US Topics US April Topics 15, 2010 February 1, 2007 目次 HIRE 法、確定申告書の時効を延長 FASB、医療保険制度の税効果の会計処理に関するSEC職員声明を含むASUを公表 FASBとIASBが、コンバージェンス・プロジェクト中間報告書を発行 その他のFASB関連記事 2010年3月EITFミーティングの最終議事録 CAQがSEC登録企業のためのFAS 167移行時の問題に関するアラートを公表 AICPAがRule101に基づく独立性規定を改訂 ASBがコントロールに関する報告書のアテステーション業務基準を公表 SEC が XBRL 文書をテストできるミューチュアル・ファンド用プラットフォームをアップデート ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------HIRE 法、確定申告書の時効を延長 現在のところそれほど注目されていませんが、雇用改善のための採用インセンティブ(HIRE: Hiring Incentives to Restore Employment)法(P.L. 111-147)に含まれる最近の法律の変更が連邦法人税の確定申告の時効、ひいては企 業の財務報告に重大な影響を及ぼす可能性があります。PwCが発行するWNTS Insight に詳細な情報が記載されてい るように、HIRE法は、一部の海外取引について完全な情報を提供しなければ確定申告全体の時効が成立しないよう規 則を改訂しました。改訂以前においては、時効延長は、適切に報告されていなかった特定の海外取引における税務申告 の不備にのみに適用されると一般に理解されていました。これに該当する情報には、多国籍企業に共通に要求されてい る項目が含まれます。したがって、多くの企業は、時効延長が適用されるかどうかを検討し、適用される場合には財務報 告目的で計上されている税金引当金に及ぼす影響を評価する必要があります。州法によっては、連邦税の確定申告書 の時効期間が州税申告にも適用される場合があります。この法律変更は2010年3月18日に成立し、同日に発効してい ます。 12月決算の企業にとって、第1四半期における主要な留意事項には、(1)同法が成立していなければ、2010年3月18日か ら3月31日の間に時効が成立していたか否か、および(または)、(2) 税金引当金が合理的に変更される可能性のあること を知らせる早期警告などの開示情報への潜在的な影響を明らかにすることが含まれます。同法によって定められた時効 の延長が特定の申告書に適用されるかどうかは、その企業の取引、状況、および適用される報告規定の遵守の程度な どによって異なります。また、政府職員が近い将来、当該規定の対象となる範囲および管理に関する追加ガイダンスを 提供することも考えられます。 CFOdirect Networkのメンバーは、さらに詳しい情報をPwCのWNTS Insight からご覧いただけます。 http://cfodirect.pwc.com/CFODirectWeb/Controller.jpf?ContentCode=MSRA-84JTSM&ContentType=Content ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------FASB、医療保険制度の税効果の会計処理に関するSEC職員声明を含むASUを公表 FASB職員は、2010年3月23日から3月30日の間に報告期間末日を迎える企業に特有の潜在的な会計処理の問題に 取り組んだSEC職員声明を含む、ASU 2010-12を公表しました。この問題は、オバマ大統領が医療保険改革法案に署 PricewaterhouseCoopers Aarata 1/5 名したタイミングによって生じる可能性があるものです。「医療保険改革法案(PPACA)」は、2010年3月23日に署名され 法律として成立しましたが、当初の施行日は2010年12月31日より後に始まる税務年度でした。 その後「2010年健康保 険および高等教育に関する調整法(HCERA)」が2010年3月30日に署名され、適用が2012年12月31日より後に開始す る税務年度まで延期されました。 3月23日から3月30日の間に報告期間の末日を迎える企業は、異例の会計上の影響に直面している可能性があります。 すなわち、PPACAが制定された会計期間においては当初の施行日に基づいて計算された費用を計上し、その後、延期 された施行日を反映させるため、部分的な相殺を行う税額控除をHCERAが署名された会計期間において計上すること を要求されている可能性があります。ASU 2010-12のSEC職員声明は、会計目的上、2つの法律を同時に考慮すること に異議を唱えないと示唆しています。すなわち、このような特有の状況において、SEC職員は、SEC登録企業がPPACA の影響を会計処理するときにHCERAの影響を盛り込むことに異議を唱えないということです。 このASUの全文は、以下のFASBウェブサイトからご覧いただけます。 http://www.fasb.org/jsp/FASB/Page/SectionPage&cid=1176156316498 PwC は、このSEC職員声明とASUの公表を反映させるためにDataLine 2010-19をアップデートしています。CFOdirect Networkのメンバーは、このDataLineの全文を以下のウェブサイトからご覧いただけます。 http://cfodirect.pwc.com/CFODirectWeb/Controller.jpf?ContentCode=THUG-844UFH&SecNavCode=TMCB4L9HAT&ContentType=Content ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------FASBとIASBが、コンバージェンス・プロジェクト中間報告書を発行 FASB と IASB(以下、両審議会)は、US GAAP と IFRS を改善しコンバージェンスさせる取り組みに関する中間報告書 を公表しました。 この報告書の中で、両審議会は、2010 年半ばまでに 5 つの合同プロジェクトに関する公開草案を公表 する作業を順調に進めていると記載しています。