3
92
子どもの療養生活に安心して向き合える支援
子どもと家族の意思決定への支援
子どもの療養行動を担う支援
子どもの苦痛の受け皿となる支援
4
u
u
u
p
p
p
p
家族が子どもと会う・過ごすことの自由
宿泊施設などの無償提供
ケアへの参加
あらゆる援助の提供
発表スライド ⑤岩瀬 貴美子
u
子どもが必要とするとき
家族が必要とするとき
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
お互いが
病院における子どもの看護『勧告』
児童の権利に関する条約
ヨーロッパにおける病院の子ども憲章
日本看護協会「小児看護領域で特に留意
すべき子どもの権利と必要な看護行為」
物理的にも心理的にも近い存在
6
5
Ⅳ
Ⅴ
〈付添い〉
u 付添い希望しても、病院内に宿泊施設がない
u 長期入院では宿泊継続に経済負担が膨大
本来あるべき家族の付添いの意図と異なり
u 本来あるべき家族の付添いの意図と異なり、
家族に負担が生じやすい
u 家族員の分離生活の発生
〈面会通院〉
u 遠方からの紹介入院が多く、面会への通院が
不可能。
両親の付添いや面会が自由
(選択権は家族)
u 病棟の依頼を受けて親や祖父母が付き添う
(選択権は医療者)
u 病棟内での付添が出来ない
(選択権は医療者)
u
8
7
93
Ⅵ
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
u
u
u
宿泊施設がない
長期の宿泊費が膨大
付添い協力による家
族負担の発生
u
u
u
u
u
u
家族員の分離生活の
発生
遠方からの面会が
不可能
u
病院の近くで生活可能
経済的負担の軽減
希望に応じた利用(期
間・方法・部屋タイプ等)
病院から離れる時間と 場
所の確保で負担軽減
きょうだい児も含めた 家
族利用が可能
u
u
子どもの傍にいられる
子どもが会いたい時に行ってあげられる
外泊時にご飯を作ってあげられる
⇒子どものそばにある
お風呂に入れるのがうれしい、ゆっくり寝られる、
コーヒーを飲む、新聞を読む
⇒日常的な生活の回復・維持
長期付添いの休息
10
9
u
u
子どもの入院期間に応じた期間変更
利用家族人数や病院との距離
⇒ニーズへの対応
車いす利用等に応じたハウスの選定
家族が揃う場
Ø
Ø
u
u
共有スペース活用の自由
話し合う・ノート のメッセージ
⇒仲間との出会い
ピ 形成 支援者
ピア形成⇒支援者
家族が子どもに親役割を果たすための援助
子どもの療養生活に安心して向き合うための
援助
今後の期待される役割
様々なサポート力との遭遇
企業・市民の食品・物品寄付、衛生ボランティア、
リッラックスできる空間づくり、イベント開催
家族の状況を受け入れ支持的に見守るスタッフ
⇒子どもに向き合うエネルギー源
Ø
11
94
多様化するニーズへの対応拡大
例 家族が医療的ケアを行う事例の外泊
(吸引、自己導尿、経管栄養)
12
発表スライド ⑥林 聖純
}
}
}
}
}
埼玉医科大学病院
ソーシャルワーカー
林聖純
}
療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助
退院援助
社会復帰援助
受診・受療援助
経済的問題 解決 調整援助
経済的問題の解決・調整援助
地域活動(ソーシャルアクション)
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
(医療ソーシャルワーカー業務指針厚生労働省保健局長通知
平成14年11月29日)
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
1
2
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビー
イング)の増進を目指して、社会変革を進め、人間関
係における問題解決を図り、人々のエンパワーメント
と解放を促していく。ソーシャルワークは、人間の行動
と社会システムに関する理論を利用して 人びとがそ
と社会システムに関する理論を利用して、人びとがそ
の環境と相互に影響し合う接点に介入する。人権と社
会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基
盤である(世界ソーシャルワーク学会:2000.7. )
(つらい状況にある時でも、自分から前に進んでいけ
るように 何らか き かけを与える そ と背中を押
るように、何らかのきっかけを与える。そっと背中を押
してあげるようなイメージの対人援助)
Ⅶ
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
3
95
4
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
}
}
}
}
子どものための手当
児童扶養手当
特別児童扶養手当
障害児福祉手当
}
}
}
}
}
入院中は想像以上に経済的負担がかかる
所得保障は重要
}
未熟児養育医療
乳幼児医療
育成医療
小児慢性特定疾患事業
ひとり親家庭等医療
とり親家庭等医療
高額療養費制度(医療保険)
様々な公的制度が存在するが、あくまで申請主義の
制度が多い
