【表紙】 【提出書類】 有価証券報告書 【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項 【提出先】 関東財務局長 【提出日】 平成21年6月30日 【事業年度】 自 平成20年1月1日 至 平成20年12月31日 【会社名】 ビー・エヌ・ピー・パリバ (BNP PARIBAS) 【代表者の役職氏名】 最高財務責任者 フィリップ・ボルデナーヴ (Philippe Bordenave, Chief Financial Officer) 在日代表(コーポレート・バンキングおよび 投資銀行事業の日本における代表者) 安 田 雄 典 (Yusuke Yasuda, Head of Territory Japan and Head of Corporate and Investment Banking in Japan) 【本店の所在の場所】 フランス国パリ市9区イタリア通り16番地 (16, boulevard des Italiens, 75009 Paris, France) 【代理人の氏名又は名称】 弁護士 柴 田 弘 典 【代理人の住所又は所在地】 東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー アンダーソン・毛利・友常法律事務所 【電話番号】 03-6888-1182 【事務連絡者氏名】 弁護士 谷 澤 同 【連絡場所】 伊 東 智 章 成 海 東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー アンダーソン・毛利・友常法律事務所 【電話番号】 03-6888-5835 03-6888-5655 【縦覧に供する場所】 ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行東京支店 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 グラントウキョウ ― 1 ― ノースタワー 第一部 【企業情報】 (注) 1 本書において、別段の記載がある場合を除き、下記の用語は下記の意味を有するものとする。 「当社」、「当行」、「提出会社」または ビー・エヌ・ピー・パリバ 「BNPパリバ」 「BNP」 (パリバと合併以前の)バンク・ナショナル・ド・ パリ 「当社グループ」または「BNPパリバ・グループ」 BNPパリバ(または場合によりBNP)およびその連結 子会社 「当社株式」 BNPパリバの1株の額面金額2ユーロの普通株式 (2009年3月31日以降、普通株式および無議決権 株式を「当社株式」と総称する。) 「フランス」 フランス共和国 2 別段の記載がある場合を除き、「ユーロ」はユーロ圏の法定通貨を指すものとする。本書において便宜 上記載されている日本円への換算は、1ユーロ=136.71円(平成21年6月10日現在の東京外国為替市場 の対顧客電信直物売買相場の仲値)により計算されている。 3 本書の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。 第1 【本国における法制等の概要】 1 【会社制度等の概要】 (1) 【提出会社の属する国・州等における会社制度】 当社は株式会社(Société Anonyme)の形態をとる法人である。当社に適用がある主要な法的枠組は、 フランス商事会社法(Code de Commerce)(以下「商法」という。)である。 以下は、当社を含む株式会社に適用される商法の主要規定の概略である。 定款(Articles of association)は株式会社の準拠する根本規則を定めた文書である。定款には特 に株式会社の商号、存続期間、登録事務所の所在地、目的、株式資本の額および株式の譲渡性につ いての一切の制限を定めることを要する。 株式資本 2009年4月1日以降(2009年1月22日付指令番号2009-80に従い)株式会社の最低株式資本は 37,000ユーロで、1株当たりの額面金額について法律上の制約はない。株式には、普通株式と優先 株式のような異なる種類を設けることができる。優先株式とは、議決権の有無にかかわらず、優先 的配当または清算に関する権利等、普通株式に対する優先的な権利を持つすべての株式をいう。経 済的権利によって表章される投資証券(certificats d'investissement)は発行されないこととなっ たが、既に発行された投資証券はなお有効である。1983年1月3日以降の法律の条項に従い、投資 証券の保有者は優先的新株引受権を有するが、その対象は議決権のない優先株式に限られる。経済 的権利は、議決権のない優先株式または投資証券により表章され、配当、準備金の分配および清算 後の残余財産の分配を受ける権利が含まれ、投資証券の保有者は、場合に応じて普通株式または優 先株式の株主と同じ情報を受ける権利を有する。議決権は議決権証券(certificats de droit de vote)により表章され、株主総会に出席し議決権を行使する権利のほか普通株式または優先株式に付 与された経済的権利以外のすべての権利が含まれる。なお、フランス法上、議決権のない優先株式 ― 2 ― および発行済の投資証券に関して、株式会社の株式資本全体に占める割合は50パーセント(上場企 業の場合は25パーセント)を超えることができない。 従来の意味における無記名式株式の制度、すなわち会社がその無記名式株式の株券を発行し、か かる株券の所有者は株券を引渡すことにより第三者に当該株式を譲渡することができ、またかかる 株券を発行会社に呈示することにより株券に表章された権利を会社に対して行使することができる という制度は、フランスではもはや存在しない。記名式であれ無記名式であれ株式の所有は、もは や株券によってではなく、会社の株主名簿への登録(記名式株式(titres en nominatif pur)の場合) によってまたは承認仲介機関の実質株主の個々の口座への記帳(無記名式株式(titres au porteur) もしくは管理登録株式(titres en nominatif administré)の場合)によって表章される。所有権また はその譲渡は、会社(記名式株式の場合)または承認仲介機関(管理登録株式および無記名式株式の場 合)が発行する証明書により証明される。もっとも、もっぱらフランス国外で流通することが予定さ れている株式は、一定の場合には、ユーロクリア・フランスが発行する株券により表章される。 株式を譲渡するためには、株主は場合に応じて会社または承認仲介機関に譲渡指図(ordre de mouvement)を出せばよく、株式譲渡証書を作成する必要はない。既存株主間の株式の譲渡に制限を 加えることはできない。また承認(通常は取締役会の承認)を要する旨の定款上の規定がなければ、 株式は自由に第三者に譲渡することができる。議決権証券(発行済投資証券がある場合)は記名式し か認められない。 上場会社は、株主による事前の授権を条件として、あらゆる手段でかつあらゆる目的のために、 自己株式を取得することができる。フランス商法は次のような株式の会社間の相互保有を禁止して いる。すなわち、もしある会社が他の会社を10パーセント以上直接所有している場合、当該他の会 社は前者の会社の株式を所有することができない。さらに、会社が直接的にもしくはその子会社ま たはその支配する会社を通じて間接的に自己株式を支配している場合、それらの株式については当 該会社の株主総会において議決権行使は認められない。 株主の責任は所有株式の額面金額を限度とする。 資本出資形態 株式は金銭または現物出資により発行される。株式会社の当初資本のため発行される株式が金銭 により払込まれる場合、最低払込額は発行株式の額面金額の50パーセントで、残りの50パーセント は取締役会の払込要求により最長5年以内に払込まなければならない。株式が額面金額を超えた価 格で発行されるときは、かかるプレミアムは発行時に全額払込まれることを要する。 株式が現物出資(有形または無形資産)を対価として発行される場合は、商事裁判所の選任する独 立鑑定人(commissaire aux apports)が、現物出資の額について意見を出さねばならず、かつ当該現 物出資の全額が発行時に払込まれることを要する。株主は独立鑑定人の意見には拘束されない。 社債の発行は、資本金が全額払込まれ、かつ株主により最低2事業年度についての会社の会計が 承認されるまでは特定の手続きに従わなければ許されない。 ― 3 ― 増資および減資 会社の資本金は、金銭もしくは現物出資により、または留保利益の資本組入れにより、特別株主 総会の決議をもって増加することができる。特別株主総会はまた、一定の期間と金額の範囲内で取 締役会に対し資本金を増加することを授権できる。増資は新株式の発行または発行済株式の額面金 額の引上げにより行われる。株主はその資本出資を増加させる義務を負うものではない。発行株式 の額面金額の当初25パーセントの払込およびその後の残額75パーセントの払込を増資に適用するこ とができる。株式が額面金額を超えた価格で発行されるときは、かかるプレミアムは発行時に全額 払込まれることを要する。 減資のためには、株式を消却するかまたは額面金額を引下げることを決議する特別株主総会を開 催することを要する。 増資または減資はフランス商事裁判所書記官に届出ることを要し、またフランス法定公報で公告 しなければならない。 経営 会社法は会社の株主に2種類の経営制度について選択権を認めている。すなわち、取締役会と最 高経営責任者の制度、または業務執行体と監事会の制度である。 (a) 取締役会および最高経営責任者 取締役会(conseil d'administration)は3名以上18名以内の取締役からなる。また吸収または 新設合併の場合、取締役の数を暫定的に最高24名まで増加することができる。取締役はフランス 人もしくは外国人または法人でもよいが、法人の場合はその常任代表者として自然人を指定しな ければならない。 2009年1月1日以降、各取締役は定款に定めがある場合に限り、当社の株式を一定数保有しな ければならない。 取締役は最長任期6年で株主総会において選任されるが、(定款または適用ある法律に定められ た年齢制限の範囲内で)何度でも再任されることができる。取締役は株主により事前の通知、理由 または補償なしに解任され得る。 取締役会は当社の活動の方向性を決定し、それが実行されることを確認する。取締役会は、株 主総会に明示的に与えられた権限に従い、また会社の目的の範囲内で当社の適切な運営に関する いっさいの問題を取り扱い、当社に関する事項を協議によって決定する。取締役会はその任務の 遂行に必要なすべての文書および情報を与えられる。 取締役会の決議は出席取締役または委任状により代理された取締役の多数決により決せられる。 可 否 同 数 の 場 合 は 定 款 に 別 段 の 定 め が な い 限 り 取 締 役 会 会 長 (Président du Conseil d'administration - PCA)が決定権を有する。 取締役会会長は取締役会の構成員から同構成員によって選任される。取締役会会長は取締役会 の業務を整理および監督し、株主総会にこれを報告する。取締役会会長は当社の企業組織が正常 に機能していることを確認し、特に取締役がそれぞれの任務を遂行できることを確認する。 ― 4 ― 取締役会は、当社の経営管理を組織化する方法を決定する。当社の経営管理は、取締役会会長 が、または取締役会に選任された最高経営責任者の肩書を有する者が、自らの責任で担当するも のとする。 最高経営責任者は、すべての状況において会社を代表して行為する幅広い権限を与えられる。 最高経営責任者は、会社の目的の範囲内で、また法が明示的に株主総会または取締役会に与えた 権限に従ってその権限を行使する。 最高経営責任者は、第三者との関係で会社を代表する。当社は、第三者が当該行為が会社の目 的の範囲外であることを知っていたこと、または定款の公表だけではかかる証明をするのに十分 でないと思われる場合は知っていたはずであることを証明できないかぎり、会社の目的の範囲外 の最高経営責任者の行為によっても拘束される。 取締役会は最高経営責任者の権限を制限することができるが、この制限は第三者に対しては効 力をもたない。 取締役会は、最高経営責任者の提案により、最高営業担当役員の肩書で最高経営責任者を補佐 する責任を負う者を5名まで選任することができる。 取締役会は、最高経営責任者の同意を得て、最高営業担当役員に与えられる権限の範囲および 期間を決定する。ただし、第三者との関係においては、権限の期間は最高経営責任者と同一であ る。 (b) 業務執行体および監事会 本制度の下で会社は監事会(conseil de surveillance)の監督下にある業務執行体(directoire) により経営される。 監事会は3名以上18名以内の監事から構成され、監事にはフランス人もしくは外国人または法 人がなることができ、最長任期6年で株主により選任される。ただし、何度でも再任されること ができる。監事は通常株主総会で理由を示されることなく解任され得る。法人が監事になってい る場合は、その法人は自然人をその常任代表者として定めなければならない。各監事は定款に定 めがある場合に限り、当社の株式を一定数保有しなければならない。監事会に関係する規定の大 部分は、取締役会に適用されるものと同様であるが、監事会は業務執行体を単に監督するのに対 して取締役会は経営機能を有する点が異なる。 業務執行体は1名以上5名以内(上場会社の場合は7名以内)の構成員からなり、その構成員は 自然人であることを要し、監事会により選任されるが、定款で定められている場合を除き、株主 である必要はない。資本金が150,000ユーロ未満の会社の業務執行体は1名の構成員を有するだけ でよい。この場合当該構成員は単独最高経営責任者(directeur général unique)と呼ばれる。業 務執行体の構成員の任期は定款に定めがなければ4年で、定めがあるときは最低2年かつ最長6 年である。業務執行体の権限は広汎で、会社の目的ならびに監事会および株主総会に法律上留保 された決定による制約を受けるのみである。業務執行体の権限に加えられた制限は会社内部では 拘束力を有するが、第三者に対してその制限をもって対抗することはできない。業務執行体によ りなされる経営上の決定に関する規則は定款に定められる。業務執行体は合議制の経営機関であ る。業務執行体の構成員1名は監事会により会社を代表すべきことを定められる。このように選 定された者は業務執行体会長の肩書を有する。 ― 5 ― 業務執行体は、四半期毎の営業報告書を監事会に提出する。業務執行体の構成員は監事を兼ね ることができない。業務執行体の構成員は、通常株主総会および定款で定められている場合にお いて監事会により解任される。業務執行体の構成員が正当な理由なく解任された場合には、損害 賠償の請求を行う権利が認められている。 株式に付与された権利 (a) 株主総会 株主(議決権証券が発行されているときはその保有者を含む。)は総会を通じて会社に対する支 配権を行使する。株主は他の株主または配偶者に対してのみ委任状を与えることができる。総会 には通常および特別の2種類がある。 少なくとも毎年1回通常株主総会が財務書類を承認するために事業年度末から6ヶ月以内(銀行 については5ヶ月以内)に開かれなければならない。そのほか定款変更を除き、必要とされる場合 は、通常株主総会を開くことができる。通常株主総会の第1回招集の場合の定足数は資本金の5 分の1を有する株主が出席または代理出席することにより満たされる。第2回招集については定 足数の要件はない。承認のためには過半数の賛成投票を要する。 特別株主総会のみが定款を変更する権限を有する。留保利益、準備金または株式発行プレミア ムの資本組入れは、通常株主総会に適用される定足数および多数決要件に従い特別株主総会で承 認され得る。特別株主総会の他の決議については、定足数は第1回招集で資本金の4分の1また は第2回招集で5分の1を有する株主が出席または代理出席することにより満たされる。承認の ためには3分の2の多数の賛成投票を要する。定款により数種の株式が定められている場合は、 全株主に適法に通知された特別株主総会の承認がなければ数種の株式の権利内容に変更を加える ことができない。さらに関係する種類の株式の株主の特別総会により当該決議が承認されなけれ ばならない。 (b) 議決権 譲決権行使に関する契約は法的に強制できない。一般に株式の議決権の数は、保有する株式資 本の割合に比例するが、これは定款の特定の規定により変更することができる。1株は少なくと も1個の議決権を有する。株主1名当たりの議決権の数を制限することは可能であるが、かかる 制限は同一の種類の全株式に適用されなければならない。さらに定款に定めることにより、同一 の株主が最低2年間全額払込済の記名式株式を所有する場合に限り、かかる株式に2倍の議決権 を与えることができる。 株主または協調行動をとる株主の集団が株式保有について、規制市場におけるすべての上場会 社の株式資本または議決権(議決権の数が株式の数と異なる場合)の1/20、1/10、3/20、1/5、 1/4、1/3、1/2、2/3、18/20または19/20の水準を上回りまたは下回る変更を行う場合に は、会社および金融市場機関にその旨を通知しなければならない。かかる通知を怠った場合、当 該水準を超える株式については議決権を2年間行使することができない。定款の規定により、0.5 パーセントから5パーセントの間の株式保有についても通知義務を課すことができる。 ― 6 ― (c) 配当および準備金 配当および利益処分は株主により承認されなければならない。定款に記載がなければ配当金の 支払について制限はないことになるが、配当は利益を上回ることはできない。さらに、各年、純 利益の最低5パーセントは法定準備金が発行済株式資本の10パーセントに達するまで同準備金に 組入れることを要する。定款により第1順位配当を設けることができる。法定監査人が意見を述 べた最終または中間貸借対照表により利益が減価償却、準備金および必要な場合は繰越損失によ る調整後の中間配当の額以上であることが示される場合には、会社は中間配当を支払うこともで きる。取締役会(または業務執行体)が、中間配当の支払、その金額および支払日について決定す る。 (d) 法定監査人 会社の財務書類は、非常に広い調査権限を有する1名または複数名の法定監査人により監査さ れる。かかる法定監査人は通常株主総会において株主より選任され、任期は6年とする。同一の 監査人を再任することに関して制限のある上場会社を除き、法定監査人は何度でも再任されるこ とができる。法定監査人は当該会社と共通の利益を有してはならない。 (e) 清算 会社の清算の場合は、全負債および清算費用支払後の残余金は株主(議決権証券保有者を除 く。)および投資証券保有者の間でそれぞれの持分に応じて分配される。 (2) 【提出会社の定款等に規定する制度】 以下の記載は、当社の定款および適用あるフランス法の一定の条項に関する要約された情報であ る。かかる当社の要約された情報に関する記載は完全なものでなく、そのすべてにつき当社の定款 を参照することが必要である(2009年3月31日、当社株式は普通株式と無議決権株式という2つの 種類に分類された。ビー・エヌ・ピー・パリバの定款は2009年6月16日に最終更新された。)。 株式(第4条) ビー・エヌ・ピー・パリバの株式資本の額は2,508,353,266ユーロとし、1株当たり額面金額2ユ ーロの全額払込済株式1,254,176,633株からなる。 株式は、2つの種類に分類される。 -A株式(以下「A株式」という。)と称される普通株式1,066,951,964株 -B株式(以下「B株式」という。)と称される先取購入権の付与されていない無議決権株式 187,224,669株(その内容は、当社の定款に規定される。)。 当社の定款において、 -A株式およびB株式は、「当社株式」と総称する。 -A株式の保有者は、「A株主」という。 -B株式の保有者は、「B株主」という。 -A株主およびB株主は、「当社株主」と総称する。 ― 7 ― (第7条および第8条) 全額払込済A株式は、現行のフランスの法律および規則の規定に従って、株主の選択により、記名 式または無記名式のいずれかにより保有される。B株式は、記名式によってのみ保有される。 当社株式は、現行のフランス法および規則により定められている条件に基づいて株主口座に登録 され、口座振替によって譲渡される。 フランス商法第L233-7条に示される株式保有数とは関係なく、単独でもしくは他者と共に、直接 的であると間接的であるとを問わず、当社の株式資本もしくは議決権の0.5パーセントまたはその整 数倍(ただし、5パーセント未満)を保有した当社株主は、かかる条文に規定された期限内に、配達 証明付書留郵便にて当社に報告しなければならない。 5パーセントを超える場合、上記当社株主の報告義務は、資本または議決権が1パーセント増加 する毎に適用される。 上記報告義務は、上記の株式保有数以下に株式保有が減少した場合にも適用される。 法律の条件および当社の定款に従った株式保有数の報告を怠った場合、フランス商法第L233-14条 に規定される条件に従い、当社の資本または議決権の2パーセント以上を保有する1名または複数 名の当社株主からの請求により、議決権が剥奪される。 各当社株式保有者は、当該保有株式の表章する資本の割合に応じて、当社の資産および残余財産 の一部分の所有権を有する。特定の権利を行使するため複数の株式を保有する必要がある場合はい つでも、特に、その条件にかかわらず、株式が交換され、併合されもしくは割当てられ、または、 増資もしくは減資がなされた場合または合併その他の取引があった場合、権利を行使しようとする 株主は、株式が要求される数に満たない場合、必要な株式の所有割合に至るまで、株式を統合しま たは必要ならば株式もしくは議決権の売買を行う義務を負う。 経営 (a) 取締役会(第9条) 当社は下記の者により構成された取締役会によって経営される。 ● 通常株主総会で選任された取締役 9名以上18名以下の取締役が、通常株主総会で選任されるものとする。かかる取締役の任期 は3年とする。現行のフランス法および規則に従って欠員を補充するため取締役が選任された 場合、かかる取締役の任期は前任の取締役の任期満了の時までとする。取締役の任期は、任期 中の最後の事業年度の決算の承認のために招集され、任期が満了する年に開催される通常株主 総会終了時に満了する。取締役は、適用ある法令の規定、特に年齢についての規定を条件とし て、常に再任される資格を有する。 各取締役は、従業員によって選任された取締役も含めて、少なくとも当社のA株式を10株保有 しなければならない。 ― 8 ― ● 当社の従業員を代表する取締役 かかる取締役の選任の基準は、フランス商法第L225-27条から第L225-34条および当社の定款 に規定されている。選挙に関しては、業務執行陣により準備されるものとする。2名の取締役 が従業員を代表し、そのうち1名は管理職員を代表し、1名は管理職員以外の職員を代表する。 かかる取締役は、当社の従業員により選任されるものとする。かかる取締役の任期は3年とす る。 (b) 会長、最高経営責任者および最高営業担当役員(第15条、第16条、第17条および第18条) 取締役会会長は、取締役会の業務を整理および監督し、株主総会にこれを報告する。ビー・エ ヌ・ピー・パリバの企業組織が正常に機能していることを確認し、特に取締役がそれぞれの任務 を遂行できることを確認する。 会長の報酬は、取締役会により自由に決定される。 取締役会は、当社の経営管理を組織化する方法を決定する。当社の経営管理は、取締役会の選 任により、取締役会会長が、または取締役会に選任された最高経営責任者の肩書を有する者が、 自らの責任で担当するものとする。 株主および第三者は、有効な法令の規定に従い、かかる選択について報告を受ける。 取締役会は、かかる選択が一定の有効期間を有することを決定することができる。 経営管理を取締役会会長が担当するものと取締役会が決定した際には、最高経営責任者に関す るこれらの規定は、会長兼最高経営責任者の肩書を有することとなる取締役会会長にも適用され るものとする。取締役会会長は、取締役会会長が65歳に達する会計年度の決算を承認する株主総 会の終結時に辞任したものとみなされる。 取締役会がかかる地位を分離することを決定したときは、取締役会会長は、取締役会会長が68 歳に達する会計年度の決算を承認する株主総会の終結時に辞任したものとみなされる。ただし、 取締役会は、取締役会会長が69歳に達する会計年度の決算を承認する株主総会の終結時までその 任務を延長することを決定することができる。 最高経営責任者は、最高経営責任者が63歳に達する会計年度の決算を承認する株主総会の終結 時に辞任したものとみなされる。ただし、取締役会は、最高経営責任者が64歳に達する会計年度 の決算を承認する株主総会の終結時までその任務を延長することを決定することができる。 最高経営責任者は、あらゆる場合ビー・エヌ・ピー・パリバの名で行為する、最も広範な権限 を与えられるものとする。最高経営責任者は、かかる権限を当社の目的の範囲内において、また、 フランス法により株主総会および取締役会に明確に付与された権限に従い、行使するものとする。 最高経営責任者は、第三者との関係においてビー・エヌ・ピー・パリバを代表するものとする。 ビー・エヌ・ピー・パリバは、第三者が、最高経営責任者の行動が当社の目的の範囲を外れたも のであることを承知していたか、または状況により承知していないはずがないことを証明できな い限り、定款の発行のみでは証拠の成立には不十分であることは当然として、当社の目的の範囲 を外れた最高経営責任者の行動によって拘束される。 最高経営責任者は、内部統制の組織および手段ならびにフランス法で義務付けられた内部統制 に関する報告書のすべての情報に対する責任を負う。 ― 9 ― 取締役会は、最高経営責任者の権限を制限することができるが、かかる制限は第三者による要 求に対しては効力を有しない。 最高経営責任者は、その権限を、適切であると判断する人数の代表者に、再委任選択権の有無 にかかわらず、一時的または永久に、部分的に委任することができる。 最高経営責任者の報酬は、取締役会により自由に決定される。 最高経営責任者は、取締役会によりいつでも解任される。正当な理由なく解任が決定された場 合には、最高経営責任者が取締役会会長の職務を引き継いだ場合を除いては、損害の支払が発生 する可能性がある。 最高経営責任者が取締役である場合、最高経営責任者としての任期は取締役としての任期を超 えてはならない。 最高経営責任者の提案により、取締役会は、フランス法による制限の範囲内で、最高経営責任 者を補佐する者として1または複数名の最高営業担当役員を選任することができる。 最高経営責任者の同意の下、取締役会は最高営業担当役員に付与された権限の範囲および存続 期間を決定する。しかし、第三者が関与する場合は、後者が最高経営責任者と同様の権限を有す るものとする。 最高経営責任者が職務を放棄するかまたはこれを遂行できない場合は、取締役会により別段の 定めがない限り、最高営業担当役員は、新たに最高経営責任者が選任されるまで、それぞれの職 務および特権を遂行するものとする。 最高営業担当役員の報酬は、最高経営責任者の提案により、取締役会により自由に決定される。 最高営業担当役員は、最高経営責任者の提案により、取締役会によりいつでも解任される。正 当な理由なく解任が決定された場合には、損害の支払が発生する可能性がある。 最高営業担当役員が取締役である場合、最高営業担当役員としての任期は取締役としての任期 を超えてはならない。 最高営業担当役員の職務は、最高営業担当役員が65歳に達する会計年度の決算を承認する株主 総会の終結時より前に終了する。 (c) 顧問(第19条) 会長の提案により、取締役会は1または2名の無議決権取締役(censeurs)を選任することがで きる。 無議決権取締役は取締役会開催通知を必ず受けるものとし、無議決権取締役の立場でこれに参 加する。かかる無議決権取締役の任期は6年とし、再任されることができる。同様に、同じ条件 の下で、無議決権取締役はいつでも解任され得る。無議決権取締役は株主の中から選任されるも のとし、取締役会の定めた額の報酬を受けることができる。 ― 10 ― 株主総会(第20条) (a) 株主総会は当社株主により構成されるが、A株主のみが定時および臨時株主総会において議決権 を有するものとする。 株主総会の議長は、取締役会会長がこれを務めるものとし、これができない場合は、その目的 のために株主総会により選任された取締役がこれを務めるものとする。 身分確認が行われた後、当社株主はすべて、本人投票、代理人の選任または、A株主の場合は、 投票様式の返送の方法で株主総会に参加することができる。 株式の所有は、期日内に、現行の法令により定められている条件に基づいて、ビー・エヌ・ピ ー・パリバ株主名簿へ株主名を記帳し、または権限ある承認仲介機関の無記名式株主名簿へ記帳 することによって表章される。無記名式株式の場合、権限ある承認仲介機関は、かかる関係株主 の参加を証明するものとする。 郵送票の返送期日は取締役会により決定され、フランス法定公報(Bulletin des Annonces Légales Obligatories)(以下「BALO」という。)に公表される会議通知に記載されるものとする。 すべての株主総会において、A株式に付与された議決権は、実質的な保有者によって行使される。 (b) B株主は、特別会議に招集されるものとする。 特別会議は、フランス商法の規定に従って招集され、投票が行われる。 会社財務(第23条) 純利益は、当該年度の収益から費用、減価償却費、償却費および減損を控除したものである。 分配可能収益は、繰越損失控除後の当該年度の利益、法律に従い準備金とされる金額の合計およ び繰越利益により構成される。 株主総会は、任意準備金、普通準備金もしくは特別準備金に割当てるため、または繰越しのため にすべての分配可能収益を留保することができる。 また、株主総会は、任意に準備金を取り崩して分配することを決定することができる。 すべての当社株主への分配は、(ⅰ)B株主に対するすべてのB配当(定款に定義される。)および (ⅱ)A株主への配当が定款に記載される方法により支払われることが承認されることを条件とする。 ただし、減資の場合を除いて、自己資本が、資本金にフランス商法または当社の定款によって分 配が認められていない準備金額を加えた額と同額かまたはこれを下回る場合、当社株主への利益分 配は行われないものとする。 フランス商法第L232-18条の規定に従って、株主総会は、A株主に対し、配当または中間配当の全 部もしくは一部を、当社の新規A株式により分配されるための選択権を提案することができる。 清算(第24条) 仮に当社が解散する場合、当社株主は、清算手続を決定し、取締役会の提案により清算人を選任 し、かつ清算が完了するまでフランスの株式会社の株主総会に付与されるすべての職務を全般的に 引受ける。 ― 11 ― 2 【外国為替管理制度】 (1) 株式の所有 現行の法律の下で、フランス通貨金融法典(Code Monétaire et Financier)第L151-1条に従い、 フランスおよび外国との間の外国為替取引は原則として自由である。しかしながら、フランスの政 府機関は、フランス通貨金融法典第L151-2条に従い、特に国益の防衛を確保するため、また、経済 大臣の報告を受けて制定された命令により、通知および事前の許可を与え、またはフランスにおけ る対内投資の設立および清算を管理する。 1996年2月14日付フランス法(フランス通貨金融法典第L151-3条において成文化された。)に従 い、欧州連合(以下「EU」という。)の非居住者が、フランス企業の支配的持分を取得する際に事前 の許可を得る必要はなくなった。ただし、2005年12月30日付指令番号2005-1739(2005年12月31日付 官報)およびその修正(2006年1月4日付官報)に規定された慎重性を要する一部の業界および戦 略分野については、この限りではない(下記参照。)。 当社に対する対内投資が2005年12月30日付指令番号2005-1739の範囲内に該当しないため、事前の 許可を得る必要はなくなった。しかしながら、フランス通貨金融法典第R151-1条およびR152-5条 において、フランスの非居住者またはフランス国外で法人格を取得した法人組織は、とりわけ、フ ランスの非居住者である自然人、またはフランス国外で法人格を取得した法人組織が保有するフラ ンス企業の株式資本または議決権の割合が33.33パーセントを超える投資に関し、フランス当局に対 し、届出(declaration administrative)を行わなければならないことが規定されている。また、フ ランス企業の株式資本または議決権を33.33パーセント以上保有している外国企業が、EU域外の居住 者および/またはEU域外で法人格を取得した法人組織である場合、支配的持分を移転する際には追 加の届出が必要となる。かかる届出義務に関する8つの例外項目は、フランス通貨金融法典第R1525条に規定されている。 フランス通貨金融法典第L151-2条以降に規定される承認制度の実行ならびに慎重性を要する業界 および戦略分野への対内投資を申請するために、「投資」という用語は、2005年12月30日付の指令 によれば、3つの種類の投資のことを指す。 (a) EU域内の法人またはEU域外の法人によるフランスに登記上の本店を有する企業における支配的 持分の買収 (b) EU域内の法人またはEU域外の法人によるフランスに登記上の本店を有する企業に係る「事業活 動の拠店」の直接買収または間接買収 (c) EU域外の法人がフランスに登記上の本店を有する企業の株式資本もしくは議決権の直接保有ま たは間接保有を33.33パーセント超に増加させること 本指令に基づき、フランスと「管理支援協定」を締結している欧州経済地域の加盟国に居住する 投資家による投資は、下記のとおりEU域内の法人による投資と同一の制度に服することに留意すべ きである。 したがって、2005年12月30日付指令番号2005-1739(2005年12月31日付官報)および2009年3月4 日付指令番号2009-254により改正されたその修正(2006年1月4日付官報)に従い、下記について は経済大臣による事前の許可が必要である。 ― 12 ― (ⅰ) フランス通貨金融法典第R153-2条に定める一覧表に記載の11ヶ所の特定地域におけるEU域 外の法人(すなわちEU域外の居住者であるフランスの自然人を含むEU域外の居住者である自 然人およびEU域外に設立された法人)による(上記(a)、(b)および(c)の意味における)投資 (ⅱ) EU域内の法人(すなわちEU域内の居住者であるフランスの自然人を含むEU域内の居住者であ る自然人およびEU域内の国に設立された法人)による投資 (a) フランス通貨金融法典第R153-2条第8号から第11号に定める一覧表に記載の4ヶ所の特定 地域における、フランス通貨金融法典第R153-3条第1号および第2号(上記(a)および (b))の意味における投資 (b) フランス通貨金融法典第R153-5条に定める一覧表に記載の7ヶ所の特定地域における、フ ランス通貨金融法典第R153-3条第2号(上記(b))の意味における投資 かかる指令は、かかる制度の範囲に該当するか否かについて経済大臣からコンフォート・レター を要求する外国投資家の能力を規定している。同大臣はかかる要求に2ヶ月以内に応じなければな らないが、同大臣の対応がないことは、投資家による必要な承認要請書の提出を免除するものでは ないと解釈されている(フランス通貨金融法典第R153-7条)。 (2) 外国為替管理 現行のフランスの為替管理規則の下では、当社が非居住者に対して送金できる現金支払額に関す る制限はない。 2007年6月15日に効力を生じた2006年12月30日付フランス指令番号2006-1771(2006年12月31日付 官報)により修正された現行の規則(フランス通貨金融法典第L152-1条を含む。)に従い、自然人 によるフランスから他のEU域内の国へまたは他のEU域内の国からフランスへの金銭の支払または有 価証券の譲渡(公認金融機関が取り扱ったものを除く。)については、フランス当局に対して届出 を行わなければならない。ただし、送金される金額が10,000ユーロより低い場合を除く。 2005年10月26日付欧州規則CE第1889/2005号は、自然人によるEU域内の国から外国に対する送金ま たは外国からEU域内の国に対する送金に関し、10,000ユーロを超える額の金銭の支払または有価証 券の譲渡がなされる場合にも、届出が必要であることを定めている。 3 【課税上の取扱い】 (A) 個人(税務上のフランス非居住者) (1) 配当に対する課税 非居住者に支払われる配当は、通常、25パーセントのフランス源泉徴収税に服する。 一定の非居住者は、租税条約に基づき、源泉徴収税の減額措置を受けることができる。 1995年3月3日付の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とフランス政 府との間の条約(以下「日仏租税条約」という。)に従い、当社が実質的な株主に支払う配当は、一 般に、15パーセントの軽減された税率によるフランス源泉徴収税に服する。ただし、2007年1月11 日付の日仏租税条約の改正(以下「改正条約」という。)に従い、2008年1月1日以降に支払われ た配当に関しては、源泉徴収税率が10パーセントに軽減される。 一定の条件および制限の下で、当該フランスの源泉徴収税は外国の所得税とみなされ、実質株主 は、その日本の所得税納税額からこれを控除することができる。 ― 13 ― (2) 譲渡所得税 フランスの税法上、非居住者である実質株主は、一般に当社株式の処分によって生じた譲渡所得 についてフランスの租税を課せられない。ただし、売主(およびその家族)が、過去5年間のいず れかの時点においてフランスの配当支払会社の持分の25パーセント以上を保有していた場合、18パ ーセントの源泉徴収税が適用される(注1)。 さらに、日仏租税条約の下では、日本国の居住者である者は、下記の場合を除き、当社株式の譲 渡から取得する収益についてはフランスの租税を課せられない。 (a) 当該当社株式が、フランスにおいて日本の企業が有する恒久的施設の事業資産または日本国の 居住者が利用する固定的施設に属する資産の一部である場合(注2)、または (b) 譲渡者が保有しまたは所有する当社株式(他の関係者が保有しまたは所有する当社株式で譲渡者 が保有しまたは所有するものと共に合算されるものを含む。)が、フランス所得税課税年度中のい ずれかの時において、当社の株式の総数の25パーセント以上であり、かつ譲渡者および前記の関 係のある者が当該課税年度中に譲渡した当社株式の総数が当社の株式の総数の5パーセント以上 である場合。 (注1) 個人に関し、年間で売却した株式総額が、2007年度に20,000ユーロ、2008年度に25,000ユーロまたは 2009年度に25,730ユーロを上回った場合、源泉徴収税が適用される。 (注2) 2008年1月1日以降は、当該当社株式が、フランスにおいて日本の企業が有する恒久的施設の事業資 産の一部である場合に限られる。 (3) 富裕税 非居住者による株式を含む金融商品への投資は、フランスの純富裕税を免除される。 (4) 贈与税および相続税 フランスは贈与税および/または相続税に関する多数の条約を締結しているが、日本との間には かかる条約は存在しない。 贈与税 贈与は、基本的に相続の場合と同様の、目的物の総価額に基づく税制に服する(下記参照)。 相続税 フランス国内で課税対象となる資産を有する者がこれを遺して死亡した場合には、同人の資産の 公正市場価値に基づいて相続税(droits de succession)が課せられる。相続税は、遺言もしくは無 遺言相続による資産承継または死因贈与(causa mortis)など、死亡に起因するすべての資産承継に 課せられる。相続税は、死亡者の受益者のうち相続を承認した者によって支払われる。 フランス法の下では、フランスまたは外国国籍を有する死亡者がフランスに居住していた場合、 フランスの内外を問わず同人が所有していたすべての動産および不動産は課税対象となる。一方、 死亡者がフランス国外に居住していた場合は、フランス国内に所在する資産(フランス企業の株式も これに該当する。)のみが課税対象となる。 ― 14 ― しかしながら、死亡者の課税時の居住場所にかかわらず、死亡者の受益者がフランス国内に居住 する場合には、フランスの内外を問わずすべての動産および不動産が課税対象となる。この場合、 フランスの法律は二重課税回避のための片務的な対策を講じていない。税額の計算は、フランス居 住者の場合と同様の方法でなされる。 (5) 株式譲渡に係る税 フランスの株式会社に関する株式譲渡は原則として登録され、その結果株式の譲渡価格または市 場価格のいずれか高い価格につき、5,000ユーロを上限として3パーセントの登録税に服する。上場 会社に関しては、株式譲渡が契約証書という正式な形で行われなかった場合、または当該契約証書 がフランス国外で調印された場合には、フランスでは課税されない。 (6) 日本における課税 「第8 2(4)本邦における配当等に関する課税上の取扱い」を参照。 (B) 法人 (1) 配当に対する課税 フランスの非居住者である法人に支払われる配当は、通常、25パーセントのフランス源泉徴収税 に服する。 日仏租税条約に従い、日本の居住者で、法人である実質株主に対して当社から支払われる配当は、 一般に、10パーセントの軽減された税率によるフランス源泉徴収税に服する。 日仏租税条約は、日本の居住者である当該支払を受ける法人が実質株主であり、配当金額が決定 した日の前6ヶ月間にフランスの配当支払会社の株式を10パーセント以上所有していた場合、源泉 徴収税を配当総額の5パーセントに軽減することを規定している。 一定の条件および制限の下で、当該フランスの源泉徴収税は外国の所得税とみなされ、実質株主 は、その日本の納税額からこれを控除することができる。 (2) 譲渡所得税 上記「(A)(2)譲渡所得税」を参照。 (3) 日本における課税 上記「(A)(6)日本における課税」を参照。 (C) 投資信託に関する注意 日仏租税条約第29条は、配当に適用される条約の条項(上記参照)の適用範囲を、日本の投資信託 の投資者または受益者に対しても拡大している。日仏租税条約の規定は、(改正条約第20条に従 い)一定の条件下で年金基金にも適用される。 ― 15 ― 4 【法律意見】 グループ法務部長であるジャン-ルイ・ギヨーにより、下記の趣旨の法律意見書が提出されている。 (ⅰ)当社は、フランス法に基づき株式会社(Société Anonyme)として適法に設立されかつ有効に存続し ている会社であり、本書記載の業務を行い、かつその財産を保有し管理するのに十分な権利と権限 を有する。 (ⅱ)当社による当社のための関東財務局長に対する本書の提出は、当社により適法適切に授権されて おり、フランスの法律に照らして適法である。 (ⅲ)本書に含まれるフランスの法律に関するすべての記載は、すべての重要な点において真実かつ正 確である。 ― 16 ― 第2 【企業の概況】 1 【主要な経営指標等の推移】 (1) BNPパリバ・グループ 営業収益 営業総利益 純利益(当社グループ) 株主資本利益率(注3) 2008年 (注2) 2007年 (注2) 2006年 (注2) 2005年 (注2) 27,376 31,037 27,943 21,854 2008年 (注2) 2007年 (注2) 2006年 (注2) 2005年 (注2) 8,976 12,273 10,878 8,485 2008年 (注2) 2007年 (注2) 2006年 (注2) 2005年 (注2) 3,021 7,822 7,308 5,852 2008年 (注2) 2007年 (注2) 2006年 (注2) 2005年 (注2) 6.6 19.6 21.2 20.2 (単位:百万ユーロ) 2004年 (注1) 18,823 (単位:百万ユーロ) 2004年 (注1) 7,231 (単位:百万ユーロ) 2004年 (注1) 4,668 (単位:%) 2004年 (注1) 16.8 (単位:十億ユーロ) 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 時価総額 27.6 67.2 76.9 57.3 47.2 (12月31日現在) (注1) フランスにおいて一般に公正妥当と認められている会計原則(以下「フランスGAAP」という。)に基づく。 (注2) 欧州連合で採用された国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に基づく。 (注3) 株主資本利益率は、純利益(当社グループ)(BNPパリバにより発行された優先株式と同順位であり、会 計上、配当として扱われる永久最劣後債の利息に関する調整が行われる。)を、関連期間の1月1日お よび12月31日の平均株主資本(配当後の数値であり、かつBNPパリバにより発行された優先株式と同順位 である永久最劣後債を除く。)で除して算出される。 ― 17 ― (単位:ユーロ) IFRS 2008年 1株当たり純利益(注1) (注6) 1株当たり純資産(注2) (注6) 1株当たり配当金純額 配当率(%)(注4) 2007年 フランスGAAP 2006年 2005年 2004年 3.1 8.5 8.0 7.0 5.5 47.0 52.4 49.8 45.8 35.9 3.35 3.10 2.60 2.00 39.8 40.3 37.4 37.9 1.00 (注3) 33.0 (注3) 株価 最高値(注5)(注6) 75.41 95.07 88.50 68.71 54.57 最低値(注5)(注6) 28.50 67.54 66.65 50.31 45.71 年度末(注6) 30.25 74.22 82.65 67.82 52.89 CAC 40インデックス 3,217.97 5,614.08 5,541.76 4,715.23 3,821.16 (12月31日現在) (注1) 期中発行済平均株式数に基づく。 (注2) 配当前。年度末における発行済株式数に基づく純帳簿価額。 (注3) 2009年5月13日の定時株主総会での承認を条件とする。 (注4) 永久最劣後債(TSSDI)に係る利息につき調整された純利益に対する割合で表示され、定時株主総会におい て提案された配当金。 (注5) 取引中に記録された数値を示している。 (注6) 上記のデータは、2006年3月における優先的新株引受権の行使による新株発行を反映し、調整されてい る(調整率=0.992235740050131)。 ― 18 ― (2) BNPパリバ 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 1,824,192,214 1,810,520,616 1,860,934,954 1,676,495,744 1,769,400,888 912,096,107 905,260,308 930,467,477 838,247,872 884,700,444 なし なし なし なし なし 48,643 47,028 37,957 29,994 25,095 3,400 5,257 5,024 3,556 3,938 1,201 285 (45) 299 (715) 税金 、減価 償却費 およ び引当金控除後利益 715 4,532 5,375 3,423 3,282 総配当支払額 912 3,034 2,892 2,183 1,770 5.04 6.12 5.36 4.62 3.67 0.78 5.00 5.76 4.08 3.71 1.00 3.35 3.10 2.60 2.00 47,443 47,466 46,152 45,356 44,534 3,112 3,554 3,376 3,074 2,729 1,053 1,106 1,474 1,222 992 年度末資本金 資本金(ユーロ) 発行済株式数 発行済転換社債の数 年度業績(百万ユーロ) 収益合計(付加価値税を 除く。) 税金 、減価 償却費 およ び引当金控除前利益 法人税費用 1株当たり利益 税引後利益(減価償却費 および引当金控除前) 税金 、減価 償却費 およ び引当金控除後利益 1株当たり配当金 人件費 年度末被雇用者数 給与合計(百万ユー ロ) 社会 保障お よび従 業員 給付金合計(百万ユー ロ) ― 19 ― 2 【沿革】 BNPパリバの沿革は以下のとおりである。 1966年:BNPの誕生 BNPを設立するためのBNCIおよびCNEPの統合は、フランスの銀行部門にとって第二次世界大戦終結以 来、最大の再構築事業であった。 1968年:コンパニー・フィナンシエール・ド・パリ・エ・デ・ペイ-バの誕生 1982年:フランスの全銀行の国営化に伴うBNPおよびコンパニー・フィナンシエール・ド・パリ・ エ・デ・ペイ-バの国営化 すべてのフランスの主要銀行の国営化に関連して、BNPおよびコンパニー・フィナンシエール・ド・ パリ・エ・デ・ペイ-バも国営化された。1980年代において、銀行部門の規制緩和および債権者によ る金融市場における直接的資金調達の傾向が強まり、フランスおよび世界的な銀行業務に変革がもた らされた。 1987年:コンパニー・フィナンシエール・ド・パリバの民営化 コンパニー・フィナンシエール・ド・パリバには、3.8百万人の個人株主が存在しており、これは世 界中で最も多い株主数であった。コンパニー・フィナンシエール・ド・パリバはコンパニー・バンケ ールの資本金の48%を保有していた。 1993年:BNPの民営化 BNPの民間部門への復帰は、新たな始まりを象徴した。1990年代には、新たな金融商品およびサービ スを提供し、金融市場活動が発展した。同時に、フランスおよび世界における存在を拡大し、ユーロ の導入から生じるすべての利益を受けるための態勢を整えた。また民営化によって収益を大幅に伸ば し、1998年度にはフランス銀行業界で最高のROEを達成した。 1998年:パリバの誕生 1998年5月12日に、コンパニー・フィナンシエール・ド・パリバ、バンク・パリバおよびコンパニ ー・バンケールの統合が承認された。 1999年:当社グループの転換期 前例のない二重公開買付けと、6ヶ月もの間行われた株式市場での競争により、BNPはパリバと対等 に統合を行うことを可能にした。両グループにとって、この統合は、それぞれの民営化以来、最も重 要な事業であった。両社の力を統合したことにより、BNPおよびパリバは飛躍を遂げ、新たな好機が訪 れた。現在の経済のグローバル化時代において、統合により欧州銀行部門において、世界規模で競争 する態勢にある主力銀行が誕生した。 2000年:BNPパリバの誕生 2000年5月23日のBNPおよびパリバの統合 強力なバンキングおよび金融サービス事業を武器に、新グループは、株主、顧客および従業員の価 値を高め、未来の銀行を構築し、世界において基準銀行となることを目標にしている。 2006年:イタリアのBNLの買収 BNPパリバはイタリアで6番目に大きい銀行であるBNLを買収した。この買収の結果、BNPパリバは欧 州における第2の国内市場を取得することとなった。イタリアおよびフランスの両国において、現在、 当社グループの全事業は、その活動を発展させるために国の金融ネットワークを活用することができ る。 ― 20 ― 3 【事業の内容】 BNPパリバは、ヨーロッパにおけるバンキングおよび金融サービス事業における最大手である。当社 グループは、世界有数の国際銀行ネットワークを有し、80超の国々に進出し、205,000人超(うちヨー ロッパに165,000人)の従業員を擁している。BNPパリバは、リテール・バンキング事業、資産運用お よび証券管理(AMS)事業、ならびにコーポレート・バンキングおよび投資銀行(CIB)事業という3 つの分野において重要な地位を占めている。 BNPパリバはBNPパリバ・グループの親会社である。 2008年12月31日現在、当社グループの連結資産は(2007年12月31日現在の1,694.5十億ユーロと比較 して)2,075.6十億ユーロ、顧客貸出金および債権(連結)は(2007年12月31日現在の445.1十億ユー ロと比較して)494.4十億ユーロ、対顧客未払項目(連結)は(2007年12月31日現在の346.7十億ユー ロと比較して)414.0十億ユーロ、また株式資本(2008年度の収益を含む当社グループの持分)は (2007年12月31日現在の53.8十億ユーロと比較して)53.2十億ユーロであった。2008年12月31日に終 了した年度における法人税考慮前純利益は、(2007年12月31日に終了した年度における11.1十億ユー ロと比較して)3.9十億ユーロであった。2008年12月31日に終了した年度の純利益(当社グループ帰 属)は、(2007年12月31日に終了した年度における7.8十億ユーロと比較して)3.0十億ユーロであっ た。 当社グループが発行した長期優先債の格付は、現在、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが 「Aa1」で見通しは否定的、スタンダード・アンド・プアーズ・クレジット・マーケット・サービシズ が「AA」で見通しは否定的、また、フィッチ・レーティングスが「AA」で見通しは否定的であった。 特段の記載がない限り、すべての財務情報および営業統計は、2008年12月31日現在のものである。 リテール・バンキング事業 2008年度におけるBNPパリバの営業収益の60%がリテール・バンキング事業によるものであった。 BNPパリバは、6,000の支店のうち4,000がフランス国外にあり、かつパーソナル・ファイナンスおよ びビジネス・エクイップメント・ローンという専門的事業において250,000もの顧客対応窓口を保有 しており、リテール・バンキング事業における確固たる国際的地位を築いている。リテール・バン キング業務では52ヶ国で合計120,000人を超える従業員を雇用しており、これは当社グループ全体の 雇用者数の70%超に相当する。 リテール・バンキング事業は、フランス、イタリア、アメリカ合衆国およびエマージング・マー ケットにおける支店ネットワーク、ならびにノン・バンク業務から構成される。かかる事業は、以 下の6つの業務部門に区分される。 ・フランス国内のリテール・バンキング ・BNLバンカ・コメルシアーレ(イタリア国内における支店ネットワーク) ・バンクウェスト(アメリカ合衆国内における支店ネットワーク) ・エマージング・マーケットにおけるリテール・バンキング ・専門消費者金融および抵当権付住宅融資からなるパーソナル・ファイナンス ・会社(アルバル、BNPパリバ・リース・グループ)による設備購買融資に特化したエクイップメ ント・ソリューションズ ― 21 ― 資産運用および証券管理(AMS)事業 資産運用および証券管理事業は、機関投資家、法人投資家および不動産投資家のあらゆる要望に 応える独自のソリューションを幅広く提供する。 資産運用および証券管理事業は、顧客の資産、貯蓄および財産の集約、運用、保証および管理に 関する業務を取り巻く高騰市況において、あらゆる専門性を備えている。 ・資産運用事業(BNPパリバ・インベストメント・パートナーズ) ・保険事業(BNPパリバ・アシュアランス) ・富裕層向け資産管理業務部門(BNPパリバ・ウェルス・マネジメント・ネットワークスおよび BNPパリバ・ウェルス・マネジメント・インターナショナル) ・貯蓄およびオンライン証券事業(BNPパリバ・パーソナル・インベスターズ) ・証券管理事業(BNPパリバ・セキュリティーズ・サービシズ) ・不動産サービス事業(BNPパリバ・リアル・エステイト) コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行(CIB)事業は53ヶ国にわたって17,000人 の従業員を雇用している。BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業はファイナン シング業務、アドバイザリー業務およびキャピタル・マーケット業務を提供し、当社グループ全体 の営業収益の18%を占める。 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は、2つの業務分野における先駆者と して世界的に認識されている。すなわち、あらゆる種類の資産に係るデリバティブの業務分野およ びストラクチャード・ファイナンスの業務分野である。また、BNPパリバのコーポレート・バンキン グおよび投資銀行事業は、ヨーロッパおよびアジアにおいて堅実なコーポレート・アドバイザリー 業務のネットワークを有しており、長年にわたり、エマージング・マーケットである国々に事業を 拡大している。 4 【関係会社の状況】 (1) 親会社 該当事項なし。 (2) 子会社その他の関係会社 連結財務書類の注8.bを参照。 ― 22 ― 5 【従業員の状況】 労働人口の動向(注1) 事業の成長に応じて、当社グループの総職員数は、2007年から10,501人増加し、2008年12月31日現 在の常勤従業員は173,188人となった。 かかる増加は、リビアのサハラ・バンクJSCおよびブルガリアのジェット・ファイナンス・インター ナショナルの買収による継続的な外部成長ならびに新興国におけるリテール・バンキング事業の有機 的成長を反映している。 (注1) この分析の対象範囲は、人材発展データとして、連結の労働人口に対してBNPパリバが管理する全常勤 労働人口であり、各子会社の統合割合に比例して計算された完全または部分的に統合された法人のた めに働いている職員に限定されている。 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 連結の労働人口 87,685 89,071 94,892 101,917 132,507 145,477 154,069 BNPパリバが管理する労働人口 92,488 93,508 99,433 109,780 141,911 162,687 173,188 当社グループの世界の労働人口の内訳は、以下のとおりである。 地域別内訳 ― 23 ― フランス国内外における労働人口 2008年12月31日現在、当社グループは83ヶ国で事業を展開しており、フランス国外における労働人 口の割合は60%以上である。 2005年 2006年 2007年 2008年 フランス 55,499 57,123 64,080 64,217 欧州(フランスを除く。) 25,205 53,461 62,473 68,542 (注1) 北米 14,979 14,810 15,046 15,222 アジア 4,785 5,571 8,833 9,494 アフリカ 5,661 6,201 6,692 8,883 南米 2,363 2,924 3,287 3,957 中東 868 1,308 1,700 2,194 オセアニア 420 513 576 679 109,780 141,911 162,687 173,188 合計 (注1) うちイタリアは19,397人。 事業別内訳 2008年度において、成長している事業の労働人口の割合は主にフランス国外において増加したが、 フランスおよびイタリアの成熟化した市場のリテール・バンキング事業における割合は減少した。 ― 24 ― 年齢ピラミッド 当社グループの年齢ピラミッドは全体的なバランスを維持している。低年齢層グループは、当社グ ループの大半の事業部門において優位的であるが、フランスおよびイタリアのリテール・バンキング 事業については、反対であり、年齢ピラミッドは欧州大陸における雇用人口統計の標準型により近い 状態である(注1)。 (注1) 当社グループが管理する実際の人員数に基づき、個別に計算されている。 2008年12月現在の当社グループの年齢ピラミッド(人員数) 従業員の給与については、連結財務書類の注7を参照。 ― 25 ― 第3 【事業の状況】 1 【業績等の概要】 (A) 2008年度業績 (1) 連結業績 (単位:百万ユーロ) 営業収益 2008年 2007年 対前年変化率 27,376 31,037 -11.8% -18,400 -18,764 -1.9% 8,976 12,273 -26.9% -5,752 -1,725 nm 3,224 10,548 -69.4% 関連会社投資損益 217 358 -39.4% その他の営業外項目 483 152 nm 営業外項目合計 700 510 +37.3% 3,924 11,058 -64.5% 租税費用 -472 -2,747 -82.8% 少数株主利益 -431 -489 -11.9% 3,021 7,822 -61.4% 67.2% 60.5% +6.7pts 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 法人税考慮前純利益 純利益(当社グループ) 原価/収益比率 金融危機にもかかわらず収益を計上した2008年度 未曾有の金融危機にもかかわらず、BNPパリバは、リテール・バンキングならびに資産運用および 証券管理事業における業績の大幅な回復により、2007年度から11.8%の減少に留まる27,376百万ユ ーロの連結営業収益を2008年度に生み出した。 すべての業務部門におけるコスト削減の実施および賞与の大幅な減額の結果、営業費用は18,400 百万ユーロ(2007年度から1.9%の減少)に抑制された。 混乱が続く金融市場において、特にスペイン、アメリカ合衆国およびその後のウクライナにおけ る景気後退は、多数の取引先の債務不履行(2008年度における影響は2十億ユーロを超えるもので あった。)を伴い、リスク引当金繰入額(純額)を5,752百万ユーロ、すなわち2007年度水準の3倍 以上まで引き上げた。しかしながら、コーポレート・ローン・ポートフォリオは高い質を維持し、 2008年度においても深刻な悪化は見られなかった。1世帯当たりの負債保有率は、当社グループの 2大国内市場であるフランスおよびイタリアがヨーロッパで最低水準である。 2008年度、資本市場は急激な下落を経験し、Eurostoxx 50指数は44.3%急落した。かかる資本市 場における損失により、当社グループの上場銘柄を含む投資ポートフォリオにおいて544百万ユーロ、 保険業務部門において215百万ユーロの減損損失を計上した。 ― 26 ― 法人税考慮前純利益は、2007年度の11,058百万ユーロと比較して、合計3,924百万ユーロであった。 かかる利益は、リテール・バンキングおよび資産運用および証券管理事業の相対的な力量および税 引前配分資本に対するそれぞれ25%および28%の利益の創出による。コーポレート・バンキングお よび投資銀行事業の純損失は、本年度の極めて厳しい市場状況により、1,189百万ユーロとなった。 しかしながら、かかる損失額は、他行における同様の事業活動と比較して相対的に高い回復力を示 すものである。 純利益(当社グループ)は、2007年度の7,822百万ユーロと比較して、3,021百万ユーロとなった。 取締役会は、定時株主総会において、1株当たり1ユーロの配当を提案し、株主が株式で配当を 受け取るオプションを付与する予定である。 資本金の配分 各事業部門に配分された資本による収益は、各部門の損益勘定に計上されている。各事業部門に 配分された資本金は、バーゼルⅡに基づくヨーロッパ・ソルベンシー比率の要件の遵守に要する金 額に相当し、リスク加重資産の6%を基準としている。リスク加重資産は以下の合計により算出さ れている。 ・個々の事例に応じて標準化された方法または内部格付に基づく方法(IRBアプローチ)を用いて 計算された、信用リスクおよび取引先リスクに対するリスク加重資産 ・市場リスクおよび業務リスクに対する法定の資本要件に12.5を乗じたもの。業務リスクに対す る資本要件は、個々の事例に応じて基本的指標による方法、標準化された方法または高度な測 定方法(AMA)を用いて計算される。 各事業部門は、ティア1資本から健全に控除された株式資本(信用機関および金融機関に対する 投資の純資産価値の50%、ならびに(該当する場合は)健全資本から控除された証券化取引におけ る資本性証券の50%に相当する。)を割り当てられる。 保険事業に配分された資本は、保険業規制に従って計算されているソルベンシー・マージン比率 と同等である。 ― 27 ― (2) 主要事業別業績 ● コーポレート・バンキングおよび投資銀行(CIB)事業 (単位:百万ユーロ) 営業収益 2008年 2007年 対前年変化率 4,973 8,171 -39.1% -3,711 -4,785 -22.4% 1,262 3,386 -62.7% リスク引当金繰入額(純額) -2,477 -28 nm 営業利益 -1,215 3,358 nm 1 8 -87.5% その他の営業外項目 25 89 -71.9% 法人税考慮前純利益 -1,189 3,455 nm 原価/収益比率 74.6% 58.6% +16.0pts 10.3 9.5 +9.0% 営業費用および減価償却費 営業総利益 関連会社投資損益 配分資本金(十億ユーロ) 2008年度のコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の営業収益は、リーマン・ブラザーズ 破綻後の未曾有の市場混乱により事業が悪影響を受けたため、39.1%下落して4,973百万ユーロとな った。2008年度の公正価格の調整は、2007年度における819百万ユーロと比較して、合計2十億ユー ロとなった。 流動性の減少は、資本市場における突然の深刻な破綻、ボラティリティの急激な上昇、各株式間 および各指標間の相関性の上昇ならびに通常のヘッジ・ポジションの転位により加速された。全市 場におけるこの困窮した状況の加速は、第4四半期におけるコーポレート・バンキングおよび投資 銀行事業の市場関連事業の営業収益がマイナス1,149百万ユーロを計上する原因となった。顧客事業 は、とりわけフランチャイズにおける動員力の強化により、堅調を維持した。 業績は各業務部門間で大きく異なった。2008年度のエクイティ業務部門およびアドバイザリー業 務部門における営業収益はマイナス341百万ユーロであったが、フィクスト・インカム業務部門にお ける営業収益は2,407百万ユーロに達した。ファイナンシング業務部門は、中間業者の再介入の流れ の中、堅実に2,907百万ユーロの営業収益を計上した。 IAS第39号の改訂に従って実施されたトレーディング勘定から銀行勘定への会計上の振替えは、そ の大部分がフィクスト・インカム業務部門における7.8十億ユーロの資産に関連するものであった。 振替え以降、かかる資産は税引前収益において78百万ユーロを貢献した。仮にこれらの資産が振替 えされなかった場合、振替日以降の公正価値は変わり、2008年12月31日現在の営業収益はマイナス 424百万ユーロとなっていた。 2008年度のコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の営業費用は、特に賞与の大幅な減額 により、22.4%減少して3,711百万ユーロとなった。 リスク引当金繰入額(純額)もまた資本市場における各種リスクに強い影響を受け、2,477百万ユ ーロ(モノライン保険会社に関連する974百万ユーロ、リーマン・ブラザーズに関連する326百万ユ ーロおよびマドフの詐欺に関連する345百万ユーロを含む。)にまで急増した。 ― 28 ― 全体として、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は、2007年度には3,455百万ユーロの 利益を計上していたにもかかわらず、2008年度には1,189百万ユーロの税引前損失を計上することと なった。 アドバイザリーおよびキャピタル・マーケット部門 (単位:百万ユーロ) 2008年 営業収益 2007年 対前年変化率 2,066 5,567 -62.9% -341 2,772 nm 2,407 2,796 -13.9% -2,607 -3,588 -27.3% -541 1,979 nm リスク引当金繰入額(純額) -2,122 -65 nm 営業利益 -2,663 1,914 nm 1 8 -87.5% その他の営業外項目 25 38 -34.2% 法人税考慮前純利益 -2,637 1,960 nm 126.2% 64.5% +61.7pts 3.8 3.3 +15.4% うち株式およびアドバイザリー 業務 うちフィクスト・インカム 業務 営業費用および減価償却費 営業総利益 関連会社投資損益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 株式およびアドバイザリー業務部門は、2008年度当初の9ヶ月間は堅調であったが、未曾有の市 場の混乱(ボラティリティ、配当、各要素間の相関性)により、第4四半期においては困難な状況 に直面した。 主に顧客関連事業から生じた株式デリバティブ関連エクスポージャーは、高いボラティリティに もかかわらず2008年度当初の9ヶ月間はバリュー・アット・リスクが安定推移していることからも わかるとおり、金融危機の当初から堅調に減少している。各勘定の管理については、第4四半期に おける以下のような市場関連の各種指標の突如かつ急激な変動により、膨大な費用が生じることと なった。 ・ボラティリティのかつてない高水準化 ・市場が予測する配当性向の急落 ・各株式間および各指標間の相関性の急上昇 流動性の低下が進む中、上記エクスポージャーはかつてないボラティリティおよび恒常的に損失 の発生が繰り返されるという深刻な状況によって増幅された。 このため、市場リスクを軽減するための強力な対策が講じられた。これらの対策は、高額な費用 ながら、流動性が低下したポジションやストレス・テストに係るセンシティビティを減らすことで リスクヘッジ策を強化するものである。 ― 29 ― フィクスト・インカム業務部門は比較的好調を維持し、2,407百万ユーロの営業収益を上げた。顧 客の需要は、とりわけ金利および通貨取引において厳しい市場状態であるにもかかわらず、上昇傾 向を維持した。しかしながら、市場の変動の大きさは、ベーシス・リスクに関連するポジションに おける損失を引き起こし、デリバティブ取引の取引先に関する信用調整額における相当額の増加 (マイナス1,635百万ユーロ)をもたらした。とりわけ、取引先のモノライン保険会社に関連する信 用調整額はマイナス914百万ユーロであった。 営業費用は27.3%減少して2008年度には2,607百万ユーロとなった。 リスク引当金繰入額(純額)は、取引先(モノライン保険会社、リーマン・ブラザーズ、マドフ その他の市場における取引先)の債務不履行の影響を受け、65百万ユーロであった2007年度から、 2008年度は2,122百万ユーロにまで急上昇した。 ファイナンシング業務 (単位:百万ユーロ) 営業収益 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 営業外項目 法人税考慮前純利益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 2008年 2007年 対前年変化率 2,907 2,604 +11.6% -1,104 -1,197 -7.8% 1,803 1,407 +28.1% -355 37 nm 1,448 1,444 +0.3% 0 51 nm 1,448 1,495 -3.1% 38.0% 46.0% -8.0pts 6.6 6.2 +5.6% ファイナンシング業務部門の2008年度業績は素晴らしく、同部門が安定収益基盤であることが確 認された。営業収益は合計2,907百万ユーロとなり、中間業者の再介入の流れを背景としたローンに 対する高い需要のおかげで、すべての業務において飛躍的に増加した。利鞘については、資本およ び流動性に関連する費用の増加に織り込まれている。 この業績は、実体経済への融資(特にエネルギー、コモディティ、アセット・ファイナンシング および企業買収等の分野への融資)におけるBNPパリバのリーダーシップを確認するものである。 営業費用は7.8%減少して2008年度には1,104百万ユーロとなった。 リスク引当金繰入額(純額)は、ローン・ポートフォリオの健全性および確実性により、2007年 度においては37百万ユーロの繰戻し後、355百万ユーロに抑えられた。 素晴らしい業績とリスク加重資産の慎重な管理により、配分資産に対する収益率は22%であった。 ― 30 ― ● 資産運用および証券管理(AMS)事業 (単位:百万ユーロ) 2008年 営業収益 2007年 対前年変化率 4,935 5,264 -6.3% -3,423 -3,369 +1.6% 1,512 1,895 -20.2% -207 -7 nm 1,305 1,888 -30.9% 関連会社投資損益 8 17 -52.9% その他営業外項目 -3 10 nm 1,310 1,915 -31.6% 69.4% 64.0% +5.4pts 4.7 4.1 +12.5% 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 法人税考慮前純利益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 資産運用および証券管理事業のフランチャイズの高い集客力は、2008年度において11十億ユーロ の純資産を集めた能力によって裏付けられ、この結果BNPパリバはプラスの純資産流入を達成した数 少ない銀行のうちの1行となった。 当事業部門の各業務部門は引き続き市場シェアを拡大した。最も顕著であったプライベート・バ ンキング部門はユーロマネー誌にて世界6位(3位上昇)にランクされ、資産運用業務部門はフラ ンスにおける市場シェアを1.7ポイント上げて9.9%とした(出所:ユーロパフォーマンス、2008年 12月)。 運用資産の価値の13.8%の減少、リターンの比較的低い短期商品への資産流入の集中および保険 業務部門のエクイティ・ポートフォリオを対象とする215百万ユーロの公正価値調整の結果として、 営業収益は2007年度から6.3%減の合計4,935百万ユーロとなった。公正価値調整の影響を考慮後の 減益割合は1.7%に抑えられた。証券管理事業部門の営業収益は2008年度に12.2%回復し、豊富な取 引量により引き続き収益を上げている。 営業費用は2008年度に1.6%増加し、市場の混乱によって最も影響を受けた事業の調整能力を反映 するものであった。 金融危機に直面しているにもかかわらず、当事業部門は1,310百万ユーロに上る法人税考慮前純利 益を計上することができた。 ― 31 ― 富裕層向け資産管理業務部門 (単位:百万ユーロ) 2008年 営業収益 2007年 対前年変化率 2,373 2,719 -12.7% -1,755 -1,828 -4.0% 営業総利益 618 891 -30.6% リスク引当金繰入額(純額) -24 -4 nm 営業利益 594 887 -33.0% 関連会社投資損益 4 1 nm その他の営業外項目 1 6 -83.3% 法人税考慮前純利益 599 894 -33.0% 74.0% 67.2% +6.8pts 1.0 0.8 +28.6% 営業費用および減価償却費 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 保険事業 (単位:百万ユーロ) 営業収益 2008年 2007年 対前年変化率 1,318 1,436 -8.2% -711 -664 +7.1% 営業総利益 607 772 -21.4% リスク引当金繰入額(純額) -45 -3 nm 営業利益 562 769 -26.9% 3 15 -80.0% その他の営業外項目 -3 4 nm 法人税考慮前純利益 562 788 -28.7% 53.9% 46.2% +7.7pts 3.3 3.1 +8.7% 営業費用および減価償却費 関連会社投資損益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) ― 32 ― 証券管理事業 (単位:百万ユーロ) 2008年 営業収益 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 営業外項目 法人税考慮前純利益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) ● 2007年 対前年変化率 1,244 1,109 +12.2% -957 -877 +9.1% 287 232 +23.7% -138 0 nm 149 232 -35.8% 0 1 nm 149 233 -36.1% 76.9% 79.1% -2.2pts 0.3 0.3 +11.4% リテール・バンキング事業 フランス国内のリテール・バンキング(FRB) (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 変動 営業収益 5,943 5,814 +2.2% そのうち受取利息 3,292 3,126 +5.3% そのうち手数料 2,651 2,688 -1.4% -3,983 -3,950 +0.8% 1,960 1,864 +5.2% -203 -158 +28.5% 1,757 1,706 +3.0% 1 0 nm 1,758 1,706 +3.0% -117 -138 -15.2% 1,641 1,568 +4.7% 67.0% 67.9% -0.9pt 3.9 3.8 +4.6% 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 営業外項目 法人税考慮前純利益 資産運用および証券管理事業 に配分される利益 フランス国内のリテール・バ ンキングの法人税考慮前純利 益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 営業収益から法人税考慮前純利益の項目にフランス国内のプライベート・バンキングのすべてを含む。 個人および法人顧客向けローンの残高は、2008年度にそれぞれ7.2%および16.6%と向上したが、 かかる向上はフランス国内のリテール・バンキングによる実体経済支援の誓約を反映したものであ る。預金は、昨年度において10.9%という加速度的な上昇となった。 ― 33 ― フランス国内のリテール・バンキングは、新規の個人顧客を獲得し続け、200,000の新規の要求払 い・当座預金口座を開設した。また、フランス国内のリテール・バンキングは、事業法人市場にお いて、特に預金、流動性資金および投資信託への資金流入についてシェアを獲得し続けた。さらに、 効果的なクロスセリングの結果、年間を通して多くの顧客がプライベート・バンキングの照会を行 っている。 営業収益は2008年度に2.2%上昇し、5,943百万ユーロ(注1)となった。主として財形貯蓄口座 の状況悪化に伴い、金融手数料収入が14.2%下落した結果、フランス国内のリテール・バンキング の成長は限定的なものとなった。銀行手数料収入は6.8%の増加となった。預金およびローン双方に おける良好な仲介ビジネスにより、正味受取利息は5.3%の上昇となった。 支店改革計画が進行しているにもかかわらず、営業費用は0.8%(注1)の緩やかな上昇に留まり、 かかる事業部門は1.4ポイントの予想を上回るプラスのジョーズ効果を実現することとなった。 2008年度のリスク費用は、2007年度の17ベーシスポイントと比較して、20ベーシスポイントのリ スク加重資産に留まった。 資産運用および証券管理事業にフランス国内のリテール・バンキングから生じた純利益の3分の 1を配分した後、法人税考慮前純利益は4.7%上昇し、1,641百万ユーロとなった(注2)。 (注1) (注2) フランスの住宅財形貯蓄制度(PELs)の効果および住宅財形貯蓄口座(CELs)の効果を除き、すべて のフランス国内のリテール・バンキングを含む。 フランスの住宅財形貯蓄制度(PELs)の効果および住宅財形貯蓄口座(CELs)の効果を除く。 BNLバンカ・コメルシアーレ(BNL bc) (単位:百万ユーロ) 営業収益 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 営業外項目 法人税考慮前純利益 2008年 2007年 2007年からの変動 2,800 2,641 +6.0% -1,757 -1,744 +0.7% 1,043 897 +16.3% -411 -318 +29.2% 632 579 +9.2% 1 -1 nm 633 578 +9.5% -5 -6 -16.7% 628 572 +9.8% 62.8% 66.0% -3.2pts 3.6 3.1 +13.2% 資産運用および証券管理事業 に配分される利益 BNLバンカ・コメルシアーレの 法人税考慮前純利益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) BNLの統合は、2008年度に無事完了した。シナジー効果は、推定総効果が2008年度初頭の当初計画 と比較して15%上方修正され、2008年度末までにそのすべての効果が実現した。かかる達成により、 当社グループが新規買収案件に長じていることが明確となった。 ― 34 ― 悪環境にもかかわらず、2008年度においてBNLバンカ・コメルシアーレは成長し続けた。新規顧客 獲得を活発に行った結果、年間47,000以上の新規の要求払い・当座預金口座を開設した(2007年度 は6,100、BNLがBNPパリバ・グループの傘下に入った2006年度は-86,000であった。)。法人顧客ビ ジネスは、ローン(残高は2007年度から17.9%上昇)およびキャッシュ・マネジメントおよび貿易 金融に係る営業収益(2007年度から6.5%上昇)において急速なペースで成長し続けた。 営業収益のシナジー効果の実現、ローン残高の14.6%の増加、および法人顧客からのクロスセリ ング手数料の増加を背景に、営業収益は6.0%上昇して2,800百万ユーロ(注1)となった。 支店改革計画(そのうち40%は2008年12月31日に完了した。)が実施され、50の新支店が開設さ れたにもかかわらず、費用のシナジー効果により、2008年度において営業費用の増加は0.7%に留ま った。その結果生じたプラスのジョーズ効果は5.3ポイントで、2008年度目標より高水準となってい る。この堅牢な業績により、営業総利益は16.3%と急上昇し、原価/収益比率はさらに3.2ポイント 上昇した。 リスク費用は411百万ユーロで、2007年度から93百万ユーロ上昇しているが、これは2008年度末の イタリアにおける景気の停滞を反映した結果である。リスク費用は、2007年度において65ベーシス ポイントであったのに対し、2008年度は73ベーシスポイントのリスク加重資産に相当する金額であ った。 資産運用および証券管理事業にイタリア国内のリテール・バンキング事業から生じた純利益の3 分の1を配分した後、BNLの法人税考慮前純利益は2007年度から9.8%上昇し、628百万ユーロとなっ た。 (注1) イタリア国内のプライベート・バンキング事業に係る数値を完全に含む。 バンクウェスト (単位:百万ユーロ) 営業収益 2008年 2007年 変動 2,027 1,991 +1.8% -1,070 -1,052 +1.7% 957 939 +1.9% -628 -335 +87.5% 329 604 -45.5% 関連会社投資損益 0 0 nm その他の営業外項目 4 15 -73.3% 法人税考慮前純利益 333 619 -46.2% 52.8% 52.8% +0.0pt 2.3 2.4 -1.9% 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) アメリカ経済の停滞にかかわらず、バンクウェストは、そのセールスおよびマーケティング牽引 力を確実なものとした。 ― 35 ― 営業収益は、フレディ・マックおよびファニー・メイの優先株式に係る92百万ユーロの減損費用 が発生したにもかかわらず、2008年度に8.5%(比較可能ベース)と急上昇し、2,027百万ユーロと なった。この業績は、イールド・カーブがさらに急になったことおよびスプレッドが広域になった ことの結果としてローンが11.6%成長したこと、また、受取利息マージンが8ベーシスポイントの 上昇(上昇の結果、3.17%となった。)となったことを反映している。 2008年度において営業費用の上昇は8.4%に減速し、営業費用合計は、比較可能ベースで1,070百 万ユーロとなった。 リスク費用は、2007年度は335百万ユーロであったが、2008年度は628百万ユーロに成長した。バ ンクウェストは、2008年度の投資ポートフォリオに係る減損費用181百万ユーロを認識した。かかる ポートフォリオは、2008年12月31日現在、サブプライム、Alt-Aモーゲージ、CMBSおよび関連する CDO証券への全体的なエクスポージャーが僅少であった(200百万ユーロ以下)。リスク費用残高の 結果は、不況の始まりに伴い、すべてのセグメントに渡るローン・ポートフォリオの信用の質が低 下したことに起因する。しかしながら、バンクウェストは、同業他社に比べかかる悪化の影響を受 けていない。2008年度の法人税考慮前純利益は、2007年度における619百万ユーロと比較し、333百 万ユーロであった。バンクウェストは、2008年度に大きく収益性を上げた数少ないアメリカのリテ ール・バンクのひとつである。 エマージング・マーケット・リテール・バンキング (単位:百万ユーロ) 営業収益 2008年 2007年 変動 1,896 1,371 +38.3% -1,146 -897 +27.8% 750 474 +58.2% -377 -81 nm 373 393 -5.1% 14 16 -12.5% その他の営業外項目 147 70 +110.0% 法人税考慮前純利益 534 479 +11.5% 60.4% 65.4% -5.0pt 2.2 1.4 +54.0% 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 関連会社投資損益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 2008年度において、エマージング・マーケット・リテール・バンキングに係る業務は、250,000の 新規顧客の獲得および167の新支店の開設(うちほとんどが地中海沿岸地方であった。)により拡大 し続けた。この成果により、かかる業務の効果的なセールスおよびマーケティングに対する努力が 明確となった。ローン残高は、2008年度末までに32.6%の上昇となった。ローンのうち60%以上が 地中海沿岸地方におけるものであり(うち21%はTEBであった。)、20%未満がウクライナにおける ものであった。 ― 36 ― 地域によるビジネスの多様化の進行により、営業収益は38.3%と急上昇(比較可能ベースでは 35.1%上昇)し、1,896百万ユーロとなった。 投資支出を維持したにもかかわらず、営業費用は、営業収益と比較して低度の上昇となった (27.8%上昇。比較可能ベースでは28.8%上昇。)。原価/収益比率は、5.0ポイント改善して、 60.4%となった。 リスク費用は、1年前に比べて著しく上昇し、377百万ユーロとなった(2007年度は81百万ユー ロ)。かかる増加は、主として、ウクライナにおける318百万ユーロの引当金に起因するが、当該引 当金には、2008年度末のウクライナ経済の停滞に関連するポートフォリオ・ベースの引当金244百万 ユーロが含まれる。リスク費用は、その他の新興国においても適度な金額に留まった。 2007年度において営業外利益は70百万ユーロであったのに対し、レバノンにおける事業およびTEB の保険業務の売却の結果、2008年度における営業外利益は145百万ユーロであった。 2008年度において、法人税考慮前純利益は534百万ユーロ(2007年度は479百万ユーロ)であり、 エマージング・マーケット事業における当社グループの好業績が明確となった。 パーソナル・ファイナンス (単位:百万ユーロ) 営業収益 2008年 2007年 変動 3,792 3,411 +11.2% -2,101 -1,949 +7.8% 1,691 1,462 +15.7% -1,218 -730 +66.8% 473 732 -35.4% 84 76 +10.5% その他の営業外項目 109 0 nm 法人税考慮前純利益 666 808 -17.6% 55.4% 57.1% -1.7pt 2.7 2.4 +11.3% 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 営業利益 関連会社投資損益 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) 営業収益は、特にブラジルにおける新ビジネスの統合およびローン残高の14.8%の増加により、 2008年度に11.2%の急上昇となり3,792百万ユーロとなった。経費削減策により営業総費用の上昇は 7.8%に留まり、その結果パーソナル・ファイナンスは営業総利益において15.7%の堅実な成長を遂 げ、ジョーズ効果はプラス3.4ポイントであった。 リスク費用は1,218百万ユーロ(222ベーシスポイント)(2007年度は156ベーシスポイント)で、 主に欧州南部および中央部における経済情勢の悪化による上昇となった。 2008年度の法人税考慮前純利益は、コフィディスにおける当社グループの持分売却に係る利益を 含み、666百万ユーロであった(2007年度は808百万ユーロ)。 ― 37 ― エクイップメント・ソリューションズ (単位:百万ユーロ) 2008年 営業収益 2007年 変動 1,067 1,170 -8.8% -716 -727 -1.5% 351 443 -20.8% -155 -82 +89.0% 営業利益 196 361 -45.7% 関連会社投資損益 -15 -9 +66.7% その他の営業外項目 -1 9 nm 法人税考慮前純利益 180 361 -50.1% 67.1% 62.1% +5.0pts 1.6 1.5 +2.2% 営業費用および減価償却費 営業総利益 リスク引当金繰入額(純額) 原価/収益比率 配分資本金(十億ユーロ) エクイップメント・ソリューションズに係る業務は、2008年度において引き続き上昇傾向にあり、 ローン残高において5.2%、管理自動車において6.5%の上昇となった。しかしながら、中古車の価 格下落の結果、営業収益は8.8%下落して1,067百万ユーロとなった。 営業費用については、十分な管理の結果、1.5%の減少に留まった。法人税考慮前純利益は、2007 年度の361百万ユーロから180百万ユーロに減少したが、かかる減少は、主に一部の取引における一 時的な引当金に起因するリスク費用の急増によるものである。 (3) 展望 コア事業 2009年度において、コーポレート・バンキングおよび投資銀行(CIB)事業は、バリュー・アッ ト・リスク、市場の極端なボラティリティに対するセンシティビティ、構造的な非流動性リスクお よびベーシス・リスクを軽減することに焦点を当て、現在実施中のリスク軽減プロセスを継続する。 このプロセスと、ファイナンシング業務のリスク加重資産の安定化を目指すことで、当事業部門の リスク加重資産を徐々に減らしていく。 コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業では、各商品を、顧客のニーズにあわせて積極的 に再設計していく一方、大半の複雑な仕組商品関連事業の大幅な縮小を継続し、フロー・ビジネス を拡大して、オーダーメードのヘッジ商品を開発していく。 最後に、当事業部門では、組織の合理化も進める。優先事項は、ヨーロッパ主導となる。これに より、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業のコスト(変動報酬を除く。)を年間5%削 減できる見込みである。 BNPパリバは、顧客主導型の事業モデルの実現や、ファイナンシング業務が、安定収益基盤として、 また世界各国のデリバティブ市場および資本市場における最良の営業プラットフォームとして重要 な役割を果たす、バランスのとれた事業構成の実現を通じて、新たなコーポレート・バンキングお よび投資銀行事業において重要かつ競争力のある金融機関になるという目標を追求する。 ― 38 ― 2009年度において、資産運用および証券管理(AMS)事業は、総合的な開発(特に商品やクロスセ リングの開発)を引き続き進めていく。経済環境に応じた商品を提供するため、よりシンプルかつ 多様で流動性の高い商品を提案していく。 金融危機を受け、資産運用および証券管理事業では、特に以下のような取組みを通じて各業務部 門の組織を見直す予定である。 ・イタリアで導入し成功を収めた後フランスで使用した富裕層向け資産管理ネットワーク・モデ ルの世界展開を継続する。 ・新たな保険商品を設計する。 ・金融サービス・グループによる証券管理業務のアウトソーシングから生じる機会を活用する。 最後に、当事業部門は、特に、その販売ネットワークを他社の多くのネットワークへと拡大し、 全世界の営業拠点を最大限に活用することで、全業種において生産性の向上に努めていく。 リテール・バンキング 2009年より、当社グループのリテール・バンキング事業の強化や結合を加速させるため、同事業 を統括する組織としてリテール・バンキング部門が設置されている。当部門は、16百万の顧客を有 する6,000の支店を統括し、2008年度には17,525百万ユーロ(注1)の営業収益をあげた。 当部門の設置は、以下のような意味を有する。 ・6つのビジネスラインに再編されたコーポレート・リテール・バンキングの機能が、当新部門 のすべての業務・プロジェクトを横断的に運営する。 ・リテール・バンキング情報システムが創設された。 ・エマージング・マーケット・リテール・バンキング業務は当部門に統合される。 この新部門は、以下の4つの優先事項に焦点を当てる。 ・当社グループのリテール・バンキング強化策をリードする。 ・専門家を確保する。 ・産業化を促進させ、大規模投資を共有する。 ・クロスセリングを拡大する。 金融危機により生じた主要な課題を克服するため、フランス国内のリテール・バンキングは、以 下の4つの優先課題に焦点を当てていく。 ・高い預金実績および貯蓄性資産流入実績を維持するため、下落する短期金利に合わせた商品を 提供する。 ・資本管理方法を最適化しつつ、リスク加重資産におけるリターンを監視し、可能な限り資本を 必要としない業務(銀行サービス業務や保険商品の販売業務等)の営業収益を拡大する。 ・リスク管理業務において競争力を維持する。 ・雇用および投資を継続しつつコストを安定化させる。 法人および個人向けの融資計画を実施するために、当事業部門は、2009年度中にローン残高の 4%増を目指す。 ― 39 ― さらに、フランス国内のリテール・バンキングは、成長の牽引力となるようなプロジェクト(イ ンターネット販売モデルや複数の販売チャネルを活用するモデルの開発プロジェクト等)を強化す るための取組みに焦点を当てると共に、これらと当社グループの他のリテール・ネットワークおよ び専門業務部門とのシナジーを強化していく。 2009年度における当事業部門の目標は、1ポイントの正のジョーズ効果を維持することである。 2009年度、その事業牽引力を強化する一環として、BNLバンカ・コメルシアーレは、新規に50の支 店を開設し、当社グループへの統合後の支店開設総数を100店とする予定である。BNLバンカ・コメ ルシアーレは、優先事項として、フロー・ビジネス関連商品やクロスセリングの強化に焦点を当て ていく。 コストを安定化させるため、BNLバンカ・コメルシアーレは、人員適正化の追求や、内部のITシス テムとフランスにある当社グループのシステムとの統合を目標とする。 これらの努力により、2009年度には再び5ポイントのジョーズ効果が生じる見込みである。 経済環境が悪化する中、BNLでは、リスク管理の強化を図るため現在実施中の管理対策を十分に活 用し、より選択的な与信基準の適用や各支店が監視対象顧客にローン返済条件に関する再交渉の機 会を提供できる仕組を導入する予定である。 2009年度においては、米国内での新たな環境へ順応するための取組みの一環として、バンクウェ ストは以下の活動に焦点を当てていく。 ・特に、あらゆるネットワークを通じて商品を販売するという方法で、各種販売チャネルを最大 限活用する。 ・特に、ミドル・オフィスやバック・オフィスの各プロセスをペーパーレス化するという方法で、 コスト管理の規律を維持する。 ・ローン残高を安定化し、厳格な与信基準を維持するという方法で、ローン・ポートフォリオの 質を維持する。 2009年度のエマージング・マーケット・リテール・バンキングは、以下のような取組みを通じて、 その成長戦略を、リスクおよび流動性関連の新たな環境に順応できるものへと見直す計画である。 ・ウクライナでは、新規ローンの実行を既に中止した他、リテールおよびコーポレート・ロー ン・ポートフォリオを再編し、ローン回収専門チームを補強していく。(100の支店閉鎖や人員 削減等を通じ)コストを削減する。 ・その他のエマージング・マーケットでは、新規顧客の精選に取り組む。優先事項は、特に、一 部の国での採用凍結、サハラ・バンクの統合促進、新しいバック・オフィス合理化策の実施等 と共に、その他のネットワークにおける営業効率を強化することである。 パーソナル・ファイナンスは、2009年度に以下の事項を実施することを計画している。 ・当社グループのリテール・ネットワークとのシナジーを強化する。 ・コスト削減策を拡大する。この対策は、2009年度においてパーソナル・ファイナンスに2ポイ ントの正のジョーズ効果が生じるようなものでなければならない。 ・金融危機が信用リスクに及ぼす影響の軽減(特に、新規ローン実行の見直しや、ローン回収チ ームの補強)を目的に、2009年度において着手した対策を継続する。 ― 40 ― (注1) フランス国内プライベート・バンキングの100%を含み、PEL/CELの影響およびイタリア国内プライベ ート・バンキングの100%を除く。 当社グループの財務の健全性はさらに強固化 2008年12月31日現在のBNPパリバのティア1資本の合計は、当社グループが収益力を維持できたこ とや、当年度第4四半期にフランス政府による景気刺激策の第1段階に参加して2.55十億ユーロを 調達したことにより、2007年12月31日比5.3十億ユーロ増の41.8十億ユーロとなった。 リスク加重資産は、2008年度中に11.5%増加した。かかる増加は、当社グループが実体経済の支 援に取り組んでいることの証左である。 この結果、希薄化を招くことなく資本を強化でき、1.00ユーロの配当の支払考慮後の、2008年12 月31日現在のティア1比率は7.8%(2007年12月31日現在では7.3%)となった。この比率は、BNPパ リバのリスク特性に応じた値である。 短期的には、BNPパリバは、ティア1比率のさらなる引き上げに焦点を当てていく。具体的には、 利益創出やフランス政府による景気刺激策への参加により、資本基盤を強化していく。リスク加重 資産は、2009年度中に、連結範囲の変更および為替レートの変動による影響を除外した場合の値で 20十億ユーロ減少する見込みであり、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業では大幅減、 エマージング・マーケットやバンクウェストでは安定化、フランスやイタリアでは継続的増加をそ れぞれ見込んでいる。 2009年1月1日における下限値の低下と、フランス政府による景気刺激策の第2段階への参加に より、当社グループのティア比率はプロフォーマ・ベースで8.4%に押し上げられる見込みである。 当社グループの中期的な目標は、7.5%超のティア1比率を維持することである。 貸借対照表の内容も堅実である。当社グループの慎重な買収戦略により、のれんの額は、11.3十 億ユーロに留まった。この額は、主に、リスクの高い地域に対するエクスポージャーが限定的な (新興国では764百万ユーロで、このうち119百万ユーロのみがウクルシブバンク関連の額)、2006 年中期以前に実施したリテール・バンキング事業の買収と関係のあるものである(総額8.6十億ユー ロ。うち3.6十億ユーロはバンクウェスト関連の額であり、また1.7十億ユーロはBNL関連の額であ る。)。 流動性については、当社グループは、銀行業界内で最も低いCDSスプレッドがもたらす大きな競争 力を利用していく。各商品や取引契約条件を状況に応じたものに見直すという方法で、高騰する流 動性関連費用を考慮するための極めて積極的なアプローチを実施していく。預金残高増加率(19% 増)がローン残高増加率(11%増)を上回ったため、2008年度中の預貸率は、129%から119%に低 下した。2009年度における当社グループのMLTローンの実行予定額は30十億ユーロで、うち9十億ユ ーロは既に実行済みまたは実行手続中である。 前述のような各種対策を講じることで、BNPパリバは、依然として先行きの不透明な2009年度にお いて、以下のような、当社グループの構造的な健全性を活かしていくために絶好のポジションを維 持している。 ・当社グループの高い魅力 ・営業収益の60%を生み出すリテール・バンキング事業を核とした多様な業務部門 ― 41 ― ・西欧地域に集中している当社グループの体制(営業収益の75%) ・当社グループの優良なコスト抑制策や積極的なコスト管理策 ・経済循環に伴うリスク/リターンへの留意 (B) 2009年第1四半期業績 BNPパリバ取締役会は2009年5月5日に開催された。ミシェル・ペブロー会長が議長を務め、当社 グループの第1四半期の決算が取締役会により承認された。 1.56十億ユーロの純利益(当社グループ帰属分) 2009年度第1四半期も、継続する経済悪化や金融市場での根強い混乱により、環境は引き続き厳 しいものであった。このような状況にもかかわらず、BNPパリバは極めて堅調な業績を達成し、 1,558百万ユーロの純利益を生み出すことができた。この業績は、BNPパリバの多様かつ統合的なビ ジネス・モデルや西欧地域に集中した地域的構成、またコスト管理の徹底やリスク管理体制のおか げで達成できたものである。 当社グループの営業収益合計は9,477百万ユーロとなり、2008年度第1四半期と比較して28.2%増 加した。この業績は、各業務部門の高いセールスおよびマーケティング牽引力や、現在の銀行業界 における当社グループの魅力の更なる高まりに起因するものである。しかし営業収益に対する金融 危機の直接的影響額はマイナス555百万ユーロであり、2008年度第1四半期のマイナス549百万ユー ロと同水準になった。この公正価値調整額の内訳は、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事 業がマイナス401百万ユーロ、資産運用および証券管理事業がマイナス69百万ユーロ、コーポレー ト・センターがマイナス85百万ユーロであった。なお、当社グループ発行の債券に関連する57百万 ユーロ(2008年度第1四半期比183百万ユーロ増)のプラスの公正価値調整額も計上されている。 営業費用は合計5,348百万ユーロとなり、前年同期比16.1%増加した。全業務部門でコスト削減策 を実施した結果、営業費用は、連結範囲および為替レートを一定とし、さらに、変動費用を除外し た場合で2.4%減少しており、2009年度におけるコスト安定化目標に合致している。また全事業部門 の営業収支率は56.1%で、7.9ポイント改善した。 営業総利益は、当社グループの第1四半期における好調な業績を反映して4,129百万ユーロに達し、 前年同期比1,339百万ユーロ(48%)増加した。この結果、追加リスク費用の負担が可能になった。 リスク費用合計は1,826百万ユーロ(またはリスク加重資産の128ベーシスポイント(注1))と なった。これに対し2008年度第1四半期は546百万ユーロで、2008年度第4四半期は2,552百万ユー ロであった。当社グループの2つの国内市場(フランスおよびイタリア)におけるリスク費用は抑 制されたレベルに留まり、それぞれ35ベーシスポイント(注1)および74ベーシスポイント(注 1)であった。しかし、その他のローン・ポートフォリオ(特にバンクウェスト、パーソナル・フ ァイナンス事業部門、ウクライナにおけるポートフォリオ)は景気後退の影響を受け、今後はコー ポレート・バンキングおよび投資銀行事業のファイナンシング業務部門のポートフォリオにもその 影響が及ぶ見通しである。最後に、金融危機の直接的な影響は、第1四半期のリスク費用にも依然 として及んでおり、主にコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業におけるカウンターパーテ ィー・リスクに起因する影響額が356百万ユーロあった(2008年度第1四半期は186百万ユーロ)。 ― 42 ― リスク費用の増加額は依然として営業総利益の増加額を下回っているため、営業利益は2.6%押し 上げられ2,303百万ユーロとなった。しかし、関連会社からの利益の減少、営業外利益であるキャピ タル・ゲインの減少、また課税額の増加により、当社グループ帰属純利益は1,558百万ユーロとなり、 2008年度第1四半期と比較して21.4%減少した。また年率換算の株主資本利益率は12.3%であった。 (注1) バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 全事業部門が業績に貢献 当社グループの全事業部門は引き続き事業を発展させ、当社グループの業績に貢献した。このこ とも、BNPパリバが、金融危機や景気後退を乗り越えられる大手グローバル銀行の1つであることを 示している。 リテール・バンキング事業 フランス国内リテール・バンキング(FRB) フランス国内リテール・バンキング事業のセールスおよびマーケティング牽引力はその力強さを 維持した。個人顧客の獲得も続けられ、当年度第1四半期における当座および預金口座の純開設数 は6万5,000口座に達した。ローン残高は、特に法人顧客に対するローン残高が2008年度第4四半期 と比較して伸び悩んだものの、2008年度第1四半期と比較して8%増加し、増加傾向を維持した。 主要な金利が下がったにもかかわらず、特に非課税貯蓄型普通預金口座「Livret A」の販売が好調 に推移したため、預金残高は前年同期と比較して7.1%増加し、生命保険商品における総資産流入も 4.2%増加した。 営業収益(注1)は1,528百万ユーロとなり、金融貯蓄商品の不振が続く中、金融手数料が23.6% も激減したにもかかわらず、極めて高水準であった2008年度第1四半期と比較して0.5%増加した。 この金融手数料の減収は、好調な仲介業務により6.5%増加した受取利息純額と、3.0%増加した銀 行業務手数料により相殺された。 当事業部門の営業費用(注1)は、特に、継続中のバック・オフィス合理化策の対象をすべての 非営利部門にまで拡大したことにより、前年同期比0.5%減少した。このような営業費用の優れた管 理策により、 フランス国内のリテール・バンキング は、2009年度の目標と合致する1.0ポイント(注 1)の正のジョーズ効果を達成できた。営業収支率も引き続き改善し、63.5%(注1)(前年同期 比0.6ポイント減)となった。 リスク費用は増加したものの抑制されたレベルに留まり、35ベーシスポイント(注2)(2008年 度第1四半期は12ベーシスポイント(注2))となった。この水準は、フランスにおける住宅ロー ンのリスク水準が構造的に低いこと(主に固定金利で十分な担保により保証されている。)と、コ ーポレート・ローン・ポートフォリオの質が極めて高いことを示している。 フランス国内プライベート・バンキングによる純利益の3分の1を資産運用および証券管理事業 に配分した後、PEL/CELの影響を除いたフランス国内のリテール・バンキングの税引前利益は、当事 業部門の金融危機克服能力を反映して444百万ユーロ(2008年度第1四半期比7.7%減)となった。 (注1) フランス国内プライベート・バンキングの100%に関して、PEL/CELの影響を除く。 (注2) バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 ― 43 ― BNLバンカ・コメルシアーレ(BNL bc) 事業計画におけるシナジー効果は、2008年度末までにすべて計画通り実現した。これにより、事 業統合の実行における当社グループの専門的能力が証明された。BNLバンカ・コメルシアーレは事業 の発展を継続させた。個人の当座および預金口座の純増数が1万7,000口座(前年度は9,300口座) に達したと同時に、生命保険商品における純資産流入純額も合計で0.8十億ユーロとなり再び利益の 見込める商品となった。ローン残高は2008年度第1四半期と比較して9.6%増加し、特に法人顧客に 対するローン残高において増加の勢い(12.4%増)を保った。 営業収益(注1)は715百万ユーロとなり、2008年度第1四半期と比較して5.1%増加した。取引 量やキャッシュ・マネジメント業務における資産流入額の増加が、運用資金からの手数料の減少を 相殺するのに必要な額を上回った。 2008年度に実現したシナジー効果のおかげで安定化した営業費用(注1)(0.2%減)や、2009年 度における預金残高の増加により、BNLバンカ・コメルシアーレは、2009年度の目標と合致する5ポ イントの正のジョーズ効果を達成できた。この好調な業績は、営業収支率の更なる改善(初めて 60%の基準値を下回り58.2%となった。)に反映されている。 リスク費用は107百万ユーロで、2008年度第1四半期と比較して小幅増であった。これは、74ベー シスポイント(注2)(前年同期は63ベーシスポイント(注2))に相当する。BNPパリバの基準に 従い、不履行期間が90日を超えている債権については不良債権に分類し関連する引当金を計上して いる。 極めて優れた業績のおかげで、イタリア国内プライベート・バンキングによる純利益の3分の1 を資産運用および証券管理事業に配分した後、BNLバンカ・コメルシアーレの税引前利益は191百万 ユーロに達し、2008年度第1四半期と比較して7.9%増加した。 (注1) イタリア国内プライベート・バンキングの100%に関して (注2) バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 パーソナル・ファイナンス パーソナル・ファイナンスの営業収益は合計1,045百万ユーロとなり、2008年度第1四半期と比較 して14.6%増加した。この高い営業収益牽引力は、特に、ローン残高の継続的な増加(前年同期比 10.9%増)や借換費用の減少によるものであった。 コスト削減策や非戦略的事業(特にタイやギリシャでの事業)からの撤退を加速したため、営業 費用の増加は、2008年度第1四半期比3.6%増と小幅な変化に留まり、第1四半期の営業総利益を 28.1%増の524百万ユーロへと押し上げる牽引力となった。 全般的には景気が後退し失業者が増加しているという状況のため、リスク費用は、債務不履行率 の上昇により、フランスやイタリアを含む地域で引き続き増加し、421百万ユーロとなった。リスク 費用は、288ベーシスポイント(注1)に達した(2008年度第1四半期は177ベーシスポイント(注 1)、2008年度第4四半期は266ベーシスポイント(注1))。 この結果、税引前利益は116百万ユーロとなり、2008年度第1四半期と比較して42.0%減少した。 この極めて好調な業績は、リスク費用の増加の相殺に必要な額を上回る額であった。 (注1) バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 ― 44 ― バンクウェスト 米国での景気後退の影響を受け、558百万ユーロとなったバンクウェストの営業収益は、2008年度 第1四半期と比較し、恒常為替レートベースでは3.9%減少したものの、単発の項目を除いた場合で は0.6%増加した。ローン残高の増加に関連する正の効果(恒常為替レートベースで8.7%増)は、 各種手数料の減収や、2008年度第1四半期の3.07%と比較して3.03%に減少した純利鞘、また主要 な金利の急激な低下により減少した預金残高の運用益等により相殺された。 営業費用は309百万ユーロとなり、特にFDICの評価費用の増加が原因で、恒常為替レートベースで は3.3%増加した。しかしこの評価費用の影響を除いた場合の営業費用の増加率は0.8%と限定的で あった。またコストを年間100百万ドル削減することを目的とするコスト削減策を開始した。 リスク費用は279百万ユーロに達し、2008年度第1四半期と比較して178百万ユーロ増加した。こ れには、すべてのローン・ポートフォリオに対する景気後退の影響額に加え、投資ポートフォリオ について新たに設定した79百万ユーロの引当金が含まれている。ローン・ポートフォリオの内、サ ブプライム、オルトAローン、商業用不動産ローン担保証券(CMBS)および関連する資産担保証券 (CDO)に対するエクスポージャー純額は200百万ユーロを下回った。2009年度第1四半期のリスク 費用は、277ベーシスポイント(注1)(前年同期は106ベーシスポイント(注1))に達したが、 バンクウェストの同業他社の大半よりは少ない増加幅であった。 極めて厳しい環境の中、第1四半期の税引前利益はマイナス29百万ユーロ(2008年度第1四半期 は151百万ユーロ)となった。 (注1) バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 エマージング・マーケット・リテール・バンキング エマージング・マーケットにおけるネットワークの営業収益は475百万ユーロとなり、2008年度に おける本業の成長や、特にトレード・ファイナンス業務部門における好調な業績による正の影響に より牽引され、2008年度第1四半期と比較して17.9%増加した。 営業費用は、2008年度における投資や支店開設の効果を含んでおり、前年同期と比較して6.5%微 増した。しかし、ウクライナで継続中の事業再構築により480人の人員削減や81の支店閉鎖があり、 トルコでも人員が削減されたため、営業費用は、2008年度第4四半期と比較して12.5%減少した。 この優れたコスト管理策により、営業収支率は6.3ポイント改善して58.7%となった。 リスク費用は162百万ユーロとなり、2008年度第4四半期に272百万ユーロの引当金を設定した後、 ウクライナにて127百万ユーロの引当金を追加設定したため、2008年度第1四半期と比較して126百 万ユーロ増加した。ウクライナ以外にリスク費用が大幅増となった地域はなかった。 ウクライナで景気後退が深刻化したにもかかわらず、税引前利益は40百万ユーロと正の数字を維 持した。これに対して、2008年第1四半期の税引前利益は、TEBシゴルタの売却に伴うキャピタル・ ゲイン(111百万ユーロ)により219百万ユーロと極めて高水準であった。 ― 45 ― エクイップメント・ソリューション エクイップメント・ソリューションの営業収益は合計212百万ユーロ(前年同期比25.4%減)とな り、第1四半期においても中古車価格下落の影響を再び受けた。営業費用は173百万ユーロとなり、 1.7%微減した。 2008年度第1四半期の16百万ユーロと比較して51百万ユーロに増加したリスク費用が、収益性を 圧迫したため、16百万ユーロの税引前損失(2008年度第1四半期は89百万ユーロの税引前利益)が 生じた。 資産運用および証券管理事業 資産運用および証券管理事業は、より高い魅力や事業推進力を顕示した。 依然として厳しい市場環境の中、すべての業務部門が業績に貢献したため、純資産流入額は極め て高水準の13.4十億ユーロに達した。資産運用業務部門の純資産流入額は、投資家のリスク回避志 向が依然として高く、主にマネー・マーケット・ファンド商品への流入が増加したため、合計8.8十 億ユーロに達した。富裕層向け資産管理業務部門における年率換算の純資産流入率は6.4%であった。 また主要な金利の低下が、保険業務部門における純資産流入額の増加(2.1十億ユーロ増)を促進し た。この高水準の純資産流入額と、外国為替相場の正の効果により、運用資金は、2008年12月31日 現在の水準と比較して増加した。 当事業部門の営業収益は、2008年度第1四半期比9.2%減に留まり、好調を維持した。合計1,147 百万ユーロの営業収益は、運用資産の価値の下落(2008年3月31日比6.9%減)や取引量の減少、リ ターンが限定的な短期商品への資産流入の集中、また保険業務部門のエクイティ・ポートフォリオ の減損費用による影響を受けている。これらの影響を除外した場合の、営業収益の減少はわずか 3.8%であった。 全業務部門でコスト削減策を実施した結果、営業費用は、3.0%減の820百万ユーロとなった。 税引前利益の合計は302百万ユーロ(2008年度第1四半期は430百万ユーロ)であった。 コーポレート・バンキングおよび投資銀行(CIB)事業 依然として厳しく混乱の続く市場環境の中、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は卓 越した業績をあげた。 営業収益合計は3,696百万ユーロ(2008年度第1四半期は1,311百万ユーロ)となった。第1四半 期の特徴は対顧客ビジネスの量が記録的となった点にあるが、より高まった当社グループの魅力に より、その利益をより一層享受できた。 株式およびアドバイザリー業務部門は引き続きそのエクスポージャーを軽減したが、第1四半期 の営業収益は、収支均衡状態に戻った。フロー商品により牽引されている対顧客ビジネスの量は、 仕組商品関連において減少した。 フィクスト・インカム業務部門は、信用調整額が更に増加したにもかかわらず、2,887百万ユーロ (うち296百万ユーロはモノライン保険会社に関連する額)という極めて高い営業収益を生み出した。 当業務部門のビジネス量は、フロー商品に対する顧客の需要が極めて高い水準を維持したことに牽 引され、かつてない取引量に達した。またビット・オファー・スプレッドの大幅な開きも有利なも ― 46 ― のであった。コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業のフィクスト・インカム業務部門は、 当第1四半期におけるユーロ建て社債の発行額で第1位を獲得した。 市況の進展や、資本不足および高い流動性費用を考慮し、ファイナンシング業務部門の営業収益 の合計は776百万ユーロとなった。これは、LBOに関連して86百万ユーロの公正価値調整額が計上さ れた2008年度第1四半期と比較して28.7%の急増となった。この急増は、2008年度同期と比較して 配分資本が8.5%減少した事実から明らかな通り、ここ数ヶ月間、融資実行時における融資先の選別 精度をこれまで以上に高めていることと関係がある。 当事業部門の営業費用は1,770百万ユーロ(2008年度第1四半期は952百万ユーロ)に達した。営 業費用は、主に、キャピタル・マーケット業務部門の第1四半期における極めて堅調な業績に起因 する変動対価引当金の増加による影響を受けたと同時に、これより影響は小さいものの、事業再構 築費用や、バンク・オブ・アメリカのプライム・ブローカレージ事業の統合に伴う連結範囲変更の 影響も受けた。これらの影響を除外した場合、営業費用は3.2%の減少となる。 第1四半期の営業総利益の合計は1,926百万ユーロ(2008年度第1四半期は359百万ユーロ)であ った。 リスク費用は697百万ユーロ(2008年度第1四半期は54百万ユーロ)に達した。市場の各カウンタ ーパーティーに関連するリスク費用は277百万ユーロ(うち98百万ユーロはモノライン関連の各カウ ンターパーティーと関係する額)となった一方、ファイナンシング業務部門のリスク費用は、40百 万ユーロを償却戻入した前年度第1四半期と比較して急増し、420百万ユーロ(または117ベーシス ポイント(注1))となった。 これらの結果、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の税引前利益の合計は1,229百万ユ ーロ(2008年度第1四半期は318百万ユーロ)となり、依然として厳しい市場環境の中、大きな利益 をあげた。またリスク費用が急増したにもかかわらず、ファイナンシング業務部門はこの利益に71 百万ユーロ貢献した。 新たなコーポレート・バンキング・投資銀行事業業界においても主要かつ競争力のある金融機関 であり続けるという目標を追求しているBNPパリバは、2008年度末に組織の順応計画を導入した。 2009年度第1四半期の環境は依然として極めて不安定であったが、VaRが2008年12月31日現在の水準 と比較して46%低下したことが証明している通り、市場リスク(特にボラティリティ、配当、ベー シス・リスクに対するエクスポージャー)の軽減目標は達成された。このエクスポージャーの軽減 と、ファイナンシング業務部門にて融資実行時における融資先の選別精度をこれまで以上に高めて いる事実により、当事業部門のリスク加重資産は、2008年12月31日現在の水準と比較して10.5%減 少した。最後に、米国とアジアでは組織の合理化が既に完了した一方、欧州では事業再構築を現在 実施中である。 (注1) バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 ― 47 ― コーポレート・センター コーポレート・センターの営業収益は163百万ユーロで、高水準であった2008年度第1四半期の 583百万ユーロと比較して激減した。資本市場での危機に伴い投資ポートフォリオについて計上した 減損費用の影響額(マイナス85百万ユーロ)に加え、自己の負債(の公正価値評価)による利益の 減少(2008年度第1四半期の183百万ユーロと比較して第1四半期は57百万ユーロ)が営業収益の激 減の原因となったが、2008年度第1四半期に実現した単発のキャピタル・ゲイン(カーサ・ディ・ リスパルミオ・ディ・フィレンツェ:235百万ユーロ)の影響も小さくなかった。また営業外損益も、 2008年度第1四半期における資産の売却に伴うキャピタル・ゲインと関係のある相当のベーシスの 影響額(187百万ユーロ)を含んでいる。 第1四半期の税引前利益は前年同期の608百万ユーロと比較して急減し、17百万ユーロとなった。 財務の健全性の強化 BNPパリバは、当第1四半期も、新たな環境への順応計画の実施を継続した。 リスク加重資産は504十億ユーロとなり、2008年12月31日現在の水準と比較して24十億ユーロ(ま たは4.6%)減少した。この結果、当社グループは、リスク加重資産を20十億ユーロ減らすという 2009年度通期の目標を既に達成したことになる。この減少は、主に、市場主導型の事業に対するエ クスポージャーの軽減(マイナス10十億ユーロ)や、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事 業のファイナンシング業務部門におけるエクスポージャーの軽減(マイナス10十億ユーロ)に起因 するものであった。 2009年3月31日現在のティア1比率は8.8%となり、2008年12月31日現在の水準と比較して100ベ ーシスポイント増加した。この増加は、主に、当第1四半期における当社グループの極めて優れた 利益創出力(未払配当控除後で20ベーシスポイントの増加に貢献)、売却可能有価証券からなるエ クイティ・ポートフォリオの未実現キャピタル・ロス控除後のリスク加重資産の減少額(20ベーシ スポイントの増加に貢献)、2009年1月1日に発効した、バーゼルⅠ基準に基づくリスク加重資産 の下限の低下(10ベーシスポイントの増加に貢献)に起因するものである。加えて、フランス政府 による景気刺激策の第二段階への参加に伴い、フランス政府を受益者とする5.1十億ユーロの無議決 権株式を発行すると同時に、2008年12月に発行した2.55十億ユーロのハイブリッド証券を償還した ため、ソルベンシー・レシオが50ベーシスポイント増加した。 ティア1比率を常に7.5%超にするという当社グループの中期目標に照らしても、この8.8%とい うティア1資本のソルベンシー・レシオは、十分な数値といえる。 当年の期首より、銀行業界内で最も低い当行のCDSスプレッドがもたらす大きな競争力を積極的に 利用するというアプローチをとっているため、BNPパリバは、2009年度の債券発行計画に基づく発行 額の半額以上に相当する17十億ユーロ以上の中期および長期債券を発行した。 ― 48 ― ベルギーおよびルクセンブルクにおけるフォルティス銀行の事業の買収により、欧州においてBNPパ リバの統合的ビジネス・モデルを展開 4月28日と29日に開催された株主総会にてフォルティス銀行の株主より承認を得た後、契約の実 施に伴う法的手続と両グループの経営統合が5月中旬より開始できる見込みである(注1)。 この統合は、BNPパリバにとって、新たな2つの国内市場(ベルギーとルクセンブルク)への進出 の節目となる主要な出来事である。 この統合により、BNPパリバは、預金高においてユーロ圏最大の金融グループとなり、540十億ユ ーロの預金残高と17百万人の顧客を擁することとなる。また、プライベート・バンキング業務部門 はユーロ圏で最大規模となり、資産運用業務部門もユーロ圏で第4位の規模となる。 関連事業計画は今秋にも完成予定である。 以上の業績に対するコメントとして、ボーデュイン・プロ最高経営責任者は、次のように述べて いる。 「依然として厳しい環境の中でも、第1四半期において当社グループが極めて優れた利益創出力 を示すことができたのは、各チームの能力とコミットメントによるところが極めて大きく、深く感 謝する。また当社グループの魅力がより高まったことや、新たな環境へ素早く順応できる当社グル ープの体制も、この創出力に貢献したと考えている。 フォルティス銀行との合併により、個人・法人・機関投資家のすべてのお客様のご要望にお応え できる欧州最大級の銀行が誕生する。実体経済に深く根差した体制の実現により、当社グループは 4つの国内市場(ベルギー、フランス、イタリア、ルクセンブルク)における経済成長を積極的に 推進する役割を担うこととなる。またお客様には、最も幅広いグローバル金融サービスを提供する グループの1つであるBNPパリバとのお取引により、数多くのメリットを享受いただけることとな る。」 (注1) 欧州委員会の承認が条件となる。 ― 49 ― 連結損益計算書 (単位:百万ユーロ) 2009年度 2008年度 2008年度 第1四半期 第1四半期 対前年同期比 第4四半期 対前期比 9,477 7,395 +28.2% 4,850 +95.4% -5,348 -4,605 +16.1% -4,308 +24.1% 営業総利益 4,129 2,790 +48.0% 542 n.s. リスク費用 -1,826 -546 n.s. -2,552 -28.4% 2,303 2,244 +2.6% -2,010 n.s. -16 85 n.s. -51 -68.6% 3 345 -99.1% 93 -96.8% 営業外損益 -13 430 n.s. 42 n.s. 税引前利益 2,290 2,674 -14.4% -1,968 n.s. -658 -570 +15.4% 645 n.s. -74 -123 -39.8% -43 +72.1% 1,558 1,981 -21.4% -1,366 n.s. 56.4% 62.3% -5.9pt 88.8% -32.4pt 営業収益 営業費用および減価償却費 営業利益 関連会社損益 その他の営業外項目 法人税 少数株主利益 当社グループ帰属純利益 営業収支率 ― 50 ― 2009年度第1四半期の各事業部門の業績 (単位:百万ユーロ) その他リ テール・ バンキ ング プライ ベート・ バンキン グおよび 資産運用 事業 コーポレ ート・バ ンキング および投 資銀行 事業 710 2,290 1,147 3,696 9,314 163 9,477 +1.0% +5.3% +8.6% -9.2% n.s. +36.7% -72.0% +28.2% 対前四半期比 +5.7% -1.3% -2.6% +7.1% n.s. +76.2% n.s. +95.4% 営業費用および 減価償却費 -942 -412 -1,282 -820 -1,770 -5,226 -122 -5,348 対前年同期比 -0.3% -0.2% +6.7% -3.0% +85.9% +19.9% -50.8% +16.1% 対前四半期比 -4.3% -12.7% -5.7% -4.2% n.s. +24.8% +0.0% +24.1% 529 298 1,008 327 1,926 4,088 41 4,129 対前年同期比 +3.5% +14.2% +11.3% -21.8% n.s. +66.5% -87.8% +48.0% 対前四半期比 +29.7% +20.6% +1.7% +52.1% n.s. n.s n.s. n.s. -89 -107 -913 -13 -697 -1,819 -7 -1,826 対前年同期比 n.s. +27.4% +138.4% n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. 対前四半期比 -8.2% -27.2% -7.9% n.s. -46.6% -28.4% -36.4% -28.4% 440 191 95 314 1,229 2,269 34 2,303 対前年同期比 -8.7% +7.9% -81.8% -25.6% n.s. +18.9% -89.9% +2.6% 対前四半期比 +41.5% +91.0% n.s. +46.7% n.s. n.s. n.s. n.s. 関連会社損益 0 0 14 -8 -2 4 -20 -16 その他の 営業外項目 0 0 2 -4 2 0 3 3 税引前利益 440 191 111 302 1,229 2,273 17 2,290 対前年同期比 -8.7% +7.9% -83.2% -29.8% n.s. +10.0% -97.2% -14.4% 対前四半期比 +41.0% +91.0% -9.0% +43.8% n.s. n.s. n.s. n.s. フランス 国内リテ ール・バ ンキング 業務 BNLバン カ・コメ ルシ アーレ 1,471 対前年同期比 営業収益 営業総利益 リスク費用 営業利益 ― 51 ― 各事業 部門 当社 グループ 全体 (合計) その他 営業収益 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 営業費用および 減価償却費 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 営業総利益 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 リスク費用 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 営業利益 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 関連会社損益 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 その他の営業外項目 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 税引前利益 2008年度 第1四半期 2008年度 第4四半期 その他リ テール・ バン キング プライベ ート・バ ンキング および資 産運用 事業 コーポレ ート・バ ンキング および投 資銀行 事業 710 2,290 1,147 3,696 9,314 163 9,477 1,456 674 2,108 1,263 1,311 6,812 583 7,395 1,392 719 2,351 1,071 -248 5,285 -435 4,850 -942 -412 -1,282 -820 -1,770 -5,226 -122 -5,348 -945 -413 -1,202 -845 -952 -4,357 -248 -4,605 -984 -472 -1,360 -856 -514 -4,186 -122 -4,308 529 298 1,008 327 1,926 4,088 41 4,129 511 261 906 418 359 2,455 335 2,790 408 247 991 215 -762 1,099 -557 542 -89 -107 -913 -13 -697 -1,819 -7 -1,826 -29 -84 -383 4 -54 -546 0 -546 -97 -147 -991 -1 -1,305 -2,541 -11 -2,552 440 191 95 314 1,229 2,269 34 2,303 482 177 523 422 305 1,909 335 2,244 311 100 0 214 -2,067 -1,442 -568 -2,010 0 0 14 -8 -2 4 -20 -16 0 0 21 8 1 30 55 85 1 0 18 -3 0 16 -67 -51 0 0 2 -4 2 0 3 3 0 0 115 0 12 127 218 345 0 0 104 -1 -1 102 -9 93 440 191 111 302 1,229 2,273 17 2,290 482 177 659 430 318 2,066 608 2,674 312 100 122 210 -2,068 -1,324 -644 -1,968 フランス 国内リテ ール・バ ンキング 業務 BNLバン カ・コメ ルシ アーレ 1,471 法人税 各事業 部門 当社 グループ 全体 (合計) その他 -658 少数株主利益 -74 当社グループ帰属 純利益 1,558 ― 52 ― 2 【生産、受注及び販売の状況】 上記「1 業績等の概要」を参照。 3 【対処すべき課題】 2008年1月1日、欧州連合の銀行に関して、リスクに対する先進的測定手法を適用する新たなバー ゼルⅡの資本枠組が発効した。1998年に導入された当初のバーゼルⅠの枠組は、銀行業界における財 務体質を改善することに向けた大きな一歩を象徴するものであった。バーゼルⅡは資本要件を、銀行 が直面する潜在的な経済リスクにより緊密に連動させることで、バーゼルⅠを大幅に改善したもので ある。当該手法は、現在の市場傾向に最も適している。 第三の柱の目的(市場規律)は、最低資本要件(第一の柱)および監督審査プロセス(第二の柱) を補完することである。第三の柱は、市場参加者が、適用の範囲、資本、様々な種類のリスク・エク スポージャー、リスク評価手続といった重要な事項、つまり自己資本について評価するために必要と する基本的な情報の開示を銀行に対し義務付けることにより、市場規律を促進するために策定された。 第三の柱に基づき要求されるBNPパリバについての情報の大部分は、連結財務書類の注4「リスク管 理および自己資本」に記載されている。本章を通じて、対応する項目が引用されている。 本章は、2007年2月20日付フランス法令第Ⅸ章(注1)に規定された金融機関および投資会社の資 本要件に関する義務を満たしており、またBNPパリバの連結グループに適用されるものである(下記 「(1) 適用範囲」を参照。)。 (注1) フランス経済・財政・産業省により公布された。 (1) 適用範囲 2007年2月20日付フランス法令に定義された資本要件に関する健全性の適用範囲は、会計上の連 結範囲と同一ではない。下記の項目は、規則に基づき、これら2つの範囲の相違について検討する ものである。 健全性の範囲 フランス銀行規則(注1)に従い、BNPパリバ・グループは、連結データに基づき計算された自己 資本比率を監視するための健全性の範囲を規定している。 この健全性の範囲とは、一般的に、連結財務書類の注8.bに概要が記載されている連結範囲と同一 であるが、以下の場合を除く。 ・1990年2月23日付フランス銀行規則90-20第1条に従い、保険会社は健全性の範囲に含まれない。 ・リスクまたは資産の所有権の移転を伴う取引は、リスク移転の結果を基準として評価される。 したがって、バーゼルⅡの基準に基づき有効であると判断された証券化取引(すなわち重大な リスクの移転を伴う取引)の場合、証券化ビークルは健全性の範囲から除外される。その他の 証券化ビークルは、連結範囲に含まれる場合、健全性の範囲に含まれる。 ・BNPパリバ・デリヴ・グァランティは健全性の範囲から除外されるが、フランス銀行規制当局 (銀行委員会)(Commission Bancaire)からの要求に応じ、単独ベースで監視される。 (連結財務書類の注1.b「連結」を参照。) ― 53 ― (連結財務書類の注8.b「連結の範囲」を参照。) (注1) 2000年9月6日付CRBF規則2000-03 当社グループが10%を超える株式を保有する金融機関に対する資本参加および劣後債権は、2008 年12月31日現在の当社グループの健全資本から控除される。これらの資本参加および劣後債権は、 下記の金融機関に関するものである。 健全資本から控除される金融機関 Accea Finance Accord Magyarorszag ZRT AMP Partners SA Associatie Cassa BV Baiduri Bank Berhard BAII Recouvrement Banca Impresa Lazio Spa Banco Cofidis SA Banco de Servicios Financieros SA Banexi (U.K.) Limited Banexi Inc. Banque Paribas International Trustee Limited Banque pour l'Industrie et le Commerce Comores Belamzo Holding BV Berliner Effektengesellschaft BGN Leasing BIAO Recouvrement BICI Bail Gabon BICI Cameroun BMCI Bourse BNP Asset Management U.K. Limited BNP Capital Markets Limited BNP Equities Mauritius BNP Mexico Holding Inc. BNP Nominees Limited BNP PAM Malaysia SDN BHD BNP Paribas Andes BNP Paribas Asset Management (Part Ⅱ) (Luxembourg) SA ― 54 ― BNP Paribas Asset Management Argentina SA, Sociedad de Fondos Comunes de inversion BNP Paribas Asset Management B.S.C BNP Paribas Asset Management Monaco BNP Paribas Asset Management Services Luxembourg BNP Paribas Bank & Trust Cayman BNP Paribas Bulgaria EAD BNP Paribas Futures Singapore Pte Ltd BNP Paribas Hungaria Bank Rt BNP Paribas International Trustee Guernesey BNP Paribas Investment Management CI Limited BNP Paribas Lease Group IFN SA BNP Paribas Panama SA BNP Paribas Peregrine Futures Limited BNP Paribas Securities (Australia) Limited BNP Paribas Securities India Pvt Ltd BNP Paribas Trust Corporation UK Limited BNP Paribas Trust Services Singapore Limited BNP Representative Office (Nigeria) Ltd BNPP (Nz) Limited BPI BPP Holdings Pte Ltd Cetelem Consulting International S.R.L. Cetelem Expansion Société en Nom Collectif Cetelem Gestion Sa (Argentina) Cetelem Renting Cetelem Servicios SA de CV Clariance Société en nom collectif CNH Capital Europe GmbH Consors eCommerce Holding Gmbh Corporacion Franco Americana de Finanzas (Costa Rica) SA Credifarma Spa Crédit Logement Emirates Lebanon Bank Fimaser Financière de la rue Meyerbeer Financière du Navire JLZ 020401 ― 55 ― Findomestic Network Spa France Titrisation Investment Fund Services Limited Istituto per il Credito Sportivo Leval 16 Leval 3 Liquiditäts- und Konsortialbank GmbH Maintenance et Prestation Informatique (MPI) Massilia Bail 2 Nachenius Tjeenk & Co Global Custody NV Neuilly Contentieux Orange - BNP Paribas Services Orient Commercial Joint Stock Bank Paribas Group Australia Limited Paribas Petroleum Participations BV Personal Finance Technology Primonial Fundquest PT Bank BNP Paribas Indonesia SAIB BNP Paribas Asset Management Company Sfom Inter Africa 1 Sicovam Holding Societa Regionale per la Promozione dello Sviluppo Economico dell’Umbria Spa Société Financière de Beyrouth BNP Paribas Société Financière des Pays d’Outre-Mer Sofracem Soservi Société en Nom Collectif SYWG Tuileries Financement 2 Tuileries Financement 3 Ukrainian Leasing Company Limited Liability Company Union Méditerranéenne de Finance Watamar & Partners SA 重要な子会社 BNPパリバの重要な子会社の資本要件は、法令に従って下記「(7) 重要な子会社の資本要件」に開 示されている。下記「(7) 重要な子会社の資本要件」に記載された資本要件は、グループ内の適切 なリスク移転後の、当社グループの資本要件における各子会社への出資額に対応している。 ― 56 ― 下記の子会社は、2008年12月31日現在、そのリスク加重資産が当社グループのリスク加重資産合 計の3%を超えるという基準に基づき、重要とみなされている。 ・バンカ・ナッツィオナーレ・デル・ラヴォーロ(BNL) ・バンクウェスト ・BNPパリバ・スイス ・パーソナル・ファイナンス(準連結グループ) フランス銀行規制当局による個別監視 BNPパリバ・デリヴ・グァランティおよびパーソナル・ファイナンスの2社は、監視ガイドライン に基づいて、また規制当局およびBNPパリバの間の協議に従って、フランス銀行規制当局(銀行委員 会)により個別に監視されている。 (2) リスク管理 BNPパリバのリスク管理に関する戦略および手続は、連結財務書類の注4に記載されている。 (連結財務書類の注4.a「リスク管理体制」を参照。) (連結財務書類の注4.d「信用リスクおよび取引先リスク」を参照。) (連結財務書類の注4.e「市場リスク」および注4.e中の「株式リスク」を参照。) (連結財務書類の注4.f「業務リスク」を参照。) (3) 資本管理および自己資本 規制資本 当社グループの資本構成の詳細については、連結財務書類の注4に記載されている。 (連結財務書類の注4.c中の「規制資本」を参照。) ― 57 ― 自己資本比率 2008年12月31日現在の第一の柱リスク加重資産 2008年12月31日現在、第一の柱に分類されるリスク加重資産の総額は、527.6十億ユーロであり、 リスクの種類、計算手法および資産クラスによって以下のとおり分類される。 (単位:百万ユーロ) リスク加重資産 資本要件 信用リスクおよび取引先リスク 417,750 33,420 信用リスクおよび取引先リスク-IRBアプローチ 190,051 15,204 2,339 187 144,522 11,562 金融機関 15,584 1,247 リテール 19,678 1,574 リボルビング・エクスポージャー 6,111 489 モーゲージ 4,230 338 その他のエクスポージャー 9,337 747 7,928 634 227,699 18,216 2,753 220 102,768 8,221 金融機関 12,874 1,030 リテール 68,680 5,494 1,730 138 モーゲージ 24,507 1,961 その他のエクスポージャー 42,443 3,395 3,297 264 その他の債権以外の資産 37,327 2,986 株式リスク 40,584 3,247 内部モデル 40,479 3,239 4,286 343 上場エクイティ・エクスポージャー 19,654 1,573 その他のエクイティ・エクスポージャー 16,539 1,323 105 8 市場リスク 29,727 2,378 内部モデル 25,028 2,002 4,699 376 業務リスク 39,582 3,167 先進的計測アプローチ(AMA) 22,911 1,833 標準的アプローチ 13,417 1,073 3,254 260 527,643 42,211 中央政府および中央銀行 法人 証券化ポジション 信用リスクおよび取引先リスク-標準的アプローチ 中央政府および中央銀行 法人 リボルビング・エクスポージャー 証券化ポジション 多様なポートフォリオにおけるプライベート・エクイ ティ・エクスポージャー 標準的アプローチ 標準的アプローチ 基礎的指標アプローチ 合計 ― 58 ― リスクの種類別のリスク加重資産 (注1) その他の債権以外の資産を含む。 信用リスクおよび取引先リスク BNPパリバは、バーゼルⅡに基づき許可された先進的アプローチを選択している。EU指令およびフ ランスにおける施行法に従い、2007年12月20日にフランス銀行規制当局(銀行委員会)は、2008年 1月1日以降の当社グループの資本要件を計算するため、内部モデルを使用することを承認した。 信用リスクおよび取引先リスクは、当社グループのバーゼルⅡリスク加重資産の78%を占めてい る。標準的アプローチを用いて決定された2008年12月31日現在のかかるリスク加重資産の割合 (50%)は、IRBアプローチを用いて決定された割合(49%)と基本的に同じである。これらの先進 的な手法は、フランスまたは海外のBNPパリバおよびセテレムを含め、当社グループの多くの子会社 によって採用されているが、BNLおよびバンクウェスト等のいくつかの主要な子会社においては、未 採用である。新興国におけるその他の子会社は、当社グループの先進的な手法を中期的に採用する。 これらの手法の採用は、進展および展開次第である。当社グループは、これら子会社が銀行委員会 の要件を充足させるための展開を計画している。 標準的アプローチを使用した場合の信用リスクおよび取引先リスクは、バーゼルⅡリスク加重資 産の50%を占めるが、標準的アプローチは、対応資産をより重い加重で取り扱うため、リスク・エ クスポージャーでは31%を占めるに留まっている。 ― 59 ― 信用リスクおよび取引先リスクのリスク加重資産(注1) (注1) その他の債権以外の資産を除く。 アプローチ別の信用リスクおよび取引先リスク・エクスポージャー(注1) (注1) その他の債権以外の資産を除く。 株式リスク 株式リスクは、2008年における株式市場の急落および高いボラティリティを反映して、当社グル ープのリスク加重資産の8%を占めている。 ― 60 ― 市場リスク 市場リスクは、当社グループのバーゼルⅡリスク加重資産の6%を占めており、特にリーマン・ ブラザーズ破綻後の2008年の例外的な市況を受け、2007年と比較して増加している。 これに対応するほぼすべての資本要件は、当社グループの内部モデル(VaR)により網羅されてい る。金融市場の極端なボラティリティにより、持続的エクスポージャーのより高いリスクにつなが る不安定さと、VaRを計算する共分散行列に変更を及ぼしたその後のヒストリック・ボラティリティ が影響を受けたため、かかる資本要件は2008年に2倍になった。 標準的アプローチは、すべての銀行勘定および取引勘定のための通貨リスクを計算するために使 用されている。 業務リスク 業務リスクは、2007年と比較して変化はなく、当社グループのリスク加重資産の8%を占めてい る。 リスクの種類別の詳細は、「(4) 信用リスクおよび取引先リスク」から「(6) 業務リスク」まで に記載されている。 ソルベンシー・レシオ (単位:百万ユーロ) 2009年1月1日 2008年12月31日 2007年12月31日 (バーゼルⅡ) (バーゼルⅡ) (バーゼルⅠ-ESR) ティア1資本 41,799 41,799 37,601 ティア2資本 17,951 17,951 19,224 ティア2プルーデンシャル控除 -1,003 -1,003 -3,254 ティア3資本 資本合計 リスク加重資産 752 752 1,013 59,499 59,499 54,584 527,643(注2) 535,147(注1) 533,210 ティア1比率 7.9% 7.8% 7.1% 資本比率合計 11.2% 11.1% 10.2% (注1) (注2) 2008年に適用される90%フロアーに基づく。 2009年に適用される80%フロアーに基づく。 当社グループの資本要件は、投資会社および金融機関の自己資本比率に関するフランス法に置き 換えられたEU指令に従って計算される。 当社グループのポートフォリオの質の高さのおかげで、バーゼルⅠからバーゼルⅡへの移行によ り、当社グループのリスク加重資産は減少した。2008年12月31日現在、当社グループは、バーゼル ⅠからバーゼルⅡへの移行期間にフランス銀行監督当局が定めるところにより(2007年2月20日付 フランス法第391条)、バーゼルⅠに基づくリスク加重資産の90%を基礎としてソルベンシー・レシ オを計算した。その結果、リスク加重資産の合計は535十億ユーロとなり、これにより移行の影響は 緩和された。 ― 61 ― 当社グループのティア1比率は、主にティア1資本の増加(これにより、比率は75ベーシスポイ ント上昇した。)に起因して、2008年12月31日現在、72ベーシスポイント改善された。 2009年1月1日以降、フランス銀行規制当局のリスク加重資産の計算に使用するフロアーは、バ ーゼルⅠリスク加重資産の80%に減少した。したがって、同日以降、当社グループは、バーゼルⅡ リスク加重資産を用いてそのソルベンシー・レシオを計算している。これにより、当社グループの ティア1および全体的なソルベンシー・レシオは、10ベーシスポイント増加して、それぞれ7.9%お よび11.2%となった。 (4) 信用リスクおよび取引先リスク (連結財務書類の注4.d「信用リスクおよび取引先リスク」を参照。) 信用リスク 本項目には、取引先リスクおよびその他の債権以外の資産は含まれていない。 信用リスク管理方針 (連結財務書類の注4.d中の「信用リスク管理-貸出業務」を参照。) 信用リスクの分散 業界の分散 (連結財務書類の注4.d中の「業界の分散」を参照。) 地域の分散 (連結財務書類の注4.d中の「地域の分散」を参照。) ― 62 ― 信用リスク:標準的アプローチ (連結財務書類の注4.d中の「信用リスクにさらされたポートフォリオの質」を参照。) 以下の表は、当社グループの全業務部門の貸出金およびコミットメントの内訳を、標準的アプロ ーチにより取引先信用格付別に示したものである。当該エクスポージャーは、信用リスク全体の325 十億ユーロを占める。 (単位:百万ユーロ) 外部格付 (注1) 中央政府および中央銀行 総エクスポー ジャー 11,681 10 1 A+からA- 1,984 1,991 144 12 BBB+からBBB- 133 133 7 1 BB+からBB- 2,164 2,153 1,957 156 B+からB- 25 23 23 2 CCC+からD 22 22 33 2 外部格付なし 644 617 577 46 16,678 16,620 2,751 220 AAAからAA- 21,548 20,782 4,146 332 A+からA- 3,747 3,367 760 61 BBB+からBBB- 531 421 346 28 BB+からBB- 1,102 1,035 1,032 83 B+からB- 237 227 227 18 外部格付なし 6,663 6,496 6,131 490 33,828 32,328 12,642 1,011 AAAからAA- 2,415 2,392 499 40 A+からA- 575 562 280 22 BBB+からBBB- 353 317 316 25 BB+からBB- 144 129 129 10 B+からB- 149 142 212 17 CCC+からD 10 10 16 1 外部格付なし 126,787 102,828 99,852 7,988 130,434 106,381 101,303 8,104 144,312 120,980 68,679 5,494 144,312 120,980 68,679 5,494 325,252 276,309 185,375 14,830 合計 リテール 外部格付なし 合計 合計 (注1) 資本要件 11,706 合計 法人 リスク加重 エクスポー ジャー (RWA) AAAからAA- 合計 金融機関 債務不履行 による リスク金額 (EAD) 出所:スタンダード・アンド・プアーズ社。 ― 63 ― 上記の表では、取引先リスク、その他の債権以外の資産および証券化により取得されたポジショ ンは除かれている。 当社グループの中央政府、中央銀行および金融機関に対するエクスポージャーの約80%が、投資 適格である。 当社グループ中で標準的アプローチにより資本要件を算出する企業は、一般的に個人もしくは中 小企業に重点を置くビジネス・モデルを有するか、または信用格付システムが未整備の地域(トル コ、ウクライナもしくは中東等)に所在する。結果として、標準的アプローチの下では、ほとんど の企業が外部格付を有していない。 信用リスク:内部格付に基づくアプローチ(IRBアプローチ) 内部格付システム (連結財務書類の注4.d中の「内部格付システム」を参照。) 以下の表は、当社グループの全業務部門の貸出金およびコミットメントの内訳を、先進的な内部 格付に基づくアプローチにより内部格付別に示したものである。また、以下の表は、バーゼルの枠 組における主要なリスク指標のうちの2指標(すなわち、オフバランス項目に適用される与信相当 掛目(CCF)の平均値および債務不履行による損失(LGD)の平均値)の加重平均値も示している。 ― 64 ― 種類別および内部格付別の信用リスク・エクスポージャー コーポレート・ポートフォリオ 以下の表は、当社グループの全業務部門の法人向け貸出金およびコミットメント(資産種類:法 人、中央政府および中央銀行ならびに金融機関)の内訳を、先進的な内部格付に基づくアプローチ により内部格付別に示したものである。当該エクスポージャーは、信用リスク全体の495.5十億ユー ロを占めており、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業、フランス国内のリテール・バン キングならびに資産運用および証券管理事業中のBNPパリバ・セキュリティーズ・サービシズ (BP2S)に関連するものである。 (単位:百万ユーロ) 貸借対照 総エクス 表上の ポー エクスポ 内部格付 ジャー ージャー 中央政府および 中央銀行 平均 CCF 平均 LGD 平均 RW 平均 予想損失 1 70,435 70,360 75 55% 70,512 1% 0% 0 2 6,047 5,896 151 55% 5,987 1% 0% 0 3 1,622 1,584 38 95% 1,623 20% 9% 0 4 259 47 212 100% 259 19% 11% 0 5 1,448 1,298 150 55% 1,382 42% 49% 2 6 665 309 356 55% 505 9% 23% 0 7 830 616 214 58% 741 8% 22% 2 8 350 288 62 53% 319 10% 36% 2 9 269 181 88 50% 225 23% 100% 6 10 373 150 223 83% 327 36% 194% 22 11 12 12 0 55% 11 64% 0% 8 12 0 0 0 0 80% 0% 0 82,310 80,742 1,567 66% 81,891 3% 3% 42 1 32,368 26,326 6,042 65% 30,319 9% 2% 1 2 38,809 31,427 7,382 64% 36,252 15% 4% 2 3 7,101 5,693 1,408 62% 6,589 28% 14% 1 4 4,976 3,900 1,076 67% 4,632 32% 21% 2 5 3,970 3,518 452 73% 3,855 33% 38% 4 6 3,225 1,997 1,228 75% 2,940 32% 63% 9 7 1,250 948 302 67% 1,154 38% 108% 13 8 2,435 1,711 724 57% 2,124 25% 87% 33 9 353 158 195 52% 261 50% 222% 15 10 872 385 487 51% 640 18% 91% 20 11 594 240 354 86% 550 56% 0% 232 12 43 36 7 98% 43 69% 0% 22 合計 金融機関 オフ バランス シート・ エクスポ ージャー 債務 不履行 による リスク 金額 (EAD) ― 65 ― 合計 法人 合計 合計 95,996 76,339 19,657 65% 89,359 17% 13% 354 1 9,361 2,784 6,577 66% 7,141 27% 7% 1 2 49,081 14,653 34,428 61% 35,712 36% 13% 4 3 40,744 17,722 23,022 54% 30,269 38% 22% 9 4 54,828 27,707 27,121 56% 42,995 37% 33% 26 5 48,447 29,998 18,449 62% 41,555 35% 47% 50 6 51,450 33,627 17,823 65% 45,272 30% 64% 136 7 42,335 27,745 14,590 71% 38,186 26% 78% 291 8 11,051 7,171 3,880 80% 10,296 25% 96% 173 9 2,838 1,866 972 75% 2,594 30% 143% 86 10 2,799 1,251 1,548 80% 2,500 21% 114% 96 11 3,182 2,844 338 84% 3,130 49% 0% 1,598 12 1,097 1,022 75 78% 1,082 64% 0% 725 317,213 168,390 148,823 62% 260,732 33% 46% 3,194 495,519 325,470 170,049 62% 431,982 24% 31% 3,590 平均CCF=オフバランスシート・エクスポージャーにより加重された与信相当掛目の平均値 平均LGD=債務不履行によるリスク金額により加重された債務不履行による損失の平均値 平均RW=リスク加重平均値 当社グループの相手方である中央政府および企業の多くが、投資適格であり先進国を拠点として いる。これは、かかる相手方の内部格付が非常に高いことおよび債務不履行による損失の平均水準 が低いことを意味している。 当社グループの企業コミットメントの大多数は、良質または優良な相手方に関するものであるが、 これはBNPパリバの顧客基盤の大部分を、多国籍企業が占めていることを反映している。投資不適格 と格付された債務者に対する当社グループのコミットメントは主として、それらの債務不履行によ る損失の平均水準を反映し、仕組取引または高価値の資産に裏付けられた取引である。 ― 66 ― リテール・ポートフォリオ 下記の表は、先進的なIRBアプローチを用いた、当社グループのすべての事業分野に関するリテー ル貸付およびコミットメントの内部格付の内訳である。このエクスポージャーは、信用リスク総額 である121十億ユーロに相当し、主としてフランス国内リテール・バンキングおよびパーソナル・フ ァイナンス事業におけるフランス国内の顧客向けローン子会社に関するものである。 (単位:百万ユーロ) オフバラ 債務不履 行による 貸借対照 ンスシー リスク金 総エクス 表上のエ ト・エク 額 ポージャ クスポー スポージ ャー 内部格付 ー ジャー 平均CCF (EAD) 平均LGD モーゲージ 17,843 17,292 551 100% 17,820 14% 1% 1 3 8,570 8,340 229 100% 8,558 15% 3% 1 4 6,977 6,796 181 100% 6,968 15% 5% 1 5 10,454 10,140 314 100% 10,440 15% 8% 5 6 3,209 3,102 107 100% 3,204 16% 18% 4 7 2,071 1,923 148 100% 2,068 16% 34% 7 8 27 26 1 100% 27 16% 71% 0 9 1,057 1,043 14 100% 1,055 16% 82% 19 10 365 360 5 100% 365 17% 96% 11 11 327 326 1 100% 327 30% 0% 101 50,900 49,349 1,551 100% 50,832 15% 8% 150 2 2,624 467 2,157 163% 3,973 41% 1% 1 3 2,206 550 1,656 116% 2,472 45% 2% 1 4 3,492 330 3,162 75% 2,702 44% 4% 2 5 5,523 523 5,000 61% 3,564 39% 7% 5 6 6,336 1,220 5,116 60% 4,270 38% 16% 17 7 4,679 2,187 2,492 74% 4,034 44% 41% 55 8 1,463 1,002 461 73% 1,340 43% 65% 37 9 1,069 780 289 79% 1,009 44% 90% 47 10 1,295 1,033 262 60% 1,190 45% 130% 152 11 1,535 1,165 370 13% 1,214 74% 0% 914 30,222 9,256 20,967 79% 25,768 43% 24% 1,231 2 2,501 2,297 204 100% 2,514 30% 3% 0 3 3,145 2,821 324 88% 3,126 27% 5% 1 4 4,709 4,336 373 70% 4,618 28% 9% 2 5 5,803 5,322 481 71% 5,697 26% 17% 6 6 5,419 4,976 443 66% 5,327 27% 29% 14 合計 その他リテール 平均予想 損失 2 合計 リボルビング・エ クスポージャー 平均RW ― 67 ― 7 6,548 6,203 345 72% 6,545 19% 34% 43 8 3,331 3,150 181 73% 3,340 19% 35% 45 9 2,941 2,833 108 84% 2,991 25% 49% 90 10 2,434 2,425 9 74% 2,432 20% 53% 186 11 3,175 3,103 72 91% 3,165 63% 0% 2,066 40,006 37,466 2,539 76% 39,755 27% 23% 2,453 121,128 96,072 25,056 65% 116,355 25% 17% 3,834 合計 合計 モーゲージ・エクスポージャーの大部分は、明確な手続に従って住宅ローンを提供する、フラン ス国内リテール・バンキング事業に関するものである。債務不履行による平均損失率は通常、住宅 ローンが付与された際に設定される担保により補填される。 リボルビング・エクスポージャーおよびその他リテール・エクスポージャーの大部分は、信用度 において幅広い範囲の顧客を有し、また担保の水準の低い顧客向けローン子会社に関連するもので ある。 債務不履行、引当金、およびリスク費用エクスポージャー (連結財務書類の注4.d中の「減損手続」を参照。) (連結財務書類の注4.d中の「延滞貸出金(減損の有無を問わない)および関連する担保またはその 他の保全策」を参照。) ― 68 ― 地域別債務不履行エクスポージャー内訳 (単位:百万ユーロ) 債務不履行エクスポージャー(*) 総エクスポージ ャー合計 標準的アプローチ IRBアプローチ フランス 295,381 1,894 5,389 4,217 イタリア 141,255 5,664 32 3,101 161,284 944 1,206 998 35,127 206 219 303 17,698 224 205 190 162,208 690 998 855 ラテンアメリカ 22,477 166 469 274 アフリカおよび中東 61,709 991 365 787 日本およびオセアニア 37,465 2 921 261 その他アジア 38,207 64 213 158 972,810 10,846 10,016 11,146 EU15ヶ国(フランスおよびイ タリアを除く。) スイスおよびその他EEA参加 国 その他欧州諸国 北アメリカ 合計 (*) 公正価値調整額 保証前の総エクスポージャー バーゼルⅡ資産クラス別債務不履行、公正価値調整額、およびリスク費用エクスポージャー 下記の表中のリスク費用は信用リスクに関連しており、市場性金融商品に対する減損処理を含ま ない。 (単位:百万ユーロ) 債務不履行 エクスポージャー(*) 総エクス ポージャー 標準的 IRB 合計 アプローチ アプローチ 中央政府および中央銀行 公正価値 調整額 98,987 71 12 94 リテール 265,440 6,096 5,038 6,160 企業 447,646 4,620 4,279 4,721 金融機関 129,825 57 637 127 30,911 3 51 44 972,810 10,846 10,016 11,146 証券化ポジション 合計 (*) 保証前の総エクスポージャー (連結財務書類の注2.f「リスク費用」を参照。) ― 69 ― 減損ポート フォリオ リスク費用 3,792 (3,973) 取引先リスク (連結財務書類の注4.d「信用リスクおよび取引先リスク」を参照。) 当社グループのデリバティブに関する取引先リスク・エクスポージャーは、原資産であるか配当 であるかを問わず、BNPパリバのポートフォリオにおけるすべてのデリバティブを対象としている。 これらのエクスポージャーの大部分は、フィクスト・インカム事業分野に関するものである。 証券金融取引および繰延決済取引に関するエクスポージャーは、フィクスト・インカム事業(主 に債権)、株式貸借取引事業(主に株式)、およびBNPパリバ・セキュリティーズ・サービシズ (BP2S)(債券および株式)に関連するものである。 計算手法別債務不履行エクスポージャー(EAD) (単位:百万ユーロ) 内部モデル(*) (バリュー・アット・リスク) IRB 標準的 アプローチ アプローチ 小計 デリバティブ 84,019 170 84,189 証券金融取引および繰延決済取引 20,388 0 20,388 104,407 170 104,577 合計 (*) 標準方式 標準的 アプローチ 合計 2,296 86,485 20,388 2,296 106,873 EAD計算法 取引先リスクに関する債務不履行エクスポージャー(EAD)の大半は、連結財務書類の注4.dに記 載のとおり、内部モデルを用いて計算される。標準的手法は、当社グループのエクスポージャーの うち、内部モデルによって計算されない2%に適用される。 取引先リスクのリスク加重資産は、EADに、使用されるアプローチ(標準的アプローチまたはIRB アプローチ)によって決まるリスク・ウェイトを乗じて計算される。 証券化取引 証券化 (連結財務書類の注4.d中の「証券化」を参照。) 会計方法 (連結財務書類の注1「当グループが適用している重要な会計方針の要約」を参照。) 証券化資産 証券化取引の一貫として証券化される資産で、とりわけ、重要なリスクの移転に関して、バーゼ ルⅡに基づく適格基準を満たすものは、規制上の資本の計算から除外される。証券化ビークルにお けるBNPパリバのポジション、および証券化ビークルに対してその後付与されるコミットメントにつ いてのみ、外部格付による手法に基づいて資本要件の計算が行われる。 ― 70 ― 証券化取引の一貫として証券化される資産でバーゼルⅡの適格基準を満たさないものは、最初に 分類されたポートフォリオに残る。この場合、対応する資本要件は、かかる資産が証券化されてい ないものとして計算される。 下記に記載される証券化取引は、バーゼルⅡに基づき有効であると判断されたもののみを対象と している。 証券化の種類別BNPパリバの取引における証券化エクスポージャー 証券化の種類 計算手法 従来型 IRBアプローチ 標準的アプローチ 合計 (単位:百万ユーロ) 証券化エクス ポージャー 424 4,442 4,866 原資産の種類別BNPパリバの取引における証券化エクスポージャー (単位:百万ユーロ) 証券化エクス ポージャー 資産クラス 住宅ローン 4,442 消費者ローン 389 法人または中小企業向けローン 35 合計 4,866 2008年12月31日現在、バーゼルⅡに基づき8つの証券化取引が有効であると判断された。そのう ち3つ(ヴェラ・ホーム1、ヴェラ・ホーム2およびヴェラ・ホーム3)はイタリアの子会社であ るBNLにより実行され、5つ(UCI 10、UCI 12、UCI 15、UCI 16およびUCI 17)についてはスペイン の子会社であるUCIにより実行された。 同日現在、消費者ローンの証券化取引については、1つだけが有効と判断された。この取引はパ ーソナル・ファイナンス事業によって実行された。 2008年12月31日現在、当社グループは35百万ユーロの法人向けローンに関する証券化取引(レバ レッジド・ファイナンスⅡ、ⅢおよびⅣ)に合意した。 ― 71 ― 証券化ポジション 計算手法別保有または取得された証券化ポジション (単位:百万ユーロ) 債務不履行によ るリスク金額 (EAD) リスク加重資産 計算手法 IRBアプローチ 25,499 7,928 5,412 3,297 30,911 11,225 標準的アプローチ 合計 新たなバーゼルⅡのプルーデンシャル規制に基づき、証券化されたリスク加重資産の額は、当社 グループのリスク加重資産の合計の2%に相当する。 2007年2月20日付フランス法令第222条に規定のとおり、標準的手法では、リスク加重資産は、債 務不履行によるリスク金額(EAD)に、証券化ポジションの外部格付に基づいたリスク・ウェイトを 乗じて計算される。まれに、透明性の高いリスク・ウェイトが適用される場合もある。B+以下、ま たは外部格付がない証券化ポジションには、1250%のリスク・ウェイトが適用される。標準的アプ ローチは、BNLまたはUCIがオリジネーターである証券化ポジション、およびバンクウェストまたは 資産運用および証券管理事業による証券化投資に使用される。 IRBアプローチでは、リスク加重資産は下記の方法のうちの1つによって計算される。 ・証券化ポジションが外部格付を有している場合、当社グループは、銀行監督当局の定める外部 格付とリスク・ウェイトの対応表からポジションのリスク・ウェイトを直接決定する、外部格 付に基づいた方法を使用する。 ・証券化ポジションが外部格付を有さない場合、またBNPパリバがオリジネーターまたはスポンサ ーである場合、当社グループは当局が設定する計算方法を使用する。この方法では、リスク・ ウェイトは、原資産ポートフォリオの内部信用格付および取引構造(主として当社グループに より引き受けられた債務不履行保険の金額)を考慮して、銀行監督当局により設定された関数 式から算出される。 ・まれに、透明性の高いリスク・ウェイトが適用される場合もある。 2008年12月31日現在、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業に保有される証券化ポジシ ョンはIRBアプローチによって計算された。 当社グループは、スタンダード・アンド・プアーズ、ムーディーズ、およびフィッチといった格 付機関から外部格付を取得しており、これらの格付をフランスの銀行監督当局により概要が定めら れた手続に従い、フランス法令に規定された信用度の水準に対応させている。 ― 72 ― 証券化ポジションのクオリティ 当社グループにより保有または取得された証券化ポジションにおいて、シニア債が75%を超えて いるが、これは当社グループのポートフォリオのクオリティが高いことを反映している。対応する 債務不履行によるリスク金額(EAD)およびリスク・ウェイトは下記の表のとおりである。 (単位:百万ユーロ) 債務不履行によるリスク金額 (EAD) 債券 シニア債 23,792 メザニン債 6,949 ジュニア債 170 合計 30,911 アプローチ、計算手法、およびリスク・ウェイト別証券化ポジション IRBアプローチ (単位:百万ユーロ) 債務不履行によるリスク金額 (EAD) リスク・ウェイト 外部格付に依拠した手法 6%-10% 4,605 12%-18% 1,493 20%-35% 2,612 50%-75% 200 100% 271 250% 62 425% 71 650% 83 小計 9,397 1250% 371 当局が設定する計算手法 15,613 透明性の高いリスク・ウェイトを用いた手法 118 合計 25,499 外部格付を有する証券化ポジション9.4十億ユーロのうち、 ・約半数(債務不履行によるリスク金額ベース)がA+を超える格付である。したがって、リスク 比重は10%未満である。 ・大部分(債務不履行によるリスク金額ベースで93%)がBBB+を超える格付である。 ― 73 ― 標準的アプローチ (単位:百万ユーロ) 債務不履行によるリスク金額 (EAD) リスク・ウェイト 外部格付に依拠した手法 20% 4,797 50% 232 100% 154 350% 36 小計 5,219 1250% 185 透明性の高いリスク・ウェイトを用いた手法 8 合計 5,412 外部格付を有する証券化ポジション5.2十億ユーロのうち、大部分(債務不履行によるリスク金額 ベースで90%)がAA-を超える格付である。したがって、リスク・ウェイトは20%である。 顧客証券化プログラム BNPパリバ・グループは、顧客を代理して特別目的会社の設立を伴う証券化プログラムを実施して いる。これらのプログラムには流動性融資、また必要に応じ、担保融資が含まれる。当社グループ が支配権を行使しない特別目的会社は、連結されていない。 (5) 市場リスク 金融商品取引に関連する市場リスク 計算アプローチ別市場リスクに対する資本要件 当社グループは、バーゼルⅠに基づき市場リスクを測定する内部モデルを使用しており、バーゼ ルⅡへの移行により直ちに変更が求められることはなかった。しかしながら、当社グループは、債 務不履行によるリスクの増加分を計上し、新たな規制に対応するため、これより2010年までにはモ デルを改正する。 市場リスク(為替 (単位:百万ユーロ) 内部モデル 標準的アプローチ 合計 リスクを除く。) 為替リスク 市場リスク合計 2,002 - 2,002 64 312 376 2,066 312 2,378 トレーディング勘定に関連する市場リスク (連結財務書類の注4.e中の「金利リスクおよび通貨リスクのヘッジ」を参照。) ― 74 ― リスク管理方針 (連結財務書類の注4.e中の「通常の市況下での市場リスクの測定」を参照。) リスク要因別資本要件 (単位:百万ユーロ) リスクの種類 資本要件 内部モデル 2,002 標準的アプローチ 376 コモディティ・リスク 0 64 金利リスク 0 株式ポジション・リスク 312 外国為替リスク リスクの限度の超過分に対する追加資本要件 0 合計 2,378 外国為替リスクを除いて、市場リスクのうち2.6%のみが標準的アプローチに基づき測定される。 標準的アプローチは、当社グループ全体で外国為替リスクに使用される。内部モデルは、当社グル ープのトレーディング勘定のエクスポージャーすべてに使用されるが、大半はコーポレート・バン キングおよび投資銀行事業に関連しており、株式リスク、金利リスクおよび信用リスクの要因が占 める割合は均等である。 市場リスクの内部モデル (連結財務書類の注4.e中の「金融商品に関連する市場リスク」を参照。) 正常な市況下での市場リスク (連結財務書類の注4.e中の「金融商品に関連する市場リスク」を参照。) 正常でない市況下での市場リスク (連結財務書類の注4.e中の「金融商品に関連する市場リスク」を参照。) 取引ポートフォリオの価値に対する正常でない市況の影響をシミュレートするために当社グルー プが実施するストレス・テストに伴い、当社グループリスク管理部門は最も複雑なリスクも含めて、 慎重なリスク管理を行うために、各市場活動についてのストレス・テスト・シナリオの要点を説明 した。 ストレス・テストの結果は、事業分野の責任者に提示され、必要であれば、新たなストレス・テ ストの限度が設定される。サブプライム危機以降、当社グループリスク管理部門は、ほぼリアルタ イムでリスク因子の変化を見極めるために、日常的にストレス・テストを実施している。 ― 75 ― 当社グループリスク管理部門が要点を説明した15件のストレス・テスト・シナリオは、金利、株 式、信用、ボラティリティ、通貨といったすべての市場リスク要因に影響を及ぼす重大な衝撃とし ての危機的状況に対応している。こうしたストレス・テストにより、潜在的損失の限度が明確とな り、当社グループの市場リスクに対する強力な耐性が確認された。個別的な最悪のシナリオも当行 の財務体質に重大な影響を及ぼさないと予想される。 15件のシナリオにより、下記の様々なストレスをとらえることができる。 ・シナリオ1:主要銀行の予想外の金利の引上げによる金利の上昇および金利曲線のフラット化 ・シナリオ2:優良品への資本逃避および主要銀行の介入と相まって、株式市場暴落により生じ る金利曲線の下降およびスティープニング ・シナリオ3:西洋諸国における大規模なテロ攻撃 ・シナリオ4:持続不可能な予算および貿易赤字による米ドルの暴落に伴うアジアの中央銀行お よび投資家による米国証券の売却の可能性 ・シナリオ5:アジアから生じるエマージング・マーケット危機 ・シナリオ6:ラテンアメリカから生じるエマージング・マーケット危機 ・シナリオ7:転覆されたサウジ・アラビア政府またはイスラエルおよび近隣諸国間の深刻な紛 争による中東危機がもたらすエネルギー市場への厳しい影響 ・シナリオ8:ヘッジ・ファンド・システム危機によりヘッジ・ファンドが活況な市場すべて (CDOの相関性、転換等)において生じる急速な動き ・シナリオ9:債務不履行または世界的景気後退に対する懸念による信用規制がもたらす一般的 なリスク回避 ・シナリオ10:通貨としての機能停止に対する懸念または加盟国の撤退により生じるユーロに対 する信頼の危機 ・シナリオ11:インフレ期待の急速な上昇により生じる金利の上昇および金利曲線のスティープ ニング ・シナリオ12:日本円の金利曲線の急上昇およびフラット化を伴う日本の金融政策における抜本 的変革がもたらす日本円への影響 ・シナリオ13:カリフォルニアにおける大地震がもたらすユーロおよび米ドルの為替ならびに金 利格差への影響 ・シナリオ14:インフルエンザの流行により生じる一般的なリスク回避ならびに株式市場および 信用市場の暴落 ・シナリオ15:株式市場およびエマージング・マーケットにおける軽い反騰相場、低い実現ボラ ティリティならびにすべての市場におけるインプライドボラティリティの下落 ― 76 ― 2007年度および2008年度の市場活動による収益における15件の各シナリオの結果としての平均減 少(単位:百万ユーロ) トレーディング勘定による測定方法 トレーディング勘定は、IAS第39号に規定されるとおり、損益計算書を通じて公正価値で測定する。 銀行業務に関連する市場リスク 株式リスク 下記の表は、当社グループの投資目的別株式リスク・エクスポージャーを示す。 投資目的別株式リスク・エクスポージャーの内訳 (単位:百万ユーロ) エクスポージャー(*) 戦略的目的 4,627 投資収益目的 3,496 事業関連の株式投資 2,005 合計 10,128 (*) 公正価値 当社グループの株式投資の大半は戦略的目的または収益目的である。 内部モデルは、株式ポートフォリオのほぼすべてに使用される。 為替リスク (連結財務書類の注4.e中の「銀行業務に関連する市場リスク」を参照。) 金利リスク (連結財務書類の注4.e中の「銀行業務に関連する市場リスク」を参照。) ― 77 ― (6) 業務リスク リスクの削減およびヘッジ方針 (連結財務書類の注4.f中の「リスクの管理の枠組み」を参照。) 範囲およびアプローチ 当社グループ法令遵守部門は、当社グループの業務リスク管理におけるアプローチの概要をまと めた。このアプローチは、業務リスクの大部分が補填されることを保証するために、業務リスク・ モデルを使用する。 対応する資本要件は、当社グループの健全な範囲内における各法人について計算される。リスク 加重資産の量は、資本要件に12.5を乗じて算出される。 BNPパリバは、先進的計測アプローチ(AMA)および標準的アプローチを混合したハイブリッド・ アプローチを使用している。各部門における重要な事業単位(フランス国内のリテール・バンキン グ、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業ならびに資産運用および証券管理事業の大部分 を含む。)は、先進的計測アプローチを使用している。 BNLエスピーエー等、先進的計測アプローチの導入過程にある事業単位は、現在標準的アプローチ を用いている。主に先進的計測アプローチを使用している部門内における小規模かつ比較的重要で ない事業単位も、一部標準的アプローチを用いている。 基礎的指標アプローチは、新たに買収された事業単位、部分的な連結事業単位(提携)またはい くつかの新興国の事業単位等、限られた状況においてのみ使用されている。 先進的計測アプローチ(AMA) 銀行は、資本要件の計算のための先進的計測アプローチ(AMA)の下、内部損失データ(潜在的な 損失および過去の損失)、外部損失データ、シナリオ分析、環境要因および内部統制に基づき、内 部的な業務リスク・モデルを開発しなければならない。 BNPパリバの内部モデルは、先進的計測アプローチの基準を満たし、以下の特徴を有する。 ・保険数理アプローチを用いて、また入手可能データに基づき測定された分布に従い、業務リス クから生じる損失の頻度および程度をモデル化した総年間損失分布を用いている。 ・資本要件を計算するために過去のデータおよび見通し(深刻なリスクを反映する可能性がある ため、見通しが優先する。)を用いている。 ・入力データに忠実であるため、当社グループの各業務ラインがその結果を容易に利用できる。 ほとんどの仮定がデータそのものに含まれている。 ・資本要件の計算において慎重である。入力データは徹底的に検証され、当社グループ内の該当 するすべてのリスクを補填するために必要な場合には、補足データが追加される。 先進的計測アプローチは、規制上の資本要件を算出するために、99.9%の信頼度に基づくVaR(バ リュー・アット・リスク)または1年間の期待最大損失額を使用する。資本要件は、先進的計測ア プローチを導入している当社グループの全事業単位からのデータの総計によって算出され、その後 個別の事業単位に分けられる。 (連結財務書類の注4.f「業務リスク」を参照。) ― 78 ― 固定パラメーターによるアプローチ BNPパリバは、当社グループの連結範囲に含まれ、内部モデルを使用しない事業単位の資本要件を 算出するために、固定パラメーターによるアプローチ(基礎的指標アプローチおよび標準的アプロ ーチ)を使用している。 基礎的指標アプローチ:資本要件は、事業単位の過去3年間の平均銀行業務収益(純額)(エク スポージャー指標)に、規制当局が定めるアルファ・パラメーター(15%のリスク・ウェイト)を 乗じて算出される。 標準的アプローチ:資本要件は、事業単位の過去3年間の平均銀行業務収益(純額)に、かかる 事業単位のビジネス・カテゴリーに基づき規制当局が定めるベータ因子を乗じて算出される。当社 グループは、銀行規制当局のベータ・パラメーターを使用するために、すべての業務ラインを8つ のビジネス・カテゴリーに分類し、各業務ラインをこれらのビジネス・カテゴリーに指定した。 業務リスク・エクスポージャー バーゼルⅡにより、業務上の損失事由は、(ⅰ)内部の不正行為、(ⅱ)外部からの不正行為、(ⅲ) 労務慣行および職場の安全(例えば、採用プロセスの変則性)、(ⅳ)顧客、商品および取引慣行 (例えば、市場操作、商品の欠陥等)、(ⅴ)有形資産に対する損傷、(ⅵ)事業活動の中断およびシ ステム障害、ならびに(ⅶ)実行、送達およびプロセスの管理(例えば、ヘッジ管理または評価の誤 り)の7種類に分類される。 業務上の損失:事由別の内訳(2006年から2008年までの平均) ― 79 ― 外部からの不正行為は、BNPパリバ・グループの主要な業務上の損失事由であり、2006年から2008 年までの平均で当社グループの業務上の損失の40%近くを占めた。外部からの不正行為には、リテ ール・バンキング事業における支払詐欺および信用詐欺が含まれる。当社グループの厳重なシステ ムのおかげで、企てられた詐欺のほとんど(95%超が消費者金融である。)が阻止された。マドフ 氏による詐欺に対する当社グループの間接的なエクスポージャーも、損失の一因となった。 BNPパリバ・グループの2番目に多い損失事由は、執行および送達における過誤であった。これら は、2006年から2008年までの3年間の平均において、当社グループの業務上の損失の3分の1超を 占めた。この割合は、市場のボラティリティの動向において変位に係る途転取引の費用が割高にな ったため、ここ数ヶ月間で増加している。 3番目に多い損失事由である取引慣行は、過去3年間の平均で当社グループの業務上の損失の 10%を占めた。金融危機による顧客からの苦情の増加は、金融商品市場指令(MiFID)に準拠した管 理計画の導入により軽減された。 事業活動の中断およびその他のシステム障害は、2006年から2008年までの当社グループの業務上 の損失の4%を占めた。 内部の不正行為およびその影響は抑えられ、2006年から2008年までの損失のわずか3%に留まっ た。ただし、比較的少ないこれらの損失は、内部の不正行為に伴う潜在的リスクを覆い隠すもので はない。この損失は、当社グループの経済上および規制上の資本要件における主要な要因であり、 業務リスク管理の枠組の中核をなす。銀行部門による大規模な詐欺行為が2008年上旬に発覚した後 に立ち上げられた内部統制の向上のためのイニシアティブには、ラガルド・レポート(ソシエテ・ ジェネラルの最近の事象から学んだ教訓に関して、フランスの金融相がフランスの首相に宛てた報 告書)において定められるガイドラインを満たす短期的および中期的な活動のための方策が含まれ ている。 労務慣行および有形資産に対する損傷は、2006年から2008年までの当社グループの業務上の損失 のわずか4%に留まり、比較的少額であった。 ― 80 ― 計算アプローチによる資本要件 (「(3) 資本管理および自己資本」を参照。) 保険契約によるリスクの削減 (連結財務書類の注4.f中の「保険契約」を参照。) (7) 重要な子会社の資本要件 以下の表は、重要な子会社(当社グループの資本要件の合計に対する割合に基づく。)の資本要 件をリスク別(トレーディング勘定における市場リスクを除く。)に表したものである。 ― 81 ― BNL(注1) (単位:百万ユーロ) リスク加重資産(*) 信用リスクおよび取引先リスク 資本要件 59,639 4,771 信用リスクおよび取引先リスク-IRBアプローチ 227 18 法人 227 18 0 0 59,412 4,753 1 0 39,787 3,183 金融機関 1,806 144 リテール 14,160 1,133 その他のエクスポージャー 7,295 584 モーゲージ 6,865 549 624 50 3,034 243 株式リスク 544 44 内部モデル 544 44 45 4 9 1 490 39 0 0 市場リスク 25 2 標準的アプローチ 25 2 業務リスク 4,516 361 標準的アプローチ 4,256 341 260 21 64,724 5,178 金融機関 信用リスクおよび取引先リスク-標準的アプローチ 中央政府および中央銀行 法人 証券化ポジション その他の債権以外の資産 多様なポートフォリオにおけるプライベート・エク イティ・エクスポージャー 上場エクイティ・エクスポージャー その他のエクイティ・エクスポージャー 標準的アプローチ 基礎的指標アプローチ 合計 (*) 年度末 (注1) BNL Spa(旧BNL Progetto Spa)、Antigiancassa Spa、BNL Broker Assicurazioni Spa、BNL Finance Spa 、 BNL Partecipazioni Spa 、 BNL Positivity Srl 、 Vela Public Sector Srl 、 International Factors Italia IfitaliaおよびVela Mortgages Srl。 IRBアプローチに基づく貸付は、BNLエスピーエーによるグループ内保証が付される当社グループ のその他の事業単位より発行された貸付に対応する。 ― 82 ― バンクウェスト (単位:百万ユーロ) リスク加重資産(*) 信用リスクおよび取引先リスク 資本要件 41,333 3,307 41,333 3,307 0 0 23,247 1,860 金融機関 1,244 100 リテール 12,637 1,011 6,034 483 494 40 6,109 489 証券化ポジション 1,881 150 その他の債権以外の資産 2,325 186 株式リスク 33 3 内部モデル 33 3 8 1 25 2 市場リスク 17 1 標準的アプローチ 17 1 業務リスク 2,785 223 標準的アプローチ 2,785 223 44,168 3,534 信用リスクおよび取引先リスク-IRBアプローチ 信用リスクおよび取引先リスク-標準的アプローチ 中央政府および中央銀行 法人 その他のエクスポージャー リボルビング・エクスポージャー モーゲージ 上場エクイティ・エクスポージャー その他のエクイティ・エクスポージャー 合計 (*) 年度末 範囲:バンクウェスト・コーポレーション ― 83 ― パーソナル・ファイナンス (単位:百万ユーロ) リスク加重資産(*) 信用リスクおよび取引先リスク 資本要件 33,506 2,680 9,413 753 法人 61 5 金融機関 75 6 リテール 9,176 734 その他のエクスポージャー 4,070 326 リボルビング・エクスポージャー 5,106 408 101 8 24,093 1,927 0 0 147 12 金融機関 63 5 リテール 22,915 1,833 その他のエクスポージャー 9,871 790 リボルビング・エクスポージャー 1,285 103 11,759 941 967 77 株式リスク 81 6 内部モデル 81 6 0 0 81 6 0 0 市場リスク 64 5 標準的アプローチ 64 5 業務リスク 2,880 230 先進的計測アプローチ(AMA) 1,624 130 標準的アプローチ 642 51 基礎的指標アプローチ 614 49 36,531 2,921 信用リスクおよび取引先リスク-IRBアプローチ 証券化ポジション 信用リスクおよび取引先リスク-標準的アプローチ 中央政府および中央銀行 法人 モーゲージ その他の債権以外の資産 上場エクイティ・エクスポージャー その他のエクイティ・エクスポージャー 標準的アプローチ 合計 (*) 年度末 範囲:パーソナル・ファイナンスの下位の連結グループ(注1) ― 84 ― (注1) Banca UCB、Banco Cetelem Argentina SA、Banco Cetelem (Espagne) SA、Banco Cetelem Portugal、 BMCI Credit Conso、BNP Paribas Invest Immo、Cetelem、Cetelem Algerie、Cetelem America Ltda、 Cetelem Asia、Cetelem Bank SA、Cetelem Benelux BV、Cetelem Serviçios Ltda、Cetelem Bank succ Grece 、 Cetelem Belgium 、 Cetelem Brasil SA 、 Cetelem Cr 、 Cetelem IFN SA 、 Cetelem Maroc ( 旧 Attijari Cetelem) 、 Cetelem Mexico SA de CV (SOFOL) 、 Cetelem Polska Expansion SA 、 Cetelem Processing Services Shangai Ltd 、 Cetelem Slovensko A.S 、 Cetelem Thailande 、 Cetelem UK ( 旧 Halifax Cetelem)、Cmv Mediforce、Cofica Bail、Cofiparc SNC、Cofiplan、Credial Italia s.p.a、 Credirama Spa 、 Credisson Holding Limited 、 Credit Moderne Antilles 、 Credit Moderne Ocean Indien、Direct Services、Dresdner-Cetelem Kreditbank (旧CTLM Bank)、Effi co Iberia、Effi co Participation SA 、 Effi co Soreco 、 Effi co Portugal 、 Euro Credito EFC 、 European Mortgage Finance IT-2008-1 SRL 、 Facet-IG-13602 、 FCC Domos 2003 、 FCC Retail ABS Finance 、 Fidem 、 Fimestic Expansion SA 、 Findomestic IP 、JetFinance International 、Loisirs Finance SA 、 Magyar Cetelem Bank Ltd 、 Metier Regroupement de Crédits-MRC 、 Norrsken Finance 、 Projeo 、 SA Domofinance 、 SAS Prets & Services 、 Submarino Finance 、 Sundaram Home Finance Ltd 、 UCB HYPOTHEKEN 、 UCB Service SRL 、 UCB Succ Allemagne 、 UCB Succ Belgique 、 UCB Suisse 、 Union de Creditos ImmobiliariosおよびUnion de Credit Pour le Batiment UCB。 BNPパリバ・スイス (単位:百万ユーロ) リスク加重資産(*) 資本要件 信用リスクおよび取引先リスク 10,849 868 信用リスクおよび取引先リスク-IRBアプローチ 10,321 826 8 1 法人 9,170 734 金融機関 1,143 91 信用リスクおよび取引先リスク-標準的アプローチ 528 42 法人 242 19 金融機関 20 2 リテール 83 7 83 7 183 15 株式リスク 2 0 内部モデル 2 0 2 0 標準的アプローチ 0 0 市場リスク 0 0 標準的アプローチ 0 0 業務リスク 681 54 先進的計測アプローチ(AMA) 681 54 11,532 923 中央政府および中央銀行 その他のエクスポージャー その他の債権以外の資産 その他のエクイティ・エクスポージャー 合計 (*) 年度末 範囲:BNPパリバ・スイス・エスエー ― 85 ― 4 【事業等のリスク】 連結財務書類の注4を参照。 5 【経営上の重要な契約等】 重要な契約 現在までのところ、BNPパリバは、下記につき重要な契約を締結していない。 - 通常業務において署名された契約以外のもの - 履行されなかった場合、当該契約が無効となり、当社グループ全体に対し債務または義務を発 生させる契約 外部の当事者への依存 2004年4月、BNPパリバおよびその子会社のうち何社かは、2003年度末にIBMとの間で設立された合 弁事業である「BNPパリバ・パートナーズ・フォー・イノヴェーション」(以下「BP2I」という。)に 対して、情報処理業務の外部委託を開始した。2008年度末、BP2IはBNLの子会社のための情報処理も開 始した。 BNPパリバは、IBMとの間で50対50の割合で所有されているBP2Iに対して多大な影響力を行使してい る。BP2Iには、基本的にBNPの従業員が配属されており、事務所および情報処理センターは当社グルー プにより所有されている。企業統治システムにおいて、BNPパリバには契約上の監督の権利が付与され ており、当社グループは必要であれば情報処理業務に対する責務を引き取ることができる。 バンクウェストの情報処理業務は、フィデリティ・インフォメーション・サービシズに外部委託さ れ、コフィノガ・フランスの情報処理は、IBMの完全子会社であるSDDCが担当している。 6 【研究開発活動】 上記「1 業績等の概要」および「3 対処すべき課題」を参照。 7 【財政状態及び経営成績の分析】 A. 各コア事業毎の事業の状況についての分析 (A) リテール・バンキング事業 2008年度におけるBNPパリバの営業収益の60%がリテール・バンキング事業によるものであった。 BNPパリバは、6,000の支店のうち4,000がフランス国外にあり、かつパーソナル・ファイナンスおよ びビジネス・エクイップメント・ローンという専門的事業において250,000もの顧客対応窓口を保有 しており、リテール・バンキング事業における確固たる国際的地位を築いている。リテール・バン キング業務では52ヶ国で合計120,000人を超える従業員を雇用しており、これは当社グループ全体の 雇用者数の70%超に相当する。 ― 86 ― リテール・バンキング事業は、フランス、イタリア、アメリカ合衆国およびエマージング・マー ケットにおける支店ネットワーク、ならびにノン・バンク業務から構成される。かかる事業は、以 下の6つの業務部門に区分される。 ・フランス国内のリテール・バンキング ・BNLバンカ・コメルシアーレ(イタリア国内における支店ネットワーク) ・バンクウェスト(アメリカ合衆国内における支店ネットワーク) ・エマージング・マーケットにおけるリテール・バンキング ・専門消費者金融および抵当権付住宅融資からなるパーソナル・ファイナンス ・会社(アルバル、BNPパリバ・リース・グループ)による設備購買融資に特化したエクイップメ ント・ソリューションズ 2009年初旬、当社グループはすべてのリテール・バンキング業務をBNPパリバ・リテール・バンキ ングとして1つの組織に統合した。かかる組織の目的は以下のとおりである。 ・リテール・バンキングの顧客に対し、真のグローバル・ネットワークの利益を提供 ・業務の先進化、主要な投資への共同出資、銀行ネットワークならびに専門的なパーソナル・フ ァイナンスおよびエクイップメント・ソリューションズ部門間でのノウハウおよび改新的手法 の移譲 ・ネットワークおよび専門的なリテール・ファイナンシング業務間における、コーポレート・バ ンキングおよび投資銀行事業ならびに資産運用および証券管理事業との相互販売の展開 ・これらの事業における、買収および有機的成長を通じた当社グループの拡大促進 リテール・バンキング事業の拡大をサポートすることを目的とし、相互に機能的な業務およびプ ロジェクトにおいてその専門性による利益を業務部門へ提供するために、以下の6つの主要な業務 分野を創設した。 ・流通、マーケットおよびソリューションズ部門:業務部門における事業の発展を促進させる。 ・リテール・バンキング開発部門:リテール・バンキング事業における当社グループによる買収 の監視ならびにリテール・バンキング事業のためのベンチマークおよび戦略情報の調整を行う。 ・リテール・バンキング・ブランドおよびコミュニケーション部門:内部コミュニケーションの 調整およびリテール・バンキング事業全体を網羅する一貫したブランド・ポリシーを保証する。 ・アメリカ合衆国調整部門:バンクウェストとその他当社グループ法人間の関係を円滑にする。 ・資産運用ネットワーク:リテール・バンキングのネットワーク全体における資産運用事業の成 長を促進する。 ・リテール・バンキング人事部門:特定の現地のニーズに応じて、すべての業務部門および現場 に対し、当社グループの人事モデルを展開する。 このサポートシステムは、ニーズに合わせて6つの業務部門をサポートし、フランス国内のリテ ール・バンキング内において「リテール・バンキング情報システム」を構築することにより完成さ れた。キャッシュ・マネジメントもまた国際的に再編成された。 ― 87 ― (B) フランス国内のリテール・バンキング フランス国内のリテール・バンキング(FRB)の顧客基盤は、6.1百万の個人およびプライベー ト・バンキングの顧客、500,000の企業主および小規模企業ならびに22,000の法人顧客および金融機 関顧客からなっている。この業務部門は、当座サービスからコーポレート・ファイナンスおよび資 産運用の分野における最も複雑な金融サービスまでの広範な商品とサービスを提供する。 フランス国内のリテール・バンキングの事業網は、地方店舗および顧客サービスの向上を目標と して強化されている。2008年12月31日現在、これらの事業網は、2,200支店(うち1,100支店が新し い「ウェルカム・アンド・サービシズ」コンセプトを取り入れている。)および5,200の自動現金支 払機によって構成されている。これにより、事業網は、現在、マルチチャンネルの組織構造との互 換性をより高めた。フランス国内のリテール・バンキングは高い経済的潜在力を持つ地域に注力し パリ地域で15%の市場シェアを有しており(注1)、またフランス国内のリテール・バンキングは、 最も魅力ある個人銀行事業市場でも強固な地盤を有しており、年収82,000ユーロを超える世帯の 22%が主要銀行口座をBNPパリバに持っている(注2)。また銀行業務でも有力な地位にある。 フランス国内のリテール・バンキングでは、BNPパリバブランド支店網、バンク・ド・ブルターニ ュ、BNPパリバ・ファクター、成長資金の提供者であるBNPパリバ・デヴェロップモンおよび遠隔監 視システム会社であるプロテクション24において31,000人の従業員が勤務している。 フランス国内のリテール・バンキングは、顧客のニーズへの対応を改善するために、その販売組 織を部門別に再編成している。現在、同事業は、個人および小規模企業向けサービスを提供する支 店、プライベート・バンキング・センターおよび業務センターで構成されており、そのすべてが顧 客関係センターおよび販売後の事務処理を担当する事務管理部門によってサポートされている。 同時に当該業務部門は、2002年度に開始されたマルチチャンネル(支店、電話およびオンライ ン・バンキング)による販売体制に基づいて積極的に個人銀行業務の拡大を継続した。これらの変 更の基本的な目標は、最高水準のサービスを顧客に提供し、支店顧客アドバイザーの役割を強化す ることにある。パリ、オルレアンおよびリールに開設された顧客関係センターの3つの拠点は、支 店が受けたすべての電話および顧客からのEメールを処理する。 2008年、顧客への情報提供ならびに預金および生命保険商品申込みのため、BNPパリバドットネッ トのウェブサイトのネット・エパルニュエリアが設立された。また、48時間以内にローンの依頼に 対応するコンタクトセンター(ネット・クレディ・イモ)も設立された。 顧客アドバイザーが操作する新たなワークステーションは、マルチチャンネル組織による顧客関 係の管理に利用されている。 そのため顧客アドバイザーは、このシステムの中核となっており、数年間の実績によってその効 果が実証されている。 さらに、フランス国内のリテール・バンキングは、フランス国内(注3)に218の部門を持つ最大 規模のプライベート・バンキング・センター網を持っており、国中に便利に設置されている。 ビジネス顧客向けに新規の事業手法を採用した結果、2005年度末にフランス銀行部門においてユ ニークな組織が誕生した。この新組織は、フランス国内中に所在する26ヶ所の業務センター、専門 支援サービス会社であるサービス・アシスタンス・エンタプライズ(SAE)およびキャッシュ・カス タマー・サービシズ(CCS)によって構成されている。 ― 88 ― 最後に、当該業務部門では、その事務管理部門をプロダクション・販売支援支店(PSSB)へと変 えつつある。取引種類別に専門化した各支店は、フランス国内のすべてをカバーし、また完全に統 合された情報システムを有している。2008年度末現在、76の専門センターが取引処理を担当した。 (注1) BNPパリバのフランス国内リテール・バンキング事業2007年度市場調査、支店数に基づく市場シェア。 (注2) 出所:Ipsos 2006年度。 (注3) 出所:内部データ。 (C) BNLバンカ・コメルシアーレ 総資産において第6位に位置づけられる(注1)BNLバンカ・コメルシアーレ(BNL bc)は、イタ リアの銀行および金融システムにおいて主要な役割を果たしており、近年の整理統合の結果、ヨー ロッパ市場に完全に統合されており、最近では、仲介機関としても国際的に評価されている。 BNLバンカ・コメルシアーレは、広範囲にわたる銀行、金融および保険に関する商品およびサービ スを規格品から最新のものまで提供しており、厳密にセグメント化されたアプローチのもと多数の 顧客基盤のあらゆる需要に応えるための構造を以下のとおり有している。 ・約2.5百万人の個人顧客および12,000の個人顧客(家族グループ) ・119,000を上回る小規模企業(売上高5百万ユーロ未満) ・約30,000の中規模および大規模企業 ・16,000の地方自治体および非営利団体 2008年度中に審査された顧客のセグメント化基準の導入は、(ⅰ)以前に中規模企業として運営さ れていた売上高が1.5百万から5百万ユーロの顧客は小規模企業の対象に移動し、(ⅱ)個人顧客はも はや個別の関係としてはみなされず、核家族単位でグループ化されるという2つの重要な変更点を 伴った。 リテールおよびプライベート事業において、BNLバンカ・コメルシアーレは融資事業で重要な地位 にあり(特に住宅ローンでは6%を上回る市場シェアを有する(注2))、ネットワーク浸透率 (支店数においてシステムの2.3%(注2))を大きく上回って預金市場シェア(約3.5%(注 2))を統合している。 もう1つのBNLバンカ・コメルシアーレの強みは、企業および地方自治体との関係に代表され、当 該地域においてそれぞれ5%(注2)および7%(注2)の平均市場シェアを誇っており、市場は、 国際収支、プロジェクトおよびストラクチャード・ファイナンスならびにファクタリングへの重要 性を認識している(専門子会社であるイフィタリアは、イタリアで貸付残高において第3位(注 3)に位置づけられる。)。 営業フランチャイズを最大化するために、BNLバンカ・コメルシアーレは、顧客との直接的接触を 増やし、販売網の中央集権体制および柔軟性を向上させ、かつ最新の商品および規格品の双方に係 る商業政策に関する情報伝達力を向上させるために設計された販売モデルを展開した。マルチチャ ンネル販売アプローチの枠組の中で、販売網は個人および法人分野から区別化された構造をもった 5つの地域に再編される。 ・750近くの小売機関を有する125の小売区域 ・27のプライベート・バンキング・センター ― 89 ― ・51の法人支店を有し、中小企業、大手企業、地方自治体および公共部門のポートフォリオがあ る21の法人事業センター さらに5つのトレード・センターがイタリアで完全に運営されており、国際的な業務における一 連の商品、サービスおよびソリューションの基盤を企業に提供し、85のその他のセンターが55ヶ国 で運営されているBNPパリバの国際事業ネットワークを補完している。同様に、外国におけるイタリ ア企業を支援するイタリアデスクおよびイタリアに直接投資する多国籍企業グループの事業網は、 主に地中海地域の12の国に及ぶまで拡大した。 マルチチャンネルによる提供は、セルフサービスポジション(1,450を上回るATMおよび20,000の 小売店舗販売時点情報管理(POS))、電話バンキングおよびEバンキングによって、個人顧客およ び法人顧客の両者のために完成された。 現地レベルでの専門的な事務部門は、組織構成を補完し、販売網に密接に結びついており、内部 および外部の顧客満足度促進を中心に据えたモデルに基づき、高品質で効果的なサービスを証明し、 業務リスク管理の改善を保証することによって運営される。 (注1) (注2) (注3) 出所:2008年9月30日現在、公表された財務情報に基づく内部見積もり。 出所:2008年9月30日現在のイタリア銀行の統計。 出所:2008年9月30日現在のアッシファクト。 (D) バンクウェスト 米国において、リテール・バンキング事業は、1998年のバンク・オブ・ザ・ウェストとファース ト・ハワイアン・バンクの合併によって設立され、2001年度末以降BNPパリバの完全所有となったバ ンクウェスト・コーポレーションを通じて行われている。バンクウェストは、その年以降、数々の 買収を完了させ、直近では2005年12月にコマーシャル・フェデラル・コーポレーションを買収した。 バンク・オブ・ザ・ウェストは、米国の西部および中西部19州において幅広いリテール・バンキ ング商品およびサービスを個人、小規模企業および法人顧客向けに提供している。同社は、船舶、 レクレーション車両、教会融資、小規模企業および農業関連産業等の特定の融資事業分野において 全国的に有力な地位にある。 ファースト・ハワイアン・バンクは、預金残高で40%近い市場シェアを持ち(注1)、個人およ び法人からなる現地顧客に銀行業務サービスを提供するハワイ州の主導的銀行である。 全体で11,800人近くの従業員および742の支店を有し、2008年12月31日現在、約80十億米ドルの総 資産額を保有するバンクウェストは、現在約5百万の顧客口座にサービスを提供している。同社は、 預金ベースで、米国西部における第6位の銀行である(注1)。 (注1) 出所:2008年6月30日現在、SNLフィナンシャル。 (E) エマージング・マーケット・リテール・バンキング エマージング・マーケット・リテール・バンキングは、現在38ヶ所において営業活動を行ってお り、地中海地域(795の支店)、中近東および中東(62の支店)、アフリカ(81の支店)、東欧 (950の支店)ならびにフランスの海外部門および海外領域(60の支店)を網羅している。 これらの全領域にわたり、当該事業部門は、1,948の支店網、4.7百万人超の個人、小規模企業お よび法人顧客ならびに30,000人を超える従業員を有している。 ― 90 ― 当該事業はアジアにおいても現地の銀行との2つの提携を通じて営業活動を行っており、中国に 64の支店およびベトナムに65の支店を有している。 当該事業は2004年以降急速な発展を遂げ、支店数は6倍、顧客数は4倍となった。また2004年度 末以降、買収(2005年にトルコおよび中国、2006年にウクライナ、2007年にベトナムおよびリビ ア)ならびに内部成長(サウジ・アラビア、クウェート、イスラエル、モーリタニアおよびロシ ア)を通じて、新たに10ヶ国において営業所が設置された。 かかる大きな変化の結果、地域的な基盤が設置され、最近では、個人顧客および中小企業に焦点 を当てた新たな商業戦略が開始された。 顧客ポートフォリオの力強い成長の結果、これらの営業網は、トルコ、ウクライナ、アルジェリ ア、モロッコおよび中国におけるパーソナル・ファイナンスとの提携、コーポレート・バンキング および投資銀行事業の金融仕組商品の販売、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の多数 のトレード・センターの発展、ならびに富裕層向け資産管理業務部門との合弁事業の構築等、当社 グループのすべての事業会社にとって、単一の販売基盤となっている。 (F) パーソナル・ファイナンス BNPパリバ・パーソナル・ファイナンス:パーソナル・ファイナンスの新たな局面 2008年7月1日に、当社グループの消費者金融、抵当権付住宅融資および債務整理における世界 的活動を包括するBNPパリバ・パーソナル・ファイナンスが設立された。4大陸30ヶ国において 29,000人の従業員を有するBNPパリバ・パーソナル・ファイナンスは、フランスおよび欧州のパーソ ナル・ファイナンス市場において主導的地位にある(注1)。BNPパリバ・パーソナル・ファイナン スは、「責任ある貸付」への専心を遵守する一方、小規模な取引から住宅の購入に及ぶ顧客の計画 の実行を援助することを目的としている。 (注1) 出所:消費者金融会社の年次報告書。 欧州第1位および世界の一流企業(注1) BNPパリバ・パーソナル・ファイナンスの目的は、顧客の債務負担能力に応じてその計画を実行す ることを援助することである。BNPパリバ・パーソナル・ファイナンスは、公認業者(仲介業者、不 動産業者、不動産開発業者)を通じて、また、直接インターネットおよびその顧客関連センターを 通じて、販売場所(店舗、自動車販売店)において利用可能な幅広いソリューションを有する欧州 におけるパーソナル・ファイナンスの複合専門的な市場リーダーである。BNPパリバ・パーソナル・ ファイナンスは、世界の一流企業として、世界で5位以内の消費者金融会社となることを目指して いる。 (注1) 出所:消費者金融会社の年次報告書。 ― 91 ― 社会的責任のある世界の一流企業 2008年度末の厳しい経済状況において、社会的責任への専心は、BNPパリバ・パーソナル・ファイ ナンスおよびその取引ブランドのセテレムにとって益々重要となる。 そのアプローチは、4つの柱に基づいている。 責任ある貸付 目的は、可能な限り多くの人々に、債務超過を避ける一方で、貸付へのアクセスを推進すること である。フランスにおいては、BNPパリバ・パーソナル・ファイナンスは、セテレムのブランドのも と、責任ある貸付の4つの指標である拒否率、支払が行われていない貸付の割合、全額払込済みの 貸付の割合および貸付残高に対する危険率の割合について、毎年報告を行っている。 2008年には、これらの指標は抵当権付住宅融資事業にも拡大された。 環境の保護 2007年10月に導入されたBNPパリバ・パーソナル・ファイナンスの「酸素」プログラムは、従業員 および顧客の意欲を高める目的を有している。このプログラムの始動後、フランスの炭素監査に代 表される5つのイニシアティブが推進された。BNPパリバ・パーソナル・ファイナンスは、現在およ び将来の顧客に対し、セテレムのブランドのもと、EDF ENRとの提携による光起電性パネルへの融資 を目的とする商品を発表している。 支援者への支援 BNPパリバ・パーソナル・ファイナンスは、セテレム財団を通じて、無担保の小口融資の発展を援 助しており、ATDキャール・モンド、スクール・ポピュレール・フランセ、スクール・カトリック、 FACE(フォンダシオン・アジール・コントル・レクスクルジオン)、SNC(ソリダリテ・ヌーベル・ ファス・オ・ショマージュ)、Adie(アソシアシオン・プール・ル・ドロワ・ア・リニシアチブ・ エコノミーク)、AGIRabcd、キャッシュ・ドゥ・ナンテール、レウシール・オジュールデュイ等の、 様々な人道的および社会的慈善事業を支援している。 多様性の推進 BNPパリバ・パーソナル・ファイナンスは、変化を実行し促進する方法を認識している。その意欲 的な計画を全従業員と共有し続けるために、人的資源をその最優先事項の1つに掲げている。 (G) エクイップメント・ソリューションズ エクイップメント・ソリューションズは、資金融資から車両の外注まで、各資産市場特有の様々 なレンタル・ソリューションをマルチチャンネル方式(直接販売、紹介販売または提携販売)で法 人顧客向けに提供している。 エクイップメント・ソリューションズは、エンドユーザーおよび業者に、法人資産に付随する信 用リスク、市場リスクまたは技術的リスクを委託する機会を提供している。 エクイップメント・ソリューションズは、資産および特別に開発されたレンタル・ソリューショ ンに応じて分類される3つの国際事業部門(IBL(注1))から構成されている。 ― 92 ― ・運用リースに従事しているアルバルにより管理されている乗用車および小型商用車の国際事業 部門 ・設備融資に特化しているBNPパリバ・リース・グループ、ならびに情報技術機器のリースおよび 管理に特化しているアリウスにより共同管理されている技術ソリューションズ情報技術機器、 通信機器および事務機器の国際事業部門 ・BNPパリバ・リース・グループおよび産業車両の運用リースに従事しているアーテジィの専門家 により管理されている建設用機器、農業機器および輸送機器を包括しているエクイップメン ト・アンド・ロジスティックス・ソリューションズの国際事業部門 商業用不動産およびその他の資産は、BNPパリバ・リース・グループの現地企業により管理されて いる。 悪化する経済環境および金融環境にもかかわらず、エクイップメント・ソリューションズ事業は、 安定した商業的推進力を維持している。不動産融資を除き、エクイップメント・ソリューションズ 事業は、貸付残高および新規事業の双方において欧州第1位である(注2)。 2008年に、アルバルの商業活動は引続き力強さを見せ、210,000台の新車登録(2007年と比較して 17%の増加)を記録した。 2008年度末には、アルバルは、年間を通して12%増加の合計602,000台の車両をリースしており、 合計688,000台の車両を管理していた。車両リースにおいては、アルバルは、フランス市場において 主導的地位にあり(注3)、欧州第2位である(注4)。BNPパリバ・リース・グループは、 248,000件の融資取引をまとめ、その貸付残高は21十億ユーロとなった。 (注1) (注2) (注3) (注4) IBL=国際事業部門。 出所:2007年リースヨーロッパ。 出所:2007年SNLVLD。 出所:内部データ。 (H) 資産運用および証券管理事業 資産運用および証券管理(AMS)事業は、機関投資家、法人投資家および不動産投資家のあらゆる 要望に応える独自のソリューションを幅広く提供する。 資産運用および証券管理事業は、顧客の資産、貯蓄および財産の集約、運用、保証および管理に 関する業務を取り巻く高騰市況において、あらゆる専門性を備えている。 ・資産運用事業(BNPパリバ・インベストメント・パートナーズ) ・保険事業(BNPパリバ・アシュアランス) ・富裕層向け資産管理業務部門(BNPパリバ・ウェルス・マネジメント・ネットワークスおよび BNPパリバ・ウェルス・マネジメント・インターナショナル) ・貯蓄およびオンライン証券事業(BNPパリバ・パーソナル・インベスターズ) ・証券管理事業(BNPパリバ・セキュリティーズ・サービシズ) ・不動産サービス事業(BNPパリバ・リアル・エステイト) 2008年度において、資産運用および証券管理事業は、かかる事業の市場において主導的存在であ った。 ― 93 ― 資産運用および証券管理事業は、64ヶ国で運営しており、70ヶ国超の異なる国籍を有する約 25,000人を雇用している。資産運用および証券管理事業は、新たな事業、買収、合弁事業および連 携協定を通じて、主にヨーロッパ、アジアおよび中東といった海外における活動範囲を引き続き拡 大している。 資産運用および証券管理事業は、顧客中心かつ将来志向の体制を取っており、最良の商品および サービスを提供するための革新を続け、最高の水準で持続可能な発展を維持する。 BNPパリバ・インベストメント・パートナーズ BNPパリバ・インベストメント・パートナーズにおいては、BNPパリバのすべての資産運用業務が 組み合わせられている。 幅広い専門ビジネス・パートナーに簡易かつ即時アクセスを提供する単一のプラットフォームで あるBNPパリバ・インベストメント・パートナーズは、欧州の資産運用業務における一流企業の1つ である(注1)。2008年12月31日現在、BNPパリバ・インベストメント・パートナーズは、305十億 ユーロの運用資産(注2)を有しており、その半分近くは機関投資家のために運用されている。 BNPパリバ・インベストメント・パートナーズにおいては、70を超える国々で2,200人の専門家が 顧客の対応に当たっており、半世紀以上にわたる資産運用の経験を活かし、過去10年間、選定され た買収および合弁事業の構築に後押しされ、力強い成長を享受した。かかる堅調な発展は、それぞ れの分野で専門性を有する企業の支援を受けながら、BNPパリバ・インベストメント・パートナーズ が商品およびサービス提供の質を継続的に高めることを可能にした明確な専門分化戦略および協力 体制を反映している。 BNPパリバ・インベストメント・パートナーズは、パリ、ロンドン、ニューヨーク、東京および香 港を含む主要な金融センターに拠点を有している。また、同社は、ブラジル、韓国、中国、インド、 モロッコ、トルコおよびサウジ・アラビアのチームのおかげで、新市場に関する一流の知識も有し ている。32ヶ国に360の顧客関係管理者を有するBNPパリバ・インベストメント・パートナーズは、 顧客との緊密な関係を保証する地域に根ざした拠点を有している。 (注1) (注2) 出所:ワトソン・ワイアットによる2007年12月末ランキング、「世界の資産運用会社上位500社」。 助言提供資産を含む。 保険事業 BNPパリバ・アシュアランスは、2社(フランス国内のBNPパリバの支店網を通じた販売商品はBNP パリバ、フランス国内におけるその他の支店網および提携販売店ならびに海外を通じた販売商品は カーディフ)を通じて商品およびサービスを企画および提供している。 同社は、41ヶ国(欧州の25ヶ国、アジアの7ヶ国、ラテンアメリカの6ヶ国、北米の2ヶ国およ びアフリカの1ヶ国を含む。)で業務を行っている。 ・貯蓄業務には、10数ヶ国において実施されている生命保険の個人向け販売が含まれる。また、 同社はフランス国内において、当社グループの年金商品、退職ボーナスおよび定年前退職金契 約を企業向けに提供している。 ― 94 ― ・保証事業では、同社は多くの国において幅広い商品(債権者保険、手形保証、クレジットカー ド保証、延長保証、ギャップ保険および個人保険を含む。)を提供している。BNPパリバ・アシ ュアランスは、フランス国内において、標準的なグループ保険および個別に設計されたグルー プ保険の双方を大企業および中小企業向けに販売している。 ・フランス国内における損害保険事業は、アクサと等分の割合で共同出資する会社であるナシ ョ・アシュアランスを通じて行われている。販売商品は、広範なリスクをカバーするもので、 包括家庭保険、自動車保険、教育保険、旅行保険および法務リスク保護保険が含まれる。 BNPパリバ・アシュアランスの取引先は、世界の大手銀行100行のうちの35行ならびに消費者金融 業者、自動車メーカーの金融子会社および主要なリテール・グループを含む多数の金融機関により 構成されている。BNPパリバ・アシュアランスは、フランス国内第4位の生命保険会社であり(注 1)、債権者保険において世界の一流企業である(注2)。 (注1) (注2) 出所:FFSA。 BNPパリバの競合他社により発行された情報に基づく社内の調査結果。 富裕層向け資産管理業務部門 2008年度において、BNPパリバは、プライベート・バンキングの顧客関係の世界的規模をより正確 に反映させるため、プライベート・バンキング事業をBNPパリバ・ウェルス・マネジメントとして名 称を改めた。また、確固たるグローバル・バンキング・グループの一部となることにより、新たな 投資技術および商品を導入し、かつ提供する能力をもたらすと共に、証券の保証を強化する。 BNPパリバ・ウェルス・マネジメントは、洗練された顧客の要望に応えるべく設計された高付加価 値商品およびサービスを提供している。富裕層向け資産管理業務部門は、以下のサービスを提供し ている。 ・相続編成および資産の所有方法に関する助言を含む相続計画サービス ・金融サービス:資産配分、投資商品、有価証券、一任されたポートフォリオ管理に関する助言 ・美術品および不動産といった特定の分野における専門的な助言 富裕層向け資産管理業務部門は、ウェルス・マネジメント・ネットワークスおよびウェルス・マ ネジメント・インターナショナルという2つの業務ラインに再構成された。ウェルス・マネジメン ト・ネットワークスの役割は、当行がリテール顧客の拠点を有する国において富裕層向け資産管理 業務部門を発展させることである。ウェルス・マネジメント・インターナショナルの役割は、当行 が拠点の獲得または既存の地位の向上を目指すその他の市場において、コーポレート・バンキング および投資銀行事業との緊密な連携および提携または買収を通じて、富裕層向け資産管理業務部門 を発展させることである。 両業務ラインは、金融および富裕層向け資産管理サービスならびに主にフィランソロピーといっ た多角化事業のために、富裕層向け資産管理業務部門の支援チームの専門性を活用する。また、富 裕層向け資産管理業務部門は、オープンな構造でサービスを提供しており、当社グループのその他 の事業部門(資産運用事業、証券管理事業、保険事業、コーポレート・ファイナンス、フィクス ト・インカム、株式およびデリバティブ等)ならびに外部業者からソリューションを調達している。 ― 95 ― ウェルス・マネジメント・インターナショナルおよびウェルス・マネジメント・ネットワークス は、世界最大規模の資産の獲得およびかかる資産に対する助言を行う能力の向上を図り、本セグメ ントにおいてグローバルな範囲で責任を有する「主要顧客」部門を設置した。 2008年度末には約141十億ユーロの顧客資産を運用し、30ヶ国において4,400人を超える専門家を 擁するBNPパリバ・ウェルス・マネジメントは、世界第6位の地位にあるプライベート・バンクであ り、西欧においては第4位の地位にある(注1)。フランス国内では、56十億ユーロの運用資産を 有し、第1位の地位にある(注1)。営業網は、フランス全土を網羅する219のプライベート・バン キング・センターおよび5百万ユーロ超の資産を運用する顧客対応専門の資産運用部門からなる。 (注1) 出所:ユーロマネー誌による2009年ランキング。 パーソナル・インベスターズ BNPパリバ・パーソナル・インベスターズは、独自の金融アドバイスおよび幅広い投資サービスを 個人顧客向けに提供している。かかる事業部門は、主要企業3社により編成される。 ・コータル・コンソールは、欧州5ヶ国(ドイツ、フランス、スペイン、ベルギーおよびルクセ ンブルグ)において、個々に応じた投資の助言およびオンライン取引サービスを提供する欧州 の主導的な個人顧客向けのオンライン貯蓄仲介業者である(注1)。コータル・コンソールは、 投資の助言サービスを複数のルート(オンライン、電話または対面)を通じて提供している。 同社の幅広い独自の商品およびサービスは、短期投資用商品、投資信託および生命保険商品を 含んでいる。これは、最先端のオンライン証券技術によってサポートされている。 ・ビー*キャピタルは、富裕層顧客向けの個別に設計された有価証券、デリバティブに関する助言 および任意の資産運用に特化している証券仲買会社である。同社は、あらゆる市場への直接ア クセス、財務分析、個々に応じたポートフォリオの助言およびポートフォリオの管理サービス を顧客に提供している。 ・ジオジットはインドにおける主導的なリテール仲介業者の1つである。同社は、株式、デリバ ティブおよび金融貯蓄商品(ファンドおよび生命保険)の仲買業務サービスを提供している。 また、ジオジットは、主に非居住者のインド人顧客を対象とし、アラブ首長国連邦、サウジ・ アラビア、オマーン、バーレーンおよびクウェートにおいても営業活動を行っている。BNPパリ バが同社の主要株主である。 2008年12月31日現在、BNPパリバ・パーソナル・インベスターズは、1.64百万人の顧客および25.4 十億ユーロの運用資産額を有し、その内訳は、株式34%、貯蓄性商品または投資信託35%および現 金31%となっている。BNPパリバ・パーソナル・インベスターズは、4,100人を超える従業員を擁し ている。 BNPパリバ・パーソナル・インベスターズの目標は、個人投資および独立投資に関するアドバイス を提供し、欧州および力強い貯蓄の潜在成長力を有するエマージング・マーケットにおける主導的 地位を強化することである。 (注1) 出所:BNPパリバの競合他社により発行された情報に基づく社内の調査結果。 ― 96 ― BNPパリバ・セキュリティーズ・サービシズ BNPパリバ・セキュリティーズ・サービシズは、ユーロ圏において有数の証券管理サービス提供会 社である(注1)。当行は、投資サイクルの全体にわたり営業活動を行っており、金融機関の買い サイドおよび売りサイドに対して、また、法人および発行体に対しても、取引後の管理ソリューシ ョンを提供している。 ・売りサイドの顧客(銀行、ブローカーディーラー、投資銀行、市場インフラ)向けに、すべて の資産区分における清算および決済ならびにグローバル・カストディの需要に応じたサービス ならびに経理管理業務および事務管理業務の外部委託に関するソリューションを提供している。 ・買いサイドの顧客(資産運用会社、代替ファンドマネジャー、政府系資産運用マネジャー、保 険会社、年金基金、ファンド販売会社およびファンド・プロモーター)向けに、ファンドの販 売サポート、名義書換代理サービス、預金および受託サービス、ファンド会計、経理管理業務 の外部委託、ならびにリスクおよび利回り測定を含む一連のファンド管理サービスを提供して いる。 ・法人および発行体(オリジネーター、アレンジャーおよび法人)向けに、管理サービス、証券 化ならびにストック・オプション制度および従業員株主制度の管理を含む広範なサービスを提 供している。 (注1) 出所:BNPパリバの競合他社により発行された情報に基づく社内の調査結果。 BNPパリバ・リアル・エステート BNPパリバ・リアル・エステートは、3,400人の従業員を有しており、欧州大陸諸国における有数 の企業向け不動産サービス提供会社であり(注1)、住宅用不動産の分野ではフランス国内におけ る業界大手の1つである(注1)。 同社のサービスは、幅広い技能に基づいて提供されており、事業の地理的な展開範囲およびその 多様性において、欧州で類をみないものである。 同社は、企業、投資家、地方自治体、不動産開発業者および個人に対してサービスを提供してい る。 (注1) 出所:内部データ。 国際ネットワーク 商業用不動産において、BNPパリバ・リアル・エステートは、世界25ヶ国において顧客にサービス を提供している。 ・BNPパリバ・リアル・エステートは、ドイツ、ベルギー、スペイン、フランス、アイルランド、 イタリア、ジャージー島、ルクセンブルク、英国、ルーマニア、バーレーン、ドバイおよびイ ンドの13ヶ国80事業所、ならびにニューヨークの代理店を通じて直接営業活動を行っている。 ・BNPパリバ・リアル・エステートは、地方提携先との提携を通じてさらに12ヶ国で営業活動を行 っている。 BNPパリバ・リアル・エステートの住宅用不動産における主な活動は、フランス国内を拠点として いる。 ― 97 ― 相互補完的な6つの不動産事業部門における多様な技能 ・取引 商業用不動産において、BNPパリバ・リアル・エステートは、事務所、営業用の土地および小売 ユニットを含む不動産の売買を行っており、フランス、ドイツおよびルクセンブルクにおいて第 1位の地位にある(注1)。 住宅用不動産において、BNPパリバ・リアル・エステートのフランス国内の27の支店は、新築住 宅および中古住宅の主要な販売ネットワークの1つである。 ・助言 商業用不動産において、BNPパリバ・リアル・エステートは、不動産計画の作成、作業施設の設 計および建築、不動産資産の有効活用等に関するアドバイスを顧客に対して提供している。 ・価値算定 BNPパリバ・リアル・エステートは、国際評価基準および国際会計基準ならびに英国王立勅許鑑 定士協会の評価基準書に定義される国際基準を用いて、事務所、小売ユニット、ホテル、倉庫お よび土地を含むあらゆる種類の不動産の価値算定を行っている。 ・フランスおよびイタリアにおける宅地開発 BNPパリバ・リアル・エステートは、フランスの主要な宅地開発会社の1つであり、商業用不動 産において第2位の地位にある(注2)。 ・投資運用部門 BNPパリバREIM、BNPパリバREISおよびBNLフォンディ・イモビリアリは、フランス国内(主要な 非取引不動産投資トラスト(SCPI)マネジャーの1つである。)、イタリアおよび英国において、 8十億ユーロの不動産資産を運用している。 ・不動産管理 BNPパリバ・リアル・エステート・プロパティ・マネジメントは、欧州において24百万平方メー トルの商業用不動産(フランス国内の約12百万平方メートルを含む。)を管理しており、市場の 主導的な存在である(注3)。 住宅用不動産では、BNPパリバ・リアル・エステート・プロパティ・マネジメントは、フランス 国内の約29,000の住宅ユニット(サービス付きの5,500超の住宅ユニットを含む。)を管理してい る。 (注1) (注2) (注3) 出所:内部データ。 出所:2008年6月にイノヴァプレスにより刊行された「クラセモン・デ・プロモトゥール」。 出所:内部データ。 ― 98 ― (I) コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行(CIB)事業は53ヶ国にわたって17,000人 の従業員を雇用している。BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業はファイナン シング業務、アドバイザリー業務およびキャピタル・マーケット業務を提供し、当社グループ全体 の営業収益の18%を占める。 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は、2つの業務分野における先駆者と して世界的に認識されている。すなわち、あらゆる種類の資産に係るデリバティブの業務分野およ びストラクチャード・ファイナンスの業務分野である。また、BNPパリバのコーポレート・バンキン グおよび投資銀行事業は、ヨーロッパおよびアジアにおいて堅実なコーポレート・アドバイザリー 業務のネットワークを有しており、長年にわたり、エマージング・マーケットである国々に事業を 拡大している。 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は14,000の顧客を有し、会社、金融機 関、投資ファンドおよびヘッジ・ファンドからなる。これらはBNPパリバの事業モデルの中核を成す。 職員の主要な目的は顧客との長期的関係を構築・維持し、彼らの投資戦略を支援してその金融およ びリスク管理の需要に応えることにある。9,000を超える関係管理者が14,000の顧客と共に業務を行 っており、顧客の戦略を強化するための広範なサービスを提供しているが、これらのサービスはBNP パリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の多様な事業分野における専門家によって 支えられている。 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業はすべての大陸において事業を展開し ており、世界的に顧客に対して国際的な視点、先駆者精神および地域に応じた解決策を提供してい る。 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は当社グループの多数の資産基盤およ び多様性のある事業モデルによって利益を受けており、直近の18ヶ月間銀行部門に影響を及ぼして きた経済および金融危機に対して比較的回復力を有することを証明している。 とりわけリーマン・ブラザーズ破綻に続く2008年後半の市場の危機の影響は受けたものの、BNPパ リバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は、サブプライムの危機以来、収益性(注 1)に関して世界で2位のコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業としての地位を維持して いる。BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は数多くの賞を受賞している。 これらの賞は、顧客および競合業者双方の取引業者によって、フランチャイズの専門性および質の 高さについて高い評価が認められたものである。これらの賞には、下記のものが含まれる。 ・フランスにおける最優良投資銀行(ユーロマネー誌)2008年7月号 ・イスラム金融における最も革新的な銀行(バンカー誌)2008年10月号 ・グローバル・ローン・ハウス(IFR)2008年12月号 ・仕組商品ハウス・オブ・ザ・イヤー(リスク誌)2009年1月号 ・株式デリバティブ・ハウス・オブ・ザ・イヤー(リスク誌)2009年1月号および(IFR)2008年12 月号 ・ユーロ・ボンド・ハウス(IFR)2008年12月号 ・インフレーション・デリバティブ・ハウス・オブ・ザ・イヤー(リスク誌)2009年1月号 ― 99 ― ・最優良商品・エネルギーファイナンス銀行(トレード・ファイナンス誌)2008年6月号 ・貿易金融における世界最優秀グローバル銀行(グローバル・ファイナンス誌)2008年8月号 (注1) 出所:「BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業、2007年7月以降の法人税考慮 前利益」 Ⅰ-2008年における金融活動の確立したリーダーシップ ストラクチャード・ファイナンス ストラクチャード・ファイナンスは、融資活動および資本市場活動が交錯する場面にて機能する。 世界中の顧客のために、顧客に応じた金融商品を特性生産する。ストラクチャード・ファイナンス は30を超える国で1,600人を超える専門家によって行われており、組成、仕組構築、仕組債務の執行 およびシンジケーションを含むファイナンスの全過程を管理する。厳しい市場の状態にもかかわら ず、2008年は例外的に、卓越した経営成績を残した。 ストラクチャード・ファイナンスは下記の分野で主導的役割を有する。 ・エネルギーおよびコモディティ・ファイナンス業務:この業務は、エネルギーおよびコモディ ティ(石油・ガス・金属およびソフト)ファイナンス業務を行っている企業への融資に特化し ており、生産から最終購買者までのすべての過程に合わせた短期金融と共に、生産された自然 資源について構築されるより長期のファイナンス業務も提供している。 ・アセット・ファイナンス業務は、非流通資産ファイナンス業務のための広範な商品を提供する。 すなわち、不動産融資、航空、海事および輸出ファイナンスである。同時に、革新的な融資の 仕組も開発している。 ・レバレッジド・ファイナンスおよびプロジェクト・ファイナンス業務は、営業収益が将来のキ ャッシュ・フローに依存する長期的なファンド業務のための企画を提供する。これらの業務に はレバレッジド負債の再購入と共に、リファイナンスおよびリストラクチャーも含まれる。当 該業務は、メディアおよびテレコム部門のファイナンス業務も含むものである。 ・企業買収ファイナンスチームでは、民間取引もしくは株式公開買付によって、中長期的なファ ンドの戦略的買収を行うための資金を手配する。 ・最後に、シンジケーションおよびトレードチームは当社グループの全世界におけるすべてのシ ンジケート・ローン活動をカバーしており、顧客である他の銀行や機関投資家に対するBNPパリ バの融資について、価格の設定やシンジケートを行っている。この業務は同時に保険業務を含 み、民間の保険市場を通じて、ファイナンス業務提供者の戦略リスクおよび信用リスクもカバ ーするものである。 2008年には、前年同様ストラクチャード・ファイナンスは、その職員およびサービスの卓越性を 認める数多くの賞を受賞している。 ・グローバル・ローン・ハウス(IFR)2008年12月号 ・EMEA、アジア太平洋、レイタム・ハウス(IFR)2008年12月号 ・シンジケート・ローン・ハウス・オブ・ザ・イヤー(ファイナンシャル・ニュース誌)2008年 12月号 ― 100 ― ・最優良エネルギー・コモディティファイナンス銀行(トレード・ファイナンス誌)2008年6月 号 ・エネルギーファイナンスハウス・オブ・ザ・イヤー(エネルギー・リスク誌)2008年6月号 ・グローバルアドバイザー・オブ・ザ・イヤー(インターナショナル・プロジェクト・ファイナ ンス誌)(トムソン・ロイターズ出版) 2009年1月号 ・航空機リースにおけるイノベーター・オブ・ザ・イヤー(ジェーンズ・トランスポート・ファ イナンス誌)2008年12月号 ・船舶ファイナンス業者ハウス・オブ・ザ・イヤー(ロイズ・リスト誌)2008年4月号 ・EMEAシンジケート・ローンの「ブックランナー」第1位を獲得(ブルームバーグ誌)2008年通 年、2009年1月出版 ・取引に関するすべての輸出クレジットエージェンシーにおける「MLA」第1位を獲得(ディーロ ジック誌)2008年通年、2009年1月出版 ・グローバル・プロジェクト・ファイナンス・ローン「MLA」第2位を獲得(プロジェクト・ファ イナンス・インターナショナル)(トムソン・ロイターズ誌)2008年通年、2009年1月出版 ・EMEA買収・会社分割ファイナンス「ブックランナー」取引数第1位、規模第2位を獲得(トム ソン・ロイターズ誌)2008年通年、2009年1月出版 コーポレートおよび取引グループ コーポレートおよび取引グループ(CTG)は、BNPパリバがBNPパリバのコーポレート・バンキング および投資銀行事業のフロー・プロダクト業務を1つの部門に統合している。これにより商品の専 門的知識が販売職員の貢献と相俟って、顧客は総合的なサービスの提供を受けることができる。 コーポレートおよび取引グループの売り上げの原動力は、全世界の約220の専門家である。その目 標は、トレード・ファイナンス、キャッシュ・マネジメント、通常の確定利付商品にわたる広範な 製品を通じて顧客のすべての需要に応えることにある。 トレード・ファイナンスの分野において、コーポレートおよび取引グループは、250の賞を獲得し た専門家を擁する90の取引センターによるネットワークを有する。前年同様、2008年には、BNPパリ バは「トレード・ファイナンスにおける世界最優秀グローバル銀行」(グローバル・ファイナンス 誌)2008年8月号およびグローバル・トレード・ファイナンスにおける委託アレンジャー第2位を 獲得(ディーロジック誌)(2008年通年、2009年1月出版)を受賞した。 BNPパリバのキャッシュ・マネジメント業務は、59の領域で運営され、120人の専門家を擁し、国 際的な企業に、キャッシュ・フローおよびキャッシュ・マネジメント・サービスを提供している。 これらのサービスは最先端の技術に支えられており、地理的にも広範な地域をカバーしている。BNP パリバの国際的な新株発行は、「ユーロマネー誌」の2008年の統計で上位10位以内であった。 ― 101 ― Ⅱ-アドバイザリーおよびキャピタル・マーケット部門:2008年の資本市場危機の影響を受けて コーポレート・ファイナンス コーポレート・ファイナンスは、M&Aおよび株式資本市場取引に関する助言サービスを提供する。 M&Aチームは、買手企業および対象企業の双方に助言を提供し、また民営化等のその他の金融戦略に 関しても助言を提供する。資本市場に関するサービスには、企業の資本調達、株式発行、売出しお よび転換社債または他社株転換社債の発行が含まれる。 コーポレート・ファイナンスでは、世界中のネットワークにおいて約400人の専門家を擁しており、 部門、地域および商品の専門家の技術を統合している。事業は主に欧州およびアジアにて集中して いる。直近の2年間では、BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業はロシア、中 東およびラテンアメリカにてもその展開を広げている。連続して4年間、BNPパリバのコーポレー ト・バンキングおよび投資銀行事業は2008年にフランスのM&Aアドバイザリー市場において第1位 (注1)となっている。同じ調査において、BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行 事業は初めて世界で10位以内の格付となり、欧州で9位であり(M&A、公表済みの取引)、このこと はBNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業がフランスでの先導的地位を維持しつ つ、国際的に発展していることを裏付けた。主要な株式取引に関しては、BNPパリバのコーポレー ト・バンキングおよび投資銀行事業はトムソンズ・ロイターズ調査において、欧州の上位10位以内 に格付されている(2008年通年、2009年1月出版)。 コーポレート・ファイナンスでも、2008年に多様な賞を受賞しており、欧州およびアジアにおい て卓越した2つの主要な市場を展開している。 ・「フランスにおけるM&Aアドバイザー・オブ・ザ・イヤー」および「イベリアにおけるM&Aアド バイザー・オブ・ザ・イヤー」(月刊買収誌)2008年12月号 ・「フランスにおけるフィナンシャルアドバイザー・オブ・ザ・イヤー」(FT買収市場誌)2008 年12月号 ・アジアにおける「ライジング・スターM&Aハウス」および「最優秀なミッドキャップ・エクイテ ィの発行」(アセット誌)2008年12月号 (注1) 出所:トムソン・ロイターズ、2008年通年、2009年1月出版 グローバル・エクイティおよび商品デリバティブ(GECD) BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業のグローバル・エクイティおよび商品 デリバティブ(GECD)部門は3つの相補的な事業分野を有している。すなわち、商品デリバティブ、 BNPパリバ・セキュリティーズ・アジアおよび株式デリバティブである。 商品デリバティブチームでは、包括的な商品リスク管理解決策を提供している。180人の職員と6 つの国際的な取引基盤を擁し、チームは組織的市場およびOTC市場の両方において活動している。先 物取引チームは顧客の仲介業者として活動し、欧州主要部、アメリカおよびアジアの商品市場にお いて取引される契約の締結および決済、証拠金金融サービスを行っている。OTCチームでは、二国間 取引におけるスワップ・オプションの取引先企業として活動し、顧客の需要に応じた値付けサービ スを提供している。チームは、すべての産業用原材料(金属、エネルギーおよびソフト)や、二酸 化炭素排出権、運輸のような新しい市場もカバーしている。 ― 102 ― BNPパリバ・セキュリティーズ・アジアは、機関投資家に対して、アジアの株式および株式デリバ ティブに関する包括的な範囲にわたる調査、サービスの履行および分配を行っている。BNPパリバ・ セキュリティーズ・アジアの職員は、主に香港に拠点を置き、特に中国、日本、インド、韓国、台 湾および東南アジア(シンガポール、インドネシア、マレーシアおよびタイ)といったアジア全体 をカバーしている。部門全体では250人を超える職員が流通市場で働いており、発行市場およびデリ バティブ市場の流通基盤を提供している。 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の株式デリバティブ部門には、株式、 株式デリバティブ、インデックスおよび投資信託の調査、仕組商品の組成、取引および販売が含ま れる。5つの主要な拠点における約1,500の営業部門の従業員を有する当該部門は、発行市場および 流通市場の両方において業務を行っている。5つの主要な拠点とは、パリ、ロンドン、東京、香港 およびニューヨークである。株式デリバティブ商品は、金融機関、ヘッジ・ファンドおよび60を超 える国の法人および個人を対象にしている。グローバル・エクイティおよび商品デリバティブ (GECD)は仕組商品に関して主導的地位を有する(注1)。ここ数年間にわたり、流通商品グロー バル・エクイティおよび商品サービス(GECD)はファイナンス、インデックス、レバレッジ負債、 カバレージおよび市場アクセスに関する顧客の要望に対応する包括的なフロー・プロダクトも開発 している。社内の商品デザイン技術、および新たな戦略を取り入れた商品開発に注がれた豊富な資 源を通じて、あらゆる市場環境の中でも顧客の要望に応えた革新的なソリューションを提供する。 BNPパリバの株式デリバティブ事業における技術は、数多くの賞の受賞に裏付けられている。 ・仕組商品ハウス・オブ・ザ・イヤー(リスク誌)2009年1月号 ・株式デリバティブハウス・オブ・ザ・イヤー(リスク誌)2009年1月号 ・株式デリバティブにおける最も革新的な銀行(バンカー誌)2008年10月号 ・株式デリバティブハウス(IFR)2008年12月号 直近では、グローバル・エクイティおよび商品デリバティブ(GECD)は、バンク・オブ・アメリ カの主要な証券事業を獲得し、アメリカ合衆国における地位を強化した。これにより、現在はアメ リカのヘッジ・ファンドおよび投資信託に対して広範なサービスを提供することが可能になってい る。その取引によってグローバル・エクイティおよび商品デリバティブ(GECD)は新たに500人の顧 客および300人の職員を獲得した。 (注1) 出所:「リスク誌」2009年1月号 フィクスト・インカム、外国為替および信用業務 BNPパリバのコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業のフィクスト・インカム、外国為替お よび信用業務の事業分野は、これらの地域における主要なグローバルソルーションを提供している。 その優れたチームは世界規模の巨大な顧客基盤を構築した。その事業分野は広範な商品およびサー ビスをカバーし、それにはオリジネーション、シンジケーション、貿易、販売、ストラクチャリン グおよび調査が含まれる。すべての資産階級において、優越との評価を獲得している。 ― 103 ― 事業モデルは顧客中心志向である。すなわち債券発行、金利、外国為替、クレジット・デリバテ ィブおよび仕組商品といった分野において、献身的な専門家のチームが顧客(年金基金、投資ファ ンド、中央銀行、企業、保険会社、政府および国際機関)の需要に応える。2008年にBNPパリバのコ ーポレート・バンキングおよび投資銀行事業は、世界規模の債券発行(注1)における「ブックラ ンナー」上位10位以内に、ユーロ建て債券発行(注1)における「ブックランナー」第2位に格付 されている。 当該事業のフィクスト・インカム、外国為替および信用業務の専門家は、顧客中心型アプローチ に基づいた、調査分析家が1対1で顧客サポートに当たる幅広い調査サービスを提供している。ま た、当該事業は、グローバル・マーケットのウェブサイトを含む様々な方法を通じて入手可能とな っている多数の調査ノートおよび報告書も作成している。調査方法は、世界有数の専門家グループ による先駆的な定量的手法に基づいている。 業績表によると、BNPパリバの次の分野での卓越性を示している。すなわち、「全投資適格調査第 3位」、ユーロマネー誌のフィクスト・インカム調査2008年の統計において「実用性第1位」、 2008年のユーロ募集債券統計において「世界発行者調査第3位」となっている。 かかる世界的な営業網により、当該事業は、様々な市場および通貨市場において、個々の顧客に 応じた包括的なサービスを世界規模で提供することが可能となった。BNPパリバのフィクスト・イン カムは、ロンドンの本社のほかに香港、ニューヨーク、パリ、シンガポールおよび東京の5つの営 業所、ならびに欧州、南北アメリカ、中東およびアジア太平洋において、フィクスト・インカム、 外国為替および信用業務につき世界中で約1,900人の専門家を擁している。 2008年、フィクスト・インカムおよび外国為替業務は主要な業界誌による数々の名誉ある賞の受 賞に示されるとおり、幅広い活動および地域においてその順位を確固たるものとし、向上させただ けでなく、いくつか新分野も開拓した。 ・すべての通貨およびセグメントにおける債券ブックランナー(2008年通年、2009年1月発行) ・すべてのユーロ建て債券において第2位を獲得(2007年は第5位)(IFR) ・すべてのスイスフラン建て債券において第3位を獲得(2007年は第3位)(IFR) ・すべての英貨建て債券において第6位を獲得(2007年は第8位)(IFR) ・すべての担保付債券、通貨において第4位を獲得(2007年は第4位)(IFR) ・すべての世界市場、ヨーロッパ市場の円において第4位を獲得(2007年は第8位) ・デリバティブおよび仕組商品 ・インフレーション・デリバティブ・ハウス・オブ・ザ・イヤー(2009年度リスク誌)2009年 1月号 ・仕組商品ハウス・オブ・ザ・イヤー(2009年度リスク誌)2009年1月号 ・ベスト・クレジット・デリバティブ・ハウス(2008年度ユーロマネー誌)2008年7月号 ・金利商品ハウス・オブ・ザ・イヤー(2008年度欧州仕組商品)2008年11月号 (注1) 出所:トムソン・ロイター、2008年通年、2009年1月出版 ― 104 ― (J) BNPパリバによる投資 BNPパリバによる投資は、BNPパリバ資本、上場証券投資および政府債運用事業を含む。 BNPパリバ・キャピタル BNPパリバ・キャピタルは、銀行部門外で、当社グループの非上場証券に対する投資用ポートフォ リオを管理している。 2008年12月31日現在、ポートフォリオの推定総額は3.3十億ユーロであり、以下の4つの投資に分 けられる。 ・直接保有している戦略的投資資産 ・直接保有している少数株主持分 ・ファンドに対する投資 ・ファンドまたは機関投資家と同時に行った共同投資 上場証券投資および政府債運用 上場証券投資および政府債運用ユニットは2つの職務を有する。全体的な役割は、中期的に運用 資産から最大限の利回りを達成することである。かかる点において、当該事業はトレーディングと は明確に異なる。 上場証券運用チームは、BNPパリバの有する上場企業グループの少数株主持分ポートフォリオを担 当している。 政府債運用部の役割は、ロンドン・クラブを通じて政府債を再構成し、ブレイディ債、ユーロ債 およびリストラクチャード・ローンのようなエマージング・マーケットの政府債ポートフォリオを 管理することにある。 (K) クレピエール クレピエールは1990年に設立され、ユーロネクスト(パリ市)A部上場の不動産投資会社(SIIC)で ある。株式時価総額は2,909百万ユーロ(注1)であり、クレピエールは欧州で2番目に大きいショ ッピングセンター所有者である。 クレピエールはフランス、ノルウェー、イタリアおよびスペインを含む13の欧州諸国において事 業を展開しており、ショッピングセンターを中心に13,075百万ユーロに相当するポートフォリオを 所有している。 子会社のセゲセを通じて、クレピエールは欧州大陸有数のショッピングセンター管理者でもある。 セゲセは、322のセンターを管理し、そのうち246はクレピエール所有であり、小売業者に半世紀を 超える経験を通じて得られた専門知識および専門技術を提供している。2008年には、クレピエール は、スカンジナビア有数のショッピングセンター所有者であるスティーン&ストロムを買収して欧 州における事業を拡大した。スカンジナビアにおけるスティーン&ストロムは、30の自己所有ショ ッピングセンターを含む56のショッピングセンターを管理する。 ― 105 ― クレムールはクレピエールによって84.1%が所有されており、2006年12月以来上場している不動 産投資会社である。クレムールは主に不動産、優れた小売業者によって外部委託された資産の小売 りに特化する。クレピエールとクレムールの統合は小売業者に対し不動産の需要に対する包括的な 解決策を提供する。642.1百万ユーロに相当するクレムールのポートフォリオはフランスの全土にわ たって広がっている。 クレピエールは、パリ市および郊外に高所得層向けの大部分の優れた事務所用不動産のポートフ ォリオを賃貸、管理しており、1,068.9百万ユーロの価値を有する。 全体で、クレピエールのポートフォリオは14.8十億ユーロの価値を有する。 クレピエールは、欧州全体で1,500人を超える従業員を雇用している。 (注1) 2008年12月31日付の価値 B. 各部門毎の直近の経営成績に関する分析 上記「1 (A)(2) 主要事業別業績」および同「(3) 展望」を参照。 C. 直近の財政状態に関する分析 貸借対照表 (A) 資産 概要: 当社グループの連結資産額は、2007年度末現在の1,694.5十億ユーロから22.5%増加し、 2008年12月31日現在には2,075.6十億ユーロとなった。当社グループの資産は、主として、損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融資産、顧客貸出金および債権、売却可能金融資産、貸付機関貸 出金および債権ならびに未収収益およびその他の資産により構成されており、これらは併せて、 2008年12月31日現在、資産合計の94.9%(2007年12月31日現在では95.7%)を占めていた。資産合 計の22.5%の増加は、当社グループの資産項目のほとんどが増加したこと(とりわけ、損益計算書 を通じて公正価値で測定する金融資産の28.0%増加、顧客貸出金および債権の11.1%増加、現金な らびに中央銀行および郵政勘定の111.5%増加、未収収益およびその他の資産の36.1%増加)を反映 している。 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産: 損益計算書を通じて公正価値またはモデル 価値で測定する金融資産は、トレーディング勘定取引(デリバティブを含む。)および当社グルー プが指定する、取得時において損益計算書を通じて公正価値またはモデル価値で測定される特定の 資産により、構成されている。トレーディング勘定の金融資産には、主として、有価証券、買戻契 約およびデリバティブ商品が含まれている。当社グループが損益計算書を通じて公正価値で測定す ると指定した資産には、ユニットリンク型保険事業に関連した適格な投資および(それらより少額 であるが)主契約と分離していない組込デリバティブが含まれている。具体的に損益計算書を通じ て公正価値で測定する金融資産は、貸借対照表上、譲渡性預金、債券、株式およびその他の変動利 付証券、買戻契約、金融機関・個人または法人顧客向けの貸出金、ならびにトレーディング勘定の 金融商品の項目に分類される。これらの資産は、貸借対照表の各日付時点に公正価値で再評価され ている。 ― 106 ― 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産合計は、2007年12月31日現在の931.7十億ユーロ から28.0%増加し、2008年12月31日現在には1,192.3十億ユーロとなった。この増加は、トレーディ ング勘定のデリバティブが139.3%増加し、2008年12月31日現在、566.9十億ユーロとなったことに よるものである。かかる変動は、株式およびその他の変動利付証券の40.0%減少(86.8十億ユーロ となった。)、譲渡性預金の21.5%減少(65.1十億ユーロとなった。)により一部相殺された。ト レーディング勘定のデリバティブの増加は、主として、金利デリバティブの200%の大幅増(297.6 十億ユーロとなった。)およびクレジット・デリバティブの182%増加(85.5十億ユーロとなっ た。)に起因する。IFRSでは、かかる増加をトレーディング勘定のデリバティブに分類される類似 の負債計上項目によって相殺することはできない。 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産が当社グループの資産合計に占める割合は、 2007年12月31日現在の55.0%と比較して、2008年12月31日現在57.4%であった。 貸付機関貸出金および債権: 貸付機関貸出金および債権は、要求払預金、銀行間貸付金、およ び買戻契約より構成されている。 貸付機関貸出金および債権(減損引当後)は、2007年12月31日現在の71.1十億ユーロから2.8%減 少し、2008年12月31日現在には69.2十億ユーロとなった。この減少の大部分は、要求払預金が 12.8%減少し、13.5十億ユーロとなったことを反映している。減損引当金は変動せず、2007年12月 31日現在および2008年12月31日現在共に0.1十億ユーロとなった。 顧客貸出金および債権: 顧客貸出金および債権は、要求払預金、顧客に対する貸出金、買戻契 約およびファイナンス・リースより構成されている。 顧客貸出金および債権(減損引当後)は、2007年12月31日現在の445.1十億ユーロから11.1%増加 し、2008年12月31日現在には494.4十億ユーロとなった。この増加の大部分は、12.6%増加し、 454.2十億ユーロとなった顧客に対する貸出金によるものである。要求払預金は、4.3%減少し、 2008年12月31日現在には28.5十億ユーロとなった。ファイナンス・リース債権は、3.3%増加し、 2008年12月31日現在には25.1十億ユーロとなった。減損引当金は、2007年12月31日現在の12.5十億 ユーロから14.4%増加し、2008年12月31日現在には14.3十億ユーロとなった。 売却可能金融資産: 売却可能金融資産は、「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資 産」または「満期保有目的金融資産」に分類されない固定利付証券および変動利付証券をいう。こ の資産は、貸借対照表の各日付時点における公正価値で再評価される。 売却可能金融資産(減損引当後)は、2007年12月31日現在の112.6十億ユーロから16.1%増加し、 2008年12月31日現在には130.7十億ユーロとなった。この増加は主として、売買高の増加に起因する 債券の29.3%増加(94.9十億ユーロとなった。)および譲渡性預金の11.4%増加(19.5十億ユーロ となった。)によるものである。かかる変動は、株式およびその他の変動利付証券の16.9%減少 (18.8十億ユーロとなった。)によって相殺された。 ― 107 ― 売却可能金融資産に関連した減損引当金は、1.5十億ユーロが追加的に計上され、2007年12月31日 現在の1.0十億ユーロから2008年12月31日現在には2.6十億ユーロとなった。売却可能金融資産の減 損引当金は、貸借対照表の各日付時点において算出されている。2007年12月31日現在の5.0十億ユー ロの未実現利益と比較して、2008年12月31日現在の売却可能金融資産の未実現損失は、1.7十億ユー ロとなった。かかる変動額のうち、5.6十億ユーロは、主に2008年における株式市場の急落によって 株式およびその他の変動利付証券の未実現利益が減少したことに起因する。 満期保有目的金融資産: 満期保有目的金融資産とは、支払が確定した、または支払を確定でき る確定期日の投資で、当社グループが満期まで保有する意思および資格を有するものをいう。これ らは、実効利率法により貸借対照表上償却引き原価で計上されている。満期保有目的金融資産は、 貸借対照表上、債券および譲渡性預金の2項目に分類される。 今年度における満期保有目的金融資産合計は比較的変動が少なく、2007年12月31日現在の14.8十 億ユーロから徐々に下落し、2008年12月31日現在には14.1十億ユーロであった。 未収収益およびその他資産: 未収収益およびその他資産は、保証金および実行済み保証、証券 取引に係る決済勘定、取立勘定、再保険者の責任準備金の持分、未収収益および前払費用、ならび にその他の借方勘定およびその他の資産より構成されている。 未収収益およびその他資産は、2007年12月31日現在の60.6十億ユーロから36.1%増加し、2008年 12月31日現在には82.5十億ユーロとなった。かかる増加は、主として、保証金および実行済み銀行 保証が48.2%(7.9十億ユーロ)増加し、また、証券取引に係る決済勘定が59.8%(9.6十億ユー ロ)増加したことに起因している。 現金ならびに中央銀行および郵政勘定預金: 現金ならびに中央銀行および郵政勘定預金は、 2007年12月31日現在の18.5十億ユーロから111.5%急増し、2008年12月31日現在には39.2十億ユーロ となった。かかる増加のうち20.8十億ユーロは、中央銀行への預け金である。 (B) 負債(株主資本を除く。) 概要: 当社グループの連結負債額(株主資本を除く。)は、2007年12月31日現在の1,635.1十億 ユーロから23.3%増加し、2008年12月31日現在には2,016.6十億ユーロとなった。当社グループの負 債は、主として、損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債、貸付機関預金、顧客預金、負 債証券、未払費用およびその他の負債、ならびに保険会社の責任準備金により構成されている。こ れらは併せて2008年12月31日現在の負債合計(株主資本を除く。)の98.3%を占めていた。前年同 期比23.3%の増加は、損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債の32.5%増加、顧客預金の 19.4%増加、ならびに未払費用およびその他の負債の41.9%増加に起因するものであった。 ― 108 ― 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債: トレーディング勘定には、借入有価証券、 空売り、買戻契約、およびデリバティブ商品が含まれる。損益計算書を通じて公正価値またはモデ ル価値で測定される金融負債は、主として、オリジネートおよび組成された債券により構成されて いるが、このリスク・エクスポージャーはヘッジ戦略と組み合わせて管理されている。この種の債 券には、多数の組込デリバティブが含まれているが、かかるデリバティブの価格の変動は、ヘッジ 商品の価格の変動により相殺される。 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債の合計額は、2007年12月31日現在の796.1十億ユ ーロから32.5%増加し、2008年12月31日現在には1,054.8十億ユーロとなった。この増加は、トレー ディング勘定におけるデリバティブ商品の122.9%の増加(545.0十億ユーロとなった。)を反映し ている。この変動は、借入有価証券および空売りの27.8%減少(83.7十億ユーロとなった。)なら びに債券の27.1%減少(53.9十億ユーロとなった。)により一部相殺された。 トレーディング勘定のデリバティブの変動は、金利デリバティブの199%増加(291.5十億ユーロ となった。)およびクレジット・デリバティブの173%増加(82.4十億ユーロとなった。)を反映し ている。IFRSによると、かかる増加は、トレーディング勘定のデリバティブに分類される類似の資 産計上項目によって相殺することはできない。 貸付機関預金: 貸付機関預金は、主に借入金により構成されているが、要求払預金および買戻 契約も含んでいる。貸付機関預金は、9.4%増加し、2008年12月31日現在には186.2十億ユーロとな った。この増加は、主として、借入金合計の18.4%増加(154.3十億ユーロとなった。)による。 顧客預金: 顧客預金は、要求払預金、定期預金および規制貯蓄預金、ならびに(それらより少 額であるが)買戻契約により構成されている。顧客預金は、2007年12月31日の346.7十億ユーロから 19.4%増加し、2008年12月31日現在には414.0十億ユーロとなった。この増加は、定期預金およびリ テール預金の15.3%増加(161.7十億ユーロとなった。)および要求払預金の24.4%増加(198.9十 億ユーロとなった。)の複合的な影響を反映している。 負債証券: 負債証券は、譲渡性預金および債券により構成されている。かかる負債証券は、 「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債」(連結財務書類の注5.aを参照。)に分類され る負債証券を含まない。負債証券は2007年12月31日現在の141.1十億ユーロから11.7%増加し、2008 年12月31日現在には157.5十億ユーロとなった。この増加は、譲渡性預金の21.7%増加(129.6十億 ユーロとなった。)によるものであるが、債券発行の19.2%減少(28.0十億ユーロとなった。)に より一部相殺された。 劣後債: 劣後債は、年度を通じて比較的変動が少なく、2007年12月31日現在の18.6十億ユーロ からわずかに減少し、2008年12月31日現在には18.3十億ユーロとなった。 ― 109 ― 保険会社の責任準備金: 保険会社の責任準備金は、2007年12月31日現在の93.3十億ユーロから 7.3%減少し、2008年12月31日現在には86.5十億ユーロとなった。この減少は、主として、生命保険 に関する責任準備金の減少によるものである。 未払費用およびその他の負債: 未払費用およびその他の負債は、受取保証金、証券化に係る決 済勘定、取立勘定、未払費用および繰延収益、ならびにその他の貸し方勘定およびその他の負債に より構成されている。 未払費用およびその他の負債は、2007年12月31日現在の58.8十億ユーロから41.9%増加し、2008 年12月31日現在には83.4十億ユーロとなった。これは、主として、受取保証金の86.8%増加(31.4 十億ユーロとなった。)およびその他の貸し方勘定およびその他の負債の53.6%増加(19.9十億ユ ーロとなった。)による複合的な影響を反映している。 少数株主持分: 2008年度における少数株主持分は比較的変動が少なく、2007年12月31日現在の 5.6十億ユーロと比較して、2008年12月31日現在には5.7十億ユーロとなった。2008年の純利益に占 める少数株主帰属純利益は、0.4十億ユーロであり、これは配当金および中間配当金の支払総額0.3 十億ユーロおよび外国子会社が発行した優先株式の支払総額0.2十億ユーロにより一部相殺された。 (C) 当社グループの連結株主資本 配当金支払前の当社グループの連結株主資本は、前年同期の53.8十億ユーロに対して、2008年12 月31日現在、53.2十億ユーロであった。 2008年度における資本金、利益剰余金、および純利益は、2007年12月31日現在の43.8十億ユーロ からわずかに増加し、2008年12月31日には合計44.2十億ユーロとなった。永久最劣後債は、3.8十億 ユーロ増加し、10.5十億ユーロとなり(2007年12月31日現在には6.7十億ユーロ)、未実現利益が 4.8十億ユーロ減少したことによって相殺された。当社グループは、2007年12月31日現在には3.3十 億ユーロの未実現利益を有していたのに対し、2008年12月31日現在には未実現損失が1.5十億ユーロ となった。 (D) オフバランスシート項目 融資コミットメント: 顧客に対して供与した融資コミットメントは、主として、信用状およびそ の他の確認信用状ならびに買戻契約に関するコミットメントにより構成される。これらのコミット メントは、5.5%減少し、2008年12月31日現在には194.1十億ユーロとなった。金融機関に対して供 与したコミットメントは、6.7%増加し、27.7十億ユーロになった。供与された融資コミットメント は、主として、買戻契約に関するスタンドバイの信用状およびコミットメントにより構成されてい る。供与された融資コミットメントの総額は2007年12月31日現在の107.5十億ユーロから24.8%増加 し、2008年12月31日現在には134.2十億ユーロとなった。この増加は、金融機関から供与された融資 コミットメントの23.7%増加(124.4十億ユーロとなった。)および顧客から供与された融資コミッ トメントの41.6%増加(9.8十億ユーロとなった。)を反映している。 ― 110 ― 保証コミットメント: 保証コミットメントの額は、前年同期の91.1十億ユーロから7.4%減少し、 2008年12月31日現在には84.4十億ユーロとなった。この減少は、顧客に対して供与したコミットメ ントが4.9%減少し(76.7十億ユーロとなった。)、金融機関に対して供与したコミットメントが 26.5%減少した(7.7十億ユーロになった。)ことを反映している。 当社グループの融資コミットメントおよび保証コミットメントに関する詳細については、連結財 務書類の注6を参照。 ― 111 ― 第4 【設備の状況】 1 【設備投資等の概要】 連結財務書類の注5.kを参照。 2 【主要な設備の状況】 「第2 3 事業の内容」を参照。 3 【設備の新設、除却等の計画】 該当事項なし。 ― 112 ― 第5 【提出会社の状況】 1 【株式等の状況】 (1) 【株式の総数等】 ①【株式の総数】 授権株数 発行済株式総数 未発行株式数 912,096,107株 (注) (2008年12月31日現在) (注) フランス法上、未発行の授権株式という概念はない。しかしながら当社の株主は、一定の額および期間に おいて新株または持分証券を発行する権限を取締役会に与えることができる。 (注) ②【発行済株式】 記名・無記名の別および 額面・無額面の別 上場金融商品取引所名または 登録認可金融商品取引業協会名 上場:パリ フランクフルト 記名式または無記名式額面株 6,835,799株 普通株式 東京(注) 式(1株の額面金額2ユーロ) (2008年12月31日現在) 登録:SEAQインターナショナル MTAインターナショナル (注) 当社は、2009年4月28日をもって東京証券取引所における普通株式の上場を廃止した。 種類 発行数 ― 113 ― 内容 議決権に 制限のな い株式 (2) 【発行済株式総数及び資本金の推移】 発行済株式総数(株) 資本金 年月日 摘要 増減数 2003年12月31日現在 残高 増減額 1,806,343,230 (246,945百万円) 903,171,615 443,989 2004年1月28日現在 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注1) 887,978 1,807,231,208 (247,067百万円) 903,615,604 -25,000,000 2004年5月17日現在 残高 -50,000,000 ・株式消却 1,757,231,208 (240,231百万円) 878,615,604 606,978 1,213,956 5,477,862 10,955,724 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注2) ・従業員向け株式発行 (注3) 2004年7月6日現在 884,700,444 1,769,400,888 2004年12月31日現在 884,700,444 1,769,400,888 (241,895百万円) 518,758 2005年1月25日現在 1,770,438,404 (242,037百万円) 885,219,202 -13,994,568 2005年5月10日現在 -27,989,136 1,397,501 2,795,002 5,000,000 10,000,000 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注5) ・従業員向け株式発行 (注6) 1,755,244,270 (239,959百万円) 877,622,135 -39,374,263 ・株式消却 1,742,449,268 (238,210百万円) 871,224,634 2005年7月20日現在 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注4) 1,037,516 -78,748,526 ・株式消却 2005年11月29日現在 838,247,872 1,676,495,744 2005年12月31日現在 838,247,872 1,676,495,744 (229,194百万円) 1,369,623 2006年1月23日現在 971,037 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注8) 1,942,074 1,681,177,064 (229,834百万円) 840,588,532 84,058,853 2006年3月31日現在 1,679,234,990 (229,568百万円) 839,617,495 2006年3月27日現在 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注7) 2,739,246 168,117,706 924,647,385 ― 114 ― ・新株発行(増資)(注9) 1,849,294,770 (252,817百万円) 945 2006年6月6日現在 1,890 1,849,296,660 (252,817百万円) 924,648,330 1,148,759 2,297,518 4,670,388 9,340,776 2006年7月26日現在 2007年1月22日現在 3,820,865 1,865,756,980 (255,068百万円) 7,641,730 439,358 878,716 -32,111,135 ・新株発行(増資)(注15) 1,874,277,426 (256,232百万円) 937,138,713 2007年10月4日現在 ・新株発行(増資)(注14) 1,873,398,710 (256,112百万円) 936,699,355 2007年10月1日現在 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注13) 4,822,026 932,878,490 2007年7月20日現在 ・ストック・オプション の行使による新株発行 (注11) ・従業員向け株式発行 (注12) 1,860,934,954 (254,408百万円) 930,467,477 2,411,013 ・新株発行(増資)(注10) -64,222,270 1,810,055,156 (247,453百万円) 905,027,578 232,730 ・株式消却 465,460 ・新株発行(増資)(注16) 2007年10月5日現在 905,260,308 1,810,520,616 2007年12月31日現在 905,260,308 1,810,520,616 (247,516百万円) (注6) (注7) (注8) (注9) (注10) (注11) (注12) (注13) (注14) (注15) (注16) 2,950,720 5,360,439 10,720,878 ・新株引受オプションの 行使による資本金の増 加 ・社内貯蓄プラン参加者 向け留保のための増資 1,824,192,214 (249,385百万円) 2004年1月に発行された443,989株は、2003年の配当に関する権利を有する。 552,435株は、2003年の配当に関する権利を有し、54,543株は、2004年以降の配当に関する権利を有する。 2004年7月に発行された5,477,862株は、2004年の配当に関する権利を有する。 518,758株は、2004年の配当に関する権利を有する。 1,002,504株は、2004年の配当に関する権利を有し、394,997株は、2005年以降の配当に関する権利を有 する。 2005年7月に発行された5,000,000株は、2005年の配当に関する権利を有する。 1,369,623株は、2005年の配当に関する権利を有する。 971,037株は、2005年の配当に関する権利を有する。 84,058,853株は、2006年の配当に関する権利を有する。 945株は、2006年の配当に関する権利を有する。 743,933株は、2005年の配当に関する権利を有し、404,826株は、2006年以降の配当に関する権利を有す る。 4,670,388株は、2006年の配当に関する権利を有する。 2,411,013株は、2006年の配当に関する権利を有する。 3,236,046株は、2006年の配当に関する権利を有し、584,819株は、2007年の配当に関する権利を有する。 439,358株は、2007年の配当に関する権利を有する。 232,730株は、2007年の配当に関する権利を有する。 2008年12月31日現在 (注1) (注2) (注3) (注4) (注5) 1,475,360 912,096,107 ― 115 ― (注17) 435,137株は、2007年の配当に関する権利を有する。 自己資本比率については、連結財務書類の注4.cを参照。 (3) 【所有者別状況】 2008年12月31日現在の株式保有者の構成は以下のとおりである。 株主 株式数 (単位:百万株) 資本および議決権 に占める割合 (注2) アクサ 53.08 5.8% 従業員 57.69 6.3% そのうち会社型投資信託 42.75 4.7% そのうち直接保有 14.94 1.6% 会社役員 0.43 nm 自己株式(注1) 5.46 0.6% 64.36 7.1% 717.75 78.8% そのうち「社会的責任投資家」 (3.92) (0.4%) -ヨーロッパ 484.10 53.1% -ヨーロッパ以外 233.65 25.7% 13.00 1.4% 911.77 100% 一般 機関投資家 その他 合計 (注1) トレーディング・デスクが管理している持分を除く。 (注2) AMF一般規則第223-11条に従い、議決権の数は、議決権を付与された全株式(議決権が行 使されない自己株式等を含む。)に基づき計算されなければならない。BNPパリバは、 「1株1議決権」の原則を適用しているため、資本に占める割合は議決権の割合と同一 である。 当社が知り得る限り、アクサ以外の株主は当社の資本または議決権の5%超を保有しない。BNPパ リバが知り得る限り、結果的にBNPパリバの支配に変更をもたらすこととなる契約は存在しない。 (4) 【大株主の状況】 上記「(3) 所有者別状況」を参照。 2 【配当政策】 「第1 1(2) 提出会社の定款等に規定する制度」中の「会社財務」部分を参照。 ― 116 ― 3 【株価の推移】 (1) 【最近5年間の事業年度別最高・最低株価】 1)東京証券取引所(注) 回次 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 決算月日 12月31日 12月31日 12月31日 12月31日 12月31日 最高 ― 7,600円 ― 13,450円 ― 最低 ― 7,400円 ― 13,400円 ― (注) 当社は、2009年4月28日をもって東京証券取引所における普通株式の上場を廃止した。 2)ユーロネクスト(パリ市) (単位:ユーロ) 回次 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 決算月日 12月31日 12月31日 12月31日 12月31日 12月31日 54.57 68.71 88.50 95.07 75.41 (7,460円) (9,393円) (12,099円) (12,997円) (10,309円) 45.71 50.31 66.65 67.54 28.50 最低(注1) (6,249円) (6,878円) (9,112円) (9,233円) (3,896円) (注1) 取引中に記録された数値を示している。 (注2) 上記のデータは、2006年3月における優先的新株引受権の行使による新株発行を反映し、調整され ている(調整率=0.992235740050131)。 最高(注1) (2) 【当該事業年度中最近6月間の月別最高・最低株価】 1)東京証券取引所(注) (注) 月別 2008年7月 2008年8月 2008年9月 2008年10月 2008年11月 2008年12月 最高 ― ― ― ― ― ― 最低 ― ― ― ― ― ― 当社は、2009年4月28日をもって東京証券取引所における普通株式の上場を廃止した。 2)ユーロネクスト(パリ市) (単位:ユーロ) 月別 最高 最低 2008年7月 2008年8月 2008年9月 2008年10月 2008年11月 2008年12月 65.71 (8,983円) 54.10 (7,396円) 65.25 (8,920円) 56.81 (7,766 円) 68.26 (9,332円) 56.19 (7,682 円) 71.35 (9,754円) 49.30 (6,740円) 58.50 (7,998円) 35.98 (4,919円) 46.73 (6,388 円) 29.50 (4,033円) ― 117 ― 4 【役員の状況】 (1) 取締役(2009年6月8日現在) 取締役会会員 ミシェル・ペブロー 主要職務(注1):BNPパリバの取締役会長 生年月日:1942年1月23日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2009年5月13日、2012年株主総会において ラファージの取締役、カンパニ・ドゥ・サ ン・ゴバンの取締役、トタルの取締役、BNPパ 任期満了 当初就任日:1993年5月14日 リバ 、スイスの 取締役 、 イ ーエーディ ーエ 保有株式数(注2):184,192株 ス・エヌヴィー、オランダの取締役、パルジ 勤務地:フランス国パリ市ダンタン通り3番地 ェサ・ホールディング・エスエー、スイスの (3, rue d’Antin, 75002 PARIS, FRANCE) 取締役 アクサの監事会監事 、バンク・マロケーヌ・ プル・ル・コマース・エ・ランダストリエ、 モロッコの監事会監事 ソシエテ・アノニム・ド・ギャラリー・ラフ ァイエットの無議決権取締役 フェデラシオン・ボンケール・フランセーズ の投資銀行および金融市場委員会会長、アン スティテュ・デテュデュ・ポリティック・ド ュ・パリの取締役会長 、 アンスティテュ・ア スペ・フランスの監事会会長 、 アンスティチ ュ・ドゥ・ラントルプリーズの会長 アカデミ・デ・シオンス・モラル・エ・ポリ ティークの会員、フランス企業連合(ムーヴ モン・デ・アントルプリーズ・ドゥ・フラン ス-MEDEF)の業務執行委員会会員、オ・コン セイユ・ドゥ・レデュカシオンの会員 、 欧州 金融円卓会議会員 、 アンスティチュ・アンテ ルナシオナル・デチュード・バンケールの会 員 、 シンガポール金融管理庁の国際諮問委員 会委員 、 ニューヨーク連邦準備銀行の国際資 本市場諮問委員会委員 、 上海発展諮問委員会 委員 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 BNPパリバの取締役会長 ラファージの取締役、 2006年 BNPパリバの取締役会長 ラファージの取締役、 2005年 BNPパリバの取締役会長 ラファージの取締役、 ― 118 ― 2004年 BNPパリバの取締役会長 ラファージの取締役、 カンパニ・ドゥ・サ ン・ゴバンの取締役、 トタルの取締役、イー エーディーエス・エヌ ヴィー、オランダの取 締役、パルジェサ・ホ ールディング・エスエ ー、スイスの取締役 アクサの監事会監事、 バンク・マロケーヌ・ プル・ル・コマース・ エ・ランダストリエ、 モロッコの監事会監事 ソシエテ・アノニム・ ド・ギャラリー・ラフ ァイエットの無議決権 取締役 ユーロピアン・バンキ ング・フェデレーショ ンの会長、フェデラシ オン・ボンケール・フ ランセーズの投資銀行 および金融市場委員会 会長、アンスティテ ュ・デテュデュ・ポリ ティック・ドュ・パリ の取締役会長、アンス ティテュ・アスペ・フ ランスの監事会会長、 アンスティチュ・ド ゥ・ラントルプリーズ の会長 アカデミ・デ・シオン ス・モラル・エ・ポリ ティークの会員、フラ ンス企業連合(ムーヴ モン・デ・アントルプ リーズ・ドゥ・フラン ス-MEDEF)の業務執行 委員会会員、オ・コン セイユ・ドゥ・レデュ カシオンの会員、欧州 金融円卓会議会員、ア ンスティチュ・アンテ ルナシオナル・デチュ ード・バンケールの会 員、シンガポール金融 管理庁の国際諮問委員 会委員、ニューヨーク 連邦準備銀行の国際資 本市場諮問委員会委 員、上海発展諮問委員 会委員 カンパニ・ドゥ・サ ン・ゴバンの取締役、 トタルの取締役、パル ジェサ・ホールディン グ・エスエー、スイス の取締役 アクサの監事会監事、 バンク・マロケーヌ・ プル・ル・コマース・ エ・ランダストリエ、 モロッコの監事会監事 ソシエテ・アノニム・ ド・ギャラリー・ラフ ァイエットの無議決権 取締役 ユーロピアン・バンキ ング・フェデレーショ ンの会長、フェデラシ オン・ボンケール・フ ランセーズの投資銀行 および金融市場委員会 会長、アンスティテ ュ・デテュデュ・ポリ ティック・ドュ・パリ の取締役会長、アンス ティテュ・アスペ・フ ランスの監事会会長、 アンスティチュ・ド ゥ・ラントルプリーズ の会長 フランス企業連合(ム ーヴモン・デ・アント ルプリーズ・ドゥ・フ ランス-MEDEF)の業務 執行委員会会員、オ・ コンセイユ・ドゥ・レ デュカシオンの会員、 アンスティチュ・アン テルナシオナル・デチ ュード・バンケールの 会員、シンガポール金 融管理庁の国際諮問委 員会委員、ニューヨー ク連邦準備銀行の国際 資本市場諮問委員会委 員、国際金融会議の会 員、上海発展諮問委員 会委員 カンパニ・ドゥ・サ ン・ゴバンの取締役、 トタルの取締役、パル ジェサ・ホールディン グ・エスエー、スイス の取締役 アクサの監事会監事 ソシエテ・アノニム・ ド・ギャラリー・ラフ ァイエットの無議決権 取締役 ユーロピアン・バンキ ング・フェデレーショ ンの会長、フェデラシ オン・ボンケール・フ ランセーズの投資銀行 および金融市場委員会 会長、アンスティテ ュ・デテュデュ・ポリ ティック・ドュ・パリ の取締役会長、アンス ティテュ・アスペ・フ ランスの監事会会長、 アンスティチュ・ド ゥ・ラントルプリーズ の会長 オ・コンセイユ・ド ゥ・レデュカシオンの 会員、アンスティチ ュ・アンテルナシオナ ル・デチュード・バン ケールの会員、シンガ ポール金融管理庁の国 際諮問委員会委員、ニ ューヨーク連邦準備銀 行の国際資本市場諮問 委員会委員、国際金融 会議の会員、上海発展 諮問委員会委員 ― 119 ― カンパニ・ドゥ・サ ン・ゴバンの取締役、 トタルの取締役 アクサの監事会監事 ソシエテ・アノニム・ ド・ギャラリー・ラフ ァイエットの無議決権 取締役 ユーロピアン・バンキ ング・フェデレーショ ンの会長、フェデラシ オン・ボンケール・フ ランセーズの投資銀行 および金融市場委員会 会長、アンスティテ ュ・デテュデュ・ポリ ティック・ドュ・パリ の取締役会長、アンス ティテュ・アスペ・フ ランスの監事会会長 シンガポール金融管理 庁の国際諮問委員会委 員、ニューヨーク連邦 準備銀行の国際資本市 場諮問委員会委員、国 際金融会議の会員、上 海発展諮問委員会委員 パトリック・オーギュスト 主要職務(注1):不動産プロジェクト・マネージャー 生年月日:1951年6月18日 2008年12月31日現在の役職(注1) 2006年3月7日にBNPパリバの経営職従業員により3 なし。 年の任期で選任された取締役 当初就任日:1993年12月14日 保有株式数(注2):33株 勤務地:フランス国レバロワ・ペレ、ポンピドゥ ー、ジョルジュ通り20番地 (20, avenue Georges, Pompidou, 92300 LEVALLOIS-PERRET, FRANCE) 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 なし。 なし。 なし。 なし。 ― 120 ― クロード・ベベアー 主要職務(注1):アクサの名誉会長 生年月日:1935年7月29日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2009年5月13日、2012年株主総会において アクサ・アシュランス・イアル・ミュチエル の取締役 、 アクサ・アシュランス・ヴィ・ミ 任期満了 当初就任日:2000年5月23日 ュチエルの取締役 保有株式数(注2):3,074株 ビベンディの監事会監事 勤務地:フランス国パリ市マティニョン通り25番地 シュナイダー・エレクトリック の 無議決権取 (25, avenue Matignon, 75008 PARIS, FRANCE) 締役 IMS-アントルプロンドル・プール・ラ・シテの会 長、アンスティテュ・モンテーニュの会長 シンガポール金融管理庁の国際諮問委員会委 員 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 アクサの監事会会長 アクサの監事会会長 アクサの監事会会長 アクサの監事会会長 アクサ・アシュラン フィナクサの会長兼最 フィナクサの会長兼最 フィナクサの会長兼最高 ス・イアル・ミュチエ 高経営責任者(フィナ 高経営責任者(フィナ 経営責任者 ルの取締役、アクサ・ ク サ は 2005 年 12 月 16 ク サ は 2005 年 12 月 16 ビベンディ・ユニバーサ アシュランス・ヴィ・ 日、アクサと合併し 日、アクサと合併し ルの取締役 ミュチエルの取締役 た。) た。) シュナイダー・エレクト ビベンディの監事会監 アクサ・アシュラン ビベンディ・ユニバー リックの無議決権取締役 事 ス・イアル・ミュチエ サルの監事会監事 アンスティテュ・デュ・ シュナイダー・エレク ルの取締役、アクサ・ シュナイダー・エレク メセナ・ドゥ・ソリダリ トリックの無議決権取 アシュランス・ヴィ・ トリックの無議決権取 テの会長、アンスティテ 締役 ミュチエルの取締役 締役 ュ・モンテーニュの会長 IMS-アントルプロンド ビベンディの監事会監 アンスティテュ・デ シンガポール金融管理庁 ル・プール・ラ・シテ 事 ュ・メセナ・ドゥ・ソ の国際諮問委員会委員、 の会長、アンスティテ シュナイダー・エレク リダリテの会長、アン 中国北京の清華大学経済 ュ・モンテーニュの会 トリックの無議決権取 スティテュ・モンテー 管理学院の国際諮問委員 長 締役 ニュの会長 会委員 シンガポール金融管理 アンスティテュ・デ シンガポール金融管理 庁の国際諮問委員会委 ュ・メセナ・ドゥ・ソ 庁の国際諮問委員会委 員、中国北京の清華大 リダリテの会長、アン 員、中国北京の清華大 学経済管理学院の国際 スティテュ・モンテー 学経済管理学院の国際 諮問委員会委員 ニュの会長 諮問委員会委員 シンガポール金融管理 ― 121 ― 庁の国際諮問委員会委 員、中国北京の清華大 学経済管理学院の国際 諮問委員会委員 ― 122 ― ジャン-ルイ・ベファ 主要職務(注1):カンパニ・ドゥ・サン・ゴバンの取締役会長 生年月日:1941年8月11日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2009年5月13日、2012年株主総会において BNPパリバの取締役副会長 クロード・ベルナール・パルティシパシオン 任期満了 当初就任日:1986年10月22日 の会長 保有株式数(注2):13,986株 GDFスエズの取締役、 グループ・ブリュセッ 勤務地:フランス国ラ・デファンス、ダルザス通り ル・ランベール、ベルギーの取締役 、 サン・ 18番地、レ・ミロワール ゴバン・コーポレーション、米国の取締役 ("Les Miroirs", 18, avenue d’Alsace, シー メンス・ア ーゲー、ド イツの監事 会監 92096 LA DÉFENSE CEDEX, FRANCE) 事、ル・モンド・エスエーの監事会監事、 ル・モンド・アンド・パルトネール・アソシ エ(SAS)の監事会監事、ソシエテ・エディトリ ス・デュ・モンドの監事会監事 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 BNPパリバの取締役副会 BNPパリバの取締役副会 BNPパリバの取締役副会 BNPパリバの取締役副会 長 長 長 長 クロード・ベルナー カンパニ・ドゥ・サ カンパニ・ドゥ・サ カンパニ・ドゥ・サン・ ル・パルティシパシオ ン・ゴバンの会長兼最 ン・ゴバンの会長兼最 ゴバンの会長兼最高経営 ンの会長 高経営責任者 高経営責任者 責任者 ギャズ・ドゥ・フラン クロード・ベルナー クロード・ベルナー クロード・ベルナール・ スの取締役、グルー ル・パルティシパシオ ル・パルティシパシオ パルティシパシオンの会 プ・ブリュセッル・ラ ンの会長 ンの会長 長 ンベール、ベルギーの ギャズ・ドゥ・フラン ギャズ・ドゥ・フラン ギャズ・ドゥ・フランス 取締役、サン・ゴバ スの取締役、グルー スの取締役、グルー の取締役、グループ・ブ ン・クリスタレリア・ プ・ブリュセッル・ラ プ・ブリュセッル・ラ リュセッル・ランベー エスエー、スペインの ンベール、ベルギーの ンベール、ベルギーの ル、ベルギーの取締役 取締役、サン・ゴバ 取締役、サン・ゴバ 取締役 ル・モンド・エスエーの ン・コーポレーショ ン・クリスタレリア・ A.I.I(アジョンス・ド 監事会監事、ル・モン ン、米国の取締役 エスエー、スペインの ゥ・リノバシオン・ア ド・パルトネール・エー ル・モンド・エスエー 取締役、サン・ゴバ ンデュストリエル)の監 エ ス (SAS) の 監 事 会 監 の監事会監事、ル・モ ン・コーポレーショ 事会会長 事、ソシエテ・エディト ンド・アンド・パルト ン、米国の取締役 ル・モンド・エスエー リス・デュ・モンド ネール・アソシエ(SAS) サン・ゴバン・ピーエ の監事会監事、ル・モ (SAS)の監事会監事 の監事会監事、ソシエ ーエムの常任代表者 ンド・パルトネール・ テ・エディトリス・デ A.I.I(アジョンス・ド エーエス(SAS)の監事会 ― 123 ― ュ・モンドの監事会監 ゥ・リノバシオン・ア 監事、ソシエテ・エデ 事 ンデュストリエル)の監 ィトリス・デュ・モン 事会会長 ド(SAS)の監事会監事 ル・モンド・エスエー の監事会監事、ル・モ ンド・パルトネール・ エーエス(SAS)の監事会 監事、ソシエテ・エデ ィトリス・デュ・モン ド(SAS)の監事会監事 ― 124 ― スザンヌ・バーガー 主要職務(注1):マサチューセッツ州ケンブリッジに所在するマサチューセッツ工科大学(米国)の 政治学教授、MIT国際科学技術イニシアティブ(MISTI)の取締役 2008年12月31日現在の役職(注1) 生年月日:1939年3月11日 就任日:2008年5月21日、2011年株主総会において任 米国芸術科学アカデミー会員 ハーバード大学ヨーロッパ研究センターの研 期満了 究員および執行委員会委員 当初就任日:2007年3月8日 保有株式数(注2):250株 勤務地:アメリカ合衆国、MA 02139-4307、ケンブリ ッジ E53-451、ウォズワース・ストリート 30番地 (30, Wadsworth Street, E53-451, CAMBRIDGE, MA 02139-4307, USA) 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 米国芸術科学アカデミ ー会員 ハーバード大学ヨーロ ッパ研究センターの研 究員および執行委員会 委員 ― 125 ― ジャン-マリー・ギアーノ 主要職務(注1):販売担当 生年月日:1952年9月7日 2008年12月31日現在の役職(注1) 2006年3月7日にBNPパリバの従業員により3年の任 コミ テ・デ・エ タブシスモ ン・ド・ク レデ 期で選任された取締役 ィ・エ・デゼントレプリ・ダンヴェスティス 当初就任日:2004年3月15日 モンの会員 、 コンフロンテーション(ヨーロ (ジャン-マリー・ギアーノは、1993年から1999年 ッパのシンクタンク)の会員 の間、バンク・ナショネール・ドゥ・パリの取締役 会において従業員代表を務めた。) 保有株式数(注2):10株 勤務地:フランス国ニース市ジャン・メドサン通り 21番地 (21, avenue Jean-Médecin, 06000 NICE, FRANCE) 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 コミテ・デ・エタブシ コミテ・デ・エタブシ コミテ・デ・エタブシ なし。 