シンポジウム 日 時 :11月13日(火)13:30〜19:40 場 所 :日本教育会館 一ツ橋ホール <プログラム概要> 12:30〜 受付開始/開場 13:30〜 開会挨拶:春木 豊 13:40〜 パネルディスカッション① 東洋的行法とマインドフルネス 14:55〜 パネルディスカッション② マインドフルネスの活かし方 16:15〜 基調講演:ジョン・カバットジン マインドフルネスの癒しの力 18:25〜 マインドフルネス瞑想体験:ジョン・カバットジン 19:35〜 閉会挨拶 (19:40 終了予定) 主催 マインドフルネス フォーラム 2012 実行委員会 開催のご挨拶 「マインドフルネス フォーラム 2012」は最近世界中に流布している、マインドフルネス・ ストレス低減法(MBSR)について、提唱者であるジョン・カバットジン博士から直に話を聞き、 また実技の指導を頂くために開催するものです。 また、この機会にMBSRを日本の社会の中で、どのように活用してゆくべきか、考えるた めにマインドフルネスに造詣の深い講師の方々に議論をして頂くことにしました。参会者の 皆様方には、この絶好の機会にマインドフルネスについて考え、また事後の実践に生かし ていただきたく存じます。 世界中を飛び回る多忙な中を、私たちのために来日していただいたジョン・カバットジン 博士に改めて御礼申し上げます。またこの招聘事業を実行するために、ご協力いただい た実行委員の方々に厚く御礼申し上げる次第です。 マインドフルネス フォラム 2012 実行委員会会長 春木 豊 マインドフルネス フォラム 2012 実行委員会 会 長 春木 豊 実行委員 相坂 修一 早稲田大学名誉教授 株式会社ライフ・リレーション・ラボ代表取締役 井上 ウィマラ高野山大学准教授 伊藤 義徳 琉球大学准教授 大井 玄 東京大学名誉教授 大野 裕 国立精神・神経医療 研究センター認知行動療法センター長 貝谷 久宣 医療法人和楽会理事長 葛西 賢太 宗教情報センター研究員 北山 喜与 NPO法人人間性探究研究所理事長 木村 慧心 一般社団法人日本ヨーガ療法学会理事長 熊野 宏昭 早稲田大学教授 越川 房子 早稲田大学教授 小西 喜朗 ウェルリンク株式会社メンタルヘルス研究所所長 坂入 洋右 筑波大学准教授 酒谷 薫 日本大学教授 菅村 玄二 関西大学准教授 杉浦 義典 広島大学准教授 中町 芙佐子 東京家政学院大学教授 中村 敬 東京慈恵会医科大学付属第三病院森田療法センター長 野田 大燈 公益財団法人喝破道場理事長 野村 忍 早稲田大学教授 原井 宏明 医療法人和楽会なごやメンタルクリニック院長 藤田 一照 曹洞宗国際センター所長 丸山 智恵子 一般社団法人ヒューマンバリュー総合研究所代表 武藤 崇 同志社大学教授 村川 治彦 関西大学准教授 守山 正樹 福岡大学教授 遊佐 安一郎 一般社団法人長谷川メンタルヘルス研究所所長 山口 伊久子 MONNACOMPANY主宰 後援:日本森田療法学会 ( 以上、50音順 敬称略) ■基調講演 16:15〜18:05 / マインドフルネス瞑想体験 18:25〜19:35 マインドフルネスの癒しの力 〜身心がもつ智慧によって、ストレス、痛み、病気に立ち向かうために〜 マインドフルネスを実践することの効果につ いて、現在では数多くの検証が行われ、科学 的にも実証されています。 本講演では、ジョン・カバットジン博士が創始 したマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR) をはじめ、マインドフルネスを活用した心理療 法の効果についてご講演をいただきます。 さらに、ジョン・カバットジン博士のご指導のも と、マインドフルネス瞑想を実際に体験してい ただきます。 ジョン.・カバットジン(Jon Kabat-Zinn) マサチューセッツ大学医学部名誉教授。1944年ニューヨーク生まれ。父は分子生物学者。 