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
5
}
}
}
6
身体障害者手帳
療育手帳(知的機能の障害)
精神障害者保健福祉手帳
手当、日常生活用具給付または貸与、補装具の交付、
相談支援などが利用できる
子ども(患者)をサポートするものはあっても、親を社
会的にサポートする施策はやはり少ない
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
7
96
8
発表スライド ⑥林 聖純
}
価値観の変化
重度小児患者の増加
}
NICU、GCU、小
児科病棟の満床
急性期病院での入院
日数の短縮
家族機能の変化
生活スタイルの変
化
医療技術
の進歩
地域システムの脆
弱化
社会情勢の変化
}
院内システムと親
の希望との相違
親の労働体系の
変化
公的社会資源の
不足
}
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
施設概要
部屋:2LDK(和室1、洋室1、LDK1)、バス、トイレ
設備:冷蔵庫、テレビ、洗濯機、乾燥機、電話(内線
専用)
*食事の提供なし
1泊2日 2,000円(利用者1名につき、税別)
日帰り 1,000円(利用者1名につき、税別)
*15歳未満のお子さま1泊2日 2,000円(利用
者1名につき、税別)
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
2013年7月時点
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
9
10
Ⅳ
Ⅴ
}
}
}
}
}
}
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
11
97
Ⅵ
受付は病院内のインフォメーションコーナー(事務)
管理業務を法人関連の別会社に委託
ボランティアなし
利用に際しては事務手続きのみで即宿泊可能
原則小児患者の家族のみだが、部屋に空室があれ
ば成人患者家族も利用可能になる
一度の手続きで最大1週間まで。延長を希望する場
合は1週間後に空室があれば再度手続きをしていた
だく
Ⅶ
12
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
}
}
}
}
}
}
関東圏内(東京都の隣)
道路交通網の発達
携帯電話の普及(“いつでもどこでも”連絡が取れる)
入院日数の短縮
外来治療
外来治療への移行、在宅退院
移行 在宅退院
重症患者の増加
}
病院敷地内にあるファミリーハウスを、別の視点(医
療・福祉)から利用ができるのではないか?もちろん
これまでの家族視点を変えずに。
これまでの家族視点を変えずに
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
13
}
}
}
}
14
「えっ大丈夫かな・・・」
「できるかな・・・」
未熟児で出生したお子さんや、重度医療(人工呼吸
器・たんの吸引等)が必要とされるお子さん、がんの
お子さんであっても退院をすすめていく流れにある
でも突然退院を告げられて、気持ちの整理ができる家
族は多くはありません。
族は多くはありません
「退院しなきゃいけないの?」
「無理です・・・」
病院は医師と看護師がいて安心
自宅には頼れる人が一人もいない
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
15
98
16
環境、距離、時間、人 不安
}
未体験による不安な気持ちから、踏み出し方がわか
らない
}
}
}
病院と自宅の差があまりにも大きすぎる
}
}
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
周囲が想像する以上に、患者ご家族は不安になって
いる
患者ご家族の不安をキャッチして、必ずその“不安”に
アプローチできる社会資源または問題解決の方法を
提示する必要がある
発表スライド ⑥林 聖純
}
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
精神論や根性論でご家族を諭すではなく、病院と協
働できる機関(又は社会制度)との連携を考え問題解
決を図る。
きちんと社会資源を提供する
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
17
18
Ⅳ
Ⅴ
}
病院近くのわが家
(自宅に似た環境)
}
病院と自宅との中間的役割
}
}
}
}
環境をきっかけにしたエンパワメントの回復
(「この場所を使って自分でやってみよう」という前への
踏み出し、きっかけ、安心感の植え付け、)
}
}
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
19
99
Ⅵ
病院敷地内にあるファミリーハウスでもあくまで“自
宅”扱い。責任の所在。
ご家族の期待値と、「病院」と「ファミリーハウス」がで
きることの線引き
病院スタ フのフ ミリ ハウス の認知度 利用価
病院スタッフのファミリーハウスへの認知度、利用価
値の理解。そして病院の外にある社会資源との協働
的な役割
小児在宅退院支援?