スモン・ド・クレデ スモン・ド・クレデ スモン・ド・クレデ ィ・エ・デゼントレプ ィ・エ・デゼントレプ ィ・エ・デゼントレプ リ・ダンヴェスティス リ・ダンヴェスティス リ・ダンヴェスティス モンの会員、コンフロ モンの会員、コンフロ モンの会員、コンフロ ンテーション(ヨーロ ンテーション(ヨーロ ンテーション(ヨーロ ッパのシンクタンク) ッパのシンクタンク) ッパのシンクタンク) の会員 の会員 の会員 ― 126 ― フランソワ・グラポット 主要職務(注1):レグランの名誉会長、企業取締役 生年月日:1936年4月21日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2008年5月21日、2011年株主総会において レグランの取締役、レグラン・フランスの取 任期満了 締役 当初就任日:1999年5月4日 ミシュランの監事会監事 保有株式数(注2):2,537株 勤務地:フランス国リモージュ市ド・ラットル・ ド・タシニー通り128番地 (128, avenue de Lattre-de-Tassigny, 87045 LIMOGES, FRANCE) 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 レグランの名誉会長 レグランの名誉会長 レグランの取締役会長 レグランの取締役会長 レグランの取締役、レ レグランの取締役、レ ミシュランの監事会監 ギャラリー・ラファイエ グラン・フランスの取 グラン・フランスの取 事 ットの監事会監事、ミシ 締役 締役、ヴァレオの取締 ヴァレオの取締役 ュランの監事会監事 ミシュランの監事会監 役 バンク・ドゥ・フラン ヴァレオの取締役 事 ミシュランの監事会監 スの諮問委員会委員、 バンク・ドゥ・フランス バンク・ドゥ・フラン 事 コンセイユ・ドゥ・プ の諮問委員会委員、コン スの諮問委員会委員 バンク・ドゥ・フラン ロモテル(プロモシオ セイユ・ドゥ・プロモテ スの諮問委員会委員 ン・ドゥ・ランスタラ ル(プロモシオン・ド シオン・エレクトリッ ゥ・ランスタラシオン・ ク・ドン・レ・バティ エレクトリック・ドン・ モン・ヌフ・エ・アン レ・バティモン・ヌフ・ シエン)の委員、ビュ エ・アンシエン)の委 ーロー・ドゥ・ラ・ 員、ビューロー・ドゥ・ FIEEC( フ ェ デ ラ シ オ ラ・FIEEC(フェデラシオ ン・デザンデュストリ ン・デザンデュストリ ー・エレクトリック・ ー・エレクトリック・エ エレクトロニーク・エ レクトロニーク・エー・ ー・ドゥ・コミュニカ ドゥ・コミュニカシオ シオン)の委員、ビュー ン)の委員、ビューロ ロー・ドゥ・ジムレ ー・ドゥ・ジムレ(グル (グループモン・デザ ープモン・デザンデュス ンデュストリ・ドゥ・ トリ・ドゥ・レクイップ レクイップモン・エレ モン・エレクトリック、 ― 127 ― クトリック、ドゥ・コ ドゥ・コントローレコマ ントローレコマン・ ン・エ・デ・セルヴィ エ・デ・セルヴィス・ ス・アソシエ)の委員 アソシエ)の委員 ― 128 ― ドゥニ・ケスレー 主要職務(注1):スコール・エスイーの会長兼最高経営責任者 生年月日:1952年3月25日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2009年5月13日、2012年株主総会において スコール・グループ スコ ール・グロ ーバル・ピ ー・アンド ・シ 任期満了 当初就任日:2000年5月23日 ー・ エスイーの 会長、スコ ール・グロ ーバ 保有株式数(注2):2,000株 ル・ ライフ・ユ ーエス・リ インシュア ラン 勤務地:フランス国パリ市ラ・デファンス、ド・ゴ ス・カンパニー、米国の会長、スコール・グ ール将軍通り1番地 ローバル・ライフ・リインシュアランス・カ (1, avenue du Général-de-Gaulle, 92074 ンパ ニー・テキ サス、米国 の会長、ス コー PARIS LA DÉFENSE CEDEX, FRANCE) ル・リインシュアランス・カンパニー、米国 の会長、スコール・ユーエス・コーポレーシ ョン、米国の会長、スコール・ホールディン グ(スイス)アーゲー、スイスの会長 スコール・グローバル・インベストメント・ エスイーの監事会会長 スコール・グローバル・ライフ・エスイーの 取締役、スコール・カナダ・リインシュアラ ンス・カンパニー、カナダの取締役 その他の役職 ボローレの取締役 、 ダッソー・アヴィアシオ ンの取締役 、デクシャ・エスエー、ベルギー の取締役、フォン・ストラテジーク・ダンベ スティスモンの取締役、インベスコ・エルテ ィーディー、米国の取締役 ヤム・インベスト・エヌヴィー、オランダの 監事会監事 フィナンシエール・アコフィ・エスエーの無 議決権取締役、ジマール・フィナンス・エ・ カンパニ・エスシーエーの無議決権取締役 コミッション・エコノミク・ドゥ・ラ・ナシ オンの会員、コンセイユ・エコノミク・エ・ ソシアルの会員、アソシアシオン・ドゥ・ジ ュネーヴの取締役会会員、フランス医学研究 会の委員会委員、コミテ・デ・アントルプリ ーズ・ダシュランスの会員シエクルの取締役 会会長、セルクル・ドゥ・ロルケストル・ド ― 129 ― ゥ・パリの取締役会会長 リインシュアランス・アドバイザリー委員会 の副会長 全国産業審議会の国際相談委員 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 スコールの会長兼最高 経営責任者 スコール・グローバ ル・ライフ・エスイー の会長、スコール・グ ローバル・ピー・アン ド・シー・エスイーの 会長、スコール・グロ ーバル・ライフ・ユー エス・リインシュアラ ンス・カンパニー、米 国の会長、スコール・ ホールディング(スイ ス)アーゲー、スイス の会長、スコール・リ インシュアランス・カ ンパニー、米国の会 長、スコール・ユーエ ス・コーポレーショ ン、米国の会長 ボローレの取締役、コ ジュディム・エスエー エスの取締役、ダッソ ー・アヴィアシオンの 取締役、デクシャ・エ スエー、ベルギーの取 締役、インベスコ・ピ ーエルシー、英国の取 締役、スコール・カナ ダ・リインシュアラン ス・カンパニー、カナ ダの取締役 フォンダシオン・デ ュ・リスクの監事会監 事 SA コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン・アンド・パーティ シペーションのフェル ガスコールの常任理事 フィナンシエール・ア コ フ ィ ( 旧 FDC エ ス エ ー)の無議決権取締 役、ジマール・フィナ ンス・エ・カンパニ・ エスシーエーの無議決 権取締役 コミッション・エコノ ミク・ドゥ・ラ・ナシ オンの会員、コンセイ ユ・エコノミク・エ・ 2006年 スコールの会長兼最高 経営責任者 スコール・グローバ ル・ライフの会長、ス コール・イタリア・リ アッシクラツィオー ニ・エスピーエー、イ タリアの会長、スコー ル・ライフ・ユーエ ス・リインシュアラン ス、米国の会長、スコ ール・リインシュアラ ンス・カンパニー、米 国の会長、スコール・ ユーエス・コーポレー ション、米国の会長 ボローレ・アンベステ ィスモン・エスエーの 取締役、ダッソー・ア ヴィアシオンの取締 役、アンベスキャッ プ・ピーエルシー、英 国の取締役、コジュデ ィム・エスエーエスの 取締役、デクシャ・エ スエー、ベルギーの取 締役、スコール・カナ ダ・リインシュアラン ス・カンパニー、米国 の取締役 スコール・ドイッチュ ランド、ドイツの監事 会監事 SA コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン・アンド・パーティ シペーションのフェル ガスコールの常任理事 FDCエスエーの無議決権 取締役、ジマール・フ ィナンス・エ・カンパ ニ・エスシーエーの無 議決権取締役 コミッション・エコノ ミク・ドゥ・ラ・ナシ オンの会員、コンセイ ユ・エコノミク・エ・ ソシアルの会員、シエ クルの取締役会会員、 アソシアシオン・ド ゥ・ジュネーヴの会 2005年 スコールの会長兼最高 経営責任者 スコール・ヴィの会長 ボローレ・アンベステ ィスモン・エスエーの 取締役、ダッソー・ア ヴィアシオンの取締 役、アンベスキャッ プ・ピーエルシー、英 国の取締役、コジュデ ィム・エスエーエスの 取締役、デクシャ・エ スエー、ベルギーの取 締役 SA コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン・アンド・パーティ シペーションのフェル ガスコールの常任理事 FDCエスエーの無議決権 取締役、ジマール・フ ィナンス・エ・カンパ ニの無議決権取締役 コミッション・エコノ ミク・ドゥ・ラ・ナシ オンの会員、コンセイ ユ・エコノミク・エ・ ソシアルの会員、シエ クルの取締役会会員、 アソシアシオン・ド ゥ・ジュネーヴの会 員、コミテ・デ・アン トルプリーズ・ダシュ ランスの会員 ― 130 ― 2004年 スコールの会長兼最高経 営責任者 スコール・ヴィの会長 ボローレ・アンベスティ スモン・エスエーの取締 役、ダッソー・アヴィア シオンの取締役、アンベ スキャップ・ピーエルシ ー、英国の取締役、コジ ュディム・エスエーエス の取締役、デクシャ、ベ ルギーの取締役 SAコミュニケーション・ アンド・パーティシペー ションのフェルガスコー ルの常任理事 FDCエスエーの無議決権 取締役、ジマール・フィ ナンス・エ・カンパニの 無議決権取締役 コミッション・エコノミ ク・ドゥ・ラ・ナシオン の会員、コンセイユ・エ コノミク・エ・ソシアル の会員、シエクルの取締 役会会員、アソシアシオ ン・ドゥ・ジュネーヴの 会員 ソシアルの会員、シエ クルの取締役会会員、 アソシアシオン・ド ゥ・ジュネーヴの会 員、コミテ・デ・アン トルプリーズ・ダシュ ランスの会員、フラン ス医学研究会の委員会 委員 全国産業審議会の国際 相談委員 員、コミテ・デ・アン トルプリーズ・ダシュ ランスの会員 全国産業審議会の国際 相談委員 ― 131 ― ジャン-フランソワ・ルプティ 主要職務(注1):国家会計審議会(コンセイユ・ナシオナル・ドゥ・ラ・コンタビリテ)の会長 生年月日:1942年6月21日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2008年5月21日、2011年株主総会において スマート・トレード・テクノロジーズ・エス 任期満了 エーの取締役、シャン・エスエーの取締役 当初就任日:2004年5月5日 QFCRA(カタール金融中央規制当局)、ドーハの 保有株式数(注2):7,500株 取締 役会会員、 コレージュ ・ドゥ・ロ トリ 勤務地:フランス国パリ市ディデロー通り30番地 テ・デ・マルシェ・フィナンシエールの会員 (30, boulevard Diderot, 75572 PARIS CEDEX 12, FRANCE) 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 スマート・トレード・ スマート・トレード・ スマート・トレード・ なし。 テクノロジーズ・エス テクノロジーズ・エス テクノロジーズ・エス エーの取締役、シャ エーの取締役、シャ エーの取締役 ン・エスエーの取締役 ン・エスエーの取締役 QFCRA(カタール金融中 エドへック・デスク・ 央規制当局)、ドーハの アンド・アセット・マ 取締役会会員、コレー ネジメント・リサー ジュ・ドゥ・ロトリ チ・センターの諮問委 テ・デ・マルシェ・フ 員会会長 ィナンシエールの会員 エドヘック・ビジネス スクール助教授 QFCRA(カタール金融中 央規制当局)、ドーハの 取締役会会員 ― 132 ― ローレンス・パリゾ(会長) 主要職務(注1):IFOPエスエーの取締役副会長 生年月日:1959年8月31日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2009年5月13日、2012年株主総会において フランス企業連合(ムーヴモン・デ・アント ルプリーズ・ドゥ・フランス-MEDEF)の会長 任期満了 当初就任日:2006年5月23日 コファス・エスエーの取締役 保有株式数(注2):360株 ミシュランの監事会監事 勤務地:フランス国パリ市ウジェーヌ・ウーダン通 り6/8番地 (6/8, rue Eugène-Oudiné, 75013 PARIS, FRANCE) 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 IFOPエスエーの取締役 フランス企業連合(ム なし。 なし。 会長 ーヴモン・デ・アント フランス企業連合(ム ルプリーズ・ドゥ・フ ーヴモン・デ・アント ランス-MEDEF)の会長 ルプリーズ・ドゥ・フ IFOPエスエーの取締役 ランス-MEDEF)の会長 会長 コファス・エスエーの ミシュランの監事会監 取締役 事 ミシュランの監事会監 事 ― 133 ― エレーヌ・プロア(会長) 主要職務(注1):ペセル・インダストリーズ・エスエーエスおよびペセル・インダストリーズ・パー トネール・エスエーエスの会長 生年月日:1944年9月25日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2008年5月21日、2011年株主総会において ラ フ ァ ー ジ の 取 締 役 、フェ リング・エ スエ ー、スイスの取締役、コンプレテル・エヌヴ 任期満了 当初就任日:2003年3月21日 ィー、オランダの取締役 保有株式数(注2):1,371株 ペセル・インダストリーズ・パートネール・ 勤務地:フランス国パリ市フォブル・サントノレ街 イン・イプソ・ホールディング、ルクセンブ ルグの常任代表者 162番地 (162, rue du Faubourg-Saint-Honoré, ピュブリシス・グループの監事会監事 エ レ ー ヌ ・ プ ロ ア SARL の 法 務 部 長 、 エ レ ー 75008 PARIS, FRANCE) ヌ・マリー・ジョセフSARLの法務部長 、 民間 会社(Société civile)であるソルプの法務 部長 国際連合職員年金基金の投資委員会委員 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 ペセル・インダストリ ペセル・インダストリ ペセル・インダストリ ペセル・インダストリー ーズ・エスエーエスの ーズ・エスエーエスお ーズ・エスエーエスお ズ・エスエーエスおよび 会長、ペセル・インダ よびペセル・インダス よびペセル・インダス ペセル・インダストリー ストリーズ・パートネ トリーズ・パートネー トリーズ・パートネー ズ・パートネール・エス ール・エスエーエスの ル・エスエーエスの会 ル・エスエーエスの会 エーエスの会長 会長、ペセルの会長 長 長 ラファージの取締役、ブ ラファージの取締役、 ラファージの取締役、 ラファージの取締役、 ーツ・グループ・ピーエ フェリング・エスエ ブーツ・グループ・ピ ブーツ・グループ・ピ ルシー、英国の取締役、 ー、スイスの取締役、 ーエルシー、英国の取 ーエルシー、英国の取 フェリング・エスエー、 コンプレテル・エヌヴ 締役、フェリング・エ 締役、フェリング・エ スイスの取締役 ィー、オランダの取締 スエー、スイスの取締 スエー、スイスの取締 ピュブリシスの監事会監 役 役 役 事 ピュブリシスの監事会 ピュブリシスの監事会 ピュブリシスの監事会 様々な会社に対するペセ 監事 監事 監事 ル・インダストリーズの エレーヌ・プロアSARL 様々な会社に対するペ 様々な会社に対するペ 代表者 の法務部長、エレー セル・インダストリー セル・インダストリー エレーヌ・プロアSARLの ヌ・マリー・ジョセフ ズおよびペセル・イン ズの代表者 法務部長 SARLの法務部長、民間 ダストリーズ・パート エレーヌ・プロアSARL 国際連合職員年金基金の 会 社 (Société civile) ネール・エスエーエス の法務部長、エレー 投資委員会委員 ― 134 ― であるソルプの法務部 の代表者 ヌ・マリー・ジョセフ 長 エレーヌ・プロアSARL SARLの法務部長、民間 国際連合職員年金基金 の法務部長、エレー 会 社 (Société civile) の投資委員会委員 ヌ・マリー・ジョセフ であるソルプの法務部 SARLの法務部長、民間 長 会 社 (Société civile) 国際連合職員年金基金 であるソルプの法務部 の投資委員会委員 長 国際連合職員年金基金 の投資委員会委員 ― 135 ― ボーデュイン・プロ 主要職務(注1):BNPパリバ取締役兼最高経営責任者 生年月日:1951年5月24日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2008年5月21日、2011年株主総会において アコールの取締役、ピノー-プランタン-レ 任期満了 ドゥートゥの取締役、ヴェオリア・オンヴィ 当初就任日:2000年3月7日 ロンヌモンの取締役、 エルベ・エスエー、ベ 保有株式数(注2):118,311株 ルギーの取締役 、 パルジェサ・ホールディン 勤務地:フランス国パリ市ダンタン通り3番地 グ・エスエー、スイスの取締役 (3, rue d’Antin, 75002 PARIS, FRANCE) フェデラシオン・ボンケール・フランセーズ の執行委員会委員 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 BNPパリバ取締役兼最高 BNPパリバ取締役兼最高 BNPパリバ取締役兼最高 BNPパリバ取締役兼最高 経営責任者 経営責任者 経営責任者 経営責任者 アコールの取締役、ピ アコールの取締役、ピ ピノー-プランタン- ヴェオリア・オンヴィロ ノー-プランタン-レ ノー-プランタン-レ レドゥートゥの取締 ンヌモンの取締役、エル ドゥートゥの取締役、 ドゥートゥの取締役、 役、ヴェオリア・オン ベ、ベルギーの取締役、 ヴェオリア・オンヴィ ヴェオリア・オンヴィ ヴィロンヌモンの取締 パルジェサ、ベルギーの ロンヌモンの取締役、 ロンヌモンの取締役、 役、エルベ・エスエ 取締役 バンカ・ナッツィオナ バンカ・ナッツィオナ ー、ベルギーの取締 ピノー-プランタン-レ ーレ・デル・ラヴォー ーレ・デル・ラヴォー 役、パルジェサ・ホー ドゥートゥの監事会監事 ロ、イタリアの取締 ロ、イタリアの取締 ルディング・エスエ アコール監事会のBNPパ 役、エルベ・エスエ 役、エルベ・エスエ ー、スイスの取締役 リバの常任代表者 ー、ベルギーの取締 ー、ベルギーの取締 アコール監事会のBNPパ 役、パルジェサ・ホー 役、パルジェサ・ホー リバの常任代表者 ルディング・エスエ ルディング・エスエ フェデラシオン・ボン ー、スイスの取締役 ー、スイスの取締役 ケール・フランセーズ フェデラシオン・ボン アソシアシオン・フラ の会長 ケール・フランセーズ ンセーズ・デ・バンク の執行委員会委員 の会長 ― 136 ― ルイ・シュヴァイツァー 主要職務(注1):ルノーの取締役会長 生年月日:1942年7月8日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2007年5月15日、2010年株主総会において アストラゼネカ・ピーエルシー、英国の取締 役会長 任期満了 当初就任日:1993年12月14日 ル・モンド・アンド・パルトネール・アソシ 保有株式数(注2):6,255株 エ(SAS)の監事会会長、ル・モンド・エスエー 勤務地:フランス国ブーローニュ・ビヤンクール市 の監事会会長 、ソシエテ・エディトリス・デ ュ・モンドの監事会会長 エミール・ゾラ通り8-10番地 (8-10, avenue Emile Zola, 92109 BOULOGNE-BILLANCOURT CEDEX, FRANCE) ロレアルの取締役、ヴェオリア・オンヴィロ ンヌモンの取締役、 エービー・ボルボ、スウ ェーデンの取締役 オット・オトリテ・ドゥ・リュット・コント ル・ レ・ディス クリミナシ オン・エ・ プー ル・レガリテ(HALDE)の会長 バンク・ドゥ・フランスの諮問委員会委員 、 アリアンツ、ドイツの諮問委員会委員 フォ ンダシオン ・ナシオナ ル・デ・シ オン ス・ポリティクの評議会会員 、 アンスティテ ュ・フランセ・デ・ルラシオン・アンテルナ シオナルの評議会会員 、 ミュゼ・デュ・ケ・ ブランニーの評議会会員 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 ルノーの取締役会長 ルノーの取締役会長 ルノーの取締役会長 ルノーの会長兼最高経営 アストラゼネカ・ピー アストラゼネカ・ピー アストラゼネカ・ピー 責任者 エルシー、英国の取締 エルシー、英国の取締 エルシー、英国の取締 ルノー - ニッサン・ビ 役会長 役会長 役会長 ーヴィー、オランダの取 フィリップス、オラン フィリップス、オラン フィリップス、オラン 締役会長 ダの監事会副会長 ダの監事会副会長 ダの監事会副会長 エレクトリシテ・ド・フ エレクトリシテ・ド・ エレクトリシテ・ド・ エレクトリシテ・ド・ ランスの取締役、ヴェオ フランスの取締役、ロ フランスの取締役、ロ フランスの取締役、ロ リア・オンヴィロンヌモ レアルの取締役、ヴェ レアルの取締役、ヴェ レアルの取締役、ヴェ ンの取締役、エービー・ オリア・オンヴィロン オリア・オンヴィロン オリア・オンヴィロン ボルボ、スウェーデンの ヌモンの取締役、エー ヌモンの取締役、エー ヌモンの取締役、エー 取締役、アストラゼネ ビー・ボルボ、スウェ ビー・ボルボ、スウェ ビー・ボルボ、スウェ カ、英国の取締役 ーデンの取締役 ーデンの取締役 ーデンの取締役 フィリップス、オランダ ― 137 ― オット・オトリテ・ド オット・オトリテ・ド オット・オトリテ・ド の監事会監事 ゥ・リュット・コント ゥ・リュット・コント ゥ・リュット・コント バンク・ドゥ・フランス ル・レ・ディスクリミ ル・レ・ディスクリミ ル・レ・ディスクリミ の諮問委員会委員、アリ ナシオン・エ・プー ナシオン・エ・プー ナシオン・エ・プー アンツ、ドイツの諮問委 ル・レガリテ(HALDE)の ル・レガリテ(HALDE)の ル・レガリテ(HALDE)の 員会委員 会長 会長 会長 フォンダシオン・ナシオ バンク・ドゥ・フラン バンク・ドゥ・フラン バンク・ドゥ・フラン ナル・デ・シオンス・ポ スの諮問委員会委員、 スの諮問委員会委員、 スの諮問委員会委員、 リティクの取締役会会 アリアンツ、ドイツの アリアンツ、ドイツの アリアンツ、ドイツの 員、アンスティテュ・フ 諮問委員会委員 諮問委員会委員 諮問委員会委員 ランセ・デ・ルラシオ フォンダシオン・ナシ フォンダシオン・ナシ フォンダシオン・ナシ ン・アンテルナシオナル オナル・デ・シオン オナル・デ・シオン オナル・デ・シオン の取締役会会員、ミュゼ ス・ポリティクの取締 ス・ポリティクの取締 ス・ポリティクの取締 ー・ドゥ・ルーブルの取 役会会員、アンスティ 役会会員、アンスティ 役会会員、アンスティ 締役会会員、ミュゼ・デ テュ・フランセ・デ・ テュ・フランセ・デ・ テュ・フランセ・デ・ ュ・ケ・ブランニーの取 ルラシオン・アンテル ルラシオン・アンテル ルラシオン・アンテル 締役会会員 ナシオナルの取締役会 ナシオナルの取締役会 ナシオナルの取締役会 会員、ミュゼー・ド 会員、ミュゼー・ド 会員、ミュゼー・ド ゥ・ルーブルの取締役 ゥ・ルーブルの取締役 ゥ・ルーブルの取締役 会会員、ミュゼ・デ 会会員、ミュゼ・デ 会会員、ミュゼ・デ ュ・ケ・ブランニーの ュ・ケ・ブランニーの ュ・ケ・ブランニーの 取締役会会員 取締役会会員 取締役会会員 ― 138 ― ダニエラ・ウェイバー-レイ 主要職務(注1):クリフォード・チャンス(フランクフルト)のパートナー 生年月日:1957年11月18日 2008年12月31日現在の役職(注1) 就任日:2008年5月21日、2011年株主総会において 欧州連合委員会のコーポレート・ガバナンス および会社法の諮問団団員 任期満了 当初就任日:2008年5月21日 欧州連合委員会の「クロス・ボーダー投資に 保有株式数(注2):850株 対する障壁を除去する」専門家集団のメンバ 勤務地:ドイツ国フランクフルトアムマイン市ラン ー ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コード ト・シュトラーセ46番地 (Mainzer Landstrasse 46 D 60325 に関するドイツ政府委員会委員 Frankfurt Am Main Germany) その他の会社役員 ジャン-ローラン・ボナフェ 主要職務(注1):BNPパリバの最高営業担当役員 2008年12月31日現在の役職(注1) 生年月日:1961年7月14日 カルフールの取締役 、BNPパリバ・パーソナ ル・ファイナンスの取締役、バンカ・ナッツ 保有株式数(注2):12,853株 ィオナーレ・デル・ラヴォーロ、イタリアの 勤務地:フランス国パリ市ダンタン通り3番地 取締役 (3, rue d’Antin, 75002 PARIS, FRANCE) ― 139 ― ジョルジュ・ショドゥロンドゥクールセル 主要職務(注1):BNPパリバの最高営業担当役員 生年月日:1950年5月20日 2008年12月31日現在の役職(注1) 保有株式数(注2):70,050株 カンパニ・ダンヴェスティスモン・ドゥ・パ 勤務地:フランス国パリ市ダンタン通り3番地 リ・エスエーエスの会長 、 フィナンシエール (3, rue d’Antin, 75002 PARIS, FRANCE) BNPパリバ・エスエーエスの会長 、 BNPパリバ (スイス)エスエー、スイスの会長 アルストムの取締役、ブイグの取締役、ソシ エテ・フォンシエールの取締役、フィナンシ エール・エ・ドゥ・パルティシパシオン・エ スエーの取締役、ネザンの取締役、BNPパリバ ZAO、ロシアの取締役、エルベ・エスエー、ベ ルギーの取締役 、 スコール・ホールディング (スイス)アーゲー、スイスの取締役、ベル ナール・アンヴェスティスモン・エスエーエ スの取締役 ラガルデール・エスシーエーの監事会監事 エクサンの無議決権取締役 、 サフランの無議 決権取締役、スコール・エスエーの無議決権 取締役 従前の年度末における役職 (記載されている会社は、役職を務めたグループの親会社である。) 2007年 2006年 2005年 2004年 BNPパリバの最高営業担 BNPパリバの最高営業担 BNPパリバの最高営業担 BNPパリバの最高営業担 当役員 当役員 当役員 当役員 カンパニ・ダンヴェス BNPパリバ・エメルジ・ アルストムの取締役、 アルストムの取締役、ブ ティスモン・ドゥ・パ エスエーエスの会長、 ブイグの取締役、ソシ イグの取締役、ネザンの リ・エスエーエスの会 カンパニ・ダンヴェス エテ・フォンシエール 取締役、エルベ・エスエ 長、フィナンシエール ティスモン・ドゥ・パ の取締役、フィナンシ ー、ベルギーの取締役 BNPパリバ・エスエーエ リ・エスエーエスの会 エール・エ・ドゥ・パ ラガルデール・エスシー ス の 会 長 、 BNP パ リ バ 長、フィナンシエール ルティシパシオン・エ エーの監事会監事、サジ (スイス)エスエー、 BNPパリバ・エスエーエ スエーの取締役、ネザ ェム・エスエーの監事会 スイスの会長 ス の 会 長 、 BNP パ リ バ ンの取締役、エルベ・ 監事 アルストムの取締役、 (スイス)エスエー、 エスエー、ベルギーの スコール・エスエーの無 ブイグの取締役、ソシ スイスの会長、BNPパリ 取締役 議決権取締役、スコー エテ・フォンシエール バ・ユーケー・ホール ラガルデール・エスシ ル・ヴィの取締役 の取締役、フィナンシ ディングス・リミテッ ーエーの監事会監事 ― 140 ― エール・エ・ドゥ・パ ド、英国の会長 サフランの無議決権取 ルティシパシオン・エ アルストムの取締役、 締役、スコール・エス スエーの取締役、ネザ バンカ・ナッツィオナ エーの無議決権取締 ンの取締役、バンカ・ ーレ・デル・ラヴォー 役、スコール・ヴィの ナッツィオナーレ・デ ロ、イタリアの取締 無議決権取締役 ル・ラヴォーロ、イタ 役、BNPパリバZAO、ロ リアの取締役、BNPパリ シアの取締役、ベルナ バ ZAO 、 ロ シ ア の 取 締 ール・アンヴェスティ 役、エルベ・エスエ スモン・エスエーエス ー、ベルギーの取締 の取締役、ブイグの取 役、スコール・ホール 締役、ソシエテ・フォ ディング(スイス)ア ンシエールの取締役、 ーゲー、スイスの取締 フィナンシエール・ 役、ベルナール・アン エ・ドゥ・パルティシ ヴェスティスモン・エ パシオン・エスエーの スエーエスの取締役 取締役、ネザンの取締 ラガルデール・エスシ 役、エルベ・エスエ ーエーの監事会監事 ー、ベルギーの取締役 エクサンの無議決権取 ラガルデール・エスシ 締役、サフランの無議 ーエーの監事会監事 決権取締役、スコー エクサンの無議決権取 ル・エスエーの無議決 締役、サフランの無議 権取締役 決権取締役、スコー ル・エスエーの無議決 権取締役 ― 141 ― (注1) (注2) 斜体で記載された取締役の役職およびその他の役職には、複数役職に関する2001年5月15日付法令2001401の規定は適用されない。 2008年12月31日現在。 (2) 業務執行委員会 2008年12月31日現在におけるBNPパリバの業務執行委員会の構成員は、以下のとおりである。 ボーデュイン・プロ 最高経営責任者 ジョルジュ・ショドゥロンドゥクールセル 最高営業担当役員 ジャン-ローレン・ボナフェ 最高営業担当役員 ジャン・クラモン マネージング・ディレクター兼コンプライアン スおよび内部統制担当役員 フィリップ・ボルデナーヴ シニア・エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデ ント兼最高財務責任者 ジャック・デステ コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業 担当役員 ファービオ・ガリア BNLバンカ・コメルシアーレ担当役員 ミシェル・コンザティ 最高リスク管理責任者 フレデリック・ラヴェニール 人事担当役員 アラン・マールバッハ 情報、技術およびプロセス担当国際役員 アラン・パピアス 資産運用および証券管理事業担当役員 フランソワ・ヴィルロイ・ドゥ・ガロー フランス国内のリテール・バンキング担当役員 2007年11月以降、BNPパリバの業務執行委員会は、常設事務局による補助を受けている。 現在のコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業担当役員であるジャック・デステは、資産 運用および証券管理事業担当役員に任命された。現在の資産運用および証券管理事業担当役員であ るアラン・パピアスは、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業担当役員に任命された。か かる任命は、双方とも3月31日から有効となる。 (3) 会社役員等の報酬 2008年に会社役員に支払われた報酬および給付金 連結財務書類の注8.d「当グループの役員に対する報酬および給付」を参照。 役員報酬 下記「5 コーポレート・ガバナンスの状況」を参照。 ― 142 ― ストック・オプションに関する情報 最多数のオプションを受領/行使した会社役員以外の従業員 2008年に付与されたオプション 付与/行使された 加重平均行使価格 オプション数 (単位:ユーロ) 436,400 66.10 2008年4月18日 163,563 43.2 1998年5月13日 41,413 1999年12月22日 32,281 2001年5月15日 32,466 2002年5月31日 11,500 2003年3月21日 35,813 2004年3月24日 10,090 付与日 (上位10件の付与) 2008年に行使されたオプション (10名の従業員) 重要人物により報告されたBNPパリバ株式に係る取引の要約表 会社役員ならびに通貨金融法典第L621-8-2条に記載されたその他の者により2008年度に行われた、 金融市場機関の一般規則第223-22条ないし第223-26条に従って報告されるBNPパリバ株式に係る取引 氏 名 金融商品 取引 取引金額 取引者 取引内容 役 職 の種類 件数 (単位:ユーロ) ミシェル・ペブロー(注1) 関係者 BNPパリバ株式 売却(7,500株) 1件 480,000.0 BNPパリバの取締役会会長 ボーデュイン・プロ(注1) 関係者 BNPパリバ株式 売却(10,450株) 4件 718,926.0 BNPパリバの取締役兼最高経営責任者 ジャン-フランソワ・ルプティ(注2) 本人 BNPパリバ株式 購入(6,675株) 1件 246,641.3 BNPパリバの取締役 ダニエラ・ウェイバー・レイ 本人 BNPパリバ株式 購入(850株) 1件 55,165.0 BNPパリバの取締役 (注1) ストック・オプションの行使(詳細については連結財務書類の注8.dを参照。)を除く。 (注2) ジャン-フランソワ・ルプティのBNPパリバの取締役就任前である1998年5月13日にバンク・ナショナ ル・ド・パリにより同氏に付与されたオプションの行使による購入。 ― 143 ― 5 【コーポレート・ガバナンスの状況】 BNPパリバのコーポレート・ガバナンス 以下の情報は、フランス商法第L225-37条(改正を含む。注1)およびフランス通貨金融法典第 L621-18-3条に従い作成されている。 AMF(フランス金融市場機関)一般規則(特に第229-9-11条)、(該当する場合)、2004年4月29日 付欧州委員会規則2004年第809号の別紙1、AMFにより2006年1月27日に発行された「登録書類作成 のガイドライン」、会社法を地域法に適応させる様々な措置を含む2008年7月3日付法、ならびに コーポレート・ガバナンスおよび内部統制手続に関する2008年11月27日付AMF報告も参照する。 フランス労働者組織であるAFEP(フランス私企業協会)およびMEDEF(フランス企業連合)による2003 年10月の共同報告ならびに役員報酬についての2007年1月および2008年10月の勧告に従い、BNPパリ バの取締役会は、会長の報告書を作成するに当たり自主的に2008年12月の上場会社向企業統制規約 を参照することを決定した。かかる決定は、2008年11月6日に公表された。 また、本書は、該当する場合には、情報提供を目的として、銀行監督に関するバーゼル委員会に より2006年2月に発行された「銀行業組織の企業統治の向上」と題する文書も参照する。 (注1) 2008年7月3日付法令2008-649第26条により改正され、会社法を地域法に適応させる様々な規定を含 んでいる。 (1) 取締役会業務の整備および組織の条件 取締役会の内部規則 ・内部規則は、取締役会業務の整備および組織の条件を規定し、決定する(注1)。この規則は、 旧BNPの取締役会により1997年に採択され、法的要件、規則およびフランス企業統治ガイドライン を遵守し、株主と当行の双方の最善の利益となると認められる企業統治の最善の慣行に対応する ため、定期的に更新されている。 ・内部規則は、取締役会の権限を定めている。これは、会議を組織する方法、ならびに取締役に通 知する手続および取締役会の業績の定期的評定を実施する手続について記載している。内部規則 には、取締役会の様々な委員会の権限、その構成、それらが機能する方法および取締役の報酬の 支払に関する条件が記載されている。これにはBNPパリバの取締役に期待された行動に関するガイ ドラインが定められている。内部規則の重要部分の抜粋は、本報告の様々な関連する項に記載さ れている。 ・取締役会は、内部規則によると、すべての株主を共同で代表し、常時、当行の会社としての利益 のために行為する共同体である(注2)。取締役会には、当行の利益を促進し、その責務を果た す際に自らの構成およびその有効性を監視する業務が割り当てられている。 ・最高経営責任者が提示した提案に基づき、取締役会は、BNPパリバの事業戦略を策定し、その実行 を監視する。取締役会は、委任された権限の範囲内で、効率的な事業経営に関係する一切の問題 を検討し、事業上の一切の決定をする。 ― 144 ― ・取締役会は、会長と最高経営責任者の職務を統合または分離する決定をすることができる(注 3)。取締役会は会社役員を任命する。取締役会は、任期3年の取締役の任命を提案する。取締 役会は、最高経営責任者の権限を制限する決定をすることができる。取締役会は、会長の報告書 の草案を承認する。 ・取締役会もしくはその取締役の1名以上、もしくは委員会の1つ以上、または取締役会が授権し た特定の委員会が、自らが適切とみなす一部または全部の統制および検証を履行し、事業の管理 およびその勘定の公平性を監督し、財務諸表を検討および承認し、かつ株主および市場に対して 開示される財務情報の高品質を確保することを担当することができる(注4)。 (注1) (注2) (注3) (注4) AMFの「登録書類作成のガイドライン:解釈指針第3号」に従う。 AFEP-MEDEF企業統制規約(第1)。 AFEP-MEDEF企業統制規約(第3)。 AFEP-MEDEF企業統制規約(第2)。 会長と最高経営責任者との職務の分離 ・2003年5月14日に開催された定時株主総会において、会長は、BNPパリバ内で会長と最高経営責任 者の職務を分離する取締役会の方針を発表した。この決定は、当社グループにおける企業統治を 最善の慣行と一致させ、同時に最高経営責任者の役割の円滑にして透明な委譲を確実にするもの である。 ・会長は、取締役会の業務を組織し、指揮し、BNPパリバの経営決定機関が効果的に機能することを 確保する。会長は、業務執行陣と密接に協力して、例えば、国内および国外双方において、主要 な顧客および政府当局との高いレベルでの交渉において当社グループを代表する権限を持つが、 業務執行の責任は負わない。 ・最高経営責任者は、あらゆる状況において当行の名義で行為を行う最大限の権限を持つ(下記 「最高経営責任者の権限の制限」を参照。)。また、最高経営責任者は、コア事業、各業種、領 域および当社グループ各部門の長を含む当社グループ全体に対して最高の権限を有し、また内部 統制システムおよび手続、さらに内部統制に関する報告書に記載される法律によって義務付けら れているすべての情報についても責任を負っている。 取締役会および定時株主総会 ・2008年5月21日の定時株主総会において、取締役会により提出された決議に基づき、スザンヌ・ バーガー・ケニストン、フランソワ・グラポット、ジャン-フランソワ・ルプティ、エレーヌ・ プロアおよびボーデュイン・プロが取締役として再任され、ダニエラ・ウェイバー・レイの取締 役会への任命が承認された。取締役全員が本会議に出席していた。 BNPパリバの取締役 ・2008年5月21日の定時株主総会の後に、取締役会には15名の取締役が存在し、そのうち13名は株 主により、2名は従業員により選任されたものである。取締役の詳細については、「4 状況」に記載されている。 ― 145 ― 役員の 取締役の独立性 ・企業統制・指名委員会により行われた取締役の個人事情の検討の後、取締役会は、以下の9名の 取締役が、フランス企業統治ガイドラインに基づき、社外取締役としての資格を有すると認めた。 すなわち、クロード・ベベアー、スザンヌ・バーガー・ケニストン、フランソワ・グラポット、 アラン・ジョリ、ドゥニ・ケスレー、ジャン-フランソワ・ルプティ、ローレンス・パリゾ、エレ ーヌ・プロアおよびダニエラ・ウェイバー・レイである。取締役会は、独自の評価方法に基づき、 ルイ・シュヴァイツァーについて、2007年5月15日に開催された定時株主総会において取締役と しての再任が提案された時点では、12年超取締役を務めた者の独立性の喪失に関する基準は該当 しないものとした。 ・株主が選任した取締役のうち3名である、取締役会非業務執行会長であるミシェル・ペブロー、 最高経営責任者であるボーデュイン・プロおよびジャン-ルイ・ベファは、このガイドラインに 基づき社外取締役としての資格はない。 ・取締役会の2名の従業員代表者である、パトリック・オーギュストおよびジャン-マリー・ギア ーノは、それらの地位およびそれらが選任された方法にもかかわらず、取締役の独立性を守るた めのこのガイドラインに基づくと、社外取締役としての資格はない。 ・取締役の独立性は、AFEP-MEDEF企業統制規約による以下の定義に照らして判断される。「取締役 が、会社、そのグループまたはそのいずれの経営陣との間にも、その取締役の判断に影響を与え るいかなる種類の関係も持たない場合は、その者は社外取締役である。」 ・BNPパリバの従業員である数名の取締役を除いて、取締役は、国際会計基準IAS第24号の実施の一 環として、BNPパリバまたはいずれのグループ会社との間にも経済的関係を持たないことを宣言し ている。 ・取締役会の内部規則は、「(5) 企業統制」に列挙されるとおり、取締役に適用されるいくつかの 行動基準を定めている。これらのガイドラインは、取締役の職務遂行におけるその独立性および 責任の推進を意図したものである。 下記の表は、AFEP-MEDEF企業統制規約において推奨される独立基準に関する各取締役の状況を表 す。 第1基準 第2基準 第3基準 第4基準 第5基準 第6基準 第7基準 M.ペブロー × ○ ○ ○ ○ × ○ P.オーギュスト × ○ ○ ○ ○ × ○ C.ベベアー ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ J.L.ベファ ○ × ○ ○ ○ × ○ S.バーガー ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ J.M.ギアーノ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ F.グラポット ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ A.ジョリ ○ ○ ○ ○ ○ ○(注1) ○ D.ケスレー ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ― 146 ― J.F.ルプティ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ L.パリゾ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ H.プロア ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ B.プロ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ L.シュヴァイツァー ○ ○ ○ ○ ○ ×(注2) ○ 要点: 「○」:AFEP-MEDEFにより定義される独立基準の遵守。 「×」:AFEP-MEDEFにより定義される独立基準の不遵守。 第1基準:過去5年間において、企業の従業員または会社役員でないこと。 第2基準:他の企業が有する事業所に関する問題がないこと。 第3基準:実質的な取引関係を有さないこと。 第4基準:会社役員と家族関係を有さないこと。 第5基準:過去5年間において、企業の監査役でないこと。 第6基準:12年間を超えて企業の取締役でないこと。 第7基準:大株主による管理に関する問題を有さないこと。 (注1) かかる基準は、12年の制限に到達し任期を満了する場合にのみ適用される。- AFEP-MEDEF法。 (注2) 「4 役員の状況」の記載を参照。 2008年における取締役会および委員会の業務 ・2008年において、取締役会は6回の特別招集会議(2007年12月31日時点における見込実績、2008 年度のグローバル株式インセンティブ・プラン、業務執行陣の変更、フォルティス買収計画)を 含めて、13回の会議を開催した。取締役会の会議の平均出席率は90%であった。 ・財務書類委員会は、5回の会議を開き、出席率は100%であった。 ・内部統制・リスク管理・法令遵守委員会は、5回の会議を開き、出席率は93%であった。 ・財務書類委員会および内部統制・リスク管理・法令遵守委員会は合同で会議を開き、各委員会の 全委員が出席した。 ・企業統制・指名委員会は3回の会議を開き、出席率は78%であった。 ・報酬委員会は、5回の会議を開き、出席率は87%であった。 ― 147 ― 2008年度における取締役会およびその委員会会議への出席 取締役会議 委員会会議 取締役 一 二 一 M.ペブロー 13 13 P.オーギュスト 12 13 5 C.ベベアー 12 13 J.L.ベファ 10 13 S.バーガー 9 13 J.M.ギアーノ 12 13 4 F.グラポット 13 13 A.ジョリ 12 D.ケスレー J.F.ルプティ 一 二 三 13 13 100% 5 17 18 94% 1 3 13 16 81% 3 5 13 18 72% 9 13 69% 5 16 18 89% 10 10 23 23 100% 13 5 5 17 18 94% 12 13 5 5 17 18 94% 13 13 5 5 18 18 100% L.パリゾ 8 13 3 3 11 16 68% H.プロア 13 13 5 5 18 18 100% B.プロ 13 13 13 13 100% L.シュヴァイツァー 13 13 18 18 100% D.ウェイバー・レイ 6 7 6 7 85% 5 二 すべての会議 5 (注1) 平均 90% 91% 一の欄は出席した会議の数を表す。 二の欄は当期中に開催された会議の合計回数を表す。 三の欄は個人の出席率を表す。 (注1) ダニエラ・ウェイバー・レイは、2008年5月21日に開催された定時株主総会により任命された。 ― 148 ― 取締役会の内部規則の抜粋:取締役会の権限 「取締役会は、すべての株主を共同で代表し、常時、当行の会社としての利益のために行為する 共同体である。 取締役会には、当行の利益を促進し、その責務を果たす際に自らの構成と有効性を監視する業務 が割り当てられている。 この目標に向かって、 最高経営責任者が提示した提案に基づき、取締役会は、BNPパリバの事業戦略を策定し、その実行 を監視する。 取締役会は、委任された権限の範囲内で、効率的な事業経営に関係する一切の問題を吟味し、事 業上の一切の決定をする。 取締役会は、会長と最高経営責任者の職務を統合または分離する決定をすることができる。 取締役会は、任期3年の会社役員を任命する。 取締役会は、最高経営責任者の権限を制限する決定をすることができる。 取締役会は、経営報告書と共に提示された会長の報告書の草案を承認する。 取締役会もしくはその取締役の1名以上、もしくは委員会の1つ以上、または取締役会が授権し た特定の委員会が、自らが適切とみなす一部または全部の統制および検証を行い、事業の管理およ びその勘定の公平性を監督し、財務諸表を検討および承認し、かつ株主および金融市場に対して開 示される情報の高品質を確保することを担当することができる。 会長または最高経営責任者(職務が分離されている場合)は、予算、経営報告書、ならびに適用 ある法律および規則に基づき要求される様々な報告の草案を、年に1回以上、取締役会による検討 のために提出する。 最高経営責任者は、250百万ユーロを超える投資または投資の廃止の決定(ポートフォリオ取引を 除く。)および250百万ユーロを超える株式持分の取得または売却の提案につき、取締役会に対し、 事前承認を得るために提出することが要求される。また、最高経営責任者は、250百万ユーロの限度 額以内の重要な取引についても、取締役会に対して定期的に報告する。 承認された事業戦略の範囲外の重要な戦略的運営は、取締役会の承認を得るため提出しなければ ならない。 取締役会が、会長または最高経営責任者(職務が分離されている場合)に対し、負債証券ならび に株式および株式等価物の発行権限を付与する場合は、この権限を有する者は、かかる証券の発行 につき、年に1回以上、取締役会に報告することが要求される。」 ― 149 ― 取締役会の内部規則の抜粋:取締役会会長 「例外的な事情のない場合は、他のBNPパリバの経営機関および外部当事者との交渉を行う場合に、 特定の任務または職務が別の取締役に委任されている場合を除き、会長のみが取締役会の名義にて 発言し、行為することができる。 会長は、業務執行陣と密接に協力して、例えば、国内および国外双方において、主要な顧客およ び政府当局との高いレベルでの交渉において当社グループを代表する権限を持つ。 会長は、業務執行陣と密接に協力して、株主との関係を高いレベルで維持することを保証するた めに、株主との関係を監視する。 会長は、企業統治の原則が、最高水準にて定義され実施されることを確保する。 会長は、BNPパリバの経営機関の円滑な運営を監視する。 会長は、企業統治・指名委員会の協力を得て、ならびに取締役会および定時株主総会の承認に従 い、実効的で均衡のとれた取締役会を設立し、取締役会およびその付託事項の範囲の任命に関与す る交替および承継の手続を管理するための努力をする。 会長は取締役会を開催する。会長は、取締役会の会議の日程および議題を定め、会議を招集す る。 会長は、取締役会の業務が、建設的な討議および意思決定に役立つような方法で適正に組織され ることを確保する。会長は取締役会の業務を円滑に進め、その活動と専門の委員会の活動を調整す る。 会長は、取締役会が、当行の将来、特にその戦略に関する問題に適切な時間を割くように配慮す る。 会長は、社外取締役が経営チームを熟知させることとする。 会長は、最高経営責任者と信頼に基づく緊密な関係を維持することを確認し、最高経営責任者に 対して、その業務執行責任を尊重しながら、支援および助言を提供する。 会長は、取締役会の付託事項に該当する一切の責任を実施する手段を取締役会に与えるため、取 締役会の業務を指揮する。 会長は、取締役会がその職務を実施するために必要な情報が適時に取締役会に提供され、かかる 情報が明瞭かつ適切に提示されることを確保する。 会長は、最高経営責任者および業務執行経営チームの他の者から、当社グループの存続中の重要 な事象および状況、特に、戦略、組織、投資または投資廃止計画、金融取引、リスクまたは財務書 類に関する状況につき、定期的に報告を受ける。 最高経営責任者は、会長に対し、内部統制報告書に関しフランスの法律に基づき要求される一切 の情報を提供する。 会長は、取締役およびその委員会がその職務を行うために有益な情報を、最高経営責任者に求め ることができる。 会長は、取締役会および財務書類委員会の業務に関し、法定監査人に諮問することができる。 会長は、取締役がその職務を行う地位にあること、特に、取締役会の業務に参加するために必要 ― 150 ― な情報を取締役が有すること、および取締役が専門の委員会の活動を行う際に、当行の経営陣によ る適切な協力を期待できることを確認する。 また、会長は、取締役が、十分な出席、能力および忠誠をもって、取締役会の業務を効果的に行 うことを確保する。 会長は、経営報告書と共に提出される文書において、取締役会の業務の整備および組織、ならび に当行の内部統制手続、および取締役会が定めることを決定する最高経営責任者の権限の制限につ き、報告する。」 (2) 戦略 業務執行陣が提出する提案はその中心要素を文書化するという内部プロセスを経て提示され、そ の提案に基づき取締役会は、BNPパリバの戦略および経営目標全般を立案する(注1)。取締役会は、 内部規則に従い戦略的運営について審議し、それを決定する(注2)。取締役会は、特に財務書類 および予算に関する協議の過程で、その承認した目標の実現状況を監督する。取締役会は、また、 当社グループの財政状態および継続中の融資コミットメントについても定期的に報告を受ける(注 3)。 2008年、取締役会は、金融危機の影響を分析、また運営管理、資本管理、流動性、リスク管理お よびコスト管理における採るべき手段および適応方法を明確にすることに、相当の時間を割いた。 例年どおり、取締役会は、これら各議題に関してさらに審議を深めた戦略会議において、当社グル ープ全体および各コア事業に対して提案された基準を承認した。 取締役会において多数の投資計画が審議され(注4)、それには、国際バンキング業務だけでな く、ベルギーおよびルクセンブルグにおけるフォルティスの事業の管理権限獲得のためのプロジェ クトが含まれた。承認された戦略目標の範囲外でかつ内部規則に従い取締役会の事前承認を必要と する戦略事業の審議については、取締役会は招集されなかった(注5)。取締役会は、特にヨーロ ッパにおける消費者金融の分野等、グループのいくつかの事業の再構成について検討した。 ・取締役会は、事前に審議または承認した投資計画に関し、交渉および実施につき検討を行った。 取締役会は、特に、フォルティスの事業の管理権限獲得の進捗状況に関する報告を定期的に受け たが、その議題は5回の継続した会議内で審議され、そのうち2回は特別に召集された会議であ った。 ・取締役会は、数回、コア事業の実績に関して主要な競合他社との比較から見出された点について 概要を報告された。 ・2008年7月1日、取締役会は、2008年9月1日現在のすべてのリテール・バンキング事業を1つ の責任系列に統合することを目的とした業務執行陣の主要な変更について承認した。2008年12月 16日、取締役会は、また、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業における、非常に厳し い市場環境およびその永続的に困難な状況があるために実施された対策についても承認した。 (注1) (注2) グループの戦略立案に係る職務は、バーゼル委員会(2006年2月)により特定された健全な企業統制 に係る第一原則である。この点は、2008年AFEP-MEDEF企業統制規約(第4)においても強調されている。 AFEP-MEDEF企業統制規約(第4)。 ― 151 ― (注3) AFEP-MEDEF企業統制規約(第4)。 (注4) 取締役会の内部規則には、250百万ユーロを超える投資または投資廃止の計画には取締役会の事前承認 が必要であると指定されている。 (注5) AFEP-MEDEF企業統制規約(第4)。 (3) 内部統制、リスク管理および法令遵守 1994年には、取締役会は既に銀行業におけるリスク管理および内部統制の重要性について認識し ており(注1)、内部統制・リスク管理委員会を設置することにより、通常監査委員会によって行 われていた業務を、この新たに設置された委員会と財務書類委員会に分割した。 2007年に、取締役会は、内部統制・リスク管理委員会の検討事項を拡大し、レピュテーション・ リスクおよび職業倫理に影響を及ぼす可能性のある法令遵守方針に関する一切の事項を含めること とした。内部統制・リスク管理・法令遵守委員会は、単独で、また、会計および財務情報の作成お よび統制に関連する事項を監督する財務書類委員会を補完する形で行為する。内部統制・リスク管 理・法令遵守委員会および財務書類委員会は、リスク管理方針およびBNPパリバの帳簿に計上される 引当金に影響を及ぼす事項について検討するために、合同会議を年1回以上開催するものとする。 これら2つの委員会の委員、ならびに内部統制、リスク管理および法令遵守の分野ならびに会計お よび財務情報の作成および処理に関する内部統制手続の分野におけるかかる委員の業務は、銀行業 務および信用秩序維持に係る業務の分野における厳密な規制要件を満たすように策定されている。 これらには、外部規制当局により課される措置ならびにBNPパリバ自身の内部統制プロセスおよびリ スク管理方針に関する要件が含まれる(注2)。 2008年に、取締役会は、業務執行陣から提供された情報に基づき草案された内部統制・リスク管 理・法令遵守委員会の報告を検討し、以下の問題を調査した。 ・2007年夏に始まり、2008年を通して増幅し、リーマン・ブラザーズの破綻時に悪化した金融危機 に関する動きに応じて定期的な更新および討議が行われた。 ・取締役会には、信用リスク、市場リスクおよび取引先リスクの分野における当社グループ全体の 方針が報告された。業務執行陣の主導により、取締役会は、以前承認したバリュー・アット・リ スク(VaR)の上限を市況に適合させることを決定した。取締役会は、リスク測定の結果および危 機的状況のシミュレーション法について報告を受けた。 ・当行の融資コミットメントの地域別および産業別の明細、ならびに適用ある自己資本比率要件に 関する主なリスクの集中度が取締役会に報告された。取締役会には、金融危機の影響を最も受け た事業部門における当行のエクスポージャーの概要が定期的に説明された。夏の間に、取締役会 に対し、危機特有の調整に関するいくつかの国際銀行との比較が業務執行陣より提示された。 ・取締役会は、流動市場における状況について定期的な報告を受け、BNPパリバの金融基盤および安 全性を増強するためにBNPパリバが講じている手段についての報告を受けた。 ・取締役会には、内部統制部門の提出書類ならびにその自由資金の概要が説明された。リスクの測 定および監視、法令遵守、恒常的統制および定期的統制に関して、2007年12月31日に終了した年 度の報告案が取締役会に提出された。取締役会は、市場取引の統制および安全性を確保するため のプロセスを検討するために業務執行陣により講じられた手段の進展について報告を受けた。 ― 152 ― ・取締役会は、内部統制手続の調整を高めるために業務執行陣に対して加えられた変更を承認した。 ・取締役会は、一般検査部門から報告された定期的統制に関する所見、および従前に発行された推 奨事項のフォローアップならびに恒常的統制に関し、内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の 委員長による報告を受けた。取締役会は、CRBF規則97-02および内部統制憲章に従って当社グルー プのいくつかの子会社に対する定期的統制を当社グループの定期的統制システムに集権化するた めの計画を承認した。 ・取締役会は、金融商品に係る取引先リスクの管理および会計処理、金融危機から生じる主なリス ク、ならびにコンデュイット運営の原則に関する財務書類委員会および内部統制・リスク管理・ 法令遵守委員会による合同事業についての報告を受けた。 ・定期的統制を担当する一般検査部門の部長、恒常的統制および法令遵守担当部門の部長、資産負 債管理部門の部長、およびその付託事項が当社グループのグローバル・リスク方針に及ぶ当社グ ループリスク管理部門の部長に対して業務執行陣の不在の中で行われた面接に関し、取締役会は、 内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の委員長による報告を受けた。 ・取締役会は、業務執行陣からの報告に基づき、当社グループのフランスおよび海外の規制当局と の関係および連絡交換につき、内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の委員長から概要説明を 受けた。 ・内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の会議に関する報告は、取締役に対し、同委員会による 承認後、最初に開催される取締役会において行われる。 (注1) (注2) 「取締役会は」、「全体的なリスク方針およびリスク管理手続を承認」すべきであり、「方針を検討 するために上位経営陣および内部監査陣と定期的に会合」しなければならない(2006年2月「銀行業 組織の企業統治の向上」第1原則)。 AFEP-MEDEF企業統制規約(第2)。 (4) 予算、財務書類および実績、財務管理および連絡 ・予算 事業年度における最終の会議において慣例となっているとおり、取締役会は、業務執行陣 から提出された2009年度の、当社グループ全体、ならびにそのコア事業および主要業種に関する 予算案を検討し、承認した。当該会議において、取締役会は、かかる予算が実施される金融的・ 経済的背景についても検討した。 ・財務書類および実績 業務執行陣が提出した、当社グループおよびBNPパリバの2007年の第4四半 期、2008年当初3四半期、ならびに2008年上半期および当初9ヶ月の経営成績および財務書類が 取締役会により検討され、要求されたとおり承認された。かかる作業は、連結グループ全体、な らびにそれぞれのコア事業および主要業種を対象とした。 取締役には、かかる期間の実績に関する財務書類委員会および当社グループの法定監査人3社(注 1)の所見が報告された。法定監査人は、経営成績および財務書類の検討のために開催される取締 役会の会議に出席する権利を有する。 ― 153 ― 法定監査人および業務執行陣により共同で提出される報告に基づき、取締役会は、会計基準の適 用に関する主要な選択を検討し承認した。取締役会には、かかる基準の下、2008年9月30日現在 の財務書類の作成にあたり、当行が作成した適用基準、証券取引委員会(以下「SEC」という。) および財務会計基準審議会(以下「FASB」という。)によって策定された会計基準の明確化のた めの改訂、ならびに2008年の第3四半期にIAS第39号の改訂を適用しないという取締役会の決定が 報告された。 取締役会は、BNPパリバにおける収益およびリスク費用に対する直接および間接的な財政上の危機 について定期的に報告を受けた。 取締役会は、連結レポートパッケージの信頼性を保証するにあたり、認証手続の一環として当社 グループの事業体によって挙げられた内部統制監査上の要点に関して、業務執行陣が提出した情 報を精査する財務書類委員会による概要についても説明を受けた。 取締役会は、業務執行陣、法定監査人もしくは現在の当社グループ財務および開発部の部長の不 在の中で行われた面接に関し、財務書類委員会の委員長による報告を受けた。 ・財務管理 取締役会は、バーゼルⅡ基準の下に推計されたティア1比率の決定において従った方 法論についての報告を受けた。取締役会は、債券発行、株式買戻しの可能性および新規融資にお ける収益動向について定期的な概要説明を受けた。また、2007年12月31日に終了した年度の配当 に関する利益配当方針および決議案を承認した。 取締役会は、政府による劣後債の引受に関する契約の条項について概要説明を受けた。取締役会 は、政府が引受けた債券を保有している期間、当社の株式買戻し(従業員持株制度および通常業 務における取引に準拠した買戻しを除く。)を実施しないという当行が作成した約定を承認した。 ・財務連絡 取締役会は、各会議が作成に尽力したプレスリリースの草案についても承認した。取 締役会は、金融安定フォーラム(以下「FSF」という。)による不安定なエクスポージャーに関す る情報に係る推奨を適用するか否かについて言及した。取締役会は、オフバランスシート・コミ ットメントおよびリスクに対するフランス企業統治ガイドラインを統合した2007年の取締役会報 告書の草案ならびに会計および財務情報の作成および処理に係る内部統制手続に関する委員長の 報告を承認した。 (注1) 取締役会の提案に基づき、定時株主総会において、2006年度-2011年度についてデロイト&アソシエ、 マザーおよびプライスウォーターハウスクーパース オーディットが監査人に任命された。 ― 154 ― (5) 企業統制 2008年における取締役会の業績評定 ・BNPパリバ取締役会およびその専門委員会の業績評定が、直近の7年間に関して実施された(注 1)。 ・過去数年において使用された方法は、取締役会の全体的な業務プロセスおよび業務の様々な側面 (戦略、内部統制およびリスク管理、財務管理、報酬等)、ならびにその4つの委員会(財務書 類委員会、内部統制・リスク管理・法令遵守委員会、企業統制・指名委員会、報酬委員会)の運 営に係る匿名調査に基づく自己評価であった。取締役には、かかる各事項を改善するための提案 をすることが望まれる。かかる調査結果は、取締役がAFEP-MEDEFのコーポレート・ガバメント・ ガイドラインが適用される場合について、BNPパリバが報告した方法との比較を行うことによる評 価を可能にするため、AFEPが2007年度の年次報告書に関して2008年11月に実施した調査の概要が 添付された。 ・取締役は、取締役会の業務が十分であることを表明した。取締役は、検討事項の妥当性、取締役 が入手した情報の質、議題に対する自由な討議状況が十分であることについても強調した。取締 役は、提出された報告書において、取締役委員会構成員の業務について能力と質の高さがあるこ とも強調した。改善必要事項として提供された提案は、主に、市場リスク、流動性リスクおよび 業務リスク、ならびに金融危機による劇変から大いに学んだ教訓に基づく戦略的思考プロセスの 統合に関し、当社グループがおかれた状況および当社グループに与えられた機会に鑑み、取締役 会により既に行われた分析を再評価するためのものであった。 (注1) AMFによる「登録書類作成のガイドライン」(2006年1月)。AFEP-MEDEF企業統制規約(第9)。 2007年の取締役会の業績評定のフォローアップ 戦略的思考プロセスのために使用される広範な比較データに特に関連してリスク管理の分野にお いて取締役会で既に行われた分析を再評価するため、改善必要事項として取締役から提供された提 案が実行された。取締役会は、BNPパリバの主力事業における主要な競合他社との比較業績について いくつかの概要を2008年に受け取った。取締役会の事業の大部分は、リスクに関連する事業に集中 しており、とりわけ市場リスク、流動性リスクおよび運営リスクに集中している。内部統制・リス ク管理・法令遵守委員会は、5回会議を開き、金融危機の進展およびその後のBNPパリバの事業への 影響を取締役会に報告した。委員会の委員長に提出されたかかる報告書には、当社グループのエク スポージャー、市場の流動性およびBNPパリバのポジションをテーマとした項目が体系的に含まれて いた。リスクおよび流動性の管理は、2008年に開催された戦略セミナーにおいて取締役会によって 検討された議題である。 ― 155 ― 取締役の業務の評価-取締役会における構成員の変更 企業統制・指名委員会が取締役会に提出した、各取締役の独立精神、協議の自由、当社グループ の株主および他の利害関係者への責任感についての検討に係る報告書に基づいて(注1)、取締役 会は、その構成および各取締役の個性に基づき、その任務を遂行するために必要な能力、経験およ び観点の多様性を有することを確認した。スザンヌ・バーガー、エレーヌ・プロア、フランソワ・ グラポットならびにジャン-フランソワ・ルプティで構成される取締役会において、取締役の性格 や仕事に対する貢献について議論され、また、AFEP-MEDEFの提案により採用された基準によって当 該4人の取締役の独立性の分析がなされた後、取締役会は、定時総会が彼らの任期を3年間更新す る決議を求める提案を行った。取締役会は、最高経営責任者の評価業務を行った後、ボーデュイ ン・プロの任期の更新についても提案した。最後に、取締役会は、ダニエラ・ウェイバー・レイを 2008年5月21日付でBNPパリバの取締役に任命する決議を定時株主総会に提出した。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第6および第8)。 取締役の選任手続(注1) 取締役を募集する手続は、取締役会によって定義された基準に従って、企業統制・指名委員会の 委員および取締役会会長により提供される情報および評定に基づいて行われる。かかる手続により、 取締役となった者がBNPパリバでの取締役の職務を実施するために必要な人的および専門的資格があ ることを確実にする。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第12)。 会長の実績の評価-最高経営責任者および最高営業担当役員の実績の評価-業務執行陣の交代(注 1) 2007年度末の決定に従い、取締役会は、2008年度の取締役会会議のうち一部を、会長、最高経営 責任者および最高営業担当役員の実績を評価する会議とした(注2)。取締役会は、2007年度にお ける最高経営責任者および最高営業担当役員による当行の発展ならびに業務効率の改善に向けた努 力に関する会長の報告を受けた。ミシェル・ペブローが不在の状況において、取締役会は、取締役 会会長の業績評価を行った。ボーデュイン・プロの要請および企業統制・指名委員会の主導により、 2008年9月1日付でジャン・クラモンの後任としてジャン-ローレン・ボナフェが最高営業担当役 員に任命された。また、取締役会は、様々な任命を承認し、その結果業務執行委員会の構成員も承 認した。 (注1) (注2) AFEP-MEDEF企業統制規約(第6)。 AFEP-MEDEF企業統制規約(第9)。 ― 156 ― 欧州委員会規則 EC 809/2004の遵守 ・取締役会の知り得る限り、いずれの取締役に関しても利益相反の問題は生じていない。いかなる 場合も、取締役会の内部規則は、取締役が「利益相反となる可能性のある事情を取締役会に報告 すること」、および「関与する事項についての決議に参加することを差し控えること」を要求す る。取締役会が知り得る限り、各取締役の間には家族関係は存在しない。 ・取締役会が知り得る限り、いずれの取締役も「過去5年間以上は」詐欺の罪について有罪判決を 受けたことはなく、「過去5年間以上は」、経営、管理もしくは監督機関の一員または最高経営 責任者として行為する間に、破産、財産管理下の状態または清算に関与したことはない。 ・取締役会が知り得る限り、「過去5年間以上は」、取締役または最高経営責任者で「正式な公的 告発および/または裁定」を受けた者はなく、いずれの取締役も現在の資格にて行為することを、 裁判所により否認された者はいない。 ・規制上の契約を除き、取締役の任命に関し、主要株主、顧客、仕入先またはその他の当事者との 取決めまたは合意は存在しない。 上場会社に関するAFEP-MEDEF企業統制規約の実施 取締役会は、上場会社の役員報酬に関する2008年10月6日付のAFEP-MEDEFによる提案を実施する こと、また、より一般的に、かかるすべての提案が、BNPパリバが参照する企業統制規約を構成する ことを確認する決定を行った。 役員報酬に関するこれらの提案の実施状況を確認する報告は、連結財務書類の注8.dに記載されて いる。取締役会は、2009年度に実施を決定するすべてのオプション制度に対して、オプションの付 与に関する当該提案を採用する旨を発表した。雇用契約の終了に関する規定については、取締役会 は、会長が雇用契約を締結しないことを確認した。取締役会は、2008年10月6日以前に締結された 最高経営責任者の雇用契約を、同日発表されたAFEP-MEDEFによる提案に従い、任期更新前に終了さ せることを決定した。 取締役会は、取締役会の業務の準備およびその組織ならびに当行が実施する内部統制手続の状況 に関する会長の報告を承認した。 取締役の情報アクセス権および初期研修(注1) ・取締役会の内部規則に従い、取締役は、取締役会会長または最高経営責任者に対し、取締役がそ の職務を実行し、取締役会会議を効果的に運営し、十分な情報に基づく決定をするために必要な すべての書類および情報を取締役に提供するよう要求できる。ただし、当該書類が意思決定の目 的のために有用であり、かつ取締役会の権限に関連するものであることを条件とする。 ・取締役は、すべての取締役会報告書を自由に閲覧することができる。 ・委員会の会議も、議題の項目に関係する特定の問題につき、取締役に対して提供される情報を更 新する機会を提供する。取締役会に対しては、特に銀行業界の分野における企業統制に関する規 制ガイドラインの進展についても最新情報が提供される。2008年最後の取締役会において、取締 役は、2009年におけるBNPパリバ株式の取引許可期間(例外的な状況を除く。)に関する概要の説 明を受けた。 ― 157 ― ・取締役が指名を受ける場合、当社グループ、その経歴、組織を説明し、直近の財務書類および当 社グループのウェブサイト上で入手可能な様々な情報に関する一連の指針を記載した書面が、当 該取締役に対して提供される。取締役会の補助職員は、新取締役に内部規則の写しを提供し、新 取締役と、新取締役の職務およびその個人的優先事項の観点から新取締役にとって関係のある当 社グループの部門および業務部門の管理職との間で、多数の業務会議を組織する。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第11)。 取締役に適用される倫理規範(注1) ・内部規則に従い、「取締役は、業務場所で互いに協力し、互いの意見を尊重するものとし、意見 が対立した場合も、取締役会会議で審議する事項について自由に発言するものとする。」 ・「取締役は、株主およびその他の利害関係者に対して強い責任感を持つものとする。」 ・「取締役は、その任期中誠実性を高く示し、かつその責任に関連する規則を尊重するものとす る。」 ・「取締役は、その職務または地位に重大な変化があった場合に、その取締役がBNPパリバの取締役 としての職務を継続することが適切であるか否かを取締役会が決定することに同意する。」 ・「すべての取締役は、個人的に取締役に関連する情報に関する法的義務ならびに株式市場の提案 および規則を遵守することが要求される。」 ・「すべての米国籍の取締役は、その国籍に関する規制上の義務を考慮して、一部の取締役会の協 議に出席しないことを選択しなければならない。」 ・「取締役には、個人的能力における場合とBNPパリバの株式を保有している企業内での責任を行使 する場合の両方において、インサイダー取引を禁止する法律が適用され、また四半期財務書類お よび年次財務書類の発表または業績に関する報道発表後6週間以内に限りBNPパリバの株式を購入 または売却することが望ましい。ただし、取締役が、証券取引規則に基づきインサイダーである とみなされる機密情報へのアクセスを有する場合には、この6週間の期間内でもBNPパリバの株式 の購入または売却はできない。」 ・「取締役はBNPパリバ株式の管理者を含むいかなる第三者にも公有でない情報を開示してはならな い。」 ・倫理性および遵守状況に関する質問がある場合、取締役は、当社グループ法令遵守部門および恒 常的統制部門の部長に相談できる。」 ・「取締役は、自らが構成員である取締役会または委員会で自らの責任を十分に果たすことができ ないと認識した場合、辞任するべきである。」 ・「取締役または取締役会および取締役会委員会の会議に出席するために招集された他のいかなる 者も、当該会議で討議されたすべての事項を極秘に取り扱う必要がある。特に、取締役またはそ の他の者は、すべてのインサイダー情報、ならびに「経済的知識」に関連して競合他社または外 部当事者の利益となる情報および会長が秘密として説明した秘密情報を極秘に取り扱うものとす る。かかる義務を遵守しない場合、当該取締役または当該他の者は、損害賠償請求を受けること がある。」 ― 158 ― ・「取締役は、取締役会および取締役会委員会の会議に定期的にかつ積極的に参加し、定時株主総 会に出席するよう努力するものとする。」(上記(1)における「取締役会および定時株主総会」の 項を参照。) ・「定款に基づき取締役が保有する必要のある株式数に加え、定時株主総会で選任された取締役は、 1年以上の取締役報酬に相当するBNPパリバの株式を個人的に保有すべきである。」(保有する株 式数は、各取締役の個人の経歴の欄に表示されている。) (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第12)。 取締役の報酬(注1) ・当社グループの従業員でない取締役は、取締役報酬以外のいかなる形態の報酬も受領しない(注 2)。 ・各取締役個人に対して支払われる報酬額は、2005年から変わらず、全額の50%に相当する14,864 ユーロの固定部分および会議1回当たりの1,238.67ユーロを含めて、29,728ユーロであった。た だし、取締役会会長は、この規則に基づき追加報酬を受領しない。フランス以外に居住する取締 役には、かかる取締役に課される他の制約を考慮して、取締役報酬の固定部分の1.5倍が支払われ る。 ・取締役会の委員会の委員に支払われる報酬額も、2005年から変わらず、固定部分の2,973ユーロお よび変動部分の会議1回当たりの594.60ユーロを含む5,946ユーロであった。財務書類委員会およ び内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の委員長には、固定部分として15,000ユーロ、変動部 分として会議1回当たり1,239ユーロが支払われる。アラン・ジョリにより提出された提案に基づ き、報酬委員会の委員長および企業統制・指名委員会の委員長としての同氏の取締役報酬は、そ れぞれ1,000ユーロおよび2,973ユーロであった。 ・上記に基づき、取締役会は、各取締役に対し、合計523,724ユーロの割当(2007年における 498,178ユーロから上昇)を行うことを決定した。取締役報酬の総額は、2005年5月18日の定時株 主総会により、780,000ユーロと設定された。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第18)。 (注2) 当社グループにおける取締役会構成員:パトリック・オーギュスト、ジャン-マリー・ギアーノ、ミ シェル・ペブローおよびボーデュイン・プロ。 (6) 報酬 ・取締役会は、報酬委員会の報告に基づき、会社役員であるミシェル・ペブロー、ボーデュイン・ プロ、ジョルジュ・ショドゥロンドゥクールセルおよびジャン・クラモンの報酬を審査した(注 1)。取締役会は、連結財務書類の注8.dに記載されている役員報酬決定の方針に従って、当社グ ループの業績に関連する定量的目標を適用し、2007年の変動報酬に相当する部分を確認した。ま た、取締役会は企業統制・指名委員会が行った各会社役員の業績評価を検討した後、当年度にお ける各人の目標の達成を審査した。 ― 159 ― ・取締役会は、ジャン-ローレン・ボナフェがストック・オプションを行使し、割り当てられる株 式を保有するため、2008年9月1日現在の固定給与および基本ボーナスならびにその義務を決定 した。AFEP-MEDEF企業統制規約に従い、取締役会は2008年11月6日にかかる決定を発表した。ま た、取締役会は、ジャン・クラモンが会社役員としての任務の終了に伴い、雇用契約に基づき受 領する報酬および給付を承認した。 ・取締役会は、複数の同様のヨーロッパの銀行の役員報酬に関する調査結果を考慮して、2008年の 取締役報酬の固定部分、および変動部分の判定の根拠を設定した。 ・会長および最高経営責任者のいずれも、これらの報酬に関する決定の準備には関与せず、その報 酬を設定する決定の取締役会の決議にも参加しなかった。 ・会長、最高経営責任者および最高営業担当役員の個別報酬は、2008年5月21日の定時株主総会に おいて詳細にわたり提示された。 ・取締役会は、報酬委員会の報告に基づき、会社役員以外の業務執行委員会の委員の報酬の固定部 分および2007年における変動部分を確認した。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第20-1)。 グローバル株式インセンティブ・プラン ・取締役会は、報酬委員会の推奨に基づき、2008年度の当社グループのグローバル株式インセンテ ィブ・プランを採択した。当該制度には、3,985,590株のストック・オプション(株式資本の 0.45%相当)および820,890株の無償株式(株式資本の0.09%相当)が関係する。当該制度には、 責任、実績への貢献または専門的能力において、当社グループの戦略ならびに当社グループの発 展および収益性に関して中心的な役割を果たす3,731名の従業員が関係する。取締役会は、当該制 度の支払および条件を承認した。 ・取締役会は、取締役会により定義される付与方針に従い、会社役員に付与するオプション数を決 定した。 ・取締役会は、報酬委員会が提出した報告に基づき、BNPパリバが適用する慣行が、会社役員へのス トック・オプションまたは無償株式の付与に関する法的義務および2008年10月6日まで有効であ ったAFEP-MEDEF推奨を遵守するものであることを確認した。 ― 160 ― 従業員向け株式発行 取締役会は、従業員向けの新規株式発行の条件を承認した。 連結財務書類の注8.dには、会社役員の報酬方針およびストック・オプションの付与方針が記載さ れている。また、かかる注記は会社役員に適用される年金制度および年金債務に対応する規定に関 する情報も含んでいる。これは、2008年を基に、2008年に支払われた報酬に関するすべての情報お よび2008年に付与および行使されたオプションの標準化された報告を掲載している。当該注記は 2008年12月のAFEP-MEDEF企業統制規約に従い作成された。 ― 161 ― (7) 財務書類委員会 ・財務書類委員会は1994年に設置された。2008年において、委員は前年から変わらず、ルイ・シュ ヴァイツァー(委員長)、パトリック・オーギュスト、ドゥニ・ケスレーおよびエレーヌ・プロ アが在籍した。大半の委員は、会社の財務管理、会計および財務情報の分野に広汎な経験と専門 性を有する。 ・当委員会の委員は、取締役の3分の2以上が社外取締役であることを推奨するAFEP-MEDEF企業統 制規約に従っている。当行の業務執行陣のメンバーは、当委員会の委員ではない。その職務およ び運営形態は、取締役会の内部規則により規定されている。すべての取締役会の委員会と同様に、 当委員会においても、必要に応じ、外部の専門家に依拠することができる。 ・委員会の知識が常に完全に最新のものであることを確保するため、その会議には、主要問題の概 要説明が含まれ、これらは法定監査人の出席のもとで審議および協議される。提示される情報は、 補足説明を要求する委員会の委員のために、場合により、取締役会の補助職員により組織される 当社グループの部門および業務部門の管理職との会議によって内容を充実させることが可能であ る。 ・2008年において、当委員会は1回の特別招集会議を含めて、5回の会議を開き、出席率は100%で あった。また、当委員会は、内部統制・リスク管理・法令遵守委員会との合同会議を1回開催し た。議題項目が標準化された形式で記載された文書が、会議の平均3日前に配布された。 財務書類および財務情報の検討(注1) ・2008年において当委員会は、業務執行陣により提出された文書および情報ならびに法定監査人が 実施した検証手続に基づき、財務書類を検討した。その検討において、当委員会は、当行の連結 財務諸表および個別法人の財務諸表の作成に使用された会計方法の妥当性と一貫性を検証した。 当委員会は、コア事業による経営会計データを検討し、連結範囲の変更の影響を検討した。当委 員会は、当社グループ財務および開発部の部長から、連結貸借対照表およびその2006年12月31日 から2007年12月31日の間における変更に対する分析について発表を受けた。当委員会は、2008年 初頭に特別会議を開き、第4四半期および2007年度の予想される経営成績についての要約報告を 検討した。 ― 162 ― ・当委員会は、取締役会に対する提示に先立ち、当社グループの経営成績に関する記者発表文案を 検討した。 ・当委員会は、その業務において、金融危機が当社グループの財務書類にもたらした影響およびコ ア事業の経営成績に特に焦点を当てた。これに関し当社グループ財務および開発部の部長および 法定監査人により、計上された損失の影響、リスクに対するエクスポージャーの評価方法および 見積もられた引当金について概要説明を受けた。当委員会は、FSFのガイドラインに記載される不 安定なエクスポージャーを検討した。 ・当委員会は、規制資本合計およびリスク加重資産を決定するにあたり適用する方法論的原則につ いて概要説明を受けた。当委員会は、ティア1自己資本比率を選択した。 ・合同会議において、財務書類委員会および内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の委員は、当 社グループ財務および開発部によって作成された覚書に基づき、金融商品の取引先リスクの管理 および会計負担についての決断を下した。当委員会は、2008年第3四半期末現在における、当行 のコンデュイットの融資におけるコミットメントおよびバリュー・アット・リスク(VaR)の増加 について当社グループリスク管理部門の部長により概要説明を受けた。 ・当委員会は、2008年第3四半期の財務書類作成時に考慮した当社グループ財務および開発部なら びに法定監査人による会計基準の適用に関する重要な選択、ならびにSECおよびFASBにより2008年 9月30日に発行された会計規則の改訂の詳細に関する共同報告の発表を受けた。 ・各四半期の財務実績の検討または特定の問題を協議する場合、当委員会は、当社グループ財務お よび開発部の部長と協議する。2007年の財務書類の検討において、当委員会は、業務執行陣が在 席しない状況で、当社グループ財務および開発部の部長と協議した。 ・当委員会は、当社グループ財務および開発部、会長または最高経営責任者が在席しない状況で、 各四半期の財務実績に関する法定監査人のコメントおよび所見を聴取し、関連する質疑応答を行 った。 ・当委員会は、法定監査人の出席のもとで、四半期財務書類の検証過程の一環として当社グループ の法人により確認された会計内部統制ポイントについて検討した。 ・当委員会は、会計および財務情報の作成および処理に関する内部統制手続についての取締役会会 長の報告書案の一部を検討し、それを取締役会で採択することを推奨した。 ・各会議の最後に、財務書類委員会は、委員会の所見を取締役会に対して報告した。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第14-2-1)。 ― 163 ― 取締役会の内部規則の抜粋:財務書類委員会 「当委員会は年に4回以上の会議を開くものとする。 委員 財務書類委員会の委員の3分の2以上は、フランス企業統治ガイドラインに従い取締役会が使用 する定義に基づき社外取締役としての資格を有するものとする。 当行の業務執行陣のいかなる者も、当委員会の委員を務めないものとする。 権限 当委員会には、当行が発行する四半期、半期および年次財務書類を分析し、取締役会に対してか かる財務書類を提示するに先立ち、特定の項目について更なる説明を得る職務がある。 当委員会は、方法論的問題となるまたは潜在的リスクとなる、会計原則および会計方針の選択、 引当金、経営会計データ、自己資本比率規制、収益性指標、ならびにその他の一切の会計問題を含 む財務書類に関するすべての事項を審査するものとする。 当社グループの法定監査人との関係 当委員会は、法定監査人の選任手続を指揮し、法定監査業務の実施に対し請求される報酬額につ き意見を述べ、かかる選任過程の結果を取締役会に報告するものとする。 当委員会は、法定監査人の監査計画、ならびに監査人の推奨事項およびかかる推奨事項の実施を 検討するものとする。 当委員会は、法定監査人および法定監査人が所属するネットワークに対してBNPパリバ・グループ が支払う当委員会が承認した計算式を使用して計算される報酬の金額および明細につき、年1回通 知を受けるものとする。当委員会は、BNPパリバに起因する監査法人の収益が、法定監査人の独立性 を損なう可能性はないことを確認するものとする。 (税引前で)1百万ユーロを超える合計報酬を伴う業務には、当委員会の事前承認を必要とする ものとする。当委員会は、当社グループ財務および開発部からの提案に基づき、一切の他の業務 を、事後的に承認するものとする。当委員会は、50,000ユーロを超える報酬を伴う一切の「非監 査」業務の当社グループ財務および開発部による一括承認および統制手続を採用するものとする。 当委員会は、当社グループの法定監査人が所属するネットワークにより実施された一切の「非監 査」業務につき、当社グループ財務および開発部から年1回報告を受けるものとする。 各法定監査人は、当委員会に対し、法定監査人の独立性を保証するための内部統制機構につき年 に1回報告するものとし、当社グループの監査における法定監査人の独立性に係る書面を提出する ものとする。 当委員会は、年に2回以上、業務執行陣が出席しない状況において、法定監査人との討議のため の会議を開催する。 ― 164 ― 法定監査人は、四半期、半期および年次財務書類の検討に関する当委員会の会議に出席するもの とする。 ただし、法定監査人は、法定監査人の報酬または再指名を議題とする当委員会の会議には出席し ないものとする。 法定監査人は、法定監査人の職員に関する特定の問題を議題とする当委員会の会議には出席しな いものとする。 特段の事情のない限り、四半期、半期および年次の経営成績および財務書類を含むファイルは、 翌月曜日または火曜日に予定されている当委員会の会議に先立つ金曜日または土曜日の朝までに、 当委員会の委員に対して送付されるものとする。 四半期、半期および年次の経営成績の発表に関連して会計原則の解釈の問題が生じ、重大な影響 を伴う選択が必要となる場合は、法定監査人ならびに当社グループ財務および開発部は、提起され た問題の性質および重要性を分析し、様々な可能性のある解決法を提示し、行われた最終選択の論 理的根拠を説明する文書を、四半期毎に当委員会に提出するものとする。 会長の報告 当委員会は、会計および財務情報の作成および処理に関する内部統制手続に関する取締役会会長 の報告書案を検討するものとする。 面接 当委員会は、その権限の範囲である一切の問題に関して、適切と判断する場合には、業務執行陣 の他のメンバーが出席しない状況において、当社グループ財務・会計部の部長および資産・負債管 理部の部長の面接を行うことができる。 当委員会は、当委員会もしくは当行の経営陣が責任を負う可能性があり、または当行が開示する 財務および会計情報の品質を損なう可能性がある当委員会の権限の範囲に属する一切の問題に関し て、当社グループ財務および開発部の部長に面接を要請することができる。 共通条項 内部統制・リスク管理・法令遵守委員会および財務書類委員会は、リスク管理政策およびBNPパリ バの帳簿上の引当金に影響を及ぼす事項に関して議論するために、年に1回以上の合同会議を開く ものとする。当該会議は、財務書類委員会の委員長が議長を務める。」 当社グループの法定監査人との関係(注1) ・当委員会は、各法定監査人から、業務を行う際の独立性に関する書面による申告を受領した。 ・当委員会は、法定監査人から、専門的な監査基準に従い作成された、当社グループの監査計画に ついての報告を受けた。 ― 165 ― ・法定監査人不在の状況において、当委員会は、法定監査人に対してBNPパリバ・グループが支払う 2007年における報酬金額および比較研究の結果についての通知を受けた。当委員会は、業務執行 陣が収集した情報に基づき、BNPパリバに関係する監査法人の収益および当該監査法人が所属する 関係者の収益が、法定監査人の独立性を損なう可能性がないことを確認した。 ・当委員会は、2008年に公表された新監査基準を遵守するため、監査に直接関係しない業務の内部 手続を変更するよう取締役会に推奨した。当委員会は、必要に応じて、監査に直接関係しない業 務についても検討・承認した。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第14-2-2)。 (8) 内部統制・リスク管理・法令遵守委員会 内部統制・リスク管理・法令遵守委員会は、銀行業務運営に係る特定の事項に対応するために 1994年に設置された。2008年の委員は、前年から変わらず、フランソワ・グラポット(委員長)、 ジャン-マリー・ギアーノおよびジャン-フランソワ・ルプティが在籍した。その委員のうち3分 の2は、AFEP-MEDEF企業統制規約に従い社外取締役であった。ほとんどの委員は、財務または会計 の分野に広汎な経験と専門性を有する。当行の業務執行陣は、当委員会の委員ではない。 ・2008年において、当委員会は5回の会議(1回の特別招集会議を含む。)を開き、出席率は93% であった。当委員会はまた財務書類委員会とも1回の会議を行った。 ・議題に関する文書は、平均して、会議の3日前に当委員会の委員に配布された。 内部統制、法令遵守および規制当局との交渉 ・当委員会には、2008年の法令遵守および恒常的統制に関する年次報告書の草案が提供され、当委 員会はこれらの報告書案の主要な議題について協議した。当委員会はまた、当行の一般検査部門 により作成された2007年の定期的統制報告書の草案および当行の一般検査部門により提案される 追加事項を受領した。 ・当委員会は、コア事業および業務部門に設定された業務リスク、恒常的統制手段、統制計画の目 標および進展ならびにその行動計画の追加事項に関連する定量的データを構成する恒常的統制の 報告書を検討した。当委員会は、当委員会のために、規制、法令遵守および恒常的業務統制の分 野における2008年上半期の重要な事象について法令遵守部長により作成された要約を検討した。 かかる委員会はまた当行の一般検査部門による2008年上半期の業務報告について概要説明を受け た。当委員会は、不正に対抗するための当社グループの政策を検討した。 ・当委員会は、市場取引の統制および安全性を確保するための業務手続および手段を検討するため、 業務執行陣が年初に開始した計画の進展について複数回にわたり概要説明を受けた。 ・当委員会は、複数の子会社について当社グループ・レベルで定期的統制を中央集権する狙いで、 取締役会の決議案を審議し、提案した。 ・当委員会は、業務執行陣、銀行委員会およびAMF間で行われた連絡交換について審議し、これを取 締役会に報告した。 ― 166 ― ・当委員会は、業務執行陣が出席しない状況において、恒常的統制・法令遵守部門の部長および定 期的統制を担当する一般検査部門の部長の面接を行った。 ・当委員会は、会長の報告の草案のうち内部統制に関する部分を検討し、取締役会による承認を提 言した。 信用リスク、市場リスクおよび流動性リスク ・当委員会は、当社グループリスク管理部門の報告において強調される、金融危機により影響を受 けたすべての分野を正式に検討し、産業分野別および地理的分野別の明細を分析した。当委員会 は、信用リスク、取引先リスクおよび市場リスクを専門とする当社グループリスク管理部門の部 長の代理人に面接を行い、当委員会の質問に対しそれぞれの責任分野について回答を得た。 ・当委員会は、1回の特別会議および各通常会議の大部分を、市場業務および法人リスクに関する 不安定なエクスポージャーについての検討に充てた。2008年に当委員会は、当社グループの消費 者金融およびモーゲージ・ローン・ポートフォリオの検討を複数回行った。 ・当委員会は、定期的に更新されるバリュー・アット・リスク(VaR)に対する市場動向の影響につ いて概要説明を受けた。当委員会はまた、当社グループリスク管理部門により行われたポートフ ォリオのリスク因子に関するストレス・テストの結果および業務執行陣により特定の問題を協議 する目的で定期的に招集されるリスク政策委員会の結論について報告を受けた。 ・これらの各会議において、当委員会は、資産・負債管理部の部長による流動性市場の動向および BNPパリバのポジションについての報告を検討した。 ・当委員会は、業務執行陣が出席しない状況において、当社グループリスク管理部門の部長および 資産・負債管理部の部長に面接を行った。 ― 167 ― 取締役会の内部規則の抜粋:内部統制・リスク管理・法令遵守委員会 「当委員会は年に4回以上の会議を開くものとする。 委員 内部統制・リスク管理・法令遵守委員会の委員の過半数は、フランス企業統治ガイドラインに従 い取締役会が使用する定義に基づき社外取締役としての資格を有するものとする。 当行の業務執行陣のいかなる者も、当委員会の委員を務めないものとする。 権限 当委員会は、内部統制およびリスクの測定および監視に関する報告、ならびに一般検査部門の運 営および主な所見に関する報告を分析し、当行とフランス銀行規制当局(銀行委員会)の総務との 連絡を行う職務がある。 当委員会は、適用ある規則に従い当社グループにもたらされるリスクおよび収益性の測定、なら びにかかる事項および方法論に関連する特定の問題の分析に基づき、当社グループのリスク管理方 針の主要な点を審査する。 また、当委員会は、すべての法令遵守関連の課題、とりわけレピュテーション・リスクまたは職 業倫理の分野における課題にも対処する。 面接 当委員会は、適切と判断する場合には、業務執行陣の他の者が出席しない状況において、定期的 統制を担当する一般検査部門の部長、当社グループ法令遵守部門および恒常的統制部門の部長、な らびに当社グループリスク管理部門の部長の面接を行うことができる。 当委員会は、取締役会に対し、使用される方法および手続に関する評価を提示する。 当委員会は、かかる部門が当社グループ内で組織される方法に関する意見を述べ、これらの作業 のプログラムにつき情報を提供される。 当委員会は、内部監査部門の運営および報告に関する半期毎の概要書を受領する。 共通条項 内部統制・リスク管理・法令遵守委員会および財務書類委員会は、リスク管理政策およびBNPパリ バの帳簿上の引当金に影響を及ぼす事項に関して議論するために、年に1回以上の合同会議を開く ものとする。当該会議は、財務書類委員会の委員長が議長を務める。」 ― 168 ― (9) 企業統制・指名委員会 2008年において、企業統制・指名委員会の委員は、アラン・ジョリ(委員長)、クロード・ベベ アーおよびローレンス・パリゾである。すべての委員は、社外取締役の資格を有する。各委員は、 企業統制問題に精通しており、大手国際企業の経営において実証された実績を有している。 ・当行の業務執行陣のいかなる者も、当委員会の委員を務めていない。新規に取締役を指名し選任 する場合および会社役員交代の場合の業務には、当委員会には取締役会会長が含まれる(注1)。 ・2008年において、企業統制・指名委員会は、3回の会議を開き、出席率は78%であった。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第15-1)。 取締役会の内部規則の抜粋:企業統制・指名委員会 ・当委員会は、企業統制を監視する責務がある。その役割は、BNPパリバ内部の企業統制慣行の適用に 際し取締役会を支援し、また、取締役の経営実績を査定することにある。 ・当委員会は、国内外における企業統制の動向を把握する。当委員会は、当社グループの手続、組織お よび行動を最適な慣行に一致させる目的のもと、当社グループにとって最適な手段を選択する。 ・当委員会は、委員会内部の人員、または当委員会が適切と判断するその他の内部もしくは外部の手続 により、取締役会の経営実績を定期的に査定する。 ・当委員会は、取締役会会長による企業統制に関する報告書草案、ならびに適用ある法令および規則に より要求されるその他の書面を調査する。 ・当委員会は、取締役会の審議の便宜のために取締役会会長を推薦する。 ・当委員会は、取締役会会長と協力して、取締役会の審議の便宜のために最高経営責任者を推薦し、ま た、最高経営責任者の推薦と同様に最高営業担当役員の候補者も推薦する。 ・当委員会は、委員長が出席しない状況において、委員長の経営実績を評定する。また、当委員会は、 当事者が出席しない状況において、最高経営責任者および最高営業担当役員の経営実績の評定を行 う。 ・当委員会は、会社役員の後任に関する計画を作成する責任も負っている。 ・当委員会は、委員長および委員の指名につき、取締役会への推薦を行う。 ・当委員会は、取締役の独立性の評定およびその調査結果の取締役会への報告も行う。当委員会は、必 要に応じ、取締役が繰り返し会議を欠席する場合の状況調査を行う。 取締役会の経営実績-取締役の経営実績評定(注1) 2008年において、当委員会は、取締役会およびその専門委員会の経営実績の査定を準備した。取 締役により作成された査定の要約は、委員長による報告として提出する前に、確認のために取締役 会に提出されている。 ・当委員会は、2007年の査定において取締役会により提案された改革が正式に実施されたことを了 解した。 ― 169 ― ・当委員会は、取締役会および当委員会に対する各取締役の個人的貢献を査定した。当委員会は、 フランソワ・グラポットが内部統制・リスク管理および法令遵守委員会の委員長としての任務を 果たした状況について、とりわけ責任の要件およびこれらの任務に必要な独立性の要件に関して 検討を行い、フランソワ・グラポット、スザンヌ・バーガー・ケニストン、ジャン-フランソ ワ・ルプティ、およびエレーヌ・プロアを再任するよう取締役会に提言した。 ・当委員会は、候補者につき、あらかじめ設定され取締役会に提出された基準に照らして検討した 後、取締役会を辞任したジェアール・クロムの後任として、ダニエラ・ウェイバー・レイを候補 として提案した。当委員会は、取締役の就任に関して2009年における任期満了に先立つ最初の査 定を行ったことになる。 ・当委員会は、取締役の個人的事情に関して、2004年欧州委員会規則第809号の違反事例を認識しな かった。また、取締役からかかる事例が存在するとの申告も受けなかった。当委員会は、BNPパリ バの取締役による倫理規定の違反を認識しなかった。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第15-2)。 後任者計画(注1) ・当委員会は、取締役会会長と共に、当社グループ業務執行陣の後任および継続の状況に関して詳 細な査定を行った。 ・当委員会は、最高経営責任者に従い、ジャン・クラモンの後任としてジャン-ローレン・ボナフ ェを最高営業担当役員に指名するという業務執行陣および委員長による提案の修正案を検討した。 当委員会は取締役会がかかる提案を採用することを勧告した。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第15-2-2)。 会社役員の評価 ・取締役会は、本人が立ち会うことなく、取締役会会長の経営実績の評価を実施した。 ・また、当委員会は、本人が立ち会うことなく、最高経営責任者および最高営業担当役員の実績評 価を実施した。 ・当社グループの戦略および将来への準備の実施に関する展望、意思決定およびリーダーシップス キルを考慮して、会社役員の実績評価がなされる。かかる評価に基づき、役員個人の報酬の変動 部分が決定される。 会長の報告書 ・当委員会は、企業統制に関する会長の報告書の草案部分を検討し、取締役会による承認を提言し た。 ― 170 ― (10) 報酬委員会 ・2008年において、報酬委員会の委員は、アラン・ジョリ(委員長)、フランソワ・グラポットで ある。委員のうち3分の2は、社外取締役であった。かかる委員は、大手国際企業において、報 酬システム、負担基準奨励給制および年金問題の分野における広い実績および専門性を有してい る。 ・当行の業務執行陣のいかなる者も、当委員会の委員を務めていない。取締役会会長は当委員会の 委員ではないが、取締役会会長自身に関する事項を決議する場合を除き、その討議に参加するよ う依頼される(注1)。当委員会は、人事担当役員の面接を行う。 ・取締役会の内部規則に従い、報酬委員会は、報酬、年金給付金、ストック・オプションおよび当 行の経営決定機関または代表機関の構成員の離職を統制する規定を含めて、会社役員の個人的地 位に関するすべての問題に対処する職務を負う。 ・当委員会は、定時株主総会にて設定された一般的制限の範囲内において、取締役の年間報酬の計 算基準および個別の金額を提案する。 ・2008年において、当委員会は、5回の会議を開き、出席率は87%であった。 ・当委員会は、委員長、最高経営責任者および最高営業担当役員の報酬を審査した。当委員会は、 2007年に関して支払うべき変動報酬の金額を設定し、かかる点に関する提案を取締役会に提出し た。当委員会は、多数の欧州での同等の銀行の重役の報酬に関する調査の所見について概要を把 握しており固定報酬および2008年の変動報酬を決定する基準に関する提案を取締役会に提出した。 ・当委員会には、業務執行委員会の委員の報酬が通知された。 ・当委員会は、ストック・オプションおよび無償株式を含む新たな株式インセンティブ・プランの 条件を承認した。当委員会は、この2008年の株式インセンティブ・プランは法律上の要件に従っ て設定されたことを確認し、このプランの受益者名簿を承認し、会社役員に帰属するストック・ オプションの数を決定の上、取締役会に提案した。当委員会は、2003年3月21日から導入された 調整の仕組により毎年のプランにおいて行使価格が1回以上増加したことを確認した上で、行使 価格の計算基準を特定した。 ・当委員会は、2008年9月1日付で最高営業担当役員に任命されたジャン-ローレン・ボナフェの 固定報酬および同氏の2008年の変動報酬を決定する基準を明示し、その提案を取締役会に提示し た。当委員会は、ジャン・クラモンが最高営業担当役員としての任期末に対応する報酬を承認し、 その提案を取締役会に提示した。 ・当委員会は、会社役員の報酬に関する2008年10月6日付のAFEP-MEDEF勧告を精査し、取締役会に 実施を提案した。 ・当委員会は、AFEP-MEDEF勧告を考慮に入れた2009年期のグローバル株式インセンティブ・プラン の予備的査定を遂行した。 (注1) AFEP-MEDEF企業統制規約(第16-2)。 ― 171 ― 取締役の報酬 ・取締役の報酬の個別金額は、2005年と同様である。当委員会は、提案された2008年度の取締役の 報酬の配分方法を審査し、かかる提案を取締役会に提出した。 内部統制 当社グループの内部統制システムに関する以下の情報は、業務執行陣によって提供されたもので ある。最高経営責任者は、内部統制のシステムおよび手続ならびに法律上内部統制に関する報告書 に記載が必要なすべての情報についても責任を負っている。本書は以下の当社グループ各部門によ って提供される情報を利用して作成された。かかる部門とは、法令遵守部、リスク管理部、財務お よび開発部、法務部ならびに一般検査部門を指す。本書は、経営決定機関によって承認された。 BNPパリバの内部統制ガイドライン フランスおよび海外の銀行業界における内部統制は、バンキングおよび金融規制の中心であり、 かつ様々な法令に準拠している。 本業界においてBNPパリバに適用される主な規制は、CCLRF規則97-02(改正版)(注1)であり、こ れは銀行および投資会社内の内部統制システムの遂行および監督に関する条件を規定するものであ る。これらの規則は、取引および内部手続のための管理システム、会計システムおよび情報処理、 リスクおよび成果評価システム、ならびに内部統制の文書化および報告システムに関する原則を定 めるものである。当該規則の第42条に基づき、銀行は取締役会宛に内部統制に関する年次法定報告 書を作成することが義務付けられている。 規則97-02に定められているように、BNPパリバは個々の組織および管理者が、恒常的統制および 定期的統制に責任を持つという内部統制システム(以下「内部統制」という。)を設けている。内 部統制システムはまた、必要に応じ、AMF(フランス金融市場機関)の一般規則、フランス国外の支 店および子会社ならびにポートフォリオ管理および保険等の専門的な業務に適用される規則、当該 事業分野で一般的な業界の慣行ならびに自己資本要件に関連する国際組織(とりわけバーゼル委員 会および上級監督機関グループが重要とされる。)の勧告を勘案しなければならない。 (注1) 本規則は、内部統制の仕組の効率性を高めるために頻繁に改正される。 内部統制の定義、目的および基準 BNPパリバ・グループの業務執行陣は、全体的なリスク統制を確保することおよび当行の当該分野 における目標の達成のために合理的な保証を与えることを主要な目的とした内部統制システムを設 置している。このシステムは、基本的な内部参照書類として機能している当社グループの内部統制 憲章において規定されている。この憲章は、当社グループ内で広く普及し、当社グループのすべて の従業員が自由に入手することができ、内部統制を以下に記載する事項を保証する仕組と定義して いる。 ・従業員間の力強いリスク管理文化の発展 ・当社グループの内部運営の有効性および質の高さ ― 172 ― ・内部情報および外部情報の信用性(特に会計および財務情報) ・取引の安全性 ・適用される法令および内部方針の遵守 当該憲章は、内部統制に関わる様々な当事者の組織、責任系統および付託事項に関する規則を定 めるものであり、また各統制部門(法令遵守部門、一般検査部門およびリスク管理部門)は独立し て運営されなければならないという原則も確立している。 内部統制の範囲 内部統制の基本原則の1つは、対象範囲が包括的でなければならないという点である。すなわち 内部統制は、運営上(コア事業、事業分野、部門、領域)または法律上(支店および連結子会社) にかかわらず、例外なくあらゆる種類のリスクおよびBNPパリバ・グループのあらゆる企業に同様に 適用される。また、外部委託された主要なサービスまたは運営活動につき、連結の範囲外である場 合においても当社グループが運営管理を確保している会社と同様に、規制要件にしたがって拡大適 用される。 当該原則の実施には、責任配分の正確な概観およびグループ事業における継続的な成長が必要と される。 内部統制の基本原則 BNPパリバの内部統制は、下記の基本方針を基盤としている。 ・運営スタッフの責任 恒常的統制システムは企業の運営組織内に組み込まれなければならない。 運営管理者は、自らが責任を負う業務に対し効果的な統制を確実に行わなければならず、また、 すべての従業員は各人が認識した問題または失敗について早急に通知する義務を負う。 ・内部統制の包括性 上記「内部統制の範囲」を参照。 ・任務の分離 任務の分離は、開始、遂行、記録、決済および管理という取引における様々な段階 に適用される。任務の分離はまた、個別の統制を遂行する独立した部門間ならびに恒常的統制お よび定期的統制間にも存在する。 ・リスクの比例 統制の範囲および数は、保障されるリスクレベルに比例しなければならない。こ れらの統制は、運営管理者によって遂行される1つ以上の統制、また必要であれば1つ以上の恒 常的統制部門からなる。 ・内部統制トレーサビリティ これは書面による手続および監査証跡に依存する。より高いレベル の当社グループ企業統制のため、企業によって報告される統制、業績、開発および情報は追跡可 能でなければならない。 定期的統制チーム(一般検査部門)は、定期的な検査を遂行してこれらの方針が遵守されている かどうかを確認する。 ― 173 ― 内部統制の組織 BNPパリバの内部統制は、恒常的統制および定期的統制からなる。両者は相互補完的である一方で、 互いに明確に異なり、独立している。 ・恒常的統制は、リスク管理および戦略的行為の監視を継続的に実施するための全プロセスである。 これは、運営会社内か独立した法人かを問わず、運営スタッフおよびその管理者ならびに恒常的 統制部門によって遂行される。 ・定期的統制は、一般検査部門によって実施される調査に基づき、銀行業務の「事後的」審査をす るための全プロセスである。一般検査部門は、基本的に個別にこれらの役目を遂行する。 内部統制に関わる当事者 ・業務執行陣は、取締役会に報告を行うと共に、当社グループ全体の内部統制システムに関して責 任を負っている。 ・すべてのレベル(フロント/ミドル/バック・オフィス、サポート部門等)における運営スタッ フ、また特に指令報告ラインにいるスタッフは、リスク管理に関して第1レベルの責任を有し、 恒常的統制の当事者を指揮する。運営スタッフが遂行する第1レベルの統制とは以下のとおりで ある。すなわち、運営スタッフが担当し、責任を有する取引の統制、その他の運営スタッフによ って担当される業務もしくは取引における統制または管理統制である。 ・恒常的統制部門。これらの部門は、以下のような第2レベルの統制を実行する。 ・法令遵守部門は、グループが「法律上および規制上の規定、専門的および倫理的水準を遵守し、 また取締役会および業務執行陣の全体的な政策に従うこと」を確保するために、不遵守のリス クの恒常的統制に貢献する。統合管理の取り決めを通じて、コア事業およびサポート部門にお いてコンプライアンスを担当するチームを営業部長と共に統合的に監督するために特別に保証 された高い独立性を有している。法令遵守部長は最高経営責任者に報告を行い、銀行委員会に おいて、恒常的統制に関するあらゆる事項につき当行を代表する。 また、専門チームを通じて、事業ライン(コア事業および事業のライン)およびサポートに関 する運営上の恒常的統制ならびに統制部門の監督が保証される。 ― 174 ― 最後に、内部統制調整委員会および主要な部門間プロジェクト(特に内部統制システムを支え ることを狙いとしたプロジェクト)を調整することによって、当社グループの全般的な内部統 制システムの調整役を確保することができる。かかるシステムは2008年度に重要性が増すよう になり、2009年度においても継続する予定である。 ・リスク管理部門は、とりわけその取引および新たな活動における「第2レベル」の統制によっ て、BNPパリバが負う信用リスクおよび市場リスクにつき、政策、取得しようと努める格付およ び収益性の目標に対する準拠ならびに適合の保証に貢献する。当社グループリスク管理レベル における本部門関連の任務は、その恒常的統制の目標に貢献しながら、独立してコア事業を指 揮し、部門をサポートすることにある。リスク管理部長は、業務執行委員会の一員であり、最 高経営責任者に直接報告を行う。 ・財務および開発部門は、当社グループの財務情報システムに関するプロジェクト管理の監督お よび当社グループの財務構造の法令遵守を保証することにより、財務書類の準備および質の高 い管理統制に関与している。財務および開発部長は、業務執行委員会の一員であり、最高経営 責任者に直接報告を行う。 ・それぞれが関与する関連分野において、恒常的統制に従事する主要当事者であるその他の部門 は以下のとおりである。すなわち、法務部、税務部、IT生産部、情報技術およびプロセス部な らびに人事部である。 ・定期的統制。定期的統制(第3レベルの統制と呼ばれている。)は、以下を含む一般検査部門に よってすべての当社グループ法人のために個別に遂行される。 ・本店に本拠地を置き、当社グループ全体にわたって統制を遂行する権限を付与された検査役。 ・地理的またはビジネス拠点の分野に配備される監査人。 ・定期的統制は、最高経営責任者に経営上の報告を行う一般検査部門長の責務である。また一般検 査部門長は、取締役会に直接または内部統制・リスク管理・法令遵守委員会を介して報告を行う。 ・取締役会は、内部統制の任務を遂行する。特に、内部統制、リスク管理および法令遵守委員会を 設置することによって、以下の任務を行っている。 ・内部統制ならびにリスクの測定および監視に係る報告書、および一般検査部門の運営に係る報 告書の分析、ならびに主要な監督機関との連絡交換。 ・当社グループのリスク管理方針における主要点の審査。 ― 175 ― 内部統制の調整 内部統制調整委員会(以下「ICCC」という。)は、恒常的統制に従事している主要人物(上記参 照)、5つのコア事業の長またはそれらの代表、および定期的統制部門長の間で毎月開催される。 当委員会は、以下の役割を担っている。 ・業務執行委員会の一員である法令遵守部長が議長を務め、当社グループの内部統制の調整を担う。 ・当社グループの別のリスク管理委員会に代替することを目的としているのではなく、システム全 体において効果を高めることを目的としている。 ・内部統制システムの一貫性およびかかるシステムの規則への準拠性を保証している。 ・共有の内部統制の手段を普及させることを目指している。 ・内部統制に係る年次報告書と「責任憲章」の要件に従い、恒常的統制および定期的統制の部門に よって作成された投資家サービスの統制との全体的な整合性、ならびに内部統制手続に係る取締 役会会長の報告との一貫性を高める。 ICCCの議長は、最高経営責任者の監督下にあり、最高経営責任者または取締役会が必要と判断す る場合には、取締役または関連する取締役会委員会(通常、内部統制・リスク管理・法令遵守委員 会)の監督下に置かれる場合がある。 2008年に、ICCCが取り組んだ主要な議題は下記のとおりである。 ・当社グループの内部統制憲章の審査 ・不正防止政策および手続 ・恒常的統制システムを改善するための部門の枠を超えたプロジェクト ・恒常的統制に関する半期毎の報告書 手続 調査活動は、リスクの認識および査定、統制の実行、報告過程の確認ならびに監視システムの管 理と並び、恒常的統制システムの中心的な職務の一部である。 書面によるガイドラインが当社グループ全体に配布されており、当該ガイドラインには組織上の 構造、適用される手続および統制を規定した当社グループの内部統制のための基本的な枠組が定め られている。法令遵守部門は本店レベルで、恒常的運営統制の監督との関連において、手続および 恒常的統制の担当者の情報網を活用し、手続に関するガイドラインの完全性が定期的に監視されて いるかを管理している。かかる取組みは、部門間手続および運営組織のための手続(レベル3の手 続)、両方のレベルにおいて、継続的に一連の手続および適用基準を効率化して、その頒布の拡大 化および計画の改善を行い、アクセスを容易にし、かつそれらを蓄積するより良い手段を考案して いる。 当社グループの部門間協力ガイドライン(レベル1および2)は、すべてのコア事業および部門 が積極的に参加している継続中のプロセスの一環として更新される。統制組織に関し、プロセスの 有効性に関する年2回の調査は、恒常的統制部門の年2回の報告に組込まれている。 ― 176 ― 当社グループの部門間手続の中では、すべての企業に関連する、例外的な取引、新商品および新 たな活動を承認する手続が、リスク管理、当座クレジットの承認および市場取引の分野において特 に重要である。これらのプロセスは、主に運営スタッフで構成される委員会(取引委員会、信用委 員会等を除く。)および取引において「第2レベル」の統制を遂行する恒常的統制部門(リスクお よび法令遵守部、ならびに財務部、法務部およびその他関連部門)にとりわけ依存している。議論 が生じる場合、組織内のより高いレベルでの処理事項となる。かかるプロセスの頂点は、業務執行 陣がそのメンバーとなっている委員会(信用委員会、キャピタル・マーケット・リスク委員会、リ スク政策委員会)である。2008年度末、業務執行陣が当社グループのリスク傾向に関する定期的審 査を実施できるようにするために、かかる委員会におけるメンバーの参加を条件として、月次リス ク委員会が開催された。 2008年の重要事項 当社グループの法令遵守 2008年、当社グループの内部統制システムは、不正防止問題および金融危機の影響により著しく 注目された。 2007年度中に準備された不正防止、不正発見および過失に対する政策は、2008年初頭に公表され た。この政策は恒常的統制システムにおいて不正防止および不正発見が果たす必要不可欠な役割に 焦点をあてており、また当分野における恒常的運営統制の監視を体系化する。未だ進行中である第 2の主要措置は、年度初めに公表される政府報告書を考慮しながら、市場運営における不正防止シ ステムの審査、および必要不可欠な改善を導入することである。 金融危機に関して、上記リスク委員会の設置に加え、BNPパリバは金融機関の内部統制システムの 欠陥につき、国際機関(例えば上級監督機関グループ)および民間団体(例えば国際財務機関)に よる顕著な成果の概要と同一水準に達するために、内部統制システムをかかる成果の観点から査定 し、望ましい改善を実践できるよう努力してきた。 内的統制システムにおいて新しい組織的水準を導入しようとする継続的な取組みは、金融危機の 重大な影響によっても妨げられることはなかった。 恒常的運営統制 2008年度において当社グループの恒常的統制システムは、リスク管理における運営スタッフの関 与および本アプローチの体系化という2つの観点からさらに強固なものとなった。 運営スタッフの役割が再確認され、恒常的統制システムの調整および監督を担当するチームの責 任が明確になった。これらのチームをより独立させ、内部告発および統制的役割を可能にするため に、当社グループ法令遵守部門による指導のもと、それぞれコア事業および部門レベルでの報告に 関する2つの中央ならびに運営ラインがチームと合併した。 BNPパリバにおける恒常的運営統制は、2008年度に強化された以下の5つの主要な側面から構築さ れる。 ・不正および重大な事件のリスクに特別焦点をあてる、リスクの識別ならびに査定 ― 177 ― ・2008年1月1日より、業務リスク(バーゼルⅡ)における資産要件に関して先進的手法が適用さ れるリスク管理 ・リスク・クリティカリティーを考慮して各企業に適用される、主要なプロセスによる一般的な統 制計画の形式化 ・より広い範囲での支部および本店レベルにおける、業務リスクおよび統制に関する管理報告書の 提出 ・特に、新しい企業に対する内部統制委員会の拡張および恒常的統制部門による勧告の監視を通じ た、システムの強化運営 これらの活動は、BNPパリバがその目標および価値を反映する恒常的運営統制システムに依存でき るよう、特にリスク・マッピングおよびアプローチの産業化に関連して、2009年度にはさらに発展 する。 定期的統制 一般検査部門の人員再編は、2008年に完全に配備された。現在内部監査職員は、地理的またはビ ジネス拠点の分野によって分類される。この新たな組織により、最適な管理および運営状態のもと、 責任の明確な定義、短縮された連絡網の設置、およびBNPパリバにおける内部監査職員の専門性を高 めることが可能となった。 2008年、かかる部門は「推奨」プロセスも審査し、これ以降当該プロセスは恒常的運営統制によ って監視されている。被監査者と共有しているワークフロー・ツールおよび恒常的運営統制は、当 該プロセスをサポートするために発展した。 2008年上半期、本部門のためのリスク査定方法が最終決定し、ツールの形で配布された。リスク 査定の均一性を確保するために、本部門に属するすべての監査人は当該リスク査定方法を共有して おり、これが権限を整備する基準となっている。 定期的統制部門は、監査人のスキルアップへの投資を継続した。研修申し出は延長され、Eラーニ ングへの依存が増加する中、監査人は本部門の研修ガイドラインおよびより良いスキル・マネンジ メントの可能性を特集したカタログを入手できるようになった。 最後に、品質プログラムの実行および成果に基づき、一般検査部門は、監査プロセスに関連した 知識基盤の調整および充実を目標とした知識プログラムを立ち上げた。かかる枠組の中で、具体的 には専門監査基準を目的として、内部監査プロセスにおける既存のガイドラインが再検討され、そ の他の手法が創設された。 ― 178 ― 内部統制人的資源 2008年度末、多様な内部統制部門の要素の中で、常勤に相当する従業員(以下「常勤従業員」と いう。)の数は、以下のとおりである。 2005年 法令遵守部門 2006年 2007年 2007年/2008年 2008年 変化率(%) 465 614 740 928 +24% 50 70 439 492(注2) +12% 当社グループリスク管理部門 834 869 881 954 +8% 定期的統制部門 746 902 854 829 -3% 2,095 2,455 2,839 3,203 +13% 恒常的運営統制部門(注1) 合計 (注1) 2008年度において、恒常的統制部門および業務リスク監視部門の合併が実施されたため、恒常的統制 部門における業務リスク事業の新たな領域は、比較を目的として2007年度に再構成された。かかる部 門は、恒常的統制、業務リスクおよび事業継続計画調整チームが含まれる。 (注2) 2008年度半ばにおける調査。 第2レベルの恒常的統制 ・2008年12月末現在、法令遵守部門の常勤従業員数は24%増加し、928人であった。2005年度からの 急激な増加は次の2つの発展によるものである。 ・当社グループにおける継続的かつ安定した前年同期比における成長および買収活動によって牽 引された成長 ・BNPパリバに対する枠組における新規条件を含む規制の大幅な変更(MiFID、市場濫用に関する 指令、第3指令、禁輸に関する対応策、透明性の条件等) ・これは、当社グループ事業の安定した成長に対応するために、法律違反に関するリスク管理上の 監督手続を充分に導入するというBNPパリバの意向を示している。 ・2007年度における恒常的統制部門および業務リスク監視チームの合併により誕生した新規の恒常 的運営統制に係る法人は、当社グループの様々な法人におけるアプローチ実現について調整をし ている。この新しい法人には2008年度半ば時点で492人の常勤従業員が在籍していた。かかる数字 は、コア事業および部門の主任チームを含むが、内部統制に関与する人材および当社グループに おいて多数存在する専門的な統制者のチームを除く。 ・2008年度末、当社グループリスク管理部門(GRM)には954人の常勤従業員が在籍していた。リスク 管理部門は現在の金融危機により良く対処するために、リスク管理部門RCM(リスク・キャピタ ル・マーケット)の範囲内にてその資源を増強し続け、また、2つの新たな部門(資産運用およ び証券管理事業のグループリスク管理部門(GRM R AMS)および海外リテール・バンキング・サー ビスのグループリスク管理部門(GRM R IRS))を創設し、それぞれ資産管理運用および証券管理 のリスクならびに海外リテール・バンキングおよび金融サービス・コア事業に関与している。 ― 179 ― 定期的統制 2007年度末から2008年度末にかけて、当行の一般検査部門における平均人数は854人から829人と なり、わずかに減少した。この減少は、主にBNLの再編成によるものであると説明される。BNLは、 定期的統制関連の事業ラインおよびスタッフを恒常的統制部門に移動させた結果、雇用難に陥って いる。海外リテール・バンキング・サービスのコア事業部門も複数のセンターで同様の問題に直面 した。その他コア事業の定期的統制の社員数はわずかに増加した。2008年度末現在、被監査者に対 する監査者の比率は0.6%であり、これは2007年度から変化しなかった。 最高経営責任者の権限の制限 最高経営責任者は、あらゆる状況においてBNPパリバの名において行為し、第三者との取引におい て当行を代表する幅広い権限を有している。 最高経営責任者は、これらの権限を会社の目的の範囲内で、かつ株主総会および取締役会にフラ ンス法上明示的に付与された権限に従って、行使するものとする。 当社グループ内では、取締役会の内部規則により、最高経営責任者は250百万ユーロを超える投資 または投資の中止(ポートフォリオ取引を除く。)の決定、および提案された250百万ユーロを超え る株式の取得または処分を行う際に、取締役会に事前承認を仰ぐことが義務付けられている。最高 経営責任者は、総報酬が1百万ユーロ(税引前)を超える監査契約に関し、取締役会の財務書類委 員会の暫定的承認を求めなければならない。 会計および財務情報の作成および処理に関する内部統制手続 会計および財務情報の作成および処理に関する役割および責任 最高経営責任者の権限に基づき、当社グループ財務および開発部は、会計および財務情報の作成 および処理の責任を負う。その任務および責任としては、下記が含まれる。 ・質の高い財務書類の作成および配布 ・質の高い経営会計の作成および当社グループの方針を定めるために必要とされるすべての定量的 データ予測の提供 ・当社グループの財務情報システムに関するプロジェクト管理の監督 ・当社グループの財務状態の最適化 ・当社グループの財務状態が、金融市場で良好な状態であることの保証 ・当社グループの開発戦略の調整および外部的成長の管理 ・経営管理に対する早期警告 財務部門の責務は、各会計主体(注1)内の現地の財務課部門、各コア事業レベルでの財務課部 門および当社グループ財務および開発部によって、当社グループの異なるレベル毎に履行される。 会計および財務データの作成、ならびにその信頼性を確保するために考案された統制は、まず、 かかる情報をコア事業、さらには当社グループに報告し、下記記載の内部保証手続に基づき当該情 報が信頼できることを認証する、会計主体の財務課により行われる。 ― 180 ― その後、コア事業/事業分野/領域は、会計主体が作成した財務諸表に対し、それぞれの水準で さらなる統制を行う。それらは、会計および経営データの適切な調整を行うことにより、報告書の 水準を高める。 当社グループ財務および開発部は、正式な報告手続に沿いかつコア事業/事業分野/地域により 検証された、会計主体の作成する会計および経営情報すべてを収集する。その後、当社グループ財 務および開発部は、かかるデータを業務執行陣の使用または外部の第三者への報告に供するために 整理する。 (注1) 「会計主体」とは、親会社であるBNPパリバならびに各連結子会社および支店を指す。 会計および財務情報の作成 会計方針および規則 各法人の現地における財務書類は、現地のGAAPに基づいて作成されるが、その一方で当社グルー プの連結財務書類は、欧州連合により採用されたIFRS(国際財務報告基準)に基づいて作成されて いる。 中央の当社グループ一般会計部門に属する会計方針部門では、IFRSに基づき、会計方針を当社グ ループ全体において適用すべきものと規定している。当該部門は規制の変更を監視して、かかる変 更に従った新しい内部会計方針および解釈を策定する。IFRSの会計マニュアルは、BNPパリバにおけ る内部ネットワーク通信ツール(イントラネット)によって、コア事業、事業分野および法人内の 会計チームに作成および配布されている。かかるマニュアルは、法規変動を反映するために、定期 的に更新される。また本中央部門は、定期的に会計主体のための特殊な分析を実施する。 中央予算および戦略管理統制部門では、当社グループの事業分野すべてに適用される経営管理規 則を規定する。当社グループの会計および経営管理方針は、内部ネットワークツールを使って閲覧 可能である。 利用されるシステム 当社グループ財務および開発部門内の専門チームの役割は、財務部門における情報システム(会 計システム、費用会計システム、会計および規制連結報告システムならびに連結管理報告システ ム)の対象構造を規定することを含む。これらは、当社グループおよび事業分野レベルにおいて異 なる既存の会計基盤の収斂が増加することを背景として、情報の共有および部門間プロジェクトの 遂行を促進する。 BNPパリバ・グループの連結財務書類を作成するために使われる情報は、当行の多様な取引処理シ ステムにより、営業部門から会計部門へ伝達される。これらのシステムの十分な供給を確保するた めに、各レベルの情報伝達連鎖において経路統制が保証されている。また、当社グループは事業の 成長およびより一層の複雑さに適応させるため、これらのシステムを定期的に改良している。 最後に、専門チームは、事務部門における会計手続の規定、ならびに当社グループ財務および開 発部門により定められた会計原則を運営レベルで適用するための会計システムの規定に関与してい る。 ― 181 ― 連結会計および財務情報の収集ならびに作成のプロセス 会計および財務情報を収集するプロセスは、2つの個別の報告経路によって管理され、そのうち の1つは会計データ専用、もう1つは経営データ専用である。双方のデータ集積媒体は、MATISSE (経営・会計情報システム)として知られる統合連結ソフトウェア・パッケージを用いている。現 地レベルでは、財務チームは当社グループの原則に従って、有効な財務および会計データをシステ ムに入力する。 この報告過程は、財務および経営会計データの両方の経路に適用される。 ・会計データ 当社グループの財務書類作成のための手続は、すべてのコア事業および連結会計法人に配布され るガイドラインに規定されている。これは、会計および財務データの標準化ならびに当社グルー プの会計基準の遵守を促進するものである。当社グループの各法人は、月毎または四半期毎に会 計処理を行い、当社グループの報告期限に従って連結報告書類および経営会計を作成する。報告 過程の各段階に伴う検証手続は、以下の確認を行おうとするものである。 ・当社グループの会計基準が正しく適用されていること。 ・連結の目的上、社内取引が正しく調整および消去されていること。 ・連結前の記帳が正しく行われていること。 関連コア事業の財務部門は、報告以前の段階における管轄範囲内の会計主体から連結財務書類の 作成を担当する当社グループ財務および開発部門内の課までを連結パッケージとして統制する。 ・経営データ 経営情報は、各法人および事業分野により該当するコア事業の財務部に毎月報告され、これを受 けて当該コア事業の財務部は、かかるレベルにおける連結経営データを当社グループ財務および 開発部における予算および戦略管理統制部門に報告する。 各法人およびコア事業について、当社グループの報告システムへパッケージを提出する前に、主 な収益および費用項目間で経営データおよび損益計算書の中間残高に基づき調整が行われる。これ は、当社グループ財務および開発部が連結会計利益と経営報告利益との間の一貫性を確保するため に行う全体的調整により補完される。これら2つの調整は、信頼性のある会計および経営データを 確保するための手続の一部を構成する。 会計および財務情報の統制に関する手続 当社グループ財務および開発部における会計に係る内部統制 会計リスクを中心とする監視が確実に行われるために、当社グループ財務および開発部は「当社 グループ統制および認証」からのチームおよび「BNPパリバ(フランス)統制および認証」チームを、 「統制および認証」という単一の部門に統合した。 「当社グループ統制および認証」チームは、下記の主要な責任を有している。 ・会計内部統制システムに関する当社グループの方針を明確にすること。本システムは、会計内部 統制環境を体系化するための一定原則およびそれらの連結報告パッケージに特記された情報の信 頼性確保に焦点を定めた主要な統制を提供し、会計主体がこれを実行できるようにする。当社グ ループは連結企業が使用するために会計内部統制ガイドラインを発行し、2008年度における会計 統制の標準的なプランを広めた。これには会計リスクを防ぐことを狙いとした主要な統制が掲載 されている。 ― 182 ― ・特に下記の内部認証プロセスを通じて、当社グループ内において会計に係る内部統制環境が正し く機能することを確保すること。 ・当社グループ内部で作成される財務書類の質に関し、取締役会の経営管理および財務書類委員会 に対して四半期毎の報告を行うこと。 ・コア事業分野と連動した各法人による法定監査人の勧告の実施を監視すること。かかる監視は専 門ツール(FACT)の利用により容易になる。FACTによって、各会計主体はそのためになされた勧告 の監視および様々な活動計画の経過を定期的に報告することができるようになる。当社グループ の財務および開発部門は、連結企業内で作られる会計内部統制システムの改善を認識し、またか かる勧告への集中的な監視により特定できたあらゆる部門間の問題に対する解決法を規定どおり に提供することができる。 「BNPパリバ(フランス)統制および認証」チームは、BNPパリバ(フランス)ならびに当社グルー プの財務および開発部門が会計を担当する法人に対し報告を行う、フランス国内のリテール・バン キングのネットワークならびにコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業から提供された会計 情報の品質管理を担っている。かかるチームは、下記の主要な責任を負っている。 ・会計システムを供給する事務部門および当社グループ会計部の連携 ・会計統制およびかかる統制を実行するツールに関する事務チームの研修 ・事務部門が、自身の指揮する統制について報告できるようになる「初期認証プロセス」(下記に 記載)の調整 ・かかる管轄範囲内のすべての法人内部における第2レベルの会計統制の実施。これらの統制は第 1レベルの統制と共に事務部門によって実施される。 BNPパリバ(フランス)の会計統制は、以下の機能をもつ会計統制ツールに特に依存している。 ・各会計につき、自己の正当性および統制に対し責任を有する分野を特定 ・各事業毎の業務システムにおける残高と、かかる会計システムに記載された残高の調整 ・債務履行を監視するため、未決済勘定を特定 内部認証プロセス -当社グループ全体 当社グループ財務および開発部は、コア事業/事業分野の財務課による統制ならびに当社グルー プ財務および開発部内における統括課による統制と共に、様々な会計主体によって作成された四半 期情報に関する内部認証プロセスを導入した。かかる手続は、FACT(財務会計統制ツール)のイン ターネット/企業内ネットワーク基盤のアプリケーションを使用する。 関係組織の財務部の責任者は、当社グループ財務および開発部に対し、以下の事項に関する認証 を行う。 ・当社グループ財務および開発部に報告された会計情報が信頼できるものであり、当社グループの 会計方針に適合していること。 ― 183 ― ・会計情報の正確性を保つための会計用の内部統制制度が効果的に機能していること。 この内部認証プロセスはグループ全体の会計に関する内部統制監視制度の一部を構成しており、 これにより、当社グループの連結財務書類の作成およびその正確性に対して全般的な責任を負って いる当社グループ財務および開発部は、財務諸表に関する問題点を把握し、会計主体が適切な是正 措置を講じているかを監視し、必要であれば、適切な引当金を準備することができる。この手続に 関する報告書は、当社グループの四半期連結決算時に業務執行陣および取締役会の財務書類委員会 に提示される。 ― 184 ― -法人レベル 当社グループに対する認証手続には、それぞれの財務部門が会計処理全体を概観できるように、 各会計主体に合わせて調整された会計用の内部統制制度が必要とされる。かかる目的のため、当社 グループ統制および認証部門は、取引の処理ならびに会計および財務データの作成の編成の結果か かるプロセスが必要となった場合には、会計データを対象とした「初期認証」(または「予備認 証」の)プロセスの実行を勧告することとしている。 当該手続は、会計データの作成および会計統制を行うことに関与している者(例えば経営管理部 門、事務部門、人事部門、リスク管理部門、税務部門、管理統制/企画部門、支払部門、資金部門、 情報技術部門等)が、その提供した情報が正確であり、その担当している会計および財務情報の信 頼性を確保するよう策定されている基本的な統制が効果的に機能していることを正式に認証するこ とを要求する。初期認証の結果は各地の財務課に提出され、財務課はこれを分析し、概略報告書を 作成し、制度の有用性を監視するために他の担当者と連携する。 また、FACTの適用は、企業に対し、それぞれの水準に策定された措置を直接管理することができ る専門の環境を提供することにより、初期認証プロセスの自動化も可能にする。 金融商品の評価および市場取引の結果を判断するための監督アレンジメント 当社グループ財務および開発部は、当社グループの財務書類および経営会計データの作成および その質に対する責任を負い、市場リスクおよび経営データを監視するという総合プロセスの中で、 金融商品の市場価格またはモデルの作成および管理を金融商品の評価に関与している様々な関係者 に委任する。 かかる業務の管理は、すべての関係者に関わり、財務部門がその責任を負う。 かかる管理手続の目的は次のとおりである。 ・金融商品に関する取引が、財務および管理データの作成に関する当社グループの方針に従って当 社グループの帳簿に適正に記録されていることを確認するため ・財務および経営会計の作成ならびに市場および流動性リスクの管理および監視を並行する上で金 融商品の評価および報告の質を保証するため ・市場取引の結果が正確に決定、理解および分析されることを確認するため ・関連する業務リスクを管理するため かかる恒常的統制プロセスは、当社グループの内部統制憲章に従い第1および第2レベルの統制 を採用し、法人内の各レベル(すなわち当社グループ、コーポレート・バンキングおよび投資銀行 事業および市場取引を会計上記録している主要領域)において存在する。 財務課は、第2レベルの統制を遂行し、専門の投資銀行事業チーム(以下「CIB財務統制」とい う。)によってすべてのプロセスを確認することができる。財務課は、様々な関係者によって報告 される情報を決定する。すなわち、これは実施された上位段階における管理の結果および質と共に 様々な事業の傾向を示す量的かつ質的なデータによって構成される。 ― 185 ― 毎月開催される委員会は、市場取引の評価および認識に関する問題の全範囲について協議するた め、すべての関係者を一堂に会するために段階的に開催されている。四半期毎の決算手続の一環と して、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の財務課は、CIB財務統制チームの活動および 統制の効率化を図るための業務、ならびに市場取引の結果の評価および認識の信頼性に関する事項 を、当社グループの最高財務責任者が委員長を務める業務執行委員会に報告する。当該委員会は四 半期毎に開催され、当社グループ財務および開発および会計部、投資銀行事業部ならびに当社グル ープリスク管理部門の取締役が出席する。 定期的統制-中央会計検査チーム 一般検査部門には、財務監査を専門とする検査役チーム(中央会計検査チーム)が含まれる。こ れは、技術的観点および監査契約に内包されている会計リスクの分野の両面で当社グループの内部 監査能力を向上しようとする戦略を反映している。 そのアクション・プランは、当社グループ財務および開発部が利用可能な遠隔会計内部統制ツー ルならびに一般検査部門により作成されたリスク評価表に基づいている。 チームの中核的な目的は以下のとおりである。 ・一般検査部門が検査を行う際の機能を強化するために、会計および財務の専門知識の中核を編成 する。 ・BNPパリバ・グループを通じて、内部監査の最良の実施を普及させ、監査業務の質を統一する。 ・会計リスク領域を、当社グループ水準で認識および検査する。 会計内部統制システムの開発 会計内部統制システムは、当社グループの要求に常に適合している。前述の手続は、当社グルー プを通して、統制の適正レベルを確保することを目的とする発展的システムの一部を形成する。 当社グループの法定監査人との関係 各年、法定監査人は、当社グループ会社の年次財務書類と共にBNPパリバ・グループの連結財務書 類の公正さに関する意見書を発行している。 法定監査人はまた四半期毎に限定的審査を実行している。法定監査の任務として、以下のものが ある。 ・会計基準の重要な変更を検証し、財務書類委員会に対し、重大な影響および採り得る手段に関す る勧告を提示する。 ・監査において検討される会計および財務情報の準備のために、内部統制システムの一部を改善す る目的で、財務部門の法人/コア事業/事業分野に対し、確認事項、監視結果および勧告を提示 する。 取締役会の財務書類委員会は、上記「BNPパリバのコーポレート・ガバナンス」に記載のとおり、 重大な影響を与える会計上の選択に関し、その概要を把握している。 ― 186 ― 企業の情報公開-(記者発表、臨時報告等) 財務報告書は、当社グループの様々な活動の公表、財務成績の説明および事業展開方針の詳細の 報告を、株主、機関投資家、アナリストおよび格付機関に対して行うために、当社グループ財務お よび開発部の「投資家向け広報および財務情報伝達」を担当するチームにより、対外公表用に作成 される。 業務執行陣および最高財務責任者に対する報告を行っているこのチームは、BNPパリバ・グループ が発表する財務情報の様式を策定する。このチームは、コア事業部および本部と連携して、当社グ ループの成績および戦略的計画の発表ならびに臨時報告を対外公表用に準備する。 投資家の要望の高まりおよびヨーロッパの企業の情報公開において最先端に立つという当社グル ープの決定により、BNPパリバはその成績を四半期毎に金融市場に対して公表するための詳細な情報 公開様式を採用した。法定監査人は、財務書類委員会および取締役会に対し報告を行う以前に、そ の検証に関与し、四半期、半期または年次財務書類の締め切りにあたり記者発表段階で審査を行う。 ― 187 ― 第6 【経理の状況】 (イ)本書記載のBNPパリバ・グループ(以下「当グループ」という。)の2008年および2007年12月31日終 了事業年度の連結財務書類は、欧州連合が採用する国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準 拠して作成されている。フランスにおいては、2005年1月より、欧州委員会規則1606/2002の要求する ところに従い、EUにおけるすべての上場会社は、国際会計基準審議会が公表するIFRSに準拠して連結 財務書類を作成することが要求されている。当グループは2005年度より初めてIFRSによる連結財務書 類を作成した。また、本書記載のBNPパリバの2008年および2007年12月31日終了事業年度の個別財務書 類は、フランスの金融機関に適用されている会計原則に準拠して作成されている。 2008年12月31日現在ならびに2008年および2007年12月31日に終了した事業年度の連結財務書類の作 成にあたり当グループが採用している会計基準、会計手続および表示方法と日本において一般に公正 妥当と認められている企業会計の基準、会計手続および表示方法との間の主な相違点に関しては、 「4 フランスと日本における会計原則および会計慣行の相違」に記載されている。当グループの財務 書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財 務諸表等規則」という。)第127条第1項の規定の適用を受けている。 (ロ)当グループの財務書類については、フランスの法定監査人であるデロイト&アソシエ、プライスウ ォーターハウスクーパース オーディットおよびマザーの監査を受けており、その連結財務書類に対 する監査報告書が本書に添付されている。 前述の財務書類は、金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号)第35条の規定に基づく「財務諸表 等の監査証明に関する内閣府令」(昭和32年大蔵省令第12号)第1条の3の規定により、金融商品取引 法第193条の2の規定に基づく我が国の公認会計士または監査法人による監査は受けていない。 (ハ)本書記載の邦文の財務書類は、当グループが作成した原文の財務書類を翻訳したものである。 (ニ)本書記載の財務書類(原文)はユーロで表示されている。邦文の財務書類において「円」で表示され ている金額は、「財務諸表等規則」第130条の規定に基づき、主要な計数について、2009年6月10日現 在の東京外国為替市場における対顧客電信直物相場仲値、1ユーロ=136.71円の換算レートで換算さ れたものであり、百万円単位(四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入 のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。 (ホ)円換算額および「2 主な資産・負債及び収支の内容」、「3 その他」ならびに「4 フランスと日 本における会計原則及び会計慣行の相違」は、当グループの財務書類には含まれておらず、上記(ロ) の監査の対象にもなっていない。 ― 188 ― 1 【財務書類】 連結財務書類 BNPパリバ・グループの連結財務書類は、2008年および2007年12月31日終了事業年度について表示されている。欧州 委員会規則(以下「EC」という。)809/2004の付属書類I第20.1条に従い、2006年度の連結財務書類は、2008年3月13 日にフランス証券規制当局(Autorité des marches financiers)に提出された登録書類D.08-0108号に記載されてい る。 