ビジネスマンの多忙を解消するための タイムマネジメント実践術

Available Information Report for Corporate Management
経 営 情 報 レ ポ ー ト
ビジネスマンの多忙を解消するための
タイムマネジメント
実践術
1 タイムマネジメントの重要性と基本的な考え方
2 スケジュール管理の技術
3 仕事の進め方
4 1日を有効に使うポイント
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ビジネスマンの多忙を解消するための タイムマネジメント実践術
タイムマネジメントの重要性と基本的な考え方
1│タイムマネジメントの重要性が増している理由
工業が主要な産業であった時代におけるタイムマネジメントとは、まじめに努力し、定
型的な仕事を能率よくこなすことでした。
しかし、私たちが今行っている仕事の内容は大きく変わっています。第一に仕事は同じ
ことの繰り返しではなく、多様化し、複雑化しています。
第二に、仕事が多くの人との連携で行われるようになり、不確実性が増大しています。
第三に、一つの仕事のサイクルが長くなり、複数の仕事を同時並行的に進めなければな
らなくなっています。
したがって、複雑なスケジューリングが必要とされるようになりました。そのためには
時間管理のノウハウを身につけておくことが必要とされるようになってきたのです。
2│時間管理は誰にとって重要か
時間管理は、ビジネスマン全員に必要なことですが、重要度は職業や地位によって大き
く違います。
自由業かサラリーマンか、管理職か一般社員かで、仕事の内容、自由裁量権が大きく異
なるからです。
サラリーマンの一般社員は、上司との関係、雑務、顧客からの電話など、自分でコント
ロールしづらい仕事に囲まれながら、自分本来の仕事をこなしています。
また、昨今の厳しい経営環境下において、1人の社員にかかる業務負荷は極めて大きく
なってきています。このような状況下で、サラリーマンの一般社員としては本来業務以外
の仕事をすばやくこなして、自分本来の仕事をするための時間をいかに確保するかという
ことが至上命題となっているのです。
本レポートは、多忙で雑務に忙殺されていると感じるビジネスマンに特に役立てていた
だけるはずです。
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ビジネスマンの多忙を解消するための タイムマネジメント実践術
3│タイムマネジメントの3要素
私たちは、タイムマネジメント(時間管理)という言葉をよく使いますが、その言葉を
はっきり定義せずに使っていました。ここで、タイムマネジメントの要素を明確にしてお
きます。タイムマネジメントは、表に示すような3つの要素から成り立っています。
スケジューリング
(持ち時間に仕事を割り振る)
事前の予定を
どのように立てるか
連絡に関連する時間
タイムマネジメント
時間節約
(時間管理)
(無駄な時間をなくす)
書類探しに要する時間
他人の時間を分けてもらう
時間増大
(使える時間を増やす)
他人に時間を盗まれない
すきま時間の有効活用
第一の要素は、スケジューリング、つまり、持ち時間に仕事を割り振る手法です。これ
はさらに、次の2つに分けられます。第一に、事前のスケジューリングで、仕事の約束や
面会のアポイントメントなどをどのように行うかです。第二に、実際の仕事の進め方です。
予定を入れた後に発生した不測の事態に対処しつつ、当初の予定をどのようにこなしてい
くかが問題となります。
第二の要素は、時間節約、つまり無駄な時間をなくすことです。これを広い意味で捉え
れば、仕事の効率を高めることはすべてこの中に入ります。
そして第三の要素は、使える時間を増やすことになります。
本レポートでは、以上3つの要素を踏まえて解説していきます。
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スケジュール管理の技術
1│スケジューリングの2条件
先に触れたように、スケジューリングとは「持ち時間にさまざまな仕事を割り振ってい
くこと」です。短い時間の場合、これは比較的容易にできます。たとえば、試験の場合な
どです。私たちは、時計を見ながら、あと何問残っていて、あとどれだけ時間があるか、
1問あたり何分使えるか、といったことを考えます。
この例でわかるように、スケジューリングのためには、
①自分の持ち時間
②自分のなすべき仕事
の両方を正確に把握する必要があります。
試験のように、ごく短い時間であれば、スケジューリングは簡単ですが、仕事ではもっ
と長いスパン、数週間から場合によっては数ヶ月のスケジューリングに関しては、アナロ