ハウスは環境の提供であるが、広い意味で家族支援
Ⅶ
20
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
}
}
}
まずは相談・・
まずは情報提供・・
ファミリーハウスが小児患者の有効な社会資源に成り
得るよう 様々な連携を
得るよう、様々な連携を・・。
2013ファミリーハウス・フォーラム
病気の子どもと家族のとトータルケアを
考える
21
100
発表スライド ⑦植田 洋子
1.認定NPOファミリーハウスの活動
現在までのハウスの役割と
将来のハウスのあり方(今後の課題)について
1991年 国立がんセンター中央病院小児病棟の
患者家族と医師、看護師により活動開始
1993年 日本初の「ファミリーハウス」開設
1999年 特定非営利活動法人(NPO)
2010年 認定特定非営利活動法人(認定NPO)
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
施設数:東京都内 11施設 56部屋
利用実績:延べ 1,310家族、13,273人
(2012年度)
認定特定非営利活動法人(認定NPO)ファミリーハウス
1人1泊1000円。(入院・通院する子どもは無料)
20歳以下の小児慢性特定疾患の患者さんとその家族が利用 2
理事・事務局長 植田 洋子
2
1
Ⅳ
Ⅴ
2.ファミリーハウスの必要性
3.ファミリーハウスはこんな場所
病院近くのわが家
Hospital Hospitality House
①高度医療を受けるための病院に、自宅から通えない
②基準看護の病院では、付き添い家族が病院に泊まる
ことができない
③経済的負担(地元との二重生活)
④肉体的負担(慣れない土地での生活)
⑤精神的負担(大きなショック、不安感、孤独感)
Ⅵ
安い利用料
治療中でも宿泊できる
衛生的な環境
衛生的な環境
プライバシーの守られた個室
1泊1000円
(病気の子どもは無料)
日常生活のための設備 日常を維持できる
(キッチン・ランドリーなど)
家族と過ごせる
だから、必要とされること
安い利用料
日常を維持できる
ほっとできる
ひとりではない
利用者同士
交流できる共有リビング
家族と過ごせる
衛生的な環境
チェックイン・チェックアウト
時間の柔軟な対応
ひとりではない
利用者を見守る
ハウスオーナー・ハウスマネージャー・スタッフ
3
Ⅶ
ほっとできる
自分の家より少しよいもの
4
4
3
101
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
5.ハウスをささえる人たち
4.変化するハウスの機能
☆利用者さんもハウスを支える仲間
①自宅が通える距離にあっても、近くにいる必要がある
②介護者のレスパイト先としてのハウス
③家族機能の維持
④自己効力感の醸成
⑤集団生活の中で成長する
ハウスオーナー
事務局
ハウスの無償提供
資金支援
組織運営のサポート
(事務・広報)
理事
物品寄付
ここ数年間の特徴
ほっとできるハウスづくり
寄付者
専門知識によるサポート
(医療・法律・技術等)
●患者自身のQOLを支える場
●自宅までの中間施設としてのハウス
利用者
清潔なハウスづくり
企業
5
6
5
6
6.ハウスのマインド
6.ハウスのマインド
■ファミリーハウスが大切にしてきたもの
■ファミリーハウスが大切にしてきたもの
ほっとできること
◎利用者さんのために、何が出来るのかを常に考える
ホスピタリティ
安 心
☆こちらからは踏み込まない
☆日常を大切にする
☆ハウスはコミュニティ
安 全
安 価
7
8
7
8
102
発表スライド ⑦植田 洋子
7.活動の全国への広がり
8.これからの課題
■変化する利用者ニーズに応えるためには
ハウス利用者が、地元の医師や協力者と一緒に開設
1998年・2001年 厚生労働省によるハウス建設費の補助
(病院の直接運営のハウスが増加)
●医療従事者との連携
●連携できる人材の育成
●ハウスのあたたかさを変えない
約70運営団体(125施設)。各団体が独立運営
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
■ハウス運営者のコンピテンシー(マインドの領域)
年に一度JHHHネットワークとして
情報交換・研修会の開催
成熟した大人
オープンマインド
9
9
愛情
小さいことに喜びを見出せる意識
常に限界に挑戦する気持ち
達成意識
10
10
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
103
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
ハウスで過ごした時間
18年間の闘病生活を続けてきた患児がいました。