大学で教鞭を 取りつつ、如何に生きるべきかの苦悩から、1966年頃に坐禅やヨーガに取り組み始める。 1971年にマサ チューセッツ工科大学、ノーベル賞受賞者のサルバドール・ルリアの下で分子生物学の学位を取得。 1979年、洞察瞑想の研修会での体験から、当時東洋の宗教と考えられていた瞑想やヨーガを、万人のた めのものとして活用すべきであると一念発起。マサチューセッツ大学医学部に「ストレス低減クリニック」(現: 医療・ヘルスケア・社会のためのマインドフルネス・センター)を開設し、マインドフルネス・ストレス低減法 (MBSR)のプログラムを実施し始める。このプログラムは、1990年に著書「マインドフルネス・ストレス低減 法」が出版された際に、技法としてまとめられた。 現在、ジョン・カバットジン博士はMBSRの普及のために、世界中を渡り歩いている。 MBSRはいまや医療、 心理療法、教育、企業、スポーツとあらゆる分野に適応され、普及されている。 また彼自身は現在、ダライ・ ラマ法王の下にある、マインド・ライフ研究所の主要メンバーとしても活動している。 マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)とは ●ストレス対処法として発展、世界に広まるMBSR マインドフルネス・ストレス低減法(Mindfulness-Based Stress Reduction, MBSR)は、ジョン・カバットジン博士 が開発したストレス対処法です。 1979年、マサチューセッツ大学医学部に創設された「ストレス低減クリニック」(現:医療・ヘルスケア・社会の ためのマインドフルネス・センター)にて、当初は慢性疼痛に悩む患者を対象に実施されました。その効果につ いて科学的に効果が実証されるとともに、世界各地の病院やクリニック、瞑想センターなどで実施されるように なっています。 MBSRのベースになっているのは、ヨーガや禅の行法です。こうした東洋の行法を象徴する言葉が「マインド フルネス」であり、ジョン・カバットジン博士は、マインドフルネスを「今ここでの経験に評価や判断を加えること なく、能動的に注意を向けること」と定義しています。 ●5種類の瞑想プログラム MBSRは、大きく分類すると5種類の瞑想法から構成されています。 1.呼吸瞑想:呼吸に注意を集中。 2.静座瞑想:呼吸から全身、音、感覚、思いや感情に注意を集中。 3.ボディースキャン:つま先から頭まで順番に注意を集中 4.ヨーガ瞑想:動作のなかで身体に注意を集中。 5.生活瞑想:日常の生活動作に意識を集中(歩行、食事など)。 MBSRでは、こうした瞑想を通じてストレスとの上手なつきあい方を身につけて行きます。痛みや苦しみ、不 安、悩みなどに振り回されず、今この瞬間瞬間を充実して生きていくための方法がMBSRです。 ■パネルディスカッション① 13:40〜14:00 東洋的行法とマインドフルネス 座 長:春木 豊(早稲田大学名誉教授) 早稲田大学在職中より心理学諸各学会の要職を歴任。1993年にMBSRを日本に紹介。早くか ら禅やヨーガ、太極拳等の東洋行法の心理効果に着目し、「身体心理学」を提唱する。著書に 『動きが心をつくる』(講談社現代新書)等。 カバットジン博士の開発したマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)はその資源 となったのは坐禅であり、ヨーガである。日本においては、これらは特別な修行、ある いは宗教行事と理解されてきた。従って、限られた人たちのみが実践するものと考え てきた。 これに対して、カバットジン博士はこれらは特殊なものではなく、万人が活用すべき ものであるとの考えのもとに、その宗教的な意味を排除して、生活上の問題に対処す る方法として、活用することを提唱しているのである。 MBSRの中核の言葉であるマインドフルネスは、今、ここの経験に意識を集中する ことであるが、この心構えは、東洋に伝わるさまざまな行法、とくにわが国においては、 芸道、武道においても、つとに言われてきたことである。 