グ時計のような、残り時間を「見える化」してくれるよい道具がないというのが実態です。
そのために私たちは、長いスパンのスケジューリングに失敗してしまいます。
■スケジューリングの失敗例
上司から、ある商品に関する重要なマーケット分析の指示を受けた。期限は1ヶ月以
上先であり、3日じっくり腰を据えて取り組めば、完了できる分析であったため、他の
仕事を優先してやっていた。その後、他の仕事や出張の予定を入れ、期限の1週間前に
なり、ようやく手をつけた。このようなことになると思っていなかったため、期限の直
前に出張を入れていたので、非常に厳しいスケジュールになってしまった。また、必要
とする資料をうまく揃えることができず、図書館に調べにいったが、必要な資料が貸し
出し中になっていた。また、後輩にパソコンで清書を依頼したが、あいにく後輩も多忙
で手伝ってもらうことができず、期限の前日はほとんど徹夜になってしまった。また、
必要な資料を十分揃えることができず、上司からやり直しを指示されることになってし
まった。
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このようなことは、実際によくあることです。また、同じような失敗をしょっちゅうし
てしまうものです。
では、なぜこのようなことが頻繁に起こってしまうのでしょうか。
2│重要度と緊急度で仕事に優先順位をつける
タイムマネジメントのノウハウの一つとしてよく言われるのが、
「仕事の重要度と緊急度
を明確にして優先順位をつけ、重要度の高いものを先に行え」ということです。
これが、第一の原因です。重要性と緊急性で仕事を整理して、何から優先的に取り組む
べきか、日頃から整理する癖をつけることが大切です。
重要性:大
重要性:小
緊急性:大
優先的に時間を割り当てる
○
○
○
○
すき間時間を割り当てる
○
○
○
○
緊急性:小
いつやるか決めておく
○
○
○
○
緊急性が高くなるまで保留
○
○
○
○
では、これがすべてでしょうか。大抵の人は、どの仕事が重要かは認識しているはずで
す。
3│予定を点でなく空間として捉えられる道具を使う
スケジューリングの失敗のもう一つの原因は、
「自分が使える時間」と「なすべき仕事の
配置」がきちんと見えていなかったということです。
1ヵ月後に、レポートの期限があり、それ以外の仕事があることもわかっていました。
そして、その仕事が重要であることもわかっていました。
しかし、期限までに本当に自分が自由に使える時間がどれだけあるのか、またそれ以外
の仕事がどのように分布しているのかを、正確に把握できていなかったということがもう
一つの大きな原因なのです。
言い換えれば、それぞれの仕事を「点」としてしか把握しておらず、
「線」の上にどのよ
うに並んでいるかを把握していなかったということです。
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このような失敗をよくしてしまう人は、手帳やスケジュール表の工夫をする必要があり
ます。
1ヶ月を一覧できるタイプのスケジュール帳や、折りたたみ式で長期間の予定を一覧で
きるタイプの手帳もあるので、このようなものを活用すると効果があります。特に、時間
を要する仕事が多く、数ヶ月先までの予定が入る人は、必ずこのような工夫をするべきで
す。
数年前には、電子手帳が流行しましたが、最近はほとんど見かけなくなりました。その
理由は、中期に渡る予定を俯瞰することができないというデメリットが大きかったといえ
るでしょう。また、最近では携帯電話でスケジュール管理をしている人も見かけますが、
これも電子手帳と同じ運命を辿るでしょう。
期限までの日数ではなく、持ち時間という「空間」で予定を管理していくことが大切な
のです。
1 ヶ月単位のスケジュール表
SUN
MON
TUE
WED
THU
FRI
SAT
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
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15
16
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18
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仕事の進め方「五原則」
第2章では、仕事のスケジュールの立て方について触れました。
この章では、仕事を効率よくこなしていくための5つの原則について解説します。
1│原則1:中断しない「かたまり時間」を確保する
仕事を進める上で、非常に重要なのは、ひとまとまりの仕事を、中断せずに一気に仕上
げることです。人の脳は、一度作業を中断すると中断前のペースに戻るのに時間を必要と