〜家族の思い〜
人生の半分以上を病院で過ごしました。
ある子どもと母親達のエピソード
病院でできた友人は沢山います。
思春期になり出来た仲間は心の支えでした。
ある日、タイミング良く外泊の許可が出ました。
しかし、遠方のため帰宅は難しい状況でした。
東京医科歯科大学大学院 保健衛生学研究科
永吉美智枝
1
2
1
2
そこで母親達は、子ども達のために
たった1泊の宿泊が
ファミリーハウスなら外泊できると考えました。
一生に一度限りの体験になりました。
事情を聞いたハウスは、
地元校での行事への参加は難しい患児でも
共同で利用できる小さなハウスを提供しました。
ハウスなら安心でした。
同年代の仲間と、病院ではない場所で
過ごした時間。
3
4
3
4
104
発表スライド ⑧永吉 美智枝
それは、思春期のひとりの女の子として
今、その子ども達は天国にいます。
楽しんだ時間でした。
母親達は
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
「とても楽しかった。素敵な思い出ができた。」
とハウスに感謝しています。
その後、友達に「修学旅行をしたんだよ!」
と嬉しそうに話していました。
5
6
5
6
Ⅳ
Ⅴ
「最初の頃、何もわからなくて無理難題を相談しても、
いつも親切になって対応してくれて、感謝でいっぱい」
入退院を繰り返す子ども
「外泊許可が降りても、家まで帰れない時は本当に有
り難かった」
家へ帰ることができない子ども
病院で亡くなる子ども …
Ⅵ
「生食も外食も無理で、子どものリクエストに腕を奮っ
て料理を作って食べさせてあげられる」
「家に帰れなくても、
ハウスになら帰っていいよ」
「他愛もない会話をしながらの食事、そんな当たり前
な生活が実現できる有り難い場所」
Ⅶ
8
7
8
7
105
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
お言葉をいただきました
お母様方へ感謝いたします。
9
9
106
参加者アンケート結果
Ⅰ
アンケート
ました
Ⅱ
アンケート回収率
・参加者数 206名
Ⅱ
・アンケート回収数 93名(回収率45.1%)
Ⅲ
結果の概要
・20代~70代まで多様な年代が参加した。
・看護師、医師、大学教員等の医療福祉職(学生含む)は38人だった。
Ⅳ
・すでにハウスを知っていた参加者は67%だった。
・すでにハウス活動に関わっている参加者は40%であり、ハウスとの関わり方は「ボ
ランティア」が最多数だった。
・参加者のうちハウス活動に関わっていない人については、すでにハウス活動を知っ
Ⅴ
ている人は48%だった。
・フォーラムの認知経路は、クチコミ、チラシ、メール、ホームページ等であった。
・ハウスの必要性については、回答者全員が「必要」だと回答した。
・医療福祉職が、
「その人らしく生きる」ためのハウスであるために求めるものは、
多かった回答から順に、
「ふつうでいられる生活空間」
「利用者の疲労の回復支援」
Ⅵ
「安価な宿泊」「家族を見守るマインド」「家族機能の回復支援」等だった。
・海外視察報告については、医療福祉職の83%が「満足」と回答した。
・基調講演については、回答者全員が「満足」と回答した。
・病院とハウスとの連携の必要性については、回答者全員が「必要」と回答した。
・展示コーナーについては、医療福祉職の86%が「満足」と回答した。
107
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
アンケート結果
回答者について
「その他」の選択肢を選んだ人の自由記述
・デーケン先生のクラス
・知人からの紹介
・小児看護学会理事会
・フェイスブック
・病院内での研修のお知らせ
・会社のボランティア活動
・日本小児看護学会からのメール
・学校の先生から
・新聞
・寄付時にお誘いいただきました
・大学に案内があった
108
Ⅰ
アンケート
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
109
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
※これから先は、2グループに分けて、集計結果を記載
①全体【93人 】
②医療福祉職(学生含む)のうち、ハウス活動に関わっていない人【38人】
【A】ファミリーハウスの必要性
①
②
【回答理由】
●看護師
・現実に今ないのでとても必要と感じています。
・病院勤務ですが実際にニーズを感じる事も多々あります。
・利用する家族が支え合えることはとても大切だと感じた。
・“ ほっとする場所 ” として必要。ただの宿泊施設ではなく “ ほっとする場所 ” として患者さんやご