このパネルディスカッションでは、東洋の立場から、カバトジン博士によって流布され たマインドフルネスの意味を改めて考え、深めてゆきたい。 演題1 心理療法におけるマインドフルネス パネリスト:越川房子(早稲田大学教授) 日本でいち早くマインドフルネスに着目。『マインドフルネス認知療法』(北大路書房)を翻訳し、 日本行動療法学会や日本認知療法学会等にてマインドフルネスのワークショップを多数行う。 最近,心理療法において,東洋的行法を源とするマインドフルネス瞑想が注目を集 めています。マインドフルネスとは「今,この瞬間に起こっていることに,良いとか悪い とかの判断をせずに注意を向けること」です。自分の中に,マインドフルネスという心 の態度を育てていくことで,うつや不安などの心の不調が軽くなることが実証されてい ます。また近年では,こうした心の態度が心の健康と関連する脳の部位における変化 も多数報告されています。 このシンポジウムでは,心理療法におけるマインドフルネスとは何か,それは私たち にどのような効果をもたらしてくれるのか,どうしてそのような効果が得られるのか,に ついてわかりやすくご紹介します。 マインドフルネスを日々実践することは,私たち自身の心の健康を増進するとともに, 私たちの心に受け継がれている東洋の叡智を,世界にそして未来に展開していくこと でもあります。 演題2 伝統的ヨーガの自己発見法とマインドフルネス パネリスト:木村慧心(社団法人日本ヨーガ療法学会理事長) 伝統的ラージャ・ヨーガとヨーガ療法、内観法をもとに各種研修会、講演、ヨーガ修行指導等を 行う。日本でのヨーガ発展に大きく貢献、著書に『実践ヨーガ療法』(産調出版)等。 インド5000年の精神文化の中を生き残って、現在でも多くの分野で活用されてい る伝統的ヨーガは、真の自己発見法として古来、多くの聖賢たちを育てた智慧の宝 庫である。この真の自己発見法は古来「Atma Vijnana/アートマ・ビジュナーナ」と 称されている。語義から言えば、「真我/アートマンを相対的に認知する」というこ とである。 その技法を簡単に言えば、「次元の低い自我から始まって、究極の真我(アート マン)/絶対者ブラーフマンにまで至る各次元の自己を認知して制御する。この自 己制御と自己の悟り/自己確立/涅槃は同じなのである」ということである。 なぜに自制が自己の悟りになるか、その秘訣がマインドフルネスのいわゆる“客 観視”なのである。この技法を概説したい。 演題3 仏教修行とマインドフルネス:心を込めて生きる道 パネリスト:井上ウィマラ(高野山大学准教授) 日本の曹洞宗、ビルマの上座部仏教で出家し、カナダやアメリカ、イギリスで瞑想指導、MBSR のインターンシップを特待生として終了。著書・訳書に 『呼吸による癒し』(春秋社)等。 仏教修行の目標は、「私」が輪廻転生する苦しみから解脱して涅槃という静かな 安らぎに満ちた幸福を実現することにあります。そのためにはものごとのありのま まを洞察する如実智見が必要となります。 マインドフルネスはその叡智を生む根幹となる心の向け方です。原語のサティは 「思い出すこと」を意味する動詞から派生した言葉で、漢訳仏教では「念」、英訳で はマインドフルネスと訳されました。今ここで起こっていることを忘れないように心が けることにあたります。生活習慣を整え、心を落ち着け、人生のありようをあるがま まに見守る姿勢を身につける修行によってもたらされる解脱の智慧は、やがて自 他を思いやる慈悲の心へと育っていきます。 それは、私たち日本人にとって、人生で出 会う一つひとつのことがらに心をこめ て生きる道を見出してゆくことではないかと思います。 ■パネルディスカッション② 15:00〜16:00 マインドフルネスの活かし方 座 長:貝谷久宣(医療法人和楽会理事長) 精神医学会の要職を歴任する他、NPO法人東京認知行動療法アカデミー事務局長等の社会 的な活動を積極的に行う。