損益計算書 2007年12月31日 終了事業年度 2008年12月31日 終了事業年度 注記 百万ユーロ 受取利息 2.a 58,839 支払利息 2.a 受取手数料 2.b 10,713 支払手数料 2.b (4,854) (663,590) (4,399) 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融商品 に係る純利益/損失 2.c 2,693 368,160 7,843 1,072,217 売却可能金融資産に係る純利益/損失 2.d 464 63,433 2,507 342,732 その他の業務収益 2.e 20,273 2,771,522 22,601 3,089,783 その他の業務費用 2.e (17,944) (2,453,124) 31,037 4,243,068 (17,773) (2,429,747) (991) (135,480) 8,043,880 (45,341) (6,198,568) 1,464,574 (15,411) (2,106,838) 27,376 営業収益 3,742,573 (17,324) (2,368,364) 営業費用 有形・無形固定資産に係る減価償却費、償却費 および減損費用 百万円 (1,076) 5.k 8,976 営業総利益 (147,100) 1,227,109 百万ユーロ 百万円 59,141 8,085,166 (49,433) (6,757,985) 10,721 1,465,668 12,273 (601,387) 1,677,842 (5,752) (786,356) (1,725) 3,224 440,753 10,548 1,442,017 関連会社投資損益 217 29,666 358 48,942 長期性資産に係る純利益 481 65,758 153 20,917 のれんの価値の変動 2 273 法人税考慮前純利益 3,924 536,450 11,058 (64,527) (2,747) 3,452 471,923 8,311 1,136,197 少数株主帰属純利益 431 58,922 489 66,851 株主帰属当期純利益 3,021 413,001 7,822 1,069,346 リスク費用 2.f 営業利益 法人税 (472) 2.g 当期純利益 (1) (235,825) (137) 1,511,739 (375,542) 基本的1株当たり当期純利益 8.a 3.07ユーロ 420円 8.49ユーロ 1,161円 希薄化後1株当たり当期純利益 8.a 3.06ユーロ 418円 8.42ユーロ 1,151円 ― 189 ― 貸借対照表 2008年12月31日現在 注記 百万ユーロ 百万円 2007年12月31日現在 百万ユーロ 百万円 資産 現金ならびに中央銀行および郵政勘定預け金 39,219 5,361,629 18,542 2,534,877 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産 5.a 1,192,271 162,995,368 931,706 127,373,527 ヘッジ目的デリバティブ 5.b 4,555 622,714 2,154 294,473 売却可能金融資産 5.c 130,725 17,871,415 112,594 15,392,726 金融機関貸出金および債権 5.d 69,153 9,453,907 71,116 9,722,268 顧客貸出金および債権 5.e 494,401 67,589,561 445,103 60,850,031 2,541 347,380 金利リスクヘッジポートフォリオの再測定による 調整 (264) (36,091) 満期保有目的金融資産 5.g 14,076 1,924,330 14,808 2,024,402 当期および繰延税金資産 5.h 6,055 827,779 2,965 405,345 未収収益およびその他の資産 5.i 82,457 11,272,696 60,608 8,285,720 関連会社に対する投資 5.j 2,643 361,325 3,333 455,654 投資不動産 5.k 9,920 1,356,163 6,693 915,000 有形固定資産 5.k 14,807 2,024,265 13,165 1,799,787 無形固定資産 5.k 1,810 247,445 1,687 230,630 のれん 5.l 10,918 1,492,600 10,244 1,400,457 2,075,551 283,748,577 1,694,454 231,648,806 1,047 143,135 1,724 235,688 資産合計 負債 中央銀行および郵政勘定預金 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債 5.a 1,054,802 144,201,981 796,125 108,838,249 ヘッジ目的デリバティブ 5.b 6,172 843,774 1,261 172,391 金融機関預金 5.d 186,187 25,453,625 170,182 23,265,581 顧客預金 5.e 413,955 56,591,788 346,704 47,397,904 負債証券 5.f 157,508 21,532,919 141,056 19,283,766 282 38,552 20 2,734 金利リスクヘッジポートフォリオの再測定による 調整 当期および繰延税金負債 5.h 3,971 542,875 2,475 338,357 未払費用およびその他の負債 5.i 83,434 11,406,262 58,815 8,040,599 保険会社の責任準備金 5.m 86,514 11,827,329 93,320 12,757,777 偶発債務等引当金 5.n 4,388 599,883 4,738 647,732 劣後債 5.f 18,323 2,504,937 18,641 2,548,411 2,016,583 275,687,062 1,635,061 223,529,189 負債合計 ― 190 ― 連結株主資本 資本金および払込剰余金 13,828 1,890,426 13,472 1,841,757 利益剰余金 37,909 5,182,539 29,233 3,996,443 3,021 413,001 7,822 1,069,346 資本金、利益剰余金、および株主帰属当期純利益 合計 54,758 7,485,966 50,527 6,907,546 株主帰属未実現または繰延利益/損失 (1,530) 3,272 447,315 株主資本 53,228 7,276,800 53,799 7,354,861 6,179 844,731 5,712 780,888 株主帰属当期純利益 少数株主帰属利益剰余金および当期純利益 (439) 少数株主帰属未実現または繰延利益/損失 (60,016) (118) (16,132) 5,740 784,715 5,594 764,756 58,968 8,061,515 59,393 8,119,617 2,075,551 283,748,577 1,694,454 231,648,806 少数株主持分合計 連結株主資本合計 負債および連結株主資本合計 (209,166) ― 191 ― 株主資本変動計算書-2007年1月1日から2008年12月31日まで 資本金および利益剰余金 株主資本 2006年12月31日現在の 資本金および利益剰余金 資本金 および 払込剰余金 自己株式消却 下位 永久劣後債 利益剰余金 および 当期純利益 株主資本合計 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 15,589 (1,786) 4,447 26,237 44,487 5,351 (2,801) (2,801) 2006年度利益処分 増資および株式発行 減資および株式償還 281 (2,428) 自己株式の変動 2,296 (1) (25) 51 優先株式および永久最劣後債に係る配 当 (176) 当期純利益から支払われた中間配当 (891) (1,237) 26 (176) - バンカ・ナッツィオナーレ・デル・ラ ヴォーロの買収による追加的影響額 (164) 2,577 2,428 (1,236) 株式報酬制度 少数株主持分 (134) (134) (150) (42) 少数株主持分に係るその他の取引 18 (21) (3) 1,112 その他の変動 12 (46) (34) 7 2007年度当期純利益 2007年12月31日現在の 資本金および利益剰余金 13,472 (619) 6,743 2007年度利益処分 増資および株式発行 356 自己株式の変動 (22) 48 優先株式に係る配当 489 30,931 50,527 5,712 (3,016) (3,016) (37) 211 74 122 - 少数株主持分に係るその他の取引 その他の変動 2008年度当期純利益 13,828 (301) ― 192 ― 10,521 (193) 4,156 (232) 当期純利益から支払われた中間配当 2008年12月31日現在の 資本金および利益剰余金 7,822 3,800 270 株式報酬制度 7,822 (232) - (23) (23) (8) (8) (185) (80) 496 (2) 3,021 3,021 431 30,710 54,758 6,179 株主資本変動計算書(続き)-2007年1月1日から2008年12月31日まで 未実現または繰延利益/損失 株主資本 2006年12月31日現在の未実現または繰延利益/損失 売却可能金融 商品積立金 ヘッジ積立金 株主資本合計 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ (298) 株主資本を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 損益計算書を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 為替レートの変動による影響額 持分法適用合弁会社の純資産持分の変動 (1,330) 持分法適用合弁会社の純資産持分の変動 2008年12月31日現在の未実現または繰延利益/損失 (108) 173 (27) (924) (10) (1,232) 株主資本を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 損益計算書を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 為替レートの変動による影響額 5,431 252 その他の変動 2007年12月31日現在の未実現または繰延利益/損失 少数株主持分 累積為替換算 調整勘定 425 (1,357) (924) 69 59 44 44 (39) 16 (95) 4,466 38 3,272 (118) (4,686) 723 (3,963) (118) (11) (28) (434) (39) (434) (14) (337) (15) (1,680) (568) 718 ― 193 ― 5,025 百万ユーロ (203) (366) (1,530) (439) 株主資本変動計算書(続き)-2007年1月1日から2008年12月31日まで 資本金および利益剰余金 株主資本 2006年12月31日現在の 資本金および利益剰余金 資本金 および 払込剰余金 自己株式消却 下位 永久劣後債 利益剰余金 および 当期純利益 株主資本合計 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 2,131,172 (244,164) 3,586,860 6,081,818 607,949 2006年度利益処分 増資および株式発行 減資および株式償還 (382,925) 38,416 (331,932) 自己株式の変動 313,886 百万円 (382,925) (137) (3,418) 6,972 優先株式および永久最劣後債に係る配 当 (24,061) 当期純利益から支払われた中間配当 (22,420) (121,809) (169,110) 3,554 (24,061) - バンカ・ナッツィオナーレ・デル・ラ ヴォーロの買収による追加的影響額 731,535 352,302 331,932 (168,974) 株式報酬制度 少数株主持分 (18,319) (18,319) (20,507) (5,742) 少数株主持分に係るその他の取引 2,461 (2,871) (410) 152,022 その他の変動 1,641 (6,289) (4,648) 957 2007年度当期純利益 2007年12月31日現在の 資本金および利益剰余金 1,841,757 (84,623) 921,836 2007年度利益処分 増資および株式発行 1,069,346 1,069,346 66,851 4,228,577 6,907,546 780,888 (412,317) 48,669 自己株式の変動 519,498 36,912 株式報酬制度 (3,008) 6,562 優先株式に係る配当 当期純利益から支払われた中間配当 (412,317) 568,167 (5,058) 28,846 10,117 16,679 (31,717) (31,717) - - 少数株主持分に係るその他の取引 (3,144) (3,144) その他の変動 (1,094) (1,094) 2008年度当期純利益 2008年12月31日現在の 資本金および利益剰余金 1,890,426 (41,150) ― 194 ― 1,438,326 (26,385) (25,291) (10,937) 67,808 (273) 413,001 413,001 58,922 4,198,364 7,485,966 844,731 株主資本変動計算書(続き)-2007年1月1日から2008年12月31日まで 未実現または繰延利益/損失 株主資本 2006年12月31日現在の未実現または繰延利益/損失 売却可能金融 商品積立金 ヘッジ積立金 株主資本合計 百万円 百万円 百万円 百万円 (40,740) 株主資本を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 損益計算書を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 為替レートの変動による影響額 持分法適用合弁会社の純資産持分の変動 (168,427) 株主資本を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 損益計算書を通じて測定する金融商品に係る公正価値の 変動 為替レートの変動による影響額 持分法適用合弁会社の純資産持分の変動 2008年12月31日現在の未実現または繰延利益/損失 (14,765) 686,968 (5,332) 34,451 23,651 58,102 2,187 (3,691) (126,320) (1,367) (185,515) (126,320) 9,433 8,066 6,015 6,015 (12,987) 610,547 5,195 447,315 (16,132) (640,623) 98,841 (541,782) (16,132) (1,504) (3,828) (59,332) (5,332) (59,332) (1,914) (46,071) (2,051) (229,673) (77,651) 98,158 ― 195 ― 百万円 742,472 (181,824) その他の変動 2007年12月31日現在の未実現または繰延利益/損失 少数株主持分 累積為替換算 調整勘定 (27,752) (50,036) (209,166) (60,016) キャッシュ・フロー計算書 2008年12月31日 終了事業年度 注記 百万ユーロ 百万円 法人税考慮前純利益 法人税考慮前純利益およびその他の調整に含まれる非貨 幣性項目 有形・無形固定資産に係る減価償却費および償却費 のれんおよびその他の長期性資産の減損費用 引当金繰入額(純額) 2007年12月31日 終了事業年度 百万ユーロ 百万円 3,924 536,450 11,058 1,511,739 18,849 2,576,847 4,478 612,187 3,074 420,247 2,685 367,066 12 1,641 1 137 8,225 1,124,440 8,385 1,146,313 関連会社投資損益 (217) (29,666) (358) 投資活動からの純利益 (436) (59,606) (141) (19,276) 財務活動からの純利益 (114) (15,585) (750) (102,533) その他の増減 営業活動から生じた資産および負債関連のキャッシュ 正味増加(減少) 金融機関との取引関連のキャッシュ正味増加 顧客との取引関連のキャッシュ正味増加 その他の金融資産および負債を伴う取引関連の キャッシュ正味減少 非金融資産および負債を伴う取引関連のキャッシュ 正味減少 法人税支払額 (48,942) 8,305 1,135,377 (5,344) (730,578) 7,301 998,120 (2,459) (336,170) 8,204 1,121,569 32,022 4,377,728 34,362 4,697,629 19,670 2,689,086 (30,127) (4,118,662) (49,782) (6,805,697) (3,452) (471,923) (2,475) (338,357) (1,686) (230,493) (1,894) (258,929) 30,074 4,111,417 2,760 377,320 (1,413) (193,171) (1,383) (189,070) 1,347 184,148 (2,593) (354,489) 株主との取引関連の現金および現金同等物の減少 (3,046) (416,419) (2,938) (401,654) 財務活動から生じた現金および現金同等物の増加 (9,709) (1,327,317) 1,066 145,733 財務活動関連の現金および現金同等物の正味減少 現金および現金同等物に対する為替レートの変動 による影響額 (12,755) (1,743,736) (1,872) (255,921) (648) (88,588) 営業活動から生じた現金および現金同等物の正味増加 連結事業体の買収および処分関連のキャッシュ正味増加 8.c (減少) 有形・無形固定資産関連の正味減少 投資活動関連の現金および現金同等物の正味増加(減少) 13,077 (1,210) 1,787,757 (165,419) 257 35,134 現金および現金同等物の正味増加 18,923 2,586,963 7,964 1,088,758 現金および現金同等物-期首 24,038 3,286,235 16,074 2,197,477 現金ならびに中央銀行および郵政勘定預け金 18,542 2,534,877 9,642 1,318,158 中央銀行および郵政勘定預金 (1,724) 金融機関への要求払預け金 5.d 15,497 42,961 現金ならびに中央銀行および郵政勘定預け金 39,219 中央銀行および郵政勘定預金 (1,047) 5.d 2,118,595 (8,165) (1,116,237) 金融機関からの要求払貸出 5.d 債権ならびに現金および現金同等物に係る未収利息の減 少 現金および現金同等物-期末 金融機関への要求払預け金 (235,688) (112) 13,514 (15,312) 2,082,093 (7,892) (1,078,915) 4,511 5,873,198 24,038 3,286,235 5,361,629 18,542 2,534,877 (143,135) 1,847,499 (8,673) (1,185,686) 現金および現金同等物正味増加 18,923 ― 196 ― 15,230 (128,371) 33 金融機関からの要求払貸出 5.d 債権ならびに現金および現金同等物に係る未収利息の減 少 (52) (939) (7,109) 2,586,963 (1,724) 15,497 (235,688) 2,118,595 (8,165) (1,116,237) (112) 7,964 (15,312) 1,088,758 欧州連合が採用した国際財務報告基準に準拠して作成された財務書類に対する注記 注1. 当グループが適用している重要な会計方針の要約 注1.a 適用される会計基準 国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)は、欧州連合で採用されたバージョンの基準および解釈指 針 (1) に基づき、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」およびその他のIFRSの要件に準拠して、 2005年1月1日(初度適用日)より連結財務書類に適用されており、そのためIAS第39号のヘッジ会計に関 する特定の規定は例外となっている。 2008年度第4四半期に、当グループは、2008年10月15日に欧州連合が採用した、金融資産の再分類に 関するIAS第39号およびIFRS第7号の改訂を適用した。この変更の影響は、注5.a「損益計算書を通じて 公正価値で測定する金融資産、金融負債およびデリバティブ」に記載されている。 当グループは、欧州連合により採用された新基準、改訂および解釈指針で、2008年度における適用が 任意のもの(特にIFRS第8号「事業セグメント」を含む)については早期適用をしていない。IFRS第8号 が、財務書類に対する注記で報告されるセグメント情報に重大な影響を及ぼすとは予想されていない。 (1) 欧州連合で使用するにあたって採用されたすべての基準は、欧州委員会のウェブサイト http://ec.europa.eu/internal_market/accounting/ias_en.htm#adopted-commissionで閲覧することができる。 注1.b 連結 注1.b.1 連結の範囲 BNPパリバの連結財務書類には、当グループが独占的にまたは共同で支配する企業、あるいは当グルー プが重要な影響を行使している企業のすべてが含まれるが、連結に含めることが当グループにとって重 要でないと考えられる企業は除外される。連結に含めることが重要でないと考えられる企業とは、連結 営業収益に占める金額が8百万ユーロ超、連結営業総利益または法人税考慮前純利益に占める金額が1 百万ユーロ超、または連結資産合計に占める金額が40百万ユーロ超のいずれの基準も満たしていない企 業である。連結子会社の株式を保有する企業も連結に含まれる。 子会社は、当グループが有効な支配権を獲得した日より連結される。一時的に支配下にあった企業は、 処分日まで連結財務書類に含まれる。 取引または同様の性質の取引群を管理するために設立された特別目的会社(以下「SPE」という。)で、 当グループが持分を有していないものについても、次に掲げる基準に照らし評価した結果として当グル ープによる実質的支配が存在する場合には、連結の対象となる。 - SPEの活動が当グループのためにのみ行われており、当グループがそのような活動から便益を受けて いる。 - SPEが行う通常の活動の大半の便益を享受するために、当グループが意思決定権および経営権を有し ている(例えば、SPEの解散権、定款の修正権、定款変更に対する正規の拒否権の行使などによって そのことが証明できる場合)。 - 当グループがSPEの便益の大半を享受することができ、従って、SPEの活動に関わるリスクを負う可 能性がある。それらの便益とは、SPEの収益の一部または全部に対する権利(年次ベースで算出)、 SPEの純資産持分に対する権利、SPEの一つまたは複数の資産から便益を受ける権利、あるいはSPEの 清算の際に残余資産の大半を受け取る権利である。 ― 197 ― - SPEの活動から便益を受けるために、当グループが、SPEが負っているリスクの大半を引き受けてい る。例えば、SPEが保有する資産ポートフォリオの初期損失を当グループが負う場合がそれに当たる。 注1.b.2 連結の方法 当グループによる独占的支配を受けている企業は、すべて連結されている。当グループが、当該企業 の活動から便益を得ることを目的として、その企業の財務上・業務上の方針を統治している場合、当グ ループは独占的支配権を有している。独占的支配は、BNPパリバ・グループが当該企業の議決権の過半数 以上を直接的または間接的に保有することを前提とする。また、独占的支配は、当グループが、契約に 基づき当該企業の財務上・業務上の方針を統治する権限を持つ場合にも存在する。つまり、当該企業の 取締役会または同等の統治機関のメンバーの過半数を指名あるいは解任する権限を持つ場合、または、 当該企業の取締役会または同等の統治機関の会議で過半数の議決権を行使できる場合である。 支配権の割合を決定する際、現状の行使可能な議決権および転換によって議決権となる潜在的議決権 が考慮される。 共同支配を受ける企業は、比例連結法に基づいて連結される。契約に基づき、戦略的な財務上・業務 上の意思決定の際に、支配権を共同で保有する各当事者の全員一致の同意を必要とする場合、当グルー プは、共同支配権を行使する。 当グループが、重要な影響力を行使する企業(関連会社)は、持分法によって会計処理される。重要な 影響力とは、支配権を行使することなく、当該企業の財務上・業務上の方針に関する意思決定に参加す る権限である。重要な影響力は、当グループが当該企業の議決権の20%以上を直接的または間接的に保 有することを前提とする。20%未満の持分は連結対象から除外されるが、持分が戦略的投資であったり、 また、当グループが重要な影響を行使している場合は例外となる。他のグループとの提携で設立された 会社であって、BNPパリバ・グループが、当該企業の取締役会またはこれに相当する統治機関に代表者を 送り込むことにより戦略的な意思決定に参加する場合、あるいは経営システムまたは意思決定手段を提 供することにより会社の運営管理に影響力を行使する場合、また、会社の発展を支援する技術的支援を 行う場合などがこれに該当する。 関連会社(持分法適用会社)の純資産の変動は、貸借対照表の資産側の「関連会社に対する投資」およ び株主資本の関連勘定で認識される。関連会社ののれんも「関連会社に対する投資」に含まれる。 関連会社の損失に対する当グループの持分が、当該関連会社に対する投資の帳簿価額以上に達した場 合、当グループは、それ以上の損失を含めることを停止し、そのような投資の価値はゼロとして計上さ れる。当グループが法的債務か推定による債務を負う範囲内、または関連会社に代わって支払いを行っ た範囲内でのみ、当グループは関連会社の損失を追加計上する。 少数株主損益/少数株主持分は、連結損益計算書および貸借対照表に単独の勘定科目として計上され る。少数株主持分の計算では、持分証券に分類され、子会社によって発行され、当グループ外で保有さ れる累積的優先株式の残高を考慮する。 連結対象企業に対する投資実現損益は、「長期性資産に係る純利益」として損益計算書で認識される。 ― 198 ― 注1.b.3 連結手続 連結財務書類を作成する際、類似の環境における同種の取引およびその他の事象に対して一貫した会 計方針が用いられる。 ・ グループ会社間の残高と取引の相殺 連結企業間の取引に起因するグループ会社間残高および取引そのもの(収益、費用および配当を含む) は相殺される。グループ会社間の資産の売買に起因する損益は相殺される。ただし、売買された資産の 価値が減損している兆候がある場合は例外となる。売却可能資産の価額に含まれる未実現損益は、連結 財務書類に引き続き計上される。 ・ 外貨で表示された財務書類の通貨換算 BNPパリバの連結財務書類はユーロで表示されている。 機能通貨がユーロでない企業の財務書類は、決算日レート法により換算される。この方法によれば、 すべての資産・負債は(貨幣性、非貨幣性を問わず)、決算日の直物為替レートによって換算される。収 益・費用の項目は、会計期間の平均レートで換算される。 同じ方法が、ハイパー・インフレ状態の国にある企業の財務書類に対しても適用されるが、その際、 一般物価指数を適用することでインフレの影響を調整する。 貸借対照表項目および損益計算書項目の外貨換算差額の内、株主帰属部分は株主資本の「累積為替換 算調整勘定」に計上され、外部投資家帰属部分は「少数株主持分」に計上される。IFRS第1号によって 認められている任意の会計処理に基づき、当グループは2004年1月1日現在の期首貸借対照表において、 株主および少数株主に帰属するすべての累積為替換算差額を利益剰余金に振替え、ゼロとした。 外国企業に対する持分の一部または全部の清算または処分の際、清算または処分との関連で株主資本 に計上された累積為替換算調整勘定の一部は、損益計算書に計上される。 注1.b.4 企業結合とのれんの測定 ・ 企業結合 企業結合はパーチェス法によって会計処理される。パーチェス法では、IFRSの認識に関する基準を満 たす被買収会社の識別可能な資産、負債、および偶発債務は買収日の公正価値で測定される。ただし、 売却目的で保有する資産に分類される長期性資産は、売却費用控除後の公正価値で計上される。当グル ープは、暫定的な会計処理について買収日から12ヵ月以内に調整額を認識することがある。 企業結合の取得原価とは、交換日現在の取得資産、引受債務、および被買収会社の支配を獲得するた めに発行された持分証券の公正価値に、企業結合そのものに直接帰属するコストを加えた額である。 のれんとは、企業結合の取得原価と、買収日現在の被買収会社の識別可能な資産、負債、および偶発 債務の公正価値純額に対する買収会社の持分との差額である。正ののれんは買収会社の貸借対照表で認 識され、負ののれんは買収日に速やかに損益計算書で認識される。 のれんは被買収会社の機能通貨で認識され、決算日レートで換算される。 BNPパリバ・グループは、のれんの価値の減損について定期的にテストしている。 ― 199 ― IFRS第1号により認められている通り、2004年1月1日より前に行われ、以前適用されていた会計基 準(フランスGAAP)に準拠して計上された企業結合については、上述の原則に準拠した修正再表示は行わ れていない。 ・ キャッシュ生成ユニット BNPパリバ・グループは、すべての活動を主要な業務部門を表すキャッシュ生成ユニット(1)に分けてい る。この分類は、当グループの組織構造および管理方法に合致するものであると共に、業績と管理方法 の観点で独立している各ユニットを表している。分類は、企業買収、処分、大規模な組織変更など、キ ャッシュ生成ユニットの構成に影響を与える可能性の高い事象を考慮するため定期的に見直される。 (1) ・ IAS第36号による定義。 キャッシュ生成ユニットの減損テスト キャッシュ生成ユニットに割り当てられたのれんに対し、年に一度、あるいはユニットに減損の兆候 があれば随時、ユニットの帳簿価額と回収可能額との比較により減損テストが行われる。回収可能額が 帳簿価額を下回る場合、戻入不能な減損損失が認識され、ユニットの帳簿価額の内、回収可能額を上回 る部分について、のれんの評価損が計上される。 ・ キャッシュ生成ユニットの回収可能額 キャッシュ生成ユニットの回収可能額は、ユニットの公正価値とユニットの使用価値の内、いずれか 高い方となる。 公正価値とは、測定日現在の市場実勢でユニットを売却した場合に得られるであろう価格をいう。こ の価格は主に、類似企業の最近の取引実勢価格を参照して、あるいは比較対象企業の株式市場倍率を基 に算出される。 使用価値は、キャッシュ生成ユニットによって生み出される将来のキャッシュ・フローの見積もりに 基づいており、ユニットの管理職が作成し、当グループの業務執行陣が承認した年間見通しおよび市場 におけるユニットの活動のポジショニングの変更に関する分析から算出される。これらのキャッシュ・ フローは、投資家が事業分野や関連地域への投資に対して求める期待収益率で割引かれる。 注1.c 金融資産および金融負債 注1.c.1 貸出金および債権 貸出金および債権は、トレーディング目的で保有しない場合、当グループが行った融資、シンジケー ト・ローンの当グループの引受分、および活発な市場における相場のない購入貸出債権を含む。活発な 市場で相場のある貸出金は「売却可能金融資産」に分類され、そのカテゴリーに適用可能な方法を用い て測定される。 貸出金および債権は、最初に公正価値に基づいて測定される。その際の公正価値とは通常、最初の段 階で支払われた正味価額であり、これには貸出金の実効金利の調整とみなされる直接的に帰属するオリ ジネーション・コストおよび特定種類の手数料(シンジケーション・コミッション、コミットメント・フ ィーおよび取扱手数料)が含まれる。 ― 200 ― その後、貸出金および債権は償却原価に基づいて測定される。貸出金の当初の価値に含まれる取引コ ストおよび手数料を加算した利息から構成される貸出金に係る利益は、実効金利法で計算され、貸出金 の期間にわたって損益計算書に計上される。 貸出が実行される以前に融資コミットメントに対し稼得した手数料は繰り延べられ、貸出が実行され た時点で貸出金の価値に含まれる。 貸出の実行の可能性が低い場合、あるいは貸出実行のタイミングや金額が不確実な場合、融資コミッ トメントに対し稼得した手数料はコミットメント期間にわたって定額法で認識される。 注1.c.2 規制貯蓄預金と貸出契約 住 宅 財 形貯 蓄 口 座 (Comptes Épargne-Logement、 以 下 「 CEL」 と い う 。 )お よ び 住 宅財 形 貯 蓄 制度 (Plans d'Épargne Logement、以下「PEL」という。)は、フランスで販売されている公的リテール商品で ある。これは預金・貸出金一体型商品であり、預金が貸出の条件になっている。 これらの商品に関してBNPパリバは2種類の義務を負っている。(i)契約時に政府が設定した金利で (PEL商品の場合)、または法が定める物価スライド方式に従い半年ごとに見直す金利で(CEL商品の場合) 無期限に預金金利を支払う義務。(ⅱ)貯蓄期間に取得した権利に応じた金額を契約時に設定した金利で (PEL商品の場合)、または貯蓄状況に応じた金利で(CEL商品の場合)顧客に対して貸し付ける(顧客の選択 による)義務。 各ジェネレーション(PEL商品の場合、一つのジェネレーションには当初金利が同じ全商品が含まれ、 CEL商品の場合、全CEL商品が一つのジェネレーションを構成する)に関連する当グループの将来債務は当 該ジェネレーションの想定損失額を将来の潜在利益で割引いて測定する。 想定損失額は顧客行動の実績分析を基に推定され、次の金額と等しくなる。 - 貸出面では、統計的に発生しうる貸出残高および実行貸出残高。 - 貯蓄面では、統計的に発生しうる残高と最低予想残高との差。なお、無制限定期預金残高を最低予 想残高とみなす。 貯蓄面では、(i)再投資金利と(ⅱ)再投資期間中の想定損失預金の固定預金金利との差が将来利益とみ なされ、貸出面では、(i)リファイナンス金利と(ⅱ)リファイナンス期間中の想定損失貸出の固定貸出金 利との差が将来利益とみなされる。 貯蓄面での再投資金利および貸出面でのリファイナンス金利は、スワップ取引のイールド・カーブ、 ならびに種類および満期日が類似している金融商品の期待スプレッドから算出する。スプレッドは、(i) 貸出面の場合は固定金利住宅ローン、(ⅱ)貯蓄面の場合はユーロ建て生命保険商品の実勢スプレッドを 基に算出する。将来の金利動向の不確実性、さらには顧客行動モデルおよび想定損失額へのそうした動 向の影響を反映させるため、債務の推定にはモンテカルロ法を用いている。 契約のジェネレーションごとの貯蓄・貸出に関し、当グループの将来の想定債務合計が当グループに とって好ましくない可能性がある場合、引当金を貸借対照表の「偶発債務等引当金」勘定で(ジェネレー ション間で相殺せず)認識する。この引当金の増減は、損益科目の受取利息として認識する。 ― 201 ― 注1.c.3 有価証券 ・ 有価証券の分類 当グループが保有する有価証券は、次の3つのいずれかに分類される。 - 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産は、次のものから成る。 - トレーディング目的で保有する金融資産 - 当グループが当初の認識の際に、IAS第39号に基づく公正価値オプションを用い、損益計算書 を通じて公正価値で認識し、測定することを選択した金融資産。公正価値オプション適用の条 件は、注1.c.10に記載されている。 このカテゴリーの有価証券は、貸借対照表日の公正価値で測定される。取引費用は、損益計算書 に直接計上される。公正価値の変動(固定利付証券の未収利息を除く)は、「損益計算書を通じて公 正価値で測定する金融商品に係る純利益/損失」として、変動利付証券の配当や実現処分損益と共 に損益計算書に計上される。 このカテゴリーに分類される固定利付証券の収益は、「受取利息」として損益計算書に計上され る。 公正価値とは、これらの有価証券の取引先リスクの評価を内包したものである。 - 貸出金および債権 活発な市場で取引されていない、受領額が固定されているか確定可能な有価証券は、所有者が信 用低下以外の理由で初期投資のほぼ全額を回収できない可能性のある有価証券を除き、「損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融資産」に分類するための基準を満たしていない場合、「貸出金 および債権」に分類される。これらの有価証券は、注1.c.1に記載の方法で測定および認識され る。 - 満期保有目的金融資産 満期保有目的金融資産とは、受領額が固定されているか確定可能な確定期日の投資であり、当グ ループが満期まで保有する意思と能力を持つものである。このカテゴリーの資産の金利リスクを補 填する目的で契約したヘッジ取引は、IAS第39号で定義されたヘッジ会計として適格ではない。 このカテゴリーの資産は、実効金利法により償却原価で計上されるが、この償却原価にはプレミ アムとディスカウント(資産の購入価格と償還価値の差額に該当する)、また(重要な場合には)付随 する購入コストの償却額が組み込まれる。このカテゴリーの資産より稼得した収益は、損益計算書 の「受取利息」に含まれる。 ― 202 ― - 売却可能金融資産 売却可能金融資産とは、「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産」または「満期保有 目的金融資産」以外の固定利付証券および変動利付証券である。 売却可能のカテゴリーに含まれる資産は当初は公正価値で計上され、取引コストは金額的重要性 のある場合に加算される。これらは貸借対照表日に公正価値で再測定され、(未収利息を除く)公正 価値の変動は、株主資本の独立勘定である「未実現または繰延利益/損失」に表示される。売却時 に、それら未実現損益は株主資本から損益計算書に振り替えられ、「売却可能金融資産に係る純利 益/損失」勘定に計上される。 実効金利法によって認識された売却可能固定利付証券の収益は、損益計算書に「受取利息」とし て計上される。変動利付証券からの配当収入は、当グループの支払いを受ける権利が確定した時点 で「売却可能金融資産に係る純利益/損失」として認識される。 ・ 有価証券買戻契約(レポ)取引と有価証券貸出/借入取引 レポ契約の下で一時的に売却された有価証券は、当グループの貸借対照表のそれまでと同じ有価証券 のカテゴリーに計上される。それに対応する負債は貸借対照表の適当なカテゴリーで認識するが、トレ ーディング目的で契約したレポ契約の場合は例外であり、対応する負債は「損益計算書を通じて公正価 値で測定する金融負債」に分類される。 リバース・レポ契約の下で一時的に取得した有価証券は、当グループの貸借対照表には計上されない。 これに対応する債権が「貸出金および債権」に計上されるが、トレーディング目的で契約したリバー ス・レポ契約の場合は例外であり、対応する債権は「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資 産」に分類される。 有価証券貸出取引によって、貸し付けられた有価証券の計上が取り消されることはなく、有価証券借 入取引によって、借り入れられた有価証券が貸借対照表に計上されることもない。ただし、当グループ が、借入有価証券をその後売却した場合は例外である。そのような場合、借入有価証券を満期日に引渡 す義務は、貸借対照表に「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債」として計上される。 ・ 有価証券取引に関する認識日 損益計算書を通じて公正価値で測定する、満期保有目的、または売却可能金融資産として分類された 有価証券は取引日に認識される。 どの分類であっても(損益計算書を通じて公正価値で測定する、貸出金および債権または債務)、一時 的な有価証券の売却および借入有価証券の売却は決済日に当初認識される。 有価証券取引は、当グループが関連するキャッシュ・フローを受け取る権利が消滅するまで、または 当グループが有価証券の所有に伴うすべてのリスクおよび便益を実質的に移転するまで、貸借対照表に 計上される。 ― 203 ― 注1.c.4 外貨取引 当グループが行う外貨取引に関連する資産および負債の会計処理方法、ならびに当該取引により生じ る為替リスクの測定方法は、当該資産または負債が貨幣性項目または非貨幣性項目のいずれに該当する かにより異なる。 外貨表示の貨幣性資産・負債(1) ・ 外貨表示の貨幣性資産・負債は終値で当グループの関連事業体の機能通貨に換算する。換算差額は、 キャッシュ・フロー・ヘッジまたは外貨純投資ヘッジ手段に指定される金融商品から生じるものを除き、 損益計算書で認識する。キャッシュ・フロー・ヘッジまたは外貨純投資ヘッジ手段に指定される金融商 品から生じる換算差額は、株主資本勘定で認識する。 (1) ・ 貨幣性資産・負債は、受領または支払予定の固定額または確定可能額の現金による資産および負債である。 外貨表示の非貨幣性資産・負債 非貨幣性資産は、取得原価または公正価値のいずれかで測定する。外貨表示の非貨幣性資産は、取得 原価で測定する場合には取引日の為替レートを用いて、公正価値で測定する場合には終値で換算する。 公正価値で測定する外貨表示の非貨幣性資産(変動利付証券)の換算差額は、当該資産が「損益計算書 を通じて公正価値で測定する金融資産」に分類される場合には損益計算書で認識し、「売却可能金融資 産」に分類される場合には株主資本勘定で認識する。ただし、当該金融資産が公正価値ヘッジ関係で為 替リスクのヘッジ対象に指定されていない場合に限る。ヘッジ対象に指定されている場合には、損益計 算書で認識する。 注1.c.5 金融資産の減損 ・ 「貸出金および債権」および「満期保有目的金融資産」の減損、「融資および保証のコミットメン ト」に対する貸倒引当金 (i)貸出実行後または資産取得後に発生した事象により価値が減少したとの客観的証拠がある場合、 (ⅱ)当該事象が将来のキャッシュ・フローの金額またはタイミングに影響を与える場合、また(ⅲ)当該 事象による結果が確実に測定できる場合、当該貸出金および満期保有目的金融資産について減損損失を 認識する。貸出金については、まず個別ベースで、次いでポートフォリオ・ベースで減損の証拠に対す る評価を行う。当グループが供与した融資および保証のコミットメントについても同様の原則を適用し ており、融資コミットメントの評価においては実行の可能性が考慮される。 個別ベースでは、金融資産の減損の客観的証拠は以下の事象に関する観測可能なデータを含む。 - 期日を3ヵ月超過した勘定の存在(不動産貸出金および地方自治体に対する貸出金は6ヵ月超過) - 借手の支払いが滞ったことがあるか否かにかかわらず、リスクが発生していると考えられる程の重 大な財政難に借手が陥っているという認識または兆候 - 借手が財政難に陥っていなければ検討されなかった、貸手による借手の支払い条件に関する譲歩 ― 204 ― 当該資産の回収可能とみなされる構成要素(元本、金利、担保など)を当初実効金利で割引いて求めた 現在価値と減損前の帳簿価額との差額が減損額となる。減損損失額の変動は、損益計算書の「リスク費 用」に計上される。減損損失認識後に発生した事象と客観的に関連する、減損損失の減少も、損益計算 書の「リスク費用」勘定に貸方計上する。資産が減損処理された場合、当該資産の帳簿価額に基づき稼 得される名目利息(回収可能キャッシュ・フロー見積額を割引く際に用いる当初実効金利を使い算出され る)を損益計算書の「受取利息」で認識する。 貸出金および債権の減損損失は、当該貸出金および債権が最初に資産計上された時の金額を減少させ る個別引当金勘定に通常は計上される。オフバランスシートの金融商品、融資および保証のコミットメ ントまたは訴訟に関連した引当金は、負債に認識される。当行が債権または保証を回収するためのすべ ての手段に失敗した場合、または債権のすべてまたは一部が放棄された場合、減損した債権はすべてま たは一部償却され、対応する引当金は損失分が戻し入れられる。 個別ベースで減損していない相手先については、類似の特徴を持つ貸出金からなるポートフォリオを 基にリスク評価する。このリスク評価では過去の実績に基づく内部格付制度を利用し、必要に応じて決 算日現在の実勢を反映するよう調整が行われる。これにより当グループは、個別相手先に減損を配賦で きる段階でなくとも貸出実行後に発生した事象のため返済期日に債務不履行となるおそれがある多くの 貸出先を発見することが可能になる。債務不履行の可能性はポートフォリオ全体の減損の客観的証拠と なる。この評価はまた、評価期間中の景気動向を勘案しながら、疑念のあるポートフォリオの損失額も 推計する。ポートフォリオの減損の増減額は、「リスク費用」で損益処理する。 経験豊富な当行の事業部門またはリスク管理部の判断に基づき、当グループは例外的な経済事象によ って影響を受ける経済領域または地域について追加的な一般減損引当金を認識することがある。これは、 影響を受ける類似の特徴を持つ貸出金からなるポートフォリオに対して認識される一般引当金を算定す る際に用いるパラメーターを調整するのに十分な正確さをもって当該事象の結果を測定することが不可 能な場合も同様である。 ・ 売却可能金融資産の減損 売却可能金融資産(主として有価証券)については、取得後に一つまたは複数の事象により減損が発生 したとの客観的証拠がある場合には、個別ベースで減損を認識する。 活発な市場に相場がある変動利付証券の場合、長期間または大幅(>20%)に取得価格を下回る程の下落 は減損の兆候とみなされ、当グループは定性的分析を実施することになる。必要に応じて、当該有価証 券の相場価格に基づき減損損失が算出される。証券の価額が12ヵ月の期間中に30%超下落した場合も同 様である。 類似した定量的および定性的方法が、非上場変動利付証券にも適用される。 固定利付証券の場合、個別ベースで減損した貸出金および債権に適用されたものと同じ基準に基づき 減損が評価される。 変動利付証券の減損損失は、営業収益勘定の「売却可能金融資産に係る純利益/損失」において認識 し、当該有価証券の売却まで損益計算書を通して戻し入れることはできない。その後の公正価値の下落 は追加の減損損失となり、損益計算書で認識される。 固定利付証券の減損損失は「リスク費用」で認識し、直近の減損認識後に発生した事象に関連して公 正価値が上昇したと客観的に見られる場合には、損益計算書を通して戻し入れることができる。 ― 205 ― 注1.c.6 金融資産の再分類 認められている金融資産の再分類は以下に限られている。 - 短期売却目的で保有している非デリバティブ金融資産の、「損益計算書を通じて公正価値で測定す る金融資産」から以下への再分類。 - 「貸出金および債権」(当該資産がこのカテゴリーの定義を満たしており、当グループが、予 測可能な将来または満期まで当該資産を保有する意思と能力を持っている場合)。 - 「その他のカテゴリー」(再分類対象資産が再分類後のポートフォリオに適用される条件を満 たしていることにより正当とされる極めて稀な場合のみ)。 - 「売却可能金融資産」から以下への再分類。 - 「貸出金および債権」(「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産」からの再分類に 係る上記の条件と同じ)。 - 「満期保有目的金融資産」(満期のある資産の場合)、または「取得原価で測定する金融資 産」(非上場変動利益資産の場合)。 金融資産は、再分類日現在の公正価値か、特定のモデルを用いて計算された価額で再分類される。再 分類対象金融資産に組み込まれているあらゆるデリバティブは個別に認識され、損益計算書を通じて公 正価値の変動が認識される。 再分類後、資産は、再分類後のポートフォリオに適用される規定に従って認識される。再分類日現在 の振替価格は、減損判定時には、当該資産の取得原価とみなされる。 「売却可能金融資産」から別のカテゴリーへの再分類時には、株主資本を通じて過去に認識済の利益 または損失は、損益計算書を通じ、対象資産の残存期間にわたり実効金利法で償却される。 見積回収可能額の上方修正は、見積修正日現在の実効金利に対する調整を通じて認識される。また下 方修正は、金融資産の帳簿価額に対する調整を通じて認識される。 注1.c.7 負債証券の発行 当グループが発行した金融商品は、当該商品を発行したグループ会社が商品の保有者に対して現金ま たは他の金融資産を引き渡す契約上の義務を負う場合に、負債商品とみなされる。当グループが、他の 企業との間で当グループにとって潜在的に不利な条件で金融資産または金融負債を交換する、あるいは 可変数量の当グループの自己株式を引き渡す義務を負う場合も同様である。 負債証券の発行は、最初に取引コストを含む発行価格で認識され、その後実効金利法を用いて償却原 価で測定される。 当グループの自己株式との引換により償還可能な債券、または当グループの持分証券に転換可能な債 券は、債券と持分証券の両要素を持つハイブリッド商品とみなされ、当初の認識に基づいて計上される。 ― 206 ― 注1.c.8 自己株式と自己株式デリバティブ 「自己株式」という言葉は、親会社(BNPパリバSA)またはその全部連結子会社が発行した株式を意味す る。 当グループが保有する自己株式は金庫株でもあり、保有の目的に関わらず、連結株主資本の部から控 除される。また、そのような金融商品から発生する損益は、連結損益計算書から消去される。 当グループがBNPパリバの独占的支配を受ける子会社発行の持分証券を取得する場合、取得価格と取得 純資産に対する持分との差額をBNPパリバの株主帰属利益剰余金に計上する。同様に、そのような子会社 の少数株主に付与されたプット・オプションに対応する負債およびその価値の増減は、まず少数株主持 分で相殺し、余剰があればBNPパリバの株主帰属利益剰余金で相殺する。これらのオプションが行使され ない限り、少数株主帰属純利益の一部は損益計算書の少数株主損益に配賦される。全部連結子会社に対 する当グループの持分の減少は、株主資本の変動として当グループの財務書類に認識される。 自己株式デリバティブは、決済方法により次のように会計処理する。 - 一定金額の現金または他の金融資産に対して一定数の自己株式を物理的に引き渡すことで決済する 場合には、持分証券として会計処理する。この場合、そのような持分証券の再評価は行わない。 - 現金決済の場合、または、自己株式の物理的な引渡しで決済するか現金で決済するかの選択を通じ て決済する場合には、デリバティブとして会計処理する。そのようなデリバティブの価値の増減は 損益に計上する。 契約により当行が自己株式を買い戻す義務(偶発債務であるか否かを問わない)を負う場合、当行は、 当該債務の現在価値を認識し、株主資本への相殺額を計上しなければならない。 注1.c.9 デリバティブおよびヘッジ会計 すべてのデリバティブは、取引日に取引価格で貸借対照表に認識され、決算日に公正価値が再測定さ れる。 ・ トレーディング目的で保有するデリバティブ トレーディング目的で保有するデリバティブは、公正価値がプラスの時には「損益計算書を通じて公 正価値で測定する金融資産」として、また公正価値がマイナスの時には「損益計算書を通じて公正価値 で測定する金融負債」として、それぞれ貸借対照表に計上される。実現損益ならびに未実現損益は「損 益計算書を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益/損失」として、損益計算書に計上される。 ・ デリバティブおよびヘッジ会計 ヘッジ関係の一部として契約されるデリバティブは、ヘッジの目的に合わせて指定される。 公正価値ヘッジは、特に、固定金利の資産および負債の金利リスクをヘッジするため、特定された金 融商品(有価証券、発行債券、貸出金および借入金)および金融商品のポートフォリオ(特に、要求払預金 および固定金利貸出金)の両方に対して利用される。 ― 207 ― キャッシュ・フロー・ヘッジは、特に、変動金利の資産および負債の金利リスクをヘッジするために 利用されるが、その中には借換えや可能性の高い予定外貨収入の為替リスクヘッジが含まれる。 当グループは、ヘッジの開始時にヘッジ対象の金融商品(または、金融商品の一部またはリスクの一 部)を特定するヘッジ関係に関する正式文書を作成しており、これにはヘッジ戦略、対象となるリスクの 形態、ヘッジ商品、ヘッジ関係の有効性を評価する方法が記載されている。 当グループは、取引の開始時およびその後少なくとも四半期ごとに、当初の文書と整合性を取りなが らヘッジ関係の実際(遡及的)の有効性と予想される(将来の)有効性を評価する。遡及的な有効性のテス トは、ヘッジ手段およびヘッジ対象の公正価値またはキャッシュ・フローの実際の変動が80%から125% の範囲内にあるかどうかを評価するよう設定されている。将来の有効性のテストは、デリバティブの公 正価値またはキャッシュ・フローの予想される変動が、ヘッジの残存期間において、ヘッジ対象の公正 価値またはキャッシュ・フローの変動を十分に相殺することが確認できるよう設定されている。可能性 の高い予定取引の場合、その有効性は概して類似取引の実績データに基づいて評価される。 欧州連合が採用するIAS第39号(ポートフォリオ・ヘッジに関する特定の規定を除く)に基づき、資産ま たは負債のポートフォリオに基づく金利リスクのヘッジ関係は、下記の通り公正価値ヘッジ会計適用対 象として適格である。 - ヘッジ対象として指定されたリスクは、商業銀行取引(顧客への貸出金、貯蓄預金、要求払預金)の 金利を構成する銀行間取引の金利に関連する金利リスクである。 - ヘッジ手段として指定された金融商品は、各満期の範囲において、ヘッジ対象原資産に係る金利ギ ャップの一部に一致している。 - 利用されるヘッジ手段は「プレーン・バニラ」スワップのみである。 - 将来のヘッジの有効性は、すべてのデリバティブが開始時にヘッジ対象のポートフォリオの金利リ スクを削減する効果を持つという事実に基づき設定されている。(貸出金の期限前償還または預金の 引出しによって)その後、特に各満期の範囲においてヘッジ対象に不足が生じた場合、ヘッジはヘッ ジ会計上適格でなくなる。 デリバティブとヘッジ対象の会計処理はヘッジ戦略により異なる。 公正価値ヘッジ関係におけるデリバティブは、貸借対照表において公正価値で再測定され、公正価値 の変動は「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益/損失」として損益計算書に 計上され、その対称の会計処理としてヘッジ対象がヘッジリスクを反映するよう再測定される。ヘッジ された構成要素の公正価値の再測定は貸借対照表において認識されるが、特定された資産と負債のヘッ ジの場合にはヘッジされた項目の分類に従って認識され、ポートフォリオのヘッジ関係の場合には「金 利リスクヘッジポートフォリオの再測定による調整」の下で認識される。 ヘッジ関係が終了する、あるいは有効性の基準をもはや満たさない場合は、ヘッジ商品はトレーディ ング勘定へ振替えられ、その資産のカテゴリーに適用される会計処理に従って計上される。特定の固定 利付証券の場合、貸借対照表で認識された再測定による調整額は当該証券の残存期間にわたって実効金 利で償却される。金利リスクがヘッジされた固定利付証券のポートフォリオの場合、調整額はヘッジの 当初期間の残存期間にわたって定額法で償却される。ヘッジ対象が、特に期限前償還などによって貸借 対照表に表示されない場合、調整額は速やかに損益に計上される。 ― 208 ― キャッシュ・フロー・ヘッジの場合、デリバティブは貸借対照表に公正価値で計上され、公正価値の 変動額は株主資本に「未実現または繰延利益/(損失)」として独立して計上される。ヘッジ期間を通じ て株主資本に計上される金額は、ヘッジ対象からのキャッシュ・フローが損益に影響を与える時点で 「正味受取利息」として損益計算書に振替られる。ヘッジ対象は、その項目が属する資産カテゴリー特 有の会計処理に基づき、引き続き計上される。 ヘッジ関係が終了した場合、あるいは有効性の基準をもはや満たさなくなった場合、ヘッジ商品の再 測定の結果として株主資本で認識された累積額は、ヘッジ取引そのものが損益に影響を与えるまで、あ るいは、取引が今後発生しないことが明らかになるまで、株主資本に留保され、その後、損益計算書で 処理される。 ヘッジ対象がなくなる場合、株主資本勘定で認識した累積額を即座に損益計算書へと振り替える。 使用されるヘッジ戦略がどのようなものであっても、ヘッジの無効部分は「損益計算書を通じて公正 価値で測定する金融商品に係る純利益/損失」として、損益計上される。 子会社や支店に対する外貨建て純投資のヘッジ額は、キャッシュ・フロー・ヘッジと同じ方法で計上 する。株主資本勘定で当初認識した損益は、投資(純額)の一部または全部を売却または清算する場合、 損益勘定へ振り替える。ヘッジ商品は、通貨ヘッジまたはその他の非デリバティブ金融商品である。 ・ 組込デリバティブ 複合(ハイブリッド)商品に組み込まれたデリバティブは、複合商品が損益計算書を通じて公正価値で 測定される金融資産または負債として計上されていない場合や、組み込まれたデリバティブの経済特性 およびリスクが主契約の経済特性およびリスクと緊密に関連していない場合は、当該商品の価値から除 外され、デリバティブとして個別に会計処理される。 注1.c.10 公正価値の決定 損益計算書を通じて公正価値で分類される金融資産および負債、または売却可能として分類される金 融資産は、当初認識時およびそれ以降の日において、公正価値で測定および計上される。公正価値とは、 第三者取引において取引に関する知識のある自発的な当事者間で売買される資産ないし決済される負債 の金額と定義される。当初の認識において、金融商品の価値は通常、取引価格(つまり、支払われた、あ るいは受け取った対価の価値)である。 ・ 公正価値を決定する方法 公正価値は、次の方法で決定される。 - 活発な市場における相場価格を基準とする、あるいは、 - 以下を伴う評価手法を用いる。 - 一般に認められた金融理論に基づく数学的な計算法 - 活発な市場で取引される金融商品の価格から導き出されたパラメーター、あるいは統計的見 積もりまたは他の定量的方法から導き出されたパラメーター これら2つの評価法の間の差異は、当該金融商品が活発な市場で取引されているかどうかに起因する。 ― 209 ― 市場が活発か否かは、様々な要素を基に決定される。不活発な市場の特徴には、同一または類似の金 融商品の取引量や水準が著しく低下している、入手可能な価格情報が長期間にわたりまたは市場参加者 間で大幅に異なっている、観測可能な取引価格が最近のものでない等がある。 当行は金融商品の特徴および使用された測定方法に基づき、金融商品を3つのカテゴリーに分類して いる。この分類は、国際会計基準に準拠した連結財務書類に対する注記で提供される情報の基礎として 使用される。 - カテゴリー1:活発な市場における相場がある金融商品 - カテゴリー2:観測可能なパラメーターに基づく評価モデルを用いて測定される金融商品 - カテゴリー3:すべてまたは一部が観測不能なパラメーターに基づく評価モデルを用いて測定され る金融商品。観測不能なパラメーターとは、その評価が、評価日における同じ商品 の観測可能な最新の市場取引または当該日における観測可能な市場データに基づか ない仮定または相関関係に起因するパラメーターと定義される。 ・ 活発な市場で売買される商品 活発な市場における相場価格が入手可能な場合、それを公正価値の決定に利用する。この方法は上場 証券あるいは先物やオプションなどの確立した市場で取引されるデリバティブについて利用される。 スワップ、先渡契約、キャップ、フロアー、プレーン・バニラ・オプションなど店頭市場で取引され るデリバティブの大半は、活発な市場で取引される。評価は、一般に認められた評価モデル(割引キャッ シュ・フロー・モデル、ブラック-ショールズ・モデル、補間法)を用い、類似の金融商品または原資産 の相場価格に基づいて決定される。 これらのモデルで導かれた評価は、流動性と信用リスクを考慮して調整される。 市場価格の仲値から導き出された評価から始め、売り持ちポジションの場合には買い気配値で、買い 持ちポジションの場合には売り気配値で各金融商品の純ポジションを評価するため、価格調整が用いら れる。買い気配値とは取引相手が金融商品を買う可能性のある価格であり、売り気配値とは売り手が同 じ金融商品を売る可能性のある価格である。 デリバティブ商品の信用度を反映させるため、モデルに基づく評価において取引先リスクによる調整 が含まれる。 ・ 不活発な市場で売買される商品 - 不活発な市場で売買され、直接観測可能なパラメーターまたは観測可能なデータから導き出さ れたパラメーターに基づく内部の評価モデルを用いて評価される商品 金融商品の一部は、活発な市場で売買されていないにもかかわらず、観測可能な市場データに 基づく方法で評価されている。 そのような評価モデルは、イールド・カーブ、オプションのインプリシット・ボラティリティ の階層、債務不履行率、コンセンサス・データあるいは活発な店頭市場から得られた損失想定額 など、観測可能なデータに基づいて測定された市場パラメーターを用いている。これらのモデル から導き出された評価は、流動性リスクおよび信用リスクを反映させるため調整される。 これら金融商品が売買される時に発生するマージンは、速やかに損益計算書に計上される。 ― 210 ― - 不活発な市場で売買され、観測不能または一部分においてのみ観測可能なパラメーターに基づ く内部評価モデルで評価される商品 流動性が低く複雑な金融商品は、内部で開発した手法や、一部のみが活発な市場で観測できる データに基づく手法を用いて評価される。 観測可能なデータがない場合、それらの金融商品は、公正価値のベスト・インディケーション とみなされる取引価格を反映する方法で、当初の認識時点で測定される。これらのモデルから導 かれる評価は、流動性リスクと信用リスクを反映させるために調整される。 これらの複雑な金融商品の売買から生じるマージン(デイ・ワン・プロフィット)は繰り延べら れ、評価のパラメーターが依然として観測不能である限り、当該商品の当初の期間にわたって損 益に計上される。当初観測不能であったパラメーターが観測可能になった場合、または評価が活 発な市場での類似取引との比較によって具体化された場合、デイ・ワン・プロフィットの未認識 部分はその時点で損益計算書に計上される。 - 非上場持分証券 非上場持分証券の公正価値は、第三者取引の基準に基づき独立した第三当事者との間で実施し た当該証券の直近の取引価格と比較して測定される。そのような参考事例が利用できない場合、 評価は一般に認められた実務(EBIT(支払利息控除前税引前利益)またはEBITDA(支払利息、税金、 減価償却・償却控除前利益)倍率)あるいは直近の情報を用いて計算された純資産に対するグルー プの持分に基づき、決定される。 注1.c.11 損益計算書を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および負債(公正価 値オプション) 2005年11月15日に、欧州連合は、2005年1月1日より効力が発生する「公正価値オプション」に関連 するIAS第39号の改訂を採択した。 公正価値オプションは、次のような場合には、事業体は当初の認識時にすべての金融資産・負債を公 正価値で測定するものとして指定し、その後公正価値の変動を損益で認識することを認めている。 - 他の状況では個別に会計処理されていた組込デリバティブを一つ以上含む複合金融商品の場合 - オプションを使うことにより、別の勘定科目に分類した場合に発生する資産・負債の測定結果と会 計処理との間の不整合を解消または大幅に軽減できる場合 - 金融資産または金融負債が全体として公正価値ベースで管理および測定されており、運用および投 資戦略が適切に文書化されている場合 BNPパリバは、ユニットリンク型ビジネス関連の金融資産を中心(関連負債の取扱いを一貫して行うた め)に大量の組込デリバティブを含む仕組債にも公正価値オプションを適用している。 ― 211 ― 注1.c.12 金融資産および金融負債から発生する収益および費用 償却原価で測定する金融商品および「売却可能金融資産」勘定の固定利付証券から発生する収益およ び費用は、実効金利法を用いて損益計算書で認識する。 実効金利とは、当該金融商品の予想残存期間(該当する場合それより短い期間)における予想将来キャ ッシュ・フローを、貸借対照表上の資産または負債の帳簿価額(純額)に割引く際の金利をいう。実効金 利の算出の際には、(i)契約の実効金利の要となる受取手数料および支払手数料の全額、(ⅱ)取引コスト、 ならびに(ⅲ)プレミアムおよびディスカウントを考慮する。 当グループでは、サービス関連の手数料収益・費用の認識方法はサービス内容により異なる。利息の 追加分として処理する手数料は実効金利に含め、「受取利息」勘定で損益として認識する。高額の取引 を実行する際の未払および未収手数料は全額、取引実行時に「受取手数料および支払手数料」勘定で損 益として認識する。反復して提供するサービスに対する未払および未収手数料もまた、サービス提供期 間にわたって「受取手数料および支払手数料」で認識する。 融資保証コミットメントに関して受け取った手数料は、当該コミットメントの公正価値を表すものと みなされる。その結果生じた負債は、その後、営業収益の手数料収益において、当該コミットメントの 期間にわたって償却される。 新株発行に直接帰属する外部費用は、すべての関連する税金控除後に株主資本から控除される。 注1.c.13 リスク費用 リスク費用には、固定利付証券や顧客および金融機関に対する貸出金および債権の減損引当金の変動、 供与した融資および保証のコミットメントの変動、回収不能貸出金に係る損失、また償却済貸出金の回 収金額が含まれる。この科目には、店頭取引金融商品の相手方に発生したデフォルト・リスクに関連し て計上された減損損失や、ファイナンシング事業に伴う不正および訴訟に関連した費用も含まれる。 注1.c.14 金融資産・金融負債の認識中止 当グループは、(i)当該資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効する場合、または (ⅱ)当グループが当該資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利および当該資産の所有に伴 う実質上すべてのリスクと便益を移転する場合、金融資産の全部または一部の認識を中止する。こうし た条件が満たされない限り、当グループは当該資産を貸借対照表上に残し、当該資産の移転により生じ る債務について負債を認識する。 当グループは、金融負債の全額または一部が消滅する場合、当該負債の全部または一部の認識を中止 する。 注1.c.15 金融資産および金融負債の相殺 当グループが認識額を相殺する法的に拘束力のある権利を有しており、かつ、純額で決済する、ある いは資産を認識するのと同時に負債を決済することのいずれかを意図している場合にのみ、金融資産お よび金融負債は相殺され、純額で貸借対照表に表示される。 ― 212 ― 注1.d 保険事業に特有の会計基準 全部連結保険会社が締結した任意配当参加権の特徴を持つ保険契約および金融取引契約から発生する 資産および負債に関連する特定の会計方針が、連結財務書類目的上適用されている。これらの方針は IFRS第4号に準拠している。 その他すべての保険会社資産および負債は、当グループの資産および負債に一般的に適用される方針 に従って処理され、連結財務書類において該当する貸借対照表勘定および損益計算書勘定に含まれる。 注1.d.1 資産 金融資産と長期性資産は、この注記に記載されている方針に従って会計処理される。その際、ユニッ トリンク型保険契約のポートフォリオで保有する民間不動産会社(SCI)に対する持分だけは例外であり、 決算日の公正価値で測定され、公正価値の変動は損益計算書に計上される。 ユニットリンク型ビジネスに関する責任準備金を表す金融資産は「損益計算書を通じて公正価値で測 定する金融資産」とされ、決算日に原資産の実現可能価額で計上される。 注1.d.2 負債 保険契約者および受益者に対する当グループの債務は「保険会社の責任準備金」に計上され、重要な 保険リスク(例えば、死亡リスクあるいは障害リスク)のある保険契約に関連する負債、および任意配当 参加権の特徴を持つ金融契約に関連する負債で、IFRS第4号の対象となるもので構成される。任意配当 参加権の特徴とは、保証された給付金の補完として、実際の利益から分配を受ける権利を生命保険契約 者に提供するものである。 IAS第39号の対象であるその他の金融契約に関連する負債は「顧客債務」に計上される。 ユニットリンク型の契約債務は、決算日現在の原資産の公正価値を参照して測定される。 生命保険子会社の責任準備金は、主に保険数理に基づく責任準備金から成っているが、これは通常、 保険契約の解約返戻金に一致する。 支払われる給付金は、死亡リスク(定期生命保険、年金保険、ローンの返済、ユニットリンク型契約の 最低保証額)に関連するものであり、また借入保険においては障害、就労不能や失業リスクに関連してい る。このような種類のリスクは、適切な生命表(年金保険契約者の場合は資格表)、支払われる給付金の 水準に適切な医療審査、保険契約者の母集団の統計的モニタリング、再保険制度を使って管理される。 損害保険の責任準備金には、未経過保険料準備金(将来の期間に関連する約定保険料の一部分)および 保険金請求諸手数料を含む未払保険金支払いのための準備金が含まれる。 責任準備金の妥当性は、確率論分析で導き出された将来のキャッシュ・フローの平均値と比較するこ とによって、決算日にテストされる。責任準備金に対する調整はすべて、期間損益として計上される。 資本組入準備金は、正味実現利益の一部を繰り延べる(すなわち、適格資産のポートフォリオの最終利回 りを維持する)目的で償却可能証券の売却時点で法定財務書類において設定される。連結財務書類におい て、この準備金の大部分は「保険契約者剰余金」として、連結貸借対照表の負債側へと再分類されてい る。繰延税金負債は株主資本の一部として認識している。 ― 213 ― この項目には、シャドー・アカウンティングの適用による保険契約者剰余金も含まれる。これは、主 にフランスで営業する生命保険子会社の資産に対する未実現損益の保険契約者の持分を表すもので、保 険契約の下で支払われる給付の額が、当該資産の利回りと連動している。この持分は、保険契約者に帰 属する未実現損益の様々なシナリオによる確率論分析で算定された平均値である。 シャドー・アカウンティングで処理される資産について未実現損失が生じた場合、保険契約者の将来 の利益持分から控除される可能性のある額と同額の、保険契約者損失引当金が、連結貸借対照表の資産 の部に認識される。保険契約者損失引当金の回復可能性は、別途認識されている保険契約者剰余金、会 計処理方法の選択によりシャドー・アカウンティングで処理されない金融資産(取得原価で測定される満 期保有目的金融資産および不動産投資)に伴うキャピタル・ゲイン、および未実現損失を含んでいる資産 を会社が保有する能力および意図を考慮して、非遡及的に評価される。保険契約者損失引当金は、貸借 対照表資産の部の「未収収益およびその他の資産」の対照勘定として計上される。 注1.d.3 損益勘定 当グループが締結した保険契約から発生する収益と費用は、「その他の業務収益」および「その他の 業務費用」として損益勘定に計上される。 その他の保険会社の収益と費用は、関連の損益勘定に計上される。その結果、保険契約者剰余金の増 減は、その増減をもたらした資産による損益と同じ勘定科目に表示される。 注1.e 有形固定資産および無形固定資産 連結貸借対照表に計上される有形固定資産および無形固定資産は、業務用の資産と投資不動産で構成 される。 業務用資産には、サービスの提供に用いられるもの、あるいは管理目的で使用するものがあり、その 中にはグループがオペレーティング・リースの賃貸人としてリースする動産も含まれる。 投資不動産とは、賃貸料およびキャピタル・ゲインを目的として保有する不動産である。 有形固定資産および無形固定資産は、当初、購入価格プラス直接的帰属コストで認識されるが、建設 または改装に長い期間を要する場合には、資産が利用可能になるまでの間の借入金利息も取得原価に算 入される。 BNPパリバ・グループが内部で開発したソフトウェアの内、資産計上の基準を満たすものの場合、外部 委託部分のコストおよびプロジェクトに直接関わった従業員の人件費を含む直接開発コストが資産計上 される。 当初の認識後、有形固定資産および無形固定資産は、取得原価から減価償却または償却累計額あるい は減損額を差し引いた金額で測定される。その際、ユニットリンク型保険契約のポートフォリオで保有 する民間不動産会社(SCI)に対する持分だけは例外であり、決算日の公正価値で測定され、公正価値の変 動は損益計算書に計上される。 ― 214 ― 有形固定資産および無形固定資産の価値の内、減価償却可能部分は資産の残存価値控除後の金額で計 算される。当グループが賃貸人としてリースするオペレーティング・リースの資産だけは、残存価値が あるとの前提に基づく。これは、業務で使用される有形固定資産および無形固定資産の耐用年数は通常、 それらの経済的耐用年数と同じであるためである。 有形固定資産および無形固定資産は、その耐用年数にわたって定額法で減価償却または償却される。 減価償却費または償却費は、「有形・無形固定資産に係る減価償却費、償却費および減損費用」として 損益計算書で認識される。 資産が、一定期間ごとの入れ替えが必要な多くの構成要素あるいは経済的便益の異なる利用や異なる パターンでの消費を伴う多くの構成要素で構成されている場合、各構成要素はそれぞれに適切な方法に より単独で認識され、減価償却される。BNPパリバ・グループは、業務で使用される不動産および投資不 動産に対し、構成要素に基づくアプローチを採用してきた。 オフィス不動産に対する減価償却期間は次の通りである。(最重要不動産およびその他の不動産それぞ れにおける)外郭構造には80年ないし60年、建物の壁面には30年、一般的および技術的設置物には20年、 備品および付属品には10年。 ソフトウェアの償却期間は種類によって異なり、構造基盤の開発部分では8年まで、顧客へのサービ スの提供を主な目的として開発されたものでは3年または5年となっている。 ソフトウェアの維持費用は、発生時に費用計上される。しかし、ソフトウェアの性能向上または耐用 年数の延長のための費用は、取得/開発の初期コストに含まれる。 償却可能な有形固定資産および無形固定資産については、決算日時点で潜在的な減損の兆候がないか どうかを確認するため、減損テストを行う。償却不能な資産も、キャッシュ生成ユニットに対して割り 当てられたのれんの場合と同じ方法により、少なくとも年に一度減損テストが行われる。 減損の兆候がある場合には、新たな資産回収額と帳簿価額を比較する。資産の減損が発見された場合、 減損損失が損益計算書で認識される。この損失は、見積回収可能額に変更があった場合、あるいは減損 の兆候がなくなった場合に戻し入れが行われる。減損損失は、「有形・無形固定資産に係る減価償却費、 償却費および減損費用」として損益計算書に計上される。 業務に使用される有形固定資産および無形固定資産の処分損益は損益計算書の「長期性資産に係る純 利益」で認識される。 投資不動産の処分損益は、損益計算書の「その他の業務収益」または「その他の業務費用」で認識さ れる。 注1.f リース グループ会社は、リース契約において賃借人または賃貸人になることがある。 注1.f.1 賃貸人としての会計処理 当グループが賃貸人の立場で契約するリース取引は、ファイナンス・リースまたはオペレーティン グ・リースに分類される。 ― 215 ― ・ ファイナンス・リース ファイナンス・リースの場合、賃貸人は実質的に、資産の所有に伴うすべてのリスクおよび便益を賃 借人に移転する。ファイナンス・リースは、賃借人が資産を購入するために行った借入金として会計処 理される。 リース支払額の現在価値に残存価値を加えたものが、債権として認識される。リースによって賃貸人 が稼得する純利益は貸出金の利息と同じであり、「受取利息」として損益計算書に計上される。リース 支払額はリース期間にわたって分割して支払われるが、その純利益はリースへの純投資の残高に対する 一定の収益率を反映したものとなるよう元本の減額部分と金利部分に配分される。使用される利率はリ ース上の計算利子率である。 個別のリース債権およびリース債権ポートフォリオの減損は、その他の融資および債権に適用される ものと同じ原則に基づいて判断される。 ・ オペレーティング・リース オペレーティング・リースとは、資産の所有に伴うすべてのリスクおよび便益が賃借人に移転されな いリースである。 リース資産は、賃貸人の貸借対照表の有形固定資産に計上され、リース期間にわたって定額法で減価 償却される。償却可能な金額は、リース資産の残存価値を除外している。リース支払額は、リース期間 にわたって定額法に基づき全額損益計算書に計上される。リース支払額と減価償却費は、「その他の業 務収益」および「その他の業務費用」として損益計算書に計上される。 注1.f.2 賃借人の会計処理 当グループが賃借人の立場で契約するリースは、ファイナンス・リースまたはオペレーティング・リ ースに分類される。 ・ ファイナンス・リース ファイナンス・リースは、賃借人が融資を受け、その資金で資産を取得したのと同じ扱いとなる。リ ース資産は賃借人の貸借対照表に、その公正価値またはリース上の計算利子率で計算された最低リース 支払額の現在価値の内、いずれか低い方で計上される。資産に対応する負債もまた、リース資産の公正 価値または最低リース支払額の現在価値と同額で賃借人の貸借対照表に計上される。資産は、当初の認 識された金額から残存価値を控除した後、資産の耐用年数にわたって、自己所有の資産に適用されるの と同じ方法によって減価償却される。リース債務の金額は償却原価に基づいて計算される。 ・ オペレーティング・リース 資産は、賃借人の貸借対照表には計上されない。オペレーティング・リースのリース支払額は、リー ス期間にわたって定額法により、賃借人の損益計算書に計上される。 ― 216 ― 注1.g 売却目的で所有する長期性資産と非継続事業 当グループが長期性資産を売却することを決定し、その売却が12ヵ月以内に行われる可能性が高い場 合、そのような資産は貸借対照表に「売却目的で保有する長期性資産」として個別に表示される。それ らの資産に関連する負債もまた、貸借対照表に「売却目的で保有する長期性資産関連の負債」として個 別に表示される。 一旦この勘定科目に分類された後は、長期性資産および一対の長期性資産と負債は、帳簿価額または 公正価値から売却コストを引いた額のいずれか低い方で評価される。 そのような資産は減価償却されなくなる。長期性資産および一対の長期性資産と負債に減損が生じた 場合、減損損失が損益計算書に計上される。減損損失は戻し入れられる可能性がある。 売却目的で保有する一対の資産と負債が主要な業務部門の場合、その業務部門は「非継続事業」に分 類される。非継続事業には、売却対象業務、活動を停止した業務、転売の意図を持ってのみ買収した子 会社が含まれる。 非継続事業に関連するすべての利益と損失は、「非継続事業および売却目的で保有する資産に対する 税引後利益または損失」として損益計算書に個別に表示される。この勘定には、非継続事業の税引後利 益または損失、公正価値から売却コストを差し引いた金額で再測定することから生じた税引後利益また は損失、および事業の処分による税引後利益または損失が含まれる。 注1.h 従業員給付 従業員給付は、次の4つのカテゴリーのいずれか1つに分類される。 - 給与、年次休暇、インセンティブ制度、利益配分と追加支払金といった短期給付 - 有給休暇、永年勤続報奨金、その他の形態による現金ベースの繰延報酬を含むその他の長期給付 - 退職給付 - フランスの追加型銀行業界年金および他の国の様々な年金ファンドによって運用される年金制度を 含む退職後給付 注1.h.1 短期給付 当グループは、従業員給付の見返りとして従業員が提供する役務を利用した時、その給付を費用とし て認識する。 注1.h.2 長期給付 長期給付とは、従業員の関連役務の提供期間終了後12ヵ月以内に完全な支払期日を迎えることのない (退職後給付と退職給付以外の)給付を意味する。これは特に、12ヵ月を超える期間にわたって繰り延べ られ、報酬が稼得される期間の財務書類に未払計上されている報酬に関連している。 ここで用いられる年金数理計算手法は、確定給付型退職後給付制度で用いられるものと類似のもので あるが、年金数理計算上の損益は速やかに認識され、「コリドール法」は適用されない。過去勤務に関 連して給付制度に何らかの修正が加えられた場合、その影響もまた速やかに認識される。 ― 217 ― 注1.h.3 退職給付 退職給付は、当グループが法定退職年齢に達する前に雇用契約を終了させることを決定した場合、あ るいは従業員が退職給付を条件として自主退職を決意した場合に支払われる従業員給付である。決算日 から12ヵ月より後に支払期日が来る退職給付は割引かれる。 注1.h.4 退職後給付 BNPパリバ・グループは、IFRSに基づき、確定拠出型年金制度と確定給付型年金制度を区別している。 確定拠出型年金制度は当グループにとっての給付債務を生むものではなく、従って、そのための引当 金を積み立てる必要はない。会計期間ごとに支払われる雇用者拠出金は費用として認識される。 確定給付型のスキームのみが当グループにとっての給付債務を生み出す。この給付債務は測定され、 引当金の形で負債として認識される。 この2つのカテゴリーへの制度の分類は制度の経済的実態に基づいて行われ、当グループが合意した 給付金を従業員に支払う法的または実質的義務を負っているかどうかを判断するための見直しが行われ る。 確定給付型年金制度の下での退職後給付債務は、人口統計学的および財務上の仮定を考慮した年金数 理計算手法を用いて算定される。 負債として認識される給付債務の額は、予測単位積増方式を用い、当グループが採用する年金数理計 算上の仮定に基づいて測定される。この方式では、人口統計学的推計、従業員の定年前退職の確率、昇 給率、割引率、全般的な物価上昇率といった様々なパラメーターを勘案している。制度資産価値は給付 債務額から控除される。 制度資産の価値が給付債務額を超える場合、将来における拠出額の減少または制度に対する拠出額の 将来における一部払い戻しの形で当グループに将来の経済的利益をもたらすものならば、資産として認 識される。 制度に基づく給付債務の額および制度資産の価値は、年金数理計算上の仮定が変化することにより期 間ごとに大きく変動する可能性があり、それに伴い、年金数理計算上の損益が発生する。当グループは、 年金数理計算上の損益の計算に「コリドール法」を用いている。この方法により、当グループは次の会 計期間から従業員の平均残存勤務年数にわたり、(i)総確定給付債務の現在価値の10%または(ⅱ)前期末 現在の制度資産の公正価値の10%のいずれか大きい方を上回る年金数理計算上の損益部分のみを認識す ればよいことになる。 初度適用日において、BNPパリバはIFRS第1号に基づく免除規定の適用を選択した。これに基づいて、 2004年1月1日現在の未償却の年金数理計算上の損益はすべて、同日現在の株主資本からの控除として 認識される。 過去勤務費用に関する制度の修正の影響は、修正された給付の権利確定期間全体にわたり利益または 損失として認識される。 「給与および従業員給付」として損益計算書に認識されている確定給付制度に関する年間費用には、 現在勤務費用(提供した役務と引き換えに当期中に確定した各従業員の権利)、利息費用(債務の割引によ る影響額)、制度資産の期待収益、年金数理計算上の損益の償却、制度変更による過去勤務費用の償却お よび制度の縮小または清算の影響額が含まれる。 ― 218 ― 注1.i 株式報酬 株式報酬取引とは、当グループが発行した株式に基づく報酬であり、株式またはBNPパリバの株価に連 動した金額の現金のいずれかの形式で決済される。 IFRS第2号は、2002年11月7日より後に付与された株式報酬を費用として認識するよう求めている。 認識された金額は、従業員への株式報酬の価額である。 当グループは、従業員に対して新株引受オプション制度および繰延株式報酬制度を提供している。ま た従業員は、株式を特定期間売却しないことを条件にBNPパリバが特別に発行した株式を割引価格で購入 することもできる。 注1.i.1 ストック・オプション制度 ストック・オプション制度に関連する費用は、被付与者が株式に対する権利を速やかに獲得する場合 には付与日現在で認識され、給付が被付与者の継続的雇用を条件とする場合には権利確定までの期間に わたって認識される。 ストック・オプション費用は、給与および従業員給付に計上され、株主資本に貸方計上される。この 費用は、付与日に取締役会が決定する、制度の全体的価値に基づいて計算される。 制度に係る金融商品の市場価格が入手できない場合には、数学的評価モデルが利用される。制度に係 る報酬費用総額は、オプションの単価に権利確定期間の最終時点で権利が確定するオプションの見積も り数量を掛けることで計算されるが、その際、被支給者の継続的雇用という条件が考慮される。 権利確定期間に前提条件が変更され、その結果、費用の再測定が必要となる場合があるが、これには 従業員がグループを退職する可能性に関連する場合とBNPパリバの株価にリンクしない業績に関わる条件 に関連する場合とがある。 同様の会計処理が、繰延株式報酬制度に適用されている。 注1.i.2 社内貯蓄制度の下で従業員に提供される株式引受権または株式購入権 社内貯蓄制度(Plan d'Épargne Entreprise)の下で特定期間にわたり市場より低い利率で従業員に提供 される株式の引受権または購入権は、権利確定期間を含まない。しかしながら、従業員は法律により、 取得した株式の売却を5年間禁じられている。この制限は従業員に対する給付の測定の際に考慮され、 その分給付は減額される。そのため給付額は、制度が従業員に発表された日現在の株式の公正価値(売却 制限考慮後)と従業員が払い込む取得価格の差額に取得株式数を掛けることで計算される。 5年間の強制保有期間のコストは、従業員向けの増資時に引き受けた株式の先売、および当該先売取 引による収入から融資されている5年の期間終了時に返済となる貸出金により市場で同数のBNPパリバ株 式を現金購入する戦略コストと同等である。当該貸出金の金利は、平均的なリスク構造を持つ5年の個 人向け一般ローンに付される金利である。当該株式の先売価格は、市場パラメーターに基づいて算定さ れる。 ― 219 ― 注1.j 負債として計上される引当金 負債として計上される引当金(金融商品、従業員給付、保険契約に関わるものを除く)は、主に事業再 編、請求と訴訟、罰金、税務リスクに関連するものである。 引当金は、過去の事象に起因する債務を解消するために経済的便益を内包するリソースを供出する必 要が生じる可能性が高く、当該債務の信頼できる見積額を算出できる場合に認識される。そのような債 務額は、割引額で検討することが重要な意味を持つ場合、引当金の額の決定時に割引かれる。 注1.k 当期および繰延税金 当期法人税の課税額は、利益が生み出された会計期間に当グループが業務を展開した各国において有 効な税法と税率に基づいて決定される。 繰延税金は、貸借対照表上の資産または負債の帳簿価額とその税務上の基礎額との間に一時差異が発 生した場合に認識される。 繰延税金負債は、すべての将来加算一時差異について認識されるが、以下のものはその例外となる。 - のれんの当初の認識額に関する一時差異 - 当グループが一時差異解消のタイミングを支配でき、一時差異の解消が予測可能な近い将来に起こ らない可能性が高いという状況で、当グループが単独でまたは第三者と共同で支配している企業に 対する投資において発生した一時差異 繰延税金資産は、対象会社が、将来、一時差異および税務上の欠損金と相殺可能な課税所得を生み出 す可能性が高い場合にのみ、すべての将来減算の一時差異と未使用の繰越欠損金について認識される。 繰延税金資産と負債は、資産・負債法を用い、繰延税金資産が実現するか繰延税金負債が清算される 期間に適用されることが予想される税率を用い、当該会計期間の決算日までに制定された(または制定さ れる予定の)税率および税法に基づいて測定される。これらは割引かれない。 繰延税金資産と負債は、当グループが納税を行った単独の税務当局の管轄下で発生したものであり、 相殺できる法的権利が存在する場合には、互いに相殺される。 当期および繰延税金は、損益計算書で税金収益と税金費用として認識されるが、売却可能資産の未実 現利益または損失に関わる繰延税金、あるいはキャッシュ・フロー・ヘッジ手段として指定された金融 商品の公正価値の変動に関わる繰延税金は例外であり、そのような繰延税金は株主資本に計上される。 債権および有価証券からの収益に係る税額控除が当期の未払法人税の決済に利用された場合、当該税 額控除はそれらが関連する収益と同じ項目で認識される。対応する税金費用は「法人税」として損益計 算書に引き続き計上される。 注1.l キャッシュ・フロー計算書 現金および現金同等物の残高は、現金ならびに中央銀行および郵政勘定預け金正味残高、また銀行間 要求払貸出および預け金正味残高で構成される。 営業活動に関連する現金および現金同等物の増減は、投資不動産、満期保有金融資産および譲渡性預 金に関連するキャッシュ・フローを含む、当グループの業務により生じたキャッシュ・フローを反映し ている。 ― 220 ― 投資活動に関連する現金および現金同等物の増減は、連結グループに含まれている子会社、関連会社 または合弁事業の買収および処分、ならびに有形固定資産(投資不動産およびオペレーティング・リース として保有されている不動産を除く)の買収および処分により生じたキャッシュ・フローを反映している。 財務活動に関連する現金および現金同等物の増減は、株主との取引、債券および劣後債に関連するキ ャッシュ・フロー、および負債証券(譲渡性預金を除く)により生じたキャッシュ・インフローおよびア ウトフローを反映している。 注1.m 財務書類作成における見積もりの利用 財務書類を作成する際に、中核事業や会社機能の管理者は、損益計算書の損益勘定および貸借対照表 の資産・負債勘定の測定、ならびに財務書類に対する注記で開示される情報に反映される仮定や見積も りを行うことが要求されている。担当管理者は、判断および見積もりに当たり、財務書類の作成日現在 入手可能な情報を利用することを要求される。また、管理者が見積もりを行った将来の実績は、主に市 況などにより、見積もりと大幅に異なることがある。これにより財務書類に重要な影響が及ぶ可能性が ある。 これは、特に次の点について当てはまる。 - 銀行仲介業務に内在する信用リスクを補填するために認識される減損損失 - 確立した市場において相場のない金融商品のポジションを測定するため、内部で開発したモデルを 利用する場合 - 「売却可能金融資産」、「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産」あるいは「損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融負債」に分類される相場のない金融商品の公正価値の計算、お よび(より一般的には)公正価値による開示要件の対象となる金融商品の公正価値の計算 - 評価手法を用いる際に必要となる、市場が活発か不活発かの判断 - 「売却可能」に分類される変動利付金融資産の減損損失 - 無形固定資産に対し行われる減損テスト - 特定のデリバティブ商品をキャッシュ・フロー・ヘッジ手段として指定したことの適切性およびヘ ッジの有効性の測定 - ファイナンス・リースまたはオペレーティング・リースとして貸与される資産の残存価値の見積も り、および(より一般的には)見積もり残存価値控除後の減価償却が計上される資産の見積もり - 偶発債務などに対する引当金の測定 各種マーケット・リスクの感応度および観測不能なパラメーターに対する評価の感応度を査定するた めに適用された仮定についても該当する。 ― 221 ― 注2. 2008年12月31日終了事業年度における損益計算書に対する注記 注2.a 正味受取利息 BNPパリバ・グループは、償却原価で測定する金融商品、およびデリバティブの定義に該当しない、公 正価値で測定する金融商品に係るすべての収益および費用(利息、手数料、取引費用)を「受取利息」お よび「支払利息」に含めている。これらの金額は実効金利法を使用して計算されている。損益計算書を 通じて公正価値で測定する金融商品の公正価値の変動(未収/未払利息を除く)は、「損益計算書を通じ て公正価値で測定する金融商品に係る純利益/損失」に認識されている。 公正価値ヘッジとして会計処理されているデリバティブに係る受取利息および支払利息は、ヘッジ対 象から生じた収益に含まれている。同様に、損益計算書を通じて公正価値で測定するものとして指定さ れたヘッジ取引に使用されるデリバティブから生じる受取利息および支払利息は、基となる取引に関連 する受取利息および支払利息と同じ勘定に配賦される。 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 2007年12月31日 終了事業年度 収益 費用 純額 収益 費用 純額 28,381 (11,149) 17,232 26,269 (11,970) 14,299 26,695 (10,668) 16,027 24,732 (11,731) 13,001 19 (349) 29 (157) 1,667 (132) 1,535 1,508 (82) 4,685 (7,848) (3,163) 5,283 (8,137) (2,854) 4,371 (6,834) (2,463) 4,943 (7,363) (2,420) 314 (1,014) (700) 340 (774) (434) - (7,935) (7,935) - (7,091) (7,091) キャッシュ・フロー・ヘッジ商品 1,669 (1,627) 42 1,628 (899) 729 金利ポートフォリオ・ヘッジ商品 1,223 (1,300) (77) 1,028 (685) 343 17,189 (15,482) 1,707 20,319 (20,651) 4,631 4,285 顧客関連項目 預金、貸出金および借入金 買戻契約 ファイナンス・リース 銀行間項目 預金、貸出金および借入金 買戻契約 発行済負債証券 トレーディング勘定 固定利付証券 買戻契約 貸出/借入 4,631 満期保有目的金融資産 受取(支払)利息合計 - (128) 1,426 (332) 4,285 12,503 (13,451) (948) 15,944 (17,564) (1,620) 55 (161) (106) 90 (194) (104) (1,870) (1,870) (2,893) (2,893) 負債証券 売却可能金融資産 - (330) 4,954 - 4,954 3,872 - 3,872 738 - 738 742 - 742 13,498 59,141 58,839 (45,341) (49,433) 9,708 個別減損貸出金に係る受取利息は、2008年12月31日現在334百万ユーロ、2007年12月31日現在316百万 ユーロであった。 以前は「未実現または繰延利益/損失」に計上されていた、損益計算書に計上されているキャッシ ュ・フロー・ヘッジ関連純利益は、2008年度は28百万ユーロ(2007年度は27百万ユーロ)であった。 ― 222 ― 注2.b 受取手数料および支払手数料 損損益計算書を通じて公正価値で測定しない金融資産に係る受取手数料および金融負債に係る支払手 数料は、2008年度は受取手数料2,788百万ユーロおよび支払手数料378百万ユーロ(2007年度にはそれぞれ 2,553百万ユーロおよび312百万ユーロ)であった。 当グループが、クライアント、トラスト、年金および個人向けリスク保険ファンドまたはその他の機 関に代わり資産を保有または投資するトラストおよび類似活動に関連した正味受取手数料は、2008年度 は1,777百万ユーロ(2007年度は2,125百万ユーロ)であった。 注2.c 損益計算書を通じて公正価値で測定するの金融商品に係る純利益/損失 「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益/損失」には、トレーディング勘定 において管理されている金融商品に関連するすべての損益項目が含まれている。さらに、当グループが 公正価値オプションにより、損益計算書を通じて公正価値で測定する金融商品として指定した金融商品 (配当金を含む)に関連する損益項目(「正味受取利息」(注2.a参照)に認識される受取利息および支払利 息を除く)も含まれている。 2008年12月31日終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 損益計算書を 通じて公正価 トレーディ 値で測定する ング勘定 金融商品とし て指定された 資産 2007年12月31日終了事業年度 合計 損益計算書を 通じて公正価 トレーディ 値で測定する ング勘定 金融商品とし て指定された 資産 合計 固定利付証券 (5,808) 12,438 6,630 (1,968) 758 (1,210) 変動利付証券 (30,538) 1,040 (29,498) 7,737 643 8,380 デリバティブ 22,740 22,740 51 70 19 89 (118) (120) (238) (36) (12) (48) 買戻契約 490 148 638 貸出金 395 730 1,125 借入金 (48) (685) 金利リスクヘッジ対象ポートフ ォリオの再測定 通貨ポジションの再測定 合計 2,559 2,559 (768) (10,978) (733) (768) 13,671 2,693 51 399 399 420 420 6,555 1,288 7,843 デリバティブに含まれている商品で、公正価値ヘッジにおけるヘッジ手段に係る当事業年度の純損失 は、3,670百万ユーロ(2007年度は純損失314百万ユーロ)であり、ヘッジ対象に係る純利益は3,652百万ユ ーロ(2007年度は純利益275百万ユーロ)であった。 2008年度および2007年度のトレーディング勘定に係る純利益には、キャッシュ・フロー・ヘッジの無 効な部分に関連した重要性のない金額が含まれている。 ― 223 ― 損益計算書を通じて公正価値で測定する(公正価値オプション)固定利付証券は、主にBNP Paribas Arbitrage Issuance BVにより顧客に発行された証書で構成されている。当該商品は、株式市場指数に連 動する金額を支払うもので、内在するリスクは、BNP Paribas Arbitrageのトレーディング勘定で管理さ れる変動利付証券によってヘッジされている。2008年度の株価の下落に伴い、これらの預金証書に代表 される債務の公正価値での再測定による純利益/損失は9,151百万ユーロとなり、トレーディング勘定の 変動利付証券に関して計上された純利益/損失により相殺されている。 注2.d 売却可能金融資産に係る純利益/損失 「売却可能金融資産に係る純利益/損失」には、貸出金および債権あるいは満期保有目的投資のいず れにも分類されない非デリバティブ金融資産に係る純利益/損失が含まれている。 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 固定利付証券(1) 処分損益 株式およびその他の変動利付証券 受取配当金 減損引当金繰入額純額 (17) 31 (17) 31 481 2,476 637 634 (1,634) 処分益純額 (55) 1,478 1,897 464 2,507 合計 (1) 2007年12月31日 終了事業年度 売却可能固定利付証券からの受取利息は「正味受取利息」(注2.a)に含まれ、発行者の債務不履行の可能性 に関連する減損損失は「リスク費用」(注2.f)に含まれている。 税引前利益に計上されている未実現損益(過年度には株主資本の「未実現または繰延利益/損失」に計 上されていた)は、2008年12月31日終了事業年度には163百万ユーロ、2007年12月31日終了事業年度には 1,886百万ユーロであった。 注2.e その他の業務収益(純額) 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 収益 保険業務収益(純額) 費用 14,004 (10,874) 2007年12月31日 終了事業年度 純額 3,130 収益 費用 16,967 (14,091) 純額 2,876 投資不動産収益(純額) 1,048 (430) 618 790 (219) 571 オペレーティング・リースの下で保有される リース資産収益(純額) 4,284 (3,635) 649 3,949 (3,237) 712 不動産開発業務収益(純額) 206 (50) 156 189 (36) 153 その他 731 (422) 309 706 (361) 345 20,273 (15,411) 4,862 22,601 (17,944) 4,657 その他の業務収益(純額)合計 ― 224 ― ・保険業務収益(純額) (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日 終了事業年度 2007年12月31日 終了事業年度 約定保険料総額 13,473 14,914 責任準備金増減 5,284 (6,247) (7,593) (6,689) (245) (43) 保険金請求および給付費用 出再保険 – 純額 ユニットリンク型事業適格投資の価値の変動 (7,996) 916 その他の収益および費用 207 25 保険業務収益(純額)合計 3,130 2,876 「保険金請求および給付費用」には、保険契約に係る解約、満期、および保険金請求から生じる費用 が含まれている。「責任準備金増減」は、金融契約(特にユニットリンク型契約)の価値の変動を反映し ている。そのような契約に対して支払った利息は「支払利息」に認識されている。 ・オペレーティング・リース (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 解約不能リースに基づく将来の最低受取リース料 4,352 4,011 1年以内に期日到来 1,922 1,747 1年超5年以内に期日到来 2,394 2,230 36 34 5年超期日到来 解約不能リースに基づく将来の最低受取リース料は、借手がリース期間中に支払うよう要求されてい るリース料から構成される。 注2.f リスク費用 「リスク費用」は、当グループの銀行仲介業務に特有の信用リスクに関して認識された減損損失に加 えて、店頭取引の商品に係る既知の取引先リスクに関する減損損失を表示している。 ・当期リスク費用 当期リスク費用 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日 終了事業年度 減損引当金繰入額(純額) (5,786) 償却済貸出金および債権からの回収 減損引当金が計上されていない回収不能貸出金 および債権 当期リスク費用合計 ― 225 ― 2007年12月31日 終了事業年度 (1,762) 348 329 (314) (292) (5,752) (1,725) 資産種類別当期リスク費用 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日 終了事業年度 金融機関貸出金および債権 2007年12月31日 終了事業年度 (30) 顧客貸出金および債権 売却可能金融資産 トレーディング業務に係る金融商品 (3,783) (1,472) (198) (130) (1,779) (44) その他の資産 オフバランスシート・コミットメントおよび その他の項目 当期リスク費用合計 5 1 (13) 37 (71) (5,752) (1,725) ・減損引当金:信用リスク 当期の減損引当金の推移 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日 終了事業年度 減損引当金合計-期首現在 減損引当金繰入額(純額) 減損引当金取崩額 為替レートの変動およびその他の事項の影響額 減損引当金合計-期末現在 2007年12月31日 終了事業年度 13,508 14,455 5,786 1,762 (1,792) (2,409) (286) (300) 17,216 13,508 2008年度および2007年度における減損引当金の主な変動は、顧客貸出金および債権に関連している。 資産種類別減損引当金 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 資産の減損 金融機関貸出金および債権(注5.d) 83 54 14,298 12,499 1,708 44 422 231 14 22 16,525 12,850 1 - 224 202 引当金の対象となるその他の項目 466 456 負債として認識される引当金合計 691 658 17,216 13,508 顧客貸出金および債権(注5.e) トレーディング業務に係る金融商品 売却可能金融資産(注5.c) その他の資産 金融資産に対する減損引当金合計 負債として認識される引当金 オフバランスシート・コミットメントに対する引当金 -内、金融機関向け -内、顧客向け 減損引当金合計 ― 226 ― 注2.g 法人税 2008年12月31日 終了事業年度 (百万ユーロ) フランスでの標準税率で計算される法人税 (1,308) 2007年12月31日 終了事業年度 % 33.3% (百万ユーロ) (3,686) % 33.3% 外国法人に適用される税率との差異による影響 547 -13.9% 542 -4.9% フランスで軽減税率で課税される項目による影響 286 -7.3% 266 -2.4% 9 -0.2% - 0.0% (6) -0.1% 131 -1.2% (472) 12.0% 永久差異による影響 その他の項目 法人税費用 (2,747) 24.8% 内訳 当期税金費用 (1,736) 当期の繰延税金による純利益(損失)(注5.h) 1,264 (2,390) (357) 未使用の繰越欠損金および過年度の一時差異に係る繰延税金の認識により発生する税額控除は、2008 年12月31日終了事業年度は6百万ユーロ(2007年12月31日終了事業年度は137百万ユーロ)であった。 注3. セグメント情報 BNPパリバ・グループは、5つのコア事業から構成されている。 - フランス国内のリテール・バンキング事業(FRB) - イタリアのリテール・バンキング事業(BNLバンカ・コメルシアーレ) - 海外リテール・バンキング・サービス事業(IRS):金融サービスを提供し、個人にクレジット・ソリ ューションを提供するパーソナル・ファイナンスならびに法人に信用およびその他のサービスを提 供するエクイップメント・ソリューションの2つの業務部門に区分される。また、米国(バンクウェ スト)および新興市場におけるリテール・バンキング業務も含む。 - 資産運用および証券管理事業(AMS):プライベート・バンキング、当グループの資産運用業務をすべ て行うインベストメント・パートナーズ、個人に独立した金融アドバイスおよび投資サービスを提 供するパーソナル・インベスターズ、運用会社、金融機関およびその他の企業への証券サービス、 ならびに保険および不動産サービスを含む。 - コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業(CIB):アドバイザリーおよびキャピタル・マーケッ ト(株式および株式デリバティブ、フィクスト・インカムおよび外国為替、コーポレート・ファイナ ンス)ならびにファイナンシング(特殊およびストラクチャード・ファイナンシング)業務を含む。 その他の主な活動としては、BNPパリバ・キャピタル、Klépierre不動産投資会社および当グループの コーポレート機能によるプライベート・エクイティ事業がある。 セグメント間取引は通常の取引条件で行われる。表示されているセグメント情報は、合意されたセグ メント間振替価格で構成されている。 ― 227 ― セグメント資産、セグメント負債には、連結貸借対照表に表示されているすべての項目が含まれる。 セグメント資産は各セグメントに割り当てられた会計情報を抽出するという方法で、またセグメント負 債は資本配賦目的で用いられるコア事業別の正常化された持分を基に、それぞれ算出される。 資本は、リスク・エクスポージャーを基に、主に必要資本に関連する様々な仮定を考慮に入れ配賦さ れる。こうした仮定は、自己資本規制により求められるリスク加重資産算出で導き出される仮定と同様 のものである。事業セグメント別の正常化された持分利益は、配賦した持分の利益を各セグメントに帰 属させて算定している。 ― 228 ― 注3.a 事業セグメント別情報 ・事業セグメント別業務収益(1) 2008年12月31日終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 営業収益 営業費用 リスク費用 営業利益 その他の 営業外項目 税引前 純利益 フランス国内のリテール・バンキン グ事業(2) 5,717 (3,868) (203) 1,646 1 1,647 BNLバンカ・コメルシアーレ(2) 2,775 (1,737) (411) 627 1 628 パーソナル・ファイナンス 3,792 (2,101) (1,218) 473 193 666 その他 4,990 (2,932) (1,160) 898 149 1,047 4,935 (3,423) (207) 1,305 5 1,310 2,066 (2,607) (2,122) (2,663) 26 (2,637) 2,907 (1,104) (355) 194 (628) (76) 27,376 (18,400) (5,752) 海外リテール・バンキング・サービ ス事業 IRS 資産運用および証券管理事業 コーポレート・バンキングおよび 投資銀行事業 アドバイザリーおよびキャピタル・ マーケット ファイナンシング その他の事業(3) グループ合計 1,448 1,448 (510) 325 3,224 700 (185) 3,924 2007年12月31日終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 収益 営業費用 リスク費用 営業利益 その他の 営業外項目 税引前 純利益 フランス国内のリテール・バンキン グ事業(2) 5,640 (3,834) (158) 1,648 BNLバンカ・コメルシアーレ(2) 2,616 (1,725) (318) 573 (1) 572 パーソナル・ファイナンス 3,411 (1,949) (730) 732 76 808 その他 4,532 (2,676) (498) 1,358 101 1,459 5,264 (3,369) (7) 1,888 27 1,915 5,567 (3,588) (65) 1,914 46 1,960 2,604 (1,197) 37 1,444 51 1,495 1,403 (426) 14 991 210 1,201 31,037 (18,764) 10,548 510 11,058 - 1,648 海外リテール・バンキング・サービ ス事業 IRS 資産運用および証券管理事業 コーポレート・バンキングおよび 投資銀行事業 アドバイザリーおよびキャピタル・ マーケット ファイナンシング その他の事業(3) グループ合計 (1) (2) (3) (1,725) BNPパリバ・グループは、2008年1月1日付けのバーゼルⅡ自己資本比率の適用に加えて、資本配分手続を適 用した。この手法は、基準となる資本を修正するものであるため、各セグメントの税引前利益も修正される。 2007年度と2008年度の報告期間の比較結果を有意義なものとするため、2007年度の数値は修正再表示されて いる。 フランスおよびイタリアのプライベート・バンキング事業の3分の1をAMSに再配分した後のフランス国内の リテール・バンキング事業およびBNLバンカ・コメルシアーレ。 KlépierreおよびBNPパリバ・キャピタルとして通常知られる企業を含む。 ― 229 ― ・事業セグメント別資産・負債(1) 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) -内、当期中の買収 -内、関連会社に に伴うのれん 対する投資 資産 フランス国内のリテール・バンキング 事業(2) 負債 147,785 - 6 143,769 76,454 - 14 71,099 海外リテール・バンキング・サービス 事業 201,766 406 697 185,514 資産運用および証券管理事業 178,483 38 415 171,911 1,422,387 168 7 1,410,971 48,676 - 1,504 44,422 2,075,551 612 2,643 2,027,686 BNLバンカ・コメルシアーレ(2) コーポレート・バンキングおよび 投資銀行事業 その他の事業(3) グループ合計 2007年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) -内、当期中の買収 -内、関連会社に に伴うのれん 対する投資 資産 フランス国内のリテール・バンキング 事業(2) 負債 135,771 46 6 129,645 72,271 96 13 67,493 海外リテール・バンキング・サービス 事業 179,197 25 1,123 164,305 資産運用および証券管理事業 199,261 294 403 191,666 1,070,848 22 7 1,057,618 37,106 - 1,781 31,138 1,694,454 483 3,333 1,641,865 BNLバンカ・コメルシアーレ(2) コーポレート・バンキングおよび 投資銀行事業 その他の事業(3) グループ合計 (1) (2) (3) BNPパリバ・グループは、2008年1月1日付けのバーゼルⅡ自己資本比率の適用に加えて、資本配分手続を適 用した。この手法は、基準となる資本を修正するものであるため、各セグメントの税引前利益も修正される。 2007年度と2008年度の報告期間の比較結果を有意義なものとするため、2007年度の数値は修正再表示されて いる。 フランスおよびイタリアのプライベート・バンキング事業の3分の1をAMSに再配分した後のフランス国内の リテール・バンキング事業およびBNLバンカ・コメルシアーレ。 KlépierreおよびBNPパリバ・キャピタルとして通常知られる企業を含む。 ― 230 ― 3.b 地域別情報 セグメントの業績、資産および負債の地域別分類は、それらが会計目的で認識される地域に基づいて おり、取引先の国籍または業務の所在地を必ずしも反映するものではない。 ・地域別営業収益 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) フランス 2007年12月31日 終了事業年度 12,283 14,446 その他のヨーロッパ諸国 8,461 9,737 南北アメリカ 4,031 4,197 アジア・オセアニア 1,255 1,707 その他諸国 1,346 950 27,376 31,037 合計 ・地域別資産・負債 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) フランス セグメント資産 合計 2007年12月31日現在 当期中の買収 に伴うのれん セグメント資産 合計 当期中の買収 に伴うのれん 1,224,663 9 969,771 75 その他のヨーロッパ諸国 435,592 54 370,598 381 南北アメリカ 256,833 465 217,777 - アジア・オセアニア 127,933 84 113,306 18 30,530 - 23,002 9 2,075,551 612 1,694,454 483 その他諸国 合計 注4. リスク管理および自己資本 2008年度には、リスクの透明性に関する新たな要件を導入するバーゼルⅡ(新自己資本比率規制)の第 3の柱が実施された。BNPパリバは、情報の一貫性および透明性を最大化するため、IFRS第7号とバーゼ ルⅡの第3の柱が要求する当グループに関する情報を統合する決定を下した。 当グループは、第1の柱に基づきフランス銀行監督当局が承認した手法を用いて銀行業務に関連する リスクを算出する。当該手法がカバーする範囲(「プルデンシャル・スコープ」と称する)は、注8.b 「連結の範囲」に記載されている。 規制上要求されている当行の銀行業務リスクに関する情報に加え、BNPパリバは保険事業関連リスクに 関する情報も提供しており、注4.i「保険リスク」に記載している。 ― 231 ― 注4.a リスク管理体制 リスク管理は銀行業務の柱である。BNPパリバでは、効率的にリスク管理が行えるように組織全体の業 務手法および手続を定めている。グループ・リスク管理部(以下「GRM」という。)は、当グループ全体の リスクの測定およびリスク管理全体を統括する。GRMはグループ業務執行陣に直属し、事業部門、業務部 門および業務地域の拘束を受けない。グループ・コンプライアンス管理部(以下「GC」という。)は、自 らが管理責任を負う常時管理事項の一部として、業務リスクや評判リスクを監視する。 基幹業務を行う各事業部門および業務部門がリスク管理責任の最前線に立ち、GRMは、当行の負うリス クが当行のリスク方針、収益性および格付の目標に適うものにする責任を負っている。GRM(業務リスク や評判リスクについてはGC)は通常、内部監査部が周期的に行う事後検査とは根本的に異なる、事前の監 視活動を継続的に行っている。GRMは、リスクに関して気が付いた重要事項、ならびにGRMが用いている グループ全体としてのリスクの測定方法および共有方法について、取締役会内部統制・リスク管理委員 会に定期的に報告を行っている。GCは、管理を付託されている事項(特に、業務リスク、財務保障、評判 リスク、および常時管理事項)について当該委員会に報告する。 GRMは、当グループの事業活動から生じるリスクを管理する。GRMはリスクの承認および監視のすべて の段階に介在している。その業務には、リスク方針に関する勧告の策定、長期的視点に立った貸出金ポ ートフォリオの分析、企業向け貸出金および売買限度の承認、監視方法の有効性および質の確保、リス ク測定方法の定義および/または認証、ならびにグループ経営陣向けの包括的かつ信頼性の高い報告書 の作成などがある。GRMはまた、新規事業や新商品が有するリスクのすべてが適切に評価されるようにす る責任を負っている。こうしたリスク評価は、関係職務全部門(グループ税務部、グループ法務部、財務 および開発管理部、グループ・コンプライアンス管理部、および情報技術・処理部)が共同で行う。評価 手続の質は、特定したリスクおよび当該リスクの最小化のために配置された資源の見直し、ならびに健 全な事業慣行に基づく発展を保証するために必要な最低基準の定義を行うGRMが監督している。GCは、業 務リスクおよび評判リスクについて同じ責任を負う。GCは、新たな製品または業務活動や例外的な取引 の承認プロセスを監視し必要な報告を行うという重要な役割を果たす。 注4.b リスク・カテゴリー BNPパリバが報告するリスク・カテゴリーは、手法の発達や規制要件に従って変更される。 BNPパリバは、以下に記載のすべてのリスク・カテゴリーを管理している。しかしながら、評判リスク や戦略リスクは株価変動をもたらす可能性のあるリスクで株主が直接負担することとなるため、当行の 自己資本では保護できないことから、当該リスク備えるために必要な自己資本は特定されていない。 評判リスクは、その他のリスクに付随するリスクで、市場の噂により株価変動がもたらされる他にも、 その影響が、その他のリスク・カテゴリーについて生じる見積損失に含まれる。 同様に、当行が発表する戦略的決定に起因する戦略リスク(株価変動を引き起こす可能性がある)は、 最高統治機関に係る問題であり、株主が責任を負う。 新BIS規制(自己資本の測定と基準に関する国際的統一化)またはバーゼルⅡに基づく規制上の定義の導 入については、注4.dから4.fに記載されている。 ― 232 ― 信用リスクおよび取引先リスク 信用リスクとは、当行の債務者の信用の質の変化により、最終的に債務不履行となる可能性があるこ とから、(既存の、あるいは供与したコミットメントによって生じる可能性のある)貸出金および債権に 経済的損失が発生するリスクをいう。債務不履行の可能性や、債務不履行時における貸出金または債権 の回収予想額は、信用の質の評価における主要な評価要素である。 信用リスクは、ポートフォリオレベルで、当該ポートフォリオを構成する貸出金および債権の価値の 相関関係を考慮に入れて測定される。 信用リスクは、貸出業務ならびに当行が相手方による不履行のリスクに潜在的にさらされる市場取引、 投資および/または支払取引に関連して発生する。取引先リスクは、デリバティブ取引における相手方 が破綻状態になるリスクである。このリスクの金額は、原資産たる市場商品の価値に影響を与える市場 パラメーターに連動して時間と共に変動する場合がある。 市場リスク 市場リスクは、市場要素(直接追跡可能なものか否かを問わない)の不利な動向により経済的損失が生 じるリスクである。 追跡可能な市場要素は、為替レート、金利、有価証券や商品の価格、デリバティブの価格、その他物 品の価格、これらの要素から直接的に推測できるその他の要素(信用スプレッド、ボラティリティ、イン プライド相関など)を含むがこれらのみには限定されない。 追跡不能な市場要素は、業務上の仮定(モデルに含まれるパラメーターなど)または統計分析(相関関係 など)に基づく要素である。 流動性は、市場リスクの重要な要素である。流動性が制限されるか失われた状況では、商品または物 品の取引または予定価額での取引が不能になる可能性がある。流動性は、例えば、特定の資産の取引量 が少ない、特定の資産に適用される法的制限がある、特定の資産に係る需給バランスが大幅に崩れてい るなどの理由で制限されたり失われたりする可能性がある。 業務リスク 業務リスクは、不適切なまたは機能不全の内部プロセス、あるいは外部事象(意図的な事象、事故、自 然発生事象のいずれであるかを問わない)により経済的損失が生じるリスクである。業務リスクは、「原 因 - 事象 - 影響」の一連の分析結果に基づき管理する。 業務リスクを生み出す内部プロセスには、従業員および/またはITシステムが関与している可能性が ある。外部事象は、洪水、火災、地震、テロリストの攻撃を含むがこれらのみには限定されない。信用 事象または市場事象(債務不履行または価額変動など)は、業務リスクの範囲に含まれない。 業務リスクは、人材リスク、法務リスク、税務リスク、情報システム・リスク、誤処理リスクなどや、 公開財務情報に関連するリスク、また評判リスクおよびコンプライアンス・リスクに起因する財務上の 影響を含む。 ― 233 ― ・ コンプライアンス・リスクおよび評判リスク フランスの規則によれば、コンプライアンス・リスクは、銀行業務や財務業務に適用されるあらゆる 法律、規制、行動規範、良好な実務に関する基準(特に監督機関発行の指針適用に関する特定の執行機関 の指示を含む)を遵守しなかったために、銀行が、財務的損失を被ると共に、法廷制裁、行政処分、また は懲戒処分を受けるリスクをいう。 当該定義に基づき、このリスクは、業務リスクのサブカテゴリーに属する。しかしながら、コンプラ イアンス・リスクの中には、純粋に財務的損失のみをもたらすのみならず、当該機関の評判を実際に損 なわせる可能性のあるものが含まれるため、当行は、コンプライアンス・リスクを個別に管理している。 評判リスクは、会社が日々の業務を遂行する上で不可欠な、当該会社の顧客、取引先、仕入先、従業 員、株主、規制当局、およびその他利害関係者による当該会社に対する信頼を損なわせるようなリスク をいう。 評判リスクは、主に当行がさらされているその他のあらゆるリスクに付随している。 ― 234 ― リスク定義に関する追加情報 現存する多くの資料に、銀行業務リスクの分類について記載されており、業界規則において広く一 般に受け入れられている定義が存在しているが、銀行がさらされるすべてのリスクについて包括的に 説明したものは依然として存在しない。それでも、リスクの性質や相関の正確な理解に向けた取り組 みは大いに前進している。リスクの相関関係はまだ定量化されていないが、グローバル・ストレス・ シナリオにより把握される。以下は、当グループが最近策定した概念の見直しに関するコメントであ る。 市場リスクおよび信用リスク/取引先リスク トレーディング勘定の固定利付債券においては、信用商品は、金利または為替レートと同様の市場 パラメーターである、債券の利回りや信用スプレッドに基づき評価される。このため、負債商品の発 行体において生じる信用リスクは、発行体リスクとして知られる市場リスクの要素である。 発行体リスクは取引先リスクとは異なるリスクである。クレジット・デリバティブにおける発行体 リスクは、原資産に係る信用リスクに相当するが、取引先リスクは、デリバティブ契約を結んだ第三 者に係る信用リスクに相当する。取引先リスクは信用リスクである一方、発行体リスクは市場リスク の要素である。 業務リスク、信用リスクおよび市場リスク 業務リスクは、貸出金のオリジネーションや市場リスクを伴う取引から、取引実行やリスク監視に 至るあらゆる種類の内部プロセスが適切でないか機能不全なことにより生じる。 しかしながら、遵守すべき規則および規制に従い人間が下す決定は、例え判断の誤りを含む決定で あっても、業務リスクとはみなされない。 残存リスク(信用リスク軽減手法の効果が予想より低いリスクとして内部統制規則に定義されている リスク)は、業務上の問題点に由来するものとみなされるため、業務リスクの要素である。 資産・負債管理リスク 資産・負債管理リスクは、資産と負債の間での、金利、満期、または性質のミスマッチにより経済的 損失が生じるリスクである。銀行業務においては、資産・負債管理リスクは、非トレーディング・ポー トフォリオ内で生じる、主にグローバル金利リスクと関係のあるリスクである。保険業務においては、 資産・負債管理リスクは、損害保険ファンドが保有している株式やその他の資産(特に不動産)の価額変 動に起因するミスマッチに伴うリスクも含む。 リファイナンス(流動性)リスク 流動性リスクおよびリファイナンス・リスクは、当行が、既定の場所および通貨で、許容可能な価格 により債務を履行できなくなるリスクである。 ― 235 ― 保険販売リスク 保険販売リスクは、突然かつ予期せぬ保険金請求の増加により財務的損失を被るリスクと一致する。 このリスクは、保険事業の種類(生命保険事業、個人向けリスク保険事業、年金保険事業)によって、統 計、マクロ経済、または行動に基づくか、あるいは公衆衛生問題または自然災害と関係している。この リスクは、資産・負債管理リスクが主たるリスクであるような生命保険事業においては、リスクの主要 因ではない。 損益分岐点割れリスク 損益分岐点割れリスクとは、営業収益の減少につながるような経済環境の変化と不十分な費用の弾力 性により営業損失が生じるリスクをいう。 戦略リスク 戦略リスクは、当行の戦略的決定が原因で当行の株価が下がるリスクをいう。 集中リスク 集中リスクや、それに随伴する分散効果は、対応するリスク・モデルにより考慮される相関パラメー ターを用いて、信用リスク、市場リスク、業務リスク内に組み込まれる。 このリスクは、連結グループ・レベルと金融コングロマリット・レベルで評価される。 リスクの要約 ・ BNPパリバ・グループが監視しているリスク: 当グループの評価 第1の柱 当グループの支払能力に (株価)に影響を 影響を及ぼす可能性のある 及ぼす可能性の リスク 対象リスク 測定方法 あるリスク ICAAP(4)(第2の柱) 測定および 管理方法 対象リスク 信用リスク ✓ バーゼルⅡ ✓ 経済資本 株式リスク ✓ バーゼルⅡ ✓ 経済資本 業務リスク ✓ バーゼルⅡ ✓ 経済資本 市場リスク ✓ バーゼルⅡ ✓ 経済資本 集中リスク(1) ✓ 経済資本 資産・負債管理リスク(2) ✓ 経済資本 損益分岐点割れリスク ✓ 経済資本 保険リスク(3)(保険販売リ スクを含む) 経済資本 戦略リスク ✓ リファイナンス(流動性) リスク ✓ 評判リスク (1) (2) 手続:マーケット・ マルチプル法 定量的および定性的 方法:ストレス・テ スト ✓ 手続 BNPパリバにおいては、集中リスクは、主に経済資本を通じて信用リスク内で管理される。 資産・負債管理リスクは、銀行監督当局がグローバル金利リスクと呼ぶリスクの分類に入る。 ― 236 ― BNPパリバ が特定した 追加リスク ✓ (3) (4) 保険リスクは、銀行業務リスクに含まれない。保険リスクは、市場リスク、業務リスク、保険契約の販売に 関連するリスクを含む。 内部自己資本評価プロセス。 第1の柱に基づき監視するリスクに備えるために必要な自己資本は、自己資本比率の計算に含まれる。 ARC(自己資本に関する全報告)システムは、リスク管理および会計機能による、規制資本および経済資 本に関する全計算結果を統合する。ARCは、内部報告および外部報告の両方を目的として、バーゼルⅡ資 本および経済資本の報告書を作成および配布する。 ・ 内部自己資本評価プロセス(ICAAP) バーゼルⅡ(新自己資本比率規制)の第2の柱は、銀行監督当局と銀行が規制資本の適切な水準を効果 的に評価できる方法を定めている。当該評価は、当グループが被る全リスク、当該リスクの危機への感 応度、将来における当グループの事業の変化による当該リスクの進化度を対象としている。 BNPパリバは、経済資本の測定ツールの見直しを継続している。また、必要な自己資本の評価対象に含 めるべきではないが適切な管理および統制手続により統治すべきだと考えているリスクの特定プロセス も実施している。分析結果として、当グループは、上記表のようなリスク類型表を作成した。 この内部評価ツールは、通常は、規制資本の概念さらには経済資本の概念の拡大使用を通じて当グル ープの意思決定および管理プロセスに組み込まれ、危機シナリオや事業計画の影響の分析によりサポー トされる。このツールは、当グループ全体レベルで開発され、各業務部門に応じて適宜改造される。各 法人の評価は、簡略化されたアプローチに基づく。 リスク要因 ・ 当行および銀行業界に関連するリスク - 景気の悪化が、銀行業界や当行の業績に悪影響を及ぼしており、今後、当行の流動性、利益、 財政状態に重要な悪影響を及ぼす可能性がある グローバル金融機関である当行の事業は、欧州圏(特にフランスやイタリア)、米国、その他世 界各国の金融市場や景気の変化に極めて敏感である。市場や景気の不利な変化は、2007年中旬よ り増加しており、今後も、金融機関にとって厳しい経営環境を生み出し続ける可能性がある。既 に生じているか今後生じる可能性があるこれらの不利な変化は、特に、クレジット市場の市況の 悪化、地域的なまたは世界的な景気後退、商品(原油を含む)価格の変動、金利の増減、インフレ またはデフレ、不利な地政学的事象(自然災害、テロ行為、軍事衝突など)が原因で発生している か発生する可能性がある。 ― 237 ― 2007年に始まり2008年に加速した、世界各国(特に米国)での住宅市場の大幅な下落は、住宅用 不動産の価格の値下りや、物件差し押さえの増加などと共に、住宅ローン(特に「サブプライム」 ローン)や、(サブプライム)モーゲージ担保証券のクレジット・パフォーマンスに悪影響を及ぼし、 世界各国の金融機関が保有資産の価額を大幅に評価減する原因となった。モーゲージ担保証券か ら始まり、その後クレジット・デフォルト・スワップやその他のデリバティブおよび即日決済証 券に広がったこの評価減により、世界各国(特に米国や欧州諸国)の金融機関は、増資や他の金融 機関との合併、場合によっては破産を模索しなければならなくなった。金融市場の安定化や取引 先の体力について懸念を抱いた多くの貸手や機関投資家は、他の金融機関を含む借手への融資を 減らしたり打ち切ったりした。この市場の混乱や信用状況の悪化は、企業や消費者の債務不履行 率の増加、消費者の信頼感の喪失、市場のボラティリティの増加、株式市場指数の急落、事業活 動全般の大幅な減少などを引き起こした。その結果生じた消費者に対する経済的な圧力や金融市 場に対する信頼感の喪失は、世界各国の金融機関の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼした。 市況や景気の低迷が継続または深刻化することにより、金融機関全体や当行の業績を大幅に悪 化させる恐れがある。別段に記載のリスクに加え、当行は、上記事象に関連して以下のようなリ スクに直面する可能性がある。 - 市場の進展や低迷する景気は、消費者の信頼感に悪影響を及ぼし続け、支払傾向を変化させ る可能性があり、その結果債務不履行や債務不履行率の増加を引き起こし、当行のリスク費 用を増加させる。また、このような進展や状況は、当行の借手基盤の大部分を占める法人借 手による債務不履行率の継続的な増加や、法人借手の信用力やクレジット商品に対する需要 の継続的な低下を招く可能性がある。 - 市場における債券発行、他の金融機関からの借り入れ、証券化金融取引を有利な条件で実施 できる当社の能力、または実施する当社の能力そのものが(条件に係らず)、資本市場の更な る混乱またはその他の事象(格付機関の格付変更(スタンダード・アンド・プアーズが最近発 表した当行の長期格付のAA+からAA(格付見通し:ネガティブ)への格下げなどを含む)や、投 資家の期待の低下などにより悪影響を受ける可能性がある。 - フランス、欧州諸国、その他諸国の株式市場では、低迷またはボラティリティの高いあるい は高まる状態が続く可能性があり、その結果、トレーディングや投資に伴う追加損失が生じ たり、資本市場での取引、キャッシュ・インフロー、および資産運用による手数料収入が更 に減少したりする可能性がある。 - フランスや世界各国の政府や規制当局が講じた法的措置やその他の対策により、金融システム が完全かつ速やかに安定化するといった保証はなく、また当行やその株主は、当該法的措置に関 連して講じられる対策により悪影響を受ける可能性がある ― 238 ― 金融危機に対応するため、政府や規制当局は、金融システムの安定化や、経済への資金流入の 増加に寄与する法律を施行し、対策を講じた。当該対策は、不良資産または非流動資産の購入ま たは保証、金融機関が発行した有価証券(普通株式、優先株式、ハイブリッド金融商品、または準 株式)の購入を通じた資本注入、金融機関が発行した債券の政府保証、政府が支援する金融機関の 合併や買収および売却を含んでいる。フランスでは、政府が特定のプログラムを実施しており、 このプログラムは、フランス政府が保証する特別目的会社を通じた金融機関に対する流動性枠の 創設と、金融機関が発行した優先株式またはハイブリッド永久劣後証券のフランス政府が保証す る別の特別目的会社による購入という2つの対策で構成されている。いずれの対策においても、 金融機関は、経済活動に必要な資金を融資するための貸出を実施する義務と、金融機関やその経 営陣と関係のある倫理規程(報酬規定を含む)を遵守する義務を負わなければならない。このプロ グラムに関連して、2008年12月11日に、当行は、25.5億ユーロの永久最劣後債をフランス政府保 有の上記会社に対し発行しており、得られた資金はTier1資本を構成する。加えて当行は、フラ ンス政府に対する51億ユーロの議決権のない優先株式の発行を承認する臨時株主総会を開催する 予定であり、得られた資金は「中核的自己資本(Tier1資本)」を構成し、当該資金の半分は過去 に発行された永久最劣後債の償還に使用する予定である。 上記対策や関連措置が金融市場全体や当行(ここしばらく市場の特徴となっている極度のボラテ ィリティや限定された与信枠を含む)に及ぼす実際の影響についてはいかなる保証もない。金融市 場の安定化に寄与する当該対策や関連措置の失敗や、現在のような金融市場の市況の継続または 悪化は、投資家や消費者の信頼感の更なる低下、更なる市場のボラティリティや下落、更なる経 済混乱などにつながる可能性があり、結果として、当行の事業、財政状態、経営成績、資金調達、 または当行の有価証券の売買価格に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。 加えて当行は、前述の永久最劣後債の発行に関連していくつかの義務をフランス政府に対して 負っており、これには、フランス政府が当該債券を保有している限り、(従業員持株制度に基づく 株式の受渡しに必要な買い戻し、または当行の通常業務と関係のある買い戻しを除く目的で)株式 を買い戻さないことや、フランスに拠点を置く借主に対する貸出金残高を2009年度に4%増加さ せることを含む。融資コミットメントの増加により、当行は、貸出基準の引き下げを伴う場合の 更なる信用リスクにさらされる可能性がある。株式の買戻制限や、フランス以外の国における政 府の支援に関連して要求される可能性のある配当金の支払制限は、当行の株主の利益を減らす可 能性がある。最後に、欧州委員会は、フランスの銀行への資本注入プログラムは、欧州諸国の支 援規制に準ずるものであるという自らの見解に関連して、多くの条件の充足を求めている。フラ ンス政府または当行が当該条件を満たさない場合には、当行は、今後政府支援を受けられなくな ったり、既に受けた支援を返還しなければならなくなる可能性がある。 ― 239 ― - 当行は、トレーディングおよび投資業務において、市場の変動やボラティリティに起因する大 幅な損失を被る可能性がある 当行は、債券市場、通貨市場、商品市場、および株式市場でのトレーディングおよび投資や、 プライベート・エクイティ、不動産、およびその他の資産のトレーディングおよび投資に係るポ ジションを保有している。当該ポジションは、金融市場やその他の市場のボラティリティ(すなわ ち、特定の市場において、市場の水準とは無関係に、特定の期間中に価格が変動する程度)の悪影 響を受ける可能性がある。資本市場やクレジット市場では、2007年中旬以降(特に2008年9月中旬 のリーマン・ブラザーズによる破産申請以降)未曾有のボラティリティや混乱が生じており、結果 として当行は、2008年度第4四半期のトレーディングおよび投資業務において大幅な損失を被っ た。このような極度のボラティリティや市場の混乱が近い将来終息し、結果として当行のトレー ディング業務における大幅な損失も続かないという保証はない。当行の予想と大幅に異なるボラ ティリティの動向は、当行が用いているその他の幅広いトレーディングおよびヘッジ(スワップ、 先渡および先物、オプション、および仕組型商品を含む)に関連する損失につながる可能性がある。 当行が資産または純買い持ちポジションを保有している市場が低迷すると、当該ポジションの 減価に伴う損失が生じる可能性がある。一方、当行が保有しない資産を売建てた、または純売り 持ちポジションを保有している市場が好転すると、上昇する市場にて資産を取得することで当該 純売り持ちポジションを決済しなければならないため、当行は、無限の損失を被る可能性がある。 当行は、ある資産については買い持ちポジションを保有し、別の資産については売り持ちポジシ ョンを保有するというトレーディング戦略を常時採っているため、2つの資産の相対的な価値の 変化に基づく純収益を獲得できる見込みである。しかしながら、2つの資産の相対的な価値が、 当行が予期せぬまたはヘッジされない方向にまたは方法で変化した場合、当行は、当該ポジショ ンについて損失を被る可能性がある。当該損失が大幅な場合、当行の経営成績や財政状態に悪影 響を及ぼす可能性がある。 - 新規引当金の大幅増または過去に計上済の引当金の水準の不足は、当行の経営成績や財政状態 に悪影響を及ぼす可能性がある 貸出業務に関連して、当行は、通常、損益計算書の「リスク費用」に計上される貸倒引当金を 設定している。当行の引当金の全般的な水準は、過去の貸倒実績、実施している貸出の量および 種類、業界の基準、延滞貸出金、景気、各種貸出金の回収可能性に関連するその他の要素などの 評価結果に基づくものである。当行は、適正な水準の引当金を設定するよう最大限努力している が、2008年度下半期と同様に、不履行債権の増加またはその他の理由により、今後、当行の貸出 業務に伴う貸倒引当金を大幅に増額しなければならない可能性がある。貸倒引当金の大幅な増額 または非減損貸出金ポートフォリオに特有の損失リスクに関する当行の見積もりの大幅な変更や、 関連引当金の額を超える貸倒の発生などは、当行の経営成績や財政状態に重要な悪影響を及ぼす 可能性がある。 ― 240 ― - 当行の仲介業務や、手数料および料金徴収型のその他の業務による営業収益は、市場の低迷が 続く限り、減少する可能性がある 最近の市場の低迷により、当行が顧客向けに実施している取引の量が減少したため、当該取引 に伴う銀行業務収益(純額)が減少した。この傾向が今後は続かないという保証はない。加えて、 顧客のポートフォリオの管理手数料として当行が請求している料金は、多くの場合、当該ポート フォリオの評価額または実績に基づくものであるため、当該ポートフォリオの減価または解約の 増加につながる市場の低迷により、資産運用業務、株式デリバティブ業務、およびプライベー ト・バンキング業務により当行が得る営業収益は減少する。 例え市場が低迷していない場合であっても、当行のミューチュアル・ファンドの実績が相場を 下回ると、解約が増加し資産流入が減少する可能性があり、その結果資産運用業務により当行が 得る営業収益は減少する。 - 長引く市場の衰退は、市場における流動性を低下させ、資産の売却をより困難にしたり、大幅 な損失を生み出したりする可能性がある 当行の事業の中には、長引く市場の変動(特に資産価格の下落)が、当該市場における業務量ま たは市場の流動性の低下を招く可能性のある事業がある。当行が、悪化しているポジションを適 時手仕舞えない場合、当該変動により大幅な損失を被る可能性がある。このような状況は、まず 初めに、当行の保有資産の内その市場の流動性が極めて低いような資産において生じる。株式市 場またはその他の公開取引市場で取引されない資産(銀行間でのデリバティブ契約など)の評価額 は、市場の相場価格ではなく、モデルを用いて当行が算出した価額である場合がある。このよう な資産の価格下落の監視は困難であり、当行が予期せぬ損失を生み出す可能性がある。 - 金利の大幅な変動は、当行の銀行業務収益(純額)または収益性に悪影響を及ぼす可能性がある 既定の期間中に当行が獲得する正味受取利息の額は、当該期間における当行の銀行業務収益(純 額)や収益性全般に重要な影響を及ぼす。金利は、当行が管理できない多くの要素に対し敏感であ る。市場金利の変動は、利息収入を生む資産について得られる金利に、支払利息が生じる負債に ついて支払うべき金利と異なる影響を及ぼす可能性がある。イールド・カーブの不利な変化は、 貸出業務による当行の正味受取利息を減少させる可能性がある。加えて、満期のミスマッチや、 当行の短期金融と関係する利息の上昇が、当行の収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。 - 他の金融機関および市場参加者の健全性や行為が当行に悪影響を及ぼす可能性がある 融資、投資、およびデリバティブ取引を実施する当行の能力は、他の金融機関または市場参加 者の健全性により悪影響を受ける可能性がある。各金融サービス機関は、トレーディング、清算、 取引先、融資、またはその他による相互関係を有している。その結果、債務不履行や、1行また はそれ以上の金融サービス機関または金融サービス業界全体に係る噂または懸念は、市場全体の 流動性問題につながり、更なる損失または債務不履行を生む可能性がある。当行は、通常取引の 相手である金融業界の多くの取引先(ブローカーやディーラー、商業銀行、投資銀行、ミューチュ アル・ファンドやヘッジ・ファンド、およびその他の機関顧客を含む)に対する直接または間接的 なエクスポージャーを有している。これらの取引の多くは、当行の取引先または顧客グループが 債務不履行に陥った場合に当行を信用リスクにさらすものである。加えて、当行の信用リスクは、 当行が保有する担保が、当行の貸出金またはデリバティブ・エクスポージャーの全額を回収する のに十分な額で売却または換金できない場合、悪化する可能性がある。 ― 241 ― 加えて、金融市場参加者の不正行為は、相関性があるという金融市場の性質が原因で、金融機 関に重要な悪影響を及ぼす可能性がある。最近の例には、Bernard Madoffが行った不正行為があ り、その結果、当行を含む世界の多くの金融機関が巨額の損失または損失に対するエクスポージ ャーを発表した。各種訴訟、Bernard Madoff投資サービス(BMIS)の破産手続の過程における請求、 BMISまたはBernard Madoffが支配していたその他の事業体に対する取引先または顧客の直接また は間接的な投資に関係するその他の請求の可能性に伴う大幅なエクスポージャーが別途生じる可 能性もある。 上記リスクに起因する損失が、当行の経営成績に重要な悪影響を及ぼさない保証はない。 - 当行の評判が低下すると当行の競争力が侵害される可能性がある 金融サービス業界におけるグローバル化や統一が原因で競争が激化する中では、財務力や完全 性に関する評判は、当行が顧客獲得および維持能力を保つ上で不可欠である。当行の評判は、当 行が当行の商品やサービスを適切な方法で販促およびマーケティングできない場合に侵害される 可能性がある。また当行の評判は、当行が顧客基盤や事業規模を拡大する過程で、利益相反を処 理するための当行の包括的な手続および統制が、当該利益相反に適切に対処できないかできない ように見える場合にも侵害される可能性がある。同時に、当行の評判は、当行に被害が及ぶよう な従業員、市場参加者、またはファンドの不正行為や、当行の業績の低下、再表示、または修正、 さらには当行に不利な法的措置または規制措置などにより侵害される可能性がある。当行の評判 低下により生じる可能性のある事業機会の喪失は、当行の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす 可能性がある。 - 当行の情報システムにおける障害またはセキュリティ違反は、事業機会の喪失やその他の損失 を生む可能性がある 大半の他の銀行と同様に、BNPパリバも、通信および情報システムに大きく依存してその事業を 実施している。当該システムの欠陥または障害、あるいは当該システムにおけるセキュリティ違 反は、当行の顧客関係管理、総勘定元帳、預金、債権回収、および/または貸出金組成システム の欠陥または障害を引き起こす可能性がある。当行は、当該欠陥または障害が発生しないこと、 または発生した場合に適切に対処できることを保証できない。当該欠陥または障害が発生すると、 当行の財政状態や経営成績に悪影響が及ぶ可能性がある。 - 予期せぬ外部の事象は、当行の営業を妨げ、大幅な損失や追加費用を生む可能性がある 予期せぬ事象(深刻な自然災害、テロリストの攻撃、その他非常事態など)は、当行が突然の営 業中断を迫られる結果につながる可能性があり、保険で補償されない範囲について大幅な損失を 被る可能性がある。当該損失は、不動産、金融資産、トレーディング・ポジション、主要な従業 員と関係する場合がある。当該予期せぬ事象は、追加費用(影響を受ける従業員の再配置費用な ど)を発生させ、当行の費用(特に保険料)増加にもつながる可能性がある。 ― 242 ― - 当行は、各営業国における監督当局や規制当局の広範囲にわたる管理体制下に置かれている 法令遵守に付帯するコンプライアンス・リスクは、金融サービス業界各社が遵守すべき法律、 規制、規範を完全に遵守しないかできないことにより生じる。当該不遵守は、罰金負担、公的な 戒告、評判低下、営業中断命令、または営業許可の取り消し(極端な場合)につながる可能性があ る。 当グループの事業や利益は、フランスやその他の欧州連合加盟諸国の規制当局、外国の政府、 または国際機関が採択する財政措置やその他の方針の影響を受ける可能性がある。金融サービス 業界を管理する機関も、定期的にその規制を変更する。当該方針や規制の今後の変更の内容や影 響は予想できないため、当グループが管理できない事項である。金融市場の現状に照らして、規 制当局は、金融サービス業界の規制に焦点を当てた取り組みを増やすと共に、適用される規制体 制の大幅な変更を検討している。当行は、当行が遵守すべき規制の将来における潜在的な変更の 内容や範囲を予想できない。当該変更は、重要かつ予想不能な方法で当行に影響を及ぼす可能性 があると共に、当行の事業、財政状態、および経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。当該規 制の遵守には、当行の費用の増加や、事業機会の追求能力の制約が伴う場合がある。当該変更は、 以下を含むがこれらのみには限定されない場合がある。 - 中央銀行や規制当局の金融政策、金利政策、およびその他の政策の変更。 - 特に当グループが営業している市場における投資家の決定に重要な影響を及ぼす可能性があ る、政府または規制当局の政策の全般的な変更。 - 規制要件(例えば、自己資本の適切な水準と関係のあるプルデンシャル規則など)の全般的な 変更。 - 税法またはその適用方法の変更。 - 競争環境や価格の変化。 - 財務報告環境の変化。 - 資産の収用、国有化、押収や、外国資本に関する法律の変更。 ― 243 ― - 当行のリスク管理方針、手続、および手法を問わず、当行が不特定のまたは予期せぬリスクに さらされ、その結果大幅な損失を被る可能性は依然としてある 当行は、当行のリスク管理方針、手続、および評価手法の開発に莫大なリソースを割いており、 今後もその状態を継続する見込みである。それでもなお、当行のリスク管理手法や戦略は、あら ゆる経済市場環境におけるリスク・エクスポージャーまたはあらゆる種類のリスク(特に当行が特 定または予想できないリスク)の軽減において完全な効果を期待できない可能性がある。顧客の信 用力を評価したり、資産の評価額を見積もったりする当行の能力は、最近生じているような市場 の混乱の結果として、当行が使用しているモデルおよびアプローチが、将来の動向の予想や、評 価、仮定、または見積もりを効果的に行えないものとなった場合、低下する可能性がある。当行 がリスク管理に用いている定性的なツールや指標は、観測した過去の市場の動向の使用をベース とするものである。当行は、この観測値に統計ツールやその他のツールを適用して、リスク・エ クスポージャーを定量化している。当行の信用エクスポージャーに内在する損失、または特定の 資産の評価額を見積もるために当行が用いているプロセスは、困難かつ主観的で複雑な判断(景気 の予想や、予想される景気が借手の返済能力をどの程度低下させるかまたは資産の評価額にどの ような影響を及ぼすかの予想を含む)が必要となるものであり、市場の混乱時には、正確な見積も りを行えないものとなる可能性があり、その結果、プロセスの信頼性が低下する可能性がある。 当該ツールや指標は、例えば、当行が統計的モデル内の特定の要素を予想または正確に評価でき ない場合、あるいは当該ツールおよび指標では全く予想できない事象が発生した場合などには、 将来のリスク・エクスポージャーを予想できない可能性がある。これは、当行のリスク管理能力 を制限する。このため、当行の損失が、過去の指標が示唆するものより大幅に大きくなる可能性 がある。加えて、当行の定量的なモデルは、すべてのリスクを考慮しない。特定のリスクを管理 するのに定性的なアプローチを増やすほど、アプローチが不十分なものとなる可能性があり、そ の結果、当行は予期せぬ重要な損失を被る可能性がある。 - 当行のヘッジ戦略は、損失を防止できない可能性がある 当行の事業に付帯する各種リスクに対するエクスポージャーをヘッジするために当行が用いて いる各種商品や戦略が有効でないと、当行は損失を被る可能性がある。当行の戦略の多くは、過 去の取引の傾向や相関に基づくものである。例えば、当行がある資産を買い持ちポジションで保 有している場合、当該資産に付帯するリスクは、過去においてその評価額が、当該買い持ちポジ ションの評価額の変動を相殺する方向に変動した実績のあるような別の資産を売り持ちポジショ ンで保有するという方法でヘッジできる。しかしながら、当該ヘッジの効果は部分的なもののみ となる可能性がある他、用いている戦略では将来のすべてのリスクから当行を保護できない可能 性や、将来のあらゆる経済市場環境におけるリスク・エクスポージャーまたはあらゆる種類のリ スクの軽減において完全な効果を期待できない可能性がある。予期せぬ市場の変化も、当行のヘ ッジ戦略の有効性を低下させる可能性がある。加えて、特定の無効なヘッジに起因する損益の計 上方法が、当行の計上する利益に追加的なボラティリティを引き起こす可能性がある。 ― 244 ― - 当行が買収先を特定し、買収を実施するのが困難な場合があり、その場合当行の経営成績が大 幅に毀損される可能性がある 当行は、外部的拡大機会は、全般的な戦略の一部を成すものと考えている。この戦略は、多く のリスクを含んでいる。当行は、買収予定の企業の詳細な分析を行うが、通常、あらゆる観点に ついて当該分析を完了することは不可能である。その結果、当行が予期せぬ債務を引受けたり、 被買収企業の業績が予想通りに推移しなかったりする可能性がある。また予定していたシナジー の一部またはすべてが生じないか、買収に予想以上の費用がかかる可能性もある。加えて、当行 が被買収企業を統合するのが困難な場合がある。発表した企業結合が完了できないか、被買収企 業の事業の当行事業への統合が成功しない場合、当行の収益性または見通しに重要な悪影響が及 ぶ可能性がある。また、主要な従業員の離職につながったり、費用の増加や収益性の低下(当該離 職を食い止めるため金銭的なインセンティブの支給が必要だと当行が感じた場合)が生じたりする 可能性もある。 - 熾烈な競争(特に当行の事業が最も集中している本拠地フランスの市場での競争)により、当行 の銀行業務収益(純額)や収益性に悪影響が及ぶ可能性がある 当行が、その事業の大部分を営んでいるフランスやその他の諸国(フランス以外の欧州諸国や米 国を含む)における当行の主要な事業分野での競争が激化している。加えて、現在の市況と関係し て金融サービス会社の統合が増加することによっても、銀行業界内での競争が激化する可能性が ある。当行が、より魅力的で利益の見込める商品やサービス・ソリューションを提供するという 方法で、フランスまたはその他主要な市場における競争環境に対応できない場合、当行は、主要 な事業領域での市場のシェアを失ったり、業務の一部またはすべてにおいて損失を被ったりする 可能性がある。加えて、フランス経済の低迷が、価格圧力の増加や、当行および同業他社の事業 量の減少などを通じて、競争圧力に拍車をかける可能性がある。加えて、当行と同じ自己資本規 制または規制要件に従う必要がないか、その他の規制上の優遇を受けている可能性があり、その 結果当行より有利な条件で自社商品やサービスを提供できるような、低価格主義の新興同業他社 が市場に参入する可能性がある。さらに、国有化された金融機関、または国から保証あるいはそ の他同等の優遇を受けている金融機関による世界各国の市場での圧力の増加が、当行のような民 間金融機関にとって不利な方法で、競争環境を歪める可能性もある。 ― 245 ― 注4.c リスク管理および適切な自己資本 BNPパリバ・グループは、欧州連合の自己資本指令(投資会社および金融機関の規制資本に関する指令 ならびに金融コングロマリット指令)をフランス法に置き換えているフランス規則に準拠する必要がある。 当グループが運営する様々な国においては、BNPパリバは該当する監督当局が統制する手続に従い、特 定の規制比率にも準拠している。当該比率は、主に自己資本比率、リスクの集中、流動性および資産/ 負債のミスマッチの問題に関係している。 2007年12月31日まで、当グループの自己資本比率は、1991年2月15日付けのフランス銀行金融規制委 員会(Comité de la Réglementation Bancaire et Financière)(以下「CRBF」という。)規則第91-05号に 従って算出されるもの(すなわち、以下の合計に対する割合で表示される規制資本合計)であった。 - リスク加重資産 - 市場リスクに備えるために必要な規制資本に12.5を掛けたもの 2008年1月1日以降、当グループの自己資本比率は、バーゼルⅡ自己資本比率を導入するため経済金 融産業大臣が2007年2月20日に公表した省令に従って算出されるもの(すなわち、以下の合計に対する割 合で表示される規制資本)である。 - 当グループの関連する事業体または事業により、標準的アプローチまたは内部格付に基づくアプロ ーチで算出されたリスク加重資産 - 市場リスクおよび業務リスクに備えるために必要な規制資本に12.5を掛けたもの。業務リスクに備 えるために必要な自己資本は、当グループの関連する事業体により、基本的な指標を用いるアプロ ーチか、標準的または先進的な測定アプローチで算出される。 規制資本 ・ 規制資本の内訳 規制資本は、1990年2月23日付けのフランス銀行金融規制委員会(Comité de la Réglementation Bancaire et Financière)(以下「CRBF」という。)