家族に不可欠と思うから。あとその病院関係者が関わっていることに深い意味がある。
・20才以降の子どもについても今一度考えていかないといけないと思います。
・子どものホスピスとして考えたい。
・第2の家、治療している子ども、家族にとってはとても必要。
・1人でも多くの方達に知って頂くきっかけになります。
●保育士
・精神的、経済的負担を軽くできることがよくわかった。
●保健師
・病院に勤めている立場からも、ハウスマネージャとしての立場からも、地域で母子保健を担当し
ている立場からも、とても必要であると思う。病気と向き合い、治療できる環境、安らげる場所、
泣くことの出来る場所を今後も作っていきたい。
●学生
・患児を支えるため母親が病院に付き添うことが多いという状況から、夫や患児のきょうだいと離
れることによるストレスを解消することができる、大きな役割をもつ施設であると思う。
・短期間の入院付添いであっても、1日中ベッドの側にいることは、お母さんのかなりの疲労感に
110
Ⅰ
つながるのだと、実習先の病院などで見て感じていました。適度な休息と1人の時間が持てるか
らこそ心の余裕ができて、子どもを笑顔で支え、苦痛の受け皿にもなれると思うので、ハウスの
役割はとても重要だと思いました。
・長期入院が必要な子どもにとって、家族が身近にいることが患児の支えにもなるし、家族もすぐ
・病気の子どもと家族をサポートするサービス(?)が圧倒的に足りないと思うから。
●教員[大学]
・子どもと家族のどちらにとっても治療を継続するためには遠方から入院しなければならない場合、
アンケート
に駆けつけられる場所にいることが、不安と負担の軽減にもなると思ったからです。
Ⅱ
必要不可欠であると思います。
・子どもにとってよりよい医療を受けられる病院が限定されてしまっている現状のなかではファミ
リーハウスは絶対に必要なのだと思います。
Ⅲ
・ゆるやかなつながりをもつ場があることはとても大切だと思います。作り上げるまでのプロセス
をもっと多くの人に知ってもらえるといいと思います。
●教員[専門学校]
・過去の経験から利用者さんの実情を知って。
●教員[特別支援学校]
Ⅳ
・現在高度な医療を行える病院は数少ないので、特に子どもの場合は家族の見守りも必要になると
思う。家族が安心して宿泊できる場は必要。
●一般(ボランティア含む)
・医療の地域格差はまだまだ存在し、遠方から都心部の専門病院へ入院しなければならない状況は
なくならないと思うので。
Ⅴ
・海外ともっと交流し、学びつつもっと充実しながら存続していって欲しいです。
・家族の心身のケア、経済支援、看護に充分集中するための環境サポートとして必要と感じました。
・患者さんとその家族の QOL のため。
・患者と家族の病を治すのは精神的ケアが大変必要と実感している。
(娘が手術・入院をしたばか
りで入院中の両者への精神的ケアの必要性を実感しています。
)
Ⅵ
・経済的負担もあるが、安定した居所を作るところが大切なのだと思います。精神的にも「自分が
帰る場所があるんだ」と安心することで心配の一つも消えるのであれば存在価値は大いにあると
思います。
・子どもの病気をきっかけに壊れようとする家族があるのは事実である、人を育てる基本フレーム
である家族そのものを支える仕組みだから。
・地方から上京する場合、宿が必要。価格が安いことも大切だが、ハウスマネージャの優しいまな
ざし、多くのボランティアの方々の想いなどが利用者にとってとても心強くホット心温まると考
えます。運営大変と思いますが、ガンバッテ下さい!少しですが寄付することで応援します。
・病気の子どもの治療に家族の支えが不可欠だと思います。家族が安心して子供の為に病院に通え
るようファミリーハウスの活動は大切なものと考えています。
・病名を知らされるだけでもショックな事に加え、入院までの日数が短いこと、土地感がない場所
への移動、経済的な負担への軽減のためにも、とても必要だと思います。
111
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
【B】ファミリーハウスに必要な要素
①
②
【
「その他」の記述内容】
●看護師
・すべて大事だと思います。
・治療やメンタルに関するパンフレットや人的サポートでの情報提供を。
●保育士
・世話になっていると恐縮しないで済むような自立的な雰囲気も必要。
●保健師
・病院関係者でも家族でもなく、誰かに思いを聞いてほしい時に話せる人がいて欲しい(ハウスマ
ネージャなど)
。
●教員[大学]
・心身を癒せる快適な空間。
●一般(ボランティア含む)
・病気の子どもや支える家族が悲しみを乗り越えて人が人として生きていく実感を得られるような
生活を支えることのできるホスピタリティ。
・全て必要と考えます。ベスト3を選びました。