著書に『パニック障害の克服』(講談社)等。 マインドフルネスは米国の心理学者リネハンが開発した境界性パーソナリティー障 害の治療に用いられる弁証法的行動療法のなかに取り入れられています。米国と日 本を行き来する遊佐安一郎研究所長は難治性精神障害に対するマインドフルネスの 在り様と効用を語っていただけると思います。 マインドフルネス・ストレス低減法を洗練させた次世代精神療法であるアクセプタン ス&コミットメント・セラピーの第一人者である熊野宏昭教授は、現在、心身医学の分 野では大きな注目を浴びています。 マインドフルネスの源流となった坐禅の正統継承者藤田一照老師による日常生活 の中のマインドフルネスの効用は只管打坐の坐禅がどのように日常生活に恩恵を与 えてくれるかを教示されるでしょう。 この3人の傑出した専門家により日本の精神療法におけるマインドフルネスの意義 が大いに高まるでしょう。 演題1 境界性パーソナリティなどで感情調節が困難な方のために 〜弁証法的行動療法のマインドフルネス・スキルの活用〜 パネリスト:遊佐安一郎(社団法人長谷川メンタルヘルス研究所所長) アメリカにて心理臨床の経験を重ねて後、現職に。日本でいち早く弁証法的行動療法に着目し、 実践する。訳書に『弁証法的行動療法実践トレーニングブック』(星和書店)等。 人は怒り、恐れ、不安、罪悪感、うつなどの強い感情に圧倒されると、理性的に 物事を考え理解することが困難になり、その辛さに対処するための行動がうまく機 能しないと、かえって辛い感情が増幅してしまうことがあります。パーソナリティ障 害、摂食障害、発達障害などの問題で苦しんでいる方が、このような感情調節が 困難な状態から抜け出るために弁証法的行動療法を活用した、私どもが行ってい るスキルアップグループに参加されています。 そこでは、より効果的に自分の感情を調節し、対人関係を改善できるようになる ために、いろいろなスキル(工夫)を練習します。そのスキルの一つとして、マインド フルネス・スキルが活用されています。 マインドフルネスはそれ自体、感情調節を改善する効果があると考えられますが、 それを通して「気付き」が増えて、他のさまざまなスキルの学習の促進にも役に立 つと思います。グループでの学習の一端を紹介したいと思います。 演題2 マインドフルネスとは、どんな行動なのか パネリスト:熊野宏昭(早稲田大学人間科学学術院教授) 心身医療の分野にACTやメタ認知療法など、マインドフルネスを積極的に取り入れている。著書 に『新世代の認知行動療法』(日本評論社)等。 近年、マインドフルネス認知療法、弁証法的行動療法、アクセプタンス&コミットメ ント・セラピー(ACT)など、マインドフルネスを主要な介入要素として含む認知行動 療法が広く用いられるようになり、気分障害や不安障害のみならず精神病性障害 や慢性身体疾患などにも大きな効果を上げている。しかしその一方で、仏教に由 来するマインドフルネスは瞑想などを通して体験的に会得すべき部分が多いため、 つかみどころがないと思う臨床家も多いのではないだろうか。 ACTでは、アクセプタンス、脱フュージョン、プロセスとしての自己、視点としての 自己という4つの行動クラスの生起頻度が増えた状態として、マインドフルネスを定 義している。臨床の場では、具体的にどんな行動の練習を重ねていけばよいのか が分かるということは、大きなアドバンテージと思われるため、それぞれの行動クラ スの特徴を紹介し、それらを練習する際の工夫について論じてみたい。 演題3 日常生活の中で活かすマインドフルネス パネリスト:藤田一照(曹洞宗国際センター所長) 東京大学にて教育心理学を研究後、出家。アメリカで坐禅指導や仏教講義を行う。1995年には 来日したティクナットハン師の通訳をつとめた。訳書にティク・ナットハン『禅への鍵』等。 