します。特に、考える仕事の場合は特に大変です。最も最悪なのは、重要なアイディアな
どを忘れてしまうことです。
例えば、3日かかる仕事は、分断された3日よりも連続した3日のほうが効率よく、質
の高い仕事ができるということです。これは、1日の中でもいえることです。電話やコピ
ー、上司から頼まれる雑用などで仕事を中断されると、効率が下がってしまいます。
このような雑務は、雑務だけをこなす時間を作り、まとめて行うと効率がよく処理でき
ます。1日の効率的な時間の使い方については、第4章で触れることにします。
2│原則2:仕事は発生したその場で片付ける
第二原則は「仕事は発生したその場で片付ける」ということです。多くの事務的な仕事
にこの原則が当てはまります。例えば、「出張報告書」
「会議の議事録」といったたぐいの
ものです。このような事務的な仕事は、頻繁に発生し、あっという間に処理すべき仕事が
たまってしまいます。更に最悪なのは、内容を忘れてしまったり、必要な資料が見あたら
なくなってしまうことまで起こります。
このような仕事は、あらかじめ基本書式を準備しておき、出張の移動時間を利用して作
成したり、会議中に完成させるようにします。このような仕事は、その場で完結させるこ
とが大切です。
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3│原則3:「稚拙・8割の原則」で効率を上げる
「重要な仕事を優先する」という原則を実行するのは、なかなか難しいものです。
なぜなら、緊急性の高い雑務が頻繁に発生するからです。
事前にうまくスケジューリングしていても、飛び込みの仕事は常に発生してしまいます。
このような事態に対処するための原則は、完璧主義にならないことです。
「ある段階」ま
でを、とりあえず仕上げてしまうということです。時間があれば、さらに改善するように
すればいいのです。
これは、試験勉強のときや、試験の本番でやったことがあるはずです。ある問題だけに
かかりきりになって、何度も検算して完璧な答えを追及するのではなく、一応答えがでた
ら、自信がなくても「しるし」をつけて次の問題に移るはずです。そして、時間が余った
ら、
「しるし」をつけた問題に戻って検算をする。これと同じことを仕事に応用するといい
のです。
「稚拙を旨とする」ということは本当に大事なことです。難しい仕事に取り組むとき、最
も難しいのは、「始める」ことだからです。
「ある段階」までとりあえずやってみるということが、仕事の全体像を見せてくれたり、
あとどれくらい時間が必要かを教えてくれたり、どのような資料が必要かを気づかせてく
れたり、という利点があるからです。
「ある段階」とは、企画書やレポートであれば、「目次」や「見出し」を作ってみるとい
うことがそれに当たります。
もう少し進められる時間があれば、
「8割」まで進めたいところです。一般的には、仕上
げの2割に要するエネルギーは、8割までにかかったものより大きなものになる可能性が
高いからです。
これを「稚拙・8割の原則」といいます。
とりあえず
全体像
8割の段階
時間があれば
「始める」
をつかむ
まで仕上げる
「完璧に」
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4│原則4:ときには寝かす
「稚拙・8割の原則」が必要なのは、時間の制約が厳しい仕事環境の場合です。
このような時間的制約に余裕があるときは、ある段階まで仕上げたら、別の仕事に移る」
ほうがよい場合もあります。
第一は、仕事がある段階まで進んでいると、それから離れても、潜在意識のレベルで思
考が継続して、その結果、仕事が自動的に進む場合があるということです。いわば、仕事
を「寝かす」ことによって、発酵させることができるのです。これによって、新しいアイ
ディアが飛び出したりします。創造的な仕事の場合、この過程はかなり重要です。
また、大局での方向を誤らないためにも、
「寝かす」ことが必要です。一つのことにかか
りきりになってしまうと、袋小路に迷い込んでも自分で気づかない場合があります。いっ
たん離れてから戻ってみると、他人の目になり、自分がやった仕事を客観的に見られるよ
うになります。どんな仕事でも「まぎわ主義」でこなす人が、往々にして大局を見失って
しまうのは、袋小路に迷い込んでしまうからなのです。
5│原則5:不確実なことほど先にやる
最後は、
「重要度が同程度であれば所要時間が不確実な案件を先に処理する」という原則
です。移動や探し物のための所要時間には、かなりの不確実性があります。
もし次のような場合、あなたならどうしますか。
1時間ほど自動車で移動してお客さんを訪問する際、食事を済ませてから出かけるか、
目的地に着いてから食事にするか?