・共感できる存在がいること、泣けること、笑えること。
112
Ⅰ
【C】海外視察報告の満足度
①
②
アンケート
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
【回答理由】
・どれも患児と家族のことを思いやった素敵な施設だと思いました。
・全体的に日本より進んでいてびっくりしました。
・どこもとても良かった。理念はもちろん、内装が明るく、車イスで乗れる遊具もあり、充実して
いた。
Ⅴ
・状況が分かった。
・各施設の写真などをもう少し見せていただけたらうれしかったです。
・もっと詳しく聞きたかった。
・海外の純粋なファミリーハウスの状況ももっと知りたかったです。
・時間が短く、エピソードがあまり聞けなかった。
Ⅵ
・もっともっと詳しい資料が欲しいです。
・プールや芸術のワークショップのある子どもホスピスが印象的でした。特にミストラルルームが
リビングであることが素晴らしいと思いました。死を明るく自然に受け入れられる工夫だと思い
ます。
・葬儀施設について、長く続くグリーフの入口にいろいろ施設があるのはとてもよいと思いました。
・日本の小児医療ではグリーフケアまで視野に入ることはほとんどなく、遺族は孤独の中で悲しみ
とたたかうことになるから。
113
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
【D】基調講演の満足度
①
②
【回答理由】
●医師
・すごく良かったです。
●看護師
・10年ぶりにお話を聴けて、その哲学のエキスを浴びることができてよかった。
・元気を頂きました。ありがとうございました。ユーモア大事にしていきます。
・心に響く言葉でした。
・これからの人生をどう生きていくかを考えさせられ非常に参考になりました。
・全体にユーモアがあり、明るく死について自分らしさを考えることができた。自分の父母に対し
て向える死について自分ができる事を考えることができた。他人に対しての自分の存在の意義に
ついて考えた。
・デーケン先生の講演を何度聞いてもとても勉強になります。
・ユーモアたっぷりで癒されるお話でした。
・ユーモアたっぷりにその人らしく生きるためには何が必要か、自分でも何となく思い描いていた
内容を、言葉や例をあげて話していただき、理解が深まった。
●保健師
・その人の持っている潜在的な可能性の能力を出す事が、その人らしく生きる事。この言葉にとて
も感動しました。
●介護職
・笑顔・ユーモアをキーワードとして仕事をしたい。
●学生
・貴重なお話しを伺うことができ、大変満足しています。生きがいを多く得る生き方、他者を理解
し自分をゆるして生きていく人生の大切さを学ぶことができました。デーケン先生のお話はとて
も面白かったです。
・デーケン先生のご講義、ずっと聴いてみたいと思っていました。今日その願いがかなって感激し
114
Ⅰ
ています。
・特に、死とユーモアをつなげたお話が印象的でした。死を迎える人も大切な人の死を受け入れな
ければならない人も、ユーモアを持つことで、より人生を豊かにできる、あたたかい気持ちでい
られることを知りました。まずはほほえみを示すことからユーモアを身につけたいと思いま
●教員[大学]
・予防医学としての悲嘆ケア、大変重要な考えだと思いました。子どもや家族が少しでも安心して
穏やかに過ごせるよう専門職の必要性を感じました。
アンケート
す。
Ⅱ
・ユーモア、心と心のふれあい、相手に対する思いやり、素直にステキな言葉だと思いました。
●教員[大学]
・生きる事の意味、ユーモアについて解説して頂けた。
Ⅲ
・デーケン先生の講演は一度聴いてみたいと思っていましたので大変嬉しく思っています。楽しく
貴重な時間でした。
・内容がわかりやすくユーモアを交えての話だったためとても聞きやすかった。また考えを改めさ
せられる内容であった。
・ボランティア活動とユーモアの意義についてとても学ぶところがあり、デーケン先生の講演が聞
Ⅳ
けて有難く思いました。
・ユーモア、修業が必要と思いました。
●教員[専門学校]
・自分の考えのプラスになった。
・デーケン教授の講演を一度は聞きたかったのでそれが叶えられたこと、内容も理解出来た。
Ⅴ
●教員[特別支援学校]
・ユーモアの大切さ。人間はどのような状態であっても自己成長できるという事。
Ⅵ
Ⅶ
115
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
【E】病院とハウスとの連携の必要性
①
②
【病院とハウスが連携する上での課題】
●医師
・認知度が低いこと。
●看護師
・教員をしておりますが、教育内容を組み込むことが現状は、かなりの工夫が必要です。講義に組
み込んでいますが課題について悩んでいます。
・認知度の向上。