規則第90-02号に従って決定される。これは、Tier1 資本、Tier2資本、Tier3資本の3つの要素で構成され、以下のように決定される。 - 中核的自己資本(Tier1資本)は、「プルデンシャル・フィルター」として知られる特定項目調整後 の連結株主資本(未実現または繰延損益を除く)に相当する。主な調整は、(i)当期の予定配当金、の れんおよびその他の無形固定資産の控除、(ⅱ)銀行規則の対象にない連結子会社(主に保険会社)の 除外、ならびに(ⅲ)永久最劣後債といった特定有価証券の権利の制限である。 - 補完的自己資本(Tier2資本)は、一部の劣後債や、信用および取引先リスクのプラスの評価差額(帳 簿法に基づき設定した発生損失の引当金と、内部格付に基づくアプローチを用いて測定した信用エ クスポージャーに対する期待損失の差額)で構成される。 - 割引は満期が5年未満の劣後債に適用され、Tier2資本に含まれる期限付劣後債の上限は、Tier1 資本の50%相当である。Tier2資本合計の上限は、Tier1資本の100%相当である。 - Tier3資本は、満期がより短い劣後債で構成され、市場リスクの特定の部分をカバーするためだけ に使用される。 ― 246 ― - 以下の項目は、規制資本の計算時に控除される項目である。なお総額の内、半額はTier1資本から、 また残り半額はTier2資本からそれぞれ控除される。(i)持分法で会計処理される金融機関および金 融会社への投資の帳簿価額、(ⅱ)当グループが10%超を保有する金融機関および金融会社の規制資 本、(ⅲ)内部格付に基づくアプローチを用いて測定した信用エクスポージャーに伴う見積損失の内、 引当金や評価調整によりカバーされていない金額。 ・規制資本の金額 2008年12月31日現在 (バーゼルⅡ) (単位:百万ユーロ) 利益処分前の株主資本 2007年12月31日現在 (バーゼルⅠ)(2) 53,228 53,799 資本金、利益剰余金、および類似項目 42,707 47,056 永久最劣後債および類似有価証券 10,521 6,743 5,740 5,594 資本金、利益剰余金、および類似項目 3,492 3,302 優先株式 2,248 2,292 規制による控除およびその他項目 (17,169) (21,792) 無形固定資産(のれんを含む) (12,854) (12,342) その他の規制による控除(1) (4,315) (9,450) Tier1資本 41,799 37,601 Tier2資本 17,951 19,224 利益処分前の少数株主持分 内、引当金と見積損失のプラスの差額 1,620 Tier2資本からの規制による控除 (1,003) Tier3資本への配分額 規制資本 (1) (2) (3,254) 752 1,013 59,499 54,584 保険会社、持分法により会計処理される金融機関および金融会社に対する投資、当行が保有する金融機関の 劣後債、およびその他項目(年次株主総会にて提案される予定の配当を含む)に関連する控除。 欧州の自己資本比率 バーゼルⅡに基づき、1年を超える、引当金と見積損失のプラスの差額は、Tier2資本の構成要素と みなされる。2008年12月31日現在、この差額は1,620百万ユーロに達している。 自己資本比率 フランス法に置き換えられた欧州連合規則の第91-05号に基づき、当グループの自己資本比率は、常に 最低8%を維持し、内最低4%のTier1比率を含まなくてはならない。米国の自己資本規制に基づき、 BNPパリバは金融持株会社適格であり、そのため自己資本比率は最低10%を維持し、内最低6%のTier1 比率を含まなくてはならない。 ― 247 ― 当該比率は、主に当グループ・レベル連結ベースで集中的に監視および管理されている。自社レベル で銀行規則への準拠を要求されているフランス内外の事業体の場合、当該比率について各事業体も直接 監視および管理する。 ・ 資本の管理および計画 自己資本比率は、当グループの収益性および成長目標を考慮して、慎重かつ非遡及的に管理される。 当グループは、極めて高品質な信用格付を維持しながら、可能な限り最も良い条件で事業拡大のための 資金調達を可能とするバランスシート構成を維持している。株主に対して最高の投資収益を提供するコ ミットメントに従い、当グループは、株式資本の効率的な投資に、また財務力と株主収益とのバランス の慎重な管理に相当の重点を置いている。2007年度および2008年度において、BNPパリバ・グループの自 己資本比率は規制による要件および自社の目標に準拠していた。 規制資本レベルは、収益の成長予測、リスク加重資産の増加予測、買収計画、ハイブリッド資本商品 の発行計画および為替レートの仮定を含む予算手続の間に発生した情報を利用して管理される。比率の 変更は、四半期ごとおよび連結比率に重大な影響を与える事象が発生したり決定が下されるごとに、当 グループの業務執行陣により見直される。 注4.d 信用リスクおよび取引先リスク 以下の表は、信用リスクおよび取引先リスクにさらされるBNPパリバ・グループのすべての金融資産 (固定利付証券を含む)を示している。信用リスク・エクスポージャーは、当行が貸出業務に関連して取 得した担保およびその他の保全策や、信用補完の購入を考慮に入れていない。このエクスポージャーは、 貸借対照表に認識されている金融資産の帳簿価額に基づくものである。取引先リスクに対するエクスポ ージャーは、デリバティブ商品や、有価証券貸出/借入取引の不履行に係るエクスポージャー額を表し ている。 ・バーゼルに基づく資産クラス別の信用リスクおよび取引先リスクに対するエクスポージャー 標準的アプローチ (単位:百万ユーロ) 信用リスク 中央政府および中央銀行 IRBA 取引先 リスク (***) 信用リスク 合計 取引先 リスク (***) 信用リスク 合計 取引先 リスク (***) 16,678 12 82,310 11,342 98,988 11,354 110,342 130,434 1,489 317,213 56,043 447,647 57,532 505,179 機関(*) 33,828 966 95,996 37,022 129,824 37,988 167,812 リテール 144,312 - 121,128 - 265,440 - 265,440 5,412 - 25,499 - 30,911 - 30,911 76,766 - - - 76,766 - 76,766 407,430 2,467 642,146 企業 証券化ポジション その他のリスク資産(**) エクスポージャー合計 104,407 1,049,576 106,874 1,156,450 上記表は、金融機関および投資会社に対する自己資本要件に関する前述の2007年2月20日の省令の第40.1条に 定義されている資産クラスに基づく全プルデンシャル・スコープを表している。 ― 248 ― (*) バーゼルⅡに基づく資産クラスである機関は、金融機関や投資会社(他国で認識されているものを含む)で構 成される。このクラスは、中央政府として取り扱われない地域および地方の機関、公共機関、多国籍開発銀 行に対する一部エクスポージャーを含む。 (**) その他のリスク資産は、有形固定資産、未収収益、およびその他資産を含む。 (***) このエクスポージャーの計算に用いられている手法は、フランスの銀行監督当局から承認されているが、当 グループの法定監査人の監査は受けていない。 上記表に記載の信用リスク・エクスポージャーは、中央銀行および郵政勘定預け金(390億ユーロ)、顧 客貸出金(5,090億ユーロ)、金融機関貸出金(690億ユーロ)、「売却可能金融資産」、「満期保有目的金 融資産」または損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産に分類される固定利付証券(1,350億ユ ーロ)、金利リスクヘッジ対象ポートフォリオの再測定による調整額(30億ユーロ)、有形固定資産および 投資不動産(250億ユーロ)、未収収益およびその他の資産(820億ユーロ)、ならびに供与した融資および 保証のコミットメント(3,070億ユーロ)の減損控除前の総額を表している。 レポ取引に対するエクスポージャー(マイナス330億ユーロ)、およびプルデンシャル・スコープに含ま れないエクスポージャー(マイナス860億ユーロ)は、これらの金額から控除されている。 信用リスク ・ 信用リスク管理-貸出業務 - 全般的な信用方針、信用管理および引当金計上手続 当行の貸出業務は、リスク方針委員会(委員長:最高経営責任者)承認済みの「グローバル信用 方針」により統治されている。同委員会は当グループのリスク管理戦略の策定を目的とする。当 該方針は、当グループの倫理基準の遵守、責任の明確な定義、手続の存在および実施ならびにリ スクの徹底的分析に関連した基本方針により裏打ちされている。グローバル信用方針は、事業や 取引先ごとに調整した個別の方針に落とし込まれる。 - 意思決定手続 自由裁量貸出限度に関する体制は確立されており、貸出決定はすべてGRMの正式メンバーの承認 を受けなければならない。承認に署名を付けたり、クレジット委員会の正式会議の議事録で残し たりするなど、書面での承認の証拠が体系的に残される。自由裁量貸出限度は事業グループごと のコミットメント総額に対応しており、内部信用格付や関係する事業の特質により異なる。銀行 向け貸出金、ソブリン向け貸出金、特定の業界の顧客向け貸出金など、特定の種類の貸出金には さらに上層部の承認が求められる。また、貸出申請には業界の専門家や特定の専門家の承認が求 められる場合もある。リテール・バンキング業務では、意思決定に統計を活用し、手続を簡素化 している。 貸出申請は、当行の「グローバル信用方針」および個別の方針に従い、いかなる場合も関連法 規および規則を遵守しなければならない。とりわけ、BNPパリバはすべての契約が締結される前に、 借手の公表されている開発計画を徹底的に見直して、当行が借手の事業のすべての構造的特徴に 精通し、適切な監視が可能であることを確認する。 最高業務責任者の内の1名またはGRMの長が主宰するグループのクレジット委員会があらゆる信 用・取引先リスクに関して最終意思決定権限を有する。 ― 249 ― - 監視手続 当グループのすべての会社を対象とする包括的なリスク監視および報告システムが確立されて いる。このシステムは、融資コミットメントが貸出承認と一致すること、信用リスク報告データ が信頼できること、かつ当行が負担するリスクが効果的に監視されることを確認する責任を負う 統制および報告部門を中心として構成されている。信用リスクの増大を早期に警告するため、毎 日、報告が行われ、かつ各種の予測手段が使用される。監視は、通常、自由裁量貸出限度の体系 を反映する各種の段階で実施される。係る段階により、監視チームはGRMまたはグループ債務委員 会(これは最高経営責任者に報告する。)に報告する。グループ債務委員会は、一定の金額を超え るすべての不良貸出金を検査するために毎月会議を開催する。その責任には、業務部門およびGRM の勧告に従って減損引当金を調整する決定が含まれる。リテール・バンキング業務においては、 特別に調整されたシステムが適用される。 - 減損手続 GRMは債務不履行状態にあるすべての企業向け貸出金、銀行向け貸出金およびソブリン向け貸出 金を毎月見直し、認識すべき減損損失の額を決定している。減損認識に際しては、適用する会計 基準により帳簿価額の引き下げや減損引当金の計上を行う。減損損失額は、担保の処分による実 現価額を含めた回収可能額(純額)の現在価値に基づいている。 さらに、コア事業ごとに統計ベースの一般減損引当金を計上している。減損額については、コ ア事業ディレクター、グループ最高財務責任者およびGRMの長からなる委員会が四半期ごとに会議 を開催し、決定している。決定に際しては、当該信用供与先が破綻状態にあるとはいえない(すな わち、貸出金に対する個別の減損引当金が設定されていない)が、信用の質が減損していると見ら れる貸出金について、シミュレートした支払期日までの損失を基にしている。シミュレーション は、下記の内部格付システムのパラメーターを使用してGRMが行う。 - 内部格付システム BNPパリバ・グループは、先進的な内部格付に基づくアプローチ(以下「IRBA」という。)を用い て、各資産クラス(リテール、ソブリン、銀行、企業、および株式)に伴う信用リスクに備えるた めに必要なCIB、FRB、パーソナル・ファイナンス・フランス、およびBNP Paribas Securities Services(BP2S)の規制資本を計算することを、フランスの銀行監督当局(Commission Bancaire)か ら承認されている。その他の事業については、外部の格付をベースに、バーゼルⅡの標準的手法 を用いている。当グループは、必要な規制資本の計算にどのモデルを用いているかを問わず、同 じ手法を用いて各取引および各取引先を格付けている。 当行は、自己資本比率の算出に用いるリスク加重資産を決定するための包括的内部格付システ ムを有している。当該システムが適切であり、正しく活用されていることを確認するための定期 的な評価および統制手続が実施されている。当該システムは、2007年12月にフランス銀行監督当 局(Commission Bancaire)によって認証された。 ― 250 ― 企業向け貸出金では、このシステムは3つのパラメーター(格付により明らかとなる取引先の債 務不履行可能性、取引構造により変化する全体的な回収率(債務不履行時の損失)、リスクにある オフバランス・エクスポージャーの部分を見積もるためのクレジット換算係数(以下「CCF」とい う。))に基づいている。 取引先の格付は12段階ある。10段階は、信用の評価が「優秀」から「非常に懸念される」まで の範囲の顧客に対応しており、2段階は、銀行監督当局の定義によって破綻状態にあると分類さ れた顧客に関連している。 格付は、業務部門および最終的判断権限を持つGRMの信用マネージャーの技能を結集して、貸出 承認手続に関連して少なくとも年に一度決定される。高度化した手法が開発され、分析手段およ び信用得点システムを含めて格付手続をサポートしている。これらの手法利用の決定およびその 選択は、リスクの性質により異なる。 外部の格付が存在する場合、それらは、各格付の取引先が1年以内に債務不履行に陥る可能性 に基づき、内部の格付を外部の格付にマッピングするという方法で検討される。当行のエクスポ ージャーに関する内部格付は、必ずしも外部格付と同じではなく、外部の投資適格格付(1)と、内 部の5またはそれ以上の格付との間に厳格な対応関係はない。外部格付BBB-の取引先は、外部の BBB-という格付が内部の5という格付と理論上は同等である場合であっても、内部格付では6に 該当する場合がある。内外の格付を比較するため、毎年ベンチマーキング調査が行われる。 格付システムの一貫性および安定性を検証するために、各種の定量的手法およびその他の手法 が使用される。個人顧客および零細企業向け貸出金は、同一の性質を持つリスク・グループの統 計学的分析に基づいて格付が行われる。GRMは、システム全体の品質について全責任を負う。この 責任は、当該システムを直接的に定義または検証するか、その性能を実証するという方法で果さ れる。 債務不履行損失(率)は、企業(2)勘定の取引先の格付決定に用いるプロセスと同様のプロセスに そって、最高水準の精度を有する各勘定向けの統計モデルか、比較可能な値に基づく専門家の判 断のいずれかを用いて決定される。バーゼルⅡは、債務不履行損失を、景気悪化局面で取引先が 債務不履行を犯した場合に当行が被る損失と定義している。 各取引に係る上記損失は、関係取引先に対するエクスポージャーが付帯する優先無担保債権の 回収率(取引構造(劣後するなど)に関連する影響や、リスク軽減手法(担保およびその他の保全策) の影響に応じて調整される)を用いて測定される。担保やその他の保全策に照らして回収可能な額 は健全な方法で毎年見積もられ、割引率を適用して、ストレスのかかった状況で実現可能な額を 求める。 (1) (2) 外部格付AAAからBBB-までと定義される。 グループの方針に従い、企業勘定は、銀行、企業、ストラクチャード・ファイナンシング、およびソブリ ンに対して適用される。 ― 251 ― 当行は、許される場合(すなわち、換算係数が100%のような高リスクの取引を除外する場合)、 過去の債務不履行に関する内部データかその他の手法(過去のデータが不十分な場合)のいずれか を用いて、各種クレジット換算係数をモデル化している。換算係数は、借手の債務不履行時にリ スクのあるオフバランスシート・エクスポージャーの測定に用いられる。格付や回収率と異なり、 このパラメーターは、取引の種類に応じて自動的に割り当てられ、クレジット委員会は決定しな い。 上記3つの信用リスクのパラメーターの各々については、毎年バックテストとベンチマーキン グを行い、当行の各事業セグメントにおけるシステムの成果をチェックする。バックテストは、 各パラメーターの見積もりと実績の比較で構成される。ベンチマーキングは、内部で見積もった 各パラメーターと外部組織の同じパラメーターの比較で構成される。 格付のバックテストでは、各格付カテゴリー内の各集団、またはリテール・バンキング業務に 付帯する類似した特徴のリスクを有する各集団の債務不履行率が、毎年観測される実際の債務不 履行率と比較される。モデルの成果が標準以下になっている領域を特定するため、格付方針、格 付、地理的地域、および格付方法ごとの分析が実施される。また、格付やその母集団の安定性も 検証される。当グループは、実際の債務不履行件数が極めて少ない場合(例えば、ソブリンおよび 銀行)にもシステムの妥当性を評価できる、債務不履行率の低いポートフォリオ向けに手直しした バックテスト手法も開発している。経済サイクルの影響も考慮される。これまでのところ、この バックテスト作業により、当行による格付の割り当てが当該サイクル全般を通じて行われている 事実と、最近の上向いている経済サイクルを加味したとしても、予想される債務不履行率は極め て保守的な値である事実が証明されている。 リテール以外のエクスポージャーについて行うベンチマーキング作業では、内部の格付と外部 の格付の間でのマッピングに基づき、内部の格付が、外部のいくつかの格付機関の格付と比較さ れる。当グループの顧客企業の10から15%には外部格付があり、ベンチマーキングによる検討で は、内部格付への保守的なアプローチを明らかにしている。 全体的な回収率のバックテストは、主に、債務不履行発生時のエクスポージャー額について回 収可能な額の分析結果に基づくものである。エクスポージャー額が既に償却されている場合、各 回収額は債務不履行日まで遡って割引かれ、エクスポージャー額に占める割合として計算される。 エクスポージャー額がまだ償却されていない場合、設定されている引当金の額が、将来の回収額 として代用される。この方法で決定された回収率は、その後予想率と比較される。格付パラメー ターと同様に、回収率も、格付方針や地理的地域ごとに全体ベースで分析される。項目ごとの差 異や平均ベースが、回収率の二峰性分布を考慮して分析される。これらのテストの結果は、当グ ループの見積もりが、景気悪化局面に即したものであるかどうかや、平均ベースで保守的な値で あるかどうかを表す。回収率のベンチマーキングは、当グループが参加しているデータ・プーリ ング・イニシアチブのデータに基づくものである。 利用可能なデータが少量のため詳細度は下がるものの、クレジット換算係数も毎年バックテス トされる。 ― 252 ― バックテストとベンチマーキング関連のすべての作業の結果は、最高リスク管理責任者、格付 システムの監視責任機関、および世界各国のリスク管理担当者に毎年提示される。これらの結果 とその後の協議内容は、手法の開発作業やツールの実装作業に優先順位をつける作業に役立てら れる。 リスク・パラメーターの内部での見積もりは、バーゼルⅡの勧告に基づく当行の日々の管理に おいて用いられる。例えば、必要な自己資本の計算の他にも、当該見積もりは、新規貸出契約の 締結時または既存の貸出金の見直し時における収益性の測定、一般減損引当金額の決定、および 内外への報告を目的に用いられる。 - ポートフォリオに関する方針 BNPパリバは個別のリスクを慎重に選別、評価した後、借手ベース、業界ベース、国ベースでの リスク分散を目的とするポートフォリオ・ベースの方針に従う。リスク方針委員会はこの方針に よる成果を定期的に見直し、GRMの分析および勧告に基づき必要な修正または微調整を加える。こ の方針に従い、BNPパリバは、個々のリスクをヘッジしたり、ポートフォリオの集中を軽減したり、 あるいは危機が発生した場合の潜在的損失に歯止めをかけたりするために、証券化やクレジッ ト・デリバティブなどの信用リスク移転手段を利用する。当行はまた、ポートフォリオ分散、資 本利用戦略の一環として、リスク/利回り比率の厳しいガイドラインに基づいて信用リスクの購 入も行う。 - リスク報告および測定システムの範囲および性質 バーゼルⅡの報告書を作成するために信用リスク報告機能が用いているあらゆる情報処理およ びシステムは、IRBA承認プロセスの一環として見直しを受けるためフランス銀行監督当局 (Commission Bancaire)に提示されている。 現在の信用リスク・システムは、以下の2層構造である。 - セントラル・システムは、主に、内部で開発された、信用リスク・エクスポージャー統合シ ステム、セントラル・データベース、および規制資本計算エンジンで構成される。 - ローカル・システムは、GRMが所有する信用リスク監視および報告システムで構成される。 - リスク軽減手法 ・ 担保およびその他の保全策 BNPパリバの「グローバル信用方針」は、リスク軽減を図るための取扱体系のあり方につい て規定している。担保およびその他の保全策については公正価値で評価し、コモディティ・ ファイナンスのように営業活動により生み出された現金が借手の主たる返済財源とみなされ るような例外的な場合にのみ主要返済財源として認める。保証人については、事前に主たる 債務者と同等の厳格な評価を行う。 ― 253 ― 銀行規則は、バーゼルⅡの新たなアプローチに基づき、担保およびその他の保全策による リスク軽減効果の評価に関する明確なガイドラインを定めている。当行の事業基盤が多様で あることは、貸出金が様々な異なる種類の担保およびその他の保全策により保全されている ことを意味する。特に資産金融は、例えば航空機、船舶または不動産などで保全されている。 リスク評価においては取引先の親会社または金融機関といったその他の保証人が直接行う保 証も考慮している。当行が評価するその他の保証には、クレジット・デリバティブや、輸出 信用保険および信用補完がある。これらの種類の保証の受け入れは、厳格な基準に基づき統 治されている。保証人が取引先よりも上に格付されている場合のみ、保証がリスクを軽減し ているとみなされる。担保およびその他の保全策の評価は、主たる債務者のリスクとの強力 な相関関係がない限り、エクスポージャーの測定時のみに考慮される。 担保およびその他の保全策によるリスク軽減効果を評価するBNPパリバの制度は、バーゼル Ⅱ の 新 た な 自 己 資 本 比 率 規 制 の 実 施 の 一 環 と し て フ ラ ン ス 銀 行 監 督 当 局 (Commission Bancaire)が承認した。 ・ 信用補完の購入 特定のポートフォリオに係る信用リスクを軽減するため、当グループは、総合的な証券化 を行っている。これにより、特別目的会社を経由して、あるいは他銀行と直接契約したクレ ジット・デリバティブ(オプションの購入またはクレジット・デフォルト・スワップ)を利用 して当該リスクの一部を市場リスクに移転させている。 クレジット・デリバティブによりヘッジされた貸出金は、連結貸借対照表に留保される。 BNPパリバは、信用補完の売主に関連する取引先リスクにさらされている。このリスクは、他 の目的で利用されるデリバティブに適用するものと同様の意思決定手続および管理手続の対 象となる。 ポートフォリオ取引に関して、BNPパリバはリスクの一部を、一般にジュニア債またはメザ ニン債の形で留保する。 - 信用リスクに対するエクスポージャーの分散 バーゼルⅡに基づく当グループの信用リスク・エクスポージャー総額は、2008年12月31日現在 9,420億ユーロ(2007年12月31日現在9,230億ユーロ)である。分散に主眼を置いて行われた分析の 結果が以下に記載されているこのポートフォリオは、注4.dの表に記載されている信用リスクに 対するあらゆるエクスポージャー(証券化ポジションとその他のリスク資産(1)を除く)で構成され ている。 事業の規模により、また顧客の業界および地域が極めて多様性に富んでいることにより、信用 リスクの過度な集中が生じる取引先は1つもない。業界別および地域別の信用リスクの内訳は、 以下の表に表示されている。 (1) この範囲は、顧客貸出金および債権、金融機関および中央銀行に対する債権、他の金融機関および中央銀 行との当グループの信用勘定、供与した融資および保証のコミットメント(レポを除く)、および銀行勘 定内の固定利付証券を含む。 ― 254 ― - 取引先の分散 分散は、当行の方針の主要な要素であり、単一の事業グループに対する総エクスポージャーを 考慮して評価される。分散は、主に、当行の業務の範囲と多様性、広範囲に及ぶ自由裁量貸出限 度に関する体制などにより達成される。 取引先別のコミットメントの分散は、厳密かつ定期的に監視されている。リスク集中率は、連 結株主資本(純額)の10%を超えるリスクをそれぞれ保有している各受益者に係るリスクの総額が、 当グループの資本の8倍を超えないようにするために設計されている。 BNPパリバにおける集中は、大口エクスポージャーに関する欧州指令に定められている集中限度 を大幅に下回っている。2008年12月31日現在、上位10社が占める割合は総エクスポージャーの 4%を下回っている(2007年12月31日現在と同水準)。 業界の分散 業界別のエクスポージャーの内訳は、慎重に監視され、当行のエクスポージャーを動態的に管理する ための長期的な分析により補完される。当該内訳は、自らが把握している業界の動向に関する意見を述 べ、当該業界に属する主要な企業が直面するリスクの根本的な要因を特定する、独立した業界専門家の 深い知識に基づくものである。このプロセスは、当グループ全体のエクスポージャーに対する比重、業 界について理解するのに必要な専門知識、業界の循環やグローバル化の程度、特定のリスク問題の存在 に従って業界単位で調整される。 ― 255 ― ・2008年12月31日現在の、信用リスクのバーゼルⅡに基づく資産クラス別および業界別の内訳 プルデンシャル・スコープ:取引先リスク、その他のリスク資産および証券化ポジションを除くエクス ポージャー (*) バーゼルⅡに基づく資産クラスである機関は、金融機関や投資会社(他国で認識されているものを含む)で構成さ れる。このクラスは、中央政府として取り扱われない地域および地方の機関、公共機関、多国籍開発銀行に対す る一部エクスポージャーを含む。 プルデンシャル・スコープの上記分析結果からは、2007年12月31日現在では表示されていた商業貸出 金およびコミットメントの範囲の分析の結果が除かれている。 以下は、商業貸出金およびコミットメントの範囲の、2007年12月31日現在と2008年12月31日現在の業 界別の内訳の比較である。 ― 256 ― ・2008年12月31日現在の、商業貸出金およびコミットメントのポートフォリオの業界別の内訳 範囲:商業貸出金およびコミットメント この範囲は、顧客貸出金および債権、金融機関および中央銀行に対する債権、および供与した融資お よび保証のコミットメント(レポを除く)で構成される。この範囲は、固定利付証券を含まない。 ― 257 ― ・2007年12月31日現在の、商業貸出金およびコミットメントのポートフォリオの業界別の内訳 範囲:商業貸出金およびコミットメント 地域の分散 カントリー・リスクは、関係国における各債務者に対するエクスポージャーの合計である。カントリ ー・リスクは、中央政府やその各下部組織に対するエクスポージャーの合計であるソブリン・リスクと 同じではない。カントリー・リスクは、取引先の質を評価する際に検討しなければならない、既定の経 済および政治環境に対する当行のエクスポージャーを反映している。これらの検討をリスク格付に含め る方法は、最近見直しおよび拡大されている。 ― 258 ― ・取引先の事業国別による、2008年12月31日現在の信用リスクの地域別内訳 プルデンシャル・スコープ:取引先リスク、その他のリスク資産、証券化ポジションを除くエクスポー ジャー 地域別のエクスポージャーの分散は、当グループの欧州での圧倒的な事業基盤を反映して、バランス が取れており、比較的安定している。 必然的に、最も経済活動が活発な地域で事業を展開することとなる当グループは、その政治的および 経済的基盤が弱いことが分かっている国に、リスクが過度に集中しないよう努力している。このような 国における当グループのエクスポージャーの大半は、輸出信用保険や短期の商業コミットメントで構成 されている。 プルデンシャル・スコープの上記分析結果からは、2007年12月31日現在では表示されていた商業貸出 金およびコミットメントの範囲の分析の結果が除かれている。 以下は、商業貸出金およびコミットメントの範囲の、2007年12月31日現在と2008年12月31日現在の地 域別の内訳の比較である。 ― 259 ― ・帳簿計上した事業体の国別による、2008年12月31日現在の商業貸出金およびコミットメントのポート フォリオの地域別内訳 範囲:商業貸出金およびコミットメント この範囲は、顧客貸出金および債権、金融機関および中央銀行に対する債権、および供与した融資お よび保証のコミットメント(レポを除く)で構成される。この範囲は、固定利付証券を含まない。 ― 260 ― ・帳簿計上した事業体の国別による、2007年12月31日現在の商業貸出金およびコミットメントのポート フォリオの地域別内訳 範囲:商業貸出金およびコミットメント ― 261 ― 信用リスクにさらされたポートフォリオの質 ・ 先進的な内部格付に基づくアプローチ(IRBA) 当グループが開発した内部格付システムは当行全体を対象とする。2007年12月に認証されたIRBAは、 コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業(CIB)ポートフォリオ、フランス国内のリテール・バンキ ング事業(FRB)ポートフォリオ、BP2S、およびパーソナル・ファイナンスを対象とする。承認プロセスの 一環として実装計画がフランス銀行監督当局(Commission Bancaire)に提出され、認証された。ゆくゆく は、当グループ内の事業体の大部分がIRBAに移行する予定である。 - 企業勘定向けモデル 企業勘定(すなわち、銀行、企業、ストラクチャード・ファイナンシング、ソブリン)を対象と するIRBAは、取引先に割り当てられる格付や取引に割り当てられる回収率をGRMが最終決定するよ うな一貫した格付手続に基づくものである。クレジット換算係数(以下「CCF」という。)は、主に 取引先や取引の種類に応じて割り当てられる。 企業勘定の各セグメントへ格付を割り当てるための一般的なプロセスは以下の通りである。 - 企業およびストラクチャード・ファイナンシングについては、格付と全体的な回収率をクレ ジット委員会に提案する部門が、GRMが開発した格付モデルやツールを用いて分析する。格 付および全体的な回収率は、クレジット委員会の会議中にGRMの代表者が認証または修正す る。当該委員会は、貸出を許可または更新するか否かを決定すると共に、該当する場合、少 なくとも年に1回の頻度で取引先の格付を見直す。 - 銀行については、リスク管理機能のアナリストが分析する。取引先の格付および全体的な回 収率は、同等の銀行との比較可能性を確実にするため地域単位で行われるレビュー委員会中 に決定される。 - ソブリンについては、格付は経済調査部が提案し、年に数回開催されるカントリー委員会の 会議で承認される。当該委員会は、業務執行陣、リスク管理部、および各業務部門で構成さ れる。 - 中規模企業については、各業務部門のクレジット・アナリストがスコアを割り当て、GRMが 最終決定する。 - これら各サブポートフォリオについては、当行の過去のデータの分析結果に基づきGRMチー ムが認定および認証したモデルを用いてリスク・パラメーターを測定する。当該モデルは、 一貫性を維持するため、ネットワークを通じて利用可能なツールにより可能な限り補完され る。しかしながら、専門家の判断も不可欠な要素である。各格付および回収率は、当該モデ ルによる測定結果と異なる可能性がある個人の意見が正当なものである場合、その影響を受 ける。 リスク・パラメーターの測定方法は、一連の共通原則に基づくもので、特に、各取引先の格付 と各取引の全体的な回収率(以下「GRR」という。)について最低限2名の人物(内1名は商業的関 与のない人物)による意見の提示を必要とする「2人での管理」原則がある。 債務不履行に関する同じ定義が、当グループ全体で一貫して用いられる。 ― 262 ― 以下の表は、内部格付に基づくアプローチを用いて測定した、当グループの全業務部門に係る、 企業勘定内で管理される不履行になっていない貸出金およびコミットメント(エクスポージャーの クラス:企業、中央政府および中央銀行、機関)の信用格付別内訳を示している。このエクスポー ジャーは、信用リスク総額の4,910億ユーロを表している。 コミットメントの大部分は、「良い」さらには「優秀」として格付された借手に対するもので あり、当行の顧客基盤における大きな多国籍企業グループおよび金融機関の比重の高さを反映し ている。投資不適格と格付された借手に対するコミットメントの大部分は、高度な仕組型となっ ているかまたは高品質の保証により担保されており、不履行に陥った場合でも比較的高い回収可 能性が見込まれる。これには、国際機関、プロジェクト・ファイナンス、ストラクチャード・フ ァイナンスおよび取引ファイナンシングによる輸出信用保険でカバーされた輸出金融が含まれる。 ・IRBAで測定した企業勘定(*)のエクスポージャーの信用格付別内訳 (*) 上記表に記載の「企業」勘定は、企業、中央政府および中央銀行ならびに機関を含む。 格付「1」に対するエクスポージャーの割合は、主に米国、フランス、および日本における、 中央銀行に預け入れる法定準備預金の増加が原因で急増した。 2008年度中における、ソブリンおよび中央銀行を除く企業勘定のエクスポージャーの内訳内で の変動は、主に6から8の格付で生じており、その原因は、主に、CIBのエネルギーおよびコモデ ィティのエクスポージャーの急減であった。 上記2種類の構造的な変化以外に、企業ポートフォリオの品質の大幅な変化はない。 - リテール・バンキング業務 リテール・バンキング業務は、BNPパリバのフランス国内の支店か特定の子会社(特にパーソナ ル・ファイナンス)のいずれかが実施する。 ― 263 ― リテール業務の標準格付方針(以下「SRPRO」という。)は、当グループのコア事業やリスク管理 部による、信用リスクの一貫した評価、優先順位付け、および監視を可能にするような枠組みを 定めている。この方針は、高水準の精度を示す、取引の単位量が少ない、標準的なリスク構造の 取引に用いられる。各借手には、以下の事項を定めている当該方針に従いスコアが割り当てられ る。 - 完全なプロセスや、信用状態の変化への適応力の重要性を強調する、標準的な内部格付に基 づく原則。 - 信用リスク・エクスポージャーが同種のプールの定義に関する原則。 - 信用リスク・モデルに関する原則(特に、区別が正しく理解可能なモデルの策定、およびエ クスポージャーを測定するための下流のリスク指標のモデル化または観測の必要性)。リス ク指標は、最低限5年の期間をカバーする過去のデータ(より徹底する場合、サンプリング により抽出した代表サンプル)に基づき定量化しなければならない。あらゆるモデルは、詳 しく文書化しなければならない。 FRBのリテール業務における借手の大部分には、債務不履行の可能性の判定基準として用いられ る行動スコアが割り当てられ、各取引には、全体的な回収率(以下「GRR」という。)および債務不 履行時のエクスポージャー(以下「EAD」という。)が割り当てられる。これらのパラメーターは、 最新の利用可能な情報に基づき毎月計算される。当該パラメーターは、より詳細な異なるスコア に変換され、リスク・パラメーターの決定に関与していない商業機能に提供される。この手法は、 リテール・バンキング事業のすべての顧客について一貫して用いられる。 IRBAが適用可能なパーソナル・ファイナンス勘定の部分に係るリスク・パラメーターは、顧客 の種類および関係の履歴に応じ、統計ベースでリスク管理部が決定する。 リテール業務の顧客を、デフォルト・リスク特性が同様のリスク・グループに分ける作業には、 スコアリング手法が用いられる。この手法は、信用リスクに関するその他のインプット(債務不履 行時のエクスポージャー(以下「EAD」という。)および債務不履行時の損失(以下「LGD」とい う。))にも適用される。 以下の表は、内部格付に基づくアプローチを用いて測定した、当グループの全業務部門に係る、 リテール勘定内で管理される不履行になっていない貸出金およびコミットメントの信用格付別内 訳を示している。このエクスポージャーは、信用リスク総額の1,160億ユーロを表している。 ― 264 ― ・IRBAで測定したリテール勘定のエクスポージャーの信用格付別内訳 リスク構造は安定しており、エクスポージャーの75%は評価が「良い」の取引先(格付の1から 6に相当)に対するものである。 ・ 標準的アプローチ 標準的アプローチで評価するエクスポージャーについては、BNPパリバは、スタンダード・アンド・プ アーズ、ムーディーズ、およびフィッチ・レーティングスが割り当てる外部の格付を使用する。当該格 付は、フランスの銀行監督当局(Commission Bancaire)の指示に従い、バーゼルⅡ(新自己資本比率規制) が要求する同等の信用の質のレベルにマッピングされる。 直接適用可能な外部の格付が存在しない場合、発行体の優先無担保証券の格付を、可能な場合、外部 のデータベースから入手し、場合によってはリスク加重のために用いる。 このエクスポージャーは、BNPパリバ・グループの総エクスポージャーの35%に相当する。2008年12月 31日現在で標準的アプローチを用いている主なグループ会社は、BNL、バンクウェスト、Cetelem(フラン スを除く)、UCB、BPLG、TEB、UkrSibbank、および新興国の子会社である。 以下の表は、標準的アプローチを用いて測定した、当グループの全業務部門に係る、企業勘定内で管 理される不履行になっていない貸出金およびコミットメント(エクスポージャーのクラス:企業、中央政 府および中央銀行、機関)の信用格付別内訳を示している。このエクスポージャーは、信用リスク総額の 1,760億ユーロを表している。 ― 265 ― ・標準的アプローチで測定した企業勘定(*)のエクスポージャーの実際の加重率別内訳 (*) 上記表に記載の「企業」勘定は、企業、中央政府および中央銀行ならびに機関を含む。 標準的アプローチで測定した企業勘定のエクスポージャーの実際の加重率別内訳は概して安定してい る。 ― 266 ― 延滞貸出金(減損の有無を問わない)および関連する担保またはその他の保全策 以下の表は、延滞しているが減損していない金融資産(延滞期間別)、減損した資産、および関連する 担保またはその他の保全策の帳簿価額を示している。表示された金額は、一般減損引当金考慮前のもの である。 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) これらの貸 減損した資 貸出金 出金および 産およびコ および コミットメ 減損していない延滞貸出金の期日 ミットメン コミット ントに関連 ト(引当金 メント する受取担 合計 計上済) 保 90日超 180日超 90日 合計 180日 1年 1年超 以下 以下 以下 損益計算書を通じて公正価値で測定する 金融資産(変動利付証券を除く) 18 15 - - 3 - 18 - 売却可能金融資産(変動利付証券を除く) 1 1 - - - 114 115 4 137 87 2 18 30 33 170 20 顧客貸出金および債権 9,518 8,796 547 94 81 8,407 17,925 9,494 延滞資産(個別減損引当金控除後) 9,674 8,899 549 112 114 8,554 18,228 9,518 供与した融資コミットメント 223 223 10 供与した保証コミットメント 460 460 67 オフバランスシート不履行コミットメント (引当金控除後) 683 683 77 9,237 18,911 9,595 金融機関貸出金および債権 合計 9,674 8,899 549 112 114 2007年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) これらの貸 減損した資 貸出金 出金および 産およびコ および コミットメ 減損していない延滞貸出金の期日 ミットメン コミット ントに関連 ト(引当金 メント する受取担 計上済) 合計 保 90日超 180日超 90日 合計 180日 1年 1年超 以下 以下 以下 損益計算書を通じて公正価値で測定する 金融資産(変動利付証券を除く) 6 - - - 6 - 6 - 売却可能金融資産(変動利付証券を除く) 2 - - - 2 119 121 - 151 66 24 13 48 37 188 35 顧客貸出金および債権 7,003 6,574 370 30 29 5,753 12,756 6,690 延滞資産(個別減損引当金控除後) 7,162 6,640 394 43 85 5,909 13,071 6,725 供与した融資コミットメント 149 149 111 供与した保証コミットメント 517 517 12 オフバランスシート不履行コミットメント (引当金控除後) 666 666 123 6,575 13,737 6,848 金融機関貸出金および債権 合計 7,162 6,640 394 ― 267 ― 43 85 担保およびその他の保全策に表示された金額は、担保またはその他の保全策の価額と担保付資産の価 額のどちらか低い価額に相当する。 取引先リスク BNPパリバは資本市場取引における取引先リスクにさらされている。このリスクは、標準的なクロー ズ・アウト・ネッティングおよび担保契約の幅広い使用ならびにダイナミック・ヘッジ方針を通して管 理されている。当行のエクスポージャーの価値の変動は、信用調整を通じて、店頭取引金融商品の測定 において考慮される。 ・ ネッティング契約 ネッティングとは、当行がデリバティブ取引の際の取引先リスクの軽減を図るための手法である。当 行は主に、クローズ・アウト・ネッティングを用いている。この手法では、取引先が破綻した場合、市 場時価ですべてのポジションを手仕舞うことができる。取引先との債権・債務はその時点ですべて相殺 され、相殺後の債権または債務純額が残高となる。債権または債務純額については、現金、有価証券ま たは預金の形式で担保保証される場合がある。 当行は外貨支払いについての取引先リスクを軽減する目的で、相互の支払額の相殺も行っている。こ の場合、ある通貨における一連の支払いは取引先に支払う、あるいは取引先から受け取る累積的な残高 に置き換えられる。これはそれぞれの通貨において当行と取引先との間で定められた日に決済されるこ とになる単一の正味金額を表す。 当該取引はフランス国内あるいは海外の基本契約の一般条項に従った二当事者間または多数当事者間 の基本契約に従って行われる。使用される主な二当事者間の契約モデルは、フランス全国銀行連盟(FBF) のもの、あるいは国際的な契約の場合はインターナショナル・スワップ・デリバティブ協会(ISDA)のも のである。BNPパリバ・グループは組織内のその他の参加者との取引に係る多数当事者間の相殺が可能に なる、エコー・ネッティング(EchoNetting)にも参加している。 ・ エクスポージャーの測定 取引先リスクに係る債務不履行時のエクスポージャー(以下「EAD」という。)は、今後信用リスク評価 ツールに統合されることとなる内部評価手続を用いて測定される。このツールは、当グループが過去10 年間用いているもので、継続的に更新される。このツールは、アナリストが、可能性のあるエクスポー ジャー額の変動を特定することを可能にするモンテカルロ・シミュレーションに基づくものである。用 いられる確率論に基づくプロセスは、過去の市場データに応じて補正されるパラメーター(ボラティリテ ィや相関関係を含む)に対して敏感である。エクスポージャー額の変動は、対応取引の満期まで計算され る。エクスポージャーを総計するため、システムは、各取引や取引先に係る法的な環境や、ネッティン グ契約またはマージン・コール契約を考慮する。 取引先リスク・エクスポージャーは、原取引の価値に影響を与える市場パラメーターの継続的な変化 が原因で、時間と共に大幅に変動する。このため、取引先リスクの評価時には、当該取引の価値の将来 における潜在的な変動や現在価値を検討しなければならない。 ― 268 ― 取引先リスクに対する将来の潜在的なエクスポージャーは、アナリストが、潜在的な市場の動向に関 する数千のシナリオを用いてシミュレーションを行い、各取引先との間で実施されている取引を一定期 間(1日から、長期取引の場合30年以上の期間)内における将来の数百の時点で再評価することを可能に する内部モデルValRiskを用いて把握する。各取引先との取引を総計するため、ValRiskは、各取引先が 事業を営んでいる法域や、特にネッティング契約またはマージン・コール契約を考慮する。 ・ 取引先リスクの監視および管理 ValRiskが計算した将来の潜在的なエクスポージャーは、承認済の、取引先ごとのリスク限度枠に照ら して、毎日チェックされる。ValRiskは、アナリストが、新規取引のシミュレーションを行い、取引先ポ ートフォリオに対するその影響を測定することを可能にするため、リスク承認プロセスにおいて不可欠 なツールとなる。リスク限度枠は、有する権限の程度に応じ、リジョナル・クレジット委員会、グロー バル・クレジット委員会、およびゼネラル・マネジメント・クレジット委員会(後者ほど権限が大きい) が定める。 ・ 店頭取引金融商品に対する信用調整 フィクスト・インカム、ならびにグローバル株式および商品デリバティブの部門による店頭取引金融 商品の公正価値は、信用価値調整を含んでいる。信用価値調整(以下「CVA」という。)は、取引先リスク を考慮するためにトレーディング勘定の価値に加えられる修正である。CVAは、契約に対する潜在的な正 の価値、倒産確率、および期待総回収率による、既存の取引先に対するエクスポージャーに係る期待損 失を反映している。 ・ 動態的な取引先リスクの管理 CVAは、既存エクスポージャーの変動および取引先の信用リスクに関する相場価格の変動により異なり、 これは特に不履行の可能性を算出するために使用されたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプ レッド偏差に反映されていることがある。 金融商品ポートフォリオに特有な信用の質の悪化によるリスクを軽減するため、BNPパリバはクレジッ ト・デリバティブといった市場商品の購入に基づくダイナミック・ヘッジ戦略を用いる場合がある。 ・ 経済資本および規制資本 ValRiskは、経済資本の計算に必要な情報(各取引先に対する将来の潜在的なエクスポージャーの分布) や、バーゼルⅡの規制資本の計算に必要な情報(将来発生し得る有効かつ正のエクスポージャー)の生成 にも用いられる。 ― 269 ― 証券化 BNPパリバ・グループは、バーゼルⅡが定義しているオリジネーター、スポンサー、および投資家とし て、証券化取引に関与している。当該各立場での当行の活動は以下に記載されている。 BNPパリバがオリジネー 保有しているか取得した トした証券化取引に伴う 証券化ポジション(EAD) エクスポージャー (単位:十億ユーロ) BNPパリバの役割 オリジネーター 4.83 0.36 スポンサー 0.03 17.13 - 13.42 4.86 30.91 投資家 合計 ・ (バーゼルⅡに基づくオリジネーターとして行う)自己勘定の証券化 日次ベースの流動性管理の一環として、当グループの流動性の低い資産は、リテール・バンキングの 顧客や法人顧客に供与したローン(住宅ローンや消費者ローン)を証券化することにより、迅速に流動性 資産に換えることができる。 2008年度中に実施された証券化取引のいくつかは、BNPパリバの子会社、フランスのパーソナル・ファ イナンス、イタリアのBNL、スペインのUCIが実施した。証券化額の合計は130億ユーロであった。これら の取引はすべて、関係子会社が留保している。 証券化商品に対する市場の需要が2007年8月以降弱まっているため、リテール・ローンの証券化に関 する当グループの戦略は、欧州中央銀行に対する短期的な流動性の引き上げにおいて担保として機能す る、自己勘定取引を実施するというものである。 2008年度には33取引が実施され、当グループのエクスポージャー合計は235億ユーロ(パーソナル・フ ァイナンスの120億ユーロ、エクイップメント・ソリューションの10億ユーロ、およびBNLの105億ユーロ を含む)であった。上記表に記載の通り、これらの取引の内9取引(当グループのエクスポージャー合計 は48億ユーロ)だけは、バーゼルⅡに基づくリスク加重資産の計算から除外された。 ・ 顧客に代わりスポンサーとして行った証券化取引 2008年度中も、BNPパリバのストラクチャード・ファイナンス部門は、顧客に代わりCLOコンデュイッ トの管理を継続したが、市況を考慮し、2008年度中に欧州CLOの新たなオリジネーションは行わなかった。 CIBのフィクスト・インカム部門は、顧客に代わって特別目的事業体(ビークル)の設立を行うことを含 む証券化業務を行っている。当該業務では、流動性枠および、必要に応じて保証枠を有している。当グ ループが支配していない特別目的事業体は連結していない。 短期リファイナンス:2008年12月31日現在、当グループは顧客に代わり6つの非連結マルチセラー・ コンデュイット(Eliopée、Thésée、Starbird、J Bird、J Bird 2およびMatchpoint)を運営していた。こ れら事業体は現地の短期コマーシャル・ペーパー市場でリファイナンスしている。当グループは、これ ら事業体が顧客に代わり管理している証券化債権の派生的なデフォルト・リスクを最大で7億ユーロ (2007年12月31日現在と同水準)保証する信用状を発行すると共に、これらの事業体に対して総額152億ユ ーロ(2007年12月31日現在では150億ユーロ)の流動性枠を供与している。 ― 270 ― 中長期リファイナンス:当グループは、顧客向けのスポンサーとして、証券化した顧客資産を預かる ファンドを設定し、当行が募集する中長期債を発行するという業務を行う。当行は当該ファンドを管理 しないため、連結もしていない。2008年12月31日現在、当グループは証券化債権の内39億ユーロ(2007年 12月31日現在では46億ユーロ)を扱っている13のファンド(Meliadi SARL、Tenzing CFO、Forest Finance、 Italfinance、Emerald Assets、LFE Capital III、Cavendish、CR Ferrara、Halcyon、Aurelius CDO、 FCC 130、BB Air Funding、およびWilmington Trust)に対して、総額3億ユーロ(2007年12月31日現在で も3億ユーロ)の流動性枠を供与している。 金融危機の影響が残る現在でも、当グループのストラクチャード・ファイナンス力は衰えていないた め、現状にマッチしたリスクや流動性の商品を提供することで顧客の資金需要を満たすための証券化ア レンジメント業務を継続できる。証券化ポジションの内の16億ユーロに相当する当該商品には、特定の 銀行融資(つなぎ融資、シニア・ローン、現金融資など)が伴う場合がある。 ・ 投資家としての証券化 当グループの投資家としての証券化業務は、主に、CIB、AMS、およびIRSが実施している。 CIBのフィクスト・インカム部門は、プルデンシャルな銀行勘定に振り替えられる、(CDOとして保有さ れているかCDOに該当する)ABS(ABS合計の内59億ユーロ相当)のポートフォリオの監視および管理責任を 負う。当該部門は、BNPパリバの顧客である複数の主要な国際業界団体が管理しているABCPコンデュイッ トに対し銀行団が供与する流動性枠(合計13億ユーロ相当)も管理する。 CIBのローンおよびポートフォリオ管理部門(以下「LPM」という。)は、2008年度も投資家としての証 券化業務を継続した。2007年度第1四半期以降、新たな取引は開始していないため、ポートフォリオの 規模は、2年間で50%超縮小した。 2008年12月31日現在の、LPMが管理している証券化ポートフォリオに係る想定元本は、いくつかの投資 が満期を迎えたことや、リーマン・ブラザーズ、ファニーメイ、およびフレディマックが2008年度に財 政難に陥った結果いくつかの証券化業務が中止されたり売却されたりしたことが原因で、1.5億ユーロに 落ち込んだ。またこの問題により、53百万ユーロの減損損失も認識する結果となった。 2008年度中(主に第2四半期と第4四半期)に、資産運用および証券管理事業部門は、特定の投資ファ ンドに流動性を提供するため、証券化業務に投資した。当該投資は、当グループのリスク管理規則に厳 格に準拠して行われ、2008年12月31日現在で合計31億ユーロに達している。 バンクウェストは、証券化ポジションに投資しているIRS内の唯一の事業体である。関連事業は、その 子会社2社(Bank of the West(以下「BoW」という。)およびFirst Hawaiian Bank(以下「FHB」とい う。))が管理している。 バンクウェストは、そのリファイナンスおよび自己資金の投資に関する方針の中核を成す方針に従い、 上場有価証券内の証券化ポジションのみに投資している。2008年12月31日現在、このポジションに対す るエクスポージャー額は21億ユーロに達している。 ― 271 ― ・ 証券化リスクの管理 BNPパリバが顧客に代わりアレンジする証券化取引は、専門性が極めて高く特有の取引である。このた め、キャピタル・マーケットのリスク部門(以下「R-CM」という。)内の専門部門である取引分析チーム が独自に分析および監視する。このチームは、流動性、証券化トランシェの評価、信用、会計リスク、 および法令遵守の専門家による意見を別途必要としている。 グループ全体レベルで一貫性のある包括的なアプローチとなるようにするため、当該チームは、現金 証券化取引、つなぎ融資や大口融資(すなわち証券化予定の債権)に伴う信用リスク、証券化SPEに対する 流動性枠およびデリバティブ融資に伴う信用リスク、ならびにBNPパリバがスポンサーのコンデュイット に伴うリスクをカバーする。 証券化に伴うエクスポージャーに係るリスク管理システムは、当グループの全般的なリスク管理の枠 組みに準拠しているが、以下のような追加の委員会および手続を通じて、この市場に特有の要件を満た すための手直しも行われる。 - ABCPの信用管理アプリケーションの準備に特有の手続。 - ABSおよびABCPに特有の格付方針。 - 承認および見直しのためのクレジット委員会(リジョナルおよびグローバル証券化クレジット委員会 (以下「RSCC AND GSCC」という。)、該当する場合審査委員会、および引き受けに係るFICCを含む)。 各ABSまたは業務の見直しは毎年実施され、連結コンデュイット・レベルでも実施される。加えて、 監視対象/貸倒監視委員会の会議が、全般的なリスクの見直しの一環として必要時に開催される。 - ストラクチャードABS取引や、ASGのABSへの投資(自らの貸借対照表で、またはコンデュイットが管 理する)に特有の信用方針。 2007年度以降の証券化市場における危機を踏まえ、このシステムは、ABSのポジションやコンデュイッ トに関する特有のセクションを含む危機報告手続によっても補強される。情報は、キャピタル・マーケ ット・リスク委員会、コーポレート・コミュニケーション部門、CCIRC、ストレス・テスト報告を通じて 業務執行陣に報告される(「業務執行陣への報告」 - 危機の監視および報告を参照)。 注4.e 市場リスク 金融商品に関連する市場リスク ・ 定義 市場リスクとは、金利、為替レート、および株価または商品価格といった市場パラメーターの変動に より損益が発生するリスクをいう。当該パラメーターは以下の通りである。 - 金利リスクは、市場金利の変動に伴い、固定利付金融商品または市場ベンチマークに連動した金 融商品の価値が変動する可能性、および変動利付金融商品の将来のキャッシュ・フローが変動す る可能性に関連する。 - 通貨リスクは、為替レートの変動に起因して商品の価値またはそうした商品から発生する将来の キャッシュ・フローが変動するリスクである。 ― 272 ― - 価格リスクは、個々の商品または個々の発行体に特有の要因に起因するか、または市場で取引さ れる商品すべてに影響を及ぼす要因に起因するかを問わず、市場価格の変動により生じるリスク である。価格リスクは、例えば株式、株式市場指数あるいは商品の価格の変動またはそれらのボ ラティリティの変動に関連する場合がある。変動利付証券、株式デリバティブおよび商品デリバ ティブが価格リスクにさらされている。 - トレーディング勘定の信用スプレッド・リスク:BNPパリバは顧客ニーズに応えるため、信用デリ バティブを積極的に売買している。クレジット・デフォルト・スワップのような通常型商品や、 目標戦略に合わせてリスクを複合した仕組型商品などを売買している。こうしたトレーディング 業務の一環として、BNPパリバは信用補完の売買を行い、純ポジションには厳格な限度額を設けて いる。 - オプションは、固有のボラティリティおよび相関リスクを発生させ、そのパラメーターは活発な 市場で取引されているオプションの観測可能な価格より決定できる。 注: - 市場リスクは主に、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業部門内の「フィクスト・イン カムおよび株式」チームが実施するトレーディング勘定取引から発生し、GRMが監視する。 - 類似金融商品(為替レートまたは信用商品)は、銀行勘定に含まれるが、信用リスクの範囲内で監 視される。 - 取引先リスクは、トレーディング勘定と銀行勘定の両方のデリバティブおよびレポ(Pension Livrée)取引に関連する(注4.dを参照)。 ・ リスク承認手続 - 統治体制 キャピタル・マーケット・リスク委員会(以下「CMRC」という。)は、資本市場関連のリスクを 統治する主要な委員会である。CMRCは、一貫した方法で、市場および取引先リスク関連の問題に 対処する。年に2回の会議の議長は当行CEOが務める一方、その他の会議の議長は、当行の2名の COOの内1名が務める。CMRCは、トレーディングに伴う(市場および財務リスクの)最高水準の限度 の設定、リスク承認手続の概要の提示、損失明細書の見直し、およびストレス・テスト対象リス クの見積もりを行う。 市場リスクの監視と関係するGRMの責任は、以下を含む。 - 基準を定義し、基本的な市場リスクを映し出す各種感応度の定量化および分析的な見直しを 行う。 - 業務部門と連携して、感応度等の限度や、より全体的な指標(一般的にはバリュー・アッ ト・リスク(以下「VaR」という。)として知られているグロス・アーニング・アット・リス ク(以下「GEaR」という。))の限度を定める。 - 最も重要な新業務および取引を承認する。 - 市場ポジションの評価モデルを見直しして承認する。 - 業務執行陣および業務部門の上級管理者向けの報告書を作成する。 - グループ商品管理部と共に、市場パラメーター(以下「MAP」という。)を毎月見直す。 ― 273 ― - 限度の設定および追跡 CMRCは、限度の設定および追跡責任を以下のように委任する。 - 業務の限度 - トレーディング管理者に委任する。 - 業務部門の限度 - 業務部門の管理者に委任する。 - CMRCの限度 - CMRC関係者のみに委任する。 限度超過に関する許可:状況によっては、限度を一時的にまたは永続的に変更できる特別な許 可が付与される場合がある。限度を超過した金額は、手続に従って開示し、委任された限度に関 する責任のレベルに応じて対策を講じなければならない。限度を超過した場合にはCMRCに連絡す る。 ・ トレーディング業務に伴う市場リスクの測定 - 概要 トレーディング業務に伴う市場リスクは、すべての潜在的なリスクを把握できるような3種類 の異なる指標(GEaR、感応度、ストレス・テストの結果)(市況の急激かつ激しい悪化に起因する潜 在的な変化を含む)を用いて測定される。 - 通常の市況下での市場リスクの測定 VaR(またはGEaR) - この指標は、銀行監督当局が承認したモデルにより計算される。この指標 は、通常の市況下での1日の取引においてトレーディング・ポートフォリオに生じる可能性のあ る損失を見積もる。このモデルは、信頼水準を99%とする、過去260日間の市場における変化に基 づくものである。銀行監督当局は、一般的なリスクと特有リスク(すなわち、株式や金利に特有の リスク)の両方用のこの内部モデルと、次のような手法を承認した。 - 一般的なリスク要因の盛り込み:金利、信用スプレッド、為替レート、有価証券価格、商品 価格、および対応するボラティリティ。 - リスク分散の波及効果を考慮するため、リスク要因間の相関関係を盛り込む。 上記算法や手法は、業界のベスト・プラクティスとの合致の継続や、トレーディング・ポート フォリオ内の商品の改善および市場変化の考慮を目的に、定期的に見直しおよび改善される。 当グループのグローバル・リスク・トラッキング・システム(以下「MRX」という。)は、様々な 市場パラメーターに対するポートフォリオの感応度を計算する。このシステムについては以下に 記載されている。MRXは、特定の市場における複雑さの増加に常時適応できるようにするために当 グループが用いるべき一連の市場リスク指標を揃えている。 - 異常な市況下での市場リスクの測定 ストレス・テスト - 当グループは、異常な市況がトレーディング・ポートフォリオの価値に及 ぼす影響のシミュレーションを行うためストレス・テストを実施する。当該市況は、経済環境の 変化に応じて調整される異常ストレス・シナリオに反映される。GRMは、あらゆる市場業務(金利、 通貨、株式デリバティブ、商品、および自己株式)をカバーする15のストレス・シナリオの概要を 提示している。当該シナリオは、毎月CMRCに提示され、CMRCが見直す。 ― 274 ― これらは定期的に見直される。金利および信用業務を対象とするストレス・テストの大部分は、 日次ポジション評価と同じベースを用いて実施される。システムは、ABSなどの一部の資産クラス に特有のシナリオを含む。 当グループは、一部の種類のリスク(特に、感応度の指標(デルタ、ガンマ、ベガなど)に基づく 見積もりではなく、完全な再評価が必要となるより複雑なリスク)を慎重に管理するため、特有の シナリオの概要も提示する。これらストレス・テストの結果は、各業務部門の管理者に提示され、 ストレス・テストに基づく限度が定められる。 - グローバル・リスク・トラッキング・システム 当グループは、VaR (GEaR)を計算し、日次ポジション追跡を支援するため、市場リスク・エク スプローラー(以下「MRX」という。)と呼ばれる総合システムを使用している。MRXによるリスク 管理により、過去数年間で以下のような改善が実現した。 - リスク計算が各取引単位で行えるため、より詳細な分析が可能になった。 - リスク計算が、感応度の指標(デルタ、ガンマ、ベガなど)に基づく見積もりベースでは なく、VaR (GEaR)シミュレーションやストレス・テスト中に提示される価額の完全な再 評価を通じて行われるため、フィールドが強化された。 - 特有の分析に利用できるスクリーンの幅がより広くなった。 - 当グループのMRXスタッフやポジション追跡チームも、あらゆる資本市場業務に係るリ スク指標(VaR、ストレス・テスト、準備金など)の重要な変化について記載される日次評 価報告書を作成するようになった。当該報告書は、より体系的な枠組み内でのデータの 質の改善に役立つ。 - 市場パラメーターに対する感応度の分析 まず、様々な市場パラメーターに対するポートフォリオの感応度を体系的に測定することで、 市場リスクを分析する。得られたデータを基に、オプションの期日、行使価格ごとに許容範囲を 設定する。当該感応度分析の結果は、様々な総ポジション・レベルで集められ、市場限度と比較 される。 MRXは、その感応度分析において以下を組み込んでいる。 - 感応度指標の数の増加に係る各取引先リスク、物価上昇リスク、および通貨リスクやボラテ ィリティの指標をよりよく表す情報。 - ABSリスク(相関関係、回収シナリオ、発行体のリスク報告)。 - 基準相関リスク。 VaRの算出手法は、金融市場および商品の構造の変化に起因する新たなリスクの要因が反映され るよう、常に改善されている。 ― 275 ― - 2008年度のVaR値(10日、99%) 下記に示すバリュー・アット・リスク(以下「VaR」という。)は内部モデルを用いて算出した。 この内部モデルでは、VaRの見積もりを算出するため、バーゼル委員会が推奨する方法に準拠する パラメーター(「市場リスクを組み込むための主要な協定への補足」)を用いている。下記VaRは、 保有期間が10日、信頼水準が99%の場合の値である。 2008年度の、様々なリスク額(255百万ユーロ)相殺後のVaR平均の合計は278百万ユーロ(最小が 167百万ユーロ、最大が604百万ユーロ)であった。この内訳は下記の通りである。 2008年12月31日 終了事業年度 リスクの種類 2007年12月31日 終了事業年度 最小 最大 129 71 374 261 61 82 信用リスク 176 97 309 198 79 147 42 14 102 69 17 41 株式リスク 169 52 400 119 134 152 商品リスク 17 7 38 13 17 12 167 604 相殺の影響額 合計 (1) - (255) 278 (357) (152) (189) 303 156 245 通貨リスクに係るVaRは、バーゼルⅡの第1の柱の範囲外である。 2008年度のリスク・エクスポージャー ・VAR(1日、99%)の推移(単位:百万ユーロ) ― 276 ― 平均 2007年 12月31日現在 金利リスク 通貨リスク(1) 平均 2008年 12月31日現在 当行が、市場ポジションの縮小方針をとっているにも関わらず、金融市場における極度のボラ ティリティ(特に第4四半期)によりVaRは著しく増加した。 GRMは、様々な手法(資本市場での取引における日次損失実績と、保有期間が1日の場合のVaRと の、長期に渡る定期的な比較を含む)を通じてそのモデルの精度を継続的にテストしている。99% の信頼水準とは、理論上、年間に2日または3日以上、VaRを超える日次損失を当行が被ることは ないことを意味する。 2008年度中に日次損失がVaRを超えた回数は、金融市場における、予期せぬ衝撃的事件や異常に 高いボラティリティにより、7回に達した。 ・ ポートフォリオ評価の管理 当グループは、2007年度に、グループ商品管理チームを組織して、ポートフォリオ評価の管理体制を 強化した。このチームは、金融商品の評価、資本市場業務に伴う損益、および管理プロセスについて (GRM、財務および開発管理部、フロントオフィス、IT部門、および経営管理部に対し)当該チームが負う べき責任の概要が記載されている憲章に基づき作業する。 主要な管理領域は以下の領域である。 - 取引の記録。 - 市場パラメーター(以下「MAP」という。)の見直し(勘定評価の月次見直し)。 - モデルの見直し。 - 準備金の計算。 この管理の手続は以下に記載されている。 - 統治体制 商品および財務管理委員会(以下「PFCC」という。)は、評価事項を見直し関連する決定を下す ための会議を四半期ごとに開催する上位委員会である。PFCCの議長は、CIBの長とグループ最高財 務責任者が共同で務める。なおその他のメンバーは、最高リスク管理責任者や、財務および開発 管理部ならびにリスク管理部の代表者を含む。 業務部門レベルでは、評価レビュー委員会(以下「VRC」という。)が、MAPの見直し結果や準備 金の変動を検査および承認するための会議を毎月開催する。VRCの議長は、シニア・トレーダーが 務め、その他のメンバーは、トレーディング部門、GRM、グループ商品管理チーム、ならびに財務 および開発管理部の代表者を含む。評価レビュー委員会は、トレーディング部門と、その他の機 能を果たす部門の間での意見の相違の仲裁役も果たす。 - 取引の記録管理 経営管理部(ミドルオフィス)は、取引の記録プロセスの管理責任を負うが、特に留意すべきよ り複雑な仕組型取引に係るプロセスはGRMがチェックする。 ― 277 ― - 市場パラメーター(MAP)の見直し GRMとグループ商品管理部は共同でMAPの見直し責任を負う。この見直しは、あらゆる市場パラ メーターの正式な検証を伴うもので、通常毎月実施される。またより流動的なパラメーターは毎 日見直される。グループ商品管理部は、自動化プロセス向けのパラメーターをチェックし、GRMは、 詳細な分析が必要となるリスクや市場パラメーターをチェックする。MAPの見直しに用いられる、 合意された市場価格に関する情報は、ブローカーや仕入先から得られる。 MAPの見直し手法は、主要な各商品を対象とする個別の手続内に概説されている。あらゆるMAP の見直し結果は文書化され、ミドルオフィスの各勘定内で対応する調整が行われる。MAPの見直し 結果は、評価レビュー委員会の会議中に各部門の管理者に提示される。 - 準備金の計算 当グループは、準備金の計算(特に、ポジション追跡チームによる計算に代えて既にシステム内 で行われている感応度分析結果に基づく計算)をMRX内に集約するための大規模な取り組みを2007 年度に開始した。準備金は通常毎日計算される。 - モデルの見直し GRMは、評価モデルの見直し責任を負う。主要な見直し手順は以下の通りである。 - モデルの検証 - モデルの手法が変更された際にモデルの正式な見直しが実施される。この 見直しの結果は、検証に係る根拠や条件について説明するモデル検証報告書に文書化される。 - モデルのテスト - モデルの品質や健全性をテストするためのプロセス。 - 商品/モデル間マッピング - 価格決定モデルが商品に適したものかどうかや、システム内 で適切に使用されているかどうかを確認するプロセス。 - デイ・ワン・プロフィット 一部の仕組型取引では、観測不能だと考えられるパラメーターを使用する必要がある。これは、 IAS第39号に基づきデイ・ワン・プロフィットが認識できないことを意味する。このような場合、 ミドルオフィスは、このプロフィットの相殺に必要な調整額を計算する。 GRMは、財務および開発管理部、ミドルオフィス、および各業務部門と連携してデイ・ワン・プ ロフィットを計算すると共に、特に以下を行う。 - 特定のパラメーターが観測可能かどうかを判定する。 - 観測可能性に関する証拠を文書化する。 - 特定の取引が観測可能かどうかの判定がミドルオフィスの自動化プロセスにて実施できない 場合には常に、当該判定を行う。 ミドルオフィスは、必要なデイ・ワン・プロフィットの調整額を計算し、各取引が観測可能か どうかを確かめる。 ・ 業務執行陣に対するリスクに関する報告および情報の提供 グローバル・リスク分析および報告(以下「GRAR」という。)チームは、リスク報告書の作成責任を負 う。 ― 278 ― - 定期リスク報告 以下のリスク報告書は定期的に生成される。 - あらゆるポジションが要約され、特に留意する必要がある項目が明記されている、各業務部 門(株式デリバティブ、商品デリバティブ、クレジット・デリバティブ、金利および通貨デ リバティブ)向けの「主要なポジション」に関する週次報告書。本報告書は各業務部門の管 理者に送付される。 - 業務執行陣向けの「15百万ユーロ超のリスク」に関する隔月報告書。 - CMRCの会議での協議内容のベースとして使用される、「CMRC事項の要約」報告書。 - - 特有の問題に焦点を当てた、「ポジション・ハイライト」報告書。 - 「英国リスクの指標表示」など地域別の指標表示報告書。 危機の報告 サブプライム危機や信用収縮が市場を直撃した2007年8月以降、GRMは、報告や業務の範囲を、 以下を含むものに拡大した。 - 最近の市場の動向や取引先の状況の変化に応じて調整された取り組みや決定が行われるよう、 CIBとGRMの管理者間での週次会議。 - (トレーディングおよび投資ポートフォリオ内の)ABSを対象とする新たなストレス・テスト、 および株式デリバティブを対象とするストレス・テストの結果の日次報告。 - 業績、市場の動向、新興市場、および取引先(監視対象取引先、モノライン、SIV、CDPC、ミ ューチュアル・ファンド、金融機関、ヘッジ・ファンド)に伴うリスクについて要約されて いる、現在の金融危機に関する日次および週次報告。 - 市場リスクおよび取引先リスクの集中分析(ボラティリティ、配当など)。 - 取引先に特有の分析。 銀行業務に関連する市場リスク 銀行業務に関連する市場リスクは、株式保有に伴うリスクと、銀行仲介業務から派生する金利リスク および通貨リスクを含む。バーゼルⅡの第1の柱に基づくリスク加重資産の計算は、株式リスクと通貨 リスクについてのみ行う必要がある。金利リスクは第2の柱に関連するリスクである。 銀行仲介業務および投資に関連する金利リスクおよび通貨リスクは主に、フランス内外のリテール・ バンキング業務、特殊金融業務子会社および預金運用業務子会社、CIBのファイナンシング業務、ならび に当グループが行う投資に関連して発生する。これらのリスクは、ALM財務部が管理している。 グループ全体レベルのALM財務部は、コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業部門に属し、最高 執行責任者の一人に直接報告する。グループALM財務部は、各子会社のALMおよび財務スタッフの管轄機 能を有する。戦略的な決定は、ALM財務部の業務を監視する資産および負債管理委員会(以下「ALCO」と いう。)が行う。当該委員会は、各事業部門または事業体(CIB、FRB、BNL、バンクウェスト、パーソナ ル・ファイナンス、エクイップメント・ソリューション、エマージング・マーケット、およびAMS)内に 設置されている。 ― 279 ― ・ 株式リスク - 範囲 当グループがトレーディング勘定外に保有する株式持分は、発行体の資産または利益に対する 後順位残余請求権が付帯する有価証券であるか、同等の経済的実態を有するものである。 当該持分は以下を含む。 - - 上場および未上場の株式および投資ファンドの受益証券。 - 転換債券および強制転換債券に組み込まれたオプション。 - ストック・オプション。 - 下位劣後債。 - 供与したコミットメントおよび株式持分関連のヘッジ。 - 持分法で会計処理される会社に対する持分。 株式リスクのモデル化 当グループは、トレーディング勘定に係る日次VaR(GEaR)の計算に用いているモデルに由来する 内部モデルを用いている。しかし、保有期間と信頼水準については、2月20日の省令の第59.1-c ii条に基づく異なる値を用いる。当該内部モデルは、当行にとって最も厳しい市況における株式 エクスポージャーが経済的損失に与える影響額を見積もった後に、当行が実際に被る損失の程度 を算出する。 各種リスク要因は、株式リスクの測定に用いられ、利用または使用可能な株価情報の程度に大 きく左右される。 - 株価は、十分長い期間の過去の追跡記録が存在する上場株式について用いられるリスク要因 である。 - その他の上場および未上場の株式には、業界および国に特有の全般的なリスク要因に、株式 に特有のリスク要因を加えた要因がそれぞれ割り当てられる。 - ユーロ圏外でのエクスポージャーの場合には、為替リスク要因も追加される。 上記モデルは、バーゼルⅡに基づく承認プロセスの一環として株式リスクに備えるために必要 な自己資本を測定する際に、銀行監督当局が認証する。 - 会計原則および評価手法 会計原則および評価手法は、「注1 BNPパリバ・グループが適用している重要な会計方針の要 約」内の「注1.c.9 公正価値の決定」に記載されている。 ― 280 ― - 株式リスクに対するエクスポージャー エクスポージャーの 公正価値 (単位:百万ユーロ) 内部モデル 10,128 分散されたポートフォリオ内のプライベート・エクイティ 3,020 上場株式 4,793 その他株式エクスポージャー 2,315 合計 10,128 内部モデルを用いて測定したエクスポージャーの市場価格総額は、2008年12月31日現在101億ユ ーロ(2007年12月31日現在139億ユーロ)である。当行の株式ポートフォリオは、2008年度に株式市 場で蔓延した暴落の影響を被った。 - 損益合計 損益合計は、「注5.c 売却可能金融資産」に記載されている。 ・ 通貨リスク(第1の柱) - リスク加重資産の計算 通貨リスクは、トレーディング勘定かどうかを問わないあらゆる取引に関連する。このリスク は、バーゼルⅠおよびⅡのいずれの規制に基づく場合でも同じ方法で取り扱われる。 現在、通貨リスクに対するエクスポージャーは、業務に付帯する通貨リスクの範囲を制限する ため銀行監督当局から提示された選択肢を用い、標準的アプローチにより算出されている(当グル ープは内部モデルを有しているが、トレーディング勘定のみに適用可能なモデルである)。 当グループ内の各事業体は、ユーロを含む各通貨の純ポジションを計算している。当該純ポジ ションは、あらゆる資産項目の合計から、あらゆる負債項目を差し引き、オフバランスシート項 目(通貨先渡取引に係る純ポジションや、通貨オプション勘定のデルタ同等額純額を含む)を加え、 長期性構造資産(長期株式持分、有形固定資産、および無形固定資産)を差し引いた額と同等であ る。当該ポジションは、報告日現在の為替レートでユーロに換算され、各通貨における当グルー プの純オープン・ポジション総額を算出するために総計される。所定の通貨における純ポジショ ンは、資産が負債を上回っている場合には買い持ちとなり、負債が資産を上回っている場合には 売り持ちとなる。当グループ内の各事業体においては、関連通貨(すなわち各社の報告通貨)の純 通貨ポジションが、買い持ちポジションの合計と売り持ちポジションの合計が同じになるようバ ランスがとられる。 通貨リスクに備えるために必要な自己資本の計算規則は以下の通りである。 - 欧州通貨制度加盟各国の通貨におけるマッチド・ポジションについては、当該ポジションの 評価額の1.6%に相当する自己資本が必要である。 - CFAフランおよびCFPフランは、ユーロとの間でマッチしているため、必要な自己資本に関す る要件は適用されない。 ― 281 ― - 密接な相関関係にある通貨におけるマッチド・ポジションについては、当該ポジションの評 価額の4%に相当する自己資本が必要である。 - その他のポジション(上記通貨におけるアンマッチド・ポジションを含む)については、当該 ポジションの評価額の8%に相当する自己資本が必要である。 - 通貨リスクおよび外貨建て収益のヘッジ 当グループの通貨リスクは、特に海外子会社や海外支店の収益に関連して発生する。フランス 国内業務での外貨建て収益から発生するポジションを含め、為替レートの変動による当グループ の損益のヘッジは、グループALM部門が担当している。海外の現地財務マネージャーが機能通貨に 関連して発生する通貨リスクを管理している。ポートフォリオの減損に関連するポジションは、 ALM部門が中心となって管理している。 - 通貨リスクおよび海外業務への純投資のヘッジ 海外業務への投資に係る当グループの通貨ポジションは主に、支店への資本配分や、外貨建て の株式持分(その資金は当該通貨の購入により調達される)で発生する。 当グループの方針では通常、投資が通貨リスクにさらされないように投資通貨を借り入れるこ とになっている。こうした借入については、海外事業の純投資ヘッジとして文書化されている。 しかし、ソフト通貨のほとんどでは、投資資金は当該通貨の購入により資金調達している。 ・ 金利リスク(第2の柱) - 金利リスク管理の枠組み フランス内外のリテール・バンキング事業部門、特殊金融業務子会社ならびにAMSおよびコーポ レート・バンキング事業部門に属する預金運用業務部門による商業銀行業務に関する金利リスク は、ALM財務部が中心となり、顧客仲介勘定で管理している。当行の株式および投資に関する金利 リスクも、ALM財務部が株式仲介勘定および投資勘定で管理している。 フランス国内で当行が開始した取引は、運用勘定に計上している内部契約を通じてALM財務部が 管理するポジションへと振り替える。当グループの子会社または支店が開始した取引は各国のALM 財務部へと振り替えられ、各事業体の純ポジション(主にグループALM財務部との貸出および借入 ポジション)にマッチさせる。 銀行仲介業務に起因するポジションに関する主要な決定は、月次または四半期ごとに開催され る各業務部門の委員会の会議で下される。この会議には各業務部門担当役員、グループALM財務部、 および各国のALM財務部が出席する。 ― 282 ― - 金利リスクの測定 銀行勘定の金利ギャップは、基準となる選択的行動がデルタ同等額に換算されて測定される。 資産残高の満期日は、取引契約の特性および顧客の過去の行動に基づいて決定される。リテー ル・バンキングの商品については、行動計測モデルは、過去のデータおよび計量経済学的調査に 基づいて決定される。この計測モデルは、期限前返済、当座勘定の貸借残高、および貯蓄勘定に よって構成されている。資本金の理論上の償還期日は、当行内部の想定数値によって決定される。 リテール・バンキング業務の場合、構造的な金利リスクについても、貸借対照表の項目の流動 的な変化を考慮に入れた継続事業の前提に基づき、利益の感応度指標を用いて測定される。顧客 金利と市場金利との間の相関関係が部分的に留まるかまたはさらにはゼロであり、かつ選択的行 動によって発生する数量変化があることから、貸借対照表の項目の間の交代が、金利変動への収 益の構造的な感応性を生み出している。最後に、選択的行動を伴う商品に合わせてヘッジ戦略を 微調整するため、特殊なオプション・リスク指標が分析される。 指標の選択、リスクのモデリング、および指標の生成は、独立した商品管理チームと、専門の グループ・リスク管理チームが管理する。当該管理の結果は、専門家委員会へ定期的に提出され、 取締役会に毎年1回提出される。 こうした指標を系統立ててALM委員会に提供し、含まれるリスクの性質を勘案しながら、ヘッジ 戦略の決定の基礎資料として役立てている。 - リスク限度 顧客を対象とする銀行仲介勘定については、リテール・バンキング事業体の全般的な金利リス クに、名目および実質金利や、最低限3年間の物価上昇率の変動に対する営業収益の感応度に基 づく主限度額を設定している。限度額は、金利変動による営業収益の変動を抑えるため、年間営 業収益に基づいて設定する。3年を超える分については、顧客預金の割合で表される金利ギャッ プ限度で代用する。この割合は運用期間の減少関数である。この限度額は長期金利リスクの管理 に用いる。 ALM財務部レベルにリスクが集中していることから、特殊金融業務子会社がさらされる金利リス クは非常に小さい。その他のリスクについては、関連業務部門のALM委員会が監視する金利ギャッ プの技術的限度により管理している。 - 銀行仲介勘定の価値の感応度 当行の銀行仲介業務による金融商品勘定は売却目的ではないため、それらの価値に基づく管理 は行われていない。IFRSが規定する財務報告規則に従うため、BNPパリバは当該勘定を構成する金 融商品の価値(注8.g参照)および金利変動に対する当該価値の感応度を算定している。 下記の表は、イールド・カーブ全体で瞬間的に1ベーシス・ポイント変動した場合の連結銀行 仲介勘定の価値の感応度を通貨別、期間別に示したものである。この分析には、期間を問わず、 計上日現在での取引残高が生み出す将来のキャッシュ・フローをすべて考慮に入れている。ここ に示されている感応度のデータでは、特に当行の株式に関する理論上の満期をモデル化する複製 ポートフォリオを考慮に入れている。 ― 283 ― 金利が即座に1ベーシス・ポイント変動した場合の銀行仲介勘定の価値の感応度は、ベーシ ス・ポイントが下落した場合に価値が増加し、上昇した場合には減少する。その増減額は2008年 12月31日現在では約3,629,000ユーロ(2007年12月31日現在では約2,146,000ユーロ)であった。 当グループの顧客向け銀行勘定、株式仲介勘定の価値の金利感応度は以下の通りである。 2008年12月31日現在 (単位:千ユーロ) 3ヵ月未満 3ヵ月以上 12ヵ月以下 1年超 3年以下 ユーロ (20) (445) (833) 米ドル 33 57 1,125 英ポンド (1) 7 5 その他通貨 13 (41) (148) 合計 25 (422) 149 3年超 5年以下 (1,098) (693) 5年超 2,128 (3,825) 合計 (268) (3,303) 2 11 24 (69) 163 (82) (1,858) (1,523) (3,629) 2007年12月31日現在 (単位:千ユーロ) 3ヵ月未満 3ヵ月以上 12ヵ月以下 1年超 3年以下 3年超 5年以下 5年超 ユーロ 550 (1,274) (646) (2,022) 米ドル 74 (309) (856) (209) (1,197) (2,497) 英ポンド 85 (25) (59) (20) (7) (26) 4 (11) (22) (12) 566 713 (1,619) (1,583) (2,263) 2,606 その他通貨 合計 ・ 3,244 合計 (148) 525 (2,146) 金利リスクおよび通貨リスクのヘッジ 当グループが開始する主なヘッジ関係は、スワップ、オプション、先渡、または先物などをヘッジ手 段とする金利ヘッジまたは通貨ヘッジで構成される。 ヘッジのために使用する金融デリバティブ商品は、ヘッジ目的に応じ、公正価値ヘッジ、キャッシ ュ・フロー・ヘッジ、または海外事業の純投資ヘッジのいずれかに指定される。各ヘッジ関係は、開始 時に正式に文書化される。文書にはヘッジ戦略が記載される(ヘッジ対象項目およびヘッジ手段が特定さ れ、ヘッジするリスクの性質が明示される)と共に、予想される(将来の)および実際の(過去の)ヘッジの 有効性をテストする方法も記載される。 - 銀行勘定に伴う金利リスク 当行のグローバル金利リスクの管理戦略は、金利変動に対する当行の利益の感応度を注意深く 監視することに基づくものである。この方法により、異なるリスク間での相殺水準が最適となる ような方法を決定できる。この手続では、当行が、異なる種類のリスクの相殺の影響について考 慮した後に最適なヘッジ戦略を決定できるようにするため、被るリスクの極めて正確な評価が必 要となる。 ― 284 ― このようなヘッジ戦略は、ポートフォリオ(顧客向け業務に係るポートフォリオと、自己資金に 係るポートフォリオ)や通貨ごとに策定および実施される。2008年度における、国内外のリテー ル・バンキング部門の顧客ポートフォリオの大半において、固定利付顧客貸出金のオリジネーシ ョンと、長期預金による流入額のミスマッチが拡大した。フランスでは、住宅財形貯蓄制度から の純資金流出が増加し、貯蓄口座からより高利回りの預金への多額の資金流出が続いた。並行し て、中期および長期固定利付顧客貸出金の新規オリジネーションが極めて好調に推移した。 2008年度の市況は、2つの特徴的な期間に分けて分析できる。上半期には、米国連邦準備制度 理事会が主要な利率を引き下げたが、欧州中央銀行はインフレ圧力に対し引き続き懸念を示した。 夏には、金融危機の影響が実体経済に広まり始めた。この結果、成熟国と新興国の両方における 成長予想を大幅に修正しなければならなくなり、中央銀行による急激な利下げにつながった。米 国でのリーマン・ブラザーズの破綻は、流動性をさらに収縮させ、短期金融市場金利の上昇が第 4四半期初旬まで続いた。 2008年度中に当行が開始したヘッジは、主に固定利付借入の戦略を反映したものであった。当 該ヘッジは、通常(EUのカーブド・アウト公正価値ヘッジに関する規則に基づく)公正価値ヘッジ、 またはキャッシュ・フロー・ヘッジとして会計処理されるデリバティブおよびオプションを含む。 政府発行の有価証券は、大半の場合、「売却可能」のカテゴリーに計上される。 2008年度中にヘッジ会計を適用できなくなったヘッジ関係は存在しない。 - 構造的通貨リスク 通貨ヘッジ契約は、当グループの外貨投資や、将来の外貨建て営業収益を考慮して、ALM部門が 締結している。各ヘッジ関係は、開始時に正式に文書化される。文書にはヘッジ戦略が記載され る(ヘッジ対象項目およびヘッジ手段が特定され、ヘッジするリスクの性質が明示される)と共に、 予想される(将来の)および実際の(過去の)ヘッジの有効性をテストする方法も記載される。 ヘッジ関係は、為替レートの変動の影響が対称的方法で計上されるよう、外貨建てローンによ り必要資金を調達する投資に適用され、文書化されるため、損益計算書に影響を及ぼさない。当 該商品は、純投資ヘッジとして指定される。 同様のヘッジ関係は、連結支店および子会社の外貨建て純資産に伴う通貨リスクをヘッジする 目的でも設定される。公正価値ヘッジは、非連結会社の株式に対する投資に伴う通貨リスクをヘ ッジするために用いられる。2008年度中にヘッジ会計を適用できなくなったヘッジ関係は存在し ない。 当グループは、BNPパリバの利益(特に、当グループの主要な事業、子会社、または支店が将来 生み出す可能性が極めて高い、ユーロ以外の通貨建ての営業収益(主に受取利息や手数料))の各要 素の変動をヘッジしている。 2008年度には、1種類の予定取引のヘッジのみが、将来において関連事象が発生する可能性が 低くなったとの理由によりヘッジ会計を適用できなくなった。 ― 285 ― - 貸借対照表で認識する金融商品のヘッジ(公正価値ヘッジ) 金利リスクに対する公正価値ヘッジは特定固定利付資産または負債、固定利付資産または負債 のポートフォリオのいずれかと関連する。デリバティブは、金利変動に対するこうした商品の公 正価値上のエクスポージャーを軽減する目的で契約する。 主な特定資産には売却可能有価証券、主な特定負債には当グループが発行する債券がある。 金融資産および負債(貨幣性)のポートフォリオのヘッジに関連するものとして、次のものがあ る。 - 固定利付貸出金(不動産ローン、設備ローン、消費者金融、および輸出金融)。 - 固定利付顧客預金(要求払預金、住宅財形貯蓄)。 ヘッジ額を特定するため、ヘッジ対象項目の残存額を満期期間別に振り分け、満期期間ごとに 金額を指定する。各満期期間は、契約上の取引期間および顧客行動の過去の観測結果(繰り上げ返 済の想定、予想債務不履行率)を基に決定する。 契約上の利息が定められていない要求払預金は、中期固定利付金融負債とされる。その結果、 要求払預金の価値は金利の変動に敏感である。将来のキャッシュ・アウトフローは実績分析を基 に予測する。顧客財産が増加する可能性に対するあるいは物価が上昇する影響に対する引当金の 計上は行わない。 各ヘッジ関係で、ヘッジの予想有効性は、各満期期間でヘッジ対象項目の公正価値が指定され たヘッジ手段の公正価値より大きいかどうかを確認することで測定する。 実際の有効性は、ヘッジ対象項目の公正価値の月初からの月間変動幅が、ヘッジ過大になって いないことを事後に確認することで評価する。 - キャッシュ・フロー・ヘッジ 金利リスクに関し、当グループは変動利付資産・負債で発生する収益・費用の変動をヘッジす るため、デリバティブ商品を利用する。実現性の高い予定取引もヘッジする。ヘッジ対象項目は 通貨、ベンチマーク金利別に各満期期間に振り分ける。繰り上げ返済の想定分と予想債務不履行 を加味した後、当グループは変動利付商品が生み出すリスク・エクスポージャーの一部または全 部をヘッジするためデリバティブを利用する。 通貨リスクについては、当グループは連結収益項目中の変動に対してヘッジを行う。特に、そ れぞれの機能通貨以外の通貨を使用している主要子会社および/または支店から将来発生する収 入(特に金利および手数料収入)をヘッジする可能性がある。金利ヘッジの場合と同様、これらの ヘッジ関係の有効性について満期期間別予測を基に評価し、記録する。 ― 286 ― 下記の表は、BNPパリバSAパリの中期および長期取引の範囲に関するもので、当グループの取引 の大部分を占める、ヘッジされた将来のキャッシュ・フローの金額を(実現化予想日別に)示した ものである。 (単位:百万ユーロ) 実現までの予想期間 ヘッジされた キャッシュ・フロー 2008年12月31日現在 1年未満 892 (単位:百万ユーロ) 実現までの予想期間 ヘッジされた キャッシュ・フロー 1年以上 5年以下 1,027 5年超 1,543 合計 3,462 2007年12月31日現在 1年未満 1,042 1年以上 5年以下 2,080 5年超 3,445 合計 6,567 2008年12月31日終了事業年度では、将来、関連事象が発生する可能性が低くなったとの理由に よりヘッジ会計として不適格となった予定取引のヘッジはなかった。 ― 287 ― 注4.f 業務リスク リスクの管理の枠組み ・ 規制の枠組み 業務リスク管理は、以下のような厳格な規制の枠組みに従って統治される。 - 業務リスクに自己資本を配分することを要求する、バーゼルⅡ。 - 当行の内部業務の有効性および品質、内外情報の信頼性、取引の安全性、ならびにあらゆる法律、 規制、および内部方針の遵守などを確実にするための内部統制システムを要求する、CRBF規則第 97-02号(改訂)。 ・ 目的および原則 業務リスクの測定および管理に関する上記2つの要件を満たすため、BNPパリバは、以下の5段階の作 業から成るリスク管理プロセスを開発した。 - リスクを特定および評価する。 - 常時管理体制(リスク管理を支援する目的で策定されている手続、チェック、および組織内のあら ゆる要素(職務の分離や決済権の管理など)を含む)を構築、実行、および監視する。 - リスクを測定し、業務リスクに備え用意すべき自己資本を計算する。 - 常時業務管理プロセスと関係のある監視情報を報告および分析する。 - 各管理者が関与する統治の枠組みを通じてシステムを管理すると共に、行動計画を作成および監 視する。 システムには、範囲を体系化し、当行の業務リスクおよび常時管理システムの補完的な性質を説明す る、以下の主要な2つの要素がある。 - 必要な自己資本の計算:この要素は、2008年度末現在の当グループの営業収益の68%をカバーす る内部モデルを、連結範囲内のその他の事業体向けの標準的アプローチと統合したハイブリッ ド・アプローチに基づく。先進的な測定アプローチ(以下「AMA」という。)に基づき、損失の配分 は、2種類のデータ(BNPパリバ・グループおよび主要な国際銀行に関する、2002年度以降に生じ た過去の事象に関するデータと、当行がさらされる最悪なリスクへの対応をよりよいものとする ために内部で作成された潜在的な事象のシナリオの2種類)を用いてモデル化および測定される。 このモデルは、2008年1月1日にフランス銀行監督当局(Commission Bancaire)に承認された。 - 管理計画の幅広い活用:BNPパリバは、3つの目的(実務の調和、システムの合理化、および管理 の規格化)を持つ「管理計画」の策定プロセスに着手した。このプロジェクトは、当グループの国 際業務もカバーするため、当グループの成長にも寄与する。このプロジェクトは、潜在的なリス ク・シナリオ(当グループのコア事業や機能と関係するものを含む)を特定および定量化するため に実施されるリスク・マッピング作業に基づくものである。 ― 288 ― ・ 主要な担当者および統治 リスク管理の枠組みは、当グループのあらゆるレベル(コア事業、機能、業務部門、子会社、および業 務地域)の業務リスク・アナリストのチームに依拠するものである。当該チームは、過去数年間で大幅に 強化されている。2008年度中旬には、専従の正規職員(ETP)はおよそ500名であり、その内約10%は、事 業継続性管理などの調整作業のみに従事する者であった。これらの者は、以下の2種類の主要な責任を 有している。 - 各自の責任領域全域における、システムや基準、また手法、報告体系、およびツールの実施を調 整する責任。 - 問題について管理者に警告し、システムが適切に稼働するようにする責任。 このため、リスクを最前線で管理する責任を有する業務スタッフは、システム全体に関与する必要が ある。業務リスク管理や事業継続性管理に関連して生じた問題は、年に3回開催される当グループの執 行委員会と、毎月開催される内部統制調整委員会で協議される。この委員会は、内部統制調整担当者が 議長を務め、内部統制プロセスにおける主要な担当者をメンバーとするものである。グループ会社は、 各社内でこの統治体制を導入するよう奨励される。 ・ リスク報告および測定の範囲および性質 当グループ全体やコア事業レベルの執行委員会は、当グループの業務リスク管理の枠組みに従い、各 責任領域内で業務リスクを効果的に管理および統制する作業を任される。当該委員会は、報告データの 品質や一貫性の検証、既定の許容度を考慮して行うリスク構造の検査、目的や内在するリスクを考慮し て行うリスク管理手続の品質の評価を行う。 2003年度には、上記規制要件の実施方法や、主要なプロセスの評価方法を体系化するため、リスク分 析手順が策定された(詳しくは以下の図を参照)。 この策定により、システム構築の過程で多くの微調整が行われ、当グループのあらゆるユーザー向け のイントラネット・ベースの一連のツール(OREX)の開発が行われ、システム要件全般が満たされた。 当該ツールは、現在、各事象の記録および管理、主要なプロセスの説明および管理、各事象の予想分 析、行動計画の編集のためのモジュールを含んでいる。 このため当行は、主要なプロセスの構造や、各業務部門および業務地域の構成に基づき過去の事象と 潜在的な事象に関するデータを蓄積・編集するという方法で、包括的で一貫性のある分析および報告シ ステムを策定した。 ― 289 ― ・管理情報の作成、意思決定、および行動計画 法務、税務、および情報セキュリティ・リスクと関係のある業務リスクの要素 ・ 法務リスク BNPパリバは、各営業国において、銀行業、保険業、および金融サービス業を営む各社に適用される各 国特有の規制に拘束される。当グループは、特に、市場の完全性と顧客の利益を最優先する姿勢を尊重 する必要がある。 グループ法務部は、法務リスクを予想、発見、測定、および管理するよう設計された内部統制システ ムを長年保有している。このシステムは以下の要素で構成されている。 - 特有の委員会。 - 法務担当執行委員会。 - 専任の法務スタッフが所属している、世界各国の当グループ内の各所にある法務機能による業 務を調整すると共に、当グループの法務方針が同じ方法で一貫して適用されることを確実に する、グローバル法務委員会。 - 新たな法規の条文や、フランスおよび欧州の判例法の変更の詳細を分析および解釈し、当グル ープ内の各所に配布する法制度等追跡委員会。 - - その留意事項に業務リスクの監視が含まれる、法務内部統制委員会。 - 当グループが原告または被告である主要な訴訟手続に対応する訴訟委員会。 - コンプライアンス委員会および内部統制調整委員会の永久メンバーである法務機能。 次の(i)および(ⅱ)に関する枠組みを提供する内部手続およびデータベース。(i)責任範囲内の事 項も含めあるあらゆる事項に係る法務リスクを、コンプライアンス機能と密接に連携して管理す ること、(ⅱ)当グループの法務スタッフの業務を監視すること。2004年度末に、フランスや英国 におけるあらゆる内部手続の詳細情報を含む手続データベースが当グループのイントラネット上 に設置され、全従業員にアクセス権が付与された。 ― 290 ― - 各国の法務リスク管理システムが適切なものであり、法務リスクが適切に管理され、ツールが正 しく用いられていることを確実にする目的で、当グループ内の各事業体内で実施される法務レビ ュー。法務リスク管理のために国際部門が開発したシステムの有効性をチェックするための(特に 最も脆弱性が高いと考えられる国への)定期訪問が行われる。 - グループ法務部が定期的に更新する、業務リスクの分析に役立つ内部報告ツール、文書テンプレ ート、および分析モデル。 法務機能の再編は2007年度中に開始され、現在では完了している。当該機能は分散され、法務専門家 が、各事業部門や業務部門の業務チームに割り当てられた。これにより、当該専門家が、各業務部門の 理解度を高めたり、関連事項により機敏に対応したりできるようになったため、法務リスク管理体制が 改善された。上記各委員会は、一貫したアプローチを維持し包括的な監視を行うために定期的に会議を 開く。 ・ 税務リスク BNPパリバは、各営業国において、例えば銀行業、保険業、および金融サービス業を営む各社などに適 用される各国特有の税務規制に拘束される。 グループ税務部は、当グループの税務の一貫性の監視責任を負うグローバル機能である。この部門は、 グループ財務および開発管理部と共同で、全体的な税務リスクの監視責任も負う。グループ税務部は、 税務リスクが許容可能な水準に維持され、当グループの評判および収益性に関する目標に合致するもの であることを確実にするための二次的な管理を実施する。 その役割を果たすため、グループ税務部は、以下のものを構築した。 - 12ヵ国に駐在する専任税務専門家のネットワーク(当グループが営業しているその他の国をカバー する税務事項の連絡担当者により完全なものとなる)。 - 税務リスクの管理と、各国の税法の遵守状況の評価を目的とする、定性的データの報告システム。 - 行使した権限の委任権や内部基準の遵守度に関する情報のグループ業務執行陣への定期的報告体 制。グループ税務部は、グループ財務および開発管理部と共同で税務調整委員会の議長を務める。 税務調整委員会もコンプライアンス機能を含み、必要に応じてコア事業に関与できる。この委員会は、 当グループの主要な税務問題を分析し、適切な決定を下す責任を負う。グループ財務および開発管理部 は、取引から生じる税務問題についてグループ税務部と協議する義務を負う。 グループ税務部は、税務リスクが適切な方法で特定、対処、および管理されることを確実にするよう 設計された、全コア事業をカバーする手続も策定している。税務リスクは、グループ・レベルで、また は当グループ内の各事業体が開発した特定の顧客向けの商品あるいはサービスに起因して生じる可能性 がある。これらのリスクが効果的に対処されることを確実にするため、グループ税務部は、特に以下に 依拠する。 - 税務リスク管理の枠組み。業務地域の税務管理者が存在する場合には管理者向けの任務書により、 または専任税務管理者の存在しない事業体においてはグループ税務部向けの任務書によりコア事 業の長に対して税務リスクの憲章が提示される。当該任務書は、業務地域最高責任者に適用され る憲章内の変更を反映するため、定期的に更新される。 ― 291 ― - 重要な税務要素を含むすべての新商品を、フランスまたは外国でのすべての新たな業務および 「特有の」取引と共にグループ税務部が検証する手続。 - 独立した税務顧問から助言を得るための手続。 - 業務上の税務リスク事故の定義と、その一般的な書類提出および報告。 - グループ全体の税務規則および規制の定義や開示手続、およびあらゆる枠組みに関する合意書ま たは税務特有の問題が明記されている内部の巡回書/文書の検証。 - 税務監査報告手続。 - 税務意見および助言の伝達に関する統制手続。 ・ 情報セキュリティ 情報は、当行の主要な商品であり、ほぼ完全に電子メディアへ移行し、これまで以上に高度な取引の オンラインによる即時処理に対する需要が拡大し、当行と個人顧客または機関顧客との間での主要なイ ンターフェースとしてインターネットまたは複数のネットワークの活用が拡大している現状では、情報 セキュリティ・リスクの効果的な管理が不可欠である。 銀行業界やクレジットカード/支払カード業界に関係して各国で報告された事象は、警戒の必要性が 高まった事実を強調している。この話題は、データ保護に関する規制や判例法で幾度となく取り上げら れている。 BNPパリバにおける情報セキュリティは、一連の各種参照文書の内容に従って管理される。当該文書は、 全般的なセキュリティ方針、情報システム・セキュリティ関連の各種問題に向けた特有の方針、ISO 27001の要件、セキュリティ要件に関する実務指針、および対象と多少は関係している業務上の手続に関 する各文書を含む。 セキュリティの枠組みは、あらゆる規制要件や、対象業務部門のリスク選好度を考慮した上で、各業 務部門単位に細分される。当該枠組みは、ISO 27001をベースとする当グループの全般的なセキュリティ 方針に従って統治される。各業務部門は、同じアプローチで情報セキュリティを管理する。用いられる 主要な手法は、EBIOS、フランス政府策定の手法、共通の客観的指標、定期的管理、残存リスクの評価、 および行動計画により補完されるISO 27005に基づく手法である。このアプローチは、フランスのCRBF規 則第97-02号(2004年改訂)および他国の同様の規制に基づく各銀行業務向けに策定された常時管理および 定期的管理の枠組みの一部である。 BNPパリバの各業務部門は、全事業に共通のいくつかのリスクと共に、特有の形態のいくつかの情報セ キュリティ・リスクにさらされる。当グループのこれらのリスクの管理方針は、当グループが事業を営 んでいる各国における法律および文化に特有の規制によってはより複雑化する場合がある、特有の事業 内容を考慮するものである。 ― 292 ― 大半の国際銀行と同様に、当グループのオンライン・リテール・バンキング事業は、2008年度も、過 年度と同様に多発しているフィッシング詐欺/ファーミング詐欺に苦しめられている。大規模な当該詐 欺への対応は、既存の把握、防止、発見、および是正のための措置を継続的に補強しているため、当行 の顧客にいかなる損害も及ばないような方法ですべて行われている。当期中には、当該詐欺の数または 種類はいずれも大幅に増加していないが、当グループの各業務部門では依然として警戒を緩めておらず、 インターネット・ユーザー側での複雑な手続が増さないような方法で、対策を、セキュリティ上の脅威 の一歩先を行くものとするために必要な再投資を継続している。BNPパリバは、リテール・バンキング業 務を営んでいるすべての国で、顧客と直接対話したり、公的機関や専門団体または地域団体と密接に連 携したりするという方法で、インターネットに固有の危険や、当該危険を軽減するために講じることが できる主要な対策に対するユーザーの意識を高めるための活動を積極的に展開している。 情報システムの可用性は、BNPパリバが、危機的状況または非常事態においても業務を継続できるよう にする上で不可欠である。卓越した業務価値を保つという方針に従い、当グループは、厳格化する規制 や極端なシナリオ(自然災害またはその他大災害、世界的な流行病など)に備えるため、情報のバックア ップ機能や堅牢なシステムを維持および開発すると共に、当該機能や堅牢性を定期的に検証している。 この領域における行動は、当グループの全般的な事業継続性計画に一致するものである。 BNPパリバは、以下の方法で、情報セキュリティ・リスクを最低限に抑え、リソースを最適化すること を目指している。 - 日々の業務(データ生成)やソフトウェア管理(既存のおよび新しいアプリケーション)を統治する 各業務部門向けの手続の枠組みを策定する。 - 情報セキュリティに係る責務に対する従業員の意識を高め、情報システム・リソースと関係のあ る適切な手続および行動について主要な担当者を研修する。 - 測定可能な主要なパフォーマンス管理指標および行動計画を通じて既存のシステムを評価し、セ キュリティ・リスク管理体制を改善する正式なアプローチを導入する。このアプローチは、事業 プロジェクトや共有情報システムのアーキテクチャやアプリケーションに適用可能で、当グルー プの常時管理および定期的管理システム内に組み込まれる。 - 各事象を監視し、技術的な脆弱性や各種攻撃に関する情報を生成する。 保険契約 当グループが被るリスクに伴う損失は、当グループの貸借対照表と損益計算書の両方の保護を目的に 主要な保険会社と保険契約を結ぶことで補填できる。 当グループの保険契約は、詳細な営業損失データを根拠とするリスクの詳細に基づくものである。特 定されたリスクはその後明確化され、一部は市場で大手保険会社に移転される。 当グループは、不正、盗難、財産リスクや災害、業務の混乱、責任、および自らが責任を負わなけれ ばならない可能性のあるその他のリスクに備えるための保険に加入している。 関連費用を最適化し、リスクを効果的に管理するため、その発生頻度や財務への影響が適切に見積も れるような一定のリスクには、自家保険で備えている。 ― 293 ― 保険会社を選択する際、当グループは、該当保険会社の信用格付や、保険金支払能力に留意する。 BNPパリバが被るリスクに関する詳細情報およびリスク評価のための訪問により、補償対象の内容およ び当グループ内のリスク防止策の保険会社による評価が可能となり、また新たな基準および規制に照ら して安全対策が定期的に策定および更新される。 注4.g コンプライアンス・リスクおよび評判リスク コンプライアンス・リスクの効果的な管理は、当行の内部統制の枠組みの中核的要素であり、準拠す べき法律、規制、行動規範、優良な実務に関する基準の遵守と関係がある。法令遵守は、当グループや その投資家および顧客の評判の保護、各スタッフの倫理的行動の保証や利益相反の回避につながる正確 かつ完全な情報の公開、顧客の利益や市場の完全性の保護、マネー・ロンダリング防止手続の実施、汚 職やテロリストへの融資の根絶、および財務的な制限の尊重などとも関係がある。 フランスの規則が要求している通り、コンプライアンス機能は、当グループの国内外の事業のすべて に伴うコンプライアンス・リスクを管理する。コンプライアンス機能は、最高経営責任者に対し報告を 行うと共に、取締役会内部統制・リスク管理委員会に、独立した立場で直接情報を提供する。 本機能は、あらゆる法令遵守事項の監視および監督責任を有するパリの中央機関と、各事業部門およ び業務部門内で中央のチームから委任された権限を行使する各国のチームを含む。コンプライアンス機 能は、2004年度以降強化され続けている。 コンプライアンス・リスクおよび評判リスクの管理は、以下の4つの軸に基づき構築された常時管理 システムに基づくものである。 - 全般的なおよび特有の手続。 - システムやツールの監視の一貫性および有効性を保証するため当グループ内で講じられる措置の 調整。 - マネー・ロンダリング、テロリストへの融資、および汚職を発見および防止するためのツールの 実装。 - 当グループ全体と各事業部門および業務部門の両レベルでの研修。 当行の評判の保護は、当グループの議題の中でも優先順位の高いものである。当該保護には、外部の 環境の変化に応じたリスク管理方針の継続的な修正が必要となる。当グループは、世界各国の情勢、不 正行為の増加、および多くの国でのより厳しい規制の導入を根拠に、マネー・ロンダリング、テロリス トへの融資、および汚職の防止策を強化した。 注4.h 流動性リスクおよびリファイナンス・リスク 流動性リスクおよびリファイナンス・リスクは、通常の取引または財政状態に影響を与えずして、当 行が現在または将来の予測または予測外の現金要件または担保要件を満たせないリスクである。 流動性リスクおよびリファイナンス・リスクは、グループ業務執行陣が承認した包括的流動性方針に 沿って管理している。包括的流動性方針は、平時および流動性危機発生時の両方において適用できる管 理原則を基に立てられている。当グループの流動性ポジションについては、内部基準、警告フラグおよ び規制比率を基に評価を行う。 ― 294 ― 流動性リスク管理方針 ・ 方針の目的 当グループの流動性管理方針の目的は以下の通りである。 (ⅰ) 均衡の取れた資金の運用・調達を確保し、BNPパリバの成長戦略を支える。 (ⅱ) 顧客に対する債務を履行できる状況に当グループを常に置く。 (ⅲ) 当グループの行動が市場全体の危機を引き起こすことのないようにする。 (ⅳ) 現地銀行業務監督当局が定める基準に従う。 (ⅴ) リファイナンスのコストを極力抑える。 (ⅵ) 流動性危機に対処する。 ・ 流動性リスク管理での役割および責任 当グループの執行委員会は、全般的な流動性リスク管理方針(リスク測定原則、許容可能なリスク水準、 および内部請求システムを含む)を策定する。内部統制、リスク管理、およびコンプライアンス委員会は、 流動性方針の原則や当行のポジションについて、四半期ごとに取締役会に報告する。 ALM財務部は、執行委員会が定める流動性方針の実施手続を提案する。当該提案はその後ALM-CIB委員 会が見直しおよび承認する。執行委員会は、流動性指標、ストレス・テストの結果、および融資プログ ラムの実行状況について定期的に報告を受けている。また、危機発生時にはその状況の報告を受け、危 機管理上の役割分担を決定し、緊急対策の承認を行う責任を有する。 ALM財務部は、ALM-CIB委員会の承認後に、グループ中枢部や各事業体レベルでの方針を実施する責任 を負う。また、流動性リスク管理システムもALM財務部が管理する。 業務部門および事業体のALM委員会は、ALM-CIB委員会が承認した戦略を各所在地レベルで実行する。 GRMは、流動性方針の原則の定義に寄与する。またGRMは、用いられるモデル、リスク指標、限度、お よび市場パラメーターを検証するという方法で二次的な管理も行う。 ・ 流動性リスクの集中管理 流動性リスクは、すべての満期についてALM財務部が集中的に管理している。財務部門は、リファイナ ンスおよび短期有価証券(預金証書、コマーシャル・ペーパーなど)の発行を担当している。ALM部門は、 優先債および劣後債(ミディアム・ターム・ノート、社債、中長期預金、カバード債など)の発行、優先 株式の発行、リテール・バンキング業務での貸出金証券化ならびにコーポレート・バンキングおよび投 資銀行事業部門内の業務部門への資金提供を担当している。ALM財務部はまた、当グループのコア事業や コア業務部門に資金を提供すると共に、それらからの余剰資金を再投資している。 流動性リスクの管理および監督 日次ベースでの流動性管理はすべての内部基準および支払期日ごとの警告フラグを基に行う。 各財務部門には翌日物取引に上限を設定し、銀行間翌日物取引市場での調達額に限度を設けている。 この限度額は、当グループが業務で使用する主要な通貨に適用される。 ― 295 ― 流動性需要が予期せず高まった場合の対処に求められる資金調達力については、グループ全体として 定期的に測定している。資金調達力は、主として中央銀行からのリファイナンスに適格な有価証券およ び貸出金、買戻契約に基づいて売却可能なまたは市場で直ぐに売却可能な非適格有価証券ならびに更新 不能の翌日返済の貸出などにより判断する。 BNPパリバは、限られた資金供給元に過度に依存しないことを確実にするため、指標を用いて世界規模 での短期資金調達元の分散度合いを監視している。 中期および長期の流動性管理は、主に、満期が同じ資産の購入に利用可能な中期および長期の資金調 達元の分析に基づいている。 満期1年超の資金の使用/調達比率は80%超でなければならない。この比率は、満期が2年から5年 のものについても監視される。この比率は、契約上の満期であるか理論上の満期であるかを問わず、当 グループの全事業体のバランスシート項目およびオフバランスシート項目の満期予定を基にしている(す なわち、貸出金の場合には繰り上げ返済、規制貯蓄預金の場合には顧客行動のモデル化を基にしている)。 当グループの期日別(1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年から15年まで)の連結流動性ポジションは、定期 的に業務部門別、通貨別に測定している。 さらに、BNPパリバの流動性ポジションに悪影響を与えうる市場要素およびBNPパリバに特有の要素に 基づいて、通常のストレス・テストは実施される。 規制比率は、流動性リスク管理の最終項目を示している。 これらの比率には、1ヵ月物流動性比率および観測比率が含まれ、親会社のBNPパリバSA(フランス国 内業務および海外支店分)については毎月算出され、各子会社についてはそれぞれの規制に従って算出さ れる。 海外子会社および海外支店は、現地の規制比率に従わなければならない場合がある。 2008年度のリスク・エクスポージャー ・ 連結貸借対照表内での変動 当グループは、2008年12月31日現在で合計2兆756億ユーロの資産を保有していた。金融機関関連のも のを除く合計8,950億ユーロの資産は現金でリファイナンスされ、2007年から770億ユーロ(顧客貸出金関 連の490億ユーロを含む)増加した。 この増加分は、主に670億ユーロの顧客預金によりリファイナンスされた。 ・ 規制流動性比率 2008年度のBNPパリバSAの1ヵ月物規制流動性比率の平均(フランス国内業務および海外支店分)は 114%(最低要件は100%)であった。 ・ 内部の中期および長期流動性比率 BNPパリバ・グループ全体レベルでの、満期1年超の資金の使用/調達比率は、2008年12月末現在84% であった。なお2007年12月末現在では88%であった。 ― 296 ― リスク軽減手法 日次ベースの流動性管理の一環として、また一時的な流動性危機に備え、当グループのほぼすべての 流動資産はファイナンシング準備であることから、当行は、レポ市場で資産を売却する、あるいは中央 銀行で資産を割引くことにより資金の調整が可能となっている。流動性危機が長期にわたる場合、当行 は資産を売却することにより貸借対照表の残高合計を順次減少させる必要が生じる可能性がある。 日次ベースの流動性管理の一環として、流動性の低い資産は、リテール・バンキングの顧客に供与し た住宅ローンおよび消費者ローンならびに法人向け貸出金のプールを証券化することにより、迅速に現 金に換えることができる。 流動性リスクはまた、資金調達源を分散(ストラクチャード・ファイナンス、投資家からの資金調達、 および担保付/無担保借入)することで軽減される。 ・ ヘッジ戦略 2008年度も、当グループは、資金調達源を分散(ストラクチャード・ファイナンス、投資家からの資金 調達、および担保付借入)する方針を継続した。2007年度に創設した「預金」関連商品は、企業や機関投 資家などの顧客基盤の多様化に貢献し、銀行間借入を減少させた。新たな譲渡性預金プログラムは、フ ァンドに、BNPパリバ・グループへの投資を増やす機会を与えたため、当行の流動性の改善に寄与した。 2008年度中に「預金」関連商品を介して集めた資金は20%増加し、230億ユーロに達した。 100億ユーロの新たな譲渡性預金プログラムの創設により、ファンドによるBNPパリバ・グループへの 投資意欲を高めるような株式が増加する可能性が生じたため、同様に当行の流動性が改善する可能性が 生じた。2008年12月31日現在の残高は20億ユーロであった。 当グループは、資産の担保としての活用(増量およびプール配分増加戦略)を通じた資金調達源の拡大 も行っている。当グループは、輸出信用保険会社の保証が付いた貸出金や公的貸出金を用いて流動性を 高めるため、2008年度下旬に、BNPパリバSCFと呼ばれる特別目的事業体(ビークル)を設立した。2008年 度第4四半期におけるSFEFの創設により、当行は、フランス政府による無条件かつ取消不能の保証によ り担保されているリファイナンスが可能となった。 2008年度中に、当行は、資金調達や流動性準備金の増加を目的として、中央銀行への有価証券や債権 の割引能力を大幅に高めた。 2008年度の預貸率は、顧客債務の増加額(670億ユーロ増)が顧客貸出金および債権の増加額(490億ユー ロ増)を上回ったため、大幅に改善した。2008年12月現在の預貸率は119%(2007年12月現在では128%)で あった。 ・ 優先債 BNPパリバSAおよびその子会社が2008年度中に発行した償還期間が1年超の優先債の合計は394億ユー ロで、2007年度中の発行額と同水準であった。 2008年度には、以下の通り、担保付負債証券の割合が増加した。 - BNPパリバのカバード債:90億ユーロから127億ユーロに増加。 - CRH(住宅用リファイナンス基金):27億ユーロから33億ユーロに増加。 - SFEF(フランス経済融資機関):0ユーロから18億ユーロに増加。 ― 297 ― ・ 劣後債および劣後ハイブリッド証券 2008年度中に、当グループは、6億ユーロの劣後債と合計38億ユーロの永久最劣後債(TSSDI)を発行し た。 ・ 自己勘定の証券化 (注4.d内の「自己勘定の証券化」を参照)。 注4.i 保険リスク 保険子会社のリスク・エクスポージャーは、フランス内外における貯蓄契約および個人向けリスク保 険契約の販売によるものである。 財務リスク 財務リスクは、保険子会社の負債の95%超を占める貯蓄業務から発生する。 財務リスクには3つの種類がある。 ・ 金利リスク 生命保険の保険契約者の利回りは、当該契約に明記された固定金利もしくは保証利回り付またはそれ がない変動金利のいずれかに基づいている。当該契約はすべて、適格資産(保険料の投資により取得した 資産)のリターンが保険契約者に支払う契約上の利回りを下回るリスクである金利リスクを発生させる。 このリスクは、BNPパリバのALM財務部と協調して活動するBNPパリバの保険資産/負債管理部門が集中 的に管理している。様々な経済シナリオに従って作成された中期および/または長期の損益計算書と貸 借対照表の予測に基づき、通常の資産と負債の対応の見直しが、財務リスクの測定および管理のために 実施された。この見直しの結果は、金利および資産価値の変動により発生するリスクを軽減するために 必要な資産の調整(分散、デリバティブの使用などを通して)を判断するために分析された。 フランスでは、当該契約の残存期間に係る潜在的財務損失見積額をカバーするために、責任準備金に 伴う利息に、責任準備金を通じて保険契約者に支払うべき保証利回りを加えた合計額が、適格資産の利 回りの80%で賄えない場合、将来の不利な変動に対する引当金(財務リスクに対する引当金)を計上する。 保険子会社の保証利回りは低くまた保証期間も短いため、エクスポージャーは限定されおり、将来の不 利な変動に対する引当金は2008年または2007年12月31日現在計上されていない。 ・ 保険解約リスク 貯蓄契約には、顧客が累積貯蓄のすべてまたは一部の返済を要求することを認める保険解約条項が含 まれている。保険会社は、ALMのモデルで使った予測よりも保険解約率が高くなり解約に必要な現金が予 測を超過した場合に、損失を確定して資産を売却するよう強制されるリスクにさらされている。 ― 298 ― しかし、保険解約リスクは以下に限定されている。 - ほとんどの方針では、解約により保険会社の財政状態が著しく減損されてその他の保険契約者が 権利を行使できなくなるような場合には、保険解約権の一時的な差止めを規定している。 - 資産の期間と対応する負債の期間とを定期的にマッチさせて突発的かつ大規模な資産売却のリス クを軽減するために、保険契約者の動向が継続的に監視されている。流動性リスクを発生させる ミスマッチを特定するために、資産および負債の変動は最長で40年間にわたり予測される。その 後当該分析は、新しい投資の満期日および売却すべき資産を決定するために利用される。 - 保証利回りに加え、保険契約者は配当金を支払われ、それにより市場ベンチマークと一致するレ ベルまで合計利回りが引き上げられる。これら配当金は一部任意であるが、市場金利が上昇する 期間における保険解約率増加のリスクを軽減させる。 - ・ 金融資産のリターンは、主にヘッジ商品の使用を通して保護されている。 保険金保証付ユニットリンク型契約 特定のユニットリンク型契約は、金融市場が被保険者の死亡時にどのような状況にあっても、当該契 約に投資された保険料累積額以上の死亡給付金の支払いを約束する終身契約を含んでいる。当該契約に 係るリスクは、統計的(請求の可能性)および財務的(ユニットの市場価格)の両方である。 保険金保証には、通常特定の制限が設けられている。例えばフランスでは、ほとんどの契約で最低契 約期間を1年としており、最大保証額は被保険者1人当たり765,000ユーロである。さらに80歳の誕生日 を迎えた被保険者のための保証は通常はない。 ユニットリンク型契約に係る負債の帳簿価額は、ユニットリンク型ポートフォリオに保有されている 資産の公正価値の総額に等しい。そのため、保険会社の負債は対応する資産にカバーされている。当該 負債と対応する資産の一致は、毎月チェックされる。 保険金保証準備金は、決定論的シナリオに基づいた死亡の可能性および金融市場価格の変動の確率論 分析を考慮する。保険金保証準備金は、2008年12月31日現在、(2007年12月31日現在と同水準の)27百万 ユーロであった。 保険販売リスク 保険販売リスクは、保険子会社の負債の約5%を占める個人向けリスク保険業務で主に発生する。 このリスクは、主にフランス国内における年金保険および海外におけるローン保護保険の販売により 発生する。 フランス内外の保険数理上のリスクを回避および管理するために設定された保険数理監視システムは、 以下について記載したガイドラインおよびツールに基づいている。(i)各保険数理士が契約期間を通して 従うべき原則、規則、方法および最善の慣行、(ⅱ)保険数理士が実施すべき業務および報告義務、(ⅲ) 禁止されているまたは特定の条件が満たされた場合にのみ認められている慣行。 ― 299 ― 各地域および中央の様々なレベルで、リスクのある資本、見積最大許容損失および関連契約に係る見 積マージンに基づいて引受業務の限度が設定されている。地域的に分散されているポートフォリオの管 理で得られた経験が、信用リスク、保証の種類および被保険者人口といった広範囲の基準で構成された リスク評価データベースを定期的に更新するために使用される。各契約は、BNPパリバ・アシュアランス の業務執行陣によって設定されたマージンおよび株主資本利益率目標を参考に価格が評価される。 年金保険およびローン保護保険業務によるリスク・エクスポージャーは、損害率の分析に基づきBNPパ リバ・アシュアランスの執行委員会によって四半期ごとに監視されている。年金契約の損害率は、保険 規則に基づき適切な生命表に基づいており、独立した保険数理士により適宜調整される。年金保険リス クは低い。 ローン保護保険は、個人向けローンおよび住宅ローンに関係する死亡、全身障害または部分的障害、 失業、および財務上の損失リスクをカバーしている。当該保険勘定は、低リスクおよび低保険料の多数 の個別契約で構成される。マージンは保険勘定の規模、リスクの効果的プーリングおよび管理費の厳し い管理によって決まる。 実際の損害率は、保険数理部によって定期的に予測率と比較され、保険料率は適宜調整される。 保険販売リスクには様々な責任準備金が設定されており、これには各契約ごとに通常は発生主義で算 出される未経過保険料準備金、報告済の請求を参照して算出される支払準備金、ならびに実際の決済ま たは請求見込み数と請求1件当たりの平均費用のどちらかに基づいて算出されるIBNR(発生済未報告)準 備金が含まれる。 注4.j 2007年度下半期に生じ2008年度にもその影響が及んでいる金融危機 背景 2007年度下半期に始まった米国住宅市場の低迷は2008年度も続いており、投資家は証券化取引に基づ く仕組型金融商品の購入に消極的になっている。この状況は、その後、当該商品の市場価格や、当該商 品の評価に用いられるパラメーターにも影響を及ぼし、市場価格やパラメーターは悪化し続けている。 長引く米国住宅市場の低迷は、モノライン保険会社、または証券化された住宅ローン(特にサブプライ ム住宅ローン)債権を保証している各社の脆弱な財務の健全性を浮き彫りにした。格付機関が、一部モノ ライン保険会社の信用格付を引き下げたため、当該保険会社が発行する有価証券に係るリスク・プレミ アムが増加し、その結果その価値が減損した。2社のモノライン保険会社は、最高リスクのコミットメ ントについて取引先と転換契約を交渉できたが、極めて高額な割引価格を受け入れざるをえなかった。 上記金融危機は、2008年9月15日に米国金融機関であるリーマン・ブラザーズが破産を宣言したこと に伴い、劇的に深刻化した。米国政府は、金融危機により弱体化した多くの金融機関に対し既に公的支 援を行っていたにも関わらず、リーマンのような規模の金融機関の破綻により経済全体に及ぶリスクや、 リーマンとその他の金融市場参加者との関係がもたらす連鎖反応について検討することなく、リーマ ン・ブラザーズの救済を拒んだ。この結果その他の金融市場参加者は、2008年度下半期の損益に重くの しかかることとなる「リーマンショック」の影響を直接受け、多額の損失を被った。 ― 300 ― 米国政府の決定は著しい悪影響を及ぼすものであった。各金融機関は、互いに信頼できなくなったた め、流動性の確保がより困難になった。中央銀行は、銀行間市場に介入することとなり、金融資産また は銀行資産を融資の担保として受け入れる際の基準を緩和したため、そのバランスシートが肥大化した。 銀行間スプレッドはピーク時にはドルについては400ベーシス・ポイントおよびユーロについては150ベ ーシス・ポイントに達していたが、これらの対策により、銀行間貸出金利は低下した。中期債のスプレ ッドも急激に拡大したが、その拡大幅は、堅固な財務・事業基盤を基に金融危機を乗り越える発行体の 能力の市場による評価の結果に応じて異なるものであった。 銀行は、多額の評価損の認識を迫られたため、そのバランスシートが大幅に傷み、投資家が銀行業務 に付帯するリスクを根拠に投資に消極的になる中で、新たな増資の必要性に迫られた。このため、金融 危機の影響を受けた主要国の政府は、巨額の資金を伴う例外的な措置を講じた。当該措置は、行き詰ま った金融機関への資本注入や保証の提供を目的とするものであった。金融業界全体が、政府の管理下に 置かれた。金融危機に対するエクスポージャーの少ない企業であっても、先行きの不透明な未曾有の状 況の中で、プルデンシャル要件を満たすのに必要な程度の資本補強を迫られている。 金融危機の影響範囲は、瞬く間に金融業界を超え、経済全体に広まった。今年度上半期には新興国で の事業活動が減速し始め、同じような減速が驚くべき速度で世界各地で起こり始めた。主要な先進国の 景気も急速に悪化した。各社はその財務の健全性が悪化したため、ますます、その支払債務を履行でき なくなったり、破産目前の状況に追い込まれたりした。2008年度第4四半期には銀行のリスク費用が激 増した。なお特筆すべき事項として、金融危機発生前の年度における当該リスク費用は、極めて少ない 額であった。 リーマン・ブラザーズの破産発表は、既に弱気であった株式市場を動揺させた。株式市場指数は、 2008年度の第1四半期から第3四半期までの期間中におよそ30%下落したにも関わらず、第4四半期に は平均で20%下落した。銀行やすべての市場参加者は、保有株式について多額の評価損を認識しなけれ ばならなかった。 しかしながら、リーマン・ブラザーズの破綻は、株式市場への影響に留まらず、あらゆる金融市場に おける前代未聞の混乱を引き起こし、その結果が、高いボラティリティや前例のない連鎖に起因する極 端な株価となって市場に現れた。これらの要因は、金融市場参加者(特に多額の損失を被ったヘッジ・フ ァンド)の業績拡大を妨げた。ヘッジ・ファンド・マネージャーには、負債資本比率を回復するため自ら のファンドの投資規模を削減する以外の選択肢はなく、この結果行われた大規模のポジションの手仕舞 いが市場をさらに収縮させた。またヘッジ・ファンド・マネージャーは、投資家からの多くの償還請求 にも対処しなければならなかった。これらの結果ヘッジ・ファンドにかかった圧力により、未曾有の巨 額詐欺であるMadoffによる詐欺に代表される不正が明らかとなった。 金融危機の影響を直接受けた主要なポジションの見直し 当グループのリスク調査および財務管理チームは、金融危機による影響を受けた可能性のある当行の ポジションを評価するために使用された方法およびパラメーターに留意しながら、当該ポジションの注 意深い監視を継続している。 ― 301 ― ・ モノライン・リスクに対するエクスポージャー - 原資産の種類別の、米国のモノライン保険会社に係る取引先リスクに対するエクスポージャー 取引先リスクに対する総エクスポージャー(3) (単位:百万ユーロ) サブプライム米国RMBS(2)のCDO(1) 欧州RMBS(2)のCDO(1) CMBS(2)のCDO(1) 社債のCDO(1) CLO(1) 非信用関連 取引先リスクに対する総エクスポージャー合計 (1) (2) (3) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 1,737 1,336 21 13 237 122 1,182 227 266 166 - 19 3,443 1,883 CDO=債務担保証券、CLO=ローン担保証券。 RMBS = 住宅モーゲージ担保証券、CMBS=商業用モーゲージ担保証券。 総取引先リスクは、対応する金融商品の公正価値として定義される(2008年12月31日現在のデータは、1つの 取引先に係るエクスポージャーの2009年1月における再編額を含む)。 ― 302 ― - 米国のモノライン保険会社発行の保護商品に対する公正価値調整 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 3,443 1,883 取引先リスクに対する総エクスポージャー ヘッジ (727) ヘッジされていない残余エクスポージャー 2,716 信用調整 (1,827) 取引先リスクに対する純エクスポージャー ・ 889 (773) 1,110 (420) 690 レバレッジド・バイアウトに係るエクスポージャー 当行は、総エクスポージャーを、2007年12月31日現在の約2,500百万ユーロから、2008年9月30日現在 の約1,800百万ユーロに減らした。当該貸出金は、注5.a「損益計算書を通じて公正価値で測定する金融 資産、金融負債、およびデリバティブ」に記載されている通り、2008年10月1日に「顧客貸出金および 債権」に再分類された。当行は、2008年度の最初の9ヵ月間(すなわち、当該再分類日までの期間)に102 百万ユーロのマイナスの公正価値調整額(2007年度は238百万ユーロ)を認識した。 ・ 当行がスポンサーのコンデュイットのエクスポージャー BNPパリバは、クライアントに代わって6つの証券化コンデュイットを管理しており、当該資産の合計 は約12,800百万ユーロ(2007年12月31日現在は約11,000百万ユーロ)である。当該資産は比較的低リスク である。当該資産は、約5,800百万ユーロの、モーゲージ市場に対するエクスポージャーのない米国の資 産(2007年12月31日現在では約4,200百万ユーロ)を含んでおり、2007年12月31日現在では、約200百万ユ ーロの、サブプライム部分に重要性のないモーゲージ担保資産を含んでいた。 これらのコンデュイットは注1.b.1「連結の範囲」に記載の連結基準を満たさないため、連結されて いない。当グループは特定の期間において、これらコンデュイットの幾つかに流動性支援を提供してい るが(当該コンデュイットにより発行され当グループの貸借対照表に条件付で計上されている負債証券は、 2008年12月31日現在で1,286百万ユーロ、2007年12月31日現在で4,095百万ユーロである)、当グループの 支配の欠落を明示した基準の分析は、実質的に修正されていない。 ― 303 ― 金融危機の当期利益への直接的影響 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 2007年12月31日 終了事業年度 営業収益への影響額 公正価値調整 進行中のローン・シンジケーション (102) (238) 証券化およびその他の投資 (354) (88) 株式ポートフォリオに係る減損 (851) - 店頭取引デリバティブに係る取引先リスクを反映する信用調整 モノライン保険会社 (914) (468) その他取引先 (721) (57) (2,942) (851) (57) (231) (181) (131) (2,060) (62) 内、懸念取引先に分類されているモノライン (974) (44) 内、リーマン・ブラザーズ (540) - 内、アイスランドの銀行 (150) - Madoffの詐欺に伴うリスク (345) - 営業収益への影響額合計 リスク費用に対する影響額 顧客貸出金 投資ポートフォリオ 市場の取引先 リスク費用に対する影響額合計 (2,643) ― 304 ― (424) 注5. 2008年12月31日現在の貸借対照表に対する注記 注5.a 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産、金融負債およびデリバティブ 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債には、トレーディング勘定の取引(デ リバティブを含む)、取得または発行時に当グループが損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産 および金融負債に指定した特定の資産および負債がある。 金融資産 トレーディング勘定資産には、有価証券の自己取引、買戻契約およびポジション管理を目的に契約し たデリバティブ商品が含まれる。当グループが損益計算書を通じて公正価値で測定すると指定した資産 には、ユニットリンク型保険事業に適格な投資および、それ程ではないが、主契約と分離していない組 込デリバティブが付いた資産がある。 金融負債 トレーディング勘定負債には、有価証券の借入・空売り取引、買戻契約およびポジション管理を目的 に契約したデリバティブ商品が含まれる。損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債には主とし て、顧客に代わりオリジネートおよび組成する債券などがある。この場合、リスク・エクスポージャー をヘッジ戦略と併せて管理する。この種類の債券として大量の組込デリバティブなどがある。組込デリ バティブの価値の増減は、ヘッジ商品の価値の増減で相殺される。 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債の名目価値は、2008年12月31日現在で68,291百万ユ ーロ(2007年12月31日現在で79,680百万ユーロ)であった。BNPパリバ・グループ自体に関係する発行体リ スクに帰属する変動が当グループの発行状況に関連して重要とみなされる場合には、当該公正価値は、 当該変動のすべてを考慮する。当グループは、2007年度下半期移行金融市場に影響を与えた危機により 観測された自行の信用スプレッドの価値および流動性費用の増加を考慮して、債務の公正価値の減少734 百万ユーロ(2007年12月31日現在では141百万ユーロ)を認識した。 ― 305 ― 2008年12月31日現在 損益計算書を通じて トレーディング 公正価値で測定する 勘定 として指定した資産 (単位:百万ユーロ) 合計 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産 譲渡性預金 64,736 410 65,146 財務省証券および中央銀行のリファイナンスに適格な その他の債券 45,155 7 45,162 その他の譲渡性預金 19,581 403 19,984 債券 115,374 5,774 121,148 国債 80,857 413 81,270 その他の債券 34,517 5,361 39,878 株式およびその他の変動利付証券 52,840 33,944 86,784 350,282 106 350,388 465 1,420 1,885 金融機関向け 108 1,322 1,430 法人顧客向け 350 98 448 個人顧客向け 7 - 7 買戻契約 貸出金 トレーディング勘定のデリバティブ 566,920 566,920 通貨デリバティブ 50,586 50,586 金利デリバティブ 297,600 297,600 株式デリバティブ 116,679 116,679 クレジット・デリバティブ 85,531 85,531 その他のデリバティブ 16,524 16,524 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産合計 1,150,617 内、貸出有価証券 41,654 30,592 1,192,271 30,592 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債 借入有価証券および空売り 83,736 買戻契約 - 369,315 借入金 83,736 369,315 1,276 1,501 2,777 金融機関 1,190 669 1,859 法人顧客 86 832 918 - 53,940 53,940 負債証券 トレーディング勘定のデリバティブ 545,034 545,034 通貨デリバティブ 45,151 45,151 金利デリバティブ 291,457 291,457 株式デリバティブ 104,195 104,195 クレジット・デリバティブ 82,380 82,380 その他のデリバティブ 21,851 21,851 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債合計 999,361 ― 306 ― 55,441 1,054,802 2007年12月31日現在 損益計算書を通じて トレーディング 公正価値で測定する 勘定 として指定した資産 (単位:百万ユーロ) 合計 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産 譲渡性預金 82,476 554 83,030 財務省証券および中央銀行のリファイナンスに適格な その他の債券 65,077 12 65,089 その他の譲渡性預金 17,399 542 17,941 債券 121,314 6,488 127,802 国債 56,294 491 56,785 その他の債券 65,020 5,997 71,017 株式およびその他の変動利付証券 100,709 43,975 144,684 買戻契約 334,033 95 334,128 2,791 2,351 5,142 金融機関向け - 2,240 2,240 法人顧客向け 2,781 111 2,892 個人顧客向け 10 - 10 貸出金 トレーディング勘定のデリバティブ 236,920 236,920 通貨デリバティブ 23,627 23,627 金利デリバティブ 99,308 99,308 株式デリバティブ 75,243 75,243 クレジット・デリバティブ 30,342 30,342 8,400 8,400 その他のデリバティブ 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産合計 878,243 内、貸出有価証券 53,463 40,530 931,706 40,530 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債 借入有価証券および空売り 116,073 - 116,073 買戻契約 357,386 451 357,837 1,517 2,254 3,771 金融機関 811 1,475 2,286 法人顧客 706 779 1,485 - 73,973 73,973 借入金 負債証券 トレーディング勘定のデリバティブ 244,471 244,471 通貨デリバティブ 26,017 26,017 金利デリバティブ 97,412 97,412 株式デリバティブ 83,455 83,455 クレジット・デリバティブ 30,180 30,180 7,407 7,407 その他のデリバティブ 損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債合計 719,447 ― 307 ― 76,678 796,125 トレーディング勘定のデリバティブ商品は主に、ポジション管理目的で開始した取引に関連するもの で、マーケット・メイキングや裁定取引と共に契約される場合がある。BNPパリバは顧客ニーズに応える ため積極的にデリバティブ取引を行っている。取引としては、クレジット・デフォルト・スワップのよ うな一般的な商品の売買や複合的なリスク構成にした仕組型取引などがある。純ポジションはいずれに しても限度額内でなければならない。 トレーディング勘定のデリバティブ商品には、金融資産や金融負債のヘッジ目的で契約するデリバテ ィブも含まれる。ただし、そうしたデリバティブについては、当グループはヘッジ関係を文書化してお らず、IFRSに基づくヘッジ会計にも適格ではない。主として当グループの貸出金勘定をヘッジするため に契約するクレジット・デリバティブが好例である。 トレーディング勘定のデリバティブ商品のプラスまたはマイナスの公正価値は当該商品の再取得価値 を表している。再取得価値は、当該金利や為替レートといった市場パラメーターの変動に対応して大き く変動する場合がある。 下記の表は、トレーディング勘定のデリバティブの想定元本の合計を示している。デリバティブ商品 の想定元本は、金融商品市場での当グループの活動量を表しているに過ぎず、当該商品に関連する市場 リスクを示すものではない。 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) トレーディング勘定のデリバティブ 2007年12月31日現在 36,349,436 29,510,170 通貨デリバティブ 1,688,447 1,519,922 金利デリバティブ 30,477,544 23,593,404 株式デリバティブ 2,248,303 2,085,374 クレジット・デリバティブ 1,770,439 2,143,613 164,703 167,857 その他のデリバティブ 確立された市場で売買されるデリバティブは、2008年12月31日現在、当グループのデリバティブ取引 の38%を占めている(2007年12月31日現在42%)。 ― 308 ― 公正価値測定の種類別の金融商品の内訳 以下の表にある公正価値測定の種類別の金融商品の内訳は、注1.c.9「公正価値の決定」に定義され たカテゴリーに従い作成されている。 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) 観測可能なパラメ 観測不能なパラメ ーターに基づく ーターに基づく 評価モデル 評価モデル (カテゴリー2) (カテゴリー3) 627,928 495,977 26,712 1,150,617 35,725 5,929 - 41,654 510,407 463,078 25,876 999,361 - 55,441 - 55,441 市場価格 (カテゴリー1) 合計 金融資産 トレーディング目的で保有する、損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融資産 公正価値オプションに基づき、損益計算書 を通じて公正価値で測定する金融資産 金融負債 トレーディング目的で保有する、損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融負債 公正価値オプションに基づき、損益計算書 を通じて公正価値で測定する金融負債 2007年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) 観測可能なパラメ 観測不能なパラメ ーターに基づく ーターに基づく 評価モデル 評価モデル (カテゴリー1) (カテゴリー2) (カテゴリー3) 624,082 250,518 3,643 878,243 46,790 6,673 - 53,463 481,831 229,788 7,828 719,447 451 76,227 - 76,678 市場価格 合計 金融資産 トレーディング目的で保有する、損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融資産 公正価値オプションに基づき、損益計算書 を通じて公正価値で測定する金融資産 金融負債 トレーディング目的で保有する、損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融負債 公正価値オプションに基づき、損益計算書 を通じて公正価値で測定する金融負債 カテゴリー1は、流動性のある確立した市場で売買される金融商品で構成される。 2008年度中に、転換債券の一部の分類、債務担保証券(以下「CDO」という。)、ABS、および仕組型の 長期デリバティブに係る市場が不活発になった。取引量が十分でないため参照可能な市場データが存在 しないこれらの商品は、2008年12月31日現在、観測不能なインプットを用いるモデルにより評価されて いる。 ― 309 ― ・ デイ・ワン・プロフィット、および仮定の合理的な変更に対する評価モデルの感応度 特定の複合デリバティブの公正価値は、現在観測可能な市場データに直接依拠しない仮定に基づいた 測定手法または内部開発モデルを使用して決定される。金融業界で幅広く使用されている方法に基づい たこれらのモデルは、内部の承認手続の対象にあり、リスク管理部によって定期的に見直されている。 モデルの使用に固有な不確実性は、観測不能なパラメーターに対する感応度の分析および代替モデル による評価との比較を通して定量化される。この不確実性から、当グループは当該商品の帳簿価額の調 整のために準備金を使用する。 デイ・ワン・プロフィットは、当該準備金を控除して算出され、評価パラメーターが観測不能なまま であると見込まれる期間において損益計算書に計上される(注1.c.9)。未償却額は、これら複合取引の 公正価値の減少として貸借対照表に計上される。 損益計算書に計上されていないマージンで、観測不能なパラメーターに基づく内部モデルを使用して 測定される顧客に販売されたデリバティブの価格に含まれているマージンの変動(デイ・ワン・プロフィ ット)は、2007年度および2008年度において以下の通り分析される。 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日 終了事業年度 2007年12月31日 終了事業年度 1月1日現在の繰延マージン 673 731 当期の取引に係る繰延マージン 542 411 (505) (469) 710 673 当期の損益計算書に計上されたマージン 12月31日現在の繰延マージン 当該繰延マージンは、「トレーディング目的で保有する、損益計算書を通じて公正価値で測定する金 融資産」または「トレーディング目的で保有する、損益計算書を通じて公正価値で測定する金融負債」 に計上され、観測不能なパラメーターに基づく評価モデルで測定されている。 2008年12月31日現在、使用されたパラメーターを定量化するために使われるであろう合理的な代替仮 定による価値の感応度は、約545百万ユーロ(2007年12月31日現在では270百万ユーロ)と見積もることが できる。 トレーディング目的で保有し、当初損益計算書を通じて公正価値で認識された金融商品の再分類 2007年度下半期に世界中の金融市場に衝撃を与えた金融危機は、2008年度においても続いており、今 年度第4四半期には未曾有の規模に達した。