正解は「目的地に着いてから食事にする。」です。
食事を済ませてから、ぎりぎりで出かけて途中渋滞に巻き込まれたら遅刻してしまいま
す。
目的地に着いてから食事をすることにして早めに出かければ、渋滞に巻き込まれても食
事を抜きにすればよいだけです。もし予定通りに着けばゆっくり食事をすることができる
し、更に余裕があれば、電話連絡などの細切れの用事に当てる時間も取れます。
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もう一つ、これと同じことが「朝型」「夜型」についてもいえます。
よく本には、
「朝早起きして仕事せよ」と書いてありますが、これは締め切りがない仕事
にしか当てはまりません。本来仕事は「夜型」でやらなくてはいけません。
朝、寝坊したら締め切りに間に合わない可能性があります。また、予想以上に時間がか
かったら、これもまた締め切りに間に合わない可能性があります。
前の晩であれば、終わるまで寝なければよいだけです。つまり、所要時間に不確実性が
ある仕事は、睡眠の前にやっておかなくてはいけないということになります。
また、所要時間の不確実性、仕事の不確実性に対処するためのもう一つの方法として、
予備日を準備することも有効です。
その日は何も予定が入っていないからといって、安易に他の予定を入れて1日の時間を
分断させてはいけません。全く予定を入れない日を作っておくことが、不確実性に対処す
るためのクッションの役目を果たします。ポイントは、時間単位でなく、1日単位で予備
の時間を確保することです。
また、あまり遠いスケジュールを入れないことも大切です。原則としては、3ヶ月以上
先の予定は入れないようにしたほうがよいでしょう。個人によって事情は多少異なるとは
思いますが、安易にあまり先の予定を入れてしまうと、その後発生するもっと重要な仕事
の予定を入れられなく可能性があるからです。3ヶ月以上先の予定を入れる場合は、慎重
になったほうが無難です。
■仕事の不確実性に対処するためのポイント
①所要時間が不確実なことから先にやる
②翌日が期限の仕事は「夜型」でその日に決着させる
③1日単位で予備時間を作っておく
④3ヶ月以上先の予定は原則入れない
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1日を有効に使うポイント
ここまで、数日から数ヶ月にわたる期間での効率的な仕事への取り組み方に触れてきま
した。最後に、ビジネスマンの仕事の効率を上げるために最も効果がある、1日単位の時
間の使い方について、アドバイスをします。
1│自分の時間を確保するための防衛活動を行う
一般社員、中間管理職にとって、自分がしたい仕事だけに1日を使うことは非常に難し
いことです。予定していた仕事の半分も終わらせることができずに落ち込んでしまうこと
はよくあることです。なぜなら、
「上司から呼ばれる」
「打ち合わせ」
「雑用」
「電話」
「来客」
など、突発的に、容赦なく時間を奪う他の仕事が次々に発生するからです。
ところが、よく考えて見るとこれらの「時間泥棒」はある程度予想できることが多いの
です。
「そろそろ、あの仕事の報告を求められそうだなぁ。」とか、
「あのお客さんから納品
催促の電話が来そうだなぁ。」などです。そして、往々にして「やっぱり来たか。」という
ことになります。
このような予想される「時間泥棒」に対して、まとめて手を打ってしまうのが「防衛活
動」です。自ら進んで上司に報告する、電話してきそうなお客さんへ自分から電話する、
ということです。このように、予想される雑用、あるいは決まっている雑用に対して、朝
一番で 30 分から1時間程度、まとめて処理してしまうと自分の時間を「かたまり」で取り
やすくなります。これが「防衛活動」です。
2│難しい仕事は2時間単位でいったん区切りをつける
人が、集中して知的な仕事に取り組める最大時間は2時間と言われています。
2時間を一つのサイクルとして区切りをつけ、雑用を入れたり、少し別の仕事をしたり
すると、効率が戻ります。同じ仕事は1日単位にまとめて行ったほうが効率はあがります