・病院スタッフがハウスのことを知らない存在は知っていても、そこに ” 質 ” があることはあまり知
られていない。
・もっと連携できるようにしていく。ハウスの役割を伝える。医療者が知る事が大切。
・①情報交換・調整のシステム②ハウスでの支援、専門性の質の担保をどうするのか
●保育士
・病院内スタッフの認知、理解。
●保健師
・ハウススタッフも、病気の知識や、家族のケアが少しでもできるとよりよく家族、病院と接せれ
ると思う。
●介護職
・医療への連携を期待します。
●学生
・緊急な出来事があった時にすぐに対応できる体制をつくる。細野先生がおっしゃっていたように、
在宅医を置くなどの手段をとってハウスをよりよいものにするべきだと思います。
・ハウスの特色や質をどうアピールするか。
・ハウスはあくまで自宅扱いであり、ハウスで何かあったときの対応について、在宅医などとの連
携が必要である。しかし、その上で、あくまで自宅であるハウスで提供できる医療ケアと家族の
116
Ⅰ
期待値のギャップがある。
●教員[大学]
・すばらしい活動をされているのに知られていないために利用されないことがあるのは残念なこと
と思います。パンフレットを配る事で認知度が上がるのであれば是非そのようにして頂ければと
・病院・医療者側がハウスの担える機能の可能性について認知していないところがあると思います
ので、どのような使用事例があるかを広報できていくといいと思います。
・病院で働く医療者の中にはファミリーハウスがどのような場所でご家族がそこでどのような生活
アンケート
思います。
Ⅱ
を送っているのか知らない人が多いです。互いの立場、考え、ニーズを情報共有する機会をつく
ることが課題だと思います。
・まずハウスの存在を医療者が知らないことが多い。→患者に利用について声を掛けないというこ
Ⅲ
とがまだある。
【あなたのお立場から、ハウスへのニーズ・希望がありましたら、ご意見をお聞かせください】
●看護師
Ⅳ
・逆にハウスのスタッフが病院スタッフに求めることを知りたいと思いました。
●保育士
・ファミリーハウスにペット(生き物、昆虫でも可)がいるといいと思った。
●保健師
・宿泊している家族同士が話したり悩みが聞けるような交流会を、月1回ハウスで行う、とか家族
Ⅴ
の想いが出せる雰囲気や場所を提供していきたい。
●学生
・看護学生としてお話を聞いてみて、看護師がそばにいれば家族も安心するんじゃないかと思いま
した。たとえば、当番制にして夜勤中の仮眠室をハウスの隣の部屋にするとか・・・
(勤務体制的
にも場所の確保も難しいと思いますが)医者より人数が多く、患者家族のすぐそばで寄り添える
Ⅵ
存在だからです。
Ⅶ
117
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
【F】展示コーナーの満足度
①
②
【回答理由】
●看護師
・写真付で分かりやすかったです。
・字が小さく少し見づらかった。
●保健師
・写真が多く、とても見やすかった。自分も、もっとハウスのことを勉強したいと思い、報告書や
本をたくさん頂きました。
●学生
・海外視察の報告で海外にある様々なホスピスの特色などが分かりやすく書かれていてよかったで
す。実際の利用者からのメッセージがハウスのニーズの大きさを表していると感じました。
●教員[専門学校]
・ご寄付が多かった事。
●一般(ボランティア含む)
・活動内容がわかりました。一般の人の立場からはボランティアや寄付をと思うときにどんな活動
があるのかとかどういう物が必要なのかが分かりました。
・写真付で分かりやすかった。
・大変見やすく分かりやすく展示されていました。
・ファミリーハウスの良さ、頑張りが出ていたのではないでしょうか。
・各展示内容の所に説明する人がいてもいいと思いました。
その他、ご意見やご提案等がありましたら、ご自由にご記入ください。
●看護師
・参加できてよかったです。
・小児看護に関わる機会がなかったこともあり、病気の子どもと家族の現実や病院でない施設、ファ
ミリーハウスのことも具体的に知らなかったので、とてもよい機会となりました。
118
Ⅰ
・本日はその人らしくと同様に自分らしくどう生きるかを考えることになりました。みなさんステ
キでした。ありがとうございました。
●保育士
・ハウスでの活動内容が、どんな部屋があってどんなケアをしているのかもっと具体的に知りたかっ
●保健師
・自分もグリーフケア(遺族の悲嘆ケア)を学び、家族会事業を担当していたので、今後もハウス
マネージャとして、明るく家族を迎え、なにかケアができればと思っています。本日は、お誘い
アンケート
た。パネルディスカッションの時間が短いと思った。
Ⅱ
頂いてありがとうございました。これからも、ハウスのことに参加したいと思いますので、よろ
しくお願いします。スタッフの皆様、お疲れ様でした!