金融危機の影響は、特に銀行間金融取引の量や期間、シン ジケート・レバレッジド・ローンの量や条件、および証券化取引に起因する仕組型商品の取引において 特によく現れている。また金融危機は、多くの市場や市場区分で流動性を枯渇させ、多くの金融商品に 関するあらゆる信頼できる市場取引または参照情報を排除した。 これらの異常な状況は、当グループによる、当初トレーディング目的で保有していた金融商品の会計 処理の変更を促した。当グループは、当初これらの資産を売却する予定であったが、現在当該資産は、 顧客向け貸出金ポートフォリオ内で保有するか、売却可能有価証券として保有するかのいずれかとして いる。このため当グループは、当該資産を、2008年10月15日に欧州連合が採用したIAS第39号およびIFRS 第7号の改訂に基づき認められる対応カテゴリーに再分類した。 ― 310 ― 当該資産は、2008年度第4四半期に再分類され、以下の表に要約されている。 2008年12月31日現在 再分類日現在 の金額 (単位:百万ユーロ) トレーディング目的金融資産から以下へ再分類された 金融資産 顧客貸出金および債権 市場評価額または モデルに基づく 評価額 帳簿価額 7,844 7,816 7,405 7,077 7,079 6,668 767 737 737 売却可能金融資産 再分類日現在で当グループが回収可能と考えられる予想キャッシュ・フローは、「顧客貸出金および 債権」に再分類される資産については7,904百万ユーロで、「売却可能資産」に再分類される資産につい ては790百万ユーロであった。当該2つのカテゴリーの資産に係る平均実効金利は、それぞれ7.6%およ び6.7%である。 以下の表は、再分類された資産に関連する損益項目(2008年度に計上された金額と、再分類が行われな ければ計上されたであろう金額の両方)を示している。 2008年12月31日終了事業年度 2007年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 再分類された資産に関連する(税引前) 損益および資本(計上額) 再分類日まで 再分類日後 (487) 43 合計 (444) (211) 42(1) (445) (211) 64 64 (28) (28) (35) (35) (487) (424) (911) (487) (424) (911) - 損益項目 損益計算書を通じて公正価値で測定する 金融資産に伴う損益 (487) 受取利息 リスク費用 - 資本項目 売却可能資産へ再分類された商品の評価額の 変動(再分類および資本への認識額考慮後) 資産が再分類されなかった場合の(税引前)損 益項目 損益計算書を通じて公正価値で測定する 金融資産に伴う損益 (1) 再分類された商品のヘッジされた部分と関係のある損益項目 ― 311 ― 注5.b ヘッジ目的デリバティブ 下記の表は、ヘッジ目的デリバティブの公正価値を示している。 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) マイナスの 公正価値 2007年12月31日現在 プラスの 公正価値 マイナスの 公正価値 プラスの 公正価値 非デリバティブ金融商品の公正価値ヘッジとして使用するデリバティブ 通貨デリバティブ 5 2 - 22 金利デリバティブ 5,195 2,409 655 1,487 - 52 14 43 5,200 2,463 669 1,552 その他のデリバティブ 公正価値ヘッジ 非デリバティブ金融商品のキャッシュ・フロー・ヘッジとして使用するデリバティブ 通貨デリバティブ 378 313 162 173 金利デリバティブ 542 1,719 418 428 52 - 2 - 972 2,032 582 601 その他のデリバティブ キャッシュ・フロー・ヘッジ 純外国投資のヘッジとして使用するデリバティブ 通貨デリバティブ - 60 10 1 純投資のヘッジ - 60 10 1 6,172 4,555 1,261 2,154 ヘッジ目的デリバティブ ヘッジ目的デリバティブの想定元本の合計額は、2008年12月31日現在では459,134百万ユーロ(2007年 12月31日現在では371,339百万ユーロ)であった。 ヘッジ目的デリバティブは店頭市場での契約が主であり、観測可能なパラメーターに基づく評価モデ ルを用いて測定される。 ― 312 ― 注5.c 売却可能金融資産 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 譲渡性預金 19,487 17,499 財務省証券および中央銀行のリファイナンスに 適格なその他の債券 14,110 12,762 5,377 4,737 債券 94,946 73,457 国債 61,014 48,802 その他の債券 33,932 24,655 株式およびその他の変動利付証券 18,849 22,670 内、上場有価証券 9,717 14,454 内、非上場有価証券 9,132 8,216 133,282 113,626 374 1,729 その他の譲渡性預金 売却可能金融資産合計(減損引当金控除前) 内、貸出有価証券 売却可能金融資産の減損引当金 (2,557) (1,032) 固定利付証券 (422) (231) 変動利付証券 (2,135) (801) 売却可能金融資産合計(減損引当金控除後) 130,725 内、譲渡性預金および債券に伴う未実現損益 (1,893) 内、株式およびその他の変動利付証券に伴う 未実現損益 162 112,594 (769) 5,794 注5.d 銀行間および短期金融市場関連項目 ・金融機関貸出金および債権 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 要求払預け金 13,514 15,497 貸出金 49,648 48,901 6,074 6,772 69,236 71,170 買戻契約 金融機関貸出金および債権合計(減損引当金控除 前) 金融機関貸出金および債権の減損引当金(注 2.f) 金融機関貸出金および債権合計(減損引当金控除 後) (83) 69,153 ― 313 ― (54) 71,116 ・金融機関債務 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 要求払預金 借入金 買戻契約 金融機関債務合計 2007年12月31日現在 8,673 8,165 154,292 130,370 23,222 31,647 186,187 170,182 注5.e 顧客関連項目 ・顧客貸出金および債権 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 要求払預け金 2007年12月31日現在 28,519 29,794 454,237 403,295 885 247 25,058 24,266 顧客貸出金および債権合計(減損引当金控除前) 508,699 457,602 顧客貸出金および債権の減損引当金(注2.f) (14,298) (12,499) 顧客貸出金および債権合計(減損引当金控除後) 494,401 445,103 顧客貸出金 買戻契約 ファイナンス・リース ・ファイナンス・リースの内訳 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 総投資額 2007年12月31日現在 28,313 27,294 7,753 7,407 15,140 14,671 5,420 5,216 未経過受取利息 (3,255) (3,028) 正味投資額(減損引当金控除前) 25,058 24,266 6,946 6,258 13,256 13,453 4,856 4,555 1年以内に回収可能 1年超5年以内に回収可能 5年超に回収可能 1年以内に回収可能 1年超5年以内に回収可能 5年超に回収可能 減損引当金 (508) 正味投資額(減損引当金控除後) 24,550 ― 314 ― (431) 23,835 ・顧客債務 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 要求払預金 198,926 159,842 定期預金および短期債券 161,705 140,259 規制貯蓄預金 42,226 40,198 買戻契約 11,098 6,405 413,955 346,704 顧客債務合計 注5.f 負債証券および劣後債 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 損益計算書を通じて公正価値で測定する負債証券 (注5.a) 2007年12月31日現在 53,940 73,973 その他の負債証券 157,508 141,056 譲渡性預金 129,506 106,381 債券 28,002 34,675 劣後債 18,323 18,641 償還可能劣後債 17,209 17,393 1,114 1,248 229,771 233,670 永久劣後債 合計 償還可能劣後債 当グループが発行する償還可能劣後債は、中長期の負債証券で、一般の劣後債に相当する。償還可能 劣後債は、発行体が清算となる場合には契約上の満期日前償還が可能で、順位は他の債権者に劣後し、 資本参加型ローンと資本参加型劣後債の保有者に優先する。 償還可能劣後債では、公開買い付けによる株式市場での買い戻しまたは(私募の場合には)店頭での買 い戻しにより満期日前に償還する権限を当グループに与える繰上償還規定を設けている場合がある。 BNPパリバSAまたは当グループの外国子会社が外国市場を通じて発行した債券では、発行目論見書に規 定する日以後に発行体の裁量権を行使する場合(繰上償還オプション)、または発行時の税法が改正され、 債券保有者に対して税法改正に伴う損害を補償する義務をBNPパリバ・グループ内の発行体が負う場合、 元本の繰上償還および満期日までの利息の繰上支払いを行う場合がある。償還の場合、15日間から60日 間の予告期間を設ける場合がある。償還では、いかなる場合でも銀行監督当局の承認が条件となる。 ― 315 ― 永久劣後債 永久劣後債には、変動金利永久劣後債(titres subordonnés à durée indéterminée、以下「TSDI」と いう。)、その他の永久劣後債および資本参加型永久劣後債(titres participatifs)がある。 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 変動金利永久劣後債(TSDI) 780 757 63 140 270 274 - 77 1,114 1,248 その他の永久劣後債 資本参加型永久劣後債 発行費用、手数料、未払利息 合計 ・ 2007年12月31日現在 変動金利永久劣後債およびその他の永久劣後債 BNPパリバ発行のTSDIおよびその他の永久劣後債は、当行が清算手続に入った場合、他のすべての債務 に劣後し、資本参加型永久劣後債に優先して償還が可能である。TSDIには残余資産に対する権利は与え られない。 - 変動金利永久劣後債 TSDIの内訳は以下の通りである。 (単位:百万ユーロ) 当初金額 (発行通貨) 利率 2008年 12月31日現在 2007年 12月31日現在 発行体 発行日 通貨 パリバSA 1984年9月 米ドル 24百万 3ヵ月物Libor+3/8% 17 16 BNP SA 1985年10月 ユーロ 305百万 TMO-0.25% 290 290 パリバSA 1986年7月 米ドル 165百万 3ヵ月物Libor+1/8% 115 109 BNP SA 1986年9月 米ドル 500百万 6ヵ月物Libor+0.75% 358 342 780 757 合計 米ドルで発行されたTSDIには、独特の繰上償還オプションの規定がある。この規定に従い、TSDIを発 行目論見書に規定する特定の日後の随時に、発行体の裁量で満期日前に額面で償還する場合がある。た だし、銀行監督当局の承認が条件となる。TSDIには金利引き上げ条項はない。利息の支払いは義務とな っているが、利息支払日前の12ヵ月以内に定時株主総会において配当金を支払わないという決定が承認 されれば、取締役会は利息支払いを延期することができる。 1985年10月に発行されたTSDI(想定元本305百万ユーロ)では、利息の支払いが義務となっているが、利 息支払日前の12ヵ月以内に定時株主総会において分配可能な利益がないとされた場合には、取締役会は 利息支払いを延期することができる。 ― 316 ― - その他の永久劣後債 1998年および1999年に当グループが発行したその他の永久劣後債については、発行目論見書に 規定する特定の日に、銀行監督当局の承認を得て額面で満期日前償還をする場合がある。また、 償還されない場合にはこの特定の日以降、金利が引き上げられる特約が付いている。利息の支払 いは義務となっているが、利息支払日前の12ヵ月以内に定時株主総会において配当金を支払わな いという決定が承認されれば、取締役会は利息支払いを延期することができる。 (単位:百万ユーロ) 発行体 発行日 通貨 BNP SA 1998年4月 ユーロ Laser 1999年5月 ユーロ 償還オプシ 当初金額 ョン/金利 (発行通貨) 引き上げ日 77百万 2008年4月 3ヵ月物Libor+0.70% 110百万(1) 2009年5月 その他 合計 (1) (2) 利率 5.935% 2007年 2008年 金利 12月31日 12月31日 引き上げ幅 現在 現在 (ベーシス・ ポイント) +150bp +250bp(2) - 77 55 55 8 8 63 140 比例連結による比率適用前 3ヵ月物Euroliborに上乗せ 1998年4月に発行された永久劣後債77百万ユーロは、発行目論見書に明記されている2008年4月に満 期日前償還された。 ・ 資本参加型永久劣後債 1984年から1988年までの間に当行が発行した資本参加型永久劣後債は総額337百万ユーロであり、当行 が清算手続に入る場合のみ償還が可能となる。しかし、1983年1月3日施行の法に規定されている条項 に基づき、償還される場合がある。この条項により、2004年度および2006年度には、325,560の当該債券 が、また2007年3月には、108,707の当該債券が償還され、その後消却された。利息の支払いは義務とな っているが、財務書類注記の内容承認のための定時株主総会で分配可能な利益がないとされた場合には、 取締役会は利息支払いを延期することができる。 ― 317 ― - 負債証券および劣後債の契約上の満期日別内訳 負債証券(そのほとんどが満期が1年未満とみなされ、「その他の負債証券」に計上される譲渡 性預金を除く)の帳簿価額の内訳を、契約上の満期日別、永久劣後債の場合には金利引き上げ日 (行われる場合)別に、下記の表に示している。BNPパリバの負債証券はすべて、発行時の基準金利 に関わらず変動金利へと切り替えられる。 満期日または繰上償還 オプション日 (単位:百万ユーロ) 2009年 2010年 2011年 優先債および劣後債の合計 17,778 13,843 11,385 満期日または繰上償還 オプション日 (単位:百万ユーロ) 2008年 2009年 2010年 優先債および劣後債の合計 28,925 17,158 11,376 2012年 12,719 2011年 11,773 2013年 2014年2018年 5,865 29,407 2012年 2013年2017年 13,255 32,961 2008年 12月31日 現在の合計 2018年 より後 9,268 2007年 12月31日 現在の合計 2017年 より後 11,841 注5.g 満期保有目的金融資産 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 譲渡性預金 3,089 2,904 財務省証券および中央銀行のリファイナンスに 適格なその他の債券 3,031 2,848 58 56 債券 10,987 11,904 国債 10,733 11,564 254 340 14,076 14,808 その他の譲渡性預金 その他の債券 満期保有目的金融資産合計 ― 318 ― 100,265 127,289 注5.h 当期および繰延税金 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 当期税金 2,036 1,297 繰延税金 4,019 1,668 当期および繰延税金資産 6,055 2,965 当期税金 2,166 1,189 繰延税金 1,805 1,286 当期および繰延税金負債 3,971 2,475 一時差異に係る繰延税金は、以下の項目に関連している。 (1年間の繰延税金の変動 単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 繰延税金(純額)-期首現在 382 繰延税金に伴う利益(損失) 1,264 為替レートおよびその他の変動による影響額 繰延税金(純額)-期末現在 (一時的な差異による繰延税金(純額)の内訳 単位:百万ユーロ) 2007年12月31日現在 520 (357) 568 219 2,214 382 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 従業員給付債務引当金 363 373 その他の引当金 857 1,537 未実現のファイナンス・リースの準備金 (801) (755) 557 (552) その他の項目 1,238 (221) 繰延税金(純額) 2,214 382 内、繰延税金資産 4,019 1,668 内、繰延税金負債 (1,805) (1,286) 売却可能金融資産 2008年12月31日現在の繰延税金資産合計中、1,166百万ユーロ(2007年12月31日現在は478百万ユーロ) は税務上の繰越欠損金に係るものである。 2008年12月31日現在、未認識の繰延税金資産は552百万ユーロ(2007年12月31日現在は529百万ユーロ) であった。 ― 319 ― 注5.i 未収収益・未払費用およびその他の資産・負債 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 保証金および実行済銀行保証 24,249 16,358 証券取引に係る決済勘定 25,677 16,066 取立勘定 4,416 2,517 再保険者の責任準備金の持分 2,226 2,554 未収収益および前払費用 5,731 3,919 その他の借方勘定およびその他の資産 20,158 19,194 未収収益およびその他の資産合計 82,457 60,608 受取保証金 31,423 16,818 証券取引に係る決済勘定 21,036 23,151 取立勘定 3,362 401 未払費用および繰延収益 7,743 5,509 その他の貸方勘定およびその他の負債 19,870 12,936 未払費用およびその他の負債合計 83,434 58,815 「再保険者の責任準備金の持分」の推移の内訳は下記の表の通りである。 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 再保険者の責任準備金の持分-期首現在 2,554 2007年12月31日現在 2,414 再保険者に帰属する責任準備金の(減少)増加額 (18) 353 再保険者から保険給付金に関連して受領した額 (301) (232) 為替レート変動および連結範囲の変更の影響 (9) 再保険者の責任準備金の持分-期末現在 2,226 ― 320 ― 19 2,554 注5.j 関連会社に対する投資 関連会社に対する当グループの投資(持分法で計上している会社)で、100百万ユーロを超えるものは下 記の表の通りである。 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 Erbe 2007年12月31日現在 1,121 1,396 Verner Investissement 334 334 Société de Paiement Pass 194 203 Bank of Nanjing 172 136 BNL Vita 152 179 Servicios Financieros Carrefour EFC SA 104 105 BNPP Personal Finance AED (旧JetFinance International) - 172 Sahara Bank LSC - 148 566 660 2,643 3,333 その他の関連会社 関連会社に対する投資 以下の表は、当グループの主要な関連会社に関する財務データを示している。 (単位:百万ユーロ) 財務報告基準 資産合計 純営業収益 純利益 Erbe(1) IFRS Gaap 3,138 - 210 Verner Investissement(1) IFRS Gaap 8,194 495 110 Société de Paiement Pass French Gaap 3,106 281 70 Bank of Nanjing(2) Chinese Gaap 8,337 136 73 BNL Vita Italian Gaap 9,857 1,534 IFRS Gaap 1,360 149 Servicios Financieros Carrefour EFC SA (1) (2) 2007年度通期のまたは2007年12月31日現在のデータ 2008年度上半期のまたは2008年6月30日現在のデータ ― 321 ― (87) 40 注5.k 業務用の有形・無形固定資産および投資不動産 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) 減価償却費、償却費 および減損の累計額 帳簿価額 11,125 (1,205) 9,920 土地および建物 4,955 (998) 3,957 備品、家具、設備 4,376 (2,583) 1,793 10,343 (3,377) 6,966 2,685 (594) 2,091 22,359 (7,552) 14,807 購入したソフトウェア 1,668 (1,156) 512 内部開発したソフトウェア 1,332 (815) 517 943 (162) 781 3,943 (2,133) 1,810 総額 投資不動産 オペレーティング・リースで貸主として リースしている工場および設備 その他の有形固定資産 有形固定資産 その他の無形固定資産 無形固定資産 2007年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) 総額 減価償却費、償却費 および減損の累計額 帳簿価額 投資不動産 7,738 (1,045) 6,693 土地および建物 5,010 (925) 4,085 備品、家具、設備 4,055 (2,465) 1,590 オペレーティング・リースで貸主として リースしている工場および設備 9,367 (3,086) 6,281 その他の有形固定資産 1,830 (621) 1,209 20,262 (7,097) 13,165 購入したソフトウェア 1,505 (1,018) 487 内部開発したソフトウェア 1,123 (661) 462 908 (170) 738 3,536 (1,849) 1,687 有形固定資産 その他の無形固定資産 無形固定資産 2008年12月31日終了事業年度の投資不動産の主な変動は、KlépierreによるSteen & Strøm Groupの買 収に帰属するものである。 ― 322 ― 投資不動産 当グループがオペレーティング・リースにより貸主としてリースしている土地および建物、ならびに 生命保険事業との関連で投資用に保有している土地および建物は、「投資不動産」に計上している。 取得原価で計上している投資不動産の見積公正価値は、2008年12月31日現在では16,437百万ユーロ (2007年12月31日現在では12,605百万ユーロ)であった。 無形固定資産 「その他の無形固定資産」には、当グループが取得した賃借権、のれんおよび商標権がある。 減価償却費、償却費および減損 減価償却費および償却費の純額は、2008年12月31日終了事業年度において1,062百万ユーロ、2007年12 月31日終了事業年度において987百万ユーロであった。 2008年12月31日終了事業年度において損益計上された有形・無形固定資産の減損損失の純増は14百万 ユーロで、2007年12月31日終了事業年度における純増は4百万ユーロであった。 注5.l のれん (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日 終了事業年度 帳簿価額-期首現在 2007年12月31日 終了事業年度 10,244 10,162 取得 612 483 売却 (14) 当期中に認識した減損損失 - 換算調整 (222) 以前は持分法によって会計処理されていた子会社 302 その他の変動 (4) (2) (1) (475) 64 13 帳簿価額-期末現在 10,918 10,244 内、総額 10,932 10,277 内、期末現在で認識されている減損累計額 (14) ― 323 ― (33) コア事業別ののれんは次の通りである。 2008年12月31日現在の 帳簿価額 (単位:百万ユーロ) 海外リテール・バンキング事業 2007年12月31日現在の 帳簿価額 6,659 6,108 内、BancWest Corp. 3,574 3,412 内、パーソナル・ファイナンス 2,003 1,559 内、エクイップメント・ソリューション 728 788 内、UkrSibBank 119 182 イタリアのリテール・バンキング事業(BNL bc) 1,698 1,698 資産運用および証券管理事業 1,673 1,705 400 403 624 445 68 68 196 220 10,918 10,244 内、BNPパリバの個人投資家 コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業 フランス国内のリテール・バンキング事業 その他の事業 合計 注5.m 保険会社の責任準備金 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 保険契約に関連する負債 2007年12月31日現在 77,465 82,471 - ユニットリンク型契約 26,307 36,226 - その他の保険契約 51,158 46,245 金融契約関連の負債 9,049 8,014 任意配当参加権の特徴を持つ金融契約に関連する負債 9,049 8,014 - 2,835 86,514 93,320 責任準備金の総額 保険契約者剰余金 保険会社の責任準備金の総額 保険契約者損失引当金(1) (531) - ユニットリンク型金融契約に関連する負債(2) 3,520 5,450 保険会社が締結した契約に関連する負債の総額 89,503 98,770 (1) (2) 保険契約者損失引当金は、「未収収益およびその他の資産」(注5.i)に含まれている。 ユニットリンク型金融契約に関連する負債は、「顧客債務」(注5.e)に含まれている。 ― 324 ― 保険契約者剰余金はシャドー・アカウンティングの適用により発生する。保険契約者剰余金は、主に フランスで営業する生命保険子会社の資産に対する未実現利益/損失の保険契約者の持分を表すもので あり、保険契約の下で支払われる給付額は、当該資産の利回りと連動している。この持分(フランスでは 92.5%、2007年度は95%)は、保険契約者に帰属する未実現損益の様々なシナリオによる確率論分析で算 定された平均値である。 2008年度における金融危機の深刻化に起因する市況により、「売却可能金融資産」および「損益計算 書を通じて公正価値で測定する金融資産」に分類されるポートフォリオに伴う未実現純損失全般が増加 した。このため、531百万ユーロの保険契約者損失引当金が資産として認識された。この額は、15年間に おける将来キャッシュ・フローの確率論分析や、顧客に支払う金利および新事業に伴う収入に関する一 貫した仮定に基づき回収可能とみなされている。償却原価で認識されている、「満期保有目的金融資 産」および不動産投資のポートフォリオにおいては、(連結貸借対照表に認識されていない)1,347百万ユ ーロの未実現利益が生じており、この利益は、現在の市場金利を上回る将来の利回りを反映している。 保険契約者損失引当金の額は、新事業に伴う収入や保険の解約の傾向に敏感である。回収可能額は、 解約および新事業に伴う収入の仮定がそれぞれ年間10%増加および減少した場合、9百万ユーロ減少す る見通しである。 保険契約に関連する負債の変動の内訳は次の通りである。 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 契約に関連する負債-期首現在 生命保険に関連する金融契約で積み増した保険契約責任 準備金および保証金の額 保険金および給付金支払額 保険契約ポートフォリオの処分額 98,770 91,391 7,386 13,802 (7,686) (6,744) (338) (294) (18) 63 (615) (364) 連結範囲の変更の影響額 為替レートの変動の影響額 ユニットリンク型事業適格投資の価値の変動の影響額 (7,996) 契約に関連する負債-期末現在 89,503 「再保険者の責任準備金の持分」の詳細については注5.iを参照。 ― 325 ― 2007年12月31日 終了事業年度 916 98,770 注5.n 偶発債務等引当金 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 2007年12月31日 終了事業年度 引当金合計-期首現在 4,738 4,718 繰入額 1,123 1,050 戻入額 (905) (534) 使用額 (769) (758) バンカ・ナッツィオナーレ・デル・ラヴォーロの連結 による影響額 為替レート他の変動の影響額 引当金合計-期末現在 - 260 201 2 4,388 4,738 2008年12月31日および2007年12月31日現在、偶発債務等引当金は退職後給付(注7.b)、信用リスクに 関する減損(注2.f)、規制貯蓄商品に関するリスクおよび銀行業務に伴う訴訟などに対する引当金が主 たるものである。 ・規制貯蓄商品に関するリスクに対する引当金 -預金、貸出金および貯蓄 - 住宅財形貯蓄口座(CEL)および住宅財形貯蓄制度(PEL) (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 住宅財形貯蓄口座および制度で積立てられた預金 14,366 15,995 内、住宅財形貯蓄制度で積立てられた預金 11,330 12,890 期間10年超 3,929 4,476 期間4年超10年以下 5,343 6,542 期間4年未満 2,058 1,872 住宅財形貯蓄口座および制度で付与された貸出金残高 586 552 内、住宅財形貯蓄制度で付与された貸出金残高 161 150 住宅財形貯蓄口座および制度に関して認識した引当金 128 135 91 97 期間10年超 45 51 期間4年超10年以下 33 33 期間4年未満 13 13 内、住宅財形貯蓄制度 ― 326 ― -規制貯蓄商品に対する引当金の増減 2008年12月31日終了事業年度 住宅財形貯蓄制度に 関して認識した引当金 (単位:百万ユーロ) 引当金合計-期首現在 住宅財形貯蓄口座に 関して認識した引当金 97 38 当期の引当金繰入額 2 - 当期の引当金戻入額 (8) (1) 引当金合計-期末現在 91 37 2007年12月31日終了事業年度 住宅財形貯蓄制度に 関して認識した引当金 (単位:百万ユーロ) 引当金合計-期首現在 当期の引当金繰入額 当期の引当金戻入額 引当金合計-期末現在 住宅財形貯蓄口座に 関して認識した引当金 171 45 - 2 (74) (9) 97 38 注6. 融資コミットメントおよび保証コミットメント 注6.a 融資コミットメント 供与した融資コミットメントおよび供与された融資コミットメントの契約上の価値: (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 27,659 25,933 - 顧客向け: 194,082 205,294 信用確認状 166,127 177,907 その他顧客に供与したコミットメント 27,955 27,387 供与した融資コミットメント合計(注4.a) 221,741 231,227 124,411 100,593 9,756 6,888 134,167 107,481 供与した融資コミットメント: - 金融機関向け 供与された融資コミットメント: - 金融機関より - 顧客より 供与された融資コミットメント合計 ― 327 ― 注6.b 保証コミットメント 保証として供与した金融商品および供与された金融商品 当グループが、負債または偶発債務の保証として供与した金融商品は、2008年12月31日現在で75,145 百万ユーロ(2007年12月31日現在では43,621百万ユーロ)であり、当グループが、債券、有価証券、およ び中央銀行への債権に対する担保として供与した金融商品は、2008年12月31日現在で48,169百万ユーロ (2007年12月31日現在では7,480百万ユーロ)であり、またレポ取引に関して供与した金融商品は、2008年 12月31日現在で412,848百万ユーロ(2007年12月31日現在では395,889百万ユーロ)であった。 受益者が売却または保証として供与する権限を有する、当グループが保証として供与した金融商品は、 2008年12月31日現在で429,164百万ユーロであった。 売却または保証として供与する権限を与えられている、当グループが保証として供与された金融商品 は、2008年12月31日現在42,594百万ユーロ(2007年12月31日現在38,014百万ユーロ)であった。レポ取引 に関して供与された金融商品は、2008年12月31日現在で356,421百万ユーロ(2007年12月31日現在は 341,147百万ユーロ)であった。 実際に売却または保証として供与した金融商品は、2008年12月31日現在で309,776百万ユーロであった。 供与した保証コミットメント (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 7,680 10,436 77,287 80,663 1,590 2,142 - 税務当局およびその他の当局に提供した保証 およびその他の保証 40,072 36,172 - その他の保証 35,625 42,349 84,967 91,099 供与した保証コミットメント: 金融機関向け 顧客向け: - 財産保証 供与した保証コミットメント合計(注4.a) ― 328 ― 注7. 給与および従業員給付 注7.a 給与および従業員給付費用 2008年12月31日終了事業年度の給与および従業員給付費用は10,227百万ユーロ(2007年12月31日終了事 業年度には11,105百万ユーロ)となった。 固定報酬・変動報酬、インセンティブ・ボーナスおよび利益配分は7,275百万ユーロ(2007年度には 8,391百万ユーロ)、退職ボーナス、年金費用および社会保障税は2,588百万ユーロ(2007年度には2,368百 万ユーロ)、ならびに給与税が364百万ユーロ(2007年度には346百万ユーロ)となった。 注7.b 従業員給付債務 確定拠出制度での退職後給付 フランスにおいて、BNPパリバ・グループは様々な全国基礎年金制度や全国追加型年金制度に拠出して いる。BNPパリバSAおよび特定の子会社は、社内協定に基づき積立年金制度を設定した。この制度により、 従業員は全国ベースの制度で支給される年金に加え、この制度からの退職年金も受給することになる。 フランス国外を見わたすと、当グループが営業展開するほとんどの国(主として、米国、ドイツ、ルク センブルク、英国、アイルランド、ノルウェーおよびオーストラリア)では、新規従業員に対する確定給 付制度は打ち切りとなっている。現在、こうした従業員に対しては確定拠出制度が提供されている。確 定拠出制度では、当グループの義務は実質上、従業員の年収の一定割合を制度に拠出するだけに限定さ れる。 2008年12月31日終了事業年度におけるフランス内外の確定拠出型退職後給付制度への拠出額は約418百 万ユーロ(2007年12月31日終了事業年度には362百万ユーロ)であった。 確定給付制度での退職後給付 フランス内外の従来の確定給付制度については、従業員の受給権および退職従業員への給付債務から 発生する費用を算定するため、予測単位原価法を適用し年金数理計算手法を用いて別途評価している。 こうした債務および制度資産の現在価値を予測するため、人口統計学上の仮定および財務上の仮定を用 い、こうした仮定では各国およびグループ企業に特有の経済的条件を考慮に入れる。許容範囲の10% 「コリドール」部分を超える年金数理計算上の損益については償却している。こうした損益は、確定給 付制度ごとに算出している。 確定給付型退職後給付制度の債務を賄う引当金総額は、2008年12月31日現在、1,365百万ユーロ(2007 年12月31日現在は1,391百万ユーロ)で、国内制度分が561百万ユーロ、海外制度分が804百万ユーロであ った。 ・ 年金制度およびその他の退職後給付 - 年金制度 フランス国内で、BNPパリバは、1993年12月31日時点で既に退職していた元従業員および現役で あった従業員が同日付で受給権を取得した追加型銀行業界年金の支給を行っている。年金の残存 債務は、連結財務書類上の引当金で賄っているか、当グループ外の保険会社に移転されている。 ― 329 ― BNP、パリバまたはCompagnie Bancaireの元グループ役員が以前に取得した確定給付年金はすべ て打ち切られ、追加型の制度へ移行している。給付額は従前の制度が打ち切りとなった時点で確 定した。ただし、退職時に当グループに留まっていることが条件となっている。これらの年金制 度は、保険会社との間で契約されている。これらの会社の貸借対照表における関連の制度資産の 公正価値の内訳は、債券83%、株式8%、および不動産9%である。 海外では、従業員の最終給与および勤務期間に連動する年金(英国)か、年収の一定割合からな る元本額と事前に取り決めた利率で支払う利息部分からなる年間受給権(米国)のいずれかに基づ く年金制度がある。また、法定年金に連動する追加型の制度(ノルウェー)もある。さらに、保険 会社(スペイン)、年金基金(スイス)または外部のファンド・マネジャー(英国)が運用する制度も ある。2008年12月31日現在、これら年金制度の債務総額の86%は英国、米国およびスイスの20の 制度に関するものであった。関連する制度資産の公正価値の内訳は、株式34%、債券47%、およ びその他の金融商品19%である。 - その他の退職後給付 当グループの従業員は、退職時ボーナスのような様々なその他の契約による退職後給付も受け 取る。フランス国内でのこれらのボーナスに対するBNPパリバの債務は、外部の保険会社と締結さ れた契約を通して積み立てられる。海外では、当グループの債務の大部分はイタリア(82%)が占 めており、年金改革によってイタリアの解雇補償制度(TFR)は2007年1月1日付けで確定拠出制度 に変更された。2006年12月31日までに確定した権利は、引き続き確定給付債務として分類される。 下記の表は、年金とその他の退職後給付の両方に関する当グループの債務に関する詳細を示し ている。 ・貸借対照表で認識した資産・負債の調整 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 債務の現在価値 4,189 4,047 全部または一部を積立てた制度資産の債務の現在価値 3,323 3,156 866 891 未積立債務の現在価値 制度資産の公正価値 (2,129) (2,474) (76) (68) (15) (14) IAS第19号に準拠し、未だ認識していない費用 (751) (280) 過去勤務費用 (193) (245) 年金数理計算上の純損益 (558) (35) 剰余資産の公正価値 分離資産の公正価値 (1) 貸借対照表で認識したその他の金額 確定給付制度に関し貸借対照表で認識した債務(純額) (1) 5 50 1,223 1,261 分離資産とは当グループ内の保険会社の貸借対照表に計上する特定目的の資産であり、その保険会社に移転した 当グループのその他の事業体の特定層の従業員向けの退職後給付債務を賄うものである。 ― 330 ― ・債務および剰余資産の現在価値の増減 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 債務の現在価値-期首現在 3,979 3,814 債務の現在価値総額-期首現在 4,047 3,884 剰余資産の公正価値-期首現在 (68) (70) 当期勤務費用 149 117 債務の割引で発生する費用 181 166 制度修正の影響 (40) 192 16 (80) 240 (117) 11 11 支給額 (285) (205) 為替レートの変動による影響額 (117) (120) 制度の縮小・清算の影響 年金数理計算上の損益純額 制度加入者による拠出額 連結範囲の変更の影響 その他の増減 (3) 222 (18) (21) 債務の現在価値-期末現在 4,113 3,979 債務の現在価値総額-期末現在 4,189 4,047 剰余資産の公正価値-期末現在 (76) (68) ・制度資産および分離資産の公正価値の増減 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 資産の公正価値-期首現在 2,488 2,225 制度資産の公正価値-期首現在 2,474 2,213 分離資産の公正価値-期首現在 14 12 119 123 制度資産期待収益 制度の縮小・清算の影響 (2) 年金数理計算上の損益純額 (1) (327) 15 制度加入者による拠出額 11 11 制度資産へのBNPパリバの拠出額 81 122 積立給付金の受給者への支給額 (139) (120) 為替レートの変動による影響額 (83) (105) 1 218 連結範囲の変更の影響 その他の増減 (5) - 資産の公正価値-期末現在 2,144 2,488 制度資産の公正価値-期末現在 2,129 2,474 分離資産の公正価値-期末現在 15 14 ― 331 ― ・年金費用の内訳 2008年12月31日 終了事業年度 (単位:百万ユーロ) 2007年12月31日 終了事業年度 当期勤務費用 149 117 債務の割引で発生する費用 181 166 (119) (123) 制度資産期待収益 年金数理計算上の損益の償却額 1 4 過去勤務費用の償却額 11 3 制度の縮小・清算の影響 18 (77) 241 90 「給与および従業員給付費用」で認識した費用総額 ・貸借対照表日現在の従業員給付の算定に用いた年金数理計算上の主要な仮定 2008年12月31日現在 (単位:%) フランス フランス以外のユーロ圏 英国 米国 割引率 3.11%-4.05% 2.75%-4.19% 4.50% 6.00% 昇給率 3.00%-5.00% 2.00%-4.00% 3.50%-4.40% 4.00% 2007年12月31日現在 (単位:%) フランス フランス以外のユーロ圏 英国 米国 割引率 4.11%-4.60% 4.15%-4.70% 5.69% 6.00% 昇給率 2.50%-5.00% 2.00%-5.00% 4.30%-4.75% 4.00%-5.00% ・当期における制度資産の実効収益率 2008年12月31日終了事業年度 (単位:%) 制度資産期待収益率(1) 制度資産の実際収益率(1) フランス フランス以外のユーロ圏 英国 米国 4.20% 3.25%-5.15% 4.50%-6.60% 6.00%-7.00% 4.00%-4.15% (33.00)%-0.00% (20.00)%(1.38)% (32.00)%(15.60)% 2007年12月31日終了事業年度 (単位:%) 制度資産期待収益率(1) 制度資産の実際収益率(1) (1) フランス フランス以外のユーロ圏 英国 米国 4.20% 2.00%-6.90% 4.80%-7.30% 6.50%-8.25% 4.50%-4.70% 3.00%-6.00% 6.00%-9.00% 5.00%-12.00% 1ヵ国または圏内での複数の制度の並存を反映し、価値に幅がある。 ― 332 ― フランスでは、2008年度に生じた年金数理計算上の損失により、当グループの債務純額の価額は約110 百万ユーロ増加した。当該損失は、主に、従業員給付(特に割引率や昇給率)の算定に用いられた仮定の 更新に起因するものである。 海外では、制度資産収益率の低下(430百万ユーロ)および従業員給付の算定に用いられた仮定の更新に 起因して2008年度に生じた年金数理計算上の損失により、当グループの債務純額の価値は約456百万ユー ロ増加した。 ・ 退職後医療制度 フランス国内で、BNPパリバは退職従業員向けの医療給付に関する債務をもはや有していない。 海外(主として米国)には退職従業員向けの医療給付制度がある。2008年12月31日現在、これら制度の 債務に対する引当金は51百万ユーロ(2007年12月31日現在は48百万ユーロ)となった。 退職後医療給付制度の債務は、各国で適用されている生命表を使い測定している。また、実績から予 測される医療サービス費用およびインフレの動向といった、医療給付費用に関する仮定も用いられてい る。 退職給付 フランス国内で、BNPパリバは一定の資格基準を満たす従業員に自主退職を勧奨している。この制度に 基づき受給資格を有する現役従業員に対する債務の引当金は、制度が協定または双務協定草案の対象で ある場合に計上される。現行の制度は、フランスでは、BNPパリバのフランス国内業務、BNP Paribas Personal Finance、およびBNP Paribas Lease Groupに主に関係するもので、海外ではBNLに主に関係す るものである。 自主退職および早期退職制度向けの引当金は、2008年12月31日現在において150百万ユーロ(2007年12 月31日現在においては264百万ユーロ)であった。この金額は、フランス国外における当グループの事業 に関連する108百万ユーロ(2007年12月31日現在においては171百万ユーロ)と、フランス国内の42百万ユ ーロを含んでいる。 2008年度第4四半期にCIB事業部門が損失を被ったことを受け、2008年12月16日に、BNPパリバ・グル ープは、世界各国の当該部門スタッフの約5%の削減につながる可能性のある業務の見直しを発表した。 事業再編引当金は、既に英国(10百万ユーロ)、米国(5百万ユーロ)、および香港(3百万ユーロ)では 設定されている。 注7.c 株式報酬 株式によるロイヤルティおよびインセンティブ制度 BNPパリバは、一部の従業員に対して、ロイヤルティ制度およびグローバル株式インセンティブ制度の 一環として履行されたストック・オプションおよび株式報奨を含む株式報酬制度を提供している。 ― 333 ― ・ ロイヤルティ制度 当グループの変動報酬方針の一環として、一部の優秀な、または新規採用の従業員には、ロイヤルテ ィ・ボーナス制度が提供される。この制度により、該当する従業員は従業員が当グループに留まってい ることを条件として、数年間にわたり支払われる(BNPパリバの株価に連動する株式または現金支払額の 形で)株式による特定の株式報酬を受ける資格が与えられる。IFRS第2号に基づき、こうした制度は権利 の付与期間を通じて費用として認識される。2008年12月31日終了事業年度に認識した費用は、2005年度 から2008年度の間の報奨に関連していた。 ・ グローバル株式インセンティブ制度 2005年度までに、BNP、パリバおよびその子会社により、また、後に臨時株主総会により与えられた権 限に基づきBNPパリバにより様々なストック・オプションがグループ従業員に付与された。 2005年度より、当グループは、グループ価値の創造において様々なカテゴリーのマネージャーが積極 的に関与することを目的として、年次のストック・オプション制度を設定した。その結果、マネージャ ーの利害とグループ株主の利害の収斂が促進される。当該制度の対象となったマネージャーは、次世代 のリーダーを含む、当グループ切っての逸材といえる。すなわち、シニア・マネージャー、重要ポスト のマネージャー、現場のマネージャー・技術専門職、潜在能力の高いマネージャー、将来性豊かな若く 優績なマネージャー、およびグループの業績に主に貢献する者達などである。 オプションの行使価格は、対応する臨時株主総会により与えられた権限の条項に従い、発行時に決定 される。いかなる割引も行われない。2005年度の制度以降、付与されたオプションの行使期間は8年に 短縮されている。 当該制度には権利確定条件が付されており、最低数の3,000を超えて付与されたオプションの一部 (30%)はDow Jones Euro Stoxx Bank指数に対するBNPパリバ株価の実績に連動して権利が確定する。こ の相対的業績は、強制保有期間の2年目、3年目および4年目の各年度末に測定され、各測定日に、実 績条件が付されたオプションの1/3に適用される。 指数に対する相対的なBNPパリバ株価の実績は、次のiをⅱと比較することで算定される。(i)強制保有 期間中の各年度におけるBNPパリバ株式の始値の平均と、その前年度における始値の平均との比率(%)、 (ⅱ)同じ期間に係る指数の始値の平均間の比率(%)。 BNPパリバ株価の実績が指数を上回った場合、対応するオプション部分の行使価格は変更されない。実 績が指数を20ポイントまたはそれよりも下回った場合、実績条件が付されたオプションは失効し、行使 できなくなる。 BNPパリバ株価の実績が指数を下回った割合が、5ポイント未満、5ポイント以上10ポイント未満、ま たは10ポイント以上20ポイント未満のいずれかの場合、オプションの関連部分の当初行使価格は、それ ぞれ5%、10%、または20%上昇する。 2003年度以降設けられているストック・オプション制度のもとでは、9事例の内6事例で実績条件が 完全に満たされず、上記調整が実施された。 ― 334 ― 2006年度に、BNPパリバは、上述の従業員カテゴリーに対するグローバル株式インセンティブ制度を設 定するために、2005年5月18日の臨時株主総会により与えられた権限を使用した。当該制度は、ストッ ク・オプションと株式報奨で構成されたものである。この制度に基づき、シニア・マネージャーおよび 役員はストック・オプションのみを付与されるが、重要なポストのマネージャーはストック・オプショ ンと株式報奨の両方を受け取る。潜在能力の高いマネージャーおよび主要貢献者は、株式報奨のみを付 与される。 2008年度までに生じた株式報奨に基づく従業員の権利は、従業員がグループの一員に留まるという条 件により、2年または3年後に確定される。無償で付与された株式に対する強制保有期間は、2年間で ある。株式報奨は、フランス国内のグループ従業員に対してのみ付与された。 実績条件は当グループの1株当たり当期純利益が前年度比で5%またはそれ以上増加している場合に 満たされるが、そうでなければ、次の(i)を(ⅱ)と比較することで決定されるDow Jones Euro Stoxx Bank指数に対する相対的なBNPパリバ株価の実績によって判断される。(i)各年度におけるBNPパリバ株式 の始値の平均と、その前年度における始値の平均との比率(%)、(ⅱ)同じ期間に係る指数の始値の平均 間の比率(%)。 この条件が満たされなかった場合、株式報奨の関連部分は無効となる。 期限未到来の制度すべてで、BNPパリバ株式が購入される可能性がある。 ・ 当年度の費用 すべての制度に関して2008年12月31日終了事業年度に認識した費用は、116百万ユーロ(2007年12月31 日終了事業年度は107百万ユーロ)であった。 2008年度 (単位:百万ユーロ) ストック・ オプション 制度 株式報奨 制度 ロイヤルティ制度 2007年度 その他の制度 13 グローバル株式インセンティブ制度 50 53 合計 50 53 ― 335 ― 13 費用合計 費用合計 13 19 103 88 116 107 ・ 制度の詳細 下記の表は2008年12月31日現在で期限未到来の制度すべての特徴および条件の詳細を示している。 -新株引受オプション制度 制度の特徴 発行会社 付与日 付与した 付与され オプション数 た人数 (1) 行使期間の 開始日 オプションの 行使期限 行使価格 (調整済) (ユーロ)(5) 当期末現在の 未行使オプション オプションの オプション数 期限までの 残存期間(年) BNP(1) 1999.5.3 112 670,000 2004.5.4 2009.5.3 37.31 52,586 1 BNL(6) 1999.9.13 137 614,763 2001.9.13 2011.9.13 82.05 428,647 3 BNP(1)(4) 1999.12.22 642 5,064,000 2004.12.23 2009.12.22 44.77 1,478,811 1 BNP(1)(4) 2000.4.7 1,214 1,754,200 2005.4.8 2010.4.7 42.13 350,336 2 BNL(6) 2000.10.20 161 504,926 2003.10.20 2013.10.20 103.55 465,154 5 BNPパリバSA(1)(2) 2001.5.15 932 6,069,000 2005.5.15 2011.5.14 48.57 2,900,350 3 BNL(6) 2001.10.26 223 573,250 2004.10.26 2014.10.26 63.45 4,740 6 BNL(6) 2001.10.26 153 479,685 2004.10.26 2012.10.26 63.45 2,074 4 BNPパリバSA(2) 2002.5.31 1,384 2,158,570 2006.5.31 2012.5.30 59.48 1,035,408 4 BNPパリバSA(3) 2003.3.21 1,302 6,693,000 2007.3.21 2013.3.20 36.78 3,446,670 5 BNPパリバSA(3) 2004.3.24 1,458 1,779,850 2008.3.24 2014.3.21 49.36 1,402,831 6 BNPパリバSA(3) 2005.3.25 2,380 4,332,550 2009.3.25 2013.3.22 54.62 4,133,709 5 BNPパリバSA(3) 2006.4.5 2,583 3,894,770 2010.4.6 2014.4.4 75.25 3,707,890 6 BNPパリバSA(3) 2007.3.8 2,023 3,630,165 2011.3.8 2015.3.6 82.70 3,554,690 7 BNPパリバSA(3) 2007.4.6 219 405,680 2011.4.6 2015.4.3 78.50 392,905 7 BNPパリバSA(3) 2008.4.18 2,402 3,985,590 2012.4.18 2016.4.15 66.10 3,945,590 8 当期末現在の未行使オプション合計 (1) (2) (3) (4) (5) (6) 27,302,391 オプション数および行使価格は、BNPパリバ株式1株を2株にする株式分割(2002年2月20日実施)を加味して調 整されている。 これらのオプションは、当該年度の平均株主資本に対する純利益の比率で算出する当グループの財務成績に応 じて確定する。オプションが付与された年から4年間、または付与翌年度から開始する3年間の平均比率が最 低でも16%あることが要件となっている。この条件は、関連する制度については満たされている。 これらの制度では、従業員に付与されるオプションの一定割合は、適用される保有期間中のDow Jones Euro Stoxx Bank指数に対するBNPパリバ株価の実績に連動して確定するという条件がある。 この相対的実績条件に基づき、これらのオプションに関する行使価格(調整済)が設定された。 -2003年3月21日制度に基づく期末現在404,649の未行使オプションについて38.62ユーロ -2004年3月24日制度に基づく期末現在3,028の未行使オプションについて51.83ユーロ -2005年3月25日制度に基づく期末現在171,460の未行使オプションについて57.40ユーロ -2006年4月5日制度に基づく期末現在164,106の未行使オプションについて79.00ユーロ この制度では、合併前のBNPおよびパリバの両グループの従業員に対してオプションが付与された。当該オプシ ョンは、合併時に発行された株式に付加された条件付価値権利証書に関係する支払いの必要がない場合にのみ 確定する。この条件は、該当する2つの制度については条件が満たされている。 2006年3月31日より前の制度の下で付与されたオプションの行使価格および同日現在の未行使オプション数は、 2006年3月7日の優先的株式引受権の発行を考慮に入れ、適用される規定に従って調整されている。 2007年10月1日のBNLとBNPパリバの合併に伴い、1999年から2001年の間にBNLによって付与されたストック・オ プションの受益者は、BNPパリバ株式の引受権を合併日現在で付与される。受益者は、BNL株式27株に対しBNPパ リバ株式1株の比率で引受権を付与される。行使価格は、この比率に従って調整されている。 ― 336 ― -株式報奨制度 制度の特徴 発行会社 付与日 付与された 人数 付与した 株式数 付与した 株式の 権利確定日 当期末現在 の未行使 株式数 付与した株 式の保有期 間終了日 BNPパリバSA(1) 2006.4.5 2,034 544,370 2008.4.7 2010.4.7 805 BNPパリバSA 2006.4.5 253 64,281 2009.4.6 2011.4.6 60,189 BNPパリバSA 2007.3.8 2,145 834,110 2009.3.9 2011.3.9 818,070 BNPパリバSA 2007.3.8 327 76,813 2010.6.28 2012.6.28 75,032 BNPパリバSA 2008.4.18 2,124 820,890 2010.4.19 2012.4.19 819,090 当期末現在の未行使株式合計 (1) 1,773,186 805株に係る付与日は、当初の予定日における受益者の不存在により繰り延べられた。 2008年5月21日の株主総会で第21号決議が可決されたことにより、株式報奨を、実績条件に基づくも のとする原則が導入された。取締役会は、次の株式報奨制度案より、適切な実績条件を定める予定であ る。 ・ 過去2年間の変動 -新株引受オプション制度 2008年度 1月1日現在の未行使オプション 当期中に付与されたオプション 2007年度 オプション数 加重平均行使 価格(ユーロ) オプション数 加重平均行使 価格(ユーロ) 24,648,283 59.07 24,474,326 50.63 3,985,590 66.10 4,035,845 82.28 BNL制度からBNPパリバ株式への転換により 生じたオプション 当期中に行使されたオプション 当期中に失効したオプション 989,317 (1,040,223) 65.23 (291,259) (4,488,732) 40.86 (362,473) 12月31日現在の未行使オプション 27,302,391 59.60 24,648,283 59.07 12月31日現在の行使可能オプション 10,666,992 45.20 10,154,176 44.16 2008年度のオプション行使期間中の株価平均は、42.08ユーロ(2007年度は81.52ユーロ)であった。 ― 337 ― -株式報奨制度 1月1日現在の未行使株式 当期中に付与された株式 当期中に権利確定した株式 当期中に失効した株式 12月31日現在の未行使株式 ・ 2008年度 2007年度 株式数 株式数 1,483,630 595,669 820,890 910,923 (524,208) (463) (7,126) (22,499) 1,773,186 1,483,630 ストック・オプションおよび株式報奨に帰属する価値 IFRS第2号で要求されている通り、BNPパリバは従業員に付与したストック・オプションおよび株式報 奨の帰属計算を行い、オプションおよび関連株式の公正価値に基づき付与日現在で計算した額を費用と して認識している。当初の公正価値について、その後のBNPパリバ株式の市場価格の変動に応じた調整は 行わない。確定期間中の公正価値およびその結果としての費用が修正される可能性があるのは、被付与 者数に関連する仮定に関して修正が行われる場合(権利の喪失)のみである。当グループの株式報酬制度 は、外部の専門企業が評価を行っている。 ・ 新株引受オプションの測定 二項式または三項式のツリー・アルゴリズムを使い、権利確定日以後オプションが最適ではない形で 行使される可能性を織り込んでいる。また、モンテカルロ法を使い、業種別インデックスに対するBNPパ リバ株式の実績にオプションを連動させるある種派生的な付与の特徴を評価に織り込んでいる。 ストック・オプション制度を測定する際のインプライド・ボラティリティは、現実の動きを反映した 幅広い評価を基に予測している。当グループが使用するボラティリティ水準の設定には、過去10年間の 基準指標およびBNPパリバ株式のボラティリティ動向の実績を考慮に入れている。 2008年4月18日に付与された新株引受オプションの価値は、実績条件に連動させる場合とさせない場 合で、それぞれ17.32ユーロおよび15.35ユーロ(2007年3月8日に付与された新株引受オプションではそ れぞれ14.57ユーロおよび12.90ユーロ、また2007年4月6日に付与された新株引受オプションではそれ ぞれ16.68ユーロおよび14.47ユーロ)であった。 ― 338 ― 2008年12月31日 終了事業年度 2008年4月18日制度 2007年12月31日終了事業年度 2007年3月8日制度 2007年4月6日制度 付与日におけるBNPパリバ株式の株価 67.98ユーロ 79.31ユーロ 80.60ユーロ オプションの行使価格 66.10ユーロ 82.70ユーロ 75.50ユーロ 29.5% 23.3% 23.3% 8年 7年 7年 BNPパリバ株式の予想配当率(1) 4.0% 4.0% 4.0% 無リスク金利 4.5% 4.1% 4.3% オプションの予想喪失率 1.5% 1.5% 1.5% BNPパリバ株式のインプライド・ボラ ティリティ オプションの予想保有期間 (1) ・ 上記の配当率はオプションの全行使期間中の予想年間配当の平均である。 株式報奨の測定 無償株式報奨の測定に使用されるユニットの価値は、強制保有期間末現在の価値に取得日以降の配当 金支払額を加え、付与日に割引かれたものである。 2008年4月18日におけるBNPパリバによる無償株式報奨の価値は60.94ユーロ(2011年3月10日に保有期 間が終了する株式が72.43ユーロ、2012年6月29日に保有期間が終了する株式が65.48ユーロ)である。 社内貯蓄制度の下で従業員が引受または購入する株式 2008年12月31日 終了事業年度 2007年12月31日 終了事業年度 2008年5月13日 2007年5月15日 制度の公表日現在のBNPパリバ株式の株価 67.75ユーロ 92.77ユーロ 発行済または譲渡済株式数 5,360,439株 5,971,476株 購入または引受価格 54.90ユーロ 69.20ユーロ 5年無リスク金利 4.20% 4.16% 5年借入費用 8.00% 8.00% 16.40% 16.56% 制度の公表日 保有期間中の借入費用 購入株式に適用される5年間の強制保有期間を考慮に入れて評価すると、当該制度の下で株式を引受 または購入する従業員に供与されるディスカウントはBNPパリバにとって財務費用に該当しないため、当 グループは社内貯蓄制度に関連する費用を認識しなかった。2007年度に当該制度の下で株式を購入する 機会を与えられたBNPパリバ・グループの従業員総数の内44%はこの申し出を受け、56%は辞退した。 ― 339 ― 注8. 追加情報 注8.a 資本金および1株当たり当期純利益における変動 株主総会での決議に基づき与えられた権限の2008年における使用 資本金を増減させる次の権限は、株主総会での決議に基づき取締役会に与えられたもので、2008年度 中有効であった。 2008年度中になされた 取締役会に権限が付与された株主総会 2006年5月23日の株主総会 (第22号決議) 2007年5月15日の株主総会 (第10号決議) 権限の使用 BNPパリバ・グループの社内貯蓄制度の参加者向け留保のための株式 2008年7月31日に正式 発行によって資本金を増加させる権限。 に計上された額面2ユ 新株引受権なしで、一回または数回にわたり資本金を最大36百万ユー ロ増加させる権限。この権限は26ヵ月間にわたって認められた。 ー ロ の 新 株 5,360,439 従業員持株制度に関する2006年12月30日の法令に基づき、BNPパリバ 株発行。 - の社内貯蓄制度の参加者向け留保のための株式発行によって資本金を増 加させる権限を取締役会に付与した2006年5月23日の株主総会第22号決 議の改定が決議された。 この決議により承認される取引は、BNPパリバ・グループの社内貯蓄 制度の参加者への株式の売却という形を取ることもできる。 2008年5月21日の株主総会 (第20号決議) BNPパリバ・グループの社内貯蓄制度の参加者のために留保された取 引を、新株発行または留保株式の売却の形で実行する権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 BNPパリバ・グループの社内貯蓄制度の参加者向け留保のための新株 引受権なしの株式発行によって一回または数回にわたり、最大額面金額 36百万ユーロを上限として、資本金を増加させる権限。 この決議により承認される取引は、BNPパリバ・グループの社内貯蓄 制度の参加者への株式の売却という形を取ることもできる。この権限は 26ヵ月間にわたって認められた。 2005年5月18日の株主総会 (第14号決議) 2005年5月18日の株主総会 (第15号決議) 2007年5月15日の株主総会 (第9号決議) 役員または一部の従業員に対し新株引受または購入オプションを付与 2008年3月19日の取締 する権限。 役会で付与された新株 付与される株数は資本金の1.5%、つまり年当たり0.5%を超えてはな らない。この権限は38ヵ月間にわたって認められた。 引 受 オ プ シ ョ ン BNPパリバおよび関係会社の従業員および役員に無償で株式を付与す 2008年3月19日の取締 3,985,590。 る権限。 役会で付与された 報奨株式は、既存株式または発行される新株式のいずれの場合であっ ても、資本金の1.5%、つまり年当たり0.5%を超えてはならない。この 権限は38ヵ月間にわたって認められた。 820,890株。 従業員持株制度に関する2006年12月30日の法令に基づき、BNPパリバ - および関係会社の従業員および役員に無償で株式を付与する権限を取締 役会に付与した2005年5月18日の株主総会第15号決議の改定が決議され た。 この改定は、受益者が就労不能になった場合に様々な法的条件に合致 することを条件として、確定および強制保有期間の早期終了を導入する ものである。 2008年5月21日の株主総会 (第21号決議) BNPパリバおよび関係会社の従業員および役員に無償で株式を付与す る権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 報奨株式は、既存株式または発行される新株式のいずれの場合であっ ても、資本金の1.5%、つまり年当たり0.5%を超えてはならない。この 権限は38ヵ月間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第22号決議) 役員または一部の従業員に対し新株引受または購入オプションを付与 する権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 付与されるオプション数は資本金の3%、つまり年当たり1%を超え てはならない。この上限は、第21号および第22号決議に共通の、包括的 なものである。この権限は38ヵ月間にわたって認められた。 ― 340 ― 2008年度中になされた 取締役会に権限が付与された株主総会 2008年5月21日の株主総会 (第13号決議) 2008年5月21日の株主総会 (第14号決議) 権限の使用 普通株式および新株引受権付きの株式同等証券を発行する権限。 この権限により直ちに、および/または将来実行できる増資の額面金 額は、10億ユーロ(500百万株に相当)を上限とする。 この権限により発行可能な、BNPパリバの資本金の調達を可能とする 負債証券の額面金額は、100億ユーロを上限とする。この権限は26ヵ月 間にわたって認められた。 普通株式および新株引受権なし優先期間付の株式同等証券を発行する この権限は当年度中は 使用されなかった。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 権限。 この権限により直ちに、および/または将来実行できる増資の額面金 額は、350百万ユーロ(175百万株に相当)を上限とする。 この権限により発行可能な、BNPパリバの資本金の調達を可能とする 負債証券の額面金額は、70億ユーロを上限とする。この権限は26ヵ月間 にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第15号決議) 取引所における公募証券の対価として普通株式および株式同等証券を 新株引受権なしで発行する権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 この権限により一回または数回にわたって実行できる増資の額面金額 は、250百万ユーロ(125百万株に相当)を上限とする。この権限は26ヵ月 間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第16号決議) 未上場株式の拠出に対し提供される有価証券の対価として(資本金の 10%を上限に)普通株式および株式同等証券を新株引受権なしで発行す この権限は当年度中は 使用されなかった。 る権限。 この権限により一回または数回にわたって実行できる増資の額面金額 は、BNPパリバの資本金を構成する株数の10%を上限とする。この権限 は26ヵ月間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第17号決議) 2008年5月21日の株主総会 (第18号決議) 新株引受権なしの発行に対する包括的上限。 - 上記の第14号、第15号、第16号決議に基づいて付与される権限により 実行できる新株引受権なしのすべての発行の最大額面金額は、株式につ いては350百万ユーロ、負債証券については70億ユーロとする。 利益剰余金、利益または払込剰余金を資産計上することで資本金を増 加させる権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 一回または数回にわたって、最大額面金額10億ユーロを上限として資 本金を増加させる権限。当該増資は、無償株式の設定および付与によ り、または既存株式の額面金額の増額により、あるいはこれら2つの方 法の組合せにより、利益剰余金、利益または払込剰余金のすべてまたは 一部を連続的または同時に資産計上することで実施される。この権限は 26ヵ月間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第19号決議) 新株引受権があるかないかを問わず、すべての発行に対する包括的上 - 限。 この決議は、上記の第13号、第14号、第15号および第16号決議に基づ いて付与される権限により実行できる発行金額を(新株引受権があるか ないかを問わず)制限する。従って、直ちにおよび/または将来実施で きる増資の最大額面金額は、株式については10億ユーロおよび負債証券 については100億ユーロとされた。 2008年5月21日の株主総会 (第23号決議) 株式消却によって資本金を減少させる権限。 当行が上記権限により保有する可能性のあるBNPパリバの株式の一部 またはすべてを、一回または数回にわたって消却する権限。ただし、24 ヵ月間の間に消却される株式数の総数は、発行済株式数合計の10%を上 限とする。 減資を完了させ、消却株式の購入価額と額面価額との差額を払込剰余 金および分配可能な準備金から控除し、減資の10%に相当する金額を法 定準備金から控除する権限。この権限は18ヵ月間にわたって認められ た。 ― 341 ― この権限は当年度中は 使用されなかった。 資本金に影響を与える取引 資本金に影響を与える取引 2006年12月31日現在の発行済株式数 新株引受オプションの行使による 資本金の増加 新株引受オプションの行使による 資本金の増加 BNLとの合併による資本金の増加 株式数 額面 ユーロ額 (単位:ユーロ) 株主総会に 取締役会に 株式に配当権 よる承認日 よる決定日 が生じる日 930,467,477 2 1,860,934,954 5,647,059 2 11,294,118 (1) (1) 06年1月1日 817,549 2 1,635,098 (1) (1) 07年1月1日 439,358 2 878,716 07年5月15日 07年7月31日 07年1月1日 07年5月15日 07年7月31日 - 自己株式の消却による資本金の減少 (32,111,135) 2 2007年12月31日現在の発行済株式数 905,260,308 2 1,810,520,616 1,115,091 2 2,230,182 (1) (1) 07年1月1日 360,269 2 720,538 (1) (1) 08年1月1日 5,360,439 2 10,720,878 912,096,107 2 1,824,192,214 新株引受オプションの行使による 資本金の増加 新株引受オプションの行使による 資本金の増加 社内貯蓄制度参加者向け留保のため の増資 2008年12月31日現在の発行済株式数 (1) (64,222,270) 06年5月23日 08年5月13日 08年1月1日 当期中に行使された新株引受オプションの付与を認めた株主総会による様々な決議および取締役会による決定。 自己株式商品(BNPパリバにより発行され、当グループが保有する株式) 2007年5月15日の株主総会における第5号決議に基づき、BNPパリバは、最大購入価格105ユーロで当 行の発行済資本金の10%を上限として株式を買い戻す権限を与えられた。自己株式買戻の目的は以下の 通りである。臨時株主総会の決議に基づく将来の消却。株式および株式同等証券の発行、ストック・オ プション制度、また従業員、取締役または役員に対する無償株式の付与、ならびに従業員向け利益配分 スキーム、従業員持株制度または社内貯蓄制度に関連する従業員への株式の割当または売却に関する当 行の義務の履行。外部拡大取引の対価としての将来の送金または支払いのための自己株式の保有。流動 性契約の範囲内の取引。もしくは資産および財務の管理目的である。 18ヵ月間にわたって認められたこの権限は、2008年5月21日の株主総会における第5号決議により取 り消され、2007年5月15日の株主総会における第5号決議と同じ目的であるが、1株当たり最大購入価 格は100ユーロで当行の発行済資本金の10%を上限として株式を買い戻す権限と差し替えられた。後者の この権限は18ヵ月にわたって認められる。 さらに、市場指数の取引および裁定取引を行うBNPパリバの子会社は、これら業務の範囲内で、BNPパ リバSAによって発行された株式の空売りを行っている。 ― 342 ― 2008年12月31日現在、当グループはBNPパリバ株式3,998,016株(301百万ユーロ相当)を保有しており、 これは貸借対照表の株主資本から控除されている。 自己取引 トレーディング勘定取引 自己株式商品 (BNPパリバにより発行され、 当グループが保有する株式) 株式数 2006年12月31日現在保有株式 19,245,508 1,292 取得 26,776,958 帳簿価額 (単位: 百万ユーロ) 株式数 帳簿価額 (単位: 百万ユーロ) 帳簿価額 (単位: 百万ユーロ) 1,786 2,223 26,776,958 2,223 (32,111,135) (2,428) (32,111,135) (2,428) (6,971,945) (568) (6,971,945) (568) その他の変動 2,196,728 111 (6,129,863) (505) (3,933,135) (394) 2007年12月31日現在保有株式 9,136,114 630 (163,462) (11) 8,972,652 619 取得 1,304,072 91 1,304,072 91 従業員に引き渡された株式 従業員に引き渡された株式 Banco BGNの購入用の株式の 引き渡し 494 株式数 25,211,909 資本金の減少 5,966,401 合計 (802,472) (54) (802,472) (54) (3,646,292) (288) (3,646,292) (288) その他の変動 2008年12月31日現在保有株式 (542,574) 5,448,848 (34) (1,287,370) (33) (1,829,944) (67) 345 (44) 3,998,016 301 (1,450,832) 2008年度には、上記の権限に基づき、BNPパリバSAは市場に流通している自己株式600,000株を、マー ケット・メイキング契約に基づかずに、平均株価68.58ユーロ(額面金額は1株当たり2ユーロ)で買い戻 した。この株式の買戻は、株式および株式同等証券の発行、ストック・オプション制度、従業員および 役員に対する株式報奨、ならびに従業員向け利益配分スキーム、従業員持株制度または社内貯蓄制度に 関連する従業員への株式の割当または売却に関する当行の義務を履行するために実行された。これらの 株式は、その後消却される株式に分類された。 BNPパリバSAはまた、市場に流通している自己株式40,662株を、マーケット・メイキング契約に基づか ずに、平均株価74.29ユーロ(額面金額は1株当たり2ユーロ)で買い戻した。これらの株式も上記同様に 消却される株式に分類された。 Exane BNP Paribasとのマーケット・メイキング契約に基づき、かつ仏金融市場監督局(AMF)の倫理綱 領に従い、BNPパリバSAは、272,719株を平均株価59.40ユーロで買い戻し、さらに自己株式258,903株を 平均株価60.50ユーロで売却した。2008年12月31日現在、BNPパリバSAは、マーケット・メイキング契約 に基づき、自己株式を161,851株(9百万ユーロ相当)保有している。 2008年1月1日から2008年12月31日の間に、BNPパリバ株式524,208株が株式報奨として従業員に付与 されており、これには早期に付与された610株も含まれる。 2008年10月1日、BNPパリバは買収に用立てるための株式交換取引に自己株式3,646,292株を用いた。 ― 343 ― 優先株式および永久最劣後債(TSSDI) ・ グループの海外子会社が発行した優先株式 1997年12月に、当グループが独占的支配力を有する子会社のBNP US Funding LLCは、米国法の適用を 受ける500百万米ドルの非累積的無期限優先株式を発行した。当該優先株式にBNPパリバの普通株式に対 する希薄化効果はなかった。当該優先株式には10年間の固定配当が支払われた。10年経過後、発行体の 裁量で各四半期末に額面での償還が可能であり、未償還株についてはLiborに連動した配当を支払うこと になっていた。前年度にBNPパリバSAの普通株式について配当が支払われておらず、かつ優先株式等価物 (永久最劣後債)に利息が支払われなかった場合、発行体は当該優先株式について配当を支払わないこと を選択できた。未払配当金の繰越しはなかった。当該優先株式は、10年間の契約期間経過後の2007年12 月に発行体により償還された。 2000年10月に、当グループが独占的支配力を有する子会社のBNP Paribas Capital Trustを通じて、 500百万米ドルの非累積的無期限優先株式を発行した。当該優先株式には10年間の固定配当が付いている。 10年経過後、発行体の裁量で各四半期末に額面での償還が可能であり、未償還株についてはLiborに連動 した配当を支払う。 2001年10月に、当グループが独占的支配力を有する子会社のBNP Paribas Capital Trust IIIを通じて、 500百万ユーロの非累積的無期限優先株式を発行した。当該優先株式には10年間の固定配当が付いている。 10年経過後およびその後は各配当期日に発行体の裁量で償還が可能であり、未償還の株式については、 Euriborに連動した配当が支払われる。 2002年1月および6月に、660百万ユーロおよび650百万米ドルの非累積的無期限優先株式を、当グル ープ が独占的支 配力を有す る子会社の BNP Paribas Capital Trust IVおよび BNP Paribas Capital Trust Vの2社を通じて2回発行した。第1回発行株式については10年間にわたり年1回の固定配当が、 第2回発行株式については5年間にわたり四半期ごとに固定配当が支払われた。第1回発行株式につい ては、10年経過後およびその後は各配当期日に発行体の裁量で償還が可能であり、未償還の株式につい ては、Euriborに連動した配当が支払われる。第2回発行株式については、5年間の契約期間経過後の 2007年6月に発行体により償還された。 2003年1月に、700百万ユーロの非累積的優先株式を、当グループが独占的支配力を有する子会社の BNP Paribas Capital Trust VIを通じて発行した。当該優先株式は年1回の固定配当を支払う。当該優 先株式は10年経過後およびその後は各配当期日に償還が可能である。2013年に償還されない優先株式に ついては、Euriborに連動した配当が四半期ごとに支払われる。 2003年度および2004年度においてLaSer-Cofinogaのサブグループ(比例持分に応じてBNPパリバに連結 されている)は、LaSer-Cofinogaのサブグループが独占的支配力を有する、英国の法律が適用される特別 目的事業体を通じて、議決権のない無期限優先株式を3回発行した。これらの株式については、2003年 度発行分は固定利率、また2004年度発行分は連動利率で10年間にわたり非累積的優先配当金が支払われ る。10年経過後、これらの株式は各四半期末の配当期日に発行体の裁量で償還可能となり、2003年度発 行分に係る支払配当金はEuriborに連動することになる。 ― 344 ― 発行体 発行日 通貨 金額 第1回繰上償還日前 の利率および期間 第1回繰上償還日後の利率 BNPP Capital Trust 2000年10月 米ドル 500百万 9.003% 10年 3ヵ月物Libor+3.26% BNPP Capital Trust III 2001年10月 ユーロ 500百万 6.625% 10年 3ヵ月物Euribor+2.60% BNPP Capital Trust IV 2002年1月 ユーロ 660百万 6.342% 10年 3ヵ月物Euribor+2.33% BNPP Capital Trust VI 2003年1月 ユーロ 700百万 5.868% 10年 3ヵ月物Euribor+2.48% Cofinoga Funding I LP 2003年3月 ユーロ 100百万(1) 6.820% 10年 3ヵ月物Euribor+3.75% Cofinoga Funding II LP 2004年1月 および5月 TEC10(2) 10年 80百万(1) +1.35% TEC10(2)+1.35% (1) (2) ユーロ 比例連結による比率適用前。 TEC10とは、仮の10年物財務省中期証券の満期利回りに対応した日々の長期国債指数である。 これらの発行による収入および配当金は貸借対照表の「少数株主持分」に計上されている。 2008年12月31日現在、BNPパリバ・グループは60百万ユーロの優先株式を保有しており、少数株主持分 から控除されている。 ・ BNPパリバSAが発行した永久最劣後債 2005年から2008年まで、BNPパリバSAは永久最劣後債を15回、総額で10,543百万ユーロを発行した。当 該債券については、固定利息が支払われ、固定期間経過後およびその後は各利息支払日に償還可能であ る。当該債券の一部については、固定期間経過後にそれらが償還されなかった場合は、Euriborまたは Liborに連動した利息が支払われる。 当該債券の内、2008年12月になされた最終回の発行分は、フランス政府保証の負債証券を発行するた めに設立されたSociété de Prise de Participation de l'Etatに購入された。これらの発行による収入 は、Tier1規制資本を構成する金融機関が発行する有価証券の購入に使われている。当該債券について は、発行日の1年後の応答日から利息に1%の償還プレミアムを加えた金額が、また発行日の2年後か ら5年後の応答日まではさらに2%が追加され、6年後の応答日からは11%が追加されて支払われる。 ― 345 ― 以下の表は、発行されたこれらの債券の内容を示している。 発行日 通貨 金額 利息支払日 第1回繰上償還日前 の利率および期間 第1回繰上償還日後の利率 2005年6月 米ドル 1,350百万 年2回 5.186% 10年 3ヵ月物米ドルLibor+1.680% 2005年10月 ユーロ 1,000百万 年1回 4.875% 6年 4.875% 2005年10月 米ドル 400百万 年1回 6.250% 6年 6.250% 2006年4月 ユーロ 750百万 年1回 4.730% 10年 3ヵ月物Euribor+1.690% 2006年4月 英ポンド 450百万 年1回 5.945% 10年 3ヵ月物英ポンドLibor+1.130% 2006年7月 ユーロ 150百万 年1回 5.450% 20年 3ヵ月物Euribor+1.920% 2006年7月 英ポンド 325百万 年1回 5.945% 10年 3ヵ月物英ポンドLibor+1.810% 2007年4月 ユーロ 750百万 年1回 5.019% 10年 3ヵ月物Euribor+1.720% 2007年6月 米ドル 600百万 年4回 6.500% 5年 6.50% 2007年6月 米ドル 1,100百万 年2回 7.195% 30年 3ヵ月物米ドルLibor+1.290% 2007年10月 英ポンド 200百万 年1回 7.436% 10年 3ヵ月物英ポンドLibor+1.850% 2008年6月 ユーロ 500百万 年1回 7.781% 10年 3ヵ月物Euribor+3.750% 2008年9月 ユーロ 650百万 年1回 8.667% 5年 3ヵ月物Euribor+4.050% 2008年9月 ユーロ 100百万 年1回 7.570% 10年 3ヵ月物Euribor+3.925% 2008年12月 ユーロ 2,550百万 年1回 7.750% 5年 3ヵ月物Euribor+4.550% 前年度おいてBNPパリバSAの普通株式または優先株式について配当金が支払われなかった場合、BNPパ リバはこれらの永久最劣後債について利息を支払わないことを選択できる。未払利息は繰越されない。 これらの永久最劣後債に関連する契約には、損失吸収条項が含まれている。当該条項の条件に従って、 規制資本が不十分となった場合(すなわち増資またはそれに相当するあらゆるその他の措置により不足分 が完全に相殺されない場合)は、資本の欠損額が補填され当該債券の額面価額が当初の金額まで回復する まで、関連する利息の新しい算定基準として当該債券の額面価額が減額される可能性がある。ただし、 BNPパリバが清算される場合には、額面価額が減額されているか否かに関わらず、これらの債券の保有者 に対する債務額は当初の額面価額を表すことになる。 これらの発行による収入は、株主資本の「利益剰余金」に計上されている。IAS第21号に従って、外貨 建ての発行は、発行日のユーロ換算額に基づく取得原価で認識される。当該商品に係る利息は、配当金 と同様に会計処理される。 2008年12月31日現在、BNPパリバ・グループは永久最劣後債22百万ユーロを保有しており、株主資本か ら控除されている。 ― 346 ― 1株当たり当期純利益 希薄化後1株当たり当期純利益は、当期純利益を、希薄化効果のある株式商品から普通株式への転換 により生じる最大の影響額を基に調整された加重平均発行済株式数で除したものである。インザマネー の新株引受オプションは、グローバル株式インセンティブ制度に基づく株式報奨と同様、希薄化後1株 当たり当期純利益の計算で考慮される。これらの商品の転換は、この計算に使用される当期純利益の金 額に影響を及ぼさない。 2008年12月31日 終了事業年度 基本的および希薄化後1株当たり当期純利益の算定に使用した 純利益(単位:百万ユーロ)(1) 2007年12月31日 終了事業年度 2,762 7,629 899,245,437 898,407,216 3,813,197 7,629,130 903,058,634 906,036,346 基本的1株当たり当期純利益(単位:ユーロ) 3.07 8.49 希薄化後1株当たり当期純利益(単位:ユーロ) 3.06 8.42 期中加重平均発行済普通株式数 潜在的に希薄化効果のある普通株式の影響 希薄化後1株当たり当期純利益の算定に使用した加重平均普通株 式数 (1) 基本的および希薄化後1株当たり当期純利益の算定に使用した純利益とは、BNPパリバSAが発行した永久最劣後債 (優先株式に同等なものとしてみなされる)の利息分(会計処理上は配当金)を調整した後の当期純利益(損益勘定) をいう。 2008年度には2007年度の当期純利益から1株当たり3.35ユーロの配当が支払われた(2007年度には2006 年度の当期純利益から1株当たり3.10ユーロの配当が支払われた)。 ― 347 ― 注8.b 連結の範囲 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 連結会社 BNP Paribas SA フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス国内のリテール・バンキング事業 Banque de Bretagne (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Développement SA フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Factor (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Compagnie pour le Financement des Loisirs – Cofiloisirs フランス 持分法 33.33% 33.33% 73.86% 73.86% 80.00% 59.08% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% リテール・バンキング事業-イタリア (BNLバンカ・コメルシアーレ) Artigiancassa SPA イタリア Artigiansoa – Org. Di Attestazione SPA イタリア Banca Nazionale del Lavoro SPA イタリア BNL Broker Assicurazioni SPA イタリア BNL Direct Services SPA イタリア BNL Edizioni SRL イタリア 全部連結 7 持分法 12 5 8 全部連結 5 7 持分法 12 BNL Finance SPA イタリア 全部連結 100.00% 100.00% BNL Partecipazioni SPA イタリア 全部連結 100.00% 100.00% BNL Positivity SRL イタリア 全部連結 51.00% 51.00% 全部連結 100.00% 100.00% 76.90% 56.80% Banca Nazionale del Lavoro SPA (旧BNL Progetto SPA) イタリア 2 Creaimpresa SPA (Groupe) イタリア 7 Elep SPA イタリア 持分法 12 4 International Factors Italia SPA – Ifitalia イタリア 全部連結 99.64% 99.64% Serfactoring SPA イタリア 持分法 27.00% 26.94% 特別目的会社 Vela ABS イタリア 全部連結 Vela Home SRL イタリア 全部連結 Vela Public Sector SRL イタリア 全部連結 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 348 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 海外リテール・バンキング・サービス事業 リテール・バンキング-米国 1897 Services Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% AmerUS Leasing, Incorporated. 米国 全部連結 100.00% 100.00% BancWest Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% Bancwest Investment Services, Incorporated 米国 全部連結 100.00% Bank of the West Business Park Association LLC 米国 全部連結 38.00% 38.00% Bank of the West 米国 全部連結 100.00% 100.00% Bishop Street Capital Management Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% BW Insurance Agency, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% BW Leasing, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% Center Club, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% CFB Community Development Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Claas Financial Services LLC 米国 2 Commercial Federal Affordable Housing, Incorporated. 米国 全部連結 100.00% 80.45% 全部連結 100.00% 100.00% Commercial Federal Community Development Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Commercial Federal Insurance Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Commercial Federal Investments Services, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% Commercial Federal Realty Investors Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Commercial Federal Service Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Community First Home Mortgage 米国 Community First Insurance, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 4 Community Service, Incorporated 米国 Contractors Insurance Services 米国 Equity Lending Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% Essex Crédit Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% FHL Lease Holding Company Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% FHL SPC One, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% 5 First Bancorp 米国 全部連結 100.00% 100.00% First Hawaiian Bank 米国 全部連結 100.00% 100.00% First Hawaiian Leasing, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% First National Bancorp, Incorporated 米国 First National Bancorporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% First Santa Clara Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% First Savings Investment Corporation 米国 HBC Aviation, LLC 米国 4 4 6 5 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 349 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 リテール・バンキング-米国(続き) KIC Technology1, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% KIC Technology2, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% KIC Technology3, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% Liberty Leasing Company 米国 全部連結 100.00% 100.00% Mountain Fall Acquisition 米国 全部連結 100.00% 100.00% Nabity – Perry Insurance, Incorporated 米国 ORE, Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 5 4 Roxborough Acquisition Corporation 米国 St Paul Agency Incorporated 米国 The Bankers Club, Incorporated 米国 The Voyager HR Group 米国 4 Ursus Real Estate Inc 米国 2 全部連結 米国 2 全部連結 4 特別目的会社 CFB Capital 3 CFB Capital 4 米国 全部連結 Commercial Federal Capital Trust 1 米国 全部連結 Commercial Federal Capital Trust 2 米国 全部連結 Commercial Federal Capital Trust 3 米国 全部連結 C-One Leasing LLC 米国 First Hawaiian Capital 1 米国 2 全部連結 全部連結 パーソナル・ファイナンス Axa Banque Financement フランス Banco BGN SA ブラジル Banco Cetelem Argentina アルゼンチン Banco Cetelem Portugal ポルトガル Banco Cetelem SA スペイン BGN Holding Financeira Limitada ブラジル Bieffe 5 SPA イタリア BNP Paribas Invest Immo フランス BNP Paribas Personal Finance (旧Cetelem) フランス BNP Paribas Personal Finance AED (旧JetFinance International) BNP Paribas Personal Finance Belgium (旧Cetelem Belgium) BNP Paribas Personal Finance SA de CV (旧Cetelem Mexico SA de CV) 1 11 1 2 35.00% 35.00% 100.00% 100.00% 全部連結 60.00% 60.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 50.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 持分法 12 5 ブルガリア 1 ベルギー メキシコ 持分法 全部連結 8 8 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 350 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 パーソナル・ファイナンス(続き) BNP Paribas Personal Finance SPA (旧Banca UCB SPA) イタリア 全部連結 100.00% Carrefour Administration Cartos de Creditos – CACC ブラジル 持分法 40.00% 40.00% Cetelem Algérie アルジェリア 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem America ブラジル 全部連結 100.00% 100.00% 8 2 100.00% Cetelem Asia 香港 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Bank SA ポーランド 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Benelux BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Brésil ブラジル 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% Cetelem Holding Participaçoes Limitada ブラジル 全部連結 100.00% Cetelem CR チェコ共和国 1 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem IFN SA ルーマニア 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Maroc モロッコ 全部連結 99.86% 93.17% Cetelem Polska Expansion SA ポーランド 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Processing Services (Shanghai) Limited 中国 8 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Serviços Limitada ブラジル 2 持分法 100.00% 100.00% Cetelem Slovensko スロバキア 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem Thaïlande タイ 全部連結 100.00% 100.00% Cetelem UK 英国 全部連結 100.00% 100.00% Cofica Bail (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Cofidis France フランス Cofiparc SNC フランス 全部連結 100.00% 100.00% Compagnie Médicale de financement de Voitures et matériels – CMV Médiforce (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Credial Italie SPA イタリア Credirama SPA イタリア Credisson Holding Limited キプロス 12 3 2 10 比例連結 50.00% 50.00% 比例連結 51.00% 25.50% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% Crédit Moderne Antilles Guyane (*) フランス Crédit Moderne Guyane フランス Crédit Moderne Océan Indien (*) フランス Direct Services ブルガリア Dresdner-Cetelem Kreditbank ドイツ 全部連結 50.10% 50.10% Effico Iberia スペイン 全部連結 100.00% 100.00% Effico Participation SA フランス 1 Effico Portugal ポルトガル 2 100.00% 100.00% 5 1 全部連結 97.81% 97.81% 全部連結 100.00% 100.00% 5 持分法 12 Effico Soreco フランス 全部連結 99.96% 99.96% Eurocredito スペイン 全部連結 100.00% 100.00% Facet (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 351 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 パーソナル・ファイナンス(続き) Fidem (*) フランス 全部連結 51.00% 51.00% Fidexis ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Fimestic Expansion SA スペイン 全部連結 100.00% 100.00% Findomestic イタリア 比例連結 50.00% 50.00% Findomestic Banka a.d セルビア 50.00% 50.00% Findomestic Leasing SPA イタリア KBC Pinto Systems ベルギー 持分法 39.99% 39.99% Laser – Cofinoga (Groupe) フランス 比例連結 50.00% 50.00% Loisirs Finance (*) フランス 全部連結 51.00% 51.00% Magyar Cetelem ハンガリー 全部連結 100.00% 100.00% 持分法 34.00% 34.00% 10 2 12 Métier Regroupement de Crédits フランス Monabank フランス Natixis Financement フランス 持分法 33.00% 33.00% Norrsken Finance (*) フランス 全部連結 51.00% 51.00% Novacrédit フランス 5 Prestacomer SA de CV メキシコ 2 100.00% 100.00% Projeo (*) フランス 全部連結 51.00% 51.00% SA Domofinance フランス 比例連結 55.00% 55.00% SAS Prêts et Services (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Servicios Financieros Carrefour EFC スペイン 持分法 44.08% 40.00% Société de Paiement Pass フランス 持分法 40.01% 40.01% Submarino Finance Promotora de Credito Limitada ブラジル 比例連結 50.00% 50.00% Sundaram Home Finance Limited インド 比例連結 49.90% 49.90% UCB フランス UCB Hypotheken オランダ UCB Ingatlanhitel RT ハンガリー UCB Suisse スイス Union de Creditos Immobiliarios – UCI (Groupe) スペイン 8 比例連結 5 5 1 持分法 10 12 5 2 8 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 比例連結 50.00% 50.00% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 352 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 債券投資ファンド FCC Master Dolphin イタリア FCC Retail ABS Finance – Noria 2005 フランス 比例連結 全部連結 FCC Retail ABS Finance – Noria 2008 フランス 全部連結 European Mortgage Finance IT 2008-1 SRL イタリア FCC Domos 2003 フランス 4 FCC Domos 2008 フランス 2 FCC Master Domos フランス FCC Master Domos 4 フランス 2 14 全部連結 全部連結 全部連結 4 FCC Master Domos 5 フランス FCC U.C.I 18 スペイン 全部連結 FCC U.C.I 4-14 スペイン 比例連結 FCC U.C.I 10-17 スペイン 比例連結 UCB Service SRL イタリア 2 2 比例連結 14 全部連結 エクイップメント・ソリューション Albury Asset Rentals Limited 英国 All In One Allemagne ドイツ All In One Vermietung GmbH オーストリア Antin Bail (*) 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% Aprolis Finance フランス 全部連結 51.00% 51.00% Arius SA フランス 全部連結 100.00% 100.00% Artegy Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Artegy SAS フランス 全部連結 100.00% 100.00% Arval Austria GmbH オーストリア 全部連結 100.00% 100.00% 8 2 8 Arval Belgium ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Arval Benelux BV (旧Arma Beheer BV) オランダ 全部連結 100.00% 100.00% Arval Brasil Limitada ブラジル 100.00% 100.00% Arval Business Services Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Arval BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% Arval Deutschland GmbH ドイツ 全部連結 100.00% 100.00% Arval ECL SAS フランス 全部連結 100.00% 100.00% Arval Hellas Car Rental SA ギリシャ 100.00% 100.00% Arval India Private Limited インド Arval Limited 英国 Arval Luxembourg ルクセンブルク Arval Maroc モロッコ Arval NV ベルギー 持分法 2 2 12 持分法 12 持分法 12 全部連結 全部連結 2 持分法 全部連結 12 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 88.73% 88.73% 100.00% 100.00% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 353 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 エクイップメント・ソリューション(続き) Arval PHH Holding SAS フランス 全部連結 100.00% Arval PHH Holdings Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Arval PHH Holdings UK Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Arval PHH Service Lease CZ チェコ共和国 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 8 Arval Portugal ポルトガル Arval Russie ロシア 全部連結 持分法 Arval Schweiz AG スイス Arval Service Lease 12 100.00% 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% Arval Service Lease Espagne スペイン 全部連結 99.99% 99.99% Arval Service Lease Italia イタリア 全部連結 100.00% 100.00% Arval Service Lease Polska SP ポーランド Arval Service Lease Romania SRL ルーマニア 全部連結 2 2 100.00% 100.00% 持分法 12 100.00% 100.00% 持分法 12 Arval Slovakia スロバキア 100.00% 100.00% Arval Trading フランス 全部連結 100.00% 100.00% Arval UK Group Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Arval UK Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Barloword Heftruck BV オランダ 持分法 50.00% 50.00% BNP Paribas Fleet Holdings Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group GmbH & Co KG オーストリア BNP Paribas Lease Group Holding SPA イタリア 2 BNP Paribas Lease Group KFT ハンガリー 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group Netherlands BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% 5 BNP Paribas Lease Group Polska SP z.o.o ポーランド 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group RT ハンガリー 8 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group SA Belgium ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group SPA イタリア 5 BNP Paribas Lease Group SPA (旧Locafit SPA) イタリア 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Lease Group UK PLC 英国 13 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Leasing Gmbh ドイツ 全部連結 100.00% 100.00% Bureau Services Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% 60.11% Centro Leasing SPA イタリア Claas Financial Services (*) フランス 3 全部連結 60.11% Claas Financial Services Incorporated 米国 全部連結 100.00% 60.11% Claas Financial Services Limited 英国 全部連結 51.00% 51.00% Claas Leasing Gmbh ドイツ 全部連結 100.00% 60.11% 2 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 354 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 エクイップメント・ソリューション(続き) CNH Capital Europe (*) フランス 全部連結 50.10% CNH Capital Europe Limited 英国 全部連結 100.00% 50.10% Cofiplan (*) フランス 全部連結 99.99% 99.99% 全部連結 100.00% 100.00% Commercial Vehicle Finance Limited 英国 Cooperleasing SPA イタリア Dexia Location Longue Durée フランス Dialcard Fleet Information Services Limited 英国 13 50.10% 3 2 持分法 12 全部連結 51.00% 51.00% 100.00% 100.00% Dialcard Limited 英国 Diamond Finance UK Limited 英国 4 全部連結 60.00% 60.00% Equipment Lease BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% Gestion et Location Holding フランス 全部連結 100.00% 100.00% Greenval Insurance Company Limited アイルランド 100.00% 100.00% H.F.G.L Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Harpur UK Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Humberclyde Commercial Investments Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Humberclyde Commercial Investments N° 4 Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Humberclyde Commercial Investments N° 1 Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Humberclyde Finance Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Humberclyde Industrial Finance Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 2 全部連結 15 Humberclyde Investments Limited 英国 全部連結 100.00% JCB Finance (*) フランス 全部連結 100.00% 50.10% JCB Finance Holdings Limited 英国 全部連結 50.10% 50.10% Leaseco International BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 2 Locatrice Italiana SPA イタリア 13 Locatrice Strumentale SRL イタリア 13 Manitou Finance Limited 英国 全部連結 51.00% 51.00% Natiobail 2 フランス 全部連結 100.00% 100.00% Natiocrédibail (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Natiocrédimurs (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Natioénergie (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Overdrive Business Solutions Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Overdrive Credit Card Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Paricomi (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% PHH Financial services Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% PHH Holdings (1999) Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% 5 PHH Investment Services Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% PHH Leasing (N° 9) Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 355 ― 会社名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 エクイップメント・ソリューション(続き) PHH Treasury Services Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% PHH Truck Management Services Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Pointeuro Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Same Deutz Fahr Finance Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% Same Deutz-Fahr Finance (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% SAS MFF (*) フランス 全部連結 51.00% 51.00% SREI Equipment Finance Private Limited インド 比例連結 50.00% 50.00% The Harpur Group UK Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% UFB Asset Finance Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% United Care (Cheshire) Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% United Care Group Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% 持分法 12.61% 12.61% 全部連結 50.98% 50.98% 全部連結 19.00% 19.00% ブルキナファソ 全部連結 51.00% 51.00% コートジボワール 全部連結 59.79% 59.79% ガボン 全部連結 46.67% 46.67% ギニア 持分法 30.83% 30.83% 全部連結 85.00% 85.00% セネガル 全部連結 54.11% 54.11% Banque Malgache de l'Océan Indien マダガスカル 全部連結 75.00% 75.00% Banque Marocaine du Commerce et de l'Industrie モロッコ 全部連結 66.21% 66.21% 全部連結 100.00% 79.42% 100.00% 66.21% 1 特別目的会社 Fundo de Investimento EM Direitos Creditorios BGN Life Fundo de Investimento EM Direitos Creditorios BGN Premium Vela Lease SRL ブラジル 1 全部連結 ブラジル 1 全部連結 イタリア 13 全部連結 新興市場 Banque de Nankin (旧Nanjing City Commercial Bank Corp Limited) 中国 Banque de Wallis et Futuna フランス Banque du Sahara LSC リビア Banque Internationale Burkina Faso Banque Internationale Cote d'Ivoire Banque Internationale Gabon Banque Internationale Guinée Banque Internationale Mali Banque Internationale Senegal du Commerce et de l'Industrie du Commerce et de l'Industrie du Commerce et de l'Industrie du Commerce et de l'Industrie du Commerce et de l'Industrie du Commerce et de l'Industrie Banque Marocaine du Commerce et de l'Industrie Crédit Conso Banque Marocaine du Commerce et de l'Industrie Gestion マリ モロッコ モロッコ 11 1 8 2 8 持分法 12 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 356 ― 会社名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 新興市場(続き) Banque Marocaine du Commerce et de l'Industrie Leasing Banque Marocaine du Commerce et de l'Industrie Offshore Banque pour le Commerce et l'Industrie de la Mer Rouge モロッコ 全部連結 72.03% 47.69% モロッコ 全部連結 100.00% 66.21% ジブチ 3 BNP Intercontinentale – BNPI (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas BDDI Participations フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Cyprus Limited キプロス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas El Djazair アルジェリア 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Guadeloupe (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Guyane (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Le Caire エジプト 全部連結 95.19% 95.19% 100.00% 100.00% BNP Paribas Martinique (*) フランス BNP Paribas Mauritanie モーリタニア 全部連結 BNP Paribas Nouvelle Calédonie (*) フランス BNP Paribas Réunion (*) フランス BNP Paribas Vostok Holdings フランス BNP Paribas Vostok LLC ロシア 8 SIFIDA ルクセンブルク 4 TEB Mali Yatirimlar Anonim Sirketi (Groupe) トルコ Ukrainian Insurance Alliance ウクライナ Ukrainian Leasing Company ウクライナ Ukrsib Asset Management ウクライナ Ukrsib Asset Management PI Fund ウクライナ UkrSibbank ウクライナ Union Bancaire pour le Commerce et l'Industrie チュニジア Union Bancaire pour le Commerce et l'Industrie Leasing チュニジア Vesko ウクライナ 2 持分法 12 59.99% 59.99% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 比例連結 50.00% 50.00% 25.50% 5 持分法 12 50.00% 持分法 12 100.00% 51.00% 2 持分法 12 99.94% 50.97% 2 持分法 12 99.94% 50.97% 全部連結 51.00% 51.00% 全部連結 50.00% 50.00% 全部連結 75.40% 37.70% 49.63% 25.31% 2 1 持分法 12 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 357 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 資産運用および証券管理事業 保険 Assu-Vie SA フランス BNL Vita SPA イタリア BNP Paribas Assurance フランス BNP Paribas Assurance (旧Cardif SA) フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Assicurazioni SPA イタリア 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Assurance Vie フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Assurance Vie Polska ポーランド 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Biztosito Magyarorszag ハンガリー 持分法 12 100.00% 100.00% Cardif Compania de Seguros ペルー 2 持分法 12 100.00% 100.00% Cardif Compania de Seguros de Vida アルゼンチン 11 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif do Brasil Seguros ブラジル 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif do Brasil Seguros e Garantias ブラジル Cardif Forsaking AB スウェーデン Cardif Holdings Incorporation 米国 Cardif Insurance Company ロシア 持分法 13 12 持分法 50.00% 50.00% 49.00% 49.00% 5 2 8 2 2 2 持分法 12 100.00% 100.00% 持分法 12 100.00% 100.00% 全部連結 15 99.60% 99.60% 持分法 12 100.00% 100.00% Cardif Leven ベルギー 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Levensverzekeringen NV オランダ 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Life Insurance Company Corporation 米国 Cardif Mexico Seguros de Vida メキシコ 2 全部連結 15 100.00% 99.60% 持分法 12 100.00% 100.00% 100.00% Cardif Mexico Seguros Generales SA メキシコ 持分法 12 100.00% Cardif Nederland Holding BV オランダ 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Nordic AB スウェーデン 2 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Pinnacle Insurance Holding Limited 南アフリカ 8 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif RD フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Retraite Assurance Vie フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardif Schadeverzekeringen NV オランダ 全部連結 15 100.00% 100.00% Cardivida Correduria de Seguros スペイン 持分法 12 100.00% 100.00% Centro Vita Assicurazioni SPA イタリア Closed Joint Insurance Company ウクライナ Compagnie Bancaire Uk Fonds C Compania de Seguros Generales 8 比例連結 15 49.00% 49.00% 持分法 12 100.00% 100.00% 英国 全部連結 15 100.00% 100.00% チリ 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 持分法 12 100.00% 100.00% 持分法 12 100.00% 100.00% Compania de Seguros Vida SA チリ Cybele RE ルクセンブルク Darnell Limited アイルランド Direct Life & Pensions Services – DLPS 英国 European Reinsurance Limited 英国 2 5 1 11 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 358 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 保険(続き) Financial Telemarketing Services 英国 Fonds d'Investissement Immobilier pour le Commerce et la Distribution – Fondis フランス GIE BNP Paribas Assurance フランス Global Euro フランス Investlife Luxembourg SA ルクセンブルク Luizaseg ブラジル Natio Assurance フランス 11 2 2 2 持分法 12 100.00% 100.00% 比例連結 15 25.00% 25.00% 全部連結 15 100.00% 99.00% 全部連結 15 99.89% 99.73% 全部連結 15 100.00% 100.00% 持分法 12 50.00% 50.00% 比例連結 15 50.00% 50.00% Natio Fonds Athènes Investissement 5 フランス 2 全部連結 15 100.00% 100.00% Natio Fonds Collines Investissement 1 フランス 2 全部連結 15 100.00% 100.00% Natio Fonds Collines Investissement 3 フランス 2 全部連結 15 100.00% 100.00% NCVP Participacoes SA ブラジル 全部連結 15 100.00% 100.00% Patrimoine Management & Associés フランス 全部連結 15 61.50% 61.50% Pinnacle Insurance Holding PLC 英国 全部連結 15 100.00% 100.00% Pinnacle Insurance Management Services PLC 英国 全部連結 15 100.00% 100.00% Pinnacle Insurance PLC 英国 全部連結 15 100.00% 100.00% Pinnafrica Insurance Company Limited 南アフリカ 持分法 12 100.00% 100.00% Pinnafrica Insurance Life Limited 南アフリカ 持分法 12 100.00% 100.00% Pocztylion Arka Powszechne (旧Poczta Polska Cardif Arka SA) ポーランド 33.33% 33.33% 2 11 持分法 8 全部連結 15 100.00% 100.00% 持分法 12 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 50.00% Pojistovna Cardif Pro Vita チェコ共和国 Pojistovna Cardif Slovakia A.S スロバキア SARL Carma Grand Horizon フランス SARL Reumal Investissements フランス Rubin SARL ルクセンブルク 2 比例連結 15 50.00% SAS Hibernia France フランス 1 9 比例連結 15 60.14% 60.14% SCA Capital France Hotel フランス 1 9 比例連結 15 60.14% 60.14% SCI 104-106 rue Cambronne フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI 14 rue Vivienne フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI 24-26 rue Duranton フランス 3 SCI 25 rue Abbe Carton フランス 3 SCI 25 rue Gutenberg フランス 3 SCI 40 rue Abbe Groult フランス 3 SCI 100 rue Lauriston フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI 6 Square Foch フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI 8-10 place du Commerce フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Alpha Park フランス 比例連結 15 50.00% 50.00% SCI Asnieres 1 フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% 11 2 2 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 359 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 保険(続き) SCI Beausejour フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI BNP Paribas Pierre 2 フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Boulevard Malesherbes フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Boulogne Centre フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Boulogne Nungesser フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Corosa フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Courbevoie フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Defense Etoile フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Defense Vendôme フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Etoile フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Immeuble Demours フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Le Chesnay 1 フランス 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 99.90% 99.90% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% 全部連結 15 100.00% 100.00% SCI Levallois 2 フランス SCI Maisons 1 フランス 3 3 SCI Malesherbes Courcelles フランス SCI Montrouge 2 フランス 3 SCI Montrouge 3 フランス 3 SCI Paris Cours de Vincennes フランス 2 SCI Moussorgski フランス SCI Odysee フランス SCI Residence le Chatelard フランス SCI rue Mederic フランス SCI Rueil 1 フランス SCI Rueil Ariane フランス 2 4 3 SCI Rueil Caudron フランス SCI Saint Maurice 2 フランス 3 SCI Suresnes 2 フランス 3 SCI Suresnes 3 フランス SCI Vendôme Athènes フランス SCPI Opéra Rendement フランス Shinan et Life Corée 韓国 State Bank India Life Cy インド Thai Cardif Insurance Life Company Limited タイ Valtitres フランス 2 2 比例連結 15 50.00% 50.00% 全部連結 15 99.12% 99.12% 比例連結 15 50.00% 50.00% 26.00% 26.00% 持分法 持分法 2 全部連結 15 25.00% 25.00% 100.00% 100.00% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 360 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 プライベート・バンキング Banque Privée Anjou (*) フランス Bergues Finance Holding バハマ BNL International Luxembourg ルクセンブルク BNP Paribas Bahamas Limited 1 5 全部連結 100.00% 99.99% バハマ 全部連結 100.00% 99.99% BNP Paribas Espãna SA スペイン 全部連結 99.58% 99.58% BNP Paribas Investment Services LLC 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Private Bank Monaco (*) モナコ 5 全部連結 100.00% 99.99% BNP Paribas Wealth Management (旧BNP Paribas Private フランス Bank) (*) 全部連結 100.00% 100.00% Conseil Investissement フランス 全部連結 100.00% 100.00% Lavoro Bank Ag Zurigo スイス Nachenius, Tjeenk et Co NV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% Servizio Italia SPA イタリア 5 4 パーソナル・インベスターズ B*Capital (*) フランス 全部連結 99.96% 99.96% Cortal Consors France (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Cortal Consors Select フランス 85.00% 85.00% FundQuest フランス Geojit Financial Services Limited (Groupe) インド 2 1 持分法 12 全部連結 100.00% 100.00% 10 比例連結 27.11% 27.11% 2 持分法 56.50% 56.50% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% インベストメント・パートナーズ Antin Infrastructure Partners (旧Infra Capital Investors) フランス BNL Fondi Immobiliari イタリア BNP Paribas Asset Management フランス BNP Paribas Asset Management Uruguay SA ウルグアイ BNP Paribas Asset Management Australia Limited オーストラリア BNP Paribas Asset Management Asia 香港 BNP Paribas Asset Management Brasil Limitada ブラジル BNP Paribas Asset Management GmbH ドイツ BNP Paribas Asset Management Japan Limited 日本 BNP Paribas Asset Management Luxembourg ルクセンブルク BNP Paribas Asset Management SGR Milan SPA イタリア BNP Paribas Asset Management SGIIC スペイン BNP Paribas Asset Management SGR Milan (旧BNL Gestioni SGR) イタリア BNP Paribas Asset Management Singapore Limited シンガポール 13 持分法 2 2 12 12 全部連結 持分法 12 全部連結 持分法 12 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 99.66% 99.66% 100.00% 99.58% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 5 持分法 13 12 全部連結 2 持分法 12 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 361 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 インベストメント・パートナーズ(続き) BNP Paribas Asset Management UK Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Investment Partners (旧BNP PAM Group) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Financière AMS (Fin'AMS) (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Fund Services France フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Private Equity フランス 持分法 100.00% 100.00% Cardif Asset Management フランス 全部連結 100.00% 100.00% Cardif Gestion d'Actifs フランス 全部連結 100.00% 100.00% Charter Atlantic Capital corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 99.40% 99.40% 8 Charter Atlantic Corporation 米国 8 Cooper Neff Alternative Managers フランス 8 Fauchier Partners Management Limited (Groupe) 英国 Fischer Francis Trees & Watts UK 英国 Fischer Francis Trees & Watts Incorporation Fischer Francis Trees & Watts Kabushiki Kaisha 12 全部連結 7 持分法 12 比例連結 42.17% 62.50% 8 全部連結 100.00% 100.00% 米国 8 全部連結 100.00% 100.00% 日本 8 全部連結 100.00% 100.00% Fischer Francis Trees & Watts Limited 英国 8 全部連結 100.00% 100.00% Fischer Francis Trees & Watts Pte Limited シンガポール 8 全部連結 100.00% 100.00% Fund Quest Incorporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Impax Group PLC 英国 持分法 26.82% 26.82% Malbec Partners Incorporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% Malbec Partners LLC 英国 2 全部連結 100.00% 100.00% Malbec UK Limited 英国 2 全部連結 100.00% 100.00% Overlay Asset Management フランス 8 全部連結 100.00% 100.00% 中国 2 持分法 33.00% 33.00% 比例連結 50.00% 50.00% 持分法 49.90% 49.90% Shenying & Wanguo BNP Paribas Asset Management Company Limited Shinhan BNP Paribas Investment Trust Management Co Ltd Sundaram BNP Paribas Asset Management Company Limited 韓国 2 1 10 インド 証券サービス BNP Paribas Fund Services ルクセンブルク BNP Paribas Fund Services Australasia Limited オーストラリア 5 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Fund Services Dublin Limited アイルランド 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Fund Services Holdings 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Fund Services UK Limited 英国 BNP Paribas Securities Services – BP2S (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Securities Services Custody bank Limited (旧Royal Bank of Scotland International Custody Bank Ltd) ジャージー 全部連結 100.00% 100.00% 6 1 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 362 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 証券サービス(続き) BNP Paribas Securities Services (Holdings) Limited (旧Royal Bank of Scotland International Securities Services (Holdings Ltd)) BNP Paribas Securities Services International Holding SA BNP Paribas Trust Company (Guernesey) Limited (旧 Royal Bank of Scotland International Trustee (Guernesey Ltd)) Banco Excel Bank SA ジャージー 1 フランス 5 ガーンジー 1 スペイン 1 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 96.77% 100.00% 持分法 12 5 不動産サービス Asset Partenaires フランス Atisreal Expertise フランス 全部連結 100.00% Atisreal Auguste-Thouard フランス 全部連結 96.01% 96.01% Atisreal Belgium SA ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal Benelux SA ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal Consult フランス 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal Consult GmbH ドイツ 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal Espãna SA スペイン 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal GmbH ドイツ 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% Atisreal Holding France フランス Atisreal Holding GmbH ドイツ Atisreal Hotels (旧SP & Partners) フランス Atisreal International フランス Atisreal Irlande アイルランド Atisreal Italia イタリア Atisreal Limited Atisreal Luxembourg SA 5 全部連結 100.00% 全部連結 96.01% 96.01% 全部連結 100.00% 100.00% 1 全部連結 100.00% 100.00% 1 全部連結 100.00% 100.00% 英国 全部連結 100.00% 100.00% ルクセンブルク 全部連結 100.00% 100.00% 2 Atisreal Property Management GmbH ドイツ 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal Property Management Services ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Atisreal Proplan GmbH ドイツ 全部連結 87.59% 87.59% Atisreal USA Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Immobilier (旧Meunier Promotion) フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Immobilier Promotion Immobilier d'Entreprise (旧SAS Meunier Immobilier d'Entreprise) BNP Paribas Immobilier Promotion Sud Ouest (旧SAS Meunier Habitat Sud Ouest) BNP Paribas Immobilier Promotion Var (旧SAS Meunier Habitat Var) フランス フランス 2 2 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 363 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 不動産サービス(続き) BNP Paribas Immobilier Property Management BNP Paribas Immobilier Résidentiel (旧SAS Meunier Habitat) BNP Paribas Immobilier Résidentiel Promotion Île de France (旧SAS Meunier Habitat Île de France) BNP Paribas Immobilier Résidentiel Promotion Méditerranée (旧SAS Meunier Méditerranée) BNP Paribas Immobilier Résidentiel Promotion Rhône Alpes (旧SAS Meunier Rhône Alpes) BNP Paribas Immobilier Résidentiel Résidences Services (旧SAS Studélites) BNP Paribas Immobilier Résidentiel Service Clients (旧SNC Meunier Gestion) BNP Paribas Immobilier Résidentiel Transaction & Conseil (旧SNC Espaces Immobiliers) BNP Paribas Immobilier Résidentiel V2i BNP Paribas Participations Financières Immobilières BNP Paribas Real Estate Facilities Management Limited (旧Chancery Lane Management Services Limited) BNP Paribas Real Estate Investment Management BNP Paribas Real Estate Investment Management Limited BNP Paribas Real Estate Investment Management UK Limited (旧BNP Paribas Real Estate Investments Services Limited) BNP Paribas Real Estate Property Développement Italia BNP Paribas Real Estate Property Management Italia フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% 英国 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 96.77% 96.77% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 1 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 1 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% フランス 2 英国 2 英国 イタリア イタリア 2 BSA Immobilier フランス Cabinet Claude Sanchez フランス 1 Compagnie Tertiaire フランス 5 F G Ingenierie et Promotion Immobilière フランス Genisar Servicios Immobiliarios スペイン Immobiliere des Bergues フランス Partenaires Gerance Soprofinance フランス Partner's & Services フランス 5 5 SA Gerer フランス SA Meunier Hispania スペイン 1 SA Procodis フランス 5 SAS BNP Paribas Real Estate Investment Services (旧SAS ECM Real Estate) フランス 1 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 364 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 不動産サービス(続き) SAS BNP Paribas Real Estate Property Management Espãna (旧SA Comadim Hispania) SAS BNP Paribas Real Estate Property Management France スペイン 1 フランス 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% SAS BRSI フランス SAS Cristolienne de Participations フランス SAS Multi Vest (France) 4 フランス 1 全部連結 100.00% 100.00% SAS Newport Management フランス 1 全部連結 100.00% 100.00% SAS Sofiane フランス 全部連結 100.00% 100.00% Sifonte SL スペイン SNC Lot 2 Porte d'Asnières フランス 全部連結 100.00% 100.00% Tasaciones Hipotecarias SA スペイン 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% Valuation Consulting Limited 英国 Weatheralls Consultancy Services Limited 英国 1 全部連結 2 5 4 コーポレート・バンキングおよび投資銀行事業(*) フランス BNP Paribas Arbitrage (*) フランス 全部連結 100.00% BNP Paribas Equities France (*) フランス 全部連結 99.96% 99.96% BNP Paribas Equity Strategies France フランス 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Peregrine Group フランス BNP Paribas Stratégies Actions フランス 全部連結 100.00% 100.00% Capstar Partners SAS France フランス 全部連結 100.00% 100.00% Harewood Asset Management フランス 全部連結 100.00% 100.00% Paribas Dérivés Garantis Snc フランス 全部連結 100.00% 100.00% Parifergie (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% SAS Esomet フランス 全部連結 100.00% 100.00% SAS Parilease (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% Taitbout Participation 3 フランス 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 5 8 2 14 ヨーロッパ BNP Factor Portugal ポルトガル BNP Paribas Ireland アイルランド BNP Paribas (Bulgaria) AD ブルガリア 4 BNP Paribas Bank (Hungaria) RT ハンガリー 4 BNP Paribas Bank (Polska) SA ポーランド BNP Paribas Bank NV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Capital Investments Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% 4 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 365 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 ヨーロッパ(続き) BNP Paribas Capital Markets Group Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Commodity Futures Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas E & B Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Finance PLC 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Luxembourg SA ルクセンブルク 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Net Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Sviluppo イタリア BNP Paribas Suisse SA スイス 全部連結 99.99% 99.99% BNP Paribas UK Holdings Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas UK Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP PUK Holding Limited 英国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas ZAO ロシア 全部連結 100.00% 100.00% Calilux SARL ルクセンブルク Capstar Partners Limited 英国 Eurassie Finance SARL ルクセンブルク Harewood Holdings Limited 英国 4 2 2 全部連結 60.00% 60.