当該プロジェクトとは、(1) 財務諸表の表示、(2) 資本の特徴を有する金 融商品、(3) 収益認識、(4) リース、ならびに(5) 保険契約、に関連するものです。しかし、両審議会は、保険契約と金融 商品に関するプロジェクトにおいて、重要な技術的な問題に関して異なる結論に達していることにも言及しています。 コ ンバージェンスを進めると同時に相違を埋める取り組みを行うことは、合同プロジェクトのタイムテーブルに影響を与える 可能性があります。また、リースの貸手側の会計処理の代替的アプローチを探るつもりがあることを強調しており、これ もリース・プロジェクトのタイムテーブルに影響を及ぼす可能性があります。 この中間報告書の全文は、以下の FASB ウェブサイトからご覧いただけます。 http://www.fasb.org/cs/ContentServer?c=FASBContent_C&pagename=FASB%2FFASBContent_C%2FNewsPa ge&cid=1176156792450 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------その他のFASB関連記事 会議の概要: 4月14日の会議において、FASBは、SEC職員を代理して2010年医療保険制度改革法による特定の税効 果の会計処理についての声明を発表しました(上掲の記事を参照)。これに加えて、FASBは、(1) 特定の偶発損失に関 する開示、(2)複数事業主制度への事業主の加入に関する開示、(3)保険契約、および(4)包括利益計算書について議論 しました。 FASBの決定の概要は、以下のFASBウェブサイトをご覧ください。 http://www.fasb.org/jsp/FASB/Page/SectionPage&cid=1218220079452 次回の公開会議: FASBとIASBは、4月20日から22日にかけて合同会議を開催予定です。両審議会は、(1) リース、(2) 連結、(3) 保険契約、(4) 認識の中止、および(5) 財務諸表の表示に関するプロジェクトについて議論を行う予定です。ま た、2011年に完了予定の主要プロジェクトの適用日および経過措置について、関係者からの意見を募集することを目的 とするディスカッション・ペーパーの初期草案についての議論も予定しています。 これらの会議に関する詳しい内容は、 以下のFASBウェブサイトをご覧ください。 PricewaterhouseCoopers Aarata 2/5 http://www.fasb.org/jsp/FASB/Page/SectionPage&cid=1218220079452 プロジェクトの更新: FASBは以下のプロジェクトの概要を更新しました。 金融商品の会計処理 http://www.fasb.org/cs/ContentServer?c=FASBContent_C&pagename=FASB%2FFASBContent_C%2F ProjectUpdatePage&cid=1175801889654 ゴーイング・コンサーン http://www.fasb.org/cs/ContentServer?c=FASBContent_C&pagename=FASB%2FFASBContent_C%2F ProjectUpdatePage&cid=900000011115 保険契約 http://www.fasb.org/cs/ContentServer?c=FASBContent_C&pagename=FASB%2FFASBContent_C%2F ProjectUpdatePage&cid=1175801889812 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------2010年3月EITFミーティングの最終議事録 2010年3月EITFミーティングの最終議事録が公表されました。この会議で、EITFは5項目について最終合意に達し、2 項目について公開合意事項に達しました。 会議議事録は、FASBの以下のウェブサイトからご覧いただけます。 http://www.fasb.org/cs/ContentServer?c=Document_C&pagename=FASB%2FDocument_C%2FDocumentPage &cid=1176156786483 2010 年 3 月の EITF 会議における議論の要旨および決定については PwC の EITF Observer をご覧ください。 CFOdirect Network のメンバーは、EITF Observer の全文を以下のウェブサイトからご覧いただけます。 http://cfodirect.pwc.com/CFODirectWeb/Controller.jpf?ContentCode=MSRA-83Q65W&SecNavCode=TMCB4L9HAU&ContentType=Content ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------CAQがSEC登録企業のためのFAS 167移行時の問題に関するアラートを公表 監査品質センター(CAQ)は、Alert 2010-20 「変動持分事業体の会計処理に関する新基準-SEC 登録企業による移行 時の疑問点」 を公表しました。このアラートは、FAS 167 を Codification に掲載する、ASU 2009-17 「変動持分事業体 に関与する企業による財務報告の改善」の適用に関連する一部の実務上の問題についての SEC 職員の見解を要約し たものです。この CAQ アラートで扱われているひとつの問題は、ASU 2009-17 の適用を反映させた最初の Form 10-Q のファイリング後に有効となる登録届出書に添付される財務諸表の規定に関するものです。SEC 職員は、会社が遡及 的に ASU 2009-17 を適用する場合、登録届出書が有効になる前に、その中に参照方式によって盛り込まれた過年度 の年次財務諸表を再計算しなければならないとの見解を示しました。登録企業が将来に向けて適用する場合、または、 遡及的な適用が過年度にとって重大でない場合、直近の Form 10-K を組み入れることができます。