●介護職
Ⅲ
・看取りについて疑問や心配を感じました。ファミリーハウスも施設の一種であると思います。在
宅での看取りも良いと思いますが病院での看取りに安心を求める方も多いと感じます。
●学生
・ハウスの存在自体今まで知りませんでした。小児領域の長期入院を支える大切な役割を担っている
と感じました。もっと認知度が高まり、多くの支援を受けられ、ハウスの拡大や安価での提供に繋
Ⅳ
がれば良いと感じました。ありがとうございました。
●教員[大学]
・家族に対する看護、ファミリーハウスとの協働について考える機会をいただき、ありがとうござ
いました。自分にできる事はないか、考えてみたいと思います。
・もっとスタッフのマインドを実践場面で伝えたかったですが、力不足ですみません。
Ⅴ
●一般(ボランティア含む)
・一般の人間が参加しましたが、皆様の尊さを感じ、嬉しかったです。子どもたちへ絵本の読み聞
かせ・絵画指導をしてきましたが、自分を役立てられるよう頑張りたいと思いました。ありがと
うございました。
・
「ハウス」があることは知っていましたが、くわしいことは知りませんでした。もっと広く一般の
Ⅵ
人達に知ってもらうことでボランティアや寄付も広がっていくのではと思いました。
Ⅶ
119
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
ファミリーハウス・フォーラム
アンケート
Q1.ご記入者について教えてください
①年代
【~10 代 ・ 20 代 ・ 30 代 ・ 40 代 ・ 50 代 ・ 60 代 ・ 70 代 ・ 80 代 ・90 代~】
②職業(複数回答可)
【会社員 ・ 公務員 ・ 主婦 ・ 医師 ・ 看護師 ・ ソーシャルワーカー ・
保育士 ・ 保健師 ・ 医療事務 ・ 介護職 ・ 学生(学部:
)
教員[大学・短大・専門学校・特別支援学校・高校・中学・小学校・幼稚園] (分野
無職
)
】
・ その他:
③ハウス活動の認知度
【知っている ・ 聞いたことはある ・ 今回初めて知った】
④ハウス活動との関わり
【関わっている(→⑤へ) ・ 関わっていない(→Q2へ)
】
⑤ハウス活動に関わっている方: ハウス活動との関わり方
】
【ボランティア ・ 寄付者 ・ 支援企業団体担当者 ・ 理事 ・ スタッフ ・ その他:
Q2.どのように今回のフォーラムを知りましたか? (複数回答可)
□ファミリーハウスホームページ
□ファミリーハウスからのチラシ
□ファミリーハウスからのメール
□東京国際フォーラムのイベントスケジュール
)
□その他(
)
□クチコミ(誰から:
Q3.フォーラムについて (1つお選びください。自由記述欄もご記入ください)
① 病気と子どもと家族のトータルケアの観点から、ファミリーハウスは必要だと思いましたか
1 必要 ・ 2 まあまあ必要 ・ 3 どちらとも言えない ・ 4 あまり必要でない ・ 5 必要でない
理由:
② 海外視察報告の内容についてご満足いただけましたか?
1 満足 ・ 2 まあまあ満足 ・ 3 どちらとも言えない ・ 4 やや不満足 ・ 5 不満足
理由:
海外の施設について良いと感じた点があればお書きください。具体的な施設があればそれもお書きください。
国
施設名
内容:
→うら面へ続く
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Ⅰ
③ 基調講演「その人らしく生きる」の内容について
*ご満足いただけましたか?
1 満足 ・ 2 まあまあ満足 ・ 3 どちらとも言えない ・ 4 やや不満足 ・ 5 不満足
アンケート
理由:
Ⅱ
*「その人らしく生きる」ためのハウスであるために求めるものは以下のうちどれですか?(複数回答可)
1 安価な宿泊
2 病院への近さ
4 家族を見守るマインド
5 ふつうでいられる生活空間
7 患者家族同士のコミュニティ 8 情報提供の場
3 利用者の疲労の回復支援
6 家族機能の回復支援
Ⅲ
9 機能的な設備
10 その他(
)
④ パネルディスカッションで話し合われた「各専門職からのハウスへのニーズ」について、
ご意見をお聞かせください。
*病気の子どもと家族へのトータルケアを向上させるために、病院とハウスの連携が必要だと
思いますか?
1 とても必要 ・ 2 まあまあ必要 ・ 3 必要 ・ 4 あまり必要ない ・ 5 不要
Ⅳ
*病院とハウスが連携する上で、どのような課題があるとお考えですか?
*あなたのお立場から、ハウスへのニーズ・希望がありましたら、ご意見をお聞かせください。
Ⅴ
⑤ 展示コーナーの内容についてご満足いただけましたか?
1 満足 ・ 2 まあまあ満足 ・ 3 どちらとも言えない ・ 4 やや不満足 ・ 5 不満足
理由:
Q4.本フォーラムの報告書を2014年1月頃発行予定です。報告書の送付を希望される方は、お名前と送付先ご
住所を記入ください。
お名前:
送付先ご住所: 〒
Q5.その他、ご意見やご提案等がありましたら、ご自由にご記入ください。
ご協力ありがとうございました。
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チラシ
3092266_ファミリーハウスフォーラム講演会リーフ.indd 1
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チラシ
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3092266_ファミリーハウスフォーラム講演会リーフ.indd 2
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プログラム
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プログラム
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ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
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Ⅰ
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プログラム
Ⅳ
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ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
名称未設定-1 2
2013/11/22 10:08
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プログラム
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名称未設定-1 3
2013/11/22 10:08
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ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
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プログラム
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ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
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ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
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Ⅵ
当日設営およびロビーの様子 135
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ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
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ファミリーハウス施設一覧/委員一覧
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