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% ISIS Factor SPA イタリア Landspire Limited 英国 4 全部連結 100.00% 100.00% Paribas Trust Luxembourg SA ルクセンブルク 全部連結 100.00% 100.00% Utexam Limited アイルランド 全部連結 100.00% 100.00% Vartry Reinsurance Limited (旧Delta Reinsurance Limited) アイルランド 8 100.00% 100.00% BNP Paribas Andes ペルー 4 BNP Paribas Asset Management Incorporated 米国 100.00% 100.00% BNP Paribas Brasil SA ブラジル 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Canada カナダ 全部連結 100.00% 100.00% 2 全部連結 15 南北アメリカ 全部連結 BNP Paribas Capstar Partners Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Commodities Futures Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Leasing Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Mortgage Corporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas North America Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Prime Brokerage Incorporated 米国 1 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Prime Brokerage International Limited ケイマン諸島 1 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Principal Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas RCC Incorporation 米国 全部連結 100.00% 100.00% 2 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 366 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 南北アメリカ(続き) BNP Paribas Securities Corporation 米国 全部連結 100.00% Capstar Partners LLC 米国 全部連結 100.00% 100.00% Cooper Neff Group Incorporated 米国 全部連結 100.00% 100.00% French American Banking Corporation – F.A.B.C. 米国 全部連結 100.00% 100.00% Harewood Asset Management (US) Incorporated (旧 Cooper Neff Advisors Incorporated) 米国 全部連結 100.00% 100.00% Innocap Investment Management Incorporation カナダ 持分法 25.00% 25.00% Paribas North America 米国 全部連結 100.00% 100.00% Petits Champs Participaçoes e Servicios SA ブラジル 全部連結 100.00% 100.00% 1 100.00% アジア・オセアニア BNP Equities Asia Limited マレーシア 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas – (China) Limited 中国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Arbitrage (Hong Kong) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Capital (Asia Pacific) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Capital (Singapore) Limited シンガポール 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Finance (Hong Kong) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Futures (Hong Kong) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas India Solutions Private Limited インド 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Japan Limited 日本 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Pacific (Australia) Limited オーストラリア 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Principal Investments Japan Limited 日本 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas SCM Asia (Hong Kong) Limited – (旧BNP Paribas GRS – (Hong Kong) Limited) 香港 全部連結 100.00% 100.00% 2 2 BNP Paribas Securities (Asia) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Securities (Japan) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Securities (Taiwan) Co Limited 台湾 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Securities Korea Company Limited 韓国 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Securities – (Singapore) Pte Limited シンガポール 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Services (Hong Kong) Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% Paribas Asia Equities Limited 香港 全部連結 100.00% 100.00% PT Bank BNP Paribas Indonésia インドネシア 全部連結 100.00% 99.99% PT BNP Paribas Securities Indonesia インドネシア 全部連結 99.00% 99.00% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 367 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 特別目的会社 54 Lombard Street Investments Limited 英国 Alectra Finance PLC アイルランド 全部連結 Altels Investments Limited アイルランド 全部連結 APAC Finance Limited ニュージーランド 全部連結 APAC Investments Limited ニュージーランド 全部連結 APAC NZ Holdings Limited ニュージーランド 全部連結 ARV International Limited ケイマン諸島 全部連結 Austin Finance フランス 全部連結 BNP Paribas Arbitrage Issuance BV オランダ 全部連結 BNP Paribas Emissions und Handel. GmbH ドイツ 全部連結 BNP Paribas Finance Incorporated 米国 全部連結 BNP Paribas Islamic Issuance BV オランダ BNP Paribas Singapore Funding Partnership シンガポール Bougainville BV オランダ 全部連結 Crisps Limited ケイマン諸島 全部連結 Epimetheus Investments Limited ケイマン諸島 Epping Funding Limited ケイマン諸島 Epsom Funding Limited ケイマン諸島 全部連結 2 全部連結 2 全部連結 4 2 全部連結 全部連結 Euroliberté PLC アイルランド European Hedged Equity Limited ケイマン諸島 Fidex PLC 英国 全部連結 Financière Paris Haussmann フランス 全部連結 Financière Taitbout フランス Fintrack Bayamo フランス Fintrack Foehn フランス Forsete Investments SA ルクセンブルク Global Guaranteed Equity Limited ケイマン諸島 Global Hedged Equity Investment Limited ケイマン諸島 Global Liberté アイルランド Global Protected Alternative Investments Limited ケイマン諸島 Global Protected Equity Limited ケイマン諸島 Grenache et Cie SNC ルクセンブルク Harewood Investments N°1 à 6 Limited ケイマン諸島 Henaross Property Limited オーストラリア Highbridge Limited ケイマン諸島 Iliad Investments PLC アイルランド Joconde Investments SA ルクセンブルク 4 4 全部連結 2 全部連結 2 全部連結 4 4 4 全部連結 14 4 4 2 全部連結 全部連結 全部連結 2 全部連結 全部連結 4 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 368 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 特別目的会社(続き) Laffitte Participation 2 フランス 全部連結 Laffitte Participation 10 フランス 全部連結 Laffitte Participation 12 フランス Leverage Finance Europe Capital V BV オランダ Liquidity Trust ケイマン諸島 Lock-In Global equity Limited ケイマン諸島 全部連結 Marc Finance Limited ケイマン諸島 全部連結 Muscat Investments Limited ジャージー 全部連結 2 全部連結 4 2 全部連結 Omega Capital Investments Plc アイルランド Omega Investments Cayman Limited ケイマン諸島 4 全部連結 Omega Capital Europe PLC アイルランド 2 全部連結 Omega Capital Funding Limited アイルランド 2 全部連結 Optichamps フランス Paregof フランス 全部連結 4 Parritaye Property Limited オーストラリア 全部連結 Participations Opéra フランス 全部連結 Ribera del Loira Arbitrage SL スペイン Robin Flight Limited アイルランド 2 全部連結 全部連結 Royal Neuve I Sarl ルクセンブルク Royal Neuve II Sarl ルクセンブルク 全部連結 Royal Neuve IV Sarl ルクセンブルク Royal Neuve V Sarl ルクセンブルク 2 全部連結 Royal Neuve VI Sarl ルクセンブルク 2 全部連結 Royal Neuve Finance SARL ルクセンブルク SAS China Jenna Finance 1 à 3 フランス SAS China Lucie Finance 1 à 3 フランス SAS China Marie Finance 1 et 2 フランス 2 全部連結 SAS China Newine Finance 1 à 4 フランス 2 全部連結 SAS 2007 Panda Finance 2 フランス SAS 2008 Marie Finance フランス 2 全部連結 SAS 2008 Newine Finance 5 フランス 2 全部連結 SAS 2008 Panda Finance 6 フランス 2 全部連結 2 2 全部連結 全部連結 全部連結 全部連結 2 全部連結 2 全部連結 SAS 2008 Panda Finance 7 フランス 2 全部連結 SAS 2008 Panda Finance 11 フランス 2 全部連結 SAS China Samantha Finance 1 à 10 フランス SAS Esra 1 à 3 フランス 2 全部連結 SAS Financière des Italiens フランス 2 全部連結 全部連結 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 369 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 特別目的会社(続き) SAS Swan 1 フランス 2 全部連結 SAS Swan 2 フランス 2 全部連結 SAS Swan 3 フランス 2 全部連結 Singapore Emma Finance 1 SAS フランス Singapore Emma Finance 2 SAS フランス Sirocco Investments SA ルクセンブルク 全部連結 全部連結 4 SNC Atargatis フランス SNC Compagnie Investissement Italiens フランス 2 全部連結 全部連結 SNC Compagnie Investissement Opéra フランス 2 全部連結 SNC Méditerranéa フランス St Maarten CDO Limited ケイマン諸島 Sunny Funding Limited ケイマン諸島 全部連結 Swallow Flight Limited アイルランド 全部連結 Tender Option Bond Municipal program 米国 全部連結 Thunderbird Investments PLC アイルランド 全部連結 全部連結 4 その他の業務部門 プライベート・エクイティ(BNPパリバ・キャピタル) Clairville ベルギー Cobema ベルギー 5 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 96.83% 96.83% 持分法 47.01% 47.01% Cobepa Technology ベルギー Compagnie Financière Ottomane ルクセンブルク 5 Erbe ベルギー Evialis フランス Gepeco ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Paribas Participation Limitee カナダ 全部連結 100.00% 100.00% 4 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 370 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 不動産会社(業務に使用される不動産) Capefi フランス 5 Compagnie Immobiliere de France フランス 5 Ejesur スペイン SAS 5 Avenue Kleber フランス 5 SAS 37 La Perouse フランス 5 SAS Foncière de la Compagnie Bancaire 全部連結 100.00% 100.00% フランス 全部連結 100.00% 100.00% SAS Noria フランス 全部連結 100.00% 100.00% SCI Immobilière Marché Saint-Honoré フランス 全部連結 100.00% 100.00% Société d'Etudes Immobilières de Constructions Setic フランス 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% Antin Participation 4 フランス Antin Participation 5 フランス 5 投資会社およびその他の子会社 Antin Participation 15 フランス Ardi Immo ルクセンブルク BNL International Investment SA ルクセンブルク BNL Multiservizi SRL イタリア 5 2 全部連結 15 全部連結 7 持分法 12 BNP Paribas Covered Bonds (*) フランス 全部連結 BNP Paribas de Réassurance au Luxembourg ルクセンブルク 全部連結 BNP Paribas International BV オランダ 全部連結 100.00% 100.00% BNP Paribas Mediterranée Innovation & Technologies モロッコ 全部連結 100.00% 96.62% BNP Paribas Partners for Innovation (Groupe) フランス BNP Paribas UK Treasury Limited 英国 Compagnie Bancaire UK Fonds B 英国 Compagnie d'Investissements de Paris - C.I.P フランス 2 15 持分法 50.00% 50.00% 全部連結 100.00% 100.00% 全部連結 100.00% 100.00% 100.00% 4 Financière BNP Paribas フランス 全部連結 100.00% Financière Marché Saint Honoré フランス 全部連結 100.00% 100.00% GIE Groupement Auxiliaire et de Moyens - GAM フランス 全部連結 100.00% 100.00% Le Sphinx Assurances Luxembourg SA ルクセンブルク 100.00% 100.00% Omnium Gestion Developpement Immobilier フランス 全部連結 100.00% 100.00% Placement, Gestion & Finance Holding - Plagefin ルクセンブルク 全部連結 99.99% 99.99% Sagip ベルギー 全部連結 100.00% 100.00% Société Auxiliaire de Construction Immobilière SACI フランス 全部連結 100.00% 100.00% Societe Française Auxiliaire -S.F.A. フランス 5 Société Orbaisienne de Participations フランス 2 全部連結 100.00% 100.00% UCB Bail (*) フランス 全部連結 100.00% 100.00% 持分法 12 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 371 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) 連結方法 投資会社およびその他の子会社(続き) UCB Entreprises (*) フランス UCB Locabail immobilier (*) フランス Verner Investissements (Groupe) フランス 全部連結 7 持分法 持分法 12 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 48.40% 48.40% 100.00% 53.10% 特別目的会社 Antin Participation 7 フランス 5 Antin Participation 13 フランス 5 BNP Paribas Capital Trust LLC 1 - 3 -4 - 6 米国 BNP Paribas Capital Trust LLC 5 米国 BNP Paribas US Medium Term Notes Program 米国 BNP Paribas US Structured Medium Term Notes LLC 米国 BNP US Funding LLC 米国 Vela Mortgages SRL イタリア 全部連結 4 全部連結 全部連結 4 2 全部連結 Klépierre Akciova Spolocnost Arcol スロバキア Ségécé Slovensko sro (旧AMAC Sro) スロバキア Amanda Storsenter AS ノルウェー AMC - Prague SRO チェコ共和国 Anpartsselskabet af 18. september 2007 全部連結 全部連結 100.00% 53.10% 1 全部連結 100.00% 29.79% デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Arken Drift AS ノルウェー 1 比例連結 49.90% 14.87% Arken Holding AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Åsane Storsenter DA ノルウェー 1 比例連結 49.90% 14.87% Besloten Vennotschap Capucine BV オランダ 全部連結 100.00% 53.10% 5 Bestes チェコ共和国 全部連結 99.00% 52.57% BPSA 10 ポルトガル 2 比例連結 50.00% 26.55% Bruun's Galleri ApS デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Bryggen, Vejle A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Camato AS ノルウェー 1 Carré Jaude 2 フランス Clivia SPA イタリア Corvin Retail ハンガリー Detaljhandelshuset i Hyllinge AB スウェーデン Down Town Drift AS ノルウェー Duna Plaza Offices z.o.o ハンガリー Ejendomsselskabet Klampenborgvej I/S デンマーク Entertainment Plaza チェコ共和国 全部連結 100.00% 29.79% 2 全部連結 100.00% 53.10% 1 比例連結 50.00% 26.55% 全部連結 100.00% 53.10% 1 全部連結 100.00% 29.79% 1 全部連結 100.00% 29.79% 全部連結 100.00% 53.10% 比例連結 50.00% 14.89% 全部連結 100.00% 53.10% 1 2 1 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 372 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) Entreprenorselskabet af 10.04.2001 P/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Allum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Borlange KöIPentrum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Centrum Vasterort スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% 29.79% FAB CentrumInvest スウェーデン 1 全部連結 100.00% FAB Emporia スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Hageby Centrum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Lantmateribacken スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Marieberg Centrum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Molndal Centrum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Overby KoIPentrum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB P Akanten スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB P Brodalen スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB P Porthalla スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Sollentuna Centrum スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Uddevallatorpet スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% FAB Viskaholm スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Farmandstredet ANS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Farmandstredet Eiendom AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Farmanstredet Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Fayesgate 7 Eiendom AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Fields Copenhagen I/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Field's Eier I ApS デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Field's Eier II A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Fritzoe Brygge Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Galeries Dranceennes フランス 2 全部連結 100.00% 53.10% GIE Klépierre Services フランス Grytingen Nya AB スウェーデン 1 比例連結 64.79% 19.30% Gulskogen Prosjekt & Eiendom AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Gulskogen Senter ANS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Hamar Panorama AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Hamar Storsenter AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% 5 Hamar Storsenterdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Holmen Senterdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Hovlandbanen AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% I G C SPA イタリア 比例連結 50.00% 26.55% ICD SPA ルクセンブルク 全部連結 100.00% 53.10% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 373 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) Immo Dauland フランス 1 全部連結 100.00% 44.61% K2 Fund イタリア 2 全部連結 85.00% 45.14% Karl Johansgate 16 AS ノルウェー 全部連結 100.00% 29.79% Kleaveiro Immobiliaria SA ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% Klecar Italia SPA イタリア 全部連結 100.00% 44.07% Klefin Italia SPA イタリア 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Corvin ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Creteil フランス 全部連結 100.00% 53.10% 1 2 2 2 Klépierre CZ SRO チェコ共和国 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Galiera Krakow ポーランド 2 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Galiera Poznan ポーランド 2 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Krakow SP z.o.o ポーランド 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Larissa Limited ギリシャ 2 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Lublin ポーランド 2 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Luxembourg ルクセンブルク 2 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Matera イタリア 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% Klépierre Meteores (旧Leg II Hellenic Holdings) ルクセンブルク Klépierre Nordica BV オランダ Klépierre Novo チェコ共和国 Klépierre Plzen チェコ共和国 Klépierre Poznan SP z.o.o ポーランド Klépierre Rybnik ポーランド Klépierre Sadyba SP z.o.o ポーランド Klépierre Sosnowiec ポーランド Klépierre Tourville フランス Klépierre Trading Energia Kereskedelmi es Szolgaltato KFT 2 2 2 5 2 2 2 2 1 ポーランド Klépierre Warsaw Sp z.o.o ポーランド Krakow Plaza SP z.o.o ポーランド Krokstadelva Senterdrift AS ノルウェー 2 1 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 29.79% KS Down Town Senter ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% KS Down Town Senter II ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% KS Markedet ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Kvadrat Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% 全部連結 100.00% 40.26% 持分法 42.50% 22.57% 全部連結 66.00% 19.66% La Marquayssonne フランス Les Boutiques de Saint Maximin フランス Lille Eiendom AS ノルウェー 1 1 7 1 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 374 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) Lokketangen Torv AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Markedet Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Masscenter Torp AB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Metro Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Metro Senter ANS ノルウェー 1 比例連結 50.00% 14.89% Mitt i City i Karlstad FAB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Molndal Centrum Byggnads FAB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Mosseporten Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% 全部連結 100.00% 53.10% 1 全部連結 100.00% 29.79% Movement Poland SA ポーランド Nerstranda AS ノルウェー Nerstranda Drift AS ノルウェー Noblespecialiste フランス Nordal ANS ノルウェー Nordbyen Senterforening AS ノルウェー Nordica Holdco AB Norsk Automatdrift AS 1 1 全部連結 100.00% 29.79% 全部連結 100.00% 40.26% 1 比例連結 50.00% 14.89% 1 全部連結 69.20% 20.61% スウェーデン 2 全部連結 56.10% 29.79% ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Norsk Kjøpesenterforvaltning AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% NorthMan Suède AB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% 1 Novak Eiendom AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Okern Eiendom ANS ノルウェー 1 比例連結 50.00% 14.89% Okern Holding AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Okern Sentrum Ans ノルウェー 1 比例連結 50.00% 14.89% Okern Sentrum AS ノルウェー 1 比例連結 50.00% 14.89% Okern Sentrum Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Os Alle 3 AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Os Alle Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Ostfoldhallen Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Partille Lexby AB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Pilsen Plaza チェコ共和国 2 全部連結 100.00% 53.10% Progest フランス 全部連結 100.00% 53.10% Prosjektselskabet af 10.04.2001 ApS デンマーク 全部連結 100.00% 29.79% Restorens フランス 全部連結 100.00% 40.36% 1 1 1 Ruda Slaska Plaza SP z.o.o ポーランド Rybnik Plaza SP z.o.o ポーランド 2 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% SA Cap Nord フランス 1 SA Cinéma de l'Esplanade ベルギー 全部連結 100.00% 53.10% SA Coimbra ベルギー 全部連結 100.00% 53.10% 5 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 375 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) SA Delcis CR チェコ共和国 SA Devimo Consult ベルギー SA Finascente ポルトガル SA Foncière de Louvain la Neuve ベルギー 5 3 6 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% SA Galiera Parque Nascente ポルトガル 6 全部連結 100.00% 53.10% SA Gondobrico ポルトガル 6 全部連結 100.00% 53.10% SA Klecar Foncier Espana スペイン 全部連結 100.00% 44.07% SA Klecar Foncier Iberica スペイン 全部連結 100.00% 44.07% SA Klege Portugal ポルトガル 比例連結 50.00% 26.55% SA Klelou Immobiliare ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% SA Kleminho ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% SA Klenor Immobiliaria ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% SA Klépierre フランス 全部連結 57.31% 53.10% SA Klépierre Athinon AE ギリシャ 全部連結 100.00% 44.07% SA Klépierre Foncier Makedonia ギリシャ 全部連結 100.00% 44.07% SA Klépierre NEA Efkarpia AE ギリシャ 全部連結 100.00% 44.07% SA Klépierre Peribola Patras AE ギリシャ 全部連結 100.00% 44.07% SA Klépierre Portugal SGPS ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% SA Klépierre Vallecas スペイン 全部連結 100.00% 53.10% SA Klépierre Vinaza スペイン 全部連結 100.00% 53.10% SA Kletel Immobiliaria ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% SA Place de l'acceuil ベルギー 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 持分法 15.00% 7.97% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 29.79% 全部連結 75.00% 39.83% 持分法 20.00% 10.62% 53.10% SA Poznan Plaza ポーランド SA Reze Sud フランス SA Sadyba Center ポーランド Sandens Drift AS ノルウェー SARL Belvedere Invest フランス SARL Bois des Fenêtres フランス 2 1 1 1 1 SARL Csepel 2002 ハンガリー 全部連結 100.00% SARL Debrecen 2002 ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SARL Duna Plaza ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SARL Effe Kappa イタリア 全部連結 100.00% 53.10% SARL Forwing フランス 全部連結 90.00% 47.79% SARL Galiera Commerciale Assago イタリア 全部連結 100.00% 53.10% SARL Galiera Commerciale Cavallino イタリア 全部連結 100.00% 53.10% SARL Galiera Commerciale Collegno イタリア 全部連結 100.00% 53.10% SARL Galiera Commerciale Klépierre イタリア 全部連結 100.00% 53.10% 6 1 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 376 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) SARL Galiera Commerciale Seravalle イタリア 全部連結 100.00% 53.10% SARL Galiera Commerciale Solbiate イタリア 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 比例連結 50.00% 26.55% SARL Gyor 2002 ハンガリー SARL Holding Klege ルクセンブルク 2 SARL Immobiliare Magnolia ルクセンブルク 全部連結 100.00% 53.10% SARL Kanizsa 2002 ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SARL Kaposvar 2002 ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SARL Miskolc 2002 ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% 53.10% SARL Novate ルクセンブルク 全部連結 100.00% SARL Nyiregyhaza Plaza ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SARL Proreal フランス 全部連結 51.00% 27.08% SARL Szeged Plaza ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% 53.10% 1 SARL Szolnok Plaza ハンガリー 全部連結 100.00% SARL Uj Alba ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SARL Zalaegerszeg Plaza ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% SAS 5 Turin フランス 5 SAS CB Pierre フランス 全部連結 100.00% 53.10% SAS Cecobil フランス 比例連結 50.00% 26.55% SAS Cecoville フランス 全部連結 100.00% 53.10% SAS Centre Jaude Clermont フランス 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% SAS Espace Cordeliers フランス SAS Holding Gondomar 1 フランス 3 SAS Holding Gondomar 2 フランス SAS Holding Gondomar 3 フランス SAS Holding Gondomar 4 フランス SAS KLE 1 フランス SAS Kle Projet 1 フランス 1 全部連結 100.00% 53.10% SAS Kle Projet 2 フランス 2 全部連結 100.00% 53.10% SAS Klecapnor フランス 2 全部連結 100.00% 44.66% SAS Klecar Participations Italie フランス 全部連結 83.00% 44.07% 1 1 5 SAS Klépierre Finance フランス 全部連結 100.00% 53.10% SAS Klépierre Participations et Financements フランス 全部連結 100.00% 53.10% SAS Klépierre Pologne ポーランド 全部連結 100.00% 53.10% SAS Le Havre Capelet フランス 5 SAS Le Havre Tourneville フランス 5 SAS LP7 フランス 全部連結 100.00% 53.10% SAS Odysseum Place de France フランス 比例連結 50.00% 26.55% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 377 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) SAS Opale フランス SAS Poitiers Alienor フランス SAS Soaval フランス SAS Socoseine フランス SAS Vannes Coutume フランス SC Centre Bourse フランス SC Solorec 5 5 6 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% 全部連結 100.00% 53.10% フランス 全部連結 80.00% 42.48% SCA Klemurs フランス 全部連結 84.11% 44.66% SCI Acheres 2000 フランス 15.93% SCI Albert 31 フランス SCI Aulnes Développement フランス SCI Bassin Nord 4 2 1 持分法 30.00% 全部連結 100.00% 44.07% 全部連結 50.00% 13.28% フランス 比例連結 50.00% 26.55% SCI Beausevran フランス 全部連結 100.00% 44.07% SCI Bègles Papin フランス 全部連結 100.00% 53.10% SCI Besançon Chalezeule フランス 全部連結 100.00% 53.10% SCI Champs de Mais フランス 2 持分法 40.00% 21.24% SCI Champs des Haies フランス 2 全部連結 60.00% 31.86% SCI Combault フランス 全部連結 100.00% 53.10% SCI Des Dunes フランス 1 比例連結 50.00% 26.55% SCI Des Salines フランス 1 比例連結 50.00% 26.55% SCI Du Plateau フランス 1 12.74% SCI Edamarzy フランス SCI Girardin フランス 1 SCI Haies Hautes Pommeraie フランス 1 8 4 2 1 1 6 1 持分法 30.00% 全部連結 100.00% 53.10% 比例連結 33.40% 17.74% 全部連結 53.00% 28.14% 26.55% SCI Halles Plerin フランス 1 SCI Immobilière de la Pommeraie フランス 2 比例連結 50.00% SCI La Française フランス 1 比例連結 50.00% 26.55% SCI La Plaine du Moulin à vent フランス 比例連結 50.00% 26.55% SCI La Rive フランス 1 全部連結 47.30% 25.12% SCI La Rocade フランス 1 持分法 38.00% 20.18% SCI La Rocade Ouest フランス 1 持分法 36.73% 19.50% SCI La Roche Invest フランス 全部連結 100.00% 53.10% SCI LC フランス 2 全部連結 60.00% 19.12% SCI Le Grand Pré フランス 1 全部連結 60.00% 31.86% SCI Le Mais フランス 2 全部連結 60.00% 31.86% SCI l'Emperi フランス 1 持分法 15.00% 7.97% SCI Les Bas Champs フランス 1 比例連結 50.00% 26.55% 2 8 6 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 378 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) SCI Les Boutiques d'Osny フランス 1 SCI Les Roseaux フランス 2 全部連結 67.00% 20.32% 5 SCI Maximeuble フランス 1 全部連結 100.00% 53.10% SCI Osny Invest フランス 1 全部連結 57.12% 30.33% SCI Plateau de Plerin フランス 1 SCI Plateau des Haies フランス 1 SCI Pommeraie Parc フランス 2 SCI Rebecca フランス 1 SCI Saint Maximin Construction フランス 1 SCI Sandri-Rome フランス 1 SCI Secovalde フランス SCI Sogegamar フランス SCS Begles Arcins SCS Klecar Europe Sud 4 全部連結 90.00% 47.79% 全部連結 60.00% 31.86% 全部連結 70.00% 37.17% 全部連結 55.00% 29.21% 持分法 15.00% 7.97% 全部連結 55.00% 29.21% 持分法 33.12% 17.59% フランス 比例連結 50.00% 26.55% フランス 全部連結 83.00% 44.07% SCS Ségécé フランス 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé Ceska Republika (旧SRO FMC Central Europe) チェコ共和国 全部連結 100.00% 53.10% 6 6 1 Ségécé Espana (旧SL Centros Shopping Gestion) スペイン 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé Hellas Réal Estate Management ギリシャ 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé India Private Limited インド 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé Italia (旧SARL P S G) イタリア 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé Magyarorszag ハンガリー 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé Polska ポーランド 全部連結 100.00% 53.10% Ségécé Portugal (旧SA Sogecaec) ポルトガル 全部連結 100.00% 53.10% Senterdrift Asane Senter AS ノルウェー 1 比例連結 49.90% 14.87% Sjosiden AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Sjosiden Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Skarer Stormarked AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% SNC Angoumars フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Foncière Saint Germain フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Galae フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC General Leclerc 11-11bis Levallois フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Gier Services Entreprises – GSE フランス SNC Jardins des Princes フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC KC 1 à 12 フランス 全部連結 100.00% 44.07% SNC KC20 フランス 全部連結 100.00% 44.07% SNC Kleber la Perouse フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Klecar France フランス 全部連結 83.00% 44.07% 2 5 (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 379 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) SNC Klegestion フランス SNC Klépierre Conseil フランス 5 全部連結 100.00% 53.10% SNC Kletransactions フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Le Barjac Victor フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Le Havre Lafayette フランス 比例連結 50.00% 26.55% SNC Le Havre Vauban フランス 比例連結 50.00% 26.55% SNC Parc de Coquelles フランス 比例連結 50.00% 26.55% SNC Pasteur フランス 全部連結 100.00% 53.10% 1 SNC Ségécé Loisirs Transactions フランス SNC Soccendre フランス 5 全部連結 100.00% 53.10% SNC Société des Centres d'Oc et d'Oil – SCOO フランス 全部連結 79.94% 42.45% SNC Sodevac フランス 全部連結 100.00% 53.10% SNC Sodirev フランス 1 全部連結 100.00% 40.26% Société des Centres Toulousains フランス 1 全部連結 100.00% 64.45% Sosnowiec Plaza z.o.o ポーランド 全部連結 100.00% 53.10% SSI Amanda Senterdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% SSI Gulskogen Senterdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% SSI Lillestrom Senterdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% SSI Lillestrom Torv AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% SST Stavanger Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Stavanger Storsenter AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm ASA ノルウェー 2 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm CenterDrift A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Centerudvikling IV A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Centerudvikling V A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm CenterUdvikling VI A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm CenterUdvikling VII A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Danemark A/S デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% 2 Steen & Strøm Drammen AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Eiendomsforvaltning AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Holding AB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Holding AS デンマーク 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Invest AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Narvik AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Norge AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Steen & Strøm Norge Største Senterkjede AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 380 ― 会社名 国名 (A) (B) (C) (D) 連結方法 当グループ 当グループ 議決権持分 所有持分 (%) (%) Klépierre(続き) Steen & Strøm Senterservice AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% Steen & Strøm Suède AB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% 29.79% Storm Holding Norway AS ノルウェー 2 全部連結 100.00% 29.79% Stovner Senter AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Stovner Senter Holding AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Stovner Senterdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Svenor AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Tillertorget Drift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Torvbyen Drift AS ノルウェー 1 全部連結 38.00% 11.32% Torvbyen Senter AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Torvbyen Utvikling AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Torvhjornet Lillestrom ANS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Vastra Torp Mark AB スウェーデン 1 全部連結 100.00% 29.79% Vintebro Senter DA ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% Vinterbro Eiendomsdrift AS ノルウェー 1 全部連結 100.00% 29.79% (*) CRBF規則2000.03の第4.1条に従い、連結グループの範囲内で規制上の監視が行われるフランスの子会社 (A) 2007年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (B) 2007年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (C) 2008年6月30日に終了した6ヵ月間における変動 (D) 2008年12月31日に終了した6ヵ月間における変動 (1) 買収 (9) 連結方法の変更 - 全部連結から比例連結へ (2) 新たに連結対象となった会社または初めて適格基準を満たした会社 (10) 連結方法の変更 - 持分法から比例連結へ (3) 売却 (11) 再連結 (4) 連結の範囲から除外された会社 (12) 簡易持分法で連結された会社(重要性なし) (5) 連結会社間の合併 (13) イタリア・リテール銀行部門設立による事業移転 (6) 連結方法の変更 - 比例連結から全部連結へ (14) 連結のプルデンシャル・スコープからの除外 (7) 連結方法の変更 - 全部連結から持分法へ (15) プルデンシャル目的で持分法に基づいて連結された会社 (8) 連結方法の変更 - 持分法から全部連結へ ― 381 ― 注8.c 企業結合 2008年12月31日終了事業年度の企業結合 (単位:百万ユーロ) 被買収子会 社 セグメント 国 取 得 率 買 収 価 格 の れ 現金流入 ん 純額 (1 ) SREI 資産 負債 ( Equipment Finance 買収日現在の貸借対照表における 主要な数値(2) IRS インド Private 5 1 0 3 % 6 6 9 Limited 1 1 3 顧客貸 出金 483 金融機 関債務 ) 負債証 券 1 Banco BGN 423 IRS ブラジル 0 0 % 3 2 1 4 8 0 85 ( 7 顧客貸 5 出金 617 金融機 関債務 338 ) 顧客要 求払預 250 金 Groupe そ の Steen & 他 の Strøm 事業 ノルウェー、 スウェーデ ン、 デンマーク Bank of Americaの 主要仲介事 ( 5 6 6 . 2 1 8 米国 業 7 8 投資不 動産 2,849 金融機 関債務 1,478 ) % 1 CIB 5 - 0 0 % 4 1 5 7 4 8 5 6 0 損益計 算書を 通じて 公正価 28,973 値で測 定する 金融資 産 損益計 算書を 通じて 公正価 12,537 値で測 定する 金融資 産 顧客貸 金融機 出金 6,005 関債務 2,551 顧客要 求払預 19,142 金 (1) (2) 期末におけるユーロ相当額 市場価格またはそれに相当する価額の暫定値 ・ SREI Equipment Finance Private Limited(IRS) 2008年4月に、BNPパリバの子会社であるBNPパリバ・リース・グループは、インドのインフラ金融会 社であるSREI Equipment Finance Private Limitedの資本50%を取得した。同社は、2008年度下半期に、 比例連結された。2008年度のBNPパリバ・グループの当期純利益に対する同社の寄与には重要性はない。 ・ Banco BGN 2008年10月に、BNPパリバSAは、ブラジルにおけるコンシューマー・クレジットの主要提供会社である Banco BGNの100%を、約100の支店とブラジル中におよそ1千の取引先銀行、ならびに600,000人の顧客 ― 382 ― ポートフォリオ共々取得した。 Banco BGNは、取得日より連結された。2008年度のBNPパリバ・グループの当期純利益に対する同社の 寄与には重要性はない。 ・ Steen & Strøm Group 2008年10月に、BNPパリバの子会社であるKlépierreは、総合ショッピングセンターへの投資を手掛け るスカンジナビアの大手投資会社であるSteen & Strøm Groupの56.1%を取得した。Steen & Strøm Groupは120の企業で構成されており、内77社がノルウェー、27社がスウェーデン、16社がデンマークに ある。 ― 383 ― Steen & Strøm Groupは、取得日より連結された(111社が全部連結、9社が比例連結)。取得された原 資産の帳簿価額を超える費用の超過分は、全額が不動産への公正価値調整として配賦された。2008年度 のBNPパリバ・グループの当期純利益に対するSteen & Strøm Groupの寄与には重要性はない。 ・ Bank of Americaの主要仲介事業 2008年9月に、BNPパリバSAは、Bank of Americaの主要仲介事業を取得した。同事業は、担保付融資、 有価証券の決済/受渡しおよびカストディ、貸株、投資家向け情報提供ならびに特別仕様の情報技術ソ リューションを含む、幅広いサービスをヘッジファンドに提供している。 これらの活動は、現在主にBNP Paribas Prime Brokerage IncおよびBNP Paribas Prime Brokerage International Ltdの2社内でなされている。なお両社とも各社の取得日より連結された。2008年度の BNPパリバ・グループの当期純利益に対する両社の寄与には重要性はない。 2007年12月31日終了事業年度の企業結合 (単位:百万ユーロ) 被買収 子会社 セグメント 国 取 得 率 買 収 価 格 の れ 現金流入 ん 純額 (1 ) 買収日現在の貸借対照表における 主要な数値(2) 資産 負債 顧客貸出 Sahara Bank LSC 1 IRBFS リビア 9 % 1 1 4 0 6 6 ( 金ならび 1 に金融機 4 関貸出金 6 および中 ) 央銀行貸 顧客要 3,255(3) 求払預 2,525(3) 金 出金 BNP Paribas 1 1 1 ブ ル 0 7 7 ガリア 0 2 2 Personal Finance AED (旧 IRBFS JetFinance % ( 1 7 2 顧客貸出 金 73 債券 79 ) Internatio nal) 金融機関 貸出金 124 金融機 関債務 38 AMS お よびフ ランス Banque 国 内 Privée のリテ Anjou ール・ 1 1 フラン 0 8 ス 0 3 6 8 % バ ン ( 7 8 ) および および 顧客貸出 273 金 顧客要 求払預 277 金 キ ン グ RBS Internatio nal Securities Services AMS 英国 1 1 1 0 7 2 0 4 4 % ( 1 7 4 ) ― 384 ― 金融機関 貸出金 顧客要 2,580 求払預 金 2,811 Limited 1 Exelbank AMS スペイ 0 ン 0 6 3 5 9 % (1) (2) (3) ( 6 金融機関 5 貸出金 ) 2007年12月31日現在のユーロ相当額 市場価格またはそれに相当する価額の暫定値 取得原価 ― 385 ― 顧客要 413 求払預 金 391 ・ Sahara Bank LSC 2007年9月に、BNPパリバSAは、従業員1,500人の総合銀行でリビアにおける貸出金17%および預金 22%のマーケット・シェアを持つSahara Bankの資本19%を取得した。この子会社は、2007年度第4四半 期より連結されている。2007年度のBNPパリバの当期純利益に対するSahara Bankの寄与には重要性はな い。 Sahara Bank LSCの主要株主である社会経済開発基金は、BNPパリバがSahara Bank LSCの持分19%を取 得した日に、同行の業務的支配をBNPパリバに移転した。社会経済開発基金とBNPパリバとの間の株主契 約に従い、当グループは取締役会の過半数メンバーを任命することができ、これによりSahara Bankの経 営の支配権を得ている。BNPパリバはまた、3年から5年後にSahara Bankの資本32%に対し行使可能な コール・オプションを保有している。行使された場合、BNPパリバは51%の過半数を所有することになる。 Sahara Bank LSCは、BNPパリバ・グループの2007年度連結財務書類では持分法で会計処理されていた が、2008年1月1日以降は全部連結されている。 ・ BNP Paribas Personal Finance AED(旧 JetFinance International) 2007年11月に、Cetelem S.A.は、ブルガリアにおけるコンシューマー・クレジットの主要提供会社で あり、3,600店舗のネットワークと500,000人の顧客ポートフォリオを保有するBNP Paribas Personal Finance AEDの株式すべてを取得した。 この子会社は、取得日より連結されている。2007年度のBNPパリバ・グループの当期純利益に対する同 社の寄与には重要性はない。 BNP Paribas Personal Finance AEDは、当グループの2007年度連結財務書類では持分法で会計処理さ れていたが、2008年1月1日以降は全部連結されている。 ・ Banque Privée Anjou 2007 年 5 月 に 、 BNP パ リ バ SA は 、 Dexia Banque Privée France の 全 資 本 を 取 得 し 、 名 称 を Banque Privée Anjouと改めた。Banque Privée Anjouは22億ユーロ超の資産を、主に個人顧客および非営利団体 のために運用している。 この子会社は、取得日より連結されている。2007年度のBNPパリバ・グループの当期純利益に対する Banque Privée Anjouの寄与には重要性はない。 2007年12月28日に、Banque Privée Anjouはすべての資産および負債をBNPパリバSAに移転したため、 同日をもってBNPパリバの連結子会社として認識されなくなった。 ・ RBS International Securities Services Limited 2007年6月に、BNPパリバは、RBS International Securities Services Limitedの全資本を取得した。 RBS International Securities Services Limitedは、グローバル・カストディ、ファンド運用ならびに ファンド・マネージャーおよびプライベート・アセット・マネージャーのための企業信託サービスをジ ャージー、ガーンジーおよびマン島のオフショア市場で提供している。同社は440億ユーロ超の預り資産、 90億ユーロの運用資産を保有している。 RBS International Security Servicesは、2007年度下半期に連結された。2007年度のBNPパリバ・グ ― 386 ― ループの当期純利益に対する同社の寄与には重要性はない。 ― 387 ― ・ Exelbank 2007年6月に、BNPパリバの子会社であるBNP Paribas Securities ServicesはExelbankの全資本を取 得した。このスペインの銀行は決済受渡し業務、カストディおよび預金サービスならびにプライベー ト・バンキングの外注サービスを行っている。 この子会社は、2007年度下半期より連結されている。2007年度のBNPパリバ・グループの当期純利益に 対するExelbankの寄与には重要性はない。 Exelbankは、BNPパリバ・グループの買収に関する遡及的効力日である2007年10月に、BNP Paribas Securities Servicesのスペイン支店と合併した。 注8.d 当グループの役員に対する報酬および給付 当グループの役員に対する報酬および給付に関する方針 ・ 当グループの役員に支払われた報酬(1) 当グループの役員報酬は、報酬委員会が勧告し取締役会が承認する方法により決定する。 役員報酬には固定報酬部分と変動報酬部分があり、それらの水準はヨーロッパの銀行部門の役員報酬 を専門に調べる調査会社が定めた市場基準を基に決定している。 変動報酬部分は、各役員の固定報酬に対する割合として算定される基本ボーナスを参考に決定され、 当グループの業績基準と個人目標の達成度に合わせて変動する。 当グループの業績基準は基本ボーナスの70%を占めており、関連指標の変動を基に変動報酬の対応部 分を計算するのに用いられる。 - 会長および最高経営責任者 - 1株当たり当期純利益の変動(基本ボーナスの35%) - 当グループの予定営業総利益の達成度(基本ボーナスの35%) - 最高業務責任者 - 1株当たり当期純利益の変動(基本ボーナスの17.5%) - 当グループの予定営業総利益の達成度(基本ボーナスの17.5%) - 最高業務責任者が担当している事業の法人税考慮前純利益の変動(基本ボーナスの17.5%) - 最高業務責任者が担当している事業の予定営業総利益の達成度(基本ボーナスの17.5%) 個人目標に基づく基準は、取締役会により評価される管理能力に関連する。取締役会の評価は、当グ ループの戦略の実施および将来への備えにおいて各役員が示す展望、意思決定およびリーダーシップの スキルを考慮して行われている。当該基準は明確に定義されており、基本ボーナスの30%を占める。 役員の変動報酬部分の上限は、基本報酬に比例した水準に設定されており、2005年度より、翌年度に 全額支払われている。 取締役会会長、最高経営責任者および最高業務責任者は、BNPパリバSAを除くグループ会社からいかな る報酬も受領していない。 (1) AFEP-MEDEF企業統治コード(ポイント20-2) ― 388 ― ・ 退職後給付 退職給付(2) - 役員は、退任に対して契約上いかなる報酬も受ける資格を有さない。 (2) AFEP-MEDEF企業統治コード(ポイント20-2-4) - 退職ボーナス ミシェル・ペブローは、退職ボーナスを受ける資格を有さない。ボーデュイン・プロ(最高経営責 任者)、ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセル(最高業務責任者)およびジャン・ローラン・ ボナフェ(最高業務責任者)は、雇用契約(3)により、BNPパリバの全従業員に支給される標準的な退職 ボーナスを受ける資格を有する。この標準制度では、従業員は入行時の契約上の地位および退職日 までの勤務期間に応じて、基本給与の最大11.66ヵ月分を当グループから退職ボーナスとして受け取 る。当該ボーナスの上限は14,112ユーロである。 (3) ボーデュイン・プロの雇用契約:企業統治に関する会長の報告を参照のこと。 年金制度(1) - - BNP、パリバまたはCompagnie Bancaireに以前勤務していたグループ経営陣にかつて付与されて いた確定給付制度は、すべて追加型の制度へと移行している。かつての制度が新規役員に対して 打ち切られた際に、受給権者への配賦額は確定した。 ミシェル・ペブロー(取締役会会長)、ボーデュイン・プロ(最高経営責任者)およびジョルジ ュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセル(最高業務責任者)に対しても同様の手続が取られた。フラ ンスの社会保障法典第L.137.11条およびR.137.16条に従い、この3名の役員は現在、付随的追加 型団体年金制度に加入している。この制度では、退職時に当グループに勤務していることを条件 として、年金額は1999年度および2000年度の変動報酬および固定報酬を基に算出される。ただし、 その後に受給権を取得することはない。 フランスの包括的社会保障制度およびARRCOやAGIRCの追加制度が給付する年金などの退職給付 額に1994年1月1日施行の銀行業界全体の協定により設けられた銀行業界年金、さらに雇用主に よる追加型積立制度への拠出により取得した年金受給権を加算した退職給付額の上限は、上述の 報酬額の50%である。 これらの給付額は、2002年1月1日から実際の支払日までの間に、フランス社会保障、ARRCO制 度およびAGIRC制度により支払われた年金給付の年間平均増加率を基に再評価される。2008年度の 潜在的年金受給権の増加は、この再評価の結果を上限とする。給付金支払い時の追加年金はこの 再評価額と上述の包括制度および追加制度により支給される年金給付との差額に等しくなる。追 加給付額が最終的に決定すると、その後の給付額はAGIRC制度でのポイントごとの給付価値の増加 率に連動する。 これらの債務は、BNPまたはパリバが計上した引当金により適宜賄われた。この引当額は、従来 の制度を打ち切り、債務を外部の保険会社に移転した際に調整された。 (1) AFEP-MEDEF企業統治コード(ポイント20-2-5) ― 389 ― ― 390 ― - 取締役会会長、最高経営責任者および最高業務責任者は、フランス包括税法典第83条に従って BNPパリバSAの全従業員用に設けた確定拠出年金制度に加入している。 - 福利厚生制度 - 取締役会会長、最高経営責任者および最高業務責任者は、BNPパリバSAの全従業員と同様の、柔 軟性のある福利厚生給付(死亡および障害給付金)の受給資格がある。 - 彼らはまた、BNPパリバSAの全従業員と同じGarantie Vie Professionnelle Accidents死亡・障 害保障制度の受給資格、およびグループ執行委員会メンバー用に設定した追加制度の受給資格も 与えられている。この追加制度では、業務に関連する死亡または高度障害の場合、1.08百万ユー ロが追加で支払われる。 - ボーデュイン・プロまたはジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルが60歳未満で死亡し た場合、相続人が保険契約に基づく保険金を受け取る。この保険契約のもとで適用される保険料 はグループが支払い、フランスの追加福利厚生制度へ雇用主が拠出した場合に適用される社会保 障規則に従い、会計処理する。 2008年度に関して支払う必要のある報酬および2008年度に支払われた報酬 ミシェル・ペブロー、ボーデュイン・プロおよびジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルは、 2008年度に関する一切の変動報酬の権利を放棄することを決断した。取締役会はこれらの決断を承認し た。問題の金額は、上記の役員向け報酬方針に沿い指標に基づき決定された場合、ミシェル・ペブロー については471,843ユーロ、ボーデュイン・プロについては1,255,104ユーロ、ジョルジュ・ショドゥロ ン・ドゥ・クールセルについては908,390ユーロとなった。これらの金額は、当グループの業績基準に関 連する変動報酬部分を計算するため役員ごとに使用された指標の変動率を個人目標の達成に関連する部 分に適用するという方法で計算された。 ジャン・ローラン・ボナフェに対する2008年度に関する変動報酬は、2008年1月1日から2008年8月 31日までの期間について、執行委員会メンバーに適用される方針に沿って決定された。この期間中、ジ ャン・ローラン・ボナフェは、フランス国内のリテール・バンキング事業およびイタリア内でのBNLバン カ・コメルシアーレを担当していた。ジャン・ローラン・ボナフェは、最高業務責任者に指名された 2008年9月1日から2008年12月31日までの期間に関する変動報酬の権利を放棄した。問題の金額は、ミ シェル・ペブロー、ボーデュイン・プロおよびジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルについて 用いたのと同じ指標に基づき決定された場合、223,933ユーロとなった。 取締役会は、報酬委員会から提示されたこれらの金額に十分留意した。取締役会は、上記のように計 算された個人目標に関連する変動報酬部分が、2008年を通じて猛威を振るった危機的環境下における役 員の管理能力に関する取締役会の判断を反映するものとみなされてはならない点を強調した。 ― 391 ― 以下の表は、2008年12月31日終了事業年度に関して支払われる予定の報酬総額(現物給付および取締役 報酬を含む)を示している。 2008年度に関して支払われる予定の報酬 (単位:ユーロ) 取締役報酬 現物給付(4) 報酬合計(5) (3) 報酬 固定(1) 変動(2) ミシェル・ペブロー 取締役会会長 2008年度 (2007年度) 700,000 - 29,728 1,671 731,399 (700,000) (875,000) (29,728) (2,490) (1,607,218) 945,833 - 118,907 5,064 1,069,804 (900,000) (2,272,608) (142,278) (5,362) (3,320,248) 595,833 - 117,628 4,370 717,831 (545,833) (1,772,120) (147,977) (4,271) (2,470,201) 166,667 - 18,958 1,445 187,070 - - - - - 306,667 - 32,461 3,135 342,263 (460,000) (702,255) (139,690) (4,703) (1,306,648) ボーデュイン・プロ 最高経営責任者 2008年度 (2007年度) ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル 最高業務責任者 2008年度 (2007年度) ジャン・ローラン・ボナフェ 最高業務責任者(2008年9月1日から 12月31日までの期間) 2008年度 (2007年度) ジャン・クラモン 最高業務責任者(2008年1月1日から 8月31日までの期間) 2008年度 (2007年度) 当グループの役員に支払われる予定の報酬合計 2008年度 3,048,367 (2007年度) (1) (2) (3) (4) (8,704,315) 2008年度に実際に支払われた報酬。 翌年度に適宜支払われた2007年度および2008年度に関する変動報酬。 取締役会会長および最高経営責任者は、BNPパリバSA以外、また最高経営責任者の場合はErbéおよびBNL以外のど のグループ会社からも取締役報酬を受け取っていない。最高経営責任者がErbéおよびBNLから受け取った取締役 報酬は、同氏に支払われる変動報酬から控除されている。 ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルは、BNP Paribas Suisse、BNLおよびErbéの取締役として報酬を 受け取っている。これらの報酬は同氏の変動報酬から控除されている。 ジャン・クラモンは、Cetelem、Paribas InternationalおよびBNLの取締役として報酬を受け取っている。 ジャン・ローラン・ボナフェはBNLの取締役として報酬を受け取っている。実務的な理由から、取締役報酬の同 氏の報酬からの控除は、2009年1月1日まで実施されない。 取締役会会長、最高経営責任者および最高業務責任者はそれぞれ、社用車および専用携帯電話を保有している。 ― 392 ― 以下の表は、2008年度に当グループの役員に支払われた報酬総額(2008年度に支払われた現物給付およ び取締役報酬を含む)を示している。2008年度に支払われた変動報酬は2007年度に関連するものである。 2008年度に支払われた報酬 (単位:ユーロ) 報酬 変動(2) 固定(1) 取締役報酬 現物給付 (3) (4) 繰延 報酬合計(5) ミシェル・ペブロー 取締役会会長 2008年度 (2007年度) 700,000 875,000 109,200 29,728 1,671 1,715,599 (700,000) (1,051,070) (247,940) (29,728) (2,490) (2,031,228) 118,907 5,064 3,387,922 (900,000) (2,233,999) (277,830) (143,418) (5,362) (3,560,609) 117,628 4,370 2,464,833 (545,833) (1,519,045) (249,030) (149,117) (4,271) (2,467,296) ボーデュイン・プロ 最高経営責任者 2008年度 (2007年度) 945,833 2,158,918 159,200 ジョルジュ・ショドゥロン・ ドゥ・クールセル 最高業務責任者 2008年度 (2007年度) 595,833 1,623,002 124,000 ジャン・ローラン・ボナフェ 最高業務責任者(2008年9月1日 から12月31日までの期間) 2008年度 166,667 - - 18,958 1,445 - - - - - - 306,667 529,862 44,800 32,461 3,135 916,925 (460,000) (704,122) (89,030) (172,393) (4,703) (1,430,248) (2007年度) 187,070 ジャン・クラモン 最高業務責任者(2008年1月1日 から8月31日までの期間) 2008年度 (2007年度) 当グループの役員に支払われた報酬合計 2008年度 8,672,349 (2007年度) (1) (2) (3) (4) (5) (9,489,381) 2004年度の繰延現金ボーナスの内最終の三分の一の譲渡に対応している。 2008年度に支払われたボーデュイン・プロの2007年度に関する変動報酬は、2007年度に支払った取締役報酬に合 わせて113,690ユーロ減額した。 2008年度に支払われたジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルの2007年度に関する変動報酬は、2007年度 に支払った取締役報酬に合わせて149,117ユーロ減額した。 2008年度に支払われたジャン・クラモンの2007年度に関する変動報酬は、2007年度に支払った取締役報酬に合わ せて172,393ユーロ減額した。 この報酬に対する2008年度の平均給与税率は39.4%(2007年度は31.6%)であった。 ― 393 ― -当グループの役員に対する給付 当グループの役員に対する給付 2008年度 2007年度 退職後給付 退職ボーナス 給付債務の現在価値 470,347ユーロ 524,901ユーロ 28.6百万ユーロ 30.5百万ユーロ 1,464ユーロ 1,416ユーロ 10,662ユーロ 10,312ユーロ 9,376ユーロ 9,365ユーロ 209,761ユーロ 229,924ユーロ 付随的追加型団体年金制度 給付債務の現在価値合計 確定拠出年金制度 当事業年度における会社拠出額 福利厚生給付 柔軟性のある個人向けリスク保険制度 当事業年度における会社の保険料支払額 Garantie Vie Professionnelle Accidents 死 亡 ・ 障害保障制度 当事業年度における会社の保険料支払額 個人向け追加リスク保険制度 当事業年度における会社の保険料支払額 新株引受オプション制度 ・ 方針(1) 株主総会での承認に基づき、BNPパリバはグローバル株式インセンティブ制度を設定した。当該制度は、 ストック・オプションと株式報奨とを組み合わせたものである。オプションと株式報奨を全受益者に付 与するという方針は、給与および従業員給付(株式報酬)に関する注7に記載されている。ストック・オ プションに関連する当該制度の条項は、取締役会が承認し、役員に対しすべて適用される。 役員には株式報奨の受給資格がない。 原則として、取締役会は毎年、当グループの役員にストック・オプションを付与している。当該オプ ションについて割引は行われていない。 ストック・オプションは、株主の利益に従い長期インセンティブとして役員に付与される。役員に付 与されるオプション数は、ヨーロッパの銀行部門の役員報酬を専門に調べる調査会社が定めた市場基準 を基に取締役会が決定している。 役員は、自分たちのリスクをヘッジすることが認められていない。 当該制度には権利確定条件が付されており、2008年度に最低数の3,000を超えて付与されたオプション の一部(30%)はDow Jones Euro Stoxx Bank指数に対するBNPパリバ株価の実績に連動して権利が確定す る。この相対的業績は、強制保有期間の2年目、3年目および4年目の各年度末に測定される。当該測 定の結果により、業績関連条件が付されている一部オプションの行使価格は5%、10%または20%%上 昇するか、オプションの行使が無効とみなされる。 2008年10月6日のAFEP-MEDEFによる勧告の発表後に開催された会議で、取締役会は、ストック・オプ ションに関するすべての勧告を次回の制度から適用し、この点から、役員に付与されるすべてのストッ ク・オプションに業績条件を適用するとの意思を表明した。 (1) AFEP-MEDEF企業統治コード(ポイント20-2) ― 394 ― -2008年度に付与および行使されたオプション 当グループの役員に付与された、 および/または役員が行使した 新株引受オプション 付与/行使 された オプション 数 個別配賦 行使価格 (単位: 付与日 制度の満期日 ユーロ) 認識された ユーロ額(1) 費用に対する 割合(2) 資本金に対 する個別配 賦の割合 2008年度に付与されたオプション ミシェル・ペブロー 50,000 66.10 2008年4月18日 2016年4月15日 836,450 0.745% 0.005% ボーデュイン・プロ 170,000 66.10 2008年4月18日 2016年4月15日 2,843,930 2.534% 0.019% 100,000 66.10 2008年4月18日 2016年4月15日 1,672,900 1.491% 0.011% 60,000 66.10 2008年4月18日 2016年4月15日 1,003,740 0.894% 0.007% 6,357,020 5.664% 0.042% ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル ジャン・クラモン 合計 2008年度に行使されたオプション ミシェル・ペブロー 61,072 36.95 1998年5月13日 2008年5月13日 ボーデュイン・プロ 30,626 36.95 1998年5月13日 2008年5月13日 4,000 36.78 2003年3月21日 2013年3月20日 ミシェル・ペブロー 50,000 82.70 2007年3月8日 2015年3月6日 703,450 0.600% 0.005% ボーデュイン・プロ 170,000 82.70 2007年3月8日 2015年3月6日 2,403,420 2.100% 0.018% 90,000 82.70 2007年3月8日 2015年3月6日 1,266,210 1.100% 0.010% 65,000 82.70 2007年3月8日 2015年3月6日 914,485 0.800% 0.007% 5,287,565 4.600% 0.040% ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル 2007年度に付与されたオプション ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル ジャン・クラモン 合計 2007年度に行使されたオプション ミシェル・ペブロー 60,000 36.95 1998年5月13日 2008年5月13日 ボーデュイン・プロ 40,000 36.95 1998年5月13日 2008年5月13日 ボーデュイン・プロ 36,000 18.29 1997年5月22日 2007年5月22日 ボーデュイン・プロ 14,438 18.29 1997年5月22日 2007年5月22日 56,000 36.78 2003年3月21日 2013年3月20日 8,069 38.62 2003年3月21日 2013年3月20日 8,069 38.62 2003年3月21日 2013年3月20日 ジャン・クラモン 1,266 48.57 2001年5月15日 2011年5月14日 ジャン・クラモン 15,000 48.57 2001年5月15日 2001年5月14日 ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・ クールセル (1) (2) 2008年度に付与された業績条件が付されていないストック・オプションは、会計上、1個当たり17.32ユーロ (2007年度は14.57ユーロ)と評価されている。2008年度に付与された業績条件が付されているストック・オプシ ョンは、会計上、1個当たり15.35ユーロ(2007年度は12.90ユーロ)と評価されている。 ストック・オプションと株式報奨とを組み合わせたグローバル株式インセンティブ制度について認識された費用 に対する割合(%)。 ― 395 ― 各役員に支払われた報酬およびストック・オプションの要約 2008年度 2007年度 ミシェル・ペブロー 取締役会会長 当年度の報酬 731,399 1,607,218 当年度中に付与されたストック・オプションの価値 836,450 703,450 1,567,849 2,310,668 当年度の報酬 1,069,804 3,320,248 当年度中に付与されたストック・オプションの価値 2,843,930 2,403,420 合計 3,913,734 5,723,668 187,070 - N/A - 187,070 N/A 717,831 2,470,201 当年度中に付与されたストック・オプションの価値 1,672,900 1,266,210 合計 2,390,731 3,736,411 342,263 1,306,648 当年度中に付与されたストック・オプションの価値 1,003,740 914,485 合計 1,346,003 2,221,133 合計 ボーデュイン・プロ 最高経営責任者 ジャン・ローラン・ボナフェ 最高業務責任者(2008年9月1日から12月31日までの 期間) 当年度の報酬 当年度中に付与されたストック・オプションの価値 合計 ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセル 最高業務責任者 当年度の報酬 ジャン・クラモン 最高業務責任者(2008年1月1日から8月31日までの 期間) 当年度の報酬 下記の表は、2008年12月31日現在において当グループ役員が保有する未行使オプション数の残高を示 している。 発行会社 付与日 BNP 1999年 12月22日 BNP 2001年 5月15日 BNPパリバ 2003年 3月21日 BNPパリバ 2005年 3月25日 BNPパリバ 2006年 4月5日 BNPパリバ 2007年 3月8日 BNPパリバ 2008年 4月18日 ミシェル・ペブロー 221,917 221,948 226,959 100,880 100,000 50,000 50,000 ボーデュイン・プロ 131,133 141,240 196,697 151,319 180,000 170,000 170,000 - - 4,559 60,529 90,000 90,000 100,000 ジョルジュ・ショドゥロン・ド ゥ・クールセル ジャン・ローラン・ボナフェ 2008年度末現在のオプション残高 - - - 40,353 50,000 60,000 60,000 353,050 363,188 428,215 353,081 420,000 370,000 380,000 ― 396 ― 株式保有義務-ストック・オプションの行使時に受け取った株式の保有期間 2008年1月1日より、ミシェル・ペブロー、ボーデュイン・プロおよびジョルジュ・ショドゥロン・ ドゥ・クールセルはその在職期間中にわたり、株式を最低数保有するよう求められている。最低保有数 は、2007年1月2日現在のBNPパリバ株式の始値と固定報酬に基づき算定される。保有株式数は、ミシェ ル・ペブロー(58,700株)およびボーデュイン・プロ(80,000株)については7年間の固定報酬とする。遅 くとも2010年2月13日までには、この義務を履行していなければならない。 取締役会は、ジャン・ローラン・ボナフェに対し30,000株の株式保有義務を設定している。これは、 もう1名の最高業務責任者ジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルと同額である。ジャン・ロー ラン・ボナフェは、役員に指名された日、すなわち2013年9月1日から5年以内にこの義務を履行しな ければならない。 取締役会会長、最高経営責任者および最高業務責任者はまた、その在職期間中にわたり、ストック・ オプションの行使に伴い発行された株式を一定数保有していなければならない。この保有要件には、ミ シェル・ペブロー、ボーデュイン・プロおよびジョルジュ・ショドゥロン・ドゥ・クールセルには2007 年1月1日以降、およびジャン・ローラン・ボナフェには2008年9月1日以降に付与されたオプション により株式を購入した際に実現する純利益の50%が相当する。上記の日付現在でオプションの行使の結 果発生している株式に基づいて株式保有義務に定義された基準値が達成されていれば、当該要件は満た されたとされる。 ・ 従業員互選取締役に対する報酬および給付 従業員互選取締役に対して2008年度に支払った報酬総額(実際の勤務日数に基づき算定される)は、取 締役報酬を除き、2008年度は98,864ユーロ(2007年度は81,045ユーロ)に達した。従業員互選取締役に対 して2008年度に支払った取締役報酬の総額は、68,275ユーロ(2007年度は69,103ユーロ)であった。これ らについては、該当する取締役の労働組合に直接支払われた。 従 業 員 互 選 取 締 役 に は 、 BNP パ リ バ SA の 全 従 業 員 と 同 じ 死 亡 ・ 障 害 保 障 お よ び Garantie Vie Professionnelle Accidentsの受給資格が与えられている。2008年度にBNPパリバが従業員互選取締役に 代わってこれら制度に支払った保険料総額は、1,041ユーロ(2007年度は1,026ユーロ)であった。 フランス包括税法典第83条に従って、従業員互選取締役は、BNPパリバSAの全従業員用に設けた確定拠 出制度に加入している。2008年度にBNPパリバが従業員互選取締役に代わって確定拠出制度に支払った拠 出金合計額は、660ユーロ(2007年度は649ユーロ)であった。従業員互選取締役は、1994年1月1日施行 の銀行業界全体の協定により設けられた追加型銀行業界年金の受給権も有している。 ・ 当グループの役員に付与された貸出金、前渡金および保証 2008年12月31日現在、当グループの役員に直接的または間接的に付与された貸出金残高の合計額は、 7,337,398ユーロ(2007年12月31日現在:6,340,882ユーロ)であった。 ― 397 ― 注8.e 関連当事者 その他のBNPパリバ・グループの関連当事者とは、連結会社(持分法により連結する事業体を含む)およ びグループ従業員に提供する退職後給付制度を運営する事業体(多数雇用主および多数産業スキームを除 く)である。 BNPパリバ・グループと関連当事者との間の取引は、第三者間取引の基準に基づき行われている。 連結会社間の関係 BNPパリバの連結会社の明細表は注8.b「連結の範囲」に示されている。全部連結事業体間の取引およ び期末残高については連結から完全に消去しているため、(i)BNPパリバが共同支配する会社(比例連結法 で計上)、(ⅱ)BNPパリバが重大な影響力を持つ会社(持分法で計上)との取引および残高に関連する数値 のみを下記の表に示している。ただし、(i)については、連結財務書類で消去しない分のみを示している。 ・関連当事者の貸借対照表項目 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 比例法で 持分法で 比例法で 持分法で 会計処理される 会計処理される 会計処理される 会計処理される 連結事業体 連結事業体 連結事業体 連結事業体 資産 貸出金、前渡金および有価証券 要求払預け金 49 13 12 - 9,509 1,440 7,132 1,268 127 - 54 - ファイナンス・リース - 29 - - その他の資産 9 17 8 13 9,694 1,499 7,206 1,281 要求払預金 21 216 44 412 その他の借入金 55 326 12 217 負債証券 36 29 8 293 5 39 30 77 117 610 94 999 供与した融資コミットメント 126 - 84 3 供与した保証コミットメント 2 - 12 1 128 - 96 4 貸出金 有価証券 合計 負債 預金 その他の負債 合計 融資コミットメントおよび保証コミットメント 合計 当グループは、海外リテール・バンキングおよび金融サービス事業の範囲内で、関連当事者との間で デリバティブ(スワップ、オプションおよび先物)ならびに金融商品(株式、債券など)を伴う取引も行っ ている。これらの取引は第三者間取引の基準に基づき行われている。 ― 398 ― ― 399 ― ・関連当事者の損益計算書項目 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日終了事業年度 2007年12月31日終了事業年度 比例法で 持分法で 比例法で 持分法で 会計処理される 会計処理される 会計処理される 会計処理される 連結事業体 連結事業体 連結事業体 連結事業体 受取利息 413 95 236 40 支払利息 (9) (11) (2) (24) 受取手数料 18 74 22 21 支払手数料 (66) (18) (6) (53) 48 2 117 - (308) 提供したサービス 6 受けたサービス - リース収益 1 合計 363 (320) 1 (131) 2 254 (207) グループ従業員に提供する退職後給付制度を運営する事業体 BNPパリバ・グループの主な退職後給付は、退職ボーナス制度ならびに追加型の確定給付および確定拠 出年金制度である。 フランス国内では、これらのいくつかをBNPおよびパリバの年金ファンド(Caisses de retraite)なら びにBNP福利厚生ファンド(Caisse de Prévoyance)が給付している。 これら3つの機関が抱える債務の全額は、当グループ外の保険会社に移転されるか、BNPパリバSAに全 額引き受けられるかのいずれかとなった。BNP年金ファンドは2007年度上半期に、またBNP福利厚生ファ ンドは2008年度下半期にそれぞれ清算された。 海外では、退職後給付制度は通常、外部の運用会社や外部の保険会社が運用し、時にBNP Paribas Asset Management、BNP Paribas Assurance、Bank of the WestおよびFirst Hawaiian Bankを中心とす るグループ会社が運用を行う。スイスでは、専門基金がBNPパリバ・スイスの従業員に対する給付制度を 管理する。 2008年12月31日現在、グループ会社が管理する制度資産の価値は827百万ユーロ(2007年12月31日現在 は991百万ユーロ)であった。2008年12月31日終了事業年度にグループ会社が提供したサービスに関連し て受領した金額は合計696千ユーロ(2007年度は1.1百万ユーロ)であり、主に運用・保管手数料であった。 ― 400 ― 注8.f 期日別貸借対照表 以下の表は、契約期日別の貸借対照表の内訳を示したものである。トレーディング取引ポートフォリ オ内の損益計算書を通じて公正価値で測定する金融資産および負債の契約期日は、契約期日到来前に売 却または償還する目的の商品である場合には、「不確定」とみなされている。売却可能として分類され た変動利付金融資産、デリバティブ・ヘッジ商品、金利リスクヘッジポートフォリオの再測定による調 整および永久劣後債の期日もまた「不確定」とみなされている。保険会社の責任準備金の大半が要求払 預金とされるため、この表には表示されていない。 2008年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) 期日 不確定 現金ならびに中央銀行および郵政勘定 る金融資産 ヘッジ目的デリバティブ 売却可能金融資産 金融機関貸出金および債権 再測定による調整 る金融負債 ヘッジ目的デリバティブ 4,555 4,555 16,714 40 3,033 6,935 18,233 22,280 63,530 130,725 22,455 12,314 15,010 5,554 6,500 7,280 69,153 41,844 41,834 40,495 58,571 128,952 182,705 494,401 2,541 1,216,121 2,541 5 322 21 3,239 10,489 14,076 103,518 57,186 62,762 82,379 160,971 264,004 1,946,941 1,047 1,000,809 顧客債務 567 再測定による調整 期日別金融負債 1,528 7,693 28,562 15,643 19,365 78,749 33,945 25,076 15,376 13,676 186,187 233,319 107,234 39,856 15,604 9,856 8,086 413,955 44,984 47,558 23,201 30,628 11,137 157,508 2 542 410 3,749 12,524 18,323 1,096 282 1,008,359 1,054,802 6,172 負債証券 金利リスクヘッジポートフォリオの 1,047 6,172 金融機関債務 劣後債 合計 1,192,271 中央銀行および郵政勘定預金 損益計算書を通じて公正価値で測定す 5年超 39,219 満期保有目的金融資産 期日別金融資産 1年超 5年以下 1,192,271 顧客貸出金および債権 金利リスクヘッジポートフォリオの 1ヵ月以下 1ヵ月超 3ヵ月超 (翌日物を 3ヵ月以下 1年以下 除く) 39,219 預け金 損益計算書を通じて公正価値で測定す 翌日物 または 要求払 282 253,731 231,536 ― 401 ― 123,429 71,984 88,171 61,066 1,838,276 2007年12月31日現在 (単位:百万ユーロ) 期日 不確定 現金ならびに中央銀行および郵政勘定 金融資産 ヘッジ目的デリバティブ 売却可能金融資産 1ヵ月以下 1ヵ月超 3ヵ月超 (翌日物を 3ヵ月以下 1年以下 除く) 1年超 5年以下 5年超 18,542 預け金 損益計算書を通じて公正価値で測定する 翌日物 または 要求払 合計 18,542 931,706 931,706 2,154 2,154 21,869 2,971 5,034 9,611 21,558 51,551 112,594 金融機関貸出金および債権 20,636 16,222 12,656 5,323 8,871 7,408 71,116 顧客貸出金および債権 36,679 44,959 32,278 57,154 144,893 129,140 445,103 金利リスクヘッジポートフォリオの 再測定による調整 (264) (264) 4 513 625 1,450 12,216 14,808 64,156 50,481 72,713 176,772 200,315 1,595,759 満期保有目的金融資産 期日別金融資産 955,465 1,724 中央銀行および郵政勘定預金 損益計算書を通じて公正価値で測定する 金融負債 ヘッジ目的デリバティブ 75,857 722,099 1,704 顧客債務 17,399 32,295 19,910 23,210 75,262 36,816 11,706 14,249 8,939 170,182 199,009 96,352 36,984 9,858 2,484 2,017 346,704 37,632 39,169 27,606 23,442 13,207 141,056 15 534 862 3,416 12,588 18,641 1,226 金利リスクヘッジポートフォリオの 20 再測定による調整 724,606 796,125 1,261 負債証券 期日別金融負債 2,718 1,261 金融機関債務 劣後債 1,724 20 223,943 210,965 116,221 67,431 75,886 56,661 1,475,713 注8.g 償却原価で計上されている金融商品の公正価値 この注記に記載されている情報の利用および解釈にあたっては、以下の理由により慎重を期さなけれ ばならない。 - これらの公正価値は2008年12月31日現在の関連商品の価値の見積もりである。当該公正価値は、金 利や契約相手先の信用度といった様々なパラメーターの変更により、日々変動する。特に、当該商品 の満期到来時における実際の受領額または支払額と大幅に異なる場合がある。多くの場合、公正価値 は直ちに実現することを意図されているのではなく、また実際に直ちに実現しない可能性がある。従 って、継続企業としてのBNPパリバにとって、公正価値は当該商品の実際の価値を反映するものではな い。 - これらの公正価値のほとんどは重要な意味を持たないため、これらの商品を利用する商業銀行業務 の管理において考慮されていない。 - 取得原価で計上されている金融商品の公正価値の見積もりには、多くの場合、銀行により異なるモ デリング技法、仮説および仮定が必要となる。これはすなわち、様々な銀行により開示されている取 得原価で計上されている金融商品の公正価値を比較しても意味がない場合があることを意味している。 ― 402 ― - 以下に記載されている公正価値は、非金融商品(有形固定資産、のれん、ならびに要求払預金ポート フォリオや顧客関係に帰属する価値などのその他の無形固定資産)の公正価値は含んでいない。従って、 これらの公正価値を、当該商品のBNPパリバ・グループ全体の評価に対する実際の寄与額とみなすべき ではない。 (単位:百万ユーロ) 2008年12月31日現在 帳簿価額(1) 見積公正価値 2007年12月31日現在 帳簿価額(1) 見積公正価値 金融資産 69,153 68,944 71,116 70,846 顧客貸出金および債権 494,401 484,798 445,103 441,939 満期保有目的金融資産 14,076 15,017 14,808 15,083 金融機関債務 186,187 185,481 170,182 169,919 顧客債務 413,955 414,111 346,704 346,645 負債証券 157,508 156,871 141,056 140,495 18,323 15,874 18,641 18,100 金融機関貸出金および債権 金融負債 劣後債 (1) 帳簿価額には公正価値ヘッジ関係にある金融商品ポートフォリオの再測定は含まれない。2008年12月31日現在、 これは「金利リスクヘッジポートフォリオの再測定による調整」に2,541百万ユーロが資産科目として含まれて おり、282百万ユーロが負債科目として含まれている(2007年12月31日現在では、それぞれマイナス264百万ユー ロおよびプラス20百万ユーロ)。 金融商品の公正価値は、第三者取引において取引に関する知識のある自発的な当事者間で売買される 資産ないし決済される負債の金額と定義されている。 BNPパリバが使用する評価技法および仮定は、金融資産および負債の公正価値を当グループ全体で一貫 して測定できることを確実にするものである。公正価値は、利用可能な場合には活発な市場で取引され る価格に基づいている。そうでない場合には、貸出金、負債および満期保有目的金融資産の見積将来キ ャッシュ・フローの割引といった評価技法、あるいは注1「BNPパリバ・グループが適用している重要な 会計方針の要約」に記載されているその他の金融商品に関する特定の評価モデルを用いて、公正価値を 決定する。当初の満期が1年未満(要求払預金を含む)あるいは変動金利条件に基づく貸出金、負債およ び満期保有目的金融資産の場合、公正価値は帳簿価額と一致する。ほとんどの規制貯蓄商品の場合も同 様である。 年間を通した市況の変動は銀行の融資および投資業務のスプレッドの拡大を反映しており、当該スプ レッドは当行の内部格付システムで上位3つの格付を得ている顧客に対する約80ベーシス・ポイントか ら、最も低い格付を得ている顧客に対する約1,500ベーシス・ポイントまでに拡大している(これらの数 値は2007年度にはそれぞれ10ベーシス・ポイントおよび200ベーシス・ポイントであった)。観測された これらの変動は、金融資産の公正価値見積もりにおいて考慮された。残存期間1年超の負債証券は、約 50ベーシス・ポイントの当行のスプレッドの拡大を見込んで測定されており、これは債務を損益計算書 を通じて公正価値で測定する際に考慮されるスプレッドの変動と一致している。劣後債の場合、評価に おいて考慮された当行のスプレッドの拡大は、約230ベーシス・ポイントであった(2007年度にはそれぞ れ10ベーシス・ポイントおよび60ベーシス・ポイントであった)。 ― 403 ― 注8.h 偶発債務:法的手続および仲裁 BNPパリバSAの子会社であるBNP Paribas El Djazairを含むアルジェリアの銀行および国際銀行数行に 対し、アルジェリア政府当局が一切損害を受けていない国際貿易の融資申請処理に関する管理上の錯誤 についての訴訟が提起されている。 BNP Paribas El Djazairは、これまで7つの事案で外国為替規則を違反しているとの告発をアルジェ リアの裁判所で受けてきた。BNP Paribas El Djazairは、下級裁判所からおよそ200百万ユーロの罰金支 払を命じられた。これら訴訟の内、罰金額が最大(150百万ユーロ)の訴訟を含む3件は、その後の上訴に よって判決が覆された。その他2件の上訴審では、合計50百万ユーロの罰金額を支持している。 いずれの判決も上訴され、アルジェリア法に基づく上訴審の結果が出るまでは、判決の執行が猶予さ れている。BNP Paribas El Djazairは、実際の損害を一切被っていない政府当局に対する誠実な姿勢を 認識してもらうべく、アルジェリアの裁判所で自らの立場を今後とも精力的に弁護していく所存である。 2006年12月に、当行はAWB Limited(オーストラリアの小麦輸出業者)およびCommodity Specialists Company(ミネアポリスに拠点を置く小麦取扱い業者)と共に、ニューヨーク州で懲罰的集団代表訴訟の被 告として指名された。原告団は、イラク北部の3行政区域に居住する全イラク人の代理として、国際連 合による石油・食料交換計画に従ってイラク政府に物資を提供した事業体が当該政府に対し支払いを求 めたとされる金銭の返還を求める申し立てを行った。2007年10月10日に、当行は、裁判所が本件を審理 するための管轄権を欠いており、さらに原告団が当行に対し請求を行わなかったことを根拠として本件 の却下を申し立てた。2008年9月30日の命令により、裁判所は原告団が訴訟を起こす当事者適格を欠い ているため自らに管轄権がないことを根拠として、当行の申し立てを認めて本件を完全に却下した。 2008年10月22日、原告団は上訴申し立てを行った。本件上訴は、現在第2巡回区連邦控訴裁判所で係争 中である。また、損害賠償金額を述べておらず、裁判にその決定を委ねている。 ― 404 ― 注8.i 法定監査人に支払われた報酬 デロイト&アソシエ (単位:千ユーロ) 合計 プライスウォーターハウスクーパース % 2008年度 2007年度 発行体 3,610 4,059 33% 連結子会社 6,033 5,828 合計 2008年度 2007年度 % 2008年度 2007年度 2008年度 2007年度 38% 5,395 4,243 35% 38% 55% 53% 7,939 5,176 51% 46% 監査 次を含む法定監査および契約監査: 次を含む法定監査契約に直接関連するその他のレビューおよびサービス: 発行体 連結子会社 小計 55 115 1% 1% 990 200 6% 2% 1,112 505 10% 5% 1,088 1,011 7% 9% 10,810 10,507 99% 97% 15,412 10,630 99% 95% 監査法人のメンバーファームが全部または比例連結子会社に提供するその他のサービス 税務および法務 - - - - 32 - - - その他 104 309 1% 3% 132 515 1% 5% 小計 104 309 1% 3% 164 515 1% 5% 合計 10,914 10,816 100% 100% 15,576 11,145 100% 100% マザー (単位:千ユーロ) 合計 合計 % 2008年度 2007年度 発行体 1,125 1,174 13% 連結子会社 7,102 6,064 合計 2008年度 2007年度 % 2008年度 2007年度 2008年度 2007年度 16% 10,130 9,476 29% 33% 82% 82% 21,074 17,068 60% 58% 監査 次を含む法定監査および契約監査: 次を含む法定監査契約に直接関連するその他のレビューおよびサービス: 発行体 連結子会社 小計 75 - 1% - 1,120 315 3% 1% 284 51 3% 1% 2,484 1,567 7% 5% 8,586 7,289 99% 99% 34,808 28,426 99% 97% 監査法人のメンバーファームが全部または比例連結子会社に提供するその他のサービス 税務および法務 25 - - - 57 - - - その他 53 46 1% 1% 289 870 1% 3% 小計 78 46 1% 1% 346 870 1% 3% 合計 8,664 7,335 100% 100% 35,154 29,296 100% 100% BNPパリバSAの連結財務書類および非連結財務書類を証明する上記の表に記載の監査法人のメンバーフ ァームではない監査人に支払われた監査報酬は、2008年度は1,274千ユーロ(2007年度は1,498千ユーロ) であった。この金額には、法定監査契約に直接関連するその他のレビューおよびサービスに支払われた 315千ユーロ(2007年度は645千ユーロ)が含まれている。 ― 405 ― 親会社の個別財務書類 損益計算書 2008年12月31日 終了事業年度 注記 百万ユーロ 受取利息 2.a 41,639 支払利息 2.a 株式およびその他の変動利付証券に係る利益 2.b 3,108 424,895 1,770 241,977 受取手数料 2.c 4,624 632,147 4,406 602,344 支払手数料 2.c (1,670) (228,306) (1,052) (143,819) (56) (7,656) 2,132 291,466 (1,107) (151,338) 50 6,836 トレーディング勘定の有価証券に係る利益(損失) 売却可能有価証券に係る利益(損失) 百万円 2007年12月31日 終了事業年度 5,692,468 (37,803) (5,168,048) 百万ユーロ 百万円 38,436 5,254,586 (35,995) (4,920,876) その他の銀行業務収益 435 59,469 233 31,853 その他の銀行業務費用 (200) (27,342) (195) (26,658) 8,970 営業収益 給与および従業員給付費用 5.a その他の一般管理費 有形・無形固定資産に係る減価償却費、償却費、 および引当金 営業総利益 リスク費用 2.d 営業利益 長期投資の処分に係る純利益(損失) 2.e 規制引当金繰入額(純額) 法人税考慮前利益 法人税 2.f 当期純利益 ― 406 ― 1,226,289 9,785 1,337,707 (4,180) (571,448) (4,811) (657,712) (2,621) (358,317) (2,355) (321,952) (435) (59,469) (432) (59,059) 1,734 237,055 2,187 (2,023) (276,564) (289) (39,509) 1,734 237,055 (211) (28,846) 2,557 349,567 14 1,914 (486) (66,441) (453) (44) 298,985 (61,930) (6,015) 4,247 580,607 1,201 164,189 285 38,962 715 97,748 4,532 619,570 貸借対照表 2008年12月31日現在 注記 百万ユーロ 百万円 2007年12月31日現在 百万ユーロ 百万円 資産 現金ならびに中央銀行および郵政勘定預け金 26,238 3,586,997 8,616 1,177,893 財務省証券および短期金融商品 3.c 144,691 19,780,707 119,575 16,347,098 金融機関債権 3.a 400,032 54,688,375 387,315 52,949,834 顧客関連項目 3.b 371,846 50,835,067 350,728 47,948,025 債券およびその他の固定利付証券 3.c 102,603 14,026,856 90,579 12,383,055 株式およびその他の変動利付証券 3.c 16,961 2,318,738 19,265 2,633,718 子会社への投資および長期投資目的で保有される 持分証券 3.c 5,494 751,085 5,679 776,376 関連会社 3.c 43,351 5,926,515 41,172 5,628,624 52 7,109 50 6,836 リース債権 無形固定資産 3.i 5,382 735,773 5,187 709,115 有形固定資産 3.i 2,248 307,324 2,240 306,230 自己株式 3.d 177 24,198 331 45,251 その他の資産 3.g 307,662 42,060,472 151,312 20,685,864 未収収益 3.h 91,125 12,457,699 76,808 10,500,422 1,517,862 207,506,914 1,258,857 172,098,340 680 92,963 285 38,962 資産合計 負債 中央銀行および郵政勘定預金 金融機関債務 3.a 492,110 67,276,358 459,441 62,810,179 顧客関連項目 3.b 306,589 41,913,782 255,753 34,963,993 負債証券 3.f 166,263 22,729,815 151,899 20,766,112 その他の負債 3.g 406,442 55,564,686 251,910 34,438,616 未払費用 3.h 80,274 10,974,259 74,706 10,213,057 引当金 3.j 2,693 368,160 2,957 404,251 劣後債 3.k 28,310 3,870,260 25,450 3,479,270 1,483,361 202,790,282 1,222,401 167,114,441 資本金 1,824 249,359 1,811 247,582 払込剰余金 8,819 1,205,645 8,477 1,158,891 利益余剰金 23,143 3,163,880 21,636 2,957,858 当期純利益 715 97,748 4,532 619,570 株主資本合計 34,501 4,716,632 36,456 4,983,900 1,517,862 207,506,914 1,258,857 172,098,340 負債合計 株主資本 負債および株主資本合計 6.b ― 407 ― 2008年12月31日現在 2007年12月31日現在 注記 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 融資コミットメント 4.a 147,186 20,121,798 182,177 24,905,418 保証コミットメント 4.b 123,788 16,923,057 182,587 24,961,469 1,191 162,822 529 72,320 オフバランスシート項目 供与したコミットメント 有価証券について供与したコミットメント 供与されたコミットメント 融資コミットメント 4.a 96,783 13,231,204 87,059 11,901,836 保証コミットメント 4.b 155,922 21,316,097 102,917 14,069,783 34 4,648 247 33,767 有価証券について供与されたコミットメント ― 408 ― 親会社の財務書類に対する注記 注1. BNPパリバSAが適用している重要な会計方針の要約 BNPパリバSAの財務書類は、フランスの金融機関が適用している会計原則に従って作成されている。 金融機関債権および顧客債権 金融機関債権は、金融機関との銀行取引に関連する劣後貸出金および非劣後貸出金(負債証券を除く) を含む。また当該債権は、売戻契約に基づき購入した資産(その種類を問わない)や、現金担保付買戻契 約に基づき売却した有価証券に係る債権も含む。当該債権の内訳は、要求払貸出および預金と、ター ム・ローンおよび定期預金である。 顧客債権は、金融機関以外の顧客に対する貸出金を含むが、顧客発行の負債証券による貸出金、売戻 契約に基づき購入した資産(その種類を問わない)、および現金担保付買戻契約に基づき売却した有価証 券に係る債権は除く。当該債権の内訳は、商業貸出金、顧客勘定の借方残高、およびその他貸出金であ る。 金融機関債権および顧客債権は、額面価額に、期日未到来の未収利息を加えた額で貸借対照表に計上 される。 貸出金残高や確約済クレジット・ファシリティは、健全な貸出金(貸出条件変更済の健全な貸出金を含 む)および不良貸出金に分類される。同様の分析が、その現在価値が当グループの資産を表す先渡金融商 品に付帯する信用リスクについても実施される。 貸出金残高や確約済クレジット・ファシリティに係る信用リスクは、2つの主要なパラメーター(格付 で示される取引先の債務不履行可能性と、取引の種類を参考に決定される全体的な回収率)をベースとす る内部格付システムで監視される。取引先の格付は12種類あり、10種類は健全な貸出金に対応するもの で、2種類は、不良貸出金と回収不能貸出金に対応するものである。 