また CAQ アラート は、(1) 要約財務情報の表に ASU 2009-17 を適用、(2) ASU が Regulation S-X の Article 11 に準拠したプロ・フォー マ報告規定に及ぼす影響、ならびに、(3) Regulation S-X Rule 3-05 および Rule 3-14 ならびに Form 8-K に関連する 留意事項、に関する SEC 職員の見解の概要を説明しています。 CAQ アラートは、AICPA の以下のウェブサイトからご覧いただけます。 http://www.aicpa.org/caq/download/CAQ_Alert_2010_20.pdf ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------PricewaterhouseCoopers Aarata 3/5 AICPAがRule101に基づく独立性規定を改訂 AICPA は、Rule 101「独立性」に基づく独立性規定の一部を改訂しました。この改訂の中には、過去に監査法人の監査 クライアントによって雇用されていた監査法人の構成員に関連した変更があります。今回の改訂は、監査エンゲージメン トチームのメンバーとその監督者が監査クライアントから退職給付を付与されることを禁じています。そのほかの改訂と して、規制対象メンバーの近親者への独立性規則の適用についての変更、section107 ならびに Rule 101 paragraph 15 “Retirement, Savings, Compensation or Similar Plans” (退職、貯蓄、報酬、類似制度)の Q&A の変更があります。 改訂された規則は、監査上の判断を行うものが、本人あるいはとその上位者がクライアントからの退職給付を受け取れ る能力ににその判断がどのような影響を与えるかを懸念することなく、客観的な判断がよりよくできるようにすることを意 図したものです。改訂は 2011 年 6 月 1 日に発効しますが、早期適用も認められています。 この改訂規則の全文は、以下のAICPAウェブサイトからご覧いただけます。: http://www.aicpa.org/download/ethics/2009September4ExposureDraftFinalAdoptedProposals.pdf ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ASBがコントロールに関する報告書のアテステーション業務基準を公表 AICPAの監査基準審議会(ASB)は、アテステーション契約に関する保証業務基準書(SSAE)第16号 「サービス組織のコ ントロールに関する報告」を公表しました。これはAU 324「サービス組織」のサービス組織側の監査人に関するガイダン スにとって替わるものです。このSSAEは、ユーザー企業に業務を提供するサービス組織のコントロールがユーザー企 業の財務報告に係る内部統制に関連する可能性がある場合、当該コントロールに関する報告を行うサービス組織側の 監査人が実施する検証業務に重点を置いたものです。このSSAEは、2011年6月15日より後に終了する年度のサービ ス監査人報告書より適用され、早期適用が認められています。 SSAE 16 の全文は、以下の AICPA ウェブサイトからご覧いただけます。 http://www.cpa2biz.com/AST/Main/CPA2BIZ_Primary/AuditAttest/Standards/SSAEs/PRDOVR~PC-023035/PC023035.jsp ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------SEC が XBRL 文書をテストできるミューチュアル・ファンド用プラットフォームをアップデート 2009 年 2 月 11 日、SEC は、ミューチュアル・ファンドに対しインタラクティブ・データ形式(XBRL)でリスク/リターンの要 約情報を提出することを義務付ける規則を公表しました。ミューチュアル・ファンドは、2011 年1月1日時点でこれらの規 定に従っていなければなりません。 最近、SEC は、XBRL 形式によるリスク/リターン要約情報の提出を完全にサポー トするための XBRL テクノロジー・インフラのアップデートを完了させました。SEC 職員は、ミューチュアル・ファンド、ファ イリング・エージェントおよびソフトウェア・ベンダーに、リスク/リターン要約情報のタグ化、文書の有効性を確認するた めの EDGAR へのテスト・ファイリングの提出、ならびにコンプライアンス規定に備える一助とするためにプレビューアー で文書をプレビューする作業を開始することを奨励しています。 より詳細な情報は、以下のSECウェブサイトからご覧いただけます。 http://www.sec.gov/spotlight/xbrl/mutual-funds.shtml ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- PricewaterhouseCoopers Aarata 4/5 お問い合わせ: あらた監査法人 東京都中央区銀座8丁目21番1号 住友不動産汐留浜離宮ビル (〒104-0061) お問い合わせ: [email protected] ©2010 PricewaterhouseCoopers Aarata. All rights reserved. “PricewaterhouseCoopers” refers to PricewaterhouseCoopers Aarata or, as the context requires, the PricewaterhouseCoopers global network or other member firms of the network, each of which is a separate legal entity. PricewaterhouseCoopers Aarata 5/5
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