介護保険制度・報酬改定に向けた緊急特別連載 介助・ケア技術の改善 デイの競争は年々激化しています。さらに来年度は制度改定・報酬改定が控えています。自己負担割合 も1割から2割へと上がる中でサービスを見る目も厳しくなり、デイの選定も激化しています。初めて介 護現場で働く方や昔ながらの誤った介助をしている方には、一刻も早く正しい介助を身に付けてもらい、 高い質のサービス提供に移行していくことが大切です。 今回は、「起立介助」の技術改善について述べてみました。 起立介助 イスからの起立 〈通常の起立動作〉 足を膝の少し後ろの位置まで引 きます。 前かがみになり、お尻を浮かせ ます。 体を起しながら、膝を伸ばします。 〈注意〉避けたい介助 足ばかり気を取られると、上半身 が倒れ込んでしまいます(人は足 を動かすとその反動で上半身が動 き、倒れやすくなる)。 88 月刊デイ Vol.175 勢いを利用する。 手を引っ張る方法は、あまり良 くありません。 〈起立介助〉 1 足を膝の少し後ろの位置まで引きます。 3 お尻が浮いたら、介助者は手を上体に移動し、上半 身が起きる動作を手伝います。 2 前かがみになり、お尻を浮かせます。 4 姿勢を正します。 自立支援の視点から、介助の5要素に気を配りながら、介助します。 介助の5要素 ①介助の量 ②介助のスピード ③介助の方向 ④介助のタイミング ⑤介助の場所 (妹尾 弘幸 著) Vol.175 月刊デイ 89
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