不良貸出金は、借手がコミットメントの一部またはすべてを遵守しないリスクがあると銀行が考えて いるような貸出金として定義される。これは、1回またはそれ以上の割賦返済の不履行期間が3ヵ月(不 動産貸出金および地方自治体に対する貸出金は6ヵ月)超のあらゆる貸出金や、法的手続が既に開始され ている貸出金に該当する。特定の貸出金が不良貸出金に分類された場合、当該貸出金の債務者に対する その他のあらゆる貸出金およびコミットメントは、自動的に同じ分類となる。 当行は、これらの貸出金に係る不良債権について、貸出金の合計額と、実現する見込みの(元本、利息、 および得られる保証金による)将来キャッシュ・インフローの現在価値(固定利付貸出金の場合は当初実 効金利に等しい割引率で、また変動利付貸出金の場合は直近の約定金利に等しい割引率でそれぞれ算出 される)の差額に相当する金額で減損を認識する。ここで述べた保証は、資産に設定されている抵当権お よび質権や、貸出金勘定で生じる貸倒リスクをヘッジするため当行が契約しているクレジット・デリバ ティブを含む。 借手が財政難に直面していることを理由に貸出条件を変更する場合、当行は、旧条件に基づく返済額 と新条件に基づく返済額の差額の現在価値を用いて割引額を計算する。当該割引額は、資産の減額とし て認識され、貸出金の残りの期間を基に年金数理上の計算に基づき損益計算書に戻し入れられる。貸出 条件変更済貸出金に係る割賦返済が履行されない場合、当該貸出金は、変更後の条件と無関係に、回収 不能貸出金に永続的に分類される。 ― 409 ― 借手が当初の返済計画に基づく割賦返済を再開した不良貸出金は、健全な貸出金に再分類される。貸 出条件が変更された不良貸出金も、変更後の条件が守られる限り、健全な貸出金に再分類される。 ― 410 ― 回収不能貸出金は、以下の貸出金を含む。不良貸出金に計上した時期から相当の期間を経過した後に おいても、当該貸出金を健全な貸出金へ再分類できる見通しが立たないような信用状況にある借手に対 する貸出金。債務不履行が生じている貸出金。借手が再び債務不履行を犯した大半の貸出条件変更済貸 出金。1年以上の期間、不良貸出金に分類されている貸出金で債務不履行が生じており実質的に全額の 債権額が保証されるような担保が付帯していないもの。 資産の信用リスクに係る減損額は、当該資産の帳簿価額から差し引かれる。負債の部に計上される引 当金には、オフバランスシート・コミットメント関連の引当金、不動産開発プログラムにおける持分に 係る損失に対する引当金、請求や訴訟に対する引当金、未特定の偶発債務に対する引当金、および予想 不能な業界リスクに対する引当金が含まれる。 引当金の繰入および戻入額や償却額、回収不能貸出金に係る損失、引当金設定済の貸出金に係る回収 額、および貸出条件変更済貸出金について計算した割引額は、損益計算書の「リスク費用」に計上され る。 償却済の貸出金の帳簿価額の返済に伴い受け取った利息や、貸出条件変更済貸出金に係る割引による 影響額および割引額の戻入は、「受取利息」として認識される。 規制貯蓄預金と貸出契約 住宅財形貯蓄口座(Comptes Épargne Logement、以下「CEL」という。)および住宅財形貯蓄制度(Plans d'Épargne Logement、以下「PEL」という。)は、フランスで販売されている公的リテール商品である。 これは預金・貸出金一体型商品であり、預金が貸出の条件になっている。 これらの商品に関してBNPパリバは2種類の義務を負っている。(i)契約時に政府が設定した金利で (PELの場合)、または法が定める物価スライド方式に従い半年ごとに見直す金利で(CELの場合)無期限に 預金金利を支払う義務、(ⅱ)貯蓄期間に取得した権利に応じた金額を契約時に設定した金利で(PELの場 合)、または貯蓄状況に応じた金利で(CELの場合)顧客に対して貸し付ける(顧客の選択による)義務。 各ジェネレーション(PELの場合、一つのジェネレーションには当初金利が同じ全商品が含まれ、CELの 場合、全CEL商品が一つのジェネレーションを構成する)に関連するBNPパリバSAの将来債務は当該ジェネ レーションの想定損失額を将来の潜在利益で割引いて測定する。 想定損失額は顧客行動の実績分析を基に推定され、次の金額と等しくなる。統計的に発生しうる貸出 金残高、および統計的に発生しうる残高と最低予想残高との差。なお、無制限定期預金残高を最低予想 残高とみなす。 貯蓄面では、(i)再投資金利と(ⅱ)再投資期間中の想定損失預金の固定預金金利との差が将来利益とみ なされ、貸出面では、(i)リファイナンス金利と(ⅱ)リファイナンス期間中の想定損失貸出の固定貸出金 利との差が将来利益とみなされる。 貯蓄面での再投資金利および貸出面でのリファイナンス金利は、スワップ取引のイールド・カーブ、 ならびに種類および満期日が類似している金融商品の期待スプレッドから算出する。スプレッドは、(i) 貸出面の場合は固定金利住宅ローン、(ⅱ)貯蓄面の場合はユーロ建て生命保険商品の実勢スプレッドを 基に算出する。将来の金利動向の不確実性、さらには顧客行動モデルおよび想定損失額へのそうした動 向の影響を反映させるため、債務の推定にはモンテカルロ法を用いている。 契約のジェネレーションごとの貯蓄・貸出に関し、BNPパリバSAの将来の想定債務合計がBNPパリバSA にとって好ましくない可能性がある場合、引当金を貸借対照表の「引当金」勘定で(ジェネレーション間 ― 411 ― で相殺せず)認識する。この引当金の増減は、損益科目の受取利息として認識する。 ― 412 ― 有価証券 「有価証券」という用語は、銀行間市場で取引される有価証券、財務省証券や譲渡性預金、債券およ びその他の固定利付証券(固定金利であるか変動金利であるかを問わない)、ならびに株式およびその他 の変動利付証券を意味する。 CRC規則第2005-01号の適用により、有価証券は、「トレーディング勘定の有価証券」、「売却可能有 価証券」、「中期的に売却可能な持分証券」、「満期保有目的負債証券」、「長期投資目的で保有され る持分証券」、または「子会社および関連会社への投資」のいずれかに分類される。 持分法で会計処理される会社に対する投資は、連結貸借対照表の独立勘定に計上される。 信用リスクが発生した場合、「売却可能」または「満期保有目的」のポートフォリオ内で保有する固 定利付証券は、不良貸出金およびコミットメントに適用される基準と同じ基準に基づき、不良債権に分 類される。 取引先リスクにさらされている有価証券が不良債権に分類され、関連引当金の額を個別に特定できる 場合、対応する費用は「リスク費用」に含まれる。 トレーディング勘定の有価証券 「トレーディング勘定の有価証券」は、短期間で売却するか買い戻すことを目的に売買する有価証券 や、マーケット・メイキング業務の結果として保有している有価証券である。これらの有価証券は、以 下の基準に合致する場合、市場価格で評価される。 - 活発な市場(すなわち、第三者が、証券取引、ブローカー、トレーダー、またはマーケット・メイカ ーを通じて継続的に市場価格を入手できる市場)で取引可能。 - 市場価格が、正常な競争環境で定期的に行われる実際の取引の価格を反映している。 「トレーディング勘定の有価証券」は、トレーディング勘定に特有の資産運用目的(特に感応度に関し て)で売買される有価証券(先渡金融商品、有価証券、または世界各国で取引されるその他の金融商品で 構成される)も含む。 これら有価証券の市場価格の変動は、損益計算書に認識される。「トレーディング勘定の有価証券」 は、別のカテゴリーへ再分類できないため、その売却または全額償還時点か、損失を認識し貸借対照表 から消却する時点まで、このカテゴリーの有価証券に適用される評価規則に従わなければならない。 投資戦略の変更が必要となるなどの例外的な場合においては、「トレーディング勘定の有価証券」を、 新戦略に応じ、「売却可能有価証券」または「満期保有目的負債証券」のいずれかに再分類できる。 「トレーディング勘定の有価証券」に分類されている固定利付有価証券が、活発な市場で取引できな くなった場合に、当行が予測可能な将来または満期まで当該有価証券を保有する意思と能力を持ってい れば、当該有価証券は、「売却可能有価証券」または「満期保有目的負債証券」のいずれかに再分類さ れる。 再分類された有価証券には、再分類日より新カテゴリーに適用される会計規則が適用される。 「トレーディング勘定の有価証券」に分類されている有価証券を購入した市場が、活発な市場とみな せなくなった場合、当該有価証券は、新たな市況を考慮するような手法を用いて評価される。 ― 413 ― 売却可能有価証券 「売却可能有価証券」カテゴリーは、その他のカテゴリーのいずれにも分類されない有価証券を含む。 債券およびその他の固定利付証券は、取得原価(未収利息を除く)と、推定市場価値(通常、株式市場価 格に基づき決定される)の低価法で評価される。未収利息は、損益計算書の「債券およびその他の固定利 付証券に係る受取利息」に計上される。 流通市場で購入した固定利付証券の取得原価と償還価格の差額は、利息法を用いて損益計算書に認識 される。貸借対照表では、当該証券の残存期間にわたり、当該証券の帳簿価額がその償還価額まで償却 される。 株式は、取得原価と推定市場価値(上場株式の場合、通常、株式市場価格に基づき決定され、未上場株 式の場合、直近の財務書類の数値を基に計算される、純資産に対するBNPパリバSAの持分に基づき決定さ れる)との低価法で評価される。受取配当金は、損益計算書の「株式およびその他の変動利付証券に係る 利益」に現金主義で認識される。 売却される売却可能有価証券の原価は、先入先出法(以下「FIFO」という。)で算出される。処分損益 や、低価法に係る引当金の繰入および戻入額は、損益計算書の「売却可能有価証券に係る利益(損失)」 に反映される。 投資戦略の変更が必要となるなどの例外的な場合、または活発な市場で取引できなくなった場合にお いては、「売却可能有価証券」を「満期保有目的負債証券」に再分類し、以降はこのポートフォリオ内 で管理しなければならない。これらの有価証券は、その後、「満期保有目的有価証券」に用いられる手 法に従って認識される。 中期的に売却可能な持分証券 「中期的に売却可能な持分証券」は、長期的な利益獲得を念頭においた発行体の事業開発への投資で はなく、中期的な利益獲得を念頭に置いたポートフォリオ管理を目的とする投資で構成される。このカ テゴリーは、ベンチャー・キャピタルへの投資を含む。 「中期的に売却可能な持分証券」は、取得原価と公正価値との低価法で個別に計上される。公正価値 は、発行体の今後の発展全般に関する見通しや、本証券の予定保有期間が考慮された価値である。上場 株式の公正価値は、主に、1ヵ月間における株式市場価格の平均と一致する。 満期保有目的負債証券 既定の満期がある固定利付証券(主に債券、銀行間市場で取引される有価証券、財務省証券やその他譲 渡性預金)は、満期まで保有するというBNPパリバSAの意思を反映するため、「満期保有目的負債証券」 に計上される。 このカテゴリーに分類される債券は、マッチングした資金調達が行われるか、満期までの期間中にお ける金利エクスポージャーに対してヘッジされている。 これらの有価証券の取得原価と償還価格の差額は、利息法を用いて損益計算書に認識される。貸借対 照表では、当該証券の残存期間にわたり、当該証券の帳簿価額がその償還価額まで償却される。 満期保有目的負債証券に係る利息は、損益計算書の「債券およびその他の固定利付証券に係る受取利 息」に計上される。 ― 414 ― 減損は、発行体の信用状況の悪化により満期時の全額償還が危ぶまれる場合に認識される。 ― 415 ― 「満期保有目的負債証券」のかなりの部分を売却するか、別のカテゴリーへ再分類するかした場合、 同じ事業年度中か、その後2事業年度中のいかなる時点においても、売却済または再分類済の有価証券 を「満期保有目的負債証券」カテゴリーへ戻すことができない。「満期保有目的負債証券」に分類され るあらゆる有価証券は、その後「中期的に売却可能な持分証券」へ再分類されることがある。 例外的な市況により投資戦略の変更が必要となり、「トレーディング勘定の有価証券」および「中期 的に売却可能な持分証券」が「満期保有目的負債証券」へ再分類される場合、再び活発な市場で取引で きるようになったことを理由とする「満期保有目的負債証券」の満期日前売却については、再分類に関 する上記既定は適用されない。 長期投資目的で保有される持分証券、子会社および関連会社への投資 非連結企業に対する投資は、BNPパリバSAが経営に対する重要な影響力を持っている関連会社に対する 投資や、BNPパリバSAの事業開発上戦略的と考えられる投資を含む。当該影響力は、BNPパリバSAが少な くとも10%の所有持分を保有している場合に存在するものとみなされる。 長期投資目的で保有される持分証券は、BNPパリバSAが、発行体の経営に積極的に参加することではな く、発行体と特別な関係を築くことにより長期的な事業関係の構築を促進することを意図しながら、長 期的視点で十分な利益を獲得することを目的に長期保有する意図を持っているような株式および関連商 品である。 その他の利益配当参加型持分は、BNPパリバSAが独占的支配力を有する会社(すなわち、当グループに 全部連結できる会社)の株式やその他の変動利付証券に対する投資で構成される。 この種の有価証券は、取得原価と公正価値との低価法で個別に計上される。公正価値は、多基準評価 アプローチ(割引将来キャッシュ・フロー法、級数法、および純資産法を含む)を用いて入手可能な情報 や、各有価証券の将来利回りおよび売却機会を評価するために通常用いられる比率の分析に基づき算出 される。 上場有価証券の公正価値は、期末現在の株式市場価格が取得原価を20%超、下回っていない場合には、 少なくとも取得原価と同額とみなされる。期末現在の株式市場価格が取得原価を20%超、下回っており、 多基準評価の結果、帳簿価額について減損を認識すべきであることが明らかとなった場合、公正価値は、 当該株式市場価格と同額とみなされる。12ヵ月間における株式市場価格の平均が取得原価を30%超、下 回っている場合にも同じことがいえる。簡素化のためにに、10百万ユーロ未満で取得した上場有価証券 は、株式市場終値の平均に基づき評価できる。 処分損益や引当金の変動は、損益計算書の「固定資産の処分に係る純利益(損失)」に計上される。 配当金は、発行体の株主が宣言したものである場合には「変動利付証券に係る利益」に計上され、株 主による決議の有無が不明のものである場合には現金主義で計上される。 自己株式 BNPパリバSAが保有する自己株式は、以下のように分類および評価される。 - マーケット・メイキング契約に基づき購入した自己株式、または指数裁定取引に関連して取得した 自己株式は、「トレーディング勘定の有価証券」に市場価格で計上される。 - 従業員への割当用に保有している自己株式は、取得原価と市場価格との低価法で「売却可能有価証 券」に計上される。自己株式の取得原価とBNPパリバSAの従業員向けのオプション行使価格の差額に ― 416 ― ついて減損が適宜認識される(株式報奨には差額なし)。自己株式の内、BNPパリバSAの子会社の従業 員に付与する部分は、権利確定期間にわたって、子会社に対する費用請求が行われる。 ― 417 ― - 2008年12月30日付のCRC規則第2008-17号に基づき、BNPパリバSAは、この会計処理方法を変更し、従 業員への割当用に保有している自己株式が、CRC規則第2008-15号に定められているストック・オプ ションおよび株式報奨に関する手続に従って評価されるようにした。CRC規則第2008-15号に基づく 場合、当該自己株式について減損は認識されないが、当該株式を取得する従業員が提供した役務に 基づく引当金が当該株式について設定される。BNPパリバSAは、CRC規則第2008-15号と第2008-17号 を遡及適用していない。 - 消却予定の自己株式、または上記理由のいずれかを根拠に保有していない自己株式は、長期投資に 含まれる。消却予定の自己株式は取得原価で表示され、その他はすべて取得原価と公正価値との低 価法で表示される。 固定資産 建物および装置は、取得原価か、1977年および1978年のフランスの収用に関する法律に従い算出され た調整後評価額のいずれかで表示される。当該法律に基づく再評価時に計上される、非償却資産の再評 価に係る差異は、資本金に含まれる。 有形固定資産は、当初、購入価格プラス直接的帰属費用で認識されるが、資産が利用可能になるまで の建設または改装に長い期間を要する場合には、借入費用も取得原価に算入される。 BNPパリバSAが内部で開発したソフトウェアの内、資産計上の基準を満たすものの場合、外部費用およ びプロジェクトに直接関わった従業員の人件費を含む直接開発費用が資産計上される。 当初の認識後、固定資産は、取得原価から減価償却または償却累計額と減損額を差し引いた金額で測 定される。 固定資産は、その耐用年数にわたって定額法で減価償却または償却される。減価償却費または償却費 は、「有形・無形固定資産に係る減価償却費、償却費および引当金」として損益計算書で認識される。 認識済の減価償却費及および償却費の内、定額法で計算された会計上の減価償却費または償却費を超 える額は、貸借対照表の「加速減価償却および償却に係る規制引当金」に負債として計上される。BNPパ リバSAは、加速減価償却および償却に伴う税効果を計算していない。 資産が、一定期間ごとの入れ替えが必要な多くの構成要素あるいは経済的便益の異なる利用や異なる パターンでの消費を伴う多くの構成要素で構成されている場合、各構成要素は個別に認識され、それぞ れに適切な方法により減価償却される。BNPパリバSAは、業務に使用される不動産および投資不動産に対 し、構成要素に基づくアプローチを採用してきた。 オフィス不動産に対する減価償却期間は次の通りである。(最重要不動産およびその他の不動産それぞ れにおける)躯体構造には80年ないし60年、建物の壁面には30年、一般的および技術的設置物には20年、 備品および付属品には10年。 ソフトウェアの償却期間は種類によって異なり、構造基盤の開発部分では8年まで、顧客へのサービ スの提供を主な目的として開発されたものでは3年または5年となっている。 償却可能な固定資産については、貸借対照表日時点で潜在的な減損の兆候がないかどうかを確認する ため、減損テストを行う。非償却資産については、毎年減損テストが行われる。 減損の兆候がある場合には、新たな回収可能額と帳簿価額を比較する。資産の減損が発見された場合、 減損損失が損益計算書で認識される。この損失は、見積回収可能額に変更があった場合、あるいは減損 の兆候がなくなった場合に戻し入れが行われる。減損損失は、損益計算書の「有形・無形固定資産に係 る減価償却費、償却費および引当金」に計上される。 業務に使用される有形固定資産および無形固定資産の処分損益は損益計算書の「固定資産の処分に係 ― 418 ― る純利益(損失)」に認識される。 ― 419 ― 金融機関債務および顧客債務 金融機関債務は、要求払預金、定期預金、および借入金に分類される。顧客預金は、規制貯蓄預金と その他の顧客預金に分類される。この分類は、買戻契約に基づき売却した有価証券やその他の資産を含 む。未収利息は独立勘定に計上される。 負債証券 負債証券は、リテール定期預金証書、銀行間市場で取引される有価証券、譲渡性預金、債券、および その他の負債証券との間で分析される。この項目には、「劣後債」に計上される劣後債は含まれない。 負債証券に係る未払利息は、貸借対照表の独立勘定に計上され、損益計算書の借方に計上される。 債券の発行額と償還プレミアムは、債券の期間にわたって最終利回り法により償却される。債券発行 費用は、債券の期間にわたって定額法により償却される。 国際コミットメントに対する引当金 国際コミットメントに対する引当金は、リスクが潜在している各国の将来の支払能力に関連する非移 転リスクの評価や、当該各国の状況や経済全般が一定かつ持続的に悪化した場合に債務者が被る全般的 な信用リスクに基づくものである。引当金の繰入および戻入額は、損益計算書の「リスク費用」に反映 される。 銀行取引と無関係な項目に対する引当金 BNPパリバSAは、時期や金額が確定していないものの明確に識別されている偶発事象および費用につい て、引当金を計上している。現行の規則に従い、銀行取引と無関係な項目に対する当該引当金は、当行 が期末日において第三者に対する債務を有しており、第三者へリソースを提供しなければならない可能 性が高く、見返りとして提供物と同等の経済的便益を当該第三者から得られる見込みがない場合に限り 計上できる。 リスク費用 リスク費用勘定は、第三者との銀行取引に固有の取引先リスク、訴訟、および不正の識別により生じ る費用を含む。当該リスクのカテゴリーに含まれない引当金の純変動は、その種類に応じて損益計算書 内で分類される。 先渡金融商品 先渡金融商品は、資産や負債の特定部分または全体的なヘッジとして用いることを目的に、または取 引目的で、各種市場で購入される。 これらの商品に関連する当行のコミットメントは、オフバランスシート項目として額面価額で認識さ れる。これらの商品の会計処理は、対応する投資戦略により異なる。 ・ ヘッジ目的で保有するデリバティブ 単一の商品または同種の商品グループに対するヘッジ目的で保有し、デリバティブとして指定されて ― 420 ― いる先渡デリバティブに係る収益および費用は、原商品に係る収益および費用と一対の要素として損益 計算書に認識される。 ― 421 ― 金利リスク全般のヘッジとして用いられている先渡金融商品に係る収益および費用は、比例配分法で 損益計算書に認識される。 ・ 取引目的で保有するデリバティブ 取引目的で保有するデリバティブは、確立した市場または店頭市場で取引できる。 トレーディング勘定内に保有するデリバティブは、貸借対照表日の市場価格で評価される。対応する (実現および未実現)損益は、損益計算書の「トレーディング勘定の有価証券に係る利益(損失)」に認識 される。 市場価格は、以下のいずれかを基に決定される。 - 上場市場における価格(入手可能な場合)。 - 活発な市場で観測できる取引価格を基に計算されるか、その他の統計的または定量的手法により計 算されるパラメーターを用いた一般的な財務モデルや理論を使用するような評価手法。 いずれに基づく場合でも、BNPパリバSAは、モデルリスク、取引先リスク、および流動性リスクを反映 した保守的な値とするための調整を加える。 一部の複雑なデリバティブ(通常は特別仕様の複合商品で流動性が極めて低い)は、一部パラメーター が活発な市場で観測できないモデルを用いて評価される。 2004年12月31日まで、当行は、これらの複雑なデリバティブの取引に係る利益を、直ちに損益計算書 に認識していた。しかし2005年1月1日に、当行は、評価パラメーターが観測不能なままであると見込 まれる期間にわたって当該利益を損益計算書に認識するという方法を開始した。この期間中に、当該パ ラメーターが観測可能になった場合、または活発な市場での直近かつ類似の取引との比較によって正当 な評価額が入手可能となった場合、残りの未認識の利益は直接損益計算書に認識される。 ・ その他のデリバティブ取引 独立したオープン・ポジションを表す店頭取引契約に係る損益は、商品の性質に応じ、決済時に、ま たは比例配分法で損益計算書に認識される。未実現損失に対する引当金は、同種の契約グループごとに 認識される。 法人税 法人税費用は、税金を実際に支払う期間がいつであるかを問わず、関連課税所得および費用が記帳さ れた期間において計上される。BNPパリバSAは、資産または負債の帳簿上と税務上の価額の一時差異につ いて、資産・負債法に基づき繰延税金を認識している。繰延税金資産の認識は、実現可能性に応じて行 っている。 従業員への利益配分 フランス法が要求している通り、BNPパリバSAは、利益が生じた年度において従業員への利益配分を行 い、配分額を損益計算書の「給与および従業員給付費用」に計上している。 従業員給付 ― 422 ― BNPパリバSAの従業員は、以下4種類の給付を受ける。 - 主に雇用契約の早期解除時に給付される退職給付。 - 給与、年次休暇、インセンティブ制度、利益配分および追加支払金といった短期給付。 ― 423 ― - 有給休暇、永年勤続報奨金、その他の形態による現金ベースの繰延報酬を含むその他の長期給付。 - フランスの追加型銀行業界年金および他の国の様々な年金ファンドによって運用される年金制度を 含む退職後給付。 ・ 退職給付 退職給付は、BNPパリバSAが法定退職年齢に達する前に雇用契約を終了させることを決定した場合、あ るいは従業員が退職給付を条件として自主退職を決意した場合に支払われる従業員給付である。決算日 から12ヵ月より後に支払期日が来る退職給付は割引かれる。 ・ 短期給付 BNPパリバSAは、従業員給付の見返りとして従業員が提供する役務を利用した時、その給付を費用とし て認識する。 ・ 長期給付 長期給付とは、従業員の関連役務の提供期間終了後12ヵ月以内に完全な支払期日を迎えることのない (退職後給付と退職給付以外の)給付を意味する。これは特に、12ヵ月を超える期間にわたって繰り延べ られ、報酬が稼得される期間の財務書類に未払計上されている現金報酬に関連している。 ここで用いられる年金数理計算手法は、確定給付型退職後給付制度で用いられるものと類似のもので あるが、年金数理計算上の損益は速やかに認識され、コリドール法は適用されない。過去勤務に関連し て給付制度に何らかの修正が加えられた場合、その影響もまた速やかに認識される。 ・ 退職後給付 フランスのBNPパリバSAの従業員に提供される退職後給付制度は、確定拠出型年金制度と確定給付型年 金制度の両方である。 確定拠出型年金制度(全国老齢保険金庫の制度や、BNPパリバSAの元従業員に年金を支給する国および 労働組合の補完的な制度を含む)はBNPパリバSAの給付債務を生むものではなく、従って、そのための引 当金を積み立てる必要はない。会計期間ごとに支払われる雇用者拠出金は費用として認識される。 BNPパリバSAの給付債務を生むのは、BNPパリバSAの退職基金から支払われる各種退職給付のような確 定給付制度のみである。この給付債務は測定され、引当金の形で負債として認識される。 この2つのカテゴリーへの制度の分類は制度の経済的実態に基づいて行われ、BNPパリバSAが合意した 給付金を従業員に支払う法的または実質的義務を負っているかどうかを判断するための見直しが行われ る。 確定給付型年金制度の下での退職後給付債務は、人口統計学的および財務上の仮定を考慮した年金数 理計算手法を用いて算定される。負債として認識される給付債務の額は、予測単位積増方式を用い、BNP パリバSAが採用する年金数理計算上の仮定に基づいて測定される。この方式では、人口統計学的推計、 従業員の定年前退職の確率、昇給率、割引率、全般的な物価上昇率といった様々なパラメーターを勘案 している。制度資産価値は給付債務額から控除される。 ― 424 ― 制度に基づく給付債務の額および制度資産の価値は、年金数理計算上の仮定が変化することにより期 間ごとに大きく変動する可能性があり、それに伴い、年金数理計算上の損益が発生する。BNPパリバSAは、 年金数理計算上の損益の計算にコリドール法を用いている。この方法により、BNPパリバSAは次の会計期 間から従業員の平均残存勤務年数にわたり、(i)総確定給付債務の現在価値の10%または(ⅱ)前期末現在 の制度資産の公正価値の10%のいずれか大きい方を上回る年金数理計算上の損益部分のみを認識すれば よいことになる。 過去勤務費用に関する制度の修正の影響は、修正された給付の権利確定期間全体にわたり利益または 損失として認識される。 「給与および従業員給付費用」として損益計算書に認識されている確定給付制度に関する年間費用に は、現在勤務費用(提供した役務と引き換えに当期中に確定した各従業員の権利)、利息費用(債務の割引 による影響額)、制度資産の期待収益、年金数理計算上の損益の償却、制度変更による過去勤務費用の償 却および制度の縮小または清算の影響額が含まれる。 収益および費用の認識 利息および利息として適格な手数料は、発生主義で認識され、一連の貸出の過程で当行が課す手数料 (すなわち、貸出申請手数料、コミットメント・フィー、協調融資手数料など)を含む。 サービスの提供と関係のある、利息として適格でない手数料は、サービス提供時に(継続的なサービス の場合には、サービス契約の期間にわたって比例配分法で)認識される。 外貨取引 外国為替ポジションは、通常、期末日現在で公表されている為替レートを用いて評価される。通常業 務において実施される外貨取引に伴う為替差損益は、損益計算書に計上される。 長期保有する資産(長期投資目的で保有される持分証券を含む)、支店に配分する資本、およびその他 外国株式への投資などの内、外貨建であるがユーロで資金調達されたものの換算により生じる差額は、 当該資産を計上する貸借対照表上の勘定に係る為替換算調整として認識される。 長期保有する資産(長期投資目的で保有される持分証券を含む)、支店に配分する資本、およびその他 外国株式への投資などの内、外貨建でありかつ外貨で資金調達されたものの換算により生じる差額は、 対応する外貨の調達に係る為替換算調整と一対の要素として認識される。 外貨換算 海外支店の、外貨建ての貨幣性および非貨幣性の資産および負債は、期末日の為替レートでユーロに 換算される。フランス国外にあるBNPパリバSAの支店に配分する資本に関連する為替換算調整は、「未収 収益」および「未払費用」に含まれる。 ― 425 ― 注2. 2008年度の損益計算書に対する注記 注2.a 正味受取利息 BNPパリバSAは、償却原価で測定する金融商品、およびデリバティブの定義に該当しない、公正価値で 測定する金融商品に係るすべての収益および費用を「受取利息」および「支払利息」に含めている。損 益計算書を通じて公正価値で測定する金融商品の公正価値の変動(未収/未払利息を除く)は、「トレー ディング勘定の有価証券に係る利益(損失)」に認識されている。 公正価値ヘッジとして会計処理されているデリバティブに係る受取利息および支払利息は、ヘッジ対 象から生じた収益に含まれている。 2008年度 (単位:百万ユーロ) 収益 2007年度 費用 収益 費用 金融機関関連項目 17,756 (20,115) 16,249 (18,305) 要求払預金、貸出金、および借入金 10,052 (11,301) 8,616 (9,641) 7,518 (8,814) 7,481 (8,664) 買戻契約対象有価証券 186 劣後貸出金 152 顧客関連項目 16,743 (8,686) 16,217 (8,858) 要求払預金、貸出金、および定期預金 14,966 (6,822) 14,493 (7,059) 買戻契約に基づき授受された有価証券 1,734 (1,864) 1,682 (1,799) 劣後貸出金 43 ファイナンス・リース 22 (19) 20 (18) 負債証券 1,077 (8,983) 592 (8,814) 債券およびその他の固定利付証券 6,299 4,717 トレーディング勘定の有価証券 2,557 2,447 売却可能有価証券 3,217 1,791 満期保有目的負債証券 255 267 フランスの持続可能な発展のための貯蓄勘定に関 連する産業振興証券 270 212 (258) 641 マクロ・ヘッジ商品 受取利息および支払利息合計 41,639 42 (37,803) 38,436 (35,995) 注2.b 株式およびその他の変動利付証券に係る利益 2008年度 (単位:百万ユーロ) 売却可能有価証券 2007年度 21 16 422 317 関連会社 2,665 1,437 株式およびその他の変動利付証券に係る利益合計 3,108 1,770 子会社への投資および長期投資目的で保有される持分証券 ― 426 ― 注2.c 手数料 2008年度 (単位:百万ユーロ) 収益 2007年度 費用 収益 費用 銀行取引および金融取引に伴う手数料 2,287 (1,471) 2,024 (863) 顧客関連項目 1,570 (88) 1,515 (75) 717 (1,383) 509 (788) 金融サービスに伴う手数料 2,337 (199) 2,382 (189) 受取手数料および支払手数料合計 4,624 (1,670) 4,406 (1,052) その他 注2.d リスク費用および信用リスクに対する引当金 リスク費用は、BNPパリバSAの銀行仲介業務に特有の信用リスクに関して認識された減損損失に加えて、 店頭取引の商品に係る既知の取引先リスクに関する減損損失を表示している。 (単位:百万ユーロ) 2008年度 引当金繰入額および戻入額(純額) 2007年度 (2,000) (405) (913) (272) オフバランスシート・コミットメント 117 (93) 有価証券 (19) (8) 不良貸出金 138 12 顧客および金融機関関連項目 市場活動に係る金融商品 (1,323) (44) (72) (65) 49 17 引当金が計上されていない回収不能貸出金 償却済貸出金の回収 リスク費用 (単位:百万ユーロ) (2,023) 2008年度 (453) 2007年度 1月1日現在の残高 5,027 5,148 引当金繰入額および戻入額(純額) 2,000 405 引当金設定期間における償却額 (287) (440) 為替レートおよびその他の変動の影響額 (307) (86) 信用リスクに対する引当金合計 6,433 ― 427 ― 5,027 以下の表は、信用リスクに対する引当金の内訳を示したものである。 (単位:百万ユーロ) 2008年度 資産から控除される引当金 2007年度 5,838 4,164 171 162 顧客債権 4,310 3,841 有価証券 106 121 1,251 44 負債として認識される引当金(注3.j) 595 863 オフバランスシート・コミットメント 517 638 78 225 6,433 5,027 金融機関債権 市場活動に係る金融商品 不良貸出金 信用リスクに対する引当金合計 注2.e 長期投資の処分に係る純利益(損失) 2008年度 (単位:百万ユーロ) 収益 2007年度 費用 収益 費用 子会社への投資および長期投資目的で保有される 持分証券 421 (600) 269 (34) 売却 358 (109) 236 (20) 63 (491) 33 (14) 205 (246) 3,114 (902) 44 (104) 2,919(a) (846) 161 (142) 195 (56) 19 (10) 146 (36) 引当金 関連会社 売却 引当金 営業用資産 (211) 長期投資の処分に係る純利益(損失) (a) 2,557 SFAおよびBNP Paribas Assuranceの資産・負債の全面的な譲渡に係る1,558百万ユーロおよび565百万ユーロ を含んでいる。 注2.f 法人税 (単位:百万ユーロ) 2008年度 2007年度 当期税金費用 455 224 繰延税金費用 746 61 1,201 285 法人税費用合計 ― 428 ― 注3. 2008年12月31日現在の貸借対照表に対する注記 注3.a 金融機関債権および金融機関債務 (単位:百万ユーロ) 2008年 貸出金および債権 2007年 207,570 178,389 13,652 12,199 188,655 162,271 5,263 3,919 買戻契約に基づき受け取った有価証券 192,462 208,926 金融機関貸出金および債権 400,032 387,315 2,447 2,462 247,653 212,817 9,651 16,815 定期預金および中長期借入金 238,002 196,002 買戻契約に基づき引き渡した有価証券 244,457 246,624 金融機関債務 492,110 459,441 内、未払利息 2,374 2,992 2008年 2007年 要求払預け金 定期預金およびターム・ローン 劣後貸出金 内、未収利息 預金および借入金 要求払預金 注3.b 顧客関連項目 (単位:百万ユーロ) 貸出金および債権 325,499 306,799 1,592 1,595 要求払預け金 11,935 11,753 短期貸出金 60,939 56,959 住宅ローン 57,521 53,423 設備ローン 48,923 38,914 輸出金融 15,006 13,371 127,717 129,018 1,866 1,766 46,347 43,929 371,846 350,728 内、未収利息 1,207 1,863 内、Banque de Franceによるリファイナンスに適格な貸出金 9,157 8,866 内、引当金控除前の不良貸出金 1,906 2,237 内、引当金控除前の回収不能貸出金 3,752 1,985 41 145 商業貸出金および工業貸出金 その他の顧客貸出金 劣後貸出金 買戻契約に基づき受け取った有価証券 顧客関連項目 - 資産 内、貸出条件変更済貸出金 ― 429 ― 以下の表は、顧客貸出金および債権を取引先別に示している。 2008年 (単位:百万ユーロ) 金融機関 2007年 不良貸出金 健全な貸出金 (引当金控除後) 不良貸出金 健全な貸出金 (引当金控除後) 合計 合計 27,208 206 27,414 29,024 173 29,197 225,553 1,308 226,861 212,117 675 212,792 起業家 12,494 235 12,729 9,468 138 9,606 個人 53,546 521 54,067 50,105 623 50,728 4,415 13 4,428 4,460 16 4,476 323,216 2,283 325,499 305,174 1,625 306,799 企業 その他非金融業務の顧客 合計 (単位:百万ユーロ) 2008年 預金 2007年 254,334 217,345 61,932 61,495 154,430 119,859 規制貯蓄預金 37,972 35,991 内、要求払規制貯蓄預金 25,695 21,967 買戻契約に基づき引き渡した有価証券 52,255 38,408 306,589 255,753 1,461 1,494 要求払預金 定期預金 顧客関連項目 - 負債 内、未払利息 ― 430 ― 注3.c BNPパリバSAが保有する有価証券 2008年 (単位:百万ユーロ) 帳簿価額 (純額) 2007年 市場価格 帳簿価額 (純額) 市場価格 トレーディング勘定の有価証券 92,667 92,667 79,058 79,058 売却可能有価証券 48,829 49,167 36,714 36,904 内、引当金 満期保有目的負債証券 財務省証券および短期金融商品合計 内、貸出有価証券に対応する債権 内、のれん (618) (283) 3,195 3,304 3,803 3,828 144,691 145,138 119,575 119,790 13,395 17,221 399 310 トレーディング勘定の有価証券 77,135 77,135 77,303 77,303 売却可能有価証券 20,501 20,553 12,354 12,519 内、引当金 満期保有目的負債証券 債券およびその他の固定利付証券合計 内、非上場有価証券 (819) (427) 4,967 4,981 922 882 102,603 102,669 90,579 90,704 13,672 13,722 5,208 5,221 内、未収利息 1,912 2,109 内、貸出有価証券に対応する債権 2,700 4,851 内、のれん トレーディング勘定の有価証券 売却可能有価証券 内、引当金 (77) 22 13,383 13,382 15,510 15,510 3,578 3,940 3,755 3,993 (577) (99) 16,961 17,322 19,265 19,503 内、非上場有価証券 1,498 1,763 2,989 3,160 内、貸出有価証券に対応する債権 9,114 子会社への投資 4,626 株式およびその他の変動利付証券合計 内、引当金 長期投資目的で保有される持分証券 内、引当金 13,114 5,855 (379) 868 4,741 7,960 (57) 807 (165) 938 1,255 (15) 子会社への投資、および長期投資目的で 保有される持分証券合計 5,494 6,662 5,679 9,215 内、非上場有価証券 1,863 3,517 1,596 2,967 43,351 63,007 41,172 63,475 関連会社 内、引当金 関連会社合計 (559) 43,351 ― 431 ― (583) 63,007 41,172 63,475 BNPパリバSAの金融機関に対する株式投資および金融機関である関連会社の合計は、2008年12月31日現 在、それぞれ1,856百万ユーロおよび18,824百万ユーロ(2007年12月31日現在は、それぞれ1,762百万ユー ロおよび17,732百万ユーロ)であった。 注3.d 自己株式 2008年 (単位:百万ユーロ) 総額 2007年 帳簿価額 帳簿価額 5 5 76 51 非連結企業に対する投資 121 121 320 自己株式合計 202 177 331 トレーディング勘定の有価証券 売却可能有価証券 11 2008年12月31日現在、BNPパリバSAは、「売却可能有価証券」に分類され、当グループの従業員への株 式報奨として使用されたり、従業員向け利益配分スキーム、従業員持株制度、または社内貯蓄制度の一 環として付与または売却される予定の自己株式を963,648株保有していた。またBNPパリバSAは、「関連 会社」に分類され、消却する予定の自己株式1,809,985株も保有していた。 AMFの倫理綱領に準拠する当行のマーケット・メイキング契約に基づき、BNPパリバSAは、2008年12月 31日現在、トレーディング勘定の有価証券に分類される自己株式161,851株を保有していた。 2007年5月15日の株主総会における第5号決議に基づき、BNPパリバは、最大購入価格105ユーロで当 行の発行済資本金の10%を上限として株式を買い戻す権限を与えられた。自己株式買戻の目的は以下の 通りである。将来の消却。株式および株式同等証券の発行、ストック・オプション制度、また従業員、 取締役または役員に対する無償株式の付与、ならびに従業員向け利益配分スキーム、従業員持株制度ま たは社内貯蓄制度に関連する従業員への株式の割当または売却に関する当行の義務の履行。外部拡大取 引の対価としての将来の送金または支払いのための自己株式の保有。流動性契約の範囲内の取引。もし くは資産および財務の管理目的である。 18ヵ月間にわたって認められたこの権限は、2008年5月21日の株主総会における第5号決議により取 り消され、2007年5月15日の株主総会における第5号決議と同じ目的であるが、1株当たり最大購入価 格は100ユーロで当行の発行済資本金の10%を上限として株式を買い戻す権限と差し替えられた。後者の この権限は18ヶ月にわたって認められる。 ― 432 ― 注3.e 長期投資 総額 (単位:百万ユーロ) 2008年 1月1日現在 売却および 引き上げ 購入 譲渡および その他変動 満期保有目的負債証券(注3.c) 4,725 143 (1,056) 子会社への投資および長期投資目的で 保有される持分証券(注3.c) 5,751 697 (405) (5) 6,038 関連会社(注3.c) 41,755 3,126 (399) (572) 43,910 自己株式(注3.d) 334 75 (288) 52,565 4,041 (2,148) 長期投資合計 4,361 2008年 12月31日現在 8,173 121 3,784 58,242 引当金 (単位:百万ユーロ) 2008年 1月1日現在 繰入 満期保有目的負債証券(注3.c) 戻入 その他の変動 11 子会社への投資および長期投資目的で 保有される持分証券(注3.c) 2008年 12月31日現在 (1) 10 72 479 (4) (3) 544 関連会社(注3.c) 583 142 (148) (18) 559 自己株式(注3.d) 14 (22) 1,113 長期投資合計 (14) 669 632 (166) 帳簿価額 (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 満期保有目的負債証券(注3.c) 8,162 4,725 子会社への投資および長期投資目的で 保有される持分証券(注3.c) 5,494 5,679 関連会社(注3.c) 43,351 41,172 自己株式(注3.d) 121 320 57,128 51,896 長期投資合計 2007年度下半期に世界中の金融市場に衝撃を与えた金融危機は、2008年度においても続いており、今 年度第4四半期には未曾有の規模に達した。金融危機の影響は、特に銀行間金融取引の量や期間、シン ジケート・レバレッジド・ローンの量や条件、および証券化取引に起因する仕組型商品の取引において よく現れている。また金融危機は、多くの市場や市場区分で流動性を枯渇させ、多くの金融商品に関す るあらゆる信頼できる市場取引または参照情報を排除した。 これらの異常な状況は、当行による、当初トレーディング目的で保有していた金融商品の会計処理の 変更を促した。当行は、当初これらの資産を売却する予定であったが、現在当該資産は、投資有価証券 ポートフォリオ内で保有している。このためこれらの有価証券の内4,404百万ユーロが、2008年12月10日 付のCRC規則第2008-17号に定められている適切な会計カテゴリーに再分類された。 ― 433 ― 以下の表は、再分類された資産に関連する損益項目(2008年度に計上された金額と、再分類が行われな ければ計上されたであろう金額の両方)を示している。 2008年度 (単位:百万ユーロ) 再分類日までの金額 再分類日以降の金額 再分類された資産に関連する損益項目 (計上額) (280) トレーディング勘定の取引に係る利益(損失) (280) 合計 31 (249) (280) 受取利息 固定資産に係る利益(損失) 41 41 (10) (10) 資産が再分類されなかった場合の損益項目 (280) (318) (598) トレーディング勘定の取引に係る利益(損失) (280) (318) (598) 注3.f 負債証券 (単位:百万ユーロ) 2008年 譲渡性負債証券 債券 その他の負債証券 負債証券合計 内、未償却のプレミアム ・ 2007年 152,360 138,756 11,290 10,192 2,613 2,951 166,263 151,899 544 571 債券 以下の表は、2008年12月31日現在でBNPパリバSAが発行済の債券の契約上の満期予定である。 (単位:百万ユーロ) 債券 2008年12月31日 現在の発行済残高 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年2018年 2018年 より後 11,290 1,766 1,157 621 2,246 106 2,754 2,640 ― 434 ― 注3.g その他の資産および負債 (単位:百万ユーロ) 2008年 買建オプション 2007年 272,387 117,375 証券取引に係る決済勘定 4,414 7,238 フランスの持続可能な発展のための貯蓄勘定に関連す る産業振興証券 6,200 5,403 繰延税金資産 1,859 981 その他の資産 22,802 20,315 その他の資産合計 307,662 151,312 売建オプション 266,923 116,213 5,791 7,496 97,708 110,149 繰延税金負債 82 231 その他の負債 35,938 17,821 406,442 251,910 証券取引に係る決済勘定 証券取引に係る負債 その他の負債合計 注3.h 未収収益および未払費用 (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 通貨商品およびデリバティブの再測定 63,750 61,128 未収収益 10,668 6,602 取立勘定 4,005 1,182 その他の未収収益 12,702 7,896 未収収益合計 91,125 76,808 通貨商品およびデリバティブの再測定 51,540 58,280 未払費用 11,095 6,763 取立勘定 3,010 58 その他の未払収益 14,629 9,605 未払費用合計 80,274 74,706 ― 435 ― 注3.i 営業用資産 2008年 2007年 減価償却費、 償却費、 および引当金 (単位:百万ユーロ) 総額 帳簿価額 帳簿価額 ソフトウェア 1,308 (854) 454 348 その他の無形固定資産 4,957 (29) 4,928 4,839 無形固定資産合計 6,265 (883) 5,382 5,187 土地および建物 1,942 (562) 1,380 1,371 備品、家具、設備 1,916 (1,342) 574 606 295 (1) 294 263 4,153 (1,905) 2,248 2,240 その他の有形固定資産 有形固定資産合計 注3.j 引当金 (単位:百万ユーロ) 2007年 繰入 戻入 その他の変動 2008年 従業員給付債務引当金 820 146 (220) (10) 736 不良貸出金に対する引当金 225 9 (158) 2 78 オフバランスシート・コミットメント に対する引当金 638 67 (197) 9 517 銀行取引 587 261 (358) 70 560 非銀行取引 687 284 (169) 引当金合計 2,957 767 (1,102) その他の引当金 ・ 802 71 規制貯蓄商品に関するリスクに対する引当金 (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 住宅財形貯蓄口座および制度で積立てられた預金 14,366 15,995 内、住宅財形貯蓄制度に基づくもの 11,330 12,890 期間10年超 3,929 4,476 期間4年超10年以下 5,343 6,542 期間4年未満 2,058 1,872 住宅財形貯蓄口座および制度で付与された貸出金残高 586 552 内、住宅財形貯蓄制度で付与された貸出金残高 161 150 住宅財形貯蓄制度に関する引当金 129 135 91 97 期間10年超 45 51 期間4年超10年以下 33 33 期間4年未満 13 13 内、住宅財形貯蓄制度 ― 436 ― 2,693 ・ 規制貯蓄商品に対する引当金の増減 2008年度 (単位:百万ユーロ) 住宅財形貯蓄制度に関して 認識した引当金 住宅財形貯蓄口座に関して 認識した引当金 97 38 当期の引当金繰入額 2 1 当期の引当金戻入額 (8) (1) 引当金合計-期末現在 91 38 引当金合計-期首現在 注3.k 劣後債 (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 償還可能劣後債 16,816 17,516 永久劣後債 11,012 7,464 9,943 6,338 798 778 永久最劣後債 変動金利永久劣後債 その他の永久劣後債 77 資本参加型永久劣後債 271 271 関連債券 482 470 28,310 25,450 劣後債合計 償還可能劣後債 当グループが発行する償還可能劣後債は、中長期の負債証券で、一般の劣後債に相当する。償還可能 劣後債は、発行体が清算となる場合には契約上の満期日前償還が可能で、順位は他の債権者に劣後し、 資本参加型ローンと資本参加型劣後債の保有者に優先する。 償還可能劣後債では、公開買い付けによる株式市場での買い戻しまたは(私募の場合には)店頭での買 い戻しにより満期日前に償還する権限を当グループに与える繰上償還規定を設けている場合がある。 BNPパリバSAが外国市場を通じて発行した債券では、発行目論見書に規定する日以後に発行体の裁量権 を行使する場合(繰上償還オプション)、または発行時の税法が改正され、債券保有者に対して税法改正 に伴う損害を補償する義務をBNPパリバ・グループ内の発行体が負う場合、元本の繰上償還および満期日 までの利息の繰上支払いを行う場合がある。償還の場合、15日間から60日間の予告期間を設ける場合が ある。償還では、いかなる場合でも銀行監督当局の承認が条件となる。 以下の表は、2008年12月31日現在の償還可能劣後債の満期予定である。 (単位:百万ユーロ) 償還可能劣後債 2008年12月31日 2009年 現在の発行済残高 16,816 279 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年2018年 2018年 より後 664 642 2,335 987 10,188 1,721 ― 437 ― ・ - 永久劣後債 永久最劣後債 2005年から2008年まで、BNPパリバSAは永久最劣後債を15回、総額で10,543百万ユーロ発行した。 当該債券については、固定利息が支払われ、固定期間経過後およびその後は各利息支払日に償還可 能である。当該債券の内、2008年12月になされた最終回の発行分は、フランス政府保証の負債証券 を発行するために設立されたSociété de Prise de Participation de l'Etatに購入された。これ らの発行による収入は、規制資本を強化する目的で金融機関が発行する有価証券の購入に使われて いる。当該債券については、発行日の1年後の応答日から利息に1%の償還プレミアムを加えた金 額が、また発行日の2年後から5年後の応答日まではさらに2%が追加され、6年後の応答日から は11%が追加されて支払われる。 以下の表は、発行されたこれらの債券の内容を示している。 発行体 発行日 BNP Paribas SA 2005年6月 BNP Paribas SA 通貨 金額 期間 米ドル 1,350百万 10年 2005年10月 ユーロ 1,000百万 BNP Paribas SA 2005年10月 米ドル BNP Paribas SA 2006年4月 BNP Paribas SA 利率 2008年 2007年 3ヵ月物米ドルLibor+1.68% 968 924 6年 4.875% 1,000 1,000 400百万 6年 6.25% 287 274 ユーロ 750百万 10年 3ヵ月物Euribor+1.69% 750 750 2006年4月 英ポンド 450百万 10年 3ヵ月物英ポンドLibor+1.13% 471 612 BNP Paribas SA 2006年7月 ユーロ 150百万 20年 3ヵ月物Euribor+1.92% 150 150 BNP Paribas SA 2006年7月 英ポンド 325百万 10年 3ヵ月物英ポンドLibor+1.81% 340 442 BNP Paribas SA 2007年4月 ユーロ 750百万 10年 3ヵ月物Euribor+1.72% 750 750 BNP Paribas SA 2007年6月 米ドル 600百万 5年 6.50% 430 411 BNP Paribas SA 2007年6月 米ドル 1,100百万 30年 3ヵ月物米ドルLibor+1.29% 788 753 BNP Paribas SA 2007年10月 英ポンド 200百万 10年 3ヵ月物英ポンドLibor+1.85% 209 272 BNP Paribas SA 2008年6月 ユーロ 500百万 10年 3ヵ月物Euribor+3.750% 500 BNP Paribas SA 2008年9月 ユーロ 650百万 5年 3ヵ月物Euribor+4.050% 650 BNP Paribas SA 2008年9月 ユーロ 100百万 10年 3ヵ月物Euribor+3.925% 100 BNP Paribas SA 2008年12月 ユーロ 2,550百万 5年 3ヵ月物Euribor+4.550% 2,550 永久最劣後債合計 9,943 6,338 前年度においてBNPパリバSAの普通株式または優先株式について配当金が支払われなかった場合、 BNPパリバはこれらの永久最劣後債について利息を支払わないことを選択できる。未払利息は繰越 されない。 これらの永久最劣後債に関連する契約には、損失吸収条項が含まれている。当該条項の条件に従 って、規制資本が不十分となった場合(すなわち増資またはそれに相当するあらゆるその他の措置 により不足分が完全に相殺されない場合)は、資本の欠損額が補填され当該債券の額面価額が当初 の金額まで回復するまで、関連する利息の新しい算定基準として当該債券の額面価額が減額される 可能性がある。ただし、BNPパリバが清算される場合には、額面価額が減額されているか否かに関 ― 438 ― わらず、これらの債券の保有者に対する債務額は当初の額面価額を表すことになる。 ― 439 ― - 変動金利永久劣後債 BNPパリバ発行の変動金利永久劣後債(以下「TSDI」という。)およびその他の永久劣後債は、当 行が清算手続に入った場合、他のすべての債務に劣後し、資本参加型永久劣後債に優先して償還が 可能である。TSDIには残余資産に対する権利は与えられない。以下の表は、今日までに発行された TSDIの要約である。 発行体 発行日 通貨 当初金額 (発行通貨) 利率 2008年 2007年 Paribas SA 1984年9月 米ドル 24百万 3ヵ月物Libor+3/8% 17 16 BNP SA 1985年10月 ユーロ 305百万 TMO – 0.25% 305 305 Paribas SA 1986年7月 米ドル 165百万 3ヵ月物Libor+1/8% 118 114 BNP SA 1986年9月 米ドル 500百万 6ヵ月物Libor+0.75% 358 343 798 778 変動金利永久劣後債合計 米ドルで発行されたTSDIには、独特の繰上償還オプションの規定がある。この規定に従い、TSDI を発行目論見書に規定する特定の日後の随時に、発行体の裁量で満期日前に額面で償還する場合が ある。ただし、銀行監督当局の承認が条件となる。TSDIには金利引き上げ条項はない。利息の支払 いは義務となっているが、利息支払日前の12ヵ月以内に定時株主総会において配当金を支払わない という決定が承認されれば、取締役会は利息支払いを延期することができる。 1985年10月に発行されたTSDI(想定元本305百万ユーロ)では、利息の支払いが義務となっている が、利息支払日前の12ヵ月以内に定時株主総会において分配可能な利益がないとされた場合には、 取締役会は利息支払いを延期することができる。 - その他の永久劣後債 1997年から1999年の間に当グループが発行したその他の永久劣後債については、発行目論見書に 規定する特定の日に、銀行監督当局の承認を得て額面で満期日前償還をする場合がある。また、償 還されない場合にはこの特定の日以降、金利が引き上げられる特約が付いている。利息の支払いは 義務となっているが、利息支払日前の12ヵ月以内に定時株主総会において配当金を支払わないとい う決定が承認されれば、取締役会は利息支払いを延期することができる。 発行体 BNP SA 発行日 償還オプション または 金利引き上げ日 通貨 1998年4月 2008年4月 ユーロ 当初金額 (発行通貨) 77百万 その他の永久劣後債合計 利率 3ヵ月物Libor +0.70% 金利引き 上げ幅 +150 bp 2008年 2007年 77 77 1998年4月に発行された永久劣後債77百万ユーロは、満期日前の、発行目論見書に明記されてい る2008年4月に償還された。 ― 440 ― - 資本参加型永久劣後債 1984年から1988年までの間に当行が発行した資本参加型永久劣後債は総額337百万ユーロであり、 当行が清算手続に入る場合のみ償還が可能となる。しかし、1983年1月3日施行の法に規定されて いる条項に基づき、償還される場合がある。この条項により、2004年度および2006年度には、 325,560の当該債券が、また2007年3月には、108,707の当該債券が償還され、その後消却された。 利息の支払いは義務となっているが、財務書類注記の内容承認のための定時株主総会で分配可能な 利益がないとされた場合には、取締役会は利息支払いを延期することができる。 注4. 融資コミットメントおよび保証コミットメント 注4.a 融資コミットメント (単位:百万ユーロ) 2008年 金融機関 2007年 42,320 31,432 104,866 150,745 信用確認状 80,386 116,398 その他顧客に供与したコミットメント 24,480 34,347 147,186 182,177 88,696 80,251 8,087 6,808 96,783 87,059 顧客 供与した融資コミットメント合計 金融機関 顧客 供与された融資コミットメント合計 注4.b 保証コミットメント (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 金融機関 26,266 75,870 顧客 97,522 106,717 123,788 182,587 金融機関 58,216 43,704 顧客 97,706 59,213 155,922 102,917 供与した保証コミットメント合計 供与された保証コミットメント合計 BNPパリバSAが、金融機関およびBanque de Franceに対する保証として供出した金融商品の合計額は 2008年12月31日現在、71,967百万ユーロで、内訳は次の通りである。Banque de Franceに対する保証と して47,044百万ユーロ、BNPパリバのカバード債に対する保証として16,397百万ユーロ、住宅用リファイ ナンス基金に対する保証として5,142百万ユーロ、フランス経済融資機関に対する保証として3,384百万 ユーロ。 ― 441 ― 注5. 給与および従業員給付 注5.a 給与および従業員給付費用 (単位:百万ユーロ) 2008年度 2007年度 給与 (2,794) (3,268) 税金および社会保障費 (1,293) (1,309) (93) (234) (4,180) (4,811) 従業員向け利益配分スキームおよびインセンティブ制度 給与および従業員給付費用合計 以下の表は、BNPパリバSAの従業員の内訳を示している。 2008年度 2007年度 メトロポリタン・フランスの従業員 38,128 38,545 内、管理者 19,115 18,387 9,315 8,921 47,443 47,466 メトロポリタン・フランス以外の従業員 BNPパリバSAの従業員合計 注5.b 従業員給付債務 確定拠出制度での退職後給付 フランスにおいて、BNPパリバ・グループは様々な全国基礎年金制度や全国追加型年金制度に拠出して いる。BNPパリバSAおよび特定の子会社は、社内協定に基づき積立年金制度を設定した。この制度により、 従業員は全国ベースの制度で支給される年金に加え、この制度からの退職年金も受給することになる。 フランス国外を見わたすと、当グループが営業展開するほとんどの国(主として、米国、ドイツ、ルク センブルク、英国、アイルランド、ノルウェーおよびオーストラリア)では、新規従業員に対する確定給 付制度は打ち切りとなっている。現在、こうした従業員に対しては確定拠出制度が提供されている。確 定拠出制度では、当グループの義務は実質上、従業員の年収の一定割合を制度に拠出するだけに限定さ れる。 2008年12月31日終了事業年度におけるフランス内外の確定拠出型退職後給付制度への拠出額は209百万 ユーロ(2007年12月31日終了事業年度には203百万ユーロ)であった。 確定給付制度での退職後給付 フランス内外の従来の確定給付制度については、従業員の受給権および退職従業員への給付債務から 発生する費用を算定するため、予測単位原価法を適用し年金数理計算手法を用いて別途評価している。 こうした債務および制度資産の現在価値を予測するため、人口統計学上の仮定および財務上の仮定を用 い、こうした仮定では各国およびグループ企業に特有の経済的条件を考慮に入れる。許容範囲の10%コ リドール部分を超える年金数理計算上の損益については償却している。こうした損益は、確定給付制度 ごとに算出している。 確定給付型退職後給付制度の債務を賄う引当金総額は、2008年12月31日現在、527百万ユーロ(2007年 12月31日現在は511百万ユーロ)で、国内制度分が447百万ユーロ、海外制度分が80百万ユーロであった。 ― 442 ― ― 443 ― ・ 年金制度およびその他の退職後給付 - 年金制度 フランス国内で、BNPパリバは、1993年12月31日時点で既に退職していた元従業員および現役で あった従業員が同日付で受給権を取得した追加型銀行業界年金の支給を行っている。年金の残存債 務は、連結財務書類上の引当金で賄っているか、当グループ外の保険会社に移転されている。 BNPパリバまたはCompagnie Bancaireの元グループ役員が以前に取得した確定給付年金はすべて 打ち切られ、追加型の制度へ移行している。給付額は従前の制度が打ち切りとなった時点で確定し た。ただし、退職時に当グループに留まっていることが条件となっている。これらの年金制度は、 保険会社との間で契約されている。これらの会社の貸借対照表における関連の制度資産の公正価値 の内訳は、債券75%、株式17%、および不動産8%である。 海外では、従業員の最終給与および勤務期間に連動する年金(英国)か、年収の一定割合からなる 元本額と事前に取り決めた利率で支払う利息部分からなる年間受給権(米国)のいずれかに基づく年 金制度がある。さらに外部のファンド・マネジャー(英国)が運用する制度もある。2008年12月31日 現在、これら年金制度の債務総額の89%は英国および米国の5つの制度に関するものであった。関 連する制度資産の公正価値の内訳は、株式41%、債券51%、およびその他の金融商品8%である。 - その他の退職後給付 当グループの従業員は、退職時ボーナスのような様々なその他の契約による退職後給付も受け取 る。フランス国内でのこれらのボーナスに対するBNPパリバの債務は、外部の保険会社と締結され た契約を通して積み立てられる。 ・ 退職後医療制度 フランス国内で、BNPパリバは退職従業員向けの医療給付に関する債務をもはや有していない。 海外(主として米国)には退職従業員向けの医療給付制度がある。2008年12月31日現在、これら制度の 債務に対する引当金は6百万ユーロ(2007年12月31日現在は5百万ユーロ)となった。 退職後医療給付制度の債務は、各国で適用されている生命表を使い測定している。また、実績から予 測される医療サービス費用およびインフレの動向といった、医療給付費用に関する仮定も用いられてい る。 退職給付 フランス国内で、BNPパリバは一定の資格基準を満たす従業員に自主退職を勧奨している。この制度に 基づき受給資格を有する現役従業員に対する債務の引当金は、制度が協定または双務協定草案の対象で ある場合に計上される。現在フランスで有効な制度は、メトロポリタン・フランスでのBNPパリバ関連の ものである。 自主退職および早期退職制度向けのBNPパリバSAの引当金は、2008年12月31日現在20百万ユーロ(2007 年12月31日現在は62百万ユーロ)であった。 ― 444 ― 注6. 追加情報 注6.a 資本金および1株当たり当期純利益における変動 資本金取引 資本金を増減させる次の権限は、株主総会での決議に基づき取締役会に与えられたもので、2008年度 中有効であった。 2008年度中になされた 取締役会に権限が付与された株主総会 2006年5月23日の株主総会 (第22号決議) 2007年5月15日の株主総会 (第10号決議) 権限の使用 BNPパリバ・グループの社内貯蓄制度の参加者向け留保のための株式 2008年7月31日に正式 発行によって資本金を増加させる権限。 に計上された額面2ユ 新株引受権なしで、一回または数回にわたり資本金を最大36百万ユー ロ増加させる権限。この権限は26ヵ月間にわたって認められた。 ー ロ の 新 株 5,360,439 株発行。 従業員持株制度に関する2006年12月30日の法令に基づき、BNPパリバ の社内貯蓄制度の参加者向け留保のための株式発行によって資本金を増 加させる権限を取締役会に付与した2006年5月23日の株主総会第22号決 議の改定が決議された。 この決議により承認される取引は、BNPパリバ・グループの社内貯蓄 制度の参加者への株式の売却という形を取ることもできる。 2008年5月21日の株主総会 (第20号決議) BNPパリバ・グループの社内貯蓄制度の参加者のために留保された取 引を、新株発行または留保株式の売却の形で実行する権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 BNPパリバ・グループの社内貯蓄制度の参加者向け留保のための新株 引受権なしの株式発行によって一回または数回にわたり、最大額面金額 36百万ユーロを上限として、資本金を増加させる権限。 この決議により承認される取引は、BNPパリバ・グループの社内貯蓄 制度の参加者への株式の売却という形を取ることもできる。この権限は 26ヵ月間にわたって認められた。 2005年5月18日の株主総会 (第14号決議) 2005年5月18日の株主総会 (第15号決議) 2007年5月15日の株主総会 (第9号決議) 役員または一部の従業員に対し新株引受または購入オプションを付与 2008年3月19日の取締 する権限。 役会で付与された新株 付与される株数は資本金の1.5%、つまり年当たり0.5%を超えてはな らない。この権限は38ヵ月間にわたって認められた。 引 受 オ プ シ ョ ン BNPパリバおよび関係会社の従業員および役員に無償で株式を付与す 2008年3月19日の取締 3,985,590。 る権限。 役会で付与された 報奨株式は、既存株式または発行される新株式のいずれの場合であっ ても、資本金の1.5%、つまり年当たり0.5%を超えてはならない。この 権限は38ヵ月間にわたって認められた。 820,890株。 従業員持株制度に関する2006年12月30日の法令に基づき、BNPパリバ および関係会社の従業員および役員に無償で株式を付与する権限を取締 役会に付与した2005年5月18日の株主総会第15号決議の改定が決議され た。 この改定は、受益者が就労不能になった場合に様々な法的条件に合致 することを条件として、確定および強制保有期間の早期終了を導入する ものである。 2008年5月21日の株主総会 (第21号決議) BNPパリバおよび関係会社の従業員および役員に無償で株式を付与す る権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 報奨株式は、既存株式または発行される新株式のいずれの場合であっ ても、資本金の1.5%、つまり年当たり0.5%を超えてはならない。この 権限は38ヵ月間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第22号決議) 役員または一部の従業員に対し新株引受または購入オプションを付与 する権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 付与されるオプション数は資本金の3%、つまり年当たり1%を超え てはならない。この上限は、第21号および第22号決議に共通の、包括的 なものである。この権限は38ヵ月間にわたって認められた。 ― 445 ― 2008年度中になされた 取締役会に権限が付与された株主総会 2008年5月21日の株主総会 (第13号決議) 2008年5月21日の株主総会 (第14号決議) 権限の使用 普通株式および新株引受権付きの株式同等証券を発行する権限。 この権限により直ちに、および/または将来実行できる増資の額面金 額は、10億ユーロ(500百万株に相当)を上限とする。 この権限により発行可能な、BNPパリバの資本金の調達を可能とする 負債証券の額面金額は、100億ユーロを上限とする。この権限は26ヵ月 間にわたって認められた。 普通株式および新株引受権なし優先期間付の株式同等証券を発行する この権限は当年度中は 使用されなかった。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 権限。 この権限により直ちに、および/または将来実行できる増資の額面金 額は、350百万ユーロ(175百万株に相当)を上限とする。 この権限により発行可能な、BNPパリバの資本金の調達を可能とする 負債証券の額面金額は、70億ユーロを上限とする。この権限は26ヵ月間 にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第15号決議) 取引所における公募証券の対価として普通株式および株式同等証券を 新株引受権なしで発行する権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 この権限により一回または数回にわたって実行できる増資の額面金額 は、250百万ユーロ(125百万株に相当)を上限とする。この権限は26ヵ月 間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第16号決議) 未上場株式の拠出に対し提供される有価証券の対価として(資本金の 10%を上限に)普通株式および株式同等証券を新株引受権なしで発行す この権限は当年度中は 使用されなかった。 る権限。 この権限により一回または数回にわたって実行できる増資の額面金額 は、BNPパリバの資本金を構成する株数の10%を上限とする。この権限 は26ヵ月間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第17号決議) 2008年5月21日の株主総会 (第18号決議) 新株引受権なしの発行に対する包括的上限。 上記の第14号、第15号、第16号決議に基づいて付与される権限により 実行できる新株引受権なしのすべての発行の最大額面金額は、株式につ いては350百万ユーロ、負債証券については70億ユーロとする。 利益剰余金、利益または払込剰余金を資産計上することで資本金を増 加させる権限。 この権限は当年度中は 使用されなかった。 一回または数回にわたって、最大額面金額10億ユーロを上限として資 本金を増加させる権限。当該増資は、無償株式の設定および付与によ り、または既存株式の額面金額の増額により、あるいはこれら2つの方 法の組合せにより、利益剰余金、利益または払込剰余金のすべてまたは 一部を連続的または同時に資産計上することで実施される。この権限は 26ヵ月間にわたって認められた。 2008年5月21日の株主総会 (第19号決議) 新株引受権があるかないかを問わず、すべての発行に対する包括的上 限。 この決議は、上記の第13号、第14号、第15号および第16号決議に基づ いて付与される権限により実行できる発行金額を(新株引受権があるか ないかを問わず)制限する。従って、直ちにおよび/または将来実施で きる増資の最大額面金額は、株式については10億ユーロおよび負債証券 については100億ユーロとされた。 2008年5月21日の株主総会 (第23号決議) 株式消却によって資本金を減少させる権限。 当行が上記権限により保有する可能性のあるBNPパリバの株式の一部 またはすべてを、一回または数回にわたって消却する権限。ただし、24 ヶ月間の間に消却される株式数の総数は、発行済株式数合計の10%を上 限とする。 減資を完了させ、消却株式の購入価額と額面価額との差額を払込剰余 金および分配可能な準備金から控除し、減資の10%に相当する金額を法 定準備金から控除する権限。この権限は18ヵ月間にわたって認められ た。 ― 446 ― この権限は当年度中は 使用されなかった。 資本金に影響を与える取引 株式数 2006年12月31日現在の発行済株式数 額面 株主総会に 取締役会に (単位:ユーロ) よる承認日 よる決定日 930,467,477 2 新株引受オプションの行使による2007年1月22日の資本金の増加 2,411,013 2 (1) (1) 新株引受オプションの行使による2007年7月20日の資本金の増加 3,820,865 2 (1) (1) 439,358 2 2007年5月15日 2007年7月31日 2 2007年5月15日 2007年7月31日 BNLとの合併による2007年10月1日の資本金の増加 自己株式の消却による2007年10月4日の資本金の減少 (32,111,135) 新株引受オプションの行使による2007年10月5日の資本金の増加 232,730 2 905,260,308 2 新株引受オプションの行使による資本金の増加 1,115,091 新株引受オプションの行使による資本金の増加 360,269 2007年12月31日現在の発行済株式数 社内貯蓄制度参加者向け留保のための増資 2008年12月31日現在の発行済株式数 (1) 5,360,439 (1) (1) 2 (1) (1) 2 (1) (1) 2 2006年5月23日 2008年5月13日 912,096,107 2 当期中に行使された新株引受オプションの付与を認めた株主総会による様々な決議および取締役会による決定。 注6.b 株主資本変動計算書-2006年12月31日から2008年12月31日まで (単位:百万ユーロ) 2006年12月31日現在の株主資本 資本金 払込剰余金 1,861 10,238 2006年度支払配当金 増資 (株式消却による)減資 14 (64) 2007年12月31日現在の株主資本 1,811 8,477 2007年度支払配当金 増資 13 (2,801) (2,801) 301 (2,428) 116 432 4,532 4,532 26,168 36,456 (3,016) (3,016) 342 355 (9) その他の変動 2008年度当期純利益 2008年12月31日現在の株主資本 36,420 (2,364) 2007年度当期純利益 1,824 ― 447 ― 8,819 株主資本合計 24,321 287 316 その他の変動 利益剰余金 および 当期純利益 (9) 715 715 23,858 34,501 注6.c 先渡金融商品の想定元本 デリバティブ商品の想定元本は、金融商品市場でのBNPパリバSAの活動量を表しているに過ぎず、当該 商品に関連する市場リスクを示すものではない。 トレーディング・ポートフォリオ (単位:百万ユーロ) 2008年 2007年 通貨デリバティブ 1,713,225 1,484,336 金利デリバティブ 30,529,952 23,603,746 株式デリバティブ 2,561,772 2,217,312 クレジット・デリバティブ 1,788,210 2,180,605 231,151 233,105 36,824,310 29,719,104 その他のデリバティブ トレーディング・ポートフォリオ内の先渡金融商品合計 確立された市場で売買される金融商品は、2008年12月31日現在、当行のデリバティブ取引の34%を占 めている(2007年12月31日現在38%)。 ヘッジ戦略 ヘッジ目的デリバティブの想定元本の合計額は、2008年12月31日現在では396,202百万ユーロ(2007年 12月31日現在では328,737百万ユーロ)であった。 ヘッジ目的デリバティブは店頭市場での契約が主である。 確定取引に係る当行の純ポジションの市場価格は、2008年12月31日現在、約2,300百万ユーロ(2007年 12月31日現在は500百万ユーロ)であった。またオプションに係る当行の純買い持ちポジションの市場価 格は、2008年12月31日現在、約4,150百万ユーロ(2007年12月31日現在は1,350百万ユーロ)であった。 ― 448 ― 注6.d セグメント情報 以下の表は、BNPパリバSAの銀行間取引および顧客関連項目の地域別内訳を示している。 銀行間取引 顧客関連項目 地域別合計 (単位:百万ユーロ) 2008年度 2007年度 2008年度 2007年度 2008年度 2007年度 フランス 401,891 383,791 216,795 213,113 618,686 596,904 その他の欧州経済圏諸国 116,868 98,928 83,659 73,097 200,527 172,025 49,704 29,547 65,141 60,547 114,845 90,094 2,498 3,240 6,303 4,021 8,801 7,261 資金の使用合計 570,961 515,506 371,898 350,778 942,859 866,284 フランス 362,861 306,055 159,683 136,247 522,544 442,302 その他の欧州経済圏諸国 71,095 97,485 92,909 76,486 164,004 173,971 南北アメリカおよびアジア諸国 55,066 52,329 50,792 38,419 105,858 90,748 3,768 3,857 3,205 4,601 6,973 8,458 492,790 459,726 306,589 255,753 799,379 715,479 南北アメリカおよびアジア諸国 その他諸国 その他諸国 資金の調達合計 2008年度におけるBNPパリバSAの銀行業務収益(純額)の76%(2007年度は84%)は欧州経済圏諸国の取引 先からのものであった。 注6.e 資金の調達および使用の明細 残存期間 (単位:百万ユーロ) 要求払取引 3ヵ月超 1年超 および 3ヵ月以下 5年超 1年以下 5年以下 翌日物取引 引当金 合計 資金の使用 財務省証券および短期金融商品 23,079 24,981 34,757 62,492 (618) 144,691 金融機関債権 51,535 249,266 32,299 53,094 14,154 (316) 400,032 顧客関連項目 27,668 145,921 34,297 102,182 66,167 (4,389) 371,846 33,602 10,589 21,984 37,257 (829) 102,603 債券およびその他の固定利付証券 資金の調達 金融機関債務 54,697 350,135 54,793 27,730 4,755 492,110 顧客関連項目 113,980 151,078 24,753 16,766 12 306,589 86,990 23,757 27,364 14,249 152,360 債券以外の負債証券およびその他の 負債証券(注3.f) ― 449 ― 注6.f 金融危機の影響 背景 2007年度下半期に始まった米国住宅市場の低迷は2008年度も続いており、投資家は証券化取引に基づ く仕組型金融商品の購入に消極的になっている。この状況は、その後、当該商品の市場価格や、当該商 品の評価に用いられるパラメーターにも影響を及ぼし、市場価格やパラメーターは悪化し続けている。 長引く米国住宅市場の低迷は、モノライン保険会社、または証券化された住宅ローン(特にサブプライ ム住宅ローン)債権を保証している各社の脆弱な財務の健全性を浮き彫りにした。格付機関が、一部モノ ライン保険会社の信用格付を引き下げたため、当該保険会社が発行する有価証券に係るリスク・プレミ アムが増加し、その結果その価値が減損した。2社のモノライン保険会社は、最高リスクのコミットメ ントについて取引先と転換契約を交渉できたが、極めて高額な割引価格を受け入れざるをえなかった。 上記金融危機は、2008年9月15日に米国金融機関であるリーマン・ブラザーズが破産を宣言したこと に伴い、劇的に深刻化した。米国政府は、金融危機により弱体化した多くの金融機関に対し既に公的支 援を行っていたにも関わらず、リーマンのような規模の金融機関の破綻により経済全体に及ぶリスクや、 リーマンとその他の金融市場参加者との関係がもたらす連鎖反応について検討することなく、リーマ ン・ブラザーズの救済を拒んだ。この結果その他の金融市場参加者は、2008年度下半期の損益に重くの しかかることとなる「リーマンショック」の影響を直接受け、多額の損失を被った。 米国政府の決定は著しい悪影響を及ぼすものであった。各金融機関は、互いに信頼できなくなったた め、流動性の確保がより困難になった。中央銀行は、銀行間市場に介入することとなり、金融資産また は銀行資産を融資の担保として受け入れる際の基準を緩和したため、そのバランスシートが肥大化した。 銀行間スプレッドはピーク時にはドルについては400ベーシス・ポイントおよびユーロについては150ベ ーシス・ポイントに達していたが、これらの対策により、銀行間貸出金利は低下した。中期債のスプレ ッドも急激に拡大したが、その拡大幅は、堅固な財務・事業基盤を基に金融危機を乗り越える発行体の 能力の市場による評価の結果に応じて異なるものであった。 銀行は、多額の評価損の認識を迫られたため、そのバランスシートが大幅に傷み、投資家が銀行業務 に付帯するリスクを根拠に投資に消極的になる中で、新たな増資の必要性に迫られた。このため、金融 危機の影響を受けた主要国の政府は、巨額の資金を伴う例外的な措置を講じた。当該措置は、行き詰ま った金融機関への資本注入や保証の提供を目的とするものであった。金融業界全体が、政府の管理下に 置かれた。金融危機に対するエクスポージャーの少ない企業であっても、先行きの不透明な未曾有の状 況の中で、プルデンシャル要件を満たすのに必要な程度の資本補強を迫られている。 金融危機の影響範囲は、瞬く間に金融業界を超え、経済全体に広まった。今年度上半期には新興国で の事業活動が減速し始め、同じような減速が驚くべき速度で世界各地で起こり始めた。主要な先進国の 景気も急速に悪化した。各社はその財務の健全性が悪化したため、ますます、その支払債務を履行でき なくなったり、破産目前の状況に追い込まれたりした。2008年度第4四半期には銀行のリスク費用が激 増した。なお特筆すべき事項として、金融危機発生前の年度における当該リスク費用は、極めて少ない 額であった。 リーマン・ブラザーズの破産発表は、既に弱気であった株式市場を動揺させた。株式市場指数は、 2008年度の第1四半期から第3四半期までの期間中におよそ30%下落したにも関わらず、第4四半期に は平均で20%下落した。銀行やすべての市場参加者は、保有株式について多額の評価損を認識しなけれ ― 450 ― ばならなかった。 ― 451 ― しかしながら、リーマン・ブラザーズの破綻は、株式市場への影響に留まらず、あらゆる金融市場に おける前代未聞の混乱を引き起こし、その結果が、高いボラティリティや前例のない連鎖に起因する極 端な株価となって市場に現れた。これらの要因は、金融市場参加者(特に多額の損失を被ったヘッジ・フ ァンド)の業績拡大を妨げた。ヘッジ・ファンド・マネージャーには、負債資本比率を回復するため自ら のファンドの投資規模を削減する以外の選択肢はなく、この結果行われた大規模のポジションの手仕舞 いが市場をさらに収縮させた。またヘッジ・ファンド・マネージャーは、投資家からの多くの償還請求 にも対処しなければならなかった。これらの結果ヘッジ・ファンドにかかった圧力により、未曾有の巨 額詐欺であるMadoffによる詐欺に代表される不正が明らかとなった。 金融危機の影響を直接受けた主要なポジションの見直し 当グループのリスク調査および財務管理チームは、金融危機による影響を受けた可能性のある当行の ポジションを評価するために使用された方法およびパラメーターに留意しながら、当該ポジションの注 意深い監視を継続している。 ・ モノライン・リスクに対するエクスポージャー - 原資産の種類別の、米国のモノライン保険会社に係る取引先リスクに対するエクスポージャー 取引先リスクに対する総エクスポージャー(3) (単位:百万ユーロ) 2008年 サブプライム米国RMBS(2)のCDO(1) 2007年 1,737 1,336 21 13 CMBS(2)のCDO(1) 237 122 社債(2)のCDO(1) 1,182 227 266 166 欧州RMBS(2)のCDO(1) CLO(1) 非信用関連 19 取引先リスクに対する総エクスポージャー合計 (1) (2) (3) - 3,443 1,883 CDO=債務担保証券、CLO=ローン担保証券。 RMBS=住宅モーゲージ担保証券、CMBS=商業モーゲージ担保証券。 総取引先リスクは、対応する金融商品の公正価値として定義される(2008年12月31日現在のデータは、1つの 取引先に係るエクスポージャーの再編額を含む)。 米国のモノライン保険会社によって発行され、BNPパリバSAが保有している保護商品に対する公正 価値調整 (単位:百万ユーロ) 2008年 取引先リスクに対する総エクスポージャー 2007年 3,443 ヘッジ手段 (727) ヘッジされていない残余エクスポージャー 2,716 取引先リスクに関連する公正価値調整 (1,827) 取引先リスクに対する純エクスポージャー 889 ― 452 ― 1,883 (757) 1,126 (420) 706 ・ レバレッジド・バイアウトに係るエクスポージャー 当行は、総エクスポージャーを、2007年12月31日現在の約2,500百万ユーロから2008年9月30日現在の 約1,800百万ユーロに減らした。2008年度の最初の9ヵ月間(すなわち、再分類日までの期間)に約100百 万ユーロのマイナスの公正価値調整額(2007年度は237百万ユーロ)を認識した。 金融危機の当期利益への直接的影響 (単位:百万ユーロ) 2008年度 2007年度 営業収益への影響額 公正価値調整 進行中のローン・シンジケーション (100) (237) 証券化およびその他の投資 (260) (88) 株式ポートフォリオに係る減損 (347) 店頭取引デリバティブに係る取引先リスクを反映する信用調整 モノライン保険会社 (914) (468) その他取引先 (674) (57) (2,295) (850) (38) (22) (1,506) (44) 内、懸念取引先に分類されているモノライン (974) (44) 内、リーマン・ブラザーズ (403) 営業収益への影響額合計 リスク費用に対する影響額 顧客貸出金 市場の取引先 内、アイスランドの銀行 (5) Madoffの詐欺に伴うリスク (217) リスク費用に対する影響額合計 (1,761) 長期投資の処分に伴う純利益(損失)への影響額 株式ポートフォリオに係る減損 (126) 固定資産の処分に伴う純利益(損失)への影響額合計 (126) ― 453 ― (66) ― 454 ― ― 455 ― ― 456 ― ― 457 ― ― 458 ― ― 459 ― ― 460 ― ― 461 ― ― 462 ― ― 463 ― ― 464 ― ― 465 ― ― 466 ― ― 467 ― ― 468 ― ― 469 ― ― 470 ― ― 471 ― ― 472 ― ― 473 ― ― 474 ― ― 475 ― ― 476 ― ― 477 ― ― 478 ― ― 479 ― ― 480 ― ― 481 ― ― 482 ― ― 483 ― ― 484 ― ― 485 ― ― 486 ― ― 487 ― ― 488 ― ― 489 ― ― 490 ― ― 491 ― ― 492 ― ― 493 ― ― 494 ― ― 495 ― ― 496 ― ― 497 ― ― 498 ― ― 499 ― ― 500 ― ― 501 ― ― 502 ― ― 503 ― ― 504 ― ― 505 ― ― 506 ― ― 507 ― ― 508 ― ― 509 ― ― 510 ― ― 511 ― ― 512 ― ― 513 ― ― 514 ― ― 515 ― ― 516 ― ― 517 ― ― 518 ― ― 519 ― ― 520 ― ― 521 ― ― 522 ― ― 523 ― ― 524 ― ― 525 ― ― 526 ― ― 527 ― ― 528 ― ― 529 ― ― 530 ― ― 531 ― ― 532 ― ― 533 ― ― 534 ― ― 535 ― ― 536 ― ― 537 ― ― 538 ― ― 539 ― ― 540 ― ― 541 ― ― 542 ― ― 543 ― ― 544 ― ― 545 ― ― 546 ― ― 547 ― ― 548 ― ― 549 ― ― 550 ― ― 551 ― ― 552 ― ― 553 ― ― 554 ― ― 555 ― ― 556 ― ― 557 ― ― 558 ― ― 559 ― ― 560 ― ― 561 ― ― 562 ― ― 563 ― ― 564 ― ― 565 ― ― 566 ― ― 567 ― ― 568 ― ― 569 ― ― 570 ― ― 571 ― ― 572 ― ― 573 ― ― 574 ― ― 575 ― ― 576 ― ― 577 ― ― 578 ― ― 579 ― ― 580 ― ― 581 ― ― 582 ― ― 583 ― ― 584 ― ― 585 ― ― 586 ― ― 587 ― ― 588 ― ― 589 ― ― 590 ― ― 591 ― ― 592 ― ― 593 ― ― 594 ― ― 595 ― ― 596 ― ― 597 ― ― 598 ― ― 599 ― ― 600 ― ― 601 ― ― 602 ― ― 603 ― ― 604 ― ― 605 ― ― 606 ― ― 607 ― ― 608 ― ― 609 ― ― 610 ― ― 611 ― ― 612 ― ― 613 ― ― 614 ― ― 615 ― ― 616 ― ― 617 ― ― 618 ― ― 619 ― ― 620 ― ― 621 ― ― 622 ― ― 623 ― ― 624 ― ― 625 ― 2 【主な資産・負債及び収支の内容】 連結財務書類に対する注記参照。 3 【その他】 (1) 決算日後の状況 (a) フランス国の経済支援計画の一環としての5.1十億ユーロの無議決権株式の発行 BNPパリバは、2009年3月27日に開催された臨時株主総会の承認を受けて、2009年3月31日に 総額5.1十億ユーロの無議決権株式187,224,669株を1株当たり27.24ユーロで発行した。かかる 株式は、フランス国の経済支援計画の一環として、ソシエテ・ドゥ・プリーズ・ドゥ・パルティ シパシオン・ドゥ・レタ(SPPE)により引き受けられる。本取引は、欧州委員会の認可を受けて いる。かかる株式には、いかなる議決権も与えられることはなく、普通株式に転換することもで きない。 また、BNPパリバは、2008年12月に発行された2.55十億ユーロの永久最劣後債(TSSDI)を買い 戻した。 本発行により、BNPパリバは、ティア1比率および「エクイティ・ティア1」比率をそれぞれ 8.4%(注1)および6.5%(注1)とすることで、その財政構造を強化し、実体経済に対する資 金供給戦略を継続する。 条件 配当: - 普通株式に対して配当が支払われない場合は、無議決権株式に対しても配当は支払われない。 - 無議決権株式への配当額は、現在価値(注2)に基づき収益として設定された上限および下 限に従い、2009年については利益に基づく普通株式への配当額の105%、2010年については 110%、2011年から2017年までについては115%、2018年以降については125%とする。 - 下限:2009年については時間比例により7.65%の固定比率(注3)(すなわち、1株当たり 1.6ユーロ)。2014年までは毎年25ベーシスポイント増加し、2014年以降の固定比率は、 8.90%となる。 - 上限:14.80%の固定比率。すなわち、1株当たり4.1ユーロ。 買戻価格: BNPパリバは、自発的に、無議決権株式を以下の条件でいつでも買い戻すことができる。 - 買戻価格:買戻日の直前の30取引日間における普通株式の毎日の加重平均価格の平均。ただ し、以下を上限および下限とする。 ― 626 ― - 下限:2013年6月30日より前は無議決権株式の現在価値(注2)の100%、2013年7月1日 以降はその110%。 - 上限(発行価格に対する以下の割合) - 2010年6月30日までは103% - 2011年6月30日までは105% - 2012年6月30日までは110% - 2013年6月30日までは115% - 2014年6月30日までは120% - 2015年6月30日までは125% - 2017年6月30日までは130% - 2019年6月30日までは140% - 2022年6月30日までは150% - 2022年7月1日以降は160% フランス国に対するBNPパリバの確約 BNPパリバは、2009年中に、フランス経済に対する融資残高の合計を約4%増大させることを 確約する。 当社グループはまた、国の支援を受ける企業の経営陣への報酬に関する法令を遵守し、2009年 および2010年においては会社役員に対するストック・オプションの付与を行わないことを確約し た。 最後に、当社グループは、無議決権株式がフランス国によって保有される間は、従業員持株制 度のためまたは当社グループの日常的な運営のための場合を除き、株式を買い戻さないことを確 約した。 かかる決定に関して、最高経営責任者であるボーデュイン・プロ氏は次のように述べた。「か つてない世界的な金融危機に直面し、フランス政府は、フランス経済への継続的な資金供給を支 えるために、銀行の資本を強化させる計画を開始した。BNPパリバは、顧客および株主の最善の 利益を尊重しつつ、この計画における自らの役割を十分に果たす意向である。」 (注1) 2009年1月1日現在の見積もりの数値。 (注2) 現在価値とは、減額事由が発生していない場合の発行価格をいう。 (注3) 永久最劣後債の基準利率は、現在の値に修正すると、以下の計算により25ベーシスポイント増加して 7.40%となる。 {リスクフリーレート+300ベーシスポイント+5×(2007年1月1日から2008年8月31日までのBNP パリバのCDSスプレッド)} ― 627 ― (b) BNPパリバによるフォルティス銀行の買収の成立およびフォルティスとの保険事業の戦略的提携 フォルティス銀行はBNPパリバ・グループの一部となり、これにより、BNPパリバ・グループ は、預金事業に関してユーロ圏一の銀行となるとともに、欧州連合の原加盟国であるベルギー、 フランス、イタリアおよびルクセンブルクの4ヶ国に国内リテール事業を有する。 ミシェル・ペブロー氏が議長を務めるBNPパリバの取締役会は、ベルギー国の完全子会社であ るSFPIにより、フォルティス銀行の株式および議決権の54.55%がBNPパリバに譲渡されることを 承認した。かかる譲渡の対価として、BNPパリバは、SFPIに88,235,294株の普通株式を発行した。 また、フォルティス銀行は、フォルティス・インシュアランス・ベルギーの株式資本の25%を 1,375百万ユーロで購入した。 さらに、BNPパリバは、フォルティス・ホールディングが45%、ベルギー国が43%を保有する ロイヤル・パーク・インベストメントの株式の12%を取得した。ロイヤル・パーク・インベスト メントは、フォルティス銀行からストラクチャード・ローンのポートフォリオを11.7十億ユーロ で購入している。 その他2件の追加譲渡が、5月13日に開催されたBNPパリバの株主総会において承認された。 - SFPIからBNPパリバに対し、フォルティス銀行の株式資本および議決権の約20.39%の追加持 分 の 第 2 回 目 の 譲 渡 が 行 わ れ る 。 か か る 譲 渡 の 対 価 と し て 、 BNP パ リ バ は 、 SFPI に 32,982,760株の普通株式を発行する。 - ルクセンブルク大公国からBNPパリバに対し、フォルティス銀行が支配権を有するBGLの株式 資本および議決権の約16.57%の第3回目の譲渡が行われる。かかる譲渡の対価として、BNP パリバは、ルクセンブルク大公国に11,717,549株の普通株式を発行する。 さらに、BNPパリバの取締役会は、株主総会後、ミシェル・ペブロー氏を議長として、ルクセ ンブルク大公国によるBGLの株式資本および議決権の約0.69%の追加譲渡を承認するために、再 招集される。かかる譲渡の対価として、BNPパリバは、ルクセンブルク大公国に500,000株の普通 株式を発行する。 かかる4つの譲渡の完了後には、以下のようになる。 - ベルギー国は、SFPIを通して、BNPパリバの普通株式および議決権の11.6%(注1)を保有 する一方、ルクセンブルク大公国は、普通株式および議決権の1.2%(注2)を保有する。 - BNPパリバの株式資本は、1,045,531,710株の普通株式および187,224,669株の無議決権株式 に分類される(それぞれの額面金額は2ユーロ)。新規の普通株式は、その発行日から、 BNPパリバの既存株式と同等の権利および義務(2008年12月31日に終了した1年間の配当に 対する権利を含む。)を有する。 - BNPパリバは、フォルティス銀行の株式資本の74.93%を保有し、フォルティス銀行を通して 保有するBGLの株式資本の50.01%に加え、BGLの株式資本の15.96%を直接保有する。 ― 628 ― 本取引は、当行の買収戦略に完全に適合するものであり、これにより高品質な新フランチャイ ズおよび2つの新しい国内市場において、その実績のある統合銀行モデルを展開することが可能 になる。BNPパリバは、リテール・バンキング事業、インベストメント・ソリューションズ事業 ならびにコーポレート・バンキングおよび投資銀行事業の3つのコア事業に基づく確かな普遍的 銀行モデルを発展させてきている。 (注1) (注2) 総資本の9.8%に相当 総資本の1.0%に相当 (2) 訴訟 連結財務書類の注8.hを参照。 4 【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の相違】 本書記載の当グループの連結財務書類はIFRSに準拠して作成されている。これらは日本における会 計原則と特定の項目において相違している。これらの相違は、主として次の項目に関連している。 a.日本とIFRSとの会計原則の相違 (1) 会計方針の変更に伴う財務書類の遡及修正 IFRSにおいては、IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」に従って、会計方針の 変更があった場合には、過年度の財務書類が遡及的に修正再表示される。 日本においては、確定した過年度財務書類を過去に遡り修正再表示する会計基準または会計慣行 はない。その上、会計方針が変更される場合も、遡及的な適用はされない。過年度の累積的影響額 も、変更があった年度の損益に認識される。 (2) 企業結合 当グループは、IFRSに従いすべての企業結合をパーチェス法によって会計処理している。企業結 合の取得原価とは、交換日現在の取得資産、引受負債および被買収会社の支配を獲得するために発 行された持分証券の公正価値に、企業結合そのものに直接帰属するコストを加えた額である。のれ んとは、企業結合の取得原価と、買収日現在の被買収会社の識別可能な資産、負債および偶発債務 の公正価値純額に対する買収会社の持分との差額である。当グループは、のれんの価値の減損を定 期的にテストする。 日本では、企業結合にかかる会計処理について、「企業結合に係る会計基準」が適用されている。 同基準は、一定の限られた状況についてのみ持分プーリング法を認めている。また、のれんは20年 を超えない期間で償却され、「固定資産の減損に係る会計基準」により減損テストが実施される。 なお、2008年12月26日において「企業結合に係る会計基準」は改正され(基準名も「企業結合に関 する会計基準」に改正)、2010年4月1日以降実施される企業結合より、共同支配企業の形成以外 の企業結合についてはパーチェス法が適用されることになる。当該改正は2009年4月1日以降開始 ― 629 ― する事業年度から早期適用することができる。また、のれんは20年以内のその効果の及ぶ期間で償 却される一方で、「固定資産の減損に係る会計基準」により減損テストも実施される。 (3) 連結の範囲 当グループは、IFRSに従い3つの連結方法を用いている。すなわち、全部連結法、比例連結法お よび持分法である。グループによる独占的支配を受けている企業は、全部連結の対象となる。共同 支配を受ける企業は、比例連結法に基づいて会計処理される。グループが、重要な影響力を行使す る企業(関連会社)は、持分法によって会計処理される。 日本では、比例連結法は導入されていない。 (4) 有価証券 当グループは、IFRSに従い、保有する有価証券を「損益計算書を通じて公正価値で測定される金 融資産」、「満期保有目的金融資産」および「売却可能金融資産」の3つに分類している。 「損益計算書を通じて公正価値で測定される金融資産」は、決算日の公正価値で測定される。公 正価値の変動(固定利付証券の未収利息を除く)は、「損益計算書を通じて公正価値で測定する金 融商品に係る純利益/損失」として、変動利付証券の配当や実現売却損益と共に、損益計算書に計 上される。 「満期保有目的金融資産」は実効金利法により償却原価で計上されるが、この場合にはプレミア ムとディスカウント、(資産の購入価格と償還価値の差額に該当する)、また(重要な場合には) 付随する購入コストの償却が組み込まれる。「満期保有目的金融資産」によって稼得した収益は、 損益計算書の「受取利息」に含まれる。 売却可能金融資産とは、「損益計算書を通じて公正価値で測定される金融資産」または「満期保 有目的金融資産」以外の確定利付証券および変動利付証券である。売却可能金融資産は貸借対照表 に公正価値で計上され、(未収利息を除く)公正価値の変動は、株主資本の独立勘定である「未実 現または繰延利益/(損失)」に表示される。 日本においては、有価証券は「売買目的有価証券」「満期保有目的の債券」「子会社株式及び関 連会社株式」「その他有価証券」に分類される。期末評価は、原則として「売買目的有価証券」は 時価で、「満期保有目的の債券」は償却原価法で、「子会社株式及び関連会社株式」は取得原価で、 その他有価証券は時価で評価される。 (5) 固定資産 IFRSの下では、有形固定資産および無形固定資産は、当初、購入価格プラス直接的帰属コストで 認識されるが、建設または適応に長い期間を要する場合には、資産が利用可能になるまでの間の借 入金利息も取得原価に算入される。 日本では、固定資産の当初測定時に、資産が利用可能になるまでの間の借入金利息は資産計上さ れない。このような費用は通常発生時に費用計上される。 ― 630 ― (6) 従業員給付 当グループは、従業員給付の年金数理計算上の損益の計算に「コリドール法」を用いている。こ の方法により、グループは、次の会計期間から(i)総確定給付債務の現在価値の10%または(ii) 前期末現在の制度資産の公正価値の10%のいずれか大きいほうを上回る年金数理計算上の損益部分 のみを認識すればよいことになる。この額は、従業員の残存平均就業年数にわたって、利益または 損失として計上される。 日本では、未認識保険数理差損益は全額償却されなければならない(「コリドール法」は用いら れない)。 (7) 金融商品に係る公正価値の開示 IFRS第7号「金融商品:開示」ではデリバティブおよび有価証券に限らず、すべての金融商品に ついて公正価値等の開示が要求されている。 日本では、公正価値が開示されるのはデリバティブと有価証券に限定される。また、ヘッジ目的 で使用されるデリバティブの公正価値の開示は要求されていない。 (8) 資産の減損 IAS第36号「資産の減損」では、資産が減損している可能性を示す兆候がある場合は回収可能価額 を測定し、当該回収可能価額が帳簿価額より低い場合には、差額を減損損失として計上する。回収 可能価額を算定するために使用される見積もりに変更があった場合には減損損失の戻入れが行われ るが、のれんにかかる減損損失は戻入れない。 日本では、固定資産の減損に関する会計基準として、「固定資産の減損に係る会計基準」が適用 されている。当該基準では、長期性資産の割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額より低い 場合に、当該帳簿価額と回収可能価額の差額が減損損失として計上される。減損損失の戻入れは禁 止されている。 (9) リース 当グループが賃貸人の立場で契約したリース取引は、ファイナンス・リースあるいはオペレーテ ィング・リースに分類される。ファイナンス・リースの場合、賃貸人は実質的に、資産の所有に伴 うすべてのリスクおよび便益を賃借人に移転する。ファイナンス・リースは、賃借人が資産を購入 するために行った通常の売買取引として会計処理される。オペレーティング・リースとは、資産の 所有に伴うすべてのリスクおよび便益が賃借人に移転されないリースである。 日本では、所有権移転外ファイナンス・リースについては、資産および負債等の金額について注 記を行うことを条件に、オペレーティング・リースと同様に会計処理することが例外として認めら れている。 なお、2007年3月30日に企業会計基準委員会から企業会計基準第13号「リース取引に関する会計 基準」が公表され、所有権移転外ファイナンス・リース取引についても通常の売買取引に係る方法 に準じて会計処理することが要求されることとなった。同基準は、2008年4月1日以降に開始する 事業年度から適用される。 ― 631 ― (10) ヘッジ会計 IFRSでは、IAS第39号「金融商品の認識と測定」に従って、一般に、以下のヘッジが認められてい る。 (1) 公正価値ヘッジ ヘッジ手段は公正価値で評価する。ヘッジ対象項目については、当該項目のリスクに起因する 公正価値の変動部分についてのみ、帳簿価額を修正する。公正価値ヘッジから生じる損益は、ヘ ッジ手段に関するものもヘッジ対象物に関するものも、損益計算書に計上する。 (2) キャッシュ・フロー・ヘッジ ヘッジ手段は公正価値で評価し、有効なヘッジ部分に関する損益については当初資本に計上し、 その後ヘッジ対象項目の損益認識のパターンと同様の方法で損益計算書に含める。 日本においては、原則として、ヘッジ手段の公正価値の変動は、対応するヘッジ対象項目に係る 損益が認識されるまで、資産または負債として繰り延べる(「繰延ヘッジ」)。これは公正価値ヘ ッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジの両方に適用される。一部の金利スワップに関して特例処理が 認められており、ヘッジ関係が完全に有効であると仮定することができる。 (11) 金融資産の消滅の認識 IFRSに基づいて金融資産の消滅を認識するためには、金融資産について全てのリスクおよび経済 価値が実質的に移転しているかどうか、または金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上 の権利が消滅しているかどうかについての評価が下されなければならない。かかる評価が不可能な 場合、支配および継続的な関与の存在が評価に用いられる。 日本においては、金融資産の消滅は、(a)譲渡された金融資産に対する譲渡人の契約上の権利が譲 渡人およびその債権者から法的に保全され、(b)譲受人が譲渡された金融資産の契約上の権利を直接 または間接に通常の方法で享受でき、(c)譲渡人が譲渡した金融資産を当該金融資産の満期前に買戻 す権利および義務を実質的に有していない場合に認識される。 (12) 有給休暇 IFRSでは、IAS第19号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求されている。 日本においては特に規定はなく、日本の実務慣行において有給休暇引当金が計上されるケースは 見受けられない。 ― 632 ― b.日本とフランスとの会計原則の相違(法定財務書類の作成上適用されたフランスの会計原則に係 る) 添付の個別財務書類は、フランスの金融機関が適用している会計原則に従って作成されている。こ れらは日本において一般に公正妥当と認められる会計原則(以下「日本の会計原則」という。)とは、 いくつかの点で異なる。直近期の財務書類に関する主な相違点は以下のとおりである。 (1) 貸借対照表の固定性配列法表示 フランスの会計原則では、貸借対照表科目の配列は固定性配列法を採用している。日本において は流動性配列法が採用されている。 (2) 長期資産の減損 貸出金および債権に関して、不良貸出金は、借手がコミットメントの一部またはすべてを遵守し ないリスクがあると銀行が考えているような貸出金として定義される。これは、1回またはそれ以 上の割賦返済の不履行期間が3ヵ月(不動産貸出金および地方自治体に対する貸出金は6ヵ月)超 のあらゆる貸出金や、法的手続が既に開始されている貸出金に該当する。特定の貸出金が不良貸出 金に分類された場合、当該貸出金の債務者に対するその他のあらゆる貸出金およびコミットメント は、自動的に同じ分類となる。当行は、これらの貸出金に係る不良債権について、貸出金の合計額 と、実現する見込みの(元本、利息、および得られる保証金による)将来キャッシュ・インフロー の現在価値(固定利付貸出金の場合は当初実効金利に等しい割引率で、また変動利付貸出金の場合 は直近の約定金利に等しい割引率でそれぞれ算出される)の差額に相当する金額で減損を認識する。 ここで述べた保証は、資産に設定されている抵当権および質権や、貸出金勘定で生じる貸倒リスク をヘッジするため当行が契約しているクレジット・デリバティブを含む。 フランスの会計原則では、資産に著しい減損が生じたかもしれない兆候がある場合で、かつ、資 産の回収可能価額(資産または資金生成単位の公正価値から処分費用を控除した金額とその使用価 値のいずれか高い金額と定義されている)が帳簿価額より低い場合に、資産の減損損失が認識され る。 フランスの会計原則に基づく資産の使用価値は、日本の会計原則における割引後将来キャッシ ュ・フローと類似している。また、資産の公正価値の最善の証拠は、ⅰ)拘束力のある販売契約にお ける価格、ⅱ)市場価格、ⅲ)貸借対照表日現在、取引の知識がある自発的な当事者の間で独立第三 者間取引条件による資産の売却から得られる金額について、事業体が入手することのできる最善の 情報とされている。一度認識された減損損失は、その後当該資産(のれんを除く)の減損の理由が 存在しなくなったか減少した場合には、戻し入れられる。 日本の会計原則では、固定資産の減損に関する会計基準として、「固定資産の減損に係る会計基 準」が適用されている。当該基準では、長期性資産の割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価 額より低い場合に、当該帳簿価額と回収可能価額の差額が減損損失として計上される。減損損失の 戻入れは禁止されている。 ― 633 ― (3) 一時所有有価証券 フランスの会計原則では、一時所有有価証券は取得価額で当初認識される。未実現損失がある場 合は、未実現利益と相殺することなく、当該損失の全額について引当金が計上される。 日本の会計原則では、有価証券は経営者の保有目的およびその能力により以下のように分類およ び会計処理される。 (1) 売買目的有価証券 短期間の価格変動により利益を得ることを目的として保有される。時価で計上され、評価差額 は当期の損益として計上される。 (2) 満期保有目的の債券 満期まで保有する積極的な意思とその能力に基づいて、満期までの保有が見込まれる債券。償 却原価法に基づいて算定された価額で計上される。 (3) その他有価証券 一時所有であるが、上記のいずれにも分類されない有価証券。時価で計上され、評価差額は、 税効果を調整の上、純資産の部に計上される。 その他有価証券で市場価格のないものについては取得原価で計上される。 一時的でない時価の下落が生じた場合には、有価証券の帳簿価額は時価まで減額され、かかる 評価差額は当期の損失として処理される。 (4) 自己株式 フランスにおいては、自己株式は資産として計上され、必要に応じて引当金の設定対象となる。 従業員割当を目的として取得された自己株式は、市場価格に基づく減損の対象とはならない。 BNPパリバSAが保有する自己株式は、以下のように分類および評価される。 - マーケット・メイキング契約に基づき購入した自己株式、または指数裁定取引に関連して取 得した自己株式は、「トレーディング勘定の有価証券」に市場価格で計上される。 - 従業員への割当用に保有している自己株式は、取得原価と市場価格との低価法で「売却可能 有価証券」に計上される。自己株式の取得原価とBNPパリバSAの従業員向けのオプション行 使価格の差額について減損が適宜認識される(株式報奨には差額なし)。自己株式の内、 BNPパリバSAの子会社の従業員に付与する部分は、権利確定期間にわたって、子会社に対す る費用請求が行われる。2008年12月30日付のCRC規則第2008-17号に基づき、BNPパリバSAは、 この会計処理方法を変更し、従業員への割当用に保有している自己株式が、CRC規則第200815号に定められているストック・オプションおよび株式報奨に関する手続に従って評価され るようにした。CRC規則第2008-15号に基づく場合、当該自己株式について減損は認識されな いが、当該株式を取得する従業員が提供した役務に基づく引当金が当該株式について設定さ れる。BNPパリバSAは、CRC規則第2008-15号と第2008-17号を遡及適用していない。 - 消却予定の自己株式、または上記理由のいずれかを根拠に保有していない自己株式は、長期 投資に含まれる。消却予定の自己株式は取得原価で表示され、その他はすべて取得原価と公 正価値との低価法で表示される。 ― 634 ― 日本の会計原則では、自己株式は取得原価により、純資産の部の株主資本の末尾に自己株式とし て一括して控除する形式で表示される。 (5) 年金その他の雇用後給付 フランスにおいては、法定財務書類上に年金およびその他の雇用後給付を認識することは義務付 けられていない。しかし、2000年7月6日に公表されたCNC緊急委員会意見書2000-Aおよびプランコ ンタブルジェネラル第335-1条の適用により、雇用後給付を法定財務書類上に認識することを選択す ることができる。 日本の会計原則では、個別財務諸表においても、退職給付に係る未認識の数理計算上の差異につ いては、その全額が償却の対象とされる。 (6) リスクおよび費用引当金 フランスの会計原則では、銀行取引と無関係な項目に対する当該引当金は、以下の場合に限り計 上できる。 - 当行が期末日において第三者に対する債務を有している場合 - 第三者へリソースを提供しなければならない可能性が高い場合 - かつ見返りとして提供物と同等の経済的便益を当該第三者から得られる見込みがない場合 日本の会計原則では、将来の特定の費用または損失について、その発生が当期以前の事象に起因 し、発生の可能性が高く、その金額を合理的に見積もることができる場合に、当期の負担に属する 金額を当期の費用または損失として引当金に繰り入れる。 (7) 法人所得税の会計処理 フランスの会計原則では、個別財務書類上では繰延税金を認識しない。 日本の会計原則では、税金費用は税引前利益に基づいて計上され、個別財務諸表と連結財務諸表 の両方において繰延税金の計上が行われる。 ― 635 ― 第7 【外国為替相場の推移】 日本円とユーロとの間の為替相場は、最近5年間の事業年度において、2以上の日刊新聞紙に掲載 されているため、本項の記載を省略する。 ― 636 ― 第8 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】 1 日本における株式事務等の概要 当社は、平成21年3月23日に、株式会社東京証券取引所(以下「取引所」という。)に当社の普 通株式に関する上場廃止を申請し、同月27日に取引所により上場廃止が決定された。当社普通株式 は、かかる上場廃止申請および決定に基づき、平成21年4月28日に、取引所における上場が廃止さ れた。以下の記載は、かかる上場廃止後の本邦における株式事務等の概要を記載したものである。 (1) 株式の名義書換取扱場所および株主名簿管理人 日本においては、当社の名義書換取扱場所または株主名簿管理人は存在しない。 当社普通株式の実質株主は、その取得窓口となった証券会社(以下「窓口証券会社」という。) との間に外国証券取引口座約款を締結する必要があり、各実質株主に対する株式事務は、当該実質 株主の各窓口証券会社がこれを取り扱う。なお、窓口証券会社との間の外国証券取引口座約款によ り実質株主の名で外国証券取引口座が開設され、売買の執行、売買代金の決済、証券の保管および 当社普通株式の取引に係る金銭の授受はすべてこの外国証券取引口座により処理される。ただし、 機関投資家で窓口証券会社に証券の保管の委託をしない者は、当該外国証券取引口座約款に代えて 外国証券取引約款を窓口証券会社と締結する必要がある。この場合、売買の執行、売買代金の決済 および外国証券の取引に係る金銭の授受に関する事項はすべて当該契約の条項に従い処理される。 当社普通株式は、窓口証券会社が指定するフランスにおける保管機関(以下「現地保管機関」と いう。)に保管され、現地保管機関またはその名義人の名義で登録される。各窓口証券会社は自社 に外国証券取引口座を持つ全実質株主明細表を作成する。 (2) 株主に対する特典 2008年12月31日現在、該当事項なし。 (3) 株式の譲渡制限 当社株式の実質的所有権の移転については、「第1 2 外国為替管理制度」に記載された制約 を除き、何ら制限はない。 (4) その他の株式事務に関する事項 (イ)事業年度の終了日 当社の事業年度は、毎年12月31日に終了する。 (ロ)定時株主総会 年に少なくとも1回、金融機関および投資会社の場合は毎年5月31日以前に、決算書類承認の ため定時株主総会が開かれる。 ― 637 ― (ハ)基準日 統制市場で承認されているフランスの株式会社(Société Anonyme)の定時株主総会への参加を行 うためには、定時株主総会の日付より3取引日前の日の0時0分(パリ時間)に、株主の名義で 株式会社の株主名簿または適用ある承認仲介機関により保有される無記名式株主名簿に、株主の 口座または承認仲介機関の口座で株式の所有が登録されている必要がある。 (ニ)株券の種類 当社株式に関して株券は発行されない。 (ホ)株券に関する手数料 日本における当社株式の実質株主は、日本の証券会社に外国証券取引口座を開設し、これを維 持するにあたり、外国証券取引口座約款に従って年間口座管理料を支払う。 (ヘ)公告 当社は、実質株主のために日本国内において一定の事項を日本経済新聞に掲載して公告する。 2 日本における実質株主の権利行使に関する手続 (1) 実質株主の議決権行使に関する手続 議決権の行使は実質株主が窓口証券会社を通じて行う指示に基づき、現地保管機関またはその名 義人が行う。実質株主が特に指示しない場合、現地保管機関またはその名義人は議決権の行使を行 わない。 (2) 配当請求等に関する手続 配当金は、窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領し、外国証券取引口座を 通じて配当支払日現在の実質株主明細表に記載された実質株主に交付される。 フランスの法令に従い、フランスの株式会社(Société Anonyme)につき、現金配当の支払は、記名 式株式(titres en nominatif pur)の場合、株主に直接行われ、無記名式株式(titres au porteur) または管理登録株式(titres en nominatif administré)の場合、第三者に代わり受益者に配当を分 配する承認仲介機関に対し、一括払で行われる。 株式配当および株式分割は、窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領し、配 当支払日または株式分割の効力発生日現在の実質株主明細表に記載された実質株主に交付される。 ただし、当社普通株式の取引単位未満の株式は売却されその収益は外国証券取引口座を通じて実質 株主に分配される。 フランスの法令に従い、株式配当により、株式会社は株主に対し配当を新株で受領する機会を提 供することができる。しかしながら、株主は株式配当の受領を拒否することができ、現金配当によ る支払を選択することができる。 BNPパリバの定款においては、普通株式の株主に対して新株を引き受ける義務を定める規定はない。 当社の普通株式に対して新株引受権が付与された場合には、当該新株引受権は、フランスにおい て売却され、売却代金は配当金支払と同様にそれに対する権利を有する実質株主に対し支払われる。 ただし、実質株主が別途要請する場合を除く。 ― 638 ― (3) 株式の移転に関する手続 フランスにおいては当社株式の移転は、当社または承認仲介機関の株主名簿への登録によりなさ れる。 日本においては、実質株主は窓口証券会社の発行した預り証を提示した上でその持株の保管替え または売却注文を行うことができる。実質株主と窓口証券会社との間の決済は原則として円貨によ る。 (4) 本邦における配当等に関する課税上の取扱い 本邦における課税上の取扱いの概要は以下のとおりである。 (ⅰ)配当 (イ)実質株主に対して支払われる配当金は、本邦の税法上、個人については配当所得となり、法 人については益金となる。 (ロ)配当金については、個人の配当控除または法人の益金不算入制度の適用は認められない。 (ハ)日本の居住者たる個人または日本の法人が支払を受ける配当金については、フランスにおけ る当該配当金(フランスの関連タックス・クレジットを含む。)の支払の際にフランスまたはフ ランスの地方公共団体により徴収された源泉徴収税があるときは、この額を控除した後の金額 に対して当該配当金の支払を受けるべき期間に応じ、下表に記載された源泉徴収税率に相当す る金額の日本の所得税等が源泉徴収される。 配当課税の源泉徴収税率 配当を受けるべき期間 日本の法人 日本の居住者たる個人 2009年1月1日~2011年12月31日 所得税7% 所得税7%、住民税3% 2012年1月1日~ 所得税15% 所得税15%、住民税5% 日本の居住者たる個人は、当社から株主に支払われる配当については確定申告をする必要は なく、また配当金額の多寡に関係なく、税務申告の対象となる所得額から当社の支払配当額を 除外することができる。なお、日本の居住者たる個人が2009年1月1日以降に支払を受けるべ き配当については、申告分離課税を選択することが可能である。申告分離課税による確定申告 の際の税率は、2009年1月1日から2011年12月31日までに支払を受けるべき配当については、 7%の所得税と3%の地方税が、2012年1月1日以降に支払を受けるべき配当については、 15%の所得税と5%の地方税が課せられるが、かかる配当の額は、2009年1月1日以降の上場 株式等の譲渡損と損益通算が可能である。 フランスにおいて課税された税額は、配当につき確定申告した場合には日本の税法の規定に 従い外国税額控除の対象となり得る。 ― 639 ― (ⅱ)当社株式の売買損益等 当社株式に対する権利の売買による損益は、内国会社の株式の売買損益と同様の取扱いを受け る。 (ⅲ)相続税 日本国の居住者が当社株式を相続した場合、当該株式は日本国の相続税の対象となる。 フランスにおける課税上の取扱いについては「第1 3 課税上の取扱い」参照。フランスに おいて徴収された税額については、日本の税法に従い外国税額控除を申請することができる。当 社株式に関しフランスにおいて必要とされる手続(日仏租税条約に基づく申請書の提出等必要な手 続を含む。)は、現地保管機関が行う。 (5) 実質株主に対する諸通知 当社が株主に対して行う通知および通信は株式の登録所持人たる現地保管機関またはその名義人 に対してなされる。現地保管機関はこれを窓口証券会社に送付する義務があり、窓口証券会社はこ れを各実質株主に個別に送付する義務がある。ただし、実質株主がその送付を希望しない場合また は当該通知もしくは通信が性格上重要性の乏しい場合は、個別に送付することなく窓口証券会社の 店頭に備え付け、実質株主の閲覧に供される。 ― 640 ― 第9 【提出会社の参考情報】 1 【提出会社の親会社等の情報】 該当事項なし。 2 【その他の参考情報】 当社が最近事業年度の開始日から本書提出日までの間において提出した金融商品取引法第25条第1 項各号に掲げる書類およびその提出年月日は、以下のとおりである。 書類名 提出年月日 (1) 有価証券報告書 有価証券報告書およびその添付書類 (平成19年1月1日から平成19年12月31日) 平成20年6月30日関東財務局長に提出 (2) 有価証券報告書の訂正報告書 (a) 平成19年6月14日提出有価証券報告書の訂正報告書 (b) 上記(1)の有価証券報告書の訂正報告書 (3) 四半期報告書または半期報告書 半期報告書およびその添付書類 (平成20年1月1日から平成20年6月30日) 平成20年5月19日関東財務局長に提出 平成20年7月1日関東財務局長に提出 平成20年9月18日関東財務局長に提出 (4) 臨時報告書 (a) 臨時報告書およびその添付書類 平成20年6月9日関東財務局長に提出 (金融商品取引法第24条の5第4項ならびに企業内容等 の開示に関する内閣府令第19条第1項および同条第2項 第1号の規定に基づく臨時報告書) (b) 臨時報告書およびその添付書類 平成20年10月28日関東財務局長に提出 (金融商品取引法第24条の5第4項および企業内容等の 開示に関する内閣府令第19条第2項第8号の規定に基づ く臨時報告書) (5) 臨時報告書の訂正報告書 上記(4)(b)の臨時報告書の訂正報告書 平成21年3月30日関東財務局長に提出 (6) 発行登録書 (a) 発行登録書およびその添付書類(社債の売出し) (b) 発行登録書およびその添付書類(社債の募集) 平成20年7月23日関東財務局長に提出 平成20年7月23日関東財務局長に提出 (7) 訂正発行登録書 (a) 平成18年8月18日関東財務局長に提出した発行登録書 平 成 20 年 5 月 19 日 、 平 成 20 年 6 月 9 (社債の売出し)の訂正発行登録書 日、平成20年6月30日および平成20年 7月1日関東財務局長に提出 (b) 平成18年8月18日関東財務局長に提出した発行登録書 平 成 20 年 5 月 19 日 、 平 成 20 年 5 月 20 (社債の募集)の訂正発行登録書 日、平成20年6月9日、平成20年6月 30日および平成20年7月1日関東財務 局長に提出 ― 641 ― (c) 上記(6)(a)の発行登録書の訂正発行登録書 (d) 上記(6)(b)の発行登録書の訂正発行登録書 平成20年9月18日、平成20年10月28日 および平成21年3月30日関東財務局長 に提出 平成20年9月18日、平成20年10月28日 および平成21年3月30日関東財務局長 に提出 (8) 発行登録追補書類 (a) 発行登録追補書類およびその添付書類 (b) 発行登録追補書類およびその添付書類 (c) 発行登録追補書類およびその添付書類 (d) 発行登録追補書類およびその添付書類 平成20年2月29日関東財務局長に提出 平成20年3月31日関東財務局長に提出 平成20年4月30日関東財務局長に提出 平成20年6月3日関東財務局長に提出 (9) 有価証券届出書 (a) 有価証券届出書およびその添付書類 (b) 有価証券届出書およびその添付書類 平成20年4月30日関東財務局長に提出 平成20年5月2日関東財務局長に提出 (10) 有価証券届出書の訂正届出書 (a) 上記(9)(a)の有価証券届出書の訂正届出書 (b) 上記(9)(b)の有価証券届出書の訂正届出書 ― 642 ― 平成20年5月20日関東財務局長に提出 平成20年5月7日および平成20年5月 20日関東財務局長に提出 第二部 【提出会社の保証会社等の情報】 第1 【保証会社情報】 該当事項なし。 ― 643 ― 第2 【保証会社以外の会社の情報】 第2の1 新日本製鐵株式會社 1 当該会社の情報の開示を必要とする理由 (1) 当該会社の名称および住所 新日本製鐵株式會社 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 (2) 理由 発行会社は、一定の日における当該会社普通株式の東京証券取引所における価格が一定の額を下 回る場合に、当該会社の普通株式の交付により償還される他社株転換条項付円建社債を下記のとお り発行しており、当該会社の企業情報は、提出会社が発行している他社株転換条項付円建社債に関 する投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。 名称 発行年月日 売出価額の総額 上場の有無 ビー・エヌ・ピー・パリバ2008年11月28日満期複数株 式参照型他社株償還条項付社債(ノックイン型) 2008年5月27日 (ロンドン時間) 1,178,000,000円 無 ビー・エヌ・ピー・パリバ2011年5月31日満期複数株 式参照型期限前償還条項・他社株償還条項付円建社債 2008年5月27日 (ロンドン時間) 600,000,000円 無 (3) 当該会社の普通株式の内容 発行済株式数 上場金融商品取引所名又は (平成21年2月9日現在) 登録認可金融商品取引業協会名 種類 発 行 済 株 式 2 普通株式 東京、大阪、名古屋 (以上第一部上場) 福岡、札幌各証券取引所 6,806,980,977株 継続開示会社たる当該会社に関する事項 (1) 当該会社が提出した書類 イ 有価証券報告書およびその添付書類 事業年度 自 平成19年4月1日 平成20年6月25日 (第83期) 至 平成20年3月31日 関東財務局長に提出 ロ 四半期報告書または半期報告書およびその添付書類 四半期報告書 事業年度 (第84期中) 四半期報告書 事業年度 (第84期中) 自 平成20年4月1日 至 平成20年6月30日 平成20年8月8日 関東財務局長に提出 自 平成20年7月1日 至 平成20年9月30日 平成20年11月11日 関東財務局長に提出 ― 644 ― 内容 完全議決権株 式 単元株式数は 1,000 株 で あ る。 四半期報告書 事業年度 (第84期中) ハ 臨時報告書 自 平成20年10月1日 平成21年2月9日 至 平成20年12月31日 関東財務局長に提出 イの有価証券報告書提出後、企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2 項第12号の規定に基づく臨時報告書を平成21年1月8日に、企業内容等の開 示に関する内閣府令第19条第2項第9号の規定に基づく臨時報告書を平成21 年3月5日に、および企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12 号の規定に基づく臨時報告書を平成21年4月3日に、関東財務局長に提出 ニ 訂正報告書 該当事項なし。 なお、上記は、平成21年6月15日正午現在において、関東財務局に提出され、かつ、電子開示シ ステム(EDINET)によって現実に閲覧が可能であった書類である。 (2) 上記書類を縦覧に供している場所 名称 所在地 株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号 株式会社大阪証券取引所 大阪市中央区北浜一丁目8番16号 株式会社名古屋証券取引所 名古屋市中区栄三丁目8番20号 証券会員制法人福岡証券取引所 福岡市中央区天神二丁目14番2号 証券会員制法人札幌証券取引所 札幌市中央区南一条西五丁目14番地の1 第2の2 三井金属鉱業株式会社 1 当該会社の情報の開示を必要とする理由 (1) 当該会社の名称および住所 三井金属鉱業株式会社 東京都品川区大崎一丁目11番1号 (2) 理由 発行会社は、一定の日における当該会社普通株式の東京証券取引所における価格が一定の額を下 回る場合に、当該会社の普通株式の交付により償還される他社株転換条項付円建社債を下記のとお り発行しており、当該会社の企業情報は、提出会社が発行している他社株転換条項付円建社債に関 する投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。 名称 発行年月日 ビー・エヌ・ピー・パリバ2008年11月28日満期複数株 式参照型他社株償還条項付社債(ノックイン型) 2008年5月27日 (ロンドン時間) ― 645 ― 売出価額の総額 1,178,000,000円 上場の有無 無 (3) 当該会社の普通株式の内容 発行済株式数 種類 (平成21年2月13日現在) 発 行 済 株 式 2 普通株式 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 内容 東京(第一部) 大阪(第一部) 名古屋(第一部) 福岡、札幌、各証券取引所 権利内容に 何ら限定の ない当社に おける標準 となる株式 であり、単 元株式数は 1,000 株 で あ る。 572,966,166株 継続開示会社たる当該会社に関する事項 (1) 当該会社が提出した書類 イ 有価証券報告書およびその添付書類 平成20年6月27日 事業年度 自 平成19年4月1日 関東財務局長に提出 (第83期) 至 平成20年3月31日 ロ 四半期報告書または半期報告書およびその添付書類 ハ 四半期報告書 事業年度 (第84期中) 四半期報告書 事業年度 (第84期中) 四半期報告書 事業年度 (第84期中) 臨時報告書 自 平成20年4月1日 至 平成20年6月30日 平成20年8月14日 関東財務局長に提出 自 平成20年7月1日 至 平成20年9月30日 平成20年11月14日 関東財務局長に提出 平成21年2月13日 自 平成20年10月1日 関東財務局長に提出 至 平成20年12月31日 イの有価証券報告書提出後、企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2 項第12号および第19号の規定に基づく臨時報告書を平成21年3月18日に、関 東財務局長に提出 ニ 訂正報告書 訂正報告書(上記イ記載の有価証券報告書の訂正報告書)を平成20年10月6 日に、および訂正報告書(上記ロ記載の平成20年8月14日に関東財務局長に 提出した四半期報告書の訂正報告書)を平成20年10月6日に、関東財務局長 に提出 なお、上記は、平成21年6月15日正午現在において、関東財務局に提出され、かつ、電子開示シ ステム(EDINET)によって現実に閲覧が可能であった書類である。 ― 646 ― (2) 上記書類を縦覧に供している場所 名称 所在地 三井金属鉱業株式会社大阪支店 大阪市西区靱本町一丁目11番7号 株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号 株式会社大阪証券取引所 大阪市中央区北浜一丁目8番16号 株式会社名古屋証券取引所 名古屋市中区栄三丁目8番20号 証券会員制法人福岡証券取引所 福岡市中央区天神二丁目14番2号 証券会員制法人札幌証券取引所 札幌市中央区南一条西五丁目14番地の1 第2の3 三菱商事株式会社 1 当該会社の情報の開示を必要とする理由 (1) 当該会社の名称および住所 三菱商事株式会社 東京都千代田区丸の内二丁目3番1号 (2) 理由 発行会社は、一定の日における当該会社普通株式の東京証券取引所における価格が一定の額を下 回る場合に、当該会社の普通株式の交付により償還される他社株転換条項付円建社債を下記のとお り発行しており、当該会社の企業情報は、提出会社が発行している他社株転換条項付円建社債に関 する投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。 名称 発行年月日 ビー・エヌ・ピー・パリバ2008年11月28日満期複数株 式参照型他社株償還条項付社債(ノックイン型) 2008年5月27日 (ロンドン時間) 売出価額の総額 1,178,000,000円 上場の有無 無 (3) 当該会社の普通株式の内容 種類 発行済株式数 (平成21年2月16日現在) 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 発 行 済 株 式 内容 発行済株式 はすべて完 全議決権株 東京、大阪、名古屋 式かつ、権 普通株式 1,695,881,884株 (以上各市場第一部)、 ロンドン各証券取引所 利内容に限 定のない株 式である。 (注) 平成21年2月16日現在の発行済株式には、平成21年2月1日から平成21年2月16日までの新株予約権(ス トック・オプションまたは新株予約権付社債)の行使により発行された株式数は含まれていない。 ― 647 ― 2 継続開示会社たる当該会社に関する事項 (1) 当該会社が提出した書類 イ 有価証券報告書およびその添付書類 事業年度 自 平成19年4月1日 平成20年6月25日 (平成19年度) 至 平成20年3月31日 関東財務局長に提出 ロ 四半期報告書または半期報告書およびその添付書類 四半期報告書 事業年度 (平成20年度中) 四半期報告書 事業年度 (平成20年度中) 四半期報告書 事業年度 (平成20年度中) ハ 臨時報告書 自 平成20年4月1日 至 平成20年6月30日 平成20年8月14日 関東財務局長に提出 自 平成20年7月1日 至 平成20年9月30日 平成20年11月14日 関東財務局長に提出 平成21年2月16日 自 平成20年10月1日 関東財務局長に提出 至 平成20年12月31日 イの有価証券報告書提出後、企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2 項第9号の規定に基づく臨時報告書を平成21年4月10日に、企業内容等の開 示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づく臨時報告書を平成21 年4月17日に、および企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3 号の規定に基づく臨時報告書を平成21年5月1日に、関東財務局長に提出 ニ 訂正報告書 該当事項なし。 なお、上記は、平成21年6月15日正午現在において、関東財務局に提出され、かつ、電子開示シ ステム(EDINET)によって現実に閲覧が可能であった書類である。 (2) 上記書類を縦覧に供している場所 名称 所在地 三菱商事株式会社中部支社 名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 三菱商事株式会社関西支社 大阪市北区梅田二丁目2番22号 株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号 株式会社大阪証券取引所 大阪市中央区北浜一丁目8番16号 株式会社名古屋証券取引所 名古屋市中区栄三丁目8番20号 第2の4 住友化学株式会社 1 当該会社の情報の開示を必要とする理由 (1) 当該会社の名称および住所 住友化学株式会社 東京都中央区新川二丁目27番1号 ― 648 ― (2) 理由 発行会社は、一定の日における当該会社普通株式の東京証券取引所における価格が一定の額を下 回る場合に、当該会社の普通株式の交付により償還される他社株転換条項付円建社債を下記のとお り発行しており、当該会社の企業情報は、提出会社が発行している他社株転換条項付円建社債に関 する投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。 名称 発行年月日 ビー・エヌ・ピー・パリバ2011年5月31日満期複数株 式参照型期限前償還条項・他社株償還条項付円建社債 2008年5月27日 (ロンドン時間) 売出価額の総額 600,000,000円 上場の有無 無 (3) 当該会社の普通株式の内容 発 行 済 株 式 2 種類 発行済株式数 (平成21年2月9日現在) 普通株式 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 内容 東京証券取引所市場第一部 大阪証券取引所市場第一部 単元株式数 は 1,000 株 で ある。 1,655,446,177株 継続開示会社たる当該会社に関する事項 (1) 当該会社が提出した書類 イ 有価証券報告書およびその添付書類 事業年度 自 平成19年4月1日 平成20年6月20日 (第127期) 至 平成20年3月31日 関東財務局長に提出 ロ 四半期報告書または半期報告書およびその添付書類 ハ 四半期報告書 事業年度 (第128期中) 四半期報告書 事業年度 (第128期中) 四半期報告書 事業年度 (第128期中) 臨時報告書 自 平成20年4月1日 至 平成20年6月30日 平成20年8月12日 関東財務局長に提出 自 平成20年7月1日 至 平成20年9月30日 平成20年11月14日 関東財務局長に提出 平成21年2月9日 自 平成20年10月1日 関東財務局長に提出 至 平成20年12月31日 イの有価証券報告書提出後、企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2 項第12号の規定に基づく臨時報告書を平成21年2月3日に、企業内容等の開 示に関する内閣府令第19条第2項第9号の規定に基づく臨時報告書を平成21 年2月27日に、および企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12 号の規定に基づく臨時報告書を平成21年4月28日に、関東財務局長に提出 ニ 訂正報告書 訂正報告書(上記イ記載の有価証券報告書の訂正報告書)を平成20年12月9 日および平成21年4月28日に、関東財務局長に提出 なお、上記は、平成21年6月15日正午現在において、関東財務局に提出され、かつ、電子開示シ ステム(EDINET)によって現実に閲覧が可能であった書類である。 ― 649 ― (2) 上記書類を縦覧に供している場所 名称 所在地 株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号 株式会社大阪証券取引所 大阪市中央区北浜一丁目8番16号 第2の5 住友重機械工業株式会社 1 当該会社の情報の開示を必要とする理由 (1) 当該会社の名称および住所 住友重機械工業株式会社 東京都品川区大崎二丁目1番1号(Thinkpark Tower) (2) 理由 発行会社は、一定の日における当該会社普通株式の東京証券取引所における価格が一定の額を下 回る場合に、当該会社の普通株式の交付により償還される他社株転換条項付円建社債を下記のとお り発行しており、当該会社の企業情報は、提出会社が発行している他社株転換条項付円建社債に関 する投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。 名称 発行年月日 ビー・エヌ・ピー・パリバ2011年5月31日満期複数株 式参照型期限前償還条項・他社株償還条項付円建社債 2008年5月27日 (ロンドン時間) 売出価額の総額 600,000,000円 上場の有無 無 (3) 当該会社の普通株式の内容 発行済株式数 発 行 済 株 式 2 種類 (平成21年2月12日現在) 普通株式 605,726,394株 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 内容 東京証券取引所(市場第一部) 大阪証券取引所(市場第一部) 単元株式数 1,000株 継続開示会社たる当該会社に関する事項 (1) 当該会社が提出した書類 イ ロ 有価証券報告書およびその添付書類 事業年度 自 平成19年4月1日 (第112期) 至 平成20年3月31日 平成20年6月27日 関東財務局長に提出 四半期報告書または半期報告書およびその添付書類 四半期報告書 事業年度 (第113期中) 四半期報告書 事業年度 (第113期中) 自 平成20年4月1日 至 平成20年6月30日 平成20年8月8日 関東財務局長に提出 自 平成20年7月1日 至 平成20年9月30日 平成20年11月13日 関東財務局長に提出 ― 650 ― 四半期報告書 事業年度 (第113期中) ハ 臨時報告書 自 平成20年10月1日 平成21年2月12日 至 平成20年12月31日 関東財務局長に提出 イの有価証券報告書提出後、企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2 項第3号の規定に基づく臨時報告書を平成20年6月27日に、企業内容等の開 示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づく臨時報告書を平成21 年4月1日に、および企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12 号の規定に基づく臨時報告書を平成21年4月27日に、関東財務局長に提出 ニ 訂正報告書 訂正報告書(平成20年6月27日に関東財務局長に提出した臨時報告書の訂正 報告書)を平成20年7月7日に、関東財務局長に提出 なお、上記は、平成21年6月15日正午現在において、関東財務局に提出され、かつ、電子開示シ ステム(EDINET)によって現実に閲覧が可能であった書類である。 (2) 上記書類を縦覧に供している場所 名称 所在地 株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号 株式会社大阪証券取引所 大阪市中央区北浜一丁目8番16号 ― 651 ― 第3 【指数等の情報】 1 【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】 (1) 理由 提出会社は、下記のとおり、利率、満期償還額および早期償還の有無が日経平均株価の水準によ り決定される社債および一定の時点において日経平均株価が一定の価格以下となる場合に証券投資 信託の受益証券の交付により償還される社債を下記のとおり発行しており、また、提出会社の発行 しているカバードワラントのうち、日経225コール・ワラントおよび日経225プット・ワラントにつ いては、日経平均株価に応じて現金決済金額が支払われるか否かおよびその金額が決定されるため、 日経平均株価(日経225指数)に関する情報は、提出会社が発行している社債およびカバードワラント に関する投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。 名称 ビー・エヌ・ピー・パリバ2018年3月26日満期 ユーロ豪ドル建 期限前償還条項付 日経平均株価連 動デジタルクーポン社債 ビー・エヌ・ピー・パリバ2018年4月24日満期 ユーロ豪ドル建 期限前償還条項付 日経平均株価連 動デジタルクーポン社債 ビー・エヌ・ピー・パリバ2018年5月25日満期 ユーロ豪ドル建 期限前償還条項付 日経平均株価連 動デジタルクーポン社債 ビー・エヌ・ピー・パリバ2018年6月25日満期 ユーロ豪ドル建 期限前償還条項付 日経平均株価連 動デジタルクーポン社債 発行年月日 (ロンドン時間) 売出価額の総額 上場の有無 2008年3月27日 180,000,000豪ドル 無 2008年4月24日 100,000,000豪ドル 無 2008年5月27日 100,000,000豪ドル 無 2008年6月26日 100,000,000豪ドル 無 ― 652 ― (2) 内容 日経平均株価(日経225指数)は、選択された日本株式構成銘柄の価格の推移を示すために、株式会 社日本経済新聞デジタルメディアが計算し公表した株価指数である。指数は、現在、株式会社東京 証券取引所に上場する225の株式銘柄に基づいており、広範な日本の業種を反映している。225種の 全銘柄は、株式会社東京証券取引所の第一部に上場されているものである。 2 【当該指数等の推移】 日経平均株価の過去の推移 最近5年間の年度別 最高・最低値 最近6ヶ月間の月別 最高・最低値 年度 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 最高 12,163.89 16,344.20 17,563.37 18,261.98 14,691.41 最低 10,365.40 10,825.39 14,218.60 14,837.66 7,162.90 月別 2008年12月 2009年1月 2009年2月 2009年3月 2009年4月 2009年5月 最高 8,859.56 9,239.24 8,076.62 8,636.33 8,964.11 9,522.50 最低 7,863.69 7,682.14 7,268.56 7,054.98 8,351.91 8,977.37 出所:ブルームバーグ・エルピー ― 653 ―
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