が、2時間で一区切りをつけ、少しインターバルを入れることで、より効率を上げること
ができます。
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3│考える仕事はなるべく早い時間帯に
人は、寝ている間に大脳の中にその日蓄積された記憶を整理します。必要な情報は大脳
に書き込んで、不要な情報は記憶から消していきます。
朝、起きたときには、昨日の情報が大脳で整理されていますので、頭の中がすっきりし
た状態になっています。思考の視野が広がり、発想力や複雑なことを考える能力が高まっ
ています。したがって、午前中は頭をフル回転させる仕事に向いています。企画立案、複
雑な意思決定などの仕事は、午前中に行うと効果的です。
午後は、さまざまな情報が頭の中に蓄積して、考える領域が次第に狭くなっていきます。
複雑なことを考える力が低下していきますので、午後は深く考える仕事よりも、交渉、会
議、オペレーション的な作業が適しています。
よく、
「疲れた頭で考えるな」といいます。疲れた頭で考えると、ネガティブな発想に陥
りがちです。複雑なこと、深刻なことは、午前の明快な思考回路で考えるようにすること
が賢明です。
4│毎日「やることリスト」を作る習慣づけをする
毎日、会社から帰る前に翌日に「やることリスト」を作成する習慣を身につけましょう。
その日処理できなかった「残り仕事」、翌日が期限の「デッドライン仕事」などをその日
のうちに作成しておきます。
ここで大事なことは、すぐに終わる雑用から順番に書いておくことです。朝一番で雑用
を片付け、時間のかかる仕事に集中できるように段取りしておきます。
翌日出社したらリストをもう一度見直し、漏れていることや、順番の確認をします。O
Kであれば、あとはリストの上から順番にこなしていき、終わった仕事には線を引いて消
していくと、すっきりしながら、テキパキと仕事を進めていくことができます。
■やることリスト作成のポイント
①前日に作成する
②すぐに終わる急ぎの仕事から書く
③防衛活動を盛り込む
④考える仕事は午前中に入れる
⑤商談や体を使う仕事は午後に入れる
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5│「付箋」を活用する
その日に発生した新たな仕事は、付箋を活用してメモしておくことをお勧めします。
社内でお客さんから電話で依頼されたことは、パソコンや机に付箋で貼り付けておき、
その日のうちに処理できれば、剥がして捨てます。もし、その日のうちに処理できなけれ
ば、翌日の「やることリスト」に書き込みます。もし期限が先の仕事であれば、手帳に転
記します。
外出している際に新たな仕事が発生することに備え、手帳に予備の付箋を 20 枚程度貼り
付けておくと非常に便利です。お客さんから依頼されたことや、電話を受けた際に付箋に
書き込み、手帳に貼っておくと忘れる心配がありません。
6│どんな仕事にも「目標時間」を設定する
仕事の効率を上げるためには、自ら目標時間を設定して、その時間内で完了させるよう
に努力することが大切です。目標がなければ効率はそれほどよくなりません。どんな仕事
でも「この仕事は3時間で終わらせるぞ。」「前回は3日かかったけど、今回は2日で終わ
らせるぞ。」という自分なりの時間設定をしましょう。そうすることによって、達成感を味
わえたり、反省や改善の思考が働きます。また、仕事の中にゲーム感覚を取り入れること
によって、単調な仕事でもモチベーションを上げる効果があります。
7│まとめ
ビジネスマン一人にかかる仕事の量、また仕事の複雑性は、どんどん大きくなっていま
す。単純定型の仕事はこれからますます少なくなり、難しい、長い時間を要する仕事が更
に増えていくことになるはずです。
本レポートが、ビジネスマンの皆さんの仕事の効率と質の向上と、ワークライフバラン
スに少しでも役に立てていただければ幸いです。
<参考文献>
続「超」整理法・時間編
野口 悠紀夫
成功する人はみんな知っているスピード仕事術
西村 克己
著
東洋経済新報社
知的生産性向上システムDIPS
小林 忠嗣
編
ダイヤモンド社
12
著
中公新書
企業経営情報レポート