坐禅や歩行禅といった伝統的でフォーマルなマインドフルネスの訓練、治療やセ ラピーといった臨床場面での応用のほかに、日常生活のただなかにおいて活かさ れるマインドフルネスがある。これはいわば、普段着の、自然体のマインドフルネス である。禅で言うところの「日常工夫」である。 ジョン・カバットジン氏と並んで、西洋においてマインドフルネスを普及させたもう 一人の立役者であるベトナム人禅僧ティク・ナットハン師は日常生活のあらゆる局 面においてマインドフルネスを誰もが実践できるような様々な工夫を教えている。 そこでは、仏教の伝統的な戒律も「マインドフル・トレーニング」として再解釈され、 現代人のための生きる指針となっている。このようなかれのアプローチの一端を紹 介したい。 また、マインドフルに「なろう」という特別な意識が消え去り、自ずとマインドフル 「である」ような無作無心なマインドフルネスのあり方についても簡単に触れる。 MBSRのご紹介 MBSRにある瞑想法から、基本となる呼吸瞑想とボディースキャンをご紹介します。 詳細は、ジョン・カバットジン著、 春木豊訳『マインドフルネスストレス低減法』 (北大路書房)を ご参照ください。 ■呼吸瞑想 床または椅子に坐って呼吸に意識を集中する。身体の一部(鼻孔、胸、お腹など)が 呼吸と一体となる感覚を意識する。1日15分程度、とにかく1週間は続ける。 そのときの思いや感情を観察する。 1)床または椅子に座る(背筋を伸ばし、肩の力を浮く)。目は閉じてもよい。 2)呼吸にあわせて、お腹が膨らんだり、凹んだりするのを意識し、 腹部に意識を集中する。自分の呼吸の波乗りをしているように、 呼吸のすべての瞬間に意識を集中する。 3)呼吸から意識が離れたことに気づいたら、その度に注意をそらせたものは 何かを確認し、静かに腹部に意識を戻し、呼吸を感じる。どんなことに気を とられても、何度でも注意を呼吸に戻す。 ■ボディースキャン つま先から頭のてっぺんまで,順番に身体の各部分に注意を集中していく。その部分で 呼吸をしているように感じられたら次の場所に移動していく。慣れるまではやや難しい。 身体のその部分が感じている感覚を感じ取り、そこに意識をとどめる。意図的に何か開 放しようとしたり、浄化しよう、リラックスしようとしたりしないこと。 1)仰向けになり、静かに目を閉じる(眠いときは目を開けて)。 2)呼吸に応じて、腹部が上下するのを感じる。 3)足の先から頭のてっぺんまで、身体がひとつになり、皮膚が包んでいるイメージをつく る。身体が触れている部分の感触を感じとる。 4)左足のつま先に注意を集中する。つま先に向けて呼吸する(鼻、腹、つま先、腹、鼻)。 つま先で呼吸している感じになる(感じられなくてもよい)。 5)つま先まで届くように深く呼吸をし、吐き出すときに、意識をつま先から放す。 2〜3回、呼吸に注意を集中して後、足裏へ注意を集中する場所を移す。同様に、足裏 から、かかと、甲、足首へ順に移し、頭のてっぺんまでいく。それぞれの場所で生じてく る感覚を観察しながら、そこで呼吸をしているという感覚ができたら場所を移す。 6)全身をスキャンし、身体全体がひとつになった感覚のまま静かにしている。 7)再度、身体全体がひとつになった感覚に意識を戻し、その感覚が持続していることを確 認してから、手や足先を動かし、手で顔を左右に揺り動かしながらマッサージする。 8)目を開ける。 <ボディースキャンの順番> ①左足のつま先から足裏、かかと、足の甲、足首、ふくらはぎ、膝、太腿、足の付け根、下腹部へ。 ②右足のつま先から下腹部へ。 ③下腹部から丹田、腰、腹部、背中、胸、肩へ ④両手の指先、両腕、両肩へ ⑤首、のど、顔全体、後頭部、頭頂へ頭のてっぺんから呼吸するイメージ。 頭のてっぺんから入った空気が身体全体をとおって、つま先から出て行き、今度はつま先から入った 空気が頭の先から出て行く。身体全体で呼吸をしているイメージをつくる。
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